IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ボルトークス モーターズ インコーポレイテッドの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-26
(45)【発行日】2024-07-04
(54)【発明の名称】多モジュール式全電気車両システム
(51)【国際特許分類】
   B62D 27/02 20060101AFI20240627BHJP
   B62D 47/00 20060101ALI20240627BHJP
【FI】
B62D27/02
B62D47/00
【請求項の数】 21
(21)【出願番号】P 2022577334
(86)(22)【出願日】2021-07-27
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-29
(86)【国際出願番号】 US2021043302
(87)【国際公開番号】W WO2022055623
(87)【国際公開日】2022-03-17
【審査請求日】2023-02-06
(31)【優先権主張番号】63/118,953
(32)【優先日】2020-11-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/340,026
(32)【優先日】2021-06-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/077,622
(32)【優先日】2020-09-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/187,650
(32)【優先日】2021-05-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】522485877
【氏名又は名称】ボルトークス モーターズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】VOLTORX MOTORS INC.
(74)【代理人】
【識別番号】110001302
【氏名又は名称】弁理士法人北青山インターナショナル
(74)【代理人】
【識別番号】110003487
【氏名又は名称】弁理士法人東海特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シン,アルフレッド
(72)【発明者】
【氏名】サン,シェリー
【審査官】渡邊 義之
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0203801(US,A1)
【文献】特開昭56-71670(JP,A)
【文献】実開昭62-124080(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2008/0289888(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第1678488(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62D 17/00- 25/08
B62D 25/14- 29/04
B62D 47/00
B62D 63/02
B60K 1/00- 6/12
B60K 7/00- 8/00
B60K 16/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
多モジュール式車両システムであって、
駆動モジュールであって、
車両構造およびボディー部材と、
壁部材を備える開いた後部ボディーまたは閉じた後部ボディーと、
車両制御システムと、
車両運転特性および機能を制御するように構成された安全性モニタリング制御システムと、
多モジュール式車両の自動的な連結を制御する連結制御システムと、
調整可能なサスペンションを有する2つの前輪であって、前記連結制御システムにより制御されるように構成され、前記駆動モジュールの車両プラットフォームの前方部分に配置され、第1の車輪と第2の車輪を備え、前記第1の車輪は前記駆動モジュールの前記車両プラットフォームの前記前方部分の右側に配置され、前記第2の車輪は前記駆動モジュールの前記車両プラットフォームの前記前方部分の左側に配置されており、前記2つの前輪は、推進アセンブリーと作動可能に構成され、前記推進アセンブリーは、モーターおよび電力を前記モーターに供給するバッテリー電力源を備え、前記推進アセンブリーは、前記駆動モジュールの中に配置され、それに推進力を与えるように構成されている、2つの前輪と、
前記連結制御システムによって制御されるように構成された調節可能な引き込み式の第3の車輪であって、前記調節可能な引き込み式の第3の車輪は、前記駆動モジュールの前記車両プラットフォームの後方部分の中央に配置されており、前記調節可能な引き込み式の第3の車輪ハウジングコンパートメントの中に作動可能に引き込まれるように構成されており、前記調節可能な引き込み式の第3の車輪は、前記2つの前輪とともに、前記駆動モジュールの移動を可能にし、前記駆動モジュールを複数の交換可能な非駆動モジュールに対して移動させることにより、多モジュール式車両の自動的な連結を可能にする、第3の車輪と、
を備える、駆動モジュールと、
前記複数の交換可能な非駆動モジュールであって、前記複数の交換可能な非駆動モジュールは、サイズ、機能および収容能力が異なり、前記複数の交換可能な非駆動モジュールは、それぞれ、前記駆動モジュールと連結されるように構成されており、前記複数の交換可能な非駆動モジュールは、(a)引き込み式または取り外し可能なドアが配置された開いた前部ボディー、および(b)閉じた前部ボディー、のうちの1つを備え、前記駆動モジュールは、前記複数の交換可能な非駆動モジュールのいずれかと連結された場合、四輪車両に変形し、前記複数の交換可能な非駆動モジュールは、それぞれ、前記連結制御システムにより制御されるように構成され、前記複数の交換可能な非駆動モジュールは、それぞれ、
車両構造およびボディー部材と、
調節可能なサスペンションを有する少なくとも1ペアの車輪であって、前記連結制御システムにより制御されるように構成され、前記少なくとも1ペアの車輪は、前記非駆動モジュールの車両プラットフォームの後方部分に配置されており、前記少なくとも1ペアの車輪の1つは、前記非駆動モジュールの前記車両プラットフォームの前記後方部分の左側に配置されており、前記少なくとも1ペアの車輪のもう1つは、前記非駆動モジュールの前記車両プラットフォームの前記後方部分の右側に配置されている、少なくとも1ペアの車輪と、
前記連結制御システムにより制御されるように構成された少なくとも2つの調節可能な引き込み式の駐車サポート部材であって、前記少なくとも2つの調節可能な引き込み式の駐車サポート部材は、前記非駆動モジュールのフレームの前部に作動可能に接続されており、前記駐車サポート部材は、上向きおよび下向き方向に動くように構成されており、前記駐車サポート部材は、前記駆動モジュールと連結または分離された際、前記非駆動モジュールの水平方向を作動可能に維持するように構成されており、前記少なくとも2つの調節可能な引き込み式の駐車サポート部材は、前記駆動モジュールと前記非駆動モジュールの連結が完了した時、ハウジングコンパートメントの中に引っ込む、少なくとも2つの調節可能な引き込み式の駐車サポート部材と、
前記駆動モジュールの前記車両プラットフォームの長手状フレーム部材の中に配置されている1ペアの長手状メスカプラーであって、前記長手状メスカプラーは、それぞれ、前記連結制御システムにより制御されるように構成されたロックメカニズムとともに構成されており、センサーが、前記長手状メスカプラーのそれぞれの内端に配置されており、前記センサーは前記連結制御システムにより制御されるように構成されている、長手状メスカプラーと、
前記非駆動モジュールの長手状フレーム部材の中に配置されているラックギアを有する1ペアの長手状オスカプラーであって、前記長手状オスカプラーは、それぞれ、第1の位置と第2の位置の間を移動するように構成されており、前記ラックギアは、前記連結制御システムにより制御されるように構成されたアクチュエーターのピニオンギアとともに構成されている、長手状オスカプラーと、
を備える、複数の交換可能な非駆動モジュールと、そして
前記連結制御システムにより制御されるように構成された複数のセンサーおよび/またはカメラであって、前記複数のセンサーは、前記駆動モジュールと前記非駆動モジュールの上の複数の位置に配置されている、複数のセンサーおよび/またはカメラと、
を備える、多モジュール式車両システム。
【請求項2】
モニタリングシステムをさらに備え、前記モニタリングシステムが、前記駆動モジュールと前記非駆動モジュールの中に配置されており、前記モニタリングシステムが、前記駆動モジュールと前記非駆動モジュールの作動可能な連結を促進する、請求項1に記載の多モジュール式車両システム。
【請求項3】
前記非駆動モジュールが、1ペアの駐車サポート部材をさらに備え、前記ペアの駐車サポート部材が、前記非駆動モジュールのフレームの前部に作動可能に接続されており、前記ペアの駐車サポート部材が、前記連結制御システムにより制御されるように構成され、かつ上向き-下向き方向に動くように構成されており、前記ペアの駐車サポート部材が、前記非駆動モジュールの水平方向を調節および維持するように作動可能であり、前記ペアの駐車サポート部材は、前記駆動モジュールと前記非駆動モジュールとの連結が完了した後、ハウジングコンパートメントの中に引っ込む、請求項1に記載の多モジュール式車両システム。
【請求項4】
前記駆動モジュールと前記非駆動モジュールが、前記連結制御システムにより制御されるように構成された複数のボディー部材ファスナーをさらに備え、前記複数のボディー部材ファスナーが、前記駆動モジュールの前記ボディー部材上に位置する複数のメスボディー部材ファスナーを備え、前記複数のボディー部材ファスナーが、前記非駆動モジュールの前記ボディー部材上に位置する複数のオスボディー部材ファスナーを備え、前記複数のボディー部材ファスナーが、前記非駆動モジュールの前記ボディー部材を前記駆動モジュールの前記ボディー部材に切り離し可能に固定するように構成されており、前記オスボディー部材ファスナーが前記連結制御システムにより制御されるように構成されているセンサーに接触した時、ロックメカニズムが作動して前記オスボディー部材ファスナーを確実にロックし、前記センサーが、前記メスボディー部材ファスナーの内端に配置されている、請求項1に記載の多モジュール式車両システム。
