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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-27
(45)【発行日】2024-07-05
(54)【発明の名称】生体電極
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/251 20210101AFI20240628BHJP
   A61B 5/263 20210101ALI20240628BHJP
【FI】
A61B5/251
A61B5/263
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2022533774
(86)(22)【出願日】2021-06-07
(86)【国際出願番号】 JP2021021544
(87)【国際公開番号】W WO2022004282
(87)【国際公開日】2022-01-06
【審査請求日】2022-12-05
(31)【優先権主張番号】P 2020115673
(32)【優先日】2020-07-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000004385
【氏名又は名称】NOK株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179970
【弁理士】
【氏名又は名称】桐山 大
(74)【代理人】
【識別番号】100071205
【弁理士】
【氏名又は名称】野本 陽一
(72)【発明者】
【氏名】久保 真之
(72)【発明者】
【氏名】林 隆浩
【審査官】下村 一石
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2016/0143554(US,A1)
【文献】国際公開第2020/085034(WO,A1)
【文献】国際公開第2020/080396(WO,A1)
【文献】特開2018-102964(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/24-5/398
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基端部と前記基端部に接続された先端部とを持ち、導電性ゴムで形成された電極突起を備え、
前記基端部および前記先端部のそれぞれは、導電性粒子を含み、
前記基端部に含まれる導電性粒子の量は、前記先端部に含まれる導電性粒子の量よりも多いことによって、前記基端部の導電性ゴムは、前記先端部の導電性ゴムよりも硬い生体電極。
【請求項2】
前記先端部の導電性ゴムと前記基端部の導電性ゴムとのそれぞれが含むバインダーの総量を100重量部とし、
前記先端部の導電性ゴムが含む前記導電性粒子の重量部をR1、
前記基端部の導電性ゴムが含む前記導電性粒子の重量部をR2、
としたとき、
300(重量部)≦R1<R2≦400(重量部)
を満たす、請求項1に記載の生体電極。
【請求項3】
前記基端部と前記先端部との界面において、前記基端部と前記先端部とのうち一方に突部が設けられ、前記基端部と前記先端部とのうち他方に窪みが設けられ、
前記突部が前記窪みにはまっている、請求項1または2に記載の生体電極。
【請求項4】
前記基端部に前記突部が設けられ、前記突部が前記先端部に埋没した請求項3に記載の生体電極。
【請求項5】
前記先端部の後端が凸状とされ、前記後端が前記突部として前記基端部に埋没している、請求項3に記載の生体電極。
【請求項6】
電極形成面を持つ被支持部を備え、
複数の前記電極突起は、前記電極形成面の中央に設けられた配置中心点を囲むように前記電極形成面に配置され、
前記複数の前記電極突起の各々は、先端が丸められた斜円錐形状を持ち、
前記配置中心点を通る前記電極形成面の垂線を主中心軸線とし、前記主中心軸線と垂直な方向を径方向としたときに、
各々の前記電極突起は、前記径方向における外径側へと前記先端部がひろがるように前記主中心軸線に対して傾けられた請求項1~5のいずれか1項に記載の生体電極。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、生体電極に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特開2017-074369号には、複数の櫛歯を持つ脳波測定用電極が記載されている。この複数の櫛歯は一例として樹脂材料で形成されている。櫛歯の先端表面には導電性が付与されている。櫛歯の先端表面を被計測物に接触させることで、櫛歯が電極の役割を果たすことができる。被計測物は例えば頭皮である。
【0003】
他に、例えば特開2013-111361号には、先端が高硬度(金属製)とされた生体電極が記載されている。また、特開2018-175288号には、基端を柔軟な材料で形成することで電極を傾きやすくした生体電極が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2017-074369号
