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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-25
(45)【発行日】2024-07-03
(54)【発明の名称】通信管理装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 28/24 20090101AFI20240626BHJP
   H04W 88/18 20090101ALI20240626BHJP
【FI】
H04W28/24
H04W88/18
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2022528393
(86)(22)【出願日】2020-06-05
(86)【国際出願番号】 JP2020022389
(87)【国際公開番号】W WO2021245936
(87)【国際公開日】2021-12-09
【審査請求日】2023-04-06
(73)【特許権者】
【識別番号】392026693
【氏名又は名称】株式会社NTTドコモ
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100124844
【弁理士】
【氏名又は名称】石原 隆治
(72)【発明者】
【氏名】石塚 広樹
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 英輔
(72)【発明者】
【氏名】安沢 昌志
【審査官】石原 由晴
(56)【参考文献】
【文献】特表2012-531172(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0320474(US,A1)
【文献】特表2020-510360(JP,A)
【文献】特表2009-519685(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24-7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末により行われる通信に対するQoS制御を行うためのネットワーク装置においてサポートされる1以上の品質指標値を、前記端末が存在するエリア、又は、前記端末が前記通信を行う時刻に基づいて判定する制御部と、
前記1以上の品質指標値のうちの、前記通信に適用する品質指標値を前記ネットワーク装置に送信する送信部と
を備える通信管理装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記端末が存在するエリア、又は、前記端末が前記通信を行う時刻に基づいて、前記通信に適用する品質指標値に対応するネットワークパラメータを決定し、
前記送信部は、前記ネットワークパラメータを前記ネットワーク装置に送信する
請求項1に記載の通信管理装置。
【請求項3】
前記制御部が、時刻の経過、又は、前記端末の移動に応じて、前記通信に適用する品質指標値が前記ネットワーク装置においてサポートされなくなったことを検知した場合に、前記通信に適用する品質指標値を変更し、
前記送信部は、変更後の品質指標値を前記ネットワーク装置に送信する
請求項1又は2に記載の通信管理装置。
【請求項4】
前記制御部が、時刻の経過、又は、前記端末の移動に応じて、前記通信に適用する品質指標値に対応するネットワークパラメータが変更されたことを検知した場合に、
前記送信部は、変更後のネットワークパラメータを前記ネットワーク装置に送信する
請求項1ないし3のうちいずれか1項に記載の通信管理装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記端末が通信を行ったエリア、又は、前記端末が通信を行った時刻においてサポートされる品質指標値に基づいて、前記端末に対する課金を行う
請求項1ないし4のうちいずれか1項に記載の通信管理装置。
【請求項6】
前記制御部は、他の装置からの問い合わせに応じて、特定のエリア又は特定の時刻においてサポートされる品質指標値又はネットワークパラメータを、当該他の装置に返す
請求項1ないし5のうちいずれか1項に記載の通信管理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信システムにおけるQoS(Quality of Service)制御に関連するものである。
【背景技術】
【0002】
3GPP(3rd Generation Partnership Project)では、システム容量の更なる大容量化、データ伝送速度の更なる高速化、無線区間における更なる低遅延化等を実現するために、5Gと呼ばれる無線通信方式の検討が進んでいる。5Gでは、10Gbps以上のスループットを実現しつつ無線区間の遅延を1ms以下にするという要求条件を満たすために、様々な技術の検討が行われている。
【0003】
また、5Gでは、仮想化技術による柔軟なネットワーク構築の検討が進められている。具体的には、例えば、端末近傍での高速なコンピューティング処理(MEC)、用途毎の論理ネットワークの提供(ネットワークスライシング)等の検討が進められている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【文献】3GPP TS 23.501 V16.4.0 (2020-03)
【文献】3GPP TS 23.203 V16.2.0 (2019-12)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
端末が利用するアプリケーションの種別に応じて最適なネットワークを提供するサービスの検討が進められている。ここでの最適なネットワークとは、アプリケーションの種別に応じて最適なQoS制御を行うネットワークである。当該サービスにより、例えば、アプリケーションとしてリアルタイムゲームのようなアプリケーションを利用する際には、低遅延のネットワークが提供される。
【0006】
QoS制御サービスにおけるQoS制御のオプションとして、例えば、大容量の通信を提供するための帯域制御、低遅延の通信を提供するための優先制御等が想定される。
【0007】
上記のようなQoS制御を実現する方法として、5QI(非特許文献1)、QCI(非特許文献2)等の品質指標値を用いる方法が考えられる。例えば、所望のQoS制御に対応した品質指標値を基地局装置等のネットワーク装置に通知することで、ネットワーク装置に所望のQoS制御を行わせることが考えられる。
【0008】
しかし、様々なエリアに設置されている基地局装置の中には、そのスペックあるいは同時接続数等の状況により、所望の品質指標値に対応したQoS制御を行うことができない基地局装置が存在することが考えられる。
【0009】
すなわち、端末が存在するエリアあるいは時刻に応じて、当該端末の通信に対し、ネットワーク側でサポートする品質指標値が変化することが考えられる。なお、本明細書における「時刻」には、その意味として、時、分、秒等の他、曜日、日付、月、季節等も含まれる。しかし、従来技術(例えば非特許文献1、非特許文献2)では、エリアあるいは時刻に応じて、サポートされる品質指標値が変化するという概念が存在しない。従って、従来技術では、エリアあるいは時刻に応じたQoS制御を適切に実行できない可能性がある。
【0010】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、端末が実行する通信に対するQoS制御を、エリアあるいは時刻に応じて適切に実行することを可能とする技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
開示の技術によれば、端末により行われる通信に対するQoS制御を行うためのネットワーク装置においてサポートされる1以上の品質指標値を、前記端末が存在するエリア、又は、前記端末が前記通信を行う時刻に基づいて判定する制御部と、
前記1以上の品質指標値のうちの、前記通信に適用する品質指標値を前記ネットワーク装置に送信する送信部と
を備える通信管理装置が提供される。
【発明の効果】
【0012】
開示の技術によれば、端末が実行する通信に対するQoS制御を、エリアあるいは時刻に応じて適切に実行することを可能とする技術が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の実施の形態における通信システムの構成例を示す図である。
図2】本発明の実施の形態における通信の概要を説明するための図である。
図3】エリアと品質指標値とを対応付けた情報を保持するデータベースの例を示す図である。
図4】基地局装置と品質指標値とを対応付けた情報を保持するデータベースの例を示す図である。
図5】時刻と品質指標値とを対応付けた情報を保持するデータベースの例を示す図である。
図6】品質指標値変更のためのシーケンスの例を示す図である。
図7】エリア、品質指標値、ネットワークパラメータを対応付けた情報を保持するデータベースの例を示す図である。
図8】基地局装置、品質指標値、ネットワークパラメータを対応付けた情報を保持するデータベースの例を示す図である。
図9】時刻、品質指標値、ネットワークパラメータを対応付けた情報を保持するデータベースの例を示す図である。
図10】本発明の実施の形態におけるシーケンスの例を示す図である。
図11】品質指標値と課金情報とを対応付けた情報を保持するデータベースの例を示す図である。
図12】ハンドオーバ時のシーケンスの例を示す図である。
図13】APIの機能を説明するための図である。
図14】本発明の実施の形態における端末の機能構成の一例を示す図である。
図15】本発明の実施の形態における基地局装置の機能構成の一例を示す図である。
図16】本発明の実施の形態における通信管理装置の機能構成の一例を示す図である。
図17】本発明の実施の形態におけるデータ通信装置の機能構成の一例を示す図である。
図18】本発明の実施の形態における課金装置の機能構成の一例を示す図である。
図19】本発明の実施の形態における装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。なお、以下で説明する実施の形態は一例であり、本発明が適用される実施の形態は、以下の実施の形態に限られない。
【0015】
本発明の実施の形態の通信システムの動作にあたっては、適宜、既存技術が使用されてよい。当該既存技術は、例えば既存の5Gあるいは既存のLTEであるが、既存の5Gあるいは既存のLTEに限られない。
