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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-27
(45)【発行日】2024-07-05
(54)【発明の名称】センサーストレージシステム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/06 20060101AFI20240628BHJP
   G06F 13/10 20060101ALI20240628BHJP
   G06F 13/28 20060101ALN20240628BHJP
【FI】
G06F3/06 301A
G06F13/10 340A
G06F13/28 310
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2022549835
(86)(22)【出願日】2021-02-19
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-13
(86)【国際出願番号】 US2021018748
(87)【国際公開番号】W WO2021168227
(87)【国際公開日】2021-08-26
【審査請求日】2022-10-18
(31)【優先権主張番号】16/796,196
(32)【優先日】2020-02-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】503455363
【氏名又は名称】レイセオン カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】デュベ,ラッセル,イー.
【審査官】北村 学
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-053504(JP,A)
【文献】特開2019-012062(JP,A)
【文献】特開2019-075104(JP,A)
【文献】特開2019-153287(JP,A)
【文献】特表2008-527848(JP,A)
【文献】国際公開第2019/025862(WO,A1)
【文献】国際公開第2019/112710(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/06
G06F 13/10
G06F 13/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
センサーデータのストレージシステムであって、
ネットワークファブリックを介して結合された複数のストレージモジュールであ、各ストレージモジュールは複数のフォームファクタ不揮発性メモリ(NVMe)ストレージユニットを含む、複数のストレージモジュールと、
前記ネットワークファブリック及び前記ストレージモジュールに結合され、データセンシングとデータ処理のために構成された統合プロセッサとを有し、
前記統合プロセッサの構成は、前記複数のフォームファクタ不揮発性メモリストレージユニットデータ中心のパブリッシュサブスクリプション(DCPS)通知を介してデータを受信し、それに続リモートダイレクトメモリアクセス(RDMA)転送が行われて前記データを取得する命令を含
前記統合プロセッサは、前記データを前記複数のストレージモジュールに分散させ、前記データの書き込み操作を並列化することにより前記データの書き込みレートを向上させる命令を含む、
ストレージシステム。
【請求項2】
前記ストレージシステムがレーダーシステムを含む、請求項1に記載のストレージシステム。
【請求項3】
前記ストレージモジュールがNVMe M.2またはU.2モジュール、ルーラフォームファクタモジュール、またははんだ付けされたコンポーネントのうち1つ以上を含み、前記ネットワークファブリックが周辺コンポーネント相互接続エクスプレス(PCIe)ファブリックを含む、請求項1に記載のストレージシステム。
【請求項4】
前記統合プロセッサが、システムのブート、システムの初期化、およびデータの暗号化のうちの1つ以上のために構成されている、
請求項1に記載のストレージシステム。
【請求項5】
前記ストレージモジュールと前記統合プロセッサに結合された冷却システムを含む、請求項1に記載のストレージシステム。
【請求項6】
前記冷却システムが液冷システム及び空冷システムのうち1つ以上を含む、請求項5に記載のストレージシステム。
【請求項7】
前記空冷システムは前記複数のストレージモジュールを冷却するように構成され、前記液冷システムは前記統合プロセッサを冷却するように構成される、請求項6に記載のストレージシステム。
【請求項8】
前記ネットワークファブリックが、イーサネット、統合イーサネットを介したリモートダイレクトメモリアクセス(RDMA)(RoCE)、およびInfiniBandのうち1つ以上を有する、請求項1に記載のストレージシステム。
【請求項9】
前記複数のストレージモジュールが、周辺コンポーネント相互接続エクスプレス(PCIe)ファブリックを介して外部ストレージモジュールに結合するように構成され、それによって前記ストレージシステムの容量またはデータレートを拡張する、請求項1に記載のストレージシステム。
