(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-27
(45)【発行日】2024-07-05
(54)【発明の名称】修理料金を表示可能な分散型発電システム及び修理料金表示方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/20 20230101AFI20240628BHJP
【FI】
G06Q10/20
(21)【出願番号】P 2020035281
(22)【出願日】2020-03-02
【審査請求日】2022-12-16
(31)【優先権主張番号】P 2019061633
(32)【優先日】2019-03-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000000284
【氏名又は名称】大阪瓦斯株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】桝本 幸嗣
(72)【発明者】
【氏名】秋田 達也
(72)【発明者】
【氏名】指原 和秀
【審査官】山崎 雄司
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-178012(JP,A)
【文献】特開2012-027759(JP,A)
【文献】特開2014-174590(JP,A)
【文献】特開2004-263898(JP,A)
【文献】特開2016-012967(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
分散型発電装置と、前記分散型発電装置の運転を制御する制御装置と、前記分散型発電装置からの熱を利用可能な熱源機とを備える分散型発電システムであって、
前記制御装置は、
前記分散型発電装置における故障の有無を検出する故障検出部と、
前記分散型発電装置において故障が発生したと前記故障検出部によって検出されると、前記分散型発電装置を停止させて前記熱源機を単独利用することを選択するための第1選択、前記分散型発電装置の前記故障を修理することを選択するための第2選択、及び、前記故障の修理に要する修理料金を1つの画面で表示部に表示するように制御する表示制御部と、
前記第1選択及び前記第2選択のうちのいずれかの選択を受け付ける選択受付部と、
前記選択受付部が前記第1選択を受け付けると、前記分散型発電装置を停止させて前記熱源機を単独利用するモードに切り替えるモード切替部と、を有し、
前記選択受付部は、前記第2選択を受け付けると、
前記故障した前記分散型発電装置の修理を求める修理要求を送信する、分散型発電システム。
【請求項2】
前記表示制御部は、前記制御装置と通信可能に接続され
て前記分散型発電装置の運転状態を管理するシステムサーバから前記修理料金を受信し、当該修理料金を前記表示部に表示するように制御する、請求項1に記載の分散型発電システム。
【請求項3】
前記表示制御部は、前記故障の修理を行う修理会社に設けられ
て前記制御装置と通信可能に接続された修理会社サーバから前記修理料金を取得し、当該修理料金を前記表示部に表示するように制御する、請求項1に記載の分散型発電システム。
【請求項4】
前記制御装置は、
複数の故障ごとに修理料金が対応付けられた修理料金表を記憶する修理料金表記憶部と、
前記故障に応じた修理料金を前記修理料金表に基づいて取得する修理料金取得部とを有し、
前記表示制御部は、前記修理料金取得部から前記修理料金を取得し、当該修理料金を前記表示部に表示するように制御する、請求項1に記載の分散型発電システム。
【請求項5】
前記修理料金には、修理に伴う修理手数料及び部品費用の少なくともいずれかが含まれている、請求項1~4のいずれか1項に記載の分散型発電システム。
【請求項6】
前記表示制御部は、故障が発生した分散型発電装置から新たな分散型発電装置への交換、又は、故障が発生した分散型発電装置及び既存の熱源機から新たな分散型発電装置及び新たな熱源機への交換のための第3選択を前記表示部に表示するように制御し、
前記選択受付部は、前記いずれかの選択を受け付ける、請求項1~5のいずれか1項に記載の分散型発電システム。
【請求項7】
前記表示制御部は、前記分散型発電装置を停止させて前記熱源機を単独利用する場合における、ガス及び電気の少なくともいずれかを含むエネルギの消費量に対する費用の予測値である第1エネルギ料金を前記表示部に表示するように制御する、請求項1~6のいずれか1項に記載の分散型発電システム。
【請求項8】
前記第1エネルギ料金は
、第1エネルギ料金表に基づいており、
前記第1エネルギ料金表は、前記分散型発電装置を停止させて前記熱源機を単独利用する場合におけるガス及び電気の少なくともいずれかを含むエネルギの料金表で
ある、請求項7に記載の分散型発電システム。
【請求項9】
前記表示制御部は、前記制御装置と通信可能に接続され
て前記分散型発電装置の運転状態を管理するシステムサーバから前記第1エネルギ料金を受信し、当該第1エネルギ料金を前記表示部に表示するように制御する、請求項7又は8に記載の分散型発電システム。
【請求項10】
前記表示制御部は、前記熱源機を含む施設にエネルギを供給するエネルギ会社に設けられ
て前記制御装置と通信可能に接続されたエネルギ会社サーバから前記第1エネルギ料金を取得し、当該第1エネルギ料金を前記表示部に表示するように制御する、請求項7又は8に記載の分散型発電システム。
【請求項11】
前記制御装置は、
前記分散型発電装置を停止させて前記熱源機を単独利用する場合におけるガス及び電気の少なくともいずれかを含むエネルギの料金表である第1エネルギ料金表を記憶するエネルギ料金表記憶部と、
前記第1エネルギ料金表に基づいて、前記エネルギの消費量に応じた第1エネルギ料金を取得するエネルギ料金取得部とを有し、
前記表示制御部は、前記エネルギ料金取得部から前記第1エネルギ料金を取得し、当該第1エネルギ料金を前記表示部に表示するように制御する、請求項7又は8に記載の分散型発電システム。
【請求項12】
前記表示制御部は、
前記故障が発生した
前記分散型発電装置を修理した場合において、修理した
前記分散型発電装置を運転させて前記熱源機が修理した前記分散型発電装置からの熱を利用している場合における、ガス及び電気の少なくともいずれかを含むエネルギの消費量に対する費用の予測値である第2エネルギ料金を前記表示部に表示するように制御する、請求項1~11のいずれか1項に記載の分散型発電システム。
【請求項13】
前記表示制御部は、前記制御装置と通信可能に接続され
て前記分散型発電装置の運転状態を管理するシステムサーバから前記第2エネルギ料金を受信し、当該第2エネルギ料金を前記表示部に表示するように制御する、請求項12に記載の分散型発電システム。
【請求項14】
前記表示制御部は、前記熱源機を含む施設にエネルギを供給するエネルギ会社に設けられ
て前記制御装置と通信可能に接続されたエネルギ会社サーバから前記第2エネルギ料金を取得し、当該第2エネルギ料金を前記表示部に表示するように制御する、請求項12に記載の分散型発電システム。
【請求項15】
前記制御装置は、
前記分散型発電装置を運転させて前記熱源機が前記分散型発電装置からの熱を利用している場合におけるガス及び電気を含むエネルギの料金表である第2エネルギ料金表を記憶するエネルギ料金表記憶部と、
前記第2エネルギ料金表に基づいて、前記エネルギの消費量に応じた
前記第2エネルギ料金を取得するエネルギ料金取得部とを有し、
前記表示制御部は、前記エネルギ料金取得部から前記第2エネルギ料金を取得し、当該第2エネルギ料金を前記表示部に表示するように制御する、請求項12に記載の分散型発電システム。
【請求項16】
前記第2エネルギ料金は、前記分散型発電システムが設置されている施設における、過去のガス及び電気の少なくともいずれかを含むエネルギの利用実績に基づいて予測されている、請求項12~15のいずれか1項に記載の分散型発電システム。
【請求項17】
前記表示制御部は、故障が発生した分散型発電装置から新たな分散型発電装置に交換した場合において、新たな分散型発電装置を運転させて既存の熱源機が新たな分散型発電装置からの熱を利用している場合における、又は、故障が発生した分散型発電装置及び既存の熱源機から新たな分散型発電装置及び新たな熱源機に交換した場合において、新たな分散型発電装置を運転させて新たな熱源機が新たな分散型発電装置からの熱を利用している場合における、ガス及び電気の少なくともいずれかを含むエネルギの消費量に対する費用の予測値である第3エネルギ料金を前記表示部に表示するように制御する、請求項1~16のいずれか1項に記載の分散型発電システム。
【請求項18】
前記表示制御部は、故障が発生した分散型発電装置から新たな分散型発電装置に交換した場合における費用、又は、故障が発生した分散型発電装置及び既存の熱源機から新たな分散型発電装置及び新たな熱源機に交換した場合における費用である交換料金を前記表示部に表示するように制御する、請求項1~17のいずれか1項に記載の分散型発電システム。
【請求項19】
分散型発電装置と、前記分散型発電装置の運転を制御する制御装置と、前記分散型発電装置からの熱を利用可能な熱源機とを備える分散型発電システムにおける修理料金表示方法であって、
前記制御装置が、
前記分散型発電装置における故障の有無を検出するステップと、
前記分散型発電装置において故障が発生したと前記故障の有無を検出するステップにおいて検出すると、前記分散型発電装置を停止させて前記熱源機を単独利用することを選択するための第1選択、前記分散型発電装置の前記故障を修理することを選択するための第2選択、及び、前記故障の修理に要する修理料金を1つの画面で表示部に表示するように制御するステップと、
前記第1選択及び前記第2選択のうちのいずれかの選択を受け付けるステップと、
前記選択を受け付けるステップにおいて、前記第1選択を受け付けると、前記分散型発電装置を停止させて前記熱源機を単独利用するモードに切り替えるステップと、を有し、前記選択を受け付けるステップでは、前記第2選択を受け付けると、前記故障した前記分散型発電装置の修理を求める修理要求を送信する、修理料金表示方法。
【請求項20】
前記制御装置が、
前記分散型発電装置における故障の有無を検出するステップの後、且つ、前記第1選択及び前記第2選択のうちのいずれかの選択を受け付けるステップの前に、前記分散型発電装置を停止させて前記熱源機を単独利用する場合における、ガス及び電気の少なくともいずれかを含むエネルギの消費量に対する費用
の予測値である第1エネルギ料金を前記表示部に表示するステップを有する、請求項19に記載の修理料金表示方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、修理料金を表示可能な分散型発電システム及び修理料金表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ホスト装置がコージェネレーションシステム等の発電装置を遠隔監視することで、故障診断、保守、点検、整備などを行えるようにしている技術が開示されている。特許文献1では、複数の発電装置それぞれに対応して端末装置が設けられており、各発電装置の運転状況を各端末装置がホスト装置に送信する。ホスト装置は、各端末装置から送信された運転状況に基づいて、各コージェネレーションシステムの状態を判断する。これにより、各発電装置の故障等の判断を適切かつ経済的に行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、各発電装置の故障等をホスト装置により検出できるものの、故障が発生した場合のユーザの対応方法については検討されていない。
例えば、発電装置に故障が発生した場合には、最初の手続きとして、当該発電装置が設置されているユーザ宅にサービスマンが訪問し、発電装置を診断する。この場合、サービスマンによる訪問と、故障箇所及び状態等の診断に応じて訪問費用が発生する。さらに、診断の結果、修理が必要な場合には修理料金がサービスマンから提示される。このように発電装置が故障した場合には、ユーザが修理に伴う手続きを行うか否かを選択する基準を与えられることなく、また、発電装置の修理を行うか否かに関わらず、サービスマンの訪問等に応じて訪問費用を払わなければならない。さらに、サービスマンの訪問の手続きを経なければ修理料金を把握することができない。よって、ユーザの利便性が考慮されていない側面がある。
