(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-27
(45)【発行日】2024-07-05
(54)【発明の名称】断熱ホース配置
(51)【国際特許分類】
F16L 59/147 20060101AFI20240628BHJP
F16L 11/08 20060101ALI20240628BHJP
【FI】
F16L59/147
F16L11/08 B
(21)【出願番号】P 2021555200
(86)(22)【出願日】2020-03-06
(86)【国際出願番号】 US2020021302
(87)【国際公開番号】W WO2020190528
(87)【国際公開日】2020-09-24
【審査請求日】2023-01-23
(32)【優先日】2019-03-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518337784
【氏名又は名称】スウェージロック カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】ガットマン,ダニエル
【審査官】伊藤 紀史
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第109070521(CN,A)
【文献】特表2007-510794(JP,A)
【文献】特開2011-098573(JP,A)
【文献】特開2013-139150(JP,A)
【文献】米国特許第04159027(US,A)
【文献】米国特許第05803506(US,A)
【文献】特開平08-226584(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2005/0099005(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0023730(US,A1)
【文献】国際公開第2017/189478(WO,A1)
【文献】実開昭62-066083(JP,U)
【文献】特開2012-145170(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16L 59/147
F16L 11/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホースアセンブリであって、
内部流体通路及び外面を画定するホースと、
前記ホースの第一の端部に備え付けられた接続口と、
前記ホースの外面を覆う断熱材と、
前記断熱材を囲むカバー
であって、前記カバーが、熱収縮ポリマ管及び前記断熱材を覆う繊維カバーのうち1つを備える、カバーと、
前記接続口及び前記カバーの少なくとも一部の上部に延伸し、前記接続口及び前記カバーの少なくとも一部と圧縮係合する弾性スリーブであって、前記弾性スリーブが、前記接続口及び前記カバーの上部に、前記弾性スリーブの弾性伸張による取り付けを可能にするように構成された材料において付与される、弾性スリーブと、
を備える、ホースアセンブリであり、
前記断熱材、前記カバー、及び前記弾性スリーブが、それぞれ、少なくとも約135℃の温度における継続使用に耐えるように定格されている、ホースアセンブリ。
【請求項2】
前記断熱材が
、PTFEベースのエアロゲルを備える、請求項1に記載のホースアセンブリ。
【請求項3】
前記断熱材が、約-53℃と約250℃との間の温度における継続使用に耐えるように定格されている、請求項1に記載のホースアセンブリ。
【請求項4】
前記断熱材が、少なくとも約250℃の温度における継続使用に耐えるように定格されている、請求項1に記載のホースアセンブリ。
【請求項5】
前記断熱材が、約23℃において約25mW/mK未満の最大熱伝導率を有する、請求項1に記載のホースアセンブリ。
【請求項6】
前記断熱材が、UL94 V-0の可燃性等級を満たすことができる、請求項1に記載のホースアセンブリ。
【請求項7】
前記断熱材が、前記ホースの外面を螺旋に覆う断熱材の第一のストリップを備える、請求項1に記載のホースアセンブリ。
【請求項8】
前記断熱材の第一のストリップが、おおよそ50%の重ね合わせをもって、前記ホースの外面を螺旋に覆う、請求項7に記載のホースアセンブリ。
【請求項9】
