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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-26
(45)【発行日】2024-07-04
(54)【発明の名称】シリンジ滅菌確認アセンブリ及び方法
(51)【国際特許分類】
   A61M 39/20 20060101AFI20240627BHJP
   A61M 5/32 20060101ALI20240627BHJP
   A61M 39/16 20060101ALI20240627BHJP
【FI】
A61M39/20
A61M5/32 500
A61M39/16
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2021559525
(86)(22)【出願日】2020-04-22
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-21
(86)【国際出願番号】 US2020029204
(87)【国際公開番号】W WO2020219482
(87)【国際公開日】2020-10-29
【審査請求日】2023-04-20
(31)【優先権主張番号】62/838,087
(32)【優先日】2019-04-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500049716
【氏名又は名称】アムジエン・インコーポレーテツド
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】弁理士法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チョウ,チェン-チー
(72)【発明者】
【氏名】ユー,ミンダ
(72)【発明者】
【氏名】フォーング,レン-ヨ
(72)【発明者】
【氏名】ギルギス,マラク
(72)【発明者】
【氏名】ヘンダーソン,オリビア・アリス
(72)【発明者】
【氏名】リウ,ジェシカ・ハイ
(72)【発明者】
【氏名】スウィフト,ロバート・ダブリュ
(72)【発明者】
【氏名】ウー,チア-ジュン
【審査官】村上 勝見
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-016053(JP,A)
【文献】特開平07-313576(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0349313(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0262984(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 39/20
A61M 5/32
A61M 39/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
先端部を有するバレルを含むシリンジと、
前記先端部を受け入れるように構成されたスカートを有する挿入物を含む先端部キャップアセンブリと、
環状部を有する生物学的インジケータ(BI)部材であって、前記環状部は、前記先端部の少なくとも一部分の周囲に配置され、前記先端部と前記挿入物の前記スカートとの間に半径方向に配置されている、生物学的インジケータ(BI)部材と、
を含む、シリンジ滅菌確認アセンブリ。
【請求項2】
前記BI部材の前記環状部は、螺旋構成に巻かれたワイヤ部材を含む、請求項1に記載のシリンジ滅菌確認アセンブリ。
【請求項3】
前記BI部材の前記環状部は、前記バレルのテーパ状先端部の構成に相補的な円錐台形構成を有する細長いスリーブ状の形状を有する、請求項1に記載のシリンジ滅菌確認アセンブリ。
【請求項4】
前記バレルの前記先端部は、前記BI部材を受け入れるチャネルを画定する、請求項3に記載のシリンジ滅菌確認アセンブリ。
【請求項5】
前記BI部材の近位端は、前記BI部材の前記近位端が前記テーパ状先端部と前記挿入物の前記スカートとの間に半径方向に配置されないように、前記スカートと前記バレルの前記テーパ状先端部との間の接続部の外の位置まで延びる、請求項1~4のいずれかに記載のシリンジ滅菌確認アセンブリ。
【請求項6】
前記BI部材は、前記バレルの前記先端部の周囲360度に延びる、請求項1~5のいずれかに記載のシリンジ滅菌確認アセンブリ。
【請求項7】
前記BI部材は、前記先端部の軸方向寸法よりも短い軸方向寸法を含む、請求項1~6のいずれかに記載のシリンジ滅菌確認アセンブリ。
【請求項8】
前記BI部材は、細菌胞子を担持する濾紙を含む、請求項1~7のいずれかに記載のシリンジ滅菌確認アセンブリ。
【請求項9】
前記細菌胞子は、前記BI部材の全面にわたって概ね均一に分散している、請求項8に記載のシリンジ滅菌確認アセンブリ。
【請求項10】
前記細菌胞子は、バチルスアトロファエウス(Bacillus atrophaeus)(BA)細菌性胞子及び/又はゲオバチルスステアロサーモフィルス(Geobacillus stearothermophilus)(GST)細菌性胞子を含む、請求項8又は9に記載のシリンジ滅菌確認アセンブリ。
【請求項11】
滅菌を確認する方法であって、
バレルと先端部とを含むシリンジを用意することと、
前記先端部に先端部キャップアセンブリを取り付けることと、
ーパ状先端部の周囲に生物学的インジケータ(BI)部材の環状部を配置することと、
スカートを備える挿入物を有する先端部キャップアセンブリを前記先端部の少なくとも一部分に取り付けることであって、前記スカートは、前記先端部を受け入れるための大きさに作られた空洞を有し、前記先端部キャップアセンブリを前記先端部に取り付けることは、前記BI部材の前記環状部を、前記挿入物の前記スカートと前記先端部との間に半径方向に配置させる、ことと、
前記シリンジ、前記先端部キャップアセンブリ、及び前記BI部材に滅菌プロセスを施すことと、
前記BI部材に滅菌試験を行うことと、
を含む、方法。
【請求項12】
前記先端部の少なくとも一部分の周囲に前記BI部材の前記環状部を配置することは、前記先端部の周囲にワイヤを螺旋構成に巻き付けることを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記先端部の少なくとも一部分の周囲に前記BI部材の前記環状部を配置することは、円錐台形構成を有する細長いスリーブ状の形状を有するBI部材を前記先端部上に配置することを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記先端部上のチャネル内に前記BI部材を配置することを更に含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記BI部材に滅菌試験を行う前に、前記BI部材にアクセスするために前記先端部キャップアセンブリと前記シリンジとを分解することを更に含む、請求項11~14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記BI部材に滅菌試験を行うことは、細菌増殖について調べるために、前記BI部材を媒体に曝露させることを含む、請求項11~15のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
2019年4月24日に出願された米国仮特許出願第62/838,087号明細書の優先権の利益を主張し、その内容全体が、参照により本明細書に明示的に援用される。
【0002】
本開示は、全般的に、医薬品用の容器に関し、より具体的には、そのような容器の無菌性を提供することに関する。
【背景技術】
【0003】
いくつかの形態では、シリンジは、特定のタスクのために必要に応じて組み立てることができる別個の構成要素を備えることができる。このようなシリンジの1つは、開放遠位先端部を有するバレルを含む。取付台又はアダプタがバレルの先端部に固定され、キャップ又は針を取り外し可能に取り付けるための構造を提供することができる。更に、キャップは、先端部に密閉的に係合して滅菌バリアを作るエラストマー挿入物を含み得る。
【0004】
キャップがバレルに固定された状態で、これらのようなシリンジに滅菌プロセスを施すことができる。ある場合においては、キャップとバレル先端部との間の境界面が無菌であることを、滅菌プロセス後に確認する必要がある。したがって、滅菌プロセスが成功したことを確かめるために、バッチのシリンジの1つ以上に滅菌確認又はバリデーションプロセスを施す場合がある。このような確認プロセスの1つには、滅菌プロセスの前に、長く平らな矩形の生物学的インジケータ(BI:biological indicator)ストリップをバレル先端部とエラストマー挿入物との間に配置することを伴う。滅菌プロセスの完了後、ストリップが完全に滅菌されたこと、又はそうでなければプロセスによって十分な程度まで滅菌されたことを確かめるために、BIストリップに試験が行われ得る。従来のBIストリップの幾何学的形状又は構成は、エラストマー挿入物とバレル先端部との間に開放チャネルを作製し得るようなものであり、これが滅菌確認の結果をゆがめる傾向にある。
【0005】
本開示は、既存の滅菌確認方法及びアセンブリに対する有利な代替案を具現化し、上述した課題又は必要性の1つ以上に対処することができると共に、他の利益及び利点を提供することができる滅菌確認方法及びアセンブリを説明する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様は、シリンジと、先端部キャップアセンブリと、生物学的インジケータ(BI)部材とを含むシリンジ滅菌確認アセンブリを含む。シリンジは、先端部を有するバレルを含む。先端部キャップアセンブリは、先端部を受け入れるように構成されたスカートを有する挿入物を含む。生物学的インジケータ(BI)部材は、環状部を有し、環状部は、先端部の少なくとも一部分の周囲に配置され、先端部と挿入物のスカートとの間に半径方向に配置されている。
【0007】
いくつかの変形例では、BI部材の環状部は、螺旋構成に巻かれたワイヤ部材を含む。
【0008】
いくつかの変形例では、BI部材の環状部は、バレルのテーパ状先端部の構成に相補的な円錐台形構成を有する細長いスリーブ状の形状を有する。
【0009】
いくつかの変形例では、バレルの先端部は、BI部材を受け入れるチャネルを画定する。
【0010】
いくつかの変形例では、BI部材の近位端は、BI部材の近位端がテーパ状先端部と挿入物のスカートとの間に半径方向に配置されないように、スカートとバレルのテーパ状先端部との間の接続部の外の位置まで延びる。