【請求項10】
方法であって、
データ中心のパブリッシュサブスクリプション(DCPS)通知を介してセンサーデータをセンサーストレージシステムに受信することと、
前記DCPS通知を介してデータを受信した後、リモートダイレクトメモリアクセス(RDMA)転送が行われて前記センサーストレージシステムの統合プロセッサデータを取得することとを含み、
前記センサーストレージシステムは、ネットワークファブリックを介して互いに結合された複数のストレージモジュールを含み、各ストレージモジュールは、複数のフォームファクタ不揮発性メモリ(NVMe)ストレージユニットを含み、
前記統合プロセッサが前記ネットワークファブリックおよびストレージモジュールに結合され、センシングおよびデータ処理のために構成される、
方法。
【請求項11】
前記ストレージモジュールは、NVMe M.2またはU.2モジュール、ルーラフォームファクタモジュール、またははんだ付けされたコンポーネントのうち1つ以上を含み、前記ネットワークファブリックは、周辺コンポーネント相互接続エクスプレス(PCIe)ファブリックを含む、
請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記センサーストレージシステムのブート、前記センサーストレージシステムの初期化、または前記統合プロセッサを使用した前記センサーストレージシステムのデータの暗号化を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
冷却システムが前記ストレージモジュールおよび前記統合プロセッサに結合され、
前記冷却システムは、液冷システムと空冷システムのうち1つ以上を含み、
前記空冷システムは前記複数のストレージモジュールを冷却するように構成され、前記液冷システムは前記統合プロセッサを冷却するように構成される、
請求項10に記載の方法。
【請求項14】
周辺コンポーネント相互接続エクスプレス(PCIe)ファブリックを介して外部ストレージモジュールを結合し、それによってストレージシステムの容量またはデータレートを拡張することを含む、請求項10に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[優先権の主張]
この特許出願は、2020年2月20日に出願された米国出願番号16/796,196に対する優先権の利益を主張しており、その全体をここに参照援用する。
【0002】
[技術分野]
ここに説明する実施形態は、一般的には、センサーストレージシステムに関し、一実施形態では、限定ではないが、ネットワークファブリックに相互接続された不揮発性メモリストレージモジュールの取り外し可能な記憶素子で構成されるセンサーストレージシステムに関するものである。
【背景技術】
【0003】
最新のセンサーシステム(例えばレーダーシステム)では、長時間にわたってセンサーデータをリアルタイムで記録および保存するのに十分な書き込みレート機能と容量を備えたクラスターファブリック対応ストレージを提供することが課題となっている。このようなストレージシステムでサポートする必要がある集計データレートは、データソースの数、デジタル化データのストリーミングレート、および収集する必要がある追加処理データの関数である。
【0004】
高速記録とストレージのニーズを満たす以前の方法では、通常、従来のストレージインターフェイス(SATA(Serial Advanced Technology Attachment)またはSAS(Serial Attached SCSI(Small Computer System Interface)))上のRAID(Redundant Array of Independent Disc)構成のソリッドステートドライブまたはハードドライブを使用して、必要な集約データレートと容量を生成してきた。これらのシステムは、シングルボードコンピュータ(SBC)またはサーバーシステムによって駆動される直接接続ストレージまたはネットワーク接続ストレージとして実現される。SBCまたはサーバで実行されているソフトウェアは、センサーデータを受信し、そのデータをストレージアレイに書き込む手段を提供する。堅牢なソリューションも存在するが、接続性、容量、サポートされるデータレート、リムーバブルメディアをサポートする機能に制限がある。これらの従来のソリューションは、ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)ファブリックとイーサネットファブリックの統合の両方を提供することが課題となっており、どちらも広い温度における地上モバイル環境でのリモートダイレクトメモリアクセス(RDMA)方式、変化するサイズ、重量、および電力のニーズをサポートできる。
【0005】
