(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-26
(45)【発行日】2024-07-04
(54)【発明の名称】車両間通信システム
(51)【国際特許分類】
H04W 4/46 20180101AFI20240627BHJP
H04W 4/08 20090101ALI20240627BHJP
H04W 64/00 20090101ALI20240627BHJP
H04W 72/0446 20230101ALI20240627BHJP
H04W 84/20 20090101ALI20240627BHJP
【FI】
H04W4/46
H04W4/08
H04W64/00 120
H04W72/0446
H04W84/20
(21)【出願番号】P 2022184769
(22)【出願日】2022-11-18
(62)【分割の表示】P 2022033327の分割
【原出願日】2018-12-17
【審査請求日】2022-12-15
(32)【優先日】2017-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-12-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-12-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-12-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-12-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】505035585
【氏名又は名称】ポラリス インダストリーズ インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100095614
【氏名又は名称】越川 隆夫
(72)【発明者】
【氏名】スティーヴン ビー.エルジー
(72)【発明者】
【氏名】リチャード アイ.クラウス
(72)【発明者】
【氏名】ロバート ビー.イー.プケット
(72)【発明者】
【氏名】ジェフリー ワットン
【審査官】久松 和之
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0230795(US,A1)
【文献】国際公開第2012/111251(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 - 7/26
H04W 4/00 - 99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4、6
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれの車両に配置された第1の複数の無線装置を含む無線装置のグループを確立することであって、前記グループは第1の車両に配置された第1の無線装置を含む、確立することと、
前記グループ内にない第2の車両に配置された第2の無線装置において第1の通信信号を生成することであって、前記第1の通信信号は前記第2の無線装置の第1の無線識別子及び前記第2の無線装置の第1の位置データを含む、生成することと、
前記第1の無線装置において前記第1の通信信号を受信することと、
前記第1の無線装置によって、前記第1の無線装置の第2の位置データを特定することと、
前記第1の無線装置により、前記第1の位置データと前記第2の位置データとを比較して、距離を取得することと、
前記比較に応答して、前記距離が所定の距離内にある場合、前記第1の無線装置又は前記第2の無線装置によって、前記第1の無線識別子及び前記第1の位置データを前記グループにブロードキャストすることと、
を含む方法。
【請求項2】
ブロードキャストする前、前記第1の無線装置によって、前記第2の無線装置を前記グループに追加すること、ブロードキャストすることは、前記第2の無線装置から前記第1の無線識別子及び前記第1の位置データを前記グループにブロードキャストすることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
ブロードキャストする前、前記第1の無線装置によって、第1のタイムスロットを前記第2の無線装置に割り当てること、ブロードキャストすることは、前記第1の無線装置又は前記第2の無線装置によって、前記第1のタイムスロット中、ブロードキャストすることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
ブロードキャストすることは、前記第2の無線装置の前記位置を前記第1の無線装置から前記グループにブロードキャストすることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記無線装置のグループのそれぞれの画面表示に前記第1の無線装置の第1の位置を表示することを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記距離が前記所定の距離よりも大きい場合、前記第1の無線装置又は前記第2の無線装置によって、前記第1の無線識別子及び前記第1の位置データのブロードキャストを停止することを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
比較する前、前記第1の無線装置によって、前記第1の無線識別子を前記第1の複数の無線装置の識別子のグループリストの無線識別子と比較することにより、前記第2の無線装置の識別子が前記第1の複数の無線装置の識別子のグループリスト内にないと判断する、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記第1の無線装置によって、前記第1の無線識別子及び前記第1の位置データを前記グループに連続して通信することを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記第1の無線装置によって、高速パイプ及び低速パイプの両方中、前記第1の無線識別子及び前記第1の位置データを前記グループに通信することを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記グループ内の前記無線装置の無線識別子を前記第1の無線装置から前記グループに通信することを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記第1の無線装置によって、前記第1の無線識別子及び前記第1の位置データを前記グループに連続して通信することを更に含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
第1の車両内の第1の無線装置であって、第1の複数の無線装置及び前記第1の無線装置を含む無線装置のグループを確立する、第1の無線装置と、
第1の通信信号を生成する、前記グループ内にない第2の車両内の第2の無線装置であって、前記第1の通信信号は前記第2の無線装置の第1の無線識別子及び前記第2の無線装置の第1の位置データを含む、第2の無線装置と、
を備え、
前記第1の無線装置は前記第1の通信信号を受信し、前記第1の無線装置の第2の位置データを特定し、前記第1の位置データと前記第2の位置データとを比較して、距離を取得し、
前記第1の無線装置又は前記第2の無線装置は、
前記比較に応答して、前記距離が所定の距離内にある場合、前記第1の無線識別子及び前記第1の位置データを前記グループにブロードキャストする、システム。
【請求項13】
前記第1の無線装置は、ブロードキャストする前、前記第2の無線装置を前記グループに追加し、前記第2の無線装置は、前記第1の無線識別子及び前記第1の位置データを前記グループにブロードキャストする、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記第1の無線装置は、ブロードキャストする前、前記第2の無線装置に第1のタイムスロットを割り当て、前記第1の無線装置又は前記第2の無線装置は、前記第1のタイムスロット中、ブロードキャストする、請求項12に記載のシステム。
【請求項15】
前記第1の無線装置は、前記第2の無線装置の前記位置を前記グループにブロードキャストする、請求項12に記載のシステム。
【請求項16】
前記無線装置のグループは、前記無線装置のグループのそれぞれの画面表示に前記第1の無線装置の第1の位置を表示するディスプレイを備える、請求項12に記載のシステム。
【請求項17】
前記第1の無線装置又は前記第2の無線装置は、前記距離が前記所定の距離よりも大きい場合、ブロードキャストを停止する、請求項12に記載のシステム。
【請求項18】
前記第1の無線装置は、比較する前、前記第1の無線識別子を前記第1の複数の無線装置の識別子のグループリストの無線識別子と比較することにより、前記第2の無線装置の識別子が前記第1の複数の無線装置の識別子のグループリスト内にないと判断する、請求項12に記載のシステム。
【請求項19】
前記第1の無線装置は、高速パイプ及び低速パイプの両方中、前記第1の無線識別子及び前記第1の位置データを前記グループに通信する、請求項12に記載のシステム。
【請求項20】
前記第1の無線装置は、前記グループ内の前記無線装置の無線識別子を前記グループに通信する、請求項12に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
【0002】
本願は、2018年12月12日付けで出願された米国特許出願第16/217,270号明細書、2018年12月12日付けで出願された米国特許出願第16/217,379号明細書、2018年12月12日付けで出願された米国特許出願第16/217,418号明細書、及び2018年12月12日付けで出願された米国特許出願第16/217,450号明細書の優先権を主張するとともに、2017年12月21日付けで出願された米国仮特許出願第62/608,885号明細書の利益を主張するものである。上記出願の開示全体は参照により本明細書に援用される。
【0003】
本開示は、無線通信の無線装置に関し、より詳細には、マスタ無線装置と無線装置のグループとの間で通信する方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0004】
この項は、必ずしも先行技術ではない、本開示に関連する背景情報を提供する。
【0005】
スノーモービル、四輪車、全地形車、及びオートバイ等のレクリエーション車は、種々の状況下で種々の場所で使用される。そのような車両が使用される多くの場所は、セルサービスへのアクセスがないか、又はセルサービスへのアクセスが制限されている。
【0006】
レクリエーション車が種々のタイプのデータを相互通信することが望ましい。例えば、種々の車両間の双方向通信を可能にするシステムが利用可能である。そのようなシステムは多くの場合、相互通信への電波塔の使用を含む。しかしながら、上述したように、セルラ通信は多くの状況下で利用可能ではない。
【0007】
衛星を使用する通信も可能である。しかしながら、衛星通信は空のクリアなビューを必要とする。深い森である地理的領域における衛星通信は、木々により阻害される恐れがある。また、横断する峡谷も衛星を使用した車両間通信に難しさを提供することがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
車両間の直接通信は難しいことが多い。人気があるエリアでは、多くの車両が通信しようとし得る。車両無線装置は、互いと干渉する恐れがあり、したがって、通信が難しいことがある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この項は、本開示の大まかな概要を提供し、本開示の全範囲又は特徴の全ての包括的な開示ではない。
【0010】
本開示は、車両間での妨げのない直接通信の可能性を上げる車両間通信システムを提供する。車両が相互通信できるようにするプロトコルが確立される。
【0011】
