(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-26
(45)【発行日】2024-07-04
(54)【発明の名称】高さ調節可能な車輪付き車両用のケーブル張力調節装置および、高さ調節可能な車両
(51)【国際特許分類】
B60T 7/10 20060101AFI20240627BHJP
A61H 3/04 20060101ALI20240627BHJP
A61G 5/10 20060101ALI20240627BHJP
A61G 1/02 20060101ALN20240627BHJP
【FI】
B60T7/10 E
A61H3/04
A61G5/10 717
A61G1/02 707
(21)【出願番号】P 2022519483
(86)(22)【出願日】2020-09-28
(86)【国際出願番号】 CA2020000114
(87)【国際公開番号】W WO2021062516
(87)【国際公開日】2021-04-08
【審査請求日】2022-06-15
(32)【優先日】2019-09-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】513057315
【氏名又は名称】エボリュ―ション テクノロジーズ インク
(74)【代理人】
【識別番号】100119725
【氏名又は名称】辻本 希世士
(74)【代理人】
【識別番号】100168790
【氏名又は名称】丸山 英之
(72)【発明者】
【氏名】リウ,ジュリアン
【審査官】大山 広人
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-017004(JP,A)
【文献】実開昭57-122822(JP,U)
【文献】特表2018-529054(JP,A)
【文献】米国特許第08596657(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60T 7/10
A61H 3/04
A61G 5/10
A61G 1/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
手動操作の高さ調節可能な車輪付き車両用のブレーキアセンブリであって、
ブレーキケーブルアセンブリと、
前記ブレーキケーブルアセンブリの余剰部分を囲むように成形されたブレーキケーブルハウジングと、
前記ブレーキケーブルアセンブリの余剰部分に結合され、前記ブレーキケーブルハウジングに連結されずに囲まれているケーブル調節装置とを備えるブレーキアセンブリにおいて、
前記ブレーキケーブルアセンブリが、ケーブルと、前記ケーブルのまわりに延在するケーブルスリーブとを含み、前記ケーブル調節装置が、前記ブレーキケーブルアセンブリの前記ケーブルスリーブの第1の部分の端部を収容してこれに結合するように成形された第1のスリーブを備える第1のサブアセンブリを含み、前記第1のサブアセンブリが、前記第1のスリーブに結合されてここから外へ延在するねじ付き管をさらに備え、前記ケーブル調節装置が、前記ブレーキケーブルアセンブリの前記ケーブルスリーブの第2の部分の端部を収容してこれに結合するように成形された第2のスリーブを備える第2のサブアセンブリを含み、前記第2のサブアセンブリが、前記第2のスリーブに結合されてここから外へ延在するナットをさらに備え、前記ナットが前記ねじ付き管に対して螺着し、前記ナットのねじを前記ねじ付き管に沿って調節すると、前記ブレーキケーブルアセンブリの前記ケーブルスリーブの実効長が変化する、
ことを特徴とするブレーキアセンブリ。
【請求項2】
前記車両が、縦軸を有する高さ調節可能なアセンブリを含み、前記ブレーキケーブルハウジングが前記高さ調節可能なアセンブリに結合し、前記ブレーキケーブルハウジングが前記縦軸に対して横方向に外へ延在する、
ことを特徴とする請求項1に記載のブレーキアセンブリ。
【請求項3】
前記ブレーキケーブルハウジングが、前記高さ調節可能なアセンブリの前部分に接し、前記高さ調節可能なアセンブリの少なくとも1つの側部に結合されている、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のブレーキアセンブリ。
【請求項4】
前記ブレーキケーブルハウジングを前記高さ調節可能なアセンブリの側部に結合する平坦な部材をさらに含み、前記平坦な部材が、前記ブレーキケーブルハウジングの外側側面に結合し、これに沿って部分的に延在する、
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載に記載のブレーキアセンブリ。
【請求項5】
前記ブレーキケーブルハウジングから外へ延在する少なくとも1つのコネクタをさらに含むブレーキアセンブリであって、前記少なくとも1つのコネクタが弧形の部分を含み、これが、前記高さ調節可能なアセンブリの側部に接して結合する、
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のブレーキアセンブリ。
【請求項6】
前記ブレーキケーブルハウジングが内周縁部を有する外側部分を含み、前記高さ調節可能なアセンブリが収縮位置にあって前記ケーブル調節装置が拡張位置にあるとき、前記ブレーキケーブルアセンブリの前記余剰部分が前記ブレーキケーブルハウジングの前記外側部分の前記内周縁部に部分的に接するように構成される、
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のブレーキアセンブリ。
【請求項7】
前記ブレーキケーブルハウジングが外周縁部を有する内側部分を含み、前記高さ調節可能なアセンブリが拡張位置にあって前記ケーブル調節装置が収縮位置にあるとき、前記ブレーキケーブルアセンブリの前記余剰部分が前記ブレーキケーブルハウジングの前記内側部分の前記外周縁部に部分的に接するように構成される、
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載のブレーキアセンブリ。
【請求項8】
前記ブレーキケーブルアセンブリが、ケーブルと、前記ケーブルのまわりに延在するケーブルスリーブとを含み、前記ケーブル調節装置を操作すると前記ブレーキケーブルアセンブリの前記ケーブルスリーブの実効長が変化する、
ことを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載のブレーキアセンブリ。
【請求項9】
前記ケーブル調節装置が前記ブレーキケーブルアセンブリと直線状に並んでいる、
ことを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載のブレーキアセンブリ。
【請求項10】
前記ブレーキケーブルアセンブリの第1の部分が前記高さ調節可能なアセンブリに沿って延在し、前記ブレーキケーブルアセンブリの第2の部分が前記ブレーキケーブルハウジングの内部に囲まれており、
前記ブレーキケーブルアセンブリの前記第2の部分がループ形であり、前記ケーブル調節装置が前記ブレーキケーブルアセンブリの第2の部分と直線状に並んでいる、
ことを特徴とする請求項1に記載のブレーキアセンブリ。
【請求項11】
前記ケーブル調節装置が、雌部材と、前記雌部材に螺着して選択的に調節可能な雄部材とを含む、
ことを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載のブレーキアセンブリ。
【請求項12】
前記ブレーキケーブルアセンブリがケーブルおよびケーブルスリーブを含み、前記雌部材および前記雄部材が、前記ケーブルスリーブのそれぞれの区間に結合されており、前記雌部材および前記雄部材のうちの少なくとも1つが、前記ブレーキケーブルアセンブリの前記ケーブルスリーブのその対応する区間に回転可能に結合されている、
ことを特徴とする請求項11に記載のブレーキアセンブリ。
【請求項13】
前記雄部材がねじ付き管を備え、前記雌部材がねじ付きスリーブを備える、
ことを特徴とする請求項11または12に記載のブレーキアセンブリ。
【請求項14】
前記ナットが前記第2のスリーブに接続されて一体的に形成されている、請求項1に記載のブレーキアセンブリ。
【請求項15】
前記ブレーキケーブルハウジングが取外し可能なカバーを含み、前記取外し可能なカバーを通じて前記ブレーキケーブルハウジングの内部にアクセスすることができる、
ことを特徴とする請求項1から14のいずれか一項に記載のブレーキアセンブリ。
【請求項16】
前記ブレーキケーブルアセンブリの一部が、前記高さ調節可能なアセンブリに沿って延在するブレーキケーブルアセンブリであって、
前記ブレーキケーブルハウジングの内側側面の平坦な部分を通って延在するアクセスポートをさらに有し、
前記アクセスポートは、
前記ブレーキケーブルハウジングの内部空間に含まれるチャンバと連通するものであり、
前記アクセスポートにわたって広がる取外し可能なカバーをさらに含み、
前記取外し可能なカバーは前記ブレーキケーブルハウジングの前記内側側面の平坦な部分よりも小さいものである、
ことを特徴とする請求項1記載のブレーキアセンブリ。
【請求項17】
前記ブレーキケーブルハウジングの周辺部分が、前記取外し可能なカバーから外に間隔を置いて配置されており、前記取外し可能なカバーのまわりに延在する、
ことを特徴とする請求項16に記載のブレーキアセンブリ。
【請求項18】
前記ブレーキケーブルアセンブリの前記余剰部分がケーブル調節装置を含み、前記アクセスポートが前記ケーブル調節装置に対するアクセスを可能にするように構成されている、
ことを特徴とする請求項16に記載のブレーキアセンブリ。
【請求項19】
請求項1から18のいずれか一項に記載のブレーキアセンブリを備える手動操作の高さ調節可能な車両であって、歩行器、シルバーカー、輸送椅子、輸送椅子と歩行器装置との組合せ、車椅子、車輪付き寝室用便器、避難椅子、および高さ調節可能なストレッチャのうちの1つである、ことを特徴とする車両。
【請求項20】
縦軸を有する高さ調節可能なアセンブリおよびブレーキアセンブリを含む、手動操作の高さ調節可能な車両であって、
ブレーキケーブルアセンブリと、
前記ブレーキケーブルアセンブリの余剰部分を囲むように成形され、前記高さ調節可能なアセンブリに結合されて、前記縦軸に対して水平方向に外へ延在するブレーキケーブルハウジングと、
前記ブレーキケーブルアセンブリの余剰部分に結合され、前記ブレーキケーブルハウジングに連結されずに囲まれているケーブル調節装置とを備える車両において、
