(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-26
(45)【発行日】2024-07-04
(54)【発明の名称】アンテナ装置
(51)【国際特許分類】
H01P 1/207 20060101AFI20240627BHJP
H01Q 1/12 20060101ALI20240627BHJP
H01P 7/06 20060101ALI20240627BHJP
【FI】
H01P1/207
H01Q1/12 Z
H01P7/06
(21)【出願番号】P 2022572319
(86)(22)【出願日】2021-05-26
(86)【国際出願番号】 KR2021006522
(87)【国際公開番号】W WO2021241993
(87)【国際公開日】2021-12-02
【審査請求日】2022-11-24
(31)【優先権主張番号】10-2020-0063209
(32)【優先日】2020-05-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0066752
(32)【優先日】2021-05-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】508112782
【氏名又は名称】ケーエムダブリュ・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001586
【氏名又は名称】弁理士法人アイミー国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】キョ スン ジ
(72)【発明者】
【氏名】ベ モーク ジョン
(72)【発明者】
【氏名】ジョン ヘ キム
【審査官】鈴木 肇
(56)【参考文献】
【文献】特表2019-536362(JP,A)
【文献】国際公開第2020/091329(WO,A1)
【文献】国際公開第2019/240489(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0316086(US,A1)
【文献】米国特許第06048212(US,A)
【文献】韓国公開特許第10-2019-0118979(KR,A)
【文献】中国実用新案第206673115(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01Q 1/00-25/04
H01P 1/20- 1/219
H01P 7/00- 7/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一面に複数のアンテナ関連部品が実装され、他面に複数のフィルタが実装されるプリントボードアセンブリ(以下、「PBA」と略称する)と、
前記PBAの
他面側に積層配置され、一面には複数のアンテナ素子が実装され、他面に密着した前記フィルタと電気的な信号ラインを構築するように連結されるアンテナボードと、を含み、
前記フィルタは、前記PBAの他面から離隔させ、前記電気的な信号ラインから信号の漏洩を防止するためのクラムシェル部
が形成され
、
前記PBAの他面には、前記クラムシェル部の端部が挿入されるクラムシェル載置グルーブが溝形状にデボス加工形成された、アンテナ装置。
【請求項2】
前記PBAには、前記クラムシェル部から伝達される熱を一面側に伝達する熱伝達ブリッジホール(via hole)が加工形成された、請求項
1に記載のアンテナ装置。
【請求項3】
前記クラムシェル載置グルーブおよび前記熱伝達ブリッジホールと前記PBAの一面には、熱伝導性材質がメッキ形成された、請求項
2に記載のアンテナ装置。
【請求項4】
前記熱伝達ブリッジホールは、前記クラムシェル載置グルーブの複数箇所に形成された、請求項
2に記載のアンテナ装置。
【請求項5】
前記熱伝達ブリッジホールは、前記PBAを貫通するように形成された、請求項
2に記載のアンテナ装置。
【請求項6】
前記クラムシェル載置グルーブは、前記クラムシェル部の端部が全部接触するように前記クラムシェル部の端部形状と対応する形状に加工形成された、請求項
4に記載のアンテナ装置。
【請求項7】
前記クラムシェル載置グルーブは、前記クラムシェル部の先端面が載置されるとともに、前記クラムシェル部の先端面に隣接する側面部の一部と接触するように逆「コ」字状の断面を有するように形成された、請求項
4に記載のアンテナ装置。
【請求項8】
一面に複数のアンテナ関連部品が実装され、他面に複数のフィルタが実装されるプリントボードアセンブリ(以下、「PBA」と略称する)と、
前記PBAの他面側に積層配置され、一面には複数のアンテナ素子が実装され、他面に密着した前記フィルタと電気的な信号ラインを構築するように連結されるアンテナボードと、を含み、
前記フィルタは、前記PBAの他面から離隔させ、前記電気的な信号ラインから信号の漏洩を防止するためのクラムシェル部が形成され、
前記フィルタは、少なくとも1つのキャビティが隔壁によって区分されて備えられ、
前記隔壁から前記キャビティ内に突出具備された少なくとも2つ以上の共振部品が前記PBA側および前記アンテナボード側に異なるレイヤ層を形成するように積層配置された
