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特許7510846美容パッチおよびこれを含む皮膚美容機器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-26
(45)【発行日】2024-07-04
(54)【発明の名称】美容パッチおよびこれを含む皮膚美容機器
(51)【国際特許分類】
   A45D 44/22 20060101AFI20240627BHJP
   A61N 5/06 20060101ALI20240627BHJP
【FI】
A45D44/22 E
A61N5/06 Z
A61N5/06 A
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2020180955
(22)【出願日】2020-10-28
(65)【公開番号】P2021109089
(43)【公開日】2021-08-02
【審査請求日】2023-10-24
(31)【優先権主張番号】10-2019-0179883
(32)【優先日】2019-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】506213681
【氏名又は名称】アモーレパシフィック コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】AMOREPACIFIC CORPORATION
【住所又は居所原語表記】100, Hangang-daero, Yongsan-gu, Seoul, Republic of Korea
(73)【特許権者】
【識別番号】513195466
【氏名又は名称】イーエム-テック・カンパニー・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】EM-TECH.Co.,Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100121728
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 勝守
(74)【代理人】
【識別番号】100165803
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 修平
(72)【発明者】
【氏名】ギム ハンス
(72)【発明者】
【氏名】グォン ミンギョン
(72)【発明者】
【氏名】ギム ミヨン
(72)【発明者】
【氏名】イ ジョンイン
【審査官】大内 康裕
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/003723(WO,A1)
【文献】特開2003-009941(JP,A)
【文献】特開2013-116284(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0274839(US,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2017-0140672(KR,A)
【文献】韓国公開特許第10-2009-0131201(KR,A)
【文献】韓国公開特許第10-2014-0025152(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45D 8/00~ 8/40
A45D 24/00~31/00
A45D 42/00~97/00
A61M 36/00~36/14
A61N 5/00~ 5/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
美容パッチを含む皮膚美容機器であって、
前記美容パッチは、
前面に1つ以上の発光素子が設けられ、外力により変形可能で復元力を有するフレキシブル基板層と、
前記フレキシブル基板層の前面および背面の少なくとも一面には、外力によって変形された前記フレキシブル基板層の形状を維持させ得る金属層と、
前記フレキシブル基板層と前記金属層との間には、前記フレキシブル基板層と前記金属層との間に接着力を持たせると同時に、前記金属層の亀裂を防止し得るクラック防止層と、
前記フレキシブル基板層と前記金属層との少なくとも一部を包み、ユーザーの皮膚に付着され得る物質で形成される表面層とを含み、
前記表面層は、前記フレキシブル基板層が覆い隠されるように前記フレキシブル基板層を覆い、
前記表面層は、前記発光素子の前面に位置し、前記発光素子を直接覆う前面層を含み、
前記前面層は、ユーザーの皮膚に直接接触する、
皮膚美容機器。
【請求項2】
前記フレキシブル基板層と前記金属層とは板状に設けられ、
前記金属層は、前記フレキシブル基板層の前面と背面との少なくとも1面の90%以上を覆うことができる、請求項1に記載の皮膚美容機器
【請求項3】
前記フレキシブル基板層は板状に設けられ、
前記金属層は、前記フレキシブル基板層の前記発光素子の間で帯状に複数設けられる、請求項1に記載の皮膚美容機器
【請求項4】
複数で設けられる前記帯状の金属層は、互いに交差して格子状に配置される、請求項に記載の皮膚美容機器
【請求項5】
前記フレキシブル基板層は板状に設けられ、
前記金属層は、前記フレキシブル基板層の縁に沿って設けられる、請求項1に記載の美皮膚美容機器
【請求項6】
前記金属層は前記フレキシブル基板層の前面に配置され、
前記表面層は、ユーザーの皮膚に付着され得るよう、前記金属層の前面に設けられる、請求項に記載の皮膚美容機器
【請求項7】
前記金属層は前記フレキシブル基板層の背面に配置され、
前記表面層は、ユーザーの皮膚に付着され得るよう、前記フレキシブル基板の前面に設けられる、請求項に記載の皮膚美容機器
【請求項8】
前記表面層の前面には、前記表面層と一体に形成され、かつ、弾性変形され得る吸盤状の付着部が複数設けられる、請求項に記載の皮膚美容機器
【請求項9】
前記付着部は、
前記表面層と一体で形成される下部面と、
前記下部面の上側に設けられる上部面とを含み、
前記付着部がユーザーの皮膚に吸着されることによって、前記上部面と前記下部面との間に設けられる吸着空間の大きさが変化し得る、請求項に記載の皮膚美容機器
【請求項10】
前記美容パッチは三角形の板状に設けられ、一側面は窪んで形成される凹部が設けられる、請求項1に記載の皮膚美容機器
【請求項11】
前記金属層はアルミニウムで形成される、請求項1に記載の皮膚美容機器
