(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-25
(45)【発行日】2024-07-03
(54)【発明の名称】低ピーク平均電力比(PAPR)に関する変調スキーム
(51)【国際特許分類】
H04L 27/26 20060101AFI20240626BHJP
H04L 27/36 20060101ALI20240626BHJP
【FI】
H04L27/26 200
H04L27/36
(21)【出願番号】P 2022515055
(86)(22)【出願日】2019-09-05
(86)【国際出願番号】 CN2019104500
(87)【国際公開番号】W WO2021042320
(87)【国際公開日】2021-03-11
【審査請求日】2022-06-23
(73)【特許権者】
【識別番号】511151662
【氏名又は名称】中興通訊股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZTE CORPORATION
【住所又は居所原語表記】ZTE Plaza,Keji Road South,Hi-Tech Industrial Park,Nanshan Shenzhen,Guangdong 518057 China
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】シン, ユー
(72)【発明者】
【氏名】ユー, グアンフイ
(72)【発明者】
【氏名】フア, ジアン
【審査官】原田 聖子
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2019/0052486(US,A1)
【文献】特開2002-314502(JP,A)
【文献】特開2007-325072(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 27/26
H04L 27/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信のための方法であって、前記方法は、
入力シーケンスに対して、出力シーケンスを決定することと、
前記出力シーケンスを使用して、波形を生成することと
を含み、
前記出力シーケンスは、
【数5】
という係数を有する3係数関数と中間シーケンスとの間の畳み込み変調の出力に対応し、前記畳み込み変調は、マルチパス遅延動作を含み、前記マルチパス遅延動作は、複数のパスにおける複数の異なる遅延値を前記中間シーケンスに適用することによって、複数の遅延されたシーケンスを生成し、
前記中間シーケンスは、前記入力シーケンスの各要素の前
または後にゼロの値を有するゼロ係数を挿入することによって生成される、方法。
【請求項2】
無線通信方法であって、
【数6】
という係数を有する3係数関数と中間シーケンスとの間の畳み込み変調によって生成されたシーケンスを受信することであって、前記中間シーケンスは、入力シーケンスの各要素の前または後に複数のゼロ係数を挿入することによって生成され、前記畳み込み変調は、マルチパス遅延動作を含み、前記マルチパス遅延動作は、複数のパスにおける複数の異なる遅延値を前記中間シーケンスに適用することによって、複数の遅延されたシーケンスを生成する、ことと、
前記入力シーケンスを決定するためにシーケンスを復調することと
を含む、方法。
【請求項3】
前記ゼロ係数は、前記入力シーケンスの各要素の前に挿入される、請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記ゼロ係数は、前記入力シーケンスの各要素の後に挿入される、請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記畳み込み変調は、巡回変調または線形変調を含む、請求項1~4のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
前記マルチパス遅延動作は、巡回遅延または線形遅延を含み、前記巡回遅延では、前記中間シーケンスにおける係数が巡回様式で時間ドメインにおいて偏移され、前記線形遅延では、前記中間シーケンスにおける係数が線形様式で時間ドメインにおいて偏移される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記マルチパス遅延動作は、前記3係数関数を使用して、前記複数の遅延されたシーケンスの加重和を算出することをさらに含む、請求項1または請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記マルチパス遅延動作は、3つの遅延されたシーケンスを生成する、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記入力シーケンスは、変調スキームに従って、データビットを配置点にマッピングすることによって決定される、請求項1~8のいずれかに記載の方法。
【請求項10】
前記変調スキームは、π/2バイナリ位相偏移キーイング(BPSK)を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記入力シーケンスは、データシーケンスまたは基準シーケンスを含む、請求項1~10のいずれかに記載の方法。
【請求項12】
請求項1~11の
いずれかに記載の方法を実装するように構成されているプロセッサを備える通信装置。
【請求項13】