前記断熱材が、前記断熱材の第一のストリップを螺旋に覆う第二の断熱材のストリップを備える、請求項7に記載のホースアセンブリ。
【請求項10】
前記断熱材の第一のストリップが、5lbs張力において約1%の全長に沿う最大伸長、及び5lbs張力において約10%の幅にわたる最小伸長を有する、請求項7に記載のホースアセンブリ。
【請求項11】
前記カバーが、前記繊維カバーを備え、前記繊維カバーが、PTFE/ポリエステルの設計された繊維を備える、請求項
1に記載のホースアセンブリ。
【請求項12】
前
記カバーが、前記断熱材を螺旋に覆う繊維ストリップを備える、請求項
1に記載のホースアセンブリ。
【請求項13】
前記繊維ストリップが、おおよそ50%の重ね合わせをもって、前記断熱材を螺旋に覆う、請求項
12に記載のホースアセンブリ。
【請求項14】
前記繊維ストリップが、接着剤なしで前記断熱材を螺旋に覆う、請求項
12に記載のホースアセンブリ。
【請求項15】
前記繊維ストリップが、少なくとも約5lbsの張力を維持するように螺旋に覆う、請求項
12に記載のホースアセンブリ。
【請求項16】
前記カバーが、前記熱収縮ポリマ管を備え、前記
熱収縮ポリマ管が、ポリオレフィンを備える、請求項
1に記載のホースアセンブリ。
【請求項17】
前記弾性スリーブが、シリコーンを備える、請求項1に記載のホースアセンブリ。
【請求項18】
前記弾性スリーブが、過酸化物硬化されたシリコーンを備える、請求項
17に記載のホースアセンブリ。
【請求項19】
前記弾性スリーブが、少なくとも約250℃の温度における継続使用に耐えるように定格されている、請求項1に記載のホースアセンブリ。
【請求項20】
前記ホースが、前記外面を画定する編組金属シースを備える、請求項1に記載のホースアセンブリ。
【請求項21】
前記ホースの第二の端部に備え付けられた第二の接続口、及び前記第二の接続口及び前記カバーの少なくとも一部の上部に延伸し、前記第二の接続口及び前記カバーの少なくとも一部と圧縮係合する第二の弾性スリーブをさらに備える、請求項1に記載のホースアセンブリ。
【請求項22】
ホースアセンブリであって、
内部流体通路及び外面を画定するホースであって、前記ホースが、前記内部流体通路を画定する波形金属管を備える、ホースと、
前記ホースの第一の端部に備え付けられた接続口と、
前記ホースの外面を覆う断熱材と、
前記断熱材を囲むカバーと、
前記接続口及び前記カバーの少なくとも一部の上部に延伸し、前記接続口及び前記カバーの少なくとも一部と圧縮係合する弾性スリーブであって、前記弾性スリーブが、前記接続口及び前記カバーの上部に、前記弾性スリーブの弾性伸張による取り付けを可能にするように構成された材料において付与される、弾性スリーブと、
を備える、ホースアセンブリであり、
前記断熱材、前記カバー、及び前記弾性スリーブが、それぞれ、少なくとも約135℃の温度における継続使用に耐えるように定格されている、ホースアセンブリ。
【請求項23】
前記断熱材が、PTFEベースのエアロゲルを備える、請求項22に記載のホースアセンブリ。
【請求項24】
前記断熱材が、少なくとも約250℃の温度における継続使用に耐えるように定格されている、請求項22に記載のホースアセンブリ。
【請求項25】
前記弾性スリーブが、シリコーンを備える、請求項22に記載のホースアセンブリ。
【請求項26】
前記弾性スリーブが、少なくとも約250℃の温度における継続使用に耐えるように定格されている、請求項22に記載のホースアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、2019年3月15日に出願された、INSULATED HOSE ARRANGEMENTSという題名の米国仮特許出願第62/818,983号の優先権及びすべての利益を主張するものであり、その開示全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、フレキシブルホースアセンブリ及びフレキシブルホースアセンブリの作製方法に関する。より具体的には、本開示は、極端な作動温度(例として、最低-53℃及び/又は最高250℃の温度)においても、ホースの柔軟性を維持するように構成された断熱を有するフレキシブルホースに関する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本開示に提示された本発明の一つ以上の実施形態に従い、ホースアセンブリは、内部流体通路及び外面を画定するホース、ホースの第一の端部に備え付けられた接続口、ホースの外面を覆う断熱材、断熱材を囲むカバー、及び接続口及びカバーの少なくとも一部の上部に延伸し、接続口及びカバーの少なくとも一部と圧縮係合する弾性スリーブを含む。断熱材、カバー及び弾性スリーブは、それぞれ、少なくとも約135℃の温度における継続使用に耐えるように定格される。
