(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-26
(45)【発行日】2024-07-04
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/12 20120101AFI20240627BHJP
G06Q 20/36 20120101ALI20240627BHJP
G06Q 30/0601 20230101ALI20240627BHJP
【FI】
G06Q20/12
G06Q20/36
G06Q30/0601
(21)【出願番号】P 2023127088
(22)【出願日】2023-08-03
(62)【分割の表示】P 2022187562の分割
【原出願日】2022-11-24
【審査請求日】2023-08-03
(73)【特許権者】
【識別番号】519110124
【氏名又は名称】PayPay株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】香西 賢人
【審査官】山田 倍司
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-061544(JP,A)
【文献】特開平10-320422(JP,A)
【文献】特開2014-229278(JP,A)
【文献】特開2003-271852(JP,A)
【文献】特開2014-071578(JP,A)
【文献】特開2016-004524(JP,A)
【文献】特開2020-021419(JP,A)
【文献】特開2007-102750(JP,A)
【文献】国際公開第2020/044211(WO,A1)
【文献】特開2003-122980(JP,A)
【文献】韓国登録特許第10-2272654(KR,B1)
【文献】特開2017-049967(JP,A)
【文献】特開2021-120806(JP,A)
【文献】特開2009-043012(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2015-0017781(KR,A)
【文献】特開2003-316873(JP,A)
【文献】国際公開第2017/217521(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品を識別する商品識別情報と、前記商品に関する商品情報および前記商品を提供する提供者に関する提供者情報とを紐付けて管理する管理部と、
利用者が利用する端末装置から、前記端末装置が撮影した前記商品識別情報と前記利用者を識別する利用者識別情報とを受け付けると、前記利用者識別情報と紐付く前記利用者の口座から、前記商品識別情報と紐付く前記提供者の口座に、前記商品識別情報と紐付く前記商品情報に含まれる前記商品の購入に必要な商品代金分の電子マネーを送金する決済処理部と、
前記提供者に対し、前記利用者識別情報と紐付く配送先と前記商品識別情報と紐付く前記商品情報とを含む配送指示を通知する通知部と
を備え、
利用者情報に含まれる前記利用者識別情報と、前記提供者によって管理された前記利用者情報に含まれる前記利用者識別情報とは事前に連携され、
前記管理部は、
前記端末装置から前記利用者識別情報を受け付けると、当該利用者識別情報と連携され前記提供者によって管理された前記利用者識別情報に基づいて、管理された前記利用者識別情報に紐付く前記利用者情報を、前記提供者が管理する外部装置から取得すること
を特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記端末装置から前記商品識別情報を受け付けた場合、前記商品の決済前に、前記商品識別情報と紐付く前記商品情報を前記端末装置に表示させる表示制御部
を備えることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記商品情報は、前記商品の配送料を示す配送料情報を含み、
前記表示制御部は、
前記配送料を含んだ金額を前記商品代金として前記端末装置に表示させること
を特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記商品情報は、前記商品を提供可能な有効期間を示す有効期間情報を含み、
前記表示制御部は、
前記有効期間内において、前記商品情報を前記端末装置に表示させること
を特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記商品情報は、前記利用者に付与される特典を示す特典情報を含み、
前記表示制御部は、
前記特典情報を含む前記商品情報を前記端末装置に表示させること
を特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記商品情報は、前記利用者に付与される特典を示す特典情報を含み、
前記商品の決済後に、前記利用者に対して前記特典を付与する付与部
を備えることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記管理部は、
前記商品情報、前記提供者情報、および、前記利用者識別情報と紐付く利用者情報の少なくともいずれかを、連携する外部装置から取得すること
を特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記決済処理部は、
前記商品代金から、前記商品の決済に伴う手数料を差し引いた電子マネーを前記提供者の口座に送金すること
を特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記端末装置から受け付ける前記商品識別情報は、
前記利用者が購入した前記商品に付加された識別コードが前記端末装置によって撮影されることで得られること
を特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項10】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
商品を識別する商品識別情報と、前記商品に関する商品情報および前記商品を提供する提供者に関する提供者情報とを紐付けて管理する管理工程と、
利用者が利用する端末装置から、前記端末装置が撮影した前記商品識別情報と前記利用者を識別する利用者識別情報とを受け付けると、前記利用者識別情報と紐付く前記利用者の口座から、前記商品識別情報と紐付く前記提供者の口座に、前記商品識別情報と紐付く前記商品情報に含まれる前記商品の購入に必要な商品代金分の電子マネーを送金する決済処理工程と、
前記提供者に対し、前記利用者識別情報と紐付く配送先と前記商品識別情報と紐付く前記商品情報とを含む配送指示を通知する通知工程と
を含み、
利用者情報に含まれる前記利用者識別情報と、前記提供者によって管理された前記利用者情報に含まれる前記利用者識別情報とは事前に連携され、
前記管理工程は、
前記端末装置から前記利用者識別情報を受け付けると、当該利用者識別情報と連携され前記提供者によって管理された前記利用者識別情報に基づいて、管理された前記利用者識別情報に紐付く前記利用者情報を、前記提供者が管理する外部装置から取得すること
を特徴とする情報処理方法。
【請求項11】
商品を識別する商品識別情報と、前記商品に関する商品情報および前記商品を提供する提供者に関する提供者情報とを紐付けて管理する管理手順と、
利用者が利用する端末装置から、前記端末装置が撮影した前記商品識別情報と前記利用者を識別する利用者識別情報とを受け付けると、前記利用者識別情報と紐付く前記利用者の口座から、前記商品識別情報と紐付く前記提供者の口座に、前記商品識別情報と紐付く前記商品情報に含まれる前記商品の購入に必要な商品代金分の電子マネーを送金する決済処理手順と、
前記提供者に対し、前記利用者識別情報と紐付く配送先と前記商品識別情報と紐付く前記商品情報とを含む配送指示を通知する通知手順と
をコンピュータに実行させ、
利用者情報に含まれる前記利用者識別情報と、前記提供者によって管理された前記利用者情報に含まれる前記利用者識別情報とは事前に連携され、
前記管理手順は、
前記端末装置から前記利用者識別情報を受け付けると、当該利用者識別情報と連携され前記提供者によって管理された前記利用者識別情報に基づいて、管理された前記利用者識別情報に紐付く前記利用者情報を、前記提供者が管理する外部装置から取得すること