【0016】
(システム構成例)
図1に、本発明の実施の形態における通信システムの構成例を示す。図1に示すように、本実施の形態における通信システムは、端末10、基地局装置20、データ通信装置30、通信管理装置40、アプリケーションサーバ50、課金装置60を有し、図示のとおりに接続されている。図1において線で接続された装置同士は通信が可能である。また、図1において、線で接続されていない装置間で通信が行われてもよい。なお、端末10、基地局装置20、データ通信装置30、アプリケーションサーバ50はそれぞれ1台ずつ図示されているが、それぞれ複数台が備えられてもよい。また、基地局装置20とデータ通信装置30からなる構成を「ネットワーク」と呼んでもよい。
【0017】
端末10は、無線通信機能を備え、種々のアプリケーションを実行可能な装置であり、例えばスマートフォンである。また、端末10は、品質指標値に基づくQoS制御を行う機能を備える。端末10をUE(User Equipment)と称してもよい。
【0018】
基地局装置20は、端末10との間で無線通信を行い、データ通信装置30との間でデータ通信(データプレーン通信)を行い、通信管理装置40との間で制御通信(制御プレーン通信)を行う。また、基地局装置20は、UL(アップリンク)通信とDL(ダウンリンク)通信のそれぞれについて、品質指標値に基づくQoS制御を行う機能を備える。基地局装置20をRAN(Radio Access Network)と称してもよい。
【0019】
通信管理装置40は、端末10、基地局装置20、及びデータ通信装置30と制御通信を行うことで、端末10とデータ通信装置30との間にパケットの通信路を設定するとともに、端末10、基地局装置20、及びデータ通信装置30の全部又は一部に品質指標値を設定することにより、端末10とデータ通信装置30との間のパケットの通信路におけるフローに対して所望のQoS制御が行われるようにする。
【0020】
当該通信路を、セッションあるいはベアラと呼んでもよい。本実施の形態では、当該通信路上で、1以上のフロー(パケットのフロー)が流れ、個々のフローに対して個別にQoS制御を行うことが可能である。当該フローをQoSフロー、サービスデータフロー等と呼んでもよい。なお、通信路単位でQoS制御が行われることとしてもよい。この場合、例えば1つの通信路に3つのフローが流れるとすると、当該3つのフローに同じQoS制御がなされることになる。
【0021】
データ通信装置30は、アプリケーションサーバ50から送信されたパケット(ユーザデータ)を受信し、端末10側へ転送し、端末10から送信されたパケットを受信し、アプリケーションサーバ50側へ転送する。また、データ通信装置30は、UL、DLそれぞれについて、品質指標値に基づくQoS制御を行う機能を備える。本実施の形態では、アプリケーションサーバ50、及び端末10におけるアプリケーションはいずれもIPパケットを送受信することを想定しているが、Ethernet(登録商標)パケットを送受信することとしてもよい。
【0022】
また、データ通信装置30は、送受信されるパケットをカウントし、カウント値(パケット数)を課金装置60に送信する機能も有している。
【0023】
課金装置60は、ユーザに対する課金を行う機能を備える。なお、課金装置60の機能が通信管理装置40に含まれることとしてもよい。この場合、課金装置60の機能は、通信管理装置40の制御部が備える。
【0024】
アプリケーションサーバ50は、端末10において起動しているアプリケーションと通信を行うサーバである。なお、本実施の形態では、端末10において起動しているアプリケーション毎に、アプリケーションサーバ50が異なることを想定している。
【0025】
基地局装置20、データ通信装置30、通信管理装置40、及び課金装置60により、5Gのコアネットワークを構成することとしてもよい。その場合、基地局装置20はgNBであり、データ通信装置30はUPFであり、通信管理装置40はSMFであり、課金装置60はPCFである。
【0026】
通信管理装置40に、AMFとSMFが含まれていてもよい。また、通信管理装置40に、AMF、SMF、PCFが含まれていてもよい。また、通信管理装置40に、AMF、SMF、PCF、UDMが含まれていてもよい。
【0027】
基地局装置20、データ通信装置30、通信管理装置40、及び課金装置60により、EPCネットワークを構成することとしてもよい。その場合、基地局装置20はeNBであり、データ通信装置30はS-GW、又は、P-GW、又は、S-GWとP-Gであり、通信管理装置40はMMEであり、課金装置60はPCRFである。なお、通信管理装置40にMMEとHSSとPCRFが含まれていてもよい。
【0028】
(通信システムの動作の概要)
本実施の形態では、例えば、端末10において使用されるアプリケーションの種別に応じて、端末10とアプリケーションサーバ50との間の通信に対するQoS制御が行われる。このとき、端末10が通信を行うエリア(位置)又は時刻に応じて、ネットワーク(基地局装置20とデータ通信装置30)においてサポートされる品質指標値を考慮したQoS制御がなされる。以降、"アプリケーション"を"アプリ"と記載する場合がある。
【0029】
本実施の形態におけるQoS制御として、例えば、高速大容量の通信を提供するための制御(大容量QoS制御、高速QoS制御)、低遅延の通信を提供するための制御(低遅延QoS制御)、ジッタを抑止するための制御、(ジッタ抑止QoS)、UL通信についての優先制御(上り優先QoS)、DL通信についての優先制御(下り優先QoS)等がある。
【0030】
図2は、端末10とアプリケーションサーバ50との間の通信に係るQoS制御の例を示す図である。
【0031】
図2(a)の例では、端末10においてアプリAが使用され、端末10はアプリケーションサーバ50Aと通信する。ネットワーク側(つまり、基地局装置20、データ通信装置30等のネットワーク装置)では、例えば、端末10によりアプリAが使用される場合(つまり、アプリケーションサーバ50Aと通信する場合)には、大容量QoS制御を行うことが予め設定されており、その設定に従って、当該通信に対して大容量QoS制御が実行される。
【0032】
図2(b)の例では、端末10においてアプリBが使用され、端末10はアプリケーションサーバ50Bと通信する。ネットワーク側では、例えば、端末10によりアプリBが使用される場合(つまり、アプリケーションサーバ50Bと通信する場合)には、低遅延QoS制御を行うことが予め設定されており、その設定に従って、当該通信に対して低遅延QoS制御が実行される。
【0033】
ここで、エリア1に端末10が存在するときに接続する基地局装置20-1は、大容量QoS制御を行う能力を持つが、エリア2に端末10が存在するときに接続する基地局装置20-2は、大容量QoS制御を行う能力を持たないものとする。
【0034】
この場合、図2(c)、図2(d)に示すように、端末10がエリア1に存在してアプリAを使用する場合には、大容量QoS制御が行われるが、端末10がエリア2に存在してアプリAを使用する場合には、大容量QoS制御は行われず、例えばベストエフォートでの通信が行われる。
【0035】
上記の例は、基地局装置20の能力(スペック)に起因した制御である。この他、人の少ないエリア(地域)では、QoS制御を行うことなく、ベストエフォート通信で大容量通信が可能なためにQoS制御を行わず、都市部のエリアでは、QoS制御を行うという制御も可能である。
【0036】
また、エリア3に端末10が存在するときに接続する基地局装置20-3は、17時~21時を除いた時間帯の時刻T1であれば大容量QoS制御を行う能力を持つが、17時~21時の時間帯の時刻T2であれば大容量QoS制御を行う能力を持たないものとする。
【0037】
この場合、図2(c)、図2(d)に示すように、端末10がエリア3に存在してアプリAを使用する場合、17時~21時以外の時刻であれば大容量QoS制御が行われるが、17時~21時の時間帯の時刻では大容量QoS制御は行われず、例えばベストエフォートでの通信が行われる。
【0038】
なお、図2に示したようにアプリ種別に応じてQoS制御を行うことは一例である。アプリ種別あるいはアクセス先アプリケーションサーバに依存せず、例えば、端末10におけるSIM、SIMの契約種別等に応じてQoS制御を行うこととしてもよい。本発明に係る技術は、アプリ種別に応じたQoS制御、及びアプリ種別に依存しないQoS制御のいずれにも適用可能である。
【0039】
例えば、アクセス先アプリケーションサーバには依存せずに、端末Aが、基地局装置1と通信をするときには一律大容量QoS制御を適用し、基地局装置2と通信をするときには一律ベストエフォートを適用するといった制御が可能である。
【0040】
また、本実施の形態では、端末10とアプリケーションサーバ50間の通信に対してQoS制御が行われることを想定しているが、本発明に係る技術を用いたQoS制御は、端末10とアプリケーションサーバ50間に限らずに適用可能である。すなわち、本発明に係る技術を用いたQoS制御は、端末10とネットワーク内の任意の装置(例えば認証装置)との間の通信に適用可能である。
【0041】
本実施の形態では、上記のように、端末10が存在するエリア、端末10が通信を行う時刻等に応じたQoS制御を行うことが可能である。
【0042】
本実施の形態におけるQoS制御はQCI、5QI等の品質指標値を用いて行われる。非特許文献1、2等に記載の従来技術では、QCI、5QI等の品質指標値は、エリアあるいは時刻に応じて変化することは想定していないため、従来技術では上記のようなQoS制御を実現することができない。一方、本実施の形態に係る技術ではこのようなQoS制御が可能である。以下、このようなQoS制御を可能とする本実施の形態に係る通信システムの動作をより詳細に説明する。
【0043】
以下、実施例1~5を説明するが、実施例1が基本となる例であり、実施例2~5はそれぞれ実施例1に追加される機能を説明している。また、実施例2~5のうちの複数の実施例が実施例1に組み合わせされてもよい。また、本実施の形態における通信システムは、実施例1~5の全部の機能を備えてもよい。
【0044】
また、本実施の形態においては、品質指標値に対して、QoS制御のための1以上のネットワークパラメータが紐付けられている。例えば、端末10のアプリAに対して品質指標値=3に基づくQoS制御を実行する基地局装置10は、品質指標値=3に紐付けられた1以上のパラメータに従ったQoS制御を行う。
