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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-26
(45)【発行日】2024-07-04
(54)【発明の名称】情報処理装置及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0207 20230101AFI20240627BHJP
【FI】
G06Q30/0207
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2023144155
(22)【出願日】2023-09-06
【審査請求日】2023-12-13
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000208891
【氏名又は名称】KDDI株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110004222
【氏名又は名称】弁理士法人創光国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100166006
【弁理士】
【氏名又は名称】泉 通博
(74)【代理人】
【識別番号】100154070
【弁理士】
【氏名又は名称】久恒 京範
(74)【代理人】
【識別番号】100153280
【弁理士】
【氏名又は名称】寺川 賢祐
(72)【発明者】
【氏名】清水 徹
【審査官】野口 俊明
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-056772(JP,A)
【文献】特開2020-188446(JP,A)
【文献】特開2020-052805(JP,A)
【文献】特開2021-193601(JP,A)
【文献】特開2022-122507(JP,A)
【文献】特開2023-118282(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1事業者が取り扱う商品をユーザが取得する前に、前記ユーザを識別するためのユーザ識別情報と前記商品を識別するための商品識別情報と、予め指定された事業者を識別するための事業者識別情報と、を関連付けたトークンをブロックチェーンに発行させるトークン管理部と、
記第1事業者とは異なる第2事業者が、前記トークンが含む前記事業者識別情報に対応する事業者であることを条件として、前記ユーザが前記第2事業者から前記商品を取得するために前記第2事業者に対して前記トークンを提示したことを特定する特定部と、
前記ユーザが前記第2事業者に対して前記トークンを提示したことを前記特定部が特定したことに応じて、前記ユーザに所定の特典を提供する特典提供部と、
を有する、情報処理装置。
【請求項2】
第1事業者が取り扱う商品をユーザが取得する前に、前記ユーザを識別するためのユーザ識別情報と前記商品を識別するための商品識別情報とを関連付けたトークンをブロックチェーンに発行させるトークン管理部と、
前記ユーザが前記第1事業者とは異なる第2事業者から前記商品を取得したことを示す取得情報が前記トークンに付加されたことを条件として、前記ユーザが前記第2事業者から前記商品を取得するために前記第2事業者に対して前記トークンを提示したことを特定する特定部と、
前記ユーザが前記第2事業者に対して前記トークンを提示したことを前記特定部が特定したことに応じて、前記ユーザに所定の特典を提供する特典提供部と、
を有する、情報処理装置。
【請求項3】
第1事業者が取り扱う商品をユーザが取得する前に、前記ユーザを識別するためのユーザ識別情報と前記商品を識別するための商品識別情報とを関連付けたトークンをブロックチェーンに発行させるトークン管理部と、
前記ブロックチェーン上で、前記トークンの保有者が前記ユーザから前記第1事業者とは異なる第2事業者に変更された後、前記第2事業者から前記第1事業者に変更されたことを条件として、前記ユーザが前記第2事業者から前記商品を取得するために前記第2事業者に対して前記トークンを提示したことを特定する特定部と、
前記ユーザが前記第2事業者に対して前記トークンを提示したことを前記特定部が特定したことに応じて、前記ユーザに所定の特典を提供する特典提供部と、
を有する、情報処理装置。
【請求項4】
前記トークン管理部は、前記ユーザが利用する情報端末から前記商品の購入を希望することを示す情報を受け付けたことを条件として、前記トークンを前記ブロックチェーンに発行させる、
請求項1から3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記トークン管理部は、前記ユーザ識別情報と、前記商品識別情報と、予め指定された事業者を識別するための事業者識別情報と、を関連付けた前記トークンを前記ブロックチェーンに発行させ、
前記特定部は、前記第2事業者が、前記トークンが含む前記事業者識別情報に対応する事業者であることを条件として、前記ユーザが前記第2事業者に対して前記トークンを提示したことを特定する、
