IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社アシックスの特許一覧

特許7511465靴型作製支援装置、および靴型作製システム
<>
  • 特許-靴型作製支援装置、および靴型作製システム 図1
  • 特許-靴型作製支援装置、および靴型作製システム 図2
  • 特許-靴型作製支援装置、および靴型作製システム 図3
  • 特許-靴型作製支援装置、および靴型作製システム 図4
  • 特許-靴型作製支援装置、および靴型作製システム 図5
  • 特許-靴型作製支援装置、および靴型作製システム 図6
  • 特許-靴型作製支援装置、および靴型作製システム 図7
  • 特許-靴型作製支援装置、および靴型作製システム 図8
  • 特許-靴型作製支援装置、および靴型作製システム 図9
  • 特許-靴型作製支援装置、および靴型作製システム 図10
  • 特許-靴型作製支援装置、および靴型作製システム 図11
  • 特許-靴型作製支援装置、および靴型作製システム 図12
  • 特許-靴型作製支援装置、および靴型作製システム 図13
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-27
(45)【発行日】2024-07-05
(54)【発明の名称】靴型作製支援装置、および靴型作製システム
(51)【国際特許分類】
   A43D 3/02 20060101AFI20240628BHJP
【FI】
A43D3/02
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2020214961
(22)【出願日】2020-12-24
(65)【公開番号】P2022100768
(43)【公開日】2022-07-06
【審査請求日】2023-11-06
(73)【特許権者】
【識別番号】000000310
【氏名又は名称】株式会社アシックス
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小塚 祐也
(72)【発明者】
【氏名】波多野 元貴
(72)【発明者】
【氏名】高島 慎吾
【審査官】大内 康裕
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第210747575(CN,U)
【文献】特開平05-318203(JP,A)
【文献】国際公開第2005/048762(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0249018(US,A1)
【文献】特開2002-245115(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A43B 1/00~23/30
A43C 1/00~19/00
A43D 1/00~999/00
G06F 30/00~30/398
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のパーツを組み立てまたは調整する、もしくは対象物を加工することで靴型を作製する場合の靴型作製支援装置であって、
前記靴型を構成する前記複数のパーツ、もしくは前記対象物を撮像する撮像部と、
前記靴型の作製に関する作製情報を記憶する記憶部と、
前記作製情報に基づき、前記撮像部で撮像した前記複数のパーツの取り付け位置または調整する量、もしくは前記対象物の加工する領域および量を算出する演算部と、
前記演算部で算出した前記複数のパーツの取り付け位置または調整する量、もしくは前記対象物の加工する領域および量を表示する表示部と、を備える、靴型作製支援装置。
【請求項2】
前記演算部で算出した前記複数のパーツの取り付け位置または調整する量、もしくは前記対象物の加工する領域および量を音声として出力するスピーカを前記表示部に代えて、またはさらに備える、請求項1に記載の靴型作製支援装置。
【請求項3】
前記演算部で算出した前記複数のパーツの取り付け位置または調整する量、もしくは前記対象物の加工する領域および量を触覚情報として出力する触覚デバイスを前記表示部に代えて、またはさらに備える、請求項1または請求項2に記載の靴型作製支援装置。
【請求項4】
前記演算部で算出した前記複数のパーツの取り付け位置または調整する量、もしくは前記対象物の加工する領域および量を作製装置に送信する通信部を前記表示部に代えて、またはさらに備える、請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の靴型作製支援装置。
【請求項5】
前記表示部は、前記演算部で算出した前記複数のパーツの取り付け位置または調整する量、もしくは前記対象物の加工する領域および量の情報を、仮想現実および拡張現実のうちの少なくとも一方の情報として表示する、請求項1~請求項4のいずれか1項に記載の靴型作製支援装置。
【請求項6】
前記表示部には、前記複数のパーツの取り付け位置または調整する量、もしくは前記対象物の加工する領域および量と、完成時の前記靴型とを1つの画面に表示する、請求項1~請求項5のいずれか1項に記載の靴型作製支援装置。
【請求項7】
前記複数のパーツを組み立てて前記靴型を作製する場合、
前記演算部は、
撮像した前記複数のパーツの中から、組み立てる手順に沿って前記靴型に取り付けるパーツを順に特定し、特定したパーツの取り付け位置を算出して前記表示部に表示させる、請求項1~請求項6のいずれか1項に記載の靴型作製支援装置。
【請求項8】
前記複数のパーツを組み立てて前記靴型を作製する場合、
前記演算部は、
撮像した画像から作業者が持ったパーツを特定し、当該パーツの取り付け位置を算出して、前記表示部に表示させる、請求項1~請求項6のいずれか1項に記載の靴型作製支援装置。
【請求項9】
前記複数のパーツがボクセルの場合、
前記演算部は、
複数の前記ボクセルを並べた場合の輪郭線、および同じ層に並べる複数の前記ボクセルを色分けして前記表示部に表示させる、請求項1~請求項6のいずれか1項に記載の靴型作製支援装置。
【請求項10】
前記複数のパーツを調整して前記靴型を作製する場合、
前記演算部は、
完成時の前記靴型の形状と調整するパーツを有する前記靴型の形状との差異に基づいて、当該パーツを調整する量を算出する、請求項1~請求項6のいずれか1項に記載の靴型作製支援装置。
【請求項11】
前記対象物を加工することで前記靴型を作製する場合、
前記演算部は、
完成時の前記靴型の形状と前記対象物の形状との差異に基づいて、前記対象物の加工する領域および量を算出する、請求項1~請求項6のいずれか1項に記載の靴型作製支援装置。
【請求項12】
複数のパーツを組み立てまたは調整する、もしくは対象物を加工することで靴型を作製する靴型作製システムであって、
前記靴型を構成する前記複数のパーツ、もしくは前記対象物を撮像する撮像部と、
前記靴型の作製に関する作製情報を記憶する記憶部と、
前記作製情報に基づき、前記撮像部で撮像した前記複数のパーツの取り付け位置または調整する量、もしくは前記対象物の加工する領域および量を算出する演算部と、
前記複数のパーツを組み立てまたは調整する、もしくは前記対象物を加工する作製装置と、