【文献】特開2013-111361号
【文献】特開2018-175288号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
生体電極は使用時に被計測物へと押し当てられる。生体電極が繰り返し使用されたとしても、電極突起をなるべく初期形状に近い形のままで維持したい。その一方で、電極突起を被計測物に当てたときに被計測物にかかる負担をなるべく抑制したい。これらのニーズを効果的に両立させる技術が従来は存在しておらず、生体電極にさらなる改良が求められていた。
【0006】
本開示は、電極形状を維持しやすく被計測物への負担を抑制できる生体電極を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
生体電極の一態様は、基端部と前記基端部に接続された先端部とを持ち、導電性ゴムで形成された電極突起を備え、前記基端部および前記先端部のそれぞれは、導電性粒子を含み、前記基端部に含まれる導電性粒子の量は、前記先端部に含まれる導電性粒子の量よりも多いことによって、前記基端部の導電性ゴムは、前記先端部の導電性ゴムよりも硬い。
【発明の効果】
【0008】
基端部は先端部よりも硬いので電極形状を維持しやすく、その一方で先端部の柔らかさで被計測物の負担を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施の形態の生体電極の構成を表す正面図である。
図2】実施の形態の生体電極の構成を表す底面図である。
図3】実施の形態の生体電極における電極突起の構成を表す断面図である。
図4】第一変形例における生体電極の構成を表す正面図である。
図5】第一変形例における生体電極における電極突起の断面図である。
図6】第一変形例における生体電極の中間製品を表す底面斜視図である。
図7】第一変形例における生体電極の中間製品を表す正面図である。
図8】第一変形例における生体電極を構成する電極部材を表す底面斜視図である。
図9】第一変形例における生体電極の先端部を構築する金型の断面図である。
図10】第二変形例における生体電極の構成を表す正面図である。
図11】第二変形例における生体電極における電極突起の構成を表す断面図である。
図12】第二変形例における生体電極の製造工程を表す図である。
図13】第二変形例のインサート部品を表す正面図である。
図14】第二変形例における生体電極の電極部材を表す底面斜視図である。
図15】第三変形例における生体電極の電極突起の構成を表す断面図である。
図16】他の変形例の電極突起の構成を表す正面図である。
図17】他の変形例の電極突起の構成を表す正面図である。
図18】実施例の生体電極の材料を記載した表である。
図19】実施例の生体電極の銀粉量と硬度の関係を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1は、実施の形態の生体電極1の構成を表す正面図である。実施の形態の生体電極1は、支持部材10と電極部材20とコネクタ30とを備える。支持部材10は、例えば板状の部材であり、具体的には円板状部材である。支持部材10は、電極部材20を支持する支持面10aと、支持面10aとは反対側の背面10bと、を有する。
【0011】
電極部材20は、被支持部21を持つ。被支持部21は、互いに反対向きの被支持面21aと電極形成面21bとを持つ。被支持面21aは、支持面10aに固定される。電極形成面21bには複数の電極突起22が設けられる。コネクタ30は、支持部材10を貫通して延びるとともに、電極部材20と接続する。電極部材20は、コネクタ30を介して外部の測定装置などと電気的に接続できる。
【0012】
図2は、図1の生体電極1の底面図である。円形の電極形成面21bの中央には、「配置中心点O」が図示されている。配置中心点Oを囲むように、一例として六個の電極突起22が円状に配置される。
【0013】
図1を含むいくつかの図には、主中心軸線OLと軸方向Zと径方向Xと周方向Rとが図示される。これらの各方向は、実施の形態を説明するために便宜上定義される。「主中心軸線OL」は、生体電極1の中心軸線である。主中心軸線OLは、配置中心点Oを通る電極形成面21bの垂線である。
【0014】
軸方向Zと主中心軸線OLとが平行である。径方向Xは、軸方向Zと直交する方向である。径方向Xは、外径側と内径側とにさらに分けられる。外径側は、主中心軸線OLから離れる方向である。内径側は、主中心軸線OLへと近づく方向である。周方向Rは、主中心軸線OLまわりに回転する方向である。図1の方向A1は、生体電極1の「コネクタ側」を表し、方向A2は生体電極1の「押し付け方向」を表す。
【0015】
支持部材10は、電気絶縁性の材料で形成されている。電気絶縁性の材料は、例えば、シリコーンゴムでもよいが、それ以外の硬質樹脂材料などでもよい。支持部材10の中心部には、支持部材10を厚さ方向に貫通する貫通孔が形成されている。この貫通穴に、コネクタ30が通される。
