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特許7510872売上配分装置、売上配分方法、および、売上配分プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-26
(45)【発行日】2024-07-04
(54)【発明の名称】売上配分装置、売上配分方法、および、売上配分プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/00 20230101AFI20240627BHJP
【FI】
G06Q10/00
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020218804
(22)【出願日】2020-12-28
(65)【公開番号】P2022103898
(43)【公開日】2022-07-08
【審査請求日】2023-07-20
(73)【特許権者】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】内田 裕太
(72)【発明者】
【氏名】上野 剛光
【審査官】中野 修平
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-150161(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
記憶部と制御部とを備えた売上配分装置であって、
前記記憶部は、
複数のエピソードで構成される商品に対する権利者の担当比を設定した商品マスタを記憶する商品担当比記憶手段、
を備え、
前記制御部は、
前記商品の売上金額を設定した売上情報を取得する売上取得手段と、
前記商品マスタ、および、前記売上情報に基づいて、前記権利者毎の権利者配分金額を取得する配分金額取得手段と、
を備えたことを特徴とする売上配分装置。
【請求項2】
前記商品マスタは、
前記複数のエピソードで構成される前記商品に対する権利種別の配分比、および、当該権利種別毎の前記権利者の前記担当比が設定され、
前記配分金額取得手段は、
前記商品マスタ、および、前記売上情報に基づいて、前記売上金額と前記配分比とを乗じた権利種別配分金額を取得し、前記権利種別配分金額と前記担当比とを乗じた値を前記権利者配分金額として取得することを特徴とする請求項1に記載の売上配分装置。
【請求項3】
前記商品マスタは、
前記複数のエピソードで構成される前記商品に対する前記権利者の取分割合、前記商品に対する権利種別の配分比、および、当該権利種別毎の前記権利者の前記担当比が設定され、
前記配分金額取得手段は、
前記商品マスタ、および、前記売上情報に基づいて、前記売上金額と前記取分割合を乗じた取分金額を取得し、前記取分金額と前記配分比とを乗じた値を権利種別配分金額として取得し、前記権利種別配分金額と前記担当比とを乗じた値を前記権利者配分金額として取得することを特徴とする請求項1に記載の売上配分装置。
【請求項4】
前記記憶部は、
作品、前記エピソード、個人もしくは当該個人の所属団体である前記権利者、および、前記権利者の前記担当比を紐付けて設定した権利種別マスタを記憶する権利種別記憶手段、
を更に備え、
前記制御部は、
前記複数のエピソードを設定した、前記商品の商品情報を取得する商品取得手段と、
前記権利種別マスタ、および、前記商品情報に基づいて、前記商品マスタを設定するマスタ設定手段と、
を更に備えたことを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の売上配分装置。
【請求項5】
前記配分金額取得手段は、
更に、前記権利者配分金額を出力させることを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載の売上配分装置。
【請求項6】
前記権利種別は、
脚本家、原作者、実演家、作詞家、作曲家、レコード製作者、および/または、監督であることを特徴とする請求項2または3に記載の売上配分装置。
【請求項7】
記憶部と制御部とを備えた売上配分装置に実行させるための売上配分方法であって、
前記記憶部は、
複数のエピソードで構成される商品に対する権利者の担当比を設定した商品マスタを記憶する商品担当比記憶手段、
を備え、
前記制御部で実行させる、
前記商品の売上金額を設定した売上情報を取得する売上取得ステップと、
前記商品マスタ、および、前記売上情報に基づいて、前記権利者毎の権利者配分金額を取得する配分金額取得ステップと、
を含むことを特徴とする売上配分方法。
【請求項8】
記憶部と制御部とを備えた売上配分装置に実行させるための売上配分プログラムであって、
前記記憶部は、
複数のエピソードで構成される商品に対する権利者の担当比を設定した商品マスタを記憶する商品担当比記憶手段、
を備え、
前記制御部において、
前記商品の売上金額を設定した売上情報を取得する売上取得ステップと、
前記商品マスタ、および、前記売上情報に基づいて、前記権利者毎の権利者配分金額を取得する配分金額取得ステップと、
を実行させるための売上配分プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、売上配分装置、売上配分方法、および、売上配分プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、既に公開された作品を組み合わせたパッケージ候補を生成し、当該パッケージ候補に含まれる構成作品毎のP&A費等の経費、使用料や追加報酬等の芸文費、出資者に支払う分配金等を含む支出額を取得する構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2011-203831号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1記載の発明においては、作品の二次利用において、複数話をまとめて売上単位とする商品において、売上の配分比率が各話に保持されていることが多く、権利者への売上の分配を自動計算することが難しいという課題があった。