前記ブレーキケーブルアセンブリが、ケーブルと、前記ケーブルのまわりに延在するケーブルスリーブとを含み、前記ケーブル調節装置が、前記ブレーキケーブルアセンブリの前記ケーブルスリーブの第1の部分の端部を収容してこれに結合するように成形された第1のスリーブを備える第1のサブアセンブリを含み、前記第1のサブアセンブリが、前記第1のスリーブに結合されてここから外へ延在するねじ付き管をさらに備え、前記ケーブル調節装置が、前記ブレーキケーブルアセンブリの前記ケーブルスリーブの第2の部分の端部を収容してこれに結合するように成形された第2のスリーブを備える第2のサブアセンブリを含み、前記第2のサブアセンブリが、前記第2のスリーブに結合されてここから外へ延在するナットをさらに備え、前記ナットが前記ねじ付き管に対して螺着し、前記ナットのねじを前記ねじ付き管に沿って調節すると、前記ブレーキケーブルアセンブリの前記ケーブルスリーブの実効長が変化し、
前記ブレーキケーブルアセンブリの第1の部分が前記高さ調節可能なアセンブリに沿って延在し、前記ブレーキケーブルアセンブリの第2の部分が前記ブレーキケーブルハウジングの内部に囲まれている、
ことを特徴とする車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高さ調節可能な車輪付き車両用のケーブル張力調節装置に関するものである。詳細には、本発明は、歩行器、シルバーカー、輸送椅子、車椅子、車輪付き寝室用便器、避難椅子、または高さ調節可能なストレッチャ、およびケーブル張力調節装置を収容するように設計されたブレーキアセンブリなどの、高さ調節可能な車輪付き車両用のケーブル張力調節装置に関する。
【背景技術】
【0002】
Luiの米国特許第10,053,062号は、高さ調節可能な歩行者装置用のブレーキアセンブリを開示している。ブレーキアセンブリは、ブレーキアクチュエータ、車輪と係合するブレーキ部材およびブレーキケーブルアセンブリを含む。ブレーキケーブルアセンブリは可撓性インナーケーブルおよび可撓性アウターケーシングを含み、インナーケーブルはアウターケーシングを通って延在し、アウターケーシングに対して移動可能である。インナーケーブルは、ブレーキアクチュエータに結合された第1の端部、および車輪と係合するブレーキ部材に結合された第2の端部を有する。ブレーキアセンブリは、ブレーキケーブルアセンブリのたるみ部分を囲むように成形されたブレーキケーブルハウジングを含む。
【0003】
Kanbarの米国特許第4,962,781号は、高齢者または障害者の歩行を支援するように適合された折り畳み式の転がる杖を開示している。この杖は前脚を含み、前脚の上端においてユーザに便利な高さにハンドルが取り付けられており、下端には前輪が1つ取り付けられている。前脚の上端の下の位置に第1の蝶番が結合されており、その可動部分に対して、より短い管状の後脚の上端が枢動可能に接続されている。後脚の下端は横車軸の中間点に結合されており、横車軸の一方の端部に後輪が取り付けられている。前脚の下端の上方に結合された第2の蝶番の可動部分に対して、折り畳み式アームの一端が枢動可能に接続され、このアームが前脚と後脚とを橋渡ししており、アームの他端は、後脚の縦溝の中でスライドするように枢動可能に接続されており、それによって、杖が非活動状態へと折り畳まれるときには、スライドが後脚を上へ進んでアームを折り畳み、前脚と後脚とが平行になり、杖が活動状態になるときには、スライドが後脚を下へ進んでアームを伸長させ、前脚と後脚とが鋭角を成し、そこで、前輪および後輪は三角形の頂点において地面に接し、転がる杖を安定させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、高さ調節可能な車輪付き車両用のケーブル張力調節装置と、ケーブル張力調節装置を収容するブレーキアセンブリハウジングとを提供することを目的とし、これらを提供するものである。本発明は、高さ調節可能な車輪付き車両用の車輪フォークアセンブリをさらに提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の態様によれば、手動操作の高さ調節可能な車輪付き車両用のブレーキアセンブリが提供される。ブレーキアセンブリはブレーキケーブルアセンブリを含む。ブレーキアセンブリは、ブレーキケーブルアセンブリの余剰部分を囲むように成形されたブレーキケーブルハウジングを含む。ブレーキアセンブリは、ブレーキケーブルアセンブリに結合されたケーブル調節装置を含む。ケーブル調節装置はブレーキケーブルハウジングによって囲まれている。
【0008】
第2の態様でも、手動操作の高さ調節可能な車輪付き車両用のブレーキアセンブリが提供される。この車両は高さ調節可能なアセンブリを含む。ブレーキアセンブリは、高さ調節可能なアセンブリに結合されてここから横方向に外へ延在するブレーキケーブルハウジングを含む。ブレーキケーブルハウジングはチャンバを囲み、チャンバと連通した開口を有する。ブレーキアセンブリはブレーキケーブルアセンブリを含む。ブレーキケーブルアセンブリは、高さ調節可能なアセンブリに沿って延在する第1の部分を含む。ブレーキケーブルアセンブリは、ブレーキケーブルハウジングの内部に囲まれた第2の部分を含む。ブレーキケーブルアセンブリの第2の部分は前記開口を通ってチャンバへと延在し、前記チャンバの内部のどこにでも移動可能である。
【0009】
第3の態様によれば、手動操作の高さ調節可能な車輪付き車両用のブレーキアセンブリがさらに提供される。この車両は高さ調節可能なアセンブリを含む。ブレーキアセンブリは、高さ調節可能なアセンブリに沿って延在するブレーキケーブルアセンブリを含む。ブレーキアセンブリのブレーキケーブルハウジングは、そのチャンバの内部に、ブレーキケーブルアセンブリの余剰部分を囲むように成形されている。ブレーキケーブルハウジングは、内側の平坦な部分を通って延在するアクセスポートを有する。アクセスポートはチャンバと連通している。
【0010】
第1の態様によれば、手動操作の高さ調節可能な車輪付き車両用の車輪フォークアセンブリがさらに提供される。車両はフレーム部材を含む。車輪フォークアセンブリは、車両のフレーム部材の下端と結合するように成形された取付け台を含む。取付け台は縦軸を有する。車輪フォークアセンブリは、取付け台の縦軸からオフセットされた縦軸を有する車輪フォークを含む。車輪フォークは、取付け台に結合されて取付け台と一体的に形成される。
【0011】
第2の態様によれば、手動操作の高さ調節可能な車輪付き車両用の車輪フォークアセンブリがまたさらに提供される。車両はフレーム部材を含む。車輪フォークアセンブリは取付け台を含む。取付け台の上部は、車両のフレーム部材の下端と結合するように成形されている。取付け台の下部は横方向に外へ湾曲している。車輪フォークアセンブリは、取付け台の下部に結合された車輪フォークを含む。
【0012】
第3の態様によれば、手動操作の高さ調節可能な車輪付き車両用の車輪フォークアセンブリもさらに提供される。車輪フォークアセンブリは一対の細長い支持物を含む。支持物の下部の間に車輪が取り付けられ得る。支持物は上部を有する。前記支持物のうちの1つの上部を通って開口が延在する。車輪フォークアセンブリは、これら支持物の上部を結合する上部カバーを含む。車輪フォークアセンブリは、開口にわたって広がる選択的に取外し可能な側面カバーを含む。
【0013】
第4の態様によれば、手動操作の高さ調節可能な車輪付き車両用の車輪フォークアセンブリがまたさらに提供される。車両は、車輪と係合するブレーキ部材およびブレーキ調整機構を含む。車輪フォークアセンブリは一対の細長い支持物を含み、その間に車輪が収容されて回転可能に結合する。車輪フォークアセンブリに含まれるハウジングが、これらの支持物を結合し、車輪と係合するブレーキ部材およびブレーキ調整機構のまわりに延在する。ハウジングは側面カバーを含む。側面カバーを取り外すと、ブレーキ調整機構にアクセスすることができる。側面カバーは細長い支持物のうちの1つと整列する。
【0014】
第5の態様によれば、手動操作の高さ調節可能な車輪付き車両用の車輪フォークアセンブリも提供される。車両は、車輪と係合するブレーキ部材およびブレーキ調整機構を含む。車輪フォークアセンブリは一対の細長い支持物を含み、その間に車輪が収容されて回転可能に結合する。車輪フォークアセンブリは、これらの支持物を結合するハウジングを含む。ハウジングは、車輪と係合するブレーキ部材およびブレーキ調整機構のまわりに延在する。ハウジングはカバーを含む。カバーを取り外すと、ブレーキ調整機構にアクセスすることができる。カバーは車輪フォークアセンブリの内側と整列する。
【発明の効果】
【0015】
前出のブレーキアセンブリおよび/または車輪フォークアセンブリのうちの1つを備える歩行器がさらに提供される。前出のブレーキアセンブリおよび/または車輪フォークアセンブリのうちの1つを備えるシルバーカーも提供される。前出のブレーキアセンブリおよび/または車輪フォークアセンブリのうちの1つを備える輸送椅子がさらに提供される。前出のブレーキアセンブリおよび/または車輪フォークアセンブリのうちの1つを備える輸送椅子と歩行器との組合せがまたさらに提供される。前出のブレーキアセンブリおよび/または車輪フォークアセンブリのうちの1つを備える車椅子もさらに提供される。前出のブレーキアセンブリおよび/または車輪フォークアセンブリのうちの1つを備える車輪付き寝室用便器がまたさらに提供される。前出のブレーキアセンブリおよび/または車輪フォークアセンブリのうちの1つを備える避難椅子も提供される。前出のブレーキアセンブリおよび/または車輪フォークアセンブリのうちの1つを備える高さ調節可能なストレッチャがさらに提供される。
【0016】
本発明は、添付図面を参照しながらほんの一例として示される以下の好適な実施形態から、より容易に理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】第1の態様による、手動操作の高さ調節可能な車輪付き車両の後部右側を上方から見た斜視図である。この車両は、折り畳み機構と、シートアセンブリと、拡張位置で示された高さ調節可能なアセンブリと、ブレーキアセンブリとを含む、歩行器装置を備える。ブレーキアセンブリは、高さ調節可能なアセンブリに結合された一対のブレーキケーブルハウジングを含む。
【
図2】
図1の歩行器装置の後部右側を上方から見た斜視図である。ブレーキケーブルハウジングのうちの1つは、内部の構成要素を見せるために部分的に分解して示されている。ブレーキアセンブリは一対のブレーキケーブルアセンブリを含み、そのうちの1つは部分的に仮像で示されている。