本開示の一態様では、方法は、複数の無線装置のグループのうちの第1の無線装置においてビーコン信号を生成することを含む。グループビーコンデータを含むビーコン信号。本方法は、フレームのビーコンタイムスロット中、ビーコン信号を送信することを含む。フレームは複数のタイムスロットを含む。本方法は、グループ外の第2の無線装置においてビーコン信号を受信することと、グループビーコンデータに基づいて第1のタイムスロットを識別することと、第1のタイムスロット中、データを第2の無線装置からグループに通信することとを更に含む。
【0012】
本開示の更に別の態様では、システムは、ビーコン信号を生成する第1の無線装置を含む。ビーコン信号は、複数の無線装置及び第1の無線装置を含むグループのグループビーコンデータを有する。第1の無線装置は、フレームのビーコンタイムスロット中、ビーコン信号を送信する。フレームは複数のタイムスロットを有する。グループ外の第2の無線装置は、ビーコン信号を受信し、グループビーコンデータに基づいて、使用されていない第1のタイムスロットを識別し、第1のタイムスロット中、データを第2の無線装置からグループに通信する。
【0013】
本明細書に提供される説明から、適用可能な更なる分野が明らかになろう。この概要における説明及び具体例は、例示のみの目的が意図され、本開示の範囲の限定を意図しない。
【0014】
本明細書に記載される図面は、可能な全ての実施態様ではなく、選択された実施形態の例示のみを目的としており、本開示の範囲の限定を意図しない。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図2】種々の車両間でのデータ中継へのドローン使用の線図である。
【
図3】2つの車両及びマスタ車両のグループに入る第3の車両の線図である。
【
図4B】メッセージを入力する画面表示の線図である。
【
図5】本開示による無線装置のブロック線図である。
【
図6】本開示による無線モジュールの詳細なブロック線図である。
【
図7】無線モジュール576のファームウェアアーキテクチャのブロック図である。
【
図8】制御モジュール510のブロック線図である。
【
図10】長距離データ及び短距離データのチャートである。
【
図11】タイムスロットを有するRFフレームの線図である。
【
図12】許容される最大ノードとタイムスロット分布とのチャートである。
【
図13B】タイムフレームに対するチャネルホッピング周波数を示す。
【
図16A】複数のスライスを内部に有する高速パイプの線図である。
【
図17B】送信形態のビーコンメッセージの線図である。
【
図18A】システムを通して通信されるパケットの図表現である。
【
図18B】グループサイズ及びグループ識別子パラメータの図である。
【
図18C】経度パケット及び緯度パケットの線図である。
【
図18E】シーケンス及び識別子メッセージの線図である。
【
図18G】高速及び低速パイプ構成データの線図である。
【
図20】タイムスロット使用とノード数との表である。
【
図21A】2つのRFフレームにおける送信イベントの表である。
【
図21B】1つのRFフレームにおける送信イベントの表である。
【
図22】種々のタイムフレーム中に確立し通信する方法のフローチャートである。
【
図23】グループに参加する時間中、データを送信する方法のフローチャートである。
【
図24】マスタ無線装置の視点からのグループを形成する方法のフローチャートである。
【
図25】車両が閉じられたとき、自動的にグループに入る方法のフローチャートである。
【
図26】緊急車両通信システムを動作させる方法のフローチャートである。
【
図27】主システムとして衛星通信システムを使用し、バックアップとしてセルラ及び/又は双方向無線通信を使用して通信する方法である。
【
図28】第2の車両無線装置と通信する方法のフローチャートである。
【
図29】車両間通信システムへのバックアップとしてセルラシステム及び/又は衛星システムを使用する方法のフローチャートである。
【
図30】冗長データの処理を避ける方法のフローチャートである。
【
図31A】クラスタノードのグループの線図である。
【
図32A】クラスタノードのグループの線図である。
【
図33A】クラスタノードのグループの線図である。
【
図34A】クラスタノードのグループの線図である。
【
図35A】クラスタノードのグループの線図である。
【
図36A】クラスタノードのグループの線図である。
【
図37】中継リストを変更するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
対応する参照符号は、図面の幾つかの図を通して対応する部分を示す。
【0017】
実施形態例についてこれより、添付図面を参照してより十分に説明する。以下の説明は無線装置の幾つかの例を含むが、本明細書における特徴が、スノーモービル、オートバイ、全地形無線装置、ユーティリティ無線装置、モペット、スクーター等の任意の適切な無線装置に適用可能なことが理解される。以下に開示される例は、網羅的であることは意図されず、又は以下に詳述される説明において開示される厳密な形態に本開示を限定する意図はない。むしろ、例は、当業者が教示を利用し得るように選ばれ説明されている。
【0018】
これより
図1を参照して、車両間で通信するための通信システム10を示す。この例では、マスタ車両12、第1の車両14、第2の車両16、及び第3の車両18がグループ20に示されている。グループ20は、以下に記載される教示に従って形成し得る。マスタ車両12は、グループのフォーメーションを制御する、グループのリーダーであり得る。しかし、幾つかの例では、グループ内の車両はマスタ又はグループリーダーを有さないことがある。更に後述するように、マスタ車両12はグループを形成し得、マスタ車両12がグループから去る場合、グループは種々の他の車両14~18間で継続して維持し得る。設計考慮事項に応じて、更なるグループメンバの参加が許容されないことがある。しかしながら、幾つかの例では、マスタがグループを去った後、他のグループメンバは参加し得る。最初のタイムスロットにおける無線装置等の別の車両をマスタ無線装置の位置に割り当てることもできる。マスタとして割り当てられると、第1の無線装置はビーコンを生成し得る。他の例では、グループ内の全ての車両がビーコンを生成し得る。
【0019】
車両12~18は、種々のタイプの通信システムを使用して通信し得る。通信システムの一例は、セルラ通信システム30等の地球通信システムである。セルラ通信システム30は複数の電波塔を含み得、簡潔にするために、1つの電波塔32が示されている。電波塔32は、配置されたアンテナ34を含み得る。アンテナ34は、車両12~18に配置されたアンテナ36と通信し得る。
【0020】
通信システムの別の例は、衛星40等の地球外通信である。衛星40は、静止衛星等の1つの衛星又は低高度周回衛星若しくは中高度周回衛星等の衛星のコンステレーションであり得る。衛星40は受信アンテナ42及び送信アンテナ44を含む。ベントパイプトランスポンダ46を使用して、車両12~18の1つと衛星制御システム52との間で通信信号を中継し得る。すなわち、車両は、受信アンテナ42に通信されるアップリンク48を生成し得る。衛星アンテナ44はまた、車両12~18へのダウンリンク50を生成することもできる。
【0021】
衛星制御システム52は、アンテナ53を通して衛星40のテレメトリ、追跡、及び制御を制御し得る。衛星制御システム52はまた、衛星40と通信される通信信号を制御することもできる。
【0022】
通信制御システム60は、車両12~18と衛星制御システム52又はセル通信システム30が使用される場合にはセル通信システム30との間の通信の制御に使用し得る。そのような信号は、制御システム60から緊急応答センター62にディスパッチし得る緊急型信号を含み得る。アンテナ61は、通信制御システム60からのワイヤレス通信に使用し得る。
【0023】
ユーザアクセスシステム64は、通信制御システム60と通信し得る。ユーザアクセスシステム64は、非車両オペレータ等の外部ユーザ66が車両システムと通信し、又は位置等の種々の車両12~18に関連するデータを監視できるようにし得る。
【0024】
車両12~18の位置は、GPS衛星70を使用して特定し得る。GPS衛星70により生成された信号は、車両12~18が車両の位置を特定するのに使用し得る。車両位置の特定は、従来通りに特定される車両の経度及び緯度を含み得る。
【0025】
各車両12~18は無線装置80を含み得る。無線装置という用語は、ワイヤレス通信機を意味する。無線装置80は、限定ではなく、車両間、衛星、及びセルラシステム等の複数の異なるタイプのシステムを通してワイヤレス通信するのに使用し得る。車両間の通信について上述したが、通信は、車両内又は車両に接続された無線装置間のものである。無線装置80は、種々のタイプのデータを車両12~18間で通信するのに使用される車両間無線装置であり得る。後述するように、車両の識別子及び位置を通信し得る。しかしながら、車両間メッセージを含む種々の他のタイプのデータを無線装置80間で交換することもできる。車両無線装置80は、セル通信システム30又は衛星制御システム52を通した通信の使用を必要としない直接通信無線装置である。更に後述するように、車両間無線装置80は相互通信のプライマリソースであり得、セルラ通信システム30及び/又は衛星40によってバックアップされる。無線装置80は、衛星40又はセルラ通信システム30として機能することもできる。また、後述するように、セルラ通信システム30は衛星40へのバックアップとして機能し得る。車両間無線装置80は、セルラ通信システム30へのバックアップとして機能し得る。
【0026】
これより
図2を参照すると、車両12~18の無線装置はドローン210を通しても相互通信し得る。ドローン210は、各車両からそのエリアに配置された他の車両にコンテンツを通信するのに使用される中継器212を含み得る。ドローン212は、マスタ車両に配置されたアンテナ35の拡張として機能し得る。コントローラ214は、飛行特性及び車両14、16、及び18からマスタ車両12へ及びマスタ車両12からの信号の中継を制御し得る。したがって、ドローン210はマスタ車両12のアンテナとして機能し得る。中継器は、車両12~18間で相互通信するエリアの拡大に特に適する。
【0027】
これより
図3を参照すると、車両12~18は境界310内で示される。境界310はマスタ車両12からの距離を表す。第3の車両18は境界310に入りつつある。第1の車両14、第2の車両16、及びマスタ車両12は既にグループを形成している。第3の車両18は境界に入りつつある。グループは、車両が安全目的でグループ内の他の車両と相互通信することができるように、所定の境界に入りつつある任意の車両により自動的に形成し得る。車両からの所定の距離が判断される際、第3の車両18にタイムスロットを割り当て得る。すなわち、マスタ車両の距離又は全地球位置が特定される。第3の車両18の位置も特定される。第3の車両18が境界310内にあるとマスタ車両が特定する場合、他の車両12~16と通信するためのタイムスロットが提供される。グループ内の全ての車両の位置はグループに提供し得、それにより、ライダ又は車両オペレータの安全性を改善し得る。
【0028】
これより
図4Aを参照すると、
図1~
図3に示された車両12~18のそれぞれは、画面表示410を含み得る。画面表示410には制御ボタン412A~412Cを関連付け得る。制御ボタンは、表示410の種々の機能を制御するのに使用し得る。車両18がグループに加わった後、
図3において形成されたグループの表示410が示されている。この例では、表示410は車両14の表示に対応し、「あなた」と記される。他の車両12、16、及び18のそれぞれの相対位置も記載される。各車両の方向又は相対進行方向420も記される。
【0029】
近傍車両422を表示することもできる。近傍車両422は、まだグループに入っていない車両であり得る。すなわち、グループからのデータ又はグループへのデータは、車両位置を除き、近傍車両422と車両12~18との間で交換されないことがある。
【0030】