前記演算部で算出した前記複数のパーツの取り付け位置または調整する量、もしくは前記対象物の加工する領域および量を前記作製装置に送信する通信部と、を備える、靴型作製システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、靴型作製支援装置、および靴型作製システムに関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザの足に合わせたオーダーメイドのシューズを作製する際、測定装置で測定した足形に合わせて靴型を作製する必要がある。カスタマイズされた靴型を作製するためには、3次元プリンタなどの装置を用いて靴型が作製される。(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第6685303号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、オーダーメイドのシューズを作製する際に作製される靴型は、必ずしも3次元プリンタなどの装置を用いて作製される場合に限定されない。特に、店舗などで靴型を作製する場合、3次元プリンタなどの装置を店舗などでは有しておらず、複数のパーツを組み立てまたは調整する、もしくは標準的な靴型(対象物)を加工して靴型を作製することが行われる。
【0005】
店舗などで、複数のパーツを組み立てまたは調整する、もしくは標準的な靴型(対象物)を加工して靴型を作製する場合、店員が靴型の組み立てまたは調整する、もしくは加工を行うことになる。しかし、店員が当該作業に熟練していなければ、靴型を試行錯誤して作製するため時間がかかり、または精度よく靴型を作製できないなどの不具合が生じる可能性があった。
【0006】
本開示では、複数のパーツを組み立てまたは調整する、もしくは対象物を加工することで靴型を作製する場合において、靴型の作製を支援する靴型作製支援装置および靴型作製システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示のある局面に従う靴型作製支援装置は、複数のパーツを組み立てまたは調整する、もしくは対象物を加工することで靴型を作製する場合である。靴型作製支援装置は、撮像部と、記憶部と、演算部と、表示部と、を備える。撮像部は、靴型を構成する複数のパーツ、もしくは対象物を撮像する。記憶部は、靴型の作製に関する作製情報を記憶する。演算部は、作製情報に基づき、撮像部で撮像した複数のパーツの取り付け位置または調整する量、もしくは対象物の加工する領域および量を算出する。表示部は、演算部で算出した複数のパーツの取り付け位置または調整する量、もしくは対象物の加工する領域および量を表示する。
【0008】
本開示のある局面に従う靴型作製システムは、複数のパーツを組み立てまたは調整する、もしくは対象物を加工することで靴型を作製する。靴型作製システムは、撮像部と、記憶部と、演算部と、作製装置と、通信部と、を備える。撮像部は、靴型を構成する複数のパーツ、もしくは対象物を撮像する。記憶部は、靴型の作製に関する作製情報を記憶する。演算部は、作製情報に基づき、撮像部で撮像した複数のパーツの取り付け位置または調整する量、もしくは対象物の加工する領域および量を算出する。作製装置は、複数のパーツを組み立てまたは調整する、もしくは対象物を加工する。通信部は、演算部で算出した複数のパーツの取り付け位置または調整する量、もしくは対象物の加工する領域および量を作製装置に送信する。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、複数のパーツを組み立てまたは調整する、もしくは対象物を加工することで靴型を作製する場合に、靴型を作製するために必要な情報を適切に支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施の形態1に係る靴型作製支援装置の構成例を示す概略図である。
図2】実施の形態1に係る靴型作製支援装置の表示部に表示される表示例を示す図である。
図3】実施の形態1に係る靴型作製支援装置の制御部のハードウェア構成例を示す模式図である。
図4】板状パーツの認識を説明するための概略図である。
図5】実施の形態1に係る靴型作製支援装置での作製支援を説明するためのフローチャートである。
図6】実施の形態2に係る靴型作製システムの構成例を示す概略図である。
図7】実施の形態3に係る靴型作製支援装置の構成例を示す概略図である。
図8】実施の形態3に係る靴型作製支援装置の表示部に表示される表示例を示す図である。
図9】ボクセルの取り付け位置を支援する情報を説明するための図である。
図10】実施の形態4に係る靴型作製支援装置の構成例を示す概略図である。
図11】実施の形態4に係る靴型作製支援装置の表示部に表示される表示例を示す図である。
図12】実施の形態5に係る靴型作製支援装置の構成例を示す概略図である。
図13】実施の形態5に係る靴型作製支援装置の表示部に表示される表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、実施形態について図面に基づいて説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0012】
<実施の形態1>
実施の形態1では、本発明が適用される場面の一例について説明する。まず、実施の形態1では、例えば店舗において、ユーザの足に合わせたオーダーメイドのシューズを作製する際に、測定装置で測定した足型データに基づいて靴型を店員が作製する場合において、靴型の作製を支援する靴型作製支援装置について説明する。もちろん、靴型を作製する人は店員に限られず、ユーザ自身が作製してもよい。また、靴型作製支援装置は、オーダーメイドのシューズの靴型を作製する場合の利用に限られず、既成のシューズの靴型を作製する工場などで利用してもよい。
【0013】
図1は、実施の形態1に係る靴型作製支援装置100の構成例を示す概略図である。図1を参照して、靴型作製支援装置100は、制御部10、カメラ20(撮像部)、ディスプレイ30(表示部)を含む。靴型作製支援装置100は、靴型を作製する作業台50に設けられる。作業台50には、組み立てることで靴型を作製することができる複数の板状パーツ1が載置されている。実施の形態1では、複数の板状パーツ1の各々に係合溝が形成されており、当該係合溝に各々の板状パーツ1を取り付けることで靴型を作製する。作業台50には、複数の板状パーツ1を組み立てて完成した靴型2も載置されている。なお、板状パーツ1の材料は、リサイクル性の高い段ボールであっても、金属、熱可塑性樹脂などであってもよい。また、板状の平面パーツであれば、形状や係合させる構造は限定されない。
【0014】
靴型作製支援装置100では、作業台50に載置された板状パーツ1の各々の形状を認識するためにカメラ20で、板状パーツ1を撮像する。そのため、カメラ20は、作業台50に載置された複数の板状パーツ1を撮像できるように作業台50の作業面に対して略垂直方向に固定されている。カメラ20の固定方法は、作業台50に設けたスタンドにカメラ20を固定する方法でも、天井に設けた器具にカメラ20を固定する方法など、何れの方法でもよい。なお、カメラ20は、複数の板状パーツ1、組み立て中の靴型、作業者(店員やユーザなど)の手などを撮像でき、画像解析を行うことができる程度の撮像性能または、空間認識機能を有する撮像部であればよい。当該撮像部は、例えば、深度カメラ、X線CT、3次元の光計測装置などであってもよく、レンズなどの光学部品を備える構成でもよい。また、カメラ20は、1台に限定されず複数台有ってもよい。
【0015】