【0011】
いくつかの変形例では、BI部材は、バレルの先端部の周囲360度に延びる。
【0012】
いくつかの変形例では、BI部材は、先端部の軸方向寸法よりも短い軸方向寸法を含む。
【0013】
いくつかの変形例では、BI部材は、細菌胞子を担持する濾紙を含む。
【0014】
いくつかの変形例では、細菌胞子は、BI部材の全面にわたって概ね均一に分散している。
【0015】
いくつかの変形例では、細菌胞子は、バチルスアトロファエウス(Bacillus atrophaeus)(BA)細菌性胞子及び/又はゲオバチルスステアロサーモフィルス(Geobacillus stearothermophilus)(GST)細菌性胞子を含む。
【0016】
本開示の別の態様は、滅菌を確認する方法を提供する。当該方法は、バレルと先端部とを含むシリンジを用意することを含む。当該方法は、先端部に先端部キャップアセンブリを取り付けることを更に含む。当該方法は、テーパ状先端部の周囲に生物学的インジケータ(BI)部材の環状部を配置することを更に含む。当該方法はまた、スカートを備える挿入物を有する先端部キャップアセンブリを先端部の少なくとも一部分に取り付けることであって、スカートは、先端部を受け入れるための大きさに作られた空洞を有し、先端部キャップアセンブリを先端部に取り付けることは、BI部材の環状部を、挿入物のスカートと先端部との間に半径方向に配置させることを含む。また、当該方法は、シリンジ、先端部キャップアセンブリ、及びBI部材に滅菌プロセスを施すことも含む。最後に、当該方法は、BI部材に滅菌試験を行うことを含み得る。
【0017】
いくつかの変形例では、先端部の少なくとも一部分の周囲にBI部材の環状部を配置することは、先端部の周囲にワイヤを螺旋構成に巻き付けることを含む。
【0018】
いくつかの変形例では、先端部の少なくとも一部分の周囲にBI部材の環状部を配置することは、円錐台形構成を有する細長いスリーブ状の形状を有するBI部材を先端部上に配置することを含む。
【0019】
いくつかの変形例では、当該方法はまた、先端部上のチャネル内にBI部材を配置することを含む。
【0020】
いくつかの変形例では、当該方法はまた、BI部材に滅菌試験を行う前に、BI部材にアクセスするために先端部キャップアセンブリとシリンジとを分解することを含む。
【0021】
いくつかの変形例では、BI部材に滅菌試験を行うことは、細菌増殖について調べるために、BI部材を媒体に曝露させることを含む。
【0022】
本開示の更に別の態様は、バレルと先端部とを含むシリンジを用意することを含む、滅菌を確認する方法を含む。当該方法はまた、先端部に先端部キャップアセンブリを取り付けることであって、先端部キャップアセンブリは、先端部を受け入れるための空洞を有するスカートを備える挿入物を有する、ことを含む。当該方法はまた、挿入物と先端部との間の境界面に接種することを含む。当該方法はまた、シリンジ及び先端部キャップアセンブリに滅菌プロセスを施すことを含む。当該方法はまた、シリンジ及び先端部キャップアセンブリに滅菌試験を行うことを含む。
【0023】
いくつかの変形例では、挿入物と先端部との間の境界面に接種することは、挿入物を針で貫通することと、挿入物と先端部との間に接種媒体を分与することと、を含む。
【0024】
いくつかの変形例では、当該方法はまた、先端部キャップアセンブリとシリンジとを無菌的に分解することを含む。
【0025】
いくつかの変形例では、シリンジ及び先端部キャップアセンブリに滅菌試験を行うことは、細菌増殖について調べるために、シリンジ及び先端部キャップアセンブリを媒体に曝露させることを含む。
【0026】
更なる態様によれば、テーパ状先端部を備えるバレルを有するシリンジと、スカートを備える挿入物を含む先端部キャップアセンブリであって、スカートは、テーパ状先端部を受け入れ、テーパ状先端部に密閉的に係合するように構成されている、先端部キャップアセンブリと、を含む、シリンジ滅菌確認アセンブリが開示される。当該アセンブリは、テーパ状先端部と挿入物のスカートとの間に、テーパ状先端部の周囲に半径方向に配置された環状部を有する生物学的インジケータ(BI)部材を更に含む。
【0027】
いくつかの形態によれば、当該アセンブリは、以下の態様、即ち、BI部材の環状部は、螺旋構成を有するワイヤ部材である;BI部材の環状部は、テーパ状先端部と挿入物のスカートとの間に半径方向に配置される前の少なくとも初期構成において、平坦なディスク状の形状を有する;BI部材の環状部は、バレルのテーパ状先端部の構成に相補的な円錐台形構成を有する細長いスリーブ状の形状を有する;又はBI部材の近位端は、BI部材の近位端がテーパ状先端部と挿入物のスカートとの間に半径方向に配置されないように、スカートとバレルのテーパ状先端部との間の接続部の外の位置まで延び得る、のうちの1つ以上を含み得る。
【0028】
別の態様によれば、バレルと、テーパ状先端部と、ねじ付き表面を備えるルアーカラーとを含むシリンジを用意することと、テーパ状先端部に先端部キャップアセンブリを取り付けることと、テーパ状先端部の周囲に生物学的インジケータ(BI)部材の環状部を配置することと、先端部キャップアセンブリのねじ付き表面とルアーカラーのねじ付き表面とを係合させることによって、スカートを備える挿入物を有する先端部キャップアセンブリをテーパ状先端部に取り付けることと、を含む、滅菌を確認する方法が開示される。スカートは、テーパ状先端部を密閉的に受け入れるための大きさに作られた空洞を有し、先端部キャップアセンブリをテーパ状先端部に取り付けることは、BI部材の環状部を、挿入物のスカートとテーパ状先端部との間に半径方向に配置させる。当該方法は、シリンジ、先端部キャップアセンブリ、及びBI部材に滅菌法を施すことと、BI部材に滅菌試験を行うことと、を更に含む。
【0029】
いくつかの形態によれば、当該方法は、以下の態様、即ち、テーパ状先端部の周囲にBI部材の環状部を配置することは、テーパ状先端部の周囲にワイヤを螺旋構成に巻き付けることを含み得る;BI部材の環状部は、バレルの先端部の周囲に配置される少なくとも前に、平坦なディスク状の形状を有する;又は当該方法は、BI部材にアクセスするために、先端部キャップアセンブリとシリンジとを分解することを含み得る、のうちの1つ以上を含み得る。
【0030】
別の態様によれば、テーパ状先端部を備えるバレルを有するシリンジであって、チャネルがテーパ状先端部の外部表面に形成されている、シリンジと、スカートを有する挿入物を含む先端部キャップアセンブリであって、スカートは、テーパ状先端部を受け入れ、テーパ状先端部に密閉的に係合するように構成されている、先端部キャップアセンブリと、テーパ状先端部と挿入物のスカートとの間の、チャネル内に配置された生物学的インジケータ(BI)部材と、を含む、シリンジ滅菌確認アセンブリが開示される。
【0031】
いくつかの形態によれば、BI部材は細長いストリップであり得る及び/又はチャネルはテーパ状先端部の周囲に延びる環状構成を有し得る。
【0032】
別の態様によれば、バレルと、テーパ状先端部と、ねじ付き表面を備えるルアーカラーとを含むシリンジを用意することと、テーパ状先端部の外部表面に形成されたチャネル内に生物学的インジケータ(BI)部材を配置することと、先端部キャップアセンブリのねじ付き表面とルアーカラーのねじ付き表面とを係合させることによって、スカートを備える挿入物を有する先端部キャップアセンブリをテーパ状先端部に取り付けることと、を含む、滅菌を確認する方法が開示される。スカートは、テーパ状先端部を密閉的に受け入れるための大きさに作られた空洞を有し、先端部キャップアセンブリをテーパ状先端部に取り付けることは、BI部材の環状部を、挿入物のスカートとテーパ状先端部との間に半径方向に配置させる。当該方法は、シリンジ、先端部キャップアセンブリ、及びBI部材に滅菌法を施すことと、BI部材に滅菌試験を行うことと、を更に含む。
【0033】
いくつかの形態によれば、当該方法は、以下の態様、即ち、チャネル内にBI部材を配置することは、テーパ状先端部の周囲に延びる環状チャネル内にBI部材を配置することを含み得る;当該方法は、レーザエッチングによってテーパ状先端部にチャネルを形成することを含み得る;又は当該方法は、BI部材にアクセスするために、先端部キャップアセンブリとシリンジとを分解することを含み得る、のうちの1つ以上を含み得る。
【0034】
別の態様によれば、バレルと、テーパ状先端部と、ねじ付き表面を備えるルアーカラーとを含むシリンジを用意することと、テーパ状先端部に先端部キャップアセンブリを取り付けることとであって、先端部キャップアセンブリは、ルアーカラーのねじ付き表面と嵌合するねじ付き表面を有し、且つテーパ状先端部を密閉的に受け入れるための空洞を有するスカートを備える挿入物を有する、ことと、を含む、滅菌を確認する方法が開示される。当該方法は、挿入物とテーパ状先端部との間の境界面に接種することと、シリンジ及び先端部キャップアセンブリに滅菌法を施すことと、シリンジ及び先端部キャップアセンブリに滅菌試験を行うことと、を更に含む。
【0035】
いくつかの形態によれば、当該方法は、以下の態様、即ち、挿入物とテーパ状先端部との間の境界面に接種することは、挿入物を針で貫通することと、挿入物とテーパ状先端部との間に接種媒体を分与することと、を含み得る;当該方法は、テーパ状先端部キャップアセンブリとシリンジとを無菌的に分解することを含み得る;又はシリンジ及び先端部キャップアセンブリに滅菌試験を行うことは、増殖について調べるために、シリンジ及び先端部キャップアセンブリを媒体に曝露させることを含み得る、のうちの1つ以上を含み得る。
【図面の簡単な説明】
【0036】
図1】本開示によるシリンジアセンブリの側立面図である。
図2】本開示による第1の例示的なシリンジ滅菌確認アセンブリの断面図である。
図3図2のシリンジ滅菌確認アセンブリの生物学的インジケータ部材の斜視図である。
図4】本開示による第2の例示的なシリンジ滅菌確認アセンブリの断面図である。
図5図4のシリンジ滅菌確認アセンブリの生物学的インジケータ部材の斜視図である。
図6】本開示による第3の例示的なシリンジ滅菌確認アセンブリの断面図である。
図7図6のシリンジ滅菌確認アセンブリの生物学的インジケータ部材及びシリンジ先端部の分解図である。
図8】本開示による第4の例示的なシリンジ滅菌確認アセンブリの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
