(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-27
(45)【発行日】2024-07-05
(54)【発明の名称】取引インタフェース上で注文入力フィールドを動的に生成する方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 40/04 20120101AFI20240628BHJP
【FI】
G06Q40/04
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022160320
(22)【出願日】2022-10-04
(62)【分割の表示】P 2021096544の分割
【原出願日】2014-06-19
【審査請求日】2022-10-04
(32)【優先日】2013-07-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502317459
【氏名又は名称】トレーディング テクノロジーズ インターナショナル インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100101454
【氏名又は名称】山田 卓二
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【氏名又は名称】岡部 博史
(72)【発明者】
【氏名】ブライアン・ジェイ・バック
【審査官】松野 広一
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-352079(JP,A)
【文献】特開2004-287819(JP,A)
【文献】特開2009-199485(JP,A)
【文献】特表2007-519091(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0005059(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2005/0125328(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2012/0173405(US,A1)
【文献】[jQuery] マウスを乗せるとフィードバック用のフォームが出る - かちびと.net,[online],2013年04月27日,https://web.archive.org/web/20130427001609/http://kachibito.net/snippets/feedback-on-sticky-popup
【文献】落合 香織,マンガPath式を利用したソーシャルWeb上におけるディジタルマンガのアノテーション共有,FIT2012 第11回情報科学技術フォーラム 講演論文集 第4分冊 査読付き論文・一般論文 ネット,日本,一般社団法人電子情報通信学会 一般社団法人情報処理,2012年08月21日,p.327-330
【文献】涌井 智寛,Webアプリケーションのユーザ快適性向上を目指した一つのモデルの提案と解決,情報処理学会研究報告 平成22年度▲3▼ [CD-ROM],日本,一般社団法人情報処理学会,2010年10月15日,p.1-8,ISSN:1884-0930
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピューティングデバイスが、第1取引インタフェースを表示するステップ、ここで、第1取引インタフェースは、第1価格軸に沿って並べられた第1グループの複数のビッド領域と、第1価格軸に沿って並べられた第1グループの複数のアスク領域とを含み、第1価格軸は、第1取引可能オブジェクトの価格にそれぞれ関連付けられた複数の価値レベルを含み、第1グループの複数のビッド領域の各ビッド領域および第1グループの複数のアスク領域の各アスク領域は、第1価格軸の1つの価値レベルに関連付けられている、
コンピューティングデバイスが、第2取引インタフェースを表示するステップ、ここで、第2取引インタフェースは、第2価格軸に沿って並べられた第2グループの複数のビッド領域と、第2価格軸に沿って並べられた第2グループの複数のアスク領域とを含み、第2価格軸は、第2取引可能オブジェクトの価格にそれぞれ関連付けられた複数の価値レベルを含み、第2グループの複数のビッド領域の各ビッド領域および第2グループの複数のアスク領域の各アスク領域は、第2価格軸の1つの価値レベルに関連付けられている、
コンピューティングデバイスが、第1価格軸の第1価値レベルに関連付けられた第1起動領域を生成するステップ、ここで、第1起動領域は、対応する第1価格軸の第1価値レベルと並び、且つ第1取引インタフェースの外側まで延びており、第1起動領域内のユーザ入力のインスタンスを受信することに応じて第1注文入力フィールドが表示され、第1注文入力フィールドは、ユーザから第1数量を受信するように構成されており、これにより、第1起動領域に関連付けられた第1価値レベルに対応する価格、および受信した第1数量での第1取引可能オブジェクトの取引の実行を促す、
コンピューティングデバイスが、第2価格軸の第2価値レベルに関連付けられた第2起動領域を生成するステップ、ここで、第2起動領域は、対応する第2価格軸の第2価値レベルと並び、且つ第2取引インタフェースの外側まで延びており、第2起動領域内のユーザ入力のインスタンスを受信することに応じて第2注文入力フィールドが表示され、第2注文入力フィールドは、ユーザから第2数量を受信するように構成されており、これにより、第2起動領域に関連付けられた第2価値レベルに対応する価格、および受信した第2数量での第2取引可能オブジェクトの取引の実行を促す、
第1取引インタフェースと第2取引インタフェースの間の距離に基づいて、コンピューティングデバイスが、第1起動領域と第2起動領域が互いに交差しないように、第1起動領域と第2起動領域のうちの少なくとも1つを自動的にリサイズするステップ、
を含む、方法。
【請求項2】
第1起動領域は、(i)第1グループの複数のビッド領域における第1ビッド領域と、(ii)第1グループの複数のアスク領域における第1アスク領域、のうちの1つの少なくとも一部に重なり、
第2起動領域は、(i)第2グループの複数のビッド領域における第2ビッド領域と、(ii)第2グループの複数のアスク領域における第2アスク領域、のうちの1つの少なくとも一部に重なる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
第1注文入力フィールドは、(i)第1価値レベルに関連付けられた第1グループの複数のビッド領域における第1ビッド領域と、(ii)第1価値レベルに関連付けられた第1グループの複数のアスク領域における第1アスク領域、のうちの1つに隣接して表示され、
第2注文入力フィールドは、(i)第2価値レベルに関連付けられた第2グループの複数のビッド領域における第2ビッド領域と、(ii)第2価値レベルに関連付けられた第2グループの複数のアスク領域における第2アスク領域、のうちの1つに隣接して表示される、請求項1記載の方法。
【請求項4】
コンピューティングデバイスが、表示された第1注文入力フィールドにおいてユーザから第1数量を受信するステップ、
コンピューティングデバイスが、第1価値レベルに対応する価格、および受信した第1数量での第1取引可能オブジェクトの注文を送信するステップ、
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
コンピューティングデバイスが、表示された第2注文入力フィールドにおいてユーザから第2数量を受信するステップ、
コンピューティングデバイスが、第2価値レベルに対応する価格、および受信した第2数量での第2取引可能オブジェクトの注文を送信するステップ、
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