【0004】
本開示に提示された本発明の一つ以上の別の実施形態に従い、ホースアセンブリの作製方法が企図される。実例となる方法において、ホースは、内部流体通路及び外面を画定するホース、及びホースの第一の端部に備え付けられた接続口を備えて付与される。断熱材がホースの外面を覆い、断熱材を覆ってカバーが取り付けられる。弾性スリーブが、接続口及びカバーの少なくとも一部の上部に、接続口及びカバーの少なくとも一部と圧縮係合して取り付けられる。断熱材、カバー及び弾性スリーブは、それぞれ、少なくとも約135℃の温度における継続使用に耐えるように定格される。
【0005】
さらなる利点及び利益が、添付図面と併せて以下の記述及び添付の特許請求の範囲を熟考後の当業者に明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】本開示の実例となる実施形態に従う、断熱ホースの一部分の半分の縦方向の断面図である。
【
図2】本開示の実例となる別の実施形態に従う、断熱ホースアセンブリの部分断面図である。
【
図3】高温流体状態において使用される断熱ホースの外面温度を示すチャートを例証する
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明のさまざまな発明的な態様、概念及び特徴を、実例となる実施形態と組み合わせて具現化するものとして本明細書に記述及び例証することがあるが、これらのさまざまな態様、概念及び特徴は、個別に又はそれらのさまざまなコンビネーション及びサブコンビネーションのいずれかにおいて、多くの代替的な実施形態に使用することができる。本明細書に明確に除外されていない限り、すべてのそのようなコンビネーション及びサブコンビネーションは、提示された発明の範囲内にあることが意図される。なおもさらに、本発明のさまざまな態様、概念及び特徴に関するさまざまな代替的な実施形態、例えば、代替的な材料、構造、構成、方法、回路、装置及び構成要素、ソフトウェア、ハードウェア、制御論理、そして形成、適合及び機能などに関する代替方法を本明細書に記述することがあるが、そのような記述は、既知のもの又は後に開発されるものかにかかわらず、利用可能な代替的な実施形態の完全な又は網羅的なリストであることは意図されない。当業者は、発明的な態様、概念又は特徴の一つ以上を追加の実施形態に容易に導入し、そのような実施形態が本明細書に明確に開示されていない場合でさえも、提示された発明の範囲内において使用することができる。追加的に、本発明のいくつかの特徴、概念又は態様を、好ましい配置又は方法であるとして本明細書に記述したとしても、そのような記述は、そのように明確に記載されていない限り、そのような特徴が必要又は必須であることを提案するようには意図されない。なおもさらに、実例となる又は典型的な値及び値域が、本開示の理解を助けるために含まれることがあるが、しかしながら、そのような値及び値域は、限定的な意味には解釈されず、そのように明確に記載されている場合のみ、決定的な値又は値域であると意図される。「おおよそ」又は「約」として特定されたパラメータは、他の様に明確に記載されていない限り、指定された値が、指定された値及び指定された値の10%以内の値の両方を含むことが意図される。さらに、本開示に添付されている図面が、必須ではないが、縮尺通りであってもよいことが理解され、それ故、図面において明白なさまざまな比率及び割合を教示するものとして理解することができる。その上、さまざまな態様、特徴及び概念を、発明的なもの又は発明の一部を形成するものとして本明細書に明確に特定することがあるが、そのような特定は、排他的であることは意図しない。むしろ、そのようなものとして又は固有の発明の一部として明確に特定されずに本明細書に完全に記述された発明的な態様、概念及び特徴があり得、その代わりに、本発明は、添付の特許請求の範囲において説明される。実例となる方法又はプロセスの記述は、あらゆる場合において必要となるすべてのステップを含有するようには限定されず、また、ステップが提示された順序は、そのように明確に記載されていない限り、必要又は必須であるとは解釈されない。