コードが記憶されているコンピュータ読み取り可能な媒体であって、前記コードは、プロセッサによって実行されると、請求項1~11の
いずれかに記載の方法を実装することを前記プロセッサに行わせる、コンピュータ読み取り可能な媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本特許文書は、概して、無線通信を対象とする。
【背景技術】
【0002】
モバイル通信技術は、世界をますます接続およびネットワーク化された社会に向かわせている。モバイル通信の急速な成長および技術の進歩は、容量およびコネクティビティのさらなる需要につながった。エネルギー消費、デバイスコスト、スペクトル効率、および待ち時間等の他の側面もまた、種々の通信シナリオの必要性を満たすために重要である。サービスのより高い品質、より長いバッテリ寿命、および改良された性能を提供するための新しい方法を含む、種々の技法が、議論されている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本特許文書は、とりわけ、信号伝送におけるピーク平均電力比(PAPR)を低減させるための技法を説明する。
【0004】
1つの例示的側面では、無線通信方法が、開示される。本方法は、係数の入力シーケンスに関して、出力シーケンスを決定することと、出力シーケンスを使用して波形を発生させることとを含む。出力シーケンスは、
【化1】
と関連付けられる3係数関数と中間シーケンスとの間の畳み込み変調の出力に対応する。中間シーケンスは、係数の入力シーケンスの係数間にゼロ係数を挿入することによって発生される。
【0005】
別の例示的側面では、無線通信方法が、
【化2】
と関連付けられる3係数関数と中間シーケンスとの間の畳み込み変調によって発生されるシーケンスを受信することと、入力シーケンスを決定するためにシーケンスを復調することとを含む。中間シーケンスは、係数の入力シーケンスの係数間に複数のゼロ係数を挿入することによって発生される。
【0006】
以下の実施例は、好ましくは、いくつかの実施形態によって実装される技法を列挙する。いくつかの実施形態では、ゼロ係数は、入力シーケンスの各係数の前に挿入される。いくつかの実施形態では、ゼロ係数は、入力シーケンスの各係数の後に挿入される。いくつかの実施形態では、畳み込み変調は、巡回変調または線形変調を含む。いくつかの実施形態では、畳み込み変調は、マルチパス遅延動作を含む。マルチパス遅延動作は、その中で中間シーケンスにおける係数が巡回様式で時間ドメインにおいて偏移される、巡回遅延、またはその中で中間シーケンスにおける係数が線形様式で時間ドメインにおいて偏移される、線形遅延を含むことができる。いくつかの実施形態では、マルチパス遅延動作は、異なる遅延値を使用して、中間シーケンスに基づいて複数の遅延されるシーケンスを発生させることと、3係数関数を使用して、複数の遅延されるシーケンスの加重和を算出することとを含む。いくつかの実施形態では、マルチパス遅延動作は、3つの遅延されるパスを発生させ、
【化3】
は、対応する遅延されるパスに関する係数である。
【0007】
いくつかの実施形態では、係数の入力シーケンスは、変調スキームに従って、データビットを配置点にマッピングすることによって決定される。いくつかの実施形態では、変調スキームは、π/2バイナリ位相偏移キーイング(BPSK)を含む。いくつかの実施形態では、入力シーケンスは、データシーケンスまたは基準シーケンスを含む。いくつかの実施形態では、入力シーケンスは、1つまたはそれを上回るゼロ係数を含む。
【0008】
別の例示的側面では、通信装置が、開示される。本装置は、上記に説明される方法を実装するように構成される、プロセッサを含む。
【0009】
さらに別の例示的側面では、コンピュータプログラム記憶媒体が、開示される。コンピュータプログラム記憶媒体は、その上に記憶されたコードを含む。コードは、プロセッサによって実行されると、プロセッサに説明される方法を実装させる。
【0010】
これらおよび他の側面が、本書に説明される。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
無線通信のための方法であって、
係数の入力シーケンスに関して、出力シーケンスを決定することと、
前記出力シーケンスを使用して、波形を発生させることと
を含み、
前記出力シーケンスは、
【数1】
と関係付けられる3係数関数と中間シーケンスとの間の畳み込み変調の出力に対応し、
前記中間シーケンスは、係数の入力シーケンスの係数間にゼロ係数を挿入することによって発生される、方法。
(項目2)
前記ゼロ係数は、入力シーケンスの各係数の前に挿入される、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記ゼロ係数は、入力シーケンスの各係数の後に挿入される、項目1に記載の方法。
(項目4)
前記畳み込み変調は、巡回変調または線形変調を含む、項目1-3のうちのいずれかに記載の方法。
(項目5)
畳み込み変調は、マルチパス遅延動作を含む、項目1-4のうちのいずれかに記載の方法。
(項目6)
前記マルチパス遅延動作は、その中で中間シーケンスにおける係数が巡回様式で時間ドメインにおいて偏移される巡回遅延、またはその中で中間シーケンスにおける係数が線形様式で時間ドメインにおいて偏移される線形遅延を含む、項目5に記載の方法。
(項目7)
前記マルチパス遅延動作は、