【請求項5】
前記非駆動モジュールの前記ボディー部材が、前記非駆動モジュールの前記ボディー部材の前記前部の近傍に開口部をさらに備え、前記開口部が、前記非駆動モジュールの前記ボディー部材の前記開口部へのアクセスを実現する引き込み式のドアまたは取り外し可能なドアをさらに備える、請求項1に記載の多モジュール式車両システム。
【請求項6】
前記非駆動モジュールの前記ボディー部材が、壁部材を備える閉じた前部をさらに備え、前記壁部材が、前記非駆動モジュールの前部をカバーするように構成されている、請求項1に記載の多モジュール式車両システム。
【請求項7】
前記駆動モジュールと前記非駆動モジュールが、それぞれ、インディペンデントサスペンションシステムをさらに備え、前記インディペンデントサスペンションシステムが、前記連結制御システムにより制御されるように構成され、前記駆動モジュールと前記非駆動モジュールの前記インディペンデントサスペンションシステムが、前記駆動モジュールと前記非駆動モジュールとを水平にして連結を行うように構成されている、請求項1に記載の多モジュール式車両システム。
【請求項8】
前記連結制御システムが、前記センサーおよび/またはカメラによって収集されたデータに基づいて、前記駆動モジュールの中の前記第3の車輪、前記駆動モジュールと前記非駆動モジュールの中のインディペンデントサスペンションシステム、および前記非駆動モジュールの中の駐車サポート部材の位置を調節するための指令を作動可能に与える、請求項1に記載の多モジュール式車両システム。
【請求項9】
前記モニタリングシステムが、前記駆動モジュールと前記非駆動モジュールの前記自動的な連結を促進するように前記駆動モジュールと前記非駆動モジュールの中に配置されている連結のためのすべての要素のモニタリングおよび制御を実現するために、前記連結制御システムにより制御されるように構成されたセンサーおよび/またはカメラを備える、請求項2に記載の多モジュール式車両システム。
【請求項10】
前記連結制御システムが、第1のモードおよび第2のモードで作動可能であり、前記第1のモードにおいて、前記連結制御システムが、アライメントおよびレベリングを提供して前記駆動モジュールと非駆動モジュールの位置を調節するように作動し前記連結制御システムが、センサーおよび/またはカメラによって収集されたデータに基づいて、前記駆動モジュール上の前記第3の車輪の調節のため、前記駆動モジュールおよび非駆動モジュール上の前記インディペンデントサスペンションシステムの調整のため、および前記非駆動モジュール上の前記駐車サポート部材の調節のための命令を提供し、前記第2のモードにおいて、前記連結制御システムが、前記駆動モジュールと前記非駆動モジュールを連結して1つの車体とするための命令を提供する、請求項に記載の多モジュール式車両システム。
【請求項11】
前記モニタリングシステムが、車両運転制御装置に通信可能に接続されており、かつ路面状況のモニタリングを作動可能に提供し、前記車両運転制御装置が、センサーまたはカメラによって収集されたデータに基づいて、前記駆動モジュールと前記非駆動モジュールの中の前記サスペンションの調節を指令するように構成されている、請求項2に記載の多モジュール式車両システム。
【請求項12】
前記連結制御システムが、前記連結制御システムのユーザーインターフェースから、またはユーザーデバイスから指令を受け取るように作動可能に構成されており、前記ユーザーデバイスが、無線通信プロトコルによって、前記連結制御システムに通信可能に接続されている、請求項1に記載の多モジュール式車両システム。
【請求項13】
前記駆動モジュールと前記非駆動モジュールのそれぞれが、デジタル車両識別が割り当てられており、当該デジタル車両識別が、前記駆動モジュールと前記非駆動モジュールのそれぞれのコンピュータデジタルデバイスに保存されている、請求項1に記載の多モジュール式車両システム。
【請求項14】
認証コードが、前記駆動モジュールと前記非駆動モジュールの連結を認証するために、前記駆動モジュールと前記非駆動モジュールに割り当てられている、請求項1に記載の多モジュール式車両システム。
【請求項15】
電子的ディスプレイパネルが、前記車両構造の内側に配置されており、前記電子的ディスプレイパネルが、ビデオカメラに作動可能に接続されており、前記ビデオカメラが、前記車両構造の外側に固定して配置されており、前記ビデオカメラが、前記電子的ディスプレイパネルにリアルタイムビデオデータを提供する、請求項1に記載の多モジュール式車両システム。
【請求項16】
前記駆動モジュールの前記車両制御システムが、前記駆動モジュールに連結されている非駆動モジュールの特定のタイプ、モデルに応じて、車両モニタリング、安全性、運転ならびに制御機能、および特性を有効化または調節するように構成されている、請求項1に記載の多モジュール式車両システム。
【請求項17】
前記連結制御システムが、人工知能ソフトウェアとともに構成されており、かつ種々の連結の環境ならびに地面および周囲の状態において連結プロセスを改善するために、より確実で効率的な手段および動きを学習および採用する、請求項1に記載の多モジュール式車両システム。
【請求項18】
前記車両制御システムが、種々の運転条件および環境において安全性および走行経験を改善するために、より確実で効率的な手段および動きを学習および採用する人工知能ソフトウェアと構成されている、請求項1に記載の多モジュール式車両システム。
【請求項19】
前記車両制御システムが、個々の車両操作者が前記複数の非駆動モジュールの1つまたは複数と連結されている前記駆動モジュールを運転した時に収集されたデータに基づいて、前記個々の車両操作者それぞれにカスタマイズされた運転経験を採用するために学習する人工知能ソフトウェアと構成されている、請求項1に記載の多モジュール式車両システム。
【請求項20】
前記非駆動モジュールの前記少なくとも1ペアの車輪が、推進アセンブリーと構成されており、前記推進アセンブリーが、少なくとも1つのモーターおよび電力を前記モーターに供給するバッテリー電力源を備え、前記推進アセンブリーが、前記非駆動モジュールの後方部分に配置され、推進力を与えるように構成されており、前記推進アセンブリーが、前記駆動モジュールの前記車両制御システムと作動可能に構成されている、請求項1に記載の多モジュール式車両システム。
【請求項21】
多モジュール式車両の自動的な連結および分離、運転の方法であって、
下記(A)(B)および(C)を備える、多モジュール式車両システムを提供することを備え、
(A)駆動モジュールであって、
車両構造およびボディー部材と、
開いた後部ボディーまたは閉じた後部ボディーと、
車両制御システムと、
車両運転特性および機能を制御するように構成された安全性モニタリング制御システムと、
多モジュール式車両の自動的な連結を制御する連結制御システムと、
調整可能なサスペンションを有する2つの前輪であって、前記連結制御システムにより制御されるように構成され、前記駆動モジュールの車両プラットフォームの前方部分に配置され、第1の車輪と第2の車輪を備え、記第1の車輪は前記駆動モジュールの前記車両プラットフォームの前記前方部分の右側に配置され、前記第2の車輪は前記駆動モジュールの前記車両プラットフォームの前記前方部分の左側に配置されており、前記2つの前輪は、推進アセンブリーと作動可能に構成され、前記推進アセンブリーは、モーターおよび電力を,モーターに供給するバッテリー電力源を備え、前記推進アセンブリーは、前記駆動モジュールの中に配置され、それに推進力を与えるように構成されている、2つの前輪と、
前記連結制御システムによって制御されるように構成された調節可能な引き込み式の第3の車輪であって、前記調節可能な引き込み式の第3の車輪は、前記駆動モジュールの前記車両プラットフォームの後方部分の中央に配置されており、前記調節可能な引き込み式の第3の車輪は、ハウジングコンパートメントの中に作動可能に引き込まれるように構成されており、前記調節可能な引き込み式の第3の車輪は、前記2つの前輪とともに、前記駆動モジュールの移動を可能にし、前記駆動モジュールを複数の交換可能な非駆動モジュールに対して移動させることにより、多モジュール式車両の自動的な連結を可能にする、調節可能な引き込み式の第3の車輪と、
を備える、駆動モジュール;
(B)前記複数の交換可能な非駆動モジュールであって、前記複数の交換可能な非駆動モジュールは、サイズ、機能および収容能力が異なり、前記複数の交換可能な非駆動モジュールは、それぞれ、前記駆動モジュールと連結されるように構成されており、前記複数の交換可能な非駆動モジュールは、(a)引き込み式または取り外し可能なドアが配置された開いた前部ボディー、および(b)閉じた前部ボディー、のうちの1つを備え、前記駆動モジュールは、前記複数の交換可能な非駆動モジュールのいずれかと連結された場合、四輪車両に変形し、前記複数の交換可能な非駆動モジュールは、それぞれ、前記連結制御システムにより制御されるように構成され、前記複数の交換可能な非駆動モジュールは、それぞれ、
車両構造およびボディー部材と、
調節可能なサスペンションを有する少なくとも1ペアの車輪であって、前記連結制御システムにより制御されるように構成され、前記少なくとも1ペアの車輪は、前記非駆動モジュールの車両プラットフォームの後方部分に配置されており、前記少なくとも1ペアの車輪の1つは、前記非駆動モジュールの前記車両プラットフォームの前記後方部分の左側に配置されており、前記少なくとも1ペアの車輪のもう1つは、前記非駆動モジュールの前記車両プラットフォームの前記後方部分の右側に配置されている、少なくとも1ペアの車輪と、
前記連結制御システムにより制御されるように構成された少なくとも2つの調節可能な引き込み式の駐車サポート部材であって、前記少なくとも2つの調節可能な引き込み式の駐車サポート部材は、前記非駆動モジュールのフレームの前部に作動可能に接続されており、前記駐車サポート部材は、上向きおよび下向き方向に動くように構成されており、前記駐車サポート部材は、前記駆動モジュールと連結または分離された際、前記非駆動モジュールの水平方向を作動可能に維持するように構成されており、前記少なくとも2つの調節可能な引き込み式の駐車サポート部材は、前記駆動モジュールと前記非駆動モジュールの連結が完了した時、ハウジングコンパートメントの中に引っ込む、少なくとも2つの調節可能な引き込み式の駐車サポート部材と、