【0016】
電極部材20は、導電性ゴムで形成される。電極部材20は、被支持部21と複数の電極突起22とを有する。各々の電極突起22は、基端部23と先端部24とを持つ。基端部23は被支持部21に接続する。先端部24は基端部23の端に接続する。複数の電極突起22は、被支持部21から支持部材10とは反対側に突出する。
【0017】
実施の形態のコネクタ30は、電極部材20を外部の測定装置と電気的に接続する。コネクタ30の一部が被支持部21に埋設される。コネクタ30は、支持部材10を貫通して、支持部材10の背面10bの上に露出する。コネクタ30の具体的構造に限定はなく、スナップボタン形コネクタでもよく、例えばステンレス鋼などの金属製でもよい。
【0018】
図2において、電極形成面21b上には、配置中心点Oを中心点とする仮想円N1が図示されている。複数の電極突起22のそれぞれは、仮想円N1の上に周方向Rに沿って等間隔に配置される。図2には、基端部23の横断面中心C1と先端部24の横断面中心C2とが図示されている。電極突起22の「横断面」は、図1の径方向Xと平行な面で電極突起22を切断したときの切り口である。
【0019】
複数の電極突起22のそれぞれは、円形の横断面を有しており、且つ基端部23から先端部24に向かって徐々に縮径している。複数の電極突起22のそれぞれは、基端部23から先端部24に向かうにつれて(つまり電極形成面21bから離れるにつれて)、横断面の面積が徐々に小さくなるように構築されている。基端部23の横断面中心C1が、仮想円N1の上に位置する。先端部24の横断面中心C2は、横断面中心C1よりも外径側に位置する。一例として、先端部24が電極形成面21bの外側へはみでている。
【0020】
図3は、図2におけるM1-M1線に沿う電極突起22の断面図である。図3は、主中心軸線OLを含む仮想平面で電極突起22を切断して得られる縦断面図でもある。複数の電極突起22のそれぞれが、図3の断面形状を持つ。図3には、基端部23の横断面中心C1と先端部24の横断面中心C2とを結ぶ仮想直線OEが図示されている。仮想直線OEを、便宜上、「電極軸線OE」とも称する。仮想直線OEは、いわば電極突起22の中心軸線に相当している。図3には、電極突起22の基端側B1と先端側B2とをそれぞれ表す矢印が記入されている。
【0021】
図3には、電極突起22の形状を説明するためのいくつかの設計パラメータが図示されている。設計パラメータは、傾斜角度θと、テーパ角度φと、寸法L1、L2、L3と、を含む。寸法L1、L2、L3はそれぞれ、電極形成面21bを基準とした電極突起22の全高L1と、寸法L1の半分の値L2と、先端部24の高さ寸法L3とである。
【0022】
電極軸線OEと主中心軸線OLとが傾斜角度θを成している。各々の電極突起22も主中心軸線OLに対して傾斜角度θを持つように傾いている。図2に示すように配置中心点Oを基準として外径側へと先端部24がひろがる。
【0023】
電極突起22は、頂点が丸められた斜円錐状の形状を有する。図3において、電極突起22の側周面のうち内径側の面つまり主中心軸線OLに近いほうの面を、内周側面22iとも称す。図3において、電極突起22の側周面のうち外径側の面つまり主中心軸線OLから遠いほうの面を、外周側面22eとも称す。図3の断面視において、外周側面22eは、主中心軸線OLに対して平行ではなく、ある程度の傾きを有する。主中心軸線OLに対する外周側面22eの傾き角は、傾斜角度θよりも小さい。
【0024】
先端部24の高さ寸法L3は、寸法L2よりも小さい。これにより、基端部23が電極突起22のなかで占める割合を多くでき、電極突起22の形状保持性が高まる。
【0025】
基端部23と先端部24との間には、界面25が存在する。界面25は、径方向Xと平行であり、電極形成面21bと平行である。界面25は、基端部23と先端部24との境界を切断した横断面に相当する。実施の形態では、界面25が電極軸線OEに対して斜めに交わる。界面25の法線と電極軸線OEとがゼロ度より大きな角度を成す。
【0026】
電極突起22のテーパ角度φは、0度より大きく90度未満の範囲内で任意に設定される。実施の形態では、一例として基端部23と先端部24とが同じテーパ角度φを持つ。基端部23と先端部24とが界面25において段差なく滑らかに接続する。
【0027】
以下、実施の形態の材質を述べる。基端部23および先端部24それぞれが、導電性ゴムで構築されている。実施の形態の導電性ゴムは、具体的には、シリコーンゴムと導電性粒子とを含む導電性シリコーンゴムである。シリコーンゴムは、例えば室温硬化型の液状シリコーンゴムでもよい。室温硬化型の液状シリコーンゴムは、硬化前には液状又はペースト状であり、20℃~100℃で硬化反応が進行してゴム弾性体となる。なお、補強材、充填剤及び種々の添加剤などが適宜含まれてもよい。
【0028】