異なる遅延値を使用して、中間シーケンスに基づいて複数の遅延されるシーケンスを発生させることと、
前記3係数関数を使用して、複数の遅延されるシーケンスの加重和を算出することと
を含む、項目5または6に記載の方法。
(項目8)
前記マルチパス遅延動作は、3つの遅延されるシーケンスを発生させ、
【数2】
は、対応する遅延されるシーケンスに関する係数である、項目7に記載の方法。
(項目9)
前記係数の入力シーケンスは、変調スキームに従って、データビットを配置点にマッピングすることによって決定される、項目1-8のうちのいずれかに記載の方法。
(項目10)
前記変調スキームは、π/2バイナリ位相偏移キーイング(BPSK)を含む、項目9に記載の方法。
(項目11)
前記入力シーケンスは、データシーケンスまたは基準シーケンスを含む、項目1-10のうちのいずれかに記載の方法。
(項目12)
前記入力シーケンスは、1つまたはそれを上回るゼロ係数を含む、項目1-10のうちのいずれかに記載の方法。
(項目13)
無線通信方法であって、
【数3】
と関連付けられる3係数関数と中間シーケンスとの間の畳み込み変調によって発生されるシーケンスを受信することであって、中間シーケンスは、係数の入力シーケンスの係数間に複数のゼロ係数を挿入することによって発生されることと、
前記入力シーケンスを決定するためにシーケンスを復調することと
を含む、方法。
(項目14)
前記ゼロ係数は、入力シーケンスの各係数の前に挿入される、項目13に記載の方法。
(項目15)
前記ゼロ係数は、入力シーケンスの各係数の後に挿入される、項目13に記載の方法。
(項目16)
前記畳み込み変調は、巡回変調または線形変調を含む、項目13-15のうちのいずれかに記載の方法。
(項目17)
前記畳み込み変調は、マルチパス遅延動作を含む、項目13-16のうちのいずれかに記載の方法。
(項目18)
前記マルチパス遅延動作は、その中で中間シーケンスにおける係数が巡回様式で時間ドメインにおいて偏移される巡回遅延、またはその中で中間シーケンスにおける係数が線形様式で時間ドメインにおいて偏移される線形遅延を含む、項目17に記載の方法。
(項目19)
前記マルチパス遅延動作は、
異なる遅延値を使用して、中間シーケンスに基づいて複数の遅延されるシーケンスを発生させることと、
前記3係数関数を使用して、複数の遅延されるシーケンスの加重和を算出することと
を含む、項目17または18に記載の方法。
(項目20)
前記マルチパス遅延動作は、3つの遅延されるシーケンスを発生させ、
【数4】
は、対応する遅延されるシーケンスに関する係数である、項目19に記載の方法。
(項目21)
前記係数の入力シーケンスは、変調スキームに従って、データビットを配置点にマッピングすることによって決定される、項目13-20のうちのいずれかに記載の方法。
(項目22)
前記変調スキームは、π/2バイナリ位相偏移キーイング(BPSK)を含む、項目21に記載の方法。
(項目23)
前記入力シーケンスは、データシーケンスまたは基準シーケンスを含む、項目13-22のうちのいずれかに記載の方法。
(項目24)
前記入力シーケンスは、1つまたはそれを上回るゼロ係数を含む、項目13-23のうちのいずれかに記載の方法。
(項目25)
項目1-24のうちのいずれか1つまたはそれを上回るものに列挙される方法を実装するように構成されるプロセッサを備える、通信装置。
(項目26)
コンピュータプログラム製品であって、前記コンピュータプログラム製品は、その上に記憶されたコードを有し、前記コードは、プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、項目1-24のうちのいずれか1つまたはそれを上回るものに列挙される方法を実装させる、コンピュータプログラム製品。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、本技術による、無線通信方法のフローチャート表現である。
【0012】
【
図2】
図2は、本技術による、別の無線通信方法のフローチャート表現である。
【0013】
【
図3】
図3は、本技術による、動作の例示的シーケンスを図示する。
【0014】
【
図4】
図4は、本技術の1つまたはそれを上回る実施形態による技法が適用され得る、無線通信システムのある実施例を示す。
【0015】
【
図5】
図5は、本技術の1つまたはそれを上回る実施形態による、無線局の一部が適用され得るブロック図表現である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
詳細な説明
節の見出しは、可読性を改良するためのみに本書で使用され、各節内の開示される実施形態および技法の範囲をその節のみに限定しない。ある特徴が、5G無線プロトコルの実施例を使用して説明される。しかしながら、開示される技法の適用可能性は、5G無線システムのみに限定されない。
【0017】
高周波数無線通信シナリオでは、パス損失および陰影減衰は、比較的に大きい。したがって、セルの縁における一部のエリア内の信号対雑音比は、低い。さらに、電力増幅器(PA)の効率性は、高周波数では比較的に低い。信号対干渉および雑音比(SINR)を改良し、また、ユーザ機器(UE)の電力消費を節約するために、UEがより低いピーク平均電力比(PAPR)において信号を伝送させることが望ましい。
【0018】
