(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-25
(45)【発行日】2024-07-03
(54)【発明の名称】発売代行サーバ、画面加工方法、ならびに、プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/34 20120101AFI20240626BHJP
【FI】
G06Q50/34
(21)【出願番号】P 2023114372
(22)【出願日】2023-07-12
【審査請求日】2023-07-12
(73)【特許権者】
【識別番号】399037405
【氏名又は名称】楽天グループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110135
【氏名又は名称】石井 裕一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100148633
【氏名又は名称】桜田 圭
(74)【代理人】
【識別番号】100163452
【氏名又は名称】南郷 邦臣
(74)【代理人】
【識別番号】100180312
【氏名又は名称】早川 牧子
(72)【発明者】
【氏名】チェン シーンカイ
【審査官】日比野 可奈子
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-127922(JP,A)
【文献】特開2021-99558(JP,A)
【文献】特開2019-13535(JP,A)
【文献】特開2017-068588(JP,A)
【文献】特開2014-153983(JP,A)
【文献】特開2012-118624(JP,A)
【文献】目先を追うな!分析しろ! 競馬ソフト「馬王Z」でプラス収支を狙う!,ラジオライフ 第37巻 第10号 ,日本,KK三才ブックス,2016年07月25日,第37巻,p.58-61
【文献】[定額でJRA公式データ使い放題]JRA-VAN スマホアプリ [JRA公式データ配信サービス] JRA-VAN パソコンサービス,第6回 AI・人工知能 EXPO【春】 ,2022年05月11日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
公営競技における投票券の発売を代行する発売代行サーバであって、
投票券を購入しようと端末装置からアクセスしてきたユーザに対して、投票対象の一覧を含んでいる特定画面を前記端末装置に提示する提示部と、
前記提示部が提示している前記特定画面に対するユーザからの操作を受け付ける受付部と、
前記提示部が前記特定画面を提示している間において、前記受付部が所定の操作を受け付けないまま一定時間が経過すると、前記特定画面に含まれる投票対象の中から、ユーザに推奨する投票候補を決定する決定部と、
前記決定部が決定した前記投票候補に特有の属性値を抽出する抽出部と、
前記抽出部が抽出した前記属性値がユーザにとって幸運であることを示唆する示唆画像を、前記特定画面に合成して前記端末装置に提示させる画面加工部と、
を備えることを特徴とする発売代行サーバ。
【請求項2】
前記特定画面には、出走画面、オッズ画面、及び、投票画面が含まれる、
ことを特徴とする請求項1に記載の発売代行サーバ。
【請求項3】
前記画面加工部は、前記抽出部が数値を前記属性値として抽出した場合に、当該数値がユーザにとってラッキーナンバーであることを示唆する前記示唆画像を、前記特定画面に合成する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の発売代行サーバ。
【請求項4】
前記画面加工部は、前記抽出部が色値を前記属性値として抽出した場合に、当該色値がユーザにとってラッキーカラーであることを示唆する前記示唆画像を、前記特定画面に合成する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の発売代行サーバ。
【請求項5】
公営競技における投票券の発売を代行する発売代行サーバが実行する画面加工方法であって、
投票券を購入しようと端末装置からアクセスしてきたユーザに対して、投票対象の一覧を含んでいる特定画面を前記端末装置に提示する提示ステップと、
前記提示ステップにて提示している前記特定画面に対するユーザからの操作を受け付ける受付ステップと、
前記提示ステップにて前記特定画面を提示している間において、前記受付ステップにて所定の操作を受け付けないまま一定時間が経過すると、前記特定画面に含まれる投票対象の中から、ユーザに推奨する投票候補を決定する決定ステップと、
前記決定ステップにて決定した前記投票候補に特有の属性値を抽出する抽出ステップと、
前記抽出ステップにて抽出した前記属性値がユーザにとって幸運であることを示唆する示唆画像を、前記特定画面に合成して前記端末装置に提示させる画面加工ステップと、
を備えることを特徴とする画面加工方法。
【請求項6】
公営競技における投票券の発売を代行するコンピュータに、
投票券を購入しようと端末装置からアクセスしてきたユーザに対して、投票対象の一覧を含んでいる特定画面を前記端末装置に提示する提示ステップ、
前記提示ステップにて提示している前記特定画面に対するユーザからの操作を受け付ける受付ステップ、
前記提示ステップにて前記特定画面を提示している間において、前記受付ステップにて所定の操作を受け付けないまま一定時間が経過すると、前記特定画面に含まれる投票対象の中から、ユーザに推奨する投票候補を決定する決定ステップ、
前記決定ステップにて決定した前記投票候補に特有の属性値を抽出する抽出ステップ、
前記抽出ステップにて抽出した前記属性値がユーザにとって幸運であることを示唆する示唆画像を、前記特定画面に合成して前記端末装置に提示させる画面加工ステップ、
を実行させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発売代行サーバ、画面加工方法、ならびに、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、競馬、競輪、競艇といった公営競技の投票券を、インターネット等を介して、ユーザの端末装置から購入できる投票システムが知られている。この投票システムでは、例えば、端末装置からユーザがレース及び式別(投票種別)を指定すると、オッズ等を含んだ投票対象の組み合わせのリストが端末装置に表示される。ユーザは、そのように表示されたリストの中から、所望の組み合わせを選択して投票券を購入できるようになっている。
【0003】