導電性粒子は、例えば金属粒子でもよい。金属粒子は、例えば銀粒子でもよい。銀粒子は、複数の銀粒子(一次粒子)が凝集した凝集粒子(凝集体)を含んでもよく、フレーク状の銀粒子を含んでもよく、或いはこれらの両方を含んでもよい。導電性粒子は、他の金属粒子や導電性のある炭素系材料粒子などでもよい。他の金属粒子は、銅粒子、金粒子、アルミニウム粒子あるいはニッケル粒子などでもよい。炭素系材料粒子は、カーボンブラック、グラファイトあるいはカーボンナノチューブ等でもよい。カーボンブラックは、ケッチェンブラックあるいはアセチレンブラックでもよい。
【0029】
基端部23の導電性ゴムは、先端部24の導電性ゴムよりも硬い。この硬さの違いをつくりだすための手段の一例として、実施の形態では、基端部23の導電性粒子量が先端部24の導電性粒子量よりも多くされる。上記シリコーンゴム等のバインダーに対して導電性粒子の添加量を増やしていくと、導電性ゴムが硬くなる傾向がある。実施の形態ではこの傾向が活用される。
【0030】
実施の形態において、先端部24を構築する材料を便宜上「第一材料」とも称し、基端部23を構築する材料を便宜上「第二材料」とも称する。第二材料のほうが第一材料よりも導電性粒子の含有量が多い。
【0031】
先端部24を構築する第一材料は、なるべく柔軟な材料でもよい。ただし、第一材料において、導電性粒子の総量がバインダー量に対して3倍以上とされてもよく、これにより良好な導電率が確保されてもよい。その一方で、基端部23を構築する第二材料は、なるべく硬い材料でもよい。ただし、第二材料において、導電性粒子の総量がバインダー量に対して4倍以下とされてもよく、これにより流動性が確保されてもよい。
【0032】
ここで、先端部24の第一材料において、導電性粒子の総量(重量部)を便宜上「R」と記載する。基端部23の第二材料において、導電性粒子の総量(重量部)を便宜上「R」と記載する。例えば下記の条件式(1)を満たすように各材料が配合されることで、上述した導電率と流動性とを両方とも確保してもよい。
300 ≦ R< R≦ 400 ・・・(1)
【0033】
生体電極1の使用時には、複数の電極突起22の先端部24を被計測部位に接触させる。被計測部位は、例えば被験者の身体(皮膚)である。この状態で、コネクタ30を介して当該被験者の生体信号が検出される。生体電極1は、例えば脳波または脳波以外の他の生体信号を検出する。
【0034】
コネクタ30を介して電極部材20が測定装置(不図示)に電気的に接続される。測定装置は、特に制限されないが、例えば脳波測定装置、ウエアラブル情報機器または健康モニタリング機器でもよい。
【0035】
以上説明した実施の形態にかかる生体電極1は、柔らかい先端部24で被計測部位の負担を減らせるとともに、先端部24より硬い基端部23で電極形状を維持しやすい。
【0036】
すなわち、使用時に生体電極1が押し付け方向A2(すなわち先端方向B2)へと繰り返し押し付けられると、永久変形(塑性変形)等で面圧が低下するおそれがある。電極突起22はなるべく初期形状のまま維持したい。その一方で、電極突起22が被計測部位に接触したときの被計測部位の負担を抑制したい。形状維持性の向上と計測負担の軽減とを両立したいニーズがある。この点、基端部23は先端部24よりも硬いので電極形状を維持しやすく、その一方で先端部24の柔らかさで被計測部位の負担を抑制できる。
【0037】
実施の形態では、導電性粒子の配合量を相違させることにより、先端部24と基端部23との間で導電性ゴムの硬さの違いをつくりだしている。導電性粒子の量を増やすことは、剛性の向上とともに導電性を向上させる利点もある。このため実施の形態は剛性と導電性とを両立できる優れた特徴も有する。
【0038】
実施の形態では、主中心軸線OLに対して各々の電極突起22が外径側へひらいている。これにより、生体電極1を被測定部位に押し付けたときに、電極突起22が弾性変形しつつ測定領域の広範囲を安定的にカバーできる。
【0039】
なお、実施の形態では、硬い導電性ゴムによって基端部23の導電性および剛性が確保される。実施の形態には、基端部23が導電性ゴムのみから構築されていて、基端部23の内部に補強用の金属インサート部品(例えば金属棒など)が設けられていない特徴もある。
【0040】
実施の形態では、界面25が電極軸線OEと斜めに交差している。界面25と電極軸線OEとが斜めに交わるほうが、これらが垂直に交わる場合と比べて、界面25の面積を大きくできる。
【0041】
以下、図4図15を用いて、実施の形態の第一変形例ないし第三変形例を説明する。
【0042】
概要を述べると、図4図10は第一変形例と第二変形例それぞれの生体電極101、201の正面図である。図5図11図15のそれぞれは、第一変形例ないし第三変形例の電極突起122、222、322の縦断面図である。図5図11図15は、生体電極1と同様に図2のM1-M1線に相当する仮想平面で変形例の生体電極それぞれを切断した縦断面図である。図5図11図15には、図3と同様に、横断面中心C1、C2と電極軸線OEと設計パラメータθ、φ、L1、L2、L3とが記入される。
【0043】
図4図9を用いて第一変形例を説明する。図4および図5には、第一変形例の生体電極101の構造が示される。生体電極101は、電極部材20が電極部材120に置換された点を除いては、実施の形態の生体電極1と同様の構成を備える。
