(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-27
(45)【発行日】2024-07-05
(54)【発明の名称】薬剤容器
(51)【国際特許分類】
E03D 9/02 20060101AFI20240628BHJP
【FI】
E03D9/02
(21)【出願番号】P 2020138749
(22)【出願日】2020-08-19
【審査請求日】2023-08-02
(73)【特許権者】
【識別番号】000102544
【氏名又は名称】エステー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100089875
【氏名又は名称】野田 茂
(72)【発明者】
【氏名】松村 貴史
【審査官】秋山 斉昭
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/137922(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2011/0138526(US,A1)
【文献】実開昭56-116483(JP,U)
【文献】国際公開第2015/075902(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E03D 9/00-9/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
水洗大便器の便器本体を構成する周壁の上端のリムに吊り掛けられる吊り掛け具に支持され、洗浄水が流される前記周壁の内周面に対向して配置される薬剤容器であって、
前記薬剤容器は、薬剤を収容する収容室が形成された容器本体と、前記容器本体に取り付けられ前記収容室を覆う蓋体とを備え、
前記蓋体に、前記洗浄水を前記薬剤容器の内部に導く入口用開口部と、前記薬剤容器の内部に導かれた前記洗浄水を前記薬剤容器の外部に導く出口用開口部とが設けら
れ、
前記入口用開口部は、前記内周面の周方向に沿って流れる洗浄水を前記薬剤容器の内部に導く入口用側部開口部と、上方からの洗浄水を前記薬剤容器の内部に導く入口用上部開口部を含んで構成さ
れ、
前記薬剤容器、前記容器本体、前記収容室、前記蓋体は、高さと、幅と、前記高さおよび前記幅よりも大きい寸法の長さとを有する細長状を呈し、
前記入口用側部開口部は、前記収容室の長さ方向の一方の端部に対向して設けられた入口用側部第1開口部と、前記収容室の長さ方向の中間部に対向して設けられた入口用側部第2開口部とを含んで構成され、
前記出口用開口部は、前記収容室の長さ方向の他方の端部に対向して設けら
れ、
前記入口用上部開口部は、前記蓋体の長さ方向に間隔をおいて複数設けら
れ、
前記入口用上部開口部は、上方からの洗浄水を前記薬剤容器の内部の長さ方向の半部に導く入口用上部第1開口部と、上方からの洗浄水を前記薬剤容器の内部の長さ方向の残りの半部に導く入口用上部第2開口部とを含んで構成さ
れ、
前記蓋体は、
前記容器本体に取り付けられる外枠壁部と、前記外枠壁部から起立する側面壁部と、前記側面壁部の先端を接続する頂面壁部とを有し、
前記側面壁部は、上方に向いて
前記蓋体の前記長さ方向に延在する上側面壁部と、下方を向いて
前記蓋体の前記長さ方向に延在する下側面壁部とを備え、
前記入口用側部第1開口部は、前記側面壁部と前記頂面壁部とにわたって設けられ、
前記入口用側部第2開口部は、前記頂面壁部に設けられ、
前記入口用上部第1開口部と前記入口用上部第2開口部とは前記上側面壁部に設けられ、
前記出口用開口部は、前記側面壁部と前記頂面壁部とにわたって設けられている、
ことを特徴とする薬剤容器。
【請求項2】
前記収容室は
前記収容室の前記幅方向の一方の端部が開放され前記蓋体で覆われる開口部となっており、
前記吊り下げ具を介して前記薬剤容器が前記リムに吊り掛けられた状態で、
前記薬剤容器の前記幅方向と前記長さ方向はほぼ水平方向に延在すると共に
前記薬剤容器の前記高さ方向は上下方向に延在し、
前記頂面壁部は、前記収容室に対向する内面とその反対に位置する外面とを有し、
前記入口用側部第1開口部と前記入口用側部第2開口部との間に位置する前記頂面壁部の箇所の前記内面および前記下側面壁部の上方に向いた内面は、前記入口用側部第1開口部から流入された洗浄水および前記入口用上部第1開口部から流入された洗浄水を前記収容室の長さ方向の半部に導く内側第1案内面として形成され、
前記入口用側部第2開口部と前記出口用開口部との間に位置する前記頂面壁部の箇所の前記内面および前記下側面壁部の上方に向いた内面は、前記入口用側部第2開口部から流入された洗浄水および前記入口用上部第2開口部から流入された洗浄水を前記収容室の長さ方向の残りの半部に導く内側第2案内面として形成されている、
ことを特徴とする請求項
1記載の薬剤容器。
【請求項3】
前記入口用側部第1開口部と前記入口用側部第2開口部との間に位置する前記頂面壁部の箇所の前記外面は、前記入口用側部第1開口部を乗り越えた洗浄水を前記入口用側部第2開口部から前記収容室の長さ方向の残りの半部に導く外側第1案内面として形成され、
前記入口用側部第2開口
部と前記出口用開口部との間に位置する前記頂面壁部の箇所の前記外面は、前記入口用側部第1開口部および前記入口用側部第2開口部を乗り越えた洗浄水を前記出口用開口部から前記収容室の長さ方向の残りの半部に導く外側第2案内面として形成されている、
ことを特徴とする請求項
2記載の薬剤容器。
【請求項4】
前記蓋体で覆われる前記収容室の前記開口部は、前記容器本体の前記幅方向の一端において、
前記収容室の前記長さ方向および高さ方向の全域にわたって前記収容室を開放している、
ことを特徴とする請求項
2または請求項
3記載の薬剤容器。
【請求項5】
前記収容室を複数に切り離して仕切る仕切り壁が設けられている、
ことを特徴とする請求項1~
4の何れか1項記載の薬剤容器。
【請求項6】
前記薬剤容器を
前記薬剤容器の前記幅方向から見た輪郭は、
前記薬剤容器の前記長さ方向の両端が凸状の流線形を呈している、
ことを特徴とする請求項
1~5の何れか1項記載の薬剤容器。
【請求項7】
前記容器本体と前記蓋体との一方に前記吊り掛け具に係脱可能に結合される結合部が設けられている、
ことを特徴とする請求項1~
6の何れか1項記載の薬剤容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水洗大便器の便器本体の内側で使用される薬剤容器に関する。
【背景技術】
【0002】
水洗大便器では、便器本体の周壁の内周面に水吐出口から洗浄水を吐出させ、周壁の内周面に沿って旋回する洗浄水の旋回流を形成し、この旋回流により周壁の内周面やボウル部の内周面を洗浄するようにしている。あるいは、周壁の内周面の上方の水吐出口から洗浄水を吐出させ、周壁の内周面やボウル部の内周面を洗浄するようにしている。
