(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-25
(45)【発行日】2024-07-03
(54)【発明の名称】電磁鋼板接着コーティング組成物、電磁鋼板積層体およびその製造方法
(51)【国際特許分類】
C09J 123/08 20060101AFI20240626BHJP
C09J 11/06 20060101ALI20240626BHJP
B32B 15/08 20060101ALI20240626BHJP
【FI】
C09J123/08
C09J11/06
B32B15/08 Q
(21)【出願番号】P 2022538341
(86)(22)【出願日】2020-12-17
(86)【国際出願番号】 KR2020018614
(87)【国際公開番号】W WO2021125860
(87)【国際公開日】2021-06-24
【審査請求日】2022-08-18
(31)【優先権主張番号】10-2019-0172032
(32)【優先日】2019-12-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】592000691
【氏名又は名称】ポスコホールディングス インコーポレーティッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ハ,ボンウ
(72)【発明者】
【氏名】キム,ジョン-ウ
(72)【発明者】
【氏名】イ,ドン-ギュ
(72)【発明者】
【氏名】ノ,テヨン
(72)【発明者】
【氏名】パク,ギョンリョル
【審査官】澤村 茂実
(56)【参考文献】
【文献】欧州特許出願公開第03561015(EP,A1)
【文献】特開平01-311144(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C09J 1/00-201/10
B32B 15/08
H02K 1/18,15/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記化学式1で表される繰り返し単位および下記化学式2で表される繰り返し単位を含むポリエチレンアクリレートを含み、
前記ポリエチレンアクリレートは下記化学式1で表される繰り返し単位を65~90重量%、下記化学式2で表される繰り返し単位を10~35重量%含み、
前記ポリエチレンアクリレート100重量部に対して、シランカップリング剤を0.1~10重量部および硬化剤を0.5~2.5重量部さらに含み、
前記シランカップリング剤は、ビニル系シランカップリング剤およびメタクリルオキシ系シランカップリング剤のうちの1種以上を含み、
前記硬化剤は、脂肪族アミン系、芳香族アミン系、アミノアミン系、またはイミダゾール系を含むことを特徴とする電磁鋼板接着コーティング組成物。
【化1】
【化2】
(上記化学式1および化学式2中、R
1~R
7はそれぞれ独立して水素または直鎖型または分枝型アルキル基を示し、R
8は水
素、ハロゲン原子、カルボキシル基、またはヒドロキシ基を示す。)
【請求項2】
前記ポリエチレンアクリレート1モルに対して、
中和剤を0.5~1.5モルさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の電磁鋼板接着コーティング組成物。
【請求項3】
前記中和剤は、アミン系中和剤またはアルコール類系中和剤を含むことを特徴とする請求項2に記載の電磁鋼板接着コーティング組成物。
【請求項4】
前記中和剤は、沸点が50~150℃であることを特徴とする請求項2または3に記載の電磁鋼板接着コーティング組成物。
【請求項5】
前記組成物は、pH値が9.5~12であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の電磁鋼板接着コーティング組成物。
【請求項6】
シリコン系湿潤添加剤をさらに含むことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の電磁鋼板接着コーティング組成物。
【請求項7】
前記組成物は、表面張力値が25~32N/mであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の電磁鋼板接着コーティング組成物。
【請求項8】
複数の電磁鋼板、および
前記複数の電磁鋼板の間に位置する融着層を含み、
前記融着層は、下記化学式1で表される繰り返し単位および下記化学式2で表される繰り返し単位を含むポリエチレンアクリレートを含み、
前記ポリエチレンアクリレートは、下記化学式1で表される繰り返し単位を65~90重量%、下記化学式2で表される繰り返し単位を10~35重量%含み、
前記ポリエチレンアクリレート100重量部に対して、シランカップリング剤を0.1~10重量部および硬化剤を0.5~2.5重量部さらに含み、