【0044】
電極部材120は、被支持部121と、被支持部121からのびる複数の電極突起122を備える。被支持部121の形状は被支持部21と同様としてもよい。被支持部121は、互いに反対向きの被支持面121aと電極形成面121bとを備える。各々の電極突起122は、基端部123と、先端部124と、接続端面125とを備える。接続端面125は、基端部123の端面であり且つ先端部124と接続する面でもある。接続端面125の中央には、突部125aが設けられる。
【0045】
第一変形例の生体電極101は、いくつかの特徴的構成を持っている。特徴の一つは、基端部123と先端部124との界面に設けられた「突部」と「窪み」である。この「突部」と「窪み」が互いにはまり合う。第一変形例では、基端部123に突部125aが設けられ、この突部125aを受け入れる「窪み」が先端部124に設けられる。より具体的には、先端部124が突部125aに被せられ、突部125aが先端部124の内部に埋没する。これにより先端部124と基端部123とが接する表面積を増加できるので、接触面積の増加により接着力が向上する。
【0046】
特徴の他の一つとして、接続端面125の周縁部が環状段差を構築している。環状段差は、基端部123よりも先端部124がひとまわり細く構築されたものでる。これにより先端部124が曲がりやすくなり、被計測部位への負担が更に軽減される。
【0047】
実施の形態と同様に、先端部124は前述した第一材料で形成し、基端部123は前述した第二材料で形成される。
【0048】
第一変形例の製造方法の一例を述べる。先に基端部123が導電性シリコーンゴムで成形され、これが中間製品となる。図6は生体電極101の中間製品を表す底面斜視図であり、図7はその正面図である。成形後の基端部123が先端部形成用の金型150(図9参照)へセットされる。
【0049】
続いて、基端部123の端に先端部124を成形することで、2色成形品が得られる。図8は生体電極101の電極部材120の底面斜視図である。なお、図6および図8では被支持部121の外周がやや大きく模式的に図示されているが、被支持部121の周縁をひと回り小さくカットすることができる。
【0050】
図9は、生体電極101の先端部124を構築する金型150の断面図である。接続端面125の環状段差は、先端部124を成形する際に、図6および図7の中間製品を挿入する位置(深さ)を規制できる。つまり、金型150は、電極突起122の形状に応じた斜円錐穴部152を有する。斜円錐穴部152には、接続端面125の環状段差に対応する段差が設けられる。この段差で中間製品の位置決め(深さ決め)が容易となる。
【0051】
上記説明した第一変形例の二つの特徴は、それぞれ単独で実施されてもよい。変形例として、突部125aが設けられる一方で、接続端面125の環状段差が省略されてもよい。環状段差の省略は、金型150に設ける斜円錐穴部の形状を変形することで実現される。この変形例では、先端部124と基端部123とが同一のテーパ角度を持つように、両者を滑らかに接続させる斜円錐穴部152が設けられる。一方、突部125aが省略された変形例が提供されてもよい。この場合には基端部123の端面が平坦となり、この平坦の端面にひとまわり細い先端部124が接続される。
【0052】
以上説明した第一変形例では、基端部123と先端部124との界面において突部125aが先端部124の窪みにはまり込む。これにより接触表面積を確保できるので、接着力が向上する。
【0053】
上記第一変形例では、接続端面125の周縁が環状段差を構築する。環状段差により、先端部124が基端部123よりもひとまわり細く構築される特徴がある。
【0054】
図10図14を用いて第二変形例を説明する。図10および図11には、第二変形例の生体電極201の構造が示されている。生体電極201は、電極部材20が電極部材220に置換された点を除いては、実施の形態の生体電極1と同様の構成を備える。
【0055】
電極部材220は、被支持部221と、被支持部221からのびる複数の電極突起222を備える。被支持部221の形状は被支持部21と同様としてもよい。被支持部221は、互いに反対向きの被支持面221aと電極形成面221bとを備える。各々の電極突起222は、基端部223と先端部224とを備える。図11には、先端部224の中央胴部における横断面中心C3も図示されている。
【0056】
先端部224の一部が基端部223に埋没しているので、基端部223と先端部224とが接する表面積が増加する。接触面積の増加により接着力が向上する。
【0057】
図12は、生体電極201の製造工程を表す図である。第二変形例の製造方法では、先端部224をインサート部品として予め成形しておく。図13は、実施の形態の第二変形例のインサート部品を表す正面図である。先端部224の材料は、前述した「第一材料」である。先端部224は、その中心軸線OPに沿って、前端224aと中央胴部224bと後端224cとを持つ。中央胴部224bは両端よりも膨らんでいる。