【0005】
また、発電装置を管理する側にとっても、ユーザが修理をするか否かに関わらず、サービスマンによる訪問、故障箇所及び状態等の診断の作業が発生し、煩雑である。
【0006】
そこで、本発明は上述の課題に鑑みてなされたものであり、発電装置が故障した場合において、ユーザが修理に伴う手続きを行うか否かを選択する基準を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、分散型発電装置と、前記分散型発電装置の運転を制御する制御装置と、前記分散型発電装置からの熱を利用可能な熱源機とを備える分散型発電システムであって、その特徴構成は、
前記制御装置は、
前記分散型発電装置における故障の有無を検出する故障検出部と、
前記分散型発電装置において故障が発生したと前記故障検出部によって検出されると、前記分散型発電装置を停止させて前記熱源機を単独利用することを選択するための第1選択、前記分散型発電装置の前記故障を修理することを選択するための第2選択、及び、前記故障の修理に要する修理料金を1つの画面で表示部に表示するように制御する表示制御部と、
前記第1選択及び前記第2選択のうちのいずれかの選択を受け付ける選択受付部と、
前記選択受付部が前記第1選択を受け付けると、前記分散型発電装置を停止させて前記熱源機を単独利用するモードに切り替えるモード切替部と、を有し、
前記選択受付部は、前記第2選択を受け付けると、前記故障した前記分散型発電装置の修理を求める修理要求を送信する点にある。
【0008】
上記特徴構成によれば、分散型発電装置において故障が発生すると、その修理料金が表示部に表示されるため、ユーザは、当該故障における修理料金を迅速に把握することができる。そして、ユーザは修理料金を検討した上で、実際に修理するか否か、及び、修理に伴う各種手続きを行うか否か等を選択できる。つまり、ユーザは、表示された修理料金を、修理等を行うか否かの選択基準にできるため、ユーザの利便性が向上する。
【0009】
また、サービスマンによる訪問と、故障箇所及び状態の診断等を伴わずに修理料金が表示部に表示されるため、当該訪問及び診断等により発生する訪問費用を削減することができる。
さらに、分散型発電装置を管理する側にとっても、修理を行うか否かのユーザの判断に基づいて作業を行える。よって、修理をするか否かが不明な時点で、故障等が発生した分散型発電装置が設置された施設への訪問、故障箇所の診断等の煩雑な作業を削減することができる。
また 、上記特徴構成によれば、ユーザは、表示された修理料金を考慮した上で、分散型発電装置の故障を修理するか、分散型発電装置を停止させ、熱源機を単独利用するかのいずれかを選択可能である。つまり、修理料金が提示されることで、ユーザは、修理料金を修理に伴う手続きを行うか否かを選択する基準とすることができるため、ユーザの利便性が向上する。
例えば、 修理料金が安い場合には、ユーザは分散型発電装置を修理して再利用する選択を行える。一方、例えば、修理料金が高い場合には、ユーザは分散型発電装置を修理せず、熱源機を単独利用する選択を行える。
また、分散型発電装置の故障の修理をユーザが望む場合であっても望まない場合であってもサービスマンによる訪問と、故障箇所及び状態の診断等に応じて訪問費用が発生していたが、当該訪問費用を削減することができる。
さらに、 上記特徴構成によれば、モード切替部が熱源機を単独利用するモードに切り替えるため、サービスマンが現地に訪問して熱源機を単独利用するモードに切り替える作業を省くことができる。
【0010】
本発明に係る分散型発電システムのさらなる特徴構成は、
前記表示制御部は、前記制御装置と通信可能に接続されて前記分散型発電装置の運転状態を管理するシステムサーバから前記修理料金を受信し、当該修理料金を前記表示部に表示するように制御する点にある。
【0011】
上記特徴構成によれば、表示制御部は、システムサーバから修理料金を取得して表示できる。システムサーバは、例えば、複数の故障の内容等ごとに修理料金が対応付けられた修理料金表を有しており、修理料金表に基づいて修理料金を算出している。あるいは、システムサーバは、例えば、故障の修理を行う修理会社から修理料金を取得している。
【0012】
本発明に係る分散型発電システムのさらなる特徴構成は、
前記表示制御部は、前記故障の修理を行う修理会社に設けられて前記制御装置と通信可能に接続された修理会社サーバから前記修理料金を取得し、当該修理料金を前記表示部に表示するように制御する点にある。
【0013】
上記特徴構成によれば、表示制御部は、修理会社サーバから修理料金を取得して表示できる。修理会社サーバは、例えば、複数の故障の内容等ごとに修理料金が対応付けられた修理料金表を有しており、修理料金表に基づいて修理料金を算出している。
【0014】
本発明に係る分散型発電システムのさらなる特徴構成は、
前記制御装置は、
複数の故障ごとに修理料金が対応付けられた修理料金表を記憶する修理料金表記憶部と、
前記故障に応じた修理料金を前記修理料金表に基づいて取得する修理料金取得部とを有し、
前記表示制御部は、前記修理料金取得部から前記修理料金を取得し、当該修理料金を前記表示部に表示するように制御する点にある。
【0015】
上記特徴構成によれば、制御装置は、故障ごとに修理料金が対応付けられた修理料金表を有しているため、修理料金を容易に取得して表示することができる。
【0016】
本発明に係る分散型発電システムのさらなる特徴構成は、
前記修理料金には、修理に伴う修理手数料及び部品費用の少なくともいずれかが含まれている点にある。
【0017】
上記特徴構成のように、修理料金は、修理手数料及び部品費用の少なくともいずれかから構成され、これらが修理料金に含まれることで概ね妥当な修理料金を取得できる。また、修理手数料には、修理作業内容及び修理作業時間等に応じた費用が含まれる。
【0021】
本発明に係る分散型発電システムのさらなる特徴構成は、
前記表示制御部は、故障が発生した分散型発電装置から新たな分散型発電装置への交換、又は、故障が発生した分散型発電装置及び既存の熱源機から新たな分散型発電装置及び新たな熱源機への交換のための第3選択を前記表示部に表示するように制御し、
前記選択受付部は、前記いずれかの選択を受け付ける点にある。
【0022】
上記特徴構成によれば、ユーザは、表示された修理料金を考慮した上で、新たな分散型発電装置への交換、新たな分散型発電装置及び新たな熱源機への交換のいずれかを選択可能である。また、ユーザは、修理料金を参照し、修理に伴う手続きを行うか否か、新たな分散型発電装置に交換するか否か、新たな分散型発電装置及び新たな熱源機に交換するか否かの基準とすることもできる。よって、ユーザの利便性が向上する。
【0025】
本発明に係る分散型発電システムのさらなる特徴構成は、
前記表示制御部は、前記分散型発電装置を停止させて前記熱源機を単独利用する場合における、ガス及び電気の少なくともいずれかを含むエネルギの消費量に対する費用の予測値である第1エネルギ料金を前記表示部に表示するように制御する点にある。
【0026】
上記特徴構成によれば、ユーザは、分散型発電装置を停止させ、熱源機を単独利用する場合の予測値である第1エネルギ料金を把握することができる。よって、ユーザは、修理に伴う手続きを行うか否かを選択する基準として第1エネルギ料金を得ることができるため、ユーザの利便性が向上する。また、第1エネルギ料金とは、熱源機を単独利用した場合における、ガス及び電気の少なくともいずれかを含むエネルギの料金の予測値である。
【0027】
熱源機を単独利用すると、分散型発電装置の発電電力を施設内で利用し、系統電力を購入しないことにより享受していた利益、発電電力を逆潮することにより得ていた利益、分散型発電装置を利用することで系統電力からの買電電力の価格が安くなっていた利益、分散型発電装置を利用することでガス会社から購入するガス料金の価格が安くなっていた利益等が得られなくなる。ユーザはこれらの点等を考慮し、第1エネルギ料金を参照して修理を行うか否かを判断できる。
【0028】
また、修理料金だけでなく、第1エネルギ料金が表示されることで、修理料金と第1エネルギ料金とを比較衡量して、ユーザは、修理に伴う手続きを行うか否かを選択できる。
例えば、ユーザは、修理をしなければ第1エネルギ料金分の支払いが生じるが、修理料金を支払って修理をすることで上述の各種利益を得ることができ、修理料金を回収できるか否か等の判断ができる。また、第1エネルギ料金を分散型発電装置及び熱源機の少なくともいずれかを新品に交換するか否かの基準としてもよい。
【0029】
本発明に係る分散型発電システムのさらなる特徴構成は、
前記第1エネルギ料金は、第1エネルギ料金表に基づいており、
前記第1エネルギ料金表は、前記分散型発電装置を停止させて前記熱源機を単独利用する場合におけるガス及び電気の少なくともいずれかを含むエネルギの料金表である点にある。
【0030】
分散型発電装置を運転させて熱源機を運転している場合と、分散型発電装置を停止させて熱源機を単独利用している場合とでは、エネルギ料金表が異なる場合がある。上記特徴構成によれば、第1エネルギ料金は、分散型発電装置を停止させて熱源機を運転している場合の第1エネルギ料金表に基づいているため、より正確に算出される。
【0031】
本発明に係る分散型発電システムのさらなる特徴構成は、
前記表示制御部は、前記制御装置と通信可能に接続されて前記分散型発電装置の運転状態を管理するシステムサーバから前記第1エネルギ料金を受信し、当該第1エネルギ料金を前記表示部に表示するように制御する点にある。
【0032】
上記特徴構成によれば、分散型発電装置を停止させ、熱源機を単独利用する場合の第1エネルギ料金をシステムサーバから取得して表示できる。システムサーバは、例えば、第1エネルギ料金表を保持しており、これに基づいて第1エネルギ料金を算出している。あるいは、システムサーバは、例えば、ガス及び電気を含むエネルギの販売会社のエネルギ会社サーバから第1エネルギ料金表を取得して第1エネルギ料金を算出している。
【0033】
本発明に係る分散型発電システムのさらなる特徴構成は、
前記表示制御部は、前記熱源機を含む施設にエネルギを供給するエネルギ会社に設けられて前記制御装置と通信可能に接続されたエネルギ会社サーバから前記第1エネルギ料金を取得し、当該第1エネルギ料金を前記表示部に表示するように制御する点にある。
【0034】
上記特徴構成によれば、表示制御部は、エネルギ会社サーバから第1エネルギ料金を取得して表示できる。エネルギ会社サーバは、例えば、エネルギ使用量ごとに第1エネルギ料金が対応付けられた第1エネルギ料金表を有しており、第1エネルギ料金表に基づいて第1エネルギ料金を算出している。
【0035】
本発明に係る分散型発電システムのさらなる特徴構成は、
前記制御装置は、
前記分散型発電装置を停止させて前記熱源機を単独利用する場合におけるガス及び電気の少なくともいずれかを含むエネルギの料金表である第1エネルギ料金表を記憶するエネルギ料金表記憶部と、
前記第1エネルギ料金表に基づいて、前記エネルギの消費量に応じた第1エネルギ料金を取得するエネルギ料金取得部とを有し、
前記表示制御部は、前記エネルギ料金取得部から前記第1エネルギ料金を取得し、当該第1エネルギ料金を前記表示部に表示するように制御する点にある。
【0036】
上記特徴構成によれば、制御装置は、第1エネルギ料金表を有しているため、第1エネルギ料金を容易に取得して表示することができる。
【0037】
本発明に係る分散型発電システムのさらなる特徴構成は、
前記表示制御部は、前記故障が発生した前記分散型発電装置を修理した場合において、修理した前記分散型発電装置を運転させて前記熱源機が修理した前記分散型発電装置からの熱を利用している場合における、ガス及び電気の少なくともいずれかを含むエネルギの消費量に対する費用の予測値である第2エネルギ料金を前記表示部に表示するように制御する点にある。
【0038】