さらに、端末デバイスは、大型マシンタイプ通信(mMTC)の場合において、電力消費を大幅に低減させることを所望し得る。例えば、いくつかのシナリオでは、バッテリを交換するためにメンテナンスチームを派遣する必要性を低減させるために、(例えば、10年以上の)長いバッテリ寿命を有することが望ましい。そのような端末デバイスのPA効率性を改良するために、伝送される信号は、より低いPAPRを伴うべきである。特に、多数のユーザデバイスが、非直交アクセスを得るとき、SINRは、非常に低い。伝送品質を改良するために、低変調およびコーディングスキーム(MCS)および低PAPR信号変調を使用する必要性が存在する。
【0019】
現在の第5世代(5G)の新しい無線(NR)規格において、DFT-s-OFDM信号のピーク対平均比は、比較的に低いが、依然として、B5Gまたは6Gの種々のアプリケーションシナリオの低PAPR要件を満たすことは困難である。本特許文書は、PAPRをさらに低減させる変調スキームを使用するために、種々の実施形態で実装され得る技法を説明する。
【0020】
図1は、本技術による、無線通信方法100のフローチャート表現である。方法100は、動作102では、係数の入力シーケンスに関して、出力シーケンスを決定することを含む。出力シーケンスは、3係数関数と中間シーケンスとの間の畳み込み変調の出力に対応する。例えば、3係数関数は、より低いPAPRのための所望の位相およびモジュラスを達成するために、
【化4】
と関連付けられる。中間シーケンスは、係数の入力シーケンスの係数間にゼロ係数を挿入することによって発生される。方法100はまた、動作104では、出力シーケンスを使用して、波形を発生させることも含む。
【0021】
図2は、本技術による、別の無線通信方法200のフローチャート表現である。方法200は、動作202では、3係数関数と中間シーケンスとの間の畳み込み変調によって発生されるシーケンスを受信することを含む。3係数関数は、より低いPAPRのための所望の位相およびモジュラスを達成するために、
【化5】
と関連付けられることができる。中間シーケンスは、係数の入力シーケンスの係数間に複数のゼロ係数を挿入することによって発生される。方法200は、動作204では、入力シーケンスを決定するためにシーケンスを復調することを含む。
【0022】
いくつかの実施形態では、上記に説明される方法は、好ましくは、以下の特徴のうちの1つまたはそれを上回るものをさらに含んでもよい。いくつかの実施形態では、ゼロ係数は、入力シーケンスの各係数の前に挿入される。いくつかの実施形態では、ゼロ係数は、入力シーケンスの各係数の後に挿入される。畳み込み変調は、巡回変調または線形変調を含むことができる。いくつかの実施形態では、畳み込み変調は、マルチパス遅延動作を含む。マルチパス遅延動作は、その中で中間シーケンスにおける係数が巡回様式で時間ドメインにおいて偏移される、巡回遅延、またはその中で中間シーケンスにおける係数が線形様式で時間ドメインにおいて偏移される、線形遅延を含む。いくつかの実施形態では、マルチパス遅延動作は、異なる遅延値を使用して、中間シーケンスに基づいて複数の遅延されるシーケンスを発生させることと、3係数関数を使用して、複数の遅延されるシーケンスの加重和を算出することとを含む。例えば、マルチパス遅延動作は、3つの遅延されるシーケンスを発生させ、
【化6】
は、対応する遅延されるシーケンスに関する係数である。
【0023】
入力シーケンスの係数間にゼロ係数を挿入することの利点は、2つのステップのパス差異を伴うデータが、複数のパスの加重和の影響を受けないように、ゼロ係数が、マルチパス遅延動作を促進し得ることである。例えば、3つのパス(またはシーケンス)、すなわち、D
-1、D
0、およびD
-1を前提として、パスD
0におけるデータは、パスD
-1およびD
1におけるデータに影響を及ぼさない。パスD
-1に関する係数がd(-1)であると仮定して、パスD
0に関する係数は、d(0)であり、パスD
1に関する係数は、d(1)である。いくつかの実施形態では、パスD
0に関するデータに影響を及ぼさないように、d(0)=1である。いくつかの実施形態では、マルチパス遅延動作の後、D
-1およびD
1を重畳させることによって取得される位相が2つの隣接する要素の位相間にあり、それによって、PAPRを低減させるように、
【化7】
である。
【0024】
いくつかの実施形態では、係数の入力シーケンスは、変調スキームに従って、データビットを配置点にマッピングすることによって決定される。変調スキームは、π/2バイナリ位相偏移キーイング(BPSK)を含む。変調スキームとしてπ/2-BPSKを使用することは、データシーケンス内の各隣接する2つの要素間の位相が、π/2であるという利点を与える。いくつかの実施形態では、マルチパス遅延動作の後、重畳データパスD-1およびD1の後の位相が、隣接する要素を伴うπ/4の差異を有し、それによって、結果として生じるデータシーケンスのピーク対平均比(PAPR)を低減させる。
【0025】
変調スキーム(例えば、π/2-BPSK)が、好適なパス係数(例えば、
【化8】
)と組み合わせられるとき、パスD
-1およびD
1のデータを重畳させた後、結果として生じるモジュラス値は、パスD
0のモジュラスに等しい。したがって、データシーケンス[s(k)]の要素データの全てのモジュラス値は、等しく、隣接する要素間の位相差異は、比較的に小さく、それによって、データシーケンス[s(k)]のPAPRを低減させる。本願は、
【化9】
