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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-27
(45)【発行日】2024-07-05
(54)【発明の名称】間隔調節部材、及びこれを含む固定装置
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/00 20060101AFI20240628BHJP
   H04N 5/655 20060101ALI20240628BHJP
【FI】
G09F9/00 351
H04N5/655
【請求項の数】 23
(21)【出願番号】P 2022194573
(22)【出願日】2022-12-06
(65)【公開番号】P2023099481
(43)【公開日】2023-07-13
【審査請求日】2022-12-06
(31)【優先権主張番号】10-2021-0193658
(32)【優先日】2021-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100106183
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 弘司
(74)【代理人】
【識別番号】100114915
【弁理士】
【氏名又は名称】三村 治彦
(74)【代理人】
【識別番号】100125139
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100209808
【弁理士】
【氏名又は名称】三宅 高志
(72)【発明者】
【氏名】チョ ヒュンチョル
(72)【発明者】
【氏名】キム ウイジュン
【審査官】村上 遼太
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-141197(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0205305(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0245488(US,A1)
【文献】中国実用新案第211399170(CN,U)
【文献】韓国公開特許第10-2011-0012922(KR,A)
【文献】韓国公開特許第10-2015-0073293(KR,A)
【文献】中国実用新案第211551087(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F9/30-9/46
H04N5/64-5/655
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
壁面に設置されるブラケットに取り付けられ、貫通孔を含む磁力ユニットと、
前記磁力ユニットの前記貫通孔に配置されるスクリュービームと、
前記スクリュービーム及び表示装置に連結され、前記スクリュービームに沿って移動することにより壁面と表示装置との間の間隔を調節する調節ユニットと、
を含み、
前記調節ユニットは、
前記スクリュービームが貫通するビーム孔を含む第1端部、及び前記ビーム孔よりも大きな孔を含む第2端部を有するハウジングと、
表示装置に連結される第1端部、及び前記ハウジングの前記第2端部の孔に挿入される第2端部を有するカバーと、
前記ハウジングの内部に配置され、前記スクリュービームに連結されるねじ溝を含むガイドカムと、を含み、
前記ねじ溝が前記スクリュービームに沿って回転することにより第1方向または第2方向に回転する前記ガイドカムに対応して、壁面と表示装置との間の間隔を調節することを特徴とする、間隔調節部材。
【請求項2】
前記調節ユニットは、
第1側及び第2側を含み、前記第1側が前記磁力ユニットに連結されるリンク板と、
多角形の形状を有し、第1側及び第2側を含み、前記第1側が前記リンク板の第2側に連結され、前記スクリュービームに連結するためのねじ溝を含む調節ブロックと、
第1端部及び第2端部を含み、前記第1端部が表示装置に連結され、前記第2端部が前記リンク板と前記調節ブロックを介して配置され、前記磁力ユニットに連結されるリンクビームと、を含み、
前記調節ユニットは、前記スクリュービームに沿って前記ねじ溝を回転させる前記調節ブロックの回転に対応して、壁面と表示装置との間の間隔を調節するように移動することを特徴とする、請求項1に記載の間隔調節部材。
【請求項3】
前記リンクビームの回転を支持し、前記リンクビームの前記第1端部を表示装置に連結するために前記リンクビームが配置される孔を含む支持ブロックをさらに含むことを特徴とする、請求項2に記載の間隔調節部材。
【請求項4】
前記調節ユニットは、
前記ハウジングの内部で前記ガイドカムと前記カバーとの間に配置される弾性体をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の間隔調節部材。
【請求項5】
前記ガイドカムは、外周に形成されたガイドラインを含み、
前記調節ユニットは、
前記ガイドカムの前記ガイドラインに挿入されるガイドピンと、をさらに含み、
前記ガイドラインは、前記ハウジングの内部で第1方向又は第2方向に回転する前記ガイドカムに対応して前記ガイドピンによって案内されることを特徴とする、請求項4に記載の間隔調節部材。
【請求項6】
前記ガイドラインは、
前記弾性体を圧縮する第1方向に前記ガイドカムが回転するように前記ガイドピンに沿って移動する第1ガイドラインと、
前記弾性体を伸張する第2方向に前記ガイドカムが回転するように前記ガイドピンに沿って移動する第2ガイドラインと、を含み、
前記第1ガイドライン及び前記第2ガイドラインは、互いに連結されて前記ガイドカムの外周に沿って交互に配置されることを特徴とする、請求項5に記載の間隔調節部材。
【請求項7】
前記ねじ溝が前記スクリュービームに沿って移動する総距離は、前記ガイドカムの外周に前記第1ガイドライン及び前記第2ガイドラインが互いに連結されて交互に配置される総回数に基づくことを特徴とする、請求項6に記載の間隔調節部材。
【請求項8】
前記調節ユニットは、
前記ガイドカムの第1面に隣接して配置され、前記第1ガイドラインの第1端部と前記第2ガイドラインの第1端部とが互いに連結される第1端部溝と、
前記ガイドカムの第1面に対向する第2面に隣接して配置され、前記第1ガイドラインの第2端部と前記第2ガイドラインの第2端部とが互いに連結される第2端部溝と、
を含むことを特徴とする、請求項6に記載の間隔調節部材。
【請求項9】
前記第1端部溝は、
第1端部溝の第1側であって、前記第1ガイドラインの第1端部と連結される第1溝面部と、
第1端部溝の第2側であって、前記第2ガイドラインの第1端部と連結される第2溝面部とを含み、
前記第1溝面部の長さと前記第2溝面部の長さとは互いに異なることを特徴とする、請求項8に記載の間隔調節部材。
【請求項10】
前記第1溝面部の長さは、前記第2溝面部の長さよりも大きいことを特徴とする、請求項9に記載の間隔調節部材。
【請求項11】
前記ガイドカムは、
前記第2ガイドラインと前記第1ガイドラインとが接する第1境界部をさらに含み、
前記ガイドカムが回転するとき、前記第1端部溝の内側に移動した前記ガイドピンが前記第2ガイドラインに移動することを防止するように、前記第1境界部は、前記第2溝面部から延びる第1延長線と同一線上に位置するか、又は前記第1延長線に対して前記ガイドカムの回転方向側に向かって位置することを特徴とする、請求項10に記載の間隔調節部材。
【請求項12】
前記ガイドカムの回転によって、前記第1端部溝の内側に移動した前記ガイドピンが前記第1ガイドラインに移動するように、前記第1端部溝の中心線を通る第2延長線は、前記第1延長線に対して前記ガイドカムの反回転方向側に偏って形成されることを特徴とする、請求項11に記載の間隔調節部材。
【請求項13】
前記第2端部溝は、
前記第1ガイドラインの第2端部と連結される第1溝面部と、
前記第2ガイドラインの第2端部と連結される第2溝面部と、を含み、
前記第2端部溝の第1溝面部の長さと前記第2ガイドラインの前記第2溝面部の長さとは互いに異なることを特徴とする、請求項12に記載の間隔調節部材。
【請求項14】
前記第2端部溝の第2溝面部の長さは、前記第2端部溝の第1溝面部の長さよりも大きいことを特徴とする、請求項13に記載の間隔調節部材。
【請求項15】
前記ガイドカムは、
前記第1ガイドラインと前記第2ガイドラインとが互いに接する第2境界部と、をさらに含み、
前記ガイドカムが回転するとき、前記第2端部溝の内側に移動した前記ガイドピンが前記第1ガイドラインに逆移動することを防止するように、前記第2境界部は、前記第2端部溝の第1溝面部から延びる第3延長線と同一線上に位置するか、又は前記第3延長線に対して前記ガイドカムの回転方向側に向かって位置することを特徴とする、請求項13に記載の間隔調節部材。
【請求項16】
前記ガイドカムの回転によって、前記第2端部溝の内側に移動した前記ガイドピンが前記第2ガイドラインに移動するように、前記第2端部溝の中心線を通る第4延長線は、前記第3延長線に対して前記ガイドカムの反回転方向側に偏って形成されることを特徴とする、請求項15に記載の間隔調節部材。
【請求項17】