靴型作製支援装置100は、カメラ20で認識した複数の板状パーツ1で靴型を作製するための支援情報をディスプレイ30に表示する。そのため、ディスプレイ30は、作業者から見えるように作業台50に載置されている。なお、ディスプレイ30の設置方法は、ディスプレイ30に設けたスタンドで作業台50の上に載置する方法でも、壁に設けた器具にディスプレイ30を設置する方法など、何れの方法であってもよい。ディスプレイ30は、2次元の画像を表示するディスプレイに限らず3次元の画像を表示するディスプレイでもよい。また、作業台50に載置されるディスプレイ30ではなく、仮想現実を表示するVR(virtual reality)ゴーグル、拡張現実を表示するAR(Augmented Reality)ゴーグル、仮想現実および拡張現実を表示できるMR(Mixed Reality)ゴーグルに、靴型を作製するための支援情報を表示してもよい。つまり、ディスプレイ30やARゴーグルなどの表示部は、作業者が視認可能な状態で、何らかの方法により支援情報を表示可能であればよい。
【0016】
ディスプレイ30には、複数の板状パーツ1で靴型を作製するための支援情報として、板状パーツ1の取り付け位置などの情報を表示する。図2は、実施の形態1に係る靴型作製支援装置100の表示部に表示される表示例を示す図である。ディスプレイ30には、例えば図2に示すように、作業台50に載置された複数の板状パーツ1の画面30a、完成した靴型2の立体図を示す画面30b、および完成した靴型2の底面図を示す画面30cが表示される。靴型作製支援装置100では、例えば、次に取り付ける板状パーツ1aを画面30aにおいて強調して表示し、さらに、完成した靴型2での取り付ける位置を強調して表示する。具体的に、画面30bでは、完成した靴型2の立体図のうち、次に取り付ける板状パーツ1aを他の板状パーツ1と異なる色や線種で表示したり、板状パーツ1aを明滅させて表示したりする。また、画面30cでは、完成した靴型2の底面図のうち、次に取り付ける板状パーツ1aを他の板状パーツ1と異なる色や線種で表示したり、板状パーツ1aを明滅させて表示したりする。なお、ディスプレイ30では、モニターなどの画面を用いて板状パーツ1の取り付け位置などの支援情報を作業者に提供する例を説明したが、モニターなどの画面を用いず、支援情報を作業者に提供するデバイスであってもよい。例えば、特定した板状パーツ1にレーザ光などを照射して支援情報を提供するデバイスであっても、作業台50や作業空間に情報を直接投影して支援情報を提供するデバイスであってもよい。
【0017】
靴型作製支援装置100では、カメラ20で認識した複数の板状パーツ1で靴型を作製するための支援情報を制御部10で処理している。制御部10は、汎用のコンピュータに靴型の作製を支援するプログラムを組み込んだ構成でも、靴型の作製を支援するプログラムを組み込んだ専用のハードウェア構成(例えば、ASICまたはFPGAなど)でもよい。制御部10は、作業台50に載置されても、作業台50の近傍に設置されても、店舗内または店舗外に設置されてもよい。
【0018】
以下、制御部10は、汎用のコンピュータに靴型の作製を支援するプログラムを組み込んだ構成で説明する。図3は、実施の形態1に係る靴型作製支援装置100の制御部10のハードウェア構成例を示す模式図である。図3を参照して、制御部10は、プロセッサ102と、メインメモリ104と、入力部106と、出力部108と、ストレージ110と、光学ドライブ112と、通信コントローラ120とを含む。これらのコンポーネントは、プロセッサバス118を介して接続されている。
【0019】
プロセッサ102は、CPU、GPUなどで構成され、ストレージ110に記憶されたプログラム(一例として、OS1102および支援プログラム1104)を読出して、メインメモリ104に展開して実行することができる。プロセッサ102では、入力部106で受け付けたカメラ20の情報から所定のアルゴリズムに基づいて、靴型の作製を支援する情報を演算する支援プログラム1104が実行される。つまり、プロセッサ102が、靴型の作製に関する作製情報に基づき、カメラ20で撮像した複数の板状パーツ1の取り付け位置などを算出する演算部である。
【0020】
メインメモリ104は、DRAMやSRAMなどの揮発性記憶装置などで構成される。ストレージ110は、例えば、HDDやSSDなどの不揮発性記憶装置などで構成される。
【0021】
ストレージ110には、基本的な機能を実現するためのOS1102に加えて、靴型作製支援装置100としての機能を提供するための支援プログラム1104が記憶される。さらに、ストレージ110には、予め定められた複数のパーツの組み立てに関する情報を含む組み立て情報データベース1106と、完成時の靴型に関する情報を含む靴型データベース1108とが記憶されている。なお、組み立て情報データベース1106および靴型データベース1108が、靴型の作製に関する作製情報の一例である。
【0022】
組み立て情報データベース1106には、例えば、複数のパーツの各々の形状、複数のパーツの組み立て順、複数のパーツを組み立てた後の形状、組み立てたに必要なパーツの種類および個数、パーツの番号などの情報を含む。靴型データベース1108には、例えば、完成時の靴型の形状(例えば、3次元データ、2次元輪郭線、特徴点の3次元位置など)、完成時の靴型の寸法、既存の靴型番号などの情報を含む。組み立て情報データベース1106および靴型データベース1108は、ストレージ110に記憶される場合に限定されず、制御部10と接続された外部のデータサーバに記憶されてもよい。ストレージ110または外部のデータサーバが、靴型の作製に関する作製情報を記憶する記憶部である。
【0023】
入力部106は、カメラ20と接続して、カメラ20で撮像した情報を受け付ける入力インターフェースを含む。また、入力部106は、キーボードやマウス、マイク、タッチデバイスなどと接続され、作業者により入力された情報をさらに受け付けることができる。
【0024】
出力部108は、プロセッサ102で演算した靴型の作製を支援する情報を外部に出力する出力インターフェースを含む。また、出力部108は、ディスプレイ30、スピーカARゴーグル、触覚デバイス、各種インジケータ、プリンタなどと接続され、プロセッサ102からの処理結果などを出力する。
【0025】
通信コントローラ120は、有線通信または無線通信を用いて、作製装置などとの間でデータを遣り取りする。制御部10は、作製装置との間で通信コントローラ120を介して靴型の作製を支援する情報の遣り取りを行ってもよい。なお、通信コントローラ120と別にプロセッサバス118に接続されるUSBコントローラを設け、USB接続を介して、作製装置などとの間の情報を遣り取りしてもよい。
【0026】
制御部10は、光学ドライブ112を有しており、コンピュータ読取可能なプログラムを非一過的に記憶する記録媒体114(例えば、DVD(Digital Versatile Disc)などの光学記録媒体)から、その中に記憶されたプログラムが読取られてストレージ110などにインストールしてもよい。
【0027】
制御部10で実行される支援プログラム1104などは、コンピュータ読取可能な記録媒体114を介してインストールされてもよいが、ネットワーク上のサーバ装置などからダウンロードする形でインストールするようにしてもよい。また、実施の形態1に係る制御部10が提供する機能は、OSが提供するモジュールの一部を利用する形で実現される場合もある。
【0028】
