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特許7510999耐食性コーティング用のチタン及びマグネシウム化合物
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  • 特許-耐食性コーティング用のチタン及びマグネシウム化合物 図1
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  • 特許-耐食性コーティング用のチタン及びマグネシウム化合物 図5A-5D
  • 特許-耐食性コーティング用のチタン及びマグネシウム化合物 図6
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-26
(45)【発行日】2024-07-04
(54)【発明の名称】耐食性コーティング用のチタン及びマグネシウム化合物
(51)【国際特許分類】
   C01G 23/00 20060101AFI20240627BHJP
   C23C 24/08 20060101ALI20240627BHJP
【FI】
C01G23/00 C
C23C24/08 C
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2022509580
(86)(22)【出願日】2020-08-10
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-19
(86)【国際出願番号】 US2020045672
(87)【国際公開番号】W WO2021030296
(87)【国際公開日】2021-02-18
【審査請求日】2023-08-08
(31)【優先権主張番号】16/541,754
(32)【優先日】2019-08-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500520743
【氏名又は名称】ザ・ボーイング・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】The Boeing Company
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ヴァージョ, ジョン ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】グレーツ, ジェーソン
(72)【発明者】
【氏名】アジョーロロ, アラン エー.
【審査官】玉井 一輝
(56)【参考文献】
【文献】ソ連国特許発明第01353727(SU,A)
【文献】特表平09-503823(JP,A)
【文献】特開2006-255540(JP,A)
【文献】特開2010-280954(JP,A)
【文献】米国特許第02403228(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C01G 1/00 -23/08
C23C 24/00 -30/00
B01J 19/02
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
.94、3.10、2.97、2.10、1.98、1.82、及び1.74±0.1オングストロームの面間隔(d-間隔)値を有するX線回折(XRD)パターンを有し、酸素及びフッ素を含む、結晶性チタン及びマグネシウム化合物。
【請求項2】
.62、1.57、1.55、1.48、1.44、1.34、1.28、1.21、1.18、1.15、1.13、1.08、1.03±0.1オングストロームの追加の面間隔(d-間隔)を有するXRDを更に有する、請求項1に記載の結晶性チタン及びマグネシウム化合物。
【請求項3】
立方対称性及び10.225オングストローム~10.325オングストロームの格子定数を更に有する、請求項1又は2に記載の結晶性チタン及びマグネシウム化合物。
【請求項4】
1.54オングストローム(Cu kアルファ)のX線波長で生成され、14.89°、28.78°、30.09°、43.10°、45.85°、50.20°、及び52.66°±0.25 2θのピークを有するXRDパターンを更に有する、請求項1から3のいずれか一項に記載の結晶性チタン及びマグネシウム化合物。
【請求項5】
1.54オングストローム(Cu kアルファ)のX線波長で生成された、56.63°、58.90°、59.65°、62.59°、64.75°、70.31°、73.71°、79.02°、81.63°、84.20°、86.23°、91.34°、及び96.59°±0.25 2θのXRDピークを更に有する、請求項4に記載の結晶性チタン及びマグネシウム化合物。
【請求項6】
チタンが15原子%~25原子%で存在し、マグネシウムが1原子%~8原子%で存在する、請求項1から5のいずれか一項に記載の結晶性チタン及びマグネシウム化合物。
【請求項7】
酸素が30原子%~45原子%で存在し、フッ素が30原子%~40原子%で存在する、請求項に記載の結晶性チタン及びマグネシウム化合物。