【請求項12】
前記クラック防止層はフォームテープ(form tape)で形成される、請求項に記載の皮膚美容機器
【請求項13】
前記表面層はシリコーンで形成される、請求項に記載の皮膚美容機器
【請求項14】
前記付着部は透明素材のシリコーンで形成される、請求項に記載の皮膚美容機器
【請求項15】
前記フレキシブル基板層と前記金属層との厚さの比は1~2:1の範囲を有する、請求項1に記載の皮膚美容機器
【請求項16】
前記発光素子は複数で設けられ、
複数の前記発光素子は、前記フレキシブル基板における仮想の複数の領域に配置され、
前記複数の領域に配置された前記発光素子は、互いに異なる波長帯域の光を照射し得る、請求項1に記載の皮膚美容機器
【請求項17】
前記皮膚美容機器は、
前記美容パッチに電源を供給し得る本体と、
前記本体と前記美容パッチとを連結し得る連結部と、を含み、
前記本体は、
曲線状をなす掛け部と、
前記掛け部の両側から延びる延長部と、を含み、
前記美容パッチを側面から見たとき、前記掛け部と前記延長部とは所定の角度をなす、請求項1に記載の皮膚美容機器。
【請求項18】
前記美容パッチは複数設けられ、複数の美容パッチは互いに異なる抵抗値を有し、
前記連結部はC型コネクタで設けられ、
前記本体は、前記C型コネクタと連結され、互いに異なる抵抗値を認識し得る連結端子を含む、請求項17に記載の皮膚美容機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、美容パッチおよびこれを含む皮膚美容機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
人々の美容に対する関心が増加するにつれ、化粧品だけでなく皮膚の状態を改善し得る美容パッチおよび皮膚美容機器に対する需要が増加している。
【0003】
このような需要を反映し、従来には皮膚を改善させ得る一定の波長帯域の光を放出するLEDを有するマスク、美容パッチなどが提案されている。また、このような従来の美容パッチまたはマスクには、身体の形状に合わせて曲がり得るフレキシブル(flexible)基板の使用が提案されている。
【0004】
しかし、フレキシブル基板を使用する従来の美容機器は、身体の形状に合わせて変形された後、元の状態に復元しようとする性質を有するため、美容機器と身体との間がしっかり密着できない問題がある。この場合、美容機器と身体との間に離隔された空間が生じるため、美容機器の機能(例えば、LEDの波長など)が皮膚に効率よく伝達できないという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】韓国登録特許第10-1823263号公報(2018.01.24)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の実施例は、前記のような問題を解決するために提案されたものであり、皮膚に付着される美容パッチと皮膚との間の離隔された部分をなくすか、最小化し得る美容パッチおよび皮膚美容機器を提供しようとする。
【0007】
また、皮膚に加えられるLED光による美容効能を高められる美容パッチおよび皮膚美容機器を提供しようとする。
【0008】
また、外力によって所望の形状に変形された後、変形された形状が維持され得る美容パッチを提供しようとする。
【0009】
さらに、美容パッチおよび皮膚美容機器を着用した後、自由な活動が可能な美容パッチおよび皮膚美容機器を提供しようとする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一実施例によると、前面に1つ以上の発光素子が設けられ、外力により変形可能で復元力を有するフレキシブル基板層と、前記フレキシブル基板層の前面および背面の少なくとも一面には、外力によって変形された前記フレキシブル基板層の形状を維持させ得る金属層と、が設けられる、美容パッチが提供され得る。
【0011】
また、前記フレキシブル基板層と前記金属層との間には、前記フレキシブル基板層と前記金属層との間に接着力を持たせると同時に、前記金属層の亀裂を防止し得るクラック防止層が設けられる、美容パッチが提供され得る。
【0012】
また、前記フレキシブル基板層と前記金属層とは板状に設けられ、前記金属層は、前記フレキシブル基板層の前面と背面との少なくとも1面の90%以上を覆うことができる、美容パッチが提供され得る。
【0013】
また、前記フレキシブル基板層は板状に設けられ、前記金属層は、前記フレキシブル基板層の前記発光素子の間で帯状に複数設けられる、美容パッチが提供され得る。
【0014】
また、複数で設けられる前記帯状の金属層は、互いに交差して格子状で配置される、美容パッチが提供され得る。
【0015】
また、前記フレキシブル基板層は板状に設けられ、前記金属層は、前記フレキシブル基板層の縁に沿って設けられる、美容パッチが提供され得る。
【0016】
また、前記フレキシブル基板層と前記金属層の少なくとも一部を包み、ユーザーの皮膚に付着され得る物質で形成される表面層をさらに含む、美容パッチが提供され得る。
【0017】
また、前記金属層は前記フレキシブル基板層の前面に配置され、前記表面層は、ユーザーの皮膚に付着され得るよう、前記金属層の前面に設けられる、美容パッチが提供され得る。
【0018】
また、前記金属層は前記フレキシブル基板層の背面に配置され、前記表面層は、ユーザーの皮膚に付着され得るよう、前記フレキシブル基板の前面に設けられる、美容パッチが提供され得る。
【0019】
また、前記表面層の前面には、前記表面層と一体に形成され、弾性変形され得る吸盤状の付着部が複数設けられる、美容パッチが提供され得る。
【0020】
また、前記付着部は、前記表面層と一体に形成される下部面と、前記下部面の上側に設けられる上部面とを含み、前記付着部がユーザーの皮膚に吸着されることによって、前記上部面と前記下部面との間に設けられる吸着空間の大きさが変化し得る、美容パッチが提供され得る。
【0021】
また、前記美容パッチは三角形の板状に設けられる、一側面は窪んで形成される凹部が設けられる、美容パッチが提供され得る。
【0022】
また、前記金属層はアルミニウムで形成される、美容パッチが提供され得る。
【0023】
また、前記クラック防止層はフォームテープ(form tape)で形成される、美容パッチが提供され得る。
【0024】
また、前記表面層はシリコーンで形成される、美容パッチが提供され得る。