次に、制御部10が、カメラ20で撮像した複数の板状パーツ1について、各々の板状パーツ1の形状を認識して、組み立てる手順を支援する一例を説明する。図4は、板状パーツの認識を説明するための概略図である。図5は、実施の形態1に係る靴型作製支援装置100での作製支援を説明するためのフローチャートである。まず、制御部10は、作業台50の上の複数の板状パーツ1を撮影した情報を受け付ける(ステップS101)。図4(a)に示す画像が、カメラ20で撮像した複数の板状パーツ1の画像である。なお、カメラ20で撮影した情報は、静止画像の情報でも、動画像の情報でもよい。
【0029】
制御部10は、カメラ20で撮像した複数の板状パーツ1の画像に対して二値化処理を行う(ステップS102)。図4(b)に示す画像が、複数の板状パーツ1の画像を二値化した画像である。複数の板状パーツ1の画像を二値化することで、板状パーツ1の部分とそれ以外の部分との境界が明確になる。
【0030】
制御部10は、二値化した画像から板状パーツ1の各々の輪郭を抽出する(ステップS103)。図4(c)に示す画像が、板状パーツ1の各々の輪郭を抽出した画像である。制御部10は、板状パーツ1の各々の輪郭を抽出し、板状パーツ1の各々の形状を認識することで、靴型を作製するために必要な板状パーツ1の作業台50の上での位置を把握できる。
【0031】
制御部10は、作業台50の上にある複数の板状パーツ1で、組み立てたに必要な板状パーツ1の種類および個数が存在するか否かを判断する(ステップS104)。制御部10は、組み立て情報データベース1106から組み立てたに必要な板状パーツ1の種類および個数を読み出して、作業台50の上にある複数の板状パーツ1の各々と比較することで組み立てたに必要な板状パーツ1が存在するか否かを判断できる。組み立てたに必要な板状パーツ1が存在しないと判断した場合(ステップS104でNO)、制御部10は、組み立てたに必要な板状パーツ1が存在しない旨の報知を行い(ステップS105)、その後、処理をステップS101に戻す。なお、具体的な報知例として、制御部10は、作業台50の上にない板状パーツ1の種類および個数をディスプレイ30に表示して、必要な板状パーツ1を揃えることを作業者に促す。
【0032】
組み立てたに必要な板状パーツ1が存在すると判断した場合(ステップS104でYES)、制御部10は、組み立て情報データベース1106に記憶されている複数の板状パーツ1の組み立て順に従って、次に必要な板状パーツ1を特定する(ステップS106)。制御部10は、ステップS106で特定した板状パーツ1をディスプレイ30に表示する(ステップS107)。さらに、制御部10は、ステップS106で特定した板状パーツ1の完成時の靴型での取り付け位置をディスプレイ30に表示する(ステップS108)。図2に示した画面例では、画面30aに特定した板状パーツ1aを他の板状パーツ1と区別して表示し、画面30aおよび画面30bに特定した板状パーツ1aの完成時の靴型での取り付け位置を表示している。
【0033】
特定した板状パーツ1aを靴型の取り付け位置に組付けた場合、作業台50の上にある複数の板状パーツ1から特定した板状パーツ1aが存在しなくなる。そのため、制御部10は、カメラ20で撮像した画像から特定した板状パーツ1aの存在を確認することで靴型の組み立て作業が進んだか否かを判断できる。そこで、制御部10は、カメラ20で撮像した作業台50の上にある複数の板状パーツ1に特定した板状パーツ1aが存在しないか否かを判断する(ステップS109)。なお、制御部10は、ステップS109においても、カメラ20で撮像した画像に対しステップS102の二値化処理およびステップS103の輪郭抽出の処理が行われている。また、制御部10は、組み立て中の靴型をカメラ20で撮像した画像から、特定した板状パーツ1aが靴型に取り付けられたと判断してもよい。さらに、制御部10は、組み立て中の靴型をカメラ20で撮像した画像から、特定した板状パーツ1aが正しい位置に取り付けられたかを判断して、間違いであればディスプレイ30やスピーカに警告を報知してもよい。
【0034】
作業台50の上に特定した板状パーツ1aが存在する場合(ステップS109でNO)、制御部10は、処理をステップS107に戻す。つまり、制御部10は、靴型の組み立て作業が進んでいない判断して、特定した板状パーツ1aの表示を継続する。一方、作業台50の上に特定した板状パーツ1aが存在しない場合(ステップS109でYES)、制御部10は、靴型が完成したか否かを判断する(ステップS110)。具体的に、制御部10は、カメラ20で撮像した作業台50の上に板状パーツ1が存在しないか否かで靴型が完成したか否かを判断する。つまり、制御部10は、カメラ20で撮像した作業台50の上に板状パーツ1が存在しない場合、複数の板状パーツ1aのすべてが靴型に取り付けられ靴型が完成したと判断する。なお、制御部10は、組み立て中の靴型をカメラ20で撮像した画像から、靴型が完成したと判断してもよい。
【0035】
靴型が完成した場合(ステップS110でYES)、制御部10は、処理を終了する。一方、靴型が完成した場合(ステップS110でNO)、制御部10は、処理をステップS106に戻し、複数の板状パーツ1の組み立て順に従って、次に必要な板状パーツ1を特定する。
【0036】
図5に示すフローチャートでは、複数のパーツを組み立てて靴型を作製する場合、制御部10(プロセッサ102)が、撮像した複数のパーツの中から、組み立てる手順に沿って靴型に取り付けるパーツを順に特定し、特定したパーツの取り付け位置を算出して、ディスプレイ30に表示させて組み立てる手順を支援する一例を説明した。しかし、組み立てる手順を支援する方法はこれに限られない。例えば、制御部10(プロセッサ102)が、撮像した画像から作業者が持ったパーツを特定し、当該パーツの取り付け位置を算出してディスプレイ30に表示させて、組み立てる手順を支援してもよい。なお、ディスプレイ30に代えて、またはディスプレイ30にスピーカをさらに備えてもよい。スピーカにおいて、制御部10(プロセッサ102)で算出した複数のパーツの取り付け位置などの支援情報を音声として出力してもよい。特に、撮像した画像から作業者が持ったパーツを特定する場合、当該パーツの取り付け位置を音声で支援するだけで、ディスプレイ30の取り付け位置の表示がなくても組み立てる手順を支援できる。
【0037】
また、触覚デバイスにおいて、制御部10(プロセッサ102)で算出した複数のパーツの取り付け位置などの支援情報を触覚情報として出力してもよい。例えば、作業者が持ったパーツが予め定められた取り付け位置に来た場合、手に振動を与えるなどの触覚情報を触覚デバイスから出力してもよい。
【0038】
以上のように、実施の形態1に係る靴型作製支援装置100では、複数のパーツを組み立てて靴型を作製する場合の作製支援装置である。靴型作製支援装置100は、カメラ20と、ストレージ110と、プロセッサ102と、ディスプレイ30と、を備える。カメラ20は、靴型を構成する複数のパーツを撮像する。ストレージ110は、靴型の作製に関する作製情報を記憶する。プロセッサ102は、作製情報に基づき、カメラ20で撮像した複数のパーツの取り付け位置などを算出する。ディスプレイ30は、プロセッサ102で算出した複数のパーツの取り付け位置などを表示する。
【0039】
これにより、実施の形態1に係る靴型作製支援装置100は、複数のパーツを組み立てて靴型を作製する場合に、靴型を作製するために必要な情報を適切に支援することができる。そのため、作業者は、靴型作製支援装置100を用いることで、精度が高い靴型を、作製ミスを減らして、短時間で作製することが可能となる。