ボタン412A~412Cは、画面表示410に隣接した、別個のボタンであってもよく、又は画面の下に表示されるタッチスクリーン表示ボタンであってもよい。この例では、ボタン412Aは、車両のビューを異なるタイプのビュー又は地図上の高レベルビューに変更し得る「ビュー変更」ボタンに対応する。ボタン412Bは、メッセージを送信できるようにするインターフェースであり得る。ボタン412Cは、信号を他の車両に送信し、本車両に助けが必要なことを通知するSOSボタンであり得る。種々の数のボタンが使用可能である。ボタンの数は、タッチスクリーンボタンの使用により画面が変わる場合、変わり得る。
【0031】
これより
図4Bを参照すると、ボタン412を押した後、画面表示410が表示される。この例では、新しいボタン430A及び430Bが示される。ボタン430Aはメッセージ表示を送信する送信ボタンに対応する。ボタン430Bは前の画面に戻る。この例では、キーボード432は、画面表示410のメッセージインジケータ部分434内にメッセージをタイプするのに使用される。当然ながら、キーボード432は、表示410に関連付けられた車両無線装置により送信し得るメッセージを生成するための種々の文字及び数字を有するタッチスクリーンキーボードであり得る。音声制御もメッセージの生成に同様に使用し得る。
【0032】
これより
図5を参照すると、車両の無線装置80のブロック線図を記載する。システムは、1つ又は複数のマイクロプロセッサを使用して形成されるコントローラ510を有する。コントローラ510はユーザインターフェース512に結合される。ユーザインターフェース512は、単独又は一緒に機能して、ユーザが種々のコマンドを入力又は無線装置を制御できるようにする1つ又は複数の異なるタイプのユーザインターフェースであり得る。この例では、5つのボタン514は、バックライトの減光及び画面上の種々の機能制御等の種々の機能に使用される。ユーザインターフェース512は、無線装置周囲の状況に応じて表示を減光又は増光する周囲光センサ516を含むこともできる。周囲光センサ516は、センサ516において受け取られる光の量に対応する周囲光信号を生成する。
【0033】
ユーザインターフェース512は液晶ディスプレイ(LCD)518を含むこともできる。液晶ディスプレイ518は、先に示した表示410等の種々のメニュー及び表示を表示するのに使用し得る。LCDディスプレイ518はバックライト型であり得、高解像度を有して、種々のタイプのデータ及びインターフェースを提供し得る。
【0034】
ユーザインターフェース512はタッチスクリーン520を含むこともできる。タッチスクリーン520は、画面を横切るスライドジェスチャ等のタッチ及びジェスチャに応答し得る。タッチスクリーンディスプレイ520は、投影容量技術を使用して、表面へのタッチ及びジェスチャを検知し得る。
【0035】
コントローラ510は有線入力/出力(I/O)530に結合することもできる。有線I/O 530に記載されるモジュールは、車両バッテリ又は車両の点火が動作しているとき提供される点火信号等の電源532を含む。有線I/O 530はVHFプッシュツートークモジュール534を含むこともできる。VHFプッシュツートークモジュールは、種々の車両無線装置間での直接的な音声通信を可能にし得る。
【0036】
シリアルモジュール536は、コントローラ510に、車両外又は車両内とシリアル通信する手段を提供し得る。
【0037】
周囲空気温度センサ538は、周囲空気温度をコントローラ510に提供するのに使用し得る。セルラUSBモジュール540は、コントローラ510とセルラ電話等の発信デバイスとの間を有線USB接続できるようにする。
【0038】
USB充電ポート542もコントローラ510と通信して提供することができる。USB充電ポート542は、コンテンツを携帯電話へ又は携帯電話から受信又は送信するのに使用されるポートであり得る。USB充電ポート542はまた、セルラ電話の充電に十分な電流を提供することもできる。
【0039】
コントローラエリアネットワーク(CAN)544を提供し得る。無線装置内で記載される種々のデバイス又はモジュールは、コントローラエリアネットワークと通信し得る。コントローラエリアネットワーク544はまた、車両内の他のセンサ及びアクチュエータと通信することもできる。
【0040】
セキュアカーエリアネットワーク546をシステム内に含めることもできる。セキュアコントローラエリアネットワーク546は、車両内の種々のデバイス間のセキュア接続を可能にし得る。
【0041】
コントローラ510はカメラ548に結合することもできる。カメラ548はNTSCカメラであり得る。当然ながら、1つ又は複数のカメラ548はシステムに組み込み得る。
【0042】
有線I/O 530はオーディオ入力/出力モジュール550を含むこともできる。I/Oモジュール550は、オーディオ出力に対応する種々の出力信号を生成し得る。この例では、オーディオモジュール550は、6つの出力を含む種々の数の出力を提供し得る。コントローラはまた、ジャック又はコネクタを通してインバウンドオーディオ信号を受信することもできる。本開示は2つのオーディオ入力を有する。
【0043】
コントローラ510はまた、Appleインターフェース560に結合することもできる。Appleインターフェース560は、車両がApple(登録商標)デバイスと相互通信できるようにし得る。
【0044】
加速度計/ジャイロメータ562も、車両の状態に関するデータを提供するためにコントローラ510により使用することができる。例えば、加速度計/ジャイロメータ562は、種々の回転モーメント及び加速度計を種々の方向で提供し得る。
【0045】
コントローラ510はまた、eMMCメモリ564を含む種々のタイプのメモリに結合することもできる。eMMCメモリ564は、フラッシュメモリ及びフラッシュメモリを制御する、埋め込まれたコントローラの両方を含む埋め込みマルチメディアコントローラメモリである。
【0046】
コントローラ510に関連付けられた別のメモリは、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)566である。ダイナミックランダムアクセスメモリ566は、プロセッサ機能のためのプログラムコードを記憶するのに使用し得る。
【0047】
リアルタイムクロック568もコントローラ510に結合し得る。リアルタイムクロック568は、時間を維持するために電池を含み得る。リアルタイムクロック568は、全地球測位システムと共に機能するように又は同期するように設定し得る。
【0048】
ワイヤレスモジュール570は、WiFiに結合するためのWiFiモジュール572を含み得る。ワイヤレスモジュール570はBluetoothインターフェース574を含むこともできる。この例では、2つのBluetooth574が提供される。無線モジュール576はワイヤレスモジュール570内に提供することもできる。無線モジュール576は、部分的にコントローラ510により制御される車両間無線機能を提供し得る。無線モジュール576について更に詳細に後述する。
【0049】
ワイヤレスモジュール570は全地球測位システムインターフェース578を含むこともできる。全地球測位システムインターフェース578は、全地球衛星システムとインターフェースし、信号をコントローラ510に中継し得、又は全地球測位システムモジュール578内の信号から車両の位置を特定し得る。
【0050】
ワイヤレスモジュール570は、地上波放送のAM、FM、及びウェザーバンドとインターフェースするAM/FM/ウェザーバンド(WB)インターフェースを含むこともできる。AM/FM/ウェザーバンドモジュール580はスピーカと結合して、種々の信号を可聴的に表示し得る。
【0051】
ワイヤレスモジュール570は、ユーザインターフェース512からの種々の応答に応答して、コントローラ510により制御し得る。すなわち、ユーザインターフェース512の種々の部分はコントローラ510と通信して、無線装置に関連付けられた種々の他の部分がコントローラ510と通信できるようにし得る。ワイヤレスモジュールは、無線装置80のインバウンド及びアウトバウンドデータ及びメッセージの両方を制御し得る。
【0052】
ワイヤレスモジュール570は衛星送受信機582を含むこともできる。衛星送受信機582は、衛星からの信号の受信に使用される。特定の例では、衛星送受信機は、衛星への信号の送信に使用することもできる。
【0053】
セルラ送受信機584もワイヤレスモジュール570の一部であり得る。セルラ送受信機584は、セルラ通信システム30から信号を送受信するのに使用し得る。セルラシステム30は、LTEシステム又は他のタイプのワイヤレス技術であり得る。
【0054】
これより
図6を参照して、無線モジュール576を更に詳細に示す。コントローラ610は、シリアル周辺機器インターフェース612、割り込み出力614、及びGPS入力616を含む。シリアル周辺機器インターフェース612は、信号をコントローラ510とコントローラ610との間で交換する。シリアル周辺機器インターフェース612は、メッセージの送信及び受信の両方に使用される。シリアル周辺機器インターフェース612は、構成信号及び受信メッセージング信号をコントローラ510から受信する。割り込み出力614は、種々の制御機能のためにコントローラ510に通信される割り込みを生成する。
【0055】
GPS入力616は、GPSシステムから1パルス/秒信号を受信する。GPS信号は、衛星からの信号を表し、タイミングと一緒に使用されて、無線装置/車両の位置の三角測量し得る。
【0056】
コントローラ610は、シリアルポートインターフェース622を通して送受信機620と通信する。送受信機620は、フロントエンドモジュール630からの無線信号の送受信に使用される。フロントエンドモジュール630は、受信アンテナ632から受信した信号及び送信アンテナ634に送信される信号の増幅に使用される。無線モジュール576は車両通信に使用し得る。
【0057】
コントローラ610は、信号のタイミング、信号のキュー配置、及び送受信機620とコントローラ510との間の信号の交換を含め、無線装置の機能を制御するファームウェア640を含む。
【0058】
これより
図7を参照して、コントローラ610のファームウェア640について記載する。この例では、インターフェース710はシリアル無線モジュール620と通信する。インターフェース710は、シリアル周辺機器インターフェースマスタ712と通信する。シリアル周辺機器インターフェースマスタ712は、インターフェース710と無線物理(PHY)制御モジュール714との間で通信する。SPIマスタ712は、物理無線制御モジュール714への通信が無線装置を制御し構成するとともに、そこからメッセージングを送受信できるようにするドライバである。無線物理制御モジュール714は無線フレーム制御モジュール716と通信する。無線フレーム制御モジュール716は、無線リンクのフレームタイミングを管理する。無線フレーム制御モジュール716は、タイミングパラメータと構成管理ブロックモジュール718により維持される構成可能パラメータとの混合を使用する。無線フレーム制御モジュール716の無線制御モジュールのタイミングは、GPS時間ベースモジュール720からの1PPSにより無線モジュールの全ての間でグローバルにタイミングがとられる。時間ベースモジュール720は、時間ベースモジュール720を通してGPS信号722を受信する。
【0059】
無線フレーム制御モジュール716は電力増幅器制御ブロック730と通信する。電力増幅器制御ブロック730は、送信出力電力の通信に使用される適切なアンテナを選択するようにフロントエンドモジュール630を制御する。
【0060】
送信メッセージ処理モジュール732は、適切なフレームタイミングに基づいて適切な送信キューから送信される次のメッセージの取得を調整する。送信メッセージ処理モジュール732は、高速パイプ送信キュー734、低速パイプキュー736、及びビーコンパイプキュー738と通信する。
【0061】