水洗大便器の便器本体の内側で使用される薬剤供給具は、便器本体を構成する周壁の上端のリムに吊り掛けられる吊り掛け具と、この吊り掛け具で支持された固形薬剤とで構成され、吊り掛け具を介して固形薬剤が便器本体の周壁の内周面に対向して配置される(特許文献1)。
そして、周壁の内周面に洗浄水が吐出されると、洗浄水の一部が固形薬剤に当たり、固形薬剤がその表面から少しずつ溶解し、薬剤を含む洗浄水により周壁の内周面やボウル部の内周面が洗浄される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら従来の薬剤供給具は、吊り掛け具の先部を固形薬剤の内部に埋め込むことで固形薬剤を保持しており、その結果、便器本体の周壁の内周面に固形薬剤がむき出しで配置される。
そのため、特に固形薬剤の容積が減少してくると、固形薬剤と共に吊り掛け具の先部も便器本体内に露出するため、水洗大便器の見栄えが悪く、化粧室内の外観性を高める上で不利があった。
本発明は前記事情に鑑み案出されたものであって、本発明の目的は、薬剤を便器本体内に露出させずに薬剤を便器本体内に配置でき、水洗大便器の見栄えを向上し、化粧室内の外観性を高める上で有利な薬剤容器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述の目的を達成するために、本発明は、水洗大便器の便器本体を構成する周壁の上端のリムに吊り掛けられる吊り掛け具に支持され、洗浄水が流される前記周壁の内周面に対向して配置される薬剤容器であって、前記薬剤容器は、薬剤を収容する収容室が形成された容器本体と、前記容器本体に取り付けられ前記収容室を覆う蓋体とを備え、前記蓋体に、前記洗浄水を前記薬剤容器の内部に導く入口用開口部と、前記薬剤容器の内部に導かれた前記洗浄水を前記薬剤容器の外部に導く出口用開口部とが設けられていることを特徴とする。
また、本発明は、前記入口用開口部は、前記内周面の周方向に沿って流れる洗浄水を前記薬剤容器の内部に導く入口用側部開口部と、上方からの洗浄水を前記薬剤容器の内部に導く入口用上部開口部を含んで構成されていることを特徴とする。
また、本発明は、前記薬剤容器、前記容器本体、前記収容室、前記蓋体は、高さと、幅と、前記高さおよび前記幅よりも大きい寸法の長さとを有する細長状を呈し、前記入口用側部開口部は、前記収容室の長さ方向の一方の端部に対向して設けられた入口用側部第1開口部と、前記収容室の長さ方向の中間部に対向して設けられた入口用側部第2開口部とを含んで構成され、前記出口用開口部は、前記収容室の長さ方向の他方の端部に対向して設けられていることを特徴とする。
また、本発明は、前記入口用上部開口部は、前記蓋体の長さ方向に間隔をおいて複数設けられていることを特徴とする器。
また、本発明は、前記入口用上部開口部は、上方からの洗浄水を前記薬剤容器の内部の長さ方向の半部に導く入口用上部第1開口部と、上方からの洗浄水を前記薬剤容器の内部の長さ方向の残りの半部に導く入口用上部第2開口部とを含んで構成されていることを特徴とする。
また、本発明は、前記蓋体は、前記開口部に取り付けられる外枠壁部と、前記外枠壁部から起立する側面壁部と、前記側面壁部の先端を接続する頂面壁部とを有し、前記側面壁部は、上方に向いて前記長さ方向に延在する上側面壁部と、下方を向いて前記長さ方向に延在する下側面壁部とを備え、前記入口用側部第1開口部は、前記側面壁部と前記頂面壁部とにわたって設けられ、前記入口用側部第2開口部は、前記頂面壁部に設けられ、前記入口用上部第1開口部と前記入口用上部第2開口部とは前記上側面壁部に設けられ、前記出口用開口部は、前記側面壁部と前記頂面壁部とにわたって設けられていることを特徴とする。
また、本発明は、前記収容室は前記幅方向の一方の端部が開放され前記蓋体で覆われる開口部となっており、前記吊り下げ具を介して前記薬剤容器が前記リムに吊り掛けられた状態で、前記幅方向と前記長さ方向はほぼ水平方向に延在すると共に前記高さ方向は上下方向に延在し、前記頂面壁部は、前記収容室に対向する内面とその反対に位置する外面とを有し、前記入口用側部第1開口部と前記入口用側部第2開口部との間に位置する前記頂面壁部の箇所の前記内面および前記下側面壁部の上方に向いた内面は、前記入口用側部第1開口部から流入された洗浄水および前記入口用上部第1開口部から流入された洗浄水を前記収容室の長さ方向の半部に導く内側第1案内面として形成され、前記入口用側部第2開口部と前記出口用開口部との間に位置する前記頂面壁部の箇所の前記内面および前記下側面壁部の上方に向いた内面は、前記入口用側部第2開口部から流入された洗浄水および前記入口用上部第2開口部から流入された洗浄水を前記収容室の長さ方向の残りの半部に導く内側第2案内面として形成されていることを特徴とする。
また、本発明は、前記入口用側部第1開口部と前記入口用側部第2開口部との間に位置する前記頂面壁部の箇所の前記外面は、前記入口用側部第1開口部を乗り越えた洗浄水を前記入口用側部第2開口部から前記収容室の長さ方向の残りの半部に導く外側第1案内面として形成され、前記入口用側部第2開口と前記出口用開口部との間に位置する前記頂面壁部の箇所の前記外面は、前記入口用側部第1開口部および前記入口用側部第2開口部を乗り越えた洗浄水を前記出口用開口部から前記収容室の長さ方向の残りの半部に導く外側第2案内面として形成されていることを特徴とする。
また、本発明は前記蓋体で覆われる前記収容室の前記開口部は、前記容器本体の前記幅方向の一端において、前記長さ方向および高さ方向の全域にわたって前記収容室を開放していることを特徴とする。
また、本発明は、前記収容室を複数に切り離して仕切る仕切り壁が設けられていることを特徴とする。
また、本発明は、前記薬剤容器を前記幅方向から見た輪郭は、前記長さ方向の両端が凸状の流線形を呈していることを特徴とする。
また、本発明は、前記容器本体と前記蓋体との一方に前記吊り掛け具に係脱可能に結合される結合部が設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、洗浄水は入口用開口部から薬剤容器の内部に導かれ、薬剤容器の内部で薬剤に接触し、溶けでた薬剤を含む洗浄水は出口用開口部から便器本体の周壁の内周面に戻され、薬剤を含む洗浄水により洗浄効果や除菌効果が発揮される。
そして、薬剤は薬剤容器の内部に収容され外部から隠され、従来のように便器本体の周壁の内周面に薬剤がむき出しで配置されることはないので、水洗大便器の見栄えもよく、化粧室内の外観性を高める上で有利となる。
また、入口用開口部は、入口用側部開口部と入口用上部開口部とを含んで構成されているので、薬剤容器を、便器本体の周壁の内周面の周方向に沿って洗浄水を流す洗浄方式と、周壁の内周面の上方から洗浄水を流す洗浄方式との双方の洗浄方式の水洗大便器に適用でき、薬剤容器の汎用性を高め、薬剤容器の実用的価値を高める上で有利となる。