例えば、特許文献1には、購入対象が表示された長大なリストから、除外したい複数の要素を特定する際にかかるユーザの手間を軽減することのできる表示装置の発明が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した特許文献1に開示された発明も含めて、公営競技の投票券を購入するために、ユーザは、端末装置を操作して、例えば、投票対象の一覧が含まれている出走表画面及びオッズ画面等を閲覧した後に、同様に、投票対象の一覧が含まれている投票画面から所望の投票対象を選択して投票を行うことになる。
【0006】
しかしながら、ユーザの中には、投票対象の一覧が含まれているこれらの画面(特定画面)において、投票先を色々と迷ってしまい、投票券の購入までに至らないといったユーザも多かった。
例えば、出走表画面には、各投票対象についての人気順、予想順位等が表示される場合が多いが、これらは、全てのユーザに向けた画一的な情報であるため、投票先を決めかねているユーザの直感やひらめきをほとんど刺激しない。そして、ユーザが迷っているうちに、投票の締切時刻となってしまい、投票券を購入する機会を逃してしまう場合があった。また、出走画面やオッズ画面等を閲覧して迷ったあげくに投票先をなんとか決めたユーザであっても、投票画面から実際に投票しようとする際に、再度迷ってしまうようなこともあった。
【0007】
そのため、投票先を決めかねているユーザの直感やひらめきを適度に刺激して、投票券の購入を支援することのできる技術が求められていた。
【0008】
本発明は、上記実状に鑑みてなされたもので、投票先を決めかねているユーザの直感やひらめきを適度に刺激して、投票券の購入を支援することのできる発売代行サーバ、画面加工方法、ならびに、プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の観点に係る発売代行サーバは、
公営競技における投票券の発売を代行する発売代行サーバであって、
投票券を購入しようと端末装置からアクセスしてきたユーザに対して、投票対象の一覧を含んでいる特定画面を前記端末装置に提示する提示部と、
前記提示部が提示している前記特定画面に対するユーザからの操作を受け付ける受付部と、
前記提示部が前記特定画面を提示している間において、前記受付部が所定の操作を受け付けないまま一定時間が経過すると、前記特定画面に含まれる投票対象の中から、ユーザに推奨する投票候補を決定する決定部と、
前記決定部が決定した前記投票候補に特有の属性値を抽出する抽出部と、
前記抽出部が抽出した前記属性値がユーザにとって幸運であることを示唆する示唆画像を、前記特定画面に合成して前記端末装置に提示させる画面加工部と、
を備えることを特徴とする。
【0010】
また、上記観点に係る発売代行サーバにおいて、
前記特定画面には、出走画面、オッズ画面、及び、投票画面が含まれていてもよい。
【0011】
また、上記観点に係る発売代行サーバにおいて、
前記画面加工部は、前記抽出部が数値を前記属性値として抽出した場合に、当該数値がユーザにとってラッキーナンバーであることを示唆する前記示唆画像を、前記特定画面に合成するようにしてもよい。
【0012】
また、上記観点に係る発売代行サーバにおいて、
前記画面加工部は、前記抽出部が色値を前記属性値として抽出した場合に、当該色値がユーザにとってラッキーカラーであることを示唆する前記示唆画像を、前記特定画面に合成するようにしてもよい。
【0013】
本発明の第2の観点に係る画面加工方法は、
公営競技における投票券の発売を代行する発売代行サーバが実行する画面加工方法であって、
投票券を購入しようと端末装置からアクセスしてきたユーザに対して、投票対象の一覧を含んでいる特定画面を前記端末装置に提示する提示ステップと、
前記提示ステップにて提示している前記特定画面に対するユーザからの操作を受け付ける受付ステップと、
前記提示ステップにて前記特定画面を提示している間において、前記受付ステップにて所定の操作を受け付けないまま一定時間が経過すると、前記特定画面に含まれる投票対象の中から、ユーザに推奨する投票候補を決定する決定ステップと、
前記決定ステップにて決定した前記投票候補に特有の属性値を抽出する抽出ステップと、
前記抽出ステップにて抽出した前記属性値がユーザにとって幸運であることを示唆する示唆画像を、前記特定画面に合成して前記端末装置に提示させる画面加工ステップと、
を備えることを特徴とする。
【0014】
本発明の第3の観点に係るプログラムは、
公営競技における投票券の発売を代行するコンピュータに、
投票券を購入しようと端末装置からアクセスしてきたユーザに対して、投票対象の一覧を含んでいる特定画面を前記端末装置に提示する提示ステップ、
前記提示ステップにて提示している前記特定画面に対するユーザからの操作を受け付ける受付ステップ、
前記提示ステップにて前記特定画面を提示している間において、前記受付ステップにて所定の操作を受け付けないまま一定時間が経過すると、前記特定画面に含まれる投票対象の中から、ユーザに推奨する投票候補を決定する決定ステップ、
前記決定ステップにて決定した前記投票候補に特有の属性値を抽出する抽出ステップ、
前記抽出ステップにて抽出した前記属性値がユーザにとって幸運であることを示唆する示唆画像を、前記特定画面に合成して前記端末装置に提示させる画面加工ステップ、
を実行させることを特徴とする。
【0015】
上記プログラムは、当該プログラムが実行されるコンピュータとは独立して、コンピュータ通信網を介して配布・販売することができる。
更に、上記プログラムを記録する情報記録媒体は、非一時的な(non-transitory)記録媒体であり、コンピュータとは独立して配布・販売することができる。ここで、非一時的な記録媒体とは、有形な(tangible)記録媒体をいう。非一時的な記録媒体は、例えば、コンパクトディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、ディジタルビデオディスク、磁気テープ、半導体メモリ等である。また、一時的な(transitory)記録媒体とは、伝送媒体(伝搬信号)それ自体を示す。一時的な記録媒体は、例えば、電気信号、光信号、電磁波等である。なお、一時的な(temporary)記憶領域とは、データやプログラムを一時的に記憶するための領域であり、例えば、RAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリである。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、投票先を決めかねているユーザの直感やひらめきを適度に刺激して、投票券の購入を支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本実施形態に係る投票システムの全体構成の一例を示すブロック図である。
【
