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特許75107303Dレーザーレーダーおよび脚式ロボット
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-26
(45)【発行日】2024-07-04
(54)【発明の名称】3Dレーザーレーダーおよび脚式ロボット
(51)【国際特許分類】
   G01S 7/481 20060101AFI20240627BHJP
   G01S 7/484 20060101ALI20240627BHJP
   G01S 7/51 20060101ALI20240627BHJP
   G02B 26/10 20060101ALI20240627BHJP
【FI】
G01S7/481 A
G01S7/484
G01S7/51
G02B26/10 Z
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2023530672
(86)(22)【出願日】2022-05-17
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-29
(86)【国際出願番号】 CN2022093199
(87)【国際公開番号】W WO2023060892
(87)【国際公開日】2023-04-20
【審査請求日】2023-05-19
(31)【優先権主張番号】202111204725.9
(32)【優先日】2021-10-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521161428
【氏名又は名称】杭州宇▲樹▼科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】王▲興▼▲興▼
(72)【発明者】
【氏名】白▲暁▼▲陽▼
【審査官】梶田 真也
(56)【参考文献】
【文献】特表2016-537613(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第113126118(CN,A)
【文献】特開2007-108129(JP,A)
【文献】特開2019-211295(JP,A)
【文献】特開2017-191024(JP,A)
【文献】特開2015-081921(JP,A)
【文献】国際公開第2014/068753(WO,A1)
【文献】特開2019-039770(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01S 7/48 - 7/51
G01S 17/00 - 17/95
G01C 3/00 - 3/32
G02B 26/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
垂直走査ユニットおよび前記垂直走査ユニットを水平方向に回転させるための水平回転装置を備え、
前記垂直走査ユニットは、取付台座(1)、並びに、前記取付台座(1)に順次設けられたレーザー受光電極(2)、凸レンズ(3)、レーザー放射電極(4)および反射体(5)を含み、前記レーザー受光電極(2)は前記凸レンズ(3)の焦点位置に設けられ、前記レーザー放射電極(4)は前記凸レンズ(3)の主光軸に設けられ、前記反射体(5)は前記取付台座(1)に回転可能に設けられ、前記反射体(5)の回転中心は前記凸レンズ(3)の主光軸と重なり合い、
前記垂直走査ユニットは更に、第1のモータ(6)および第1のコードディスク(7)を含み、前記第1のモータ(6)は前記反射体(5)を回転させるように駆動し、前記第1のコードディスク(7)は前記反射体(5)に固定接続され、前記第1のコードディスク(7)によって前記反射体(5)の回転情報を取得可能であり、
前記水平回転装置は、上部ボトムハウジングローター(8)、下部ボトムハウジング(9)および前記下部ボトムハウジング(9)内に固定されたモータステータ(10)を含み、前記取付台座(1)は前記上部ボトムハウジングローター(8)に固定されてそれとともに回転可能であり、