【0058】
図12には、電極部材220の製造に用いる金型250が図示されている。金型250は、複数の斜円錐穴部252を持つ。インサート部品である先端部224が、図12に矢印で示すように、斜円錐穴部252にセットされる。次いで、前述した「第二材料」が金型250に投入され、基端部223および被支持部221が形成されて、二色成形品の電極部材220が得られる。図14は電極部材220を表す底面斜視図である。
【0059】
第二変形例の生体電極201は、いくつかの特徴的構成を持っている。特徴の一つは、基端部223と先端部224との界面に設けられた「突部」と「窪み」であり、これらは当該界面で互いにはまり合う。第二変形例では、先端部224における後端224cが「突部」を構築するとともに、基端部223にこの後端224cを受け入れる「窪み」が設けられる。図10の構造では、一例として、先端部224のちょうど半分(つまり中央胴部224bまで)が、基端部223に埋没している。これにより樹脂接合の表面積が増大する。埋没によって、先端部224が力を受けたときに基端部223が先端部224を安定に保持できる。さらなる変形として、先端部224の半分未満あるいは半分以上が基端部223に埋没してもよい。
【0060】
第二変形例の特徴の他の一つは、先端部224がインサート部品とされた点である。インサート部品は、製造上の利点をもたらす。例えば、基端部223の樹脂成形工程に課せられる製造条件とは独立に、先端部224を自由な形状・材料で形成できる。
【0061】
第二変形例の特徴の更に他の一つは、先端部224が下記に述べる種々の「対称性」を有する点である。
【0062】
先端部224が持つ「第一の対称形状」は、図13に示す中央胴部の横断面P1を鏡映面としたときの「鏡像対称形状」である。その利点の一つは、製造時の作業性向上である。例えば、先端部224がインサート部品である場合に前端224aと後端224cとを逆にしてもよいので、作業者の負担が減る。
【0063】
先端部224が持つ「第二の対称形状」は、先端部224の長さ方向中心軸線OP(図13参照)を回転軸としたときの回転対称形状である。この回転対称形状は、例えば1/2回転対称、1/3回転対称、あるいはn回転対称でもよい。その利点の一つとして、先端部224をインサート部品としたときに先端部224を金型に配置するときの作業性が向上する。回転対称形状を持つ利点の他の一つとして、先端部224と基端部223との接合表面も回転対称となるので、接合強度が均一になりやすい。
【0064】
先端部224が持つ「第三の対称形状」は、両端先細りの対称形状であり、より具体的には中心軸線OPに沿う断面がひし形である。前端224aおよび後端224cが同じテーパ角度φを持つ。これにより、前端224aおよび後端224cの入替えが可逆であり、且つ先端部224がその中心軸まわりに回転自在となる。したがって、金型250へのセット方向に限定がなくなり、作業性が向上する。
【0065】
テーパ角度φは、基端部223のテーパ角度φと等しくともよい。あるいはテーパ角度φとテーパ角度φとの大小関係が、φ<φでもよく、φ>φでもよい。
【0066】
先端部224は、上記の第一ないし第三の対称形状をすべて含む。ただし、これらのうち任意の一つまたは二つの対称形状を持つように、先端部224が変形されてもよい。
【0067】
一例として、先端部224が非対称形状に変形されてもよい。例えば、中央横断面P1に対して非鏡像対称となる任意の形状に、先端部224が変形されてもよい。一例として、前端224aの側が斜円錐であり、その一方で、後端224cの側が円柱、角柱、円錐台または角錐台とされてもよい。他の例として、前端224aと後端224cとのうち一方のテーパ角度φを他方より大きくしてもよい。
【0068】
第二変形例をさらに変形した一例として、インサート部品の使用ではない他の製造方法で、先端部224と同様の構造を作り出してもよい。例えば、金型250における斜円錐穴部252の底に「突起」が設けられ、この突起付き斜円錐穴部252で基端部223が成形されてもよい。これにより基端部223の端面に「基端側に凹む凹部」を設けることができる。この「基端側に凹む凹部」に先端部224が成形されることで、基端部223の側に先端部224の一部が埋没させられてもよい。
【0069】
以上説明したように、第二変形例では、先端部224の後端224cが基端部223の窪みにはまり込む。これにより接触表面積を確保できるので、接着力が向上する。
【0070】
図15を用いて第三変形例を説明する。図15は、電極突起322の縦断面図である。第三変形例において、図15以外の構造は実施の形態(図1図2)と同様である。第三変形例の基端部は、基端部323a(以下、内側基端部323aとも称す)と基端部323b(以下、外側基端部323bとも称す)とを含む二重構造である。内側基端部323aは、電極形成面321bから高さL5だけ突出する。内側基端部323aを埋没させるように、外側基端部323bが内側基端部323aに被せられる。