【0025】
また、前記付着部は透明素材のシリコーンで形成される、美容パッチが提供され得る。
【0026】
また、前記フレキシブル基板層と前記金属層との厚さの比は、1~2:1の範囲を有する、美容パッチが提供され得る。
【0027】
また、前記発光素子は複数で設けられ、複数の前記発光素子は、前記フレキシブル基板の複数の仮想領域に配置され、前記複数の領域に配置された前記発光素子は、互いに異なる波長帯域の光を照射し得る、美容パッチが提供され得る。
【0028】
また、本発明の他の実施例によると、前述の美容パッチと、前記美容パッチに電源を供給し得る本体と、前記本体と前記美容パッチとを連結し得る連結部と、を含み、前記本体は、曲線状をなす掛け部と、前記掛け部の両側から延びる延長部とを含み、前記美容パッチを側面から見たとき、前記掛け部と前記延長部とは所定の角度をなす、皮膚美容機器が提供され得る。
【0029】
また、前記美容パッチは複数設けられ、複数の美容パッチは互いに異なる抵抗値を有し、前記連結部はC型コネクタで設けられ、前記本体は前記C型コネクタと連結され、互いに異なる抵抗値を認識し得る連結端子を含む、皮膚美容機器が提供され得る。
【発明の効果】
【0030】
本発明の実施例による美容パッチは、皮膚に付着される美容パッチと皮膚との間の離隔された部分をなくすか、最小化し得る効果がある。
【0031】
また、皮膚に加えられるLED光による美容効果を高められる利点がある。
【0032】
また、外力によって所望の形状に変形された後、変形された形状が維持され得る効果がある。
【0033】
また、本発明の実施例による美容パッチおよび皮膚美容機器は、ユーザーがこれらを着用後、自由な活動が可能である利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1図1は、本発明の一実施例に係る美容パッチの斜視図である。
図2図2は、図1のA’-A’に沿って切断した美容パッチの断面を概略的に示す図である。
図3図3は、美容パッチに加えられた外力が解除された後、形状が維持される、図2の美容パッチの断面を概略的に示す。
図4図4は、図1の美容パッチの前面を概略的に示す図である。
図5図5は、本発明の他の実施例に係る美容パッチの断面図である。
図6図6は、本発明のまた他の実施例に係る美容パッチの斜視図である。
図7図7は、図6のA’-A’を基準に切断した断面図である。
図8図8は、ユーザーからの外力を受ける前と後の、図6の付着部を拡大した断面図である。
図9図9は、図1の美容パッチを含む皮膚美容機器の斜視図である。
図10図10は、図9の本体を側面から見た様子を概略的に示す。
図11図11は、図9の皮膚美容機器をユーザーが頭に着用したことを概略的に示す図である。
図12図12は、図9の皮膚美容機器をユーザーが首に着用したことを概略的に示す図である。
図13図13は、本発明のまた他の実施例に係る美容パッチの前面を示す図である。
図14図14は、図13のK-K’の断面を示す図である。
図15図15は、本発明のまた他の実施例に係る美容パッチの斜視図を示す図である。
図16図16は、図15のD-D’に沿って切断した断面を概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下では、本発明の具体的な実施例について、図面を参照して詳細に説明する。なお、この発明を説明するに当たって、関連する公知の構成または機能に対する具体的な説明が本発明の要旨を曖昧にし得ると判断される場合には、その詳細な説明を省略する。
【0036】
図1は、本発明の一実施例に係る美容パッチ10の斜視図を示し、図2図1のA’-A’に沿って切断した美容パッチ10の断面を概略的に示し、図3は美容パッチに加えられた外力が解除された後、形状が維持される、図2の美容パッチ10の断面を概略的に示す。
【0037】
図1図3を参照すると、本発明の一実施例に係る美容パッチ10は、外力によって変形され得、復元力を有するフレキシブル基板層100と、フレキシブル基板層100の前面および背面の少なくとも一面には、外力によって変形されたフレキシブル基板層100の形状を維持させ得る金属層300と、を含み得る。なお、フレキシブル基板層100の前面には、1個以上の発光素子110が設けられ得る。
【0038】
また、フレキシブル基板層100と金属層300との間には、金属層300の亀裂を防止し得るクラック防止層200が選択的に設けられ得る。さらに、美容パッチ10は、外観を形成する表面層400が設けられ得る。
【0039】
本実施例では、図1を基準に+z方向を前面、-z方向を背面と定義して説明する。美容パッチ10の前面は、発光素子110の光がユーザーの皮膚に照射される方向と理解され得る。また、美容パッチ10は、前面がユーザーの皮膚と向かい合うように配置された後、美容パッチ10と皮膚とが付着され得る。
【0040】
金属層300は、フレキシブル基板層100の前面および背面の少なくとも一面に配置され得るが、本実施例においては、金属層300がフレキシブル基板層100の前面に配置されたことを例に挙げて説明する。
【0041】
本実施例の美容パッチ10は、ユーザーの身体(例えば、顔、首、腕、足など)の形状に対応するように変形可能で、変形された形状が維持され得る。例えば、美容パッチ10は、ユーザーの外力によりユーザーの顔(または、首、腕、脚)の屈曲に合わせて変形し、その後、ユーザーが美容パッチ10に加える外力を解除すると、美容パッチ10は顔の屈曲形状に合わせて維持され得る。したがって、美容パッチ10が身体に付着されると、美容パッチ10と身体との間に離隔された部分がなくなるか、最小化され得る。この場合、美容パッチ10が提供する美容機能(例えば、LEDによる光照射、微弱電流など)がユーザーの身体に効率よく伝達され得る。
【0042】
フレキシブル基板層100は外力によって弾性変形され得、加えられた外力が解除されると、元の状態に復帰され得る。例えば、フレキシブル基板層はフレキシブル基板であり得る。
【0043】
フレキシブル基板層100の前面には、一以上の発光素子110が設けられ得る。ここで、発光素子110はLED素子であり得、発光素子110は複数で設けられ得る。なお、発光素子110は、フレキシブル基板層100に表面実装技術(SMTと、Surface Mount Technology)を用いて実装され得、この場合、発光素子110とフレキシブル基板層100とは一体に形成され得る。