上記特徴構成によれば、ユーザは、熱源機を単独利用した場合の第1エネルギ料金だけでなく、分散型発電装置を運転させ、熱源機が分散型発電装置の発電運転による熱を利用している場合の第2エネルギ料金を把握することができる。よって、ユーザは、第1エネルギ料金と第2エネルギ料金とを比較衡量して、分散型発電装置を修理して再利用するのか、あるいは、分散型発電装置を停止させ、熱源機を単独利用するのかを判断でき、ユーザの利便性が向上する。
【0039】
また、修理料金だけでなく、第1及び第2エネルギ料金が表示されることで、修理料金、第1エネルギ料金及び第2エネルギ料金を比較衡量して、ユーザは、修理に伴う手続きを行うか否かを選択できる。つまり、ユーザは、修理をしない場合は第1エネルギ料金分の支払いが生じ、修理をした場合は修理料金及び第2エネルギ料金分の支払いが生じることが分かる。一般的に第2エネルギ料金の方が第1エネルギ料金よりも安いため、修理料金を払って修理を行っても、修理料金を回収できるか否か等の判断ができる。
また、第2エネルギ料金を分散型発電装置及び熱源機の少なくともいずれかを新品に交換するか否かの基準としてもよい。
【0040】
本発明に係る分散型発電システムのさらなる特徴構成は、
前記表示制御部は、前記制御装置と通信可能に接続されて前記分散型発電装置の運転状態を管理するシステムサーバから前記第2エネルギ料金を受信し、当該第2エネルギ料金を前記表示部に表示するように制御する点にある。
【0041】
上記特徴構成によれば、第2エネルギ料金をシステムサーバから取得して表示できる。
システムサーバは、例えば、第2エネルギ料金表を保持しており、これに基づいて第2エネルギ料金を算出している。あるいは、システムサーバは、例えば、ガス及び電気を含むエネルギの販売会社であるエネルギ会社のエネルギ会社サーバから第2エネルギ料金を取得している。
【0042】
本発明に係る分散型発電システムのさらなる特徴構成は、
前記表示制御部は、前記熱源機を含む施設にエネルギを供給するエネルギ会社に設けられて前記制御装置と通信可能に接続されたエネルギ会社サーバから前記第2エネルギ料金を取得し、当該第2エネルギ料金を前記表示部に表示するように制御する点にある。
【0043】
上記特徴構成によれば、表示制御部は、エネルギ会社サーバから第2エネルギ料金を取得して表示できる。エネルギ会社サーバは、例えば、エネルギ使用量ごとにエネルギ料金が対応付けられた第2エネルギ料金表を有しており、第2エネルギ料金表に基づいて第2エネルギ料金を算出している。
【0044】
本発明に係る分散型発電システムのさらなる特徴構成は、
前記制御装置は、
前記分散型発電装置を運転させて前記熱源機が前記分散型発電装置からの熱を利用している場合におけるガス及び電気を含むエネルギの料金表である第2エネルギ料金表を記憶するエネルギ料金表記憶部と、
前記第2エネルギ料金表に基づいて、前記エネルギの消費量に応じた前記第2エネルギ料金を取得するエネルギ料金取得部とを有し、
前記表示制御部は、前記エネルギ料金取得部から前記第2エネルギ料金を取得し、当該第2エネルギ料金を前記表示部に表示するように制御する点にある。
【0045】
上記特徴構成によれば、制御装置は、第2エネルギ料金表を有しているため、第2エネルギ料金を容易に取得して表示することができる。
【0046】
本発明に係る分散型発電システムのさらなる特徴構成は、
前記第2エネルギ料金は、前記分散型発電システムが設置されている施設における、過去のガス及び電気の少なくともいずれかを含むエネルギの利用実績に基づいて予測されている点にある。
【0047】
上記特徴構成によれば、第2エネルギ料金は、過去のエネルギの利用実績に基づいて予測されているため、施設における将来の実態により即した値となっている。
【0048】
本発明に係る分散型発電システムのさらなる特徴構成は、
前記表示制御部は、故障が発生した分散型発電装置から新たな分散型発電装置に交換した場合において、新たな分散型発電装置を運転させて既存の熱源機が新たな分散型発電装置からの熱を利用している場合における、又は、故障が発生した分散型発電装置及び既存の熱源機から新たな分散型発電装置及び新たな熱源機に交換した場合において、新たな分散型発電装置を運転させて新たな熱源機が新たな分散型発電装置からの熱を利用している場合における、ガス及び電気の少なくともいずれかを含むエネルギの消費量に対する費用の予測値である第3エネルギ料金を前記表示部に表示するように制御する点にある。
【0049】
上記特徴構成によれば、ユーザは、新たな分散型発電装置に交換した場合、又は、新たな分散型発電装置及び新たな熱源機に交換した場合において、新たな分散型発電装置を運転させて既存の熱源機又は新たな熱源機に熱を利用させている場合における第3エネルギ料金を把握することができる。一般的に新たな分散型発電装置は発電効率が良く、また新たな熱源機はエネルギ効率が良いため、ガス使用量及び電気使用量を抑制できる。よって、第3エネルギ料金は、経年劣化した分散型発電装置及び熱源機を使用した場合のエネルギ料金よりも安くなる。よって、ユーザは、第3エネルギ料金が提示されることで、交換によりこれまでよりもエネルギ料金がどの程度安くなるかを把握することができる。
また、修理料金、熱源機を単独利用した場合の第1エネルギ料金、及び、故障した分散型発電装置20を修理して運転させ、修理した分散型発電装置20の発電運転による熱を熱源機30が利用している場合の第2エネルギ料金、新たな分散型発電装置及び熱源機に交換した場合の第3エネルギ料金がユーザに提示される場合には、ユーザは、修理料金、第1~第3エネルギ料金を比較衡量できる。これにより、分散型発電装置を修理して再利用するのか、分散型発電装置を停止させ、熱源機を単独利用するのか、新たな分散型発電装置に交換するのか、あるいは、新たな分散型発電装置及び熱源機に交換するのかを判断でき、ユーザの利便性が向上する。
【0050】
本発明に係る分散型発電システムのさらなる特徴構成は、
前記表示制御部は、故障が発生した分散型発電装置から新たな分散型発電装置に交換した場合における費用、又は、故障が発生した分散型発電装置及び既存の熱源機から新たな分散型発電装置及び新たな熱源機に交換した場合における費用である交換料金を前記表示部に表示するように制御する点にある。
【0051】
上記特徴構成によれば、ユーザは、新たな分散型発電装置に交換した場合、又は、新たな分散型発電装置及び新たな熱源機に交換した場合における交換料金を把握することができる。
修理料金、第1~第3エネルギ料金、交換料金がユーザに提示される場合には、ユーザは、修理料金、第1~第3エネルギ料金、交換料金を比較衡量できる。これにより、分散型発電装置を修理して再利用するのか、分散型発電装置を停止させ、熱源機を単独利用するのか、あるいは新たな分散型発電装置及び熱源機に交換するのかを判断でき、ユーザの利便性が向上する。
【0052】
本発明は、分散型発電装置と、前記分散型発電装置の運転を制御する制御装置と、前記分散型発電装置からの熱を利用可能な熱源機とを備える分散型発電システムにおける修理料金表示方法であって、その特徴構成は、
前記制御装置が、
前記分散型発電装置における故障の有無を検出するステップと、
前記分散型発電装置において故障が発生したと前記故障の有無を検出するステップにおいて検出すると、前記分散型発電装置を停止させて前記熱源機を単独利用することを選択するための第1選択、前記分散型発電装置の前記故障を修理することを選択するための第2選択、及び、前記故障の修理に要する修理料金を1つの画面で表示部に表示するように制御するステップと、
前記第1選択及び前記第2選択のうちのいずれかの選択を受け付けるステップと、
前記選択を受け付けるステップにおいて、前記第1選択を受け付けると、前記分散型発電装置を停止させて前記熱源機を単独利用するモードに切り替えるステップと、を有し、
前記選択を受け付けるステップでは、前記第2選択を受け付けると、前記故障した前記分散型発電装置の修理を求める修理要求を送信する点にある。
【0053】
本発明に係る修理料金表示方法のさらなる特徴構成は、
前記制御装置が、
前記分散型発電装置における故障の有無を検出するステップの後、且つ、前記第1選択及び前記第2選択のうちのいずれかの選択を受け付けるステップの前に、前記分散型発電装置を停止させて前記熱源機を単独利用する場合における、ガス及び電気の少なくともいずれかを含むエネルギの消費量に対する費用の予測値である第1エネルギ料金を前記表示部に表示するステップを有する点にある。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【
図3】分散型発電装置及び熱源機のブロック図である。
【
図6】修理料金表示方法の流れを示すフローチャートである。
【
図15】修理料金表示方法及びエネルギ料金表示方法の流れを示すフローチャートである。
【
図21】交換費用を算出するための料金表の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0055】
〔第1実施形態〕
以下に、本発明の第1実施形態に係る分散型発電システムについて説明する。本実施形態に係る分散型発電システムに備えられた分散型発電装置において故障が発生すると、その修理料金が、機器を駆動するためのリモコン(以下での制御装置)等の表示部に表示される。よって、ユーザは、当該故障における修理料金を迅速に把握できるとともに、修理料金を修理等を行うか否かの選択基準にできるため、ユーザの利便性が向上する。
【0056】
(1)分散型発電システムの構成
(1-1)全体構成
図1に示すように、分散型発電システム1には、後述の分散型発電装置20(20a、20b・・・)をそれぞれ有する複数の施設3(3a、3b・・・)と、各施設3の分散型発電装置20の運転状態等を管理するシステムサーバ5と、分散型発電装置20が故障した場合に修理を取り扱う修理会社7とが含まれる。
【0057】
分散型発電装置20(20a、20b・・・)の後述の制御装置10(10a、10b・・・)と、システムサーバ5と、修理会社7の後述の修理会社サーバ70とは、ネットワーク8を介して通信可能に接続されている。
以下、施設3a、3b・・・を総称する場合は施設3という。また、後述の制御装置10、分散型発電装置20、熱源機30及び各種機器40が施設3a内に含まれる場合は、符号番号に添え字aを付し、これらの構成の符号は各施設3において同様に付される。
【0058】
(a)施設
施設3は、燃料ガス及び空気等の供給を受けて発電を行う分散型発電装置20と、熱源機30と、家電機器等の各種機器40と、分散型発電装置20、熱源機30及び各種機器40の運転及び運転状況の把握等を行う制御装置10とを有している。制御装置10、分散型発電装置20、熱源機30及び各種機器40については後述する。
【0059】
(b)修理会社
修理会社7は、分散型発電装置20の故障に対応可能な修理担当者を有しており、分散型発電装置20が故障した場合には修理担当者を派遣して修理の業務を遂行させる。修理会社7は、修理会社7内での各種データの管理、外部との通信等を管理する修理会社サーバ70を有している。修理会社サーバ70は、修理会社制御部70aと、修理に要する料金の修理料金表を記憶している修理料金表DB70b(修理料金表記憶部)とを有している(ここで、DBはデータベースを意味する。以下同様。)。修理会社制御部70aは、ある故障に対する修理料金が外部から要求された場合には、修理料金表DB70bから当該故障に対する修理料金を読み出し、外部に送信する。
【0060】
修理料金表DB70bは、
図2に示すように、複数の故障ごとに修理料金が対応付けられた修理料金表を記憶している。
図2の修理料金表では、故障Noと、故障の内容と、当該故障を修理するのに要する修理料金とが対応付けられている。例えば、改質器において異常な温度が検出された場合の故障は、改質器温度異常である。そして、修理料金表によれば、改質器温度異常(故障No=“1”)の場合は修理料金は20万である。故障No=“1”は、例えばエラーコードである。
【0061】
(c)システムサーバ
システムサーバ5は、各分散型発電装置20の発電電力量及び故障の有無などの各種運転状態等を管理している。また、システムサーバ5は、分散型発電装置20が故障した場合の修理料金を取得する修理料金取得部5aを有している。