前記駆動モジュールの前記車両プラットフォームの長手状フレーム部材の中に配置されている1ペアの長手状メスカプラーであって、前記長手状メスカプラーは、それぞれ、前記連結制御システムにより制御されるように構成されたロックメカニズムとともに構成されており、センサーが、前記長手状メスカプラーのそれぞれの内端に配置されており、前記センサーは前記連結制御システムにより制御されるように構成されている、長手状メスカプラーと、
前記非駆動モジュールの長手状フレーム部材の中に配置されているラックギアを有する1ペアの長手状オスカプラーであって、前記長手状オスカプラーは、それぞれ、第1の位置と第2の位置の間を移動するように構成されており、前記ラックギアは、前記連結制御システムにより制御されるように構成されたアクチュエーターのピニオンギアとともに構成されている、長手状オスカプラーと、
を備える、複数の交換可能な非駆動モジュール;
(C)前記連結制御システムにより制御されるように構成された複数のセンサーおよび/ま
たはカメラであって、前記複数のセンサーは、前記駆動モジュールと前記非駆動モジュー
ルの上の複数の位置に配置されている、複数のセンサーおよび/またはカメラ;
前記自動的な連結の方法は、
前記連結制御システムを開始させることであって、前記開始は、セキュアなアクセスによって、前記駆動モジュール上に配置されている前記連結制御システムをユーザーが作動させることを備える、前記連結制御システムを開始させることと、
前記非駆動モジュールとの連結のプロセスの適法性を判定することと、
前記連結制御システムによって、前記駆動モジュールと前記非駆動モジュールの中に配置されている前記センサーおよび/またはカメラからデータを受け取ることと、
前記連結制御システムによって、前記駆動モジュールと前記非駆動モジュールの位置を調節するための指令を送信することであって、前記指令は、
前記駆動モジュールの前記後方中央部分に配置されている前記調節可能な引き込み式の第3の車輪のアクチュエーターと、
前記非駆動モジュールの前記前方部分に配置されている前記ペアの調節可能な引き込み式の駐車サポート材のアクチュエーターと、
前記駆動モジュールおよび前記非駆動モジュールが互いに正確に連結されることを可能にするために前記駆動モジュールおよび前記非駆動モジュールをレベリングおよびアライメントするための、前記調節可能なインディペンデントサスペンションシステムのためのアクチュエーターと、
前記非駆動モジュールの前記長手状フレーム部材の中に配置されており、前記長手状オスカプラーを、前記駆動モジュールの前記長手状フレーム部材の中に配置されている前記ペアの長手状メスカプラー内の前記第1の位置から前記第2の位置に移動させる、前記ペアの長手状オスカプラーのアクチュエーターと、
に送信される、前記駆動モジュールと前記非駆動モジュールの位置を調節するための指令を送信することと、
前記長手状オスカプラーが前記長手状メスカプラーの内端に配置されているセンサーに接触した時に、前記長手状メスカプラーの前記内端に配置されている前記センサーから信号を受信した後、前記ロックメカニズムを作動させることと、
車両連結の手順を開始することであって、前記連結制御システムは、複数のボディー部材ファスナーを作動させるための指令を送り前記車両連結の手順を開始することは、複数のオスボディー部材ファスナーが複数のメスボディー部材ファスナーの内端に配置されているセンサーに接触した時に、前記非駆動モジュールの前記ボディー部材上に配置されている前記複数のオスボディー部材ファスナーを、前記駆動モジュールの前記ボディー部材上に配置されている前記複数のメスボディー部材ファスナーに切り離し可能に固定および確実にロックすること、を備える、車両連結の手順を開始することと、
前記駆動モジュールおよび前記非駆動モジュール上の電気的および電子的結合を接続およびロックすることであって、前記電気的および電子的結合は、前記駆動モジュール上の前記連結制御システムと通信可能に接続される、前記駆動モジュールおよび前記非駆動モジュール上の電気的および電子的結合を接続およびロックすることと、
前記第3の車輪を引き込むことであって、前記駆動モジュール上に配置されている前記第3の車輪は、前記駆動モジュールの前記車両構造内の前記ハウジングコンパートメントの中に引き込まれる、前記第3の車輪を引き込むことと、そして
前記駐車サポート部材を引き込むことであって、前記非駆動モジュール上に配置されている前記駐車サポート材は、前記非駆動モジュールの前記車両構造内の前記ハウジングコンパートメントの中に引き込まれる、前記駐車サポート部材を引き込むことと、
を備え、
前記運転の方法は、
安全性、モニタリング、運転ならびに制御機能および特性を調節および有効化することであって、前記安全性、前記モニタリング、前記運転ならびに前記制御機能および特性は、前記駆動モジュールに連結されている前記非駆動モジュールの特定のタイプおよびモデルに応じて調節および有効化される、安全性、モニタリング、運転ならびに制御機能および特性を調節および有効化することと、
前記多モジュール式車両の前記車両制御システムと構成されている前記センサーおよび/またはカメラによって収集されたデータに基づいて、前記駆動モジュールと連結されている非駆動モジュールの特定のタイプまたはモデルに基づいて前記駆動モジュールと前記非駆動モジュールの中の前記サスペンションを調節することであって、前記車両制御システムは、前記センサーおよび/またはカメラによって収集されたデータに基づいて前記駆動モジュールと前記非駆動モジュールの中の前記サスペンションの調節を指令するように構成されている、前記駆動モジュールと前記非駆動モジュールの中の前記サスペンションを調節すること、
を備え、
前記自動的な連結および分離の方法は、
前記連結制御システムを開始させることであって、前記開始は、セキュアなアクセスによって、前記駆動モジュール上に配置されている前記連結制御システムを前記ユーザーが作動させることを含む、前記連結制御システムを開始させることと、
前記駆動モジュールに取り付けられている前記連結制御システム構成されているジオロケーションデバイスを使用して収集されたデータに基づいて、前記分離のための場所の適法性、安全性、および地面の状態を判定することと、
前記適法性、前記安全性、および前記地面の状態が前記分離のために好ましくないと判定された場合、分離を許可しないことと、
前記適法性、前記安全性、および前記地面の状態が前記分離のために好ましいと判定された場合、分離を許可することと、
前記第3の車輪を、前記駆動モジュールの前記車両構造中の前記ハウジングコンパートメントから地面にリリースすることと、
前記ペアの駐車サポート部材を、前記非駆動モジュールの前記車両構造中の前記ハウジングコンパートメントから前記地面にリリースすることと、
前記複数のオスボディー部材ファスナーを、前記複数のメスボディー部材ファスナーからアンロックおよびリリースすることと、
前記電気的および前記電子的結合をアンロックおよびリリースすることと、
前記長手状オスカプラーを、前記第2の位置から前記第1の位置にアンロックおよびリリースすることと、
前記非駆動モジュールの前部を、前記引き込み式のドアまたは前記取り外し可能なドアで閉じることと、
分離完了信号を、前記多モジュール式車両の前記駆動モジュール上の前記車両制御システムに送ることと、
を備える、方法
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
この特許協力条約(PCT)国際特許出願は、2021年5月12日に出願された米国仮特許出願番号第63/187,650号、2020年11月29日に出願された米国仮特許出願番号第63/118,953号、および2020年9月12日に出願された米国仮特許出願番号第63/077,622号に対する優先権およびその利益を主張する、2021年6月06日に米国特許商標局に出願された、「Multi-Modular All Electric Vehicle System」という名称の仮出願ではない特許出願(出願番号第17/340,026号)に対する優先権およびその利益を主張する。上記特許出願の明細書は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、モジュール式電気車両に関し、より具体的には、限定を目的とするものではないが、需要に応じて、異なるタイプの車両の中に能動的にカップリングおよびコンフィギュレーションされ得る、複数の収容能力および機能を有する車両モジュールを提供する多モジュール式電気車両システムに関する。
【背景技術】
【0003】
車両は、あらかじめ定められた機能および収容能力で設計され、ユーザーが車両を必要とする場合、そのユーザーは、定められた機能および収容能力を有する車両を購入する。ユーザーが異なる目的および収容能力のための異なる車両を所有する必要があり得る場合、大部分のユーザーは、最も頻繁に利用するであろう車両タイプが何であるかを判断しなければならず、次いで、その車両タイプを入手するであろう。異なる機能を有する全てのタイプの車両を入手することは、実現できそうなことではなく、また費用対効果も悪い。現在、モジュール式車両の設計は、主として、利益を製造者にもたらすために、製造手順を単純化しコストを削減するために製造ラインを標準化するように設計されている。多くの車両タイプは、異なる車両モデルおよび構造の組み立てに使用するために長さをある程度変更することが可能なシャシー構造などの共通のコンポーネントを利用している。
【0004】
異なる収容能力および機能を有する車両モジュールを提供するために、さらに、多数の車両の所有に代わる解決策として、それらのモジュールを異なる車両にコンフィギュレーションおよびカップリングできるようにモジュール式車両システムをユーザーに提供できるならば、非常に有益であろう。
【0005】
電気車両の時代になってこれが可能となり、また、そのコアとなるコンポーネントは、本発明のためのプラットフォームを作り出すために活用され得る。全電気車両(「AEV」)は、限定するものではないが、例えば全電気車両は燃料タンクを有さない、代替的な様式の駆動系を有する、ならびに排気装置を有さないなど、ガソリンを動力源とする車両とは異なるコンポーネントおよび構造を有している。従来のガソリン車に見られる前述のエレメントは、それらのエレメントのレイアウトが理由で、再コンフィギュレーションすることができない。一方で、電気車両上のシャシー構造は平坦であり、また、ほとんどがバッテリーを設置するために使用される。一般に、車両の前方セクションは、それらに限定されないが、例えば、機械的またはコンピュータ化制御システム、ダッシュボードおよび室温調節装置、さらにはAI(人工知能)ソフトウェアなどの運転コンポーネントを有し、IP(知的財産)に関わるコストもまた、車両のこの部分に集中している。全電気車両の前方セクションのためのコンポーネントおよび構造的コストは、前述のおよそ70パーセントを占め、車両の残りの部分は、車両を製造するための全コストの約30パーセントを占める。