受信メッセージ処理モジュール740は、無線モジュール576において受信された受信メッセージを処理する。メッセージは、フレームチェックされ、検証され、フレーム内のどこでメッセージが受信されたかを示すようにラッパーが追加され得る。次に、有効メッセージは受信メッセージキュー742に配置される。フレーム内のどこでメッセージが受信されたかを知ることにより、発信元の無線モジュール又はノードをそこから特定し得る。ホストアプリケーションインターフェース750は、受信したホストメッセージを処理し、システム内の種々のブロックにデータを転送するか、又は動作をディスパッチする。ホストAPIモジュール750は、構成管理モジュール718、高速パイプ送信キュー734、低速パイプキュー736、ビーコンパイプキュー738、及び受信メッセージキュー742と通信する。ホストAPIモジュール750はまた、GPS時間ベースモジュール720と通信することもできる。ホストAPIモジュール750はまた、上述したキューからメッセージを検索し、転送する。ホストAPIモジュール750はまた、SPIスレーブモジュール752と通信する。SPIスレーブモジュールは、ホスト510との、より詳細にはシリアル周辺機器インターフェース、割り込み出力614、及びGPSユニット616とのメッセージの送受信を可能にする。無線モジュール576はSPIスレーブデバイスとして機能する。
【0062】
構成管理モジュール718は、永続的パラメータ及び非永続的パラメータの両方である構成可能無線パラメータを維持する。構成管理モジュール718はまた、フレームタイミング、RF周波数選択、並びにグループ番号及び関連データも実行する。構成管理モジュール718はまた、更に後述するように、周波数ホッピングの周波数も維持する。
【0063】
これより
図8を参照して、コントローラ510の詳細を更に詳細に示す。ホスト510は、以下のモジュールにおいて記載される種々の機能を実行するのに使用し得る。コントローラ510は、種々のマスタ機能の実行に使用し得る。グループ内の全ての無線装置は、マスタ無線装置として機能する能力を有し得る。しかしながら、マスタ又はリーダーが上述したように選ばれると、グループが終わるまでマスタは維持される。ブロック810において、距離モジュールを使用して、グループへの距離を特定する。グループマスタへの距離特定モジュール810は、グループ内の車両のGPS座標を受信する。車両が所定の距離内のグループに参加する場合、参加する無線装置は後述するようにグループに参加し得る。ブロック812において、グループリスト識別子記憶モジュールは、無線装置のグループ内の無線装置のリストを維持する。
【0064】
比較モジュール814は、マスタ無線装置への近傍無線装置の距離を比較するのに使用される。距離は、グループへのエントリを可能にするのに使用し得る。
【0065】
周波数ホップ制御モジュール816は、無線装置の周波数ホッピングを制御する。すなわち、グループは全て同時に周波数ホッピングし得、それにより、相互通信が行われる。周波数ホッピングについて更に詳細に後述する。
【0066】
優先度モジュール818は、種々の信号の優先度付けに使用される。例えば、SOS信号又は緊急車両信号は、種々の他のタイプの通信信号よりも高い優先度を有し得る。グループメンバーシップモジュール820は、グループ内の種々の無線装置のノードを識別するのに使用し得る。各ノードには通信のためのタイムスロットが割り当てられる。
【0067】
衛星送受信機822はまた、制御モジュール510内に含まれてもよい。衛星送受信機モジュール822は、衛星へ及び衛星から通信し得る。
【0068】
セルラ送受信機モジュール824は、電波塔アンテナから信号を送受信する。
【0069】
無線送受信機モジュール826は、1つ又は複数の無線装置から信号を送受信する。ドローン制御インターフェース828はドローンを制御する。すなわち、通信信号は両方ともドローンを通して渡され、ドローンの位置はドローン制御インターフェース828を使用して制御し得る。送受信機の全てが通信システムで必要とされるわけではないことに留意されたい。例えば、衛星送受信機822又はセルラ送受信機モジュール824は容易になくし得る。しかしながら、RF送受信機826はまた、衛星送受信機822及びセルラ送受信機824のバックアップであることもできる。
図8に記載される種々のモジュールの詳細について以下により詳細に説明する。
【0070】
制御モジュール510は、パケット中継モジュール830を含むこともできる。中継リスト832はパケット中継モジュール830と通信する。パケット中継モジュール830は中継リスト832を維持する。パケット中継モジュールは、グループ内の各ノード又は無線装置が、他のノードと通信することができる限られた無線範囲を有することを認識する。空間多様性に起因して、ノードは2つの異なるグループに分割し得る。しかしながら、通信することができるノードのサブセットがある限り、ノードは、他のノードへのパスを間接的に形成することができ、したがって、範囲内ノードと範囲外ノードとを接続する手段が可能である。中継リスト832は、ノード及びノード間の通信態様のリストである。すなわち、幾つかのノードはアクティブであり得、幾つかのノードは非アクティブであり得、幾つかのノードは中継し得る。パケット中継モジュール830は、定期的な更新として他のノードに通信し得るノード状態のアレイである。この詳細について更に詳細に後述する。
【0071】
これより
図9を参照して、RFメッセージフォーマットの線図を記載する。長さ部分912及びペイロード部分914を有するRFメッセージ910を示す。長さ部分912は、ペイロード914の長さについての指示を提供し得る。長さ部分912は1バイトであり得、ペイロード部分は、この例では最大部分45バイトであり得る。長さゼロはホストメッセージを示し得る。長さ1は無線メッセージを示し得る。長さの最上位ビットは、メッセージの宛先の定義に使用し得る。メッセージタイプ及び循環冗長チェックは、より詳細に後述するように、無線ハードウェア内に提供し得る。RFメッセージ910は、高速パイプ送信キュー734、低速パイプキュー736、及びビーコンパイプキュー738を通して通信するメッセージに適用される。低速パイプキュー736は長距離キューと呼ぶことができ、一方、高速パイプは短距離キューと呼ぶことができる。
【0072】
これより
図10を参照して、制限付き無線装置の長距離(低速パイプ)通信チャートを記載する。
図10に示されるチャートは、長距離公称データレートは毎秒1563バイトを有し、各メッセージ長は最大で合計45バイトである。チャート1010は許容最大ユーザ数、ビット/ユーザ/秒、及び許容される最大量のユーザ数が変更される場合の待ち時間を示す。1行目は、92ビット/ユーザ/秒及び待ち時間速度4秒を許容する最大許容ユーザ数2を有する。許容最大ユーザ数が5である場合、ビット/ユーザ/秒は36.8秒であり、待ち時間は概ね10秒である。許容最大ユーザ数が10である場合、ビット/ユーザ/秒は18.4であり、待ち時間は20秒である。許容最大ユーザ数が20である場合、ビット/ユーザ/秒は9.2であり、待ち時間は40秒である。各メッセージ持続時間は382ミリ秒であり得る。
【0073】
全体無線パラメータはRF帯域幅62.5キロヘルツを有し得る。長距離8、短距離6、及びビーコン間隔6の拡散係数が設定される。送信は30dBm又は1ワットであり得る。可能な257の可能なRFチャネルのうちの53を使用し得る。複数のホップ表を使用することもできる。最大分離時間400ミリ秒を有する256個のホップ表を使用し得る。システムは時分割多元アクセスを使用し得る。
【0074】
周波数ホップスペクトル拡散動作は、902メガヘルツと928メガヘルツとの間で実行し得る。表1012に、通信中の無線装置の短距離特性の例の1つが記載される。短距離無線では、この例における公称データレートは4688bpsである。メッセージ長は概ね46バイトである。上述したように、短距離信号、長距離信号、及びビーコン信号のそれぞれは最大で合計46バイトであり得る。この例では、後述するように、より多くのデータを短距離で通信し得る。この例では、2人のユーザが許容される場合、毎秒920ビットを待ち時間2.4秒で通信し得る。これは、表1010の長距離信号よりも10倍高速である。5人の最大ユーザが許容される場合、368ビット/秒/ユーザを待ち時間1秒で通信し得る。許容される最大量のユーザが10である場合、ビット/ユーザ/秒は184であり、待ち時間は2秒である。ユーザの最大量が20である場合、ビット/ユーザ/秒は92であり、待ち時間は4秒である。短距離信号のメッセージ持続時間は101ミリ秒である。
【0075】
ビーコン信号に関しては、公称データレートは4688ビット/秒が記載される。上述したように、メッセージ長は合計で46バイトであり得るが、ビーコンは278シンボルのプリアンブルを有し得る。ビーコン信号を用いて毎秒92ビットを通信し得、メッセージ持続時間は380ミリ秒であり、メッセージ待ち時間は2秒である。
【0076】
時分割多元アクセス(TDMA)を使用することにより、競合のないアクセスシステムを使用し得る。ノード当たりの専用帯域幅が提供され、決定論的待ち時間により、後述するように、高速パイプ及び低速パイプの両方で十分且つ予測可能な通信が保証される。
【0077】
これより
図11を参照すると、本例では、許容ユーザの最大量が10である場合、フレーム1110は10個のタイムスロット1112に分割される。この例では、各フレームは20秒又は20000ミリ秒である。各タイムスロット1112は2000ミリ秒である。したがって、1分当たり3つのフレームがある。各無線モジュール又はノードには、グループ内の番号が割り当てられる。グループ内のメンバ数に応じて、
図10において先に示されたように、データ転送を最適化するように、各ノードに1つのタイムスロット全体、複数のタイムスロット、又はタイムスロットの部分を割り当て得る。タイムスロットは1分の冒頭において、以下の式:INT((sec/2)%10)により付番される。
【0078】
これより
図12を参照して、グループサイズの関数としてのタイムスロット数分布を記載する。以下の例では、1行目における許容最大ノード数は2である。したがって、タイムスロット数/ノード/フレームは5である。許容最大ノード数が5である場合、タイムスロット数/ノード/フレームは2である。許容最大ノード数が10である場合、タイムスロット数/ノード/フレームは1である。許容最大ノード数が20である場合、0.5タイムスロット/ノード/フレームが示される。
【0079】
これより
図13Aを参照して、低速パイプ1312、高速パイプ1314、及びビーコンパイプ1316を有するタイムスロット1310が示される。この例では、低速パイプは400ミリ秒である。高速パイプは1200ミリ秒であり、ビーコンパイプは400ミリ秒である。タイムスロット全体は2000ミリ秒又は2秒である。パイプ1312、1316のそれぞれは固定持続時間であり、常にフレーム内に存在する。各ノードは、割り当てられたパイプをタイムスロット内で送信するために、保証された競合のない時間期間を有する。
【0080】
これより
図13Bを参照して、チャネルホッピング周波数に関するフレーム1310を示す。各2秒RFフレームにおいてホップするチャネル数は6である。400ミリ秒長の1周波数が低速パイプに設定される。高速パイプ1314は、各ノードに対応する10個の部分1320に分割される。したがって、この例では、高速パイプは部分F0~F9を有する。この例では、3つの高速パイプ部分が周波数ホップに対応する。したがって、高速パイプは3つの周波数ホップC1、C2、及びC3を有する。最後の高速パイプ部分F9(この例では10番目)は、第4のチャネルC4を有する。ビーコン1316はまた、対応するチャネルホップ周波数C5も有する。スロット前後の保護帯域及び高速パイプが分割される方法が120ミリ秒~360ミリ秒の期間内であるため、各チャネルの滞留時間は400ミリ秒というFCC限界下である。
【0081】
これより
図14を参照して、無線装置を動作させる方法の線図表現を記載する。状態1410において、無線装置はアイドルである。状態1412において、無線装置は電源投入され、スキャン1414が実行される。グループ番号が割り当てられ得(1416)、1418において、新しい又は参加する無線装置がグループに加わる。スロット番号が無線装置に割り当てられる(1420)。システムは、1422においてライド(又は車両動作)モードも含み、ライドモードでは、ノード毎に指定されたタイムスロット中、信号が交換される。1422において、車両へのライド又は動作が実行された後、1424において、無線装置はグループを去り得る。グループはチャネルホップ表使用を特定し、一方、サイズはグループにおけるライダの最大数である。幾つかの例では、グループのサイズはファクタではないことがある。すなわち、グループは最大サイズを有さないことがある。グループ番号が割り当てられる場合、より詳細に後述するように、グループのマスタ又はリーダーにはスロット0が割り当てられることに留意されたい。