修理料金取得部5aは、制御装置10の後述の故障検出部11から、分散型発電装置20の故障箇所を取得し、修理会社サーバ70の修理会社制御部70aに、当該故障箇所に基づいた修理料金を要求する。修理会社制御部70aは、修理料金表DB70bの修理料金表に基づいて当該故障箇所に基づいた修理料金を読み出し、修理料金取得部5aに送信する。修理料金取得部5aは、修理会社制御部70aから当該故障箇所に基づいた修理料金を取得し、後述の表示制御部13に送信する。表示制御部13は、修理料金取得部5aから修理料金を受信し、制御装置10の表示部21に表示させる。
【0062】
施設3の各部の構成についてさらに説明する。
(1-2)分散型発電装置
まず、分散型発電装置20について説明する。分散型発電装置20は、
図3に示すように、電力発電部130aと、貯湯タンク130bと、電力変換装置120とを備えている。
【0063】
電力発電部130aは、基本的に、原燃料(例えば、都市ガス13A)を改質した燃料ガス及び酸素ガスを反応させて発電する燃料電池50と、燃料電池50から排出される燃焼排ガスの熱を回収する熱交換器60と、熱交換器60による熱回収後の燃焼排ガスからの凝縮水を回収して精製する水精製器75と、水精製器75により精製された凝縮水を回収する改質水タンク80と、凝縮水とは独立に、改質水タンク80へ水を供給可能な水供給部86と、分散型発電装置20の筐体温度を低下させるための換気ファン66a及び換気ファン66aの実際の回転数を測定する検出器111を含む換気部66とを備えている。
【0064】
燃料電池50は、原燃料流路51を介して供給される原燃料を水蒸気改質して燃料ガスを生成する改質器52と、燃料ガス流路53を介して改質器52で生成された燃料ガスが供給されるアノード55と、空気流路54を介して空気(酸素ガスの一例)が供給されるカソード56と、アノード55とカソード56との間に介在させる電解質57と、を有しており、供給された燃料ガス及び空気を反応させて発電するようになっている。そして、これらアノード55、カソード56及び電解質57により1つの燃料電池セル50aが構成されており、そして複数個の燃料電池セル50aによりセルスタックが構成されている。
【0065】
そして、燃料電池50は、アノード55とカソード56とから発電反応に用いられた後にそれぞれ排出される燃料ガス及び空気が供給される燃焼部58を備え、この燃焼部58により燃料ガス中に残存する燃料成分が燃焼されて燃焼排ガスが生じるようになっている。
【0066】
なお、後述するように、改質器52には水供給路82を介して改質水タンク80から水が供給されるようになっており、改質器52は、改質水タンク80からの水を用いて原燃料の水蒸気改質を行うようになっている。
【0067】
また、原燃料流路51には、改質器52に所定量の原燃料を供給するための原燃料ポンプ41が設けられており、検出器101は、原燃料ポンプ41の供給量を測定する。
空気流路54には、カソード56に所定量の空気を供給するための空気ブロア43が設けられており、検出器103は、空気ブロア43が供給する空気の供給量を測定する。
【0068】
熱交換器60には、燃料電池50から排出される燃焼排ガスが排ガス供給路61を介して供給され、熱回収後の燃焼排ガスが排ガス排出路62を介して排気されるようになっている。そして、熱交換器60には、湯水を貯える貯湯タンク130bと熱交換器60との間で湯水を循環させる循環路63を介して貯湯タンク130bからの湯水が供給されるようになっており、熱交換器60は、燃料電池50から排出される燃焼排ガスと湯水とを熱交換させるようになっている。なお、循環路63には、貯湯タンク130bからの湯水を熱交換器60に供給する循環ポンプ64と、放熱ファン65a及び放熱ファン65aの実際の回転数を測定する検出器107を備えるラジエータ65と、図示しない温度センサとが設けられている。また、貯湯タンク130bには、貯湯タンク130b中の湯水を出湯するための出湯路131、及び、湯水の出湯に応じて貯湯タンク130bに給水するための給水路132が設けられている。検出器105は、循環ポンプ64での湯水の供給量を測定する。
【0069】
改質水タンク80は、熱交換器60による熱回収後の燃焼排ガスから凝縮水を回収する。また、本実施形態では、改質水タンク80に供給される凝縮水を水精製器75により精製するようになっており、具体的には、排ガス排出路62を流れる燃焼排ガスから凝縮水回収路71を介して凝縮水を水精製器75に回収して、水精製器75により精製された凝縮水が凝縮水回収路81を介して改質水タンク80に回収されるようになっている。改質水タンク80と改質器52との間は、水供給路82及び水供給路85により接続されており、水供給路82と水供給路85との間に設けられた改質水ポンプ83の運転により、改質水タンク80に貯留された凝縮水(及び水供給部86から供給される水)が改質器52に供給可能になっている。改質水タンク80には水位検出器84が設けられており、改質水タンク80における水位を検出可能になっている。
また、改質水タンク80には、凝縮水とは独立に、水供給部86から水を供給可能になっている。
【0070】
さらに、分散型発電装置20は、電力変換装置120を備えている。電力変換装置120は、分散型発電装置20と商用電力系統との間で連系運転可能なように、分散型発電装置20で発電された直流電力の直流電圧を、商用電力系統の商用電力(系統電力)の交流電圧に変換する。また、電力変換装置120には、直流電圧から交流電圧への変換効率を検出する検出器121が設けられている。
【0071】
上述の通り、分散型発電装置20の故障箇所を検出するため、例えば、検出器101、103、105、107、111及び水位検出器84等の検出器が設けられている。後述の故障検出部11は、これらの検出器からの検出結果に基づいて分散型発電装置20の故障箇所を検出する。ただし、これらの検出器はあくまでも一例であり、分散型発電装置20のあらゆる箇所の故障を検出可能なように、その他の各部にも検出器を配置可能である。
【0072】
(1-3)熱源機
図3に示すように、貯湯タンク130bからの湯水を出湯する出湯路131は、給水切換三方弁31を介して給湯路133に接続されている。熱源機30は、給湯路133に設けられており、貯湯タンク130bからの湯水の供給を、給水切換三方弁31を介して受ける。給水切換三方弁31は、貯湯タンク130bからの湯水の流量及び給水路132からの給水量を調整可能な弁である。
熱源機30は、給湯路133内を通流する湯水を加熱する熱交換器h、熱交換器hを加熱するバーナb、バーナbに燃焼用空気を供給するファンfを有する。
出湯路131には、貯湯タンク130bから出湯され、出湯路131を通流する湯水の温度を検出する貯湯出口温度センサ(図示せず)が設けられている。また、給湯路133には、熱源機130を出て給湯路133を通流する湯水の温度を検出する給湯温度センサ(図示せず)が設けられている。
【0073】
熱源機130は、出湯路131を通流する湯水の温度及び給湯路133を通流する湯水の温度等に基づいて、後述の制御装置10の運転制御部22により制御され、給湯路133から所望の温度の湯水を給湯する。
例えば、制御装置10の操作部(図示せず)は、ユーザから給湯路133から給湯される湯水の所望の温度を受け付けている。運転制御部22は、貯湯タンク130bから出湯路131を介して供給される湯水の温度が、所望の温度よりも低い場合、熱交換器h、バーナb及びファンf等を作動して湯水を所望の温度まで加熱する。この場合、運転制御部22は、給水切換三方弁31を制御し、給水路132からの給水を受け付けず、貯湯タンク130bからの湯水が熱源機30に供給されるようにすることができる。
【0074】
また、運転制御部22は、貯湯タンク130bから出湯路131を介して供給される湯水の温度が所望の温度よりも高い場合、熱交換器h、バーナb及びファンf等の作動を停止する。また、運転制御部22は、給水路132から給水される湯水の温度を所望の温度にするように給水切換三方弁31を制御する。つまり、運転制御部22は、貯湯タンク130bからの湯水に対して加える給水路132からの給水量を調整し湯水を所望の温度まで低下させることができる。
なお、運転制御部22は、貯湯タンク130bから出湯路131を介して供給される湯水の温度が所望の温度である場合には、貯湯タンク130bからの湯水をそのまま給湯路133から給湯する。この場合、運転制御部22は、熱交換器h、バーナb及びファンf等の作動を停止する。また、運転制御部22は、給水切換三方弁31を制御し、給水路132からの給水を受け付けず、貯湯タンク130bからの湯水が熱源機30に供給されるようにすることができる。
【0075】
(1-4)制御装置
図4に示すように、制御装置10は、故障検出部11と、表示制御部13と、選択受付部15と、モード切替部17と、表示部21、運転制御部22とを備えている。また、制御装置10は、図示しない操作部を有しており、分散型発電装置20等の運転及び停止、給湯路133からの給湯の温度等の各種入力をユーザから受け付ける。そして、本実施形態の制御装置10は、ユーザから各種入力を受付可能な例えばリモコン等から構成されている。
【0076】
運転制御部22は、分散型発電装置20等の運転及び停止、貯湯タンク130bへの給水及び出湯、熱源機30への出湯路131を介した湯水の供給、熱源機30への給水路132を介した湯水の供給、熱源機30での湯水の加熱等を制御している。
【0077】
故障検出部11は、検出器101、103、105、107、111及び水位検出器84等からの検出結果が異常値を示している場合は、異常値が検出された検出器が設けられた箇所を分散型発電装置20の故障箇所として特定する。故障箇所は、例えばエラーコートとして表される。
故障検出部11は、分散型発電装置20の故障箇所を修理料金取得部5aに送信する。
修理料金取得部5aは、故障箇所に基づいて修理料金を取得し、表示制御部13に送信する。表示制御部13は、修理料金取得部5aから修理料金を受信し、表示部21に修理料金を表示させるように制御する。
表示部21には、
図5に示すように、故障検出部11が検出した故障箇所に応じて、修理料金として例えば3万円が表示されている。
【0078】
分散型発電装置20において故障が発生すると、その修理料金が表示部21に表示されるため、ユーザは、当該故障における修理料金を迅速に把握することができる。そして、ユーザは修理料金を検討した上で、実際に修理するか否か、及び、修理に伴う各種手続きを行うか否か等を選択できる。つまり、ユーザは、表示された修理料金を、修理等を行うか否かの選択基準にできるため、ユーザの利便性が向上する。
また、サービスマンによる訪問と、故障箇所及び状態の診断等を伴わずに修理料金が表示部21に表示されるため、当該訪問及び診断等により発生する訪問費用を削減することができる。
【0079】
さらに、分散型発電装置20を管理する側にとっても、修理を行うか否かのユーザの判断に基づいて作業を行える。よって、修理をするか否かが不明な時点で、故障等が発生した分散型発電装置20が設置された施設3への訪問、故障箇所の診断等の煩雑な作業を削減することができる。
【0080】
なお、修理に伴う各種手続きとしては、例えば故障箇所及び状態等の詳しい故障診断、当該故障診断の結果による実際の実費修理料金の見積り、新しい分散型発電装置の購入、新しい熱源機の購入等が含まれる。
また、故障には、発電装置の少なくとも一部が故障により発電が不可能である場合だけでなく、発電装置及びその構成部品が動作するものの、期待されている動作を満たしていない場合等が含まれる。
【0081】
なお、修理料金には、修理に伴う修理手数料及び部品費用の少なくともいずれかが含まれている。これらが修理料金に含まれることで概ね妥当な修理料金を取得できる。また、修理手数料には、修理作業内容及び修理作業時間等に応じた費用が含まれる。
【0082】
表示制御部13は、分散型発電装置20を停止させ、熱源機30を単独利用する第1選択、及び、分散型発電装置20の故障を修理する第2選択を表示部21に表示するように制御する。
なお、第1選択は、熱源機30を単独運転させ、分散型発電システム1の外のガス及び電気等のエネルギ等の供給を受けて熱源機30を運転する場合の選択である。また、第2選択は、分散型発電装置20を修理して運転させ、熱源機30に分散型発電装置20の発電運転による熱を利用させる場合の選択である。