図2】本実施形態に係る馬券発売代行サーバ等が実現される典型的な情報処理装置の概要構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】本実施形態に係る馬券発売代行サーバの機能構成の一例を示すブロック図である。
【
図4】端末装置に送信される各種の画面の一例を示す模式図である。
【
図5】記憶部に記憶される投票候補情報の一例を示す模式図である。
【
図6】特定画面の一例を示す模式図であり、(a)が出馬表画面の一例であり、(b)がオッズ画面の一例である。
【
図7】(a)がレースにおける式別を選択するための式別選択画面の一例を示す模式図であり、(b)が単勝の投票画面の一例を示す模式図である。
【
図8】出馬表画面に合成された示唆画像の一例を示す模式図であり、(a)が第1タイプの示唆画像を示す図であり、(b)が第2タイプの示唆画像を示す図である。
【
図9】(a)が第1タイプの示唆画像が合成されたオッズ画面の一例を示す模式図であり、(b)が第2タイプの示唆画像が合成された投票画面の一例を示す模式図である。
【
図10】出馬表画面に合成された示唆画像の一例を示す模式図であり、(a)が第3タイプの示唆画像を示す図であり、(b)が第4タイプの示唆画像を示す図である。
【
図11】本実施形態に係る投票受付処理の一例を示すフローチャートである。
【
図12】画面加工処理(サブルーチン)の一例を示すフローチャートである。
【
図13】(a)が三連単の投票画面の一例を示す模式図であり、(b)が第5タイプの示唆画像が合成された投票画面の一例を示す模式図である。
【
図14】三連単の投票画面に合成された示唆画像の一例を示す模式図であり、(a)が第6タイプの示唆画像を示す図であり、(b)が第7タイプの示唆画像を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に本発明の実施形態を説明する。本発明の実施形態では、公営競技における競馬の投票券(馬券:勝馬投票券)を、ユーザが操作する端末装置から購入可能な投票システムについて説明するが、このような競馬に限られず、競輪、競艇といった他の公営競技の投票券を購入する投票システムにおいても、同様に適用可能である。
つまり、以下の実施形態は説明のためのものであり、本願発明の範囲を制限するものではない。したがって、当業者であればこれらの各要素または全要素をこれと均等なものに置換した実施形態を採用することが可能であるが、これらの実施形態も本発明の範囲に含まれる。
【0019】
(全体構成)
本発明の実施形態に係る投票システム100は、例えば、競馬の馬券(投票券)を、ユーザが任意に選択して購入できるシステムであり、
図1に示すように、主催元サーバ200と、馬券発売代行サーバ300と、ユーザに操作される端末装置400とを含んで構成される。そして、主催元サーバ200と、馬券発売代行サーバ300と、端末装置400とは、インターネット900を介して通信可能に接続されている。
なお、
図1には、端末装置400を3台だけ示しているが、発明の理解を容易にするためであり、実際には、ユーザ数に応じて、膨大な数の端末装置400が含まれているものとする。
【0020】
主催元サーバ200は、競馬の主催者によって設置されたサーバ装置であり、主催するレースに関する情報を管理する。レースに関する情報には、例えば、レースに参加する競走馬及び騎手についての情報、レース前(投票締め切り前)における式別毎の馬券の情報(各式別の馬券に対するオッズ等)、及び、レース後における着順や払い戻しの情報が含まれている。主催元サーバ200は、このようなレースに関する情報を馬券発売代行サーバ300へ送信する。また、主催元サーバ200は、馬券発売代行サーバ300から送られた購入馬券に関する情報を受信する。
【0021】
馬券発売代行サーバ300は、例えば、サーバ用のコンピュータ等であり、競馬の主催者に代わってユーザに馬券を発売する。馬券発売代行サーバ300は、主催元サーバ200から受信したレースに関する情報から各種の画面を生成して、端末装置400に提供する。また、馬券発売代行サーバ300は、端末装置400から馬券の購入申請を受け付け、その購入申請を主催元サーバ200へ送信する。この他にも、馬券発売代行サーバ300は、端末装置400から購入された馬券が的中した場合に、その馬券に対する払い戻し処理等を行う。
【0022】
端末装置400は、例えば、スマートフォンやパーソナルコンピュータ等であり、馬券を購入するユーザに使用される。
端末装置400は、ユーザの操作に応じて、馬券発売代行サーバ300にアクセスし、馬券発売代行サーバ300によって生成された種々の画面を受信して表示する。そして、端末装置400は、表示する画面に対するユーザからの操作を受け付け、その操作の内容を示す操作情報を、馬券発売代行サーバ300へ送信する。
【0023】
(情報処理装置の概要構成)
本実施形態に係る馬券発売代行サーバ300等が実現される典型的な情報処理装置500について説明する。
【0024】
情報処理装置500は、
図2に示すように、CPU(Central Processing Unit)501と、ROM(Read Only Memory)502と、RAM(Random Access Memory)503と、NIC(Network Interface Card)504と、画像処理部505と、音声処理部506と、補助記憶部507と、インターフェース508と、操作ユニット509と、表示ユニット510と、スピーカ511と、を備える。
【0025】
CPU 501は、情報処理装置500全体の動作を制御し、各構成要素と接続され制御信号やデータをやりとりする。
【0026】
ROM 502には、電源投入直後に実行されるIPL(Initial Program Loader)が記録され、これが実行されることにより、補助記憶部507に記憶されたプログラムをRAM 503に読み出してCPU 501による当該プログラムの実行が開始される。
【0027】
RAM 503は、データやプログラムを一時的に記憶するためのもので、補助記憶部507から読み出されたプログラムやデータ、その他、通信に必要なデータ等が保持される。
【0028】
NIC 504は、情報処理装置500をインターネット等のコンピュータ通信網に接続するためのものであり、LAN(Local Area Network)を構成する際に用いられる10BASE-T/100BASE-T規格にしたがうものや、電話回線を用いてインターネットに接続するためのアナログモデム、ISDN(Integrated Services Digital Network)モデム、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)モデム、ケーブルテレビジョン回線を用いてインターネットに接続するためのケーブルモデム等から構成される。
【0029】