のパス係数に焦点を当てるが、等しいモジュラス値および隣接する要素間の小さい位相差異を達成し得る、他の係数と、対応する変調スキームともまた、低PAPRを達成するために使用され得ることに留意されたい。
【0026】
さらに、データシーケンス[s(k)]を含むデータを受信後、受信端は、最大比合成等の相関検出アルゴリズムを使用することによって、データシーケンス[x(i)]を含むデータを取得し、これは、最小の追加される複雑性を受信側に追加する。データシーケンス[x(i)]は、復調の間、データ要素間に誤差伝搬を生じさせない。加えて、[s(k)]の長さは、より物理的リソースを要求する、[x(i)]の長さの2倍であり、信号対雑音比(SNR)の改良(例えば、SNRが3dBだけ改良され得ることが示されている実験)は、伝送効率性の損失を補償することができる。
【0027】
開示される技法のいくつかの実施例は、以下の実施例実施形態で説明される。
【0028】
実施形態1
【0029】
入力データシーケンスは、[x(i)]=[x(1),x(2),...,x(I)]である。ゼロ係数が、第2のデータシーケンス[y(j)]=[x(1),0,x(2),0,...,x(I),0]を形成するために、各要素の後に挿入される。故に、y(1)=x(1)、y(2)=0、y(3)=x(2)、y(4)=0、...、およびJ=2Iである。次いで、第2のデータシーケンス[y(j)]は、
【化10】
の遅延長さを伴うマルチパス遅延動作を受ける。本実施形態では、マルチパス遅延動作は、以下のステップを含む、マルチパス循環遅延動作である。
【0030】
(1)第1のパスでは、データシーケンス[y(j)]は、-1の遅延値を伴う循環遅延を受ける。結果として生じるデータシーケンスは、
【化11】
である。要素x(1)は、遅延動作の循環または巡回性に起因して、シーケンスの終りに偏移されることに留意されたい。
【0031】
(2)第2のパスでは、データシーケンス[y(j)]は、0の遅延値を伴って循環遅延を受ける。遅延値が、0であるため、本パスのデータシーケンスは、[y(j)]のままである。結果として生じるデータシーケンスは、[x(1),0,x(2),0,...,x(I),0]である。
【0032】
(3)第3のパスでは、データシーケンス[y(j)]は、1の遅延値を伴って循環遅延を受ける。結果として生じるデータシーケンスは、
【化12】
である。
【0033】
3つのパスによって取得されるデータシーケンスを(1)、(2)、および(3)に追加後、データシーケンス[s(k)]は、以下のように取得される。
【0034】
【0035】
【0036】
データシーケンス[s(k)]は、伝送のために物理的時間周波数リソース上で搬送される。物理的時間周波数リソース上で伝送するとき、リソースを節約するために、s(K)要素のいくつかを破棄することもまた、可能性として考えられる。
【0037】
実施形態2
【0038】
入力データシーケンスは、[x(i)]=[x(1),x(2),...,x(I)]である。ゼロ係数が、第2のデータシーケンス[y(j)]=[0,x(1),0,x(2),0,...,x(I)]を形成するために、各要素の前に挿入される。故に、y(1)=0、y(2)=x(1)、(3)=0、y(4)=x(2)、およびJ=2Iである。次いで、第2のデータシーケンス[y(j)]は、
【化15】
の遅延長さを伴ってマルチパス遅延動作を受ける。本実施形態では、マルチパス遅延動作は、以下のステップを含む、マルチパス循環遅延動作である。
【0039】
(1)第1のパスでは、データシーケンス[y(j)]は、-1の遅延値を伴って循環遅延を受ける。結果として生じるデータシーケンスは、
【化16】
である。
【0040】
(2)第2のパスでは、データシーケンス[y(j)]は、0の遅延値を伴って循環遅延を受ける。遅延値が、0であるため、本パスのデータシーケンスは、[y(j)]のままである。結果として生じるデータシーケンスは、[0,x(1),0,x(2),0,...,x(I)]である。
【0041】
(3)第3のパスでは、データシーケンス[y(j)]は、1の遅延値を伴って循環遅延を受ける。結果として生じるデータシーケンスは、
【化17】
である。要素x(I)は、遅延動作の循環または巡回性に起因して、シーケンスの初めに偏移されることに留意されたい。
【0042】
3つのパスによって取得されるデータシーケンスを(1)、(2)、および(3)に追加後、データシーケンス[s(k)]は、以下のように取得される。
【0043】
【0044】
【0045】
データシーケンス[s(k)]は、伝送のために物理的時間周波数リソース上で搬送される。物理的時間周波数リソース上で伝送するとき、リソースを節約するために、s(K)要素のいくつかを破棄することもまた、可能性として考えられる。
【0046】
実施形態3
【0047】
入力データシーケンスは、[x(i)]=[x(1),x(2),...,x(I)]である。ゼロ係数が、第2のデータシーケンス[y(j)]=[x(1),0,x(2),0,...,x(I),0]を形成するために、各要素の後に挿入される。故に、y(1)=x(1)、y(2)=0、y(3)=x(2)、y(4)=0、...、およびJ=2Iである。次いで、第2のデータシーケンス[y(j)]は、
【化20】
の遅延長さを伴ってマルチパス遅延動作を受ける。本実施形態では、マルチパス遅延動作は、以下のステップを含む、マルチパス線形遅延動作である。
【0048】
(1)第1のパスでは、データシーケンス[y(j)]は、-1の遅延値を伴う線形遅延を受ける。結果として生じるデータシーケンスは、