を特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、利用者が商品を購入する際、商品の決済情報を示す二次元コードを利用者の端末装置で撮影して読み込んで、二次元コードから得られる決済情報に基づいて電子決済処理を行う技術が種々提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術には、商品購入における利便性を向上させるという点で改善の余地があった。
【0005】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、商品購入における利便性を向上させることができる情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に係る情報処理装置は、管理部と、決済処理部と、通知部とを備える。管理部は、商品を識別する商品識別情報と、前記商品に関する商品情報および前記商品を提供する提供者に関する提供者情報とを紐付けて管理する。決済処理部は、利用者が利用する端末装置から、前記端末装置が撮影した前記商品識別情報と前記利用者を識別する利用者識別情報とを受け付けると、前記利用者識別情報と紐付く前記利用者の口座から、前記商品識別情報と紐付く前記提供者の口座に、前記商品識別情報と紐付く前記商品情報に含まれる前記商品の購入に必要な商品代金分の電子マネーを送金する。通知部は、前記提供者に対し、前記利用者識別情報と紐付く配送先と前記商品識別情報と紐付く前記商品情報とを含む配送指示を通知する。利用者情報に含まれる前記利用者識別情報と、前記提供者によって管理された前記利用者情報に含まれる前記利用者識別情報とは事前に連携される。前記管理部は、前記端末装置から前記利用者識別情報を受け付けると、当該利用者識別情報と連携され前記提供者によって管理された前記利用者識別情報に基づいて、管理された前記利用者識別情報に紐付く前記利用者情報を、前記提供者が管理する外部装置から取得する。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の一態様によれば、商品購入における利便性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る外部サーバの構成例を示すブロック図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る利用者情報記憶部の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る商品情報記憶部の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係る提供者情報記憶部の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示すブロック図である。
【
図8】
図8は、実施形態に係る商品識別情報記憶部の一例を示す図である。
【
図9】
図9は、実施形態に係るウォレット情報記憶部の一例を示す図である。
【
図10】
図10は、利用者端末の表示画面の表示例を示す図である。
【
図11】
図11は、実施形態に係る情報処理システムの動作の一例を示すシーケンス図である。
【
図12】
図12は、変形例に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
【
図13】
図13は、実施形態に係る情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムが限定されるものではない。
【0010】
(実施形態)
〔1.情報処理〕
図1を用いて、本実施形態の情報処理装置等により実現される情報処理について説明する。
図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。なお、
図1では、本実施形態に係る情報処理装置10によって、実施形態に係る情報処理などが実現されるものとする。
【0011】
図1に示すように、実施形態に係る情報処理システム1は、情報処理装置10と、利用者端末50と、外部サーバ100と、提供者端末200とを含む。情報処理装置10、利用者端末50、外部サーバ100および提供者端末200は、ネットワークN(
図2参照)を介して有線または無線により相互に通信可能に接続される。ネットワークNは、例えば、インターネットなどのWAN(Wide Area Network)である。
【0012】
図1に示す情報処理装置10は、実施形態に係る情報処理を実行する情報処理装置であり、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。例えば、情報処理装置10は、利用者端末50を用いる電子決済に関する電子決済サービスを提供し、各種の決済を行うサーバ装置である。例えば、情報処理装置10は、取引対象の提供者(事業者)や取引対象が提供される利用者の口座を管理しており、利用者からの決済要求に従って、口座間における電子マネーの送金等を行うことで、各種決済を実現する。なお、電子マネーとは、例えば、各種企業が独自に用いるスタンプや通貨等であってもよく、日本円やドル等の国家により提供される貨幣を電子的に取引可能としたものであってもよい。
【0013】
また、情報処理装置10は、電子決済サービスにおいて利用者に付与され、電子決済サービスにおいて利用可能な利益(クーポン等)に関する利益情報を、利益の提供者(言い換えると、クーポンの企画、設定等を行い、クーポンの原資を出資(提供)する者)から受け付け、自装置の記憶部で管理する。
【0014】
図1に示す利用者端末50は、利用者Uによって利用される情報処理装置(端末装置)である。利用者端末50は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末、ノート型PC(Personal Computer)、デスクトップPC、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)等により実現される。例えば、利用者端末50は、利用者Uに取引対象を提供する店舗において、情報処理装置10が提供する決済サービスによる決済を行う。
【0015】
図1に示す外部サーバ100は、情報処理装置10と連携して情報処理可能なサーバ装置やクラウドシステム等により実現される。例えば、外部サーバ100は、提供者が利用者Uへ提供する商品に関する商品情報や、提供者に関する提供者情報、利用者Uに関する利用者情報など各種情報を自装置の記憶部で管理する。
【0016】
図1に示す提供者端末200は、例えば、各店舗を運営する事業者によって利用される情報処理装置である。提供者端末200は、スマートフォン、タブレット型端末、ノート型PC、デスクトップPC、携帯電話機、PDA等により実現される。また、提供者端末200は、情報処理装置10や外部サーバ100によって配信される情報を、ウェブブラウザやアプリケーションにより表示する。
【0017】
〔1-1.利用者端末50を用いた決済について〕
ここで、情報処理装置10が実行する情報処理に先立ち、利用者端末50を用いた決済(電子決済)の一例について説明する。なお、以下の説明では、店舗A(不図示)に配置された2次元コード(QRコード(登録商標))であって、店舗Aを識別する店舗識別情報を示す2次元コードを用いて、利用者Uが利用者端末50を用いた決済を行う例について説明するが、実施形態は、これに限定されるものではない。以下に説明する決済の一例は、任意の利用者が任意の利用者端末50を用いて、任意の店舗にて決済を行う場合においても適用可能である。また、店舗識別情報は、QRコードのみならず、バーコードや所定のマーク、番号等であってもよい。
【0018】
例えば、利用者Uが店舗Aにて各種の商品やサービスといった決済対象(取引対象)の利用や購入に伴う決済を行う場合、利用者Uは、利用者端末50に予めインストールされた決済アプリを起動する。そして、利用者Uは、決済アプリを介して、店舗Aに設置された店舗識別情報を撮影する。このような場合、利用者端末50は、決済対象の価格を入力するための画面を表示し、利用者U或いは店舗Aの店員から決済金額の入力を受け付ける。そして、利用者端末50は、利用者Uを識別する利用者識別情報と、店舗識別情報(若しくは、店舗識別情報が示す情報、すなわち、店舗A(若しくは店舗Aの事業者)を示す情報(例えば、店舗ID))と、決済金額とを示す決済情報を情報処理装置10へ送信する。