壁面に取り付けられるブラケットと、
前記ブラケットに取り付けられ、壁面と表示装置との間の間隔を調節する請求項1に記載の間隔調節部材と、
前記間隔調節部材及び前記ブラケットに連結され、前記ブラケットに前記間隔調節部材の位置を固定する固定バーと、
前記固定バーを前記ブラケットに固定するレバー部材と、
を含むことを特徴とする、固定装置。
【請求項18】
前記ブラケットは、
壁面及び前記間隔調節部材に取り付けられる取付板と、
前記取付板の第1端部に連結される上端フランジと、
前記取付板の第1端部に対向する第2端部に連結される下端フランジと、
を含むことを特徴とする、請求項17に記載の固定装置。
【請求項19】
前記固定バーは、
前記間隔調節部材が貫通する第1挿入溝を含む胴板と、
前記胴板の第1端部に第1角度で傾いて連結され、前記レバー部材が貫通する第2挿入溝を含む第1支持板と、
前記胴板の第1端部に対向する第2端部に第2角度で傾いて連結される第2支持板と、を含み、
前記第1支持板は、前記上端フランジに安着して前記レバー部材によって固定され、前記第2支持板は、前記下端フランジに安着して、前記間隔調節部材に連結された表示装置を支持することを特徴とする、請求項18に記載の固定装置。
【請求項20】
前記下端フランジは上方向に突出する伸張部を含み、
前記第2支持板が前記下端フランジに安着すると、前記取付板と前記伸張部とによって支持されることで、表示装置と壁面との間の方向への離脱が防止されることを特徴とする、請求項19に記載の固定装置。
【請求項21】
前記レバー部材は、
前記上端フランジに位置し、一側面にピン溝を含み、前記第2挿入溝を貫通する突起ピンと、
前記ピン溝とレバーピンで連結されるレバー取手と、
を含むことを特徴とする、請求項19に記載の固定装置。
【請求項22】
間隔調節部材であって、
壁面に設置されるブラケットに取り付けられる第1磁気端と、
前記第1磁気端と対向して表示装置に取り付けられる第2端部と、
前記第1磁気端と前記第2端部との間に位置し、少なくとも一部が表示装置と壁面との間の間隔を調節するために回転する調節ユニットと、
を含み、
前記第1磁気端は磁力ユニットを含み、前記間隔調節部材は、前記磁力ユニットの貫通孔に配置されたスクリュービームをさらに含み、
前記調節ユニットは、
第1端部及び第2端部を含み、第1端部は前記スクリュービームが貫通するビーム孔を含み、前記第2端部は前記ビーム孔よりも大きな孔を含むハウジングと、
第1端部及び第2端部を含み、前記第1端部は表示装置に連結され、前記第2端部は前記ハウジングの第2端部の孔に挿入されるカバーと、
前記ハウジングの内部に配置され、前記スクリュービームに連結されるねじ溝を含むガイドカムと、を含み、
前記ねじ溝が前記スクリュービームに沿って回転するとき、第1方向または第2方向に回転する前記ガイドカムに対応して、壁面と表示装置との間の間隔が調節されることを特徴とする、間隔調節部材。
【請求項23】
前記第1磁気端は磁力ユニットを含み、前記間隔調節部材は、前記磁力ユニットの貫通孔に配置されたスクリュービームをさらに含み、
前記間隔調節部材は、
第1側及び第2側を含み、前記第1側が前記磁力ユニットに連結されるリンク板と、
多角形の形状を有し、第1側及び第2側を含み、前記第1側が前記リンク板の第2側に連結され、前記スクリュービームに連結するためのねじ溝を含む調節ブロックと、
第1端部及び第2端部を含み、前記第1端部が表示装置に連結され、前記第2端部が前記リンク板と前記調節ブロックを介して配置され、前記磁力ユニットに連結されるリンクビームと、
前記リンクビームの回転を支持し、前記リンクビームの第1端部を表示装置に連結するために前記リンクビームが配置される孔を含む支持ブロックと、を含み、
前記調節ユニットは、前記スクリュービームに沿って前記ねじ溝を回転させる前記調節ブロックの回転に対応して、壁面と表示装置との間の間隔を調節するように移動することを特徴とする、請求項22に記載の間隔調節部材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、間隔調節部材、及びこれを含む固定装置に関し、より詳しくは壁面と表示装置との間の間隔を簡単かつ精密に調節でき、表示装置の設置位置を簡便に修正でき、また表示装置を安定に固定できる間隔調節部材、及びこれを含む固定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ディスプレイの製作技術は益々発展しており、最近は有機発光ディスプレイなどがプレミアム製品として脚光を浴びている。特に、有機発光ディスプレイは薄型かつ軽量で、ローラブルディスプレイの具現を可能とし、壁掛け型ディスプレイとして遜色がない。プレミアムテレビ(TV)市場では大型ディスプレイが選好される傾向があり、よって、複数のディスプレイをモジュール方式で組み合わせて、より大きな画面を壁面に設置し、ユーザに幻想的な画質と没入感を与えている。
【0003】
ここで、大型ディスプレイを壁面に設置するにあたっては、ディスプレイを安定に固定しなければならず、壁面に設置したとき、ユーザの生活空間への侵害を減らし、映像への没入感を高めるために、できるだけ壁面に密着してディスプレイを設置する必要がある。
【0004】
ところが、従来のディスプレイ固定方式は、壁面にブラケットを設置し、ディスプレイの背面を各種部品で固定して間隔を調節する方式であり、このとき作業者が壁面とディスプレイとの間の空間に手を入れて壁面とディスプレイとの間の間隔を調節しなければならなかった。
【0005】
このような従来の方式は、作業者への業務負荷が激しいだけでなく、壁面とディスプレイとの間の間隔を適切に調節できない問題が発生し得る。特に複数のディスプレイをモジュール形態で配置する場合、ディスプレイ間に高さ段差が発生することがあり、これはユーザの満足度を低下させ得る。また、段差が発生すると、作業者が数回にわたってディスプレイを再調節しなければならず修正が困難であるため、作業者への作業負荷はさらに増加するようになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上述のように関連技術分野の課題を解決するために案出されたものであり、本発明の目的は、壁面と表示装置との間の間隔を簡単かつ精密に調節でき、表示装置の設置位置を簡便に修正でき、また表示装置を安定に固定できる間隔調節部材、及びこれを含む固定装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一実施例による間隔調節部材は、壁面に設置されるブラケットに取り付けられ、貫通孔を含む磁力ユニットと、前記磁力ユニットの前記貫通孔に配置されるスクリュービームと、前記スクリュービーム及び表示装置に連結され、前記スクリュービームに沿って移動することにより壁面と表示装置との間の間隔を調節する調節ユニットと、を含んでもよい。
【0008】
本開示の他の実施例による固定装置は、壁面に取り付けられるブラケットと、前記ブラケットに取り付けられ、壁面と表示装置との間の間隔を調節する間隔調節部材と、前記間隔調節部材及び前記ブラケットに連結され、前記ブラケットに前記間隔調節部材の位置を固定する固定バーと、前記固定バーを前記ブラケットに固定するレバー部材と、を含んでもよい。
【0009】
本開示の他の実施例による間隔調節部材は、壁面に設置されるブラケットに取り付けられる第1磁気端と、前記第1磁気端に対向して表示装置に取り付けられる第2端部と、前記第1磁気端と前記第2端部との間に位置し、少なくとも一部が表示装置と壁面との間の間隔を調節するために回転する調節ユニットと、を含んでもよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によると、壁面と表示装置との間の間隔を簡便かつ精密に調節することができる。また、壁面における表示装置の設置位置を磁力による着脱方式で簡便に修正することができる。さらに、表示装置を壁面に安定に固定し、容易に脱着することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】間隔調節部材の第1実施例を示す斜視図である。
図2】間隔調節部材の第1実施例を示す背面図である。
図3】間隔調節部材の第1実施例を示す正面図である。
図4】間隔調節部材の第1実施例を壁面と表示装置との間に連結した状態を示す図である。
図5】一実施例による図1のA-A線に沿う間隔調節部材の断面図である。
図6】他の実施例による図1のA-A線に沿う間隔調節部材の断面図である。
図7】間隔調節部材の第1実施例に対する分解斜視図である。
図8】一実施例によって図1に開示の間隔調節部材が結合された固定装置を示す正面図である。
図9】一実施例によって図1に開示の間隔調節部材が結合された固定装置を示す斜視図である。
図10】一実施例によって図1に開示の間隔調節部材が結合された固定装置に表示装置を固定する状態を示す斜視図である。
図11】間隔調節部材の第2実施例を示す側面図である。
図12】一実施例による図11に開示のC-C線に沿う間隔調節部材の断面図である。
図13】間隔調節部材の第2実施例に対する分解斜視図である。
図14A】間隔調節部材の第2実施例によって壁面と表示装置との間に間隔を調節する作動方式を示す図である。