【化21】
である。第1の要素x(1)は、遅延動作の線形性に起因して、時間ドメイン位置t=-1に線形に偏移されることに留意されたい。
【0049】
(2)第2のパスでは、データシーケンス[y(j)]は、0の遅延値を伴う線形遅延を受ける。遅延値が、0であるため、本パスのデータシーケンスは、[y(j)]のままである。結果として生じるデータシーケンスは、[0,x(1),0,x(2),0,...,x(I),0]である。[y(j)]への変化は存在しないが、第2のシーケンスが、時間ドメイン位置t=-1から開始する第1のシーケンスと整合し得るように、先行ゼロがシーケンスに追加されることに留意されたい。
【0050】
(3)第3のパスでは、データシーケンス[y(j)]は、1の遅延値を伴う線形遅延を受ける。結果として生じるデータシーケンスは、
【化22】
である。第3のパスは、1の遅延値のみを受けるが、第3のシーケンスが、時間ドメイン位置t=-1から開始する他の2つのシーケンスと整合し得るように、2つの先行ゼロがシーケンスに追加されることに留意されたい。
【0051】
3つのパスによって取得されるデータシーケンスを(1)、(2)、および(3)に追加後、データシーケンス[s(k)]は、以下のように取得される。
【0052】
【0053】
【0054】
データシーケンス[s(k)]は、伝送のために物理的時間周波数リソース上で搬送される。物理的時間周波数リソース上で伝送するとき、第1のデータ要素s(1)が、前のデータブロックと重畳および伝送され、最後のデータ要素s(K)は、後のデータブロックと重畳および伝送される。
【0055】
実施形態4
【0056】
入力データシーケンスは、[x(i)]=[x(1),x(2),...,x(I)]である。ゼロ係数が、第2のデータシーケンス[y(j)]=[0,x(1),0,x(2),0,...,x(I)]を形成するために、各要素の前に挿入される。故に、y(1)=0,y(2)=x(1)、y(3)=0、y(4)=x(2)、...、およびJ=2Iである。次いで、第2のデータシーケンス[y(j)]は、
【化25】
の遅延長さを伴ってマルチパス遅延動作を受ける。本実施形態では、マルチパス遅延動作は、以下のステップを含む、マルチパス線形遅延動作である。
【0057】
(1)第1のパスでは、データシーケンス[y(j)]は、-1の遅延値を伴う線形遅延を受ける。結果として生じるデータシーケンスは、[0,x(1),0,x(2),0,...,x(I)]である。第1の要素0は、遅延動作の線形性に起因して、時間ドメイン位置t=-1に線形に偏移されることに留意されたい。
【0058】
(2)第2のパスでは、データシーケンス[y(j)]は、0の遅延値を伴う線形遅延を受ける。遅延値が、0であるため、本パスのデータシーケンスは、[y(j)]のままである。結果として生じるデータシーケンスは、[0,0,x(1),0,x(2),0,...,x(I),0]である。[y(j)]への変化は存在しないが、第2のシーケンスが、時間ドメイン位置t=-1から開始する第1のシーケンスと整合し得るように、先行ゼロがシーケンスに追加されることに留意されたい。
【0059】
(3)第3のパスでは、データシーケンス[y(j)]は、1の遅延値を伴う線形遅延を受ける。結果として生じるデータシーケンスは、
【化26】
である。第3のパスは、1の遅延値のみを受けるが、第3のシーケンスが、時間ドメイン位置t=-1から開始する他の2つのシーケンスと整合し得るように、2つの先行ゼロがシーケンスに追加されることに留意されたい。
【0060】
3つのパスによって取得されるデータシーケンスを(1)、(2)、および(3)に追加後、データシーケンス[s(k)]は、以下のように取得される。
【0061】
【0062】
【0063】
データシーケンス[s(k)]は、伝送のために物理的時間周波数リソース上で搬送される。物理的時間周波数リソース上で伝送するとき、第1のデータ要素s(1)が、前のデータブロックと重畳および伝送され、最後のデータ要素s(K)は、後のデータブロックと重畳および伝送される。
【0064】
実施形態5
【0065】
図3は、本技術による、動作の例示的シーケンスを図示する。伝送されるべきユーザデータシーケンス[b(m)]は、最初に、データシーケンス[x(i)]を発生させるために配置点によって変調される。配置変調は、π/2-BPSK、π/4 四位相偏移キーイング(QPSK)、QPSK、16直交振幅変調(QAM)、および/または振幅位相偏移キーイング(APSK)を含む。ゼロ係数が、次いで、データシーケンス[y(j)]を発生させるためにデータシーケンス[x(i)]の中に挿入される。ゼロ係数は、データシーケンス[x(i)]の各要素の前または後に挿入されることができる。結果として生じるデータシーケンス[y(j)]は、次いで、データシーケンス[s(k)]を発生させるために畳み込み変調される。畳み込み変調は、巡回畳み込み、線形畳み込み、循環遅延動作、または線形遅延動作を含む。
【0066】
実施形態6
【0067】
図3における畳み込み変調が、巡回畳み込み変調であるとき、循環畳み込み変調は、データシーケンス[y(j)]およびデータシーケンス[d(-1),d(0),d(1)]の巡回畳み込みを含む。[d(-1),d(0),d(1)]の値は、結果として生じるシーケンスにおける隣接する要素間の位相差異が比較的に小さいように、選択される。いくつかの実施形態では、d(-1)=d(1)である。例えば、
【化29】
