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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-27
(45)【発行日】2024-07-05
(54)【発明の名称】バッテリーパック及びこれを含む自動車
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/211 20210101AFI20240628BHJP
   H01M 50/242 20210101ALI20240628BHJP
   H01M 50/249 20210101ALI20240628BHJP
   H01M 50/284 20210101ALI20240628BHJP
   H01M 50/289 20210101ALI20240628BHJP
   H01M 50/298 20210101ALI20240628BHJP
   H01M 50/569 20210101ALI20240628BHJP
【FI】
H01M50/211
H01M50/242
H01M50/249
H01M50/284
H01M50/289 101
H01M50/298
H01M50/569
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2022567401
(86)(22)【出願日】2021-11-08
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-14
(86)【国際出願番号】 KR2021016171
(87)【国際公開番号】W WO2022098198
(87)【国際公開日】2022-05-12
【審査請求日】2022-11-04
(31)【優先権主張番号】10-2020-0148930
(32)【優先日】2020-11-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】ジン-ヨン・パク
(72)【発明者】
【氏名】キョン-ウ・キム
(72)【発明者】
【氏名】ホ-ジュン・チ
(72)【発明者】
【氏名】ジン-ハ・パク
(72)【発明者】
【氏名】ヒ-ジュン・ジン
(72)【発明者】
【氏名】ジョン-オ・ムン
【審査官】小森 重樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-169281(JP,A)
【文献】特開2018-085191(JP,A)
【文献】特開2016-225231(JP,A)
【文献】特表2019-536214(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第111430650(CN,A)
【文献】韓国公開特許第10-2020-0084450(KR,A)
【文献】中国実用新案第210200841(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 50/20-50/298
H01M 50/50-50/598
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画成された内部空間を有するパックトレイと、
前記パックトレイに収容される複数のバッテリーモジュールと、
前記パックトレイに収容されるBMSと、
前記複数のバッテリーモジュールのうち、第1のモジュールグループを構成するバッテリーモジュールと前記BMSとを接続し、前記第1のモジュールグループの上部に配置される第1のケーブルアセンブリーと、
前記複数のバッテリーモジュールのうち、第2のモジュールグループを構成するバッテリーモジュールと前記BMSとを接続し、前記第2のモジュールグループの上部に配置される第2のケーブルアセンブリーと、
を含
前記パックトレイは、
前記パックトレイの幅方向に沿って延びた形状を有し、前記パックトレイの内部空間を画成する複数のパーティションと、
前記パックトレイの長手方向に沿って延びた形状を有し、前記パックトレイの内部空間を画成するクロスビームと、
を備え、
前記複数のバッテリーモジュールおよび前記BMSは、前記パックトレイの側壁と前記複数のパーティションと前記クロスビームとにより画成された複数の内部空間に収容される、バッテリーパック。
【請求項2】
前記第1のモジュールグループは、前記クロスビームを中心として一方の側に配置され、
前記第2のモジュールグループは、前記クロスビームを中心として他方の側に配置されることを特徴とする、請求項に記載のバッテリーパック。
【請求項3】
前記複数のバッテリーモジュールのそれぞれは、
複数のバッテリーセルが積層されて形成されたセル積層体と、
前記セル積層体を収容するモジュールハウジングと、
前記複数のバッテリーセルと電気的に接続されるセンシングラインと、