【0006】
全電気車両は、車両の前方セクションと車両の後方セクションを有するモデルを採用することができる(ここで、前記前方セクションは、車両を運転するために必要な運転コンポーネントの全てを有する駆動モジュールであり、車両の後方セクション、非駆動モジュールは、それに切り離し可能に固定されているであろう)。必要に応じて車両に異なる機能を付与するために代替的な交換可能な後方セクションを含む車両をユーザーが手にすることを可能にするために、代替的な様式の後方セクションが提供され得る。この車両システムは、小型の商用輸送および配送車両にも適用でき、トレーラートラックのような2軸商用車両の積み込み、積み降ろし、交換、直送を可能にし得る。さらに、本発明の範囲に含まれることが意図されるモジュール式車両もまた、車両を作る製造プロセスの間のエネルギー消費の削減、さらには、社会で利用される全車両数の削減に役立ち得、それが、世界人口が増加を続けているため、環境および天然資源の保全に向けられた緑化目標の助けになるであろう。
【発明の概要】
【0007】
本発明の目的は第1のモジュールと、それに切り離し可能に固定されている第2のモジュールを有する電気的に動作するモジュール式車両であって、前記第1のモジュールが、運転モジュール、駆動モジュールまたは「頭部」であり、前記電気的に動作する車両の運転を実現するために要求される全てのコンポーネントを含む、電気的に動作するモジュール式車両を提供することである。
【0008】
本発明の別の目的は、車両であって、前記車両は、切り離し可能に固定されている2つのモジュールから構成されており、本発明の前記第2のモジュール、非駆動モジュールまたは「尾部」が、代替的な機能を実現するために、種々の様式で提供される車両を提供することである。
【0009】
本発明のさらに別の目的は、第1のモジュールと、それに切り離し可能に固定されている第2のモジュールを有する電気的に動作するモジュール式車両であって、前記第1のモジュールが、車両制御機能およびモーターならびにそれらに動作可能にカップリングされている電源を含む、電気的に動作するモジュール式車両を提供することである。
【0010】
本発明のさらなる目的は、車両であって、前記車両は、切り離し可能に固定されている2つのモジュールから構成されており、前記第1のモジュールが、前記車両の前部セクションの2つの通常の車輪およびタイヤアセンブリーに加えて、前記モジュールの後方セクションに取り付けられた引き込み式の単一車輪を含む車両を提供することである。前記引き込み式の単一車輪は、前記第1のモジュールと第2のモジュールがカップリングされ、1つの車両として作動する準備ができた時、そのハウジングコンパートメントの中に引き込まれる。
【0011】
本発明の別の目的は、第1のモジュールと、それに切り離し可能に固定されている第2のモジュールを有する電気的に動作するモジュール式車両であって、前記第1のモジュールおよび第2のモジュールが、調節可能なインディペンデントサスペンションコンポーネントを有する、電気的に動作するモジュール式車両を提供することである。
【0012】
本発明のさらに別の目的は、切り離し可能に固定されている第1のモジュールと第2のモジュールを有し、前記第2のモジュールが、前記モジュールの後方セクションに取り付けられた少なくとも2つの車輪および前記第2のモジュールの前部セクションに取り付けられた引き込み式の調節可能な駐車サポート構造を有し、前記引き込み式の調節可能な駐車サポート構造が、前記第1のモジュールと第2のモジュールがカップリングされて1つの車両として作動する準備ができた時、それらのハウジングコンパートメントの中に引き込まれる、電気的に動作するモジュール式車両を提供することである。
【0013】
本発明のさらなる追加の目的は、車両であって、前記車両は、切り離し可能に固定されている2つのモジュールから構成されており、いくつかのタイプの前記第2のモジュールが、前記第2のモジュールが前記第1のモジュールに作動可能にカップリングされていない場合に繰り出される前記第2のモジュールの前部に取り付けられた引き込み式のドアまたは取り外し可能なドアを含み、いくつかの他のタイプの第2のモジュールが、前記第2のモジュールの前記前部をカバーする壁を有する車両を提供することである。
【0014】
本発明のさらなる目的は、第1のモジュールと、それに切り離し可能に固定されている第2のモジュールを有する電気的に動作するモジュール式車両を提供することであり、ここで、本発明は、前記第1のモジュールの第2のモジュールへの作動可能なカップリングを促進するための自動化車両カップリングおよびコンフィギュレーションシステムを含む。
【0015】
さらに、本発明のさらなる目的は、前記第1のモジュールに取り付けられ、前記自動化車両カップリングおよびコンフィギュレーションシステムとコンフィギュレーションされているセンサーおよび/またはカメラを有し、前記第2のモジュールに取り付けられ、前記自動化車両カップリングおよびコンフィギュレーションシステムと通信するセンサーおよび/またはカメラを有するモニタリングシステムであって、前記モニタリングシステムが、車両カップリングエリアの中の安全性状況をモニタリングしている間、前記カップリングおよびコンフィギュレーションプロセスを補助するために、カップリングプロセスにおけるモジュールの位置および状態についての信号および/またはイメージ、ならびに地面の状態、さらには周囲の状態もまた、前記自動化車両カップリングおよびコンフィギュレーションシステムに送信する、モニタリングシステムを提供することである。
【0016】
さらに、前記第1のモジュールの前記自動化車両カップリングおよびコンフィギュレーションシステムは、前記第1のモジュールの前記引き込み式の単一車輪、および第1および第2のモジュールの前記調節可能なインディペンデントサスペンション、および前記第2のモジュールの駐車サポート構造が、シャシーと前記第1のモジュールと第2のモジュールのボディーカプラーを正確に接続するように、前記第1のモジュールと第2のモジュールを作動可能にアライメント、レベリング、および整列させるように指令するように構成されている。
【0017】
さらに、再カップリング手順の目的で、前記自動化車両カップリングおよびコンフィギュレーションシステムは、地面の平面状態が、前記第1のモジュールと第2のモジュールの前記調節可能なインディペンデントサスペンションの許容された調節可能範囲内であり、かつ前記第2のモジュールの前記引き込み式の調節可能な駐車サポート構造の許容された調節可能範囲内である場合にのみ、再カップリングのために、前記第1のモジュールと第2のモジュールに指令するように構成されている。
【0018】
さらに、本発明のさらなる目的は、前記第1のモジュールと第2のモジュールに取り付けられ、かつ前記車両運転および制御システムとコンフィギュレーションされているセンサーおよび/またはカメラであって、前記車両運転および制御システムが、路面状況についての信号および/またはイメージを前記センサーおよび/またはカメラから受け取り、さらに、前記車両運転および制御システムが、車両運転の安全性および円滑性のために、前記第1のモジュールと第2のモジュールの前記調節可能なインディペンデントサスペンションの位置を作動可能に調節するための指令を送信する、センサーおよび/またはカメラを提供することである。
【0019】
その上さらに、前記第2のモジュール(すなわち前記非駆動モジュール)は、サイズおよび重量が様々であり、第1のモジュールと第2のモジュールがカップリングされた時、車両バランスの中心もまた様々であるため、前記車両運転および制御システムは、車両運転の安全性および円滑性のために、前記センサーおよび/またはカメラから路面状況についての信号を受け取った時、前記車両バランスの異なる中心に応じて、指令を送信し、前記第1のモジュールと第2のモジュールの前記調節可能なインディペンデントサスペンションを作動可能に調節するように構成されている。
【0020】
本発明のさらなる目的は、前記第1のモジュールと第2のモジュールがカップリングされた時に、前記第1のモジュールと第2のモジュールの間の電気配線および電気通信をカップリングおよび接続するための電気的および電子的カップリングシステムを提供することである。
【0021】
さらに、本発明のさらなる目的は、前記第1のモジュールと第2のモジュールに取り付けられ、前記車両モジュールの電気供給システムによって作動可能かつ協調的に制御されるバッテリーを提供することである。
【0022】
本発明の追加の目的は、車両であって、前記車両は、切り離し可能に固定されている2つのモジュールから構成されており、前記第2のモジュールが、前記車両運転および制御システムによって作動可能に制御される追加のモーターをさらに含み得る車両を提供することである。
【0023】
さらに、本発明の別の目的は、前記カップリングおよびコンフィギュレーション制御装置が、ユーザーデバイスから指令を受け取るように作動可能に構成されていることをさらに含み、ここで、前記ユーザーデバイスは、無線通信プロトコルによって、前記カップリングおよびコンフィギュレーション制御装置に通信可能にカップリングされている。
【0024】
さらに、本発明のさらなる目的は、前記駆動モジュールと前記非駆動モジュールが、デジタル識別を含むことである。
【0025】
本発明のさらに別の目的は、駆動モジュールと非駆動モジュールのカップリングおよびコンフィギュレーションを可能にするように、認証コードが割り当てられた車両モジュールをさらに提供することである。
【0026】
上記および関連する目的を達成するために、本発明は、添付の図面に図示された形態で具体化され得る。前記図面は、例証のためにすぎないことに留意されたい。変形物は、本発明の一部であることが意図されており、特許請求の範囲によってのみ限定される。
【図面の簡単な説明】
【0027】
以下の詳細な説明および添付の特許請求の範囲を参照することによって、添付の図面と組み合わせた場合に、本発明のより完全な理解がもたらされ得る。
【0028】
図1図1は、1つの車両にカップリングされた駆動モジュールと非駆動モジュールを示す。
【0029】
図2図2は、カップリングされた駆動モジュールとSUV非駆動モジュールを、内部構造および他の特徴と共に示す。
【0030】