【0019】
このような場合、情報処理装置10は、利用者識別情報が示す利用者Uの口座から、店舗識別情報が示す店舗Aの口座へと、決済金額が示す額の電子マネーを移行させる。そして、情報処理装置10は、決済が完了した旨の通知を利用者端末50へ送信する。このような場合、利用者端末50は、決済が完了した旨の画面や所定の音声を出力することで、電子マネーによる決済が行われた旨を通知する。
【0020】
なお、利用者端末50を用いた決済は、上述した処理に限定されるものではない。例えば、利用者端末50を用いた決済は、店舗Aに設置された店舗端末を用いたものであってもよい。例えば、利用者端末50は、利用者Uを識別するための利用者識別情報を画面上に表示させる。このような場合、店舗Aに設置された店舗端末は、利用者端末50に表示された利用者識別情報を読み取り、利用者識別情報(若しくは、利用者識別情報が示す情報、すなわち、利用者Uを示す情報(例えば、利用者ID))と、決済金額と、店舗Aを識別する情報とを示す決済情報を情報処理装置10へ送信する。このような場合、情報処理装置10は、利用者識別情報が示す利用者Uの口座から、店舗Aの口座へ、決済金額が示す額の電子マネーを移行させ、店舗Aの店舗端末或いは利用者端末50に対し、決済が完了した旨の画面や所定の音声を出力させることで、決済が行われた旨を通知してもよい。
【0021】
また、利用者端末50を用いた決済は、利用者Uが予め電子マネーをチャージした口座から店舗Aの口座へ電子マネーを移行させる処理のみならず、例えば、利用者Uが予め登録したクレジットカードを用いた決済であってもよい。このような場合、例えば、利用者端末50は、店舗Aの口座に対して決済金額の電子マネーを移行させるとともに、利用者Uのクレジットカードの運用会社(カード会社)に対し、決済金額を請求してもよい。
【0022】
〔1-2.実施形態に係る情報処理について〕
ところで、従来技術には、商品購入における利便性を向上させるという点で改善の余地があった。すなわち、利用者Uは、例えば一度購入した商品Bについて、再度の購入を所望することがある。かかる場合、従来、利用者Uは、商品Bを購入した店舗やオンラインショップを再度利用して購入する必要があり、商品購入における利便性、詳しくは商品Bを再度購入する際の利便性の低下を招くおそれがあった。そこで、本実施形態に係る情報処理装置10にあっては、商品購入における利便性を向上させることができるような構成とした。
【0023】
具体的に説明すると、提供者は、商品Bの販売(提供)に先立ち、商品情報や提供者情報の登録を行う。なお、提供者(事業者)は、商品Bを販売するメーカあるいはメーカの販売管理者などであるが、これに限られず、商品Bを販売する店舗あるいは店舗の販売管理者などであってもよい。
【0024】
提供者端末200は、提供者の操作により、商品Bに関する商品情報、および、提供者に関する提供者情報を外部サーバ100に登録する(ステップS1)。商品情報には、商品Bの商品名や商品金額などの情報が含まれる。提供者情報には、提供者名などの情報が含まれる。なお、商品情報の詳細については、
図5を参照して後述する。また、提供者情報の詳細については、
図6を参照して後述する。
【0025】
また、外部サーバ100には、利用者Uに関する利用者情報が予め記憶されている。利用者情報には、利用者Uの氏名や配送先などの情報が含まれる。利用者情報は、利用者の利用者端末50に対する入力操作などによって予め登録されるが、これに限定されるものではない。なお、利用者情報の詳細については、
図4を参照して後述する。
【0026】
次いで、情報処理装置10は、商品情報および提供者情報を外部サーバ100から取得する(ステップS2)。なお、情報処理装置10は、商品Bの識別コード(後述)の生成要求を提供者端末200から受け付けた場合に、商品情報および提供者情報を外部サーバ100から取得してもよい。
【0027】
次いで、情報処理装置10は、商品Bを識別する商品識別情報と、商品Bに関する商品情報および商品Bを提供する提供者に関する提供者情報とを紐付けて管理する(ステップS3)。なお、情報処理装置10は、商品情報や提供者情報を自装置の記憶部20(
図7参照)に記憶せずに、商品識別情報に紐付く商品情報や提供者情報を外部サーバ100から読み出し可能な状態で管理してもよいし、商品情報や提供者情報を記憶部20に記憶して管理してもよい。
【0028】
次いで、情報処理装置10は、商品識別情報を示す識別コードを生成する(ステップS4)。識別コードは、例えば商品Bを識別する2次元コード(QRコード(登録商標))である。なお、識別コードは、上記したQRコードに限定されるものではなく、例えばバーコードや所定のマーク、番号等であってもよい。
【0029】
情報処理装置10は、生成した識別コードの情報を提供者端末200へ送信する(ステップS5)。そして、提供者端末200は、送信された識別コードの情報に基づいて、識別コードを発行する(ステップS6)。例えば、提供者端末200は、識別コードが印字されたラベルを商品Bに付加するなどして、識別コードの発行を行う。なお、
図1に示す商品Bは、識別コードBaが付加されたものを示している。また、商品Bの商品情報に、例えば商品Bを購入した利用者に付与される特典を示す特典情報が含まれる場合、提供者端末200は、特典情報がある旨のコメントも含めた識別コードの発行を行う。そして、提供者は、識別コードBaが付加された商品Bを市場に流通させて販売する。
【0030】
利用者Uは、識別コードBaが付加された商品Bを、例えば図示しない店舗やオンラインショップで購入するものとする。そして、利用者Uは、購入した商品Bについて、再度の購入を所望する場合、かかる識別コードBaを利用することで、商品Bを即座に購入することができる。
【0031】
具体的には、利用者端末50は、利用者Uの操作により、商品Bの識別コードBaを撮影して、識別コードBaが示す商品識別情報を取得する。利用者端末50は、取得した商品識別情報と、利用者Uを識別する利用者識別情報とを情報処理装置10へ送信し、情報処理装置10は、送信された商品識別情報と利用者識別情報とを受け付ける(ステップS7)。
【0032】
次いで、情報処理装置10は、上記した商品識別情報を受け付けた場合、商品識別情報と紐付く商品情報(ここでは商品Bに関する商品情報)や提供者情報を利用者端末50に表示させる(ステップS8)。なお、商品情報には、商品Bの購入に必要な商品代金の情報が含まれる。かかる商品代金には、商品Bの配送料などが含まれてもよい。また、利用者端末50に表示される商品情報等の詳細については、
図10を参照して後述する。
【0033】
このように、商品情報や提供者情報が利用者端末50に表示されることで、利用者Uは、商品Bの決済前に、商品情報や提供者情報を確認することができる。
【0034】
また、利用者端末50には、商品情報等に加え、商品Bの購入個数を入力する入力欄や、商品Bを購入する際に操作される購入ボタンなどが表示される。利用者端末50は、商品Bの購入個数が利用者Uによって入力されるとともに、購入ボタンが利用者Uによってタッチ操作されると、商品Bに関する決済要求を情報処理装置10へ送信する(ステップS9)。
【0035】
情報処理装置10は、決済要求を受け付けると、上記した利用者識別情報、商品識別情報などに基づいて決済処理を実行する(ステップS10)。例えば、情報処理装置10は、利用者識別情報と紐づく利用者Uの口座から、商品識別情報と紐付く提供者の口座に、商品識別情報と紐付く商品情報に含まれる商品Bの購入に必要な商品代金分の電子マネーを送金する処理を実行する。なお、このときの情報処理装置10は、商品代金から、商品Bの決済に伴う手数料を差し引いた電子マネーを提供者の口座に送金するが、これについては後述する。
【0036】
決済処理が完了すると、情報処理装置10は、利用者端末50に対し、決済が完了したことを示す決済完了情報を送信する(ステップS11)。
【0037】