一貫して信頼性の高い結果を提供するシリンジ滅菌確認アセンブリ及び方法が本明細書に記載される。いくつかの形態では、アセンブリ及び方法は、シリンジバレルの先端部の周囲に延びる環状部を有する生物学的インジケータ(BI)部材を用いる。代替的な又は追加的な形態では、シリンジバレルの先端部は、BI部材を受け入れるための大きさに作られたチャネルを含み得る。他の形態は、先端部キャップアセンブリ挿入物とシリンジバレルの先端部との間の境界面における直接接種を用いることができる。本明細書に開示されるBI部材は、任意の従来の又は新規な材料/組成物を含んでもよく、例えば細菌胞子を担持する濾紙を含んでもよい。いくつかの場合では、細菌胞子は、バチルスアトロファエウス(Bacillus atrophaeus)(BA)胞子、及び/又はいくつかの変形例では、ゲオバチルスステアロサーモフィルス(Geobacillus stearothermophilus)(GST)細菌性胞子を含み得る。 他の胞子も可能であり得る。このようなBI部材は、滅菌プロセスに曝露され、その後、BI部材は取り外され、インキュベートされ、いずれかの細菌胞子が生存しているかどうかを判定するために試験が行われることにより、無菌性保証プログラムを支援することができる。いくつかの変形例では、細菌胞子は、本明細書に開示されるBI部材の曝露させる表面全体にわたって均一に分散している。他の変形例では、細菌胞子は、曝露させる表面全体未満にわたって分散させてもよい。
【0038】
ここで図1及び図2を参照すると、ある実施形態ではルアーロックシリンジとして構成され得る皮下シリンジ10が示される。皮下シリンジ10は、ガラス又はポリマーなどの任意の適切な材料から形成されたバレル12を含む。バレル12は、近位端14と、先端部18(図2に示される)を有する遠位端16と、近位端14と遠位端16との間に延びる円筒状側壁20とを含む。先端部18及び側壁20は、治療製品24を受け入れるための貯蔵部22を画定する。先端部18は更に、貯蔵部22に流体接続される通路26(図2に示される)を画定する。図2を引き続き参照すると、バレル12の遠位端16は、先端部18に移行する円錐台形構成を有する後部部分28を含む。先端部18は、所定のテーパを有する円錐台形側壁30を有する。プランジャストッパ32が、側壁20と摺動流体密係合(sliding,fluid-tight engagement)して貯蔵部22内に配置されている。図1に示すように、シリンジ10は、プランジャロッド34を更に含み得る。プランジャロッド34は、プランジャストッパ32に係合し、バレル12内でプランジャストッパ32を駆動し、それにより先端部18を通して治療製品24を分与するように構成されている。プランジャロッド34は、プランジャストッパ32と一体形成され得る、又はバレル側壁20と係合してプランジャロッド34をバレル12内に保持するための大きさに作られた遠位端36を有し得る。プランジャロッド34は、使用者がプランジャロッド34をバレル12内で便利に押し進めることができるように、近位プラットフォーム38を含み得る。代替的に、シリンジ10は、プランジャロッド及びオンボディインジェクタ又はオートインジェクタなどの関連する駆動機構を有する自動薬物送達デバイス用に構成され得る。
【0039】
図2の実施形態に示されるように、シリンジ10は、シリンジ10の構成要素用の取付台を提供するルアーカラー40を更に含む。第1の実施形態では、ルアーカラー40は、バレル12と一体であり、バレル12の遠位端16の後部部分28から前方に延び得る。ルアーカラー40は、シリンジバレル12の先端部18の周囲に延びるような大きさの管状構成を有する。ルアーカラー40は、近位端42及び遠位端44と、近位端42と遠位端44との間に延びる側壁46とを有する。カラー40の近位端42は、バレル12の先端部18まで延びる内向き突出部分48を含み得る。第2の実施形態では、ルアーカラー40はバレル12に取り付けられ得る。これに従い、内向き突出部分48は、バレル12の先端部18と摩擦的に係合するための大きさに作られた一連の内向き突出半径方向突起物であり得る。代替的な形態では、内向き突出部分48は環状構成を有し得る。このように構成されることで、カラー40は、カラー40を先端部18上で近位方向に移動させることにより先端部18上に圧入され得る。内向き突出部分48は、カラー40が先端部18上に摩擦的に保持されるように、カラー40が先端部18上に圧入される際にたわむように構成され得る。側壁46は、他のシリンジ10の構成要素をねじ式に受け入れて他の構成要素をバレル12に取り付けるための雌ねじ付き表面50を有する。
【0040】
シリンジ10は、バレル先端部18を密閉するためにカラー40に対して固定される先端部キャップアセンブリ52を更に含む。先端部キャップアセンブリ52は、挿入物54及びキャップ56を含む。挿入物54は、その遠位端60にある頭部58と、近位端64において頭部58から外向きに延びるスカート62とを含む。スカート62は、バレル先端部18に密閉的に係合するための大きさに作られた内部空洞66を画定し、キャップ56は側壁67を含む。側壁67は、カラー40のねじ付き表面50に係合することにより先端部キャップアセンブリ52をカラー40とバレル12とに固定するように構成されている雄ねじ付き表面68を有する。挿入物54は、スカート62が先端部18上に弾性的に広がって先端部18に密閉的に係合することができるように、エラストマー材料でできている。先端部キャップアセンブリ52に加えて、ルアーカラー40は、注入操作のために針アセンブリを取り付けるために用いられ得ることは理解されるであろう。
【0041】
第1の例示的なシリンジ滅菌確認アセンブリ100が図2及び図3に示される。アセンブリ100は、BI部材102を含む。BI部材102は本体104を有する。本体104は、少なくとも、バレル12の先端部18の周囲に配置されるような大きさに作られ、且つそのように構成された環状構成を有する部分106を備える。一例では、本体104は、平坦なディスク状の形状を有する。いくつかの変形例では、本体104は、連続的な、途切れのない外部表面108を備える環状スリーブ形状を有する。一形態では、本体104は、本体104が破損することなくバレル先端部18のテーパ部上に配置され、バレル先端部18のテーパ部にしっかりと係合することができるように、少なくとも一部変形可能な材料から形成され得る。別の形態では、本体104は、本体104がバレル先端部18上に配置され、バレル先端部18にしっかりと係合することができるように、図3に示されるような、バレル先端部18のテーパ部に概ね相補的なテーパ部を備える円錐台形構成を有し得る。
【0042】
図2に示されるように、シリンジバレル12及びそれに取り付けられている先端部キャップアセンブリ52が滅菌されていることを確認するために、BI部材102の少なくとも一部分は、スカート62とバレル先端部18との間の境界面110に配置されている。開示される変形例では、BI部材102は、境界面110内で環状構成に360度延び、境界面110の軸方向寸法より短い軸方向寸法を有する。いくつかの変形例では、BI部材102は、境界面110と同じ軸方向寸法を有することができる。この360度環状構成は、その後の試験に基づいて、境界面110、バレル先端部18、及びスカート62全体の周囲において滅菌プロセスが有効であることを有利に保証する。これは、従来のBIストリップの使用によって以前より達成可能であったようなバレル先端部18の1つの線形側面だけに沿ったものとは対照的である。1つの手法では、BI部材102は、スカート62とバレル先端部18との間に半径方向に配置され得る。これは、バレル先端部18上にBI部材102を配置し、続いて、ルアーカラー40が別個の構成要素である場合、BI部材102の少なくとも一部分が先端部/スカート境界面110内に、先端部とスカートとの間に半径方向に配置されるように、ルアーカラー40及び先端部キャップアセンブリ52をバレル先端部18に取り付けることにより達成され得る。一例では、先端部キャップアセンブリ52がバレル先端部18上に取り付けられたときに、スカート62は、バレル先端部18から半径方向外向きに突出するBI部材102の部分をたわませることができる。別の例では、平坦なディスク状の形状を有する本体104の実施形態では、BI部材102は、スカート62とルアーカラー40の半径方向内向きに延びる部分48との間において、スカート62の端部の周囲に延びる概ね平坦な構成で配置され得る。ルアーカラー40と先端部キャップアセンブリ52は、バレル先端部18に取り付けられると、互いにねじ式に係合することができ、ルアーカラー40はバレル先端部18に取り付けることができ、その後、先端部キャップアセンブリ52は、キャップ56をルアーカラー40にねじ止めすることによりルアーカラー40に結合され得る、又は先端部キャップアセンブリ52は一体型のルアーカラー40に結合され得る。或いは、ルアーカラー40は、最初にバレル先端部18に取り付けられ得る。これに続いてBI部材102がバレル先端部18上に配置され、最後に、先端部キャップアセンブリ52がルアーカラー40及びキャップ56のねじ付き表面50、68と係合することによりルアーカラー40に固定され得る。
【0043】
所望であれば、本体104の近位端112は、先端部/スカート境界面110から延出し、バレル先端部18に沿って遠位端16の後部部分28に向けて延びることができる。BI部材102の連続的な、途切れのない外部表面108は、信頼性の高い滅菌確認プロセスをより確実にする均一な層状構造体をスカート62及びバレル先端部18に提供する。
【0044】
第2の例示的なシリンジ滅菌確認アセンブリ200が図4及び図5に示される。アセンブリ200は、本体204を有するBI部材202を含む。本体204は、少なくとも、バレル12の先端部18の周囲に配置されるような大きさに作られ、且つそのように構成された環状構成を有する部分206を備える。この例では、本体204は、バレル先端部18の周囲に巻き付けられて環状部206を作成し得るワイヤ部材である。具体的には、ワイヤ部材204は、直径が徐々に増大してバレル先端部18のテーパ部に相補的になる螺旋構成を本体204の環状部206が有するように、バレル先端部18の長さに沿って巻かれ得る。一形態では、BI部材202は、本体204がバレル先端部18の周囲に巻き付けられた後にその形状を保持するように、形状保持材料で作製され得る。図1図3を参照して記載した変形例と同様に、図4及び図5の変形例のBI部材202は、先端部18の軸方向寸法よりも短い軸方向寸法を有していたとしても、バレル12の先端部18の周囲360度に延びる。いくつかの変形例では、BI部材202は先端部18の周囲に、この2つが同じ軸方向寸法を有するように、更なる回数で巻き付けられ得る。それにもかかわらず、この360度巻き付ける構成は、その後の試験に基づいて、先端部18の全体の周囲において滅菌プロセスが有効であることを有利に保証する。