前記上部ボトムハウジングローター(8)の周方向において同じ円周に沿って複数の貫通穴(11)が均一に開設され、複数の貫通穴(11)を有する前記上部ボトムハウジングローター(8)により光電コードディスクが構成され、この光電コードディスクによって前記上部ボトムハウジングローター(8)の回転情報を、さらには前記垂直走査ユニットの水平回転情報を取得可能であり、
前記レーザー放射電極(4)はレーザーパルス信号を放出し、前記反射体(5)の回転によって垂直平面内の周囲環境を走査し、前記水平回転装置によって3次元環境を走査する、3Dレーザーレーダーにおいて、
前記取付台座(1)の外側には保護カバー(16)が設けられ、前記保護カバー(16)は前記下部ボトムハウジング(9)に固定接続されており、
前記取付台座(1)には可視光放射電極(14)が設けられ、前記可視光放射電極(14)から放出された可視光は、前記凸レンズ(3)によって屈折し、前記反射体(5)によって反射されて、前記保護カバー(16)に特定パターンを形成する、ことを特徴とする3Dレーザーレーダー。
【請求項2】
前記上部ボトムハウジングローター(8)と前記下部ボトムハウジング(9)との間に、中空の無線エネルギ伝送モジュール(12)が設けられ、前記無線エネルギ伝送モジュール(12)を介して前記レーザー受光電極(2)およびレーザー放射電極(4)に電力を供給する、ことを特徴とする請求項1に記載の3Dレーザーレーダー。
【請求項3】
前記下部ボトムハウジング(9)上にベース回路基板(13)が固定され、前記上部ボトムハウジングローター(8)と前記下部ボトムハウジング(9)との間に、無線信号伝送アセンブリ(17)が設けられ、光通信を利用して無線通信を実現し、前記レーザー放射電極(4)と前記レーザー受光電極(2)は、前記無線信号伝送アセンブリ(17)を介して前記ベース回路基板(13)との無線通信を実現し、
前記上部ボトムハウジングローター(8)内に磁気鋼板(15)が固定され、前記磁気鋼板(15)の軸方向の幅は前記モータステータ(10)の軸方向の幅よりも大きく、前記磁気鋼板(15)の上縁は前記モータステータ(10)の上縁よりも高いか、または前記磁気鋼板(15)の下縁は前記モータステータ(10)の下縁よりも低く、
前記第1のモータ(6)の出力回転軸に、前記第1のコードディスク(7)と同軸に固定された放熱ファンを有する、ことを特徴とする請求項1に記載の3Dレーザーレーダー。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載の3Dレーザーレーダーを用いて、ロボットの周辺環境情報をリアルタイムで走査する、ことを特徴とする脚式ロボット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レーザーレーダー装置の技術分野に関し、特に、3Dレーザーレーダーおよび脚式ロボットに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、レーザーレーダーは、産業地図、3次元モデリング、自動運転などの分野で広く利用されている。例えば、自動追従の応用場面では、モバイルデバイスは周囲の被検出物にレーザービームを放出し、その後被検出物から反射される光信号を受信し、処理後、モバイルデバイス周囲の被検出物の位置情報を取得する。
【0003】
しかし、既存のレーザーレーダーはほとんど2次元レーザーレーダーであり、あるいは3次元環境を走査することができるが、走査不感帯が大きく、単一のレーダー走査視角が小さく、取得した周囲環境情報が少なく、ロボットに複数のレーダーを設置して大きな走査視角を得る必要があり、複数組のレーザー受送信アセンブリを使用すると、コストが高くなる。
【0004】
さらに、中国特許(CN110488249A)では、レーザーレーダー装置および移動ロボットが開示され、レーザーレーダーセンサー、回転プラットフォーム、およびベースを備え、レーザーレーダーセンサーは前記回転プラットフォームの上方に設けられ、ベースは前記回転プラットフォームを載置するために使用され、前記レーザーレーダーセンサーと前記回転プラットフォーム間に調整装置が設けられ、前記調整装置は、前記レーザーレーダーセンサーを第1の軸方向に沿って回転させるように駆動し、前記第1の軸方向は前記回転プラットフォームと平行である。レーザーレーダーセンサーと前記回転プラットフォーム間に調整装置が設けられ、レーザーレーダーセンサーを垂直方向に調整して、3次元空間内の走査を可能にすることができる。