前記シランカップリング剤は、ビニル系シランカップリング剤およびメタクリルオキシ系シランカップリング剤のうちの1種以上を含み、
前記硬化剤は、脂肪族アミン系、芳香族アミン系、アミノアミン系、またはイミダゾール系を含むことを特徴とする電磁鋼板積層体。
【化1】
【化2】
(上記化学式1および化学式2中、R
1~R
7はそれぞれ独立して水素または直鎖型または分枝型アルキル基を示し、R
8は水
素、ハロゲン原子、カルボキシル基、またはヒドロキシ基を示す。)
【請求項9】
前記融着層の厚さは0.1~5μmであることを特徴とする請求項8に記載の電磁鋼板積層体。
【請求項10】
電磁鋼板の一面または両面に接着コーティング組成物を塗布した後、硬化させて接着コーティング層を形成する段階、および
前記接着コーティング層が形成された複数の電磁鋼板を積層し、熱融着して融着層を形成する段階、を含み、
前記接着コーティング組成物は、下記化学式1で表される繰り返し単位および下記化学式2で表される繰り返し単位を含むポリエチレンアクリレートを含み、
前記ポリエチレンアクリレートは、下記化学式1で表される繰り返し単位を65~90重量%、下記化学式2で表される繰り返し単位を10~35重量%含み、
前記ポリエチレンアクリレート100重量部に対して、シランカップリング剤を0.1~10重量部および硬化剤を0.5~2.5重量部さらに含み、
前記シランカップリング剤は、ビニル系シランカップリング剤およびメタクリルオキシ系シランカップリング剤のうちの1種以上を含み、
前記硬化剤は、脂肪族アミン系、芳香族アミン系、アミノアミン系、またはイミダゾール系を含むことを特徴とする電磁鋼板積層体の製造方法。
【化1】
【化2】
(上記化学式1および化学式2中、R
1~R
7はそれぞれ独立して水素または直鎖型または分枝型アルキル基を示し、R
8は水
素、ハロゲン原子、カルボキシル基、またはヒドロキシ基を示す。)
【請求項11】
前記接着コーティング層を形成する段階で150~250℃の温度で硬化させることを特徴とする請求項10に記載の電磁鋼板積層体の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電磁鋼板接着コーティング組成物、電磁鋼板積層体およびその製造方法に係り、より詳しくは、溶接、クランピング、インターロッキングなど既存の締結方法を使用せず、電磁鋼板を接着(締結)することができる融着層を形成した電磁鋼板接着コーティング組成物、電磁鋼板積層体およびその製造方法に関するものである。具体的には、電磁鋼板の間に形成される融着層の成分を制御して、電磁鋼板間の接着力を向上させた電磁鋼板接着コーティング組成物、電磁鋼板積層体およびその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
無方向性電磁鋼板は圧延板上の全ての方向に磁気的特性が均一な鋼板であって、モータ、発電機の鉄芯、電動機、小型変圧機などに広く使用されている。
電磁鋼板は、打ち抜き加工後、磁気的特性の向上のために応力除去焼鈍(SRA)を実施しなければならないものと、応力除去焼鈍による磁気的特性効果より熱処理による経費損失が大きい場合、応力除去焼鈍を省略するものとの二つの形態に区分することができる。
【0003】
絶縁被膜はモータ、発電機の鉄芯、電動機、小型変圧機など積層体の仕上げ製造工程でコーティングされる被膜であって、通常、渦電流の発生を抑制させる電気的特性が要求される。その他にも、連続打ち抜き加工性、耐粘着性および表面密着性などが要求される。連続打ち抜き加工性とは、所定の形状に打ち抜き加工後、複数を積層して鉄芯に作る時、金型の摩耗を抑制する能力を意味する。耐粘着性とは、鋼板の加工応力を除去して磁気的特性を回復させる応力除去焼鈍過程後、鉄芯鋼板間が密着しない能力を意味する。
このような基本的な特性以外にコーティング溶液の優れた塗布作業性と配合後長時間使用可能な溶液安定性なども要求される。このような絶縁被膜は、溶接、クランピング、インターロッキングなど別途の締結方法を用いることによってのみ、電磁鋼板積層体として製造が可能となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的とするところは、溶接、クランピング、インターロッキングなど既存の締結方法を使用せず、電磁鋼板を接着(締結)することができる融着層を形成した電磁鋼板積層体およびその製造方法を提供することである。より詳しくは、電磁鋼板の間に形成される融着層の成分を制御して、電磁鋼板間の接着力を向上させた電磁鋼板接着コーティング組成物、電磁鋼板積層体、およびその製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の電磁鋼板接着コーティング組成物は、下記化学式1で表される繰り返し単位および下記化学式2で表される繰り返し単位を含むポリエチレンアクリレートを含む。