簡単に言えば、RDMA対応のクラスタおよびネットワークファブリックに直接接続し、リムーバブルなソリッドステート不揮発性メモリ(NVMe)メディアをサポートし、困難なデータレートおよび環境要件を満たすことができる、堅牢なデータ記録およびブートソリューションはまだない。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図面は、必ずしも縮尺どおりに描かれておらず、同じ数字は異なる図における同様のコンポーネントを示していてもよい。異なる添え字を有する同じ数字は、同様のコンポーネントの異なるインスタンスを表していてもよい。いくつかの実施形態は、添付の図面に、限定ではなく例として示されている。
【0007】
図1】ストレージモジュールとコントローラモジュールの組み合わせを示す図である。
【0008】
図2】単一のストレージモジュールを示す図である。
【0009】
図3】ストレージモジュールのスタックを示す図である。
【0010】
図4】ストレージモジュール、コントローラモジュール、およびネットワークファブリックのスタックを示す図である。
【0011】
図5】いくつかのPCIデータバスを使用してストレージを最大化できる方法の例である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
1つ以上の実施形態は、センサーストレージシステムに関し、特に、ネットワークファブリックに相互接続された不揮発性メモリストレージモジュールの取り外し可能な記憶素子で構成されるセンサーストレージシステムに関する。
【0013】
一実施形態では、センサーストレージサブシステム(SSS)は、センサー(例えばレーダー)信号とデータ処理を実行するクラスターファブリックへの直接接続を提供する統合処理システムをソースとして、PCIe(peripheral component interconnect express、周辺コンポーネント相互接続エクスプレス)ファブリック上で相互接続された、不揮発性メモリエクスプレスNVMe M.2および/またはU.2フォームファクタモジュール(およびさらに別のフォームファクタモジュール)および/またはルーラーフォームファクタモジュールで構成されるリムーバブルまたは固定(例えば、はんだ付けされた集積回路)の記憶素子セットを含むカートリッジ、モジュール、またはユニットを提供する。SSSの実施形態は、要求の厳しい地上移動レーダーの展開に適した、広い温度で動作する。SSSの実施形態では、ソースデータの暗号化とシステムの初期化(ブート)もサポートされる。データ書き込み容量とレートは、1つ以上のSSSを相互接続し、データ中心のパブリッシュサブスクリプション(DCPS)メカニズムとリモートダイレクトメモリアクセス(RDMA)転送を利用して容量と書き込みレートを割り当てることで、要件を満たすように任意にスケーリングできる。M.2および/またはU.2モジュールとNVMeインフラストラクチャは、コンパクトなパッケージで高い書き込みデータレートと容量を提供するPCIeインターコネクト構造を使用する。
【0014】
一実施形態では、広い温度範囲、堅牢、モジュール式ストレージシステムに接続された統合型(マルチプルタイプ)クラスターファブリックを提供する機能がある。このシステムは、センサーデータストレージのスケーラブルなソリューションとして、リムーバブルNVMeソリッドステートデバイスを含むカートリッジを使用する。本システムは、ユニットサポートブート、システム初期化、およびデータの暗号化に統合された、拡張可能なソフトウェア制御機能を提供する。
【0015】
一実施形態では、InfiniBandやRoCE(RDMA over Converged Ethernet)などのクラスタファブリック上で直接動作可能な、設定可能でスケーラブルな高速データ記録およびシステム初期化メカニズムを提供し、イーサネットまたはRoCE経由でNetwork Attached Storage(NAS)を提供する。リムーバブルメディアカートリッジまたはモジュール内のさまざまな形式のソリッドステートストレージ用にプロビジョニング(can be provisioned)できる。要求の厳しい環境に適した、液冷及び/または空冷の頑丈なソリューションである。モジュラー設計の実施形態では、Linux(登録商標)オペレーティングシステムを実行する標準のシングルボードコンピュータ設計を使用する。使用可能なソリッドステートストレージオプションには、M.2、U.2、およびルーラーフォームファクタ(例えば、Enterprise and Data Center SSD Form Factor(EDSFF))NVMeデバイスが含まれる。また、暗号化もサポートされる。ユニット間に外部電気コネクタを取り付けることで容量を増やすことができる。さらに、この機能により、異なるストレージフォームファクタを同時に使用することもできる。
【0016】