図3A図3Aは、駆動モジュールとSUV非駆動モジュールのシャシー、フレームおよびカップリング構造を示す。
【0031】
図3B図3Bは、非駆動モジュールの引き込み式のドアの構造を示す。
【0032】
図4図4は、単一車輪が下がっている駆動モジュールを示す。
【0033】
図5図5は、駆動モジュールの前記単一車輪構造の位置を示す。
【0034】
図6図6は、駆動モジュールの作動中の前記単一車輪の別の図を示す。
【0035】
図7図7は、単一車輪を収容する前記コンパートメントの中に折りたたまれて引き込まれている、前記駆動モジュールの前記単一車輪を示す。
【0036】
図8図8は、駆動モジュールの前記カップリングシステムのカプラーを示す。
【0037】
図9図9は、非駆動モジュールの引き込み式のドアを示す。
【0038】
図10図10は、前記引き込み式のドアの1ペアのパネル上のロックおよびスライドブラケットを示す。
【0039】
図11図11は、前記引き込み式のドアが閉じた位置にある時の、ロック位置にある1ペアのパネル上のロックブラケットを示す。
【0040】
図12図12は、前記引き込み式のドアが、ボディーのより狭い部分まで移動し、前記非駆動車両の天井の中に引き込まれた時の、開放位置にある1ペアのパネル上のロックブラケットを示す。
【0041】
図13図13は、引き込み式のドア上のロックおよびスライドブラケットの動きを示す。
【0042】
図14図14は、非駆動モジュールの前記開口部セクションをカバーするために適用される、ロック付きの取り外し可能で折りたたみ可能なカバーを示す。
【0043】
図15図15は、駆動モジュール上のカプラーの位置を示す。
【0044】
図16図16は、非駆動モジュール上のカプラーの位置を示す。
【0045】
図17図17は、係合位置にある非駆動モジュール上のオスフレームカプラーを示す。
【0046】
図18図18は、係合位置にある非駆動モジュール上のオスフレームカプラーの別の図を示す。
【0047】
図19図19は、オスフレームカプラー上のロックスロットを示す。
【0048】
図20図20は、オスカプラーのカップリングプロセス、およびそのロック位置を示す。
【0049】
図21図21は、メスフレームカプラーのロックシステムおよびセンサーの位置を示す。
【0050】
図22図22は、非駆動モジュールからのオスカプラーがロック位置に達した後の、前記オスカプラーの中にロックされた駆動モジュール上のロックシステムのロックピンを示す。
【0051】
図23図23は、駆動モジュールおよび非駆動モジュール上の束ねられた電気的および電子的プラグを示す。
【0052】
図24図24は、互いに係合し、一緒になるようにロックされた駆動モジュールおよび非駆動モジュール上の束ねられた電気的および電子的プラグを示す。
【0053】
図25図25は、ボディーカプラーの係合およびロックプロセスを示す。
【0054】
図26図26は、非駆動モジュールの屋根に取り付けられたビデオカメラを示す。
【0055】
図27図27は、駆動モジュールとカップリングされたトラック荷台非駆動モジュールを示す。
【0056】
図28図28は、駆動モジュールとカップリングされた別のトラック荷台非駆動モジュールを示す。
【0057】
図29図29は、前記トラック荷台非駆動モジュールのヘッドボードに配置された機能を示す。
【0058】
図30図30は、駆動モジュールとカップリングされた乗客バン非駆動モジュールを示す。
【0059】
図31図31は、駆動モジュールとカップリングされたツール/作業バン非駆動モジュールを示す。
【0060】
図32図32は、駆動モジュールとカップリングされたツール/作業バン非駆動モジュールの別の図を示す。
【0061】
図33図33は、駆動モジュールとカップリングされたRV(レクリエーショナル・ビークル)非駆動モジュールを示す。
【0062】
図34図34は、RV非駆動モジュールを示す。
【0063】
図35図35は、貨物トラック非駆動モジュールを示す。
【0064】
図36図36は、貨物トラック非駆動モジュールの別の図を示す。
【0065】
図37図37は、駆動モジュールの前部に取り付けられたセンサーおよび/またはビデオカメラを示す。
【0066】
図38図38は、駆動モジュールおよび非駆動モジュールのボディーおよびシャシーに取り付けられたセンサーまたはカメラを示す。
【0067】
図39図39は、非駆動モジュールの後尾に取り付けられたセンサーまたはカメラを示す。
【0068】
図40A
図40B図40A、図40Bは、モジュール式車両のコンフィギュレーションおよびデコンフィギュレーションの手順およびプロセスを示すフローチャートである。
【0069】
図41図41は、車両の電力供給スケジューリング手順を示すフローチャートである。
【0070】
図42図42は、道路運転条件モニタリングおよび車両応答システムを示す論理フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0071】
以下のテキストにおいて、用語「多モジュール式電気車両システム」、「車両」、「車両モジュール」、「モジュール式電気車両システム」、「取り付けられた車両モジュール」、「駆動モジュール」、「頭部」、「非駆動モジュール」、「尾部」、「トレーラーモジュール」、「トレーラー車両」、「取り外された車両モジュール」、「コンフィギュレーションされた車両」、「四輪駆動を有する非駆動モジュール」、「カプラー(単数または複数),」「カップリングシステム」、「サブカップリングシステム」、「複数のカプラー」、「カップリングおよびコンフィギュレーション制御システム」、「カップリングおよびコンフィギュレーション制御装置」、「自動化車両カップリングおよびコンフィギュレーションシステム」、「カップリングおよびコンフィギュレーション」、「デカップリングおよびデコンフィギュレーション」、「車両運転および制御システム」、「車両運転制御装置」などは、互換的に使用され得、また、種々の異なる用語、前記カップリングシステムおよびコンフィギュレーション手順;車両デカップリング手順、制御システム、電気制御装置、車両運転制御装置および本発明を規定する他のコンポーネントのいずれかを指し得る。
【0072】
本発明の多モジュール式電気車両システムは、駆動車両モジュール2000と、複数の非駆動車両モジュール(それらに限定されないが、例えば、SUVモジュール2100、トラック荷台車両モジュール2200、作業/ツール車両モジュール2300、乗客車両モジュール2400、レクリエーショナル・ビークルモジュール2500および貨物トラックモジュール2600など)から構成される。前記非駆動モジュールは、また、四輪駆動または全輪駆動モジュールを有する車両の提供を容易にするために、電動モーターエンジン7200も取り付けられていてもよい。さらに、前記電動モーターエンジンは、より大きな非駆動モジュールのために、前記2つのモジュールのアセンブリー後に必要とされる駆動およびトルク出力を確保するために利用されることが必要であり得る。
【0073】
前記駆動車両モジュール2000は、2つの前輪を有する独立した車両として作動するために必要とされる全てのエレメント、および前記車両の後方-中間位置に位置する単一の引き込み式の車輪4100がその中に取り付けられている。一実施形態において、前記引き込み式の単一車輪は、運転手と乗客のシート4100の間のシャシー領域に取り付けられている。前記引き込み式の単一車輪は、また、乗客のベンチシート領域、または前記駆動車両モジュール2000の他の領域の下のシャシーに取り付けられていてもよい。
【0074】
前記駆動車両モジュールの前輪は、前記駆動モジュール2000の独立した運転を容易にするために、電動エンジン、ステアリングシステム、ブレーキシステムおよび他の運転制御および安全システム(本明細書において具体的には図示せず)に作動可能にカップリングされている。引き込み式の調節可能なシステム4300を有する前記単一の後輪は、また、前記駆動モジュールが非駆動モジュールとカップリングされることなく独立して運転される時に使用するために、ブレーキおよびサスペンションシステムともコンフィギュレーションされ得る。バランスおよび安定化システムは、また、非駆動車両とカップリングされることなく走行するようにも設計されている場合、前記車両の後方セクションにもコンフィギュレーションされることも、本発明の範囲内であることがさらに意図されている。
【0075】
前記単一引き込み式の車輪は、前記車両が、非駆動車両モジュールがカップリングされることなく独立して作動する場合に繰り出される。前記車両が非駆動車両モジュールとコンフィギュレーションされている場合、前記引き込み式の車輪4100は引き込まれ、前記シャシー4600の中に位置するハウジング内のカバー4400に隠される。
【0076】
一実施形態において、前記駆動モジュールの前記引き込み式の単一車輪は、前記駆動モジュールが非駆動モジュールとカップリングされる機能だけを提供するために設計される。前記引き込み式の車輪4100の第一の機能は、前記駆動モジュール2000を非駆動モジュールにカップリングするための単純な後輪メカニズムを提供することである。このようなコンフィギュレーションのために、前記引き込み式の車輪は、内部および外部スペースを節約するために、サイズを小さくされ得る。前記引き込み式の車輪4100は、前記駆動モジュール2000の独立した運転を容易にするために、代わりのサイズで提供され得ることも、本発明の範囲内であるとさらに理解すべきである。前記駆動モジュール2000が非駆動モジュールと作動可能にカップリングした後、前記引き込み式の車輪4100は、シャシー4600の中のハウジング内に引き込まれる。
【0077】
標準的なカップリングおよびコンフィギュレーションシステムは、同じカップリングおよびコンフィギュレーションプロセスを活用する複数のタイプの車両モジュールの提供を可能にする。本発明のカップリングおよびコンフィギュレーションメカニズムおよびプロセスは、前記駆動モジュール2000の複数の非駆動モジュールとの作動可能なカップリングを促進するために標準化される。
【0078】
電動モーター7100は、前記駆動モジュール2000に取り付けられる。前記駆動モジュール2000は、異なるセットの指令を有効化および適用し、また、それらに限定されないが、前記車両運転および制御システム、ブレーキシステムおよび他の車両運転コンポーネントを含む本発明の運転エレメントと通信するように構成された、自動化車両運転制御システムをさらに含む。
【0079】
さらに、前記車両運転制御システムは、前記車両の乗員の走行経験を改善するために必要な保安および安全特性を提供する。全ての運転指令は、有線または無線通信によって、駆動車両と非駆動車両の間で共有される。