図14B】間隔調節部材の第2実施例によって壁面と表示装置との間に間隔を調節する作動方式を示す図である。
図14C】間隔調節部材の第2実施例によって壁面と表示装置との間に間隔を調節する作動方式を示す図である。
図15A】間隔調節部材の第2実施例によって壁面と表示装置との間の間隔を広げる場合における、ガイドカムとガイドピンとの移動構造を示す図である。
図15B】間隔調節部材の第2実施例によって壁面と表示装置との間の間隔を広げる場合における、ガイドカムとガイドピンとの移動構造を示す図である。
図15C】間隔調節部材の第2実施例によって壁面と表示装置との間の間隔を広げる場合における、ガイドカムとガイドピンとの移動構造を示す図である。
図16A】間隔調節部材の第2実施例によって壁面と表示装置との間に間隔を狭める場合における、ガイドカムとガイドピンとの移動構造を示す図である。
図16B】間隔調節部材の第2実施例によって壁面と表示装置との間に間隔を狭める場合における、ガイドカムとガイドピンとの移動構造を示す図である。
図16C】間隔調節部材の第2実施例によって壁面と表示装置との間に間隔を狭める場合における、ガイドカムとガイドピンとの移動構造を示す図である。
図17A】一実施例によって図11に開示の間隔調節部材が結合された固定装置を示す正面図である。
図17B】一実施例によって図11に開示の間隔調節部材が結合された固定装置を示す斜視図である。
図18】一実施例によって図11に開示の間隔調節部材が結合された固定装置に表示装置を固定する状態を示す斜視図である。
図19A】一実施例によって固定装置で固定バーとブラケットとが結合する作動方式を示す図である。
図19B】一実施例によって固定装置で固定バーとブラケットとが結合する作動方式を示す図である。
図19C】一実施例によって固定装置で固定バーとブラケットとが結合する作動方式を示す図である。
図19D】一実施例によって固定装置で固定バーとブラケットとが結合する作動方式を示す図である。
図20A】一実施例によって表示装置に固定装置が結合された状態を示す図である。
図20B】一実施例による固定装置を示す図である。
図21A】一実施例によって表示装置に固定装置が結合された状態を示す図である。
図21B】一実施例による図21Aに開示の固定装置の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の利点及び特徴、また、それらを達成する方法は、添付の図面と共に詳しく後述されている実施例を参照すると明確になるであろう。しかし、本発明は、以下に開示される実施例に限定されるのではなく、互いに異なる多様な形態で具現でき、但し、本実施例は、本発明の開示を完全にして、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本発明は請求項の範疇によって定義されるだけである。
【0013】
本発明の実施例を説明するための図面に開示された形状、大きさ、比率、角度、数などは例示的なものであり、本発明が図示された事項に限定されるのではない。明細書全体にわたって同一の参照符号は同一の構成要素を指称する。また、本発明を説明するにあたって、関連する公知技術についての具体的な説明が本発明の要旨を不必要に濁すおそれがあると判断される場合は、その詳細な説明は省略する。本明細書上で言及された「含む」、「有する」、「なる」などが用いられる場合、「だけ(のみ)」が用いらない限り、他の部分が追加されることができる。構成要素を単数で表現した場合、特に明示的な記載事項がない限り、複数を含む場合を含む。
【0014】
構成要素を解釈するにあたって、別途の明示的記載がなくても誤差範囲を含むものと解釈する。
【0015】
位置関係についての説明の場合、例えば、「~上に」、「~上部に」、「~下部に」、「~横に」などと2つの部分の位置関係が説明される場合、「直」又は「直接」が用いられない限り、2つの部分の間に1つ以上の他の部分が位置することもできる。
【0016】
素子又は層が他の素子又は層「上(on)」と指称されることは、他の素子の直上又は中間に他の層又は他の素子を介在した場合をすべて含む。
また、第1、第2などが多様な構成要素を説明するために用いられるが、これらの構成要素はこれらの用語によって制限されない。これらの用語は、単に1つの構成要素を他の構成要素と区別するために使用するものである。よって、以下で言及される第1構成要素は、本発明の技術的思想内で第2構成要素であってもよい。
【0017】
明細書全体にわたって同一の参照符号は同一の構成要素を指称する。
図面で示された各構成の大きさ及び厚さは説明の便宜のために図示されたものであり、本発明が図示された構成の大きさ及び厚さに必ずしも限定されるのではない。
【0018】
本発明の様々な実施例のそれぞれの特徴が部分的に又は全体的に互いに結合又は組み合わせ可能であり、当業者が十分に理解できるように技術的に多様な連動及び駆動が可能であり、各実施例が互いに対して独立して実施可能であってもよく、連関関係で共に実施可能であってもよい。
【0019】
以下、添付の図面を参照して本発明による実施例を詳しく説明する。以下で説明する複数の実施例は互いに相反しない限り、重複して適用可能である。
図1ないし図7には、本発明による間隔調節部材(200)の第1実施例が図示されている。
【0020】
図1ないし図7を参考すると、本発明による間隔調節部材(200)の第1実施例は、磁力ユニット(220)(例えば、磁力機構)、スクリュービーム(210)、調節ユニット(300)(例えば、調節機構)、及び支持ブロック(250)を含んでもよい。一実施例において、「ユニット」という用語は、本明細書に記載の機能を行うように構成された機械的機構または機械的構造を指す。
【0021】
磁力ユニット(220)は、スクリュービーム(210)(例えば、ねじ等のファスナー)が挿入できる貫通孔(220a)を含み、スクリュービーム(210)は、ドライブ溝(210a)を含んでもよい。また、調節ユニット(300)は、磁力ユニット(220)に取り付けられるリンク板(315)、リンクビーム(311)、及び回転によりZ軸を調節するための調節ブロック(313)を含んでもよい。また、支持ブロック(250)は開口孔(250a)を含んでもよい。
【0022】
図1及び図2を参考すると、磁力ユニット(220)(例えば、磁石)は円筒状で、中央部には貫通孔(220a)が形成されてもよい。磁力ユニット(220)の材質は永久磁石であってもよいが、必ずこれに限定されるのではない。例えば、電気を用いて磁気力を調節可能な構造が具現される場合は電磁石であってもよい。
【0023】
表示装置(D)が設けられる壁面(W)には、表示装置(D)を壁面に固定(例えば、取付)するためにブラケット(510;図10を参照)が配置されてもよく、ブラケット(510)は、鉄、アルミニウムなどの金属材質を含んだその他の磁力に反応する材質から構成されてもよい。磁力ユニット(220)は、ブラケット(510)に付着できる。磁力を用いた着脱方式により表示装置の配置位置を簡便に変更することができる。また、最近発売されたOLEDなどのような表示装置は、軽量で磁力だけでも十分に付着可能である。
【0024】
図1及び図2を参考すると、スクリュービーム(210)は、貫通孔(220a)に挿入されて配置されてもよい。スクリュービーム(210)の後端にはドライバー溝(210a)が形成されてもよく、スクリュービーム(210)の前端にはスクリュー(210b)(例えば、ねじ部)が形成されてもよい。ドライバー溝(210a)は、十字形、一字形、六角形などであってもよく、スクリュービーム(210)の駆動に用いられる作業ドライバーの種類に応じて形状を決定することができる。作業者は、ドライバー溝(210a)に作業ドライバーを入れて回すことで、スクリュービーム(210)を以下で検討する調節ユニット(300)の調節ブロック(313)に固定することができる。
【0025】
図1図3及び図4を参考すると、調節ユニット(300)は、スクリュービーム(210)と表示装置(D)とに連結され、スクリュービーム(210)に沿って移動することにより壁面(W)と表示装置(D)との間の間隔(L;図4を参照)を調節できる。
【0026】
このような調節ユニット(300)は、リンク板(315)、リンクビーム(311)、及び調節ブロック(313)を含んでもよい。
【0027】
リンク板(315)は、鉄、アルミニウムなどの金属材質を含んだその他の磁力に反応する物質であってもよく、磁力ユニット(220)が取り付けられる部分であってもよい。また、リンク板(315)は、磁力ユニット(220)の形状に対応(例えば、一致)する形状であってもよく、本発明の実施例においては円形の板状であってもよいが、これに限定されるのではない。
リンクビーム(311)は、長い円筒状のビーム(例えば、ロッド)形態であってもよく、図4に開示されたように、支持ブロック(250)により表示装置(D)に連結されてもよい。
【0028】
支持ブロック(250)は、表示装置(D)に配置され、リンクビーム(311)が貫通する開口孔(250a)が形成されてもよい。これによって、リンクビーム(311)は、開口孔(250a)を貫通して表示装置(D)の内部に挿入され、リンクビーム(311)を表示装置(D)に取り付けることができる。図面に示してはいないが、表示装置(D)の内部には、リンクビーム(311)と表示装置(D)とを連結できる締結構造が設けられてもよい。