ポリエチレンアクリレートは下記化学式1で表される繰り返し単位を65~90重量%、下記化学式2で表される繰り返し単位を10~35重量%含む。
【化1】
【化2】
(上記化学式1および化学式2中、R
1~R
7はそれぞれ独立して水素または直鎖型または分枝型アルキル基を示し、R
8は水素、直鎖型または分枝型アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、ハロゲン原子、ハロホルミル基、カルボニル基、アルデヒド基、カルボキシル基、エステル基、アミド基、シアン酸基、イソシアン酸基、ニトリル基、ニトロ基、スルホニル基、スルホ基、スルフィニル基、アミン、ヒドロキシ基またはアルコキシ基を示す。)
【0006】
本発明の電磁鋼板接着コーティング組成物は、ポリエチレンアクリレート100重量部に対して、無機粒子を3重量部未満さらに含むことができる。
無機粒子は、SiO2、Al2O3、TiO2、MgO、ZnO、およびZrO2のうちの1種以上を含むことができる。
【0007】
本発明の電磁鋼板接着コーティング組成物は、ポリエチレンアクリレート1モルに対して、中和剤を0.5~1.5モルさらに含むことができる。
中和剤は、アミン系中和剤またはアルコール類系中和剤を含むことができる。
中和剤は、沸点が50~150℃であってもよい。
本発明の電磁鋼板接着コーティング組成物は、pH値が9.5~12であってもよい。
【0008】
ポリエチレンアクリレート100重量部に対して、架橋剤を0.1~10重量部さらに含むことができる。
架橋剤は、ビニル系シランカップリング剤およびメタクリルオキシ系シランカップリング剤のうちの1種以上を含むことができる。
【0009】
本発明の電磁鋼板接着コーティング組成物は、ポリエチレンアクリレート100重量部に対して、硬化剤を0.5~2.5重量部さらに含むことができる。
硬化剤は、脂肪族アミン系、芳香族アミン系、アミノアミン系、またはイミダゾール系を含むことができる。
本発明の電磁鋼板接着コーティング組成物は、シリコン系湿潤添加剤をさらに含むことができる。
本発明の電磁鋼板接着コーティング組成物は、表面張力値が25~32N/mであってもよい。
【0010】
本発明の電磁鋼板積層体は、複数の電磁鋼板、および複数の電磁鋼板の間に位置する融着層を含み、融着層は下記化学式1で表される繰り返し単位および下記化学式2で表される繰り返し単位を含むポリエチレンアクリレートを含み、ポリエチレンアクリレートは下記化学式1で表される繰り返し単位を65~90重量%、下記化学式2で表される繰り返し単位を10~35重量%含む。
【化1】
【化2】
(上記化学式1および化学式2中、R
1~R
7はそれぞれ独立して水素または直鎖型または分枝型アルキル基を示し、R
8は水素、直鎖型または分枝型アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、ハロゲン原子、ハロホルミル基、カルボニル基、アルデヒド基、カルボキシル基、エステル基、アミド基、シアン酸基、イソシアン酸基、ニトリル基、ニトロ基、スルホニル基、スルホ基、スルフィニル基、アミン、ヒドロキシ基またはアルコキシ基を示す。)
融着層の厚さは0.1~5μmであってもよい。
【0011】
本発明の電磁鋼板積層体の製造方法は、電磁鋼板の一面または両面に接着コーティング組成物を塗布した後、硬化させて接着コーティング層を形成する段階、および接着コーティング層が形成された複数の電磁鋼板を積層し、熱融着して融着層を形成する段階を含む。
接着コーティング層を形成する段階で150~250℃の温度で硬化させることができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、電磁鋼板の間に形成される融着層の成分を制御して、電磁鋼板間の接着力を向上させることができる。
本発明によれば、接着コーティング組成物の安定性を向上させることができる。
本発明によれば、溶接、クランピング、インターロッキングなど既存の締結方法を使用せず、電磁鋼板を接着することができて、電磁鋼板積層体の騒音および振動抑制効果がさらに優れる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図2】本発明の一実施形態による電磁鋼板積層体の断面の概略図である。
【
図3】実施例1で融着層の成分を分析したFT-IRデータである。
【
図4】実施例1で融着層の成分を分析した走査熱分析(Differential Scanning Calorimetry、DSC)データである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
第1、第2および第3などの用語は多様な部分、成分、領域、層および/またはセクションを説明するために使用されるが、これらに限定されない。これら用語はある部分、成分、領域、層またはセクションを他の部分、成分、領域、層またはセクションと区別するためにのみ使用される。したがって、以下で叙述する第1部分、成分、領域、層またはセクションは、本発明の範囲を逸脱しない範囲内で第2部分、成分、領域、層またはセクションと言及することができる。