【0080】
電動モーター7200は、前記非駆動車両モジュール2100の中に取り付けられてもよく、前記非駆動モジュールの車輪と作動可能にカップリングされる。電動モーター7200を取り付けることによって、後輪駆動、四輪駆動または全輪駆動の組み立て済み車両の選択肢が与えられる。さらに、前記電動モーター7200は、それの重量およびサイズゆえに、前記非駆動モジュール2100中に必要とされることがあり得る。
【0081】
四輪駆動または全輪駆動コンフィギュレーションは、それらに限定されないが、例えば、スポーツ・ユーティリティ・ビークル、作業/ツールまたはユーティリティーバン、トラック、レクリエーショナル・ビークルおよび貨物トラックなどの非駆動モジュール2100に適用され得る。これらのコンフィギュレーションは、前記非駆動モジュールが大きい、重い、または、単純に前記駆動モジュール車両が提供することができないより大きな馬力を必要とする場合に、前記車両の馬力を大幅に増強し得る。いくつかの実施形態において、中間サイズの駆動モジュールは、十分な馬力および可搬重量を有する、大きく重い非駆動モジュールとコンフィギュレーションされ得る。
【0082】
駆動モジュールと非駆動モジュールの両方に電動モーターが取り付けられている場合、前記コンピュータ化車両制御システムは、前記2つの電動モーターの間の運転パラメーターを同調させるように構成され、ここで、前記運転パラメーターは、それらに限定されないが、速度を含む。前記非駆動モジュール2100に前記駆動モジュール2000とは異なるサイズのタイヤが取り付けられている状況となった際には、異なるサイズのタイヤの異なるRPM(毎分回転数)、および前記2つの電動モーターの他のパラメーターを可能にするように前記運転パラメーターをコーディネートし、前記駆動モジュールと非駆動モジュールの間の運転速度を同調させる。
【0083】
非駆動モジュールが電動モーターとコンフィギュレーションされている場合、そのシャシー9900およびその他のスペースの中に取り付けられているバッテリーは、その中に取り付けられている前記電動モーターに電力を供給することになるであろう。前記駆動モジュール9900および非駆動モジュールに取り付けられているバッテリーは、前記駆動モジュール2000および非駆動モジュール2100に取り付けられている前記電動モーターに電力を供給するように構成される。前記非駆動モジュール2100にも電動モーターが取り付けられている場合、前記駆動モジュール2000と非駆動モジュール2100の間の電気供給はコーディネートされ、また、電力は、必要であれば、前記モジュールの間で転送および交換可能であり得ることも、本発明の範囲内であるとさらに理解すべきである。
【0084】
駆動モジュール2000および非駆動モジュール2100のバッテリーが一緒になって働き、駆動モジュール2000の前記モーターのみに電力を供給する場合、前記システムは、まず、バッテリー残量がプログラムされた最小のパーセント値に至るまで前記非駆動モジュール2100のバッテリーから電力を引き出し、次いで、前記駆動モジュール2000のバッテリーに電源を自動的に切り替えるように設計される。このようなアプローチによって、操作上の必要性(例えば、カップリングおよびデカップリングプロセス、通信、引き込み式のドア、乗客のドアおよび収納ドアの開閉など)を有する前記非駆動車両のために電力を維持しながら、前記車両に、より長い走行距離をもたらすことが可能であり得る。
【0085】
前記非駆動モジュールは、前記モジュールの後方セクション9600に位置する少なくとも2つの車輪を有し、また、2つの車輪しか持たない非駆動モジュールのために、前記非駆動モジュールの前方セクションに位置する引き込み式の駐車サポート構造5200および5300をさらに含む。前記引き込み式の駐車サポート構造5200は、前記非駆動モジュールが駐車した時に前記非駆動モジュールを支えるために、下向きに伸びる。前記引き込み式の駐車サポート構造5200は、コンパートメント5300の中に引き込まれ、ここで、前記コンパートメント5300は、その繰り出しと引き込み位置の中間の前記サポート構造を移動させるように構成されている。前記引き込み式の駐車サポート構造5200は、前記駆動モジュール2000と非駆動モジュール2100が運転のために作動可能にカップリングされている時、そのハウジングコンパートメント5300の中の引き込み位置に配置されている。
【0086】
前記駆動モジュールが、非駆動モジュールがカップリングされることなく独立して作動可能であるように設計されているコンフィギュレーションにおいて、前記駆動モジュールの前記ボディーの前記後方部分は、アクチュエーターとコンフィギュレーションされている引き込み式のドアが取り付けられている。非駆動モジュールと共に作動するようにのみ設計されている駆動モジュール2000は、引き込み式のドアが取り付けられている必要がなくてもよいことも、本発明の範囲内であるとさらに理解すべきである。
【0087】
引き込み式のドア6100は、アクチュエーター6600が取り付けられ、かつコンフィギュレーションされており、また、非駆動車両モジュールの屋根と天井6700の間のスペースの中に自動的に引き込まれるか、または部分的に引き込まれ得る。トラック荷台、貨物トラックおよび別のより大きな非駆動モジュールは、引き込み式のドアを必要としなくてもよく、また、そうであるから、引き込み式のドアが存在しない。あるいは、前記モジュールタイプは、前記駆動モジュールとカップリングおよびコンフィギュレーションするために部分的にのみ持ち上がるように構成され得る引き込み式のドアを利用し得る。
【0088】
前記引き込み式のドアが、前記車両の屋根と天井の間に完全に隠されるコンフィギュレーションにおいて、前記引き込み式のドアを隠す前記天井のセクションをカバーする大きなLEDスクリーン6750が装備され、前記車両の前記屋根に取り付けられたビデオカメラ6760と作動可能にカップリングされる。このコンフィギュレーションによって、前記車両のそのセクションに座っている乗客が、通常のサンルーフによってもたらされる眺望に模した、前記車両の上の空および物体のライブビューを見ることが可能になるであろう。
【0089】
非駆動モジュールの前記引き込み式のドアは、前記車両の居住空間を確実に密閉し、また、引き込みおよび引き下ろしプロセスの間、前記車両モジュールのボディーおよびキャビン形状の変化に合わせて前記ドアの幅に適合するように設計される。1つのコンフィギュレーションにおいて、前記引き込み式のドアは、複数のペアのパネルを有する2つのパーツ(6210、6220)から構成される。各ペアのパネルを一緒にロックして1つのパネル構造を形成するように設計されている1ペアのブラケット(6330、6335)が、各ペアのパネルに取り付けられている。前記ブラケットは、前記引き込み式のドアが閉じた位置に引き下ろされた時に、ロック位置で係合される位置に取り付けられている。前記ドアが確実に閉じた時、前記ロックブラケットは、前記2つのパネルを一緒に確実にロックした。各ペアのパネルに取り付けられたスライドチャンネル6357を有する2ペアのブラケット6355は、任意の移動位置において、前記パネルを一緒に確実に締結した。前記ドアが引き込まれる時、前記パネルが前記車両ボディーの上側のより狭い部分を通して持ち上げられ、各ペアのパネルが互いに向けて移動し、前記ドアの部分がより狭くなるため、前記ペアのロックブラケットはロック位置から開放される。
【0090】
あるいは、ロック6850を有する取り外し可能なカバー6800は、非駆動モジュールの前記開放端を、不使用時に確実にカバーするために使用される。前記取り外し可能なカバーは、アンロックされ、次いで、好都合には、折りたたまれ、前記車両の収納領域または他の場所の中に入れられ得る。前記取り外し可能なカバー6800を確実に取り外した後、前記非駆動モジュールは、前記駆動モジュールとカップリングする準備が整う。取り外し可能なカバーは、前記天井、ならびに前記引き込み式のドアおよびそのメカニズムが占めている前記非駆動モジュールの内側の他の領域にスペースがない場合の実施形態において利用される。さらに、取り外し可能なカバーは、前記非駆動モジュールの製造にかかるコストを大幅に削減し得る。全ての車両モジュールに同じカップリングシステムが利用されるので、前記カバーは、前部が開放されている全ての非駆動モジュールに使用され得る。前記引き込み式のドアは、高強度かつ軽量の材料で作られていてもよく、かつスペースとコストを削減するために、手動で引き上げおよび引き下げてもよいことも、本発明の範囲内であることがさらに意図されている。さらに、前記駆動車両が、単に、非駆動車両とカップリングされ、作動するようにだけ設計されている場合、前記駆動モジュールは、独立して走行するように限定され、したがって、引き込み式のカバーを取り付ける必要はない。
【0091】
前記自動化された車両モジュールカップリングおよびコンフィギュレーションシステムは、制御システム;前記駆動モジュール3100のフレームと非駆動モジュール3110を接続および結合して1つのフレームにするための長手状フレームカプラー;電子的およびコンピュータシステム、電気系統、シグナリングシステム、安全および操作システムならびに駆動モジュールと非駆動モジュールの間の他のソフトウェアおよびハードウェア結合を接続およびコンフィギュレーションするための1ペアの束ねられたプラグ3310および3320;前記駆動モジュールと前記非駆動モジュールのボディーを接続およびカップリングして1つの車両ボディーにするための複数の車両ボディーカプラー3210および3230;センサーおよび/またはビデオイメージングシステム;調節可能なインディペンデントサスペンションシステム;前記駆動モジュールの調節可能な引き込み式の単一車輪;前記非駆動モジュールの調節可能な引き込み式の駐車サポートシステム;から構成される。
【0092】
前記長手状フレームカプラーは、前記駆動モジュールに取り付けられた一方のもの、および非駆動モジュールに取り付けられた他方のものとペアにされる。前記駆動車両モジュールの操作者は、前記駆動モジュールに取り付けられた前記自動化車両カップリングおよびコンフィギュレーションシステムに、駆動モジュールと非駆動モジュールのカップリングおよびコンフィギュレーションプロセスを開始させる命令を与える。前記2つのモジュールの作動可能なカップリングの間、前記非駆動モジュールは、前記駆動車両からのコンフィギュレーション指令を作動可能に受け取り、コンフィギュレーション手順をコーディネートして、前記2つのモジュールの作動可能なカップリングの完了を促進する。ボディーカプラーは、室内空間を占拠することなく、前記車両の外側の金属ボディーと、室内のビニール構造の間に、全体にわたって配置され得る。