前記センシングラインと接続されるモジュールコネクターと、
を含むことを特徴とする、請求項1または2に記載のバッテリーパック。
【請求項4】
前記BMSは、
前記第1のモジュールグループと対応する位置及び前記第2のモジュールグループと対応する位置にそれぞれ配設される一対のBMSコネクターを備えることを特徴とする、請求項に記載のバッテリーパック。
【請求項5】
前記第1のケーブルアセンブリー及び前記第2のケーブルアセンブリーのそれぞれは、
プリント回路パターンを備えるセンシングケーブルと、
前記センシングケーブルと接続され、前記モジュールコネクターと締結される複数の第1のケーブルコネクターと、
前記センシングケーブルと接続され、前記BMSコネクターと締結される第2のケーブルコネクターと、
を含むことを特徴とする、請求項に記載のバッテリーパック。
【請求項6】
前記センシングラインは、
前記セル積層体の長手方向の一方の側に配置されるフロントセンシングラインと、
前記セル積層体の長手方向の他方の側に配置されるリアセンシングラインと、
前記フロントセンシングラインと前記リアセンシングラインとを接続する接続センシングラインと、
を含み、
前記モジュールコネクターは、
前記フロントセンシングラインに結合されることを特徴とする、請求項に記載のバッテリーパック。
【請求項7】
前記センシングラインは、
前記セル積層体の長手方向の一方の側に配置されるフロントセンシングラインと、
前記セル積層体の長手方向の他方の側に配置されるリアセンシングラインと、
を含み、
前記モジュールコネクターは、
前記フロントセンシングラインに結合されるフロントモジュールコネクターと、
前記リアセンシングラインに結合されるリアモジュールコネクターと、
を含むことを特徴とする、請求項に記載のバッテリーパック。
【請求項8】
前記第1のケーブルコネクターは、
前記フロントモジュールコネクターと締結されるフロントケーブルコネクターと、
前記リアモジュールコネクターと締結されるリアケーブルコネクターと、
を含むことを特徴とする、請求項に記載のバッテリーパック。
【請求項9】
請求項1からのいずれか一項に記載のバッテリーパックを含む、自動車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッテリーパック及びこれを含む自動車に係り、さらに詳しくは、ワイヤーハーネス(wire harness)の代わりに大面積フレキシブルプリント配線板(FPC:flexible printed circuit)または大面積フレキシブルフラットケーブル(FFC:flexible flat cable)などの部品を用いて複数のバッテリーモジュールをバッテリー管理システム(BMS:Battery management system)に接続した構造を有するバッテリーパック及びこれを含む自動車に関する。
【0002】
本出願は、2020年11月09日付け出願の韓国特許出願第10-2020-0148930号に基づく優先権を主張し、当該出願の明細書及び図面に開示された内容は、すべて本出願に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
バッテリーパックは、電気エネルギーを蓄えるバッテリーモジュール(バッテリーモジュールは、複数のバッテリーセルを含む)と、電気的なセンシング及びシステムコントロールを司るBMSと、を含むことが一般的である。
【0004】
複数のバッテリーモジュールを含むバッテリーパックにおいて、それぞれのバッテリーモジュールとBMSとの間の電気的な接続は、バッテリーセル-プリント回路パターン-コネクター-ワイヤーハーネス(wire harness)-コネクター-BMSなどの経路を介して行われることが一般的である。
【0005】
互いに並列に接続された複数のバッテリーセルを含む単位積層体に対する電圧のセンシングは、バッテリーセルの正極及び負極にそれぞれ接続されたセンシングラインを介して行われる。互いに直列に接続された複数の単位積層体を含むバッテリーモジュールにおいて、それぞれの単位積層体の電圧のセンシングを個別的に行うためには、バッテリーモジュールに配設されたコネクターと接続されるプリント回路パターンの数が増えるということを余儀なくされる。
【0006】
また、複数のバッテリーモジュールを用いて一つのバッテリーパックを作製する場合、それぞれのバッテリーモジュールに配設されたコネクターとBMSとを接続するためのワイヤーハーネスの重さ及び厚さが増加するということを余儀なくされ、これにより、バッテリーパック内にワイヤーハーネスが占める空間が増えてしまう結果、エネルギー密度の面からみて、やむを得ず損失が増えてしまう。
【0007】