【請求項8】
チタンが25原子%で存在し、マグネシウムが5原子%で存在し、酸素が35原子%で存在し、フッ素が35原子%で存在する、請求項に記載の結晶性チタン及びマグネシウム化合物。
【請求項9】
請求項1からのいずれか一項に記載の結晶性チタン及びマグネシウム化合物を含む保護コーティング。
【請求項10】
二酸化チタンを更に含む、請求項に記載の保護コーティング。
【請求項11】
.94、3.10、2.97、2.10、1.98、1.82、及び1.74±0.1オングストロームの面間隔(d-間隔)値を有するX線回折(XRD)パターンを有し、酸素及びフッ素を含む、結晶性チタン及びマグネシウム化合物を調製する方法であって
.1M~0.4Mの濃度のチタン化合物
.3M~1Mの濃度のホウ酸
M超~0.0065Mの濃度の四ホウ酸ナトリウム、及
.01M~0.1Mの濃度のマグネシウム化合物を含む溶液を調製することを含む、方法。
【請求項12】
チタン化合物がヘキサフルオロチタン酸アンモニウムを含み、マグネシウム化合物が、酢酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、又は硝酸マグネシウムのうちの1つ又は複数を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
溶液を調製することが:
ホウ酸、四ホウ酸ナトリウム、及びマグネシウム化合物を水に溶解して、第1の溶液を形成することと;
チタン化合物を水に溶解して第2の溶液を形成することと;
第2の溶液を第1の溶液に注入することと
を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
.1M~0.4Mの濃度のチタン化合物、0.3M~1Mの濃度のホウ酸、0M超~0.0065Mの濃度の四ホウ酸ナトリウム、及び0.01M~0.1Mの濃度のマグネシウム化合物を含む溶液を調製して、酸素及びフッ素を含むチタン/マグネシウム溶液を形成すること
を含む、方法。
【請求項15】
金属表面をチタン/マグネシウム溶液と反応させることと;
チタン/マグネシウム溶液を有する金属表面を乾燥させて、金属表面上にチタン/マグネシウム保護コーティングを形成することと
を更に含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
金属表面をチタン/マグネシウム溶液と反応させることが、金属表面をチタン/マグネシウム溶液に浸漬することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
チタン/マグネシウム保護コーティング上に下塗り剤及び/又は塗料を塗布することを更に含む、請求項15又は16に記載の方法。
【請求項18】
金属表面が、アルミニウム、又は2024-T3アルミニウム合金、6061アルミニウム合金、若しくは7075アルミニウム合金から選択されるアルミニウム合金基板を含む、請求項15から17のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
背景
このPCT特許出願は、2019年8月15日に出願された米国特許出願第16/541,754号の継続特許出願としての利益と優先権を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
1.技術分野
本開示は、コーティング組成物及びプロセス、より詳細には、結晶性チタン及びマグネシウム化合物を含むコーティング組成物及び関連するプロセスに関する。
【背景技術】
【0003】
2.関連技術
アルミニウム合金などの高張力合金は、強度と重量の比率が高いため、航空宇宙産業などの様々な産業で広く使用されている。しかしながら、これらの合金は、合金材料が存在するために腐食しやすい傾向がある。
【0004】
これらの合金を環境から保護するために、合金の表面にクロム化成皮膜を形成し、続いて下塗り剤及びトップコートを塗布することができる。表面に塗布された有機塗料系は腐食に対する優れたバリア特性を提供するが、有機塗料に形成された小さな欠陥でさえ、電解質が金属表面に侵入する経路を確保し、局所的な腐食が開始する。したがって、クロムベースの化成被覆は、有機皮膜を塗布する前の防食前処理に使用されてきた。しかしながら、六価クロム化合物は好ましくない。
【0005】
したがって、クロムを含まず、耐食性のコーティングを提供するコーティング組成物及びプロセスが必要である。
【発明の概要】
【0006】
概要
本開示の例によれば、腐食保護のために様々なコーティング及び方法が提供される。有利なことに、コーティングは六価クロムを含まず、代わりに、金属又は金属合金基板(例えば、アルミニウム基板、アルミニウム合金基板(例えば、AA 2024-T3、AA 6061、またはAA 7075)、又は他の基板)など、基板上での使用に適した結晶性チタン及びマグネシウム化合物を含む。
【0007】