【0005】
前記調整装置は回転プラットフォームに設けられ、前記調整装置は、ギアアセンブリと、前記ギアアセンブリの回転を駆動するための第1の駆動モータとを備え、前記第1の駆動モータは回転軸を含み、前記第1の軸方向は前記回転軸と平行である。前記レーザーレーダー装置は取付ブラケットを含み、前記レーザーレーダーセンサーは前記取付ブラケットに設けられ、前記取付ブラケットに前記ギアアセンブリと噛み合うギア嵌合部を備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】中国特許(CN110488249A)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記技術的解決策では、駆動モータはギアを介して直接レーザーレーダーセンサーの垂直方向走査を駆動するが、レーザーレーダーセンサー構造は精密で複雑であり、いくつかの高周波数の場合、垂直走査頻度が非常に高く、回転寿命、接続強度、動的バランス、回転慣性などの多くの要因を考慮しなければならなく、構造が複雑であり、既存のレーザーレーダーセンサーに対する要求が非常に高いので、製造コストが高くなる。
【0008】
よりさらに、上記技術的解決策は、ギアを介してレーザーレーダーセンサーを回転させるが、ギアによるセンサーを回転させる場合、走査頻度が低く、高周波数走査を達成できず、応用範囲が狭く、幅広く普及に寄与しない。
【0009】
先行技術の欠点を克服するために、本発明の目的の1つは、レーザー放射電極および反射体を備え、反射体はレーザー放射電極から放出されたレーザーパルス信号を反射し、レーザー放射電極に対して往復回転し、さらに反射体の回転によって、レーザーパルス信号の多角度反射を実現する同時に、高周波数走査シナリオに適用でき、適用範囲が広く、環境を3次元走査でき、幅広く普及に寄与し、構造が簡単で、実用的であり、実施可能であり、既存のレーザー放射電極などのデバイスに対する要求が低く、製造コストが低い3Dレーザーレーダーを提供することである。
【0010】
本発明の目的のもう1つは、3Dレーザーレーダーを搭載し、環境を3次元走査することができる脚式ロボットを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的の1つを達成するための本発明の第1技術的解決策は以下のとおりである。
3Dレーザーレーダーは、垂直走査ユニットおよび前記垂直走査ユニットを水平方向に回転させるための水平回転装置を備え、前記垂直走査ユニットは、取付台座(1)、並びに前記取付台座(1)に順次設けられたレーザー受光電極(2)、凸レンズ(3)、レーザー放射電極(4)、反射体(5)を含み、前記レーザー受光電極(2)は前記凸レンズ(3)の焦点位置に設けられ、前記レーザー放射電極(4)は前記凸レンズ(3)の主光軸に設けられ、前記反射体(5)は前記取付台座(1)に回転可能に設けられ、前記反射体(5)の回転中心は前記凸レンズ(3)の主光軸と重なり合い、前記レーザー放射電極(4)はレーザーパルス信号を放出し、前記反射体(5)の回転によって垂直平面内の周囲環境を走査し、回転モータを備えた水平回転装置によって3次元環境を走査する。
【0012】
本発明は、継続的な探求と試験の結果、レーザー放射電極および反射体を備え、反射体はレーザー放射電極から放出されたレーザーパルス信号を反射し、レーザー放射電極に対して往復回転し、さらに反射体の回転によって、レーザーパルス信号の多角度反射を実現すると同時に、周囲環境を走査し、構造が簡単で、実用的であり、実施可能であり、既存のレーザー放射電極などのデバイスに対する要求が低く、高周波数走査シナリオに適用でき、適用範囲が広く、環境を3次元走査でき、幅広く普及に寄与し、製造コストが低い。
【0013】