【0045】
ネットワークパラメータは、例えば、帯域保証あり、帯域保証なし、通信の最大容量(最大帯域)の値、優先度、遅延時間、パケットエラー率等のいちのいずれか1つ又はいずれか複数又は全部である。例えば、ある品質指標値に「帯域保証あり」と「最大帯域=100Mbps」が紐付けられている場合、「最大帯域=100Mbps」を保証するQoS制御が行われる。
【0046】
具体的なQoS制御の方法として、例えば、ネットワーク装置は、送信(forwarding)しようとするパケットのヘッダの情報に基づき、当該パケットの送信方法(他のパケットより優先する等)を決定し、決定した送信方法に従って送信を行う。
【0047】
上記のヘッダの情報が品質指標値そのものであってもよいし、品質指標値に紐付けられた値(例えば、フローを識別する値)であってもよいし、これらの値以外の情報であってもよい。
【0048】
品質指標値が、1以上のパラメータそのものであってもよい。品質指標値を、QCI、5QI、QoSルール、QoSプロファイル等と称してもよい。
【0049】
また、ある品質指標値に対応するQoS制御は、ULとDLの両方の通信に適用されてもよいし、UL用の品質指標値とDL用の品質指標値が別々に使用されてもよい。また、DL用の品質指標値のみが定義され、ULについてはDLと同じQoS制御がなされることとしてもよい。また、端末10は、品質指標値の設定を受けることなく、受信するDLのパケットに適用されているQoS制御と同じQoS制御をULに適用してもよい。
【0050】
以下の説明では、エリア又は時刻についての制御を説明しているが、エリアと時刻の組み合わせに基づく制御を行ってもよい。
【0051】
(実施例1)
実施例1では、端末10が存在するエリア、あるいは、端末10が通信を行う時刻に応じて、ネットワーク(基地局装置20及びデータ通信装置30)がサポートする品質指標値が変化する。エリア又は時刻に応じてサポートする品質指標値が変化するとは、エリア毎/時刻毎に、ネットワークにおいてサポートされる品質指標値を、装置スペック、トラフィックの地域/時刻による変動傾向等に基づいて予め定めておくことであってもよいし、エリア毎/時刻毎に、ネットワークにおいてサポートされる品質指標値を、トラフィックの状況に応じてダイナミックに決定することとしてもよい。
【0052】
本実施の形態では、予め決められた、あるいは、ダイナミックに決定される、エリア毎/時刻毎のサポートされる品質指標値は、通信管理装置40に格納されていることを想定している。また、ダイナミックに決定される際のその決定も通信管理装置40が行うことを想定している。ただし、これは例であり、ネットワーク装置(基地局装置20、データ通信装置30等)が、自身がサポートする品質指標値を時刻毎に決定し、保持することとしてもよい。
【0053】
通信管理装置40が、エリア毎/時刻毎に、ネットワークにおいてサポートされる品質指標値を決定するために、メモリ等の記憶装置に保持する情報(テーブル)の例を図3~5に示す。図3は、端末10が存在するエリアと、ネットワーク側でサポートする品質指標値とを対応付けた情報を示す。図4は、基地局装置と、その基地局装置がサポートする品質指標値とを対応付けた情報を示す。図5は、時刻(時間帯)と、その時間帯にネットワークがサポートする品質指標値とを対応付けた情報を示す。
【0054】
図6は、本実施の形態の通信システムにおける通信路確立時のシーケンスの例を示す図である。図6を参照して、通信路確立時において、エリア/時刻に応じた品質指標値の設定がなされる場合の例を説明する。
【0055】
端末10は、あるアプリケーション(アプリAとする)を起動し、アプリケーションサーバ50Aとの通信を行うことを希望し、S101において、アプリケーションサーバ50Aとの通信を行うことを希望することを示す情報(例:アプリAの識別情報)を含む接続要求を送信する。
【0056】
端末10から接続要求を受信した通信管理装置40は、アプリAによる通信に対する品質指標値(品質指標値Aとする)を決定する。なお、ここでは、アプリ種別に依存せずに、端末10のSIMの情報、あるいは、端末10の契約情報に基づいて、端末10の通信に対する品質指標値(品質指標値A)を決定してもよい。
【0057】
更に、通信管理装置40は、例えば、図3に示す情報を参照して、端末10が存在するエリアでの通信を行う際に使用されるネットワーク(ネットワーク装置)が品質指標値Aをサポートしているか否かを確認する(S102)。なお、端末10が存在するエリアは、接続要求に含まれる情報から判別できる。
【0058】
ここでの確認では、図4に示す情報を参照して、端末10が接続する基地局装置(接続要求に含まれる情報から基地局装置を判別できる)において、品質指標値Aがサポートされているか否かを確認することとしてもよい。また、図5に示す情報を参照して、現在時刻(接続要求の送信時刻)において、ネットワーク装置が品質指標値Aをサポートしているか否かを確認することとしてもよい。
【0059】
通信管理装置40は、品質指標値Aがサポートされていることを確認した場合、品質指標値Aを含む通信路設定要求をデータ通信装置30に送信する(S103)。品質指標値Aを含む通信路設定要求を受信したデータ通信装置30は、端末10とアプリケーションサーバ50Aとの間で流れるパケットのフローに対して品質指標値Aに対応するQoS制御を行うように通信路を設定する処理(リソース確保等)を行って、応答を通信管理装置40に返す(S104)。
【0060】
なお、本実施の形態では、コアネットワーク側の装置(データ通信装置30)と、RAN区間(端末10-基地局装置20)の両方についてのQoS制御を行うことを想定しているが、これに限定されるわけではない。例えば、RAN区間(端末10-基地局装置20)のみについてのQoS制御を行うこととしてもよい。その場合、S103において、データ通信装置30に送信する通信路設定要求には品質指標値Aが含まれないこととしてもよい。逆に、コアネットワーク側の装置(データ通信装置30)のみについてのQoS制御を行い、RAN区間(端末10-基地局装置20)でQoS制御を行わないこととしてもよい。
【0061】
また、通信管理装置40は、品質指標値Aを含む通信路設定要求を基地局装置20に送信する(S105)。品質指標値Aを含む通信路設定要求を受信した基地局装置20は、端末10とアプリケーションサーバ50Aとの間で流れるパケットのフローに対して品質指標値Aに対応するQoS制御を行うように通信路を設定する処理(リソース確保等)を行って、応答を通信管理装置40に返す(S106)。また、S106において、通信管理装置40は、S101の接続要求に対する応答を端末10に返す。この応答には品質指標値Aが含まれる。品質指標値Aを受信した端末10は、品質指標値Aに基づいたQoS制御を行うことができる。なお、S107の応答に品質指標値を含めないこととしてもよい。
【0062】
S108において、端末10とデータ通信装置30との間に通信路が確立し、以降、当該通信路を経由した、端末10とアプリケーションサーバ50Aとの間のパケット通信が行われる。
【0063】
なお、上記のS102において、通信管理装置40が、ネットワーク装置において品質指標値Aがサポートされていないと判断した場合には、例えば、品質指標値としてデフォルトの品質を示す品質指標値を含む通信路設定要求をデータ通信装置30/基地局装置20に送信する。デフォルトの品質を示す品質指標値を使用することを示す情報は、通信管理装置40から、端末10(アプリケーション)とアプリケーションサーバ50Aにも通知されることとしてもよい。
【0064】
また、通信管理装置40が、ネットワーク装置において品質指標値Aがサポートされていないと判断した場合に品質指標値を含まない通信路設定要求をデータ通信装置30/基地局装置20に送信することとしてもよい。この場合、データ通信装置30/基地局装置20は、フローに対してベストエフォートの通信を行うと判断してもよい。
【0065】
また、データ通信装置30と基地局装置20がそれぞれ、自身がサポートする品質指標値(時刻に応じて変化する)を保持している場合において、通信管理装置40は、S102の判断を行わずに、品質指標値Aを含む通信路設定要求をデータ通信装置30/基地局装置20に送信することとしてもよい。この場合、例えば、データ通信装置30と基地局装置20はそれぞれ、自身が品質指標値Aをサポートしていればこれを受け入れて、品質指標値Aに基づくQoS制御を実行する。データ通信装置30と基地局装置20はそれぞれ、自身が品質指標値Aをサポートしていなければ、例えば、デフォルトの品質に基づくQoS制御を実行する、あるいは、QoS制御を実行せずにベストエフォートの通信とする。
【0066】
通信管理装置40は、図3の情報あるいは図5の情報を参照することにより、端末10がアプリケーションサーバ50Aとの通信を行っている最中に、端末10の移動、あるいは、時刻の経過により、当該通信に対して適用されている品質指標値Aがネットワーク装置においてサポートされなくなったことを検知した場合には、データ通信装置30と基地局装置20のそれぞれに対して、サポートされる別の品質指標値(例:品質指標値AによるQoS制御にできるだけ近いQoS制御を行うことを可能とする品質指標値)を通知することとしてもよい。当該別の品質指標値を使用することを示す情報は、通信管理装置40から、端末10(アプリケーション)とアプリケーションサーバ50Aにも通知されることとしてもよい。
【0067】
なお、実施例1では、各装置は、品質指標値に対応する1以上のネットワークパラメータとして、デフォルトのネットワークパラメータを使用することを想定している。
【0068】
(実施例2)
実施例2では、端末10が存在するエリア、あるいは、端末10が通信を行う時刻に応じて、ネットワーク装置(基地局装置20、データ通信装置30)がサポートする品質指標値に紐付けられたネットワークパラメータが変化する。
【0069】
例えば、通信管理装置40から品質指標値AのQoS制御を行うように指示された基地局装置20-1(あるいはデータ通信装置30-1)では、5Mbpsの最大帯域を提供するようなQoS制御を行う一方、通信管理装置40から上記と同じ品質指標値AのQoS制御を行うように指示された基地局装置20-2(あるいはデータ通信装置30-2)では、10Mbpsの最大帯域を提供するようなQoS制御を行う。
【0070】