さらに、情報処理装置10は、提供者に対し、決済完了情報を送信するとともに、商品Bの配送指示を通知する。詳しくは、情報処理装置10は、決済完了情報や配送指示を外部サーバ100を経由して提供者端末200へ送信する。より詳しくは、情報処理装置10は、外部サーバ100に対し、決済完了情報を送信するとともに、商品Bの配送指示を通知する(ステップS12)。そして、外部サーバ100は、提供者端末200に対し、決済完了情報を送信するとともに、商品Bの配送指示を通知する(ステップS13)。なお、配送指示には、利用者識別情報と紐付く配送先と、商品識別情報と紐付く商品情報とが含まれる。
【0038】
提供者端末200は、決済完了情報および配送指示を受け付けると、決済完了情報および配送指示に基づいて商品Bの配送処理を実行する(ステップS14)。例えば、提供者端末200は、商品識別情報と紐付く商品情報が示す商品Bを、決済完了情報に含まれる購入個数分、配送指示に含まれる配送先へ配送する処理を実行する。
【0039】
このように、本実施形態に係る情報処理装置10にあっては、商品識別情報と商品情報および提供者情報とを紐付けて管理し、利用者端末50から、撮影した商品識別情報と利用者識別情報とを受け付けると、商品の決済処理を行うとともに、提供者に対し、配送先と商品情報とを含む配送指示を通知するようにした。これにより、利用者Uは、例えば再度の購入を所望する商品Bについて即座に購入(注文)できるとともに、商品Bが早期に配送されることとなり、結果として商品購入における利便性を向上させることができる。
【0040】
また、提供者は、例えば利用者Uに関する利用者情報を有していない場合であっても、情報処理装置10あるいは外部サーバ100から、利用者識別情報と紐付く配送先などが通知されて商品Bを配送(販売)することができ、よって商品Bの販売機会を増大させることが可能になる。
【0041】
〔2.情報処理システムの構成〕
次に、上述した情報処理を実現するための情報処理システム1について
図2を用いて説明する。
図2は、実施形態に係る情報処理システム1の構成例を示す図である。
図2に示すように、実施形態に係る情報処理システム1は、情報処理装置10と、利用者端末50と、外部サーバ100と、提供者端末200とを含む。情報処理装置10、利用者端末50、外部サーバ100および提供者端末200は、ネットワークNを介して相互に通信可能に接続される。ネットワークNには、有線ネットワークが含まれていてもよいし、無線ネットワークが含まれていてもよい。なお、
図2に示した情報処理システム1には、情報処理装置10、利用者端末50、外部サーバ100および提供者端末200がそれぞれ複数台含まれていてもよい。なお、外部サーバ100は、外部装置の一例である。
【0042】
〔3.外部サーバの構成〕
次に、
図3を用いて、外部サーバ100の構成について説明する。
図3は、実施形態に係る外部サーバ100の構成例を示すブロック図である。
図3に示すように、外部サーバ100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを備える。
【0043】
〔3.1.通信部110〕
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部110は、4G(Generation)、5G、LTE(Long Term Evolution)、WiFi(登録商標)若しくは無線LAN(Local Area Network)等といった各種の無線通信網若しくは各種の有線通信網といったネットワークを介して、情報処理装置10、利用者端末50および提供者端末200との間で情報の送受信を行う。
【0044】
〔3.2.記憶部120〕
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。
図3に示すように、記憶部120は、利用者情報記憶部121と、商品情報記憶部122と、提供者情報記憶部123とを備える。
【0045】
〔3.2.1.利用者情報記憶部121〕
利用者情報記憶部121は、利用者に関する利用者情報を記憶する。ここで、
図4を用いて、利用者情報記憶部121が記憶する利用者情報について説明する。
図4は、実施形態に係る利用者情報記憶部121の一例を示す図である。
図4の例では、利用者情報記憶部121には、「利用者ID」、「氏名」、「配送先」および「購入履歴情報」などの項目が含まれ、これらの項目は互いに関連付けられている(紐付けられている)。
【0046】
「利用者ID」は、利用者を識別するための識別情報(利用者識別情報)である。「氏名」は、利用者の氏名を示す情報である。なお、
図4では、「氏名」に「B11」といった概念的な情報が格納される例を示したが、実際には、氏名の具体的な情報が格納される。以下、他の情報についても概念的に記載する場合があるが、これについても具体的な情報が格納されるものとする。
【0047】
「配送先」は、配送先を示す情報であり、詳しくは、対応する利用者が所望する配送先を示す情報である。「購入履歴情報」は、利用者が過去に購入した商品に関する購入履歴情報である。「購入履歴情報」には、例えば購入した商品名(あるいは商品ID)、購入日時、購入金額などが含まれるが、これらは例示であって限定されるものではない。なお、「購入履歴情報」には、商品の商品名(あるいは商品ID)が含まれることから、購入履歴情報と当該商品を識別する商品識別情報とは紐付いている。
【0048】
図4の例では、利用者ID「A11」によって識別される利用者は、氏名が「B11」、配送先が「C11」、購入履歴情報が「D11」であることを示している。
【0049】
〔3.2.2.商品情報記憶部122〕
図3の説明に戻ると、商品情報記憶部122は、商品に関する商品情報を記憶する。ここで、
図5を用いて、商品情報記憶部122が記憶する商品情報について説明する。
図5は、実施形態に係る商品情報記憶部122の一例を示す図である。
図5の例では、商品情報記憶部122は、「商品ID」、「商品名」、「商品金額」、「在庫」、「配送料」、「有効期間」および「特典」などの項目が含まれ、これらの項目は互いに関連付けられている(紐付けられている)。
【0050】
「商品ID」は、商品情報を識別するための識別情報である。「商品名」は、商品の名称を示す情報である。「商品金額」は、商品の金額(代金)を示す情報である。「商品金額」には、商品の単価を示す情報が含まれるが、これに限定されるものではない。「在庫」は、商品の在庫状況を示す情報である。「在庫」には、例えば商品の在庫数を示す情報が含まれるが、これに限定されるものではない。
【0051】
「配送料」は、商品の配送料を示す情報である。なお、「配送料」には、配送先に応じて複数種の配送料が設定されていてもよい。すなわち、配送料は、例えば商品の配送元から配送先(詳しくは配送先のエリア)までの配送距離に応じて変動することがある。そのため、「配送料」には、例えば配送先のエリアごとに、複数種の配送料が設定されていてもよい。
【0052】
「有効期間」は、提供者が商品を提供可能な有効期間を示す有効期間情報である。詳しくは、有効期間情報は、上記した識別コードを利用した商品の提供(配送)を行うことが可能な期間の情報である。
【0053】
「特典」は、利用者に付与される特典を示す特典情報である。「特典」には、例えば電子決済サービスにおいて利用可能なポイントやクーポンの情報が含まれるが、これらに限定されるものではない。なお、「特典」には、特典を付与可能な有効期間を示す情報が含まれてもよい。
【0054】
図5の例では、商品ID「E11」によって識別される商品情報は、商品名が「F11」、商品金額が「G11」、在庫が「H11」、配送料が「J11」、有効期間が「K11」、特典が「L11」であることを示している。
【0055】
〔3.2.3.提供者情報記憶部123〕
図3の説明に戻ると、提供者情報記憶部123は、提供者に関する提供者情報を記憶する。ここで、
図6を用いて、提供者情報記憶部123が記憶する提供者情報について説明する。
図6は、実施形態に係る提供者情報記憶部123の一例を示す図である。
図6の例では、提供者情報記憶部123は、「提供者ID」、「提供者名」および「取扱う商品の商品ID」などの項目が含まれ、これらの項目は互いに関連付けられている(紐付けられている)。
【0056】