【0029】
また、支持ブロック(250)は、リンクビーム(311)の回転を支持する機能を行うことができる。開口孔(250a)がリンクビーム(311)を支持し、調節ブロック(313)と共にリンクビーム(311)が回転するとき、リンクビーム(311)を支持して安定に回転可能である。
【0030】
次いで、調節ブロック(313)(例えば、ナット)は、作業者がレンチ、スパナなどのような作業具を用いて回転させる部分であってもよい。このような調節ブロック(313)の外周は、作業具に差し込まれて回転できるように多角柱状で構成されてもよい。本発明の実施例においては、図3に示されたように、90度間隔で平たい面(313a)(例えば、平らな側面)が形成された四角柱状であってもよいが、これに限定されるのではなく、作業具の形状に応じて変更されてもよい。
【0031】
また、調節ブロック(313)の一側にリンク板(315)の一側が連結されてもよく、リンクビーム(311)の他側(例えば、端部)に、リンク板(315)及び調節ブロック(313)を介して磁力ユニット(220)が連結されてもよい。調節ブロック(313)及びリンクビーム(311)は、リンク板(315)と同一材質から構成されてもよい。
【0032】
一方、図5には、本発明の第1実施例による間隔調節部材(200)のA-A線に沿う断面が図示されている。
【0033】
図5を参考すると、リンク板(315)の内側にはワッシャ溝(314b)が形成されてもよい。ワッシャ溝(314b)には、ワッシャ(230)(例えば、ロックワッシャ)が配置されてもよく、ワッシャ(230)は、磁力ユニット(220)とリンク板(315)との相互間に弾性力による押す力を印加してスクリュービーム(210)に張力を発生させることができる。これによって、スクリュービーム(210)が不用意に緩むことがなくなる。
【0034】
また、調節ブロック(313)の内部には、ねじ山溝(314a)が形成されてもよく、スクリュービーム(210)の外周面に形成されたスクリュー(210b)は、ねじ山溝(314a)に固定されてもよい。
【0035】
このような構造では、作業者が作業具(例えば、レンチ)を用いて調節ブロック(313)を回転させると、リンクビーム(311)とリンク板(315)とが共に回転するようになる。
【0036】
このとき、リンクビーム(311)は、支持ブロック(250)により支持されて回転し、リンク板(315)が回転することにより、ねじ山溝(314a)とスクリュービーム(210)とは互いに緩められるか又は締められるようになる。
【0037】
スクリュービーム(210)は、磁力ユニット(220)の貫通孔に挿入された状態で、ワッシャ(230)により発生した張力のため、回転することなく固定されている。
【0038】
従って、調節ブロック(313)を回転させると、ねじ山溝(314a)がスクリュービーム(210)のスクリュー(210b)に沿って緩められるか又は締められるようになる。このような方式によって、表示装置(D)と壁面(W)との間の間隔(L)を調節するようになる。すなわち、表示装置(D)と壁面(W)との間の間隔をZ方向(図4を参照)に調節するようになる。
【0039】
次いで、図6には、本発明による間隔調節部材(200)の第1実施例に対するA-A断面の他の形態が図示されている。
【0040】
図6を参考すると、調節ブロック(313)の内部に形成されたねじ山溝(314a)と、スクリュービーム(210)の外周面に形成されたスクリュー(210b)とが互いに締結されてもよい。
【0041】
図6に開示されたねじ山溝(314a)とスクリュービーム(210)の形態は、図5に開示された形態に比べてさらに長く形成されている。図6を参照すると、スクリュービーム(210)は、調節ユニット(300)のリンクビーム(311)に挿入されてもよい。リンクビーム(311)の内部に形成されたねじ山溝と、スクリュービーム(210)の外周面に形成されたスクリュー(210b)とが互いに締結されてもよい。
【0042】
このような構造で作業者が作業具を用いて調節ブロック(313)を回転させると、ねじ山溝(314a)とスクリュービーム(210)とが互いに緩められるか又は締められる範囲は遥かに増加するようになる。すなわち、表示装置(D)と壁面(W)との間の調節可能な間隔(L)範囲が増加するようになる。
【0043】
上記のような構造により、本発明による間隔調節部材(200)の第1実施例は、壁面(W)と表示装置(D)との間の間隔(L)を簡単かつ精密に調節できるようになる。
【0044】
図7を参照すると、本発明による間隔調節部材(200)の分解斜視図が示されている。図7を参照すると、上述したような磁力ユニット(220)、スクリュービーム(210)、調節ユニット(300)、及び支持ブロック(250)が結合されて本発明による間隔調節部材(200)となり得る。磁力ユニット(220)は、スクリュービーム(210)が挿入できる貫通孔(220a)を含み、スクリュービーム(210)は、ドライブ溝(210a)を含んでもよい。また、調節ユニット(300)は、磁力ユニット(220)に取り付けられるリンク板(315)、リンクビーム(311)、及び回転によりZ軸を調節するための調節ブロック(313)を含んでもよい。また、支持ブロック(250)は、開口孔(250a)を含んでもよい。スクリュービーム(210)は、貫通孔(220a)に挿入されて配置されてもよい。スクリュービーム(210)の後端にはドライバー溝(210a)が形成されてもよく、スクリュービーム(210)の前端には、スクリュー(210b)が形成されてもよい。ドライバー溝(210a)は、十字形、一字形、六角形などであってもよく、作業ドライバーの種類に応じて形状を決定することができる。作業者は、ドライバー溝(210a)に作業ドライバーを入れて回すことで、スクリュービーム(210)を以下で検討する調節ユニット(300)の調節ブロック(313)に締結することができる。
【0045】
一方、図11ないし図15には、本発明による間隔調節部材(200)の第2実施例が図示されている。
【0046】
図11ないし図13を参考すると、本発明による間隔調節部材(200)の第2実施例は、磁力ユニット(220)、スクリュービーム(210)、調節ユニット(300)、及びナット(260)(例えば、ファスナー)を含んでもよい。
【0047】
磁力ユニット(220)は、貫通孔(220a)を含んでもよく、スクリュービーム(210)は、ドライバー溝(210a)及びスクリュー(210b)を含んでもよい。また、調節ユニット(300)は、ハウジング(325)、カバー(327)、弾性体(328)及びガイドカム(321)を含んでもよい。また、ハウジング(325)は、開口部(325a)及びビーム孔(325b)を含み、カバー(327)は、突出部(327a)及び挿入部(327b)を含んでもよい。
【0048】
磁力ユニット(220)は円筒状であり、中央部には貫通孔(220a)が形成されてもよい。磁力ユニット(220)の材質は永久磁石であってもよいが、必ずこれに限定されるのではない。例えば、電気を用いて磁気力を調節可能な構造が具現される場合は電磁石であってもよい。
【0049】
表示装置(D)が設けられる壁面(W)には、表示装置(D)を固定するためにブラケット(510;)が配置されてもよく、ブラケット(510)は、鉄、アルミニウムなどの金属材質を含んだその他の磁力に反応する材質から構成されてもよい。磁力ユニット(220)は、ブラケット(510)に取り付けられてもよい。磁力を用いた着脱方式により表示装置の配置位置を簡便に変更することができる。
【0050】
スクリュービーム(210)は、磁力ユニット(220)の貫通孔(220a)に挿入されて配置されてもよい。スクリュービーム(210)の後端にはドライバー溝(210a)が形成されてもよく、スクリュービーム(210)の外周にはスクリュー(210b)が形成されてもよい。ドライバー溝(210a)は、十字形、一字形、六角形などであってもよく、作業ドライバーの種類に応じて形状を決定することができる。作業者は、ドライバー溝(210a)に作業ドライバーを入れて回すことで、スクリュービーム(210)を以下で検討する調節ユニット(300)のガイドカム(321)に締結することができる。
【0051】
スクリュービーム(210)の後端は、磁力ユニット(220)の後端面に形成された貫通孔(220a)に挿入されて配置され、磁力ユニット(220)の前端面にはナット(260)を配置し、ナット(260)をスクリュービーム(210)のスクリュー(210b)に締結することにより、スクリュービーム(210)と磁力ユニット(220)とを互いに連結してもよい。
【0052】
調節ユニット(300)は、スクリュービーム(210)と表示装置(D)とに連結され、スクリュービーム(210)に沿って移動することにより壁面(W)と表示装置(D)との間の間隔を調節できる。このような調節ユニット(300)は、ハウジング(325)、カバー(327)、弾性体(328)及びガイドカム(321)を含んでもよい。
【0053】
ハウジング(325)は、内部に空間が形成された円筒状であってもよく、ハウジング(325)の一端部には、スクリュービーム(210)が貫通するビーム孔(325b)が形成され、ハウジング(325)の他端部には、ビーム孔(325b)よりも大きな開口部(325a)が形成されてもよい。