例えば、ネットワーク装置(基地局装置20、データ通信装置30)がそれぞれ、品質指標値とネットワークパラメータとを対応付けた情報を保持し、その情報を参照することで、上記の制御を行うことができる。
【0071】
また、例えば、通信管理装置40から品質指標値AのQoS制御を行うように指示された基地局装置20-1は、ある時間帯の時刻において5Mbpsの最大帯域を提供するようなQoS制御を行う一方、別の時間帯の時刻では10Mbpsの最大帯域を提供するようなQoS制御を行う。
【0072】
例えば、ネットワーク装置(基地局装置20、データ通信装置30)がそれぞれ、時刻(時間帯)と品質指標値とネットワークパラメータとを対応付けた情報を保持し、その情報を参照することで、上記の制御を行うことができる。
【0073】
また、通信管理装置40が、図7図9に示す情報のいずれか1つ又は複数又は全部を保持することにより、端末10の行う通信に対する品質指標値に対応する1以上のネットワークパラメータを基地局装置20とデータ通信装置30に通知することとしてもよい。
【0074】
図7は、端末10が存在するエリア、品質指標値、及びネットワークパラメータを対応付けた情報を示す。図8は、端末10が接続する基地局装置、品質指標値、及びネットワークパラメータを対応付けた情報を示す。図9は、端末10が通信を行う時刻(時間帯)、品質指標値、ネットワークパラメータを対応付けた情報を示す。
【0075】
例えば、図6に示したシーケンスにおいて、端末10から接続要求を受信した通信管理装置40は、アプリAによる通信に対する品質指標値として「3」を決定したとして、「3」が、端末10が存在するエリア及びその時刻において、サポートされているとする。
【0076】
通信管理装置40は、例えば、図7に示す情報を参照して、端末10が存在するエリアにおける、「3」に対応するネットワークパラメータを取得し、品質指標値(「3」)とネットワークパラメータとを通信路設定要求に含めてデータ通信装置30と基地局装置20に送信する(図6のS103、S105)。データ通信装置30と基地局装置20はそれぞれ、通信管理装置40から受信したネットワークパラメータに基づいて、端末10とアプリケーションサーバ50との通信のフローに対するQoS制御を実行する。
【0077】
なお、通信管理装置40によりデータ通信装置30と基地局装置20に対して通知されるネットワークパラメータは、品質指標値(「3」)に対応するデフォルトのネットワークパラメータと異なるネットワークパラメータのみであってもよい。
【0078】
また、上記のネットワークパラメータの取得について、図8に示す情報を参照して、端末10が接続する基地局装置と品質指標値に対応するネットワークパラメータを取得してもよいし、図9に示す情報を参照して、現在時刻(接続要求の送信時刻)の時間帯と品質指標値に対応するネットワークパラメータを取得してもよい。
【0079】
端末10がアプリケーションサーバ50との通信を行っている最中に、端末10の移動、あるいは、時刻の経過により、当該通信に対して使用中の品質指標値に対応するネットワークパラメータが変化した場合には、変化後のネットワークパラメータを基地局装置20とデータ通信装置30のそれぞれに通知することとしてもよい。また、通信管理装置40は、更に、変化後のネットワークパラメータを端末10とアプリケーションサーバ50のそれぞれに通知することとしてもよい。
【0080】
シーケンスの例を図10に示す。ここでは、例えば、図6に示したシーケンスにより通信路が確立され、端末10とアプリケーションサーバ50との間で、品質指標値(「3」)に基づくQoS制御が適用されたフローの通信が行われているものとする。また、最初、端末10はエリアAに存在し、時刻は0~4の時間帯であるとする。
【0081】
S201において、通信管理装置40は、端末10の位置(移動)を監視し、例えば、端末10がエリアAからエリアBに移動したことを検知すると、ネットワークパラメータの変更が必要であると判断し、図7に示す情報から、エリアBと品質指標値(「3」)に対応するネットワークパラメータを取得する。
【0082】
また、S201において、通信管理装置40は、時刻を監視し、例えば、時刻が4~10の時間帯の時刻になったことを検知すると、ネットワークパラメータの変更が必要であると判断し、図9に示す情報から、時間帯(4~10)と品質指標値(「3」)に対応するネットワークパラメータを取得する。
【0083】
S202、S203、S204において、通信制御装置40は、変更後のネットワークパラメータを含む変更指示を、基地局装置20とデータ通信装置30と端末10のそれぞれに送信する。上述したように、アプリケーションサーバ50にも送信してもよい。変更指示を受信した基地局装置20とデータ通信装置30と端末10は、変更後のネットワークパラメータを用いたQoS制御を行う。
【0084】
(実施例3)
実施例1で説明したとおり、本実施の形態では、端末10が存在するエリア、あるいは、端末10が通信を行う時刻に応じて、端末10の通信に対してネットワークでサポートされる品質指標値が変化し得る。実施例3では、サポートされる品質指標値に応じて、課金方法が動的に変更される。
【0085】
実施例3における課金装置60(又は通信管理装置40の制御部)は、図11に示す情報(テーブル)を保持している。課金装置60(又は通信管理装置40の制御部)は、通信管理装置40から、端末10が、どの時刻でどのエリアで通信を行ったかを示す情報を取得する。また、課金装置60(又は通信管理装置40の制御部)は、図3に示す情報を保持している。更に、課金装置60(又は通信管理装置40の制御部)は、データ通信装置30から、端末10の通信のパケット数(例えば、単位時間毎のパケット数の時系列データ)を取得する。
【0086】
ここでは、例として、ある月(30日とする)の課金額を決定する処理を説明する。課金装置60(又は通信管理装置40の制御部)は、端末10が、品質指標値=1をサポートしているエリアで、その月の10日間、通信を行ったことを検知したとすると、その分の課金額として、図11の情報に基づき、1000×(1/3)の課金額を決定する。また、課金装置60(又は通信管理装置40の制御部)は、更に、端末10が、品質指標値=2をサポートしているエリアで、X個のパケット数の通信を行ったことを検知したとすると、その分の課金額として、図11の情報に基づき、従量課金を行う。例えば、課金額を(X×パケット単価)円として決定する。
【0087】
課金装置60(又は通信管理装置40の制御部)は、更に、端末10は、品質指標値=1をサポートしているエリアと品質指標値=2をサポートしているエリア以外では、品質指標値=3をサポートするエリアのみに存在したことを検知する。このエリアでは非課金である。
【0088】
その結果、課金装置60(又は通信管理装置40の制御部)は、端末10のユーザに対する課金額を「1000×(1/3)+(X×パケット単価)」円として決定する。
【0089】
また、例えば、課金装置60(又は通信管理装置40の制御部)は、端末10が、品質指標値=1をサポートしている時刻で、その月の10日間、通信を行ったことを検知したとすると、その分の課金額として、図11の情報に基づき、1000×(1/3)の課金額を決定する。また、課金装置60(又は通信管理装置40の制御部)は、更に、端末10が、品質指標値=2をサポートしている時刻で、X個のパケット数の通信を行ったことを検知したとすると、その分の課金額として、図11の情報に基づき、従量課金を行う。例えば、課金額を(X×パケット単価)円として決定する。
【0090】
課金装置60(又は通信管理装置40の制御部)は、更に、端末10は、品質指標値=1をサポートしている時刻と品質指標値=2をサポートしている時刻以外では、品質指標値=3をサポートする時刻のみで通信がなされたことを検知する。この時刻では非課金である。
【0091】
その結果、課金装置60(又は通信管理装置40の制御部)は、端末10のユーザに対する課金額を「1000×(1/3)+(X×パケット単価)」円として決定する。
【0092】
上記の例では、エリアに基づく課金と時刻に基づく課金を別々に説明したが、エリアと時刻を組み合わせて課金額の判断を行うこととしてもよい。
【0093】
(実施例4)
実施例4では、端末10がハンドオーバを行うことにより、端末10が接続する基地局装置20が、基地局装置20Aから基地局装置20Bに変更される場合の例を説明する。
【0094】
図12は、実施例4におけるシーケンス図である。S301の前の状態において、例えば、図6に示すシーケンスにより確立された通信路(基地局装置20Aを使用)を経由して、端末10とアプリケーションサーバ50との間で、通信が行われているとする。また、この通信には、品質指標値Aの基づくQoS制御が適用されているとする。
【0095】
S301において、端末10は、基地局装置20Aから基地局装置20Bへのハンドオーバを実行する。ハンドオーバの過程で、端末10とアプリケーションサーバ50との間の通信に品質指標値Aが適用されることは基地局装置20Bに通知される。
【0096】
S302において、端末10は、通信管理装置40に対して、ハンドオーバ後の基地局装置20BのIDを含むハンドオーバ通知を送信する。これにより、通信管理装置40は、端末10のハンドオーバ後の基地局装置20が、基地局装置20Bであることを把握する。なお、通信管理装置40は、基地局装置20Bから、端末10が接続されたことを示す情報を受信することで、端末10のハンドオーバ後の基地局装置20が、基地局装置20Bであることを把握してもよい。
【0097】
S303において、通信管理装置40は、図4に示す情報を参照し、基地局装置20Bにおいて品質指標値Aがサポートされているかどうかを判断する。基地局装置20Bにおいて品質指標値Aがサポートされていれば、ハンドオーバ後の通信に対して品質指標値Aに基づくQoS制御が継続して実行される。
【0098】
基地局装置20Bにおいて品質指標値Aがサポートされていなければ、通信管理装置40は、例えば、基地局装置20B(及びデータ通信装置30)がサポートする品質指標値の中で、品質指標値Aに基づくQoS制御に最も近いQoS制御を行う品質指標値を決定し、それを変更指示に含めて、基地局装置20Bとデータ通信装置30と端末10に通知する(S304、S305、S306)。また、アプリケーションサーバ50Aにも、変更後の品質指標値を送信してもよい。変更後の品質指標値を受信した各装置は、変更後の品質指標値に基づくQoS制御を実行する。