【0071】
外側基端部323bは先端側B2へ向かって斜円錐形状に連続的にのびており、その末端は先端部324とされる。内側基端部323aと被支持部321とが、前述した「第二材料」で硬く形成される。外側基端部323bおよび先端部324はその全体が前述した「第一材料」で柔らかく形成される。
【0072】
上述した第一変形例と第二変形例とでは、基端部123、223と先端部124、224との界面の「突部」と「窪み」とを設ける場合に、突部が窪みに埋没するように構築される(各変形例の断面図参照)。実施の形態はこのような形状に限定されない。
【0073】
図16および図17は、他の変形例の電極突起422の正面図である。例えば、一つの変形例として、図16の正面図に示す電極突起422のように、凹形状の窪みを持つ基端部423と凸形状の突部を持つ先端部424とが互いにはまり合うように構築されてもよい。図16では、電極突起422の外表面に界面425があらわれており、界面425の凸凹線が外側から視認される。また、本開示において、「突部」は「段差の高い部分」を含んでもよく、「窪み」は「段差の低い部分」を含んでもよい。この場合の例として、図17の正面図に示す電極突起422のように、基端部423と先端部424とが互いに隙間無くはまり合う一対の段差を備えてもよい。図17の構成も、図16と同様に、電極突起422の外表面に界面425の凸凹線があらわれる。
【0074】
実施の形態および第一~第三変形例に対して更に他の変形が適用されてもよい。下記の変形群から、一種類または複数種類の任意の変形が選択されて、その変形が実施の形態とその上記第一変形例ないし第三変形例に適用されてもよい。
【0075】
図3図5図11図15に示した電極突起22~322の設計パラメータθ~L5は、様々に変更できる。例えば、傾斜角度θは任意の角度に変形できる。一例として、各々の電極突起22~322が電極形成面21b~321bから垂直に突出するように、傾斜角度θを設定してもよい。このとき、各々の電極突起22の電極軸線OEは、主中心軸線OLおよび軸方向Zと平行となる。
【0076】
テーパ角度φを持たない形状でもよい。基端部23~323と先端部24~324とのうち一方または両方が、テーパの無い均一太さを持つように構築されてもよい。高さL3、L4、L5は、寸法L2以上とされてもよい。先端部24~324は、基端部23~323よりも短くされてもよく、逆に長くされてもよく、或いはこれらが同じ長さでもよい。
【0077】
上記の設計パラメータθ、φ、L3、L4、L5の変更のうち、いずれか一つの変更、任意の二つの変更、あるいは3つ全ての変更が適用されてもよい。
【0078】
先端部24~324と基端部23~323の太さ(つまり横断面直径)は、互いに独立に変更してもよい。先端部24~324が基端部23~323より太くされてもよい。
【0079】
本開示の生体電極の基本形状は実施の形態とその変形例の生体電極1、101、201に限定されず、様々な生体電極形状に対して本開示の特徴は適用されうる。複数の電極突起22~322それぞれの配置方法は任意に変形可能である。実施の形態のような円状に限られず、一列に並んだ櫛状(コーム状)の並びに複数の電極突起22~322が配置されてもよい。電極突起22~322の個数も、任意の数としてもよく、例えば一つでもよい。電極突起22~322の全体形状は、必ずしも斜円錐形状に限定されず、例えば細いピン状でもよく、屈曲ピン状でもよく、例えば板状でもよい。
【実施例1】
【0080】
以下、実施の形態の生体電極1を具体的に実施した一例を述べる。ただし、この実施例に記載した具体的数値および商品名等によって本開示が限定されるものではない。
【0081】
図18は、実施例の生体電極材料成分を記載した表である。実施例において、「材料E1」は上述した第一材料の一例として適用されたものであり、「材料E2」は上述した第二材料の一例として適用されたものである。材料E1および材料E2それぞれは、100重量部のバインダーを含有する。バインダーは、液状シリコーンゴムであり、一例として信越化学工業社製の商品名「KE-106」が用いられる。バインダーには硬化剤が含有されている。使用した硬化剤は、信越化学工業社製の商品名「CAT-RG」である。
【0082】
材料E1には、バインダー100重量部に対し、合計で300重量部の銀粉(つまり銀粒子)が配合される。材料E1の銀粉は、150重量部の第一銀粉と150重量部の第二銀粉とからなる。第一銀粉は商品名「FA-2-3」であり、第二銀粉は商品名「G-35」であり、これらはいずれもDOWAエレクトロニクス社製である。G-35は、凝集対策として、事前に、疎水性フュームドシリカ(日本アエロジル社製:商品名「AEROSIL(登録商標)R972」)が2wt%ほど混合されている。材料E2には、バインダー100重量部に対し、合計で400重量部の銀粉(銀粒子)が配合される。材料E2の銀粉は、200重量部の第一銀粉と200重量部の第二銀粉とからなる。
【0083】