ここで使用される専門用語はただ特定実施形態を言及するためのものであり、本発明を限定することを意図しない。ここで使用される単数形態は文句がこれと明確に反対の意味を示さない限り複数形態も含む。明細書で使用される“含む”の意味は特定特性、領域、整数、段階、動作、要素および/または成分を具体化し、他の特性、領域、整数、段階、動作、要素および/または成分の存在や付加を除外させるのではない。
ある部分が他の部分“の上に”または“上に”あると言及する場合、これは直ぐ他の部分の上にまたは上にあるか、その間に他の部分が伴われることがある。対照的に、ある部分が他の部分“の真上に”あると言及する場合、その間に他の部分が介されない。
異なって定義しなかったが、ここに使用される技術用語および科学用語を含む全ての用語は本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者が一般に理解する意味と同一の意味を有する。通常使用される辞典に定義された用語は関連技術文献と現在開示された内容に符合する意味を有すると追加解釈され、定義されない限り理想的または非常に公式的な意味に解釈されない。
【0015】
本明細書で“置換”とは別途の定義がない限り、化合物中の少なくとも一つの水素が炭素数1~30のアルキル基、炭素数1~10のアルコキシ基、シラン基、アルキルシラン基、アルコキシシラン基、またはエチレンオキシル基で置換されたことを意味する。
本明細書で“ヘテロ”とは別途の定義がない限り、N、O、SおよびPからなる群より選択される原子を意味する。
前記アルキル基は炭素数1~20のアルキル基であってもよく、より詳しくは、炭素数1~6の低級アルキル基、炭素数7~10の中級アルキル基、または炭素数11~20の高級アルキル基であってもよい。
例えば、炭素数1~4のアルキル基はアルキル鎖に一つ~四つの炭素原子が存在するものを意味し、これはメチル、エチル、プロピル、イソ-プロピル、n-ブチル、イソ-ブチル、sec-ブチルおよびt-ブチルからなる群より選択されるのを示す。
典型的なアルキル基には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、及びシクロヘキシル基などがある。
【0016】
以下、添付した図面を参照して本発明の実施形態について本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施することができるように詳しく説明する。しかし、本発明は様々の異なる形態に実現することができ、ここで説明する実施形態に限定されない。
【0017】
本発明の一実施形態による電磁鋼板接着コーティング組成物は、下記化学式1で表される繰り返し単位および下記化学式2で表される繰り返し単位を含むポリエチレンアクリレートを含む。
【化1】
【化2】
(上記化学式1および化学式2中、R
1~R
7はそれぞれ独立して水素または直鎖型または分枝型アルキル基を示し、R
8は水素、直鎖型または分枝型アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、ハロゲン原子、ハロホルミル基、カルボニル基、アルデヒド基、カルボキシル基、エステル基、アミド基、シアン酸基、イソシアン酸基、ニトリル基、ニトロ基、スルホニル基、スルホ基、スルフィニル基、アミン、ヒドロキシ基またはアルコキシ基を示す。)
【0018】
ポリエチレンアクリレートは、熱融着時、融着層を形成し、電磁鋼板の間に介されて、電磁鋼板の間に接着力を付与する。融着層が電磁鋼板の間で接着力を適切に付与しない場合、精密に積層された複数の電磁鋼板が工程進行過程でずれるようになる。積層位置がずれるようになれば、最終製造された電磁鋼板製品の品質に悪影響を与えるようになる。樹脂によって熱融着以後、接着力を確保することによって、積層された電磁鋼板の位置がずれないようにすることができる。
【0019】
この時、有機樹脂の中でもポリエチレンアクリレートを使用する場合、ポリエチレン樹脂の溶融点以下の温度では結晶によって接着層表面の硬度が高くて加工工程(Slitting、Stamping)上接着層が加工ラインとの摩擦による損傷を最少化し、溶融点以上の温度では接着層の流れが急速に増加して接着力がさらに優れるようになる。また、アクリレートは、水分散コーティング溶液を製造時、水への分散力に優れた特性を有し、コーティング以後電磁鋼板表面との界面接着力を向上させる。
【0020】
ポリエチレンアクリレートは、具体的に、ポリエチレンとアクリレートがコポリマー(Copolymer)形態に重合された形態を示す。この時、先に例示されたポリエチレンは融着層の融着性、絶縁性および表面特性を改善するのに寄与する。アクリル酸樹脂はコーティング溶液を水分散し、融着層と無方向性電磁鋼板の接着性を改善するのに寄与する。さらに具体的に、ポリエチレンアクリレートは、下記化学式1で表される繰り返し単位および下記化学式2で表される繰り返し単位を含む。