請求項又はに記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記トークン管理部は、前記ユーザが前記第2事業者から前記商品を取得したことを条件として、前記ブロックチェーンに、前記トークンに対して前記取得情報を付加させる、
請求項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記トークン管理部は、前記ユーザが前記第2事業者に前記商品の対価を支払ったことを条件として、前記ブロックチェーンに、前記トークンに対して前記取得情報を付加させる、
請求項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記対価は、前記ブロックチェーン上で管理されるデジタル通貨である、
請求項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記トークン管理部は、前記ユーザが前記第2事業者から前記商品を取得したことを条件として、前記ブロックチェーンに、前記トークンの保有者を前記ユーザから前記第2事業者に変更させた後、前記第2事業者から前記第1事業者に変更させる、
請求項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記トークン管理部は、前記ユーザが前記第2事業者に前記商品の対価を支払ったことを条件として、前記ブロックチェーンに、前記トークンの保有者を前記ユーザから前記第2事業者に変更させた後、前記第2事業者から前記第1事業者に変更させる、
請求項に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記対価は、前記ブロックチェーン上で管理されるデジタル通貨である、
請求項10に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記特典提供部は、前記ブロックチェーン上で管理されるデジタル通貨を、前記特典として前記ユーザに提供する、
請求項1から3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記特典提供部は、前記ブロックチェーン上で管理される受取トークンであって、所定の物品又はサービスの提供を受ける権利を示す受取トークンを、前記特典として前記ユーザに提供する、
請求項1から3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項14】
プロセッサが実行する、
第1事業者が取り扱う商品をユーザが取得する前に、前記ユーザを識別するためのユーザ識別情報と前記商品を識別するための商品識別情報と、予め指定された事業者を識別するための事業者識別情報と、を関連付けたトークンをブロックチェーンに発行させるステップと、
ーザが前記第1事業者とは異なる第2事業者が、前記トークンが含む前記事業者識別情報に対応する事業者であることを条件として、前記ユーザが前記第2事業者から前記商品を取得するために前記第2事業者に対して前記トークンを提示したことを特定するステップと、
前記特定するステップにおいて前記ユーザが前記第2事業者に対して前記トークンを提示したことを特定したことに応じて、前記ユーザに所定の特典を提供するステップと、
を有する、情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ブロックチェーン上で管理されるトークンに関する情報を処理するための情報処理装置及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、店舗においてユーザが商品を購入したことに応じて顧客に対して特典を付与し、顧客に付与した特典の原資(値引金額等)を商品の製造者に負担させる発明が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2002-304674号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載された発明では、商品を販売する店舗が商品の製造者ごとに特典の原資を集計して請求を行う必要があるため、店舗に大きな負担が掛かるという問題があった。
【0005】
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、商品を販売する店舗等の事業者において、ユーザが商品を購入したことに応じてユーザに特典を提供するための負担を軽減できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様の情報処理装置は、第1事業者が取り扱う商品をユーザが取得する前に、前記ユーザを識別するためのユーザ識別情報と前記商品を識別するための商品識別情報とを関連付けたトークンをブロックチェーンに発行させるトークン管理部と、前記ユーザが前記第1事業者とは異なる第2事業者から前記商品を取得するために前記第2事業者に対して前記トークンを提示したことを特定する特定部と、前記ユーザが前記第2事業者に対して前記トークンを提示したことを前記特定部が特定したことに応じて、前記ユーザに所定の特典を提供する特典提供部と、を有する。
【0007】