自動車用のバッテリーパックの場合、衝突に対する剛性の確保のためにクロスビーム(cross beam)が配設されることがあり、それぞれのバッテリーモジュールとBMSとの接続のために用いられるワイヤーハーネスは、このようなクロスビームの内部空間に配置されることがある。したがって、ワイヤーハーネスが嵩高くなってしまうと、ワイヤーハーネスを収容するためのクロスビームの内部空間が広くならなければならず、これは、エネルギー密度の損失及びクロスビームの剛性の低下につながる虞がある。
【0008】
したがって、電圧の測定のためのセンシングラインの配設構造を簡素化してエネルギー密度を向上させ、外部の衝撃に対する剛性を高められる方案が望まれるのが現状である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、バッテリーパックを構成する単位積層体の電圧をセンシングするためのセンシングラインの配設構造を簡素化し、これによってエネルギー密度を向上させ、かつ、外部の衝撃に対する剛性を高めることを一つの目的とする。
【0010】
但し、本発明が解決しようとする技術的課題は、上述した技術的課題に何ら制限されるものではなく、未言及の他の技術的課題は、次に記載された発明の説明から当業者にとって明らかに理解できる筈である。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上述した課題を解決するための本発明の一実施形態によるバッテリーパックは、画成された内部空間を有するパックトレイと、前記パックトレイに収容される複数のバッテリーモジュールと、前記パックトレイに収容されるBMSと、前記複数のバッテリーモジュールのうち、第1のモジュールグループを構成するバッテリーモジュールと前記BMSとを接続し、前記第1のモジュールグループの上部に配置される第1のケーブルアセンブリーと、前記複数のバッテリーモジュールのうち、第2のモジュールグループを構成するバッテリーモジュールと前記BMSとを接続し、前記第2のモジュールグループの上部に配置される第2のケーブルアセンブリーと、を含む。
【0012】
前記パックトレイは、前記パックトレイの幅方向に沿って延びた形状を有し、前記パックトレイの内部空間を画成する複数のパーティションと、前記パックトレイの長手方向に沿って延びた形状を有し、前記パックトレイの内部空間を画成するクロスビームと、を備え得る。
【0013】
前記第1のモジュールグループは、前記クロスビームを中心として一方の側に配置され、前記第2のモジュールグループは、前記クロスビームを中心として他方の側に配置され得る。
【0014】
前記複数のバッテリーモジュールのそれぞれは、複数のバッテリーセルが積層されて形成されたセル積層体と、前記セル積層体を収容するモジュールハウジングと、前記複数のバッテリーセルと電気的に接続されるセンシングラインと、前記センシングラインと接続されるモジュールコネクターと、を含み得る。
【0015】
前記BMSは、前記第1のモジュールグループと対応する位置及び第2のモジュールグループと対応する位置にそれぞれ配設される一対のBMSコネクターを備え得る。
【0016】
前記第1のケーブルアセンブリー及び第2のケーブルアセンブリーのそれぞれは、プリント回路パターンを備えるセンシングケーブルと、前記センシングケーブルと接続され、前記モジュールコネクターと締結される複数の第1のケーブルコネクターと、前記センシングケーブルと接続され、前記BMSコネクターと締結される第2のケーブルコネクターと、を含み得る。
【0017】
前記センシングラインは、前記セル積層体の長手方向の一方の側に配置されるフロントセンシングラインと、前記セル積層体の長手方向の他方の側に配置されるリアセンシングラインと、前記フロントセンシングラインとリアセンシングラインとを接続する接続センシングラインと、を含み、前記モジュールコネクターは、前記フロントセンシングラインに結合され得る。
【0018】
前記センシングラインは、前記セル積層体の長手方向の一方の側に配置されるフロントセンシングラインと、前記セル積層体の長手方向の他方の側に配置されるリアセンシングラインと、を含み、前記モジュールコネクターは、前記フロントセンシングラインに結合されるフロントモジュールコネクターと、前記リアセンシングラインに結合されるリアモジュールコネクターと、を含み得る。
【0019】
前記第1のケーブルコネクターは、前記フロントモジュールコネクターと締結されるフロントケーブルコネクターと、前記リアモジュールコネクターと締結されるリアケーブルコネクターと、を含み得る。
【0020】
一方、本発明の一実施形態による自動車は、上述したような本発明の一実施形態によるバッテリーパックを含む。
【発明の効果】
【0021】
本発明の一態様によれば、バッテリーパックを構成する単位積層体の電圧をセンシングするためのセンシングラインの配設構造が簡素化されることが可能になり、これにより、エネルギー密度を向上させることができ、かつ、外部の衝撃に対する剛性を高めることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