本開示の一態様では、結晶性チタン及びマグネシウム化合物は、約5.94、3.10、2.97、2.10、1.98、1.82、及び1.74±0.1オングストロームで面間隔(d-間隔)値を有するX線回折(XRD)パターンを有する。いくつかの例では、結晶性チタン及び」マグネシウム化合物は、約1.62、1.57、1.55、1.48、1.44、1.34、1.28、1.21、1.18、1.15、1.13、1.08、1.03±0.1オングストロームで、追加の面間隔(d-間隔)値を有するXRDを更に有する。
【0008】
様々な例において、結晶性チタン及びマグネシウム化合物はさらに、立方対称性及び、約10.225オングストローム~約10.325オングストロームの格子定数を有する。
【0009】
特定の例では、結晶性チタン及びマグネシウム化合物はさらに、1.54オングストローム(Cu kアルファ)のX線波長で生成され、14.89°、28.78°、30.09°、43.10°、45.85°、50.20°、及び52.66°±0.25 2θにピークを有するXRDパターンを有する。いくつかの例では、結晶性チタン及びマグネシウム化合物はさらに、1.54オングストローム(Cu kアルファ)のX線波長で生成された、56.63°、58.90°、59.65°、62.59°、64.75°、70.31°、73.71°、79.02°、81.63°、84.20°、86.23°、91.34°、及び96.59°±0.25 2θにおけるXRDピークを有する。
【0010】
いくつかの例では、結晶性チタン及びマグネシウム化合物中に、チタンは約15原子%~約25原子%で存在し、マグネシウムは約1原子%~約8原子%で存在する。特定の例では、結晶性チタン及びマグネシウム化合物はまた、酸素及びフッ素を含む。これらの例では、酸素は約30原子%~約45原子%で存在し、フッ素は約30原子%~約40原子%で存在する。様々な例において、チタンは約25原子%で存在し、マグネシウムは約5原子%で存在し、酸素は約35原子%で存在し、フッ素は約35原子%で存在する。ここで使用される場合、「原子%」又は原子パーセントは、結晶性チタン及びマグネシウム化合物中の原子の総数に対する1種類の原子のパーセンテージを提供する。原子パーセントは、エネルギー分散型X線分光法(EDX)又はX線光電子分光法(XPS)を含むがこれらに限定されない、当業者に知られている任意の適切な方法によって測定することができる。
【0011】
上記の結晶性チタン及びマグネシウム化合物は、保護コーティング中に存在し得る。様々な例において、保護コーティングは、2つ以上の化合物の混合物であり、さらに二酸化チタンを含む。いくつかの例では、保護コーティングは、約500nm~約10μmの厚さを有する。
【0012】
本開示の第2の態様では、約5.94、3.10、2.97、2.10、1.98、1.82、及び1.74±0.1オングストロームの面間隔(d-間隔)値を有するX線回折(XRD)パターンを有する結晶性チタン及びマグネシウム化合物を調製する方法は、約0.1M~約0.4Mの濃度のチタン化合物、約0.3M~約1Mの濃度のホウ酸、約0M超~約0.0065Mの濃度の四ホウ酸ナトリウム、約0.01M~約0.1Mの濃度のマグネシウム化合物を含む溶液を調製することを含む。
【0013】
様々な例で、チタン化合物はヘキサフルオロチタン酸アンモニウムを含み、マグネシウム化合物は、酢酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、又は硝酸マグネシウムのうちの1つ又は複数を含む。
【0014】
いくつかの例では、溶液を調製することは、ホウ酸、四ホウ酸ナトリウム、及びマグネシウム化合物を水に溶解して第1の溶液を形成し、チタン化合物を水に溶解して第2の溶液を形成し、第2の溶液を第1の溶液に注入することを含む。
【0015】
本開示の更なる態様において、方法は、約0.1M~約0.4Mの濃度のチタン化合物、約0.3M~約1Mの濃度のホウ酸、約0M超~約0.0065Mの濃度の四ホウ酸ナトリウム、及び約0.01M~0.1Mの濃度のマグネシウム化合物を含む溶液を調製し、チタン/マグネシウム溶液を形成することを含む。
【0016】
様々な例において、本方法は、金属表面をチタン/マグネシウム溶液と反応させ、チタン/マグネシウム溶液を有する金属表面を乾燥させて、金属表面上にチタン/マグネシウム保護コーティングを形成することを更に含む。いくつかの例では、金属表面は、アルミニウム、あるいは2024-T3アルミニウム合金、6061アルミニウム合金、又は7075アルミニウム合金などのアルミニウム合金を含む。
【0017】
いくつかの例では、金属表面をチタン/マグネシウム溶液と反応させることは、金属表面をチタン/マグネシウム溶液に浸漬することを含む。特定の例では、金属表面は、室温で約0.5~約20時間、チタン/マグネシウム溶液に浸漬される。
【0018】
他の例では、金属表面をチタン/マグネシウム溶液と反応させることは、チタン/マグネシウム溶液を金属表面に噴霧塗布することを含む。
【0019】
特定の例では、この方法は、チタン/マグネシウム保護コーティング上に下塗り剤及び/又は塗料を塗布することを更に含む。
【0020】