【0008】
多くの用途では、流体システムにおける2点間の流体接続を付与するフレキシブルホースであって、さまざまな流体ラインルーティング要求、熱延伸、不均衡、及び(例として、システム振動に起因する)断続的な又は連続的な屈曲を考慮に入れた柔軟性を持つホースが要求される。いくつかのフレキシブルホースは、比較的高い熱伝導率を有する極端に高い又は低いシステム温度とともに使用するのに適するように選択されたコア管材料(例として、ステンレス鋼)を含んで付与され得る。そのようなホースは、例えば、温度制御の安定性の付与、低温用途における凝縮の回避、及び/又は高温用途における使用者の火傷からの保護の為に、コア管を囲む断熱が要求されることがある。既知の断熱ホースアセンブリは、ホースの周囲を包み込む繊維ガラスベースの又は「ブラックフォーム」の断熱を使用する。これらは多くの場合、結果として、断熱ホースアセンブリの外径の顕著な増大、及び/又はホースアセンブリの柔軟性の減少を招く。多くの断熱材は、一部のホース用途において特に望ましくない、過度の埃又は他の汚染物質を発生する傾向がある。
【0009】
本開示の実例となる態様に従い、ホースは、柔軟性を維持し、製造を容易にし、より清潔で汚染物質の少ない構造を提供し、かつ/又は温度定格を拡大する断熱覆い配置を備えることができる。一実施形態において、エアロゲル複合断熱材(例として、テープ、ストリップ又はシート)によってホースの外面の周囲を覆って、ホースの外部断熱を付与することができる。エアロゲル複合材は、例えば、押し出し又は2本ロール加工によって形成された、例えば、延伸PTFE(ePTFE)及びエアロゲル混合体を含む様々な適切な材料を含むことができる。断熱材は、必須ではないが、その片側又は両側に外膜又はフィルムが備え付けられたコア材料を形成することができる。実例となるPTFE-エアロゲル複合断熱材は、米国特許第7,868,083号に記述されており、その開示全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0010】
実例となる実施形態において、PTFEベースのエアロゲル断熱材は、以下の特性の一つ以上を付与するように選択することができる。(例えば、これらの温度におけるシステム流体と共に使用するための)約-53℃~約250℃の継続使用温度、室温(約23℃)において約25mW/mK(例として、約21mW/mK)未満の熱伝導率、約225℃において約26mW/mKの熱伝導率、及びUL94 V-0の可燃性等級を満たすように選択できる。実例となるPTFEベースのエアロゲルは、最小量の埃又は粒子噴出のためにエアロゲルの結晶を保持するように構成されたePTFEマトリックスを含むことができる。追加的に、材料は、断熱の下のホースの金属表面(例として、金属網)の腐食を防止するように、湿気の吸収を最小限にしつつ、蒸気透過性である、疎水性のものであってもよい。
【0011】
断熱材は、例えば、おおよそ0.5mm~5mm厚(例として、おおよそ1.5mm厚)を含む様々な厚さにおいて付与することができ、かつ例えば、おおよそ0.5インチ~5インチ幅(例として、おおよそ1.5インチ幅)を含む様々な適切な幅に切断することができる。断熱材は、例えば、縦方向に又は螺旋に覆う配置を含む様々な配置においてホースの周囲を覆うことができる。実例となる実施形態において、断熱材は、例えば、ホースが湾曲又は屈曲したときに、下層のホース表面の露出を防止するように、所定の重ね合わせにおいて螺旋に覆われる。いくつかの実施形態において、重ね合わせの程度は、断熱材の単一のストリップが複数の断熱材の層を付与し、例えば、断熱特性を強め、作動温度範囲を増やし、かつ/又は取り扱いの安全性を改善するように選択することができる。例えば、断熱材は、断熱材の単一のストリップを使用して2層の断熱材を付与するように、50%の重ね合わせ、又は断熱材の単一のストリップを使用して3つの断熱材の層を付与するように、66%の重ね合わせにおいて付与することができる。追加的に又は代替的に、複数の断熱材の層を付与するように、複数の断熱材のストリップ又は覆いによってホースの周囲を覆うことができる。例えば、2つの断熱材のストリップは、それぞれ、他方の上を覆うことができ、2層の断熱材を付与するように0%の重ね合わせ、又は4層の断熱材を付与するように50%の重ね合わせにおいて覆うことができる。例えば、ホースが湾曲又は屈曲したときに、下層のホース表面の露出を防止するように、追加のストリップを、第一の覆いとは反対側に、又は第一のストリップと縦方向に位置をずらして巻くことができる。