さらに、本発明が提供する3Dレーザーレーダーでは、垂直走査ユニットによって環境中の垂直平面内の2次元走査を実現し、その後水平回転装置によって垂直走査ユニットを水平方向に回転させ、さらに周囲環境の3次元走査を実現し、走査視野は360°×90°を超え、1組のレーザー受送信アセンブリのみを使用すればよく、構造が簡単でコストが低い。
【0014】
好ましい技術的対策として、前記垂直走査ユニットは、第1のモータと第1のコードディスクを含み、前記第1のモータは前記反射体の回転を駆動し、前記第1のコードディスクは前記反射体に同心的に固定接続され、前記第1のコードディスクは前記反射体の回転情報を取得する。
【0015】
本発明は、第1のモータによって反射体を高速に回転させることにより、本発明は高周波数走査を実現すると同時に、レーザー放射電極などの高精度デバイスに影響を与えず、簡単に実施できる。
【0016】
好ましい技術的対策として、前記取付台座の外側に保護カバーが固定され、前記保護カバーは下部ボトムハウジングに固定接続され、前記取付台座に可視光放射電極が設けられ、前記可視光放射電極から放出された可視光は前記凸レンズによって屈折し、前記反射体の反射によって、前記保護カバー上に特定のパターンを形成するか、または前記保護カバーを貫通し、水平回転装置の協力により、周辺外部環境上にパターンを表示または描画する。この構造により、3Dレーザーレーダーは外部へ可視光パターンを投射することができるので、外部へレーダー自身およびロボットに関連する各種の情報を表示することができ、コストが低く、構造が簡単である。
【0017】
好ましい技術的対策として、前記水平回転装置は、上部ボトムハウジングローター、下部ボトムハウジング、および前記下部ボトムハウジング内に固定されたモータステータを含み、前記取付台座は前記上部ボトムハウジングローターに固定されてそれにとともに回転する。外部のローターモータによって垂直走査ユニットを水平方向に回転させる。
【0018】
好ましい技術的対策として、前記上部ボトムハウジングローターの周方向において、同じ円周に沿って貫通穴が均一に開設され、前記貫通穴によって光電コードディスクを構成することにより、前記上部ボトムハウジングローターの回転情報を取得し、さらに前記垂直走査ユニットの水平回転情報を取得する。
【0019】
好ましい技術的対策として、前記上部ボトムハウジングローターと前記下部ボトムハウジング間に中空の無線信号伝送モジュールが同心的に設けられ、前記無線エネルギ伝送モジュールによって前記レーザー受光電極とレーザー放射電極に電力を供給する。上部ボトムハウジングローターと下部ボトムハウジングは相対的に回転し、電力供給および信号伝送の必要ある場合、従来のケーブルの代わりに無線エネルギ伝送モジュールを使用し、往復回転中ケーブルの疲労損傷を回避することができる。
【0020】
好ましい技術的対策として、前記下部ボトムハウジング上にベース回路基板が固定され、前記上部ボトムハウジングローターと前記下部ボトムハウジング間に無線信号伝送アセンブリが同心的に設けられ、光通信を用いて無線通信を実現し、前記レーザー放射電極と前記レーザー受光電極は、前記無線信号伝送アセンブリを介して前記ベース回路基板との無線通信を実現する。
【0021】
好ましい技術的対策として、前記第1のモータの出力回転軸に、第1のコードディスクと同軸に固定された放熱ファンを有する。この構造は、レーザーレーダー内部の気流を循環させ、モータなどの発熱アセンブリの放熱に寄与する。構造が簡単でコストが低い。
【0022】
好ましい技術的対策として、前記上部ボトムハウジングローター内に磁気鋼板が固定され、前記磁気鋼板の軸方向の幅は前記モータステータの軸方向の幅よりも大きく、前記磁気鋼板の上縁は前記モータステータの上縁よりも高いか、または前記磁気鋼板の下縁は前記モータステータの下縁よりも低い。この構造の設計により、垂直方向において、磁気鋼板はモータステータから離れて配置され、上部ボトムハウジングローターとモータステータ間に大きな軸方向磁気吸引力を発生させ、水平回転装置がより安定かつ確実に回転し、さらに上部ボトムハウジングローターが回転中下部ボトムハウジングと大きく揺れるのを回避する。
【0023】
上記目的の1つを達成するための本発明の第2技術的解決策は以下のとおりである。