、アンテナ装置。
【請求項9】
前記フィルタは、
前記キャビティが前記隔壁を中心に左右に2つ形成されたフィルタ本体部と、
前記キャビティの開口した左側を遮蔽する左側遮蔽パネルおよび前記キャビティの開口した右側を遮蔽する右側遮蔽パネルと、を含み、
前記クラムシェル部は、前記フィルタ本体部の一端から延びて前記PBAの他面に固定される、請求項
8に記載のアンテナ装置。
【請求項10】
前記フィルタは、
前記アンテナボードの一面に連結される少なくとも1つのRFコネクタ、をさらに含む、請求項
9に記載のアンテナ装置。
【請求項11】
前記PBAには、前記クラムシェル部から伝達される熱を一面側に伝達する熱伝達ブリッジホール(via hole)が加工形成され、
前記フィルタ本体部の長手方向の一端部および他端部に形成されかつ、前記フィルタ本体部を貫通して熱流動ホール、がさらに形成され、
前記熱流動ホールは、前記熱伝達ブリッジホールとマッチングされるように形成された、請求項
9に記載のアンテナ装置。
【請求項12】
一面に複数のアンテナ関連部品が実装され、他面に複数のフィルタが実装されるプリントボードアセンブリ(以下、「PBA」と略称する)と、
前記PBAの他面側に積層配置され、一面には複数のアンテナ素子が実装され、他面に密着した前記フィルタと電気的な信号ラインを構築するように連結されるアンテナボードと、を含み、
前記フィルタは、前記PBAの他面から離隔させ、前記電気的な信号ラインから信号の漏洩を防止するためのクラムシェル部が形成され、
前記クラムシェル部には、区画された少なくとも2つの中空部が形成され、
前記中空部のいずれか1つには、前記フィルタのキャビティ側に信号を入力する信号入力ラインが備えられ、
前記中空部の他の1つには、前記フィルタのキャビティ側から信号を出力する信号出力ラインが備えられる
、アンテナ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アンテナ装置(ANTENNA APPARATUS)に関し、より詳しくは、フィルタと信号遮蔽機能を行うクラムシェル(Clamshell)とを一体に備えることにより、放熱性能を向上させることはもちろん、組立が容易なアンテナ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信技術、例えば、MIMO(Multiple-Input Multiple-Output)技術は、複数のアンテナを用いてデータ伝送容量を画期的に増加させる技術であって、送信機ではそれぞれの送信アンテナを介して互いに異なるデータを伝送し、受信機では適切な信号処理により送信データを区分するSpatial multiplexing手法である。
【0003】
したがって、送受信アンテナの個数を同時に増加させることによりチャネル容量が増加してより多くのデータを伝送可能にする。例えば、アンテナ数を10個に増加させると、現在の単一アンテナシステムに比べて同じ周波数帯域を用いて約10倍のチャネル容量を確保する。このようなMIMO技術が適用された送受信装置の場合、アンテナの個数が増えるに伴い、送信機(Transmitter)とフィルタ(Filter)の個数も一緒に増加する。
【0004】
図1は、従来技術によるMIMOアンテナ装置の複数のレイヤ層を示す分解斜視図および一部拡大図であり、
図2は、
図1の構成のうち関連PCBボードとアンテナ基板との間のフィルタの組立ての様子を示す斜視図および一部断面図である。
【0005】
図1および
図2を参照すれば、従来技術によるMIMOアンテナ装置の一例は、一側には開口して所定の設置空間を具備し、他側には遮蔽され、複数の放熱フィンが一体に形成されたメインハウジング10を含む。
【0006】
これとともに、従来技術によるMIMOアンテナ装置の一例は、メインハウジング10の設置空間の底面に一面(図面上、下面)が密着するように一次的に積層され、他面には不図示のRF給電ネットワーク関連部品が実装され、一面には複数のフィルタ40がクラムシェル(Clamshell)50を挟んで実装されるプリントボードアセンブリ(Print Board Assembly、以下、「PBA」と略称する)30と、メインハウジング10の設置空間の内部に二次的に積層され、他面はPBA30のフィルタ40のRFコネクタ43を介して所定の電気的な信号ラインを構築するように連結され、一面には複数のアンテナ素子65が実装されたアンテナボード(Antenna Board)60とをさらに含む。
【0007】
ここで、フィルタ40は、キャビティフィルタ(Cavity Filter)、導波管フィルタ(Wave-Guide Filter)および誘電体フィルタ(Dielectric Filter)のいずれか1つで採用可能である。これとともに、ここでのフィルタ40は、多重周波数帯域をカバーするマルチバンドフィルタ(MBF、Multi Band Filter)を除外しない。
【0008】
また、クラムシェル50は、PBA30とフィルタ40との間に介在して、PBA30に実装された電装部品(例えば、RF給電ネットワーク関連部品(図示せず))から発生する電磁波を遮断して、フィルタ40内に構築された電気的な信号ラインに影響を与えないようにする信号遮蔽機能を行う。