【0082】
これより
図15を参照して、低速パイプメッセージ1512前後の両方を示す、保護時間1510を有する低速パイプ1312を示す。この例では、低速パイプ持続時間は400ミリ秒であり、一方、低速パイプメッセージ持続時間は382ミリ秒である。各保護時間1510は9ミリ秒であり得る。
【0083】
これより
図16Aを参照して、複数のスライス1610を有する高速パイプ1314を示す。高速パイプ1314は、低速パイプ1312と比較して高速及びより短距離が指定される。高速パイプは10個のスライスを有し、各スライスはグループ内の各ノードに対応する。高速パイプのより低い待ち時間は、より高速を提供する。高速パイプ内の各スライスは保護時間1612を含む。各保護時間の間には、高速パイプスライスメッセージ1620がある。高速パイプ持続時間は1200ミリ秒である。高速パイプスライス持続時間は120ミリ秒である。この例では、高速パイプメッセージ持続時間は101ミリ秒であり、高速パイプ保護時間は9.5ミリ秒である。
【0084】
これより
図17A及び
図17Bを参照して、ビーコンタイプ1316を詳細に示す。ビーコンパイプは、マスタ無線装置又はグループの無線装置によって送信されたビーコンメッセージを含む。ビーコンメッセージングは、近傍グループを見つけるために、関連付けられていないノードの参加データを提供する。ビーコンは、関連付けられていないノードが参加することができるように、グループについてのデータを含む。上述したように、ビーコン1316の持続時間は400ミリ秒である。保護部分1710は10ミリ秒であり、ビーコンメッセージ1712は380ミリ秒である。ビーコンメッセージ1712は、ビーコンプリアンブル1720及びビーコンペイロード1722を有する。ビーコンプリアンブル1720及びビーコンペイロード1722は合わせて約380ミリ秒である。ビーコンプリアンブル1724中、無線ハードウェアのキャリア活動検出機能を次の周波数に切り替えることができる。1つのビーコンパイプ持続時間内で潜在的な周波数の全てをリッスンすることはできない。しかしながら、この例では、3つのビーコンパイプ間隔により、全ての周波数をスキャンすることができる。
【0085】
図17Bは送信ビーコンであり、一方、受信ビーコン1730が
図17Cに記載される。
【0086】
図18A~
図18Iは、高速パイプ、低速パイプ、及びビーコンパイプの種々の部分を含む。同じデータを高速パイプ及び低速パイプで通信し得る。高速パイプはいくらかの追加データを含み得る。
【0087】
これより
図18Aを参照すると、通信システムで使用されるパケット1810はそれぞれ、プロトコル識別子バイト(PID)1812を含む。各パケットはまた、循環冗長チェックバイト1814等のチェックサムを含むこともできる。CRCパケット後、プロトコル固有データ部分1816を含むこともできる。プロトコルIDは、循環冗長チェックが誤差の判断を助ける際、パケットのタイプを識別する。
【0088】
これより
図18Bを参照すると、グループIDパケットはグループサイズ1818及びグループ識別子1820を含み得る。グループサイズ1818は6ビットであり得、1~63の範囲である。グループ識別子は0~1023(10ビット)の範囲であり得る。グループサイズ及びグループ識別子は一緒に2バイト(16ビット)である。グループサイズは任意選択的な特徴であり得る。
【0089】
これより
図18Cを参照すると、GPS緯度及び経度をプロトコル固有データとして提供することできる。緯度部分1822及び経度部分1824は合計で8バイトを含み得る。
【0090】
これより
図18Dを参照すると、高度1826を提供することもできる。高度はメートル単位であり得、2バイトに対応する。
図18D及び
図18Cにおける高度データ及びGPSデータはそれぞれ、GPS信号から取得し得る。
【0091】
これより
図18Eを参照して、別の無線装置のテキストメッセージを含み得るメッセージ識別子が記載される。通知の表示に使用されるシーケンス番号は、1828において3ビットとして記載される。識別子部分1830は4又は5ビットを有し得、データのタイプを示し得る。例えば、識別子ビットにおけるゼロは、メッセージがないことを示し得、したがって、プレースホルダである。プレースホルダは、無線装置の既知の最後の位置を通信するようにデフォルト設定することもできる。識別子「1」はSOSを示し得、したがって、車両を優先順位付けし得る。他のタイプの識別子を提供することもできる。
【0092】
他のタイプのデータは、データの1バイトを使用する速度、障害コード(クラッシュ、ストール、電池)、スロット、色(後述する中継目的で)、度数単位のデータの1バイトを使用する進行方向、並びに3バイト及び24の循環冗長チェックを有する車両識別子を含む。車両識別子は車両識別番号又は何らかのタイプのシリアルナンバーであり得る。
【0093】
車両情報バイトを
図18Fに示す。この例では、ギア部分1840は全て、オートマチックトランスミッションのギアを生成するタイプ部分1842として使用し得る。
【0094】
これより
図18Gを参照すると、パイプ構成パケット1850が記載される。このパケットでは、8バイトが使用され、そのうちの2バイトは拡散パケット1852に対応し、2ビットは符号化レート1854に対応し、4ビットはペイロードサイズ1856に対応する。このようにして、高速パイプ及び低速パイプのそれぞれの拡散係数、符号化レート、及びペイロードサイズは、ノード無線装置に通信し得る。
【0095】
これより
図18Hを参照すると、グループ占有パケットは、グループの占有スロットの通信において4バイトであり得る。
【0096】
これより
図18Iを参照すると、グループ参加確認応答パケットは、スロット部分1862において1バイトを用いるスロット識別子及びスロット識別子1864に3バイトを有する。
【0097】
これより
図19Aを参照して、ビーコンパケット1316が記載される。ビーコンパケット1316のこの表現では、プロトコル識別部分1910におけるプロトコル識別子(PID)は、パケットがビーコンパケットであることを示す。循環冗長チェック部分1912が記載される。グループ識別子1914、時間部分1916、高速パイプ構成部分1918、低速パイプ構成部分1920、GPS部分1922、グループ占有部分1924、グループ確認応答部分1926、及び名前部分1928を全てビーコンパケット1316に含め得る。
【0098】
代替的には、新しいグループユーザはグループ占有情報を使用し、潜在的なスロットを使用に選び得る。参加動作の一環として、時間のほんの一部、ユーザは選ばれたスロットをランダムにリッスンする。新しいユーザが選ばれたスロットで別の無線装置を聞く場合、新しいグループユーザは対立があることを知る。次に、新しいグループユーザは、パケットを受信しているスロットによって決定される別の利用可能スロットに切り替わる。このリッスン及びスロット切り替えは進行中の動作であり、したがって、マスタはスロットをライダに割り当てる必要がない。
【0099】
これより
図19Bを参照すると、11であるプロトコルID(PID)がPID部分1930に記載される。CRC部分1932も含まれる。PID部分1930において、メッセージ部分1934、車両識別子1936、ギア等の車両情報パケット、及びSOSタイプ1938を提供し得る。GPS部分1940、グループ識別子部分1942、高度部分1944、速度部分1946、車両進行方向部分1948、及び名前部分1950は全て、第1のノードパケットに記載し得る。
【0100】
これより
図19Cを参照すると、上述したように、低速パイプパケットはより少ないデータを含み得る。この例では、プロトコル識別子部分1960における12であるプロトコル識別子は、低速ノード又は低速パイプパケットを表す番号12である。CRCは部分1962において提供される。メッセージ部分1964、車両識別子部分1966、及びGPS部分1968は全て、低速パイプパケット1312に含め得る。
【0101】
これより
図20を参照して、タイムスロット使用とグループ内のノード数とを表に示す。表は第1のRFフレーム2010を有する。第2のRFフレームは2012に示される。表は、種々のサポートグループサイズでのRFフレーム内のタイムスロットの低速パイプ使用を示す。例えば、2つのノード、5つのノード、10のノード、及び20のノードは全て、ノードの最大数として示されている。各タイムスロットにおいて、ノード0はマスタ無線装置に対応し、その他の番号はノードに対応する。フレーム1において、1つ置きのタイムスロットは第1のノードに対応する。5ノードが用いられる場合、ノードはRFフレーム毎に2回使用される。10ノードが用いられる場合、各ノードは10個のタイムスロットの1つを使用する。20ノードが用いられる場合、第1及び第2のRFフレームの各タイムスロットが使用される。表はまた、高速パイプ内のスライスの使用も示す。すなわち、低速パイプの視点から見た場合、タイムスロット毎に1つのみの低速パイプが提供される。タイムスロットは全てスライスに分割され、種々のスライスの反復率及びタイムスロット当たりのスライス数も示される。すなわち、高速パイプを参照した場合、参照フレーム1及び参照フレーム2は連続スライスに対応し得る。
【0102】
これより
図21Aを参照して、マスタ無線装置及び他のノードの無線装置でのRFフレームへの送信イベント数を記載する。グループ形成の時間に対応するグループ参照時間が知られ、現在時刻がGPSシステムから知られると、各ノードのグループ形成から経過した送信イベント数、ひいては現在送信周波数を特定し得、グループ参照時間を使用して、周波数表オフセットへのインデックスをグループオフセットとして使用し得、ノード番号を第2のオフセットとして使用し得る。グループオフセットは、2つのグループが同じグループ番号を有する確率及び衝突頻度を下げる。第2のオフセットは、周波数ジャミング信号が所与の時間において全てのノード通信を損なう恐れがあるオフセットを低減する。2つのノードがシステムで使用される場合、10の低速パイプ通信、100の高速パイプ通信を行い得、20のビーコン通信を行い得る。5つの最大ノードが提供される場合、4の低速通信、40の高速通信、及び20のビーコン通信を行い得る。最大ノードが10である場合、2つの低速通信、20の高速通信、及び20のビーコン通信を行い得る。20の最大ノードがシステムにおいて提供される場合、1つの低速通信、10の高速通信、及び20のビーコン通信を行い得る。
【0103】
代替的には、マスタがない(全ての無線装置がビーコンを送信する)システムでは、送信イベントの最大数は、上述したマスタの数になる。しかしながら、この数は低減し得る。
【0104】
これより
図21Bを参照して、マスタノード又は他のノードのそれぞれの1つのRFフレームにおける送信イベントを示す。述べたように、マスタノードは、ビーコン及びデータの両方を通信する。最大ノード2の場合、65の送信イベント及びマスタノード以外の各ノードで55の送信イベントが行われる。最大ノード5がシステム内で提供される場合、マスタで32の送信イベント及び各他のノードで22の送信イベントが提供される。10が最大ノード数である場合、21のマスタ送信及び11の送信イベントが形成される。最大ノード20が提供されるシステムである場合、15.5のマスタ送信イベントが行われ、一方、5.5の個々のノードイベントが行われる。当然ながら、
図21A及び
図21Bに記載される表は、
図20に示されるタイムスロット使用から導出し得る。
【0105】
これより