【化1】
【化2】
化学式1および化学式2中、R
1~R
7はそれぞれ独立して水素または直鎖型または分枝型アルキル基を示し、R
8は水素、直鎖型または分枝型アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、ハロゲン原子、ハロホルミル基、カルボニル基、アルデヒド基、カルボキシル基、エステル基、アミド基、シアン酸基、イソシアン酸基、ニトリル基、ニトロ基、スルホニル基、スルホ基、スルフィニル基、アミン、ヒドロキシ基またはアルコキシ基を示す。
具体的に、化学式1および化学式2中、R
1~R
7はそれぞれ独立して水素または炭素数1~3のアルキル基を示し、R
8は水素、炭素数1~6のアルキル基、ハロゲン原子、カルボキシル基またはヒドロキシ基を示すことができる。さらに具体的に、R
1~R
8は水素であってもよい。
【0021】
ポリエチレンアクリレートは、ポリエチレンアクリレート100重量%に対して、化学式1で表されるポリエチレンを65~90重量%および化学式2で表されるアクリレート含量10~35重量%を含む。ポリエチレンが過度に少なければ、融着性が低下して 凝集破壊(Cohesive failure)が発生することがある。ポリエチレンが逆に過度に多ければ、コーティング組成物の水分散性および融着層と電磁鋼板の接着性が低下することがある。さらに具体的に、化学式1で表されるポリエチレンを70~85重量%および化学式2で表されるアクリレート含量15~30重量%を含むことができる。
【0022】
本発明の一実施形態による電磁鋼板接着コーティング組成物は、ポリエチレンアクリレート100重量部に対して、無機粒子を3重量部未満さらに含むことができる。無機粒子は接着力向上に寄与するのでさらに添加することができる。但し、過度に多く添加されれば低温融着性が低下することがある。さらに具体的に、無機粒子を0.1~2.5重量部さらに含むことができる。この時、重量部とは、ポリエチレンアクリレートの含量に対する相対的な重量比率を意味する。
【0023】
無機粒子は、SiO2、Al2O3、TiO2、MgO、ZnO、およびZrO2のうちの1種以上を含むことができる。
無機粒子は、平均粒子大きさが10~50nmであってもよい。前述の範囲で適切な分散性を確保することができる。
無機粒子は、ポリエチレンアクリレート内の一部官能基に置換されてもよい。無機粒子をポリエチレンアクリレートに結合させず、単独で添加する場合、無機粒子同士が凝集し、分散が行われなくなる。ポリエチレンアクリレートに結合されたとの意味は、ポリエチレンアクリレートの官能基に無機粒子が置換されて、結合されたことを意味する。
【0024】
本発明の一実施形態による電磁鋼板接着コーティング組成物は、ポリエチレンアクリレート100重量部に対して、硬化剤を0.5~2.5重量部さらに含むことができる。硬化剤は、接着コーティング層表面の反応性を調節する役割を果たす。硬化剤が過度に少なく含まれる場合、融着層の硬化反応が低下して、融着層表面のスティッキー(sticky)性が劣位になる問題が発生することがある。逆に硬化剤が過度に多く添加される場合、低温融着後、締結力が劣位になることがある。さらに具体的に、硬化剤を1~1.5重量部さらに含むことができる。
硬化剤としては、脂肪族アミン系、芳香族アミン系、アミノアミン系、またはイミダゾール系を含むことができる。さらに具体的に、ジシアンジアミド(Dicyandiamide)を含むことができる。
【0025】
本発明の一実施形態による電磁鋼板接着コーティング組成物は、ポリエチレンアクリレート1モルに対して、中和剤を0.5~1.5モルさらに含むことができる。中和剤は、組成物の水分散安定性を確保する役割を果たす。中和剤が過度に少なく含まれる時、水分散安定性が低下することがある。逆に過度に多く含まれる時、コーティング後塗膜密着性が低下することがある。さらに具体的に、中和剤を1~1.5モルさらに含むことができる。
中和剤としては、アミン系中和剤およびアルコール類系中和剤のうちの1種以上を使用することができる。さらに具体的に、トリエチルアミン(Triethylamine)、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール(2-amino-2-methyl-1-propanol)およびアンモニア水のうちの1種以上を使用することができる。
中和剤は電磁鋼板と融着層との界面接着力強化のためにコーティング乾燥過程で十分に揮発される必要がある。したがって、中和剤の沸点(Boiling Point)が50~150℃である中和剤を使用することができる。沸点が過度に高ければ、残留する中和剤の影響で融着層の界面接着力が低下することがある。