開示の範囲は、参照によりこのセクションに組み込まれる特許請求の範囲によって定義される。本開示のチタン/マグネシウムコーティングの方法及び配合のより良い理解、並びに上記及びその追加の利点の理解は、1つ又は複数の例の以下の詳細な説明を考慮することにより、当業者に提供されるであろう。この説明では、添付された図面のシートの様々な図を参照するものであり、これらは以下に簡単に説明されており、その中で、同様の参照番号が、そこに示されている要素の同様のものを識別するために使用されている。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本開示の例によるチタン/マグネシウム溶液を調製するための例示的なプロセスを示している。
図2】本開示の例に従って、金属表面にチタン/マグネシウム保護コーティングを適用するための例示的なプロセスを示している。
図3】本開示の一例による、アルミニウム基板、チタン/マグネシウムコーティングでコーティングされたアルミニウム基板、及びチタン/マグネシウムコーティングと同時に形成される析出物のX線回折パターンである。
図4】本開示の一例によるチタン/マグネシウムコーティングと同時に形成される析出物のX線回折パターンである。
図5A-5D】図5A図5Dは、本開示の一例による、堆積されたチタン/マグネシウムコーティングの走査型電子顕微鏡写真である。
図6】0.1MのNaCl溶液中のチタン/マグネシウムコーティングの耐久性を示している。
【発明を実施するための形態】
【0022】
六価クロムを含まない腐食防止用コーティングが提供される。コーティングは、ホウ酸、チタン化合物、四ホウ酸ナトリウム、及び水に溶解したマグネシウム化合物、並びに新規の結晶性チタン及びマグネシウム化合物を含む前駆体溶液から堆積される。エネルギー分散型X線分光法(EDX)による堆積コーティングの元素分析により、約23原子%のチタン、4原子%のマグネシウム、37原子%の酸素、及び36原子%のフッ素の組成が得られた。
【0023】
有利なことに、チタン/マグネシウムコーティングは、コーティングされていないアルミニウム基板の100倍を超える耐食性を示し、これは、市販のクロメートベースのコーティングの耐性と同様のレベルの耐食性である。したがって、チタン/マグネシウムコーティングは、従来の非クロム酸塩コーティングと同等又はそれ以上の腐食保護を提供する。
【0024】
図1は、金属表面上にチタン/マグネシウムコーティングを堆積するために使用され得るチタン/マグネシウム溶液を調製するための例示的なプロセス100を示している。溶液は2つの部分で調製され、次に2つの部分が一緒に混合されてチタン/マグネシウム溶液を形成する。
【0025】
ブロック102において、ホウ酸、四ホウ酸ナトリウム、及びマグネシウム化合物を含む組成物が調製される。例えば、ホウ酸(HBO)、ホウ砂ナトリウム十水和物(Na7・10HO)、及びマグネシウム塩(例えば、酢酸マグネシウム(Mg(CHCOO))、硫酸マグネシウム(MgSO)、塩化マグネシウム(MgCl)、及び/又は硝酸マグネシウム(Mg(NO)を水に溶解する。いくつかの例では、(塩化物イオンが金属の腐食を加速することが知られているが)MgClが使用される。塩化物イオンは、本来の表面酸化物をエッチングし、より付着性の高いコーティングの堆積をもたらす。さらに、ナトリウムカチオンはNaTi14を含むコーティングを堆積することが知られているため、(ナトリウムカチオンではなく)マグネシウムカチオンが含まれている。
【0026】
ブロック104において、チタン化合物を含む組成物が調製される。例えば、ヘキサフルオロチタン酸アンモニウム((NHTiF)は水に溶解する。
【0027】
ブロック106において、ブロック102の組成物は、ブロック104の組成物と混合されて、チタン/マグネシウム溶液を提供する。例えば、ブロック104の組成物をブロック102の組成物に注ぎ、得られた溶液を撹拌する。特定の例では、チタン/マグネシウム溶液は、約0.1M~約0.4Mの濃度のチタン化合物、約0.3M~約1Mの濃度のホウ酸、約0M超~約0.0065Mの濃度の四ホウ酸ナトリウム、及び約0.01M~0.1Mの濃度のマグネシウム化合物を含む。例示的なチタン/マグネシウム溶液は、0.2Mの(NHTiF、0.6MのHBO、0.0065MのNa7・10HO、及び0.02MのMgSOを含む水溶液である。
【0028】
異なる成分の濃度の変形を使用することができる。様々な濃度は、次のようなチタン/マグネシウムコーティングの態様に影響を与える可能性がある。(1)厚さ及び形態学などのコーティングの物理的特性(例えば、滑らか、粗い、連続的、斑状)、(2)堆積速度、元素組成、相などのコーティングの化学的性質、(3)耐食性(初期腐食と腐食環境での耐食性の経時的耐久性の両方)などのコーティングの性能、基材への接着(耐食性に影響を与える可能性がある)、及び塗料、下塗り剤、又はオーバーコートの接着。
【0029】
図2は、チタン/マグネシウム溶液で金属表面をコーティングするための例示的なプロセス200を示している。ブロック202~206は、図1に関して上記で説明したブロック102~106と実質的に同様である。