図22を参照して、先の図に対応する通信信号を形成する方法を記載する。ステップ2210において、周波数ホップパラメータ並びに低速パイプの持続時間、高速パイプの持続時間、各スライスの持続時間、及びビーコンパイプの持続時間等のタイムフレームパラメータを含め、種々のタイプのタイムフレームパラメータが確立される。ステップ2212において、タイムフレームは複数のタイムスロットに分割され、各タイムスロットはノード識別子を有する。上述したように、ノード識別子は複数の可聴ノードの1つに対応する。ステップ2214において、タイムスロットノード識別子がグループ内の各車両無線装置に提供される。タイムスロットノード識別子が割り当てられる場合、未使用タイムスロットが提供される。ステップ2216において、低速パイプデータがグループの各ユーザデバイスに生成される。ステップ2218において、データがタイムスロットに対応する1つのノードに挿入される。ステップ2220において、高速パイプデータがグループ内の各ノードに生成される。高速パイプデータがグループのノードの1つによる送信に望まれない場合、ステップ2220においてプレースホルダを生成することもできる。ステップ2222において各ノードの高速パイプデータ又はプレースホルダデータは、キューに配置された順序でパイプに配置される。すなわち、高速パイプ及び低速パイプは両方とも、無線装置内にキューを有し、したがって、高速パイプ又は低速パイプ内で提供されるコンテンツは順序通りに通信される。ステップ2224において、ビーコンデータがマスタ無線装置において生成される。ビーコンデータは、
図18に示される種々のタイプのデータを提供し得る。ステップ2226において、ビーコンデータがマスタ無線装置から通信される。
【0106】
ステップ2228において、マスタ無線装置はグループ内の無線装置のグループを維持する。
【0107】
これより
図23を参照して、システムを動作させる方法を記載する。ステップ2310において、マスタと他の無線ノードとの間で通信するプロトコルが記載される。プロトコルは詳細に上述されている。マスタ無線装置が動作し、ノード内の他の無線装置が動作するために、ステップ2320は、マスタ無線装置及び任意の参加無線ノードにおいてGPSロックを取得する。ステップ2314において、ビーコンメッセージがマスタ無線装置から送信される。上述したように、ビーコン送信メッセージは、ビーコンペイロードと比較して比較的長いプリアンブルを含む。ステップ2316において、グループに参加するためのグループビーコンデータが提供される。
図18では、グループ識別子及びユーザノードを含むグループに参加するための種々のタイプのデータが提供される。ステップ2318において、ビーコン送信メッセージは参加データと共にマスタシステムから通信される。ステップ2320において、参加無線ノードは、プリアンブルに可能な全ての周波数をスキャンし、次のホッピング周波数に切り替える。上述したように、これは、
図21A及び
図21Bを参照しての説明を含めて種々の箇所で上述したように参加データに基づいて計算し得る。
【0108】
これよりステップ2322を参照すると、参加ノードにおいて、マスタシステムが近傍にあるか否かが判断される。参加データにおいて、マスタシステムのGPSロケーションが通信される。参加無線装置のロケーションも既知である。したがって、複数のグループ識別子が参加無線装置により取得される場合、近傍グループは参加し得る。
【0109】
ステップ2324において、グループ形成時及び現在時刻が、ビーコンの参加データに基づいて周波数ホップを決定し得るように送信イベント数の決定に使用される。周波数を決定する別の方法は、グループ数及びGPS時刻の使用である。すなわち、グループ形成時刻は使用されないことがある。ステップ2325において、グループの各メンバのタイムスロット中、データが送信される。ステップ2326において、参加データにおいて識別されたタイムスロット中、欠損データを探してタイムスロットを監視し得る。マスタシステムは使用済みノード識別子を提供し得る。ステップ2328において、データは参加無線装置から送信し得る。ステップ2328の送信は、ステップ2330において、識別されたタイムスロット中、マスタ無線装置において受信される。ステップ2332において、ノードが利用可能な場合、ステップ2334において、タイムスロットが参加無線装置又は第1の無線装置に割り当てられる。ステップ2336において、確認応答信号が第1の無線装置に通信され、ステップ2338において、最近参加した無線装置により使用されているノードに対応するようにグループビーコンデータが更新される。
【0110】
再びステップ2332を参照すると、ノードが利用可能ではない場合、ステップ2350が実行され、マスタ無線装置は確認応答信号を送信せず、ステップ2352において、参加無線装置に対して異なるタイムスロットを識別し得る。ステップ2352後、ステップ2338において、参加無線装置から再びデータを送信し得る。
【0111】
これより
図24を参照して、マスタ無線装置からグループを開始する方法を記載する。ステップ2410において、グループを形成する場合、マスタ無線装置からのスキャンが実行される。これは、マスタ無線装置への電源投入後に行い得る。ステップ2412において、スキャンステップ中に前に受信されていない一意のグループコードが実行される。すなわち、ステップ2410において、受信可能な全ての隣接グループのグループ識別子を提供し、監視し得る。ステップ2412において、先に使用されていない一意のグループが取得される。ステップ2414において、グループコード及び他の参加データを含むビーコン信号が生成される。ステップ2416において、無線装置のグループ外からの参加信号が形成される場合、ステップ2418において、上述したようにノードに割り当て得る。ステップ2416において、無線信号がグループ内から参加する場合、ビーコンデータを引き続き通信し得る。このようにして、マスタ無線装置は、潜在的にグループに参加することができる新しい信号を探して常時監視する。
【0112】
これより
図25を参照すると、無線装置が近くにある場合、グループの一部ではない参加無線装置はグループに自動的に参加し得る。ステップ2510において、上述したようにマスタ車両及び複数の車両を有するグループが確立される。ステップ2512において、第1の通信信号が、グループ内にはない第1の車両から生成される。ステップ2514において、第1の車両からの第1の通信信号が、マスタ車両において受信される。ステップ2516において、第1の通信信号に関連付けられた識別子が識別子のグループリスト内にあるか否かが判断される。第1の通信信号からの車両識別子が第1のグループ内にある場合、プロセスはステップ2518において終了する。
【0113】
再びステップ2516を参照すると、車両識別子が、マスタ無線装置における識別子のグループリスト内にない場合、ステップ2520が実行される。ステップ2520において、第1の車両の第1の位置が第1の通信信号から取得される。ステップ2522において、マスタ無線装置の位置が特定される。ステップ2520及び2522は両方とも、各無線装置において受信されるGPSデータを使用して実行し得る。ステップ2524において、第1の車両位置及びマスタ車両位置は比較モジュールにおいて比較されて、それらの間の距離が特定される。ステップ2526において、2つの車両間の距離が所定の距離内であるか否かが判断される。距離が所定の距離内にない場合、第1の車両及びマスタ車両が十分に遠く離れていることを意味し、プロセスはステップ2518において終了する。ステップ2526において、距離が所定の距離内である場合、ステップ2528が実行され、第1の車両をグループに自動的に追加する。ステップ2530において、他の車両と通信するためのタイムスロットが第1の車両に割り当てられる。ステップ2532において、低速パイプ又は高速パイプのいずれかのタイムスロットを使用して位置がグループに通信される。再びステップ2526を参照すると、距離が所定の距離内である場合、ステップ2528~2532と比較して代替のステップを実行することもできる。ステップ2540におけるマスタ車両は、近傍車両の位置を全ての他の車両に通信し得る。このようにして、近傍車両は、ステップ2528~2532に記載されるようにグループに必ずしも参加する必要はない。
【0114】
これより
図26を参照して、緊急車両を扱う方法を記載する。ステップ2610において、各マスタ車両において複数の無線装置のグループが形成され、複数の車両無線装置が各グループに存在する。すなわち、複数のマスタ車両は、交わらない複数のグループのそれぞれを形成し得る。各無線装置は1つのグループの一部のみであり得る。ステップ2612において、グループ形成前、グループのタイムスロットプロトコルが確立される。各マスタ無線装置は、通信するために緊急車両のタイムスロットを確保する。ステップ2614において、緊急車両を探してグループをサーチする。ステップ2616において、緊急車両は、通信するための所定のタイムスロットを使用して各複数の車両に参加する。送信時、競合が生じる場合、最近傍グループを選択し得、競合タイムスロット中、交互にし得る。ステップ2618において、タイムスロット中、位置信号及び他のデータをグループ又は2つ以上のグループに通信し得る。緊急車両のタイプ及び緊急メッセージ等の車両識別子を通信し得る。例えば、システムをスノーモービルに使用する場合、グルーマーメッセージ及び速度を通信し得、それにより、種々の車両に低速で移動中の緊急車両の位置を警告し得る。
【0115】
ステップ2620において、緊急車両に対応する表示を各グループメンバにおいて生成し得る。警告メッセージを表示することもできる。
【0116】
ステップ2622において、緊急車両は、緊急信号を提供し得るように、他の近傍グループを引き続きスキャンし得る。
【0117】
ステップ2624において、例えば、マスタ車両がRF範囲を逸脱したため、グループ識別子がもはや別のマスタから受信されない場合、利用可能なグループはもはや、その特定のグループに関連付けられたタイムスロット中、通信することができない。したがって、ステップ2624において、利用可能なグループは削除される。ステップ2624後、ステップ2614は、緊急車両において他のグループをスキャンする。
【0118】
これより
図27を参照して、衛星を使用して通信する方法を記載する。上述したように、衛星及び衛星システムは通信システムの一例である。ステップ2710において、通信信号が車両無線装置において生成される。ステップ2710において、衛星を通して通信しようとして、提供される。すなわち、通信信号を生成又は車両無線装置のアンテナを通して通信し得る。ステップ2714において、ステップ2712において通信する車両無線装置において、応答信号が予期される。しかしながら、特定の時間後、応答が来ないことがある。ステップ2716において、衛星への通信実行が成功したか否かが判断される。確認応答信号を車両無線装置に通信して、ステップ2712における通信を成功と見なし得る。ステップ2716において通信が成功しない場合、ステップ2718はセルラシステムを通して通信しようと試みる。ステップ2720において、セルラシステムからの応答が予期され、したがって、システムにより時間量を重み付けして、セルラシステムへの通信が成功したか否かを判断し得る。ステップ2722において、セルラシステムとの通信が成功したか判断される。上述したように、確認応答信号又は別のタイプの応答信号が受信される場合、セルラシステムとの通信は成功である。ステップ2722により、通信が成功ではないと判断された後、ステップ2724は双方向無線装置を用いて第1の通信信号を通信する。このようにして、セルラシステムを使用して衛星システムをバックアップし得、双方向無線システムを使用してセルラシステムをバックアップし得る。しかしながら、車両間無線装置を衛星システムのバックアップに使用することもできる。
【0119】
再びステップ2716及び2722を参照すると、衛星への通信が成功であり、セルラシステムへの通信が成功したか否か、ステップ2730が実行される。ステップ2730において、通信信号が別のユーザ宛てであるか否かが判断される。別のユーザ宛てではない場合、システムはステップ2732において終了する。信号が別のユーザ無線装置宛てであった場合、システムは
図28において動作を継続する。
【0120】