【0054】
カバー(327)の一端部には、挿入部(327b)が形成され、ハウジング(325)の開口部(325a)に結合されてハウジング(325)を密閉してもよい。カバー(327)の他端部には、突出部(327a)が形成され表示装置(D)に連結されてもよい。図示してはいないが、表示装置(D)には、カバー(327)の突出部(327a)と表示装置(D)とを連結する構造が設けられてもよい。カバー(327)には、弾性体(328)(例えば、バネ)の一部が収容される収容空間(327c)が形成されてもよい。
【0055】
ガイドカム(321)は、ハウジング(325)の内部に配置されてもよい。またガイドカム(321)は、胴体(321c)、ガイドカム(321)の一端部に形成されてスクリュービーム(210)に連結されるねじ溝(321a)、及びねじ溝(321a)の内周面に形成されたねじ山(321b)を含んでもよい。ガイドカム(321)のねじ山(321b)とスクリュービーム(210)のスクリュー(210b)とが噛み合って締結されてもよい。また、ガイドカム(321)は、ガイドカム(321)の他端部に形成された収容溝をさらに含んでもよい。収容溝(324)には、弾性体(328)の一部が収容されてもよい。
【0056】
弾性体(328)は、ハウジング(325)の内部でガイドカム(321)の収容溝(324)とカバー(327)の収容空間(327c)との間に配置されてもよい。弾性体(328)は、ガイドカム(321)が第1方向(Z1:図14Aを参照)に移動するときに圧縮され、ガイドカム(321)が第2方向(Z2:図14Aを参照)に移動する復元力を提供することができる。
【0057】
図12ないし図14に示されたように、本発明による第2実施例において、調節ユニット(300)は、ガイドピン(326)、ガイドライン(330)、及び第1、2端部溝(341、346)をさらに含んで構成されてもよい。ガイドピン(326)は、ハウジング(325)の内部に突出するように配置されてもよい。ガイドピン(326)は、本発明による実施例では円柱状であってもよく、これはガイドライン(330)を円滑に移動させるためである。但し、必ずしもこれに限定されるのではない。
【0058】
ガイドライン(330)は、ガイドカム(321)の外周に形成され、ガイドピン(326)が挿入されて配置されてもよい。ここで、ガイドライン(330)は、第1ガイドライン(331)及び第2ガイドライン(336)を含んでもよい。ガイドラインは、ガイドカム(321)に形成され、ガイドカム(321)の移動方向を制御するチャネルであってもよい。
【0059】
第1ガイドライン(331)は、ガイドカム(321)が回転するとき、ガイドピン(326)に沿って移動して弾性体(328)を圧縮する第1方向(Z1)にガイドカム(321)を前進させることができる。第1ガイドライン(331)は、第1方向(Z1)から第2方向(Z2)に曲線をなして形成されてもよい。
【0060】
第2ガイドライン(336)は、ガイドカム(321)が回転するとき、ガイドピン(326)に沿って移動して弾性体(328)を伸張する第2方向(Z2)にガイドカム(321)を後進させることができる。第2ガイドライン(336)は、第2方向(Z2)から第1方向(Z1)に曲線をなして形成されてもよい。このとき、第1、2ガイドライン(331、336)は、互いに連結されてガイドカム(321)の外周に沿って交互に配置されてもよい。
【0061】
次いで、図14A及び図15Aを参考すると、第1端部溝(341)は、ガイドカム(321)の第1面(F1)に隣接して配置されてもよい。また、第1端部溝(341)は、第1ガイドライン(331)の端部(例えば、第1端部)と第2ガイドライン(336)の端部(例えば、第2端部)とを連結して配置されてもよく、第1方向(Z1)に延びて形成されてもよい。
【0062】
ここで、第1端部溝(341)の第1側及び第2側には、それぞれ第1-1(例えば、第1)溝面部(342)及び第1-2(例えば、第2)溝面部(343)が形成されてもよい。第1-1溝面部(342)は、第1ガイドライン(331)の端部と連結されてもよく、第1-2溝面部(343)は、第2ガイドライン(336)の端部と連結されてもよい。
【0063】
このとき、第1-1溝面部(342)の長さ(G1)と第1-2溝面部(343)の長さ(G2)とは互いに異なってもよい。本発明による実施例において、第1-1溝面部(342)の長さ(G1)は、第1-2溝面部(343)の長さ(G2)より大きく形成されてもよい。
【0064】
このように第1-1溝面部(342)の長さ(G1)を第1-2溝面部(343)の長さ(G2)より大きく形成した理由は、第2ガイドライン(336)に沿って移動したガイドピン(326)を、第1-1溝面部(342)にぶつかって第1端部溝(341)の内部に移動させるためである。
【0065】
第1-1溝面部(342)の長さ(G1)が第1-2溝面部(343)の長さ(G2)より大きく形成されているため、ガイドピン(326)は、第2ガイドライン(336)に連結されている第1ガイドライン(331)に移動することなく、第1端部溝(341)の内部に誘導され得る。
【0066】
一方、ガイドカム(321)には、第2ガイドライン(336)の端部と第1ガイドライン(331)の端部とが互いに接する第1境界部(332)が配置されてもよい。
【0067】
ガイドカム(321)が回転するとき、第1端部溝(341)の内側に移動したガイドピン(326)が第2ガイドライン(336)に逆移動することを防止するように、第1境界部(332)は、第1-2溝面部(343)を通る(例えば、第1-2溝部(343)から延びる)第1延長線(P1)と同一線上に位置するか、又は第1延長線(P1)に対して回転方向(回転方向を有する矢印Kを参照)側に偏って位置してもよい。
【0068】
また、ガイドカム(321)が回転するとき、第1端部溝(341)の内側に移動したガイドピン(326)が第1ガイドライン(331)に移動するように、第1端部溝(341)の中心線を通る第2延長線(P2)は、第1延長線(P1)に対してガイドカム(321)の反回転方向側に偏って形成されてもよい。
【0069】
上述した第1延長線(P1)に対して第1境界部(332)が回転方向側に偏って位置し、第2延長線(P2)が第1延長線(P1)に対して反回転方向側に偏って形成されることにより、第2ガイドライン(336)に沿って移動した後に第1端部溝(341)の内側に移動したガイドピン(326)は、ガイドカム(321)が連続して回転するときは、第2ガイドライン(336)に逆移動することが防止され、直ちに第1ガイドライン(331)に流入され得る。具体的な作動原理は後述する。
【0070】
次いで、第2端部溝(346)は、ガイドカム(321)の第2面(F2)に隣接して配置されてもよい。また、第2端部溝(346)は、第1ガイドライン(331)の端部(例えば、第2端部)及び第2ガイドライン(336)の端部(例えば、第2端部)を連結して配置されてもよく、第2方向(Z2)に延びて形成されてもよい。
【0071】
ここで、第2端部溝(346)の両側部には、第2-1溝面部(347)と第2-2溝面部(348)とが形成されてもよく、第2-1溝面部(347)は、第1ガイドライン(331)の端部と連結されてもよく、第2-2溝面部(348)は、第2ガイドライン(336)の端部と連結されてもよい。
【0072】
このとき、第2-1溝面部(347)の長さ(G3)と第2-2溝面部(348)の長さ(G4)とは互いに異なってもよい。本発明による実施例において、第2-2溝面部(348)の長さ(G4)は、第2-1溝面部(347)の長さ(G3)より大きく形成されてもよい。
【0073】
このように第2-2溝面部(348)の長さ(G4)を第2-1溝面部(347)の長さ(G3)より大きく形成した理由は、第1ガイドライン(331)に沿って移動したガイドピン(326)を、第2-2溝面部(348)にぶつかって第2端部溝(346)の内部に移動させるためである。
【0074】
第2-2溝面部(348)の長さ(G4)が第2-1溝面部(347)の長さ(G3)より大きく形成されているため、ガイドピン(326)は、第1ガイドライン(331)に連結されている第2ガイドライン(336)に移動することなく、第2端部溝(346)の内部に誘導され得る。
【0075】
一方、ガイドカム(321)には、第1ガイドライン(331)の端部と第2ガイドライン(336)の端部とが互いに接する第2境界部(333)が配置されてもよい。
【0076】
ガイドカム(321)が回転するとき、第2端部溝(346)の内側に移動したガイドピン(326)が第1ガイドライン(331)に逆移動することを防止するように、第2境界部(333)は、第2-1溝面部(347)の第3延長線(P3)と同一線上に位置するか、又は第3延長線(P3)に対して回転方向(回転方向を有する矢印Kを参照)側に偏って位置してもよい。
【0077】
また、ガイドカム(321)が回転するとき、第2端部溝(346)の内側に移動したガイドピン(326)が第2ガイドライン(336)に移動するように、第2端部溝(346)の中心線を通る第4延長線(P4)は、第3延長線(P3)に対してガイドカム(321)の反回転方向側に偏って形成されてもよい。