【0083】
表示部21には、
図5に示すように、分散型発電装置20を停止させ、熱源機30を単独利用する熱源機単独利用アイコン203(第1選択用のアイコン)と、分散型発電装置20の故障を修理する選択をするための修理アイコン201(第2選択用のアイコン)とが表示されている。熱源機単独利用アイコン203及び修理アイコン201は、選択受付部15を構成している。ユーザが、熱源機単独利用アイコン203(第1選択用のアイコン)及び修理アイコン201(第2選択用のアイコン)のいずれかを押圧すると、選択受付部15は第1選択又は第2選択のうちアイコンが押圧された方が選択されたとして受け付ける。
【0084】
前述の通り、表示部21には修理料金が表示されるとともに、修理アイコン201及び熱源機単独利用アイコン203が表示される。よって、ユーザは、表示された修理料金を考慮した上で、分散型発電装置20の故障を修理するか、分散型発電装置20を停止させ、熱源機30を単独利用するかのいずれかを選択可能である。つまり、修理料金が提示されることで、ユーザは、修理料金を修理に伴う手続きを行うか否かを選択する基準とすることができるため、ユーザの利便性が向上する。
例えば、修理料金が安い場合には、ユーザは分散型発電装置20を修理して再利用する選択を行える。一方、例えば、修理料金が高い場合には、ユーザは分散型発電装置20を修理せずに停止させ、熱源機30を単独利用する選択ができる。
なお、修理料金が高い場合でも修理を望む場合には、ユーザは分散型発電装置20を修理して再利用する選択を行える。また、修理料金が安い場合であっても、ユーザは分散型発電装置20を停止させ、熱源機30を単独利用する選択を行える。
【0085】
以上の構成によれば、分散型発電装置20の故障の修理をユーザが望む場合であっても望まない場合であってもサービスマンによる訪問と、故障箇所及び状態の診断等に応じて訪問費用が発生していたが、当該訪問費用を削減することができる。なお、修理料金を表示する場合であっても、サービスマンによる訪問及び診断等を行ってもよい。そして、実際にかかる実費修理料金を取得してもよい。
なお、表示部21は、修理料金等の表示以外に、湯水の設定温度等の各種情報を表示してもよい。
【0086】
モード切替部17は、選択受付部15が熱源機単独利用アイコン203の入力を受け付けると、つまり、分散型発電装置20を停止させ、熱源機30を単独利用する選択を受け付けると、熱源機30を単独利用可能なモードに切り替える。モード切替部17は、このモード切替に伴って、分散型発電装置20を修理せずに停止させ、熱源機30を単独利用可能にする。
モード切替部17は、熱源機30の単独利用にあたり、分散型発電装置20での発電を停止させ、電力変換装置120から熱源機30への電力の供給を停止する。また、モード切替部17は、分散型発電装置20の循環ポンプ64、ラジエータ65等の各部の運転を完全に停止させるか、あるいは各部の運転が最小限となるように制御する。
【0087】
このようにモード切替部17が分散型発電装置20から熱源機30へエネルギの供給を停止するため、サービスマンが現地に訪問して熱源機を単独利用するモードに切り替える作業を省くことができる。
【0088】
一方、選択受付部15が修理アイコン201の入力を受け付けると、選択受付部15は、システムサーバ5に修理の要求を送信する。システムサーバ5が修理会社制御部70aに修理要求を送信すると、修理会社7から、故障が発生した分散型発電装置20が設置されている施設3に修理担当者が派遣され、修理の業務が遂行される。
【0089】
上記では、制御装置10は、故障検出部11、表示制御部13、選択受付部15、モード切替部17、表示部21及び運転制御部22を有している。しかし、制御装置10は、例えばこれらの機能部のうちいずれかを有していればよい。例えば、制御装置10は、故障検出部11、表示制御部13を有しており、表示部21は、制御装置10とは別途の装置に設けられていてもよい。
【0090】
(1-5)各種機器
施設3には、テレビ、冷蔵庫、エアコン、ガスストーブ及びガスコンロ等の各種機器40が備え付けられている。各種機器40には、分散型発電装置20が発電した電力、分散型発電システム1の外部からの系統電力及びガス等が供給される。各種機器40は制御装置10と通信可能であってもよく、表示制御部13は、表示部21に修理料金を表示するのに代えて、あるいはそれと共に、例えばテレビの画面(表示部)に修理料金を表示するように制御してもよい。
また、各種機器40にはスマートフォン等の携帯電話等の表示部を有する携帯機器が含まれてもよい。制御装置10の表示制御部13は、表示部21に修理料金を表示するのに代えて、あるいはそれと共に、携帯機器と通信することで画面(表示部)に修理料金を表示するように制御してもよい。
【0091】
(2)分散型発電システムでの修理料金表示方法
次に、
図6を用いて、修理料金表示方法について説明する。
ステップS1:故障検出部11は、検出器101、103、105、107、111及び水位検出器84等からの検出結果が異常値を示している場合は、異常値が検出された検出器が設けられた箇所を分散型発電装置20の故障箇所として特定する。そして故障検出部11は、故障箇所有りとしてステップS2に処理を進める(ステップS1においてYes)。そうでない場合(ステップS1においてNo)は、故障検出部11は、ステップS1の処理を継続する。
【0092】
ステップS2:故障検出部11は、分散型発電装置20の故障箇所を修理料金取得部5aに送信する。修理料金取得部5aは、故障箇所に基づいて修理料金を取得し、表示制御部13に送信する。
ステップS3:表示制御部13は、修理料金取得部5aから修理料金を受信し、表示部21に修理料金、修理アイコン201及び熱源機単独利用アイコン203を表示するように制御する。
ステップS4:選択受付部15は、修理アイコン201(第2選択用のアイコン)及び熱源機単独利用アイコン203(第1選択用のアイコン)を介して、いずれかの選択を受け付ける。
【0093】
ステップS5、S6:モード切替部17は、選択受付部15が熱源機単独利用アイコン203の入力を受け付けると(ステップS5においてYes)、分散型発電装置20の運転を停止させ、熱源機30の単独利用させるモードに切り替える(S6)。
【0094】
ステップS7:選択受付部15が修理アイコン201の入力を受け付けると(ステップS5においてNo)、選択受付部15は、システムサーバ5に修理の要求を送信する。これにより故障が発生している分散型発電装置20の修理が行われる。
【0095】
(3)第1実施形態に係る変形例
(3-1)上記第1実施形態では、システムサーバ5の修理料金取得部5aは、施設3の制御装置10の故障検出部11から故障箇所を取得する。また、修理料金取得部5aは、修理料金表DB70bから当該故障箇所に対応する修理料金を修理会社サーバ70に要求する。修理会社サーバ70の修理会社制御部70aは、修理料金表DB70bの修理料金表に基づいて、当該修理箇所に対応する修理料金を修理料金取得部5aに送信する。修理料金取得部5aは当該修理箇所に対応する修理料金を取得し、表示制御部13に修理料金の表示制御をさせる。
【0096】
しかし、修理料金の取得方法はこれに限定されない。
(a)例えば、修理会社制御部70aは、修理料金取得部5aの要求に応じて、
図2の修理料金表を修理料金取得部5aに送信してもよい。この場合、修理料金取得部5aは、故障検出部11から取得した故障箇所と、受信した修理料金表とを参照し、当該修理箇所に対応する修理料金を取得してもよい。
その他、システムサーバ5は、修理料金表DB70bと同様の修理料金表DBを有しており、予め
図2の修理料金表を有してもよい。この場合、システムサーバ5は、故障検出部11から取得した故障箇所を取得し、自身が保有する修理料金を参照し、当該修理箇所に対応する修理料金を取得する。これにより、修理料金の取得をシステムサーバ5内で完結できる。なお、システムサーバ5は、修理会社サーバ70にアクセスし、修理料金表を随時更新してもよい。
【0097】
また、修理料金表DB70bに記憶されている修理料金表は、
図2のような個々の故障箇所と修理料金との対応表でなくてもよい。例えば、定額の修理プランが1つ以上記憶されていてもよい。
【0098】
(b)また、前述の通り、制御装置10の表示制御部13は、システムサーバ5の修理料金取得部5aを介して修理料金を取得する。しかし、これとは異なり、制御装置10自身が修理料金を取得してもよい。この場合、
図7に示す制御装置10は、
図4の制御装置10の故障検出部11、表示制御部13、選択受付部15及びモード切替部17、表示部21、運転制御部22に加えて、修理料金取得部12及び修理料金表DB(制御装置の修理料金表記憶部)14を備えている。
【0099】
修理料金表DB14内の修理料金表は、上記の
図2の修理料金表と同様である。修理料金取得部12は、故障検出部11から故障箇所を取得する。また、修理料金取得部12は、修理料金表DB14の修理料金表に基づいて当該故障箇所に対応する修理料金を容易に取得できる。この場合、修理箇所の取得から、当該修理箇所に対応する修理料金の取得を制御装置10内で完結できる。
なお、修理料金表DB14の修理料金表は、修理会社サーバ70の修理料金表DB70bに応じて随時更新されてもよい。
【0100】
また、制御装置10は、修理料金取得部12を備えているものの、修理料金表DB14を備えていなくてもよい。この場合、修理料金取得部12が修理会社サーバ70の修理会社制御部70aに修理料金を要求し、修理料金表DB70b内の修理箇所に対応する修理料金を取得してもよい。
【0101】
上記のように制御装置10自身が修理料金を取得する場合には、システムサーバ5に修理料金取得部5aが備えられている必要はない。また、修理会社サーバ70に修理料金表DB70bが備えられている必要はない。この場合、
図1に示す分散型発電システム1において、システムサーバ5及び修理会社サーバ70の少なくともいずれかが省略されてもよい。
【0102】
(c)また、上記実施形態では、システムサーバ5と修理会社サーバ70とはネットワーク8を介して接続されている。そして、システムサーバ5の修理料金取得部5aは、修理会社サーバ70とネットワーク8を介して通信を行い、修理料金を取得している。しかし、システムサーバ5と修理会社サーバ70とが一の装置内に設けられていてもよい。この場合、修理料金取得部5aは一の装置内で修理料金を取得可能であり、システムサーバ5と修理会社サーバ70との間のネットワーク8を介した通信は不要である。
【0103】
(3-2)上記実施形態では、故障検出部11は、分散型発電装置20の故障箇所を検出している。しかし、故障検出部11は、例えば、分散型発電装置20に故障が有るか、あるいは無いかを特定するのみでもよい。そして、修理料金取得部5aは、分散型発電装置20に故障が有る場合は、例えば定額の修理プランによる修理料金を取得する。表示制御部13は、修理料金取得部5aから定額の修理プランによる修理料金を取得して表示部21に表示させる。
【0104】
(3-3)
(a)上記第1実施形態では、表示部21は修理料金に加えて、修理アイコン201及び熱源機単独利用アイコン203を表示する。そして、選択受付部15がいずれかの選択を受け付ける。しかし、表示部21は修理アイコン201及び熱源機単独利用アイコン203を表示せず、修理料金のみを表示してもよい。
【0105】
(b)選択のためのアイコンとしては次の形態も挙げられる。
図17に示すように、表示部21は、表示制御部13の制御により、修理料金、修理アイコン201(第2選択用のアイコン)及び熱源機単独利用アイコン203(第1選択用のアイコン)に加えて、交換アイコン(第3選択用のアイコン)204、205を表示してもよい。第3選択は、故障が発生した分散型発電装置20から新たな分散型発電装置20に交換する場合、又は、故障が発生した分散型発電装置20及び既存の熱源機30から新たな分散型発電装置20及び新たな熱源機30に交換する場合の選択である。そして、交換アイコン204、205のうち、故障が発生した分散型発電装置20から新たな分散型発電装置20に交換する場合のアイコンが分散型発電装置新規購入アイコン204である。また、故障が発生した分散型発電装置20及び既存の熱源機30から新たな分散型発電装置20及び新たな熱源機30に交換する場合のアイコンが分散型発電装置&熱源機新規購入アイコン205である。