「提供者ID」は、提供者を識別するための識別情報である。「提供者名」は、提供者の名称(例えばメーカ名など)を示す情報である。「取扱う商品の商品ID」は、提供者が取扱う商品の商品IDを示す情報である。「取扱う商品の商品ID」には、1つの商品IDを示す情報が含まれてもよいし、複数の商品IDを示す情報が含まれてもよい。
【0057】
図6の例では、提供者ID「M11」によって識別される提供者は、提供者名が「N11」、取扱っている商品の商品IDが「E11」であることを示している。
【0058】
〔3.3.制御部130〕
図3の説明を続けると、制御部130は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、外部サーバ100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0059】
実施形態に係る制御部130は、
図3に示すように、取得部131と、処理部132とを備え、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。
【0060】
〔3.3.1.取得部131〕
取得部131は、利用者情報を利用者端末50(
図1参照)から取得し、取得した利用者情報を利用者情報記憶部121に格納する。例えば、利用者端末50に対し、利用者の氏名を示す情報や、利用者が所望する配送先(正確には配送先の住所)を示す情報を含む利用者情報が利用者の操作によって入力されると、利用者端末50は、利用者情報を外部サーバ100へ送信する。取得部131は、利用者端末50から送信された利用者情報を取得し、取得した利用者情報を利用者情報記憶部121に格納(登録)する。
【0061】
なお、上記では、取得部131は、利用者端末50から利用者情報を取得するようにしたが、これに限定されるものではない。すなわち、例えば提供者(事業者)が提供するECサイトが利用者情報を有している場合、ECサイトにおける利用者IDと、利用者情報の利用者IDとを事前に連携させることで、取得部131は、ECサイトから利用者情報を取得してもよい。
【0062】
また、取得部131は、商品情報や提供者情報を提供者端末200(
図1参照)から受け付けて取得し、取得した商品情報を商品情報記憶部122に、提供者情報を提供者情報記憶部123に格納する。
【0063】
例えば提供者端末200に対し、商品Bの商品名、商品金額、在庫、配送料、有効期限、特典などを含む商品情報が提供者の操作によって入力されると、提供者端末200は、商品情報を外部サーバ100へ送信する。取得部131は、提供者端末200から送信された商品情報を取得し、取得した商品情報を商品情報記憶部122に格納(登録)する。
【0064】
また、例えば提供者端末200に対し、提供者名、取扱う商品の商品IDなどを含む提供者情報が提供者の操作によって入力されると、提供者端末200は、提供者情報を外部サーバ100へ送信する。取得部131は、提供者端末200から送信された提供者情報を取得し、取得した提供者情報を提供者情報記憶部123に格納(登録)する。
【0065】
〔3.3.2.処理部132〕
処理部132は、上記した利用者情報、商品情報および提供者情報を情報処理装置10に提供する処理を行う。例えば、処理部132は、情報処理装置10からの要求に応じて、利用者情報、商品情報および提供者情報を記憶部120から読み出し、情報処理装置10に提供する。
【0066】
また、処理部132は、情報処理装置10において商品の決済処理が完了した場合、情報処理装置10から決済完了情報を取得し、取得した決済完了情報を提供者端末200へ送信する。ここで、処理部132は、決済完了情報に含まれる、購入した商品名(あるいは商品ID)、購入日時、購入金額などの情報を、購入履歴情報として利用者情報記憶部121に格納(登録)する。
【0067】
また、処理部132は、情報処理装置10において商品の決済処理が完了した場合、情報処理装置10から商品の配送指示を取得し、取得した配送指示を提供者端末200へ送信(通知)する。
【0068】
〔4.情報処理装置の構成〕
次に、
図7を用いて、情報処理装置10の構成について説明する。
図7は、実施形態に係る情報処理装置10の構成例を示すブロック図である。
図7に示すように、情報処理装置10は、通信部11と、記憶部20と、制御部30とを備える。
【0069】
〔4.1.通信部11〕
通信部11は、例えば、NIC等によって実現される。そして、通信部11は、4G、5G、LTE、WiFi(登録商標)若しくは無線LAN等といった各種の無線通信網若しくは各種の有線通信網といったネットワークを介して、利用者端末50、外部サーバ100および提供者端末200との間で情報の送受信を行う。
【0070】
〔4.2.記憶部20〕
記憶部20は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。
図7に示すように、記憶部20は、利用者情報記憶部21と、商品識別情報記憶部22と、ウォレット情報記憶部23とを備える。
【0071】
〔4.2.1.利用者情報記憶部21〕
利用者情報記憶部21は、利用者に関する利用者情報を記憶する。なお、利用者情報記憶部21の利用者情報は、上記した外部サーバ100における利用者情報記憶部121(
図4参照)の利用者情報と同じあるいは略同じであるため、ここでの説明は省略する。
【0072】
なお、上記では、利用者情報記憶部21の利用者情報が、外部サーバ100における利用者情報記憶部121(
図4参照)の利用者情報と同じであるとしたが、これに限られず、例えば利用者情報記憶部121(
図4参照)の利用者情報の一部であってもよい。
【0073】
〔4.2.2.商品識別情報記憶部22〕
商品識別情報記憶部22は、商品識別情報に関する情報を記憶する。ここで、
図8を用いて、商品識別情報記憶部22が記憶する商品識別情報に関する情報について説明する。
図8は、実施形態に係る商品識別情報記憶部22の一例を示す図である。
図8の例では、商品識別情報記憶部22は、「商品識別ID」、「商品ID」、「提供者ID」および「識別コード」などの項目が含まれ、これらの項目は互いに関連付けられている(紐付けられている)。
【0074】
「商品識別ID」は、商品を識別するための識別情報(商品識別情報)である。「商品ID」は、商品情報を識別するための識別情報であり、詳しくは、対応する「商品識別ID」と紐付く商品情報の識別情報である。従って、商品識別情報記憶部22では、商品識別情報である商品識別IDと、商品情報(ここでは商品ID)とが紐付いて記憶される。
【0075】
「提供者ID」は、提供者を識別するための識別情報であり、詳しくは、対応する「商品識別ID」と紐付く提供者の識別情報である。従って、商品識別情報記憶部22では、商品識別情報である商品識別IDと、提供者情報(ここでは提供者ID)とが紐付いて記憶される。
【0076】
「識別コード」は、商品の識別コードを示す情報であり、詳しくは、対応する商品識別ID(商品識別情報)を示す識別コードである。
【0077】
図8の例では、商品識別ID「P11」の商品識別情報は、商品IDが「E11」、提供者IDが「M11」、識別コードが「Q11」であることを示している。
【0078】
〔4.2.3.ウォレット情報記憶部23〕
図7の説明に戻ると、ウォレット情報記憶部23は、利用者や提供者が所有する電子マネーの口座に関するウォレット情報を記憶する。なお、ウォレット情報は、例えば商品の決済処理の前に予めウォレット情報記憶部23に記憶されている。ここで、
図9を用いて、ウォレット情報記憶部23が記憶するウォレット情報について説明する。
【0079】
図9は、実施形態に係るウォレット情報記憶部23の一例を示す図である。
図9の例では、ウォレット情報記憶部23は、「口座ID」、「所有者ID」および「残高」などの項目が含まれ、これらの項目は互いに関連付けられている(紐付けられている)。
【0080】
「口座ID」は、口座情報を識別する識別情報である。「所有者ID」は、口座を所有する所有者を識別する識別情報である。利用者および提供者は、それぞれ口座を所有している。従って、「所有者ID」には、利用者の利用者IDや提供者の提供者IDの情報が含まれる。「残高」は、口座に記録された電子マネーの残高を示す情報である。
【0081】
図9の例では、口座ID「R11」で識別される口座情報は、所有者IDが利用者ID「A11」、残高が「T11」であることを示している。また、口座ID「R21」で識別される口座情報は、所有者IDが提供者ID「M11」、残高が「T21」であることを示している。