また、便器本体の周壁の内周面の周方向に沿って洗浄水を流す洗浄方式の水洗大便器において、薬剤容器は細長状を呈しているので洗浄水に対する容器本体の抵抗が少ない。
そのため、周壁の内周面に対する薬剤容器の当初の位置、姿勢を長期にわたって維持する上で有利となり、溶けでた薬剤を含む洗浄水により便器本体の周壁の内周面を含むボウル部の内周面を効果的に洗浄する上で有利となる。
また、入口用側部開口部は、収容室の長さ方向の一方の端部に対向して設けられた入口用側部第1開口部と、収容室の長さ方向の中間部に対向して設けられた入口用側部第2開口部とを含んで構成され、出口用開口部は、収容室の長さ方向の他方の端部に対向して設けられているので、便器本体の周壁の内周面の周方向に沿って洗浄水を流す洗浄方式の水洗大便器において、洗浄水が効率良く薬剤容器の内部に入って収容室に収容された薬剤に効率良く接触し、溶けた薬剤を含む洗浄水が出口用開口部から周壁の内周面に効率良く戻される。
したがって、溶けでた薬剤を含む洗浄水により便器本体の周壁の内周面を含むボウル部の内周面を効果的に洗浄する上で有利となる。
また、入口用上部開口部は、蓋体の長さ方向に間隔をおいて複数設けられているので、周壁の内周面の上方から洗浄水を流す洗浄方式の水洗大便器では、上方からより多くの洗浄水を薬剤容器の内部に導く上で有利となり、溶けでた薬剤を含む洗浄水により周壁の内周面を含むボウル部の内周面の洗浄を効率良く行なう上で有利となる。
また、入口用上部開口部は、上方からの洗浄水を薬剤容器の内部の長さ方向の半部に導く入口用上部第1開口部と、上方からの洗浄水を薬剤容器の内部の長さ方向の残りの半部に導く入口用上部第2開口部とを含んで構成されているので、周壁の内周面の上方から洗浄水を流す洗浄方式の水洗大便器では、収容室に収容された薬剤に洗浄水を効率良く接触させることができ、溶けでた薬剤を含む洗浄水により周壁の内周面を含むボウル部の内周面の洗浄を効率良く行なう上で有利となる。
また、入口用側部第1開口部は、側面壁部と頂面壁部とにわたって設けられ、入口用側部第2開口部は、頂面壁部に設けられているので、周壁の内周面の周方向に沿って洗浄水を流す洗浄方式の水洗大便器では、より多くの洗浄水を薬剤容器の内部に導く上で有利となり、出口用開口部は、側面壁部と頂面壁部とにわたって設けられているので、溶けた薬剤を含む洗浄水を薬剤容器の外部に効率良く排出する上で有利となり、溶けでた薬剤を含む洗浄水により周壁の内周面を含むボウル部の内周面の洗浄を効率良く行なう上で有利となる。
また、入口用上部開口部は、上方を向いた上側面壁部に設けられているので、周壁の内周面の上方から洗浄水を流す洗浄方式の水洗大便器では、上方からより多くの洗浄水を薬剤容器の内部に導く上で有利となり、溶けでた薬剤を含む洗浄水により周壁の内周面を含むボウル部の内周面の洗浄を効率良く行なう上で有利となる。
また、便器本体の周壁の内周面の周方向に沿って洗浄水を流す洗浄方式と、周壁の内周面の上方から洗浄水を流す洗浄方式との双方の洗浄方式の水洗大便器において、収容室の幅方向の端部に開口部が設けられ、第1頂面壁部の内面と、入口用側部第1開口部と入口用側部第2開口部との間に位置する箇所の下側面壁部の内面は、内側第1案内面として形成され、また、第2頂面壁部の内面と、入口用側部第2開口部と出口用開口部との間に位置する箇所の下側面壁部の内面は、内側第2案内面として形成されているので、入口用側部第1開口部、入口用側部第2開口部、または入口用上部第1開口部、入口用上部第2開口部から薬剤容器の内部に入った洗浄水を第1収容室の長さ方向の半部と残りの半部とに導き、多くの洗浄水を薬剤に接触させ、溶けでた薬剤を含む多くの洗浄水により周壁の内周面を含むボウル部の内周面の洗浄を効率良く行なう上で有利となる。
また、周壁の内周面の周方向に沿って洗浄水を流す洗浄方式の水洗大便器において、入口用側部第1開口部と入口用側部第2開口部との間に位置する頂面壁部の箇所の外面は、外側第1案内面を含んで形成され、入口用側部第2開口部と出口用開口部との間に位置する頂面壁部の箇所の外面は、外側第2案内面を含んで形成されているので、周壁の内周面の周方向に流れる洗浄水を収容室の長さ方向の残りの半部に効果的に導くことができ、収容室の長さ方向の残りの半部に収容された薬剤に多くの洗浄水を接触させ、溶けでた薬剤を含む多くの洗浄水により周壁の内周面を含むボウル部の内周面の洗浄を効率良く行なう上で有利となる。
また、便器本体の周壁の内周面の周方向に沿って洗浄水を流す洗浄方式と、周壁の内周面の上方から洗浄水を流す洗浄方式との双方の洗浄方式の水洗大便器において、収容室の開口部は、容器本体の幅方向の一端において、長さ方向および高さ方向の全域にわたって収容室を開放しているので、薬剤容器の内部に導かれた洗浄水に対する薬剤の接触面積を大きく確保でき、薬剤を洗浄水に効率的に溶かす上で有利となり、薬剤を含む多くの洗浄水により周壁の内周面を含むボウル部の内周面の洗浄を効率良く行なう上で有利となる。
また、収容室の内部を複数に切り離す仕切り壁が設けられているので、水に溶けた後は混合されても互いの効力を発揮するものの、水に溶ける前に薬剤どうしが直接混合すると互いの成分によって効力が落ちてしまうような薬剤効果の異なる薬剤を用いることが可能となり、例えば、洗浄用の薬剤と除菌用の薬剤とを同時に使用でき、洗浄と除菌に関して高い効果を得ることができる。
また、便器本体を構成する周壁の内周面の周方向に沿って洗浄水を流す洗浄方式の水洗大便器において、薬剤容器を幅方向から見た輪郭は、長さ方向の両端が凸状の流線形を呈しているので、洗浄水の旋回流に対する薬剤容器の抵抗は少なく、薬剤容器の箇所での洗浄水の跳ね上がりを抑制でき、また、洗浄水に対する薬剤容器の抵抗が少ないため、周壁の内周面に対する薬剤容器の当初の位置、姿勢を長期にわたって維持する上で有利となり、薬剤を含む洗浄水により便器本体の周壁の内周面を含むボウル部の内周面を効果的に洗浄する上で有利となる。
また、容器本体と蓋体との一方に吊り掛け具に係脱可能に結合される結合部が設けられているので、吊り掛け具を用いて周壁の内周面に薬剤容器を簡単に対向させて配置でき、薬剤容器の使いやすさを向上する上で有利となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】薬剤容器の説明図で、(A)は平面図、(B)は正面図、(C)は底面図である。
【
図2】(A)は
図1(B)のA矢視図、(B)は
図1(B)のB矢視図である。
【
図3】容器本体の説明図で、(A)は正面図、(B)は平面図、(C)は側面図、(D)は斜視図、(E)は薬剤が収容された状態の側面断面図である。
【
図4】蓋体の説明図で、(A)は正面図、(B)は平面図、(C)は底面図である。
【
図5】蓋体の説明図で、(A)は
図1(A)のA矢視図、(B)は
図1(A)のB矢視図、(D)は
図1(C)のC矢視図である。
【