前記トークン管理部は、前記ユーザが利用する情報端末から前記商品の購入を希望することを示す情報を受け付けたことを条件として、前記トークンを前記ブロックチェーンに発行させてもよい。
【0008】
前記トークン管理部は、前記ユーザ識別情報と、前記商品識別情報と、予め指定された事業者を識別するための事業者識別情報と、を関連付けた前記トークンを前記ブロックチェーンに発行させ、前記特定部は、前記第2事業者が、前記トークンが含む前記事業者識別情報に対応する事業者であることを条件として、前記ユーザが前記第2事業者に対して前記トークンを提示したことを特定してもよい。
【0009】
前記特定部は、前記ユーザが前記第2事業者から前記商品を取得したことを示す取得情報が前記トークンに付加されたことを条件として、前記ユーザが前記第2事業者に対して前記トークンを提示したことを特定してもよい。
【0010】
前記トークン管理部は、前記ユーザが前記第2事業者から前記商品を取得したことを条件として、前記ブロックチェーンに、前記トークンに対して前記取得情報を付加させてもよい。
【0011】
前記トークン管理部は、前記ユーザが前記第2事業者に前記商品の対価を支払ったことを条件として、前記ブロックチェーンに、前記トークンに対して前記取得情報を付加させてもよい。
【0012】
前記対価は、前記ブロックチェーン上で管理されるデジタル通貨であってもよい。
【0013】
前記特定部は、前記ブロックチェーン上で、前記トークンの保有者が前記ユーザから前記第2事業者に変更された後、前記第2事業者から前記第1事業者に変更されたことを条件として、前記ユーザが前記第2事業者に対して前記トークンを提示したことを特定してもよい。
【0014】
前記トークン管理部は、前記ユーザが前記第2事業者から前記商品を取得したことを条件として、前記ブロックチェーンに、前記トークンの保有者を前記ユーザから前記第2事業者に変更させた後、前記第2事業者から前記第1事業者に変更させてもよい。
【0015】
前記トークン管理部は、前記ユーザが前記第2事業者に前記商品の対価を支払ったことを条件として、前記ブロックチェーンに、前記トークンの保有者を前記ユーザから前記第2事業者に変更させた後、前記第2事業者から前記第1事業者に変更させてもよい。
【0016】
前記対価は、前記ブロックチェーン上で管理されるデジタル通貨であってもよい。
【0017】
前記特典提供部は、前記ブロックチェーン上で管理されるデジタル通貨を、前記特典として前記ユーザに提供してもよい。
【0018】
前記特典提供部は、前記ブロックチェーン上で管理される受取トークンであって、所定の物品又はサービスの提供を受ける権利を示す受取トークンを、前記特典として前記ユーザに提供してもよい。
【0019】
本発明の第2の態様の情報処理方法は、プロセッサが実行する、第1事業者が取り扱う商品をユーザが取得する前に、前記ユーザを識別するためのユーザ識別情報と前記商品を識別するための商品識別情報とを関連付けたトークンをブロックチェーンに発行させるステップと、前記ユーザが前記第1事業者とは異なる第2事業者から前記商品を取得するために前記第2事業者に対して前記トークンを提示したことを特定するステップと、前記特定するステップにおいて前記ユーザが前記第2事業者に対して前記トークンを提示したことを特定したことに応じて、前記ユーザに所定の特典を提供するステップと、を有する。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、商品を販売する店舗等の事業者において、ユーザが商品を購入したことに応じてユーザに特典を提供するための負担を軽減できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】実施形態に係る情報処理システムの模式図である。
図2】実施形態に係る情報処理システムのブロック図である。
図3】情報処理装置が取引トークンを発行する処理を説明するための模式図である。
図4】情報処理装置が取引トークンに取得情報を付加する処理を説明するための模式図である。
図5】情報処理装置が取引トークンに基づいてユーザに特典を提供する処理を説明するための模式図である。
図6】実施形態に係る情報処理装置が実行する例示的な情報処理方法のフローチャートを示す図である。
図7】変形例に係る情報処理装置が、ユーザが第2事業者に取引トークンを提示したことを特定する処理を説明するための模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
[情報処理システムSの概要]
図1は、本実施形態に係る情報処理システムSの模式図である。情報処理システムSは、情報処理装置1と、ユーザ端末2と、第1事業者端末3と、第2事業者端末4と、を含む。情報処理システムSは、その他のサーバ、端末等の機器を含んでもよい。
【0023】
情報処理装置1は、ブロックチェーン上に記憶される情報に関する処理を行うコンピュータである。ブロックチェーンは、情報処理装置1の記憶部又は情報処理装置1とは異なる装置の記憶部に構築される。ブロックチェーンは複数の装置の記憶部に構築されてもよく、この場合に情報処理装置1は当該複数の装置のうちいずれかであってもよい。
【0024】