【0045】
図4に示されるように、シリンジバレル12及びそれに取り付けられている先端部キャップアセンブリ52が滅菌されていることを確認するために、BI部材202の少なくとも一部分は、スカート62とバレル先端部18との間の境界面210に配置されている。これは、バレル先端部18の周囲にBI部材202を巻き付け、続いて、BI部材202の少なくとも一部分が先端部/スカート境界面210内に、スカート62とバレル先端部18との間に半径方向に配置されるように、ルアーカラー40及び先端部キャップアセンブリ52をバレル先端部18に取り付けることにより達成され得る。ルアーカラー40及び先端部キャップアセンブリ52は、バレル先端部18に取り付けられると、互いにねじ式に係合することができる、又はルアーカラー40はバレル先端部18に取り付けることができ、その後、先端部キャップアセンブリ52は、キャップ56をルアーカラー40にねじ止めすることによりルアーカラー40に結合され得る。或いは、ルアーカラー40は、最初にバレル先端部18に取り付けられ得る。これに続いてBI部材202がバレル先端部18の周囲に巻き付けられ、最後に、先端部キャップアセンブリ52がルアーカラー40及びキャップ56のねじ付き表面50、68と係合することによりルアーカラー40に固定され得る。
【0046】
所望であれば、本体204の近位端212は、先端部/スカート境界面210から延出し、バレル先端部18に沿って遠位端16の後部部分28に向けて延びることができる。BI部材102の最小断面積により、信頼性の高い密閉係合がスカート62及びバレル先端部に提供され、信頼性の高い滅菌確認プロセスをより確実にする。
【0047】
シリンジ10、先端部キャップアセンブリ52、及びBI部材102、202が滅菌確認アセンブリ100、200に組み付けられた後、照射、化学物質、例えば、エチレンオキサイド、過酢酸、オゾン、又は二酸化窒素、熱、圧力などのような適切な滅菌プロセスがアセンブリ100、200に施され得る。アセンブリ100、200が滅菌された後、滅菌プロセスによってスカート/先端部境界面110、210が完全に滅菌されたことを確かめるために、BI部材102、202に試験が行われ得る。BI部材102、202に試験を行うために、特にワイヤ部材実施形態では、使用者は近位端112、212を把持し、境界面110、210からBI部材102、202を引き出すことができる。或いは、使用者は先端部キャップアセンブリ52をルアーカラー40から取り外し、試験のためにBI部材102、202を露出させることができる。BI部材102、202に滅菌試験を行うことは、増殖について調べるために、BI部材102、202を媒体に曝露させることを含み得る。
【0048】
第3の例示的なシリンジ滅菌確認アセンブリ300が図6及び図7に示される。アセンブリ300は、図1図3を参照して上記したBI部材102に類似する手法でバレル12の先端部18の周囲360度に配置されるように構成されている本体304を有するBI部材302を含む。更に、バレル先端部18は、その一部分に沿って凹部又はチャネル303を画定することができ、先端部18の側壁の厚さを低減する。BI部材302がチャネル303内に配置されることにより、BI部材302の外部表面がバレル先端部18の隣接部分と概ね同一平面となるように、チャネル303は、BI部材302の厚さに対応する深さを有し得る。更に、BI部材302がチャネル303内にしっかりと受け入れられ、BI部材302とチャネル303の底面及び側面との間に密閉係合を提供するように、BI部材302とチャネル303は相補的な寸法を有し得る。図示される形態では、チャネル303は、バレル先端部18の外周の周囲に延びる環状構成を有する。螺旋構成、長手方向のチャネルなどの他の構成が、バレル先端部18の長手方向の長さに沿って延びる。BI部材302は、適切な材料のストリップ又は特定のチャネル303構成に好適なリング状部材であり得る。ストリップ及び環状チャネル303の実施形態では、ストリップは、ストリップがチャネル303内に配置されたときにストリップの端部が互いに係合するように、チャネル303の外周に対応する長さを有し得る。チャネル303は、例えば、レーザー、酸、吹き付け加工などのような任意のプロセスを使用したガラス形成又はエッチングを含む任意の適切な方法によって形成され得る。それにもかかわらず、前述の実施形態と同様に、図6及び図7の変形例のBI部材302は、先端部18の軸方向寸法よりも短い軸方向寸法を有していたとしても、バレル12の先端部18の周囲360度に延びる。この360度構成は、その後の試験に基づいて、先端部18の全体の周囲において滅菌プロセスが有効であることを有利に保証する。
【0049】
示されるように、シリンジバレル12及びそれに取り付けられている先端部キャップアセンブリ52が滅菌されていることを確認するために、BI部材302の少なくとも一部分は、スカート62とバレル先端部18との間の境界面310に配置されている。これは、バレル先端部18のチャネル303内にBI部材302を配置し及び/又は巻き付け、続いて、BI部材302の少なくとも一部分が先端部/スカート境界面310内に配置されるように、ルアーカラー40及び先端部キャップアセンブリ52をバレル先端部18に取り付けることにより達成され得る。ルアーカラー40及び先端部キャップアセンブリ52は、バレル先端部18に取り付けられると、互いにねじ式に係合することができる、又はルアーカラー40はバレル先端部18に取り付けることができ、その後、先端部キャップアセンブリ52は、キャップ56をルアーカラー40にねじ止めすることによりルアーカラー40に結合され得る。或いは、ルアーカラー40は、最初にバレル先端部18に取り付けられ得る。これに続いてBI部材302がバレル先端部18のチャネル303内に配置され、最後に、先端部キャップアセンブリ52がルアーカラー40及びキャップ56のねじ付き表面50、68と係合することによりルアーカラー40に固定され得る。
【0050】
シリンジ10、先端部キャップアセンブリ52、及びBI部材302が滅菌確認アセンブリ300に組み付けられた後、照射、化学物質、例えば、エチレンオキサイド、過酢酸、オゾン、又は二酸化窒素、熱、圧力などのような適切な滅菌プロセスがアセンブリ300に施され得る。アセンブリ300が滅菌された後、滅菌プロセスによってスカート/先端部境界面310が完全に滅菌されたことを確かめるために、BI部材302に試験が行われ得る。BI部材302に試験を行うために、使用者は先端部キャップアセンブリ52をルアーカラー40から取り外し、試験のためにBI部材302を露出させることができる。BI部材302に滅菌試験を行うことは、増殖について調べるために、BI部材302を媒体に曝露させることを含み得る。
【0051】
第4の例示的なシリンジ滅菌確認アセンブリ400が図8に示される。この形態では、アセンブリ400は、スカート62とバレル先端部18との間の境界面及び/又は空洞410に接種するために用いられ得る接種デバイス405を含む。接種デバイス405は、例えば、針409を備えるシリンジ407であり得る。針309は、先端部キャップアセンブリ52の挿入物54内に挿入され、接種媒体を分与するためのゲージを有し、挿入物54のエラストマーは、針409によって作られた挿入物の開口部を完全に封止することができる。ルアーカラー40及び先端部キャップアセンブリ52は、本明細書に記載される手法のいずれかでバレル先端部18に取り付けられ得る。その後、照射、化学物質、例えば、エチレンオキサイド、過酢酸、オゾン、又は二酸化窒素、熱、圧力などのような適切な滅菌プロセスがアセンブリ400に施され得る。アセンブリ400が滅菌された後、使用者は先端部キャップアセンブリ52をルアーカラー40及び挿入物54から取り外すことができ、滅菌プロセスによってスカート/先端部境界面410が完全に滅菌されたことを確かめるために、バレル先端部18に試験を行うことができる。挿入物54及びバレル先端部18に滅菌試験を行うことは、増殖について調べるために、挿入物54及び/又はバレル先端部18を媒体に曝露させることを含み得る。
【0052】
上記の説明では、薬物送達デバイスと共に使用するための様々なアセンブリ、デバイス、及び方法について説明している。アセンブリ、薬物送達デバイス、又は方法は、以下に記載される薬物又は薬剤の使用を更に含むことができることは明確とすべきであり、以下のリストは全て包含的又は限定的のいずれでもないと考えるべきであることに留意されたい。薬物又は薬剤は貯蔵部内に入れられる。いくつかの場合では、貯蔵部は、治療のために薬物又は薬剤が充填される若しくは予め充填される、のいずれかである一次容器である。一次容器は、カートリッジ又は予め充填済みのシリンジであり得る。本明細書で使用する場合、薬物という用語は、他の類似の種類の語句と区別なく使用することができ、任意の種類の薬剤、治療用又は非治療用注射剤、例えば、伝統的及び非伝統的医薬品、機能性食品、栄養補助食品、プロドラッグ(例えば、不活性又は活性の低い状態で投与されるが、レシピエント内で切断/処理されて活性薬物を形成する化合物又は分子)、生物学的製剤、生物活性化合物、生物活性分子、生物活性剤等を意味するために用いられ得る。
【0053】
例えば、薬物送達デバイス、又はより具体的には、デバイスの貯蔵部には、顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)などのコロニー刺激因子が充填されてもよい。このようなG-CSF剤には、Neupogen(登録商標)(フィルグラスチム)及びNeulasta(登録商標)(ペグフィルグラスチム)が含まれるが、これらに限定されない。他の各種実施形態において、薬物送達デバイスは、赤血球造血刺激因子製剤(ESA)などの様々な医薬品と共に使用されてもよく、これらは液体又は凍結乾燥形態であってもよい。ESAは、Epogen(登録商標)(エポエチンアルファ)、Aranesp(登録商標)(ダルベポエチンアルファ)、Dynepo(登録商標)(エポエチンデルタ)、Mircera(登録商標)(メチオキシ(methyoxy)ポリエチレングリコールエポエチンベータ)、Hematide(登録商標)、MRK-2578、INS-22、Retacrit(登録商標)(エポエチンゼータ)、Neorecormon(登録商標)(エポエチンベータ)、Silapo(登録商標)(エポエチンゼータ)、Binocrit(登録商標)(エポエチンアルファ)、エポエチンアルファHexal、Abseamed(登録商標)(エポエチンアルファ)、Ratioepo(登録商標)(エポエチンシータ)、Eporatio(登録商標)(エポエチンシータ)、Biopoin(登録商標)(エポエチンシータ)、エポエチンアルファ、エポエチンベータ、エポエチンゼータ、エポエチンシータ、及びエポエチンデルタなどの赤血球生成を刺激する任意の分子、並びに以下の特許又は特許出願、米国特許第4,703,008号明細書、米国特許第5,441,868号明細書、米国特許第5,547,933号明細書、米国特許第5,618,698号明細書、米国特許第5,621,080号明細書、米国特許第5,756,349号明細書、米国特許第5,767,078号明細書、米国特許第5,773,569号明細書、米国特許第5,955,422号明細書、米国特許第5,986,047号明細書、米国特許第6,583,272号明細書、米国特許第7,084,245号明細書、及び米国特許第7,271,689号明細書、及びPCT国際公開第91/05867号パンフレット、国際公開第95/05465号パンフレット、国際公開第96/40772号パンフレット、国際公開第00/24893号パンフレット、国際公開第01/81405号パンフレット、及び国際公開第2007/136752号パンフレットに開示される分子又はその変異体若しくは類似体である。