本明細書に添付される次の図面は、本発明の好適な一実施形態を例示するものにすぎず、後述する発明の詳細な説明とともに本発明の技術的思想をなお一層理解しやすくする役割を果たすものであるため、本発明は、そのような図面に記載されている事項にのみ限定されて解釈されてはならない。
【0023】
図1】本発明の一実施形態によるバッテリーパックを示す図である。
図2】本発明の一実施形態によるバッテリーパックを示す図である。
図3】本発明によるバッテリーモジュールを示す図である。
図4】本発明によるバッテリーモジュールを示す図である。
図5】本発明によるケーブルアセンブリーを示す図である。
図6】本発明によるパックトレイを構成するクロスビームを示す部分断面図である。
図7】本発明によるバッテリーモジュールであって、図4に示されたバッテリーモジュールの変形例を示す図である。
図8】本発明によるケーブルアセンブリーであって、図7に示されたバッテリーモジュールに対応する構造を有するケーブルアセンブリーを示す図である。
図9】本発明によるケーブルアセンブリーの製造方法を示す図である。
図10】本発明によるケーブルアセンブリーの製造方法を示す図である。
図11】本発明によるケーブルアセンブリーの製造方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、添付図面に基づいて、本発明による好適な実施形態について詳しく説明する。これに先立ち、本明細書及び特許請求の範囲に使われた用語や単語は、通常的や辞書的な意味に限定して解釈されてはならず、発明者自らは発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義できるという原則に則して本発明の技術的な思想に見合う意味及び概念として解釈されなければならない。よって、本明細書に記載の実施形態及び図面に示されている構成は、本発明の最も好適な一部の実施形態に過ぎないものであり、本発明の技術的な思想のすべてを代弁するものではないため、本発明の出願時点においてこれらに代替できる様々な均等物及び変形例があり得るということを理解せねばならない。
【0025】
図1及び図2を参照すると、本発明の一実施形態によるバッテリーパックは、パックトレイ100と、複数のバッテリーモジュール200と、BMS(Battery Management System)300及びケーブルアセンブリー400を含む。
【0026】
前記パックトレイ100は、パックトレイ100の幅方向(Y軸と並ぶような方向)に沿って延びた形状を有し、パックトレイ100の内部空間を画成する複数のパーティション110及びパックトレイ100の長手方向(X軸と並ぶような方向)に沿って延びた形状を有し、パックトレイ100の内部空間を画成するクロスビーム120を備える。
【0027】
前記複数のパーティション110は、パックトレイ100が長手方向の一方の側に位置する側壁から他方の側に位置する側壁までの間の空間に一定の間隔を隔てて配置される。前記クロスビーム120は、パックトレイ100の幅方向の中心部を横切って配置される。
【0028】
前記複数のバッテリーモジュール200のそれぞれは、パックトレイ100に収容される。前記複数のバッテリーモジュール200のそれぞれは、パーティション110及びクロスビーム120により画成されたそれぞれの収容空間内に配置される。
【0029】
前記複数のバッテリーモジュール200のうち、第1のモジュールグループG1を構成するバッテリーモジュール200は、クロスビーム120を中心としてパックトレイ100の幅方向の一方の側に配置され、第2のモジュールグループG2を構成するバッテリーモジュール200は、クロスビーム120を中心としてパックトレイ100の幅方向の他方の側に配置される。
【0030】
図1から図4を参照すると、前記複数のバッテリーモジュール200のそれぞれは、複数のバッテリーセル210が積層されて形成されたセル積層体と、セル積層体を収容するモジュールハウジング220と、複数のバッテリーセル210と電気的に接続されるセンシングライン240及びセンシングライン240に結合されるコネクター250を含む。前記複数のバッテリーセル210とセンシングライン240との間の電気的な接続は、二つの構成要素間の直接的な結合により行われてもよく、バスバー230を介して行われてもよい。
【0031】
前記バッテリーセル210としては、例えば、ポーチタイプのバッテリーセルが使用可能である。前記モジュールハウジング220は、その長手方向(Y軸と並ぶような方向)の両側が開かれた形状を有する。前記バッテリーセル210は、電極リード211がバッテリーセル210の長手方向(Y軸と並ぶような方向)に沿って互いに反対の方向に引き出された形状を有する。