ブロックチェーン上に記憶される情報は、例えば、ユーザによる商品の取引状況を示す取引トークンを含む。取引トークンは、例えば、ネットワーク上の一又は複数の記憶部上のブロックチェーンによって、保有者を識別するための識別情報(ID:Identifier)と関連付けて記憶される。ブロックチェーンは複数のデータのブロックを含み、各ブロックは取引トークンの保有者が移転されたことを示す一又は複数のトランザクションを含む。ブロックチェーン内の各ブロックには所定の規則で生成されたハッシュ値が含まれており、ブロック間のハッシュ値の整合性を確認することによりブロックチェーン全体の正しさが担保される。
【0025】
ユーザ端末2は、ユーザが利用する情報端末である。第1事業者端末3は、第1事業者が利用する情報端末である。第2事業者端末4は、第1事業者とは異なる第2事業者が利用する情報端末である。ユーザは、商品を取引する人間である。第1事業者は、商品をユーザに直接提供することなく、商品を取り扱う人間又は組織であり、例えば商品の製造者、出資者、広告事業者又は提携事業者である。第2事業者は、商品をユーザに直接提供する人間又は組織であり、例えば商品の販売者(店舗等)である。
【0026】
ユーザ端末2、第1事業者端末3及び第2事業者端末4は、例えば、スマートフォン、タブレット端末又はパーソナルコンピュータ等のコンピュータである。ユーザ端末2、第1事業者端末3及び第2事業者端末4は、操作を受け付けるためのタッチパネル又はキーボード等の操作部と、情報を表示するための液晶ディスプレイ等の表示部と、を有する。ユーザ端末2、第1事業者端末3及び第2事業者端末4は、ネットワークを介して情報処理装置1と通信可能である。
【0027】
本実施形態に係る情報処理システムSが実行する処理の概要を以下に説明する。情報処理装置1は、第1事業者が取り扱う商品をユーザが取得する前に、ユーザが指定した商品を示す購入希望を受け付ける(図1の(1))。情報処理装置1は、ユーザを識別するためのユーザ識別情報(ユーザID)と、指定された商品を識別するための商品識別情報(商品ID)と、を関連付けた取引トークンをブロックチェーンに発行させる(図1の(2))。
【0028】
ユーザは、第2事業者に取引トークンを提示した上で(図1の(3))、購入希望を行った商品を第2事業者から取得する(図1の(4))。情報処理装置1は、取引トークンに基づいて、ユーザが第2事業者から商品を取得するために第2事業者に対して取引トークンを提示したことを特定する。情報処理装置1は、例えば、ユーザが第2事業者から商品を取得したことを示す情報が取引トークンに付加されたことを条件として、ユーザが第2事業者に対して取引トークンを提示したことを特定する。
【0029】
情報処理装置1は、ユーザが第2事業者に対して取引トークンを提示したことを特定したことに応じて、ユーザに所定の特典を提供する(図1の(5))。特典は、例えば、ブロックチェーン上で管理されるデジタル通貨又は所定のトークンである。
【0030】
このように、情報処理システムSは、ブロックチェーン上に記憶されたユーザによる商品の取引状況を示す取引トークンに基づいてユーザに特典を提供する。これにより、情報処理システムSは、商品の販売者等の事業者に商品の取引状況及び特典付与を管理させる必要がないため、ユーザに特典を提供するために事業者に掛かる負担を軽減できる。
【0031】
[情報処理システムSの構成]
図2は、本実施形態に係る情報処理システムSのブロック図である。図2において、矢印は主なデータの流れを示しており、図2に示したもの以外のデータの流れがあってもよい。図2において、各ブロックはハードウェア(装置)単位の構成ではなく、機能単位の構成を示している。そのため、図2に示すブロックは単一の装置内に実装されてもよく、あるいは複数の装置内に分かれて実装されてもよい。ブロック間のデータの授受は、データバス、ネットワーク、可搬記憶媒体等、任意の手段を介して行われてもよい。
【0032】
情報処理装置1は、通信部11と、記憶部12と、制御部13と、を有する。情報処理装置1は、2つ以上の物理的に分離した装置が有線又は無線で接続されることにより構成されてもよい。また、情報処理装置1は、コンピュータ資源の集合であるクラウドによって構成されてもよい。
【0033】
通信部11は、ネットワークを介してユーザ端末2、第1事業者端末3及び第2事業者端末4との間でデータを送受信するための通信コントローラを有する。通信部11は、ユーザ端末2、第1事業者端末3及び第2事業者端末4からネットワークを介して受信したデータを制御部13に通知する。また、通信部11は、ネットワークを介して、制御部13から出力されたデータをユーザ端末2、第1事業者端末3及び第2事業者端末4に送信する。
【0034】
記憶部12は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、ハードディスクドライブ等を含む記憶媒体である。記憶部12は、制御部13が実行するプログラムを予め記憶している。記憶部12は、情報処理装置1の外部に設けられてもよく、その場合にネットワークを介して制御部13との間でデータの授受を行ってもよい。
【0035】