【0009】
ただし、複数のRF給電ネットワーク部品が実装されたPBA30の一面とフィルタ40とは相互通電するように備えられなければならない点から、
図1に示すように、フィルタ40には、内部にRFコネクタ43が挿入される少なくとも1つのケース延長部45が備えられ、クラムシェル50には、ケース延長部45が貫通する少なくとも1つの貫通ホール55が形成される。
【0010】
しかし、従来技術によるMIMOアンテナ装置は、製品のスリム化傾向によりメインハウジング10の厚さが最小化されるように製造するのが現状であり、これによって、フィルタ40の内部部品(例えば、共振部品(図示せず)など)を水平方向に1列配列させることにより、キャビティ内の内部空間が狭くなってスカート特性(すなわち、Q値)が減少する問題点がある。
【0011】
また、フィルタ40は、周波数フィルタリング過程で多量の発熱が生じる代表的な発熱素子であることから、フィルタ40から発生した熱は、クラムシェル50を介して、またはクラムシェル50を貫通してPBA30の一面側に伝達された後、メインハウジング10の複数の放熱フィン15を通した放熱が円滑であってこそ、フィルタ40のフィルタ性能を向上させることができる。
【0012】
しかし、フィルタ40とPBA30との間に別途に備えられたクラムシェル50との熱接触抵抗によって熱伝導率が減少し、放熱性能の低下によってフィルタ40のフィルタ性能が低下する問題点も指摘される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は、上記の技術的課題を解決するためになされたものであって、フィルタとクラムシェルとを一体に形成することにより、熱接触抵抗を最小化して放熱性能を極大化できるアンテナ装置を提供することを目的とする。
【0014】
また、本発明は、フィルタ内部の内蔵部品の離隔距離を最大に確保することにより、スカート特性(すなわち、Q値)を上昇させることはもちろん、発熱を最小化できるアンテナ装置を提供することを他の目的とする。
【0015】
本発明の課題は以上に言及した課題に制限されず、言及されていないさらに他の課題は以下の記載から当業者に明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明によるアンテナ装置の一実施例は、一面に複数のアンテナ関連部品が実装され、他面に複数のフィルタが実装されるプリントボードアセンブリ(以下、「PBA」と略称する)と、前記PBAの一面側に積層配置され、一面には複数のアンテナ素子が実装され、他面に密着した前記フィルタと電気的な信号ラインを構築するように連結されるアンテナボードとを含み、前記フィルタは、前記PBAの他面から離隔させ、前記電気的な信号ラインから信号の漏洩を防止するためのクラムシェル部が一体に形成される。
【0017】
ここで、前記PBAの他面には、前記クラムシェル部の端部が挿入されるクラムシェル載置グルーブが溝形状に加工形成される。
【0018】
また、前記PBAには、前記クラムシェル部から伝達される熱を一面側に伝達する熱伝達ブリッジホール(via hole)が加工形成される。
【0019】
また、前記クラムシェル載置グルーブおよび前記熱伝達ブリッジホールと前記PBAの一面には、熱伝導性材質がメッキ形成される。
【0020】
また、前記熱伝達ブリッジホールは、前記クラムシェル載置グルーブの複数箇所に形成される。
【0021】
また、前記クラムシェル載置グルーブは、前記クラムシェル部の端部が全部接触するように前記クラムシェル部の端部形状と対応する形状に加工形成される。
【0022】
また、前記フィルタは、少なくとも1つのキャビティが隔壁によって区分されて備えられ、前記隔壁から前記キャビティ内に突出具備された少なくとも2つ以上の共振部品が前記PBA側および前記アンテナボード側に異なるレイヤ層を形成するように積層配置される。
【0023】
また、前記フィルタは、前記キャビティが前記隔壁を中心に左右に2つ形成されたフィルタ本体部と、前記キャビティの開口した左側を遮蔽する左側遮蔽パネルおよび前記キャビティの開口した右側を遮蔽する右側遮蔽パネルとを含み、前記クラムシェル部は、前記フィルタ本体部の一端から延びて前記PBAの他面に実装される。
【0024】
また、前記フィルタは、前記アンテナボードの一面に接点する少なくとも1つのRFコネクタをさらに含むことができる。
【0025】
また、前記PBAには、前記クラムシェル部から伝達される熱を一面側に伝達する熱伝達ブリッジホール(via hole)が加工形成され、前記フィルタ本体部の長手方向の一端部および他端部に形成されかつ、前記フィルタ本体部を貫通して熱流動ホールがさらに形成され、前記熱流動ホールは、前記熱伝達ブリッジホールとマッチングされるように形成される。
【0026】
また、前記クラムシェル部には、区画された少なくとも2つの中空部が形成され、前記中空部のいずれか1つには、前記フィルタのキャビティ側に信号を入力する信号入力ラインが備えられ、前記中空部の他の1つには、前記フィルタのキャビティ側から信号を出力する信号出力ラインが備えられる。