【0044】
また、フレキシブル基板層100の複数の領域には、互いに異なる特性を有する発光素子110が配置され、互いに異なる波長を有する光がユーザーの皮膚に照射され得、これに関する詳細な説明は後述する。
【0045】
フレキシブル基板層100の厚さは0.1mm~0.3mmであり得る。
【0046】
フレキシブル基板層100は、メッキまたは薄い薄膜状で設けられ、この場合、フレキシブル基板層100の厚さは、0.005mm~0.1mmであり得る。
【0047】
また、金属層300は、フレキシブル基板層100と異なる特性を有し得る。具体的に、フレキシブル基板層100は、外力によって変形された後、元の状態に復元しようとする特性を有する反面、金属層300は、外力によって変形された後、変形された状態を維持しようとする特性を有し得る。
【0048】
金属層300とフレキシブル基板層100とは、互いに接着され同じ形状に変形され得る。また、金属層300は、変形されたフレキシブル基板層100が元の状態に復元しようとする力よりも大きい力(支持力)をフレキシブル基板層100に提供することにより、フレキシブル基板層100を支持し得る。つまり、美容パッチ10は、外力によって変形された後、金属層300によって変形された形状が維持され得る。
【0049】
図2に示す美容パッチ10が外力の加わる前の状態と仮定すると、図3に示す美容パッチ10は、外力によって変形された後、外力が解除されると、変形された形状が維持される状態として理解され得る。
【0050】
外力によって変形された後、変形された形状に維持され得る金属層300は、アルミニウム、マグネシウム、銅、ステンレス鋼(STS304)のいずれかであり得る。ただし、これに限定されるものではなく、金属層300は外力によって変形され得、外力が除去されると、変形された形状が維持され得るいずれの物質を含み得る。なお、外力とは、ユーザーの操作によって加えられる物理的な力と理解され得る。また、本実施例において、金属層300が板状(板材)であることを例にして説明するが、これに限定されるものではなく、金属層300はチューブ状(中空の形状)でもあり得る。
【0051】
金属層300の厚さは、フレキシブル基板層100の厚さに比例するように設定され得る。
【0052】
フレキシブル基板層100の厚さが厚くなると、フレキシブル基板層100は元の状態に復元しようとする力が大きくなるため、金属層300の厚さもそれに比例して厚くなり得る。
【0053】
フレキシブル基板層100と金属層300との厚さの比は、1~2:1であり得る。例えば、フレキシブル基板層100と金属層300との厚さの比は1:1であり得、フレキシブル基板層100の厚さが0.2mmの場合、金属層300の厚さも0.2mmであり得る。
【0054】
金属層300は、フレキシブル基板層100の一面を覆うことができる板状で設けられ得る。この際、金属層300がフレキシブル基板層100の前面に設けられると、金属層300は、発光素子110が配置される領域を除いて、フレキシブル基板層100の前面全体を覆うことができる。
【0055】
また、金属層300は、フレキシブル基板層100の前面の90%以上を覆う板状に設けられ得る。この場合、金属層300がフレキシブル基板層100の表面全体に渡って支持し得るので、基板層100を安定して支持することができ、金属層300の厚さを薄く薄膜化し得る。
【0056】
金属層300が板状で設けられると、元の状態に復元しようとするフレキシブル基板層100の前面全体(発光素子110が設けられる部分を除く)を均一に支持し得るので、変形されたフレキシブル基板層100の形状を効果的に維持させ得る。
【0057】
ただし、本実施例の金属層300は、板状に限定されるものではない。例えば、金属層は、フレキシブル基板層100の縁を包み込むワイヤーまたはバンド状で設けられるか、碁盤目のような格子状で設けられ得、前述の配置形態が複合的に混合された形態で設けられることもできる。これに関するより詳細な説明は後述する。クラック防止層200は、フレキシブル基板層100と金属層300との間で選択的に配置され得る。
【0058】
外力によって金属層300に繰り返し変形が加えられると、金属層300に亀裂が生じ得るが、クラック防止層200が設けられると、金属層300の亀裂が防止され得る。
【0059】
また、クラック防止層200が設けられることにより、フレキシブル基板層100と金属層300との間の接着力が高くなり得る。例えば、クラック防止層200は、フォームテープ(form tape)、PET基材のテープ、超音波テープであり得る。
【0060】
表面層400は、ユーザーの皮膚に付着され、弾性を有する物質からなり得る。例えば、表面層400はシリコーンからなり得る。
【0061】
表面層400は、美容パッチ10の外観を形成することができ、フレキシブル基板層100とクラック防止層200と金属層300との少なくとも一部を包み得る。
【0062】
表面層400によって美容パッチ10の内部構成(フレキシブル基板層100、クラック防止層200、金属層300など)が覆い隠され得るので、ユーザーは肉眼では表面層400のみ見られる。つまり、表面層400は、フレキシブル基板層100の背面と金属層300の前面、そして、フレキシブル基板層100、クラック防止層200、金属層300の側面を覆うものと理解され得る。
【0063】
また、表面層400は、発光素子110から出てくる光が透過され、皮膚に伝えられるよう透明に設けられ得る。
【0064】
具体的に、表面層400は、発光素子110の前面に位置して発光素子110を直接覆う前面層402と、前面層402と対向するよう反対側に位置する背面層404と、前面層402と背面層404とを連結する側面層406とを含み得る。
【0065】
前面層402は、発光素子110から照射される光がユーザーの皮膚に伝えられるよう、LED光が透過可能な透明素材で設けられ得る。
【0066】
また、前面層402は、ユーザーの皮膚に直接接触され得、この場合、前面層402によって、接着剤のような別途の物質なく、ユーザーの皮膚に付着され得る。
【0067】
背面層404と側面層406とは、発光素子110の光が透過しないように、不透明または半透明の材料が適用され得る。そうすると、ユーザーが美容パッチ10を付着したとき、発光素子110から出てくる光がユーザーの目に射し込まれることが防止され得る。
【0068】