【0030】
ブロック208で、チタン/マグネシウム溶液が金属表面と反応する。様々な例において、金属表面はアルミニウム表面である。いくつかの例では、金属表面はアルミニウム合金表面である。一例では、金属表面をチタン/マグネシウム溶液と反応させることは、金属表面をチタン/マグネシウム溶液に浸漬することを含む。例えば、金属表面は、室温で約0.5時間~約20時間(例えば、16時間又は17時間)チタン/マグネシウム溶液に浸漬され得る。室温でのより短い時間も使用できる。
【0031】
さらに、より高い温度(例えば、60℃)をより短い時間(例えば、4時間)で使用することができる。コーティング時間と温度は、一般に、それぞれコーティングの厚さと堆積速度に影響を与える。コーティングの厚さは、一般に、約500nmと約10μmとの間、例えば、約500nmと約2μmとの間、約250nmと5μmとの間、又は約100nmと約10μmとの間である。時間と温度はまた、コーティングの他の特性にも影響を与える可能性がある。
【0032】
他の例では、金属表面をチタン/マグネシウム溶液と反応させることは、チタン/マグネシウム溶液を金属表面に噴霧塗布することを含む。
【0033】
いくつかの例では、金属表面は、チタン/マグネシウム溶液と反応する前に調製又は前処理される。例えば、金属表面をイソプロピルアルコールで拭いたり、Ardrox(登録商標)製品又はタンクラインプロセス溶液で処理したりできる。別の例では、金属表面は、チタン/マグネシウム溶液と反応する前に、平滑化/研磨又は粗面化される。
【0034】
最初は、チタン/マグネシウム溶液が金属表面をエッチングし、それによって最初の表面処理に関係なく、表面の汚染を除去しているように見える。このエッチングの証拠は、(1)イソプロピルアルコールで拭いた後、金属表面は疎水性になること、(2)金属表面は、コーティング溶液に1分未満浸漬した後でも、依然として大部分が疎水性であること、(3)それをコーティング溶液に浸漬してから2~3分までに、金属表面は完全に親水性になり、コーティング溶液は金属表面上に連続的な(例えば、破損のない)層を形成することを目視観察されることから得られる。
【0035】
疎水性から親水性への表面のこの遷移は、表面に明らかなコーティングがなくても発生する。したがって、コーティング溶液との接触の最初の3分以内に、表面がエッチングされて親水性表面を形成するように思われる。このエッチングは、コーティングを大幅に堆積させることなく行われる。続いて、コーティングがエッチングされた親水性金属表面に堆積される。
【0036】
ブロック210で、金属表面が乾燥されて、チタン/マグネシウム保護コーティングが形成される。例えば、金属表面は室温で乾燥させることができる。様々な例で、チタン/マグネシウム保護コーティングは、赤から緑の虹色で表示されている。これは、コーティングが光学的に透明であることを示している可能性がある。いくつかの例では、チタン/マグネシウム保護コーティングは、2つ以上の化合物の混合物を含み、更に二酸化チタン(TiO)を含む。
【0037】
いくつかの例では、下塗り剤及び塗料などの有機コーティングが、乾燥したチタン/マグネシウム保護コーティングに塗布される。例えば、下塗り剤は、乾燥したチタン/マグネシウム保護コーティングに塗布することができ、そして塗料は、下塗り剤に塗布される。
【0038】
チタン/マグネシウムコーティングの化学相及びチタン/マグネシウムコーティングと同時に形成される析出物は、X線回折(XRD)を使用し、Cu K-アルファ線(波長=1.5406Å)を使用して測定した。
【0039】
図3は、コーティングされていないアルミニウム合金2024パネル、コーティングされたアルミニウム合金2024パネル、及びチタン/マグネシウムコーティングと同時に形成された析出物のXRDスペクトルを示している。一番下のXRDパターンは、コーティングされていないアルミニウム合金2024パネルからのものである。最大のピークはアルミニウムに起因する。多数の小さなピークは、アルミニウムのマイナーピークであり、アルミニウム合金に存在する二次相からの一次ピークでもある。次の3つのXRDパターンは、コーティングされたアルミニウム合金2024パネルから得られる。縦の破線で示されたピークは、チタン/マグネシウムコーティングの結晶相からのピークである。
【0040】
上の2つのXRDパターンは、チタン/マグネシウムコーティングと同時に形成される析出物からのものである。これらのスペクトルには、アルミニウムパネルを含まずにコーティング溶液の大部分で形成された析出物に由来するため、アルミニウムのピークは含まれていない。見てわかるように、これらの析出物には、チタン/マグネシウムコーティングで見られるのと同じ結晶相が含まれている。さらに、析出物にはアモルファス(又は結晶性が非常に低い)TiO相が含まれている。コーティングのXRDパターンにはTiOは見られない。しかしながら、結晶性の低いTiOからの幅広いピークは、アルミニウム合金基板からの回折ピークによって隠される可能性がある。