画像処理部505は、補助記憶部507等から読み出された画像データをCPU 501や画像処理部505が備える画像演算プロセッサ(図示せず)によって加工処理した後、これを画像処理部505が備えるフレームメモリ(図示せず)に記録する。フレームメモリに記録された画像情報は、所定の同期タイミングでビデオ信号に変換され、インターフェース508等を介して表示ユニット510に出力される。つまり、画像処理部505は、CPU 501の制御の下、情報処理装置500が行う処理の進行の中で必要となる画像を生成し、その画像を表示ユニット510に表示させる。
【0030】
音声処理部506は、補助記憶部507等から読み出された音声データを音声信号に変換し、インターフェース508を介してスピーカ511に出力する。つまり、音声処理部506は、CPU 501の制御の下、情報処理装置500が行う処理の進行の中で発生させるべき音声を生成し、その音声をスピーカ511から出力させる。
【0031】
補助記憶部507は、ハードディスク等であり、情報処理装置500全体の動作制御に必要な各種のプログラムや各種のデータを記憶する。例えば、補助記憶部507には、本実施形態に係る馬券発売代行サーバ300を実現するためのプログラムが記憶される。そして、CPU 501の制御によって、補助記憶部507は、記憶されたプログラムやデータを適宜読み出し、これらをRAM 503等に一時的に記憶させる。
【0032】
インターフェース508には、操作ユニット509、表示ユニット510、及び、スピーカ511が接続される。なお、インターフェース508は、この他に接続された外部機器との間で必要な情報を送受信してもよい。
【0033】
操作ユニット509は、例えば、ボタンやタッチパネル(タッチスクリーン)であり、情報処理装置500を利用するユーザの操作入力を受け付ける。
【0034】
表示ユニット510は、例えば、液晶表示パネル等であり、画像処理部505により出力された画像データに応じた画像を描画し、情報処理装置500のユーザに提示する。
【0035】
スピーカ511は、音声処理部506により出力された音声データに応じた音声を出力し、情報処理装置500のユーザに提示する。
【0036】
この他に、情報処理装置500は、補助記憶部507の代わりに、DVD(Digital Versatile Disc)-ROM等のドライブユニットを備えるようにしてもよい。この場合、情報処理装置500は、ドライブユニットに装着されるDVD-ROM等からプログラムやデータを読み出して、上記と同様に動作する。
【0037】
以下、上記の情報処理装置500により実現される馬券発売代行サーバ300の機能構成等について、
図3~
図10を参照して説明する。情報処理装置500に電源が投入されると、馬券発売代行サーバ300として機能させるプログラムが実行され、本実施形態に係る馬券発売代行サーバ300が実現される。
なお、主催元サーバ200、及び、端末装置400も同様に、情報処理装置500によって実現されるが、こちらについては説明を省略し、本実施形態において最も特徴的な馬券発売代行サーバ300について、以下説明する。
【0038】
(馬券発売代行サーバ300の機能構成)
図3は、本実施形態に係る馬券発売代行サーバ300の機能構成の一例を示すブロック図である。図示するように、馬券発売代行サーバ300は、通信部310と、記憶部320と、制御部330とを備える。
【0039】
通信部310は、主催元サーバ200、又は、端末装置400との間で、必要な情報を送受信する。
例えば、通信部310は、主催元サーバ200から送られたレースに関する情報を受信する。通信部310が受信したレースに関する情報は、記憶部320に記憶される。
また、通信部310は、端末装置400からのアクセスに応答して、制御部330が生成した画面を端末装置400へ送信する。例えば、通信部310は、制御部330(後述する画面生成部331)により生成された
図4に示すような各画面の何れかを端末装置400へ送信して表示させる。
この
図4には、例えば、レースにおける投票対象(各出走馬)の一覧を含んでいる特定画面(より詳細には、出馬表画面、オッズ画面、及び、投票画面等)が含まれている。そして、通信部310は、端末装置400へ送信した画面に対するユーザからの操作情報を端末装置400から受信する。
【0040】
なお、上述したNIC 504等が、このような通信部310として機能しうる。
【0041】
記憶部320は、通信部310が受信したレースに関する情報等を記憶する。例えば、記憶部320は、各地で開催される各レースについての情報、及び、それらのレースに出場する出走馬、及び、騎手についての情報を記憶する。
また、記憶部320は、ユーザを管理するためのユーザ情報を記憶すると共に、制御部330(後述する決定部335)が投票候補を決定した場合に、その投票候補についての投票候補情報を記憶する。なお、投票候補情報は、端末装置400を使用しているユーザが、投票対象の一覧を含んでいる特定画面にて、投票先を迷っていると判別された場合に、そのユーザに対して、購入を推奨する投票対象についての情報である。例えば、記憶部320は、
図5に示すような投票候補情報321を記憶する。
【0042】
図5に示す投票候補情報321は、一例として、ユーザID321a、レースID321b、レース名321c、開催日321d、投票候補321e、及び、属性値321fを含んでいる。
なお、投票候補321eは、そのレースの出走馬のうち、少なくとも1頭の馬をユーザに推奨するための情報である。なお、投票候補321eは、1頭の馬に限られず、出走馬のうちの複数頭の馬であってもよい。そして、投票候補321eには、騎乗する騎手の情報を含めてもよい。
また、属性値321fは、投票候補321eに示される馬に特有の属性値であり、後述する抽出部336によって抽出された情報である。例えば、レースにおける馬番、枠番(1枠1頭の場合)等の数値は、特有の数値であるため、属性値321fとなり得る。また、レースにおける枠番の色値(白、黒、赤、青、黄、緑、橙、桃の何れか)も、その枠番が1枠1頭であれば、特有の色値であるため、属性値321fとなり得る。この他にも、投票候補321eに示される馬の名称(馬名)に数や色を連想させる語句が含まれている場合であって、他の出走馬の名称に同じ数や色を連想させる語句が含まれていない場合に、特有の数値や色値であるため、属性値321fとなり得る。更に、投票候補321eに騎乗する騎手の情報が含まれている場合において、同様に、騎手の氏名に数や色を連想させる語句が含まれている場合であって、他の騎手の氏名に同じ数や色を連想させる語句が含まれていない場合に、特有の数値や色値であるため、属性値321fとなり得る。また、騎手の勝負服の色(例えば、メインの色)が、他の騎手の勝負服の色と異なる場合に、特有の色値であるため、属性値321fとなり得る。なお、騎手が被る帽子の色は、原則として枠番の色と同じであるため、枠番の色値が優先して使用されるものとする。