【0054】
ESAは、赤血球産生刺激タンパク質であり得る。本明細書で使用する場合、「赤血球産生刺激タンパク質」とは、例えば、受容体に結合し、受容体の二量化を引き起こすことによってエリスロポエチン受容体の活性化を直接的又は間接的に引き起こす任意のタンパク質を意味する。赤血球産生刺激タンパク質としては、エリスロポエチン受容体に結合し、これを活性化させるエリスロポエチン及びその変異体、類似体、若しくは誘導体、エリスロポエチン受容体に結合し、この受容体を活性化させる抗体、又はエリスロポエチン受容体に結合し、これを活性化させるペプチドが挙げられる。赤血球産生刺激タンパク質としては、エポエチンアルファ、エポエチンベータ、エポエチンデルタ、エポエチンオメガ、エポエチンイオタ、エポエチンゼータ、及びそれらの類似体、PEG化エリスロポエチン、カルバミル化エリスロポエチン、模倣ペプチド(EMP1/hematideを含む)、及び模倣抗体が挙げられるが、これらに限定されない。例示的な赤血球産生刺激タンパク質としては、エリスロポエチン受容体に結合し、これを活性化させるエリスロポエチン、ダルベポエチン、エリスロポエチン作動薬変異体、及びペプチド又は抗体(並びに米国特許出願公開第2003/0215444号明細書及び米国特許出願公開第2006/0040858号明細書に報告されている化合物が挙げられる)、並びに以下の特許又は特許出願、米国特許第4,703,008号明細書、米国特許第5,441,868号明細書、米国特許第5,547,933号明細書、米国特許第5,618,698号明細書、米国特許第5,621,080号明細書、米国特許第5,756,349号明細書、米国特許第5,767,078号明細書、米国特許第5,773,569号明細書、米国特許第5,955,422号明細書、米国特許第5,830,851号明細書、米国特許第5,856,298号明細書、米国特許第5,986,047号明細書、米国特許第6,030,086号明細書、米国特許第6,310,078号明細書、米国特許第6,391,633号明細書、米国特許第6,583,272号明細書、米国特許第6,586,398号明細書、米国特許第6,900,292号明細書、米国特許第6,750,369号明細書、米国特許第7,030,226号明細書、米国特許第7,084,245号明細書及び米国特許第7,217,689号明細書、米国特許出願公開第2002/0155998号明細書、米国特許出願公開第2003/0077753号明細書、米国特許出願公開第2003/0082749号明細書、米国特許出願公開第2003/0143202号明細書、米国特許出願公開第2004/0009902号明細書、米国特許出願公開第2004/0071694号明細書、米国特許出願公開第2004/0091961号明細書、米国特許出願公開第2004/0143857号明細書、米国特許出願公開第2004/0157293号明細書、米国特許出願公開第2004/0175379号明細書、米国特許出願公開第2004/0175824号明細書、米国特許出願公開第2004/0229318号明細書、米国特許出願公開第2004/0248815号明細書、米国特許出願公開第2004/0266690号明細書、米国特許出願公開第2005/0019914号明細書、米国特許出願公開第2005/0026834号明細書、米国特許出願公開第2005/0096461号明細書、米国特許出願公開第2005/0107297号明細書、米国特許出願公開第2005/0107591号明細書、米国特許出願公開第2005/0124045号明細書、米国特許出願公開第2005/0124564号明細書、米国特許出願公開第2005/0137329号明細書、米国特許出願公開第2005/0142642号明細書、米国特許出願公開第2005/0143292号明細書、米国特許出願公開第2005/0153879号明細書、米国特許出願公開第2005/0158822号明細書、米国特許出願公開第2005/0158832号明細書、米国特許出願公開第2005/0170457号明細書、米国特許出願公開第2005/0181359号明細書、米国特許出願公開第2005/0181482号明細書、米国特許出願公開第2005/0192211号明細書、米国特許出願公開第2005/0202538号明細書、米国特許出願公開第2005/0227289号明細書、米国特許出願公開第2005/0244409号明細書、米国特許出願公開第2006/0088906号明細書及び米国特許出願公開第2006/0111279号明細書、並びにPCT国際公開第91/05867号パンフレット、国際公開第95/05465号パンフレット、国際公開第99/66054号パンフレット、国際公開第00/24893号パンフレット、国際公開第01/81405号パンフレット、国際公開第00/61637号パンフレット、国際公開第01/36489号パンフレット、国際公開第02/014356号パンフレット、国際公開第02/19963号パンフレット、国際公開第02/20034号パンフレット、国際公開第02/49673号パンフレット、国際公開第02/085940号パンフレット、国際公開第03/029291号パンフレット、国際公開第2003/055526号パンフレット、国際公開第2003/084477号パンフレット、国際公開第2003/094858号パンフレット、国際公開第2004/002417号パンフレット、国際公開第2004/002424号パンフレット、国際公開第2004/009627号パンフレット、国際公開第2004/024761号パンフレット、国際公開第2004/033651号パンフレット、国際公開第2004/035603号パンフレット、国際公開第2004/043382号パンフレット、国際公開第2004/101600号パンフレット、国際公開第2004/101606号パンフレット、国際公開第2004/101611号パンフレット、国際公開第2004/106373号パンフレット、国際公開第2004/018667号パンフレット、国際公開第2005/001025号パンフレット、国際公開第2005/001136号パンフレット、国際公開第2005/021579号パンフレット、国際公開第2005/025606号パンフレット、国際公開第2005/032460号パンフレット、国際公開第2005/051327号パンフレット、国際公開第2005/063808号パンフレット、国際公開第2005/063809号パンフレット、国際公開第2005/070451号パンフレット、国際公開第2005/081687号パンフレット、国際公開第2005/084711号パンフレット、国際公開第2005/103076号パンフレット、国際公開第2005/100403号パンフレット、国際公開第2005/092369号パンフレット、国際公開第2006/50959号パンフレット、国際公開第2006/02646号パンフレット及び国際公開第2006/29094号パンフレットに開示されるエリスロポエチン分子又はその変異体若しくは類似体が挙げられる。
【0055】
本デバイスと共に使用するための他の医薬品の例としては、Vectibix(登録商標)(パニツムマブ)、Xgeva(商標)(デノスマブ)及びProlia(商標)(デノサマブ)などの抗体;Enbrel(登録商標)(エタネルセプト、TNF受容体/Fc融合タンパク質、TNF遮断薬)、Neulasta(登録商標)(ペグフィルグラスチム、PEG化フィルガストリム、PEG化G-CSF、PEG化hu-Met-G-CSF)、Neupogen(登録商標)(フィルグラスチム、G-CSF、hu-MetG-CSF)及びNplate(登録商標)(ロミプロスチム)などの他の生物学的製剤;Sensipar(登録商標)(シナカルセト)などの小分子薬物が挙げられ得るが、これらに限定されない。本デバイスは、治療用抗体、ポリペプチド、タンパク質、又は鉄、例えば、フェルモキシトール、鉄デキストラン、グルコン酸第二鉄、及び含糖酸化鉄などの他の化学物質と共に使用されてもよい。医薬品は、液体形態であってもよい、又は凍結乾燥形態から再構成されてもよい。
【0056】
特定の例示的なタンパク質の中には、その融合物、断片、類似体、変異体、又は誘導体を含む、以下で説明する特定のタンパク質がある。
【0057】
PCT国際公開第03/002713号パンフレットに記載される抗体が挙げられるがこれに限定されない、完全ヒト化及びヒトOPGL特異抗体、特に、完全ヒト化モノクローナル抗体を含むOPGL特異抗体、ペプチボディ、及び関連タンパク質など(RANKL特異抗体、ペプチボディなどとも称される)、特に、上記公報中に記載される配列を有するものであって、具体的に、上記中に示されるもの(9H7、18B2、2D8、2E11、16E1、及び22B3)であるが、それらに限定されず、上記公報の図2に記載されている配列番号2の軽鎖及び/又は上記公報の図4に記載されている配列番号4の重鎖のいずれかを有するOPGL特異抗体を含む。
【0058】
TN8-19-1~TN8-19-40、TN8-19 con1、及びTN8-19 con2を含む、配列番号305~351のものを含む、mTN8-19ファミリーのペプチボディ、配列番号357~383のmL2ファミリーのペプチボディ、配列番号384~409のmL15ファミリーのペプチボディ、配列番号410~438のmL17ファミリーのペプチボディ、配列番号439~446のmL20ファミリーのペプチボディ、配列番号447~452のmL21ファミリーのペプチボディ、配列番号453~454のmL24ファミリーのペプチボディ、及び配列番号615~631のペプチボディを含むがそれらに限定されない、特に、ミオスタチン特異的ペプチボディに特に一部関連する、米国特許出願公開第2004/0181033号明細書及びPCT国際公開第2004/058988号パンフレットに記載されている、ミオスタチン特異的ペプチボディを含む、ミオスタチン結合タンパク質、ペプチボディ、及び関連タンパク質など。