【0099】
また、通信管理装置40は、図8に示す情報を参照することにより、変更後の基地局装置20Bと変更後の品質指標値に対応するネットワークパラメータを取得し、S304~S306において、変更後の品質指標値ととともに、それに対応するネットワークパラメータを各装置に通知してもよい。また、アプリケーションサーバ50Aにも、変更後のネットワークパラメータを送信してもよい。
【0100】
また、S303において、通信管理装置40は、変更後の基地局装置20Bにおいて品質指標値Aの変更はないが、図8に示す情報に基づき、対応するネットワークパラメータに変更が生じたことを検知した場合には、S304~S306において、変更後のネットワークパラメータを各装置に通知してもよい。
【0101】
なお、ハンドオーバの過程で、端末10とアプリケーションサーバ50との間の通知に品質指標値Aが適用されることは基地局装置20Bに通知されるので、基地局装置20B自身が、品質指標値Aをサポートするかどうかを判断する機能を持つ場合には、基地局装置20B自身が、その判断を行って、品質指標値Aをサポートすると判断する場合には、ハンドオーバ後の通信に対して品質指標値Aに基づくQoS制御を実行し、品質指標値Aをサポートしないと判断した場合には、別の品質指標値を決定し、その品質指標値を適用することとしてもよい。この場合、変更後の品質指標値は、基地局装置20Bが、データ通信装置30、端末10、アプリケーションサーバ50等に通知する。
【0102】
また、基地局装置20B自身が、各品質指標値に対応するネットワークパラメータを決定する機能を持つ場合には、基地局装置20B自身が、使用する品質指標値に対するネットワークパラメータの決定を行って、決定したネットワークパラメータをデータ通信装置30、端末10、アプリケーションサーバ50等に通知することとしてもよい。
【0103】
(実施例5)
実施例5では、通信管理装置40は情報提供機能41を備える。情報提供機能41は例えばAPIにより実現される。情報提供機能41は、他の装置(例:端末10、基地局装置20、データ通信装置30、アプリケーションサーバ50)からの問い合わせに応じて、他の装置に対して、エリア毎、時刻毎等のサポートされる品質指標値、及び、品質指標値に対応するネットワークパラメータを提供する。
【0104】
通信管理装置40は、図3図5の情報、図7図9の情報のうちのいずれか1つ又はいずれか複数又は全部を保持している。例えば、図13に示すように、端末10(より具体的には端末10内のアプリケーション)が、通信管理装置40に対して、エリアAでサポートされる品質指標値を問い合わせると(S401)、情報提供機能41は、図3の情報を参照することで、エリアAでサポートされる品質指標値として1~10を端末10に返す(S402)。
【0105】
また、例えば、アプリケーションサーバが、通信管理装置40に対して、エリアAにおける品質指標値(「3」)に対応するネットワークパラメータを問い合わせると(S501)、情報提供機能41は、図7の情報を参照することで、エリアAにおける品質指標値(「3」)に対応するネットワークパラメータをアプリケーションサーバ50に返す(S502)。
【0106】
なお、情報提供機能41は、基地局装置20に備えられていてもよいし、データ通信装置30に備えられていてもよいし、通信管理装置40、基地局装置20、及びデータ通信装置30以外の装置に備えられていてもよい。
【0107】
(効果について)
実施例1~2、4により、端末10が実行する通信に対するQoS制御を、エリアあるいは時刻に応じて適切に実行することが可能となる。また、実施例3により、サポートされる品質指標値に基づき、端末10に対する課金を適切に実行できる。また、実施例5により、エリア毎、時刻毎に利用できる品質指標値、ネットワークパラメータ等を把握することができる。
【0108】
(装置構成)
次に、これまでに説明した処理及び動作を実行する、端末10、基地局装置20、通信管理装置40、データ通信装置30、及び課金装置60の機能構成例を説明する。
【0109】
<端末10>
図14は、端末10の機能構成の一例を示す図である。図14に示されるように、端末10は、送信部110と、受信部120と、設定部130と、制御部140とを有する。図14に示される機能構成は一例に過ぎない。本発明の実施の形態に係る動作を実行できるのであれば、機能区分及び機能部の名称はどのようなものでもよい。
【0110】
送信部110は、送信する信号を生成し、当該信号を送信する機能を含む。受信部120は、各種の信号を受信し、受信した信号から、例えばより上位のレイヤの情報を取得する機能を含む。送信部110と受信部120はQoS制御を行う機能を含む。送信部110、受信部120をそれぞれ送信機、受信機と称しても良い。設定部130は、設定情報を記憶装置(記憶部)に格納し、必要に応じて記憶装置から読み出す。制御部140は、端末10の制御を行う。
【0111】
<基地局装置20>
図15は、基地局装置20の機能構成の一例を示す図である。図15に示されるように、基地局装置20は、送信部210と、受信部220と、設定部230と、制御部240とを有する。図15に示される機能構成は一例に過ぎない。本発明の実施の形態に係る動作を実行できるのであれば、機能区分及び機能部の名称はどのようなものでもよい。
【0112】
送信部210は、送信する信号を生成し、当該信号を送信する機能を含む。受信部220は、各種の信号を受信し、受信した信号から、例えばより上位のレイヤの情報を取得する機能を含む。送信部210と受信部220はQoS制御を行う機能を含む。送信部210、受信部220をそれぞれ送信機、受信機と称しても良い。設定部230は、設定情報を記憶装置(記憶部)に格納し、必要に応じて記憶装置から読み出す。制御部240は、基地局装置20の制御を行う。
【0113】
<通信管理装置40>
図16は、通信管理装置40の機能構成の一例を示す図である。図16に示されるように、通信管理装置40は、送信部410と、受信部420と、設定部430と、制御部440とを有する。図16に示される機能構成は一例に過ぎない。本発明の実施の形態に係る動作を実行できるのであれば、機能区分及び機能部の名称はどのようなものでもよい。
【0114】
送信部410は、送信する信号を生成し、当該信号を送信する機能を含む。受信部420は、各種の信号を受信し、受信した信号から、例えばより上位のレイヤの情報を取得する機能を含む。送信部410、受信部420をそれぞれ送信機、受信機と称しても良い。
【0115】
設定部430は、設定情報を記憶装置(記憶部)に格納し、必要に応じて記憶装置から読み出す。設定情報の内容は、例えば、図3図5図7図9に示す情報である。
【0116】
制御部440は、通信管理装置40の制御を行う。例えば、制御部440は、端末10とアプリケーションサーバ50との間の通信に対するQoS制御を行うネットワーク装置においてサポートされる1以上の品質指標値を、端末10が存在するエリア、又は、端末10が通信を行う時刻に基づいて判定する。
【0117】
<データ通信装置30>
図17は、データ通信装置30の機能構成の一例を示す図である。図17に示されるように、データ通信装置30は、送信部310と、受信部320と、設定部330と、制御部340とを有する。図17に示される機能構成は一例に過ぎない。本発明の実施の形態に係る動作を実行できるのであれば、機能区分及び機能部の名称はどのようなものでもよい。
【0118】
送信部510は、送信する信号を生成し、当該信号を送信する機能を含む。受信部520は、各種の信号を受信し、受信した信号から、例えばより上位のレイヤの情報を取得する機能を含む。送信部310と、受信部320は、QoS制御を行う機能を含む。送信部510、受信部520をそれぞれ送信機、受信機と称しても良い。設定部530は、設定情報を記憶装置(記憶部)に格納し、必要に応じて記憶装置から読み出す。制御部540は、データ通信装置30の制御を行う。
【0119】
<課金装置60>
図18は、課金装置60の機能構成の一例を示す図である。図18に示されるように、課金装置60は、送信部610と、受信部620と、設定部630と、制御部640とを有する。図18に示される機能構成は一例に過ぎない。本発明の実施の形態に係る動作を実行できるのであれば、機能区分及び機能部の名称はどのようなものでもよい。
【0120】
送信部610は、送信する信号を生成し、当該信号を送信する機能を含む。受信部620は、各種の信号を受信し、受信した信号から、例えばより上位のレイヤの情報を取得する機能を含む。送信部610、受信部620をそれぞれ送信機、受信機と称しても良い。設定部630は、設定情報を記憶装置(記憶部)に格納し、必要に応じて記憶装置から読み出す。設定情報は、例えば図11に示す情報である。制御部640は、課金装置60の制御を行う。また、制御部640は、端末10に対する課金を行う。具体的には、端末10に対する課金額の算出を行って、算出した結果を外部に送信する。
【0121】
(ハードウェア構成)
上記実施形態の説明に用いたブロック図(図14図18)は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及びソフトウェアの少なくとも一方の任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現方法は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的又は論理的に結合した1つの装置を用いて実現されてもよいし、物理的又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的又は間接的に(例えば、有線、無線などを用いて)接続し、これら複数の装置を用いて実現されてもよい。機能ブロックは、上記1つの装置又は上記複数の装置にソフトウェアを組み合わせて実現されてもよい。
【0122】
機能には、判断、決定、判定、計算、算出、処理、導出、調査、探索、確認、受信、送信、出力、アクセス、解決、選択、選定、確立、比較、想定、期待、見做し、報知(broadcasting)、通知(notifying)、通信(communicating)、転送(forwarding)、構成(configuring)、再構成(reconfiguring)、割り当て(allocating、mapping)、割り振り(assigning)などがあるが、これらに限られない。たとえば、送信を機能させる機能ブロック(構成部)は、送信部(transmitting unit)や送信機(transmitter)と呼称される。いずれも、上述したとおり、実現方法は特に限定されない。