【0078】
上述した第3延長線(P3)上に対して回転方向側に第2境界部(333)が偏って位置し、第4延長線(P4)が第3延長線(P3)に対して反回転方向側に偏って形成されることにより、第1ガイドライン(331)に沿って移動した後に第2端部溝(346)の内側に移動したガイドピン(326)は、ガイドカム(321)が連続して回転するときは、第1ガイドライン(331)に逆移動することが防止され、直ちに第2ガイドライン(336)に流入されるようになる。具体的な作動原理は後述する。
【0079】
上述した第1、2端部溝(341、346)の構造によって、ガイドピン(326)は、ガイドカム(321)が回転するとき、第1、2ガイドライン(331、336)で順に移動でき、ガイドカム(321)は、第1方向(Z1)又は第2方向(Z2)に移動することができる。
【0080】
一方、図14Aないし図14Cには、間隔調節部材(200)を適用して壁面(W)と表示装置(D)との間の間隔を調節する作動方式が図示されている。また、図15Aないし図15Cには、間隔調節部材(200)を適用して壁面(W)と表示装置(D)との間の間隔を広げる場合における、ガイドカム(321)とガイドピン(326)との移動構造が図示されている。
【0081】
図14Aないし図15Aに開示されたガイドカム(321)の回転方向は、壁面(W)と表示装置(D)との間の間隔を広げる方向であってもよい。
【0082】
まず、図14Aでのように、表示装置(D)と壁面(W)との間の間隔をE0間隔と指定し、これを、図14CでのようにE1間隔に調節する作動過程を説明する。
【0083】
図14A及び図15Aを参考すると、にガイドピン(326)は、第1端部溝(341)に位置している。図14Bでのように、表示装置(D)と壁面(W)との間の間隔を調節するため、作業者は、表示装置(D)を壁面(W)方向に押す簡単な操作で行うことができる。作業者が矢印(S1)のように表示装置(D)を壁面(W)方向に押すと、スクリュービーム(210)にガイドカム(321)が連結されている状態で、ハウジング(325)及びカバー(327)が壁面(W)方向に押されるようになる。
【0084】
ガイドピン(326)は、ハウジング(325)の内部に配置されており、第1端部溝(341)に位置しているが、ハウジング(325)及びカバー(327)が壁面(W)方向に押されることにより、ガイドピン(326)は、第1端部溝(341)の内側から出て第1ガイドライン(331)に沿って移動するようになる。また、図14B及び図15Bでのように第2端部溝(346)の内側に移動する。
【0085】
実際、ハウジング(325)の内部でガイドピン(326)の位置は固定されているため、ガイドカム(321)がスクリュービーム(210)のスクリュー(210b)に沿って回転するようになり、これによってガイドカム(321)の外周に形成された第1ガイドライン(331)及び第2端部溝(346)が矢印(K)方向に回転したのである。
【0086】
このとき、弾性体(328)は圧縮された状態で、ハウジング(325)及びカバー(327)が再度第1方向(Z1)に移動するように復元力を提供するようになる。
【0087】
次いで、図14C及び図15Cを参考すると、弾性体(328)がハウジング(325)及びカバー(327)に復元力を提供して第1方向(Z1)に移動するようになり、これによって表示装置(D)は矢印(S2)方向に移動するようになる。
【0088】
ガイドカム(321)がスクリュービーム(210)のスクリュー(210b)に沿って矢印(K)方向に回転し、このときガイドピン(326)は、第2端部溝(346)から出て第2ガイドライン(336)に沿って移動するようになる。そして、次の順の第1端部溝(341)に位置するようになる。
【0089】
ガイドカム(321)が矢印(K)方向に回転することにつれ、ガイドカム(321)とスクリュービーム(210)との間の締結程度が変わるようになり、その変化した長さだけ表示装置(D)と壁面(W)との間の間隔が調節される。最終的に、表示装置(D)と壁面(W)との間の間隔が図14Aに図示されたE0間隔から図14Cに図示されたE1間隔だけ調節された。
【0090】
作業者は、このような動作過程を数回繰り返すことにより、表示装置(D)と壁面(W)との間の間隔を簡単かつ容易に調節することができる。ここで、ガイドカム(321)の外周に第1、2ガイドライン(331、336)が互いに連結されて交互に配置される総回数を調節することにより、ねじ溝がスクリュービーム(210)に沿って移動する距離を精密に調節する程度を変えることができる。
【0091】
例えば、本発明による実施例においては、ガイドカム(321)の外周に、第1、2ガイドライン(331、336)は互いに連結されて交互に3回、すなわち3セット(set)が配置されているが、仮に第1、2ガイドライン(331、336)の配置間隔を調節して6セットに変更すると、さらに精密な間隔調節が可能となるはずである。
【0092】
一方、図16Aないし図16Cには、間隔調節部材(200)を適用して壁面(W)と表示装置(D)との間の間隔を狭める場合における、ガイドカム(321)とガイドピン(326)との移動構造が図示されている。
【0093】
図16Aないし図16Cに開示されたガイドカム(321)の回転方向は、壁面(W)と表示装置(D)との間の間隔を狭める方向であってもよい。図16Aないし図16Cに開示されたガイドカム(321)に形成された第1、2ガイドライン(331、336)は、図15Aないし図15Cに開示されたガイドカム(321)に形成された第1、2ガイドライン(331、336)と反対方向に形成されている。
【0094】
上述したように、図15Aないし図15Cに開示されたガイドカム(321)の回転方向は、壁面(W)と表示装置(D)との間の間隔を広げる方向であるため、図16Aないし図16Cに開示されたガイドカム(321)の回転方向は、壁面(W)と表示装置(D)との間の間隔を狭める方向となる。
【0095】
作動方式を検討すると、先ず図16Aを参考すると、最初にガイドピン(326)は、第1端部溝(341)に位置している。表示装置(D)と壁面(W)との間の間隔を調節するため、作業者は、表示装置(D)を壁面(W)方向に押す簡単な操作で行うことができる。作業者が表示装置(D)を壁面(W)方向に押すと、スクリュービーム(210)にガイドカム(321)が連結されている状態で、ハウジング(325)及びカバー(327)が壁面(W)方向に押されるようになる。
【0096】
ガイドピン(326)は、ハウジング(325)の内部に配置されており、第1端部溝(341)に位置しているが、ハウジング(325)及びカバー(327)が壁面(W)方向に押されることにより、ガイドピン(326)は、第1端部溝(341)の内側から出て第1ガイドライン(331)に沿って移動するようになる。図16Bでのように第2端部溝(346)の内側に移動する。
【0097】
実際、ハウジング(325)の内部でガイドピン(326)の位置は固定されているため、ガイドカム(321)がスクリュービーム(210)のスクリュー(210b)に沿って回転するようになり、これによってガイドカム(321)の外周に形成された第1ガイドライン(331)及び第2端部溝(346)が矢印(K)方向に回転したのである。
このとき、弾性体(328)は圧縮された状態で、ハウジング(325)及びカバー(327)が再度第1方向(Z1;図14Aを参照)に移動するように復元力を提供するようになる。
【0098】
次いで、図16Cを参考すると、弾性体(328)がハウジング(325)及びカバー(327)に復元力を提供して第1方向(Z1;図14Aを参照)に移動するようになり、これによって表示装置(D)は矢印(S2)方向に移動するようになる。
【0099】
ガイドカム(321)がスクリュービーム(210)のスクリュー(210b)に沿って矢印(K)方向に回転し、このとき、ガイドピン(326)は、第2端部溝(346)から出て第2ガイドライン(336)に沿って移動するようになる。そして、次の順の第1端部溝(341)に位置するようになる。
【0100】
ガイドカム(321)が矢印(K)方向に回転することにつれ、ガイドカム(321)とスクリュービーム(210)との間の締結程度が変わるようになり、その変化した長さだけ表示装置(D)と壁面(W)との間の間隔が調節される。作業者は、このような動作過程を数回繰り返すことにより、表示装置(D)と壁面(W)との間の間隔を簡単かつ容易に調節することができる。
【0101】
一方、図8ないし図10には、間隔調節部材(200)の第1実施例が適用された固定装置(100)が開示されており、図17A図17B及び図18には、間隔調節部材(200)の第2実施例が適用された固定装置(100)が図示されている。
【0102】
また図19Aないし図19Dには、本発明による固定装置(100)の作動方式が図示されている。
【0103】
説明に先立って、図8ないし図10に示された固定装置(100)は、図17A図17B及び図18図19Aないし図19Dに示された固定装置(100)と同一であるため、間隔調節部材(200)の第2実施例が適用された固定装置(100)についての説明は、間隔調節部材(200)の第1実施例が適用された固定装置(100)にも同様に適用できる。