【0041】
図4は、チタン/マグネシウムコーティングと一部のTiOと同時に形成される析出物の別のXRDパターンである。結晶相に対応する19個の回折ピークが同定された。
【0042】
以下の表1は、20のピーク位置(不確かさ±0.25°)とそれに対応する析出物の格子間隔を示している。
【0043】
表1:XRDデータ
【0044】
一致するものを見つけることなく、いくつかのXRDデータベースで400,000を超える化合物のパターンとXRDピークを比した。これに基づいて、XRDパターンは新しい結晶性チタン及びマグネシウム化合物を特徴づけるように見える。
【0045】
正確な組成と原子位置は不明であるが、XRDパターンは、格子定数が約a=10.275ű0.05Åの立方対称の構造に対応している可能性がある。同一のパターンは、Mg(CHCOO)、MgSO、MgCl、又はMg(NOを使用して得られ、様々なアニオンが結晶構造に存在しないことを示している。同様に、六フッ化二カリウムチタン(KTiF)又は(NHTiFを使用した場合にも同じパターンが得られ、カチオンが結晶構造に存在しないことを示しています。
【0046】
熱安定性は、結晶相が150℃(実質的に分解)及び250℃(完全に分解)で穏やかに加熱すると分解することを示している。熱安定性は、示差走査熱量測定(DSC)、熱重量分析(TGA)、又は加速速度熱量測定(ARC)などの当技術分野で知られている任意の技術によって測定することができる。熱安定性は、相変化を特定するために、温度処理(ランプ又はソーク)及びXRD(in situ又はex situ)を使用して測定することもできる。加熱に伴うすべてのピークの同時消失は、XRDパターンが単一相に属する可能性が非常に高いことを示している。250℃の低い分解温度は、相に水酸化物アニオン、分子結合水、又は分子結合HFが含まれている可能性が高いことを示している。
【0047】
図5A図5Dは、チタン/マグネシウムコーティングの例の走査型電子顕微鏡写真である。図5Aは、コーティングを破壊するために意図的に作られたスクラッチ510の近くの領域を示している。スクラッチ510のエッジは顕微鏡写真の下部からちょうど見える。コーティングに傷の破片が見られる。図5Bは、破砕され剥がれた領域520の拡大図を示しており、断面でのコーティングを示している。コーティングは連続的で緻密であり、明確な結晶ファセットを有さない。これは、結晶サイズが小さい可能性が高いこと、例えば、1μm以下であることを示している。コーティングの残骸が破砕され剥がれた領域520に残っているので、コーティングはまた、基板に十分に付着しているように見え、これは、コーティング/基板の界面での接着不良とは対照的に、コーティング内の接着不良を示す。図5C及び図5Dは、コーティングの平面図を示している。小さな欠陥と細かい亀裂が見られる。
【0048】
実施例1
以下の手順で2つのコーティングパネルを作成した。まず、18.594gのHBO、1.249gのNa7・10HO、及び1.206gのMgSOを、磁気撹拌器を用いて、1000mLビーカー中の399.95gの脱イオン(DI)水に溶解した。次に、19.811gの(NHTiFを、磁気撹拌器を用いて、250mLビーカー中の100.027gのDI水に溶解した。チタン溶液をホウ酸溶液に注ぎ、15秒間撹拌した。合わせたコーティング溶液の約半分を2つの5”×7”トレイのそれぞれに注いだ。
【0049】
2つのアルミニウム合金2024パネルを、トレイの底から約0.5インチ上に、4”×6”のパネルを下向きに保持するように設計された2つの固定具にダブルバックテープを使用して取り付けた。アルミパネルにコーティングする面をイソプロピルアルコールで拭いた。
【0050】
固定具を、コーティング溶液を含むトレイに配置した。コーティングされるべきアルミニウム表面がコーティング溶液によって完全に濡れており(例えば、水が壊れない表面)、閉じ込められた気泡がないことを確実にするために、器具を約2~3分間前後に動かし、持ち上げて確認した。蒸発を減らすためにトレイを覆い、室温で一晩放置した。
【0051】
17時間後、アルミニウムパネルを備えた器具をトレイから持ち上げた。コーティングされた表面を流水で約5分間すすぎ、湿ったKimwipes(商標)で穏やかに拭いた。パネルをダブルバックテープからこじ開けた。パネルの裏側をDI水ですすぎ、栗色のScotch-Brite(商標)パッドでこすり洗いした。パネルに圧縮窒素を含む水を吹き飛ばし、空気中で乾燥させた。
【0052】
実施例2
コーティング後、2024-T3アルミニウム合金サンプルを、pH6.4でホウ酸塩で緩衝した0.1Mの塩化ナトリウム(NaCl)溶液からなるバルク電解質で腐食保護について試験した。標準的な電気化学インピーダンス分光法(EIS)技術を使用して、分極抵抗を決定した。分極抵抗は腐食保護の尺度であり、より高い分極抵抗は改善された腐食保護に対応する。腐食性の0.1MのNaCl溶液中の時間の関数としてのいくつかのコーティングの分極抵抗を図6に示す。
【0053】