図28において、ステップ2810は、第1の無線装置において、第2の無線装置宛ての通信信号を生成する。ステップ2812において、通信信号は、車両間無線装置を使用して第1の無線装置から第2の無線装置に通信される。ステップ2814において、応答が第2の車両無線装置から受信されたか否かが判断される。応答が第2の車両無線装置から受信された場合、ステップ2816はプロセスを終了する。再びステップ2814を参照すると、応答を第2の車両から受信しなかった場合、ステップ2818はセルサービスが利用可能であるか否かを判断する。セルサービスが利用可能な場合、ステップ2820は信号をセルラサービスに通信する。ステップ2822において、応答が第1の無線装置から受信されたか否かが判断される。応答が受信された場合、首尾良い通信が実行され、したがって、システムはステップ2824においてプロセスを終了する。
【0121】
再び2822を参照すると、応答をセルラサービスから受信しない場合、又はステップ2818においてセルラサービスが利用可能ではない場合、ステップ2830は信号を衛星に通信する。衛星信号の受信に成功した場合、上述した方法と同様にして応答信号を生成し得る。ステップ2830後、送信成功が受信された場合、ステップ2832は車両無線装置からの応答を生成する。第2の車両無線装置からの応答が受信されない場合、タイムスロット中、通信信号が通信されるステップ2812が実行される。ステップ2832において、応答が提供される場合、ステップ2824が再び実行され、プロセスは終了する。
【0122】
これより
図29を参照すると、ステップ2910において、
図1に示される等の通信センターとの通信を実行し得る。通信センターへのアクセスは、インターネット等を通してグループ内の人々との通信を望む外部者により取得し得る。ステップ2912において、信号は車両識別子と共に通信センターから通信される。信号は、通信センターから発信されたものではなく、種々の他の場所から発信されたものであり得る。ステップ2914において、衛星を通して車両無線装置と通信しようという試みを実行し得る。ステップ2916において、応答が受信されない場合、ステップ2918はセルラシステムを通して通信しようと試みる。ステップ2918後、ステップ2920は、応答がセルラシステムから受信されたか否かを判断する。応答は確認応答信号又は何らかの他のタイプのデータ信号であり得る。応答が受信されない場合、システムは別のグループメンバ22と通信しようと試みる。このようにして、メッシュネットワークを種々の車両間に形成し得、1つの車両が別の車両又は別の通信システムから通信を中継し得る。
【0123】
再びステップ2916及び2920を参照すると、ステップ2916における衛星と通信する試み又はステップ2920におけるセルラシステムと通信する試みが実行され成功する場合、ステップ2930は、第1の無線装置において、通信信号において受信されたデータを示す画面表示を生成し得る。
【0124】
これより
図30を参照して、複数の信号が受信デバイスで使用されないようにする方法を記載する。
図28及び
図29に記載される通信を試みる代わりに、
図30は、送信デバイスが無線信号を送信できるようにする。冗長信号の使用回避が受信デバイスにおいて実行される。ステップ3010において、第1の通信信号のデータが第1の無線装置において生成される。ステップ3012において、通信信号は第1の無線装置の衛星送受信機を通して送信される。ステップ3014において、データ信号は第1の無線装置のセルラ送受信機を通して通信される。ステップ3016において、データ信号は、上述したようにタイムスロット及びノード割り当てに従って車両間無線装置を通して通信される。
【0125】
ステップ3018において、データ信号は第2の無線装置において受信される。データ信号は、通信システムの1つ又は複数の通信システムを通して受信し得る。すなわち、受信側無線装置は、衛星送受信機、セルラ受信機、車両間無線装置、又は複数の通信システムの1つ若しくは複数を通して信号を受信し得る。ステップ3020において、第1のデータが複数の通信システムを通して受信されたか否かが判断される。第1のデータが複数の通信を通して受信された場合、ステップ3022は、受信データ信号の1つからのデータを使用する。実際には、第1の受信信号からの第1のデータは、ステップ3024において第2の無線装置により使用され処理し得る。
【0126】
再びステップ3020を参照すると、第1のデータが複数回受信された場合、ステップ3030が実行される。ステップ3030において、第1のデータ信号からのデータが使用され処理される。
【0127】
これより
図31Aを参照すると、上述したように
図8のパケット中継モジュール830及び中継リストに関して、ライダグループは、地形及びグループの種々のメンバ間の距離に起因して、グループ内の全てのライダと通信する限られた能力を有し得る。グループのメンバは、上述したように、ノードと呼ばれる。各ノードは通信無線装置に対応する。
【0128】
中継は、全てのノードが相互通信し、それにより、データをグループの各ノード間で交換し得るように使用される。中継は、他のノードのアレイを維持することにより実行され、アクティブ、非アクティブ、又は中継として指定し得る。各ノードは、必要としている他のノードに中継を提供するために、どのノードの情報の代役をしているかを追跡する。各ノードは、ノード間の通常通信の一部として、概要形態でノード状態のアレイを送信する。他のノードは、種々のノードの接続性を認識している。
図31Aにクラスタグループ3110を示す。クラスタグループは、ノード3114間の直接接続3112を含む。グループ3110は、ノードの全てが互いの範囲内にあることを意味するクラスタグループである。
【0129】
これより
図31Bを参照して、左列が他のデバイスと相互通信する情報又はデータである中継リストを記載する。例えば、青は緑、ピンク、黄色、及び紫に直接接続される。緑は青、ピンク、黄色、及び紫と直接接続される。ピンクは青、緑、黄色、及び紫と直接接続される。黄色は青、緑、ピンク、及び紫と直接接続される。紫は青、緑、ピンク、及び黄色に直接接続される。示されるように、グループ3110においてデータの中継は行われない。
【0130】
これより
図32Aを参照して、グループ3210を記載する。このグループでは、紫ノードはピンクノード3214の範囲外に移動する。
図32Aにおける全てのノードは3214と記される。直接接続3212は
図31Aに記載されるものと同じであるが、ピンクノードと紫ノードとの間の直接接続はもはやアクティブではない。このようにして、青ノードはピンクノードと紫ノードとの間でデータを中継する。この場合、青ノードはマスタノードと見なされ、黄色ノード又は緑ノード等の他のノードがいずれも中継する必要がないようにビーコンデータを転送する。
【0131】
これより
図32Bを参照して、色に相対する相互接続を記載する。この例では、青は緑、ピンク、黄色、及び紫と通信する。しかしながら、青ノードは、チャートの右列に示されるように、ピンクノード及び紫ノードとも通信し、又はピンクノードと紫ノードとの間でデータを中継する。述べたように、青ノードは他のノードのそれぞれと直接通信する。
【0132】
緑ノードは青、ピンク、黄色、及び紫と直接通信する。ピンクは青、緑、黄色と直接通信し、中継を通して紫と通信する。黄色は青、緑、ピンク、及び紫と直接通信する。紫は青、緑、及び黄色と直接通信する。しかしながら、紫はピンクノードと中継を介して通信する。
【0133】
これより
図33Aを参照すると、
図32Aの構成は、紫ノード3314が青マスタノードから更に離れて移動することによって変わる。ここで、紫は他のノードのいずれとも相互通信することができないため、青ノードは全ての他のノードを紫に転送しなければならない。
【0134】
これより
図33Bを参照して、中継チャートを示す。1行目において、青は他の全てのノードと直接通信する。しかしながら、青は黄色、青、ピンク、及び紫から通信を中継しなければならない。青は、他の各ノードへの直接接続を有する唯一のノードである。
【0135】
緑は青、ピンク、及び黄色と直接通信し、中継を介して紫と通信する。ピンクは青、緑、黄色と直接通信し、青の中継を通して紫と間接的に通信する。黄色は青、緑、ピンクと直接通信し、青の中継を通して紫と間接的に通信する。紫は青と直接通信し、青の中継を通して緑、ピンク、及び黄色と間接的に通信する。
【0136】
図33Bの中継チャートにより、黄色ノード及び緑ノードは青ノードが紫を必要とする全てのノードを既に見ていると分かるため、黄色及び緑は、青から受信した紫データを転送する必要がない。
【0137】
これより
図34Aを参照すると、ピンクノード3414は青ノードから更に離れて移動し、したがって、ピンクノードは黄色ノード及び緑ノードのみと直接通信し、ピンクへの唯一の接続3412は黄色又は緑の何れかである。
【0138】
図34Bに示される中継リストでは、青は緑、黄色、及び紫と直接通信する。しかしながら、青はピンクと間接的に通信する。青は、黄色、緑、紫を中継し、中継を介してピンクと通信する。黄色及び緑は、ピンクノードと青ノードとの間でデータを中継する必要がある。青は、ピンクノードデータの転送を含め、他の全てのノードを中継する必要がある。
【0139】
緑ノードは青、ピンク、及び黄色と直接通信し、青との中継を通して紫ノードと間接的に通信する。ピンクノードは緑ノードにより紫に中継することができる。
【0140】
ピンクは青ノード及び紫ノードと間接的に通信し、緑ノード及び黄色ノードと直接通信する。黄色ノードは、青ノード、緑ノード、及びピンクノードと直接通信する。黄色ノードは、青の中継を通して紫ノードと間接的に通信する。すなわち、右列では、青は、紫ノードデータと共にピンクノードデータを通信する。
【0141】
これより
図35Aを参照すると、ノード間で中継及び転送を行うラインフォーメーションが記載されるクラスタ3510はより拡散する。この例では、青は、他の到達可能なノードである紫が黄色を既に見ることができることが分からないため、黄色を中継しない。
【0142】
この例では、ピンクへの唯一の直接接続3512は緑であり、緑への唯一の直接接続3512は黄色である。黄色との間の方向接続3512は紫及び青である。紫との間の直接接続は青及び黄色である。青は、他の唯一の到達可能なノードである紫が黄色を既に見ることができることが分かるため、黄色を中継しない。
【0143】
これより
図35Bを参照すると、青は緑及びピンクに間接的に結合され、黄色及び紫に直接結合される。青はピンクに中継結合され、紫を緑に結合する。緑ノードはピンク及び黄色と直接通信し、紫及び青と間接的に通信する。黄色、ピンク、青、及び紫は全て、中継を通して利用可能である。
【0144】
ピンクは緑と直接通信するが、青、黄色、及び紫と間接的に通信する。黄色は青、緑、及び紫と直接通信する。黄色は、緑を通してピンクと間接的に通信し、青データ、紫データ、及びピンクデータを中継する。紫は青及び黄色と直接通信し、緑及び紫と間接的に通信する。
【0145】
これより
図36Aを参照して、分離フォーメーションを記載する。この例では、緑はピンクと黄色との間の中継として機能し得、一方、青及び紫は分離されている。したがって、グループ3610は直接接続3612を有し、線3620で示されるように分離される。黄色及び青は、接続された場合、ラインを形成し、ラインフォーメーションが次に生じ、青は紫並びに緑及びピンク等の黄色から受信した全てのノードを中継する。この例では、青は紫と直接通信するが、接続が達成された場合、緑、ピンク、及び黄色と間接的に通信する。青は紫、黄色をピンク及び緑に中継しなければならない。
【0146】
緑はピンク及び黄色と直接通信し、青及び紫と間接的に通信する。分離ノードはピンク及び黄色であり、青が黄色と通信する場合、緑はまた、ピンク、黄色、青、及び紫とライン通信する。
【0147】
ピンクは青、黄色、及び紫と間接的に通信し、緑と直接通信する。黄色は青、ピンク、及び紫と間接的に通信し、緑と直接的に通信する。青接続下の線は、集合が破線3620により示されるように分離されることを示す。
【0148】
紫は青と直接通信し、緑、ピンク、及び黄色と間接的に通信する。
【0149】
これより