制御部13は、受付部131と、トークン管理部132と、特定部133と、特典提供部134と、を有する。制御部13は、例えばCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサであり、記憶部12に記憶されたプログラムを実行することにより、受付部131、トークン管理部132、特定部133及び特典提供部134として機能する。
【0036】
以下、情報処理システムSが実行する処理について詳細に説明する。まず、情報処理装置1が取引トークンを発行する処理について説明する。取引トークンは、ユーザによる商品の取引状況を示す情報である。
【0037】
図3は、情報処理装置1が取引トークンを発行する処理を説明するための模式図である。ユーザは、ユーザ端末2において、購入を希望する商品(購入を予定している商品)であって、第1事業者が取り扱う商品(例えば、第1事業者である製造者が製造する商品)を、当該商品を取得する前に指定する操作を行う。ユーザ端末2は、ユーザが指定した商品の購入を希望することを示す購入希望を、情報処理装置1に送信する。ユーザ端末2は、情報処理装置1に直接購入希望を送信してもよく、第1事業者端末3を介して情報処理装置1に購入希望を送信してもよい。
【0038】
購入希望は、例えば、ユーザのユーザIDと、当該ユーザにより指定された商品の商品IDと、を関連付けた情報である。商品の商品IDは、当該商品を取り扱う第1事業者を識別するための事業者IDに予め関連付けられており、商品IDから第1事業者の事業者IDが特定可能である。また、購入希望は、ユーザが購入を希望する商品の数量をさらに含んでもよい。
【0039】
情報処理装置1において、受付部131は、ユーザ端末2から、ユーザが指定した商品の購入を希望することを示す購入希望を受け付ける。トークン管理部132は、受付部131が購入希望を受け付けたことを条件として、ユーザが当該購入希望が示す商品を取得する前に、ブロックチェーンに取引トークンを発行させる。
【0040】
トークン管理部132は、購入希望に対応する情報を含む取引トークンを発行させる発行指示をブロックチェーンに送信する。取引トークンは、例えば、購入希望が示すユーザのユーザIDと、購入希望が示す商品の商品ID及び数量と、を関連付けた情報である。これにより、情報処理装置1は、ユーザによる商品の購入希望をブロックチェーン上で管理することができる。
【0041】
また、取引トークンは、商品の購入先として指定された事業者(指定事業者)を示す情報をさらに含んでもよい。この場合に、トークン管理部132は、記憶部12に予め記憶された指定事業者を示す情報を取得し、取得した情報が示す指定事業者を識別するための事業者IDを含む取引トークンをブロックチェーンに発行させる。指定事業者は、例えば、第1事業者によって予め指定された販売者である。
【0042】
また、取引トークンは、商品の対価の支払い状況(図3の「領収」)と、商品の受け渡しの状況(図3の「受渡」)と、ユーザが商品を実際に購入した事業者(図3の「購入事業者」)と、を示す情報を記憶可能な領域を含んでもよく、取引トークンの発行時点で当該情報は記憶されていなくてもよい。
【0043】
発行指示は、購入希望が示すユーザID(保有者とするユーザのユーザID)を取引トークンと関連付けてブロックチェーンに発行させるための指示である。ブロックチェーンは、トークン管理部132が送信した発行指示に従って、取引トークンをユーザIDと関連付けて生成及び記憶する。これにより、ユーザが指定した商品の取引状況を示す取引トークンが、当該ユーザが当該商品を取得する前に、当該ユーザを保有者としてブロックチェーンに記憶される。
【0044】
次に、情報処理装置1が取引トークンに取得情報を付加する処理について説明する。取得情報は、ユーザが第2事業者から商品を取得したこと(例えば、購入したこと)を示す情報である。
【0045】
図4は、情報処理装置1が取引トークンに取得情報を付加する処理を説明するための模式図である。ユーザは、購入希望が示す商品を第2事業者から取得するために、第2事業者に商品の対価(代金)を支払うとともに、第2事業者に対して取引トークンを提示する。
【0046】
ユーザは、第2事業者に商品の対価を支払う。商品の対価は、例えば、ブロックチェーン上で管理されるデジタル通貨(暗号資産)である。ユーザは、例えば、ユーザ端末2において商品の対価を第2事業者に支払う操作を行う。ユーザ端末2は、例えば、商品の対価に対応するデジタル通貨の保有者をユーザから第2事業者に変更させる変更指示をブロックチェーンに送信する。ブロックチェーンは、情報処理装置1が送信した変更指示に従って、デジタル通貨の保有者をユーザから第2事業者に変更する情報を記憶する。
【0047】
また、ユーザは、ユーザ端末2において取引トークンを表示させる操作を行う。第2事業者は、第2事業者端末4を用いて、ユーザが提示した取引トークン(ユーザ端末2に表示された取引トークン)を識別するためのトークンIDを取得する。第2事業者端末4は、例えば、撮像部によってユーザ端末2に表示された取引トークンを撮像することによって取引トークンのトークンIDを取得し、又は第2事業者から取引トークンのトークンIDを入力する操作を受け付ける。そして第2事業者は商品をユーザに提供し、ユーザは第2事業者から商品を取得する。
【0048】