【0123】
例えば、本開示の一実施の形態における端末10、基地局装置20、通信管理装置40、データ通信装置30、及び課金装置60等は、本開示の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。図19は、本開示の一実施の形態に係る端末10、基地局装置20、通信管理装置40、データ通信装置30、及び課金装置60のハードウェア構成の一例を示す図である。上述の端末10、基地局装置20、通信管理装置40、データ通信装置30、及び課金装置60は、物理的には、プロセッサ1001、記憶装置1002、補助記憶装置1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。なお、基地局装置20、通信管理装置40、データ通信装置30、及び課金装置60はそれぞれ仮想マシンであってもよい。
【0124】
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニット等に読み替えることができる。端末10、基地局装置20、通信管理装置40、データ通信装置30、及び課金装置60のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
【0125】
端末10、基地局装置20、通信管理装置40、データ通信装置30、及び課金装置60における各機能は、プロセッサ1001、記憶装置1002等のハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信を制御したり、記憶装置1002及び補助記憶装置1003におけるデータの読み出し及び書き込みの少なくとも一方を制御したりすることによって実現される。
【0126】
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインタフェース、制御装置、演算装置、レジスタ等を含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)で構成されてもよい。例えば、上述の各装置の制御部等は、プロセッサ1001によって実現されてもよい。
【0127】
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール又はデータ等を、補助記憶装置1003及び通信装置1004の少なくとも一方から記憶装置1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施の形態において説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、端末10、基地局装置20、通信管理装置40、データ通信装置30、及び課金装置60の制御部は、記憶装置1002に格納され、プロセッサ1001で動作する制御プログラムによって実現されてもよい。上述の各種処理は、1つのプロセッサ1001によって実行される旨を説明してきたが、2以上のプロセッサ1001により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ1001は、1以上のチップによって実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されてもよい。
【0128】
記憶装置1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)等の少なくとも1つによって構成されてもよい。記憶装置1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)等と呼ばれてもよい。記憶装置1002は、本開示の一実施の形態に係る通信方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール等を保存することができる。
【0129】
補助記憶装置1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD-ROM(Compact Disc ROM)等の光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップ等の少なくとも1つによって構成されてもよい。上述の記憶媒体は、例えば、記憶装置1002及び補助記憶装置1003の少なくとも一方を含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であってもよい。
【0130】
通信装置1004は、有線ネットワーク及び無線ネットワークの少なくとも一方を介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。通信装置1004は、例えば周波数分割複信(FDD:Frequency Division Duplex)及び時分割複信(TDD:Time Division Duplex)の少なくとも一方を実現するために、高周波スイッチ、デュプレクサ、フィルタ、周波数シンセサイザなどを含んで構成されてもよい。例えば、送受信アンテナ、アンプ部、送受信部、伝送路インターフェース等は、通信装置1004によって実現されてもよい。送受信部は、送信部と受信部とで、物理的に、または論理的に分離された実装がなされてもよい。
【0131】
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサ等)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプ等)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
【0132】
また、プロセッサ1001及び記憶装置1002等の各装置は、情報を通信するためのバス1007によって接続される。バス1007は、単一のバスを用いて構成されてもよいし、装置間ごとに異なるバスを用いて構成されてもよい。
【0133】
また、端末10、基地局装置20、通信管理装置40、データ通信装置30、及び課金装置60は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つを用いて実装されてもよい。
【0134】
(実施の形態のまとめ)
本実施の形態により、少なくとも、下記の第1項~第6項に示す通信管理装置が提供される。
(第1項)
端末により行われる通信に対するQoS制御を行うためのネットワーク装置においてサポートされる1以上の品質指標値を、前記端末が存在するエリア、又は、前記端末が前記通信を行う時刻に基づいて判定する制御部と、
前記1以上の品質指標値のうちの、前記通信に適用する品質指標値を前記ネットワーク装置に送信する送信部と
を備える通信管理装置。
(第2項)
前記制御部は、前記端末が存在するエリア、又は、前記端末が前記通信を行う時刻に基づいて、前記通信に適用する品質指標値に対応するネットワークパラメータを決定し、
前記送信部は、前記ネットワークパラメータを前記ネットワーク装置に送信する
第1項に記載の通信管理装置。
(第3項)
前記制御部が、時刻の経過、又は、前記端末の移動に応じて、前記通信に適用する品質指標値が前記ネットワーク装置においてサポートされなくなったことを検知した場合に、前記通信に適用する品質指標値を変更し、
前記送信部は、変更後の品質指標値を前記ネットワーク装置に送信する
第1項又は第2項に記載の通信管理装置。
(第4項)
前記制御部が、時刻の経過、又は、前記端末の移動に応じて、前記通信に適用する品質指標値に対応するネットワークパラメータが変更されたことを検知した場合に、
前記送信部は、変更後のネットワークパラメータを前記ネットワーク装置に送信する
第1項ないし第3項のうちいずれか1項に記載の通信管理装置。
(第5項)
前記制御部は、前記端末が通信を行ったエリア、又は、前記端末が通信を行った時刻においてサポートされる品質指標値に基づいて、前記端末に対する課金を行う
第1項ないし第4項のうちいずれか1項に記載の通信管理装置。
(第6項)
前記制御部は、他の装置からの問い合わせに応じて、特定のエリア又は特定の時刻においてサポートされる品質指標値又はネットワークパラメータを、当該他の装置に返す
第1項ないし第5項のうちいずれか1項に記載の通信管理装置。
【0135】
第1項、第2項、第3項、第4項、第5項、第6項に記載されたいずれの構成によっても、端末が実行する通信に対するQoS制御を、エリアあるいは時刻に応じて適切に実行することを可能とする技術が提供される。
【0136】
(実施形態の補足)
以上、本発明の実施の形態を説明してきたが、開示される発明はそのような実施形態に限定されず、当業者は様々な変形例、修正例、代替例、置換例等を理解するであろう。発明の理解を促すため具体的な数値例を用いて説明がなされたが、特に断りのない限り、それらの数値は単なる一例に過ぎず適切な如何なる値が使用されてもよい。上記の説明における項目の区分けは本発明に本質的ではなく、2以上の項目に記載された事項が必要に応じて組み合わせて使用されてよいし、ある項目に記載された事項が、別の項目に記載された事項に(矛盾しない限り)適用されてよい。機能ブロック図における機能部又は処理部の境界は必ずしも物理的な部品の境界に対応するとは限らない。複数の機能部の動作が物理的には1つの部品で行われてもよいし、あるいは1つの機能部の動作が物理的には複数の部品により行われてもよい。実施の形態で述べた処理手順については、矛盾の無い限り処理の順序を入れ替えてもよい。処理説明の便宜上、端末10、基地局装置20、通信管理装置40、データ通信装置30、及び課金装置60は機能的なブロック図を用いて説明されたが、そのような装置はハードウェアで、ソフトウェアで又はそれらの組み合わせで実現されてもよい。本発明の実施の形態に従って端末10、基地局装置20、通信管理装置40、データ通信装置30、及び課金装置60が有するプロセッサにより動作するソフトウェアはそれぞれ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、読み取り専用メモリ(ROM)、EPROM、EEPROM、レジスタ、ハードディスク(HDD)、リムーバブルディスク、CD-ROM、データベース、サーバその他の適切な如何なる記憶媒体に保存されてもよい。
【0137】