【0059】
IL-4受容体特異抗体、ペプチボディ、及び関連タンパク質など、PCT国際公開第2005/047331号パンフレット又は国際出願第PCT/US2004/37242号明細書及び米国特許出願公開第2005/112694号明細書に記載されるものを含む、IL-4及び/又はIL-13を受容体と結合することによって媒介される作用を阻害するもの、特にIL-4受容体特異抗体、特に上記の公報に記載されるこうした抗体、特に、限定するものではないが、上記の公報で指定されるもの、即ち、L1H1、L1H2、L1H3、L1H4、L1H5、L1H6、L1H7、L1H8、L1H9、L1H10、L1H11、L2H1、L2H2、L2H3、L2H4、L2H5、L2H6、L2H7、L2H8、L2H9、L2H10、L2H11、L2H12、L2H13、L2H14、L3H1、L4H1、L5H1、L6H1。
【0060】
インターロイキン1-受容体1(「IL1-R1」)特異結合タンパク質、モノクローナル抗体に関連する、米国特許出願公開第2004/097712号明細書に記載されているものを含むがそれらに限定されない、IL1-R1特異抗体、ペプチボディ、及び関連タンパク質など、特に、限定するものではないが、上記の公報で指定されるもの、即ち、15CA、26F5、27F2、24E12、及び10H7。
【0061】
特に、Ang2特異抗体及びペプチボディなどに一部関連する、PCT国際公開第03/057134号パンフレット及び米国特許出願公開第2003/0229023号明細書に記載されているものを含むがこれらに限定されない、Ang2特異抗体、ペプチボディ、及び関連タンパク質など、特に、上記公報に記載される配列のもので、限定されないが、L1(N)、L1(N)WT、L1(N)1K WT、2xL1(N)、2xL1(N)WT、Con4(N)、Con4(N)1K WT、2xCon4(N)1K、L1C、L1C 1K、2xL1C、Con4C、Con4C 1K、2xCon4C 1K、Con4-L1(N)、Con4-L1C、TN-12-9(N)、C17(N)、TN8-8(N)、TN8-14(N)、Con1(N)を含み、また、PCT国際公開第2003/030833号パンフレットに記載されているような抗Ang2抗体及び製剤、特に、上記公報に記載される様々な順列のAb526、Ab528、Ab531、Ab533、Ab535、Ab536、Ab537、Ab540、Ab543、Ab544、Ab545、Ab546、A551、Ab553、Ab555、Ab558、Ab559、Ab565、AbF1AbFD、AbFE、AbFJ、AbFK、AbG1D4、AbGC1E8、AbH1C12、AblA1、AblF、AblK、AblP、及びAblPを含む。
【0062】
米国特許出願公開第2005/0074821号明細書及び米国特許第6,919,426号明細書に記載されているもの、具体的に、上記公報に示されるNGF-特異抗体である4D4、4G6、6H9、7H2、14D10及び14D11を含むがこれらに限定されない、NGF-特異抗体及びこれに関連するタンパク質に関するものを特に含むがこれらに限定されない、NGF特異抗体、ペプチボディ、及び関連タンパク質など。
【0063】
例えば、エプラツズマブ(CAS登録番号501423-23-0)のヒトCD22特異完全ヒト化抗体を含むがそれに限定されない、例えば、ヒト-マウスモノクローナルhLL2 κ鎖に結合したヒト-マウスモノクローナルhLL2 γ鎖二硫化物の二量体などの、特にヒトCD22特異IgG抗体を含むがそれに限定されない、ヒト化及び完全ヒトモノクローナル抗体を含むがそれに限定されない、ヒト化及び完全ヒト抗体などであるがそれに限定されず、具体的には、ヒトCD22特異抗体である、CD22特異抗体及び関連タンパク質に関して、米国特許第5,789,554号明細書に記載されているものなどの、CD22特異抗体、ペプチボディ、及び関連タンパク質など。
【0064】
IGF-1受容体特異抗体及び関連タンパク質に関してPCT国際公開第06/069202号パンフレットに記載されているものなどのIGF-1受容体特異抗体、ペプチボディ、及び関連タンパク質などであり、上記公報に示されるIGF-1特異抗体であるL1H1、L2H2、L3H3、L4H4、L5H5、L6H6、L7H7、L8H8、L9H9、L10H10、L11H11、L12H12、L13H13、L14H14、L15H15、L16H16、L17H17、L18H18、L19H19、L20H20、L21H21、L22H22、L23H23、L24H24、L25H25、L26H26、L27H27、L28H28、L29H29、L30H30、L31H31、L32H32、L33H33、L34H34、L35H35、L36H36、L37H37、L38H38、L39H39、L40H40、L41H41、L42H42、L43H43、L44H44、L45H45、L46H46、L47H47、L48H48、L49H49、L50H50、L51H51、L52H52、及びIGF-1R-結合フラグメント及びそれらの誘導体を含むがこれらに限定されない。
【0065】
また、本発明の方法及び組成物で使用するための抗IGF-1R抗体の非限定的例の中には、以下に記載されているものの各々及び全てがある。
【0066】
(i)米国特許出願公開第2006/0040358号明細書(2006年2月23日公開)、米国特許出願公開第2005/0008642号明細書(2005年1月13日公開)、米国特許出願公開第2004/0228859号明細書(2004年11月18日公開)(例えば、上記の公報に記載される抗体1A(DSMZ寄託番号DSM ACC 2586)、抗体8(DSMZ寄託番号DSM ACC 2589)、抗体23(DSMZ寄託番号DSM ACC 2588)、及び抗体18が挙げられるが、これらに限定されない)。
【0067】
(ii)PCT国際公開第06/138729号パンフレット(2006年12月28日公開)及び同第05/016970号パンフレット(2005年2月24日公開)、並びにLu et al.(2004),J.Biol.Chem.279:2856-2865に記載されている抗体2F8、A12及びIMC-A12を含むが、これらに限定されない。
【0068】
(iii)PCT国際公開第07/012614号パンフレット(2007年2月1日公開)、PCT国際公開第07/000328号パンフレット(2007年1月4日公開)、PCT国際公開第06/013472号パンフレット(2006年2月9日公開)、PCT国際公開第05/058967号パンフレット(2005年6月30日公開)及びPCT国際公開第03/059951号パンフレット(2003年7月24日公開)。
【0069】
(iv)米国特許出願公開第2005/0084906号明細書(2005年4月21日公開)に記載される抗体7C10、キメラ抗体C7C10、抗体h7C10、抗体7H2M、キメラ抗体*7C10、抗体GM 607、ヒト化抗体7C10バージョン1、ヒト化抗体7C10バージョン2、ヒト化抗体7C10バージョン3、及び抗体7H2HMを含むが、これらに限定されない。
【0070】
(v)米国特許出願公開第2005/0249728号明細書(2005年11月10日公開)、米国特許出願公開第2005/0186203号明細書(2005年8月25日公開)、米国特許出願公開第2004/0265307号明細書(2004年12月30日公開)及び米国特許出願公開第2003/0235582号明細書(2003年12月25日公開)、並びにMaloney et al.(2003),Cancer Res.63:5073-5083に記載されている抗体EM164、再表面形成(resurfaced)EM164、ヒト化EM164、huEM164 v1.0、huEM164 v1.1、huEM164 v1.2及びhuEM164 v1.3を含むが、これらに限定されない。
【0071】
(vi)米国特許第7,037,498号明細書(2006年5月2日発行)、米国特許出願公開第2005/0244408号明細書(2005年11月30日公開)及び米国特許出願公開第2004/0086503号明細書(2004年5月6日公開)、並びにCohen,et al.(2005),Clinical Cancer Res.11:2063-2073に記載されている、ATCC寄託番号PTA-2792、PTA-2788、PTA-2790、PTA-2791、PTA-2789、PTA-2793、及び抗体2.12.1、2.13.2、2.14.3、3.1.1、4.9.2及び4.17.3を有するハイブリドーマによって産生される抗体の各々を含むが、これらに限定されない、例えば抗体CP-751,871。
【0072】
(vii)米国特許出願公開第2005/0136063号明細書(2005年6月23日公開)及び米国特許出願公開第2004/0018191号明細書(2004年1月29日公開)に記載されている抗体19D12と、ATCCに寄託番号PTA-5214で寄託されているプラスミド15H12/19D12 HCA(γ4)のポリヌクレオチドによってコードされる重鎖及びATCCに寄託番号PTA-5220で寄託されているプラスミド15H12/19D12 LCF(κ)のポリヌクレオチドによってコードされる軽鎖を含む抗体とを含むが、これらに限定されない。
【0073】
(viii)特に、IGF-1受容体を標的とする前述の抗体、ペプチボディ、及び関連タンパク質などに関して、米国特許出願公開第2004/0202655号明細書(2004年10月14日公開)に記載されている抗体PINT-6A1、PINT-7A2、PINT-7A4、PINT-7A5、PINT-7A6、PINT-8A1、PINT-9A2、PINT-11A1、PINT-11A2、PINT-11A3、PINT-11A4、PINT-11A5、PINT-11A7、PINT-11A12、PINT-12A1、PINT-12A2、PINT-12A3、PINT-12A4、及びPINT-12A5を含むが、これらに限定されない。
【0074】