材料E1と材料E2には、それぞれ20重量部ずつ分散剤が配合される。20重量部の分散剤は、10重量部の第一分散剤と10重量部の第二分散剤とからなる。第一分散剤は商品名「KF-6015」であり、第二分散剤は商品名「KF-6106」であり、これらはいずれも信越化学工業社製である。
【0084】
実施例の製造方法の一例を簡単に説明する。以下の説明において、コネクタ30は予め支持部材10に取り付けられる。実施例では、まずシリコーンゴムと金属粒子とを含む導電性ゴムが攪拌される。導電性ゴムは液状でもペースト状でもよい。攪拌された導電性ゴムが、複数の斜円錐穴部を有した成形用の金型(キャビティ)に注入される。
【0085】
先端部24を成形するために、金型の斜円錐穴部へ「材料E1(図18参照)」を計量し、自公転式ミキサーにて脱泡および充填を行う。続いて、150℃および2分の条件で硬化を行う。その後、金型を冷却させる。
【0086】
次に、基端部23および被支持部21が形成される。すなわち、金型の冷却後に、「材料E2(図18参照)」を金型の斜円錐穴部にさらに投入する。続いて、支持部材10とコネクタ30との組立体を、支持部材10の支持面10aを下向きにした状態で、金型内の導電性ゴム上に載置する。これにより、支持部材10の支持面10aが、被支持面21aに重なるように載置される。
【0087】
支持部材10をセットした後、脱泡と充填とが行われる。さらに150℃かつ3分の条件で硬化を行う。続いて、150℃で30分間の二次加硫を実施する。これにより、導電性シリコーンゴムからなる電極部材20が得られる。その後、電極部材20は10%NaCl水溶液に浸漬され、121℃かつ0.1MPaの条件で1時間加熱・加圧処理が行われる。加熱・加圧処理にはオートクレーブが使用される。
【0088】
次に、支持部材10とコネクタ30との組立体が載置された状態で、電極部材20の形状に成形された導電性ゴムを架橋する。これにより部品が一体化される。その後、一体化された生体電極1が成形型から取り出される(つまり脱型される)。
【0089】
図19は、実施例の生体電極1の銀粉量と硬度の関係を示すグラフである。図19の硬度は、ショアA硬度である。図19に示すように、実施例では、銀粉の配合量が150重量部であるときショアA硬度は51であり、銀粉の配合量が200重量部であるときショアA硬度は61である。61/51=1.196であるから、実施例では、基端部23が先端部24よりも約1.2倍のショアA硬さを持つともいえる。一例として、ショアA硬さを1.2倍以上とする程度に、基端部23の銀粉配合量が先端部24の銀粉配合量よりも多くされてもよい。
【0090】
なお、実施例において、銀粉(つまり銀粒子)は、バインダーであるシリコーンゴム中に分散可能であれば限定されない。例えば、凝集状の銀粉とフレーク状の銀粉とのうち少なくとも一種を用いてもよい。凝集状の銀粉は、複数の粒子状の一次粒子が3次元状に凝集したものであり、上記商品名「G-35」が例示される。フレーク状の銀粉は、鱗片形状を持つ。凝集状の銀粉とフレーク状の銀粉とが両方とも配合されてもよい。
【0091】
なお、柔軟性と良好な導電率を両立するために、材料E1においてFA-2-3およびG-35それぞれの量をバインダー量に対して1.5倍以上としてもよい。この場合は総銀粉量がバインダー量の3.0倍以上でもよい。その一方で、剛性と流動性とを両立するために、材料E2においてFA-2-3およびG-35それぞれの量をバインダーに対して2.0倍以下としてもよい。この場合は総銀粉量がバインダー量の4.0倍以下でもよい。FA-2-3およびG-35は同じ配合量に限られず、一方を他方よりも多くしてもよい。
【0092】
上記の実施例は、少なくとも材料成分、材料の商品名、硬度、および製造方法の具体的開示を含む。上記の実施例の具体的開示は、第一ないし第三変形例の生体電極或いはこれらをさらに変形したものに対して適用されてもよい。
【符号の説明】
【0093】
1、101、201 生体電極
10 支持部材
10a 支持面
10b 背面
20、120、220 電極部材
21、121、221、321 被支持部
21a、121a、221a 被支持面
21b、121b、221b、321b 電極形成面
22、122、222、322、422 電極突起
22e 外周側面
22i 内周側面
23、123、223、423 基端部
323a 基端部(内側基端部)
323b 基端部(外側基端部)
24、124、224、324、424 先端部
25、425 界面
30 コネクタ
125 接続端面
125a 突部
150、250 金型
224a 前端
224b 中央胴部
224c 後端
152、252 斜円錐穴部
C1、C2、C3 横断面中心
L1 電極突起の全高
L3 先端部の高さ寸法
N1 仮想円
O 配置中心点
OE 電極軸線
OL 主中心軸線
OP インサート部品の中心軸線
P1 インサート部品の横断面(中央横断面)
θ 傾斜角度
φ、φ テーパ角度
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19