【0040】
プロセッサ102で算出した複数のパーツの取り付け位置などを音声として出力するスピーカをディスプレイ30に代えて、またはさらに備えてもよい。これにより、靴型作製支援装置100は、音声を用いて靴型を作製するために必要な情報を適切に支援することができる。
【0041】
プロセッサ102で算出した複数のパーツの取り付け位置などを触覚情報として出力する触覚デバイスをディスプレイ30に代えて、またはさらに備えてもよい。これにより、靴型作製支援装置100は、触覚情報を用いて靴型を作製するために必要な情報を適切に支援することができる。
【0042】
表示部にARゴーグルやVRゴーグルなどを用いて、プロセッサ102で算出した複数のパーツの取り付け位置など情報を、仮想現実および拡張現実のうちの少なくとも一方の情報として表示してもよい。これにより、靴型作製支援装置100は、仮想現実および拡張現実のうちの少なくとも一方の情報を用いて靴型を作製するために必要な情報を適切に支援することができる。
【0043】
ディスプレイ30には、複数のパーツの取り付け位置と、完成時の靴型とを1つの画面に表示してもよい。これにより、靴型作製支援装置100は、完成時の靴型における複数のパーツの取り付け位置を作業者が把握しやすくなる。
【0044】
複数のパーツを組み立てて靴型を作製する場合、プロセッサ102は、撮像した複数のパーツの中から、組立手順に沿って靴型に取り付けるパーツを順に特定し、特定したパーツの取り付け位置を算出して、ディスプレイ30に表示させてもよい。これにより、靴型作製支援装置100は、取り付けるパーツの順に沿って靴型を作製するために必要な情報を適切に支援することができる。
【0045】
複数のパーツを組み立てて靴型を作製する場合、プロセッサ102は、作業者が持ったパーツを特定し、当該パーツの取り付け位置を算出してディスプレイ30に表示させもよい。これにより、靴型作製支援装置100は、作業者が持ったパーツの取り付け位置をディスプレイ30に表示して靴型を作製するために必要な情報を適切に支援することができる。
【0046】
<実施の形態2>
実施の形態1では、作業者が複数のパーツを組み立てて靴型を作製する場合に、当該作製を支援する靴型作製支援装置100の一例を説明した。実施の形態2では、作製装置が複数のパーツを組み立てて靴型を作製する靴型作製システムについて説明する。なお、実施の形態2に係る靴型作製システムは、実施の形態1に係る靴型作製支援装置100の構成を含んでおり、靴型作製支援装置100と同じ構成については同じ符号を付して詳しい説明を繰返さない。
【0047】
図6は、実施の形態2に係る靴型作製システム200の構成例を示す概略図である。靴型作製システム200は、靴型作製支援装置100aと、作製装置のロボットアーム40a,40bを含む。靴型作製支援装置100aは、実施の形態1に係る靴型作製支援装置100と同様、制御部10、カメラ20、およびディスプレイ30を含む。なお、靴型作製支援装置100aでは、制御部10とディスプレイ30とが一体となったハードウェア構成で図2に図示してある。もちろん、靴型作製支援装置100aは、制御部10とディスプレイ30とが別体のハードウェア構成でもよい。
【0048】
制御部10は、ロボットアーム40a,40bと通信コントローラ120(通信部)を介して接続され、ロボットアーム40a,40bがパーツの搬送や組み立ての作業を行うように制御している。なお、制御部10が、ロボットアーム40a,40bを直接制御するのではなく、PLC(Programmable Logic Controller)などを介して制御してもよい。
【0049】
靴型作製システム200では、まずレーザ加工機で段ボール3から裁断された複数の板状パーツをロボットアーム40aで作業台などの組み立てスペースに搬送する。ロボットアーム40aは、多関節型(多軸)のロボットアームであるが、複数の板状パーツを搬送する方向が水平方向のみであれば水平多関節型のロボットアームでよい。
【0050】
組み立てスペースに搬送された複数の板状パーツ1をロボットアーム40bで組み立て作業を行い、靴型2を完成させる。ロボットアーム40bは、多関節型(多軸)のロボットアームであるが、複数の板状パーツ1を組み立てる作業が板状パーツ1を水平方向および垂直方向に移動させるので水直多関節型のロボットアームが必要である。
【0051】
具体的に、ロボットアーム40bは、カメラ20で撮像した画像から特定した板状パーツ1aの情報を靴型作製支援装置100aから受信すると、アームの先端を板状パーツ1aに移動させて保持する。さらに、ロボットアーム40bは、制御部10で算出した板状パーツ1の取り付け位置の情報を靴型作製支援装置100aから受信すると、アームを移動させて取り付け位置に板状パーツ1を取り付ける。ロボットアーム40bは、組み立てスペースにある複数の板状パーツ1のすべてに対して、この作業を繰り返すことで靴型2の作製を完成させる。
【0052】
靴型作製支援装置100aでは、システムの管理者が確認できるようにディスプレイ30を有しており、このディスプレイ30に特定した板状パーツ1aの完成時の靴型2での取り付け位置を表示することができる。もちろん、靴型作製支援装置100aで板状パーツ1の取り付け位置を確認する必要がないのであれば、靴型作製支援装置100aにディスプレイ30を設けなくてもよい。
【0053】
また、靴型作製システム200では、作製装置のロボットアーム40a,40bのみで複数のパーツを組み立てて靴型2を完成させる場合を説明したが、これに限られない。例えば、作製装置のロボットアームと作業者とが共同で、または作業を分担して複数のパーツを組み立てて靴型2を完成させる靴型作製システムでもよい。この場合、靴型作製システムに含まれる靴型作製支援装置は、作製装置のロボットアームに複数のパーツの取り付け位置の情報を送信するための通信コントローラ120(通信部)を有するだけでなく、作業者に複数のパーツの取り付け位置の情報を伝えるために、ディスプレイ、スピーカ、触覚デバイス、ARゴーグル、VRゴーグル、MRゴーグルなどの少なくとも1つを有している。
【0054】
以上のように、実施の形態2に係る靴型作製システム200では、複数のパーツを組み立てて靴型を作製する作製システムである。靴型作製システム200は、カメラ20と、ストレージ110と、プロセッサ102と、ロボットアーム40b(作製装置)と、通信コントローラ120(通信部)と、を備える。カメラ20と、ストレージ110と、プロセッサ102と、ディスプレイ30と、を備える。カメラ20は、靴型を構成する複数のパーツを撮像する。ストレージ110は、靴型の作製に関する作製情報を記憶する。プロセッサ102は、作製情報に基づき、カメラ20で撮像した複数のパーツの取り付け位置などを算出する。ロボットアーム40bは、複数のパーツを組み立てる。通信コントローラ120は、プロセッサ102で算出した複数のパーツの取り付け位置をロボットアーム40bに送信する。
【0055】
これにより、実施の形態1に係る靴型作製システム200は、複数のパーツを組み立てて靴型を作製する場合に、靴型を作製するために必要な情報を靴型作製支援装置100aから適切に支援でき、ロボットアーム40bが効率よく靴型を作製することができる。
【0056】