図6】蓋体の説明図で、(A)~(F)は
図4(A)のAA断面図、BB断面図、CC断面図、DD断面図、EE断面図、FF断面図である。
【
図7】蓋体の説明図で、(G)~(L)は
図4(A)のGG断面図、HH断面図、II断面図、JJ断面図、KK断面図、LL断面図である。
【
図8】薬剤容器の使用状態の説明図で、(A)は薬剤容器を洗浄水の上流側から見た側面図、(B)は薬剤容器を洗浄水の下流側から見た側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本実施の形態について図面を参照して説明する。
図8(A)、(B)に示すように、薬剤容器10は、水洗大便器の便器本体を構成する周壁12の上端のリム1202に吊り掛けられる吊り掛け具14で支持され、周壁12の内周面1204に対向して配置されるものである。
図1、
図2に示すように、薬剤容器10は、薬剤D(
図3(E)参照)を収容する収容室16が形成された容器本体18と、容器本体18に取り付けられ収容室16を覆う蓋体20とを備えている。
吊り掛け具14や容器本体18、蓋体20には、合成樹脂や金属など従来公知の様々な材料が採用可能である。
【0009】
図3に示すように、容器本体18は、高さH1と、幅W1と、高さH1および幅W1よりも大きい寸法の長さL1とを有し、薄い肉厚で均一の厚さの壁部で形成されている。
図8に示すように、容器本体18は、高さH1方向をほぼ上下方向に向けて、また、後述する開口部1810が設けられた幅W1方向の端部を便器本体の周壁12の内周面1204に対向させ、幅W1方向と長さL1方向をほぼ水平方向に向けて使用される。
図3に示すように、容器本体18は、高さH1方向において互いに対向しそれらの内側に収容室16が形成される上面壁部1802と下面壁部1804とを含んで構成されている。
なお、
図3(C)において符号1806は、上面壁部1802の先端と下面壁部1804との先端が接合されて形成された稜線を示している。
【0010】
収容室16は、上面壁部1802と下面壁部1804の内側に形成され、すなわち、上面壁部1802の内面と下面壁部1804の内面間に形成され、容器本体18の高さH1方向、幅W1方向、長さL1方向の全域にわたって設けられている。
したがって、収容室16は、容器本体18の高さH1、幅W1、長さL1に対応する高さ、幅、長さを有している。
容器本体18の幅W1方向の一端に開口部1810が設けられ、開口部1810は、容器本体18の幅W1方向の一端において、収容室16の長さ方向および高さ方向の全域にわたって収容室16を開放している。
したがって、収容室18に収容された薬剤Dは、開口部1810を介して薬剤容器10の内部に多くの部分が露出する。
【0011】
また、収容室16内部を複数に仕切る仕切り壁1812が設けられている。
仕切り壁1812は収容室16の内面から開口部1810まで延在している。
仕切り壁1812の数は複数でもよいが、本実施の形態では単一で、仕切り壁1812は、収容室16の長さ方向の中央で、幅方向および高さ方向の全長にわたって収容室16内を延在し、収容室16を2分している。
図3(A)、(B)、(D)に示すように、容器本体18の幅W1方向の一端は、長さL1方向の全長にわたって幅W1方向と直交する単一の仮想平面上に位置し、仕切り壁1812の端部もこの仮想平面上に位置し、言い換えると、仕切り壁1812は収容室16の内面から開口部1810まで延在している。
したがって、収容室16は仕切り壁1812により第1収容室16Aと第2収容室16Bとに分断され、言い換えると、第1収容室16Aと第2収容室16Bとは完全に切り離されている。
【0012】
上面壁部1802の外面には、吊り掛け具14が係脱可能に結合する結合部1820が設けられている。結合部1820は矩形孔を含んで形成され、結合部1820は蓋体20に設けられていてもよい。
また、上面壁部1802の外面と下面壁部1804の外面の開口部1810側の縁部に、蓋体20との係脱を行なうための係止突起1822が容器本体18の長さ方向に間隔をおいて2つ設けられている。
【0013】
図3(A)に示すように、容器本体18を幅W1方向から見ると、長さL1方向の両端が凸状で長さL1方向の全長にわたり細長の流線形を呈している。
図3(B)に示すように、容器本体18の幅W1は、長さL1方向の中央から長さL1方向に沿って離れるにつれて小さくなるように形成されている。
より詳細には、容器本体18の幅W1は、容器本体18の長さL1方向の中央から長さL1のほぼ1/3程度までは、中央から離れるにつれて次第に小さくなる寸法で形成され、長さL1方向の中央から長さL1のほぼ1/3程度よりも離れると、離れるにつれて急激に小さくなる寸法で形成されている。
図3(A)に示すように、容器本体18の幅W1方向から見た高さH1は、長さL1方向の中央から長さL1方向に沿って離れるにつれて小さくなるように形成されている。
より詳細には、容器本体18の幅W1方向から見た高さH1は、容器本体18の長さL1方向の中央から長さL1のほぼ1/3程度までは、中央から離れるにつれて次第に小さくなる寸法で形成され、長さL1方向の中央から長さL1のほぼ1/3程度よりも離れると、離れるにつれて急激に小さくなる寸法で形成されている。
図3(C)に示すように、容器本体18の長さL1方向から見た高さH1は、容器本体18の幅W1方向の一端から他端に向かうにつれて小さくなる寸法で形成されている。
より詳細には、容器本体18の長さL1方向から見た高さH1は、容器本体18の幅W1方向の一端から幅W1方向の中央までは、容器本体18の幅W1方向の一端から離れるにつれて次第に小さくなる寸法で形成され、中央から更に離れると、離れるにつれて急激に小さくなる寸法で形成されている。
【0014】
薬剤Dは仕切り壁1812により分断された第1収容室16Aと第2収容室16Bにそれぞれ収容され、洗浄水に接触することで徐々に溶解するものが用いられている。
薬剤Dは、洗浄用、除菌用、汚れ付着防止用、臭気消臭用、芳香用などのものが使用され、固形であり、第1収容室16Aと第2収容室16Bにそれぞれ充填されている。
このように仕切り壁1812により収容室16の内部を分断することで、効果の異なる薬剤Dを用いることが可能となる。すなわち、水に溶けた後は混合されても互いの効力を発揮するものの、水に溶ける前に薬剤Dどうしが直接混合すると互いの成分によって効力が落ちてしまうような薬剤効果の異なる薬剤Dを用いることが可能となり、例えば、洗浄用の薬剤Dと除菌用の薬剤Dとを同時に使用でき、洗浄と除菌に関して高い効果を得ることができる。
また、効果の異なる薬剤Dを着色し、分けて収容することで、それぞれの薬剤Dによって効果が発揮されるという効果感や使用感を、見た目にも発揮させることが可能となる。
なお、仕切り壁1812の個数や延在方向は任意であり、要するに、使用時に、水との接触により徐々に薬剤Dが溶解するように設けられれば良い。