【0093】
前記カップリングおよびコンフィギュレーション指令は、前記駆動モジュール中のダッシュボード上のグラフィックユーザーインターフェースによって開始され得る。あるいは、認証もしくは認識された音声からの指令、または認証されたアプリもしくは他の無線通信によって送信される認証が、カップリングを開始するために利用され得る。さらに、コンフィギュレーションおよびカップリングする準備ができた前記車両モジュールから距離を置いて無線で通信する認証デバイス、または前記駆動モジュールのダッシュボードにつながれたデバイスのいずれかが、前記カップリングプロセスを起動させるために利用され得る。
【0094】
一実施形態において、調節可能なサスペンション8100(例えば、流体サスペンション、エアサスペンションまたは流体ガスサスペンション)が、前記駆動モジュールおよび非駆動モジュールの車輪に取り付けられる。前記調節可能なサスペンション8100は、前記自動化車両カップリングおよびコンフィギュレーションシステムによって、独立してコンフィギュレーションおよび制御される。引き込み式の単一車輪とコンフィギュレーションされている流体アクチュエーター4500は、また、前記自動化車両カップリングおよびコンフィギュレーションシステムともコンフィギュレーションされる。アクチュエーターとコンフィギュレーションされている前記非駆動車両モジュールの前記引き込み式の駐車サポート構造5200は、また、前記自動化車両カップリングおよびコンフィギュレーションシステムによっても独立して制御される。車輪および駐車サポート材5200は、独立して、その位置が上昇または下降し得る。センサー9100、9200および9300が、前記車両モジュールのボディーおよび/またはシャシーの下に取り付けられ、ここで、前記センサー9100、9200、および9300は、前記駆動モジュール2000と非駆動モジュール2100のカップリングの間、地面の状態についての信号を、前記自動化車両カップリングおよびコンフィギュレーション制御装置に送る。前記センサー9100、9200および9300には、それらに限定されないが、例えば、音響的、レーザーイメージング技術(たとえばLidar(Light Detection and Ranging))、赤外および光学的、超音波センサーまたはビデオなどのセンシング技術が利用され得る。
【0095】
前記カップリングプロセスの間、前記自動化車両カップリングおよびコンフィギュレーションシステムは、前記センサーからの信号または地面の状態についてのイメージを受け取り、次いで、前記引き込み式の車輪および駐車サポート材5200を動かし、その高さを調節するように、前記アクチュエーターおよびサスペンションエレメントに指令を送る。前記自動化車両カップリングおよびコンフィギュレーションシステムは、前記カップリングプロセスを促進するように、ビデオカメラからのライブイメージおよび/またはセンサー9100、9200および9300からの信号を受け取り、測定し、および計算することによって、前記駆動モジュール2000と前記非駆動車両モジュール2100を一直線かつ同じレベルに作動可能にレベリングおよび整列させるようにプログラムされる。
【0096】
前記自動化車両カップリングおよびコンフィギュレーションシステムは、ビデオカメラから受け取ったライブイメージおよび/または前記駆動モジュール2000および非駆動モジュール2100に取り付けられた前記センサー9100から、前記カップリング端および方向を認識する。前記自動化車両カップリングおよびコンフィギュレーションシステムは、前記駆動モジュールを動かし、前記非駆動モジュールとアライメントさせるようにプログラムされる。前記駆動モジュール2000は、非駆動モジュールに向かって後方に動くことが可能であり得るような位置に動かされる。前記自動化車両カップリングおよびコンフィギュレーションシステムは、まず、前記駆動モジュール2000の後部と、前記非駆動モジュール2100の前部を、向き合うように配置させる。初期の配置後、前記駆動モジュールは、それ自体を前記非駆動モジュールと完全にアライメントさせるであろう。同時に、前記自動化車両カップリングおよびコンフィギュレーション制御装置は、前記駆動モジュールの前記車輪、ならびに前記非駆動車両モジュールの前記駐車サポート構造5200および車輪の高さを作動可能に調節することによって、前記モジュールの作動可能なレベリングを促進するように、ビデオカメラおよび/または前記駆動および非駆動モジュール 前記車両モジュールのシャシーに取り付けられたセンサー9100からのライブイメージまたは信号を受け取る。前記レベリングおよびアライメントを確実にすることによって、前記ペアの前記カプラーは、適宜、互いに正確に接続することが可能になる。前記アライメントおよびレベリングプロセスは、前記駆動モジュール2000が前記非駆動モジュール2100に接近し、物理的な接続のための準備ができるように、両方のモジュールのカプラーが互いに正確にアライメントされ、レベリングされるまで継続する。
【0097】
前記駆動モジュールと非駆動モジュールが動かされて軸方向にアライメントし、前記複数のペアのカプラー3100および3110が互いに向き合うように正確にアライメントされて物理的に係合した時点で、前記モジュールは、前記カップリングプロセスを開始させる前のレベリングおよびアライメントがなされていると確認される。前記レベリングおよびアライメントプロセスは、また、デカップリングプロセスが許可される前にも必要であり、これは、地表面の状態が、前記モジュールが適切にデカップリングされるだけでなく、再カップリングが可能であるための許容される移動およびレベリング範囲内であることを確実にするためである。
【0098】
前記非駆動車両モジュールがトラック荷台モジュール2200または貨物トラック2600である場合、前記トラック荷台モジュール2200の前部は、車両のコンフィギュレーションおよびカップリングメカニズムのためのパネルを隠す前記カプラーを開放するだけであるべきであり、これらは、互いに露出されており、物理的なコンフィギュレーションおよびカップリングのための準備ができている。前記トラック荷台モジュールの前記ヘッドボード3400は、前記駆動モジュールの後部ボディーをカバーおよび密閉するために利用される。それらに限定されないが、例えば、カップリングおよび支持構造、モジュール制御および通信システムなどのエレメントを収容するためのコンパートメントは、前記ヘッドボードの内側のガラス窓3426に隣接している。
【0099】
さらに、一実施形態において、前記駆動モジュールと前記非駆動モジュールが互いに物理的に接続されると、前記カップリングプロセスにおいて、2ペアのシャシーフレーム部材3100が係合する。これらの長手状フレーム部材3100は、車両の全ての重量を支え、また、前記モジュール式車両の最も重要な接続メカニズムである。前記シャシーフレーム部材3100は、長方形または正方形のスチール管で作られており、前記車両モジュールのフレームの一部として構造化および構成される。ラックギア3135を有する前記オスフレームカプラー3110は、前記非駆動モジュールの前記長手状フレーム部材の内部中空スペース内に位置し、前記メスフレームカプラー3120は、前記駆動モジュールの長手状フレーム部材の内部中空スペースである。ロックシステム3141は、前記駆動モジュールの前記長手状フレーム部材に取り付けられている。前記ラックギア315を有する前記オスカプラーは、前記非駆動モジュールの前記長手状フレーム部材上に位置するアクチュエーター3130の中のピニオンギアと係合して駆動され、前記駆動モジュールの長手状フレーム部材の内部スペース、前記メスカプラー3151、3152および3153の中に作動可能に移動する。前記オスカプラーが前記駆動モジュールの前記フレームチューブの中かつ端部に位置するセンサーまたはスイッチ3144に接触した場合、前記センサーまたは前記スイッチが有効化され前記カップリングおよびコンフィギュレーション制御システムに信号を送り、それが次に前記フレームカプラーロックシステム3141に指令して、作動させるとともに、前記フレームカプラーをロックピン3142にロックする。一旦、前記ロックピンが、前記オスフレームカプラー3145上および前記メスフレームカプラー3143上に位置する前記ロックスロットにおいて係合すると、ロックプロセスが完了、前記制御システムは、次のカップリングプロセスが開始し得るように信号を送る。
【0100】
長手状フレームカップリングが完了した時点で、駆動モジュールと非駆動モジュールの両方のクロスフレーム部材に位置する、前記駆動モジュールと非駆動モジュールの間の電気および電子デバイスを接続するための前記ペアの束ねられたプラグ3310および3320もまた、作動可能にカップリングされるように配置される。このペアリングプロセスが完了すると、このプラグの単一の束ねられたペアは、作動可能に連結された前記駆動モジュールと非駆動モジュールの間の全ての通信、電気的および電子的結合ならびに運転メカニズムを有することになる。
【0101】
複数のペアのボディーカプラー3210、3230は、前記駆動モジュールの後方下部、左側および後方右側ならびに上部に位置し、前記非駆動モジュールの前部の下部左側および右側ならびに上部に位置する。ボディーカプラーのこれらのペアは、それぞれアクチュエーター3200とコンフィギュレーションされている前記駆動モジュール上に位置する、ねじ山が切られたナットを有するメスカプラー3230から構成されている。前記ボディーカプラー3210は、前記非駆動モジュール上に位置するアクチュエーター3220とコンフィギュレーションされている、ねじ山が切られたボルトを有するオスカプラー3210をさらに含む。
【0102】
センサーまたはタッチスイッチ3240は、前記メスカプラーのそれぞれの内側の端に位置する。前記非駆動モジュール上に位置する前記オスカプラーは、前記駆動車両上に位置する前記メスカプラーの中に係合する。下側に位置するカプラーのペアは、まず前記コンフィギュレーションプロセスを開始し、センサーが前記カプラーのペアが完全に係合したことを検知した時、前記メスアクチュエーターは、ロックスロット3215によって、前記オスカプラーのペアをロックするであろう。次いで、前記自動化車両カップリングおよびコンフィギュレーションシステムに信号が送られ、それが次にそれらの上の前記カプラーのペアに指令して、コンフィギュレーションプロセスを開始させる。このプロセスは、前記車両モジュールの両側の前記カプラーが作動可能にカップリングされるまで繰り返される。次いで、前記車両モジュールの上部のカプラーをコンフィギュレーションするプロセスが開始され、完了する。