自動的なリサイズは、第1取引インタフェースの外側における第1起動領域のサイズを縮小するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
自動的なリサイズは、第2取引インタフェースの外側における第2起動領域のサイズを縮小するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
自動的なリサイズは、第1取引インタフェースの外側に出ないように第1起動領域のサイズを縮小するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
自動的なリサイズは、第2取引インタフェースの外側に出ないように第2起動領域のサイズを縮小するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
請求項1から
9のいずれか1つに記載の方法を実行するように構成されたコンピューティングデバイスを備えるシステム。
【請求項11】
請求項1から
9のいずれか1つに記載の方法をコンピューティングデバイスに実行させる命令を記憶した、コンピュータ読み取り可能記憶媒体。
【請求項12】
請求項1から
9のいずれか1つに記載の方法をコンピューティングデバイスに実行させるためのコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の参照】
【0001】
本願は、2013年7月3日に出願された米国特許出願第13/935208号に基づく優先権を主張するものであり、当該米国特許出願の全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
本開示は、取引インタフェース上で注文入力フィールドを動的に生成する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
電子取引システムは一般的に、電子取引所と通信する取引デバイスを含む。電子取引所は、価格および数量などの市場に関する情報を取引デバイスに送信する。取引デバイスは、注文に関するメッセージなどを電子取引所に送信する。電子取引所は、ある注文の数量と、それに相対する1つ又は複数の注文の数量とのマッチングを試みる。
【0004】
取引デバイスは、パーソナルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ハンドヘルドコンピュータ、タブレットコンピュータ、スマートフォンなどの任意のコンピューティングデバイス、あるいは、ディスプレイおよびユーザーインターフェースを含み電子取引所と通信するためのハードウェアを含むその他のデバイスなどの任意のコンピューティングデバイスであってもよい。
【0005】
トレーダは多くの場合、取引可能オブジェクトの注文を自動又は半自動で取引所に送信する自動取引ツール又は半自動取引ツール(総称:自動ツール)を使用する。とりわけ、迅速かつ正確な注文入力を促進するために通常、多くの異なる取引ツールが提供される。自動取引ツール又は半自動取引ツールは例えば、市場の状況又は他の基準条件に基づいて価格や数量などの注文パラメータを迅速に計算し、これらのパラメータを持つ注文をマッチングのために取引所に自動的に送信する。
【0006】
トレーダはしばしば取引戦略を実行する。取引戦略とは、市場の動向の認識、現在の市場の状況の表示、注文の迅速な入力、キャンセル、更新、修正を目的とするものであり、個々の取引可能オブジェクトを大量に定期的に追跡する必要があり、大量のデータを同化する必要がある。このため、トレーダは、支援のための専用インタフェースを使用する。取引インタフェースは、それぞれの取引可能オブジェクトのステータスを含む各種情報を、取引に関連する主要な変数(価格、各価格で利用可能な数量、内部市場のレベルおよびその他の要素など)をカバーする一列の数値データフィールドに提示する。トレーダは、複数の取引可能オブジェクトに関する市場の状況を追跡するとともに様々な取引戦略を同時に実行するために、多くの取引インタフェースを定期的に操作する。複数のインタフェースを使用すると、迅速に取引を実行するためには大量の取引可能オブジェクトに関する市場状況の重要な変更を閲覧する必要があり、トレーダの負担になる。調節がされない限り、より効率的かつ効果的な操作を支援するためのインタフェースは最終的には膨大なものとなってしまい、代わりにトレーダを阻害する。
【0007】
以下の図面を参照しながら実施形態が開示される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】ある実施形態を実施可能な例示的な電子取引システムのブロック図
【
図2】ある実施形態を実施可能な別の例示的な電子取引システムのブロック図
【
図3】開示された実施形態を実施するために用いられる例示的なコンピューティングデバイスのブロック図
【
図4】開示の実施形態に採用され得る取引可能オブジェクトに関する市場データを表示するための例示的な取引インタフェースおよび取引可能オブジェクトの注文の実行を容易にするための注文入力フィールドの生成を示す図
【
図5】開示の実施形態に採用され得る取引可能オブジェクトに関する市場データを表示するための例示的な取引インタフェースおよび取引可能オブジェクトの注文の実行を容易にするための注文入力フィールドの生成を示す図
【
図6】開示の実施形態に採用され得る取引可能オブジェクトに関する市場データを表示するための例示的な取引インタフェースおよび取引可能オブジェクトの注文の実行を容易にするための注文入力フィールドの生成を示す図
【
図7】開示の実施形態に採用され得る取引可能オブジェクトに関する市場データを表示するための例示的な取引インタフェースおよび取引可能オブジェクトの注文の実行を容易にするための注文入力フィールドの生成を示す図
【
図8】開示の実施形態に採用され得る取引可能オブジェクトに関する市場データを表示するための例示的な取引インタフェースおよび取引可能オブジェクトの注文の実行を容易にするための注文入力フィールドの生成を示す図
【
図9】開示の実施形態に採用され得る取引可能オブジェクトに関する市場データを表示するための例示的な取引インタフェースおよび取引可能オブジェクトの注文の実行を容易にするための注文入力フィールドの生成を示す図
【
図10】取引可能オブジェクトの注文の実行を容易にするための注文入力フィールドの生成における近傍度の影響を示す1組の例示的な取引インタフェースを示す図
【
図11】取引可能オブジェクトの注文の実行を容易にするための注文入力フィールドの生成における近傍度の影響を示す1組の例示的な取引インタフェースを示す図
【
図12】取引可能オブジェクトの注文の実行を容易にするための注文入力フィールドの生成における近傍度の影響を示す1組の例示的な取引インタフェースを示す図
【
図13】開示の実施形態に採用され得る取引可能オブジェクトに関して市場データを表示するとともに、取引インタフェース上に動的に生成される注文入力フィールドの表示を介して取引の実行を容易にする例示的な方法を示すフロー図
【発明を実施するための形態】
【0009】
特定の実施形態は、例を示すものとして提供される図面と併せて読むことでより良く理解される。しかしながら、実施形態は、添付の図面に示した配置や手段に限定されないものと理解すべきである。
【0010】