【
図3】
図2の歩行器装置の後部右側を上方から見た斜視図である。高さ調節可能なアセンブリは収縮位置において示されている。
【
図4】
図3のブレーキケーブルハウジングを部分的に分解して拡大した内側斜視図である。ブレーキケーブルアセンブリのたるみ部分がブレーキケーブルハウジングに囲まれており、ブレーキアセンブリが含むケーブル調節装置が収縮位置において示されている。歩行器装置のシート載せが断片で示され、内部の構成要素を示すために陰は透明になっている。
【
図5】
図4のブレーキケーブルハウジングの内側正面図である。ケーブル調節装置は収縮位置において示されている。歩行器装置のシート載せが断片で示され、内部の構成要素を示すために陰は透明になっている。
【
図6】
図5のブレーキケーブルハウジングの内側正面図である。ケーブル調節装置は拡張位置において示されている。歩行器装置のシート載せが断片で示され、内部の構成要素を示すために陰は透明になっている。
【
図7】
図1の歩行器装置の後部右側の車輪フォークアセンブリの後部正面図である。歩行器装置の車輪および歩行器装置の高さ調節可能なアセンブリは断片で示されている。
【
図8】
図7の後輪フォークアセンブリの後部の内側斜視図である。後輪フォークアセンブリは側面カバーを含み、車輪および
図7の高さ調節可能なアセンブリは断片で示されている。
【
図9】
図8の後輪フォークアセンブリの内側正面図である。歩行器装置のブレーキアセンブリのブレーキ調整機構を示すために側面カバーが取り外され、車輪および
図8の後輪フォークアセンブリは断片で示されている。
【
図10】
図1の歩行器装置の後部左側車輪のフォークアセンブリを後方から見た正面図である。ブレーキおよびブレーキ調整機構は示されていない。
【
図11】
図10の後部左側車輪のフォークアセンブリを前方から見た正面図である。ブレーキおよびブレーキ調整機構は示されていない。
【
図12】
図10の後部左側車輪のフォークアセンブリを前方から見た、内側下部の斜視図である。側面カバー、ブレーキ、およびブレーキ調整機構は示されていない。
【
図13】
図10の後部左側車輪のフォークアセンブリの内側の正面図である。側面カバー、ブレーキ、およびブレーキ調整機構は示されていない。
【
図14】第2の態様による、手動操作の高さ調節可能な車輪付き車両の右側後部の斜視図である。この車両は輸送椅子と歩行器装置との組合せを備える。
【
図15】第3の態様による、手動操作の高さ調節可能な車輪付き車両の右側正面図である。この車両は車椅子を備える。
【
図16】第4の態様による、手動操作の高さ調節可能な車輪付き車両の右側正面図である。この車両は車輪付き寝室用便器を備える。
【
図17】第5の態様による、手動操作の高さ調節可能な車輪付き車両の右側正面図である。この車両は避難椅子を備える。
【
図18】第6の態様による、手動操作の高さ調節可能な車輪付き車両の右側正面図である。この車両は高さ調節可能なストレッチャを備える。
【
図19】第7の態様による、手動操作の高さ調節可能な車輪付き車両の内側正面図である。この車両は
図1のものに類似の歩行器装置を備え、それぞれのブレーキケーブルハウジングが、ブレーキケーブルアセンブリのケーブル調節装置に対して選択的にアクセスするためのアクセスポートを有し、この歩行器装置の、高さ調節可能なアセンブリ、横フレームおよび折り畳み機構は断片で示されている。
【
図20】
図19の歩行器装置の内側正面図である。ブレーキケーブルハウジングの取外し可能なカバーが
図19のアクセスポートにわたって広がり、これを覆って示されており、この歩行器装置の、高さ調節可能なアセンブリ、横フレームおよび折り畳み機構は断片で示されている。
【
図21】第8の態様による、手動操作の高さ調節可能な車輪付き車両の内側正面図である。この車両は
図19のものに類似の歩行器装置を備え、チャンバを示すために1つのブレーキケーブルハウジングが部分的に分解して示されており、この歩行器装置の、高さ調節可能なアセンブリ、横フレームおよび折り畳み機構は断片で示されている。
【
図22】第9の態様による、手動操作の高さ調節可能な車輪付き車両の左側正面図である。この車両は、
図1のものに類似の歩行器装置を備え、ブレーキケーブルハウジングを高さ調節可能なアセンブリに結合するコネクタを含む。この歩行器装置は部分的に断片で示されている。
【発明を実施するための形態】
【0018】
最初に
図1を参照して、手動操作の高さ調節可能な車輪付き車両が示されている。この車両は、輸送装置または移動支援装置と称されることもあり、この例では高さ調節可能な歩行器装置20を備える。歩行器装置は歩行器またはシルバーカーと称されることがある。歩行器装置20は後部22および前部24を有する。この歩行器装置には、一対の間隔を置いた側面26および28、間隔を置いた最上部30および最下部32がある。歩行器装置20の後部22および前部24は、側面26と28との間、および最上部の30と最下部32との間に延在する。歩行器装置の最上部および最下部も、側面26と28との間に延在する。
【0019】
引き続き
図1を参照して、歩行器装置20は、それぞれ側面28および26と整列する、間隔を置いて直立した、高さ/長さを調節可能な一対のアセンブリ34および36を含む。アセンブリの各々が下端および上端を有し、アセンブリ34については下端38および上端40を有する。アセンブリの各々が伸縮自在であり、下部の外側の細長い部材または管と、下部の管の中に適合するように成形された上部の内側の細長い部材または管とを用いて、高さ調節可能である。このことは、アセンブリ34については、外側管42および内側管44によって理解される。
図1に見られるように、アセンブリ34および36は縦軸43および47を有する。外側管42の部分57および内側管44の伸縮する部分45は、それぞれの前記縦軸に沿って延在する。
【0020】
図1に見られるように、内側管44の各々が縦方向に間隔を置いた複数の開口46を有し、これらが長さL
Hの調整幅をもたらす。歩行器装置20は、管42と44との伸縮する対を選択的に結合するための一対の結合機構を、この例ではつまみねじ48の形態で含む。この例では、外側管42につまみねじが螺着されている。つまみねじを選択的に回すと、つまみねじが内側管44の前記開口46のうちの1つを通って選択的に挿入され、伸縮する管の高さをしっかりと調節する。これによって、ハンドルの高さがユーザにとって最適になるように、歩行器装置の高さを調節することが可能になる。したがって、歩行器装置の高さは、
図3に見られる管42および44の収縮位置から、
図1に見られる管の拡張位置ならびにその間の位置へと調節可能である。
【0021】
図4に見られるように、高さ調節可能なアセンブリ34の外側管42の各々の中に開口51が延在している。それぞれの開口は、対応するアセンブリ34の縦軸43に対して垂直な横軸49のまわりに延在する。この例では、各開口51は溝状であって小判型長円であるが、このことは厳密に必要とされるわけではない。この例では、各開口は、歩行器装置20の前部24に面し、管42の前方部180を通って延在する。各開口51は、
図1に見られる高さ調節可能なアセンブリ34の下端38と上端40との間にある。各開口は、
図1に見られる高さ調節可能なアセンブリの対応する端38から上方へ間隔を置いて隣接する。
【0022】
引き続き
図1を参照して、歩行器装置20は、間隔を置いて横方向に延在する一対のアセンブリ50および52を含む。横方向に延在するアセンブリ50および52は、歩行器装置のそれぞれの側面26および28と整列し、最下部32の近くから最上部30に向かって延在する。横方向に延在するアセンブリの各々が、間隔を置いた一対の細長い上部および下部のサイド部材またはサイドフレーム部材を含み、この例では、上の部材は管54の形態であり、下の部材は管56の形態である。各管は、対応する外側管42に結合された近位端58と、その近位端から間隔を置いた遠位端60とを有する。したがって、ロッド56は、管42から半径方向に外へ延在して、高さ調節可能なアセンブリ34および36に結合する。各管56は、対応する外側管42から垂直に、この例では歩行器装置20の前部24に向かって横方向に外へ延在する。
図4に見られるように、各管の最上部61は、横方向に延在するアセンブリ50の対応する管54に面して長手方向に延在する。管の最上部は、横断面において少なくとも部分的に湾曲しており、この例では横断面において外へ凸状になっている。
【0023】
引き続き
図4を参照して、各管54は実質的に直線の部分62を含み、この例では、実質的に直線の部分62が、対応する外側管42に結合され、ここから横方向に外へ、歩行器装置20の前部24の方へ延在している。管56と管54の実質的に直線の部分62との間に、この例では管56に隣接して配置された管42の開口51が延在している。管54の各直線部分62の長手方向に延在する最下部63は、対応する管56の最上部の61に面する。管54の直線部分の最下部は、横断面において少なくとも部分的に湾曲しており、この例では横断面において外へ凸状になっている。
図1に見られるように、各管は湾曲部分64を含み、この例では、湾曲部分64は、管の直線の部分と、対応する管56の遠位端60とを結合する。
【0024】
引き続き
図1を参照して、歩行器装置は折り畳み機構66を含み、これは、この例では、横方向に延在するアセンブリ50と52との間に延在してこれらに結合されている。折り畳み機構は、歩行器装置20を選択的に横方向に折り畳むことを可能にするように構成されている。歩行器装置はシートアセンブリ68を含み、これは、この例では、横方向に延在するアセンブリ50および52の各管54の各直線部分62の間に延在し、これらに対して枢動可能に結合されている。歩行器装置20は、前部24に隣接した折り畳み式バスケット71を含み、バスケット71は、横方向に延在するアセンブリ50と52との間に延在し、コネクタ73によってこれらに結合されている。折り畳み機構66、シートアセンブリ68および折り畳み式バスケットの様々な部分および機能は、米国特許第8,083,239号および米国特許出願第2019/0009758 A1号においてより詳細に説明されており、これらの開示は参照によって本明細書に組み込まれる。
【0025】
図1に見られるように、歩行器装置20は、地面と接触する車輪70の第1の対または前方の対を含み、第1の対は、前方の車輪フォーク74によって、管54の湾曲部分64の遠位端72に対して動作可能および枢動可能に結合されている.