また、靴型作製支援装置100aは、プロセッサ102で算出した複数のパーツの取り付け位置をロボットアーム40bに送信する通信コントローラ120をディスプレイ30に代えて、またはさらに備えてもよい。これにより、靴型作製支援装置100aは、靴型を作製するために必要な情報をロボットアーム40bに対して適切に支援することができる。そのため、ロボットアーム40bは、靴型作製支援装置100aを用いることで、精度が高い靴型を、作製ミスを減らして、短時間で作製することが可能となる。
【0057】
<実施の形態3>
実施の形態1に係る靴型作製支援装置100では、作業者が複数の板状パーツを組み立てて靴型を作製する場合に、板状パーツの組み立て位置などの情報を作業者に提供して靴型の作製を支援する一例を説明した。しかし、複数のパーツを組み立てて靴型を作製する場合に、組み立てるパーツは板状パーツに限定されない。実施の形態3では、作業者が複数の立体パーツを組み立てて靴型を作製する場合において、靴型の作製を支援する靴型作製支援装置の一例を説明する。
【0058】
図7は、実施の形態3に係る靴型作製支援装置100bの構成例を示す概略図である。図7を参照して、靴型作製支援装置100bは、制御部10、カメラ20(撮像部)、ARゴーグル31(表示部)を含む。なお、靴型作製支援装置100bにおいて、図1に示す靴型作製支援装置100と同じ構成については同じ符号を付して詳細な説明を繰り返さない。靴型作製支援装置100bは、靴型を作製する作業台50に設けられる。作業台50には、組み立てることで靴型を作製することができる立体パーツである複数のボクセル4が載置されている。実施の形態3では、複数のボクセル4の各々に係合部が形成されており、当該係合部で各々のボクセル4を連結することで靴型を作製する。なお、立体パーツは、ボックス形状のボクセル4に限定されず、球形状のビーズ、円柱状のビーズなどであってもよく、係合させる構造は限定されない。
【0059】
靴型作製支援装置100bは、カメラ20で認識した複数のボクセル4で靴型を作製するための支援情報をARゴーグル31に表示する。ARゴーグル31には、複数のボクセル4で靴型を作製するための支援情報として、ボクセル4の取り付け位置などの情報を表示する。具体的に、ボクセル4の取り付け位置などの情報として、同じボクセル層に並べるボクセル4の数やボクセル4の配置などの情報がARゴーグル31に拡張現実として表示される。図8は、実施の形態3に係る靴型作製支援装置100bの表示部に表示される表示例を示す図である。ARゴーグル31には、例えば図8に示すように、複数のボクセル4で組み立てられた靴型の画像31a、靴型を構成するボクセル層の数が分かるように同じボクセル層に並べるボクセル4を色分けして示した靴型の画像31b、および靴型を構成する1つボクセル層において複数のボクセル4を並べた場合の輪郭線を示す画像31cが表示される。
【0060】
靴型作製支援装置100bでは、下層から順に複数のボクセル4を積み上げていく場合に、作業中のボクセル層に複数のボクセル4を並べたときの輪郭線を画像31cで表示する。画像31cに表示する複数のボクセル4の色は、画像31bで色分けした各々のボクセル層の色に対応させる。さらに、図を用いてARゴーグル31に表示される靴型を作製するための支援情報について説明する。図9は、ボクセル4の取り付け位置を支援する情報を説明するための概略図である。図9(a)では、図8の画像31bと同じく、各々のボクセル層ごとにボクセル4を色分けした靴型の斜視図をARゴーグル31に表示させた一例である。図9(b)では、靴型の高さ方向の層構成を分かりやすくするために側面図をARゴーグル31に表示させた一例である。図9(c)は、画像31cと同じく、1つボクセル層において複数のボクセル4を並べた場合の輪郭線をARゴーグル31に表示させた一例である。
【0061】
靴型作製支援装置100bでは、図9(a)~図9(c)に示す画面を表示することにより、作業者は、作業中のボクセル層が靴型のどの位置であり、複数のボクセル4をどのように配置すればよいのかを容易に把握することができる。また、ARゴーグル31であれば、次に配置するボクセル4の位置を拡張現実として表示してもよい。なお、ARゴーグル31は一例であって、表示部はVRゴーグル、MRゴーグル、ディスプレイなどでもよい。つまり、表示部は、作業者が視認可能な状態で、何らかの方法により支援情報を表示可能であればよい。なお、ディスプレイでは、モニターなどの画面を用いてボクセル4の取り付け位置などの支援情報を作業者に提供する例を説明したが、モニターなどの画面を用いず、支援情報を作業者に提供するデバイスであってもよい。例えば、特定したボクセル4にレーザ光などを照射して支援情報を提供するデバイスであっても、作業台50や作業空間に情報を直接投影して支援情報を提供するデバイスであってもよい。また、靴型作製支援装置100bは、ARゴーグル31に代えて、またはさらにスピーカ、触覚デバイスなどの少なくとも1つを備えて、これらのデバイスからボクセル4の取り付け位置を出力してもよい。
【0062】
以上のように、実施の形態3に係る靴型作製支援装置100bでは、複数のパーツがボクセル4の場合、プロセッサ102は、複数のボクセル4を並べた場合の輪郭線、および同じ層に並べる複数のボクセル4を色分けしてARゴーグル31に表示させる。
【0063】
これにより、実施の形態3に係る靴型作製支援装置100bは、複数のボクセル4を組み立てて靴型を作製する場合に、靴型を作製するために必要な情報を適切に支援することができる。そのため、作業者は、靴型作製支援装置100bを用いることで、精度が高い靴型を、作製ミスを減らして、短時間で作製することが可能となる。
【0064】
<実施の形態4>
実施の形態1に係る靴型作製支援装置100では、作業者が複数の板状パーツを組み立てて靴型を作製する場合に、板状パーツの組み立て位置などの情報を作業者に提供して靴型の作製を支援する一例を説明した。しかし、靴型の作製方法は、複数のパーツを組み立てて靴型を作製する場合に限定されない。実施の形態4では、作業者が標準的な靴型である対象物を加工することで靴型を作製する場合において、靴型の作製を支援する靴型作製支援装置の一例を説明する。
【0065】
図10は、実施の形態4に係る靴型作製支援装置100cの構成例を示す概略図である。図10を参照して、靴型作製支援装置100cは、制御部10、カメラ20(撮像部)、ディスプレイ30(表示部)を含む。なお、靴型作製支援装置100cにおいて、図1に示す靴型作製支援装置100と同じ構成については同じ符号を付して詳細な説明を繰り返さない。靴型作製支援装置100cは、靴型を作製する作業台50に設けられる。作業台50には、標準的な靴型である対象物6が載置されている。対象物6は、例えばユーザの靴サイズの標準的な靴型で、熱可塑性樹脂、木、金属などを材料としている。
【0066】
ディスプレイ30には、対象物を加工することでユーザの足に合った靴型を作製するための支援情報として、対象物6の加工する領域および量などの情報を表示する。図11は、実施の形態4に係る靴型作製支援装置100cの表示部に表示される表示例を示す図である。ディスプレイ30には、例えば図11に示すように、完成時の靴型の形状と対象物の形状との差異を示す画面30e、および完成時の靴型の形状に対して対象物の形状を変形させる必要がある領域を示す画面30fが表示される。靴型作製支援装置100cでは、例えば、画面30eで対象物6の形状を破線で示して完成時の靴型の形状に対象物6を近づけるための加工する量を表示し、さらに、画面30fで対象物6において変形が必要な領域を等高線で表示する。なお、画面30fでは、変形が必要な領域において、変形させる量に応じて色分けして表示してもよい。