データは、Data Centric Publish Subscribe(DCPS)通知メッセージに基づくメカニズムを使用して1つ以上のホストからSSSに転送され、その後SSSによってRDMA転送が行われて統合プロセッサがデータ取得る。SSSに含まれるソフトウェアは、複数のPCIeデータバスを利用するなど、センサーデータの収集に必要な高い書き込みレート機能を提供するために、書き込まれるデバイスの数を最大化する操作を使用して、これらのデータをSSSのストレージユニットに移動する。SSSの構成により、代替として、従来のNAS運用でより低い需要の収集ニーズに対応できる。イーサネット、RoCE、およびInfiniBandは、サポートされているネットワークオプションとファブリックオプションである。ネットワークを介したソフトウェア構成では、動的および静的なパーティション分割とストレージのボリューム構成が可能である。データのオフロードは、収集モードで提供されるのと同じ手段を読み取りモードで使用して提供される。具体的には、SSSは、外部ホストへの通知メッセージを生成し、以前に保存されたデータをファブリック経由でこれらのホストにRDMA経由で送信するか、Network File System(NFS)などの従来の手段を使用してNetwork Attached Storage(NAS)として動作し、データのオフロードを可能にするように設定できる。
【0017】
要約すると、センサーストレージサブシステム(SSS)の一実施形態は、複数のストレージモジュールをクラスタファブリックに接続することを可能にする。SSSは、複数のタイプのファブリックインターフェイスをサポートし、さまざまなトレイ構成を使用してNVMeストレージの複数のフォームファクタをサポートする。SSSには、OpenVPXまたはその他の標準フォームファクタの交換可能/アップグレード可能なコントローラを1つ以上含めることができる。SSSは、容量とパフォーマンスの両方で(アップおよびダウンの両方向で)スケーラブルである。SSSはDCPSメカニズムを使用した後、クラスタファブリックインターコネクト経由でリモートダイレクトメモリアクセス(RDMA)データ転送を行う。Network Attached Storage Operation(例えば、NFS)も同時にサポートされる。SSSは、コントローラ用のSBCソリューションを提供し、コントローラを将来のプロセッシングテクノロジーやファブリックインターコネクトにアップグレードできるようにするだけでなく、他のストレージテクノロジーをサポートできるようにする。SSSは、複数のユニットを使用し、外部PCIeファブリックを使用してそれらのユニットを接続することで、容量とパフォーマンスを拡張できる。SSSのトレイまたはユニットは交換可能であり、これにより、スケーラブルなレコーダー要素ごとに代替ソリッドステートドライブ(SSD)フォームファクタを使用できる。
【0018】
センサー記憶サブシステム(SSS)の一実施例を図1、2、3、および4に示す。図1は、プロセッサ105、ストレージモジュール120、バックプレーン130を含む制御モジュール110を含むSSSの側面図を示している。図2は、InfiniBand112やイーサネット114などの複数のタイプのファブリックインターフェイスをサポートする単一のストレージモジュール120の正面図の例を示している。PCIe拡張ポート118も設けられている。電源ポート/入力116がある。一実施形態では、ユニットは、冷媒入口ポート119Aと冷媒出口ポート119Bを介して液冷される。冷却システムには、空気ベースの冷却システム、液体ベースの冷却システム、または空気ベースと液体ベースの冷却システムの組み合わせがある。図3は、いくつかのストレージモジュール120を積み重ねた構成で示している。
【0019】
図4は、図1図2、および図3のSSSのさらなる実施形態を示している。図4では、複数のストレージモジュール120が結合され、ネットワークファブリック140に結合されている。一実施形態では、ストレージモジュール120と制御モジュール110は独立して取り外し可能である。また、制御モジュール110よりもストレージモジュール120が取り外されることが多い。したがって、液冷接続を切断するよりも空冷接続を切断する方が複雑ではないため、ストレージモジュール120は通常、液冷ではなく空冷である。ネットワークファブリックへのアクセスは通常、ネットワークスイッチを使用して行われるが、一部のユースケースではポイントツーポイント接続を使用できる。ネットワークファブリックには、SSSがセンサーデータを収集して処理する複数のホストが含まれる。ホストには、レーダーユニット、ネットワークファブリックを使用するコンピューティングコンプレックス(ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)システムで使用されるコンピューティングコンプレックスなど)、および/またはネットワーク接続されたコンピューティングクラスタを利用するシステム(天気予報、科学、および研究アプリケーションなどで使用されるコンピューティングシステム)などのデバイスを含むことができる。各ストレージモジュール120は、複数のフォームファクタの不揮発性メモリ(NVMe)ストレージユニット、またははんだ付けされた集積回路を含む。ストレージモジュール120には、1つ以上のNVMe M.2またはU.2モジュールを含めることができる。ネットワークファブリック140には、Peripheral Component Interconnect Express(PCIe)ファブリックを含めることができる。さらに、ネットワークファブリック140には、イーサネット114、統合イーサネット経由のリモートダイレクトメモリアクセス(RDMA)(RoCE)、またはInfiniBand112を含んでもよい。