【0026】
引き続き
図1を参照して、歩行器装置は、地面と接触する車輪75と75’との第2の対または後方の対を含み、第2の対は、車輪フォークアセンブリ76および76’によって、高さ調節可能なアセンブリの下端38および38’に対して動作可能および回転可能に結合されている。この例では、車輪フォークアセンブリは後輪フォークアセンブリである。類似の番号および機能を有する類似の部分には拡張子(’)が追加されている。車輪フォークアセンブリ76および76’は、歩行器装置20の側面26および28と整列する外側77および77’を有する。車輪フォークアセンブリの内側78と78’とは内側に互いに対面している。
【0027】
図8に見られるように、各車輪フォークアセンブリ76は取付け台79を含み、この例では、取付け台79は管状の上部81を有する。取付け台の上部は、対応する管42の下端38を収容するように成形されており、この例ではボルト83である締結具によってこれに結合する。取付け台79の上部81の縦軸85は、歩行器装置20の、対応する高さ調節可能なアセンブリ36の縦軸47と同軸である。
【0028】
図7に見られるように、各取付け台79の下部87は、上部81に結合し、これと一体的に形成されている。取付け台の下部は、取付け台の上部から、歩行器装置20の最下部32および対応する側面28に向かって、取付け台の上部の軸85および対応する高さ調節可能なアセンブリ36の軸47に対して横方向に外へ延在する。取付け台79の下部87の内表面89は、この例では車輪フォークアセンブリ76の内側78に沿って延在する。取付け台の下部の内表面は、外へ凸状の上部領域91を有する。取付け台79の下部87の内表面89の下部領域93は、車輪75に隣接し、この例では外へ凸状である。したがって、車輪フォークアセンブリの内側78は部分的に外へ凸状であり、この例では部分的に外方向の凸面である。
図11の外側95’に見られるように、取付け台の下部の外側は、この例では外方向への凸面である。
【0029】
図8を参照して、各車輪フォークアセンブリ76は車輪フォーク135を含む。車輪フォークは取付け台79の下部87に結合し、この例では取付け台に結合され、取付け台と一体的に形成されている。
図7に見られるように、各車輪フォーク135の取付けの縦軸137は、対応する取付け台79の縦軸85から横方向にオフセットされている。
【0030】
図8を参照して、車輪フォークは一対の細長い内側支持物139と外側支持物141とを含み、これらの下部149の間に車輪75が収容され、回転可能に結合する。細長い支持物の各々の形状はこの例では平坦であり、車輪フォークの平坦な部分と称されることがある。
図7に見られるように、車輪フォーク135は、間に車輪75を収容するよう成形されており、車輪は前方を向き、管42から横方向に外に間隔を置いて配置されている。
図10に見られるように、内側支持物141’は、取付け台79’の縦軸85’およびこの例では
図1に見られるアセンブリ34の縦軸85’と整列する。
図9を参照して、内側の細長い支持物141の各々の上部151を通って開口155が延在している。
図12に見られるように、支持物の各々には複数の補強リブ207’が結合されている。2つの支持物139’および141’のリブは、支持物の間に、互いに対面して配置されている。
【0031】
図8を参照して、各車輪フォーク135は上部カバー171を含み、上部カバー171は支持物139の上部151と支持物141の上部151とを結合する。上部カバーはこの例では弧形である。上部カバー171ならびに支持物139の上部151および支持物141の上部151が車輪フォークハウジング173を形成する。車輪フォークハウジングは、開口155にわたって延在するサイドカバー175を含む。
図12に見られるように、車輪フォークハウジング173’は、外側に延在する一対のフランジ199’と201’とを含み、これらの間に開口155’が延在し、側面カバーが延在する。
図8に見られるように、側面カバー175は外に湾曲しており、この例では外に凸面である。側面カバーは、対応する車輪フォーク135の内側支持物141の上部151と整列し、この例では車輪フォークアセンブリ76の内側78に沿って延在する。車輪フォークアセンブリは、この例ではねじ179である締結具を含み、ねじ179が側面カバー175を内側支持物に結合する。したがって、側面カバーは選択的に取外し可能である。
【0032】
図2に見られるように、歩行器装置20は、後輪75および75’用に一対のブレーキアセンブリ203および203’を含む。各ブレーキアセンブリが、車輪と係合するブレーキ部材205を含む。
図9に見られるように、各ブレーキ部材が、第1の端部209と、第1の端部から間隔を置いた第2の端部211とを有する。この例では、各ブレーキ部材205は、ブレーキ部材の第1の端部と第2の端部との間に挿入された軸受197を介して、それぞれの車輪フォーク78に対して枢動可能に接続する。軸受は、車輪フォークに結合されたシャフト213に対して回転可能に取り付けられて枢動する。各ブレーキ部材205はブレーキパッド215を含み、この例ではブレーキパッド215は第1の端部209に結合され、ここから下方へ延在する。各ブレーキパッドは対応する車輪75に面する。
【0033】
各ブレーキ部材205は、この例ではコイルばね217の形態の弾力材を含む。コイルばねの上端219は、この例では車輪フォーク135の上部壁221と接する。コイルばね217の下端237は、ブレーキ部材205の端部211に接する。コイルばねは、ブレーキパッド215を、車輪75から上方へばねで付勢するように構成されている。
【0034】
引き続き
図9を参照して、各ブレーキアセンブリ203はブレーキ調整機構223を含む。ブレーキ調整機構は、この例ではスリーブ225を含み、スリーブ225はブレーキ部材205の端部211に結合されている。コイルばね217の下端237はスリーブに接する。ブレーキ調整機構223は取付けねじ227を含み、取付けねじ227はスリーブ225に対して螺着されている。ハウジング173は、ブレーキ部材205およびブレーキ調整機構223のまわりに延在するように成形されている。開口155はブレーキ調整機構と連通している。
図8に見られるように側面カバー175を選択的に取り外すと、
図9に見られるブレーキ調整機構223にアクセスすることができる。
【0035】
図2を参照して、各ブレーキアセンブリ203は、この例ではボーデン型ブレーキケーブルアセンブリの形態のブレーキケーブルアセンブリ98をさらに含む。ブレーキケーブルアセンブリは、
図9に見られる、この例では金属製の弾性内部ケーブル100を含む。
図2を参照して、ケーブルは上端または第1の端部101を有する。
図9に見られるように、各ケーブル100は下端または第2の端部103を有する。ケーブル100の第2の端部は、この例ではスリーブ225を通って延在するケーブルの部分105によって、ブレーキ部材205の第2の端部211に動作可能に結合され、その後、セットねじ227が、前記部分105と係合するように締められる。ケーブルの端103を上下させてからセットねじによってケーブルを適所に固定することにより、ケーブル100の張力を調節することができる。
【0036】
各ブレーキケーブルアセンブリ98は、可撓性アウターケーシングまたはケーブルスリーブ108を含み、
図9に見られるケーブル100は、これを通って延在し、これに対して移動可能である。
ケーブルスリーブは、この例ではプラスチック製である。ケーブルスリーブ108は、
図2に見られる第1の端部110および
図9に見られる第2の端部112を有する。ケーブルスリーブの第2の端部112は、取付け台79を通って車輪フォーク135に結合し、これを通ってケーブル100が延在する。ケーブル100を、矢印122によって示されるように上へ動かすと、ブレーキ部材205の端部211が、
図9に対してより上方へ移動する。このことが、結果として、車輪75に対してパッドを選択的に係合させて車輪にブレーキをかけるために、矢印123によって示されるように、ブレーキ部材の端部209およびブレーキパッド215を下降させる。したがって、各ブレーキ部材205は、
図2に見られる高さ調節可能なアセンブリ34の下端38に対して動作可能に接続する。本明細書で説明されたブレーキ部材は歩行器装置20用の一例でしかなく、ブレーキアセンブリ203は、他の実施形態では、ブレーキケーブルアセンブリ98用に他のブレーキシステムを使用し得る。
【0037】
図4に見られるように、各ケーブルの第2の余剰部分は、この例ではループ形のたるみ部分109である。したがって、たるみ部分は、この例では、ブレーキケーブルアセンブリの、1つのループを備える巻かれた部分である。ブレーキケーブルアセンブリのたるみ部分109は、管42の開口51を通って延在する。
図5に見られるように、ブレーキケーブルアセンブリ98のたるみ部分は、アセンブリ34から、全体的に横軸49の方向に、縦軸43に対して横方向に外へ延在する。
【0038】
各ブレーキケーブルアセンブリ98は、可撓性アウターケーシングまたはケーブルスリーブ108を含み、
図9に見られるケーブル100は、これを通って延在し、これに対して移動可能である。ケーブルスリーブはケーブルスリーブと称されることがあり、この例ではプラスチック製である。ケーブルスリーブ108は、
図2に見られる第1の端部110および
図9に見られる第2の端部112を有する。ケーブルスリーブの第2の端部112は、取付け台79を通って車輪フォーク135に結合し、これを通ってケーブル100が延在する。ケーブル100を、矢印122によって示されるように上へ動かすと、ブレーキ部材205の端部211が、
図9に対してより上方へ移動する。このことが、結果として、車輪75に対してパッドを選択的に係合させて車輪にブレーキをかけるために、矢印123によって示されるように、ブレーキ部材の端部209およびブレーキパッド215を下降させる。したがって、各ブレーキ部材205は、
図2に見られる高さ調節可能なアセンブリ34の下端38に対して動作可能に接続する。本明細書で説明されたブレーキ部材は歩行器装置20用の一例でしかなく、ブレーキアセンブリ203は、他の実施形態では、ブレーキケーブルアセンブリ98用に他のブレーキシステムを使用し得る。
【0039】
図2に見られるように、歩行器装置20は一対のハンドルアセンブリ124および125を含み、これらは、それぞれの高さ調節可能なアセンブリ34および36の上端40に結合されている。歩行器装置の前部24に沿って、アーチ形の背もたれ127が配置されている。背もたれは、この例では可撓性ストラップの形状であって、ハンドルアセンブリ124と125との間に延在する。背もたれ127の間隔を置いた端131および133が、ハンドルアセンブリに結合する。