【0015】
蓋体20は、収容室16に収容された薬剤Dを隠すと共に、洗浄水を薬剤容器10の内部の収容室16に導き薬剤Dに接触させるためのものである。
蓋体20は、開口部1810を覆うように容器本体18に係脱可能に取り付けられ、蓋体20が容器本体18に取り付けられた状態で、
図6(B)、
図7(H)に示すように、容器本体18の収容室16に収容された薬剤Dの表面と蓋体20の内面との間に、あるいは、収容室16の内面と、薬剤Dの表面と、蓋体20の内面との間に洗浄水を取り入れるための空間部Sが形成される。
図4に示すように、蓋体20は、容器本体18の幅W1方向に沿った幅W2と、高さH1方向に沿った高さH2と、長さL1方向に沿った長さL2とを有している。
図8に示すように、蓋体20も容器本体18と同様に周壁12の内側で高さH2方向をほぼ上下方向に向けて、幅W2方向と長さL2方向をほぼ水平方向に向けて使用される。
蓋体20に、洗浄水を薬剤容器10の内部に導く入口用開口部22と、薬剤容器18の内部に導かれた洗浄水を薬剤容器10の外部に導く出口用開口部26とが設けられている。
【0016】
入口用開口部22は、周壁12の内周面1204の周方向に沿って流れる洗浄水を空間部Sに導く、すなわち薬剤容器10の内部に導く入口用側部開口部24と、上方からの洗浄水を薬剤容器10の内部に導く入口用上部開口部28とを含んで構成されている。
本実施の形態では、入口用側部開口部24は、収容室16の長さ方向の一方の端部、すなわち第1収容室16Aの長さ方向の端部に対向して設けられた入口用側部第1開口部24Aと、収容室16の長さ方向の中間部に対向して設けられた入口用側部第2開口部24Bとを含んで構成されている。
出口用開口部26は、収容室16の長さ方向の他方の端部、すなわち、第2収容室16Bの長さ方向の端部に対向して設けられている。
【0017】
また、蓋体20に、上方からの洗浄水を収容室16に導く入口用上部開口部28が設けられている。
入口用上部開口部28は、蓋体20の長さL2方向に間隔をおいて複数設けられ、本実施の形態では、上方からの洗浄水を薬剤容器12の内部の長さ方向の半部に導く入口用上部第1開口部28Aと、上方からの洗浄水を薬剤容器12の内部の長さ方向の残りの半部に導く入口用上部第2開口部28Bとの2つが設けられている。
【0018】
図4、
図5に示すように、蓋体20は、開口部1810に着脱可能に取り付けられる外枠壁部30と、外枠壁部30から起立する側面壁部32と、側面壁部32の先端を接続する頂面壁部34とを有している。
図5(C)に示すように、外枠壁部30は、開口部1810が位置する容器本体18の幅方向の一端がその内側に入る枠状に形成され、外側壁部30の幅方向の一端は、
図6(B)、
図7(H)に示すように、容器本体18の幅方向の一端が挿入される被挿入部3001となっている。
被挿入部3001の内面は、被挿入部3001に容器本体18の幅方向の一端が挿入された状態で、容器本体18に対して隙間なく結合されるように、容器本体18の幅方向の一端に対応した形状で形成され、したがって、外枠壁部30を含んだ蓋体20全体をその幅W2方向から見ると、容器本体18と同様に細長の流線形を呈している。
【0019】
外枠壁部30は、蓋体20の長さL2方向の両端に位置する湾曲壁部30Aと、両端の湾曲壁部30Aを接続する上外枠壁部30Bと、下外枠壁部30Cとを有している。
図4(A)に示すように、両端の湾曲壁部30Aは、蓋体20の長さL2方向に外側に凸状に湾曲して設けられている。
図4(B)、(C)、
図5(C)に示すように、上外枠壁部30Bと下外枠壁部30Cには、容器本体18の係止突起1822が係脱する係脱孔3002が形成され、係止突起1822が係脱孔3002に係合することで、
図1、
図2に示すように、蓋体20が容器本体18に結合され取り付けられる。
【0020】
図4(B)に示すように、側面壁部32は、一方の湾曲壁部30A寄りの上外枠壁部30Bの箇所から他方の湾曲壁部30A寄りの上外枠壁部30Bまで起立し上方に向いた上側面壁部32Aと、
図4(C)に示すように、一方の湾曲壁部30A寄りの下外枠壁部30Cの箇所から他方の湾曲壁部30A寄りの下外枠壁部30Cまで起立し下方に向いた下側面壁部32Bとを備えている。
図6(A)、
図7(G)に示すように、下側面壁部32Bの上方を向いた面は、下側面壁部32Bが薬剤容器10の内部に対向する内面3202となっている。
【0021】
図4(A)に示すように、蓋体20の幅W2方向に沿った上側面壁部32Aの幅W3は、一方の湾曲壁部30A寄りの上外枠壁部30Bの箇所から次第に大きくなり、入口用側部第1開口部24Aと入口用側部第2開口部24Bとの間ではほぼ等しい寸法で形成され、入口用側部第2開口部24Bを過ぎると出口用開口部26に至るにつれて次第に小さくなる寸法で形成されている。
図4(C)に示すように、蓋体20の幅W2方向に沿った下側面壁部32Bの幅W4は、一方の湾曲壁部30A寄りの下外枠壁部30Cの箇所から上側面壁部32Aと同じ傾斜で次第に大きくなり、入口用側部第1開口部24Aと入口用側部第2開口部24Bとの間ではほぼ等しい寸法で形成され、入口用側部第2開口部24Bを過ぎると出口用開口部26に至るにつれて次第に小さくなる寸法で形成され、この傾斜は上側面壁部32Aの傾斜に比べて緩く、傾斜の始点は上側面壁部32Aの始点に比べて入口用側部第2開口部24B寄りに位置し、傾斜の終点は上側面壁部32Aの傾斜の終点と同様である。
【0022】
上方からの洗浄水を収容室16に導く入口用上部開口部28は、上側面壁部32Aに設けられている。
水洗大便器の洗浄方式として、便器本体を構成する周壁12の内周面1204の周方向に沿って洗浄水を流す方式と、周壁12の内周面1204の上方から洗浄水を流す方式とがあり、本実施の形態の薬剤容器10は双方の方式に対応させたものである。
【0023】
頂面壁部34は、上側面壁部32Aの先端と下側面壁部32Bの先端を接続しており、蓋体20が容器本体18に取り付けられた状態で、頂面壁部34は収容室16から離れた箇所に位置している。
図4(A)に示すように、蓋体20の長さ方向L2方向に沿った頂面壁部34の長さ方向の両端に入口用側部第1開口部24Aと出口用開口部26とが設けられ、頂面壁部34の長さ方向の中間部に入口用側部第2開口部24Bが設けられ、この入口用側部第2開口部24Bにより頂面壁部34は、入口用側部第1開口部24A側に位置する第1頂面壁部34Aと、出口用開口部26側に位置する第2頂面壁部34Bとに分断されている。
図4(A)、
図5(A)に示すように、第1頂面壁部34Aの長さ方向の一方の端部と、上側面壁部32Aの長さ方向の一方の端部と、下側面壁部32Bの長さ方向の一方の端部と、一方の湾曲壁部30Aとにより入口用側部第1開口部24Aが形成されている。
すなわち、入口用側部第1開口部24Aは、側面壁部32と頂面壁部34とにわたって設けられている。