である。データシーケンス[y(j)]およびデータシーケンス[d(-1),d(0),d(1)]の巡回畳み込みは、データシーケンス[y(j)]およびデータシーケンス[d(v)]の巡回畳み込みと均等であること(ここで、
【化30】
であり、v=他の値に関して、d(v)=0)に留意されたい。v=0、1、2、...、V-1、およびJ=Vである。
【0068】
図3における畳み込み変調が、線形畳み込み変調であるとき、線形畳み込み変調は、データシーケンス[y(j)]およびデータシーケンス[d(-1),d(0),d(1)]の線形畳み込みを含む。同様に、[d(-1),d(0),d(1)]の値は、結果として生じるシーケンスにおける隣接する要素間の位相差異が比較的に小さいように、選択される。いくつかの実施形態では、d(-1)=d(1)である。例えば、
【化31】
である。
【0069】
いくつかの実施形態では、他の動作、例えば、基準シーケンスをデータシーケンス[s(k)]内に追加すること、基準シーケンスをデータシーケンス[s(k)]の前または後に追加すること、高速フーリエ変換(FFT)を実施すること、周波数成形を実施すること、逆数FFT(IFFT)を実施すること、および/またはデータシーケンス[s(k)]のフィルタリング等が、データシーケンス[s(k)]が伝送のために物理的時間周波数リソース上で搬送される前に実施されることができる。
【0070】
図4は、本技術の1つまたはそれを上回る実施形態による技法が適用され得る、無線通信システム400の実施例を示す。無線通信システム400は、1つまたはそれを上回る基地局(BS)405a、405bと、1つまたはそれを上回る無線デバイス410a、410b、410c、410dと、コアネットワーク425とを含むことができる。基地局405a、405bが、無線サービスを1つまたはそれを上回る無線セクタにおける無線デバイス410a、410b、410c、および410dに提供することができる。いくつかの実装では、基地局405a、405bは、無線カバレッジを異なるセクタ内に提供するために、2つまたはそれを上回る指向性ビームを生産するための指向性アンテナを含む。
【0071】
コアネットワーク425は、1つまたはそれを上回る基地局405a、405bと通信することができる。コアネットワーク425は、他の無線通信システムおよび有線通信システムとのコネクティビティを提供する。コアネットワークは、サブスクライブされた無線デバイス410a、410b、410c、および410dに関連する情報を記憶するために、1つまたはそれを上回るサービスサブスクリプションデータベースを含んでもよい。第1の基地局405aは、第1の無線アクセス技術に基づいて無線サービスを提供し得る一方、第2の基地局405bは、第2の無線アクセス技術に基づいて無線サービスを提供することができる。基地局405aおよび405bは、展開シナリオに従って、フィールド内に共同設置され得る、または別個に配設され得る。無線デバイス410a、410b、410c、および410dは、複数の異なる無線アクセス技術をサポートすることができる。
【0072】
図5は、本技術の1つまたはそれを上回る実施形態による無線ステーションの一部が適用され得る、ブロック図表現である。基地局または無線デバイス(またはUE)等の無線ステーション505は、本書で提示される無線技法のうちの1つまたはそれを上回るものを実装するマイクロプロセッサ等のプロセッサ電子機器510を含むことができる。無線ステーション505は、アンテナ520等の1つまたはそれを上回る通信インターフェースを経由して無線信号を送信および/または受信するために、送受信機電子機器515を含むことができる。無線ステーション505は、データを伝送および受信するための他の通信インターフェースを含むことができる。無線ステーション505は、データおよび/または命令等の情報を記憶するように構成される、1つまたはそれを上回るメモリ(明示的に示されない)を含むことができる。いくつかの実装では、プロセッサ電子機器510は、送受信機電子機器515の少なくとも一部を含むことができる。いくつかの実施形態では、開示される技法、モジュールまたは機能のうちの少なくともいくつかが、無線ステーション505を使用して実装される。
【0073】
本書は、信号伝送におけるPAPRを効率的に低減させ、それによって、種々の無線通信用途の低PAPR要件を満たすために、種々の実施形態において具現化され得る技法を開示することを理解されたい。本書に説明される、開示される他の実施形態、モジュール、および機能的動作は、デジタル電子回路で、または本書に開示される構造およびそれらの構造均等物を含む、コンピュータソフトウェア、ファームウェア、またはハードウェアで、またはそれらのうちの1つまたはそれを上回るものの組み合わせで、実装されることができる。開示される他の実施形態は、1つまたはそれを上回るコンピュータプログラム製品、すなわち、データ処理装置による実行のために、またはその動作を制御するために、コンピュータ可読媒体上にエンコードされるコンピュータプログラム命令の1つまたはそれを上回るモジュールとして、実装されることができる。コンピュータ可読媒体は、機械可読記憶デバイス、機械可読記憶基板、メモリデバイス、機械可読伝搬信号を生じさせる組成物、または1つまたはそれを上回るそれらの組み合わせであり得る。用語「データ処理装置」は、一例として、プログラマブルプロセッサ、コンピュータ、または複数のプロセッサまたはコンピュータを含む、データを処理するための全ての装置、デバイス、および機械を包含する。本装置は、ハードウェアに加えて、当該コンピュータプログラムのための実行環境を生成するコード、例えば、プロセッサファームウェア、プロトコルスタック、データベース管理システム、オペレーティングシステム、またはそれらのうちの1つまたはそれを上回るものの組み合わせを構成するコードを含むことができる。伝搬される信号は、人工的に発生される信号、例えば、好適な受信機装置への伝送のための情報をエンコードするように発生される、機械発生型電気、光学、または電磁信号である。