図37を参照して、先に示した中継リストを維持する方法のフローチャートを記載する。ステップ3710において、ノードNと接続ノードC(x)との間のノードのグループ(G)が、ノードリストとして形成される。ステップ3712において、ノードC(x)が、Nが見ることができる欠損ノードであるか否かが判断される。ノードC(x)が欠損ノードである場合、ステップ3714が実行され、欠損ノードは重み1.0で中継に追加される。ステップ2514後、ステップ3716は中継表及び重みをプライマリプロトコルパケットと多重化する。ステップ3718において、パケットは他のグループから受信される。ステップ3720において、中継リスト内の要素及びリストは、ステップ3712においてプロセスを再開することによりステップ3720において再評価される。
【0150】
再びステップ3712を参照すると、C(x)が、Nが見ることができる欠損ノードではない場合、ステップ3730は、C(x)が、Nが中継を介して受信した欠損ノードであるか否かをチェックする。ノードが欠損ノードである場合、ステップ3732は欠損ノードを中継リストに重み1.0/Gで追加する。ステップ3732後、ステップ3716~3720が実行される。
【0151】
再びステップ3730を参照すると、C(x)がノードを欠損していない場合、ステップ3740は、ノードがマスタノード(0)に等しくなく、C(0)がアクティブではなく、中継リスト内に要素を有するかどうかを判断する。あてはまる場合、ステップ3742は中継リスト内の重みを2で除算する。ステップ3740が、ノードが0に等しくなく、C(0)がアクティブではないかどうかを判断した後、ステップ3716~3720が再び実行される。
【0152】
先に開示したセルラ通信システム、衛星制御システム、通信制御システム、ユーザアクセスシステム、サービスプロバイダ、広告主、製品及び/又はサービス提供者、支払いサービス提供者、並びに/或いはバックエンドデバイスは、各サーバを含み得、且つ/又は各サーバとして実施し得る。サーバは、本明細書に開示される対応するタスク及び/又は機能の1つ又は複数を実行する各制御モジュールを含み得る。
【0153】
ユーザ受信デバイス及びモバイルデバイスのBluetooth送受信機に関して本開示に記載されたワイヤレス通信は、2.4GHz~2.485GHzの産業科学医療(ISM)無線周波数帯域中の極超短波(UHF)無線波を有するデータ及び/又は信号の伝送を含み得る。信号は、Bluetoothプロトコル及び/又は規格に基づいて伝送し得る。信号はBluetooth低エネルギー(又はスマート)プロトコル及び/又は規格に基づいて伝送し得る。Bluetooth送受信機は各アンテナを含み得る。
【0154】
本開示に記載されたワイヤレス通信は、IEEE規格802.11-2012、IEEE規格802.16-2009、IEEE規格802.20-2008、及び/又はBluetoothコア仕様v4.0に完全又は部分的に準拠して行うことができる。種々の実施態様では、Bluetoothコア仕様v4.0は、Bluetoothコア仕様補遺2、3、又は4の1つ又は複数により変更し得る。種々の実施態様では、IEEE802.11-2012は、ドラフトIEEE規格802.11ac、ドラフトIEEE規格802.11ad、及び/又はドラフトIEEE規格802.11ahにより補足し得る。
【0155】
上記説明は単なる例示の性質のものであり、決して本開示、その適用、又は用途を限定する意図はない。本開示の広義の教示は多種多様な形態で実施することができる。したがって、本開示は具体的な例を含むが、図面、明細書、及び以下の特許請求の範囲の研究から他の変更が明らかになるため、本開示の真の範囲はそれに限定されるべきではない。本明細書で使用される場合、A、B、及びCの少なくとも1つという句は、非排他的論理ORを使用して論理(A OR B OR C)を意味するものと解釈されるべきであり、「Aの少なくとも1つ、Bの少なくとも1つ、及びCの少なくとも1つ」を意味するものとして解釈されるべきではない。方法内の1つ又は複数のステップが、本開示の原理を変更せずに異なる順序で(又は同時に)実行可能なことを理解されたい。
【0156】
本願では、以下の定義を含め、「モジュール」という用語又は「コントローラ」という用語は、「回路」という用語と交換し得る。「モジュール」という用語は、特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル、アナログ、若しくはアナログ/デジタル混合離散回路、デジタル、アナログ、若しくはアナログ/デジタル混合集積回路、組合せ論理回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、コードを実行するプロセッサ回路(共有、専用、若しくはグループ)、プロセッサ回路によって実行されるコードを記憶するメモリ回路(共有、専用、若しくはグループ)、記載の機能を提供する他の適したハードウェア構成要素、又はシステムオンチップ等の上記の幾つか若しくは全ての組合せを指し得、一部であり得、又は含み得る。
【0157】
モジュールは1つ又は複数のインターフェース回路を含み得る。幾つかの例では、インターフェース回路は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット、広域ネットワーク(WAN)、又はそれらの組合せに接続される有線又は無線インターフェースを含み得る。本開示の任意の所与のモジュールの機能は、インターフェース回路を介して接続される複数のモジュールに分散し得る。例えば、複数のモジュールは負荷平衡を可能にし得る。更なる例では、サーバ(リモート又はクラウドとしても知られる)モジュールは、クライアントモジュールに代わって幾つかの機能を達成し得る。
【0158】
コードという用語は、上記で使用されるように、ソフトウェア、ファームウェア、及び/又はマイクロコードを含み得、プログラム、ルーチン、関数、クラス、データ構造、及び/又はオブジェクトを指し得る。共有プロセッサ回路という用語は、複数のモジュールからの幾つか又は全てのコードを実行するシングルプロセッサ回路を包含する。グループプロセッサ回路という用語は、追加のプロセッサ回路と併せて、1つ又は複数のモジュールからの幾つか又は全てのコードを実行するプロセッサ回路を包含する。複数のプロセッサ回路への言及は、別個のダイにおける複数のプロセッサ回路、1つのダイにおける複数のプロセッサ回路、シングルプロセッサ回路の複数のコア、シングルプロセッサ回路の複数のスレッド、又は上記の組合せを包含する。共有メモリ回路という用語は、複数のモジュールからの幾つか又は全てのコードを記憶するシングルメモリ回路を包含する。グループメモリ回路という用語は、追加のメモリと併せて、1つ又は複数のモジュールからの幾つか又は全てのコードを記憶するメモリ回路を包含する。
【0159】
メモリ回路という用語は、コンピュータ可読媒体という用語のサブセットである。コンピュータ可読媒体という用語は、本明細書で使用される場合、媒体(搬送波上等)を通って伝搬する一時的な電気信号又は電磁信号を含まず、したがって、コンピュータ可読媒体という用語は、有形且つ非一時的であると見なし得る。非一時的有形コンピュータ可読媒体の非限定的な例は、不揮発性メモリ回路(フラッシュメモリ回路、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ回路、又はマスク読み取り専用メモリ回路等)、揮発性メモリ回路(スタティックランダムアクセスメモリ回路又はダイナミックランダムアクセスメモリ回路等)、磁気記憶媒体(アナログ又はデジタル磁気テープ又はハードディスクドライブ等)、及び光学記憶媒体(CD、DVD、又はBlu-rayディスク等)である。
【0160】
本願に記載されるシステム及び方法は、コンピュータプログラムで実施される1つ又は複数の特定の機能を実行するように汎用コンピュータを構成することにより作成される専用コンピュータによって部分的又は完全に実施し得る。上述した機能ブロック及びフローチャート要素はソフトウェア仕様として機能し、ソフトウェア仕様は、熟練した専門家又はプログラマの日常業務によりコンピュータプログラムに翻訳することができる。
【0161】
コンピュータプログラムは、少なくとも1つの非一時的有形コンピュータ可読媒体に記憶されるプロセッサ実行可能命令を含む。コンピュータプログラムはまた、記憶されたデータを含み、又は記憶されたデータに頼り得る。コンピュータプログラムは、専用コンピュータのハードウェアと対話する基本入出力システム(BIOS)、専用コンピュータの特定のデバイスと対話するデバイスドライバ、1つ又は複数のオペレーティングシステム、ユーザアプリケーション、バックグラウンドサービス、バックグラウンドアプリケーション等を含み得る。
【0162】
コンピュータプログラムは、(i)HTML(ハイパーテキストマークアップ言語)又はXML(拡張可能マークアップ言語)等のパースされる記述テキスト、(ii)アセンブリコード、(iii)コンパイラによってソースコードから生成されるオブジェクトコード、(iv)インタプリタによって実行されるソースコード、(v)ジャストインタイムコンパイラによってコンパイルされ実行されるソースコード等を含み得る。単なる例として、ソースコードは、C、C++、C#、オブジェクティブC、ハスケル、Go、SQL、R、Lisp、Java(登録商標)、Fortran、Perl、Pascal、Curl、OCaml、Javascript(登録商標)、HTML5、Ada、ASP(アクティブサーバページ)、PHP、Scala、Eiffel、Smalltalk、Erlang、Ruby、Flash(登録商標)、Visual Basic(登録商標)、Lua、及びPython(登録商標)を含む言語からのシンタックスを使用して書くことができる。
【0163】
本開示の技法は、コンテンツをエンドユーザ又はユーザデバイスに通信するシステムにおいて実施することができる。データソース及びユーザデバイスは両方とも、メモリ又は入力データ及び出力データの他のデータ記憶装置を有する汎用計算デバイスを使用して形成し得る。メモリは、限定ではなく、ハードドライブ、フラッシュ、RAM、PROM、EEPROM、ROM相変化メモリ、又は他の離散メモリ構成要素を含み得る。
【0164】
コンテンツ又はサービスプロバイダも本明細書に記載される。コンテンツ又はサービスプロバイダは、エンドユーザへのデータのプロバイダである。サービスプロバイダは、例えば、メタデータ等のコンテンツに対応するデータ及び実際のコンテンツをデータストリーム又は信号において提供し得る。コンテンツ又はサービスプロバイダは、汎用計算デバイス、通信構成要素、ネットワークインターフェース、及びシステム内の種々の他のデバイスとの通信を可能にする他の関連する回路を含み得る。
【0165】
以下の開示は特定のサービス及びシステムに関して行われるが、多くの他の送出システムが開示されたシステム及び方法に容易に適用可能なことを理解されたい。そのようなシステムは、ワイヤレス地球システム、極超短波(UHF)/超短波(VHF)無線周波数システム若しくは他の地球ブロードキャストシステム(例えば、マルチチャネル/マルチポイント配信システム(MMDS)、ローカルマルチポイント配信システム(LMDS)等)、インターネットベースの配信システム、セルラ配信システム、電力線通信システム、任意のポイントツーポイント及び/又はマルチキャストインターネットプロトコル(IP)送出ネットワーク、及び光ファイバネットワークを含む。特許請求の範囲に記載される要素はいずれも、「する手段」という句を使用して明示的に記載されない限り又は「する動作」若しくは「するステップ」という句を使用する方法クレームの場合、米国特許法第112条(f)の意味内のミーンズプラスファンクション要素であることは意図されない。
【0166】
上記説明は例示及び説明を目的として提供された。網羅的である、又は本開示の限定は意図されない。具体例の個々の要素又は特徴は一般に、その具体例に限定されず、適用可能であれば、特に示され又は説明されていない場合であっても相互交換可能であり、選択された例で使用することができる。同じことを多くの方法で変更することも可能である。そのような変形は本開示からの逸脱と見なされるべきではなく、そのような変更は全て本開示の範囲内に含まれることが意図される。