参考までに、市販のクロメートベースの化成皮膜製品(Alodine(登録商標)600)で作られたコーティングを示す。初期抵抗は約600kOhms-cmであったが、約1日で約25kOhms-cmに減少する。
【0054】
MgClの代わりにNaClを溶液に加えて作られたコーティングも示す。このコーティングの初期抵抗は約300kOhms-cmであるが、これは約100kOhms-cmに減少し、少なくとも1日まで100kOhms-cmのままである。
【0055】
本開示の一例によるコーティングは、MgClを使用して作製された。コーティング溶液は、39.977gの脱イオン水に溶解した1.489gのHBO、0.036gのMgCl、及び1.584gの(NHTiFを含んでいた。(NHTiFを最後に添加し、2分間撹拌した。2つの1”×1”の2024アルミニウムクーポンを、クーポンを下向きにコーティング溶液に16時間浸すことによってコーティングした。初期抵抗は約200kOhms-cmであった。この抵抗は4日間で80kOhms-cmに減少した。維持された高抵抗は、新しい結晶性チタン/マグネシウム相のコーティングの腐食保護の耐久性が優れていることを示している。
【0056】
本開示の一例によるコーティングを、Mg(CHCOO)を使用して作製した。コーティング溶液は、250.12gの脱イオン水に溶解した9.318gのHBO、0.539gのMg(CHCOO)、及び2.940gの(NHTiFを含んでいた。(NHTiFを最後に加え、2分間撹拌した。1つの1”×1”の2024アルミニウムクーポンを、クーポンを裏向きにして約20mLのコーティング溶液に16時間浸すことによってコーティングした。初期抵抗は約100kOhms-cmであった。この抵抗は200kOhms-cmを超えて増加した後、4日間で約100kOhms-cmに減少した。
【0057】
本開示の一例によるコーティングを、MgSOを使用して作製した。コーティング溶液は、250gの脱イオン水に溶解した9.298gのHBO、0.601gのMgSO、及び9.298gの(NHTiFを含んでいた。(NHTiFを最後に加え、4分間撹拌した。1つの1”×1”の2024アルミニウムクーポンを、クーポンを裏向きにして約20mLのコーティング溶液に16時間浸すことによってコーティングした。初期抵抗は約300kOhms-cmであった。この抵抗は、減少し始める前に3,000kOhms-cm(3MOhms-cm)に増加した。
【0058】
本開示の例によるコーティングを、高pHで0.02MのMgSO及び0.0065MのNa7・10HOを使用して作製した。コーティング溶液は、80.012gの脱イオン水に溶解した2.979gのHBO、0.203gのNa7・10HO、0.198gのMgSO、及び3.154gの(NHTiFを含んでいた。(NHTiFを最後に添加し、2.5分間撹拌した。4つの1”×1”の2024アルミニウムクーポンを、クーポンをそれぞれ約20mLのコーティング溶液に裏向きに16時間浸漬することによってコーティングした。このコーティング溶液は、Na4・10HOを添加したために、pHが約pH=3-4~約pH=4にわずかに上昇したため、「高pH」と呼ばれた。初期抵抗は160kOhms-cmであった。この抵抗は400kOhms-cmに増加し、200kOhms-cmと400kOhms-cmとの間で少なくとも10日間維持された。
【0059】
実施例3
コーティング溶液を複数回再利用できるようにするために、0.375gのHBO、0.096gのMgSO、及び1.579gの(NHTiFを40.003gの脱イオン水に溶解したコーティング溶液を調製した。((NHTiFを最後に添加し、4分間撹拌した。2つの1”×1”の2024アルミニウムクーポンを、クーポンをそれぞれ約20mLのコーティング溶液に裏向きに16時間浸漬することによってコーティングした。コーティング溶液を使用するこの最初の実行の後、同じコーティング溶液を10暦日にわたってさらに5回(合計6回)繰り返し使用した。コーティングは各実行から得られ、6回目の実行コーティングは120kOhms-cmの抵抗を有していた。
【0060】
さらに、本開示は、以下の条項に従った例を含む。
【0061】
条項1
約5.94、3.10、2.97、2.10、1.98、1.82、及び1.74±0.1オングストロームの面間隔(d-間隔)値を有するX線回折(XRD)パターンを有する結晶性チタン及びマグネシウム化合物。
【0062】
条項2
約1.62、1.57、1.55、1.48、1.44、1.34、1.28、1.21、1.18、1.15、1.13、1.08、1.03±0.1オングストロームの追加の面間隔(d-間隔)値を有するXRDを更に有する、条項1の結晶性チタン及びマグネシウム化合物。
【0063】
条項3
立方対称性及び約10.225オングストローム~約10.325オングストロームの格子定数を更に有する、条項1又は2の結晶性チタン及びマグネシウム化合物。
【0064】
条項4
1.54オングストローム(Cu kアルファ)のX線波長で生成された、14.89°、28.78°、30.09°、43.10°、45.85°、50.20°、及び52.66°±0.25 2θのピークを有するXRDパターンを更に有する、条項1~3のいずれか一項の結晶性チタン及びマグネシウム化合物。