【0082】
〔4.3.制御部30〕
図7の説明を続けると、制御部30は、コントローラであり、例えば、CPUやMPU等によって、情報処理装置10内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部30は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。
【0083】
実施形態に係る制御部30は、
図7に示すように、管理部31と、生成部32と、表示制御部33と、決済処理部34と、通知部35と、付与部36とを備え、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。
【0084】
〔4.3.1.管理部31〕
管理部31は、記憶部20に記憶される各種の情報を管理する。例えば、管理部31は、商品を識別する商品識別情報(例えば商品識別ID)と、商品に関する商品情報および商品を提供する提供者に関する提供者情報とを紐付けて管理する。例えば、管理部31は、外部サーバ100に対して商品情報および提供者情報を要求する。管理部31は、かかる要求に応じて外部サーバ100から提供された商品情報および提供者情報と、商品識別情報(商品識別ID)とを紐付けて、商品識別情報記憶部22に記憶して管理する。
【0085】
一例として、本実施形態に係る商品識別情報記憶部22(
図8参照)においては、商品識別情報(商品識別ID)と、商品IDおよび提供者IDとが紐付けされて記憶される。管理部31は、例えば識別コードが利用者端末50によって撮影されて利用者端末50から商品識別情報を受け付けた場合、商品識別情報に紐付く商品IDに対応する商品情報、および、提供者IDに対応する提供者情報を外部サーバ100に要求する。そして、管理部31は、要求に応じて外部サーバ100から提供された商品情報および提供者情報を取得することで、商品識別情報と、商品情報および提供者情報とを紐付けて管理する。
【0086】
また、管理部31は、利用者情報を管理する。例えば、管理部31は、外部サーバ100に対し、利用者識別情報(利用者ID)に紐付く利用者情報を要求する。管理部31は、かかる要求に応じて外部サーバ100から提供された利用者情報を取得し、利用者情報記憶部21(
図4参照)に記憶して管理する。
【0087】
このように、管理部31は、商品情報、提供者情報、および、利用者識別情報と紐付く利用者情報を、連携する外部サーバ100から取得する。これにより、情報処理装置10にあっては、商品情報、提供者情報および利用者情報を容易に取得することができる。また、情報処理装置10にあっては、商品情報、提供者情報および利用者情報を自装置の記憶部20に記憶する場合に比べて、商品情報等を管理する際の処理負荷を軽減させることが可能になる。
【0088】
なお、上記では、管理部31は、商品情報、提供者情報および利用者情報を外部サーバ100から取得するようにしたが、これに限られず、商品情報、提供者情報および利用者情報の一部を外部サーバ100から取得してもよい。すなわち、管理部31は、商品情報、提供者情報および利用者情報の少なくともいずれかを、外部サーバ100から取得する構成であってもよい。
【0089】
〔4.3.2.生成部32〕
生成部32は、商品識別情報を示す識別コードを生成する。例えば、生成部32は、識別コードの生成要求を提供者端末200から受け付けた場合、識別コードを生成する。生成部32は、生成した識別コードの情報を提供者端末200へ送信する。また、生成部32は、生成した識別コードの情報を商品識別情報と紐付けて商品識別情報記憶部22に記憶させる。
【0090】
なお、提供者端末200では、上記したように、送信された識別コードの情報に基づいて、識別コードが発行される。すなわち、例えば識別コードが印字されたラベルが、識別コードが示す商品識別情報に対応する商品に付加される。また、識別コードが印字されたラベルを商品に付加する際に、その識別コードに紐付く商品識別情報に特典が設定されている場合は、特典情報がある旨のラベル(コメント)も合わせて商品に付加してもよい。そして、識別コードが付加された商品が市場に流通されて、かかる商品を利用者が購入するものとする。利用者は、この商品について再度の購入を所望する場合、例えば利用者端末50の決済アプリを起動させ、識別コードを撮影する。利用者端末50は、撮影された識別コードが示す商品識別情報と、利用者を識別する利用者識別情報とを情報処理装置10へ送信する。
【0091】
〔4.3.3.表示制御部33〕
表示制御部33は、利用者端末50に対し、各種の情報を表示させる。例えば、表示制御部33は、利用者端末50から商品識別情報を受け付けた場合、商品の決済前に、商品識別情報と紐付く商品情報や提供者情報などを利用者端末50に表示させる。これにより、利用者は、商品の決済前に、商品情報や提供者情報を確認することができる。
【0092】
具体的には、表示制御部33は、商品識別情報を受け付けると、商品識別情報記憶部22にアクセスし、商品識別情報と紐付く商品情報や提供者情報を読み出して、利用者端末50に表示させる。ここで、
図10を参照して、利用者端末50に表示される内容の一例について説明する。
図10は、利用者端末50の表示画面51の表示例を示す図である。
【0093】
図10に示すように、表示制御部33は、例えば表示画面51の表示欄52aにおいて、商品名および提供者名を表示させる。なお、表示欄52aには、商品の画像が表示されてもよい。
【0094】
また、表示制御部33は、表示欄52bにおいて、商品の在庫数や、商品を提供(購入)可能な有効期間を表示させる。なお、例えば商品の在庫数が0(ゼロ)の場合、表示制御部33は、商品の在庫が無い旨を示すエラー表示を利用者端末50に表示させる。
【0095】
また、表示制御部33は、上記した有効期間内において、商品情報を利用者端末50に表示させる。すなわち、表示制御部33は、利用者端末50から商品識別情報を受け付けた日時が有効期間内である場合に、商品情報を利用者端末50に表示させる。逆に言えば、表示制御部33は、利用者端末50から商品識別情報を受け付けた日時が有効期間外である場合、商品情報を利用者端末50に表示させず、例えば有効期間外である旨を示すエラー表示を利用者端末50に表示させる。このように、表示制御部33が、有効期間内において、商品情報を利用者端末50に表示させることで、利用者は、商品を提供(購入)可能な有効期間を確認しつつ、商品を購入することができる。
【0096】
また、表示制御部33は、表示欄52cにおいて、購入個数を受け付ける。そして、表示制御部33は、商品識別情報に紐付く商品の金額(商品の単価)に、受け付けた購入個数を乗算した値を商品価格として、表示欄52dに表示させる。また、表示制御部33は、商品識別情報に紐付く商品の配送料を表示させるとともに、商品価格と配送料とを含んだ商品代金を表示させる。なお、ここでの配送料は、利用者が所望する配送先のエリアに対して設定された料金が表示される。
【0097】
このように、表示制御部33が、配送料を含んだ金額を商品代金として利用者端末50に表示させる。これにより、利用者は、商品の配送料を確認することができるとともに、配送料を含めて決済を行うことが可能になる。
【0098】
また、表示制御部33は、表示欄52eにおいて、特典情報を表示させる。例えば、表示制御部33は、商品の決済後に、利用者に対して付与される特典の内容を表示させる。なお、表示欄52eには、特典を付与可能な有効期間が含まれてもよい。
図10の例では、表示制御部33は、「XX月XX日までに商品購入した場合、〇〇ポイント進呈」などと表示させ、特典の内容と特典を付与可能な有効期間の両方を表示させている。このように、表示制御部33が特典の内容等を含む特典情報を利用者端末50に表示させることで、利用者に対して商品の購入を促すことができる。また、利用者は、特典の内容や有効期間などを確認することができる。
【0099】
また、表示制御部33は、利用者端末50の表示画面51に、購入ボタン53aと、定期購入ボタン53bとを表示させる。購入ボタン53aは、利用者が商品を購入する際にタッチ操作されるボタンである。定期購入ボタン53bは、利用者が商品を定期的に購入する際にタッチ操作されるボタンである。なお、ここでの定期的な購入の購入間隔は、利用者などによって任意に設定可能である。