開示される実施形態は一般的に、トレーダの取引の実行を支援する方法により市場データを表示する取引インタフェースを提供するためのシステムおよび方法に関する。いくつかの実施形態は、取引可能オブジェクトの取引価格に関する市場データを取引インタフェース上に表示するためのシステムおよび方法を対象とし、当該取引インタフェースは、注文入力フィールドを表示のために動的に生成するように操作可能に構成されている。取引インタフェースによる注文入力フィールドの生成は、取引可能オブジェクトを取引するための固有の価格に関連する市場データとの位置関係により取引インタフェース上に定義された起動領域内に、データ入力デバイスを介してユーザ入力のインスタンスを受信することの検知に応じて行われる。ここで、起動領域内におけるユーザ入力のインスタンスは、注文入力フィールドの表示を生成するものであり、注文入力フィールドによって、取引可能オブジェクトの固有の価格での取引の実行が容易化される。
【0011】
本明細書における「取引可能オブジェクト」とは、ある数量および/又は価格で取引される任意の対象物である。取引可能オブジェクトは、これらに限定されないが、任意の種類の取引イベント、物品および/又は金融商品を含み、その中には例えば、株式、オプション、債券、先物、通貨、ワラント、ファンド、デリバティブ、これらの組合せ、並びに、穀物、エネルギー、金属などの全ての種類の商品が含まれる。取引可能オブジェクトは、取引のために取引所によってリスト化された商品などの「実際(real)」のものでも、ユーザによって生成された実際の商品の組合せなどの「合成(synthetic)」のものでもあってもよい。取引可能オブジェクトは、取引可能オブジェクトのクラスなど、その他の取引可能オブジェクトの組合せであってもよい。
【0012】
発明の詳細な説明は、コンポーネントの中でも特にハードウェア上で実行されるソフトウェアを含む実施形態を開示するが、これらの実施形態は単なる例示であり、限定的なものとして解釈すべきではない。例えば、これらのハードウェアおよびソフトウェアのコンポーネントのいずれか又は全てが、ハードウェアにて独占的に、ソフトウェアにて独占的に、ファームウェアにて独占的に、又は、ハードウェア、ソフトウェアおよび/又はファームウェアの任意の組み合わせにて、実装されてもよい。したがって、実施形態はその他の方法により実施・実装されてもよい。さらに、基礎となる概念を不必要に不明瞭にすることを避けるために、周知のプロセスおよびコンピュータコンポーネントを本明細書で詳細に説明しない場合がある。
【0013】
I.実施形態に関する簡単な説明
一実施形態では、電子取引所と通信するコンピューティングデバイスを介して市場データを表示し、取引の実行を容易にする(促進する)ための方法が開示される。当該方法は、現在の市場データを提示するための取引インタフェースを表示するステップを含む。
【0014】
ある実施形態では、取引インタフェースは、略軸方向に配列され、中心の価格軸を定義する複数の価格レベル、複数のアスク領域および複数のビッド領域を含む。価格レベルのそれぞれは、価格軸に沿って順に並んだ取引可能オブジェクトの現在の価格を含む。アスク領域のそれぞれは、中心の価格軸に対して価格レベルの横方向に配列されるとともに、横方向に配列された価格レベルに表示される価格での現在のアスク数量を表す数値を含み、これにより、現在のアスク数量と価格の位置関係が中心の価格軸に沿って表示される。複数のビッド領域のそれぞれは、価格レベルに対して価格レベルの横方向に配列されるとともに、横方向に配列された価格レベルに表示される価格での現在のビッド数量を表す数値を含み、これにより、現在のビッド数量と価格の位置関係が中心の価格軸に沿って表示される。
【0015】
一実施形態では、本明細書に記載の方法は、軸方向に配列された複数の価格レベルのうちの固有の価格レベルに対する位置関係をもって取引インタフェース内に定義され注文入力フィールドに関連付けられた起動領域内で、ユーザ入力のインスタンスを受信することに応じて、取引インタフェース上での表示のために注文入力フィールドを生成するステップを含む。ここで、注文入力フィールドは、固有の価格レベルに表示される価格での取引可能オブジェクトの取引の実行を容易にする。
【0016】
別の実施形態では、市場データの表示および取引注文の実行を行う方法は、表示デバイス上の領域に、現在の市場データを表すための取引インタフェースを表示するステップを含む。取引インタフェースは、価格レベル、アスク領域、ビッド領域、注文入力領域およびそれに関連する起動領域を含み、起動領域は、軸方向に配列された複数の価格領域に対して横方向に配列される位置関係で取引インタフェース内に定義される。本方法は、起動領域内にカーソルを配置することに応じて、取引インタフェース上での表示のために注文入力フィールドを生成するステップを含む。ここで、注文入力フィールドは、軸方向に配列された価格レベルに表示される価格での取引可能オブジェクトの取引の実行を容易にする。
【0017】
電子取引所と通信するコンピューティングデバイスを含み、市場データを表示して取引注文を実行するためのシステムに係る実施形態が開示される。当該システムは、上述した全ての特徴および/又は本明細書に記載の例示的な実施形態の特徴を含む取引インタフェースを表示するための表示デバイスを備える。当該システムはさらに、起動領域内でユーザ入力のインスタンスを生成するためのデータ入力デバイスを備える。ここで、コンピューティングデバイスは、起動領域内でのユーザ入力のインスタンスを受信することに応じて、取引インタフェース上での表示のために注文入力フィールドおよびそれに関連する起動領域を生成するように構成される。注文入力フィールドは、横方向に配列された価格レベルに表示される価格での取引可能オブジェクトの取引の実行を容易にする。
【0018】
他の実施形態は、電子取引所から市場データを受信するようにコンピュータを制御するためのプログラムを記憶した非一時的コンピュータ読み取り可能情報記録媒体を対象とする。当該プログラムは、上述した全ての特徴および/又は本明細書に記載の例示的な実施形態の特徴を含む取引インタフェースを表示するステップをコンピュータに実行させる。当該プログラムはさらに、複数の軸方向に配列された価格レベルのうちの固有の価格レベルに対する位置関係をもって取引インタフェース内に定義され注文入力フィールドに関連付けられた起動領域内で、ユーザ入力のインスタンスを受信することに応じて、取引インタフェース上での表示のために注文入力フィールドを生成するステップをコンピュータに実行させる。ここで、注文入力フィールドは、固有の価格レベルに表示される価格での取引可能オブジェクトの取引の実行を容易にする。
【0019】
II.電子取引システムの例
図1は、ある実施形態を採用可能な例示的な電子取引システム100を表すブロック図を示す。システム100は、取引デバイス110と、ゲートウェイ120と、取引所130とを備える。取引デバイス110は、ゲートウェイ120と通信する。ゲートウェイ120は、取引所130と通信する。本明細書における「通信」との用語は、直接的な通信、および/又は、1つ若しくは複数の中間コンポーネントを介した間接的な通信を包含する。
図1に示す例示的な電子取引システム100は、本明細書における示唆および開示から逸脱しない範囲で、付加的な機能や性能を提供する付加的なコンポーネント、サブシステムおよびエレメントと通信してもよい。
【0020】
動作中において、取引デバイス110は、取引所130からゲートウェイ120を介して市場データを受信する。ユーザは取引デバイス110を使用して、この市場データのモニタを行う、および/又は、1つ又は複数の取引可能オブジェクトを買う又は売るための注文メッセージを取引所130に送信する意思決定を行う。
【0021】
市場データは、取引可能オブジェクトのための市場に関するデータを含む。例えば、市場データは、内部市場、市場深度、最終取引価格(「LTP」)、最終取引量(「LTQ」)又はそれらの組み合わせを含む。(時間の経過とともに変化する)内部市場は、ある時点における特定の取引可能オブジェクトに関する利用可能な最低アスク価格(ベストオファー)および最高ビッド価格(ベストビッド)である。市場深度は、内部市場で利用可能な数量および内部市場から離れた他の価格で利用可能な数量のことをいう。利用可能な数量次第で、市場深度の「ギャップ」が存在する場合がある。