第2事業者端末4は、取得した取引トークンのトークンIDを、情報処理装置1に送信する。情報処理装置1において、受付部131は、第2事業者端末4が送信した取引トークンのトークンIDを受け付ける。情報処理装置1は、受付部131が取引トークンのトークンIDを受け付けたことにより、ユーザが第2事業者に商品の対価を支払い、ユーザが第2事業者から商品を取得したことを特定する。
【0049】
トークン管理部132は、受付部131が取引トークンのトークンIDを受け付けたこと、すなわちユーザが第2事業者に商品の対価を支払ったこと及びユーザが第2事業者から商品を取得したことを条件として、ブロックチェーンに取引トークンの保有者をユーザから第2事業者に変更させる。トークン管理部132は、例えば、取引トークンの保有者をユーザから第2事業者に変更させる変更指示をブロックチェーンに送信する。ブロックチェーンは、情報処理装置1が送信した変更指示に従って、取引トークンの保有者をユーザから第2事業者に変更する情報を記憶する。
【0050】
トークン管理部132は、ブロックチェーンに、受付部131が受け付けたトークンIDに対応する取引トークンに対して取得情報を付加させる。取得情報は、例えば、ユーザが第2事業者から商品を取得したことを示す情報である。トークン管理部132は、取得情報を取引トークンに付加させる付加指示をブロックチェーンに送信する。付加指示は、例えば、取引トークンのトークンIDと、第2事業者の事業者IDと、を含む。
【0051】
ブロックチェーンは、トークン管理部132が送信した付加指示に従って、取引トークンに取得情報を付加する。ブロックチェーンは、例えば、付加指示が示すトークンIDに対応する取引トークンに、第2事業者の事業者ID(図4の「購入事業者」)と、商品の対価の支払いが済んだこと(図4の「領収」)と、商品の受け渡しが済んだこと(図4の「受渡」)と、を記憶する。これにより、ブロックチェーンに記憶された取引トークンに、ユーザが第2事業者から商品を取得したことが記憶される。
【0052】
トークン管理部132は、取引トークンに取得情報を付加した後に、ブロックチェーンに、取引トークンの保有者を第2事業者からユーザに再び変更させる。トークン管理部132は、例えば、取引トークンの保有者を第2事業者からユーザに変更させる変更指示をブロックチェーンに送信する。ブロックチェーンは、情報処理装置1が送信した変更指示に従って、取引トークンの保有者を第2事業者からユーザに変更する情報を記憶する。
【0053】
トークン管理部132は、図4の例では取引トークンの保有者をユーザと第2事業者との間で変更した上で取引トークンに取得情報を付加しているが、取引トークンの保有者を変更することなく取引トークンに取得情報を付加してもよい。
【0054】
次に、情報処理装置1が取引トークンに基づいてユーザに特典を提供する処理について説明する。図5は、情報処理装置1が取引トークンに基づいてユーザに特典を提供する処理を説明するための模式図である。
【0055】
ユーザは、第2事業者から商品を取得した後に、ユーザ端末2において特典の提供を希望する操作を行う。ユーザ端末2は、ユーザが特典の提供を希望する取引トークンのトークンIDを、情報処理装置1に送信する。
【0056】
情報処理装置1において、受付部131は、ユーザ端末2から、ユーザが特典の提供を希望する取引トークンのトークンIDを受け付ける。トークン管理部132は、受付部131が取引トークンのトークンIDを受け付けたこと、すなわちユーザが特典の提供を希望したことを条件として、ブロックチェーンに取引トークンの保有者をユーザから第1事業者に変更させる。トークン管理部132は、例えば、取引トークンの保有者をユーザから第1事業者に変更させる変更指示をブロックチェーンに送信する。ブロックチェーンは、情報処理装置1が送信した変更指示に従って、取引トークンの保有者をユーザから第1事業者に変更する情報を記憶する。
【0057】
トークン管理部132は、図5の例ではユーザがユーザ端末2において特典の提供を希望する操作を行ったことを条件として取引トークンの保有者をユーザから第1事業者に変更しているが、取引トークンに取得情報が付加されたことを条件として自動的に取引トークンの保有者をユーザから第1事業者に変更してもよい。
【0058】
特定部133は、ブロックチェーン上に記憶された取引トークンに基づいて、ユーザが第2事業者から商品を取得するために第2事業者に取引トークンを提示したことを特定する。特定部133は、例えば、ブロックチェーンから受付部131が受け付けたトークンIDに対応する取引トークンを取得し、取得した取引トークンに取得情報が付加されたか否かを判定する。特定部133は、取引トークンに取得情報が付加されたと判定した場合に、ユーザが第2事業者に対して取引トークンを提示したことを特定し、そうでない場合に、ユーザが第2事業者に対して取引トークンを提示したことを特定しない。これにより、情報処理装置1は、ブロックチェーン上に記憶された取引トークンに基づいてユーザが第2事業者に取引トークンを提示したか否かを特定できるため、第2事業者に情報を問い合わせる必要がない。
【0059】