また、情報の通知は、本開示で説明した態様/実施形態に限られず、他の方法を用いて行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、DCI(Downlink Control Information)、UCI(Uplink Control Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、MAC(Medium Access Control)シグナリング、報知情報(MIB(Master Information Block)、SIB(System Information Block))、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRC Connection Setup)メッセージ、RRC接続再構成(RRC Connection Reconfiguration)メッセージ等であってもよい。
【0138】
本開示において説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4G(4th generation mobile communication system)、5G(5th generation mobile communication system)、FRA(Future Radio Access)、NR(new Radio)、W-CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi-Fi(登録商標))、IEEE 802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及びこれらに基づいて拡張された次世代システムの少なくとも一つに適用されてもよい。また、複数のシステムが組み合わされて(例えば、LTE及びLTE-Aの少なくとも一方と5Gとの組み合わせ等)適用されてもよい。
【0139】
本明細書で説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャート等は、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本開示において説明した方法については、例示的な順序を用いて様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
【0140】
本明細書において基地局装置20、通信管理装置40、データ通信装置30、及び課金装置60によって行われるとした特定動作は、場合によってはその他のノード(upper node)によって行われることもある。
【0141】
本開示において説明した情報又は信号等は、上位レイヤ(又は下位レイヤ)から下位レイヤ(又は上位レイヤ)へ出力され得る。複数のネットワークノードを介して入出力されてもよい。
【0142】
入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルを用いて管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、又は追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
【0143】
本開示における判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:true又はfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
【0144】
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
【0145】
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL:Digital Subscriber Line)など)及び無線技術(赤外線、マイクロ波など)の少なくとも一方を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び無線技術の少なくとも一方は、伝送媒体の定義内に含まれる。
【0146】
本開示において説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
【0147】
なお、本開示において説明した用語及び本開示の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、チャネル及びシンボルの少なくとも一方は信号(シグナリング)であってもよい。また、信号はメッセージであってもよい。また、コンポーネントキャリア(CC:Component Carrier)は、キャリア周波数、セル、周波数キャリアなどと呼ばれてもよい。
【0148】
本開示において使用する「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
【0149】
また、本開示において説明した情報、パラメータなどは、絶対値を用いて表されてもよいし、所定の値からの相対値を用いて表されてもよいし、対応する別の情報を用いて表されてもよい。例えば、無線リソースはインデックスによって指示されるものであってもよい。
【0150】
上述したパラメータに使用する名称はいかなる点においても限定的な名称ではない。さらに、これらのパラメータを使用する数式等は、本開示で明示的に開示したものと異なる場合もある。様々なチャネル(例えば、PUCCH、PDCCHなど)及び情報要素は、あらゆる好適な名称によって識別できるので、これらの様々なチャネル及び情報要素に割り当てている様々な名称は、いかなる点においても限定的な名称ではない。
【0151】
本開示においては、「基地局(BS:Base Station)」、「無線基地局」、「基地局装置」、「固定局(fixed station)」、「NodeB」、「eNodeB(eNB)」、「gNodeB(gNB)」、「アクセスポイント(access point)」、「送信ポイント(transmission point)」、「受信ポイント(reception point)、「送受信ポイント(transmission/reception point)」、「セル」、「セクタ」、「セルグループ」、「キャリア」、「コンポーネントキャリア」などの用語は、互換的に使用され得る。基地局は、マクロセル、スモールセル、フェムトセル、ピコセルなどの用語で呼ばれる場合もある。
【0152】
基地局は、1つ又は複数(例えば、3つ)のセルを収容することができる。基地局が複数のセルを収容する場合、基地局のカバレッジエリア全体は複数のより小さいエリアに区分でき、各々のより小さいエリアは、基地局サブシステム(例えば、屋内用の小型基地局(RRH:Remote Radio Head)によって通信サービスを提供することもできる。「セル」又は「セクタ」という用語は、このカバレッジにおいて通信サービスを行う基地局及び基地局サブシステムの少なくとも一方のカバレッジエリアの一部又は全体を指す。
【0153】
本開示においては、「移動局(MS:Mobile Station)」、「ユーザ端末(user terminal)」、「ユーザ装置(UE:User Equipment)」、「端末」などの用語は、互換的に使用され得る。
【0154】
端末は、当業者によって、移動局、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、又はいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
【0155】
基地局及び移動局の少なくとも一方は、送信装置、受信装置、通信装置などと呼ばれてもよい。なお、基地局及び移動局の少なくとも一方は、移動体に搭載されたデバイス、移動体自体などであってもよい。当該移動体は、乗り物(例えば、車、飛行機など)であってもよいし、無人で動く移動体(例えば、ドローン、自動運転車など)であってもよいし、ロボット(有人型又は無人型)であってもよい。なお、基地局及び移動局の少なくとも一方は、必ずしも通信動作時に移動しない装置も含む。例えば、基地局及び移動局の少なくとも一方は、センサなどのIoT(Internet of Things)機器であってもよい。
【0156】
本開示で使用する「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up、search、inquiry)(例えば、テーブル、データベース又は別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。また、「判断(決定)」は、「想定する(assuming)」、「期待する(expecting)」、「みなす(considering)」などで読み替えられてもよい。
【0157】
「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的なものであっても、論理的なものであっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。例えば、「接続」は「アクセス」で読み替えられてもよい。本開示で使用する場合、2つの要素は、1又はそれ以上の電線、ケーブル及びプリント電気接続の少なくとも一つを用いて、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどを用いて、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
【0158】
参照信号は、RS(Reference Signal)と略称することもでき、適用される標準によってパイロット(Pilot)と呼ばれてもよい。
【0159】
本開示において使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
【0160】
本開示において使用する「第1の」、「第2の」などの呼称を使用した要素へのいかなる参照も、それらの要素の量又は順序を全般的に限定しない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本開示において使用され得る。したがって、第1及び第2の要素への参照は、2つの要素のみが採用され得ること、又は何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
【0161】
上記の各装置の構成における「手段」を、「部」、「回路」、「デバイス」等に置き換えてもよい。