3Dレーザーレーダーは、レーザーパルス信号を放出するレーザー放射電極と、光を反射する反射体と、反射体を回転させる駆動源とを備える。
前記駆動源に、反射体に接続された接続軸が設けられ、
前記接続軸は反射体を往復回転させて、レーザーパルス信号の多角度反射を実現し、周囲環境を走査する。
【0024】
本発明は、継続的な探求と試験の結果、レーザー放射電極および反射体を備え、反射体はレーザー放射電極から放出されたレーザーパルス信号を反射し、レーザー放射電極に対して往復回転し、さらに反射体の回転によって、レーザーパルス信号の多角度反射を実現すると同時に、周囲環境を走査し、構造が簡単で、実用的であり、実施可能であり、既存のレーザー放射電極などのデバイスに対する要求が低く、高周波数走査シナリオに適用でき、適用範囲が広く、環境を3次元走査でき、幅広く普及に寄与し、製造コストが低い。
【0025】
好ましい技術的対策として、前記反射体は斜めに配置され、レーザー放射電極に隣接し、両者は離れて組み立てられ、レーザー放射電極と移動反射体との干渉を避け、
前記反射体の傾斜面はレーザー放射電極のレーザーパルス信号と交差し、
前記反射体は、反射性能を有する表面研磨金属器具または金属メッキ反射膜を備えたガラスまたは金属メッキ反射膜を備えた金属製品であり、
前記駆動源は駆動モータであり得る。
【0026】
上記目的の1つを達成するための本発明の第3技術的解決策は以下のとおりである。
脚式ロボットは、上記の3Dレーザーレーダーを利用してロボットの周辺環境情報の即時走査を実現する。
【発明の効果】
【0027】
本発明は、継続的な探求と試験の結果、レーザー放射電極および反射体を備え、反射体はレーザー放射電極から放出されたレーザーパルス信号を反射し、レーザー放射電極に対して往復回転し、さらに反射体の回転によって、レーザーパルス信号の多角度反射を実現すると同時に、周囲環境を走査し、構造が簡単で、実用的であり、実施可能であり、既存のレーザー放射電極などのデバイスに対する要求が低く、高周波数走査シナリオに適用でき、適用範囲が広く、環境を3次元走査でき、幅広く普及に寄与し、製造コストが低い。
【0028】
さらに、本発明が提供する3Dレーザーレーダーでは、垂直走査ユニットによって環境中の垂直平面内の2次元走査を実現し、その後水平回転装置によって垂直走査ユニットを水平方向に回転させ、さらに周囲環境の3次元走査を実現し、走査視野は360°×90°を超え、1組のレーザー受送信アセンブリのみを使用すればよく、構造が簡単でコストが低い。
【0029】
さらに、本発明が提供する脚式ロボットでは、3Dレーザーレーダーが搭載され、垂直走査ユニットによって環境中の垂直平面内の2次元走査を実現し、その後水平回転装置によって垂直走査ユニットを水平方向に回転させ、さらに周囲環境の3次元走査を実現し、走査視野は360°×90°を超え、1組のレーザー受送信アセンブリのみを使用すればよく、構造が簡単でコストが低い。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】本発明の全体構造を示す模式図である。
図2】本発明の全体断面図である。
図3】本発明の垂直走査ユニットの分解図である。
図4】本発明の水平回転ユニットの分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、図面および具体的な実施形態を参照しながら本発明をさらに説明するが、矛盾しない限り、以下で説明される各実施例または各技術的特徴を任意に組み合わせて新しい実施例を得ることができることに留意されたい。
【0032】
なお、本明細書で使用される「水平」、「垂直」、「上」、「下」などの用語は説明の目的でのみ使用される。特に定義しない限り、本明細書で使用されるすべての技術および科学用語は、本発明の技術分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。本明細書で使用される用語は具体的な実施例を説明する目的でのみ使用され、本発明を限定するものではない。
【0033】