【0040】
引き続き
図2を参照して、ハンドルアセンブリの各々がブレーキアクチュエータを含み、これは、この例では握りハンドル130の形態であって、それぞれのハンドルハウジング134に対して枢動可能に取り付けられている。ケーブル100の第1の端部101が、握りハンドルに対して動作可能に結合する。握りハンドル130を、矢印162によって示されるように上へ動かすと、
図9に見られるブレーキ部材205を選択的に作動させるように、ブレーキケーブルアセンブリ98のケーブルが作動して、ブレーキケーブルアセンブリのケース108に対して引かれる方向に移動する。ブレーキアセンブリ用の握りハンドルおよびブレーキアクチュエータはそれ自体既知であり、この点に関するさらなる詳細は、たとえば米国特許第8,083,239号に開示されており、この開示は参照によって本明細書に組み込まれる。
【0041】
図1に見られるように、高さ調節可能なアセンブリ34用のブレーキケーブルハウジング168によって見られるように、歩行器装置20は、それぞれの高さ調節可能なアセンブリにそれぞれ対応する一対の中空のブレーキケーブルハウジングを含む。
図2を参照して、各ブレーキケーブルハウジングは、対応するブレーキケーブルアセンブリ98のたるみ部分109を囲むように成形されている。各ブレーキケーブルハウジング168は、この例では、側面、最上部、最下部、後部、および前部のプロファイルにおいて全体的に長方形の形状である。
【0042】
図4に見られるように、各ブレーキケーブルハウジングの細長い最上部170は、この例では管54の実質的に直線の部分62である最下部63と整列してこれを収容するように成形されている。各ブレーキケーブルハウジング168は、最上部の170反対側に細長い最下部174を有する。ブレーキケーブルハウジングの最下部は、この例では、管56の最上部61に対して整列し、部分的に沿って延在し、かつこれを収容するように成形されている。各ブレーキケーブルハウジング168は、その最上部170と最下部174との間に延在する細長い後部178をさらに含む。ブレーキケーブルハウジングの後部は、この例では管54と56との間に延在する、対応する高さ調節可能なアセンブリ34の管42の前部分180に沿って延在し、これと境を接して収容するように成形されている。しかしながら、このやり方や接続の位置は厳密に必要とされるわけではなく、他の実施形態では、ブレーキケーブルハウジングは、直接接続する代わりに、高さ調節可能なアセンブリ34に対して動作可能に接続するだけでよい。したがってブレーキケーブルハウジング168は、
図5に見られるように、アセンブリ34の管42および44に対して、縦軸169を軸方向にオフセットして結合する。したがって、ブレーキケーブルハウジングは、この例ではアセンブリ34に結合し、そこから横方向に外へ延在する。
【0043】
図4に見られるように、各ブレーキケーブルハウジング168は、その後部178から外へ延在する中空の突部182を含む。突部は、開口51を通って管42の内部に適合するように成形されている。開口51のまわりに延在する管42の部分53は、この例では突部に対してぴったりと境を接するように構成されている。各ブレーキケーブルハウジング168の前部184は、後部178から間隔を置いている。ブレーキケーブルハウジングの前部は、その最上部170と最下部174の間に延在する。ブレーキケーブルハウジング168の前部184は実質的に垂直に延在しており、この例では直線である。
【0044】
図1を参照して、ブレーキケーブルハウジングは、この例では、一対の間隔を置いた側面の平坦な部分を含み、この場合は内側側面186および186’である内側の平坦な部分と、この場合は外側側面188および188’である外側の平坦な部分とを含む。外側側面は、歩行器装置20の側面26および28に沿って延在する。外側側面188および188’は、内側側面186および186’と対向する。ブレーキケーブルハウジング168の内側側面および外側側面は、この例では実質的に平坦な長方形である。各側面は、
図4に見られるブレーキケーブルハウジングの最上部170と最下部174との間、ならびに後部178と前部184との間に延在する。引き続き
図4を参照して、ブレーキケーブルハウジング168は、ブレーキケーブルハウジング168の最上部170、前部184、最下部174、および後部178に沿って延在する周辺部分176を含む。周辺部分は、
図2に見られるブレーキケーブルハウジング168の内側側面186および外側側面188のまわりに延在する。
【0045】
図4に見られるように、各ブレーキケーブルハウジング168が第1の部品190を含み、第1の部品190は、最上部の170と最下部174との間、ならびに後部178と前部184との間に延在し、ブレーキケーブルハウジング168の内側側面から外側側面に向かって延在する。
図2に見られるように、各ブレーキケーブルハウジング168は、第1の部品190と相補関係にあって第1の部品190に対する着脱が選択的に可能な第2の部品192を含む。部品190および部品192は、この例ではそれぞれブレーキケーブルハウジングの半体であるが、このことは厳密に必要とされるわけではない。第1の部品192は、ブレーキケーブルハウジングの最上部と最下部との間、ならびに後部と前部との間に延在し、ブレーキケーブルハウジングの外側側面から内側側面に向かって延在する。
【0046】
図4に見られるように、各ブレーキケーブルハウジング168は、この例では全体的に三日月形の内部または内部空間200を有する。各ブレーキケーブルハウジングは、その最上部170、最下部174、後部178、および前部184に沿って延在する外側部分202を有する。ブレーキケーブルハウジングの外側部分202は、ブレーキケーブルハウジングの側面と共に内部空間200を囲む内部壁または内周縁部204を有する。この場合、外側部分の内周縁部は内に凹状であり、全体的に弧形であって、この例では涙滴状に成形されている。
図4に見られる周辺縁部204は、
図1に見られるブレーキケーブルハウジングの側面186と188との間に延在する。
図4に戻って、ブレーキケーブルハウジングの外側部分202は、この例では中心軸206を有する。
【0047】
各ブレーキケーブルハウジング168は、内部空間200に配置された内側部分208を含む。ブレーキケーブルハウジングの内側部分は、弧形の内部壁または外周縁部210を含み、これは、この例では外に凸状である。外周縁部は、
図1に見られるブレーキケーブルハウジング168の側面186と188との間に延在する。
図4に戻って、ブレーキケーブルハウジング168の内側部分208は、ブレーキケーブルハウジングの外側部分202の中心軸206から軸方向にオフセットされた中心軸212を有する。
【0048】
引き続き
図4を参照して、ブレーキケーブルハウジング168は、内部空間200にブレーキケーブルアセンブリ98のたるみ部分109を収容し、この例では囲んでいる。ブレーキケーブルハウジングは、内部空間に上部通路214を含む。上部通路は、開口51に隣接したブレーキケーブルハウジングの後部178から、ブレーキケーブルハウジングの最上部170および前部184に向かって延在する。上部通路214は弧形であり、この例では下方に凹状である。上部通路は、車輪と係合するブレーキ部材205から延在するブレーキケーブルアセンブリ98の余剰部分216を収容することにより、
図9に見られるケーブル100の下端103を収容するように成形されている。
【0049】
図5に見られるように、ブレーキケーブルハウジング168は、内部空間200に下部通路218を含む。下部通路は、ブレーキケーブルハウジング168の突部182を通り、この例ではブレーキケーブルハウジングの最下部174および前部184に向かって延在する。下部通路218は弧形であり、この例では上方に凹状である。下部通路は、
図2に見られるように、握りハンドル130から、したがってケーブル100の端部101から延在する、ブレーキケーブルアセンブリ98の余剰部分220を収容するように成形されている。
【0050】
図5に戻って、各ブレーキケーブルハウジング168は、内部空間200にチャンバ222を含む。ブレーキケーブルハウジングは、内部空間の内部のチャンバを囲む。チャンバ222は、この実施形態では
図2に見られるブレーキケーブルハウジングの周縁部204と210の間、ならびに側面186と188との間に画定され、これらの間に及ぶ。チャンバ222は、通路214と218との間に挿入され、これらと連通している。上部通路および下部通路は、チャンバと連通する開口と称されることがある。上部通路214および下部通路218は、高さ調節可能なアセンブリ34からチャンバ222に向かって延びるにつれて、断面の幅が漸増する。これは、管42に隣接した通路218の幅W
1が、チャンバ222に隣接した通路218の幅W
2よりも小さいことによって示される。チャンバ222は、ブレーキケーブルアセンブリ98の余剰部分216および220に結合されてこれらと一体的に形成されたさらなる余剰部分224を収容するように成形されている。チャンバ222は、この例では上部通路214および下部通路218に面する方向において凹状である。チャンバ222は、上部通路214や下部通路218と比較して、容積および断面の幅W
3がより大きい。
図5に見られるように、チャンバ222は、この実施形態ではc字形である。
【0051】
歩行器装置20がこの例における収縮位置にあるとき、ブレーキケーブルアセンブリ98のたるみ部分109は、対応するブレーキケーブルハウジング168の外側部分202の内周縁部204と少なくとも部分的に接するが、このことは厳密に必要とされるわけではない。ブレーキケーブルアセンブリのたるみ部分は、歩行器装置の収縮位置において拡大したループを形成する。歩行器装置20が
図3に見られる収縮位置と
図2に見られる拡張位置との間の中間位置にあるとき、ブレーキケーブルアセンブリ98のたるみ部分109は、ブレーキケーブルハウジング168の内側部分208の外周縁部210とブレーキケーブルハウジングの外側部分202の内周縁部204との間に少なくとも部分的に延在する。
図2に見られるように、歩行器装置20が拡張位置にあるとき、ブレーキケーブルアセンブリ98のたるみ部分109は、この例では、対応するブレーキケーブルハウジング168の内側部分208の外周縁部210に接するが、このことは厳密に必要とされるわけではない。
【0052】
ブレーキケーブルアセンブリのたるみ部分は、
図2に見られる歩行器装置の拡張位置では、