【0020】
図4はさらに、プロセッサ105を制御モジュール110に統合する方法と、プロセッサ105をネットワークファブリック140およびストレージモジュール120に結合する方法を示している。一実施形態では、統合プロセッサ105は制御機能とデータ処理のために構成される。具体的には、統合プロセッサ構成には、複数のストレージユニットがデータ中心のパブリッシュサブスクリプション(DCPS)通知を介してデータを受信し、DCPS通知の後にSSSプロセッサ、すなわち統合プロセッサ105へのリモートダイレクトメモリアクセス(RDMA)転送が行われるような命令が含まれている。その後、SSSプロセッサは、必要に応じて、キャプチャしたデータを暗号化したり、ストレージモジュール内のストレージユニットに直接保存したりする。別の実施形態では、統合プロセッサは、システムのブート(bootingデータの暗号化のために設定することもできる。
【0021】
前述のように、SSSはレーダーシステムから感知されたデータを収集するのに役立つ可能性がある。他の実施形態では、SSSは、ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)システムで使用されるコンピューティングコンプレックス(computing complexes)など、ネットワークファブリックを使用する任意のコンピューティングコンプレックスにおいて、および/または天気予報、科学および研究アプリケーションでストレージシステムとして使用されるコンピューティングシステムなど、ネットワーク接続されたコンピューティングクラスタを利用するシステムにおいて使用できる。
【0022】
別の実施形態では、統合プロセッサは動的分割(dynamic partitioning)、静的分割(static partitioning)、および/またはボリューム構成(volume configuration)の命令を含む。たとえば、統合プロセッサ上で実行されるソフトウェアは、ストレージ容量の割り当て方法を決定できる。ソフトウェアはこれをいくつかの方法で実行できる。システムの初期化時に、あらかじめ決められた設定ファイルから静的に実行することができる。また、SSSが保存するデータをアクティブに処理している間に動的に実行することもできる。どちらの場合も、ソフトウェアは使用可能なストレージの総量の一部を指定して使用し、これらの部分をボリュームに収集てもよく、これらのボリュームが割り当てのストレージユニットとして使用される。SSSのリモート制御と設定は、1つ以上の使用可能なネットワーク接続(例えば、イーサネットやInfiniBand)と、SSSとホスト(例えば、レーダーシステムやその他のコンピューティングコンプレックス)が受け入れ可能であると判断されたプロトコルを使用して行われる。
【0023】
別の実施形態では、統合プロセッサは、データが書き込まれるストレージモジュールの数を最大化するための命令を含む。1つのインスタンスでは、複数のPCIeデータバスを使用してストレージを最大化できる。実施例を図5に示す。SSSのもう1つの特徴は、使用可能なストレージへのデータ書き込みレートを最大化する機能である。この最大化は、統合プロセッサ上で実行されるソフトウェアを使用して実現でき、このソフトウェアは、複数のストレージデバイスにデータを分散させ、書き込み操作を並列化することによって書き込みレートのパフォーマンスを効果的に向上させる。これは、従来のRAIDメカニズムが使用されていた場合のように、ストレージデバイスの特定の(ストレージシステム)フォーマットを必要としない方法で実行される。これにより、ホスト(例えばレーダー)オペレーティングシステムによって提供される通常のファイル読み取りメカニズムを使用してデータ回復を実現できる。使用されるデバイスの数は、SSSソフトウェアによって決定されるか、設定ファイルによって事前設定される。
【0024】
別の実施形態では、SSSは、ネットワーク接続ストレージを需要がより低い収集ニーズに対して使えるように構成される。つまり、ストレージモジュールはそれぞれの特定のユースケースに応じて分割できます。たとえば、IPプロトコル(例えば、NFS)を使用する従来のネットワーク接続ストレージとして動作するようにSSSを構成できる。SSSソフトウェアにはこの機能が組み込まれており、SSSによって同時に実行される他の操作(例えば、DCPS/RDMA)と組み合わせて使用するように構成できる。その後、SSSは、一度に複数のネットワーク接続で異なる種類のストレージアクセス方法に使用するストレージ量を割り当てることができる。
【0025】