【0043】
この他にも、記憶部320は、通信部310が主催元サーバ200から受信した最新のオッズ等の情報も記憶する。
なお、上述した補助記憶部507等が、このような記憶部320として機能しうる。
【0044】
図3に戻って、制御部330は、馬券発売代行サーバ300全体を制御する。この制御部330は、画面生成部331、提示部332、受付部333、判別部334、決定部335、抽出部336、画面加工部337、及び、申請部338を含んでいる。
【0045】
画面生成部331は、上述した
図4に示すような各画面の何れかをユーザからの操作に従って生成する。なお、画面生成部331が生成した画面は、提示部332によって、端末装置400に提示される。
例えば、画面生成部331は、レースにおける投票対象(各出走馬)の一覧を含んでいる特定画面を生成する。この特定画面には、例えば、出馬表画面、オッズ画面、及び、投票画面が含まれる。
具体的に画面生成部331は、
図6(a)に示すような出馬表画面RGを生成する。また、画面生成部331は、
図6(b)に示すようなオッズ画面OGを生成する。このような出馬表画面RG、及び、オッズ画面OGには、レースにおける投票対象の一覧が含まれている。
なお、投票対象の一覧における枠番の領域には、1枠から8枠までに応じて、白、黒、赤、青、黄、緑、橙、桃の色がそれぞれ着色されているものとする。
【0046】
また、画面生成部331は、
図7(a)に示すような式別(投票種別)をユーザに選択させるための選択画面SGを生成する。この選択画面SGでは、一例として、「単勝」、「複勝」、「枠複」(枠番号二連勝複式)、「枠単」(枠番号二連勝単式)、「馬複」(馬番号二連勝複式)、「馬単」(馬番号二連勝単式)、「ワイド」(拡大馬番号二連勝複式)、「三連複」(馬番号三連勝複式)、及び、「三連単」(番号三連勝単式)の何れかが選択可能となっている。そして、選択画面SGにて、例えば、「単勝」の式別が選択された場合に、画面生成部331は、
図7(b)に示すような投票画面(単勝の投票画面)BGを生成する。このような投票画面BGにも、レースにおける投票対象の一覧が含まれている。また、投票画面BGには、投票対象を選択可能となるマス目SQが配列されている。そして、何れかのマス目SQがユーザによって選択されると、対応する馬番(単勝の投票画面の場合)の出走馬が選択されることになる。
また、投票画面BGには、投入ボタンTBも配置されており、上記のマス目SQのうち、少なくとも1つのマス目SQが選択された状態で投入ボタンTBがユーザによって押下されると、マス目SQによって選択された馬番(単勝の投票画面の場合)が買い目として電子カートに投入されるようになっている。
この他にも、画面生成部331は、電子カートに投入されている投票を確定させて投票券を購入するための購入画面等も生成する。
【0047】
図3に戻って、提示部332は、上記の画面生成部331が生成した画面を、端末装置400に提示する。例えば、提示部332は、画面生成部331が生成した画面を、通信部310を通じて端末装置400へ送信することにより、端末装置400に提示する。
【0048】
受付部333は、上記の提示部332により端末装置400に提示した画面に対するユーザの操作を端末装置400から受け付ける。
例えば、受付部333は、上述した通信部310を通じて、端末装置400から送られる操作情報を受信し、受信した操作情報に応じてユーザからの操作内容を受け付ける。具体例として、上述した
図5(b)の投票画面BGが端末装置400に提示している場合であれば、受付部333は、マス目SQの選択・解除や、投入ボタンTBの押下といったユーザの操作を受け付ける。
【0049】
判別部334は、上記の提示部332が、投票対象の一覧を含んでいる特定画面(上述した出馬表画面RG、オッズ画面OG、及び、投票画面BG等)を端末装置400に提示している際に、ユーザが投票先を迷っているかどうかを判別する。
例えば、判別部334は、特定画面を端末装置400に提示している間において、受付部333が所定の操作を受け付けないまま一定時間が経過した場合に、判別部334は、ユーザが投票先を迷っていると判別する。具体的に、上述した
図6(a)の出馬表画面RG、又は、上述した
図6(b)のオッズ画面OGが、端末装置400に提示されている場合であれば、判別部334は、何ら操作がないまま一定時間が経過すると、ユーザが投票先を迷っていると判別する。この他にも、上述した
図7(b)の投票画面BGが、端末装置400に提示されている場合であれば、判別部334は、投入ボタンTBが押下されないまま一定時間が経過すると、ユーザが投票先を迷っていると判別する。つまり、何ら操作がないまま一定時間が経過する場合だけでなく、マス目SQの選択や解除等の操作が行われていても、投入ボタンTBが押下されないまま一定時間が経過した場合に、判別部334は、ユーザが投票先を迷っていると判別する。
なお、一定時間の経過を判定するための起点となる時刻情報(起点時刻情報)は、画面遷移等により特定画面が表示される度に、それまでの情報がクリアされて、設定されるものとする。
【0050】
決定部335は、上記の判別部334によりユーザが投票先を迷っていると判別された場合に、特定画面に含まれる投票対象の一覧中から、ユーザに推奨する投票候補を決定する。
例えば、決定部335は、投票対象の一覧中から、オッズの値が最も小さい投票対象(出走馬)を投票候補に決定する。また、決定部335は、オッズの値が一定値未満の投票対象が複数ある場合に、その中からランダムに1つを選んだ投票対象を投票候補に決定してもよい。なお、決定部335が投票対象の一覧中から投票候補を決定する手法は、これらに限られず、他の手法に沿って投票候補を決定してもよい。例えば、決定部335は、投票対象のレース結果を予測し、その予測結果に基づいて、投票候補を決定してもよい。具体的に、馬券発売代行サーバ300が、競馬に関する学習済みの予測モデルを利用可能である場合に、決定部335は、その予測モデルに、各投票対象に関するパラメータ値をそれぞれ入力することでレース結果(例えば、各投票対象に応じたスコア値)を導出する。そして、決定部335は、導出したレース結果にて勝利すると予測される投票対象を、投票候補に決定する。
このようにして、決定部335によって決定された投票候補は、上述した
図5の投票候補情報321として記憶部320に記憶される。なお、投票候補情報321における属性値321fは、以下に説明する抽出部336によってセットされる。
また、本実施形態では、判別部334と、決定部335とで機能を分けて説明しているが、判別部334の機能を決定部335に含めてもよい。