また、特定部133は、取得した取引トークンに基づいて、第2事業者が商品の購入先として予め指定された事業者であることを条件として、ユーザが第2事業者に対して取引トークンを提示したことを特定してもよい。特定部133は、例えば、取引トークンが含む購入事業者(第2事業者)の事業者IDと、取引トークンが含む指定事業者の事業者IDと、が一致する場合に、第2事業者が商品の購入先として予め指定された事業者であると判定し、そうでない場合に、第2事業者が商品の購入先として予め指定された事業者でないと判定する。特定部133は、取引トークンに取得情報が付加され、かつ第2事業者が商品の購入先として予め指定された事業者であることを条件として、ユーザが第2事業者に対して取引トークンを提示したことを特定する。これにより、情報処理装置1は、ユーザが特定の事業者から商品を取得した場合のみ、ユーザに特典を提供することができる。
【0060】
特定部133は、図5の例では取引トークンの保有者をユーザから第1事業者に変更した上でユーザが第2事業者に対して取引トークンを提示したことを特定しているが、取引トークンの保有者を変更することなくユーザが第2事業者に対して取引トークンを提示したことを特定してもよい。
【0061】
特典提供部134は、ユーザが第2事業者に対して取引トークンを提示したことを特定部133が特定したことに応じて、ユーザに所定の特典を提供する。ここで、特典提供部134は、特典が提供済であることを示す情報を、取引トークンに記憶させてもよい。これにより、特典提供部134は、取引トークンに特典が提供済であることを示す情報が既に記憶されている場合に、ユーザに特典を提供しないようにすることができる。
【0062】
特典提供部134は、例えば、ブロックチェーン上で管理されるデジタル通貨(暗号資産)を、特典としてユーザに提供する。この場合に、特典提供部134は、例えば、特典であるデジタル通貨の保有者を第1事業者からユーザに変更させる変更指示をブロックチェーンに送信する。ブロックチェーンは、情報処理装置1が送信した変更指示に従って、デジタル通貨の保有者を第1事業者からユーザに変更する情報を記憶する。
【0063】
また、特典提供部134は、例えば、ブロックチェーン上で管理される、所定の物品又はサービスの提供を受ける権利を示す受取トークンを、特典としてユーザに提供してもよい。この場合に、特典提供部134は、受取トークンを発行させる発行指示をブロックチェーンに送信する。受取トークンは、ユーザが提供を受けられる物品又はサービスを示す情報を含む。発行指示は、特典の提供を希望するユーザのユーザID(保有者とするユーザのユーザID)を受取トークンと関連付けてブロックチェーンに発行させるための指示である。ブロックチェーンは、特典提供部134が送信した発行指示に従って、受取トークンをユーザIDと関連付けて生成及び記憶する。
【0064】
これにより、情報処理装置1は、ブロックチェーン上で管理されているユーザによる商品の取引状況を示す取引トークンに基づいてユーザに特典を提供することができる。
【0065】
[情報処理方法のフロー]
図6は、本実施形態に係る情報処理装置1が実行する例示的な情報処理方法のフローチャートを示す図である。ユーザは、ユーザ端末2において、第1事業者が取り扱う商品を、当該商品を取得する前に指定する操作を行う。ユーザ端末2は、ユーザが指定した商品の購入を希望することを示す購入希望を、情報処理装置1に送信する。情報処理装置1において、受付部131は、ユーザ端末2から、ユーザが指定した第1事業者が取り扱う商品の購入を希望することを示す購入希望を受け付ける(S11)。
【0066】
トークン管理部132は、受付部131が購入希望を受け付けたことを条件として、ユーザが当該購入希望が示す商品を取得する前に、ブロックチェーンに取引トークンを発行させる(S12)。
【0067】
ユーザは、購入希望が示す商品を第2事業者から取得するために、第2事業者に商品の対価(代金)を支払うとともに、第2事業者に対して取引トークンを提示する。第2事業者は、第2事業者端末4を用いて、ユーザが第2事業者に提示した取引トークン(例えば、ユーザ端末2に表示された取引トークン)を識別するためのトークンIDを取得する。第2事業者端末4は、取得した取引トークンのトークンIDを、情報処理装置1に送信する。情報処理装置1において、受付部131は、第2事業者端末4が送信した取引トークンのトークンIDを受け付ける(S13)。
【0068】
トークン管理部132は、ブロックチェーンに、受付部131が受け付けたトークンIDに対応する取引トークンに対して取得情報を付加させる(S14)。
【0069】
ユーザは、第2事業者から商品を取得した後に、ユーザ端末2において特典の提供を希望する操作を行う。ユーザ端末2は、ユーザが特典の提供を希望する取引トークンのトークンIDを、情報処理装置1に送信する。情報処理装置1において、受付部131は、ユーザ端末2から、ユーザが特典の提供を希望する取引トークンのトークンIDを受け付ける(S15)。
【0070】
特定部133は、ブロックチェーンから受付部131が受け付けたトークンIDに対応する取引トークンを取得し、取得した取引トークンに取得情報が付加されたか否かを判定する(S16)。特定部133が取引トークンに取得情報が付加されていないと判定した場合に(S17のNO)、情報処理装置1は処理を終了する。
【0071】