【0012】
本開示の別の態様に従い、極端な温度定格(例えば、これらの温度環境において使用するために、例として、最高150℃、又は-200℃~180℃)、防水、蒸気透過性、及び難燃性を考慮して同様に選択されたカバーを持つ断熱ホースを付与することができる。多くの異なるカバー材料を利用することができるが、実例となる実施形態において、ホース用のカバー覆いとして、耐久性があり、耐熱性の設計された繊維を使用することができる。繊維は、断熱材を螺旋に覆う、適切な幅(例として、約1インチ~約5インチ、又は約3インチ)を有する細長いストリップにおいて付与することができる。実例となる材料は、アラミド繊維構造、例えば、Kevlar(登録商標)、又はePTFEベースの設計された繊維、例えば、Gore-Tex(登録商標)を含む。設計された繊維は、覆われたホースの曲げ性及び柔軟性を維持するように十分に伸縮自在であってもよく、覆われたホースの曲げ性及び柔軟性をさらに維持するように、繊維カバーと断熱材とを接着接合せずに断熱材を覆ってもよい。一つのそのような実施形態において、設計された繊維は、ストリップの幅にわたるより十分な伸張力(例として、5lbs張力において少なくとも約10%の伸長)を付与しつつ、繊維ストリップの全長に沿う伸張力を最小限(例として、5lbs張力において約1%未満の伸長)にするような指向性のマトリックスを含むことができる。この配置は、覆われたホースの高い柔軟性及び低い曲げ力を維持しつつ、(接着接合していない場合でさえも)覆われた繊維カバーを定位置に安定させる張力(例として、約5lbs張力)を付与する。
【0013】
実例となる実施形態において、設計された繊維カバー覆いは、平方ヤード当たりおおよそ5ozの密度、及び-200℃~180℃の使用温度範囲を有する難燃性のPTFE/ポリエステル繊維から形成され、おおよそ3インチ幅のストリップにおいて付与され、重ね合わせの様式(例として、おおよそ50%の重ね合わせ)において、断熱材で覆われたホースの周囲を螺旋に堅く覆う。
図1は、内部流体通路を画定する波形金属(例として、ステンレス鋼)コア管11、及びホース10の外面を画定する編組金属シース12を有する実例となる断熱ホース部分10を図示する。他のホース材料(例として、PTFE)、層及び構成を、追加的に又は代替的に利用することができる。(例として、前述の特性の一つ以上を有する)PTFEベースのエアロゲル断熱材のストリップ13、おおよそ1.5mm厚及びおおよそ1.5インチ幅のものが、50%の重ね合わせにおいて編組金属シース12を螺旋に覆い、ホース10の全長に沿う実質的に均一の断熱材の二重層を付与する。(例として、前述の特性の一つ以上を有する)PTFE/ポリエステルの設計された繊維のストリップ14、おおよそ3インチ幅であり、平方ヤード当たりおおよそ5ozの密度を有するものが、50%の重ね合わせにおいて断熱材13を螺旋に覆い、ホース10の全長に沿う実質的に均一のカバー繊維の二重層14を付与する。
【0014】
実例となる別の実施形態において、例えば、難燃性のカバーを付与する及び/又は断熱ホースアセンブリの蒸気透過性を抑性するように選択された材料における、熱収縮ポリマカバーを、断熱層に当てる又はそれを覆って取り付けてもよい。一実施例において、収縮したときに約1mmの厚さを有し、-55℃~約135℃の使用温度範囲を有するポリオレフィン管を、断熱層を覆って取り付けてもよい。これは熱収縮して断熱層に対して圧縮保持力(例として、少なくとも5lbsの張力)を加える。実例となる配置において、断熱材で覆われたホースは、(必要に応じて、空気を管に入れて管を膨らませて)ポリオレフィン管を通して挿入される。管は、(例として、熱線銃及び/又はオーブンによって)最高約177℃の温度まで加熱され、そして管材料を収縮して断熱層と圧縮係合させる。熱収縮された管の端部は、必要に応じ切り取ることができる。