その場合、決定部335は、提示部332が特定画面を端末装置400に提示している間において、受付部333が所定の操作を受け付けないまま一定時間が経過すると、特定画面に含まれる投票対象の中から、ユーザに推奨する投票候補を決定する。
【0051】
抽出部336は、上記の決定部335が決定した投票候補に特有の属性値を抽出する。
例えば、決定部335が決定した投票候補(出走馬)の属性情報のうち、馬番は、他の出走馬の馬番と重なることがないため、抽出部336は、馬番の数値を投票候補に特有の属性値として抽出する。また、抽出部336は、決定部335が決定した投票候補の枠番が1枠1頭の場合に、枠番の数値を投票候補に特有の属性値として抽出してもよい。また、決定部335が決定した投票候補の枠番が1枠1頭であれば、枠番の色は、他の出走馬の枠番の色と重なることがないため、抽出部336は、枠番の色値を投票候補に特有の属性値として抽出してもよい。この他にも、決定部335が決定した出走馬の名称(馬名)に数や色を連想させる語句が含まれている場合であって、他の出走馬の名称に同じ数や色を連想させる語句が含まれていない場合に、抽出部336は、その数値や色値を特有の属性値として抽出してもよい。
更に、抽出部336は、決定部335が決定した投票候補(出走馬)に騎乗する騎手の情報から属性値を抽出してもよい。例えば、騎手の氏名に数や色を連想させる語句が含まれている場合であって、他の騎手の氏名に同じ数や色を連想させる語句が含まれていない場合に、その数値や色値を特有の属性値として抽出してもよい。また、騎手の勝負服の色(例えば、メインの色)が、他の騎手の勝負服の色と異なる場合に、抽出部336は、その色値を特有の属性値として抽出してもよい。
このようにして抽出部336により抽出された属性値は、上述した
図5の投票候補情報321の属性値321fにセットされて、記憶部320に記憶される。
【0052】
画面加工部337は、上記の抽出部336が抽出した属性値がユーザにとって幸運であることを示唆する示唆画像を、特定画面に合成して端末装置400に提示させる。
例えば、
図8(a)に示すような出馬表画面RGに、画面加工部337は、第1タイプの示唆画像SS1を合成する。この示唆画像SS1は、一例として、馬番をラッキーナンバーとして示唆するための画像であり、この例では、「7」の馬番が、抽出部336によって固有の属性値として抽出された場合を示している。また、画面加工部337は、
図8(b)に示すような出馬表画面RGに、第2タイプの示唆画像SS2を合成させてもよい。この示唆画像SS2も、馬番をラッキーナンバーとして示唆するための画像であるものの、該当する馬番付近に合成され、明確にその馬番を指し示している。
つまり、上述した
図6(a)に示すような出馬表画面RGが端末装置400にて提示されている状態で、上述した判別部334によってユーザが投票先を迷っていると判別された場合に、上述した決定部335によって投票候補が決定され、そして、上述した抽出部336によって属性値が抽出されると、画面加工部337は、
図8(a),(b)に示すような示唆画像SS1,SS2を出馬表画面RGに合成する。
このような示唆画像SS1,SS2が提示されることにより、投票先を迷っていたユーザには、直感やひらめきが誘発される。そして、示唆された投票候補を投票先として選択しようとする思いがユーザの胸中で高まることが期待される。
【0053】
また、画面加工部337は、このような
図8(a),(b)に示す出馬表画面RG以外の特定画面に、示唆画像を合成してもよい。
例えば、画面加工部337は、
図9(a)に示すようなオッズ画面OGに、第1タイプの示唆画像SS1を合成してもよい。また、画面加工部337は、
図9(b)に示すような投票画面BGに、第2タイプの示唆画像SS2を合成してもよい。なお、画面加工部337は、オッズ画面OGに第2タイプの示唆画像SS2を合成してもよく、また、画面加工部337は、投票画面BGに第1タイプの示唆画像SS1を合成してもよい。
なお、これら示唆画像SS1,SS2は、上述した抽出部336が数値を属性値として抽出した場合における示唆画像の一例である。そのため、抽出部336が色値を属性値として抽出した場合に、画面加工部337は、異なるタイプの示唆画像を特定画面に合成してもよい。
【0054】
例えば、画面加工部337は、
図10(a)に示すような出馬表画面RGに、第3タイプの示唆画像SS3を合成してもよい。この示唆画像SS3は、一例として、枠番の色をラッキーカラーとして示唆するための画像であり、この例では、7枠(枠番が7)の色である「橙」(オレンジ)が、抽出部336によって固有の属性値として抽出された場合を示している。また、画面加工部337は、
図10(b)に示すような出馬表画面RGに、第4タイプの示唆画像SS4を合成させてもよい。この示唆画像SS4も、枠番の色をラッキーカラーとして示唆するための画像であるものの、該当する枠番付近に合成され、明確にその枠番の色を指し示している。
【0055】
以上説明した示唆画像SS1~SS4は、一例であり、他の形状、若しくは、表示内容の示唆画像を特定画面に合成してもよい。更に、画面加工部337は、示唆画像SS1~SS4を特定画面に合成する代わりに、特定画面のデータを加工して、示唆画像SS1~SS4の内容を、特定画面内に組み入れるようにしてもよい。
【0056】
図3に戻って、申請部338は、ユーザによって投票された投票内容を主催元サーバ200に申請することで、馬券の購入を確定させる。
例えば、上述した
図7(b)に示すような投票画面BGにて何れかのマス目SQが選択された状態で投入ボタンTBが押下されることで、投票された買い目に示される投票内容が電子カートに投入された後に、所定の購入画面を通じて投票内容の馬券の購入がユーザから指示されると、申請部338は、例えば、ユーザID、及び、投票内容を含む購入情報を主催元サーバ200へ送信して、投票券の購入を確定させる。
【0057】
なお、上述したCPU 501及び画像処理部505等が、このような構成の制御部330として機能しうる。
【0058】
(馬券発売代行サーバ300の動作)
以下、このような構成の馬券発売代行サーバ300の動作について
図11、及び、
図12を参照して説明する。
図11は、馬券発売代行サーバ300の制御部330が実行する投票受付処理の流れを示すフローチャートである。また、
図12は、投票受付処理における画面加工処理の詳細を示すサブルーチンのフローチャートである。
図11の投票受付処理は、例えば、端末装置400から馬券発売代行サーバ300へのアクセス(例えば、ログイン等)に伴って開始される。
【0059】
制御部330は、画面を生成して端末装置400に提示する(ステップS11)。
すなわち、画面生成部331は、