特定部133が取引トークンに取得情報が付加されたと判定した場合に(S17のYES)、特典提供部134はユーザに所定の特典を提供する(S18)。特典提供部134は、例えば、ブロックチェーン上で管理される、デジタル通貨(暗号資産)又は受取トークンを、特典としてユーザに提供する。
【0072】
[実施形態の効果]
従来、ユーザが商品を購入したことに応じてユーザに特典を付与するためには、事業者が商品の取引状況及び特典付与を管理したり、ユーザ自身が事業者に商品を購入したレシート等の証跡を提出したりする必要があった。それに対して、本実施形態に係る情報処理システムSによれば、情報処理装置1は、ブロックチェーン上でユーザによる商品の取引状況を示す取引トークンを管理し、ユーザが商品を取得するために取引トークンを提示したことに応じてユーザに特典を提供する。これにより、情報処理システムSは、商品の販売者等の事業者に商品の取引状況及び特典付与を管理させる必要がないため、ユーザに特典を提供するために事業者に掛かる負担を軽減できる。
【0073】
<変形例>
上述の実施形態では、情報処理装置1は取引トークンに付加された取得情報に基づいてユーザが第2事業者に対して取引トークンを提示したことを特定しているが、本変形例では、情報処理装置1は取引トークンが移転されたことに基づいてユーザが第2事業者に対して取引トークンを提示したことを特定する。以下、上述の実施形態とは異なる部分を主に説明する。
【0074】
図7は、本変形例に係る情報処理装置1が、ユーザが第2事業者に取引トークンを提示したことを特定する処理を説明するための模式図である。
【0075】
トークン管理部132は、受付部131が取引トークンのトークンIDを受け付けたこと、すなわちユーザが第2事業者に商品の対価を支払ったこと及びユーザが第2事業者から商品を取得したことを条件として、ブロックチェーンに取引トークンの保有者をユーザから第2事業者に変更させる。トークン管理部132は、例えば、取引トークンの保有者をユーザから第2事業者に変更させる変更指示をブロックチェーンに送信する。ブロックチェーンは、情報処理装置1が送信した変更指示に従って、取引トークンの保有者をユーザから第2事業者に変更する情報を記憶する。
【0076】
取引トークンの保有者が第2事業者に変更された後に、トークン管理部132は、ブロックチェーンに取引トークンの保有者を第2事業者から第1事業者に変更させる。トークン管理部132は、例えば、取引トークンの保有者を第2事業者から第1事業者に変更させる変更指示をブロックチェーンに送信する。ブロックチェーンは、情報処理装置1が送信した変更指示に従って、取引トークンの保有者を第2事業者から第1事業者に変更する情報を記憶する。これにより、ブロックチェーンに、取引トークンの保有者がユーザから第2事業者を経由して第1事業者に変更されたことが記憶される。
【0077】
特定部133は、ブロックチェーンから、取引トークンの保有者の履歴を取得する。特定部133は、取得した履歴が、取引トークンの保有者がユーザから第2事業者に変更された後、第2事業者から第1事業者に変更されたことを示すことを条件として、ユーザが第2事業者に対して取引トークンを提示したことを特定する。
【0078】
これにより、本件例に係る情報処理装置1は、取引トークンに取得情報を付加することなく、取引トークンの移転履歴に基づいてユーザによる商品の取引状況を特定することにより、ユーザに特典を提供できる。
【0079】
なお、本発明により、国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)の目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」に貢献することが可能となる。
【0080】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の全部又は一部は、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を併せ持つ。
【符号の説明】
【0081】
S 情報処理システム
1 情報処理装置
11 通信部
12 記憶部
13 制御部
131 受付部
132 トークン管理部
133 特定部
134 特典提供部
2 ユーザ端末
3 第1事業者端末
4 第2事業者端末
【要約】
【課題】商品を販売する店舗等の事業者において、ユーザが商品を購入したことに応じてユーザに特典を提供するための負担を軽減できるようにする。
【解決手段】本発明の一実施形態に係る情報処理装置1は、第1事業者が取り扱う商品をユーザが取得する前に、ユーザを識別するためのユーザ識別情報と商品を識別するための商品識別情報とを関連付けたトークンをブロックチェーンに発行させるトークン管理部132と、ユーザが第1事業者とは異なる第2事業者から商品を取得するために第2事業者に対してトークンを提示したことを特定する特定部133と、ユーザが第2事業者に対してトークンを提示したことを特定部が特定したことに応じて、ユーザに所定の特典を提供する特典提供部134と、を有する。
【選択図】図2

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7