図4に見られる、歩行器装置が収縮位置にあるときのループと比較して、より小さいサイズのループを形成する。したがって、ブレーキケーブルアセンブリ98のたるみ部分109は、装置が拡張位置にあるときには、平坦な領域に及ぶ縮小されたループ形状を形成し、これは拡大したループ形状よりも小さい。したがって、ブレーキケーブルハウジング168は、ブレーキケーブルアセンブリのたるみ部分109をチャンバ222の内部に囲むように成形されている。
図2を参照して、高さ調節可能なアセンブリ34および36ならびにブレーキケーブルハウジング168は、総体として、高さ調節可能なアセンブリの内部に延在するブレーキケーブルアセンブリ98の長さ/部分を変化させるためのマクロ調整機構と称され得る。
【0053】
図5を参照して、歩行器装置20は、チャンバ222内に配置されてブレーキケーブルハウジング168によって囲まれたケーブル調節装置229を含む。ケーブル調節装置168は、張力調節装置または張り調整ノブと称されることもある。ブレーキケーブルハウジング168は、ケーブル調節装置229を保護するとともに、これへのアクセスを可能にするように成形されている。たとえば、ブレーキケーブルハウジング168は開口を含み得、これによって、ブレーキケーブルアセンブリ98の張力を変化させるために、ケーブル調節装置168にアクセスして調節することができる。ブレーキケーブルハウジング168は、さらに、または代わりに、ラッチを含み得、これによって、ユーザは、ブレーキケーブルハウジング168を開き、ケーブル調節装置168を調節して、ブレーキケーブルアセンブリ98の張力を変化させることができる。これによって、ユーザは、床面高さ近くに不適切に置かれていることも多いブレーキ自体を調節する必要なく、ブレーキケーブルアセンブリ98の張力を容易に調節することが可能になり得る。
【0054】
図6に見られるように、ケーブル調節装置229は、第1のスリーブ233を含む第1のサブアセンブリ231を備える。第1のスリーブ233は、ブレーキケーブルアセンブリ98のケーブルスリーブ108の第1または下の区間181の遠位端または上端235を収容してこれと結合するように成形されている。第1のサブアセンブリ231は、この例では外側にねじが切ってあるねじ付き管239である雄部材を含む。ねじ付き管は、スリーブ233に結合して、ここから外へ延在する。
【0055】
図4に見られるように、ケーブル調節装置229は、第2のスリーブ243を含む第2のサブアセンブリ241を備える。第2のスリーブ243は、ブレーキケーブルアセンブリ98のケーブルスリーブ108の第2または上の区間177の近位端または下端245を収容してこれと結合するように成形されている。
図5に見られるように、ケーブル調節装置229はブレーキケーブルアセンブリ98のケーブルスリーブと直線状に並んでおり、この例ではブレーキケーブルアセンブリのたるみ部分109と直線状に並んでいる。ケーブル調節装置229は、ブレーキケーブルアセンブリ98のケーブルスリーブ108の上区間177と下区間181とを結合する。ケーブル100はケーブル調節装置229を通って延在する。ケーブル調節装置229のスリーブ233および243のうちの1つ(この例ではスリーブ243)は、ブレーキケーブルアセンブリ98の対応する区間に対して回転可能である。
【0056】
第2のサブアセンブリ241は雌部材を含み、これは、この例では第2のスリーブ247に結合されてこれと一体的に形成された、スリーブから外へ延在するナット249である。しかしながら、このことは厳密に必要とされるわけではなく、第2のサブアセンブリ241は、ナットと称される代わりに、その一端251から内側へ延在する内ねじを有するスリーブ243を備えると言われることもある。ナット249は、ねじ付き管239に螺着して、これを収容する。
【0057】
ケーブル調節装置229は、
図4および
図5に見られる収縮位置を有し、この位置では、ねじ付き管239がナット249の中に完全に挿入されて螺着する。ケーブル調節装置は、ねじ付き管に対してナットを回転させることにより、
図5に見られる収縮位置から
図6に見られる拡張位置へと移動することができる。ケーブル調節装置が拡張位置にあるときには、ねじ付き管239の遠位端281のみがナット249の中に挿入されて螺着している。したがって、ブレーキケーブルアセンブリ98のケーブルスリーブ108の、下区間181に対する上区間177の位置決めは、所望の延長または長さL
Cによって調節され得る。したがって、ブレーキケーブルアセンブリのケーブルスリーブは、ケーブル調節装置229によって、長さL
Cまで選択的に効率よく延長され得る。ねじ付き管に沿ってナットのねじを調節すると、ブレーキケーブルアセンブリ98のケーブルスリーブ108の実効長が変化する。したがって、ケーブル調節装置を操作すると、ブレーキケーブルアセンブリのケーブルスリーブの実効長が変化するので、ケーブル調節装置は、ブレーキケーブルアセンブリ98用の微調整手段を備えると言うことができる。
図5および
図9を参照して、ばね217がケーブルに対して連続的に圧力をかけているので、ケーブル調節装置229を作動させることにより、ブレーキパッド215に対するケーブルの終点の位置が変化する。したがって、インラインナットによって張り調整が生じ得る。
【0058】
ケーブル調節装置229は、歩行器装置20用のブレーキケーブルアセンブリ98において、ともすれば生じかねない少なくとも2つの問題を補償するために使用され得る。第1に、ケーブル100は、時間の経過とともに徐々に伸びる可能性がある。ケーブル調節装置229は、ケーブル100がこのように徐々に伸びるのを補償して、歩行器装置20およびそのブレーキケーブルアセンブリ98の動作を改善するように使用され得る。第2に、ブレーキパッド215の接触面が、時間の経過とともに摩耗する可能性があるので、ケーブル調節装置98は、接触面がこのように徐々に損われるのを補償して、ブレーキの動作を改善するために使用され得る。他のブレーキ調整機構のほとんどは、ユーザが歩行器装置20または他の高さ調節可能な車輪付き車両のブレーキにアクセスして調節するには不便な床面の高さに置かれてしまうが、これに対してケーブル調節装置229は、比較的アクセスし易い高さにおいて、蓋が付いたブレーキケーブルハウジング168の中に置かれ得るので、ブレーキ調整機構に対する好都合なアクセスも可能になり得る。
【0059】
図6に見られるように、ブレーキケーブルアセンブリ98のたるみ部分109は、この例において、高さ調節可能なアセンブリ34が収縮位置にあってケーブル調節装置229が拡張位置にあるときには、ブレーキケーブルハウジング168の外側部分202の周縁部204に部分的に接するように構成されている。
図2に見られるように、ブレーキケーブルアセンブリのたるみ部分は、高さ調節可能なアセンブリが拡張位置にあってケーブル調節装置が収縮位置にあるときには、ブレーキケーブルハウジング168の内側部分の周縁部210に部分的に接するように構成されている。
【0060】
図14が示す、手動操作の高さ調節可能な車輪付き車両は、この例では第2の実施形態による輸送椅子と歩行器装置との組合せ20.1である。
図1~
図13に示された実施形態と類似の番号および機能を有する類似の部分は、「.1」を追加されている。装置20.1は、以下を例外として、
図1~
図13に見られる装置20と実質的に同一である。
【0061】
装置20.1は一対の足載せ台アセンブリ226および228を含む。足載せ台アセンブリは、装置の前部24.1および最下部32.1に沿って配置された足載せ台230および232を含み、足載せ台230は側面26.1に隣接しており、足載せ台232は側面28.1に隣接している。足載せ台は、この例では平坦な長方形であり、装置20.1のシートアセンブリ68.1に前向きに座っている人のそれぞれの足を支えるように成形されている。
【0062】
足載せ台アセンブリ226および228の各々が、この例では伸縮管234および236の形態の長さ調節可能な構成を含む。外側管234は、この例では管54.1の湾曲部分64.1のまわりに延在するクランプ238および240である結合手段によって、それぞれの横方向に延在するアセンブリ50.1に対して選択的に結合する。内側管236は足載せ台230に結合し、外側管の内部に部分的に収容されている。足載せ台アセンブリ226および228の各々が、この例ではつまみねじ242である調節可能な機構を含む。つまみねじを緩めると、内側管236が外側管234に対して回転可能になり、内側管が外側管から外へ延びる程度を調節することができる。管の長さおよび足載せ台230の角度位置が望み通りになったとき、つまみねじ242を締めて内側管と外側管を結合する。
【0063】
装置20.1には、実線の背もたれ127.1および輸送椅子モード位置で示される輸送椅子モードがある。この位置における背もたれは、その端部131.1および133.1から装置の後部22.1に向かって延在する。背もたれ127.1は、端131.1および133.1に隣接した一対の調整機構244および246を含む。背もたれは、つまみねじを緩めてゴースト線のところへ位置調整することにより、輸送椅子モード位置から歩行器モード位置へ移動することができる。この位置における背もたれ127.1は、端131.1および133.1から装置20.1の前部24.1に向かって延在する。背もたれの位置が望み通りになったとき、つまみねじが締められ、その後は、高さ調節可能なアセンブリ34.1および36.1に対する背もたれの回転を防止する。したがって、装置20.1は、ときには歩行器装置になったり、ときには輸送椅子になったりすることができる。したがって、この装置は輸送椅子または歩行器装置として構成され得る。装置20.1はある程度輸送椅子であり、したがって輸送椅子と称されることがある。
【0064】
この例では管56.1である下部のサイドフレーム部材はJ字形であり、遠位端58.1および60.1には車輪70.1および75.1が動作可能に接続されている。直立したアセンブリ34.1および36.1は、この例では装置20.1の前部24.1と後部22.1との間に配置されている。管42.1が管56.1に結合して上方へ延在する。管42.1、44.1および56.1の直径は、この例では類似であり、管54.1の直径はこれらのものよりも小さい。
【0065】
ブレーキケーブルハウジング168.1の最下部174.1は、この例ではフレーム部材56.1の最上部61.1に接して結合する。ブレーキケーブルハウジングの細長い後部178.1は、この場合、フレーム部材56.1に隣接した外側管42.1に接して結合する。管54.1の実質的に直線の部分62.1が、この例ではブレーキケーブルハウジング168.1に対して間隔を置いて上方にあり、管の湾曲部分64.1はブレーキケーブルハウジング168.1の前方にある。
【0066】
図15が示す、手動操作の高さ調節可能な車輪付き車両は、この例では第3の実施形態による車椅子20.2である。
図1~