図4に示すような各画面の何れかをユーザからの操作に従って生成する。そして、提示部332は、画面生成部331が生成した画面を、端末装置400に提示する。例えば、画面生成部331は、レースにおける投票対象の一覧を含んでいる特定画面を生成する。この特定画面には、例えば、
図6(a)に示すような出馬表画面RG、
図6(b)に示すようなオッズ画面OG、及び、
図7(b)に示すような投票画面BG等が含まれる。そして、提示部332は、画面生成部331が生成した画面を、通信部310を通じて端末装置400へ送信することにより、これら出馬表画面RG、オッズ画面OG、及び、投票画面BG等を、端末装置400に提示する。
【0060】
制御部330は、投票対象の一覧を含む特定画面が提示されているか否かを判別する(ステップS12)。
すなわち、判別部334は、出馬表画面RG、オッズ画面OG、及び、投票画面BG等の投票対象の一覧を含んでいる特定画面が端末装置400に提示されているかどうかを判別する。
【0061】
制御部330は、特定画面が提示されていないと判別すると(ステップS12;No)、後述するステップS14に処理を進める。
一方、特定画面が提示されていると判別した場合(ステップS12;Yes)に、制御部330は、起点となる時刻情報(起点時刻情報)に現在時刻をセットする(ステップS13)。
なお、上述したステップS12にて、特定画面が提示されていないと判別した際に、制御部330は、この起点時刻情報に値がセットされているかどうかを確認するようにしてもよい。そして、特定画面が提示されていないにもかかわらず、起点時刻情報に値が残っている場合に、制御部330は、起点時刻情報から値を削除するようにしてもよい。
【0062】
制御部330は、画面への操作があったか否かを判別する(ステップS14)。
例えば、特定画面を端末装置400に提示している状態であれば、制御部330は、特定画面への操作があったかどうかを判別する。
【0063】
制御部330は、画面への操作がなかったと判別すると(ステップS14;No)、起点時刻から一定時間が経過したか否かを判別する(ステップS15)。
すなわち、判別部334は、起点時刻情報にセットされた時刻と現在時刻との差分から、一定時間が経過したかどうかを判別する。
なお、特定画面以外の画面(投票対象の一覧を含まない画面)を端末装置400に提示している状態であれば、起点時刻情報に時刻がセットされていないため、このステップS15において、制御部330は、一定時間が経過していないと判別する。
【0064】
制御部330は、起点時刻から一定時間が経過していないと判別すると(ステップS15;No)、上述したステップS14に処理を戻す。
一方、起点時刻から一定時間が経過したと判別すると(ステップS15;Yes)、制御部330は、画面加工処理を実行する(ステップS16)。
以下、
図12を参照して、この画面加工処理の詳細について説明する。
【0065】
図12の画面加工処理(サブルーチン)を開始すると、制御部330は、投票対象の一覧の中から投票候補を決定する(ステップS21)。
例えば、決定部335は、投票対象の一覧中から、オッズの値が最も小さい投票対象(出走馬)を投票候補に決定する。また、決定部335は、オッズの値が一定値未満の投票対象が複数ある場合に、その中からランダムに1つを選んだ投票対象を投票候補に決定してもよい。この他にも、決定部335は、投票対象のレース結果を予測し、その予測結果に基づいて、投票候補を決定してもよい。
【0066】
制御部330は、投票候補に特有の属性値を抽出する(ステップS22)。
すなわち、抽出部336は、上記のステップS21にて決定した投票候補に特有の属性値を抽出する。
例えば、抽出部336は、投票候補の馬番の数値を特有の属性値として抽出する。また、抽出部336は、ステップS21にて決定された投票候補の枠番が1枠1頭の場合に、枠番の数値や枠番の色値を特有の属性値として抽出してもよい。この他にも、ステップS21にて決定された投票候補(出走馬)の馬名に数や色を連想させる語句が含まれている場合であって、他の出走馬の名称に同じ数や色を連想させる語句が含まれていない場合に、抽出部336は、その数値や色値を特有の属性値として抽出してもよい。
更に、抽出部336は、ステップS21にて決定された投票候補(出走馬)に騎乗する騎手の情報から属性値を抽出してもよい。例えば、騎手の氏名に数や色を連想させる語句が含まれている場合であって、他の騎手の氏名に同じ数や色を連想させる語句が含まれていない場合に、抽出部336は、その数値や色値を特有の属性値として抽出してもよい。また、騎手の勝負服の色(例えば、メインの色)が、他の騎手の勝負服の色と異なる場合に、抽出部336は、その色値を特有の属性値として抽出してもよい。
【0067】
制御部330は、属性値に基づいた示唆画像を特定画面に合成する(ステップS23)。
すなわち、画面加工部337は、上記のステップS22にて抽出された属性値がユーザにとって幸運であることを示唆する示唆画像を、特定画面に合成して端末装置400に提示させる。
例えば、
図6(a)に示すような出馬表画面RGが端末装置400に提示されている状況であれば、画面加工部337は、
図8(a),(b)に示すように、示唆画像SS1,SS2を出馬表画面RGに合成させる。また、
図6(b)に示すようなオッズ画面OGが端末装置400に提示されている状況であれば、画面加工部337は、
図9(a)に示すように、示唆画像SS1をオッズ画面OGに合成させる。なお、画面加工部337は、示唆画像SS2をオッズ画面OGに合成させてもよい。また、
図7(b)に示すような投票画面BGが端末装置400に提示されている状況であれば、画面加工部337は、
図9(b)に示すように、示唆画像SS2を投票画面BGに合成させる。なお、画面加工部337は、示唆画像SS1を投票画面BGに合成させてもよい。
なお、これら示唆画像SS1,SS2は、上述したステップS22にて数値が属性値として抽出された場合における示唆画像の一例である。そのため、ステップS22にて色値が属性値として抽出された場合に、画面加工部337は、異なる示唆画像を特定画面に合成してもよい。
例えば、
図6(a)に示すような出馬表画面RGが端末装置400に提示されている状況であれば、画面加工部337は、
図10(a),(b)に示すように、示唆画像SS3,SS4を出馬表画面RGに合成させてもよい。
【0068】
制御部330は、このような画面加工処理を終えると、
図11の投票受付処理に戻り、後述するステップS19に処理を進める。
【0069】
また、上述したステップS14にて、画面への操作があったと判別した場合(ステップS14;Yes)に、制御部330は、画面を遷移させる操作であるか否かを判別する(ステップS17)。