【0024】
また、
図4(A)に示すように、第1頂面壁部34Aの長さ方向の他方の端部と、第2頂面壁部34Bの長さ方向の他方の端部と、それらの間に位置する上側面壁部32Aの箇所および下側面壁部32Bの箇所とより入口用側部第2開口部24Bが形成されている。
すなわち、入口用側部第2開口部24Bは、頂面壁部34に設けられている。
また、
図4(A)、(B)、(C)に示すように、第2頂面壁部34Bの長さ方向の他方の端部と、上側面壁部32Aの長さ方向の他方の端部と、下側面壁部32Bの長さ方向の他方の端部と、他方の湾曲壁部30Aとにより出口用開口部26が形成されている。
すなわち、出口用開口部26は、側面壁部32と頂面壁部34とにわたって設けられている。
【0025】
図6(B)に示すように、蓋体20が容器本体18に取り付けられた状態で、第1頂面壁部34Aは、収容室16から離れた箇所に位置して収容室16に対向し、言い換えると、収容室16に充填された薬剤Dから離れた箇所に位置し薬剤Dに対向する内面3402と、薬剤容器10の外部に位置する外面3404とを有している。
また、
図7(H)に示すように、蓋体20が容器本体18に取り付けられた状態で、第2頂面壁部34Bは、第1頂面壁部34Aと同様に、収容室16に充填された薬剤Dから離れた箇所に位置し薬剤Dに対向する内面3412と、薬剤容器10の外部に位置する外面3414とを有している。
【0026】
第1頂面壁部34Aの内面3402および入口用側部第1開口部24Aと入口用側部第2開口部24Bとの間に位置する下側面壁部32Bの上方に向いた内面3202は、
図6(A)~(F)に示すように、入口用側部第1開口部24Aから流入された洗浄水および入口用上部第1開口部28Aから流入された洗浄水を、第1収容室16Aに導く内側第1案内面36として形成されている。
すなわち、内側第1案内面36は、
図6(A)に示すように、入口用側部第1開口部24A付近では上外枠壁部30Bの端部と下外枠壁部30Cの端部から大きく離れ、入口用側部第1開口部24Aの開口面積を大きく確保している。
そして、内側第1案内面36は、入口用上部第1開口部28Aが位置する箇所では
図6(B)~(F)に示すように、入口用側部第1開口部24Aから流入した周壁12の内周面1204の周方向に流れる洗浄水を第1収容室16Aに導き、かつ、入口用上部第1開口部28Aから流入した上方からの洗浄水を第1収容室16Aに導く湾曲面を含んで形成されている。
すなわち、内側第1案内面36は、出口用開口部26に近づくにつれ収容室16側に近づき、かつ、下方に位置するほど収容室16に近づく傾斜の湾曲面で設けられている。なお、
図6(E)、(F)では、内側第1案内面36は直線を含んで示されているが、内側第1案内面36は容器本体18の長さL方向に沿って湾曲している。
【0027】
第1頂面壁部34Aの外面3404は、
図6(B)~(F)に示すように、周壁12の内周面1204の周方向に流れる洗浄水で入口用側部第1開口部24Aに流入されず入口用側部第1開口部24Aを乗り越えた洗浄水を入口用側部第2開口部24Bから収容室16に導く外側第1案内面38を含んで形成されている。
すなわち、第1頂面壁部34Aの外面3404の下部に、
図6(B)、(C)、(D)に示すように、収容室16側に窪む湾曲面からなる外側第1案内面38がその幅と深さを入口用側部第2開口部24Bに近づくにつれて大きく形成され、
図6(F)に示すように、入口用側部第2開口部24Bの近傍では、外側第1案内面38は上側面壁部32Aの先端から下外枠壁部30Cに至り、薬剤容器10の外部で上方に向いた下側面壁部32Bの上面3204を含んで構成されている。
すなわち、外側第1案内面38は、出口用開口部26に近づくにつれ収容室16側に近づき、かつ、下方に位置するほど収容室16に近づく傾斜の湾曲面を含んで形成されている。なお、
図6(E)、(F)では、第1頂面壁部34Aの外面3404を構成する外側第1案内面38は直線で示されているが、外側第1案内面38は容器本体18の長さL方向に沿って湾曲している。
【0028】
第2頂面壁部34Bの内面3412および入口用側部第2開口部24Bと出口用開口部26との間に位置する下側面壁部32Bの上方に向いた内面3202は、
図7(G)~(L)に示すように、入口用側部第2開口部24Bから流入された洗浄水および入口用上部第2開口部28Bから流入された洗浄水を第2収容室16Bに導く内側第2案内面40として形成されている。
すなわち、内側第2案内面40は、
図7(G)に示すように、入口用側部第2開口部24B付近では上外枠壁部30Bの端部と下外枠壁部30Cの端部から大きく離れ、入口用側部第2開口部24Bの開口面積を大きく確保している。
そして、入口用上部第2開口部28Bが位置する箇所では内側第2案内面40は、
図7(H)~(L)に示すように、入口用側部第2開口部24Bから流入した周壁12の内周面1204の周方向に流れる洗浄水を第2収容室16Bに導き、かつ、入口用上部第2開口部28Bから流入した上方からの洗浄水を第2収容室16Bに導く湾曲面を含んで形成されている。
すなわち、内側第2案内面40は、出口用開口部26に近づくにつれ収容室16側に近づき、かつ、下方に位置するほど収容室16に近づく傾斜の湾曲面を含んで設けられている。なお、
図7(K)、(L)では、内側第2案内面40が直線を含んで示されているが、内側第2案内面40は容器本体18の長さL方向に沿って湾曲している。
【0029】
第2頂面壁部34Bの外面3414は、
図7(H)~(L)に示すように、入口用側部第1開口部24Aおよび入口用側部第2開口部24Bを乗り越えた洗浄水を出口用開口部26から収容室16に導く外側第2案内面42を含んで形成されている。
すなわち、第2頂面壁部34Bの外面3414の下部に、
図7(H)、(I)、(J)に示すように、収容室16側に窪む湾曲面からなる外側第2案内面42がその幅と深さを出口用開口部26に近づくにつれて大きく形成され、
図7(K)、(L)に示すように、出口用開口部26の近傍では、外側第2案内面42は上側面壁部32Aの先端から下外枠壁部30Cに至に至り、薬剤容器10の外部で上方に向いた下側面壁部32Bの上面3204を含んで構成されている。
すなわち、外側第2案内面42は、出口用開口部26に近づくにつれ収容室16側に近づき、かつ、下方に位置するほど収容室16に近づく傾斜の湾曲面を含んで形成されている。なお、
図7(K)、(L)では、第2頂面壁部34Bの外面3414を構成する外側第2案内面42が直線を含んで示されているが、外側第2案内面42は容器本体18の長さL方向に沿って湾曲している。
【0030】
次に、本実施の形態の薬剤容器10の使用方法、作用、効果について説明する。