【0005】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、作品の二次利用において、複数話をまとめた商品を一つの売上単位として管理し、且つ、各話の権利者の担当比を管理することで、権利者への売上の分配金を自動計算することができる売上配分装置、売上配分方法、および、売上配分プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る売上配分装置は、記憶部と制御部とを備えた売上配分装置であって、前記記憶部は、複数のエピソードで構成される商品に対する権利者の担当比を設定した商品マスタを記憶する商品担当比記憶手段、を備え、前記制御部は、前記商品の売上金額を設定した売上情報を取得する売上取得手段と、前記商品マスタ、および、前記売上情報に基づいて、前記権利者毎の権利者配分金額を取得する配分金額取得手段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係る売上配分装置において、前記商品マスタは、前記複数のエピソードで構成される前記商品に対する権利種別の配分比、および、当該権利種別毎の前記権利者の前記担当比が設定され、前記配分金額取得手段は、前記商品マスタ、および、前記売上情報に基づいて、前記売上金額と前記配分比とを乗じた権利種別配分金額を取得し、前記権利種別配分金額と前記担当比とを乗じた値を前記権利者配分金額として取得することを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る売上配分装置において、前記商品マスタは、前記複数のエピソードで構成される前記商品に対する前記権利者の取分割合、前記商品に対する権利種別の配分比、および、当該権利種別毎の前記権利者の前記担当比が設定され、前記配分金額取得手段は、前記商品マスタ、および、前記売上情報に基づいて、前記売上金額と前記取分割合を乗じた取分金額を取得し、前記取分金額と前記配分比とを乗じた値を権利種別配分金額として取得し、前記権利種別配分金額と前記担当比とを乗じた値を前記権利者配分金額として取得することを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る売上配分装置において、前記記憶部は、作品、前記エピソード、個人もしくは当該個人の所属団体である前記権利者、および、前記権利者の前記担当比を紐付けて設定した権利種別マスタを記憶する権利種別記憶手段、を更に備え、前記制御部は、前記複数のエピソードを設定した、前記商品の商品情報を取得する商品取得手段と、前記権利種別マスタ、および、前記商品情報に基づいて、前記商品マスタを設定するマスタ設定手段と、を更に備えたことを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る売上配分装置において、前記配分金額取得手段は、更に、前記権利者配分金額を出力させることを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る売上配分装置において、前記権利種別は、脚本家、原作者、実演家、作詞家、作曲家、レコード製作者、および/または、監督であることを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る売上配分方法は、記憶部と制御部とを備えた売上配分装置に実行させるための売上配分方法であって、前記記憶部は、複数のエピソードで構成される商品に対する権利者の担当比を設定した商品マスタを記憶する商品担当比記憶手段、を備え、前記制御部で実行させる、前記商品の売上金額を設定した売上情報を取得する売上取得ステップと、前記商品マスタ、および、前記売上情報に基づいて、前記権利者毎の権利者配分金額を取得する配分金額取得ステップと、を含むことを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る売上配分プログラムは、記憶部と制御部とを備えた売上配分装置に実行させるための売上配分プログラムであって、前記記憶部は、複数のエピソードで構成される商品に対する権利者の担当比を設定した商品マスタを記憶する商品担当比記憶手段、を備え、前記制御部において、前記商品の売上金額を設定した売上情報を取得する売上取得ステップと、前記商品マスタ、および、前記売上情報に基づいて、前記権利者毎の権利者配分金額を取得する配分金額取得ステップと、を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、話数ごとに脚本家、実演家、および/または、監督等の情報(担当比、所属団体)を管理することで、DVD販売等で複数話に跨る売上に対して配分計算をすることができるという効果を奏する。また、本発明によれば、商品マスタの単位で売上を行うことで、商品の売上額を基に話数毎に権利者への配分ができるという効果を奏する。また、本発明によれば、複数話に跨る配分計算を一括処理することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1図1は、本実施形態における売上配分装置の構成の一例を示すブロック図である。
図2図2は、本実施形態における作品マスタの一例を示す図である。
図3図3は、本実施形態における脚本家マスタの一例を示す図である。
図4図4は、本実施形態における実演家マスタの一例を示す図である。
図5図5は、本実施形態における監督マスタの一例を示す図である。
図6図6は、本実施形態における商品マスタ106cの一例を示す図である。
図7図7は、本実施形態における売上配分装置の処理の一例を示すフローチャートである。
図8図8は、本実施形態における売上配分処理の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は本実施形態により限定されるものではない。
【0017】
[1.概要]
まず、本発明の概要を説明する。
【0018】
従来、DVD販売等の二次利用において、複数話数の作品をまとめた単位が売上単位になることが多いが、配分比率は話数に保持されているため、オペレータがExcel(登録商標)等を用いて売上の単位を話数毎に按分して計算する手間があり、その量が膨大であった。
【0019】
そこで、本実施形態において、各話に担当比を管理し、且つ、複数話をまとめて一つの商品(売上単位)として管理することを組み合わせて設定することで、売上計上で商品を選択すれば、売上金額に応じて話数単位に自動計算できる仕組みを提供している。また、本実施形態においては、計算結果を所属団体への報告用としてのデータとしてアウトプットすることができるようにしている。
【0020】
[2.構成]
本実施形態に係る売上配分装置100の構成の一例について、図1から図6を参照して説明する。図1は、本実施形態における売上配分装置100の構成の一例を示すブロック図である。