【0100】
そして、利用者端末50は、購入ボタン53aあるいは定期購入ボタン53bが利用者によってタッチ操作されると、商品に関する決済要求を情報処理装置10へ送信する。
【0101】
また、表示制御部33は、表示欄52fにおいて、商品の購入履歴情報を表示させる。例えば、表示制御部33は、利用者端末50から利用者識別情報を受け付けた場合、利用者識別情報と紐付く購入履歴情報を読み出して、利用者端末50に表示させる。これにより、利用者は、購入しようとしている商品(ここでは商品B)についての購入履歴情報を確認することができる。
【0102】
なお、
図10の例では、受け付けた商品識別情報に対応する商品(ここでは商品B)に関する購入履歴情報と、受け付けた商品識別情報に対応しない商品(ここでは商品C)に関する購入履歴情報の両方が表示される例を示したが、これに限定されるものではない。例えば、表示制御部33は、上記した利用者識別情報に加えて、商品識別情報にも基づいた購入履歴情報を表示させてもよい。具体的には、表示制御部33は、利用者端末50から利用者識別情報および商品識別情報を受け付けた場合、利用者識別情報および商品識別情報と紐付く購入履歴情報を読み出して利用者端末50に表示させる。すなわち、図示は省略するが、表示制御部33は、受け付けた商品識別情報に対応する商品に関する購入履歴情報のみ(
図10の例では商品Bに関する購入履歴(1)および(2)のみ)を表示させる。これにより、利用者は、購入しようとしている商品(ここでは商品B)についての購入履歴情報を容易に確認することができる。
【0103】
〔4.3.4.決済処理部34〕
図7の説明を続けると、決済処理部34は、購入ボタン53a等が操作されるなどして、利用者端末50から決済要求を受け付けると、上記した利用者識別情報、商品識別情報などに基づいて決済処理を実行する。例えば、決済処理部34は、利用者端末50から商品識別情報と利用者識別情報とを受け付けると、利用者識別情報と紐付く利用者の口座から、商品識別情報と紐付く提供者の口座に、商品識別情報と紐付く商品情報に含まれる商品の購入に必要な商品代金分の電子マネーを送金する処理を実行する。
【0104】
また、このとき、決済処理部34は、商品代金から、商品の決済に伴う手数料を差し引いた電子マネーを提供者の口座に送金する。一例として、決済処理部34は、商品代金から、情報処理装置10および外部サーバ100の利用手数料などを差し引いた電子マネーを提供者の口座に送金する。これにより、情報処理装置10および外部サーバ100を提供する事業者は、手数料による収益を上げることができる。
【0105】
〔4.3.5.通知部35〕
通知部35は、決済処理が完了すると、利用者端末50に対し、決済が完了したことを示す決済完了情報を送信する。これにより、利用者は、決済が完了したことを確認することができる。
【0106】
また、通知部35は、提供者に対し、決済完了情報を送信するとともに、利用者識別情報と紐付く配送先と商品識別情報と紐付く商品情報とを含む配送指示を通知する。例えば、通知部35は、決済完了情報や配送指示を外部サーバ100を経由して提供者端末200へ送信する。
【0107】
そして、提供者端末200(
図1参照)では、決済完了情報および配送指示を受け付けると、決済完了情報および配送指示に基づいて商品の配送処理が実行される。例えば、提供者端末200は、商品識別情報と紐付く商品情報が示す商品を、決済完了情報に含まれる購入個数分、配送指示に含まれる配送先へ配送する処理を実行する。
【0108】
このように、本実施形態に係る情報処理装置10にあっては、商品識別情報と商品情報および提供者情報とを紐付けて管理し、利用者端末50から、撮影した商品識別情報と利用者識別情報とを受け付けると、商品の決済処理を行うとともに、提供者に対し、配送先と商品情報とを含む配送指示を通知する。これにより、利用者は、例えば再度の購入を所望する商品について即座に購入(注文)できるとともに、商品が早期に配送されることとなり、結果として商品購入における利便性を向上させることができる。
【0109】
なお、通知部35は、定期購入ボタン53bが利用者によってタッチ操作された場合、予め設定された購入間隔が経過するごとに配送指示を提供者端末200に通知してもよい。これにより、商品が利用者に定期的に配送されることとなる。
【0110】
なお、例えば提供者(事業者)が会員制のECサイトを提供し、配送先などを含む会員情報を有している場合、ECサイトにおける会員IDと、情報処理装置10における利用者情報の利用者IDとを事前に連携させるようにしてもよい。これにより、提供者端末200は、利用者情報の利用者IDを含む配送指示を取得することで、利用者IDと対応する会員IDに紐付く配送先の情報などを取得することが可能になる。
【0111】
〔4.3.6.付与部36〕
付与部36は、商品の決済後に、利用者に対して特典を付与する。例えば、付与部36は、決済処理部34によって決済処理が完了すると、利用者端末50に対して特典を付与する処理を実行する。このように、本実施形態にあっては、商品の決済後に付与される特典を設けることで、利用者に対して商品の購入を促すことができる。
【0112】
〔5.情報処理システム全体の動作〕
次に、本実施形態に係る情報処理システム1全体の動作について、
図11を用いて説明する。
図11は、実施形態に係る情報処理システム1の動作の一例を示すシーケンス図である。
【0113】
図11に示すように、提供者端末200は、提供者の操作により、商品に関する商品情報、および、提供者に関する提供者情報を外部サーバ100に登録する(ステップS101)。次いで、情報処理装置10は、商品情報および提供者情報を外部サーバ100から取得する(ステップS102)。
【0114】
次いで、情報処理装置10は、商品を識別する商品識別情報と、商品に関する商品情報および商品を提供する提供者に関する提供者情報とを紐付けて管理する(ステップS103)。次いで、情報処理装置10は、商品識別情報を示す識別コードを生成する(ステップS104)。
【0115】
次いで、情報処理装置10は、生成した識別コードの情報を提供者端末200へ送信する(ステップS105)。提供者端末200は、送信された識別コードの情報に基づいて、識別コードを発行する(ステップS106)。
【0116】
次いで、識別コードが付加された商品が利用者によって購入され、利用者が商品について再度の購入を所望する場合、利用者端末50は、利用者の操作により、商品の識別コードを撮影して読み込む(ステップS107)。次いで、利用者端末50は、識別コードの読み込みによって取得した商品識別情報と、利用者を識別する利用者識別情報とを情報処理装置10へ送信し、情報処理装置10は、送信された商品識別情報と利用者識別情報とを受け付ける(ステップS108)。
【0117】
次いで、情報処理装置10は、上記した商品識別情報を受け付けた場合、商品識別情報と紐付く商品情報や提供者情報を利用者端末50に表示させる(ステップS109)。利用者端末50は、購入ボタン53a等が利用者によってタッチ操作されると、商品に関する決済要求を情報処理装置10へ送信する(ステップS110)。
【0118】
情報処理装置10は、決済要求を受け付けると、上記した利用者識別情報、商品識別情報などに基づいて決済処理を実行する(ステップS111)。決済処理が完了すると、情報処理装置10は、利用者端末50に対し、決済完了情報を送信する(ステップS112)。
【0119】
また、情報処理装置10は、外部サーバ100に対し、決済完了情報を送信するとともに、商品の配送指示を通知する(ステップS113)。そして、外部サーバ100は、提供者端末200に対し、決済完了情報を送信するとともに、商品の配送指示を通知する(ステップS114)。
【0120】
次いで、提供者端末200は、決済完了情報および配送指示を受け付けると、決済完了情報および配送指示に基づいて商品の配送処理を実行する(ステップS115)。
【0121】
〔6.変形例〕
次いで、変形例に係る情報処理システム1aについて、
図12を参照して説明する。
図12は、変形例に係る情報処理システム1aの構成例を示す図である。なお、以下においては、上記した実施形態と共通の構成については、同一の符号を付して説明を省略することがある。