【0074】
コンピュータプログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、スクリプト、またはコードとしても公知である)は、コンパイラ型またはインタープリタ型言語を含む、プログラミング言語の任意の形態で書かれ得、これは、独立型プログラムとして、またはコンピュータ環境で使用するために好適なモジュール、コンポーネント、サブルーチン、または他のユニットとしてのものを含む、任意の形態で展開されることができる。コンピュータプログラムは、必ずしもファイルシステム内のファイルに対応しない。プログラムが、他のプログラムまたはデータ(例えば、マークアップ言語文書内に記憶された1つまたはそれを上回るスクリプト)を保持するファイルの一部内に、当該プログラム専用の単一のファイル内に、または複数の協調的ファイル(例えば、1つまたはそれを上回るモジュール、サブプログラム、またはコードの一部を記憶するファイル)内に記憶されることができる。コンピュータプログラムが、1つのコンピュータ上で、または1つの場所に位置する、または複数の場所を横断して分配され、通信ネットワークによって相互接続される複数のコンピュータ上で実行されるように、展開されることができる。
【0075】
本書に説明されるプロセスおよび論理フローは、入力データに作用し、出力を発生させることによって機能を実施するように、1つまたはそれを上回るコンピュータプログラム上で実行される、1つまたはそれを上回るプログラマブルプロセッサによって、実施されることができる。プロセスおよび論理フローはまた、専用論理回路、例えば、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)またはASIC(特定用途向け集積回路)によって実施されることもでき、装置もまた、それとして実装されることができる。
【0076】
コンピュータプログラムの実行のために好適なプロセッサは、一例として、汎用および専用マイクロプロセッサの両方、および任意の種類のデジタルコンピュータのいずれか1つまたはそれを上回るプロセッサを含む。概して、プロセッサは、読取専用メモリまたはランダムアクセスメモリ、または両方から、命令およびデータを受信するであろう。コンピュータの不可欠な要素は、命令を実施するためのプロセッサ、および命令およびデータを記憶するための1つまたはそれを上回るメモリデバイスである。概して、コンピュータはまた、データを記憶するための1つまたはそれを上回る大容量記憶デバイス、例えば、磁気、磁気光学ディスク、または光学ディスクを含む、またはそこからデータを受信する、またはそこにデータを転送する、または両方を行うように動作可能に結合されるであろう。しかしながら、コンピュータは、そのようなデバイスを必要としない。コンピュータプログラム命令およびデータを記憶するために好適なコンピュータ可読媒体は、一例として、半導体メモリデバイス、例えば、EPROM、EEPROM、およびフラッシュメモリデバイス、磁気ディスク、例えば、内部ハードディスクまたはリムーバブルディスク、磁気光学ディスク、およびCD ROMおよびDVD-ROMディスクを含む、全ての形態の不揮発性メモリ、媒体、およびメモリデバイスを含む。プロセッサおよびメモリは、専用論理回路によって補足される、またはそれに組み込まれることができる。
【0077】
本特許文書は、多くの詳細を含有するが、これらは、任意の発明または請求され得るものの範囲に対する限定としてではなく、むしろ、特定の発明の特定の実施形態に特有であり得る特徴の説明として解釈されるべきである。別個の実施形態の文脈において本特許文書に説明されるある特徴もまた、単一の実施形態において組み合わせて実装されることもできる。逆に、単一の実施形態の文脈において説明される種々の特徴もまた、複数の実施形態では、別個に、または任意の好適な副次的組み合わせにおいて実装されることもできる。さらに、特徴が、ある組み合わせにおいて作用するものとして上記に説明され、さらに最初にそのように請求され得るが、請求される組み合わせからの1つまたはそれを上回る特徴は、ある場合には、組み合わせから削除されることができ、請求される組み合わせは、副次的組み合わせまたは副次的組み合わせの変形例を対象としてもよい。
【0078】
同様に、動作が、特定の順序で図面に描写されるが、これは、望ましい結果を達成するために、そのような動作が示される特定の順序で、または連続順序で実施される、または全ての図示される動作が実施されることを要求するものとして理解されるべきではない。さらに、本特許文書に説明される実施形態における種々のシステムコンポーネントの分離は、全ての実施形態においてそのような分離を要求するものとして理解されるべきではない。
【0079】
いくつかの実装および実施例のみが、説明され、他の実装、強化、および変形例も、本特許文書に説明および例証される内容に基づいて行われることができる。