【0026】
組成物は、pH値が9.5~12であってもよい。適切なpH範囲を有することによって、電磁鋼板と融着層の界面接着力が強化される。具体的に、電磁鋼板表面に接着コーティング組成物による微細エッチングが付与されて、電磁鋼板と融着層の界面接着力が強化される。pH値が過度に低ければ、前述の効果を適切に得ることができない。pH値が過度に高ければ、現場生産時、溶液タンク、コーターファンなどの既存コーティング装備に耐久性低下が発生することがある。さらに具体的に、pH値が10~11であってもよい。
【0027】
本発明の一実施形態による電磁鋼板接着コーティング組成物は、電磁鋼板10と融着層20の界面接着力強化のために架橋剤をさらに含むことができる。架橋剤は、ポリエチレンアクリレート100重量部に対して0.1~10重量部含むことができる。架橋剤を過度に少なく含む時、電磁鋼板10と融着層20の界面接着力強化効果を十分に得ることができない。架橋剤を過度に多く含む時、架橋剤間反応によって接着コーティング組成物内に沈殿物が発生することがある。さらに具体的に、架橋剤を0.5~5重量部含むことができる。
架橋剤としては、ビニル(vinyl)系シランカップリング剤およびメタクリルオキシ(methagcyloxy)系シランカップリング剤のうちの1種以上を含むことができる。ビニル系シランカップリング剤の例としては、ビニルトリメトキシシラン(Vinyl trimethoxy silane)、ビニルトリエトキシシラン(Vinyl triethoxy silane)などがある。メタクリルオキシ系シランカップリング剤としては、3-メタクリルオキシプロピルメチルジメトキシシラン(3-Methacryloxypropyl methyldimethoxysilane)、3-メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン(3-Methacryloxypropyl trimethoxysilane)、3-メタクリルオキシプロピルメチルジエトキシシラン(3-Methacyloxypropyl methyldiethoxysilane)、3-メタクリルオキシプロピルトリエトキシシラン(3-Methacryloxypropyl triethoxysilane)がある。
【0028】
電磁鋼板10と融着層20の界面接着力強化のために接着コーティング組成物にシリコン系湿潤(Wetting)添加剤をさらに添加することができる。シリコン系湿潤(Wetting)添加剤の例としては、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン(Polyether-modified polydimethylsiloxane)が挙げられる。シリコン系湿潤添加剤は、エチレンアクリレート100重量部に対して0.01~0.5重量部含むことができる。
【0029】
本発明の一実施形態によるコーティング組成物は、表面張力値が25~32N/mであってもよい。表面張力値が過度に低ければ、コーティング組成物が適切な厚さで塗布されなくて、融着層20の厚さが薄くなることがある。表面張力値が過度に高ければ、コーティング組成物が均一な厚さで塗布されにくいことがある。さらに具体的に、表面張力値が28~30N/mであってもよい。この時、表面張力値はDuNouy Ring方式で測定することができ、温度基準は25℃である。
前述の成分の外に、接着コーティング組成物は塗布を容易にし成分を均一に分散させるために溶媒を含むことができる。溶媒としては水、アルコールなどを含むことができる。溶媒は、ポリエチレンアクリレート100重量部に対して1~20重量部含むことができる。
【0030】
本発明の一実施形態では、電磁鋼板積層体を提供する。
本発明の一実施形態による電磁鋼板積層体は、複数の電磁鋼板、および複数の電磁鋼板の間に位置する融着層を含む。
図1では、本発明の一実施形態による電磁鋼板積層体の模式図を示す。
図1に示すとおり、複数の電磁鋼板が積層されている形態である。
【0031】
図2では、本発明の一実施形態による電磁鋼板積層体の断面の概略図を示す。
図2に示すように、本発明の一実施形態による電磁鋼板積層体100は、複数の電磁鋼板10、および複数の電磁鋼板の間に位置する融着層20を含む。
本発明の一実施形態による電磁鋼板積層体は、溶接、クランピング、インターロッキングなど既存の方法を使用せず、単純に前述の接着コーティング組成物を使用して融着層を形成することによって、互いに異なる電磁鋼板を熱融着させた積層体であってもよい。
この時、電磁鋼板積層体は、熱融着後にも高温接着性および高温耐油性に優れた特性がある。
以下、各構成別に詳細に説明する。
【0032】
電磁鋼板10は、一般的な無方向性または方向性電磁鋼板を制限なく使用することができる。本発明の一実施形態では、複数の電磁鋼板10の間に融着層20を形成して、電磁鋼板積層体100を製造することが主要構成であるので、電磁鋼板10に対する具体的な説明は省略する。