【0065】
条項5
1.54オングストローム(Cu kアルファ)のX線波長で生成され、56.63°、58.90°、59.65°、62.59°、64.75°、70.31°、73.71°、79.02°、81.63°、84.20°、86.23°、91.34°、及び96.59°±0.25 2θのXRDピークを更に有する、条項4の結晶性チタン及びマグネシウム化合物。
【0066】
条項6
チタンが約15原子%~約25原子%で存在し、マグネシウムが約1原子%~約8原子%で存在する、条項1~5のいずれか一項の結晶性チタン及びマグネシウム化合物。
【0067】
条項7
酸素及びフッ素を更に含む、条項6の結晶性チタン及びマグネシウム化合物。
【0068】
条項8酸素が約30原子%~約45原子%で存在し、フッ素が約30原子%~約40原子%で存在する、条項7の結晶性チタン及びマグネシウム化合物。
【0069】
条項9
チタンが約25原子%で存在し、マグネシウムが約5原子%で存在し、酸素が約35原子%で存在し、フッ素が約35原子%で存在する、条項8の結晶性チタン及びマグネシウム化合物。
【0070】
条項10
条項1~9のいずれか一項の結晶性チタン及びマグネシウム化合物を含む保護コーティング。
【0071】
条項11
二酸化チタンを更に含む、条項10の保護コーティング。
【0072】
条項12約500nm~約10μmの厚さを有する、条項10又は11の保護コーティング。
【0073】
条項13
約5.94、3.10、2.97、2.10、1.98、1.82、及び1.74±0.1オングストロームの面間隔(d-間隔)値を有するX線回折(XRD)パターンを有する結晶性チタン及びマグネシウム化合物を調製する方法であって、約0.1M~約0.4Mの濃度のチタン化合物、約0.3M~約1Mの濃度のホウ酸、約0M超~約0.0065Mの濃度の四ホウ酸ナトリウム、及び約0.01M~約0.1Mの濃度のマグネシウム化合物を含む溶液を調製することを含む方法。
【0074】
条項14
チタン化合物がヘキサフルオロチタン酸アンモニウムを含み、マグネシウム化合物が、酢酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、又は硝酸マグネシウムのうちの1つ又は複数を含む、条項13に記載の方法。
【0075】
条項15
溶液を調製することが:ホウ酸、四ホウ酸ナトリウム、及びマグネシウム化合物を水に溶解して、第1の溶液を形成することと;チタン化合物を水に溶解して第2の溶液を形成することと;第2の溶液を第1の溶液に注入することと
を含む、条項14の方法。
【0076】
条項16
チタン/マグネシウム溶液を形成するための約0.1M~約0.4Mの濃度のチタン化合物、約0.3M~約1Mの濃度のホウ酸、約0M超~約0.0065Mの濃度の四ホウ酸ナトリウム、約0.01M~0.1Mの濃度のマグネシウム化合物を含む溶液を調製することを含む方法。
【0077】
条項17
金属表面をチタン/マグネシウム溶液と反応させることと;チタン/マグネシウム溶液を有する金属表面を乾燥させて、金属表面上にチタン/マグネシウム保護コーティングを形成することとを更に含む、条項16の方法。
【0078】
条項18
金属表面をチタン/マグネシウム溶液と反応させることが、金属表面をチタン/マグネシウム溶液に浸漬することを含む、条項17の方法。
【0079】
条項19
チタン/マグネシウム保護コーティング上に下塗り剤及び/又は塗料を塗布することを更に含む、条項17又は18の方法。
【0080】
条項20
金属表面が、アルニミウム、又は2024-T3アルミニウム合金、6061アルミニウム合金、若しくは7075アルミニウム合金から選択されるアルミニウム合金基板を含む、条項17~19のいずれか一項の方法。
【0081】
本発明の要素又はその例示的な態様又は例を紹介する場合、冠詞「a」、「an」、「the」、及び「前記」は、1つ又は複数の要素が存在することを意味することを意図している。「含んでいる(comprising)」、「含んでいる(including)」、及び「有している(having)」という用語は、包括的であることを意図しており、リストされた要素以外の追加の要素が存在する可能性があることを意味する。本発明は特定の例に関して説明してきたが、これらの例の詳細は限定として解釈されるべきではない。さまざまな態様、例、及び機能がここで詳細に定義されている。そのように定義された各態様、例、又は機能は、特に反対のことが明確に示されていない限り、他の態様、例、又は機能(好ましい、有利、又はその他)と組み合わせることができる。上記の例は、本発明を例示するが、限定するものではない。本開示の原理に従って、多数の変更及び変形が可能であることも理解されるべきである。したがって、本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲によってのみ定義される。
図1
図2
図3
図4
図5A-5D】
図6