【0067】
靴型作製支援装置100cでは、カメラ20で認識した対象物6を加工することで靴型を作製するための支援情報を制御部10で処理している。制御部10(プロセッサ102)は、カメラ20で認識した対象物6の形状と、靴型データベース1108に記憶されている完成時の靴型の形状とを比較することで、完成時の靴型の形状と対象物6の形状との差異に基づいて、対象物6の加工する領域および量を算出する。ディスプレイ30は、プロセッサ102で算出した対象物6の加工する領域および量を表示する。さらに、靴型作製支援装置100cでは、加工中の対象物6をカメラ20で認識して、完成時の靴型の形状と加工中の対象物6の形状との差異に基づいて、加工中の対象物6の加工する領域および量を算出する。ディスプレイ30は、表示している対象物6の加工する領域および量の情報を、加工中の対象物6の加工する領域および量の情報に更新して表示する。
【0068】
作業者は、対象物6を加工しつつ、ディスプレイ30に表示される対象物6の加工する領域および量の情報を見ることで、試行錯誤することなく靴型を完成させることかできる。なお、対象物6の加工は、対象物6を削るだけでなく、パテなどで形状を大きくするなど公知な加工方法を利用することができる。例えば、熱可塑性材料で作製された対象物6に対し、対象物6の一部もしくは全体の温度を上昇させて、対象物6の一部もしくは全体を軟化させ、完成時の靴型の形状に変形する加工方法がある。また、例えば、対象物6の材料の熱膨張を利用して、対象物6の一部もしくは全体の体積を変えて、完成時の靴型の形状に変形する加工方法がある。
【0069】
さらに、靴型作製支援装置100cにおいても、対象物6の加工する領域および量を出力するデバイスはディスプレイ30に限定されない。靴型作製支援装置100cは、ディスプレイ30に代えて、またはさらにスピーカ、触覚デバイス、ARゴーグルやVRゴーグルなどの少なくとも1つを備えて、これらのデバイスから対象物6の加工する領域および量を出力してもよい。つまり、ディスプレイ30や触覚デバイスなどのデバイスは、作業者が認識可能な状態で、何らかの方法により支援情報を出力可能であればよい。なお、ディスプレイ30では、モニターなどの画面を用いて対象物6の加工する領域および量などの支援情報を作業者に提供する例を説明したが、モニターなどの画面を用いず、支援情報を作業者に提供するデバイスであってもよい。例えば、対象物6の加工する領域にレーザ光などを照射して支援情報を提供するデバイスであっても、作業台50や作業空間に情報を直接投影して支援情報を提供するデバイスであってもよい。また、靴型作製支援装置100cの通信コントローラ120(通信部)を介して切削加工機などの作製装置と接続することで実施の形態2で説明した靴型作製システムを実現することができる。
【0070】
以上のように、実施の形態4に係る靴型作製支援装置100cでは、対象物を加工することで靴型を作製する場合の作製支援装置である。靴型作製支援装置100cは、カメラ20と、ストレージ110と、プロセッサ102と、ディスプレイ30と、を備える。カメラ20は、対象物6を撮像する。ストレージ110は、靴型の作製に関する作製情報を記憶する。プロセッサ102は、作製情報に基づき、カメラ20で撮像した対象物6の加工する領域および量などを算出する。ディスプレイ30は、プロセッサ102で算出した対象物6の加工する領域および量などを表示する。
【0071】
これにより、実施の形態4に係る靴型作製支援装置100cは、対象物を加工することで靴型を作製する場合に、靴型を作製するために必要な情報を適切に支援することができる。そのため、作業者は、靴型作製支援装置100cを用いることで、精度が高い靴型を、作製ミスを減らして、短時間で作製することが可能となる。
【0072】
対象物6を加工することで靴型を作製する場合、プロセッサ102は、完成時の靴型の形状と対象物の形状との差異に基づいて、対象物6の加工する領域および量を算出する。これにより、靴型作製支援装置100cは、靴型を作製するために必要な情報として対象物6の加工する領域および量を算出して、適切に靴型の作製を支援することができる。
【0073】
プロセッサ102で算出した対象物6の加工する領域および量などを音声として出力するスピーカをディスプレイ30に代えて、またはさらに備えてもよい。これにより、靴型作製支援装置100cは、音声を用いて靴型を作製するために必要な情報を適切に支援することができる。
【0074】
プロセッサ102で算出した対象物6の加工する領域および量などを触覚情報として出力する触覚デバイスをディスプレイ30に代えて、またはさらに備えてもよい。これにより、靴型作製支援装置100cは、触覚情報を用いて靴型を作製するために必要な情報を適切に支援することができる。
【0075】
表示部にARゴーグルやVRゴーグルなどを用いて、プロセッサ102で算出した対象物6の加工する領域および量など情報を、仮想現実および拡張現実のうちの少なくとも一方の情報として表示してもよい。これにより、靴型作製支援装置100cは、仮想現実および拡張現実のうちの少なくとも一方の情報を用いて靴型を作製するために必要な情報を適切に支援することができる。
【0076】
<実施の形態5>
実施の形態1に係る靴型作製支援装置100では、作業者が複数の板状パーツを組み立てて靴型を作製する場合に、板状パーツの組み立て位置などの情報を作業者に提供して靴型の作製を支援する一例を説明した。しかし、靴型の作製方法は、複数のパーツを組み立てて靴型を作製する場合に限定されない。実施の形態5では、作業者が複数のパーツを調整して靴型を作製する場合において、靴型の作製を支援する靴型作製支援装置の一例を説明する。
【0077】
図12は、実施の形態5に係る靴型作製支援装置100dの構成例を示す概略図である。図12を参照して、靴型作製支援装置100dは、制御部10、カメラ20(撮像部)、ディスプレイ30(表示部)を含む。なお、靴型作製支援装置100dにおいて、図1に示す靴型作製支援装置100と同じ構成については同じ符号を付して詳細な説明を繰り返さない。靴型作製支援装置100dは、靴型を作製する作業台50に設けられる。作業台50には、調整可能な複数のパーツを有する靴型8が載置されている。
【0078】
靴型8は、爪先部分と、足のくるぶし部から踏まず部に対応する中足部から踵部に亘る部分とに、形状および位置が不変の共通部を備えている。また靴型8は、形状が不変であり位置を調整可能な位置変更部として、中足部における足の第1趾先端および第5趾先端に対応する部分に位置変更部80Aを備えており、中足部における足の甲側の部分に位置変更部80Bを備えている。位置変更部80Aは、幅方向に位置を変更可能である。位置変更部80Bは、高さ方向に位置を変更可能、かつ共通部に対する角度を変更可能である。つまり、位置変更部80A,80Bは、調整可能な複数のパーツである。
【0079】
靴型8は、左右一対の位置変更部80Aを位置調整機構により連結している。この位置調整機構は、共通部に対する位置変更部80Aの位置を変更する。または、位置を変更した後の位置変更部80Aを所定位置に固定することが可能である。靴型8は、位置変更部80Bを、位置調整機構によって共通部と連結している。この位置調整機構は、共通部に対する位置変更部80Bの位置を変更する。または、位置を変更した後の位置変更部80Bを所定位置に固定することが可能である。なお、調整可能な複数のパーツを有する靴型8において、位置変更部80A,80Bおよび位置調整機構は一例であり、例えば、靴型の内部に設けた液体もしくは空気の袋に対して圧力や体積を調整し靴型の全体もしくは一部を変形させる構成でもよい。