【0022】
取引可能オブジェクトは、取引される任意の対象物である。例えば、取引可能オブジェクトの特定の数量を、特定の価格で買う又は売ることができる。取引可能オブジェクトには例えば、金融商品、株式、オプション、債券、先物、通貨、ワラント、ファンドデリバティブ、証券、商品、スワップ、金利商品、インデックスベース商品、取引イベント、物品、又はそれらの組み合わせが含まれる。取引可能オブジェクトには、取引所(例えば取引所130)によってリスト化および/又は管理された商品、ユーザによって定義された商品、実際の商品若しくは合成の商品の組合せ、又はそれらの組み合わせが含まれる。なお、実際の取引可能オブジェクトに対応するおよび/又は類似する、合成の取引可能オブジェクトが存在してもよい。
【0023】
注文メッセージは、取引注文を含むメッセージである。取引注文は例えば、取引可能オブジェクトを買う又は売るためのコマンドや、定められた取引戦略に従って注文の管理を開始するコマンドや、提出済みの注文を変更(例えば作業中の注文を修正する)又はキャンセルするコマンドや、注文に関連する電子取引所への指示や、それらの組み合わせであってもよい。
【0024】
取引デバイス110は、1つ又は複数の電子計算プラットフォームを有してもよい。例えば、取引デバイス110は、デスクトップコンピュータ、ハンドヘルドデバイス、ラップトップ、サーバ、ポータブルコンピューティングデバイス、取引端末、埋め込まれた取引システム、ワークステーション、アルゴリズム取引システム(「ブラックボックス」や「グレーボックス」)、コンピュータのクラスタ、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。別の例として、取引デバイス110は、プロセッサによって実行される1つ又は複数のコンピュータプログラム、アプリケーション、ライブラリあるいはコンピュータ読み取り可能命令などをアクセス可能に記憶するように構成されたメモリ又はその他の記憶媒体と通信を行うシングル又はマルチコアプロセッサを含んでもよい。
【0025】
本明細書における「~ように構成された(configured to, adapted to)」との用語は、エレメント、構造又はデバイスが特定の機能又は特定の目的を実行するように修正、アレンジ、変更などされている場合を包含する。
【0026】
例示として、取引デバイス110は、イリノイ州シカゴにあるトレーディングテクノロジーズインターナショナルインコーポレイティッド(以降では「トレーディングテクノロジーズ」と称する)が提供する電子取引プラットフォームであるX_TRADER(登録商標)のコピーを実行するパーソナルコンピュータとして実装されてもよい。別の例として、取引デバイス110は、トレーディングテクノロジーズが提供するADL(商標)、AUTOSPREADER(登録商標)、および/又はAUTOTRADER(商標)などの自動取引ツールを提供する取引アプリケーションを実行するサーバであってもよい。さらに別の例では、取引デバイス110は、サーバと通信する取引端末を含んでもよく、この場合、取引端末とサーバが集合的に取引デバイス110となる。
【0027】
取引デバイス110は一般的に、ユーザによって所有、操作、制御、プログラム、構成、又はその他の方法の使用が行われる。本明細書における「ユーザ」との用語には、これらに限定されないが、人間(例えばトレーダ)、取引グループ(例えばトレーダのグループ)又は電子取引デバイス(例えばアルゴリズム取引システム)が含まれる-1人又は複数のユーザが、例えば所有、操作、制御、プログラミング、構成、又はその他の使用に関与してもよい。
【0028】
取引デバイス110は、1つ又は複数の取引アプリケーションを含む。本明細書における取引アプリケーションは、電子商取引を可能にする又は改善するアプリケーションである。取引アプリケーションは、1つ又は複数の電子取引ツールを提供する。例えば、取引デバイスに記憶された取引アプリケーションは、1つ又は複数の取引ウィンドウに市場データを配置および表示するように実行される。別の例では、取引アプリケーションは、スプレッド取引ツールを提供する自動スプレッド取引アプリケーションを含む。さらに別の例では、取引アプリケーションは、自動的にアルゴリズムを処理して特定のアクション(注文を出す、既存の注文を修正する、注文の削除する、など)を実行するアルゴリズム取引アプリケーションを含む。さらに別の例では、取引アプリケーションは、1つ又は複数の取引画面を提供する。取引画面は、1つ又は複数の市場と交信可能な1つ又は複数の取引ツールを提供してもよい。例えば、ユーザは取引ツールを用いることで、様々な取引戦略を実行しながら、市場データの取得・閲覧、注文入力パラメータの設定、取引所への注文メッセージの送信、取引アルゴリズムの展開、および/又は、位置のモニタリングを行うことができる。取引アプリケーションが提供する電子取引ツールは常に利用可能であってもよく、あるいは、取引アプリケーションの特定の設定又は動作モードのみで利用可能であってもよい。
【0029】
取引アプリケーションは、プロセッサによって実行可能にコンピュータ読み取り可能媒体に記憶されたコンピュータ読み取り可能な命令を含む。コンピュータ読み取り可能媒体には例えば、ランダムアクセスメモリ、読み出し専用メモリ、プログラマブル読み出し専用メモリ、電気的プログラマブル読み出し専用メモリ、電気的消去可能読み出し専用メモリ、フラッシュメモリ、これらの任意の組み合わせ、又はその他の任意の有形データ記憶デバイスなど、様々なタイプの揮発性/不揮発性の記憶媒体が含まれる。本明細書における非一時的又は有形のコンピュータ読み取り可能媒体との用語は、コンピュータ読み取り可能記憶媒体の任意のタイプを含むが、伝搬信号は除外するものとして明示的に定義される。
【0030】
取引アプリケーションの1つ又は複数のコンポーネント又はモジュールは、別のコンピュータ読み取り可能媒体から、取引デバイス110のコンピュータ読み取り可能媒体にロードされてもよい。例えば、取引アプリケーション(又は取引アプリケーションのアップデート)は、製作者、開発者又は発行者によって1つ又は複数のCD又はDVD上に記憶されるものであり、取引デバイス110にその後ロードされる、又は、取引デバイス110が取引アプリケーションを読み取るためのサーバにロードされてもよい。別の例として、取引デバイス110は、サーバから、例えばインターネット又は内部ネットワークを介して取引アプリケーション(又は取引アプリケーションのアップデート)を受信してもよい。取引デバイス110は、取引デバイス110によって要求される場合に(例えば「プル配信」)、および/又は、取引デバイス110によって要求されない場合に(例えば「プッシュ配信」)、取引アプリケーション又はそのアップデートを受信してもよい。
【0031】
取引デバイス110は、注文メッセージを送信するように構成されてもよい。例えば、注文メッセージは、ゲートウェイ120を介して取引所130に送信される。別の例として、取引デバイス110は、実際の取引には影響を及ぼさないシミュレーション環境におけるシミュレートの取引所へ注文メッセージを送信するように構成される。
【0032】
注文メッセージは、ユーザの要求に応じて送信されてもよい。例えば、トレーダは取引デバイス110を利用することで、注文メッセージを送信する、又は、取引注文に関する1つ又は複数のパラメータ(例えば注文の価格および/又は数量)を手動で入力する。別の例として、取引アプリケーションが提供する自動取引ツールは、取引注文に関する1つ又は複数のパラメータを計算して注文メッセージを自動的に送信する。ある例では、自動取引ツールは、送信用のメッセージを作成するがユーザからの確認がなければ実際にはそれを送信しない。
【0033】