また、背面層404と側面層406との少なくとも一面には、発光素子110から出てくる光を遮断し得る遮断層(図示せず)がさらに設けられ得る。例えば、遮断層は、フレキシブル基板層100と背面層404との間に配置され、発光素子110から出てくる光が背面に漏れることを防止し得る。
【0069】
また、表面層400全体を透明な素材で形成し、フレキシブル基板層100と背面層404との間に遮断層を配置することをも含み得る。そうすると、美容パッチ10の背面に光が漏れることを防止するとともに、表面層400を同一素材で設けることにより、製造工程の利便性を図ることもできる。
【0070】
また、美容パッチ10の一方には、美容機器の本体から美容パッチ10に電源を供給し得る電源連結部23が設けられ得、これに関する詳細な説明は後述する。図4は、図1の美容パッチ10の前面を概略的に示す図である。
【0071】
図4を参照して、美容パッチ10の形状と発光素子110の配列について説明する。なお、図4のB-B’は、x軸と平行する仮想の線と理解され得る。
【0072】
図4を参照すると、美容パッチ10は、ユーザーの顔の一部に付着され得る大きさおよび形状を有し得る。例えば、美容パッチ10は三角形の板状であり得、美容パッチ10の一側面には窪んである凹部122が設けられ得る。ただし、美容パッチ10の形状は三角形の形状に限定されず、正方形、円形の形状にくぼみ部分を含むこともできる。凹部122は、仮想の直線(B-B’)を基準に窪んで形成された部分と理解され得る。具体的に、凹部122は、仮想の直線B-B’と一点で接する第1面122aと、仮想の直線B-B’と他の一点で接する第2面122bとが連結され形成されるものと理解され得、第1面122aと第2面122bとがなす角度は鈍角であり得る。この際、凹部122は曲線状に窪んだ形状でもあり得、角張った形状で窪んだ形状でもあり得る。
【0073】
美容パッチ10をユーザーの顔に付着する際、凹部122が眼の下の部位に配置されるか、口と鼻の横のほうれい線部位に配置されるようにし得る。このような形状の凹部122が設けられることにより、目、鼻、口などとの干渉なく、容易に美容パッチ10を顔に貼り付けることができる。したがって、美容パッチ10と顔との間の離隔を最小化するか、無くすことができるので、美容パッチ10を利用して、効果的に目の周りのしわおよびほうれい線のしわを改善させ得る。
【0074】
美容パッチ10の前面(フレキシブル基板層100の前面を含む)は、複数の仮想領域(C、D、E、F)に分けられ、複数の領域(C、D、E、F)に配置された発光素子は、互いに異なる波長帯域の光を照射し得る。例えば、フレキシブル基板層100は、仮想の第1領域(C)と、第2領域(D)と、第3領域(E)と、第4領域(F)とに分けられ得る。
【0075】
第1領域(C)には第1発光素子112が配置され、第1発光素子112は赤色の波長帯域を照射し得る。第2領域(D)には第2発光素子114が配置され、第2発光素子114は黄色の波長帯域を照射し得る。第3領域(E)には第3発光素子116が配置され、第3発光素子116は青色の波長帯域を照射し得る。第4領域(F)には第4発光素子118が配置され、第4発光素子118はNIR(近赤外線)の波長帯域の光を照射し得る。
【0076】
図4では、第1領域(C)と、第2領域(D)と、第3領域(E)と、第4領域(F)との順に、凹部122から下方向(-y軸方向)に配置されるよう図示したが、これに限定されるものではない。例えば、フレキシブル基板層100の外側の縁から内側に接近しながら、仮想の領域が設定されても良い。
【0077】
図5は、本発明の他の実施例に係る美容パッチ10’の断面図である。図5は、図2に示された実施例に比べて、クラック防止層200’と金属層300’とがフレキシブル基板層100’の背面に配置されたことに主な差があるので、相違点を中心に説明し、同一部分については、前述した実施例の説明と図面符号を援用する。
【0078】
図5を参照すると、本発明の他の実施例の美容パッチ10’は、フレキシブル基板層100’の背面にクラック防止層200’と金属層300’とが配置され得る。
【0079】
すなわち、本実施例の美容パッチ10’は、表面層400’、フレキシブル基板層100’、クラック防止層200’、金属層300’の順に配置され得る。
【0080】
このように、金属層300’がフレキシブル基板層100’の背面に配置されることにより、発光素子110’から発光する光が美容パッチ10’の背面に放出されることが遮断され得る。
【0081】
また、金属層300’がフレキシブル基板層100’の背面に配置されることにより、発光素子110’と皮膚との間の距離を減らすことができ、美容パッチ10’で提供される美容機能(光照射など)が効率よく皮膚に伝えられ得る。
【0082】
また、本発明の美容パッチ10’は、ユーザーの皮膚に微弱電流を印加する構成を含み得る。この場合、金属層300’がフレキシブル基板層100’の背面に配置されると、金属層300’を介して微弱電流が流れるようにし得る。
【0083】
前述の図1図4は、金属層300がフレキシブル基板層100の前面に配置されることを示し、図5は、金属層300’がフレキシブル基板層100’の背面に配置されることを示したが、これに限定されるものではなく、金属層はフレキシブル基板層の前面と背面の両方にも配置され得る。そうすると、金属層300がフレキシブル基板層100の基板の両側に配置されるので、フレキシブル基板層100を効果的に支持し得る。
【0084】
図6は、本発明のまた他の実施例に係る美容パッチ10’’の斜視図であり、図7は、図6のA’’-A’’を基準に切断した断面図であり、図8は、ユーザーからの外力を受ける前と後の付着部500を拡大した断面図である。
【0085】
図6図8の美容パッチ10’’は、図1の美容パッチ10に比べて付着部500をさらに含むことに差があるので、相違点を中心に説明し、同一部分については前述の説明と図面符号を援用する。また、図6図8に示された付着部500は、説明の便宜のために誇張して示されている。
【0086】
図6図8を参照すると、本発明のまた他の実施例に係る美容パッチ10’’は、表面層400’’、金属層300’’、クラック防止層200’’、フレキシブル基板層100’’の順に積層され得る。
【0087】
本実施例の美容パッチ10’’の表面層400’’の前面には、少なくとも一つの付着部500が設けられ得る。具体的に、前面層402’’の前面に少なくとも一つの付着部500が設けられ得る。
【0088】