B-7関連タンパク質1特異抗体、ペプチボディ、関連タンパク質など(「B7RP-1」は、本文献においてはB7H2、ICOSL、B7h及びCD275とも呼ばれる)、特に、B7RP特異完全ヒトモノクローナルIgG2抗体、特に、B7RP-1の第1免疫グロブリン様ドメインにあるエピトープと結合する完全ヒトIgG2モノクローナル抗体、特に、B7RP-1とその天然受容体であるICOSとの、特に活性化T細胞上での相互作用を阻害するもの、特に、上記の点の全てにおいて、米国特許出願公開第2008/0166352号明細書及びPCT国際公開第07/011941号パンフレットに開示されるもの、こうした抗体及び関連タンパク質に関して、上記の公報内に示される以下の抗体、即ち、16H(その中に軽鎖可変領域配列及び重鎖可変領域配列、それぞれ配列番号1及び配列番号7を有する)、5D(その中に軽鎖可変領域配列及び重鎖可変領域配列、それぞれ配列番号2及び配列番号9を有する)、2H(その中に軽鎖可変領域配列及び重鎖可変領域配列、それぞれ配列番号3及び配列番号10を有する)、43H(その中に軽鎖可変領域配列及び重鎖可変領域配列、それぞれ配列番号6及び配列番号14を有する)、41H(その中に軽鎖可変領域配列及び重鎖可変領域配列、それぞれ配列番号5及び配列番号13を有する)、並びに15H(その中に軽鎖可変領域配列及び重鎖可変領域配列、それぞれ配列番号4及び配列番号12を有する)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0075】
例えば、146B7などの、とりわけ、例えば、HuMax IL-15抗体及び関連タンパク質を含むがこれらに限定されないペプチボディを含む、IL-15特異抗体及び関連タンパク質に関して、米国特許出願公開第2003/0138421号明細書、米国特許出願公開第2003/023586号明細書、及び米国特許出願公開第2004/0071702号明細書、並びに米国特許第7,153,507号明細書に開示されるものなどの、特に抗体、具体的にはヒト化モノクローナル抗体などの、IL-15特異抗体、ペプチボディ、及び関連タンパク質など。
【0076】
IFN γ特異抗体、ペプチボディ、及び関連タンパク質など、特にヒトIFN γ特異抗体、特に、完全ヒト抗IFN γ抗体、例えば、特に、IFN γ特異抗体に関して米国特許出願公開第2005/0004353号明細書に記載されているもの、特に、例えば、上記の公報に1118、1118*、1119、1121及び1121*と示されている抗体。これらの抗体の各々の重鎖及び軽鎖の配列全体と、これらの重鎖及び軽鎖可変領域並びに相補性決定領域の配列とは、それぞれ前述の公開文献及びThakur et al.(1999),Mol.Immunol.36:1107-1115に個々に且つ具体的に開示されている。特異抗体には、前述の公開文献に開示されているように、配列番号17の重鎖及び配列番号18の軽鎖を有するもの、配列番号6の重鎖可変領域及び配列番号8の軽鎖可変領域を有するもの、配列番号19の重鎖及び配列番号20の軽鎖を有するもの、配列番号10の重鎖可変領域及び配列番号12の軽鎖可変領域を有するもの、配列番号32の重鎖及び配列番号20の軽鎖を有するもの、配列番号30の重鎖可変領域及び配列番号12の軽鎖可変領域を有するもの、配列番号21の重鎖配列及び配列番号22の軽鎖配列を有するもの、配列番号14の重鎖可変領域及び配列番号16の軽鎖可変領域を有するもの、配列番号21の重鎖及び配列番号33の軽鎖を有するもの、並びに配列番号14の重鎖可変領域及び配列番号31の軽鎖可変領域を有するものが含まれる。企図される特異抗体は、前述の米国特許出願公開に開示されている配列番号17の完全重鎖を有し、前述の米国特許出願公開に開示されている配列番号18の完全軽鎖を有する、前述の米国特許出願公開に開示されている抗体1119である。
【0077】
TALL-1特異抗体、ペプチボディ、及び関連タンパク質など、並びに他のTALL特異結合タンパク質、例えば、TALL-1結合タンパク質に関して米国特許出願公開第2003/0195156号明細書及び米国特許出願公開第2006/0135431号明細書に記載されているもの、特に表4及び表5Bの分子(これらのそれぞれは、上述の公報に個々に且つ具体的に開示されている)。
【0078】
副甲状腺ホルモン(「PTH」)特異抗体、ペプチボディ、及び関連タンパク質など、例えば、特に、PTHと結合するタンパク質に一部関連する、米国特許第6,756,480号明細書に記載されているもの。
【0079】
トロンボポチエン受容体(「TPO-R」)特異抗体、ペプチボディ、及び関連タンパク質など、例えば、特に、TPO-Rと結合するタンパク質に一部関連する、米国特許第6,835,809号明細書に記載されているもの。
【0080】
肝細胞増殖因子(「HGF」)特異抗体、ペプチボディ、及び関連タンパク質など、特に、HGFと結合するタンパク質に一部関連する、米国特許出願公開第2005/0118643号明細書及びPCT国際公開第2005/017107号パンフレットに記載されている肝細胞増殖因子/分散(HGF/SF)と、米国特許第7,220,410号明細書に記載されているhuL2G7と、米国特許第5,686,292号明細書及び米国特許第6,468,529号明細書、並びにPCT国際公開第96/38557号パンフレットに記載されているOA-5d5と、を中和する完全ヒトモノクローナル抗体などのHGF/SF:cMet軸(HGF/SF:c-Met)を標的にするものを含む。
【0081】
TRAIL-R2特異抗体、ペプチボディ、関連タンパク質など、例えば、特に、TRAIL-R2と結合するタンパク質に一部関連する、米国特許第7,521,048号明細書に記載されているもの。
【0082】
アクチビンA特異抗体、ペプチボディ、関連タンパク質など、特に、アクチビンAと結合するタンパク質に一部関連する、米国特許出願公開第2009/0234106号明細書に記載されているものを含むが、これらに限定されない。
【0083】
TGF-β特異抗体、ペプチボディ、関連タンパク質など、特に、TGF-βと結合するタンパク質に一部関連する、米国特許第6,803,453号明細書及び米国特許出願公開第2007/0110747号明細書に記載されているものを含むが、これらに限定されない。
【0084】
アミロイド-βタンパク質特異抗体、ペプチボディ、関連タンパク質など、特に、アミロイド-βタンパク質と結合するタンパク質に一部関連する、PCT国際公開第2006/081171号パンフレットに記載されているものを含むが、これらに限定されない。企図される1つの抗体は、上記の公開文献に開示されている、配列番号8を含む重鎖可変領域と配列番号6を有する軽鎖可変領域を有する抗体である。
【0085】
c-Kit特異抗体、ペプチボディ、関連タンパク質など、特に、c-Kit及び/又は他の幹細胞因子受容体と結合するタンパク質に一部関連する、米国特許出願公開第2007/0253951号明細書に記載されているものを含むが、これらに限定されない。
【0086】
OX40L特異抗体、ペプチボディ、関連タンパク質など、特に、OX40L及び/又はOX40受容体の他のリガンドと結合するタンパク質に一部関連する、米国特許出願公開第2006/0002929号明細書に記載されているものを含むが、これらに限定されない。
【0087】
Activase(登録商標)(アルテプラーゼ、tPA)、Aranesp(登録商標)(ダルベポエチンα)、Epogen(登録商標)(エポエチンアルファ、又はエリスロポエチン)、GLP-1、Avonex(登録商標)(インターフェロンベータ-1a)、Bexxar(登録商標)(トシツモマブ、抗CD22モノクローナル抗体)、Betaseron(登録商標)(インターフェロン-ベータ)、Campath(登録商標)(アレムツズマブ、抗CD52モノクローナル抗体)、Dynepo(登録商標)(エポエチンデルタ)、Velcade(登録商標)(ボルテゾミブ)、MLN0002(抗α4β7 mAb)、MLN1202(抗CCR2ケモカイン受容体mAb)、Enbrel(登録商標)(エタネルセプト、TNF受容体/Fc融合タンパク質、TNF遮断薬)、Eprex(登録商標)(エポエチンアルファ)、Erbitux(登録商標)(セツキシマブ、抗EGFR/HER1/c-ErbB-1)、Eylea(登録商標)又はZaltrap(登録商標)(アフリベルセプト)、Genotropin(登録商標)(ソマトロピン、ヒト成長ホルモン)、Herceptin(登録商標)(トラスツズマブ、抗HER2/neu(erbB2)受容体mAb)、Humatrope(登録商標)(ソマトロピン、ヒト成長ホルモン)、Humira(登録商標)(アダリムマブ)、溶液中のインスリン、Infergen(登録商標)(インターフェロンアルファコン-1)、Natrecor(登録商標)(ネシリチド、遺伝子組換え型ヒトB型ナトリウム利尿ペプチド(hBNP)、Kineret(登録商標)(アナキンラ)、Leukine(登録商標)(サルガモスチム、rhuGM-CSF)、LymphoCide(登録商標)(エプラツズマブ、抗CD22 mAb)、Benlysta(商標)(リンフォスタットB、ベリムマブ、抗BlyS mAb)、Metalyse(登録商標)(テネクテプラーゼ、t-PA類似体)、Mircera(登録商標)(メトキシポリエチレングリコール-エポエチンベータ)、Mylotarg(登録商標)(ゲムツズマブオゾガマイシン)、Raptiva(登録商標)(エファリズマブ)、Cimzia(登録商標)(セルトリズマブペゴル、CDP 870)、Soliris(商標)(エクリズマブ)、パキセリズマブ(抗補体C5)、Numax(登録商標)(MEDI-524)、Lucentis(登録商標)(ラニビズマブ)、Panorex(登録商標)(17-1A、エドレコロマブ)、Trabio(登録商標)(レルデリムマブ)、TheraCim hR3(ニモツズマブ)、Omnitarg(ペルツズマブ、2C4)、Osidem(登録商標)(IDM-1)、OvaRex(登録商標)(B43.13)、Nuvion(登録商標)(ビジリズマブ)、カンツズマブメルタンシン(huC242-DM1)、NeoRecormon(登録商標)(エポエチンベータ)、Neumega(登録商標)(オプレルベキン、ヒトインターロイキン-11)、Neulasta(登録商標)(PEG化フィルガストリム、PEG化G-CSF、PEG化hu-Met-G-CSF)、Neupogen(登録商標)(フィルグラスチム、G-CSF、hu-MetG-CSF)、Orthoclone OKT3(登録商標)(ムロモナブ-CD3、抗CD3モノクローナル抗体)、Procrit(登録商標)(エポエチンアルファ)、Remicade(登録商標)(インフリキシマブ、抗TNFαモノクローナル抗体)、Reopro(登録商標)(アブシキシマブ、抗GP lIb/Ilia受容体モノクローナル抗体)、Actemra(登録商標)(抗IL6受容体mAb)、Avastin(登録商標)(ベバシズマブ)、HuMax-CD4(ザノリムマブ)、Rituxan(登録商標)(リツキシマブ、抗CD20 