【0106】
修理アイコン201、熱源機単独利用アイコン203、交換アイコン204、205は、選択受付部15を構成している。ユーザが、熱源機単独利用アイコン203(第1選択用のアイコン)、修理アイコン201(第2選択用のアイコン)、分散型発電装置新規購入アイコン204(第3選択用のアイコン)、分散型発電装置&熱源機新規購入アイコン205(第3選択用のアイコン)のいずれかを押圧すると、選択受付部15はいずれかのアイコンから選択を受け付ける。これにより、ユーザは、表示された修理料金を考慮した上で、新たな分散型発電装置20への交換、新たな分散型発電装置20及び新たな熱源機30への交換のいずれかを選択可能である。また、ユーザは、修理料金を参照し、修理に伴う手続きを行うか否か、新たな分散型発電装置20に交換するか否か、新たな分散型発電装置20及び新たな熱源機30に交換するか否かの基準とすることもできる。よって、ユーザの利便性が向上する。
【0107】
なお、表示部21には、修理アイコン201、熱源機単独利用アイコン203、分散型発電装置新規購入アイコン204及び分散型発電装置&熱源機新規購入アイコン205の全てが表示されるのではなく、これらのアイコンのうち少なくとも1つのアイコンが表示されてもよい。
【0108】
(3-4)上記第1実施形態では、分散型発電システム1は、施設3以外に、システムサーバ5及び修理会社サーバ70を備えている。しかし、分散型発電システム1は、施設3内の制御装置10、分散型発電装置20及び熱源機30のみから構成されていてもよい。つまり、分散型発電システム1には、システムサーバ5及び修理会社サーバ70は含まれない。さらには、分散型発電システム1には、システムサーバ5及び修理会社サーバ70のいずれかが含まれない構成であってもよい。
分散型発電システム1に何が含まれるかが異なるのみで、各種データのやり取りは、上述と同様である。
【0109】
(3-5)上記第1実施形態では、分散型発電装置20は、
図3に示すように貯湯タンク130b及び熱交換器60を備えている。しかし、分散型発電装置20は、貯湯タンク130b及び熱交換器60を備えずに構成されていてもよい。
【0110】
〔第2実施形態〕
以下に、本発明の第2実施形態に係る分散型発電システムについて説明する。第1実施形態に係る分散型発電システム1は、分散型発電システム1に備えられた分散型発電装置20において故障が発生すると、その修理料金が表示部21に表示される。第2実施形態に係る分散型発電システム1では、表示部21は、修理料金の表示に加えて、分散型発電装置20を継続して使用する場合及び停止する場合において、例えば熱源機30及び各種機器40等が設置された施設3が必要とするエネルギのエネルギ料金を表示する。ユーザは、修理料金及びエネルギ料金が表示されることで、修理に伴う手続きを行うか否かを選択する基準を得ることができるため、ユーザの利便性が向上する。
以下では、第1実施形態と同様の構成には同じ符号番号を付し、説明を省略するか、簡単に説明する。
【0111】
(1)分散型発電システムの構成
図8に示すように、分散型発電システム1には、分散型発電装置20(20a、20b・・・)をそれぞれ有する複数の施設3(3a、3b・・・)と、各施設3の分散型発電装置20の運転状態等を管理するシステムサーバ5と、分散型発電装置20が故障した場合に修理を取り扱う修理会社7と、各施設3にガス及び電気等のエネルギを供給するエネルギ会社9とが含まれる。
分散型発電装置20(20a、20b・・・)の制御装置10(10a、10b・・・)と、システムサーバ5と、修理会社7の後述の修理会社サーバ70と、エネルギ会社9のエネルギ会社サーバ90とは、ネットワーク8を介して通信可能に接続されている。
以下に、エネルギ会社9、制御装置10、システムサーバ5について説明する。
【0112】
(a)エネルギ会社
エネルギ会社9は、各施設3とガス管及び電線等の供給ライン92を介して接続されており、各施設に系統電力等の電力及び都市ガス等のガスを含むエネルギを供給する。エネルギ会社9は、エネルギ会社9内での各種データの管理、外部との通信等を管理するエネルギ会社サーバ90を有している。エネルギ会社サーバ90は、エネルギ会社制御部90aと、エネルギ会社9が供給するガス及び電気等のエネルギ量とエネルギ料金とが対応付けられたエネルギ料金表を記憶しているエネルギ料金表DB90b(エネルギ料金表記憶部)とを有している。エネルギ会社制御部90aは、エネルギ料金が外部から要求された場合には、エネルギ料金表DB90bから当該要求に対するエネルギ料金を読み出し、外部に送信する。
【0113】
エネルギ料金表DB90bは、
図9、
図10に示すガスの使用量と料金との関係であるガス料金表(エネルギ料金表)を記憶している。
図9は、熱源機30を単独利用する場合における、ガス使用量と第1ガス料金(第1エネルギ料金)との関係を示す第1エネルギ料金表である。
図9の第1エネルギ料金表では、ガス使用量と、基本料金及び単位料金を含む第1ガス料金とが対応付けられている。
一方、
図10は、分散型発電装置20を運転させ、熱源機30が分散型発電装置20からの熱を利用する場合における、ガス使用量と第2ガス料金(第2エネルギ料金)との関係を示す第2エネルギ料金表である。
図10の第2エネルギ料金表では、ガス使用量と、基本料金及び単位料金を含む第2ガス料金とが対応付けられている。
【0114】
ガス使用量が0m
3から20m
3までは、
図9の第1エネルギ料金表では、第1ガス料金の基本料金は750円であり単位料金は1m
3あたり190円である。一方、
図10の第2エネルギ料金表では、ガス使用量が0m
3から20m
3までは、第2ガス料金の基本料金は700円であり単位料金は1m
3あたり150円である。よって、エネルギとしてガスを利用し、熱源機30を単独利用する場合の第1エネルギ料金は、熱源機30が分散型発電装置20からの熱を利用する場合の第2エネルギ料金よりも割高である。
【0115】
また、エネルギ料金表DB90bは、
図11、
図12に示す電気の使用量と料金との関係である電気料金表(エネルギ料金表)を記憶している。
図11は、熱源機30を単独利用する場合における、電気使用量と第1電気料金(第1エネルギ料金)との関係を示す第1エネルギ料金表である。一方、
図12は、分散型発電装置20を運転させ、熱源機30が分散型発電装置20からの熱を利用する場合における、電気使用量と第2電気料金(第2エネルギ料金)との関係を示す第2エネルギ料金表である。
【0116】
電気使用量が0~15kWhまでは、
図11の第1エネルギ料金表では、第1電気料金は280円であり、一方、
図12の第2エネルギ料金表では、電気使用量が0~15kWhまでは、第2電気料金は250円である。よって、エネルギとして電気を利用し、熱源機30を単独利用する場合の第1エネルギ料金は、熱源機30が分散型発電装置20からの熱を利用する場合の第2エネルギ料金よりも割高である。
【0117】
(b)システムサーバ
システムサーバ5は、上記第1実施形態で説明した修理料金取得部5a以外に、エネルギ料金取得部5b及びエネルギ使用履歴DB5cを有している。
エネルギ使用履歴DB5cは、
図13に示すように、ある一の施設3における過去のエネルギ使用履歴を記憶しており、一例として、ガス及び電気の年間のエネルギ使用量が各年度毎に記憶されている。エネルギ使用履歴DB5cは、複数の施設3ごとに同様のエネルギ使用履歴を記憶している。
【0118】
エネルギ料金取得部5bは、エネルギ使用履歴DB5c内のエネルギ使用履歴とエネルギ料金表とに応じて、予測のエネルギ料金として第1エネルギ料金及び第2エネルギ料金の少なくともいずれかを取得する。
なお、前述の通り、第1エネルギ料金は、熱源機30を単独利用する場合のエネルギ料金であり、第1ガス料金及び第1電気料金等を含む。また、第2エネルギ料金は、一般的には、分散型発電装置20を運転し、熱源機30が分散型発電装置20からの熱を利用する場合のエネルギ料金であり、第2ガス料金及び第2電気料金等を含む。
【0119】
さらに説明すると、故障検出部11が分散型発電装置20の故障箇所を特定すると、エネルギ料金取得部5bは、当該故障箇所を有する分散型発電装置20が備えられた施設のエネルギ使用履歴をエネルギ使用履歴DB5c内から読み出す。読み出すエネルギ使用履歴DB5cとしては、前年分のエネルギ使用履歴、複数年分のエネルギ使用履歴の平均値等が挙げられる。そして、エネルギ料金取得部5bは、当該エネルギ使用履歴をエネルギ会社制御部90aに送信し、エネルギ使用履歴に応じた予測のエネルギ料金を要求する。
【0120】
エネルギ会社制御部90aは、エネルギ料金表DB90bの第1及び第2エネルギ料金表それぞれに基づいて当該エネルギ使用履歴に基づいた予測の第1及び第2エネルギ料金を算出し、エネルギ料金取得部5bに送信する。エネルギ料金取得部5bは、エネルギ会社制御部90aから当該エネルギ使用履歴に基づいた第1及び第2エネルギ料金を取得し、後述の表示制御部13に送信する。表示制御部13は、エネルギ料金取得部5bから第1及び第2エネルギ料金を受信し、表示部21に表示させる。
【0121】
具体的には、第1及び第2エネルギ料金は次のように算出される。
例えば、
図13では、2018年のガスの年間使用量は470m
3(月平均約39m
3)であり、電気の年間使用量は4000kWh(月平均約333kWh)である。
図9の第1ガス料金は、20m
3をこえ50m
3までは基本料金1400円、単位料金95円であるので、年額は(1400(円)+95(円)×39(m
3))×12(カ月)≒61260円である。
図11の第1電気料金は、120kWhをこえ350kWhまでは25円であるので、年額は25(円)×333(kWh)×12(カ月)≒99900円である。よって、例えば2019年の年間予測の第1エネルギ料金は、これらの第1ガス料金及び第1電気料金の合計から求められる。
【0122】
一方、
図10の第2ガス料金は、20m
3をこえ50m
3までは基本料金1200円、単位料金80円であるので、年額は(1200(円)+80(円)×39(m
3))×12(カ月)≒51840円である。
図12の第2電気料金は、120kWhをこえ350kWhまでは20円であるので、年額は20(円)×333(kWh)×12(カ月)≒79920円である。よって、例えば2019年の年間予測の第2エネルギ料金は、これらの第2ガス料金及び第2電気料金の合計から求められる。
上述の通り、各第1及び第2エネルギ料金は、それぞれに対応して用意されている第1及び第2エネルギ料金表に基づいて算出されるため、より正確に算出される。
【0123】
(c)制御装置
表示制御部13は、第1実施形態において表示部21に修理料金を表示させていたのに加えて、予測の第1エネルギ料金及び第2エネルギ料金を表示部21に表示させるように制御する。表示部21には、
図14に示すように、故障検出部11が検出した故障箇所に応じて、修理料金として例えば約3万円が表示されるとともに、修理アイコン201及び熱源機単独利用アイコン203が表示されている。
【0124】
また、修理アイコン201が選択されたと仮定した場合、つまり、分散型発電装置20の故障を修理して運転させ、修理後の分散型発電装置20の発電運転による熱を熱源機30及び各種機器40が利用すると仮定した場合の予測の第2エネルギ料金として、約14万円が表示されている。ここで、熱源機30及び各種機器40は、分散型発電装置20の発電運転による熱等のエネルギを利用し、不足分はエネルギ会社9からガス及び電気等のエネルギの供給を受ける。
【0125】
また、熱源機単独利用アイコン203が選択されたと仮定した場合、つまり、分散型発電装置20を修理せずに停止させ、熱源機30を単独利用すると仮定した場合の予測の第1エネルギ料金として、約25万円が表示されている。ここで、熱源機30及び各種機器40は、分散型発電装置20から熱の供給を受けることができないため、エネルギ会社9からガス及び電気等のエネルギの供給を受ける。