図13に示された実施形態と類似の番号および機能を有する類似の部分は、「.2」を追加されている。装置20.2は、以下を例外として、
図1~
図13に見られる装置20と実質的に同一である。
【0067】
車椅子20.2は、ブレーキアセンブリ203.2を結合された、一対の間隔を置いた前輪75.2と、一対の間隔を置いた大きな手動式後輪70.2とを有する。車椅子20.2は、一対の間隔を置いた高さ調節可能なアセンブリ34.2を含み、これの上端40.2には、対応する握りハンドル130.2が枢動可能に結合する。
【0068】
車椅子20.2は、この例では横方向に延在するアセンブリ50.2ごとに、様々なu字形フレーム248および250を含む。肘掛け252が、それぞれのフレーム250の最上部261に結合し、これに沿って延在する。フレーム248および250は、この例では管54.2に結合し、ここから上方へ延在する。車椅子20.2は前輪75.2用のブレーキアセンブリ203.2を含み、車椅子20.2の側面ごとにブレーキケーブルハウジング168.2がある。各ブレーキケーブルハウジングは、この例では、対応するフレーム250および管54.2によって形成された四角い開口254の内部にある。この例では、ブレーキケーブルハウジング168.2の最下部174.2が管54.2に結合しており、ブレーキケーブルハウジングの後部178.2がフレーム250の直立した部分256に結合している。
【0069】
車椅子20.2は直立した背もたれ131.2を含み、これは、この例ではフレーム250の直立した部分に結合している。高さ調節可能なアセンブリ34.2の管42.2は、この例ではフレーム250にも結合している。車椅子20.2は、側面ごとに、この例では管253である垂直に延在する中空のフレーム部材を含み、これは、この例では管54.2と56.2との間に延在する。
【0070】
ブレーキケーブルアセンブリ98.2は、車椅子20.2の、この例では管44.2、42.2、54.2、および253である枠組の内部に配置されており、ブレーキケーブルアセンブリのたるみ部分109.2は、以前に説明されたのと同様にブレーキケーブルハウジング168.2で囲まれている。ブレーキケーブルハウジング168.2は、ユーザによって、必要に応じて握りハンドル130.2の垂直の位置が調節されるとき、ブレーキケーブルアセンブリの余剰部分の変化する量を収容するように成形されている。
【0071】
図16が示す、手動操作の高さ調節可能な車輪付き車両は、この例では第4の実施形態による車輪付き寝室用便器であり、番号20.3で示されている。
図1~
図13に示された実施形態と類似の番号および機能を有する類似の部分は、「.3」を追加されている。装置20.3は、以下を例外として、
図1~
図13に見られる装置20と実質的に同一である。
【0072】
ブレーキケーブルアセンブリ98.3は、寝室用便器20.3の枠組の内部に配置されており、管42.3、44.3および56.3がそのまわりに延在する。ブレーキケーブルアセンブリのたるみ部分109.3は、以前に説明されたのと同様にブレーキケーブルハウジング168.3で囲まれている。ブレーキケーブルハウジングは、ユーザによって、必要に応じて握りハンドル130.3の垂直の位置が調節されるとき、ブレーキケーブルアセンブリの余剰部分の変化する量を収容するように成形されている。握りハンドル130.3を操作すると、ブレーキケーブルアセンブリ98.3が、制動部材205.3を制動輪75.3と選択的に係合させる。これは、以前に上記で説明されたのと同様に、寝室用便器の動きを防止するように機能する。
【0073】
寝室用便器20.3は、この例では、車輪70.3に対して選択的にブレーキをかけるためのブレーキアセンブリ203.3を含む。各ブレーキアセンブリは、この例では、フレーム260と管54.3および56.3とによって形成された開口264の内部に配置されたブレーキケーブルハウジング168.3を含む。ブレーキケーブルハウジングの最下部174.3は、この例では管56.3の最上部61.3に結合する。ブレーキケーブルハウジング168.3の後部178.3は、この例ではフレーム260の直立した部分266に結合する。高さ調節可能なアセンブリ34.3の管42.3は、この例ではフレーム260の直立した部分266に結合する。
【0074】
ブレーキケーブルアセンブリ98.3は、寝室用便器20.3の枠組の内部に配置されており、管42.3、44.3および56.3がそのまわりに延在する。ブレーキケーブルアセンブリのたるみ部分109.3は、以前に説明されたのと同様にブレーキケーブルハウジング168.3で囲まれている。ブレーキケーブルハウジングは、ユーザによって、必要に応じて握りハンドル130.3の垂直の位置が調節されるとき、ブレーキケーブルアセンブリの余剰部分の変化する量を収容するように成形されている。握りハンドル130.3を操作すると、ブレーキケーブルアセンブリ98.3が、3を制動輪75.3と選択的に係合させる。これは、以前に上記で説明されたのと同様に、寝室用便器の動きを防止するように機能する。
【0075】
図17が示す、手動操作の高さ調節可能な車輪付き車両は、この例では第5の実施形態による避難椅子20.4である。
図1~
図13に示された実施形態と類似の番号および機能を有する類似の部分は、「.4」を追加されている。装置20.4は、以下を例外として、
図1~
図13に見られる装置20と実質的に同一である。
【0076】
避難椅子20.3は、一対の間隔を置いた前輪75.4および一対の間隔を置いた後輪70.4を含む。避難椅子20.4は、隣接した、一対の、高さ/長さを調節可能なアセンブリを含み、これらのアセンブリに対して、それぞれ、横方向に延在するアセンブリが枢動可能に接続されている。このことは、高さ調節可能なアセンブリ34.4の下端38.4と上端40.4との間に枢動可能に接続された、横方向に延在するアセンブリ50.4によって示される。まっすぐな高さ調節可能なアセンブリ34.4の下端に隣接して、前輪75.4が回転可能に取り付けられている。この例ではu字形フレーム270の形態である足載せの側面が見られ、これは、前輪75.4に対して枢動可能に結合し、まっすぐな高さ調節可能なアセンブリ34.4の下端38.4から外へ延長可能である。
【0077】
避難椅子20.4は、その側面ごとに、一対の車輪折り畳みアセンブリ274を含む。それぞれの折り畳みアセンブリが、車軸279によって枢動可能に結合する一対のベースフレーム部材276および278を含む。前輪75.4は、それぞれのベースフレーム部材276に対して回転可能に結合する。後輪70.4は、ベースフレーム部材278に対して回転可能に取り付けられている。この例では、それぞれの折り畳みアセンブリが、ベースフレーム部材278と前輪75.4とを枢動可能に接続して結合する油圧アクチュエータ280を含む。横方向に延在するアセンブリ50.4の後端282が、この例では車軸279に対して枢動可能に結合する。避難椅子20.4の折り畳み機構、足載せ、高さ調節可能なアセンブリおよび横方向に延在するアセンブリは、避難椅子が必要でないとき、それ自体がコンパクトな形態へと選択的に折り畳めるように構成されている。当業者には、様々な部分および機能を含む避難椅子自体が周知であり、したがって、折り畳み機構に関してより詳細に説明することはない。
【0078】
避難椅子20.4は可撓性部材284を含み、その下側部分は座席68.4の形態であり、直立した部分は背もたれ131.4の形態である。可撓性部材は避難椅子の側面28.4の間に延在し、この例では、下端286が、横方向に延在するアセンブリ50.4の遠位端288のまわりに延在し、結合されている。可撓性部材284の上端290は、高さ調節可能なアセンブリ34.4に対して、この例ではつまみねじ48.4に隣接した位置において結合する。
【0079】
避難椅子20.4はブレーキアセンブリ203.4を含み、避難椅子の前輪70.4に隣接した高さ調節可能なアセンブリ34.4にブレーキ部材205.4が取り付けられている。ブレーキアセンブリは、その側面ごとにブレーキケーブルハウジング168.4を含む。各ブレーキケーブルハウジングの前部184.4は、この例では、対応する高さ調節可能なアセンブリ34.4のそれぞれの管42.4に結合し、これに沿って延在する。
【0080】
ブレーキケーブルアセンブリ98.4は、避難椅子20.4の、この例では管44.4および42.4である枠組の内部に配置されており、ブレーキケーブルアセンブリのたるみ部分109.4は、以前に説明されたのと同様にブレーキケーブルハウジング168.4で囲まれている。ブレーキケーブルハウジングは、ユーザによって、必要に応じて握りハンドル130.4の位置が調節されるとき、ブレーキケーブルアセンブリの余剰部分の変化する量を収容するように成形されている。握りハンドルを操作すると、ブレーキケーブルアセンブリ98.4は、ブレーキ部材205.4を移動して前輪75.4と選択的に係合させ、ブレーキをかける。これは、以前に上記で説明されたのと同様に、避難椅子20.4の動きを防止するように機能する。
【0081】
図18が示す、手動操作の高さ調節可能な車輪付き車両は、この例では第6の実施形態による高さ調節可能なストレッチャ20.5である。
図1~
図13に示された実施形態と類似の番号および機能を有する類似の部分は、「.5」を追加されている。装置20.5は、以下を例外として、
図1~
図13に見られる装置20と実質的に同一である。
【0082】
ストレッチャは、この例では、水平に延在する上部のプラットホーム294の上に、結合した身体マットレス296と頭部クッション298とが延在する。ストレッチャ20.5は、この例ではベースフレームアセンブリ300であるベースを含み、これの前端302には前輪70.5が回転可能に取り付けられており、後端304には後輪75.5が取り付けられている。ストレッチャ20.5の高さ調整機構34.5は、この例では一対の交差リンクの伸縮するアセンブリ306および308を備え、これらはこの例では中空である。伸縮するアセンブリは、プラットホーム294とベースフレームアセンブリ300との間に延在し、これらに対して枢動可能に結合する。様々な部分および機能を含むストレッチャ用の高さ調整機構は、それ自体は既知であり、したがって、より詳細に説明することはない。ストレッチャ20.5は一対の握りハンドル130.5を含み、これらは、この例ではプラットホームの後端312に隣接し、プラットホーム294の最下部310に対して枢動可能に結合する。
【0083】
ストレッチャ20.5は、この例では、車輪75.5に対して選択的にブレーキをかけるためのブレーキアセンブリ203.5を含む。ブレーキアセンブリはブレーキケーブルハウジング168.5体を含む。この例では、各ブレーキケーブルハウジングの最上部170.5は、プラットホーム294の後端312に隣接した最下部310に結合し、これに沿って延在する。