図8(A)、(B)に示すように、収容室16に薬剤Dが充填された薬剤容器10は、吊り掛け具14により便器本体の内側で頂面壁部34を周壁12の内周面1204に対向させ、容器本体18、蓋体20の高さH1、H2方向を上下方向に向け、幅W1,W2方向を水平方向に向け、長さL1、L2方向を水平方向に向けて配置される。
【0031】
便器本体を構成する周壁12の内周面1204の周方向に沿って洗浄水を流す洗浄方式の水洗大便器では、周壁12の内周面1204に水吐出口から洗浄水が吐出されると、この洗浄水は周壁12の内周面1204に沿って旋回する旋回流を形成する。
そして、旋回流を構成する洗浄水の一部は入口用側部第1開口部24Aから薬剤容器10の内部に流入し、内側第1案内面36により第1収容室16Aに案内され、第1収容室16Aに収容された薬剤Dに接触する。
また、薬剤容器10の内部で仕切り壁1812を乗り越えた洗浄水は、内側第2案内面38により第2収容室16Bに案内され、第2収容室16Bに収容された薬剤Dに接触する。
同時に、入口用側部第1開口部24Aを乗り越えた洗浄水の一部が外側第1案内面38により入口用側部第2開口部24Bに案内され、入口用側部第2開口部24Bから薬剤容器10の内部に流入し、内側第2案内面38により第2収容室16Bに案内され、第2収容室16Bに収容された薬剤Dに接触する。
また同時に、入口用側部第1開口部24Aと入口用側部第2開口部24Bを乗り越えた洗浄水の一部が外側第2案内面42により出口用開口部26に案内され、出口用開口部26から薬剤容器10の内部に流入し、第2収容室16Bに収容された薬剤Dに接触する。
このように洗浄水が薬剤Dに接触することで薬剤Dは少しずつ溶解し、溶けでた薬剤Dを含む洗浄水は出口用開口部26から周壁12の内周面1204に戻され、旋回流に合流して内周面を旋回する。
したがって、収容室16に収容された薬剤Dは、洗浄水により徐々に溶かされ、洗浄水と共に周壁12の内周面1204を含むボウル部の内周面を洗浄し、洗浄効果や除菌効果が発揮される。
【0032】
便器本体を構成する周壁12の内周面1204の上方から洗浄水を流す洗浄方式の水洗大便器では、上方から洗浄水が吐出されると、この洗浄水の一部は入口用上部第1開口部28Aから薬剤容器10の内部に流入し、内側第1案内面36により第1収容室16Aに案内され、第1収容室16Aに収容された薬剤Dに接触する。
同時に、上方からの洗浄水の一部は入口用上部第2開口部28Bから薬剤容器10の内部に流入し、内側第2案内面38により第2収容室16Bに案内され、第2収容室16Bに収容された薬剤Dに接触する。
このように洗浄水が薬剤Dに接触することで薬剤Dは少しずつ溶解し、溶けでた薬剤Dを含む洗浄水は、入口用側部第1開口部24A、入口用側部第2開口部24B、出口用開口部26を通って周壁12の内周面1204に戻され、周壁12の内周面1204を含むボウル部の内周面を洗浄する。
すなわち、この場合には、入口用側部第1開口部24Aと入口用側部第2開口部24Bは、出口用開口部26と同様に、薬剤容器10の内部に入った洗浄水を薬剤容器10の外部に排出する排出口として機能する。
したがって、壁12の内周面1204の上方から洗浄水を流す洗浄方式の水洗大便器においても、薬剤Dを含む洗浄水により周壁12の内周面1204を含むボウル部の内周面を洗浄し、洗浄効果や除菌効果が発揮される。
【0033】
したがって、本実施の形態によれば、薬剤Dは薬剤容器10の内部に収容され外部から隠され、従来のように便器本体を構成する周壁12の内周面1204に薬剤Dがむき出しで配置されることはないので、水洗大便器の見栄えもよく、化粧室内の外観性を高める上で有利となる。
また、入口用開口部22は、入口用側部開口部24と入口用上部開口部28とを含んで構成されているので、薬剤容器10を、周壁12の内周面1204の周方向に沿って洗浄水を流す洗浄方式と、周壁12の内周面1204の上方から洗浄水を流す洗浄方式との双方の洗浄方式の水洗大便器に適用でき、薬剤容器10の汎用性を高め、薬剤容器の実用的価値を高める上で有利となる。
【0034】
また、便器本体を構成する周壁12の内周面1204の周方向に沿って洗浄水を流す洗浄方式の水洗大便器では、洗浄水は入口用開口部22から薬剤容器10の内部に導かれ、薬剤容器10の内部で薬剤Dに接触し、溶けでた薬剤Dを含む洗浄水は出口用開口部26から周壁12の内周面1204に戻され、薬剤Dを含む洗浄水により洗浄効果や除菌効果が発揮される。
また、薬剤容器10は細長状を呈しているので、周壁12の内周面1204の周方向に沿って流れる洗浄水に対する容器本体18の抵抗が少ない。
そのため、周壁12の内周面1204に対する薬剤容器10の当初の位置、姿勢を長期にわたって維持する上で有利となり、薬剤Dを含む旋回流により便器本体の周壁12の内周面1204、ボウル部を効果的に洗浄する上で有利となる。
【0035】
また、入口用側部開口部24は、収容室16の長さ方向の一方の端部に対向して設けられた入口用側部第1開口部24Aと、収容室16の長さ方向の中間部に対向して設けられた入口用側部第2開口部24Bとを含んで構成され、出口用開口部26は、収容室16の長さ方向の他方の端部に対向して設けられているので、洗浄水が効率良く薬剤容器10の内部に入って収容室16に収容された薬剤Dに効率良く接触し、溶けた薬剤Dを含む洗浄水が出口用開口部26から内周面に効率良く戻される。
したがって、薬剤Dを含む洗浄水により便器本体の周壁12の内周面1204、ボウル部を効果的に洗浄する上で有利となる。
【0036】
また、周壁12の内周面1204の上方から洗浄水を流す洗浄方式の水洗大便器では、上方からの洗浄水が入口用上部開口部28から薬剤容器10の内部に導かれ、薬剤容器10の内部で薬剤Dに接触し、溶けでた薬剤Dを含む洗浄水は、出口用開口部26に加え入口用側部開口部24からも周壁12の内周面1204に戻され、薬剤Dを含む洗浄水により洗浄効果や除菌効果が発揮される。
また、入口用上部開口部28は、蓋体20の長さL2方向に間隔をおいて複数設けられているので、上方からより多くの洗浄水を薬剤容器10の内部に導く上で有利となり、周壁12の内周面1204を含むボウル部の内周面の洗浄を効率良く行なう上で有利となる。
また、入口用上部開口部28は、上方からの洗浄水を薬剤容器10の内部の長さ方向の半部に導く入口用上部第1開口部28Aと、上方からの洗浄水を薬剤容器10の内部の長さ方向の残りの半部に導く入口用上部第1開口部28Bとを含んで構成されているので、収容室16に収容された薬剤Dに洗浄水を効率良く接触させることができ、溶けでた薬剤Dを含む洗浄水により周壁12の内周面1204を含むボウル部の内周面の洗浄を効率良く行なう上で有利となる。
【0037】