すなわち、制御部330は、画面を遷移させるオブジェクト等がユーザによって操作されたかどうかを判別する。
【0070】
制御部330は、画面を遷移させる操作であると判別すると(ステップS17;Yes)、上述したステップS11に処理を戻す。つまり、制御部330は、ステップS11にて、遷移先の画面を生成して端末装置400に提示する。
【0071】
一方、画面を遷移させる操作でないと判別した場合(ステップS17;No)に、制御部330は、購入の操作か否かを判別する(ステップS18)。
すなわち、制御部330は、投票された買い目に示される投票内容が電子カートに投入された状態で、所定の購入画面を通じて投票内容の馬券の購入がユーザから指示されたかどうかを判別する。
【0072】
制御部330は、購入の操作でないと判別すると(ステップS18;No)、現在時刻を再セットする(ステップS19)。
すなわち、制御部330は、起点時刻情報に現在時刻を再セットする(ステップS19)。なお、特定画面以外の画面を端末装置400に提示している状態であれば、起点時刻情報に時刻がセットされていないため、このステップS19において、制御部330は、現在時刻の再セットを行わないものとする。
そして、制御部330は、上述したステップS14に処理を戻す。
【0073】
一方、購入の操作であると判別した場合(ステップS18;Yes)に、制御部330は、主催元サーバ200へ投票券の購入を申請する(ステップS20)。
すなわち、申請部338は、投票された投票券の購入を、主催元サーバ200に申請することで、ユーザによる馬券の購入を確定させる。
【0074】
このような
図11の投票受付処理、及び、
図12の画面加工処理によって、特定画面を端末装置400に提示している状態で、操作がなされない等により、ユーザが投票先を迷っていると判別された場合に、
図8(a),(b)~
図10(a),(b)に示すような示唆画像SS1~SS4が提示される。
このような示唆画像SS1~SS4が提示されることにより、投票先を迷っていたユーザには、直感やひらめきが誘発される。そして、示唆された投票候補を投票先として選択しようとする思いがユーザの中で高まることが期待される。そのため、ユーザが、投票候補の投票券を購入することを支援可能となる。
【0075】
この結果、投票先を決めかねているユーザの直感やひらめきを適度に刺激して、投票券の購入を支援することができる。
【0076】
(他の実施形態)
上記の実施形態では、
図8(a),(b)~
図10(a),(b)に示すような示唆画像SS1~SS4を提示し、ラッキーナンバー、又は、ラッキーカラーに対応する単独の投票候補をユーザに示唆する場合について説明したが、投票候補を含んだより具体的な買い目を、示唆画像にて示唆するようにしてもよい。
例えば、
図13(a)に示すような三連単の投票画面BGが、端末装置400に提示されている場合を一例として説明する。この三連単の投票画面BGには、投票対象(各馬番)と、各順位とを対応付けて選択可能となるマス目SQがマトリクス状に配列されている。そして、ユーザが何れかのマス目SQを選択すると、縦横で示される馬番と順位とが選択されることになる。この三連単の投票画面BGには、投入ボタンTBも配置されており、少なくとも3つのマス目SQにて、1着の馬番、2着の馬番、及び、3着の馬番が選択された状態で投入ボタンTBが押下されると、その投票対象の組み合わせを示す投票内容が電子カートに投入されるようになっている。
このような三連単の投票画面BGでは、1着から3着までの馬番をユーザが選択する必要があるため、画面加工部337は、例えば、
図13(b)に示すように、第5タイプの示唆画像SS5を投票画面BGに合成する。この示唆画像SS5は、一例として、馬番の「7」をラッキーナンバーとして示唆すると共に、その馬番を含むより具体的な買い目をユーザに推奨するための画像である。この例では、「7-5-9」と「7-5-1」の買い目をユーザに推奨する場合を示している。
【0077】
この他にも、画面加工部337は、例えば、
図14(a)に示すように、第6タイプの示唆画像SS6を投票画面BGに合成してもよい。この示唆画像SS6は、一例として、馬番の「7」をラッキーナンバーとして示唆し、また、枠番「5」の色(黄)をラッキーカラーとして示唆すると共に、それらの馬番を含むより具体的な買い目をユーザに推奨するための画像である。この例でも、「7-5-9」と「7-5-1」の買い目をユーザに推奨する場合を示している。
【0078】
また、画面加工部337は、例えば、
図14(b)に示すように、第7タイプの示唆画像SS7を投票画面BGに合成してもよい。この示唆画像SS7は、一例として、馬番の「7」をラッキーナンバーとして示唆すると共に、同じラッキーナンバーのユーザの買い目をユーザに推奨するための画像である。この例でも、「7-5-9」と「7-5-1」の買い目をユーザに推奨する場合を示している。
【0079】
上記の実施形態では、公営競技の一例として、競馬についての投票システム100を一例として説明したが、競輪や競艇といった他の公営競技についても適用可能である。
【0080】
以上説明したように、本発明によれば、投票先を決めかねているユーザの直感やひらめきを適度に刺激して、投票券の購入を支援することのできる発売代行サーバ、画面加工方法、ならびに、プログラムを提供することができる。
【符号の説明】
【0081】
100 投票システム
200 主催元サーバ
300 馬券発売代行サーバ
310 通信部
320 記憶部
330 制御部
331 画面生成部
332 提示部
333 受付部
334 判別部
335 決定部
336 抽出部
337 画面加工部
338 申請部
400 端末装置
500 情報処理装置
501 CPU
502 ROM
503 RAM
504 NIC
505 画像処理部
506 音声処理部
507 補助記憶部
508 インターフェース
509 操作ユニット
510 表示ユニット
511 スピーカ
900 インターネット
【要約】
【課題】投票先を決めかねているユーザの直感やひらめきを適度に刺激して、投票券の購入を支援する発売代行サーバ等を提供する。
【解決手段】提示部332は、投票券を購入しようと端末装置からアクセスしてきたユーザに対して、投票対象の一覧を含んでいる特定画面を端末装置に提示する。決定部335は、提示部332が特定画面を提示している間において、受付部333が所定の操作を受け付けないまま一定時間が経過すると、特定画面に含まれる投票対象の中から、ユーザに推奨する投票候補を決定する。抽出部336は、決定部335が決定した投票候補に特有の属性値を抽出する。そして、画面加工部337は、抽出部336が抽出した属性値がユーザにとって幸運であることを示唆する示唆画像を、特定画面に合成して端末装置に提示させる。
【選択図】
図3