【0080】
ディスプレイ30には、位置変更部80A,80Bを調整することでユーザの足に合った靴型を作製するための支援情報として、位置変更部80A,80Bの調整する量などの情報を表示する。図13は、実施の形態5に係る靴型作製支援装置100dの表示部に表示される表示例を示す図である。ディスプレイ30には、例えば図13に示すように、調整が必要な位置変更部80A,80Bを示す画面30g、および調整が必要な位置変更部80A,80Bの調整する量を示す画面30hが表示される。靴型作製支援装置100dでは、例えば、画面30gで調整が必要な位置変更部80A,80Bを点滅、色変更、アニメーションなどで示し、さらに、画面30hで調整が必要な位置変更部80A,80Bの調整する量を表示する。例えば、画面30hでは、位置変更部80Aを調整する量として、位置をXa,Ya,Zaに、角度をθaにすることが表示される。
【0081】
靴型作製支援装置100dでは、カメラ20で認識した靴型8の位置変更部80A,80Bを調整して靴型を作製するための支援情報を制御部10で処理している。制御部10(プロセッサ102)は、カメラ20で認識した靴型8の形状と、靴型データベース1108に記憶されている完成時の靴型の形状とを比較することで、完成時の靴型の形状と靴型8の形状との差異に基づいて、靴型8の位置変更部80A,80Bを調整する量を算出する。ディスプレイ30は、プロセッサ102で算出した靴型8の位置変更部80A,80Bを調整する量を表示する。さらに、靴型作製支援装置100dでは、調整中の靴型8をカメラ20で認識して、完成時の靴型の形状と調整中の靴型8の形状との差異に基づいて、調整中の靴型8の位置変更部80A,80Bを調整する量を算出する。ディスプレイ30は、表示している靴型8の位置変更部80A,80Bを調整する量の情報を、調整中の靴型8の位置変更部80A,80Bを調整する量の情報に更新して表示する。
【0082】
作業者は、靴型8の位置変更部80A,80Bを調整しつつ、ディスプレイ30に表示される位置変更部80A,80Bを調整する量の情報を見ることで、試行錯誤することなく靴型を完成させることかできる。なお、靴型8に設ける調整可能なパーツは、位置変更部80A,80Bに限定されない。また、靴型作製支援装置100dの通信コントローラ120(通信部)を介してロボットアームなどの作製装置と接続することで実施の形態2で説明した靴型作製システムを実現することができる。
【0083】
さらに、靴型作製支援装置100dにおいても、靴型8の位置変更部80A,80Bを調整する量を出力するデバイスはディスプレイ30に限定されない。靴型作製支援装置100dは、ディスプレイ30に代えて、またはさらにスピーカ、触覚デバイス、ARゴーグルやVRゴーグルなどの少なくとも1つを備えて、これらのデバイスから靴型8の位置変更部80A,80Bを調整する量を出力してもよい。つまり、ディスプレイ30や触覚デバイスなどのデバイスは、作業者が認識可能な状態で、何らかの方法により支援情報を出力可能であればよい。なお、ディスプレイ30では、モニターなどの画面を用いて位置変更部80A,80Bを調整する量などの支援情報を作業者に提供する例を説明したが、モニターなどの画面を用いず、支援情報を作業者に提供するデバイスであってもよい。例えば、調整する位置変更部80Aにレーザ光などを照射して支援情報を提供するデバイスであっても、作業台50や作業空間に情報を直接投影して支援情報を提供するデバイスであってもよい。
【0084】
以上のように、実施の形態5に係る靴型作製支援装置100dでは、複数のパーツ(靴型8の位置変更部80A,80B)を調整して靴型を作製する場合の作製支援装置である。靴型作製支援装置100dは、カメラ20と、ストレージ110と、プロセッサ102と、ディスプレイ30と、を備える。カメラ20は、靴型8の位置変更部80A,80Bを撮像する。ストレージ110は、靴型の作製に関する作製情報を記憶する。プロセッサ102は、作製情報に基づき、カメラ20で撮像した靴型8の位置変更部80A,80Bを調整する量などを算出する。ディスプレイ30は、プロセッサ102で算出した靴型8の位置変更部80A,80Bを調整する量などを表示する。
【0085】
これにより、実施の形態5に係る靴型作製支援装置100dは、複数のパーツを調整して靴型を作製する場合に、靴型を作製するために必要な情報を適切に支援することができる。そのため、作業者は、靴型作製支援装置100dを用いることで、精度が高い靴型を、作製ミスを減らして、短時間で作製することが可能となる。
【0086】
複数のパーツを調整して靴型を作製する場合、プロセッサ102は、完成時の靴型の形状と調整するパーツを有する靴型8の形状との差異に基づいて、靴型8の位置変更部80A,80Bを調整する量を算出する。これにより、靴型作製支援装置100dは、靴型を作製するために必要な情報として靴型8の位置変更部80A,80Bを調整する量を算出して、適切に靴型の作製を支援することができる。
【0087】
プロセッサ102で算出した靴型8の位置変更部80A,80Bを調整する量などを音声として出力するスピーカをディスプレイ30に代えて、またはさらに備えてもよい。これにより、靴型作製支援装置100dは、音声を用いて靴型を作製するために必要な情報を適切に支援することができる。
【0088】
プロセッサ102で算出した靴型8の位置変更部80A,80Bを調整する量などを触覚情報として出力する触覚デバイスをディスプレイ30に代えて、またはさらに備えてもよい。これにより、靴型作製支援装置100dは、触覚情報を用いて靴型を作製するために必要な情報を適切に支援することができる。
【0089】
表示部にARゴーグルやVRゴーグルなどを用いて、プロセッサ102で算出した靴型8の位置変更部80A,80Bを調整する量など情報を、仮想現実および拡張現実のうちの少なくとも一方の情報として表示してもよい。これにより、靴型作製支援装置100dは、仮想現実および拡張現実のうちの少なくとも一方の情報を用いて靴型を作製するために必要な情報を適切に支援することができる。
<その他の変形例>
なお、ストレージ110のデータは、店舗のデータサーバ、店舗とは異なるメーカに配置されるデータサーバ、他の場所のデータサーバに記憶されていてもよい。また、データサーバは、クラウドサービスの形態で実現されてもよい。
【0090】
上述した靴型の作製方法は一例であり、これらの靴型の作製方法には限定されない。例えば、爪先部分を複数の板状パーツで構成し、中足部から踵部に亘る部分を熱可塑性樹脂などのソリッドパーツで構成したハイブリッドタイプの靴型の作製方法であってもよい。
【0091】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0092】
10 制御部、20 カメラ、30 ディスプレイ、40a,40b ロボットアーム、50 作業台、80A,80B 位置変更部、100,100a,100b,100c,100d 靴型作製支援装置、102 プロセッサ、104 メインメモリ、106 入力部、108 出力部、110 ストレージ、112 光学ドライブ、114 記録媒体、118 プロセッサバス、120 通信コントローラ、200 靴型作製システム。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13