【0104】
従って、以下では図17A図17B及び図18図19Aないし図19Dについて説明し、これは図8ないし図10についての説明と同様に適用できる。
【0105】
図17A図17B及び図18を参考すると、本発明による固定装置(100)は、ブラケット(510)、間隔調節部材(200)、固定バー(520)、及びレバー部材(530)を含んでもよい。
【0106】
ブラケット(510)は、ボルト締結されて壁面(W)に固定されてもよく、アルミニウムなどの金属材質を含んだその他の磁力に反応する材質から構成されてもよい。このようなブラケット(510)は、取付板(513)、上端フランジ(511)、及び下端フランジ(512)を含んでもよい。
【0107】
取付板(513)は、複数の締結孔(513a)が形成されてもよく、締結孔(513a)にボルト、くぎなどの締結具を結合して壁面(W)に固定できる。
【0108】
上端フランジ(511)は板状で、取付板(513)の上端に連結されて配置されてもよく、下端フランジ(512)は板状で、取付板(513)の下端に連結されて配置されてもよい。ここで、上端フランジ(511)と下端フランジ(512)とは互いに平行に配置されてもよい。
【0109】
間隔調節部材(200)は、ブラケット(510)に取り付けられ、壁面(W)と表示装置(D)との間の間隔を調節できる。上述したように、間隔調節部材(200)は磁力ユニット(220)を含んでおり、磁力ユニット(220)がブラケット(510)に取り付けられてもよい。
【0110】
間隔調節部材(200)が壁面(W)と表示装置(D)との間の間隔を調節する方式は上述した説明を参照し得る。固定バー(520)は、間隔調節部材(200)に連結され、ブラケット(510)に結合され、ブラケット(510)に間隔調節部材(200)の位置を固定してもよい。また、固定バー(520)は、ブラケット(510)に結合され、磁力ユニット(220)に加えて、さらに表示装置を支持してもよい。このような固定バー(520)は、胴板(521)、第1支持板(523)、及び第2支持板(527)を含んでもよい。
【0111】
胴板(521)は、両側部が曲げられたコ字状であってもよく、間隔調節部材(200)が貫通して配置される第1挿入溝(525)が形成されてもよい。第1支持板(523)は、胴板(521)の上端に第1角度(θ1)で傾いて連結されてもよい。第1角度(θ1)は、図19A及び図19Bを参考すると、胴板(521)が回転するとき、第1支持板(523)が上端フランジ(511)に平行に接触されて安着する角度であってもよい。また、第1支持板(523)には、レバー部材(530)の突起ピン(535)が挿入される第2挿入溝(526)が形成されてもよい。
【0112】
第2支持板(527)は、胴板(521)の下端に第2角度(θ2)で傾いて連結されてもよい。第2角度(θ2)は、図19A及び図19Bを参考すると、胴板(521)が回転するとき、第2支持板(527)が下端フランジ(512)に平行に接触されて安着する角度であってもよい。仮に、上端フランジ(511)と下端フランジ(512)とが互いに平行である場合、第1角度(θ1)と第2角度(θ2)は、θ1=180゜-θ2であってもよい。この場合、固定バー(520)が回転するとき、第1、2支持板(523、527)がそれぞれ上端フランジ(511)と下端フランジ(512)とに安着することができる。
【0113】
これによって、図19A及び図19Bに示されたように、胴板(521)が回転すると、第1支持板(523)は、上端フランジ(511)に安着してレバー部材(530)により固定され、第2支持板(527)は、下端フランジ(512)に安着することができる。
【0114】
上述したように、上端フランジ(511)と下端フランジ(512)とに固定バー(520)が安着すると、間隔調節部材(200)と連結されている表示装置(D)を支持できるようになる。すなわち、表示装置(D)の重さにより下方向に下がることを防止できる。
【0115】
また、下端フランジ(512)の端部には、上方向に曲げられた伸張部(512a)が形成されており、第2支持板(527)は、下端フランジ(512)の内側底面に安着すると、第2支持板(527)は、取付板(513)と下端フランジ(512)の伸張部(512a)に支持され、Z方向への離脱を防止できる。
【0116】
次いで、レバー部材(530)は、固定バー(520)をブラケット(510)に固定できる。このようなレバー部材(530)は、突起ピン(535)及びレバー取手(531)を含んでもよい。
【0117】
突起ピン(535)は、上端フランジ(511)に配置され、一側面にはピン溝(535a)が形成されてもよい。また、突起ピン(535)は、第1支持板(523)が上端フランジ(511)に安着すると、第1挿入溝(525)に貫通して配置されてもよい。レバー取手(531)は、ピン溝(535a)とレバーピン(533)で連結されてもよい。
【0118】
図19C及び図19Dに示されたように、作業者がレバー取手(531)を持って回すと、第1支持板(523)を上端フランジ(511)に圧迫固定できる。
【0119】
レバー部材(530)の作動原理は、QRレバー(quick release lever)と類似であり得るが、これに限定されるのではない。
【0120】
本発明による固定装置(100)の構造は上記のようであり、以下では図19Aないし図19Dを参考して固定装置(100)の作動方式を説明する。
【0121】
図19Aを参考すると、表示装置(D)の設置位置を固定するために、表示装置(D)と連結された間隔調節部材(200)の磁力ユニット(220)がブラケット(510)の取付板(513)に取り付けられている。取付板(513)上で間隔調節部材(200)の位置が変更されないようにするために、間隔調節部材(200)の取付位置を固定する必要がある。これによって、固定バー(520)を間隔調節部材(200)と結合させる。固定バー(520)の胴板(521)には、第1挿入溝(525)が形成されており、第1挿入溝(525)に間隔調節部材(200)を結合させる。
【0122】
間隔調節部材(200)の第1実施例においては、リンクビーム(311)が第1挿入溝(525)を貫通して配置されてもよい。また、間隔調節部材(200)の第2実施例においては、スクリュービーム(210)が第1挿入溝(525)を貫通して配置されてもよい。
【0123】
作業者は、間隔調節部材(200)の上部で固定バー(520)を下方向に下げて挿入溝に間隔調節部材(200)を結合させる。次いで、図19Bを参考すると、作業者は、固定バー(520)を回転させて、固定バー(520)の第1支持板(523)をブラケット(510)の上端フランジ(511)に安着させる。このとき、固定バー(520)の第2支持板(527)は、ブラケット(510)の下端フランジ(512)に安着する。
【0124】
このとき、第1挿入溝(525)も回転するようになり、第1挿入溝(525)に結合されている間隔調節部材(200)の上下左右方向への移動は制限される。
【0125】
図10及び図18を参考すると、1つの表示装置(D)を壁面(W)に固定するために4つのブラケット(510)が配置され、上側に配置される2つのブラケット(510)に2つの固定バー(520)がそれぞれ配置される。下部ブラケットには固定バー(520)が設けられていない。このとき、2つの固定バー(520)にそれぞれ形成された2つの第1挿入溝(525)は、互いに反対の傾斜方向に配置されるため、2つの第1挿入溝(525)に結合されている間隔調節部材(200)は、上下(X軸)、左右(Y軸)方向に移動できなくなる。すなわち、間隔調節部材(200)の取付位置が固定されるため、間隔調節部材(200)と連結された表示装置(D)の位置も固定されるようになる。
【0126】
次いで、図19Cを参考すると、作業者は、固定バー(520)をブラケット(510)に固定するため、レバー部材(530)を結合させる。
上述したように、突起ピン(535)は、上端フランジ(511)に設けられており、固定バー(520)を下げると、突起ピン(535)は、第2挿入溝(526)を貫通して配置される。図9及び図17Bを参考すると、突起ピン(535)が第2挿入溝(526)を貫通して配置されている状態を確認できる。
【0127】
作業者は、レバー取手(531)を突起ピン(535)に連結し、このとき、レバー取手(531)にはレバーピン(533)が連結されているため、レバーピン(533)をピン溝(535a)に嵌め込む。またレバー取手(531)を持って回転させる。
【0128】
次いで、図19Dを参考すると、レバー取手(531)が下がっており、固定バー(520)の第1支持板(523)が上端フランジ(511)に圧迫固定される。
【0129】
最終的に、第1支持板(523)は、上端フランジ(511)に安着し、第2支持板(527)は、下端フランジ(512)に安着し、第1挿入溝(525)の内側で間隔調節部材(200)の取付位置が固定されるため、表示装置(D)は、壁面(W)に簡単かつ容易に設けられるだけでなく、安定に壁面(W)に連結できるようになる。
【0130】
一方、図20Aは、本発明による固定装置(100)の他の実施例が表示装置(D)に結合された状態を示す図であり、図20Bは、本発明による固定装置(100)の他の実施例を示す図である。