【0122】
上記した実施形態では、情報処理装置10は、外部サーバ100と連携して商品情報など各種情報の送受信等を行うようにしたが、これに限定されるものではない。すなわち、変形例に係る情報処理システム1aでは、外部サーバ100を備えず、情報処理装置10が、外部サーバ100が有していた機能や各種情報を備えるようにしてもよい。
【0123】
例えば、
図12に示すように、情報処理装置10の記憶部20が、外部サーバ100の商品情報記憶部122や提供者情報記憶部123を備えるようにしてもよい。また、情報処理装置10の制御部30(例えば管理部31)が、取得部131および処理部132の機能を有するようにしてもよい。
【0124】
このように、変形例に係る情報処理システム1aのように構成した場合であっても、実施形態と同様の効果を得ることができる、すなわち、商品購入における利便性を向上させることができる。
【0125】
〔7.効果〕
上述してきたように、情報処理装置10は、管理部31と、決済処理部34と、通知部35とを備える。管理部31は、商品を識別する商品識別情報と、商品に関する商品情報および商品を提供する提供者に関する提供者情報とを紐付けて管理する。決済処理部34は、利用者が利用する利用者端末50から、利用者端末50が撮影した商品識別情報と利用者を識別する利用者識別情報とを受け付けると、利用者識別情報と紐付く利用者の口座から、商品識別情報と紐付く提供者の口座に、商品識別情報と紐付く商品情報に含まれる商品の購入に必要な商品代金分の電子マネーを送金する。通知部35は、提供者に対し、利用者識別情報と紐付く配送先と商品識別情報と紐付く商品情報とを含む配送指示を通知する。
【0126】
これにより、利用者は、例えば再度の購入を所望する商品について即座に購入(注文)できるとともに、商品が早期に配送されることとなり、結果として商品購入における利便性を向上させることができる。また、提供者は、例えば利用者に関する利用者情報を有していない場合であっても、情報処理装置10等から、利用者識別情報と紐付く配送先などが通知されて商品を配送(販売)することができ、よって商品の販売機会を増大させることが可能になる。
【0127】
また、情報処理装置10は、利用者端末50から商品識別情報を受け付けた場合、商品の決済前に、商品識別情報と紐付く商品情報を利用者端末50に表示させる表示制御部33を備える。これにより、利用者は、商品の決済前に、商品情報や提供者情報を確認することができる。
【0128】
商品情報は、商品の配送料を示す配送料情報を含む。表示制御部33は、配送料を含んだ金額を商品代金として利用者端末50に表示させる。これにより、利用者は、商品の配送料を確認することができるとともに、配送料を含めて決済を行うことが可能になる。
【0129】
商品情報は、商品を提供可能な有効期間を示す有効期間情報を含む。表示制御部33は、有効期間内において、商品情報を利用者端末50に表示させる。これにより、利用者は、商品を提供(購入)可能な有効期間を確認しつつ、商品を購入することができる。
【0130】
利用者識別情報は、利用者が過去に購入した商品に関する購入履歴情報と紐付いている。表示制御部33は、利用者端末50から利用者識別情報を受け付けた場合、利用者識別情報と紐付く購入履歴情報を利用者端末50に表示させる。これにより、利用者は、購入しようとしている商品についての購入履歴情報を確認することができる。
【0131】
商品識別情報は、購入履歴情報と紐付いている。表示制御部33は、利用者端末50から利用者識別情報および商品識別情報を受け付けた場合、利用者識別情報および商品識別情報と紐付く購入履歴情報を利用者端末50に表示させる。これにより、利用者は、購入しようとしている商品についての購入履歴情報を容易に確認することができる。
【0132】
商品情報は、利用者に付与される特典を示す特典情報を含む。表示制御部33は、特典情報を含む商品情報を利用者端末50に表示させる。これにより、利用者に対して商品の購入を促すことができる。また、利用者は、特典の内容などを確認することができる。
【0133】
商品情報は、利用者に付与される特典を示す特典情報を含む。情報処理装置10は、商品の決済後に、利用者に対して特典を付与する付与部36を備える。このように、商品の決済後に付与される特典が設けられることで、利用者に対して商品の購入を促すことができる。
【0134】
管理部31は、商品情報、提供者情報、および、利用者識別情報と紐付く利用者情報の少なくともいずれかを、連携する外部サーバ100(外部装置の一例)から取得する。これにより、情報処理装置10にあっては、商品情報、提供者情報および利用者情報を容易に取得することができる。また、情報処理装置10にあっては、商品情報、提供者情報および利用者情報を自装置の記憶部20に記憶する場合に比べて、商品情報等を管理する際の処理負荷を軽減させることが可能になる。
【0135】
決済処理部34は、商品代金から、商品の決済に伴う手数料を差し引いた電子マネーを提供者の口座に送金する。これにより、情報処理装置10および外部サーバ100を提供する事業者は、手数料による収益を上げることができる。
【0136】
〔8.ハードウェア構成〕
また、上述してきた実施形態に係る情報処理装置10は、例えば
図13に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。
図13は、実施形態に係る情報処理装置10の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0137】
CPU1100は、ROM1300またはHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0138】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、ネットワーク(通信ネットワーク)Nを介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータをネットワークNを介して他の機器へ送信する。
【0139】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置(
図13では、出力装置および入力装置を総称して「入出力装置」と記載する)を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
【0140】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0141】
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る情報処理装置10として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部30の機能を実現する。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置からネットワークNを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0142】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0143】
〔8.その他〕
また、上記実施形態及び変形例において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0144】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0145】
また、上述してきた実施形態及び変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0146】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、管理部は、管理手段や管理回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0147】
1 情報処理システム
10 情報処理装置
31 管理部
33 表示制御部
34 決済処理部
35 通知部
36 付与部
50 利用者端末
100 外部サーバ