【0162】
本開示において、「含む(include)」、「含んでいる(including)」及びそれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本開示において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
【0163】
無線フレームは時間領域において1つ又は複数のフレームによって構成されてもよい。時間領域において1つ又は複数の各フレームはサブフレームと呼ばれてもよい。サブフレームは更に時間領域において1つ又は複数のスロットによって構成されてもよい。サブフレームは、ニューメロロジ(numerology)に依存しない固定の時間長(例えば、1ms)であってもよい。
【0164】
ニューメロロジは、ある信号又はチャネルの送信及び受信の少なくとも一方に適用される通信パラメータであってもよい。ニューメロロジは、例えば、サブキャリア間隔(SCS:SubCarrier Spacing)、帯域幅、シンボル長、サイクリックプレフィックス長、送信時間間隔(TTI:Transmission Time Interval)、TTIあたりのシンボル数、無線フレーム構成、送受信機が周波数領域において行う特定のフィルタリング処理、送受信機が時間領域において行う特定のウィンドウイング処理などの少なくとも1つを示してもよい。
【0165】
スロットは、時間領域において1つ又は複数のシンボル(OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)シンボル、SC-FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)シンボル等)で構成されてもよい。スロットは、ニューメロロジに基づく時間単位であってもよい。
【0166】
スロットは、複数のミニスロットを含んでもよい。各ミニスロットは、時間領域において1つ又は複数のシンボルによって構成されてもよい。また、ミニスロットは、サブスロットと呼ばれてもよい。ミニスロットは、スロットよりも少ない数のシンボルによって構成されてもよい。ミニスロットより大きい時間単位で送信されるPDSCH(又はPUSCH)は、PDSCH(又はPUSCH)マッピングタイプAと呼ばれてもよい。ミニスロットを用いて送信されるPDSCH(又はPUSCH)は、PDSCH(又はPUSCH)マッピングタイプBと呼ばれてもよい。
【0167】
無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルは、いずれも信号を伝送する際の時間単位を表す。無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルは、それぞれに対応する別の呼称が用いられてもよい。
【0168】
例えば、1サブフレームは送信時間間隔(TTI:Transmission Time Interval)と呼ばれてもよいし、複数の連続したサブフレームがTTIと呼ばれてよいし、1スロット又は1ミニスロットがTTIと呼ばれてもよい。つまり、サブフレーム及びTTIの少なくとも一方は、既存のLTEにおけるサブフレーム(1ms)であってもよいし、1msより短い期間(例えば、1-13シンボル)であってもよいし、1msより長い期間であってもよい。なお、TTIを表す単位は、サブフレームではなくスロット、ミニスロットなどと呼ばれてもよい。
【0169】
ここで、TTIは、例えば、無線通信におけるスケジューリングの最小時間単位のことをいう。例えば、LTEシステムでは、基地局が各ユーザプレーン装置50に対して、無線リソース(各ユーザプレーン装置50において使用することが可能な周波数帯域幅、送信電力など)を、TTI単位で割り当てるスケジューリングを行う。なお、TTIの定義はこれに限られない。
【0170】
TTIは、チャネル符号化されたデータパケット(トランスポートブロック)、コードブロック、コードワードなどの送信時間単位であってもよいし、スケジューリング、リンクアダプテーションなどの処理単位となってもよい。なお、TTIが与えられたとき、実際にトランスポートブロック、コードブロック、コードワードなどがマッピングされる時間区間(例えば、シンボル数)は、当該TTIよりも短くてもよい。
【0171】
なお、1スロット又は1ミニスロットがTTIと呼ばれる場合、1以上のTTI(すなわち、1以上のスロット又は1以上のミニスロット)が、スケジューリングの最小時間単位となってもよい。また、当該スケジューリングの最小時間単位を構成するスロット数(ミニスロット数)は制御されてもよい。
【0172】
1msの時間長を有するTTIは、通常TTI(LTE Rel.8-12におけるTTI)、ノーマルTTI、ロングTTI、通常サブフレーム、ノーマルサブフレーム、ロングサブフレーム、スロットなどと呼ばれてもよい。通常TTIより短いTTIは、短縮TTI、ショートTTI、部分TTI(partial又はfractional TTI)、短縮サブフレーム、ショートサブフレーム、ミニスロット、サブスロット、スロットなどと呼ばれてもよい。
【0173】
なお、ロングTTI(例えば、通常TTI、サブフレームなど)は、1msを超える時間長を有するTTIで読み替えてもよいし、ショートTTI(例えば、短縮TTIなど)は、ロングTTIのTTI長未満かつ1ms以上のTTI長を有するTTIで読み替えてもよい。
【0174】
リソースブロック(RB)は、時間領域及び周波数領域のリソース割当単位であり、周波数領域において、1つ又は複数個の連続した副搬送波(subcarrier)を含んでもよい。RBに含まれるサブキャリアの数は、ニューメロロジに関わらず同じであってもよく、例えば12であってもよい。RBに含まれるサブキャリアの数は、ニューメロロジに基づいて決定されてもよい。
【0175】
また、RBの時間領域は、1つ又は複数個のシンボルを含んでもよく、1スロット、1ミニスロット、1サブフレーム、又は1TTIの長さであってもよい。1TTI、1サブフレームなどは、それぞれ1つ又は複数のリソースブロックで構成されてもよい。
【0176】
なお、1つ又は複数のRBは、物理リソースブロック(PRB:Physical RB)、サブキャリアグループ(SCG:Sub-Carrier Group)、リソースエレメントグループ(REG:Resource Element Group)、PRBペア、RBペアなどと呼ばれてもよい。
【0177】
また、リソースブロックは、1つ又は複数のリソースエレメント(RE:Resource Element)によって構成されてもよい。例えば、1REは、1サブキャリア及び1シンボルの無線リソース領域であってもよい。
【0178】
帯域幅部分(BWP:Bandwidth Part)(部分帯域幅などと呼ばれてもよい)は、あるキャリアにおいて、あるニューメロロジ用の連続する共通RB(common resource blocks)のサブセットのことを表してもよい。ここで、共通RBは、当該キャリアの共通参照ポイントを基準としたRBのインデックスによって特定されてもよい。PRBは、あるBWPで定義され、当該BWP内で番号付けされてもよい。
【0179】
BWPには、UL用のBWP(UL BWP)と、DL用のBWP(DL BWP)とが含まれてもよい。UEに対して、1キャリア内に1つ又は複数のBWPが設定されてもよい。
【0180】
設定されたBWPの少なくとも1つがアクティブであってもよく、UEは、アクティブなBWPの外で所定の信号/チャネルを送受信することを想定しなくてもよい。なお、本開示における「セル」、「キャリア」などは、「BWP」で読み替えられてもよい。
【0181】
上述した無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルなどの構造は例示に過ぎない。例えば、無線フレームに含まれるサブフレームの数、サブフレーム又は無線フレームあたりのスロットの数、スロット内に含まれるミニスロットの数、スロット又はミニスロットに含まれるシンボル及びRBの数、RBに含まれるサブキャリアの数、並びにTTI内のシンボル数、シンボル長、サイクリックプレフィックス(CP:Cyclic Prefix)長などの構成は、様々に変更することができる。
【0182】
本開示において、例えば、英語でのa,an及びtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、本開示は、これらの冠詞の後に続く名詞が複数形であることを含んでもよい。
【0183】
本開示において、「AとBが異なる」という用語は、「AとBが互いに異なる」ことを意味してもよい。なお、当該用語は、「AとBがそれぞれCと異なる」ことを意味してもよい。「離れる」、「結合される」などの用語も、「異なる」と同様に解釈されてもよい。
【0184】
本開示において説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
【0185】
以上、本開示について詳細に説明したが、当業者にとっては、本開示が本開示中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本開示は、請求の範囲の記載により定まる本開示の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本開示の記載は、例示説明を目的とするものであり、本開示に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【符号の説明】
【0186】
10 端末
110 送信部
120 受信部
130 設定部
140 制御部
20 基地局装置
210 送信部
220 受信部
230 設定部
240 制御部
30 データ通信装置
310 送信部
320 受信部
330 設定部
340 制御部
40 通信管理装置
410 送信部
420 受信部
430 設定部
440 制御部
60 課金装置
610 送信部
620 受信部
630 設定部
640 制御部
50 アプリケーションサーバ
1001 プロセッサ
1002 記憶装置
1003 補助記憶装置
1004 通信装置
1005 入力装置
1006 出力装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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