【0131】
図20A及び図20Bを参考すると、本発明による固定装置(100)の他の実施例は、第1ブラケット(611)、第2ブラケット(616)、第1ボールジョイントユニット(634)、第2ボールジョイントユニット(639)、及びガスダンパ(650)を含んでもよい。
【0132】
第1ブラケット(611)は、表示装置(D)を付着しようとする壁面にボルト締結されて固定されてもよい。第1ブラケット(611)の一側面には第1支持ブロック(612)が配置されてもよく、第1支持ブロック(612)の上部には第1ボールジョイントユニット(634)が配置されてもよい。
【0133】
第1ボールジョイントユニット(634)は、第1支持ブロック(612)の上部に配置される第1ボールハウジング(632)、第1ボールハウジング(632)の内部に配置される第1ボール(631)を含んでもよい。このとき、第1ボール(631)の摩擦力を高めて固定装置(100)の位置を固定するために、第1ボール(631)の外周には第1シーリング(633)が配置されてもよい。第1シーリング(633)は、第1ボールハウジング(632)の内部面と摩擦抵抗を形成することにより、表示装置(D)の位置固定が外れることを防止できる。
【0134】
次いで、第2ブラケット(616)は、表示装置(D)にボルト締結されて固定されてもよい。第2ブラケット(616)の一側面には第2支持ブロック(617)が配置されてもよく、第2支持ブロック(617)の内側には第2ボールジョイントユニット(639)が配置されてもよい。
【0135】
第2ボールジョイントユニット(639)は、第2支持ブロック(617)の内側に配置される第2ボールハウジング(638)、第2ボールハウジング(638)の内部に配置される第2ボール(636)を含んでもよい。このとき、第2ボール(636)の摩擦力を高めて固定装置(100)の位置を固定するため、第2ボール(636)の外周には第2シーリング(637)が配置されてもよい。第2シーリング(637)は、第2ボールハウジング(638)の内部面と摩擦抵抗を形成することにより、表示装置(D)の位置固定が外れることを防止できる。
【0136】
また、ガスダンパ(650)は、第1ボールジョイントユニット(634)と第2ボールジョイントユニット(639)とを連結できる。ガスダンパ(650)は、第1ボール(631)に結合される第1ロッド(652)、第2ボール(636)に結合される第2ロッド(653)、及び第1ロッド(652)及び第2ロッド(653)をそれぞれ伸縮するガススプリング方式のダンパシリンダ(651)を含んでもよい。
【0137】
上記構成により、第1ボールジョイントユニット(634)と第2ボールジョイントユニット(639)とは、多重位置調整を通じて表示装置をX、Y軸方向に所望する位置に固定できる。また、ガスダンパ(650)は、第1ボールジョイントユニット(634)と第2ボールジョイントユニット(639)との間の間隔を調整することにより、Z軸方向に壁面と表示装置との間の間隔を調整することができる。
【0138】
一方、図21Aは、本発明による固定装置(100)のさらに他の実施例が表示装置(D)に結合された状態を示す図であり、図21Bは、図21Aに開示された本発明による固定装置(100)の側面図である。
【0139】
図21A及び図21Bを参考すると、本発明による固定装置(100)のさらに他の実施例は、第3ブラケット(710)、第4ブラケット(760)、第3ボールジョイントユニット(730)、第4ボールジョイントユニット(740)、及び固定ユニット(720)を含んでもよい。
【0140】
第3ブラケット(710)は、壁面にボルト締結されて固定されてもよい。第3ブラケット(710)の一側面には、L字状の第3支持ブロックが連結されて収容溝を形成してもよく、収容溝の内部には固定ユニット(720)が配置されてもよい。第3支持ブロックには固定溝が形成されてもよく、固定ユニット(720)は、第3ボールジョイントユニット(730)と第1リンクビーム(725)で連結されてもよい。また、第1リンクビーム(725)は、固定溝に嵌め込まれ、固定ユニット(720)が第2支持ブロック(617)と第3ブラケット(710)とが形成する収容溝に配置されてもよい。
【0141】
第3ボールジョイントユニット(730)は、固定ユニット(720)とは第1リンクビーム(725)で連結されてもよく、第4ボールジョイントユニット(740)とは第2リンクビーム(733)で連結されてもよい。
【0142】
第3ボールジョイントユニット(730)は、第3ボールジョイントユニット(730)と第2リンクビーム(733)で連結される第3ボールハウジング(731)、第3ボールハウジング(731)の内部に配置される第3ボール(735)を含んでもよい。このとき、第3ボール(735)の摩擦力を高めて固定装置の位置を固定するため、第3ボール(735)の外周には第3シーリング(736)が配置されてもよい。また、第3ボール(735)の回転中心点として機能する第3ボール軸(737)が、第3ボール(735)と第3ハウジングの内部とを連結してもよい。
【0143】
第3シーリング(736)は、第3ボールハウジング(731)の内部面と摩擦抵抗を形成することにより、表示装置の位置固定が外れることを防止できる。
【0144】
また、第4ボールジョイントユニット(740)は、第4ブラケット(760)と第3リンクビーム(743)で連結される第4ボールハウジング(741)、第4ボールハウジング(741)の内部に配置される第4ボール(745)を含んでもよい。このとき、第4ボール(745)の摩擦力を高めて固定装置の位置を固定するため、第4ボール(745)の外周には第4シーリング(746)が配置されてもよい。また、第4ボール(745)の回転中心点として機能する第4ボール軸(747)が、第4ボール(745)と第4ハウジングの内部とを連結してもよい。
【0145】
第4シーリング(746)は、第4ボールハウジング(741)の内部面と摩擦抵抗を形成することにより、表示装置の位置固定が外れることを防止できる。
【0146】
第4ブラケット(760)は表示装置に形成されてもよく、第3リンクビーム(743)が結合され、第3ボールジョイントユニット(730)、第4ボールジョイントユニット(740)、及び固定ユニット(720)を表示装置(D)に連結することができる。
【0147】
上記構造により、第3ボールジョイントユニット(730)と第4ボールジョイントユニット(740)との間の多関節運動を通じて、X、Y、Z軸に対して多方向に動くことが可能であるため、表示装置(D)をユーザが所望する位置に固定できる。
【0148】
以上の事項は、間隔調節部材、及びこれを含む固定装置の特定の実施例を示すことに過ぎない。従って、以下の請求の範囲に記載の本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で本発明が多様な形態に置き換え、変形可能である。
【符号の説明】
【0149】
100:固定装置
200:間隔調節部材
210:スクリュービーム
220:磁力ユニット
230:ワッシャ
250:支持ブロック
260:ナット
300:調節ユニット
311:リンクビーム
313:調節ブロック
315:リンク板
321:ガイドカム
325:ハウジング
326:ガイドピン
328:弾性体
330:ガイドライン
331:第1ガイドライン
332:第1境界部
333:第2境界部
336:第2ガイドライン
341:第1端部溝
346:第2端部溝
510:ブラケット
511:上端フランジ
512:下端フランジ
513:取付板
520:固定バー
523:第1支持板
525:第1挿入溝
526:第2挿入溝
527:第2支持板
530:レバー部材
531:レバー取手
533:レバーピン
535:突起ピン
535a:ピン溝
611:第1ブラケット
612:第1支持ブロック
616:第2ブラケット617:第2支持ブロック
631:第1ボール
632:第1ボールハウジング
633:第1シーリング
634:第1ボールジョイントユニット
636:第2ボール
637:第2シーリング
638:第2ボールハウジング
639:第2ボールジョイントユニット
650:ガスダンパ
651:ダンパシリンダ
652:第1ロッド
653:第2ロッド
710:第3ブラケット
712:第3支持ブロック
720:固定ユニット
725:第1リンクビーム
730:第3ボールジョイントユニット
731:第3ボールハウジング
733:第2リンクビーム
735:第3ボール
736:第3シーリング
737:第3ボール軸
740:第4ボールジョイントユニット
741:第4ボールハウジング
743:第3リンクビーム
745:第4ボール
746:第4シーリング
747:第4ボール軸
760:第4ブラケット
Z1:第1方向
Z2:第2方向
P1:第1延長線
P2:第2延長線
P3:第3延長線
P4:第4延長線
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14A
図14B
図14C
図15A
図15B
図15C
図16A
図16B
図16C
図17A
図17B
図18
図19A
図19B
図19C
図19D
図20A
図20B
図21A
図21B