【0021】
図1に示すように、売上配分装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、売上配分装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
【0022】
売上配分装置100は、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。売上配分装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0023】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、売上配分装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、売上配分装置100とサーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。
【0024】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブル、およびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。記憶部106は、作品マスタ106aと権利種別マスタ106bと商品マスタ106cとを備えている。
【0025】
作品マスタ106aは、作品、および、エピソードを紐付けて設定したマスタである。ここで、作品マスタ106aは、作品番号、作品名、話数、および/または、話タイトル等が紐付けて設定されていてもよい。
【0026】
ここで、図2を参照して、本実施形態における作品マスタ106aの一例について説明する。図2は、本実施形態における作品マスタ106aの一例を示す図である。
【0027】
図2に示すように、本実施形態における作品マスタ106aは、作品番号、作品名、話数、および/または、話タイトル等が紐付けて設定され、作品番号、または、話数がプライマリキーであってもよい。
【0028】
図1に戻り、権利種別マスタ106bは、作品、エピソード、個人もしくは当該個人の所属団体である権利者、および、権利者の担当比を紐付けて設定したマスタである。ここで、権利種別は、脚本家、原作者、実演家、作詞家、作曲家、レコード製作者、および/または、監督であってもよい。また、権利種別マスタ106bは、脚本家マスタ、原作者マスタ、実演家マスタ、作詞家マスタ、作曲家マスタ、レコード製作者マスタ、および/または、監督マスタ等を含んでいてもよい。
【0029】
ここで、図3から図5を参照して、本実施形態における権利種別マスタ106bの一例について説明する。図3は、本実施形態における脚本家マスタの一例を示す図である。図4は、本実施形態における実演家マスタの一例を示す図である。図5は、本実施形態における監督マスタの一例を示す図である。
【0030】
図3に示すように、本実施形態における脚本家マスタは、作品番号、作品名、話数、話タイトル、権利者名、所属名、および/または、権利者の担当比等が紐付けて設定され、作品番号、話数、または、権利者名がプライマリキーであってもよい。
【0031】
また、図4に示すように、本実施形態における実演家マスタは、作品番号、作品名、話数、話タイトル、権利者名、所属名、および/または、権利者の担当比等が紐付けて設定され、作品番号、話数、または、権利者名がプライマリキーであってもよい。
【0032】
また、図5に示すように、本実施形態における監督マスタは、作品番号、作品名、話数、話タイトル、権利者名、所属名、および/または、権利者の担当比等が紐付けて設定され、作品番号、話数、または、権利者名がプライマリキーであってもよい。
【0033】
図1に戻り、商品マスタ106cは、複数のエピソードで構成される商品に対する権利者の担当比を設定したマスタである。ここで、商品マスタ106cは、複数のエピソードで構成される商品に対する権利種別の配分比、および、当該権利種別毎の権利者の担当比が設定されていてもよい。また、商品マスタ106cは、複数のエピソードで構成される商品に対する権利者の取分割合、権利種別の配分比、および、当該権利種別毎の権利者の担当比が設定されていてもよい。
【0034】
ここで、図6を参照して、本実施形態における商品マスタ106cの一例について説明する。図6は、本実施形態における商品マスタ106cの一例を示す図である。
【0035】
図6に示すように、本実施形態における商品マスタ106cは、1話から3話で構成される商品の商品情報と、商品コード、権利者名および権利者の担当比が設定された脚本家情報、商品コード、権利者名および権利者の担当比が設定された実演家情報、ならびに、商品コード、権利者名および権利者の担当比が設定された監督情報と、が商品コードを介して紐付けて設定されている。
【0036】
図1に戻り、入出力インターフェース部108には、入力装置112および出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(タッチパネルを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、およびマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114またはプリンタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
【0037】
制御部102は、売上配分装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。制御部102は、機能概念的に、商品取得部102aとマスタ設定部102bと売上取得部102cと配分金額取得部102dとを備えている。
【0038】
商品取得部102aは、複数のエピソードを設定した、商品の商品情報を取得する。
【0039】
マスタ設定部102bは、マスタを設定する。ここで、マスタ設定部102bは、権利種別マスタ106b、および、商品情報に基づいて、商品マスタ106cを設定してもよい。また、マスタ設定部102bは、商品に対する権利者の担当比を取得し、作品マスタ106aに基づいて、権利種別マスタ106bを設定してもよい。
【0040】
売上取得部102cは、商品の売上金額を設定した売上情報を取得する。
【0041】