mAb)、Tarceva(登録商標)(エルロチニブ)、Roferon-A(登録商標)(インターフェロンアルファ-2a)、Simulect(登録商標)(バシリキシマブ)、Prexige(登録商標)(ルミラコキシブ)、Synagis(登録商標)(パリビズマブ)、146B7-CHO(抗IL15抗体、米国特許第7,153,507号明細書を参照)、Tysabri(登録商標)(ナタリズマブ、抗α4インテグリンmAb)、Valortim(登録商標)(MDX-1303、抗炭疽菌防御抗原mAb)、ABthrax(商標)、Vectibix(登録商標)(パニツムマブ)、Xolair(登録商標)(オマリズマブ)、ETI211(抗MRSA mAb)、IL-1 trap(ヒトIgG1のFc部分及び両IL-1受容体成分(I型受容体及び受容体補助タンパク質)の細胞外ドメイン)、VEGF trap(IgG1 Fcと融合したVEGFR1のIgドメイン)、Zenapax(登録商標)(ダクリズマブ)、Zenapax(登録商標)(ダクリズマブ、抗IL-2Rα mAb)、Zevalin(登録商標)(イブリツモマブチウキセタン)、Zetia(登録商標)(エゼチマイブ)、Orencia(登録商標)(アタシセプト、TACI-Ig)、抗CD80モノクローナル抗体(ガリキシマブ)、抗CD23 mAb(ルミリキシマブ)、BR2-Fc(huBR3/huFc融合タンパク質、可溶性BAFF拮抗薬)、CNTO 148(ゴリムマブ、抗TNFα mAb)、HGS-ETR1(マパツズマブ、ヒト抗TRAIL受容体-1 mAb)、HuMax-CD20(オクレリズマブ、抗CD20ヒトmAb)、HuMax-EGFR(ザルツムマブ)、M200(ボロシキシマブ、抗α5β1インテグリンmAb)、MDX-010(イピリムマブ、抗CTLA-4 mAb、及びVEGFR-1(IMC-18F1)、抗BR3mAb、抗C.ディフィシル(C. difficile)毒素A並びに毒素B C mAb MDX-066(CDA-1)及びMDX-1388)、抗CD22 dsFv-PE38抱合体(CAT-3888及びCAT-8015)、抗CD25 mAb(HuMax-TAC)、抗CD3 mAb(NI-0401)、アデカツムマブ、抗CD30 mAb(MDX-060)、MDX-1333(抗IFNAR)、抗CD38 mAb(HuMax CD38)、抗CD40L mAb、抗Cripto mAb、抗CTGF特発性肺線維症第1期フィブロゲン(FG-3019)、抗CTLA4 mAb、抗エオタキシン1 mAb(CAT-213)、抗FGF8 mAb、抗ガングリオシドGD2 mAb、抗ガングリオシドGM2 mAb、抗GDF-8ヒトmAb(MYO-029)、抗GM-CSF受容体mAb(CAM-3001)、抗HepC mAb(HuMax HepC)、抗IFNα mAb(MEDI-545、MDX-1103)、抗IGF1R mAb、抗IGF-1R mAb(HuMax-Inflam)、抗IL12 mAb(ABT-874)、抗IL12/IL23 mAb(CNTO 1275)、抗IL13 mAb(CAT-354)、抗IL2Ra mAb(HuMax-TAC)、抗IL5受容体mAb、抗インテグリン受容体mAb(MDX-018、CNTO 95)、抗IP10潰瘍性大腸炎mAb(MDX-1100)、抗LLY抗体、BMS-66513、抗マンノース受容体/hCGβ mAb(MDX-1307)、抗メソテリンdsFv-PE38抱合体(CAT-5001)、抗PD1mAb(MDX-1106(ONO-4538))、抗PDGFRα抗体(IMC-3G3)、抗TGFβ mAb(GC-1008)、抗TRAIL受容体-2ヒトmAb(HGS-ETR2)、抗TWEAK mAb、抗VEGFR/Flt-1 mAb、抗ZP3 mAb(HuMax-ZP3)、NVS抗体第1番、及びNVS抗体第2番を含む、他の例示的なタンパク質。
【0088】
ロモソズマブ、ブロソズマブ、又はBPS 804(Novartis)などであるがこれらに限定されないスクレロスチン抗体もまた含まれ得る。リロツムマブ、ビキサロマー、トレバナニブ、ガニツマブ、コナツムマブ、モテサニブ二リン酸塩、ブロダルマブ、ヴィデュピプラント、パニツムマブ、デノスマブ、NPLATE、PROLIA、VECTIBIX又はXGEVAなどの治療薬が更に含まれ得る。更に、ヒトプロタンパク転換酵素サブチリシン/ケキシン9型(PCSK9)に結合するモノクローナル抗体(IgG)をデバイスに含めることができる。このようなPCSK9特異抗体としては、以下の特許又は特許出願、即ち、米国特許第8,030,547号明細書、米国特許出願公開第2013/0064825号明細書、国際公開第2008/057457号パンフレット、国際公開第2008/057458号パンフレット、国際公開第2008/057459号パンフレット、国際公開第2008/063382号パンフレット、国際公開第2008/133647号パンフレット、国際公開第2009/100297号パンフレット、国際公開第2009/100318号パンフレット、国際公開第2011/037791号パンフレット、国際公開第2011/053759号パンフレット、国際公開第2011/053783号パンフレット、国際公開第2008/125623号パンフレット、国際公開第2011/072263号パンフレット、国際公開第2009/055783号パンフレット、国際公開第2012/0544438号パンフレット、国際公開第2010/029513号パンフレット、国際公開第2011/111007号パンフレット、国際公開第2010/077854号パンフレット、国際公開第2012/088313号パンフレット、国際公開第2012/101251号パンフレット、国際公開第2012/101252号パンフレット、国際公開第2012/101253号パンフレット、国際公開第2012/109530号パンフレット及び国際公開第2001/031007号パンフレットに開示されているようなRepatha(登録商標)(エボロクマブ)及びPraluent(登録商標)(アリロクマブ)、並びにその分子、変異体、類似体又は誘導体が挙げられるが、これらに限定されない。
【0089】
黒色腫又は他のがんの治療のためのタリモジーンラハーパレプベック又は別の腫瘍溶解性HSVも含めることができる。腫瘍溶解性HSVの例としては、タリモジーンラハーパレプベック(米国特許第7,223,593号明細書及び米国特許第7,537,924号明細書)、OncoVEXGALV/CD(米国特許第7,981,669号明細書)、OrienX010(Lei et al.(2013),World J.Gastroenterol.,19:5138-5143)、G207、1716、NV1020、NV12023、NV1034及びNV1042(Vargehes et al.(2002),Cancer Gene Ther.,9(12):967-978)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0090】
TIMPも含まれる。TIMPは、メタロプロテイナーゼの内在性組織阻害剤(TIMP)であり、多くの自然過程において重要である。TIMP-3は、様々な細胞により発現される、又は細胞外基質内に存在する。これは、軟骨を変性させる主要なメタロプロテアーゼの全てを阻害して、関節リウマチ及び骨関節炎を含む結合組織の多くの変性疾患、並びにがん及び心血管疾患において役割を果たし得る。TIMP-3のアミノ酸配列及びTIMP-3をコード化するDNAの核酸配列は、2003年5月13日に発行された米国特許第6,562,596号明細書において開示されている。TIMP変異の説明は、米国特許出願公開第2014/0274874号明細書及びPCT国際公開第2014/152012号パンフレットに見ることができる。
【0091】
ヒトカルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)受容体の拮抗的抗体、並びにCGRP受容体及び他の頭痛標的を標的とする二重特異性抗体分子もまた含まれる。これらの分子に関するより詳しい情報は、PCT出願国際公開第2010/075238号パンフレットに見ることができる。
【0092】
更に、二重特異性T細胞誘導(BiTE(登録商標))抗体、例えば、BLINCYTO(登録商標)(ブリナツモマブ)を、デバイスにおいて使用することができる。或いは、APJ巨大分子作動薬、例えば、アペリン又はその類似体をデバイスに含めることができる。このような分子に関する情報は、国際出願公開第2014/099984号パンフレットに見ることができる。
【0093】
ある実施形態において、薬剤は、治療的有効量の抗胸腺間質性リンパ球新生因子(TSLP)又はTSLP受容体抗体を含む。このような実施形態に使用してもよい抗TSLP抗体の例としては、米国特許第7,982,016号明細書及び米国特許第8,232,372号明細書、並びに米国特許出願公開第2009/0186022号明細書に記載されているものが挙げられるが、これらに限定されない。抗TSLP受容体抗体の例としては、米国特許第8,101,182号明細書に記載されているものが挙げられるが、これに限定されない。特に好ましい実施形態において、薬剤は、治療的有効量の、米国特許第7,982,016号明細書内でA5と指定されている抗TSLP抗体を含む。
【0094】
薬物送達デバイス、方法及びそれらの構成要素を例示的実施形態の観点から説明してきたが、薬物送達デバイス、方法及びそれらの構成要素は、これらに限定されるものではない。詳細な説明は、例としてのみ解釈されものとし、考え得る全ての実施形態の全てを説明することは、不可能ではないとしても非現実的であることから、本発明の考え得る全ての実施形態を説明しているわけではない。現在の技術又は本特許の申請日以降に開発された技術のいずれかを使用して、多くの代替的な実施形態を実施することができるが、このような実施形態はなおも、本発明を定義する請求項の範囲内に含まれる。例えば、オンボディ型インジェクタ薬物送達デバイスなどの特定の種類の薬物送達デバイス又は他の種類の薬物送達デバイスを参照して本明細書に記載される構成要素は、オートインジェクタ薬物送達デバイスなどの他の種類の薬物送達デバイスにも利用することができる。
【0095】
当業者であれば、本発明の範囲から逸脱することなく上記の実施形態に対する多様な修正形態、変更形態及び組み合わせがなされ得、そうした修正形態、変更形態及び組み合わせは、本発明の概念の範囲であると解釈されることを理解するであろう。
図1
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図8