【0033】
融着層20は複数の電磁鋼板10の間に形成され、複数の電磁鋼板10を溶接、クランピング、インターロッキングなど既存の締結方法を使用せず、接着することができる程度に接着力が強い。
電磁鋼板10および融着層20の界面での粗さ(算術平均粗さ、Ra)は、0.1~0.4μmであってもよい。前述のように、接着コーティング組成物のpH値を調節することによって、電磁鋼板10および融着層20の界面での粗さを付与することができる。粗さを付与することによって、電磁鋼板10および融着層20の接着力を向上させることができる。但し、粗さが過度に大きい時、積層体100の占積率が低くなることがある。
融着層20は、接着コーティング組成物を表面にコーティングし、硬化させて接着コーティング層を形成し、これを積層し熱融着して融着層20を形成する。接着コーティング層が形成された複数の電磁鋼板10を積層し熱融着すると、接着コーティング層内の樹脂成分が熱融着するようになって、融着層を形成するようになる。このような融着層は、有機物の主成分に少量の無機金属化合物が含まれている。融着層内で有機物内に無機物成分が均一に分散して微細相を形成する。
【0034】
本発明の一実施形態で、融着層20は、ポリエチレンアクリレートを含む。ポリエチレンアクリレートについては、接着コーティング組成物に関連して詳しく前述したので、重複される説明は省略する。融着層形成過程で、ポリエチレンアクリレートはそのまま残存する。また、無機粒子、架橋剤、湿潤転化剤も残存し、その含量範囲も同一であってもよい。
したがって、融着層は、ポリエチレンアクリレート100重量部、無機粒子を3重量部未満、架橋剤を0.1~10重量部、およびシリコン系湿潤添加剤を0.01~0.5重量部を含むことができる。中和剤は、硬化および熱融着過程で蒸発して融着層20内には残存しない。
融着層20の厚さは0.1~5μmであってもよい。融着層の厚さが過度に薄ければ接着力が急激に低下することがあり、過度に厚ければコーティング巻取り後にStikcy性による欠陥が問題になる。さらに具体的に、融着層20の厚さは2~3μmであってもよい。
【0035】
本発明の一実施形態による電磁鋼板積層体の製造方法は、電磁鋼板の一面または両面に接着コーティング組成物を塗布した後、硬化させて接着コーティング層を形成する段階、および接着コーティング層が形成された複数の電磁鋼板を積層し、熱融着して融着層を形成する段階を含む。
以下、各段階別に具体的に説明する。
【0036】
まず、接着コーティング組成物を準備する。接着コーティング組成物については前述したので、重複する説明は省略する。
その次に、接着コーティング組成物を電磁鋼板の表面にコーティングした後、硬化させて接着コーティング層を形成する。この段階は、接着コーティング組成物の硬化のために150~250℃の温度範囲で行うことができる。
【0037】
接着コーティング層が形成された複数の電磁鋼板を積層し、熱融着して融着層20を形成する。熱融着する段階を通じて接着コーティング層内の高分子成分が熱融着し、融着層を形成するようになる。
熱融着する段階は、150~250℃の温度、0.05~5.0Mpaの圧力および0.1~120分の加圧条件で熱融着することができる。前記条件はそれぞれ独立して満たすことができ、2以上の条件を同時に満たすこともできる。このように熱融着する段階での温度、圧力、時間条件を調節することによって、電磁鋼板の間に、ギャップや、有機物相なく、稠密に熱融着される。
熱融着する段階は昇温段階および融着段階を含み、昇温段階の昇温速度は10℃/分~1000℃/分であってもよい。
以下、本発明の好ましい実施例、これに対比される比較例、およびこれらの評価例を記載する。しかし、下記実施例は本発明の好ましい一実施形態に過ぎず、本発明が下記実施例に限定されるのではない。
【0038】
〔実施例〕
実験例1
無方向性電磁鋼板(50×50mm、0.35mmt)を供試体として準備した。接着コーティング溶液をバーコーター(Bar Coater)およびロールコーター(Roll Coater)を用いて各準備された供試体の上部と下部に一定の厚さで塗布して、板温基準200℃で20秒間硬化した後、空気中で徐々に冷却させて、接着コーティング層を形成した。
接着コーティング組成物は、下記表1に整理したポリエチレンアクリル酸100重量部、中和剤(Triethylamine)をポリエチレンアクリル酸に対して1モル、架橋剤(Vinyltrimethoxysilane)5重量部、硬化剤(Dicyandiamide)1.5重量部、シリコン系wetting添加剤(Polyether-modified polydimethylsiloxane)0.1重量部含んでいる。
ポリエチレンおよびアクリル酸は下記化学式で表される。