表面層400’’の前面に付着部500が設けられると、美容パッチ10’’と皮膚との付着力を高められる。
【0089】
付着部500は複数設けられ、ユーザーの皮膚に付着され得る材質および形状で設けられ得る。例えば、付着部500は吸盤状に形成され得る。
【0090】
付着部500は、中央が窪んでいる形状で、前面から見たとき円形であり得、付着部500の径(d)は10mm~15mm、付着部500の高さ(h)は0.5mm~2.5mmで設けられ得る。また、付着部500間の間隔は、発光素子110から皮膚に照射される光に影響を与えないように設定され得る。例えば、付着部500間の間隔は1.5mm~9mmに設けられ得る。ただし、これに限定されるものではなく、発光素子110の配置に応じて付着部500間の間隔は9mm以上に設けることもできる。
【0091】
付着部500は、表面層400’’と一体に形成される下部面504と、下部面504の上方にて弾性変形され得る上部面502とを含み得る。なお、下部面504と上部面502との間には、吸着空間506が形成され得る。
【0092】
付着部500は、表面層400’’と一体で射出され得、付着部500の素材は表面層400’’と同じシリコーンであり得る。
【0093】
また、発光素子110から照射される光が、付着部500を通過して皮膚に照射されるように、付着部500は透明な素材で設けられ得る。図8(a)は、皮膚から力(F)が加えられる前の付着部500の断面であり、図8(b)は、美容パッチ10’’が皮膚(K)に付着されたときの付着部500の断面である。
【0094】
図8(a)および図8(b)を参照すると、付着部500が皮膚(K)に付着されたときには、付着部500が変形して吸着空間506が小さくなるか、無くなり得る。
【0095】
また、吸着空間506により、皮膚と付着部500との間に真空領域が形成され得るので、皮膚と付着部500との間の吸着力を高められる。
【0096】
図9は、図1の美容パッチ10を含む皮膚美容機器1の斜視図であり、図10は、図9の本体20を側面から見た様子を概略的に示し、図11は、図9の皮膚美容機器1をユーザーが頭に着用したことを概略的に示す図であり、図12は、図9の皮膚美容機器1をユーザーが首に着用したことを概略的に示す図である。
【0097】
本実施例における皮膚美容機器1は、本体20と、図1に示された美容パッチ10とが結合されたものを例示して説明するが、それに限定されるものではなく、皮膚美容機器1の本体20は、図5図6に示した美容パッチ10’、10’’と結合されたものを含み得る。
【0098】
図9図12を参照すると、本発明の一実施例に係る皮膚美容機器1は、前述の美容パッチ10に電源を供給し、発光素子110の作動モードを選択し得る本体20が設けられ得る。
【0099】
本体20は、ユーザーの頭に被るか、またはユーザーの首にかけられる形状を有し得る。
【0100】
具体的に、本体20は、曲線状をなす掛け部20Aと、掛け部20Aの両側から延びる一対の延長部20Bとを含み得る。
【0101】
本体20は、仮想線のC-C’を基準に対称となるように形成され得、仮想線C-C’は掛け部20Aの中心に配置され得る。
【0102】
美容パッチ10を側面から見たとき、掛け部20Aと延長部20Bとは所定の角度(θ)を成し得る(図10参照)。例えば、掛け部20Aと延長部20Bとが成す角度は15°~40°であり得る。
【0103】
このように、掛け部20Aと延長部20Bとの間を所定の角度(θ)を有するように形成することにより、ユーザーが皮膚美容機器1を頭に着用したとき、掛け部20Aを頭の後側に位置するようにし、延長部20Bを耳側に位置するようにし得る。つまり、皮膚美容機器1を頭に着用したとき、掛け部20Aが頭の上部後側で支持され得、延長部20Bはユーザーの耳により支持され得る(図11参照)。こうすると、延長部20Bがユーザーの顔に当たることが最小化され得る。
【0104】
また、皮膚美容機器1を首にかけたとき、掛け部20Aは首の後側を包み、延長部20Bはユーザーの鎖骨または肩により支持され得る(図12参照)。
【0105】
また、図示していないが、本体20は、掛け部20Aと延長部20Bとの間の角度(θ)が調整できるようにも構成され得る。具体的に、掛け部20Aと延長部20Bとの連結中心にヒンジ(図示せず)を配置することにより、掛け部20Aと延長部20Bとを相対回転するように構成することもできる。
【0106】
また、本体20は弾性変形され得る素材で形成され、本体20内部の少なくとも一部には、本体20の形状を維持させ得る形状維持部28が設けられ得る。
【0107】
具体的に、本体20の掛け部20Aの周りには、形状維持部28が配置されることにより、掛け部20Aの既定の曲線形状を維持させ得る。なお、形状維持部28は、ワイヤー状の形状記憶合金であり得、その断面は円形、多角形(五角形、正方形、三角形などを含む)であり得る。
【0108】
また、一対の延長部20Bの内部には、それぞれバッテリー29が内蔵されていても良い。このように、一対の延長部20Bにバッテリーが配置されることにより、本体20の重心が維持され得る。
【0109】
本体20には、複数の美容パッチ10を連結し得る連結端子が設けられ得、連結端子には美容パッチ10と連結される連結部25が選択的に結合され得る。
【0110】
例えば、連結部25はC型コネクタであり得、美容パッチ10が2つ設けられる場合、本体20には2つのC型コネクタを連結し得る2つの連結端子が設けられ得る。ただし、本体20に連結可能な美容パッチ10の数は3つ以上であり得、その数は限定されない。
【0111】
皮膚美容機器1は、複数の互いに異なる作動モードまたは互いに異なる形状を有する美容パッチを含むことができ、本体20は、様々な形状または様々な作動モードを有する美容パッチと連結され得る。
【0112】
例えば、皮膚美容機器1は、図1に示された顔の一部に貼り付けられる第1美容パッチと、後述する首や腕に貼り付けられる第2美容パッチと、顔全体に貼り付けられる第3美容パッチとを含み得、本体20は、このような互いに異なる3種類の美容パッチと選択的に連結され得る。この場合、本体20は、互いに異なる美容パッチ(第1美容パッチ、第2美容パッチ、第3美容パッチ)を認識し得る構成を含み得る。
【0113】