注文メッセージは、1つ又は複数のデータパケットにて、又は、共有のメモリシステムを介して送信される。例えば、注文メッセージは、取引デバイス110からゲートウェイ120を介して取引所130へ送信される。取引デバイス110は例えば、ローカルエリアネットワーク、広域ネットワーク、無線ネットワーク、バーチャルプライベートネットワーク、T1ライン、T3ライン、総合デジタル通信網(「ISDN」)ライン、ポイント・オブ・プレゼンス、インターネット、および/又は共有メモリシステムを使用して、ゲートウェイ120と通信する。
【0034】
ゲートウェイ120は、1つ又は複数の電子計算プラットフォームを含んでもよい。例えば、ゲートウェイ120は、1つ又は複数のデスクトップコンピュータ、ハンドヘルドデバイス、ラップトップ、サーバ、ポータブルコンピューティングデバイス、取引端末、埋め込み取引システム、シングル/マルチコアプロセッサを搭載したワークステーション、「ブラックボックス」又は「グレーボックス」などのアルゴリズム取引システム、コンピュータのクラスタ、又はそれらの任意の組み合わせとして実装されてもよい。
【0035】
ゲートウェイ120は、通信を容易にするものであってもよい。例えば、ゲートウェイ120は、取引デバイス110と取引所130の間で通信されるデータのプロトコル変換を実行する。ゲートウェイ120は例えば、取引デバイス110から受信した注文メッセージを取引所130によって判別可能なデータ形式に処理する。同様に、ゲートウェイ120は例えば、取引所130から受信した取引所の固有形式による市場データを取引デバイス110によって判別可能な形式に変換する。
【0036】
ゲートウェイ120は、上述の取引アプリケーションと同様に、電子取引を容易にする又は向上させる取引アプリケーションを含んでもよい。例えば、ゲートウェイ120は、取引デバイス110からの注文を追跡して、当該注文のステータスを取引所130から受信した約定確認に基づいて更新する取引アプリケーションを有してもよい。別の例として、ゲートウェイ120は、取引市場130からのデータを合体してそれを取引デバイス110に提供する取引アプリケーションを有してもよい。さらに別の例では、ゲートウェイ120は、リスク処理を提供する、インプライド(implieds)を計算する、注文処理を取り扱う、市場データ処理を取り扱う、又はそれらの組み合わせを行う取引アプリケーションを含んでもよい。
【0037】
ある実施形態において、ゲートウェイ120は例えば、ローカルエリアネットワーク、広域ネットワーク、仮想プライベートネットワーク、T1ライン、T3回線、ISDN回線、ポイント・オブ・プレゼンス、インターネット、および/又は共有メモリシステムを使用して、取引所130と通信する。
【0038】
取引所130は、取引所における団体によって所有、操作、制御、又は使用されてもよい。例示的な取引所の団体には、CMEグループ、ロンドン国際金融先物オプション取引所、インターコンチネンタル取引所、およびユーレックスが含まれる。取引所130は、例えば取引所によって取引のために提供される取引可能オブジェクトの売買を可能とするように構成されたコンピュータ、サーバ又はその他のコンピューティングデバイスなどの電子マッチングシステムを含んでもよい。取引所130は、一部は取引可能オブジェクトをリスト化および/又は管理し、他は注文を受信してマッチングするような、別々の団体を有してもよい。取引所130は例えば、電子通信ネットワーク(「ECN」)を含む。
【0039】
取引所130は、電子取引所であってもよい。取引所130は、注文メッセージを受信し、取引可能オブジェクトを売買するための相対する取引注文のマッチングを行うように構成される。マッチングされなかった取引注文は、取引所130によって後の取引用にリスト化される。取引注文には例えば、取引デバイス110から又は取引所130と通信しているその他のデバイスから受信した取引注文を含んでもよい。例えば、取引所130は通常、マッチング対象となる取引注文を提供する様々なデバイス(取引デバイス110に類似するものであってもよい)と通信する。
【0040】
取引所130は、市場データを提供するように構成される。市場データは、1つ又は複数のメッセージ又はデータパケットにて、又は共有メモリシステムを介して提供されてもよい。取引所130は例えば、取引デバイス110又はゲートウェイ120などの契約デバイスに対してデータフィードを公開する。データフィードには、市場データが含まれる。
【0041】
システム100は、付加的な、異なる、又は、より少ない数のコンポーネントを含んでもよい。例えば、システム100は、複数の取引デバイス、ゲートウェイ、および/又は取引所を含む。別の例では、システム100は、ミドルウェア、ファイアウォール、ハブ、スイッチ、ルータ、サーバ、取引所固有の通信機器、モデム、セキュリティマネージャーおよび/又は暗号化/復号化装置など、その他の通信デバイスを含んでもよい。
【0042】
III.拡張された電子取引システムの例
図2は、ある実施形態を採用可能な別の例示的な電子取引システム200のブロック図を示す。この例では、取引デバイス210aは、ゲートウェイ220aを介して取引所230aと通信する。以下の説明では主に、取引デバイス210a、ゲートウェイ220aおよび取引所230aに焦点を当てている。しかしながら、取引デバイス210aは、取引所230nに接続された任意の数のゲートウェイ220nに接続され、通信してもよい。取引デバイス110aとその他の取引所230nとの通信は、取引デバイス210aと取引所230aとの通信と同じ、類似又は異なっていてもよい。一般的に、それぞれの取引所は、取引デバイス、ゲートウェイ、ユーザ又は別の取引所との通信用の独自の好ましい技術および/又はフォーマットを有している。
【0043】
(
図1に示す取引デバイス110と類似し得る)取引デバイス210aは、取引端末214aと通信するサーバ212aを含んでもよい。サーバ212aは、取引端末214aよりもゲートウェイ120に対して地理的に近い位置に配置されてもよい。その場合、サーバ212aは、取引端末214aよりもレイテンシーのメリットを有する。運転中において、取引端末214aは、ユーザに取引画面を提供するとともに、さらなる処理のためにサーバ212aにコマンドを送信してもよい。例えば、取引アルゴリズムは、市場データに基づく実行のためにサーバ212aに展開されてもよい。サーバ212aは、ユーザからのさらなる入力なしで取引アルゴリズムを実行してもよい。別の例では、サーバ212aは、自動取引ツールを提供する取引アプリケーションを含むとともに、取引端末214aと再び通信するものであってもよい。取引デバイス210aは、付加的な、異なる、又はより少ない数のコンポーネントを含んでもよい。
【0044】
取引デバイス210aは、1つ又は複数の通信ネットワークを使用してゲートウェイ220aと通信してもよい。本明細書における通信ネットワークとは、取引デバイス210a、ゲートウェイ220aおよび取引所220aの間の通信を促進又はそれを可能にする、インターネットを含む任意のネットワークである。例えば、
図2に示すように、取引デバイス210aは、マルチキャスト通信ネットワーク202a上でゲートウェイ220aと通信する。ネットワーク202a上のデータは、項目(例えば価格、注文又は約定)に応じて論理的に分割されてもよい。その結果、サーバ212aおよび取引端末214aは、それらの個々のニーズに応じて契約し、データ(例えば価格、注文又は約定に関連するデータ)の受信を行うことができる。
【0045】
(