【発明の効果】
【0027】
本発明によるアンテナ装置の一実施例によれば、次のような多様な効果を達成することができる。
【0028】
第一、フィルタとクラムシェル部とを一体に備えることにより、熱接触抵抗を最小化して放熱性能を向上させることができる効果を有する。
【0029】
第二、プリントボードアセンブリの他面にフィルタと一体に形成されたクラムシェル部の設置位置を容易に把握可能なため、組立時間を短縮できる効果を有する。
【0030】
第三、フィルタ内部の切り欠きバーを積層具備することにより、Q値を向上させるとともに、発熱量を最小化してフィルタのフィルタ性能を向上させる効果を有する。
【0031】
本発明の効果は以上に言及した効果に制限されず、言及されていないさらに他の効果は特許請求の範囲の記載から当業者に明確に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1】従来技術によるMIMOアンテナ装置の複数のレイヤ層を示す分解斜視図および一部拡大図である。
【
図2】
図1の構成のうち関連PCBボードとアンテナ基板との間のフィルタの組立ての様子を示す斜視図および一部断面図である。
【
図3】本発明の一実施例によるアンテナ装置のPBAとアンテナボードとの積層の様子を示す斜視図およびその一部拡大図である。
【
図5】PBAの一面に積層されたフィルタおよびPSUアセンブリを示す斜視図である。
【
図6A】
図3の一部分解斜視図であって、下方分解斜視図である。
【
図6B】
図3の一部分解斜視図であって、上方分解斜視図である。
【
図7】本発明の一実施例によるアンテナ装置の構成のうちPBAの一面を示す斜視図および一部拡大図である。
【
図8】
図7のPBAの一面に設けられたフィルタの一部切開斜視図である。
【
図9】
図7のPBAの一面に形成された位置設定グルーブに対するフィルタおよびサイドサポータの設置の様子を示す斜視図および一部拡大図である。
【
図10A】
図9のフィルタの一側面をより詳しく示す斜視図である。
【
図10B】
図9のフィルタの他側面をより詳しく示す斜視図である。
【
図11A】PBAの一面に対するフィルタの設置過程を示す組立図およびその拡大図である。
【
図11B】PBAの一面に対するフィルタの設置過程を示す組立図およびその拡大図である。
【
図11C】PBAの一面に対するフィルタの設置過程を示す組立図およびその拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、本発明によるアンテナ装置の一実施例を、添付した図面を参照して詳細に説明する。
【0034】
各図面の構成要素に参照符号を付すにあたり、同一の構成要素については、たとえ他の図面上に表示されてもできるだけ同一の符号を有するようにしていることに留意しなければならない。また、本発明の実施例を説明するにあたり、かかる公知の構成または機能に関する具体的な説明が本発明の実施例に対する理解を妨げると判断された場合、その詳細な説明は省略する。
【0035】
本発明の実施例の構成要素を説明するにあたり、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語を使うことができる。これらの用語はその構成要素を他の構成要素と区別するためのものに過ぎず、その用語によって当該構成要素の本質や順番または順序などが限定されない。また、他に定義されない限り、技術的または科学的な用語を含むここで使われるすべての用語は、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。一般的に使われる辞書に定義されているような用語は、関連技術の文脈上有する意味と一致する意味を有すると解釈されなければならず、本出願において明らかに定義しない限り、理想的または過度に形式的な意味で解釈されない。
【0036】
図3は、本発明の一実施例によるアンテナ装置のPBAとアンテナボードとの積層の様子を示す斜視図およびその一部拡大図である。
【0037】
本発明の一実施例によるアンテナ装置1は、前方(図面上、上側)に開口した収容空間を形成し、略上下方向に長くて薄い前後収容幅を有する直方体形状に形成されたメインハウジング(
図1の図面符号10参照)の収容空間の内側に一次的に積層されたプリントボードアセンブリ(Print Board Assembly、以下、「PBA」と略称する)130と、PBA130の前方(図面上、上側)に所定距離離隔して二次的に積層配置された少なくとも1つ以上のアンテナボード(Antenna Board)160とを含む。
【0038】
ここで、アンテナボード160は、
図3に示すように、相対的に下側(図面上、左側)に備えられた下部アンテナ基板160Aと、相対的に上側(図面上、右側)に備えられた上部アンテナ基板160Bとに区分されて備えられる。しかし、必ずしもアンテナボード160が下部アンテナ基板160Aおよび上部アンテナ基板160Bに区分されて設けられる必要はなく、単一のアンテナボード160で備えられることも可能であることは言うまでもない。