接着コーティング層がコーティングされた電磁鋼板を高さ20mmで積層した後、0.1MPaの力で加圧して120℃、10分間熱融着した。熱融着層の成分および熱融着された電磁鋼板の接着力をせん断面引張法によって接着力を測定して下記表1にまとめた。熱融着後融着層の厚さは約3μmであった。
その具体的な評価条件は次のとおりである。
【0039】
接着力:剥離法(T-Peeloff)測定のための試片規格はISO11339に基づいて製作した。25×200mm試片二枚を25×150mm2の面積で接着した後、未接着部位を90度に曲げてT形態の引張試片を製作した。
剥離法(T-Peeloff)で製作された試片を上/下部ジグ(JIG)に一定の力で固定させた後、一定の速度で引きながら積層されたサンプルの引張力を測定する装置を使用して測定した。この時、せん断法の場合、測定された値は積層されたサンプルの界面の中の最小接着力を有する界面が脱落する地点を測定した。加熱装置を通じて試片の温度を60℃で維持した後、接着力を測定した。
水分散安定性:コーティング溶液を60℃で72hr維持しながら沈殿物形成を肉眼で観察した。
Sticky性:接着コーティング層がコーティングされた電磁鋼板を高さ20mmで積層した後、1MPaの力で加圧して70℃、30分間熱融着後、鋼板を脱落させた時、接着による痕跡でSticky性の有無を判断する。
【0040】
【0041】
表1に示すとおり、実施例1~実施例2のように、融着層樹脂にポリエチレンアクリル酸樹脂を使用し、これに含まれているエチレンとアクリル酸の含量比が適切に調節された場合、優れた剥離接着力を示した。
比較例1は、ポリエチレンアクリル酸樹脂の代わりにエポキシ樹脂を使用した場合、剥離接着力が劣っていることを確認することができる。
比較例2は、ポリエチレンアクリル酸樹脂中のエチレン含量比が多少低い場合、剥離接着力が劣っていることを確認することができる。
比較例3は、ポリエチレンアクリル酸樹脂中のアクリル酸含量比が低い場合、剥離接着力が劣っているだけでなく、水分散安定性も劣っていることを確認することができる。
【0042】
図3および
図4では、実施例1で製造した融着層のFT-IRデータおよび走査熱分析データを示した。
図3の1700cm
-1付近でピークが観察され、これはポリエチレンアクリレートの-COOH構造を示し、その面積を通じて比率を確認することができる。また、
図3で2850cm
-1付近と、2920cm
-1付近でピークが観察され、これはポリエチレンアクリレートでの-CH
2構造を示し、その面積を通じて比率を確認することができる。
一方、
図4でポリエチレンアクリレートの結晶構造の溶融によるピークを80℃付近で確認することができる。また、1
st scanでは45℃で鮮明なピークを確認したが、2
nd Scanではこのピークが確実に減るのを確認することができ、これはポリエチレンアクリレートの整列された構造で現れるピークで確認することができる。
【0043】
実験例2
前述の実験例1と同一に実施し、接着コーティング組成物内の架橋剤種類および含量を変更しながら実施した。
【0044】
【0045】
表2に示すとおり、実施例1および実施例3のように、架橋剤種類および含量が適切な場合、溶液安定性および剥離接着力に優れた結果を示した。
比較4は架橋剤が添加されていない場合であり、溶液安定性が劣位になり、剥離接着力も劣位になった。
比較例5および6ではビニル系またはメタクリル系シランを使用せず、Isocynate系、Styryl系シランカップリング剤を使用して、剥離接着力が一部劣位になった。
比較例7は架橋剤が過度に多く添加されて、溶液安定性が劣っていることを確認することができる。
【0046】
実験例3
前述の実験例1と同一に実施し、硬化剤の含量およびコーティング層厚さを下記表3のように変更して実施した。
【0047】
【0048】
表3に示すとおり、実施例1および実施例4のように、硬化剤添加およびコーティング層の厚さが適切な場合、剥離接着力に優れており、Sticky性も優れた結果を示した。
比較例8は硬化剤が添加されていない場合であり、剥離接着力は優れているが、Sticky性が劣っているのが分かる。
比較例9は硬化剤が過量で添加されコーティング厚さが薄い場合であり、剥離接着力が劣っているのを確認することができる。
比較例10はコーティング厚さが高い場合であり、Sticky性が劣っているのを確認することができる。
【0049】
本発明は前記実施例に限定されるわけではなく、互いに異なる多様な形態に製造することができ、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者は本発明の技術的な思想や必須の特徴を変更せず他の具体的な形態に実施することができるというのを理解することができるはずである。したがって、以上で記述した実施例は全ての面で例示的なものであり限定的ではないと理解しなければならない。
【符号の説明】
【0050】
10:電磁鋼板
20:融着層
100:電磁鋼板積層体