図1に示すゲートウェイ120と類似し得る)ゲートウェイ220aは、価格サーバ222aと、注文サーバ224aと、約定サーバ226aとを備える。ゲートウェイ220aは、付加的な、異なる、又はより少ない数のコンポーネントを含んでもよい。価格サーバ222aは、価格データの処理を行う。価格データには、1つ又は複数の取引可能オブジェクトのための市場に関連するデータが含まれる。注文サーバ224aは、注文データを処理してもよい。注文データは、ユーザの取引注文に関連するデータである。例えば、注文データには、注文メッセージ、確認メッセージ、又はその他のタイプのメッセージが含まれてもよい。約定サーバは、約定データを収集および提供する。約定データには、取引注文の1つ又は複数の約定に関連するデータが含まれる。例えば、約定サーバ226aは、サーバ224aを介してルーティングされた、約定済み又は未約定の取引注文の記録を提供する。サーバ222a、224a、226aは、同じ機械又は別の機械で実行されてもよい。
【0046】
ゲートウェイ220aは、1つ又は複数の通信ネットワークを使用して取引所230aと通信する。
図2に示すように、例えば、ゲートウェイ220aと取引所230aを接続する2つの通信ネットワークが存在してもよい。ネットワーク204aは、価格サーバ222aに市場データを通信するために使用されてもよい。ある例では、取引所230aは、このような市場データを、契約デバイスに公開されたデータフィード内に含む。ネットワーク206aは、注文データを通信するために使用されてもよい。
【0047】
(
図1に示す取引所130と類似し得る)取引所230aは、注文ブック232aと、マッチングエンジン234aとを備える。取引所230aは、付加的な、異なる、又はより少ない数のコンポーネントを含んでもよい。注文ブック232aは、マッチングされていない取引注文の数量に関連するデータを含んだデータベースである。例えば、注文ブックは、内部市場、様々な価格レベルの市場深度、最終取引価格、および最終取引数量など、取引可能オブジェクトのための市場に関連するデータを含む。マッチングエンジン234aは、相対するビッドとオファーをマッチングする。例えば、マッチングエンジン234aは、相対するビッドとオファーをマッチングする1つ又は複数のマッチングアルゴリズムを実行してもよい。売り注文は、同じ価格の買い注文と相対する注文である。同様に、買い注文は、同じ価格の売り注文に相対する注文である。
【0048】
動作中において、取引所230aは、注文ブック232aから価格サーバ222aに価格データを提供するとともに、マッチングエンジン234aから注文サーバ224aに注文データおよび/又は約定データを提供してもよい。サーバ222a、224a、226aは、これらのデータを翻訳して、取引デバイス210aに通信して戻すようにしてもよい。取引デバイス210aは例えば、取引アプリケーションを使用してこのデータを処理する。データは例えば、ユーザに表示される。別の例では、取引アルゴリズムがデータを利用して、取引所230aに取引注文を提出すべきかどうかを決定する。取引デバイス210aは、注文メッセージを準備し取引所230aに送信してもよい。
【0049】
ある実施形態では、ゲートウェイ220aは、取引デバイス210aの一部である。例えば、ゲートウェイ220aのコンポーネントは、取引デバイス210aと同じ計算プラットフォームの一部であってもよい。別の例として、ゲートウェイ220aの機能は、取引デバイス210aのコンポーネントによって実行されてもよい。ある実施形態では、ゲートウェイ220aは存在しない。このような構成は例えば、取引デバイス210aが取引所230aと通信するためにゲートウェイ220aを利用する必要がない場合に生じる。それは例えば、取引デバイス210aが取引所230aと直接通信するように構成される場合である。
【0050】
取引デバイス210aに類似する付加的な取引デバイス210b-210nが、ゲートウェイ220a-220nおよび取引所230a-230nの1つ又は複数に接続されてもよい。また、ゲートウェイ220aに類似する付加的なゲートウェイが、取引所230aに類似する複数の取引所と通信してもよい。それぞれのゲートウェイは例えば、1つ又は複数の異なる取引所と通信する。このような構成によれば、例えば、1つ又は複数の取引デバイス210aは、複数の取引所と取引することができる(および/又は、複数の取引所に冗長接続を提供することができる)。
【0051】
IV.コンピューティングデバイスの例示
図3は、開示される実施形態を実施するために使用可能な例示的なコンピューティングデバイス300のブロック図を示す。
図1の取引デバイス110は、例えば、1つ又は複数のコンピューティングデバイス300を含む。
図1のゲートウェイ120は、例えば、1つ又は複数のコンピューティングデバイス300を含む。
図1の取引所130は、例えば、1つ又は複数のコンピューティングデバイス300を含む。
【0052】
コンピューティングデバイス300は、通信ネットワーク310と、プロセッサ312と、メモリ314と、インタフェース316と、入力デバイス318と、出力デバイス320とを含む。コンピューティングデバイス300は、付加的な、異なる、又はより少ない数のコンポーネントを含んでもよい。例えば、複数の通信ネットワーク、複数のプロセッサ、複数のメモリ、複数のインタフェース、複数の入力デバイス、複数の出力デバイス、又はそれらの任意の組み合わせが設けられてもよい。別の例として、コンピューティングデバイス300は、入力デバイス318や出力デバイス320を含まなくてもよい。
【0053】
図3に示すように、コンピューティングデバイス300は、通信ネットワーク310に接続されたプロセッサ312を含む。通信ネットワーク310は、コンピューティングデバイス300内のコンポーネント間におけるデータ通信のために、通信バス、チャネル、電気的若しくは光学的なネットワーク、回路、スイッチ、ファブリック、又はその他の機構を含んでもよい。通信ネットワーク310は、コンピューティングデバイス300内における任意のコンポーネント間での通信を可能に接続され、データを転送する。
【0054】
プロセッサ312は、任意の適切なプロセッサ、処理ユニット、又はマイクロプロセッサであってもよい。プロセッサ312には例えば、1つ又は複数の一般的なプロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、アナログ回路、デジタル回路、プログラムされたプロセッサ、および/又はそれらの組合せが含まれる。プロセッサ312は、ネットワーク又は分散処理に関連付けられた1つ又は複数のデバイスのような、単一のデバイス又はデバイスの組み合わせであってもよい。任意の処理ストラテジーとしては、多重プロセッシング、マルチタスキング、並列処理および/又はリモート処理を使用してもよい。処理は、ローカル又はリモートであってもよく、また―1つのプロセッサから別のプロセッサへ移動してもよい。ある実施形態では、コンピューティングデバイス300は、マルチプロセッサシステムであり、通信ネットワーク310に通信可能に接続される1つ又は複数の付加的なプロセッサを含み得る。
【0055】
プロセッサ312は、メモリ314のような1つ又は複数の有形媒体内にエンコードされたロジックやその他のコンピュータ読み取り可能な命令を実行するように動作可能であってもよい。本明細書で使用される1つ又は複数の有体媒体にエンコードされたロジックには、プロセッサ312又は異なるプロセッサによって実行可能な命令が含まれる。ロジックは、例えば、ソフトウェア、ハードウェア、集積回路、ファームウェア、および/又はマイクロコードの一部として記憶されてもよい。ロジックは、ネットワーク340などの通信ネットワークを介して外部の通信デバイスから受信されてもよい。プロセッサ312は、図面に示された又は本明細書に記載された機能、動作、又はタスクを実現するためのロジックを実行してもよい。
【0056】