【0039】
図3を参照すれば、PBA130の一面(図面上、下面)には複数のRF給電ネットワーク関連部品(
図6Bの図面符号140参照)が実装され、他面(図面上、上面)には複数のフィルタ200が実装される。
【0040】
ここで、複数のフィルタ200は、キャビティフィルタ(Cavity Filter)、導波管フィルタ(Wave-Guide Filter)および誘電体フィルタ(Dielectric Filter)のいずれか1つで採用可能である。これとともに、ここでのフィルタ200は、多重周波数帯域をカバーするマルチバンドフィルタ(MBF、Multi Band Filter)を除外しない。
【0041】
より詳しくは、複数のフィルタ200は、
図3に示すように、PBA130の他面に左右方向に長く列を作って配置される。ここで、複数のフィルタ200の列は4つの列に配置される。フィルタ200の各列は、上下方向にそれぞれ所定距離離隔して配置される。
【0042】
ここで、
図3に示すように、アンテナボード160が下部アンテナ基板160Aおよび上部アンテナ基板160Bに区分されて備えられる場合、下部アンテナ基板160Aの背面側には2列のフィルタ200が上下方向に離隔して備えられ、上部アンテナ基板160Bの背面側には2列のフィルタ200が上下方向に離隔して備えられ、各列のフィルタ200間の上下方向の隔離距離は、すべて同一に設定可能である。
【0043】
複数のフィルタ200のうち各列の最右側と最左側に備えられたフィルタ200は、
図3に示すように、後述するクラムシェル部240と同一の材質で備えられたサイドサポータ250によって設置支持される。
【0044】
サイドサポータ250は、
図3に示すように、各列の最右側と最左側に備えられたフィルタ200の設置を支持する役割を果たすと同時に、当該フィルタ200に一体に形成されたクラムシェル部240の開口した側面を遮蔽して、クラムシェル部240の機能と一部同一の機能を行うことができる。
【0045】
PBA130は、一側に設けられたパワーサプライユニットアセンブリ(Power Supply Assembly、以下、「PSUアセンブリ」と略称する)70から電源が印加されると、複数のRF給電ネットワーク関連部品140のキャリブレーション給電制御および周波数フィルタリングの実行のために、電源をフィルタ200側に入力したり、フィルタ200側から出力を受けるように制御する役割を果たすことができる。
【0046】
このような複数のRF給電ネットワーク関連部品140は、電源駆動時に相当な発熱が予想されるので、図示しないが、メインハウジング10の収容空間の底面(他面)に直接熱接触するように備えられる。メインハウジング10に伝達された熱は、メインハウジング10の外側面(一面)に一体に形成された複数の放熱フィン(
図1の図面符号15参照)を通して外部空間(好ましくは、後方空間)に容易に放熱できる。
【0047】
一方、フィルタ200は、
図3に示すように、PBA130とアンテナボード160A、160Bとの間に配置されて周波数フィルタリングを行うフィルタ装置であって、PBA130とアンテナボード160A、160Bとの間に構築された所定の電気的な信号ラインを介して周波数フィルタリングを行うことができる。
【0048】
図4は、フィルタ内部の様子を示す断面図であり、
図5は、PBAの一面に積層されたフィルタおよびPSUアセンブリを示す斜視図である。
【0049】
まず、フィルタ200内部の具体的な構成をより詳しく説明すれば、次の通りである。すなわち、フィルタ200は、
図4に示すように、少なくとも1つのキャビティ233が真ん中を横切る隔壁239によって左側キャビティ233Aまたは右側キャビティ233Bに区分されて備えられたフィルタ本体部210と、隔壁239からそれぞれ左側キャビティ233Aおよび右側キャビティ233B内に突出具備された少なくとも2つ以上の共振部品232とを含むことができる。共振部品232は、不図示の周波数チューニングねじとの間隙の調整により設計者が所望する帯域の周波数でチューニングされるようにする役割を果たす。参照として、周波数チューニングねじは、左側キャビティ233Aを覆うように備えられ、後述する左側遮蔽パネル220Bとの間に備えられた左側フィルタチューニングカバー(図示せず)と、後述する右側遮蔽パネル220Aとの間に備えられた右側フィルタチューニングカバー(図示せず)とに複数個が備えられる。
【0050】
ここで、フィルタ200は、フィルタ本体部210のキャビティ233のうち左側に形成されたキャビティ(左側キャビティ233A)でもって開口した左側を遮蔽する左側遮蔽パネル220Bと、フィルタ本体部210のキャビティ233のうち右側に形成されたキャビティ(右側キャビティ233B)でもって開口した右側を遮蔽する右側遮蔽パネル220Aとをさらに含むことができる。
【0051】
フィルタ200が形成するキャビティ233と外部のノイズ(電磁波などによる信号など)が遮蔽されるように、フィルタ本体部210は、内側(仮に、左側キャビティ233Aと右側キャビティ233Bとを形成する内側面)が金属薄膜形状にメッキされて備えられ、左側遮蔽パネル220Bおよび右側遮蔽パネル220Aの内側面も同じく金属薄膜形状にメッキされて備えられる。