また、周壁12の内周面1204の周方向に沿って洗浄水を流す洗浄方式の水洗大便器では、入口用側部第1開口部24Aは、側面壁部32と頂面壁部34とにわたって設けられ、入口用側部第2開口部24Bは、頂面壁部34に設けられているので、より多くの洗浄水を薬剤容器10の内部に導く上で有利となり、出口用開口部26は、側面壁部32と頂面壁部34とにわたって設けられているので、溶けた薬剤Dを含む洗浄水を薬剤容器10の外部に効率良く排出する上で有利となり、周壁12の内周面1204を含むボウル部の内周面の洗浄を効率良く行なう上で有利となる。
また、周壁12の内周面1204の上方から洗浄水を流す洗浄方式の水洗大便器では、入口用上部開口部28は、上方を向いた上側面壁部32Aに設けられているので、上方から洗浄水をより多く薬剤容器10の内部に導く上で有利となり、溶けた薬剤Dを含む洗浄水により周壁12の内周面1204を含むボウル部の内周面の洗浄を効率良く行なう上で有利となる。
【0038】
また、周壁12の内周面1204の周方向に沿って洗浄水を流す洗浄方式の水洗大便器では、周壁12の内周面1204の周方向に流れる洗浄水を薬剤容器10の内部に取り入れる入口用側部第1開口部24Aは、側面壁部32と頂面壁部34とにわたって設けられ、入口用側部第2開口部24Bは、頂面壁部34に設けられているので、より多くの洗浄水を薬剤容器10の内部に導く上で有利となり、出口用開口部26は、側面壁部32と頂面壁部34とにわたって設けられているので、溶けた薬剤Dを含む洗浄水を薬剤容器10の外部に効率良く排出する上で有利となり、溶けた薬剤Dを含む洗浄水により周壁12の内周面1204を含むボウル部の内周面の洗浄を効率良く行なう上で有利となる。
また、収容室16は容器本体18の幅W1方向の一方の端部が開放され蓋体20で覆われる開口部1810となっており、第1頂面壁部34Aの内面3402と、入口用側部第1開口部24Aと入口用側部第2開口部24Bとの間に位置する箇所の下側面壁部32Bの上方に向いた内面3202は、内側第1案内面36として形成され、また、第2頂面壁部34Bの内面3202と、入口用側部第2開口部24Bと出口用開口部26との間に位置する箇所の下側面壁部32Bの上方に向いた内面3202は、内側第2案内面40として形成されているので、入口用側部第1開口部24A、入口用側部第2開口部24B、または入口用上部第1開口部28A、入口用上部第2開口部28Bから薬剤容器10の内部に入った洗浄水を第1収容室16A、第2収容室16Bに導き、多くの洗浄水を薬剤Dに接触させ、溶けでた薬剤Dを含む多くの洗浄水により周壁12の内周面1204を含むボウル部の内周面の洗浄を効率良く行なう上で有利となる。
【0039】
また、周壁12の内周面1204の周方向に沿って洗浄水を流す洗浄方式の水洗大便器では、入口用側部第1開口部24Aと入口用側部第2開口部24Bとの間に位置する頂面壁部34の箇所の外面は、外側第1案内面38を含んで形成され、入口用側部第2開口部24Bと出口用開口部26との間に位置する頂面壁部34の箇所の外面は、外側第2案内面42を含んで形成されているので、周壁12の内周面1204の周方向に流れる洗浄水を第2収容室16Bに効果的に導くことができ、第2収容室16Bに収容された薬剤Dに多くの洗浄水を接触させ、溶けでた薬剤Dを含む多くの洗浄水により周壁12の内周面1204を含むボウル部の内周面の洗浄を効率良く行なう上で有利となる。
また、周壁12の内周面1204の周方向に沿って洗浄水を流す洗浄方式と、周壁12の内周面1204の上方から洗浄水を流す洗浄方式との双方の洗浄方式の水洗大便器において、開口部1810は、容器本体18の幅W1方向の一端において、長さL1方向および高さH1方向の全域にわたって収容室16を開放しているので、薬剤容器10の内部に導かれた洗浄水に対する薬剤Dの接触面積を大きく確保でき、薬剤Dを洗浄水に効率的に溶かす上で有利となり、薬剤Dを含む多くの洗浄水により周壁12の内周面1204を含むボウル部の内周面の洗浄を効率良く行なう上で有利となる。
また、収容室16内部を複数に仕切る仕切り壁1812が設けられ、仕切り壁1812は収容室16の内面から開口部1810まで延在しているので、水に溶けた後は混合されても互いの効力を発揮するものの、水に溶ける前に薬剤Dどうしが直接混合すると互いの成分によって効力が落ちてしまうような薬剤効果の異なる薬剤Dを用いることが可能となり、例えば、洗浄用の薬剤Dと除菌用の薬剤Dとを同時に使用でき、洗浄と除菌に関して高い効果を得ることができる。
【0040】
また、薬剤容器10を幅W1方向から見た輪郭は、長さ方向の両端が凸状の流線形を呈しているので、便器本体を構成する周壁12の内周面1204の周方向に沿って洗浄水を流す洗浄方式の水洗大便器において、洗浄水の旋回流に対する容器本体18の抵抗は少なく、薬剤容器10の箇所での旋回流の一部の跳ね上がりを抑制でき、また、洗浄水の旋回流に対する容器本体18の抵抗が少ないため、周壁12の内周面1204に対する薬剤容器10の当初の位置、姿勢を長期にわたって維持する上で有利となり、薬剤Dを含む旋回流により便器本体の周壁12の内周面1204を含むボウル部の内周面を効果的に洗浄する上で有利となる。
また、容器本体18と蓋体20との一方に吊り掛け具14に係脱可能に結合される結合部1820が設けられているので、本実施の形態では、容器本体18に吊り掛け具14に係脱可能に結合される結合部1820が設けられているので、吊り掛け具14を用いて周壁12の内周面に薬剤容器10を簡単に対向させて配置でき、薬剤容器10の使いやすさを向上する上で有利となる。
【0041】
なお、薬剤容器10が配置される水洗大便器の周壁12の上部のリム1202の構造は、本実施の形態の構造のものに限定されず、従来公知の様々な構造に広く適用される。
また、薬剤容器10を水洗大便器の周壁12の内周面に配置する吊り掛け具14は、本実施の形態の構造のものに限定されず任意であり、吊り掛け具14の構造は、リム1202の構造によって変化する。
【符号の説明】
【0042】
10 薬剤容器
12 周壁
1202 リム
1204 内周面
14 吊り掛け具
16 収容室
16A 第1収容室
16B 第2収容室
18 容器本体
1802 上面壁部
1804 下面壁部
1806 稜線
1810 開口部
1812 仕切り壁
1820 結合部
1822 係止突起
20 蓋体
22 入口用開口部
24 入口用側部開口部
24A 入口用側部第1開口部
24B 入口用側部第2開口部
26 出口用開口部
28 入口用上部開口部
28A 入口用上部第1開口部
28B 入口用上部第2開口部
30 外枠壁部
3001 被挿入部
3002 係脱孔
30A 湾曲壁部
30B 上外枠壁部
30C 下外枠壁部
32 側面壁部
32A 上側面壁部
32B 下側面壁部
3202 下側面壁部の内面
3204 下側面壁部の上面
34 頂面壁部
34A 第1頂面壁部
3402 第1頂面壁部の内面
3404 第1頂面壁部の外面
34B 第2頂面壁部
3412 第2頂面壁部の内面
3414 第2頂面壁部の外面
36 内側第1案内面
38 外側第1案内面
40 内側第2案内面
42 外側第2案内面
D 薬剤