【0015】
従来のホースは、流体制御システム内のホースを接続するための金属接続口を含む。これらの金属接続は、通常、極端な温度に耐えるように定格されているが、ホースが極端な温度にさらされているときには、熱伝導性の接続口の使用者による取り扱いは危険であり得る。本開示の別の態様に従い、熱耐性のスリーブを、ホースの金属接続口を覆う様に付与することができ、これは断熱材の端部及びホースアセンブリのカバーを覆って延伸する。
図2及び
図2Aは、内部を含む実例となるホースアセンブリ100、100aを図示する。シースされたホース110(例として、
図1に示すような波形のコア管及び編組金属シース)が、金属接続口120(例として、管接続品と溶接又は接続するための管スタブ接続口)に延伸し、金属接続口120は、圧着、溶接又は別な様に、ホース110、断熱材130(例として、
図1の実施形態のPTFEベースのエアロゲル断熱材の螺旋に覆われたストリップ13)、及びカバー140、140aに備え付けられる。
図2の図示した実施形態において、カバー140は、螺旋に巻かれた繊維のストリップ(例として、
図1の実施形態の螺旋に巻かれたPTFE/ポリエステルの設計された繊維のストリップ14)から形成される。
図2Aの図示した実施形態において、カバーは、(例えば、前述のような)熱収縮したポリマ管から形成される。示すように、断熱材130及びカバー140、140aは、(必須ではないが)金属接続口120の最後部又は環121を覆って延伸してもよい。耐熱性のスリーブ150が、接続口の基部122を覆って取り付けられ、断熱材130及びカバー140、140aの端部を覆って後方に延伸する。スリーブは、断熱材の材料と同程度の継続使用温度(例として、少なくとも約250℃又は約260℃)を有する、例えばシリコーンなどの材料において付与することができる。ホースアセンブリ100、100aの一端のみを示すが、ホースアセンブリの反対端も、(必須ではないが)同様の接続口及びスリーブ配置を含むことができる。
【0016】
いくつかの従来のホーススリーブは、ホース又はホース端部を確実に保持する熱収縮材料において付与されるが、実例となる耐熱性のスリーブは、スリーブとホース端部(例として、接続口及びカバーの隣接部)と位置を合わせ、後に収縮してホース端部を保持又は圧縮維持して係合するように、スリーブの弾性伸張又は延伸を可能にするように選択された材料において付与することができる。実例となる実施形態において、シリコーンスリーブは、約20~約50、約35~約45、又は約40のデュロメータを有し、スリーブの弾性伸張による取り付けを可能にする。さらに、シリコーンスリーブは、過酸化物硬化されてもよく(例として、UL94 V-0の可燃性等級を満たすことができるブラック高温で過酸化物硬化されたシリコーン管組織)、高温に長期間さらされることに起因するスリーブの乾燥又は亀裂を最小限にする。
【0017】
実施例1
【0018】
波形のステンレス鋼のコア管及び編組金属シースを持つ、半インチの名目直径のフレキシブル金属ホースを有するバルクなホース製品のサンプル試供品は、2層、4層又は6層の1.5mm厚のPTFE-エアロゲル複合物の断熱材で覆われており、螺旋に巻かれたPTFE/ポリエステルの設計された繊維のストリップで覆われる。
図3は、バルクな(断熱されていない)ホースアセンブリと比較した、最高250℃の液体媒体である流体温度にさらされたときの、室温(約24℃)用途における断熱ホースアセンブリの外面温度を示すチャートを例証する。チャートから明白なように、本開示に従う断熱ホースは、培地の温度が、2層の断熱材を持つもので約140℃、4層の断熱材を持つもので約195℃、及び6層の断熱材を持つもので250℃超に至るまでの流体温度において「接触が安全な」(ASTM C1055で最高60℃)外面を付与することができる。
【0019】
発明的な態様を、実例となる実施形態を参照して記述した。本明細書の読解及び理解によって他者は変更及び修正を思い付く。添付の特許請求の範囲又はその均等物の範囲内にある限りにおいてすべてのそのような変更及び修正を含むことが意図される。