図1図2図3および図4に示すように、3Dレーザーレーダーは、垂直走査ユニットと、前記垂直走査ユニットを水平方向に回転させるための水平回転装置を備える。前記垂直走査ユニットは、取付台座1、並びに前記取付台座1上に順次設けられたレーザー受光電極2、凸レンズ3、レーザー放射電極4、反射体5を含む。前記レーザー受光電極2は前記凸レンズ3の焦点位置に設けられ、前記レーザー放射電極4は前記凸レンズ3の主光軸に設けられ、前記反射体5は前記取付台座1に回転可能に設けられ、前記反射体5の回転中心は前記凸レンズ3の主光軸と重なり合う。前記レーザー放射電極4はレーザーパルス信号を放出し、反射体5の回転によって垂直平面内の周囲環境を走査し、さらに回転モータを備えた水平回転装置によって3次元環境を走査する。
【0034】
本発明は、継続的な探求と試験の結果、レーザー放射電極4および反射体5を備え、反射体5はレーザー放射電極4から放出されたレーザーパルス信号を反射し、レーザー放射電極4に対して往復回転し、さらに反射体5の回転によって、レーザーパルス信号の多角度反射を実現すると同時に、周囲環境を走査し、構造が簡単で、実用的であり、実施可能であり、既存のレーザー放射電極などのデバイスに対する要求が低く、高周波数走査シナリオに適用でき、適用範囲が広く、環境を3次元走査でき、幅広く普及に寄与し、製造コストが低い。
【0035】
さらに、本発明が提供する3Dレーザーレーダーでは、垂直走査ユニットによって環境中の垂直平面内の2次元走査を実現し、その後、水平回転装置によって垂直走査ユニットを水平方向に回転させ、さらに周囲環境の3次元走査を実現し、走査視野は360°×90°を超え、1組のレーザー受送信アセンブリのみを使用すればよく、構造が簡単でコストが低い。
【0036】
前記反射体5は反射鏡であり、製造コストが低く、実現が容易である。
【0037】
前記取付台座1の外側に保護カバー16が固定され、前記保護カバー16は円弧状構造であり、下部ボトムハウジング9に固定接続される。
【0038】
本発明の垂直走査ユニットの具体的な実施例は以下のとおりである。
前記垂直走査ユニットは、第1のモータ6と第1のコードディスク7をさらに含み、前記第1のモータ6は前記反射体5の回転を駆動し、前記第1のコードディスク7は前記反射体5に同心的に固定接続され、前記第1のコードディスク7によって前記反射体5の回転情報を取得する。
【0039】
前記第1のモータ6の出力回転軸に、第1のコードディスク7と同軸に固定された放熱ファンを有する。この構造は、レーザーレーダー内部の気流を循環させ、モータなどの発熱アセンブリの放熱に有利である。構造が簡単でコストが低い。
【0040】
本発明は、直接第1のモータ6によって反射体5を高速に回転させることにより、本発明は高周波数走査を実現すると同時に、レーザー放射電極4などの高精度デバイスに影響を与えず、簡単に実施できる。
【0041】
本発明の可視光放射電極14の設置の具体的な実施例は以下のとおりである。
前記取付台座1に可視光放射電極14が設けられ、前記可視光放射電極14から放出された可視光は前記凸レンズ3によって屈折し、さらに前記反射体5の反射によって、前記保護カバー16に特定のパターンを形成するか、または前記保護カバー16を貫通し、水平回転装置の協力により、周辺外部環境上にパターンを表示または描画する。この構造により、3Dレーザーレーダーによって外部へ可視光パターンを投射し、外部へレーダー自身およびロボットに関連する各種情報を表示し、コストが低く構造が簡単である。
【0042】
本発明の水平回転装置の具体的な実施例は以下のとおりである。
前記水平回転装置は、上部ボトムハウジングローター8、下部ボトムハウジング9、前記下部ボトムハウジング9内に固定されたモータステータ10、および水平回転軸承19を含む。前記取付台座1は前記上部ボトムハウジングローター8に固定されてそれとともに回転する。外部のローターモータによって垂直走査ユニットを水平方向に回転させる。
【0043】
上部ボトムハウジングローター8の上端にレーザー駆動回路基板18が設けられる。
【0044】
本発明の上部ボトムハウジングローター8の具体的な実施例は以下のとおりである。