【0126】
以上のように、第1エネルギ料金が表示部21に表示されることで、ユーザは、分散型発電装置20を停止させ、熱源機30を単独利用する場合の第1エネルギ料金を把握することができる。よって、ユーザは、修理に伴う手続きを行うか否かを選択する基準として第1エネルギ料金を得ることができるため、ユーザの利便性が向上する。
なお、熱源機30を単独利用すると、分散型発電装置20の発電電力を施設3内で利用し、系統電力を購入しないことにより享受していた利益、発電電力を逆潮することにより得ていた利益、分散型発電装置20を利用することで電力会社(エネルギ会社9)の系統電力からの買電電力の価格が安くなっていた利益、分散型発電装置20を利用することでガス会社(エネルギ会社9)から購入するガス料金の価格が安くなっていた利益等が得られなくなる。ユーザはこれらの点等を考慮し、第1エネルギ料金を参照して修理を行うか否かを判断できる。また、ユーザは、第1エネルギ料金を、分散型発電装置20及び熱源機30の少なくともいずれかを新品に交換するか否かの基準とすることもできる。
【0127】
また、修理料金だけでなく、第1エネルギ料金が表示されることで、修理料金と第1エネルギ料金とを比較衡量して、ユーザは、修理に伴う手続きを行うか否かを選択できる。
例えば、ユーザは、修理をしなければ第1エネルギ料金分の支払いが生じるが、修理料金を支払って分散型発電装置20を修理をすることで上述の各種利益を得ることができ、修理料金を回収できるか否か等の判断ができる。
【0128】
また、第2エネルギ料金が表示部21に表示されることで、ユーザは、分散型発電装置20を修理して運転させ、修理した分散型発電装置20の発電運転による熱を熱源機30が利用している場合の第2エネルギ料金を把握することができる。よって、ユーザは、修理に伴う手続きを行うか否かを選択する基準として第2エネルギ料金を得ることができるため、ユーザの利便性が向上する。また、ユーザは、第2エネルギ料金を、分散型発電装置20及び熱源機30の少なくともいずれかを新品に交換するか否かの基準とすることもできる。
また、修理料金だけでなく、第2エネルギ料金が表示されることで、修理料金と第2エネルギ料金とを比較衡量して、ユーザは、修理に伴う手続きを行うか否かを選択できる。
つまり、ユーザは、分散型発電装置20の修理をしない場合は第1エネルギ料金分の支払いが生じ、修理をした場合は修理料金及び第2エネルギ料金分の支払いが生じることが分かる。一般的に第2エネルギ料金の方が第1エネルギ料金よりも安いため、修理料金を払って修理を行っても、修理料金を回収できるか否か等の判断ができる。
【0129】
特に上記実施形態では、修理料金とともに、第1及び第2エネルギ料金の両方が表示部21に表示されるため、ユーザは、修理料金、第1エネルギ料金及び第2エネルギ料金を比較衡量して、分散型発電装置20を修理して再利用するのか、あるいは、分散型発電装置20を停止させ、熱源機30を単独利用するのかを判断でき、ユーザの利便性が向上する。
【0130】
(2)分散型発電システムでの修理料金表示方法及びエネルギ料金表示方法
次に、
図15を用いて、修理料金表示方法及びエネルギ料金表示方法について説明する。第1実施形態の
図6の修理料金表示方法のフローと重複する部分は簡単に説明するか説明を省略する。
ステップS11:故障検出部11は、分散型発電装置20の故障箇所を特定した場合は、故障箇所有りとしてステップS12に処理を進める(ステップS11においてYes)。そうでない場合(ステップS11においてNo)は、故障検出部11は、ステップS11の処理を継続する。
【0131】
ステップS12:修理料金取得部5aは、故障検出部11から送信された故障箇所に基づいて修理料金を取得し、表示制御部13に送信する。
また、故障検出部11が分散型発電装置20の故障箇所を特定すると、エネルギ料金取得部5bは、エネルギ使用履歴DB5c内のエネルギ使用履歴をエネルギ会社制御部90aに送信し、エネルギ使用履歴に応じた予測のエネルギ料金を要求する。
エネルギ会社制御部90aは、エネルギ料金表DB90bの第1及び第2エネルギ料金表それぞれに基づいて当該エネルギ使用履歴に基づいた予測の第1及び第2エネルギ料金を算出し、エネルギ料金取得部5bに送信する。エネルギ料金取得部5bは、第1及び第2エネルギ料金を取得し、表示制御部13に送信する。
【0132】
ステップS13:表示制御部13は、修理料金取得部5aから修理料金を受信し、また、エネルギ料金取得部5bから第1及び第2エネルギ料金を受信し、表示部21に修理料金、第1及び第2エネルギ料金、修理アイコン201及び熱源機単独利用アイコン203を表示するように制御する。
ステップS14:選択受付部15は、修理アイコン201及び熱源機単独利用アイコン203を介して、いずれかの選択を受け付ける。
【0133】
ステップS15、S16:モード切替部17は、選択受付部15が熱源機単独利用アイコン203の入力を受け付けると(ステップS15においてYes)、分散型発電装置20の運転を停止させ、熱源機30を単独させるモードに切り替える(S16)。
【0134】
ステップS17:選択受付部15が修理アイコン201の入力を受け付けると(ステップS15においてNo)、選択受付部15は、システムサーバ5に修理の要求を送信する。これにより故障が発生している分散型発電装置20の修理が行われる。
【0135】
(3)第2実施形態に係る変形例
(3-1)上記第2実施形態では、エネルギ料金取得部5bは、エネルギ使用履歴に応じた予測のエネルギ料金をエネルギ会社制御部90aに要求する。エネルギ料金取得部5bは、エネルギ会社制御部90aがエネルギ使用履歴及びエネルギ料金表に基づいて取得したエネルギ料金を、表示制御部13に表示制御をさせる。
【0136】
しかし、第1及び第2エネルギ料金の取得方法はこれに限定されない。
(a)例えば、エネルギ会社制御部90aは、エネルギ料金取得部5bの要求に応じて、
図9~
図12のエネルギ料金表をエネルギ料金取得部5bに送信してもよい。この場合、エネルギ料金取得部5bは、エネルギ使用履歴DB5c内のエネルギ使用履歴と、エネルギ料金表とを参照し、エネルギ料金を取得してもよい。ここで、エネルギ料金表には、第1エネルギ料金表及び第2エネルギ料金表の少なくともいずれかが含まれる。
【0137】
その他、システムサーバ5は、エネルギ料金表DB90bと同様のエネルギ料金表DBを有しており、予め
図9~
図12のエネルギ料金表を有してもよい。この場合、システムサーバ5は、選択受付部15が熱源機単独利用アイコン203及び修理アイコン201のいずれかの選択を受け付けると、エネルギ使用履歴DB5c内のエネルギ使用履歴を参照する。さらに、システムサーバ5は、自身が保有するエネルギ料金を参照し、当該エネルギ使用履歴に対応するエネルギ料金を取得する。この場合、エネルギ使用履歴の取得から、当該エネルギ使用履歴に対応するエネルギ料金の取得をシステムサーバ5内で完結できる。なお、システムサーバ5は、エネルギ会社サーバ90にアクセスし、エネルギ料金表を随時更新してもよい。
【0138】
また、エネルギ料金表DB90bに記憶されているエネルギ料金表は、
図9~
図12のようなエネルギ量に対応して段階的にエネルギの単価が変わる対応表でなくてもよい。例えば、定額のエネルギ料金プランが1つ以上記憶されていてもよい。
【0139】
(b)また、前述の通り、制御装置10の表示制御部13は、システムサーバ5のエネルギ料金取得部5bを介してエネルギ料金を取得する。しかし、これとは異なり、制御装置10自身がエネルギ料金を取得してもよい。この場合、
図16に示す制御装置10は、
図4の制御装置10の故障検出部11、表示制御部13、選択受付部15及びモード切替部17、表示部21、運転制御部22に加えて、エネルギ料金取得部16、エネルギ料金表DB(制御装置のエネルギ料金表記憶部)18を備えている。
【0140】
エネルギ料金表DB18内のエネルギ料金表は、上記の
図9~
図12のエネルギ料金表と同様である。エネルギ料金取得部16は、選択受付部15が熱源機単独利用アイコン203及び修理アイコン201のいずれかの選択を受け付けると、システムサーバ5のエネルギ使用履歴DB5cからエネルギ使用履歴を取得する。また、エネルギ料金取得部16は、エネルギ使用履歴と、エネルギ料金表DB18内のエネルギ料金表とを参照し、当該エネルギ使用履歴に対応するエネルギ料金を取得する。この場合、エネルギ使用履歴の取得から、当該エネルギ使用履歴に対応するエネルギ料金の取得を制御装置10内で概ね完結できる。
なお、エネルギ料金表DB18のエネルギ料金表は、エネルギ会社サーバ90のエネルギ料金表DB90bに応じて随時更新されてもよい。
また、制御装置10は、システムサーバ5のエネルギ使用履歴DB5cからエネルギ使用履歴を取得するのではなく、制御装置10自身がエネルギ使用履歴DB5cを有していてもよい。
【0141】
また、制御装置10は、エネルギ料金取得部16を備えているものの、エネルギ料金表DB18を備えていなくてもよい。この場合、エネルギ料金取得部16がエネルギ会社サーバ90のエネルギ会社制御部90aにエネルギ料金を要求し、エネルギ料金表DB90b内のエネルギ使用履歴に対応するエネルギ料金を取得してもよい。
【0142】
上記のように制御装置10自身がエネルギ料金を取得する場合には、システムサーバ5にエネルギ料金取得部5bが備えられている必要はない。また、エネルギ会社サーバ90にエネルギ料金表DB90bが備えられている必要はない。この場合、
図8に示す分散型発電システム1において、システムサーバ5及びエネルギ会社9の少なくともいずれかが省略されてもよい。
【0143】
(c)また、上記第2実施形態では、システムサーバ5と修理会社サーバ70とエネルギ会社サーバ90とはネットワーク8を介して接続されている。そして、システムサーバ5の修理料金取得部5aは、修理会社サーバ70とネットワーク8を介して通信を行い、修理料金を取得している。また、システムサーバ5のエネルギ料金取得部5bは、エネルギ会社サーバ90とネットワーク8を介して通信を行い、エネルギ料金を取得している。
しかし、システムサーバ5、修理会社サーバ70及びエネルギ会社サーバ90の少なくとも2つが一の装置内に設けられていてもよい。一の装置内にあるサーバ間ではネットワーク8を介した通信は不要であり、ネットワーク8を介さずに修理料金及びエネルギ料金の少なくともいずれかを取得可能に構成できる。
【0144】
(3-2)上記第2実施形態では、エネルギ料金取得部5bは過去のエネルギ使用履歴に基づいたエネルギ料金を取得している。しかし、エネルギ料金取得部5bは、一般の施設の平均的なエネルギ料金を取得し、表示制御部13に出力してもよい。
【0145】
(3-3)上記第2実施形態では、第1エネルギ料金(分散型発電装置20を停止させ、熱源機30を単独利用する選択を受け付けた場合のエネルギ料金)及び第2エネルギ料金(分散型発電装置20を修理して運転させ、修理した分散型発電装置20の発電運転による熱を熱源機30が利用する選択を受け付けた場合のエネルギ料金)両方が表示部21に表示される。しかし、表示部21には、第1エネルギ料金及び第2エネルギ料金の少なくともいずれかが表示されればよい。
【0146】
(3-4)上記第2実施形態では、エネルギ料金の取得は、故障検出部11が分散型発電装置20の故障箇所を特定した場合に行われる。しかし、エネルギ料金の取得は、表示部21にエネルギ料金を表示するまでに行われていればよい。例えば、エネルギ料金取得部5bによるエネルギ料金の取得は、故障検出部11が分散型発電装置20の故障箇所を特定した後、選択受付部15が熱源機単独利用アイコン203及び修理アイコン201のいずれかの選択を受け付けると開始されてもよい。
【0147】
(3-5)上記第1実施形態と同様に、修理料金及びエネルギ料金の表示は、表示部21だけでなく、各種機器40の表示部及びスマートフォン等の携帯機器の画面等において行われてもよい。
【0148】