具体的に、互いに異なる種類の美容パッチ(例えば、第1美容パッチ、第2美容パッチ、第3美容パッチ)にはそれぞれ異なる抵抗が配置され得、本体20は、C型コネクタを介して互い異なる種類の美容パッチのそれぞれ異なる抵抗値を認識し得る。この場合、それぞれ異なる種類の美容パッチが本体20に接続されても、本体20は当該美容パッチの種類を認識して、ボタン部24の簡単な作動のみでそれぞれ異なる美容パッチを作動させ得る。
【0114】
たとえば、互い異なる種類の美容パッチのそれぞれは、1つまたは2つの作動モードを有し得る。この場合、本体20はC型コネクタを介して連結された美容パッチの種類を認識し、ユーザーはボタン部24を一度押す動作のみで、当該美容パッチの作動モードを選択し得る。
【0115】
また、本体20の連結端子に既定の抵抗値ではない異なる種類の抵抗値が入力されると(例えば、連結端子に携帯電話の充電端子が接続される場合など)、音声、振動、色などにより警告表示をすることができる。
【0116】
また、本体20と美容パッチ10とは、連結線21により連結され、電源が供給され得る。
【0117】
また、本体20には、美容パッチ10をオン/オフ動作させ、発光素子110の作動モードを選択できるボタン部24が設けられ得る。
【0118】
また、本体20は、前述の美容パッチ10を様々な作動モードで作動させ得る制御部(図示せず)を含み得る。制御部は、前述の美容パッチ10を複数の作動モード(例えば、4種類のLEDと微弱電流照射)により動作させ得る。
【0119】
また、本体20の内側には、連結線21を挟み込める溝部22が設けられ得る。
【0120】
ユーザーは、連結線21を溝部22に挟み込み、皮膚美容機器1を身体の一部(例えば、頭または首)に着用することができる。この場合、溝部22によって連結線21を固定させ得るので、皮膚美容機器1を頭または首に着用し、美容パッチ10を顔に付着した状態で活動をすることができる。
【0121】
図13は、本発明のまた他の実施例に係る美容パッチ10’’’の前面を示し、図14は、図13のK-K’の断面を示す。
【0122】
図13および図14の実施例は、図1に示した実施例に比べて、金属層300’’’がフレキシブル基板層100’’’の一部に配置されたことに主な差があるので、相違点を中心に説明し、同一部分については、前述した実施例の説明と図面符号を援用する。
【0123】
本発明のまた他の実施例に係る美容パッチ10’’’の金属層300’’’は、フレキシブル基板層100’’’の一部に配置され得る。例えば、金属層300’’’は、発光素子110’’’の間で帯状に複数配置され得る。本実施例では、金属層300’’’が、フレキシブル基板層100’’’の縁302と、発光素子110’’’の横方向の3つの列304、306、308とに配置されたことを例示する。
【0124】
ただし、これに限定されるものではなく、金属層300’’’は発光素子110の間で縦、横の格子状に配列されることを含み得る。
【0125】
図15は、本発明のまた他の実施例に係る美容パッチ10’’’’の斜視図を示し、図16は、図15のD-D’に沿って切断した断面を概略的に示す。
【0126】
図15および図16は、図1に示された実施例に比べて、金属層300の代わりに形状記憶合金3000が設けられる点に主な差があるので、相違点を中心に説明し、同一部分については、前述した実施例の説明と図面符号を援用する。
【0127】
図15および図16の美容パッチ10’’’’は、首、腕のような一定の曲率以上を有する身体に適用され得る。
【0128】
図15および図16を参照すると、美容パッチ10’’’’は前面に発光素子110’’’’が実装されたフレキシブル基板層100’’’’と、フレキシブル基板層100’’’’の縁に設けられる形状記憶合金3000とを含み得る。なお、形状記憶合金3000は、既定の形状を維持しようとする金属として、断面が円形、多角形(五角形、四角形、三角形などを含む)であるワイヤー状の金属であり得る。
【0129】
形状記憶合金3000は、美容パッチ10’’’’の縁に沿って配置され得る。
【0130】
形状記憶合金3000によって、フレキシブル基板層100’’’’は、一定の形状が維持されるように支持され得る。例えば、形状記憶合金3000が、既定の曲率(首または腕の曲率)に合うように形成されると、フレキシブル基板層100’’’’は、形状記憶合金3000の形状と同じ形状で維持され得る。
【0131】
図15および図16の実施例では、形状記憶合金3000が首と腕に適用される美容パッチに適用されたものを例にして説明するが、これに限定されるものではなく、形状記憶合金3000は一定以上の曲率を有するマスクパッドにも適用され得る。
【0132】
以下では、前述の美容パッチおよび美容機器の効果について説明する。
【0133】
本実施例の美容パッチ10は、ユーザーの身体(例えば、顔、首、腕、足など)の形状に対応するように変形可能で、変形された形状が維持され得る。したがって、美容パッチ10が身体に付着されると、美容パッチ10と身体との間に離隔された部分がなくなるか、最小化され得る。そうすると、美容パッチ10が提供する美容機能(例えば、LEDによる光照射、微弱電流など)がユーザーの身体に効果的に伝達され得る。
【0134】
また、美容パッチ10の金属層300が板状で設けられると、元の状態に復元しようとするフレキシブル基板層100の前面全体(発光素子110が設けられる部分を除く)を均一に支持し得るので、変形されたフレキシブル基板層100の形状を効果的に維持させ得る。
【0135】
また、クラック防止層200は、フレキシブル基板層100と金属層300との間に配置され得る。外力によって金属層300に繰り返し変形が加えられると、金属層300に亀裂が生じ得るが、クラック防止層200が設けられれば、金属層300の亀裂が防止され得る。
【0136】
また、クラック防止層200が設けられることにより、フレキシブル基板層100と金属層300との間の接着力が高くなり得る。
【0137】
また、表面層400は、ユーザーの皮膚に付着され、弾性を有する物質で設けられ得る。表面層400によって、美容パッチ10は、接着剤のような別の物質なく身体に効果的に付着され得る。
【0138】
また、美容パッチ10をユーザーの顔に付着する際、凹部122は、眼の下の部位に配置されるか、口と鼻の横のほうれい線部位に配置され得る。このような形状の凹部122が設けられることにより、目、鼻、口などとの干渉なく、顔に美容パッチ10を容易に貼り付けることができる。
【0139】