ここで説明するように、実施例は、ロジック(logic)またはいくつかのコンポーネント、回路、またはエンジンを含んでも、それらの上で動作してもよい(これらは一貫性のためにエンジンと呼ぶが、言うまでもなくこれらの用語は同じ意味で使用されることもある)。エンジンは、ここで説明する操作を実行するために、1つ以上のプロセッサに通信的に結合されたハードウェア、ソフトウェア、またはファームウェアであってもよい。エンジンはハードウェアエンジンであってもよく、そのため、エンジンは、特定の操作を実行できる有形のエンティティと考えてもよく、特定の方法で構成または配置されてもよい。例えば、回路をエンジンとして指定された方法で構成(例えば、内部的に、または他の回路などの外部エンティティに対して)することができる。例として、1つ以上のコンピューティングプラットフォーム(例えば、スタンドアロン、クライアント、またはサーバコンピューティングプラットフォーム)の全体または一部または1つ以上のハードウェアプロセッサを、ファームウェアまたはソフトウェア(例えば、命令、アプリケーションの一部分、アプリケーション)によって、指定された操作を実行するために動作するエンジンとして構成することができる。例として、ソフトウェアは機械可読媒体上にあってもよい。一例では、ソフトウェアは、エンジンの基礎となるハードウェアによって実行されると、ハードウェアに指定された操作を実行させる。したがって、ハードウェアエンジンという用語は、有形の実体を含むと理解され、これは物理的に構築された実体、具体的に構成された実体(例えば、hardwired)、または一時的に(例えば、transitorily)構成された実体(例えば、プログラムされたもの)が、指定された方法で動作するか、ここに記載されている操作の一部またはすべてを実行する。
【0026】
エンジンが一時的に構成されている例を考慮すると、各エンジンはどの時点でもインスタンス化する必要はない。例えば、エンジンがソフトウェアを使用して構成された汎用ハードウェアプロセッサを構成する場合、汎用ハードウェアプロセッサは、異なる時にそれぞれ異なるエンジンとして構成することができる。ソフトウェアはそれに応じて、例えばある時点で特定のエンジンを構成し、別の時点で別のエンジンを構成するようにハードウェアプロセッサを構成することができる。
【0027】
上記の詳細説明には、詳細説明の一部を構成する添付図面への参照が含まれている。図面は、例示として、実施可能な具体的な実施形態を示している。これらの実施形態は、ここでは「例」とも呼ぶ。このような例には、図示または記載されている要素に加えて、要素が含まれる場合がある。ただし、図示または記載されている要素を含む例も考えられる。さらに、特定の例(またはその1つ以上の側面)に関して、またはここに図示または記載された他の例(またはその1つ以上の側面)に関して、図示または記載された要素(またはその1つ以上の側面)の任意の組み合わせまたは置換(permutation)を使用する例も考えられる。
【0028】
このドキュメントで言及されている公報、特許、および特許文書は、参照によって個別に組み込まれているかのように、その全体がここに参照援用される。この文書と、参照援用された文書との間で使用方法が一貫性がない場合、参照援用された文書は、この文書を補足するものである。不整合の場合、この文書によって制御される。
【0029】
この文書では、「a」または「an」という用語は、特許文書で一般的なように、「少なくとも1つ」または「1つ以上」の他の例または使用法とは無関係に、1つ以上を含むように使用されている。この文書では、特に明記されていない限り、「AまたはB」には「AであるがBではない」、「BであるがAではない」、および「AとB」が含まれるように、「または」という用語は非排他的な「または」を指すために使用される。添付の特許請求の範囲において、「including」および「in which」という用語は、それぞれ「comprising」および「wherein」という用語の平易な英語版として使用されている。また、以下の請求項において、「including」及び「comprising」という用語は、オープンエンドである、すなわち、請求項の当該用語の後に列挙された要素に加えて、要素を含むシステム、装置、物品又はプロセスは、依然としてその請求項の範囲内にあるとみなされる。さらに、以下のクレームでは、「第一」、「第二」、「第三」等の用語は単なるラベルとして使用されており、それらの対象の番号順を示唆するものではない。
【0030】
上記の説明は説明的なものであり、限定的なものではない。例えば、上記の例(またはその1つ以上の側面)を他と組み合わせて使用することができる。上記の説明を検討する際に、当業者の一人が行うなど、他の実施形態を使用することができる。要約は、読者が技術開示の性質を迅速に確認できるようにするためのものである。これは、クレームの範囲または意味を解釈または制限するために使用されないことを理解して提出される。また、上記の詳細説明では、開示を合理化するために様々な特徴をグループ化することがある。しかしながら、クレームは、実施形態が当該特徴のサブセットを特徴とする場合があるため、ここに開示されるすべての特徴を規定するとは限らない。さらに、実施形態は、特定の例で開示されたものよりも少ない特徴を含む場合がある。したがって、以下のクレームはここに詳細説明に組み込まれ、クレームは別の実施形態として独立している。ここに開示された実施形態の範囲は、そのようなクレームが権利を有する均等物の全範囲とともに、添付のクレームを参照して決定される。
図1
図2
図3
図4
図5