(3-6)上記第2実施形態では、分散型発電システム1は、施設3以外に、システムサーバ5、修理会社サーバ70及びエネルギ会社サーバ90を備えている。しかし、分散型発電システム1は、施設3内の制御装置10、分散型発電装置20及び熱源機30のみから構成されていてもよい。つまり、分散型発電システム1には、システムサーバ5、修理会社サーバ70及びエネルギ会社サーバ90は含まれない。さらには、分散型発電システム1には、システムサーバ5、修理会社サーバ70及びエネルギ会社サーバ90の少なくとも1つが含まれない構成であってもよい。
分散型発電システム1に何が含まれるかが異なるのみで、各種データのやり取りは、上述と同様である。
【0149】
(3-7)
上記第2実施形態では、エネルギ料金(第1エネルギ料金、第2エネルギ料金)は、施設3全体におけるガス及び電気等の消費量に基づいて算出されている。しかし、エネルギ料金は、施設3全体で算出される場合に限られない。例えば、エネルギ料金は、分散型発電装置20でのガス及び電気等の消費量、及び、熱源機30でのガス及び電気等の消費量の少なくともいずれかに基づいて算出されてもよい。
【0150】
(3-8)
上記実施形態では、
図14に示すように、エネルギ料金として、熱源機30を単独利用した場合の第1エネルギ料金、及び、故障した分散型発電装置20を修理して運転させ、修理した分散型発電装置20の発電運転による熱を熱源機30が利用している場合の第2エネルギ料金が表示部21に表示される。しかし、表示部21に表示されるエネルギ料金は第1エネルギ料金及び第2エネルギ料金に限られず、
図18に示すように、第3エネルギ料金(交換アイコン204、205が選択された場合のエネルギ料金)を含んでいてもよい。また、
図18に示すように修理料金及び第1~第3エネルギ料金に加えて、新しい分散型発電装置20に交換する場合の交換料金、また、新しい分散型発電装置20及び熱源機30に交換する場合の交換料金が表示部21に表示されてもよい。
【0151】
図18では、前述の
図14と同様に、修理料金として例えば約3万円が表示されるとともに、修理アイコン201(第2選択用のアイコン)及び熱源機単独利用アイコン203(第1選択用のアイコン)が表示されている。修理アイコン201が選択されたと仮定した場合、つまり、分散型発電装置20の故障を修理して運転させ、その発電運転による熱を熱源機30及び各種機器40が利用すると仮定した場合の予測の第2エネルギ料金として、約14万円が表示されている。また、熱源機単独利用アイコン203が選択されたと仮定した場合、つまり、分散型発電装置20を修理せずに停止させ、熱源機30を単独利用すると仮定した場合の予測の第1エネルギ料金として、約25万円が表示されている。
【0152】
さらに、
図18では、交換アイコン(第3選択用のアイコン)204、205が表示される。分散型発電装置新規購入アイコン204が選択されたと仮定した場合、つまり、故障が発生した分散型発電装置20から新たな分散型発電装置20に交換すると仮定した場合、そのための交換料金及び予測の第3エネルギ料金として、それぞれ約30万円及び約11万円が表示されている。また、分散型発電装置&熱源機新規購入アイコン205が選択されたと仮定した場合、つまり、故障が発生した分散型発電装置20及び既存の熱源機30から新たな分散型発電装置20及び新たな熱源機30に交換すると仮定した場合、そのための交換料金及び予測の第3エネルギ料金として、それぞれ約40万円及び約10万円が表示されている。
【0153】
交換料金及び第3エネルギ料金の算出方法は、例えば次のように行われる。まず交換料金の算出方法について説明する。
図8の修理会社サーバ70の修理料金表DB70bには、修理料金表に加えて交換料金表が含まれている。交換料金表としては、
図19~
図21が含まれている。
図19では、新しい分散型発電装置20の機種毎に価格が対応付けられている。
図20では、新しい熱源機30の機種毎に価格が対応付けられている。
図21では、故障した分散型発電装置20又は既存の熱源機30の撤去費用と、新しい分散型発電装置20又は新たな熱源機30の設置費用と、見積もり等の工賃とについて、基本料金及び超過時間ごとの料金が定められている。
【0154】
図8のシステムサーバ5の修理料金取得部5aは、分散型発電装置新規購入アイコン204又は分散型発電装置&熱源機新規購入アイコン205が選択された場合の交換料金を、修理会社サーバ70の修理会社制御部70aに要求する。修理会社制御部70aは、修理料金表DB70bの交換料金表に基づいて交換料金を算出し、修理料金取得部5aに送信する。修理料金取得部5aは、修理会社制御部70aから交換料金を取得し、表示制御部13に送信する。表示制御部13は、修理料金取得部5aから交換料金を受信し、制御装置10の表示部21に表示させる。
【0155】
例えば、分散型発電装置新規購入アイコン204が選択され、
図19の機種Bの分散型発電装置20が新たに購入されたとする。また、既存の分散型発電装置20の撤去費用は基本料金に加えて1hの超過時間があり、新たな分散型発電装置20の設置費用は基本料金であり、工賃として基本料金が発生する場合を考える。この場合、
図19及び
図21に基づいて、機種Bの分散型発電装置の価格(25万円)+撤去費用の基本料金(2万円)+撤去における1hの超過料金(5千円)+設置費用の基本料金(2万円)+工賃(5千円)の合計で30万円が、故障が発生した分散型発電装置20から新たな分散型発電装置20に交換する場合の交換料金として算出される。
【0156】
また、例えば、分散型発電装置&熱源機新規購入アイコン205が選択されたとする。新たな分散型発電装置20への交換料金は前述と同様に算出され、例えば30万円として算出されたとする。また、
図20に示す機種αの熱源機30が新たに購入されたとする。また、新たな熱源機30に関連して、既存の熱源機30の撤去費用は基本料金であり、新たな熱源機30の設置費用は基本料金に加えて1hの超過時間があり、工賃として基本料金が発生する場合を考える。この場合、
図20及び
図21に基づいて、機種αの熱源機の価格(5万円)+撤去費用の基本料金(2万円)+設置費用の基本料金(2万円)+設置における1hの超過料金(5千円)+工賃(5千円)の合計で10万円が熱源機30の交換料金として算出される。よって、30万円+10万円の合計40万円が、故障が発生した分散型発電装置20及び既存の熱源機30から新たな分散型発電装置20及び新たな熱源機30に交換する場合の交換料金として算出される。
【0157】
上記構成によれば、ユーザは、新たな分散型発電装置20に交換した場合、又は、新たな分散型発電装置20及び新たな熱源機30に交換した場合における交換料金を把握することができる。
【0158】
次に、第3エネルギ料金の算出方法について説明する。
第3エネルギ料金は、分散型発電装置新規購入アイコン204が選択された場合、つまり、新たな分散型発電装置20が運転され、既存の熱源機30が分散型発電装置20からの熱を利用する場合のエネルギ料金である。また、第3エネルギ料金は、分散型発電装置&熱源機新規購入アイコン205が選択された場合、つまり、新たな分散型発電装置20が運転され、新たな熱源機30が新たな分散型発電装置20からの熱を利用する場合のエネルギ料金である。
【0159】
エネルギ会社9は、前述の通り、エネルギ料金表DB90bに
図10及び
図12に示すエネルギ料金表を記憶している。
図10は、分散型発電装置20を運転させ、熱源機30が分散型発電装置20からの熱を利用する場合における、ガス使用量と第2ガス料金(第2エネルギ料金)との関係を示す第2エネルギ料金表である。
図12は、分散型発電装置20を運転させ、熱源機30が分散型発電装置20からの熱を利用する場合における、電気使用量と第2電気料金(第2エネルギ料金)との関係を示す第2エネルギ料金表である。
【0160】
エネルギ料金取得部5bは、エネルギ使用履歴DB5c内のエネルギ使用履歴と
図10及び
図12の第2エネルギ料金表とを利用し、予測のエネルギ料金として第3エネルギ料金を取得する。第3エネルギ料金の算出方法は、第2エネルギ料金と同様の算出方法であるので説明を省略する。なお、第2エネルギ料金表は、分散型発電装置20を運転させ、熱源機30が分散型発電装置20からの熱を利用する場合の料金表であり、第3エネルギ料金の算出においても流用できる。
【0161】
上記の構成によれば、ユーザは、新たな分散型発電装置20に交換した場合、又は、新たな分散型発電装置20及び新たな熱源機30に交換した場合における第3エネルギ料金を把握することができる。一般的に新たな分散型発電装置20は発電効率が良く、また新たな熱源機30はエネルギ効率が良いため、ガス使用量及び電気使用量を抑制できる。よって、第3エネルギ料金は、経年劣化した分散型発電装置20及び熱源機30を使用した場合のエネルギ料金よりも安くなる。よって、ユーザは、第3エネルギ料金が提示されることで、交換によりこれまでよりもエネルギ料金がどの程度安くなるかを把握することができる。
【0162】
また、修理料金、熱源機30を単独利用した場合の第1エネルギ料金、及び、故障した分散型発電装置20を修理して運転させ、修理した分散型発電装置20の発電運転による熱を熱源機30が利用している場合の第2エネルギ料金、新たな分散型発電装置20及び熱源機30に交換した場合の第3エネルギ料金がユーザに提示される場合には、ユーザは、修理料金、第1~第3エネルギ料金を比較衡量できる。これにより、分散型発電装置20を修理して再利用するのか、分散型発電装置20を停止させ、熱源機30を単独利用するのか、新たな分散型発電装置20に交換するのか、あるいは、新たな分散型発電装置20及び熱源機30に交換するのかを判断でき、ユーザの利便性が向上する。
【0163】
なお、交換料金の取得方法は、これに限定されないが、システムサーバ5の修理料金取得部5aが修理会社サーバ70の修理会社制御部70aに要求してもよいし、修理料金取得部5aが修理会社制御部70aから交換料金表を取得して交換料金を算出してもよいし、システムサーバ5が予め交換料金表を記憶した修理料金表DB70bを有してもよいし、
図7のように構成された制御装置10の修理料金取得部12が修理料金表DB14内の交換料金表に基づいて交換料金を算出してもよい。
【0164】
また、第3エネルギ料金の取得方法は、これに限定されないが、システムサーバ5のエネルギ料金取得部5bがエネルギ会社サーバ90のエネルギ会社制御部90aに要求してもよいし、エネルギ料金取得部5bがエネルギ会社制御部90aからエネルギ料金表を取得して第3エネルギ料金を算出してもよいし、システムサーバ5が予めエネルギ料金表を記憶したエネルギ料金表DB90bを有してもよいし、
図16のように構成された制御装置10のエネルギ料金取得部5bがエネルギ料金表DB90b内のエネルギ料金表に基づいて第3エネルギ料金を算出してもよい。
【0165】
なお、表示部21には、第1~第3エネルギ料金、交換料金の全てが表示されるのではなく、これらのうち少なくとも1つが表示されてもよい。
また、上記では、交換料金は、システムサーバ5の修理料金取得部5aが取得している。しかし、システムサーバ5が別途の交換料金取得部(図示せず)を有しており、この交換料金取得部が交換料金を取得してもよい。
【0166】
〔他の実施形態〕
なお上述の第1及び第2実施形態(各実施形態の変形例を含む、以下同じ)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、各実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能であり、また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
【符号の説明】
【0167】
1 :分散型発電システム
5 :システムサーバ
5a :修理料金取得部
5b :エネルギ料金取得部
7 :修理会社
9 :エネルギ会社
10 :制御装置
11 :故障検出部
12 :修理料金取得部
13 :表示制御部
15 :選択受付部
16 :エネルギ料金取得部
17 :モード切替部
20 :分散型発電装置
30 :熱源機
90 :エネルギ会社サーバ
90a :エネルギ会社制御部
201 :修理アイコン
203 :熱源機単独利用アイコン
14 :修理料金表DB
18 :エネルギ料金表DB
5c :エネルギ使用履歴DB
70b :修理料金表DB
90b :エネルギ料金表DB