【0052】
フィルタ本体部210の内部に備えられた共振部品232は、非導電性物質で備えられた共振部支持部231を介して導電性材質からなるフィルタ本体部210とは共振部品232が直接接触しないように備えられることが好ましい。
【0053】
一方、共振部品232は、複数個(参照として、本実施例では、
図9に示すように7個で構成される)がフィルタ本体部210の長手方向(図面上、水平方向)に並んで配置される。ここで、複数の共振部品232のうち第1共振部品群232Aは、PBA130側に隣接する1つのレイヤ層を形成するようにそれぞれ離隔して配置されるとともに、複数の共振部品232のうち第2共振部品群232Bは、前記第1共振部品群232Aとは異なるレイヤ層を形成するようにアンテナボード160B側に隣接して離隔するように積層配置される。
【0054】
このようなフィルタ本体部210のキャビティ233内における共振部品232の配置設計は、従来とは異なるものであって、各共振部品232同士の離隔距離を最大に確保するとともに、フィルタ本体部210の内部面または左側遮蔽パネル220Bおよび右側遮蔽パネル220Aとの離隔距離を最大に確保するように、フィルタ本体部210内で2つのレイヤ層を形成しながら積層配置されたという差異がある。
【0055】
したがって、フィルタ本体部210のキャビティ233内においてスカート特性(すなわち、Q値)は増加するとともに挿入損失が減少することにより、キャビティ233内での発熱量を相当量減少させることができるという利点を有する。フィルタ200の発熱量の減少は、フィルタ性能の向上といった効果につながることができる。
【0056】
これとともに、フィルタ200は、
図4および
図5に示すように、PBA130の他面からフィルタ本体部210を離隔させ、電気的な信号ラインから信号の漏洩を防止するためのクラムシェル部240がフィルタ本体部210と一体に形成される。
【0057】
クラムシェル部240は、フィルタ200のフィルタ本体部210とPBA130の他面との間に位置した一体型構成であって、フィルタ本体部210内で行われる周波数フィルタリング過程中にPBA130に実装された電装部品(例えば、RF給電ネットワーク部品140を含む)から及ぼす電磁波の影響を遮断して、フィルタリング性能の信頼性を保障する役割を果たす。ここで、クラムシェル部240は、信号を遮蔽するシールドカバー(Shield Cover)であってもよい。
【0058】
これも、
図1および
図2に示された従来のアンテナ装置とは区別されるものであって、クラムシェル部240は、フィルタ本体部210と一体に射出成形できる。ここで、クラムシェル部240の外面または内面には、先に説明したフィルタ200と同じく、電磁波などの遮断が容易な材質が被膜されるか、メッキ形成されてもよいことは言うまでもない。
【0059】
また、
図4に示すように、クラムシェル部240には、区画された少なくとも2つの中空部236、237が形成され、中空部236、237のいずれか1つ236には、フィルタ200のフィルタ本体部210のキャビティ233側に信号を入力する信号入力ライン234が備えられ、中空部236、237の他の1つ237には、フィルタ200のフィルタ本体部210のキャビティ233側から信号を出力する信号出力ライン235が備えられる。
【0060】
信号入力ライン234および信号出力ライン235は、導電性材質の板状に備えられ、一端部は折曲げられてPBA130の他面に実装されるか、接点するように備えられ、他端部はフィルタ本体部210のキャビティ233側と通電するように備えられる。
【0061】
PSUアセンブリ70から供給される電源は、
図5に示すように、複数のフィルタ200の間を横切るように配列され、PBA130の他面にピン結合される少なくとも1つのパワーライン80を介して分電できる。パワーライン80は、PBA130の一面の複数箇所にピン結合可能である。
【0062】
図6Aおよび
図6Bは、
図3の一部分解斜視図であって、下方および上方分解斜視図であり、
図7は、本発明の一実施例によるアンテナ装置の構成のうちPBAの一面を示す斜視図および一部拡大図であり、
図8は、
図7のPBAの一面に設けられたフィルタの一部切開斜視図であり、
図9は、
図7のPBAの一面に形成された位置設定グルーブに対するフィルタおよびサイドサポータの設置の様子を示す斜視図および一部拡大図であり、
図10Aおよび
図10Bは、
図9のフィルタの一側面および他側面をより詳しく示す斜視図である。
【0063】
図6A~
図7に示すように、PBA130の他面には、クラムシェル部240の端部241が挿入されるクラムシェル載置グルーブ131が溝形状にデボス加工形成される。
【0064】
ここで、クラムシェル載置グルーブ131は、クラムシェル部240の先端が挿入されて接触するようにクラムシェル部240の端部241の形状と対応する形状にPBA130の他面がデボス加工形成されることが好ましい。
【0065】