メモリ314は、例えば、コンピュータ読み取り可能記憶媒体のような1つ又は複数の有形媒体であってもよい。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体には、例えば、ランダムアクセスメモリ、読み出し専用メモリ、プログラマブル読み出し専用メモリ、電気的プログラマブル読み出し専用メモリ、電気的消去可能読み出し専用メモリ、フラッシュメモリ、これらの任意の組み合わせ、又はその他の任意の有形データ記憶デバイスを含む、様々なタイプの揮発性および不揮発性の記憶媒体が含まれてもよい。本明細書で使用する非一時的又は有形のコンピュータ読み取り可能媒体は、任意のタイプのコンピュータ読み取り可能媒体を含むが伝搬信号を除外するものとして明示的に定義される。メモリ314には、ハードディスクドライブ、光学メディア、磁気テープ又はディスクなどを含む、任意の所望のタイプの大容量記憶デバイスが含まれる。
【0057】
メモリ314は、1つ又は複数のメモリデバイスを含んでもよい。例えば、メモリ314には、ローカルメモリ、大容量記憶デバイス、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、又はそれらの組み合わせが含まれてもよい。メモリ314は、遠隔プロセッサ312に対して、その近傍に配置され、その一部として設けられ、それにプログラムされ、それとネットワーク化され、および/又はそれからリモートな場所にあってもよく、これより、メモリ314に記憶されたデータは、例えば、プロセッサ312によって読みだされて処理されてもよい。メモリ314は、プロセッサ312によって実行可能な命令を記憶してもよい。命令は、本明細書に記載された又は図面に示された動作又は機能の1つ又は複数を実現するように実行されてもよい。
【0058】
メモリ314は、取引アプリケーション330を記憶してもよい。ある実施形態では、取引アプリケーション330は、異なる場所からアクセス可能である、又は異なる場所に記憶される。プロセッサ312は、メモリ314に記憶された取引アプリケーション330にアクセスして、取引アプリケーション330に含まれるコンピュータ読み取り可能命令を実行してもよい。
【0059】
ある実施形態では、インストールプロセスの間に、取引アプリケーションが、入力デバイス318および/又はネットワーク340からメモリ314に転送されてもよい。コンピューティングデバイス300が取引アプリケーション330を実行中、又は実行する準備をしているとき、プロセッサ312は、通信ネットワーク310を介してメモリ314から命令を読みだしてもよい。
【0060】
V.注文入力フィールドの動的な生成
以下に説明する例示的な実施形態は取引インタフェースを含み、当該取引インタフェースは、市場データを表示するとともに、トレーダが多数の取引可能オブジェクトに関する現在の市場状況を正確かつ包括的な視点を得るとともに迅速な取引を実行するための入力フィールドを、ユーザ入力に応じて動的に生成するものである。動的に生成された注文入力フィールドにより、市場データを表示するために必要な表示領域を低減するように構成および最小化された取引インタフェースを介してユーザが注文を入力することができる機構が提供される。このような取引インタフェースによりフットプリントを小さくすることで、トレーダは、取引を効率的に入力する機能などを犠牲にすることなく、より多くの情報を表示することができる。本明細書で使用する「市場データ」の用語は、取引注文および市場状況を表すデータおよび情報に限定されるものではなく、取引所130から直接的又は間接的に受信する任意の情報、あるいは、取引デバイス300によって生成される任意のデータを含む。本明細書で開示される実施形態では、ユーザ入力には、マウス、キーボード、タッチパッド、又はその他の任意のデータ入力用のデバイス若しくは手段のようなデータ入力デバイスを介して導かれる取引インタフェースでのカーソル移動が含まれるものとして説明する。
【0061】
図4は、取引可能オブジェクトに関する市場データを提示するための例示的な取引インタフェースの発明の実施形態を示す。本明細書では取引インタフェース402と称される。インタフェース402は、コンピューティングデバイス300と通信する任意の種類の表示デバイスによって定められる表示領域400に表示され、かつ、出力デバイス320に接続される、あるいは出力デバイス320を備える。
【0062】
本実施形態では、取引インタフェース402は、複数の価格レベル404を含む。複数の価格レベル404は、互いに軸方向に配列され、価格軸406を定義する。インタフェース402はさらに、複数のビッド数量領域408と、複数のアスク数量領域410とを含む。複数のビッド数量領域408は、互いに軸方向に配列され、ビッド数量軸412を定義する。ビッド数量軸412は、価格軸406に平行に配置された中心線又は軸を有する。複数のビッド数量領域408は、複数の価格レベル404によって定義される価格軸406に対して略横方向に配置される。したがって、複数のアスク数量領域410は、複数のビッド数量領域408と同様に、複数の価格レベル404によって定義される価格軸406に対して略横方向に配置されるが、本実施形態では価格軸406の反対側に配置される。一実施形態では、価格軸406がビッド数量軸412およびアスク数量軸414とともに配置されることで、ラダー型取引インタフェース又はラダー型インタフェースが作られる。
【0063】
インタフェース402における価格レベル404のそれぞれは、取引可能オブジェクトの価格を表す数値を含む。価格レベル404のそれぞれに対して横方向近傍に配置されたビッド数量領域408又はアスク数量領域410は、対応する価格レベル404に示される価格の取引可能オブジェクトに関するビッド数量又はアスク数量を表す数値を含む。本実施形態では、価格レベル404に示される価格は、インタフェース402の底部416の最低価格から頂部418の最高価格まで順番に表されている。
【0064】
図5―
図7は、取引インタフェース402の価格レベル404Aに隣接する領域に注文入力フィールド420Aを表示のために生成する方法を示す。本実施形態では、データ入力デバイスを介してユーザがカーソル「C」を導いて、特に
図6に示されるインタフェース402上に定義される注文入力フィールドに関連付けられた起動領域422Aに移動させることに応じて、
図5に示すフィールド420Aのような注文入力フィールドが生成される。
【0065】
本実施形態では、起動領域は、インタフェース402上で視認することができない状態でそれぞれの価格レベル404の近傍に定義されており、これにより、カーソルが価格レベル404に向かって移動して起動領域内に配置されると、注文入力フィールドが表示される。起動領域のそれぞれは、特定の価格レベル404に関連付けられるとともに注文入力フィールドを生成する。このため、当該フィールドに注文数量を入力すると、起動領域に関連付けられた特定の価格レベル404に示される価格での取引可能オブジェクトの取引の実行が容易化される。起動領域の相対的な大きさや位置は変化してもよい。しかしながら、
図7に例示されるように、本実施形態の起動領域422のそれぞれは、関連する価格レベル404に対して価格軸406に垂直な横方向に配列される位置関係にあるとともに、ビッド数量領域408および/又はアスク数量領域410の一部又は全てを横切るように延びていてもよく、取引インタフェース402の外側にあってもよい。注文入力フィールド420は、それぞれの起動領域422A内で生成され表示されてもよい。例えば、
図6に示すようにカーソルCが起動領域422Aに入ると、注文入力フィールド420A(
図5参照)が生成および表示される。あるいは、
図6に示すようにカーソルCが起動領域422Aに入ると、注文入力フィールド420A(
図5参照)が取引インタフェース402、表示領域400上の他の場所に生成および表示されてもよい。他の実施形態では、隣接する複数の起動領域が重なっており、これらの領域でのカーソルCの移動を利用して、および/又は、予測若しくは計算されたカーソルCの軌跡を利用して、どの注文入力フィールド420Aを起動するかを予測する。