配分金額取得部102dは、権利者毎の権利者配分金額を取得する。ここで、配分金額取得部102dは、商品マスタ106c、および、売上情報に基づいて、権利者毎の権利者配分金額を取得してもよい。また、配分金額取得部102dは、商品マスタ106c、および、売上情報に基づいて、売上金額と配分比とを乗じた権利種別配分金額を取得し、権利種別配分金額と担当比とを乗じた値を権利者配分金額として取得してもよい。また、配分金額取得部102dは、商品マスタ106c、および、売上情報に基づいて、売上金額と取分割合を乗じた取分金額を取得し、取分金額と配分比とを乗じた値を権利種別配分金額として取得し、権利種別配分金額と担当比とを乗じた値を権利者配分金額として取得してもよい。また、配分金額取得部102dは、権利者配分金額を出力(表示、(データ)送信、印刷出力、および/または、データ出力等)させてもよい。
【0042】
[3.具体例]
本実施形態の具体例について、図7から図8を参照して説明する。
【0043】
[売上配分処理]
ここで、図7を参照して、本実施形態における売上配分処理の一例について説明する。図7は、本実施形態における売上配分装置100の処理の一例を示すフローチャートである。
【0044】
図7に示すように、商品取得部102aは、作品の複数のエピソードを設定した、商品の商品情報を取得する(ステップSA-1)。
【0045】
そして、マスタ設定部102bは、権利種別マスタ106b、および、商品情報に基づいて、複数のエピソードで構成される商品に対する権利者の担当比を設定した商品マスタ106cを設定する(ステップSA-2)。
【0046】
そして、売上取得部102cは、商品の販売により、商品の売上金額を設定した売上情報を取得する(ステップSA-3)。
【0047】
そして、配分金額取得部102dは、商品マスタ106c、および、売上情報に基づいて、権利者毎の権利者配分金額を取得し、権利者配分金額を含む報告データを各権利者宛に送信し(ステップSA-4)、処理を終了する。
【0048】
ここで、図8を参照して、本実施形態における売上配分処理の具体例について説明する。図8は、本実施形態における売上配分処理の一例を示す図である。
【0049】
図8に示すように、本実施形態においては、作品マスタ106a、および、ユーザの入力情報(例えば、商品に対する権利者の担当比等)に基づいて、脚本家マスタ、実演家マスタおよび監督マスタが設定され、作品の1話から3話で構成される商品コード:S001の商品(配信3話パック)の商品情報、ならびに、脚本家マスタ、実演家マスタおよび監督マスタに基づいて、商品マスタ106cが設定される。そして、図8に示すように、本実施形態において、商品マスタ106cに商品に対する権利者の取分割合が「6割」と設定され、権利種別の配分比が等分「脚本家:実演家:監督=1:1:1」と設定されている場合、商品コード:S001の商品が10,000円の売上があったため、権利者(全体)の取分が売上の6割(6,000円)であり、配分比が各権利種別に等分であることから、脚本家Aの権利者配分金額が1,000円、N脚本家連盟の権利者配分金額が333円、S協会の権利者配分金額が667円、実演家Aの権利者配分金額が333円、実演家Bの権利者配分金額が333円、プロダクションの権利者配分金額が1,333円、監督の権利者配分金額が2,000円と自動計算される。
【0050】
[4.国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8及び9に貢献することが可能となる。
【0051】
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、13及び15に貢献することが可能となる。
【0052】
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
【0053】
[5.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0054】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0055】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0056】
また、売上配分装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0057】
例えば、売上配分装置100が備える処理機能、特に制御部102にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて売上配分装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0058】
また、このコンピュータプログラムは、売上配分装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0059】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0060】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、本実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0061】
記憶部106に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0062】
また、売上配分装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、売上配分装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0063】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0064】
本発明は、コンテンツ制作業界、および、版権業務を取り扱う業界において有用である。
【符号の説明】
【0065】
100 売上配分装置
102 制御部
102a 商品取得部
102b マスタ設定部
102c 売上取得部
102d 配分金額取得部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a 作品マスタ
106b 権利種別マスタ
106c 商品マスタ
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ
300 ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8