【0084】
ブレーキケーブルアセンブリ98.5は、この例では、プラットホーム294、伸縮するアセンブリ306の後方の管314、および伸縮するアセンブリ308の後方の管316の内部に広がる、ストレッチャ20.5の枠組の内部に配置されているが、このことは厳密に必要とされるわけではなく、他の実施形態では、ブレーキケーブルアセンブリは、ストレッチャ20.5の外部に沿って延在してもよい。ブレーキケーブルアセンブリのたるみ部分109.5は、以前に説明されたのと同様にブレーキケーブルハウジング168.5で囲まれている。ブレーキケーブルハウジングは、ストレッチャの高さが必要に応じて調節されるとき、ブレーキケーブルアセンブリの余剰部分の変化する量を収容するように成形されている。握りハンドル130.5を操作すると、ブレーキケーブルアセンブリ98.5は、ブレーキ部材205.5を移動して後輪70.5と選択的に係合させ、ブレーキをかける。これは、以前に上記で説明されたのと同様に、ストレッチャの動きを防止するように機能する。
【0085】
図19~
図20が示す、手動操作の高さ調節可能な車輪付き車両は、この例では第7の実施形態による歩行器装置20.6である。
図1~
図13に示された実施形態と類似の番号および機能を有する類似の部分は、「.6」を追加されている。装置20.6は、以下を例外として、
図1~
図13に見られる装置20と実質的に同一である。
【0086】
図19に見られるように、ブレーキケーブルハウジング168.6は、この例では内側側面186.6である内側側面の平坦な部分を通って広がるアクセスポート255を有する。アクセスポートは、ブレーキケーブルハウジングのチャンバ222.6および内部空間200.6と連通する。アクセスポート255のこの配置により、ユーザは、ケーブル調節装置229.6を調節することが可能になり得る。
【0087】
図20に見られるように、ブレーキケーブルハウジング168.6は、アクセスポート255にわたって延在する、取外し可能なカバー257を含む。取外し可能なカバーは、この例では長方形の平坦な部分259を含む。取外し可能なカバー257は、この例では平坦な部分259と一体的に形成された、一対の間隔を置いたタブ265および267を含む。これらのタブは、平坦な部分259に結合して外へ延在する。取外し可能なカバー257は、この例ではタブを通って延在するボルト269である締結具によって、ブレーキケーブルハウジング168.6の内側側面186.6に螺着する。したがって、
図19に見られるブレーキケーブルハウジングの内部空間200.6は、
図20に見られるカバーを選択的に取り外すことによってアクセス可能になる。
図20に見られるように、ブレーキケーブルハウジング168.6の周辺部分276.6は、取外し可能なカバー257から外に間隔を置いて配置され、これのまわりに延在する。取外し可能なカバーは、この例では、範囲において、ブレーキケーブルハウジング168.6の内側側面186.6よりも小さい。取外し可能なカバーは、ラッチを使用して適所に固定するなど、他の機構によっても、ブレーキケーブルハウジングに対して取外し可能に取り付けられ得る。
【0088】
図21が示す手動操作の高さ調節可能な車輪付き車両は、この例では第8の実施形態による歩行器装置20.7である。
図1~
図13に示された実施形態と類似の番号および機能を有する類似の部分は、「.7」を追加されている。装置20.7は、以下を例外として、
図1~
図13に見られる装置20と実質的に同一である。
【0089】
ブレーキケーブルハウジング168.7は、この実施形態では開口51.7と連通した1つの開口または通路214.7を有する。ブレーキケーブルアセンブリ98.7の余剰部分またはたるみ部分109.7は、ブレーキケーブルハウジングの通路を通ってチャンバ222.7の中へ延在する。チャンバは、ブレーキケーブルハウジング168.7の弧形の内壁または周縁部204.7と、内側側面186.7および外側側面188.7とによって画定され、これらの間に及ぶ。ブレーキケーブルハウジングには、
図4に示されたブレーキケーブルハウジング168の内側部分208および周縁部210などの内側部分や内周縁部はない。
図21に戻って、ブレーキケーブルアセンブリ98.7のたるみ部分109.7は、したがってチャンバ222.7の内部のどこにでも移動可能である。
【0090】
図22が示す手動操作の高さ調節可能な車輪付き車両は、この例では第8の実施形態による歩行器装置20.8である。
図1~
図13に示された実施形態と類似の番号および機能を有する類似の部分は、「.8」を追加されている。装置20.8は、以下を例外として、
図1~
図13に見られる装置20と実質的に同一である。
【0091】
ブレーキケーブルハウジング168.8は、この実施形態において、この例では管54.8および56.8である1つまたは複数のサイドフレーム部材から間隔を置いている。ブレーキケーブルハウジングは、この例では管42.8である高さ調節可能なアセンブリ34.8の前部分180.8に接する。
【0092】
歩行器装置20.8は、この例ではコネクタを含み、コネクタは、この例では平坦な長方形の結合板271である。結合板は、ブレーキケーブルハウジング168.8の後部178.8から外へ延在する。結合板271は弧形の部分273を含み、これは、この例では管42.8である高さ調節可能なアセンブリ34.8の側部275に接して結合し、これを部分的に収容する。
【0093】
一態様では、フレーム部材を含む、手動操作の高さ調節可能な車輪付き車両用の、車輪フォークアセンブリが説明される。車輪フォークアセンブリは、フレーム部材の下端と結合するように成形された、縦軸を有する取付け台と、取付け台の縦軸からオフセットされた縦軸を有する車輪フォークであって、前記取付け台に結合されてこれと一体的に形成された車輪フォークとを含む。車輪フォークは、内側に、取付け台の縦軸と整列する平坦な部分を含み得る。車輪フォークは、少なくとも部分的に管状の取付け台を含み得る。
【0094】
一態様では、フレーム部材を含む、手動操作の高さ調節可能な車輪付き車両用の、車輪フォークアセンブリが説明される。車輪フォークアセンブリは取付け台を含み、これは、フレーム部材の下端と結合するように成形された上部と、横方向に外へ湾曲した下部と、取付け台の下部に結合された車輪フォークとを含む。
【0095】
車輪フォークアセンブリは外側側面および内側側面を有し得、それぞれの前記側面が、部分的に外に凸状でよく、部分的に外に凹状でもよい。車輪フォークアセンブリは、外側側面および内側側面を伴う取付け台を有し得、取付け台の下部は、前記外側側面において外に凹状であり、前記内側側面において外に凸状である。取付け台の上部は管状でよい。車輪フォークは、車輪が車両のフレーム部材から横方向に外へ間隔を置いて前向きに配置されるように、車輪を間に収容するように成形され得る。
【0096】
一態様では、手動操作の高さ調節可能な車輪付き車両用の車輪フォークアセンブリが説明される。車輪フォークアセンブリには、一対の細長い支持物であって、間に車輪を取り付けることができる下部、および前記支持物の上部を通って延在する開口を有する上部を有する、一対の細長い支持物と、これら支持物の上部を結合する上部カバーと、前記開口にわたって広がる、選択的に取外し可能な側面カバーとが含まれる。
【0097】
車輪フォークアセンブリは、車輪と係合するブレーキ部材およびブレーキ調整機構を含む車両上にあってよく、上部カバーおよび支持物の上部が、車輪と係合するブレーキ部材およびブレーキ調整機構のまわりに延在し、開口がブレーキ調整機構と連通していて、側面カバーを取り外せばブレーキ調整機構にアクセスすることができる。車輪フォークアセンブリは、間に前記開口を延在させる一対のフランジを含む1つの支持物の上部を含み得る。車輪フォークアセンブリは締結具をさらに含み得、前記締結具によって側面カバーが前記支持物の1つに結合する。
【0098】
一態様では、車輪と係合するブレーキ部材およびブレーキ調整機構を含む、手動操作の高さ調節可能な車輪付き車両用の、車輪フォークアセンブリが説明される。車輪フォークアセンブリは、間に車輪が収容されて回転可能に結合する一対の細長い支持物と、車輪と係合するブレーキ部材およびブレーキ調整機構のまわりに延在して支持物を結合するハウジングであって、前記細長い支持物のうちの1つと整列する側面カバーであって、これを取り外すとブレーキ調整機構に対するアクセスが可能になる側面カバーを含む、ハウジングとを含む。車輪フォークアセンブリは内側側面を有し得、前記内側側面に沿って側面カバーが延在する。車輪フォークアセンブリは、外に湾曲した側面カバーを有し得る。車輪フォークアセンブリは、外に凸状の側面カバーを有し得る。
【0099】
一態様では、車輪と係合するブレーキ部材およびブレーキ調整機構を含む、手動操作の高さ調節可能な車輪付き車両用の、車輪フォークアセンブリが説明される。車輪フォークアセンブリは、間に車輪が収容されて回転可能に結合する一対の細長い支持物と、車輪と係合するブレーキ部材およびブレーキ調整機構のまわりに延在して支持物を結合するハウジングであって、車輪フォークアセンブリの内側側面と整列するカバーであって、これを取り外すとブレーキ調整機構に対するアクセスが可能になるカバーを含む、ハウジングとを含む。
【0100】
上記で説明された車輪フォークアセンブリは、歩行器、シルバーカー、輸送椅子、輸送椅子と歩行器との組合せ、車椅子、車輪付き寝室用便器、避難椅子、および/または高さ調節可能なストレッチャに対して使用され得る。
【0101】
本発明の構造から多くの利点がもたらされる。たとえば、ケーブル調節装置は、ブレーキケーブルハウジングの中に囲まれているので不注意に取り外されることがなく、損傷/摩耗から保護され得る。ブレーキケーブルハウジングにより、ケーブル調節装置を調節するための開口および/またはユーザがケーブル調節装置を調節するためにブレーキケーブルハウジングを開くことを可能にするラッチを設けることなどの、ケーブル調節装置に対する便利なアクセスが可能になり得る。ケーブル調節装置自体が、ブレーキシステムを取り外すことなくユーザがブレーキケーブルの張力を調節することを可能にし、このことは、使用によるブレーキパッドの摩耗やブレーキケーブルの徐々の伸びを補償するために利用され得る。新規の車輪フォーク構造は、より広い足取りおよびより大きい傾斜角度を可能にする。
【0102】
本明細書で説明された本発明の範囲内で、多くの変形形態が可能であることが理解されよう。上記で提供された詳細の多くはほんの一例であって、以下の特許請求の範囲を参照して決定される本発明の範囲を制限するようには意図されていないことが、当業者には理解されよう。