前記上部ボトムハウジングローター8の周方向において、同じ円周に沿って貫通穴11が均一に開設され、前記貫通穴11によって光電コードディスクを構成することにより、前記上部ボトムハウジングローター8の回転情報を取得し、さらに前記垂直走査ユニットの水平回転情報を取得する。
【0045】
前記上部ボトムハウジングローター8内に磁気鋼板15が固定され、前記磁気鋼板15の軸方向の幅は前記モータステータ10の軸方向の幅よりも大きく、前記磁気鋼板15の上縁は前記モータステータ10の上縁よりも高い。
【0046】
この構造の設計により、垂直方向において、磁気鋼板15はモータステータ10よりも一定の高さだけで高く、上部ボトムハウジングローター8とモータステータ10に大きな軸方向磁気吸引力を発生し、水平回転装置はより安定かつ確実に回転することができ、さらに上部ボトムハウジングローター8の回転中下部ボトムハウジング9から外れるのを回避する。
【0047】
本発明の無線信号伝送モジュールの具体的な実施例は以下のとおりである。
前記上部ボトムハウジングローター8と前記下部ボトムハウジング9間に中空の無線エネルギ伝送モジュールが同心的に設けられ、前記無線エネルギ伝送モジュール12は前記レーザー受光電極2とレーザー放射電極4に電力を供給する。上部ボトムハウジングローター8と下部ボトムハウジング9は相対的に回転し、電力供給および信号伝送の必要ある場合、従来ケーブルの代わりに無線エネルギ伝送モジュール12を使用し、ケーブルの往復回転中の疲労損傷を回避することができる。
【0048】
本発明の無線信号伝送構造の具体的な実施例は以下のとおりである。
前記下部ボトムハウジング9にベース回路基板13が固定され、前記上部ボトムハウジングローター8と前記下部ボトムハウジング9に無線信号伝送アセンブリ17が同心的に設けられ、光通信を利用して無線通信を実現し、前記レーザー放射電極4と前記レーザー受光電極2は、前記無線信号伝送アセンブリ17を介して前記ベース回路基板13との無線通信を実現する。
【0049】
本発明の3Dレーザーレーダーを適用する実施例は以下のとおりである。
脚式ロボットは、上記の3Dレーザーレーダーを用いてロボットの周辺環境情報の即時走査を実現する。
【0050】
本発明が提供する脚式ロボットは、3Dレーザーレーダーが搭載され、垂直走査ユニットによって環境の垂直平面内の2次元走査を実現し、その後水平回転装置によって垂直走査ユニットを水平方向に回転させ、さらに周囲環境の3次元走査を実現し、走査視野は360°×90°を超え、1組のレーザー受送信アセンブリのみを使用すればよく、構造が簡単でコストが低い。
【0051】
本発明の好ましい実施例は以下のとおりである。
3Dレーザーレーダーは、レーザーパルス信号を放出するレーザー放射電極4と、光を反射する反射体5、反射体5を回転させる駆動源を備える。
前記駆動源に、反射体5に接続された接続軸が設けられ、
前記接続軸は反射体5を往復回転させ、レーザーパルス信号の多角度反射を実現し、周囲環境を走査する。
【0052】
前記反射体5は斜めに配置され、レーザー放射電極4に隣接し、両者は離れて組み立てられ、レーザー放射電極4と移動反射体5の干渉を避け、前記反射体5の傾斜面はレーザー放射電極4のレーザーパルス信号と交差する。
前記反射体5は、反射性能を有する表面研磨金属器具、または金属メッキ反射膜を備えたガラス、または金属メッキ反射膜を備えた金属製品であり、
前記駆動源は駆動モータであり得る。
【0053】
上記実施形態は本発明の好ましい実施形態に過ぎず、本発明の保護範囲はここに限定されず、当業者は、本発明に基づいて行った実質的でない変更および置換は、すべて本発明の保護範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0054】
1 取付台座
2 レーザー受光電極
3 凸レンズ
4 レーザー放射電極
5 反射体
6 第1のモータ
7 第1のコードディスク
8 上部ボトムハウジングローター
9 下部ボトムハウジング
10 モータステータ
11 貫通穴
12 無線エネルギ伝送モジュール
13 ベース回路基板
14 可視光放射電極
15 磁気鋼板
16 保護カバー
17 無線信号伝送アセンブリ
18 レーザー駆動回路基板
19 水平回転軸承
図1
図2
図3
図4