このようにPBA130の他面をデボス加工形成する理由は、後述のように、熱伝導性材質で備えられたクラムシェル部240を介してフィルタ200の駆動によって発生するキャビティ233の発熱をPBA130側に熱伝導する上で核心的な役割を果たす熱伝達ブリッジホール133の厚さ方向の長さを最小化するためである。すなわち、PBA130の他面にクラムシェル載置グルーブ131がデボス加工形成されることにより、PBA130の全体厚さをクラムシェル載置グルーブ131の深さだけ減少させて熱伝導長さを縮小させることができる。
【0066】
ここで、クラムシェル載置グルーブ131は、フィルタ200のフィルタ本体部210と一体に形成されたクラムシェル部240の端部241が挿入されるように備えられることから、個別フィルタ200の設置位置を設定する役割も同時に果たすことができる。したがって、フィルタ200のPBA130の他面に対する実装組立時に組立時間を大きく短縮できるという利点を提供することができる。
【0067】
より詳しくは、クラムシェル載置グルーブ131は、クラムシェル部240の先端面が載置されるとともに、クラムシェル部240の先端面に隣接する側面部の一部と接触するように逆「コ」字状の断面を有するように形成される。
【0068】
クラムシェル載置グルーブ131の幅は、少なくともクラムシェル部240の一端部の一部が挿入されるようにクラムシェル部240の一端部の厚さより大きく形成され、クラムシェル載置グルーブ131の深さは、PBA130を完全貫通しない大きさに形成されることが好ましい。
【0069】
一方、PBA130には、クラムシェル部240から伝達される熱をPBA130の他面側から一面側(すなわち、図面上、上面から下面側)に伝達する熱伝達ブリッジホール(Heat transfer bridge hole)133が加工形成される。熱伝達ブリッジホール133は、PBA130の一面と他面とを完全貫通するように形成される。
【0070】
ここで、熱伝達ブリッジホール133は、クラムシェル載置グルーブ131の底面のうち複数箇所にPBA130を貫通するように形成されることが好ましい。すなわち、熱伝達ブリッジホール133は、上述のように、フィルタ200のフィルタ本体部210のキャビティ233から発生した熱をクラムシェル部240を介してPBA130の一面側に伝達する役割を果たすことから、PBA130の厚さを最小化する位置に形成されることが熱伝導に有利である。したがって、熱伝達ブリッジホール133は、PBA130に厚さの減少する方向に予めデボス形成されたクラムシェル載置グルーブ131の底面内に形成されることが好ましい。
【0071】
これとともに、クラムシェル載置グルーブ131および熱伝達ブリッジホール133とPBA130の一面には、熱伝導性材質がメッキ形成される。
【0072】
一般的に、PBA130を含むPCBの材質はFR4であって、熱伝導性が小さいか、非導電性の物質からなる。したがって、PBA130自体は熱伝導に適合しないので、クラムシェル部240の端部241が接する部位であるクラムシェル載置グルーブ131が形成する面に全部熱伝導性材質が被膜されるようにメッキ形成することが好ましい。
【0073】
また、クラムシェル載置グルーブ131に伝達された熱が断絶なく熱伝達ブリッジホール133を通してPBA130の一面側に熱伝導されるように熱伝達ブリッジホール133の内側面にも全部熱伝導性材質が被膜される。
【0074】
PBA130の他面に相当する部位であるクラムシェル載置グルーブ131に挿入されたクラムシェル部240の端部241から熱が容易に伝達された後、PBA130の一面と他面とを貫通するように形成された熱伝達ブリッジホール133の内周面全部およびPBA130の一面の少なくとも一部が熱伝導性材質でメッキ形成されて熱伝達経路を形成させることで、より向上した放熱効果を達成するためである。
【0075】
このように、PBA130の他面に形成されたクラムシェル載置グルーブ131に挿入されるクラムシェル部240は、フィルタ本体部210の一端から延びてPBA130の他面に固定できる。
【0076】
これとともに、
図8に示すように、複数のフィルタ200それぞれには、フィルタ本体部210の長手方向の一端部と他端部にそれぞれ1つずつ形成されかつ、フィルタ本体部210を貫通して熱流動ホール217が形成される。
【0077】
熱流動ホール217は、熱伝達ブリッジホール133とマッチングされるように形成されて、PBA130の他面側の空気がPBA130の一面側に抜けられることから、フィルタ200自体によって生成された熱だけでなく、PBA130の他面側の高温空気をPBA130の一面側に排出させることができるのである。
【0078】
一方、フィルタ200のフィルタ本体部210の他面には、
図10Aに示すように、アンテナボード160A、160Bの一面(図面上、下面)に連結される少なくとも1つのRFコネクタ238をさらに含むことができる。
【0079】
RFコネクタ238は、二次的に積層結合されるアンテナボード160が密着する時、アンテナボード160とPBA130との間の組立公差を吸収すると同時に、所定の電気的な信号ラインを構築する役割を果たす。
【0080】