【0032】
前記センシングライン240は、セル積層体の長手方向(Y軸と並ぶような方向)の一方の側に配置されるフロントセンシングライン241と、セル積層体の長手方向の他方の側に配置されるリアセンシングライン242と、フロントセンシングライン241とリアセンシングライン242とを接続する接続センシングライン243と、を含む。前記センシングライン240は、例えば、一つのFPCまたはFFCの形態に実現されてもよい。これとは異なり、前記センシングライン240は、フロントセンシングライン241と接続センシングライン243との間の接続及びリアセンシングライン242と接続センシングライン243との間の接続がコネクターを介して行われるような構造を有していてもよい。いうまでもなく、この場合にも、フロントセンシングライン241、リアセンシングライン242及び接続センシングライン243のそれぞれは、例えば、FPCまたはFFCの形態に実現されてもよい。
【0033】
前記フロントセンシングライン241は、モジュールハウジング220の長手方向の一方の側に形成された開口部を介して晒される電極リード211と電気的に接続される。前記リアセンシングライン242は、モジュールハウジング220の長手方向の他方の側に形成された開口部を介して晒される電極リード211と電気的に接続される。
【0034】
前記コネクター250は、センシングライン240を介してバッテリーセル210と電気的に接続される。前記コネクター250は、フロントセンシングライン241に結合される。前記第1のモジュールグループG1を構成するバッテリーモジュール200に配設されたモジュールコネクター250と第2のモジュールグループG2を構成するバッテリーモジュール200に配設されたモジュールコネクター250とは、クロスビーム120を間に挟んで向かい合う。
【0035】
前記バッテリーセル210の電極リード211とセンシングライン240との間の電気的な接続がバスバー230を介して行われる場合、バスバー230は複数本配設されてもよい。前記セル積層体は、複数の単位積層体を含み、それぞれの単位積層体は、バスバー230により並列に接続されてもよい。この場合、前記フロントセンシングライン241は、バッテリーモジュール200の長手方向(Y軸と並ぶような方向)の一方の側に配置される複数のバスバー230と結合され、リアセンシングライン242は、バッテリーモジュール200の長手方向の他方の側に配置される複数のバスバー230と結合される。
【0036】
前記BMS300は、パックトレイ100の内部空間に収容される。前記BMS300は、パックトレイ100の長手方向(X軸と並ぶような方向)の一方の側に配置される。前記BMS300は、隣り合うパーティション110の間に形成された収容空間または一つのパーティション110とパックトレイ100の長手方向の一方の側に形成された側壁との間に形成された収容空間に配置される。
【0037】
前記BMS300は、第1のモジュールグループG1と対応する位置及び第2のモジュールグループG2と対応する位置にそれぞれ形成される一対のBMSコネクター310を備える。前記一対のBMSコネクター310は、第1のモジュールグループG1と対応する位置に形成される第1のBMSコネクター310A及び第2のモジュールグループG2と対応する位置に形成される第2のBMSコネクター310Bを含む。
【0038】
図1から図5を参照すると、前記ケーブルアセンブリー400は、第1のケーブルアセンブリー400A及び第2のケーブルアセンブリー400Bを含む。前記第1のケーブルアセンブリー400Aは、第1のモジュールグループG1を構成するバッテリーモジュール200とBMS300とを接続し、第1のモジュールグループG1の上部に配置される。前記第2のケーブルアセンブリー400Bは、第2のモジュールグループG2を構成するバッテリーモジュール200とBMS300とを接続し、第2のモジュールグループG2の上部に配置される。
【0039】
前記第1のケーブルアセンブリー400A及び第2のケーブルアセンブリー400Bのそれぞれは、プリント回路パターンを備えるセンシングケーブル410と、センシングケーブル410と接続され、モジュールコネクター250と締結される複数の第1のケーブルコネクター420と、センシングケーブル410と接続され、BMSコネクター310と締結される第2のケーブルコネクター430と、を含む。
【0040】
前記第1のケーブルアセンブリー400Aの第1のケーブルコネクター420は、第1のモジュールグループG1を構成するバッテリーモジュール200の数と同数に配設される。前記第2のケーブルアセンブリー400Bの第1のケーブルコネクター420は、第2のモジュールグループG2を構成するバッテリーモジュール200の数と同数に配設される。
【0041】