【0103】
駆動モジュールと非駆動モジュールの間のシャシーフレームを接続する長手状カプラーは、前記接続のために、異なる方式で設計され得る。例えば、前記オスフレームカプラーが駆動モジュール上にコンフィギュレーションされている場合、前記メスシャシーカプラーは、非駆動モジュール上にコンフィギュレーションされ、このような配置は、前記駆動モジュールがより大きい場合にのみより合理的であり、前記駆動モジュールがより小さい場合にはその逆である。例としてであって、限定するものではないが、駆動モジュールが運転手と乗客のための2つのシートのみを有する時、前記オスフレームカプラーは、前記非駆動モジュールのシャシーフレームの中に位置することになり、メスフレームカプラーは、代わりに、上記のように、前記駆動モジュール上に位置することになる。このような配置によって、より大きな非駆動モジュールが、より小さいサイズの駆動モジュールとカップリングすることが可能となる(そういうものとして図面に描かれ、上に説明されている)。
【0104】
前記カップリングおよびコンフィギュレーション手順が完了した後、前記自動化車両カップリングおよびコンフィギュレーションシステムは、前記駆動車両の運転制御システムに信号を送り、特定のモジュールカップリングおよびコンフィギュレーションプロセスに必要とされる他のコンフィギュレーション手順を開始させる。上記のことは、それらに限定されないが、異なる非駆動モジュールは異なるボディーサイズ、幅、長さ、高さならびに他の違いを有するので、前記駆動車両モジュールとコンフィギュレーションされている非駆動車両の特定のタイプに応じて、運転モニタリングシステム、安全システム、自己運転および自己駐車システムを調節することを伴う。
【0105】
安全および警告システム、自己運転システムおよび運転監視システムおよびデバイス、電力供給およびモータートルクならびに他の機械的および電子的システムは、コンフィギュレーションされる特定のモジュールに応じて、特定の車両コンフィギュレーション状態および要求で作動するように、自動的に調節されることになる。
【0106】
前記コンフィギュレーションプロセスの間、安全性モニタリングシステムがモニタリングし、何らかの異質な物体または人の動きがコンフィギュレーション安全性空間の中にあった場合、コンフィギュレーションプロセスは、直ちに一時停止することになる。妨害的な動きがもはや前記カップリングおよびコンフィギュレーションプロセスのための範囲に存在しなくなれば、前記コンフィギュレーションプロセスは再開されることになる。前記自動化車両カップリングおよびコンフィギュレーションシステムは、前記車両モジュールの操作者からの干渉を待たずに、独立して作動することになる。
【0107】
前記車両のデカップリングおよびデコンフィギュレーションの手順は、カップリングおよびコンフィギュレーションのためのステップを逆転させてもよく、例えば、一実施形態において、前記車両の上部にあるカプラーがまずデカップリングされ、それが完了したら、前記制御装置に信号を送り、それが次のインラインのペア(単数または複数)のコネクターに指令を送り、全てのコネクターが脱係合されるまでデカップリングプロセスを開始させる。それ以後、前記車両コンフィギュレーションシステムは、前記駆動車両の中央制御システムに信号を送り、前記駆動車両のためのモードをそれ自体で作動するように再開させる。異なる実施形態において、車両をコンフィギュレーションおよびデコンフィギュレーションする方法および/または順序は異なり得る。
【0108】
モニターシステムは、前記カップリングおよびコンフィギュレーションプロセスをモニターし、前記カップリングおよびコンフィギュレーションプロセスが動作不良である信号を検出した場合、前記モニターは警告信号を送出し、問題が解決するまで車両操作システムを無効にする。全てのカップリングおよびコンフィギュレーションプロセス、デカップリングおよびデコンフィギュレーションプロセスは、無線デバイスを使用して、車両操作者によって操作および完了され得る。
【0109】
前記駆動車両モジュールが独立して作動する場合、前記車両のための電力供給は、前記車両に取り付けられた前記バッテリー9900からのみである。前記駆動車両モジュールが非駆動車両モジュールとコンフィギュレーションされている場合、前記車両のための電力供給は、前記駆動車両および前記非駆動車両の両方に取り付けられたバッテリー9900からである。前記非駆動モジュールに四輪駆動コンフィギュレーションのための電動モーターも取り付けられている場合、前記非駆動モジュールに取り付けられているバッテリーが、それに取り付けられている前記電動エンジンに電力を供給することになる。モジュールは、独立して電力を充電され得るか、または、ひとたびコンフィギュレーションされれば、単独の充電結合によって充電され得る。スペースを最も効果的に利用し、車両の収容能力および走行距離を増大させ、バッテリー充電頻度を減らすために、ソリッドステートバッテリーシステムが、全ての車両モジュールにコンフィギュレーションされ得る。
【0110】
運転の安全性は究極的な優先事項であり、前記駆動車両モジュールは、自動操縦ナビゲーション運転システム、光学的認識、サラウンディングリアリティー(SR)、人工知能学習システム、車両運転保安および保護システム、エアバッグ、安全性のための通信のための隣接車両とのオンボード通信システムおよび警報システム、ならびに他の先進的な運転、安全および通信システムを備える。
【0111】
前記駆動モジュールは、サイズ、重量および機能が様々な複数の非駆動モジュールとカップリングされ得るので、予測できない路面状況が、上下に揺れて予測できない走行経験をもたらし得る。センサーおよび/またはビデオカメラ9100、9200、9300は、前記車両の前部または他の場所に取り付けられ、モニターし、信号を前記車両運転および制御システムに送り返し、前記車両運転および制御システムは、走行時に、前記駆動モジュールにカップリングされた特定の非駆動モジュールに応じて個々のサスペンションに特定の指令を送り、その位置を前記路面状況にすばやく適合させて、安全で滑らかな走行経験を確保する。
【0112】
操作者および周辺エリアの安全のために、カップリングおよびコンフィギュレーション手順は、前記駆動モジュール中に座っている操作者なしで行われ得る。前記カップリングおよびコンフィギュレーション制御装置は、ユーザーデバイスから指令を受け取るように構成されていてもよく、ここで、前記ユーザーデバイスは、無線通信プロトコルによって、前記カップリングおよびコンフィギュレーション制御装置に通信可能にカップリングされる。
【0113】
前記駆動モジュールと前記非駆動モジュールには、それぞれ、デジタル識別子が割り当てられる。
【0114】
認証コードは、駆動モジュールと非駆動モジュールのカップリングおよびコンフィギュレーションが可能になるように割り当てられ得る。
【0115】
前記車両の運転を保護するように設計されたセキュリティーソフトウェアシステムは、前記車両の運転が安全になるように構成される(前記車両制御システムの動作不良によって、または悪意のあるソフトウェアハッキングなどによって、前記車両の運転中にデカップリングプロセスが作動することを防ぐことが含まれる)。
【0116】
前記車両の拡張現実アルゴリズム支援運転は、前記車両の制御システムと、および運転、駐車および安全性測定のためのスマートシステムの一部としてコンフィギュレーションされる。AI(人工知能)アルゴリズムは、常に、現実世界の環境および車両運転とのインタラクティブな経験を通した学習プロセス(個々の運転手の運転の癖、路面状況などの分析を含む)にある。このアルゴリズムは、また、複数のモジュール式車両プラットフォームにわたる、コンピュータによって生成された知覚的情報(車両のパフォーマンスから受け取った視覚的、聴覚的、操作的、および嗅覚的データ(例えば、運転手および乗客によるアルコールの摂取または規制薬物の使用を検出すること)を含む)によって常に増強される。車両モジュールの特定のコンフィギュレーションおよびカップリングに応じて車両の機能、サイズ、重量および安全性測定は様々であるので、これらの機能は、前記モジュール車両システムのために特に重要である。
【0117】
オンボードAIシステムによって収集されたデータ、例えば、運転手の運転の癖、よく通る経路、路面状況、異なる非駆動モジュールによる走行の過去の経験などは、その運転手が、別の所有者の駆動モジュールを購入、レンタル、自分の駆動モジュールと交換した時に、別の駆動モジュールに確実に無線で転送され得る。
【0118】
上記されたものは、本明細書の例を含む。当然ながら、本明細書を説明する目的でコンポーネントまたは方法の考えられるあらゆる組合せを記載することは不可能であるが、当業者は、本明細書の多くのさらなる組合せまたは並べ替えが可能であることを認識し得る。上記のコンポーネントは、それぞれ、前記システムを規定するために、任意の順序で一緒に連結され得るか、または追加され得る。したがって、本明細書は、添付の特許請求の範囲の趣旨および範囲内に入る全てのそのような変更、改変およびバリエーションを包含することを意図している。さらに、用語「含む(include)」が詳細な説明または特許請求の範囲のいずれかにおいて使用される限りにおいて、この用語は、「備える(comprising)」が特許請求の範囲において移行句として使用された場合に解釈されるように、用語「備える(comprising)」と同様な様式で包含的であることが意図されている。
【0119】
本技術の実施形態が添付の図面に図示され、上記の詳細な説明に記載されているが、本技術は開示された実施形態だけに限定されるべきものではなく、本明細書に記載された技術は、以下の特許請求の範囲の範囲から逸脱することなく、多数の再構成、改変および置換が可能であることを理解すべきである。図示を含む図面は、単に本発明の概念の例証だけを目的とするものであり、また、実際の縮尺および比率で描かれたものではない。以下の特許請求の範囲は、特許請求の範囲またはその等価物の範囲内である限り、全ての改変および変更を含むことを意図している。

図1
図2
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35
図36
図37
図38
図39
図40A
図40B
図41
図42