前記のような構成からなるフィルタ200は、
図9に示すように、PBA130の他面に予め加工形成された複数のクラムシェル載置グルーブ131に順次に載置された後、はんだ付け方式を含む多様な方法で固定できる。
【0081】
この時、複数のクラムシェル載置グルーブ131は、個別フィルタ200の一端部に一体に形成されたクラムシェル部240の一端部241の形状と対応するように形成されることから、組立時に位置設定の機能を行うので、組立時間を短縮できるという利点を有する。
【0082】
また、
図10Aおよび
図10Bに示すように、隔壁239によって区画されたキャビティ233から発生した熱がクラムシェル部240を介してクラムシェル載置グルーブ131に伝達された後、熱伝達ブリッジホール133を通してPBA130の一面側に容易に排出されることにより、放熱性能が大きく向上できる。
【0083】
特に、本発明の出願人は、本発明の一実施例によるアンテナ装置において、熱伝達ブリッジホール133による放熱性能の確認のために、
図1および
図2を参照してすでに説明した「背景技術」項目の分離型構造を比較例に選定して、同一の熱伝導度条件(k=10W/mk)の熱伝達ブリッジホール133を適用して駆動させた結果、比較例による場合、特定の発熱部品(Main TRモジュール)の温度が最低4.0℃~最大5.8℃さらに改善されたが、本発明の一実施例による場合、特定の発熱部品(Main TRモジュール)の温度が最低4.5℃~最大6.9℃さらに改善された特性を示した。
【0084】
これは、本発明の一実施例によるアンテナ装置が比較例である分離型構造に比べて接触熱抵抗が減少した一方、熱伝達ブリッジホール133を通してクラムシェル部240側に相当するPBA130の他面側に凝集された熱が効果的に熱伝達ブリッジホール133を介してPBA130の一面側に熱伝導されて放熱されるためと解釈される。
【0085】
図11A~
図11Cは、PBAの一面に対するフィルタの設置過程を示す組立図およびその拡大図である。
【0086】
上記のように構成される本発明の一実施例によるアンテナ装置の組立過程を、添付した図面(特に、
図11A~
図11C)を参照して簡略に説明すれば、次の通りである。
【0087】
まず、
図11Aに示すように、PBA130の他面側に形成されたクラムシェル載置グルーブ131の内側平面132にその他の電装部品137、138、139を実装した後、
図11Bに示すように、PBA130の左側端部または右側端部に固定されてクラムシェル部240を支持するサイドサポータ250を予め加工形成されたクラムシェル載置グルーブ131の内側に型合わせされるように固定させる。ただし、サイドサポータ250は、必ずしもフィルタ本体部210の固定前にPBA130の他面に設けられなければならないわけではなく、フィルタ本体部210の固定後に設けられることも可能である。
【0088】
次に、
図11Cに示すように、フィルタ本体部210と一体に形成されたクラムシェル部240の端部241をPBA130の他面に形成されたクラムシェル載置グルーブ131に型合わせされるように挿入する動作でフィルタ200を固定させる。
【0089】
フィルタ200が電気的に駆動されてフィルタ本体部210内のキャビティ233から発生した熱は、熱伝導性材質で備えられたクラムシェル部240を介してクラムシェル載置グルーブ131および熱伝達ブリッジホール133を経由してPBA130の一面側に伝導され、PBA130の一面と直接熱接触するように備えられたメインハウジング10の一面に一体に形成された複数の放熱フィン15を通して外部に容易に放熱できる。
【0090】
このように、本発明の一実施例によるアンテナ装置は、フィルタ本体部210のキャビティ233内に備えられた複数の共振部品232をPBA130とアンテナボード160A、160Bとの間の厚さ方向に積層配置して熱発生を最小化するとともに、フィルタ本体部210と一体に形成されたクラムシェル部240を介してPBA130の一面側に容易に熱伝導することにより、放熱性能を大きく向上させることができるという利点を提供する。
【0091】
以上、本発明の一実施例によるアンテナ装置を詳細に説明した。しかし、本発明の実施例が必ずしも上述した一実施例によって限定されるものではなく、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者による多様な変形および均等な範囲での実施が可能であることは言うまでもない。そのため、本発明の真の権利範囲は後述する特許請求の範囲によって定められる。
【産業上の利用可能性】
【0092】
本発明は、フィルタとクラムシェルとを一体に形成することにより、熱接触抵抗を最小化して放熱性能を極大化できるアンテナ装置を提供する。
【符号の説明】
【0093】
10:メインハウジング 15:複数の放熱フィン
130:PBA(プリントボードアセンブリ) 131:クラムシェル載置グルーブ
133:熱伝達ブリッジホール 160A、160B:アンテナボード
200:フィルタ 210:フィルタ本体部
220A:右側遮蔽パネル 220B:左側遮蔽パネル
233:キャビティ 240:クラムシェル部