前記第1のケーブルアセンブリー400Aの第2のケーブルコネクター430は、第1のBMSコネクター310Aと締結され、第2のケーブルアセンブリー400Bの第2のケーブルコネクター430は、第2のBMSコネクター310Bと締結される。
【0042】
上述したように、本発明の一実施形態によるバッテリーパックは、バッテリーモジュール200とBMS300との間の電気的な接続がFPC(または、FFC)及びコネクターを介して行われるような構成となっている。このような構造を有する本発明の一実施形態によるバッテリーパックによれば、パックトレイ100の内部空間を横切るクロスビーム120の内部空間にセンシングラインを配置する必要がない。したがって、前記クロスビーム120が占める幅を狭めることができてエネルギー密度の向上をもたらすことができる。なお、必要に応じて、クロスビーム120の内部空間を完全になくしてクロスビーム120の剛性をさらに高めることにより、バッテリーパックの使用上の安全性をさらに向上させることができる。
【0043】
次には、図7及び図8に基づいて、本発明の他の実施形態によるバッテリーパックについて説明する。本発明の他の実施形態によるバッテリーパックは、上述した本発明の一実施形態によるバッテリーパックと比較して、バッテリーモジュール200とケーブルアセンブリー400の構造において一部の相違点があるだけで、残りの構成要素は実質的に同様である。よって、本発明の他の実施形態によるバッテリーパックについて説明するに当たっては、相違点が存在する部分について集中的に説明をすることにし、上述した実施形態と重複する部分についての説明は省略する。
【0044】
本発明の他の実施形態によるバッテリーパックにおいて、バッテリーモジュール200に配設されたセンシングライン240は、フロントセンシングライン241及びリアセンシングライン242を含み、接続センシングライン243は含まない。なお、前記モジュールコネクター250は、フロントセンシングライン241に結合されるフロントモジュールコネクター250A及びリアセンシングライン242に結合されるリアモジュールコネクター250Bを含む。
【0045】
前記ケーブルアセンブリー400の第1のケーブルコネクター420は、フロントモジュールコネクター250Aと締結されるフロントケーブルコネクター420A及びリアモジュールコネクター250Bと締結されるリアケーブルコネクター420Bを含む。したがって、前記フロントセンシングライン241とリアセンシングライン242との間の電気的な接続は、第1のケーブルコネクター420により直接的に行われる。
【0046】
図9から図11を参照すると、前記ケーブルアセンブリー400は、センシングケーブル410の一部を切り開いて所要の数に見合う分だけの分岐ライン411を形成し、それぞれの分岐ライン411に第1のケーブルコネクター420を結合することにより製造することができる。
【0047】
一方、本発明の一実施形態による自動車は、上述したような本発明によるバッテリーパックを含む。すなわち、本発明の一実施形態による自動車は、本発明によるバッテリーパック及び本発明によるバッテリーパックから電力を供給されて駆動されるモーターなどの駆動装置を含む。
【0048】
以上、本発明については、たとえ限定された実施形態と図面により説明されたが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではなく、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者により、本発明の技術的な思想と後述する特許請求の範囲の均等な範囲内において様々な修正及び変形を加えることが可能であるということはいうまでもない。
【符号の説明】
【0049】
100 パックトレイ
110 パーティション
120 クロスビーム
200 バッテリーモジュール
210 バッテリーセル
211 電極リード
220 モジュールハウジング
230 バスバー
240 センシングライン
241 フロントセンシングライン
242 リアセンシングライン
243 接続センシングライン
250 モジュールコネクター
250A フロントモジュールコネクター
250B リアモジュールコネクター
300 BMS
310 BMSコネクター
310A 第1のBMSコネクター
310B 第2のBMSコネクター
400 ケーブルアセンブリー
400A 第1のケーブルアセンブリー
400B 第2のケーブルアセンブリー
410 センシングケーブル
411 分岐ライン
420 第1のケーブルコネクター
420A フロントケーブルコネクター
420B リアケーブルコネクター
430 第2のケーブルコネクター
G1 第1のモジュールグループ
G2 第2のモジュールグループ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11