また、本発明の他の実施例に係る美容パッチ10’は、表面層400’、フレキシブル基板層100’、クラック防止層200’、金属層300’の順に配置され得る。このように、金属層300’がフレキシブル基板層100’の背面に配置されることにより、発光素子110’から発光する光が美容パッチ10’の背面に放出されることが遮断され得る。
【0140】
また、表面層400の前面に付着部500が設けられる場合、美容パッチ10’’と皮膚との付着力を高められる。
【0141】
また、本体20の内側には、連結線21を挟み込める溝部22が設けられ得る。ユーザーは連結線21を溝部22に挟み込んで、皮膚美容機器1を身体の一部(例えば、首)に着用することができる。そうすると、溝部22によって連結線21を固定させ得るので、ユーザーは皮膚美容機器1を着用し、美容パッチ10を顔に付着した状態で活動することができる。
【0142】
以下は、本発明の実施例のまとめである。
【0143】
項目1は、前面に1つ以上の発光素子が設けられ、外力により変形可能で復元力を有するフレキシブル基板層と、前記フレキシブル基板層の前面および背面の少なくとも一つには、外力によって変形された前記フレキシブル基板層の形状を維持させ得る金属層と、が設けられる美容パッチが提供され得る。
【0144】
項目2は、前記フレキシブル基板層と前記金属層との間には、前記フレキシブル基板層と前記金属層との間に接着力を持たせると同時に、前記金属層の亀裂を防止し得るクラック防止層が設けられる、項目1の美容パッチが提供され得る。
【0145】
項目3は、前記フレキシブル基板層と前記金属層は板状に設けられ、前記金属層は、前記フレキシブル基板層の前面と背面との少なくとも1面の90%以上を覆うことができる、項目1と項目2の美容パッチが提供され得る。
【0146】
項目4は、前記フレキシブル基板層は板状に設けられ、前記金属層は、前記フレキシブル基板層の前記発光素子の間で帯状に複数設けられる、項目1~項目3の美容パッチが提供され得る。
【0147】
項目5は、複数で設けられる前記帯状の金属層は、互いに交差して格子状に配置される、項目1~項目4の美容パッチが提供され得る。
【0148】
項目6は、前記フレキシブル基板層は板状に設けられ、前記金属層は、前記フレキシブル基板層の縁に沿って設けられる、項目1~項目5の美容パッチが提供され得る。
【0149】
項目7は、前記フレキシブル基板層と前記金属層との少なくとも一部を包み、ユーザーの皮膚に付着され得る物質で形成される表面層をさらに含む、項目1~項目6の美容パッチが提供され得る。
【0150】
項目8は、前記金属層は前記フレキシブル基板層の前面に配置され、前記表面層はユーザーの皮膚に付着され得るよう、前記金属層の前面に設けられる、項目1~項目7の美容パッチが提供され得る。
【0151】
項目9は、前記金属層は前記フレキシブル基板層の背面に配置され、前記表面層はユーザーの皮膚に付着され得るよう、前記フレキシブル基板の前面に設けられる、項目1~項目8の美容パッチが提供され得る。
【0152】
項目10は、前記表面層の前面には、前記表面層と一体に形成され、かつ、弾性変形され得る吸盤状の付着部が複数設けられる、項目1~項目9の美容パッチが提供され得る。
【0153】
項目11は、前記付着部は、前記表面層と一体に形成される下部面と、前記下部面の上側に設けられる上部面とを含み、前記付着部がユーザーの皮膚に吸着されることによって、前記上部面と前記下部面との間に設けられる吸着空間の大きさが変化し得る、項目1~項目10の美容パッチが提供され得る。
【0154】
項目12は、前記美容パッチは三角形の板状に設けられ、一側面は窪んで形成される凹部が設けられる、項目1~項目11の美容パッチが提供され得る。
【0155】
項目13は、前記金属層はアルミニウムで形成される、項目1~項目12の美容パッチが提供され得る。
【0156】
項目14は、前記クラック防止層はフォームテープ(form tape)で形成される、項目の1~項目13の美容パッチが提供され得る。
【0157】
項目15は、前記表面層はシリコーンで形成される、項目1~項目14の美容パッチが提供され得る。
【0158】
項目16は、前記付着部は透明素材のシリコーンで形成される、項目1~項目15の美容パッチが提供され得る。
【0159】
項目17は、前記フレキシブル基板層と前記金属層との厚さの比は、1~2:1の範囲を有する、項目1~項目16の美容パッチが提供され得る。
【0160】
項目18は、前記発光素子は複数で設けられ、複数の前記発光素子は前記フレキシブル基板における仮想の複数の領域に配置され、前記複数の領域に配置された発光素子は互いに異なる波長帯域の光を照射し得る、項目1~項目17の美容パッチが提供され得る。
【0161】
項目19は、項目1~項目18に記載の美容パッチと、前記美容パッチに電源を供給し得る本体と、前記本体と前記美容パッチとを連結し得る連結部と、を含み、前記本体は、曲線状をなす掛け部と、前記掛け部の両側から延びる延長部と、を含み、前記美容パッチを側面から見たとき、前記掛け部と前記延長部とは、所定の角度をなす、皮膚美容機器が提供され得る。
【0162】
項目20は、前記美容パッチは複数設けられ、複数の美容パッチは互いに異なる抵抗値を有し、前記連結部はC型コネクタで設けられ、前記本体は、前記C型コネクタと接続され互いに異なる抵抗値を認識し得る連結端子を含む、項目19の皮膚美容機器が提供され得る。
【0163】
以上、本発明の実施例に係る美容パッチおよびこれを含む美容機器を具体的な実施形態として説明したが、これは例示に過ぎないものであり、本発明はこれに限定されるものではなく、本明細書に開示された基礎思想に基づく最も広い範囲を有するものと解釈されるべきである。当業者は、開示された実施形態を組合、置換して摘示されていない形状のパターンを実施し得るが、これもまた本発明の範囲を逸脱しないものである。さらに、当業者は本明細書に基づいて開示された実施形態を容易に変更または変形することができ、このような変更または変形も本発明の権利範囲に属することは明らかである。
【符号の説明】
【0164】
1:皮膚美容機器
10、10’、10’’、10’’’、10’’’’:美容パッチ
100、100’、100’’、100’’’、100’’’’:フレキシブル基板層
200、200’、200’’:クラック防止層
300、300’、300’’:金属層
400、400’、400’’:表面層
500:付着部

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