【0066】
例えば、フィールド420Aに番号Xを入力すると、価格レベル404Aに示されている価格(すなわち、「176」)の取引可能オブジェクトに関して数量Xの取引の実行が容易化される。市場データが変動して取引インタフェース402に表示されると、価格レベル404の価格が変化してもよい。
【0067】
図8、
図9は、
図8に示す価格レベル404Bに関連する起動領域422B内にカーソルCを配置した結果、
図9に示す注文入力フィールド420Bが生成される方法を示す。上述したように、
図9に示す注文入力フィールド420Bに数Xを入力すると、価格レベル404Bに示される価格(すなわち、「178」)の取引可能オブジェクトに関する数量Xの取引の実行が容易化される。
【0068】
当発明におけるインタフェース402のような取引インタフェースは、ユーザフレンドリーな機能を組み込んでもよく、他のオペレーティングシステムインタフェースとシームレスに適合してもよい。すなわち、境界線、複数のフォルダ、プルダウンメニューを持つツールバーおよび他の画面への埋め込みリンクを含む枠組み形式、あるいは、ユーザ入力デバイス318を介して選択可能な押し下げボタンのアニメーションによるグラフィック表示に関連する選択可能なその他の各種特徴を含む枠組み形式であってもよい。
【0069】
図10―
図12は、コンピューティングデバイス300と通信する表示デバイス上で互いに隣接する位置に配置された例示的な1組の取引インタフェース402、402’を示しており、それぞれのインタフェース402、402’によって生成される起動領域422A、422Bの大きさおよび位置に対する、取引インタフェース402、402’の近傍度の影響が示される。
図10は、表示領域400を介して生成および表示される1組の取引インタフェース402、402’を示す。取引インタフェース402、402’は、表示領域400上に互いの距離Xで配置されており、インタフェース402によって生成される起動領域422Bは、インタフェース402’による別の起動領域422Aの定義および生成に干渉あるいは影響を与えない。
【0070】
図11は、
図10に示した1組の取引インタフェース402、402’が表示領域400上に互いの距離Yで配置されている状態を示す。図示の例では、距離Xは、距離Yよりも長い。言い換えれば、
図10に示される取引インタフェース402、402’間の距離は、
図11に示される距離よりも長い。この実施形態では、2つの取引インタフェース402、402’が近いことにより、対応する起動領域422B、422Aの大きさおよび/又は形状に影響を与える。例えば、
図11に示すように、取引インタフェース402が表示領域400内の取引インタフェース402’に近接して配置されると、起動領域422D、422Cは、互いの領域に跨らない又は干渉しないことを保証するのに必要な程度でサイズ変更される。
図12は、取引インタフェース402が取引インタフェース402’に実質的に隣接して配置されている実施形態を示す(すなわち、2つのインタフェース間の距離は無視できる程度である、ゼロ又はゼロに近い)。
図12に示す例示的な構成では、起動領域422Fと起動領域422Eは、取引インタフェース402、402’のそれぞれの価格レベルおよび数量の領域内に収まるようにサイズ変更および配置されている。
【0071】
図13は、コンピューティングデバイス300などのコンピューティングデバイスを介して、方法550と通常称される当発明を実施するための方法に関する例示的な機能的ステップを示す。
【0072】
ステップ552では、取引可能オブジェクトに関する市場データが、1つ又は複数のソースを介して、例えばコンピューティングデバイス300によって受信される。ステップ554では、市場データをフォーマットする取引インタフェース402などの取引インタフェースを介して、最新の市場データが表示デバイス上に表示される。当該ステップは、取引可能オブジェクトの価格をビッド数量およびアスク数量と並べて価格レベル欄に表示するステップを含む。
【0073】
ステップ556では、取引可能オブジェクトの価格を含む価格レベルとの位置関係を対応させて、取引インタフェース上に起動領域が定義され、それぞれの起動領域は、最新の市場データによって提供される取引可能オブジェクトの価格を含む固有の価格レベルに関連付けられる。ステップ558、560に示すように、起動領域内におけるカーソル又は他のユーザ入力の検出に応じて、注文入力フィールドが表示のために生成される。生成された注文入力フィールドは、カーソルが配置される起動領域に関連付けられた価格レベルで表示される固有の価格での取引の実行を容易にするものである。
【0074】
図面のいくつかは、ある実施形態の全て又は一部を実現するために使用可能な例示的なブロック図、システムおよび/又はフロー図を示す。例示的なブロック図、システムおよび/又はフロー図における1つ又は複数のコンポーネント、エレメント、ブロックおよび/又は機能は例えば、ハードウェア、ファームウェア、(有形コンピュータ読み取り可能媒体に記憶されたコンピュータ読み取り可能な命令のセットとしての)ディスクリートロジック、および/又はそれらの任意の組み合わせにて、単独又は組み合わせて実装されてもよい。
【0075】
例示的なブロック図、システムおよび/又はフロー図は例えば、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、フィールドプログラマブルロジックデバイス(FPLD)、離散論理、ハードウェアおよび/又はファームウェアの任意の組み合わせを使用して実現される。また、例示的な方法のいくつか又はその全ては例えば、手動で又は上述の技術と組み合わせて実行されてもよい。
【0076】
例示的なブロックダイアグラム、システムおよび/又はフロー図は例えば、1つ又は複数のプロセッサ、コントローラおよび/又はその他の処理デバイスを用いて行われる。例えば、その例としては、有形のコンピュータ読み取り可能媒体に記憶されたコンピュータ読み取り可能な命令などのコード化された命令を使用して実行される。有形コンピュータ読み取り可能媒体は例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、プログラマブル読み出し専用メモリ(PROM)、電気的プログラマブル読み出し専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能読み出し専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリ、ハードディスクドライブ、光媒体、磁気テープ、ファイルサーバ、その他の任意の有形データ記憶デバイス、又はそれらの任意の組み合わせなど、様々なタイプの揮発性および不揮発性の記憶媒体を含む。有形コンピュータ読み取り可能媒体は、不揮発性である。
【0077】
さらに、例示的なブロック図、システムおよび/又はフロー図について図面を参照しながら説明したが、その他の実現形態も可能である。例えば、コンポーネント、エレメント、ブロックおよび/又は機能の実行順序を変更可能である、および/又は、説明したコンポーネント、エレメント、ブロックおよび/又は機能のうちのいくつかを変更、削除、細分化又は組み合わせてもよい。さらに、コンポーネント、エレメント、ブロックおよび/又は機能のいずれか又はその全ては、例えば別個の処理スレッド、プロセッサ、デバイス、離散論理および/又は回路によって、直列および/又は並列に実現されてもよい。
【0078】
複数の実施形態について開示したが、様々な変更が可能であり、均等物によって置換されてもよい。さらに、特定の状況又は材料を適合させるように多くの修正を行ってもよい。このように、開示された技術は、開示した特定の実施形態に限定されるものでなく、添付の特許請求の範囲に含まれる全ての実施形態を包含することが意図される。