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特許7511696生検装置用の試料容器および同軸イントロデューサ・カニューレ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-27
(45)【発行日】2024-07-05
(54)【発明の名称】生検装置用の試料容器および同軸イントロデューサ・カニューレ
(51)【国際特許分類】
   A61B 10/02 20060101AFI20240628BHJP
【FI】
A61B10/02 110Z
A61B10/02 110J
A61B10/02 150
【請求項の数】 7
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023020546
(22)【出願日】2023-02-14
(62)【分割の表示】P 2020529595の分割
【原出願日】2018-11-29
(65)【公開番号】P2023055975
(43)【公開日】2023-04-18
【審査請求日】2023-02-14
(31)【優先権主張番号】62/592,641
(32)【優先日】2017-11-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/669,015
(32)【優先日】2018-05-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】591018693
【氏名又は名称】シー・アール・バード・インコーポレーテッド
【氏名又は名称原語表記】C R BARD INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】1 Becton Drive Franklin Lakes NEW JERSEY 07417 UNITED STATES OF AMERICA
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100137039
【弁理士】
【氏名又は名称】田上 靖子
(72)【発明者】
【氏名】ジェンセン,アンジェラ・ケイ
(72)【発明者】
【氏名】アアツ,セーアン・エフ
(72)【発明者】
【氏名】ホルメ,イェンス・ヨウ
【審査官】磯野 光司
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0333012(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2010/0114031(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2009/0247901(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 10/02-10/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
生検装置及び前記生検装置とともに使用するための同軸イントロデューサ・カニューレを含むシステムであって、
前記生検装置が、受け具を有する前方プレートを有し、前記生検装置の生検針が前記前方プレートから長手方向軸上に延在し、前記同軸イントロデューサ・カニューレが、
前記生検針の上に同軸かつ摺動可能に受けられるように寸法設定された同軸カニューレと、
ハブとを備え、前記ハブが、前記同軸カニューレの近位部分に固定的に取り付けられ、前記ハブが、ハブ本体、ラッチレバー、およびラッチを有し、前記ラッチが、前記受け具に回転可能に係合するように構成され、前記ラッチレバーが、前記長手方向軸に対して前記ハブ本体から半径方向に延在し、前記ラッチレバーに手を届かせ、前記生検装置の前記前方プレートに対して前記ハブが回転するように前記ラッチレバーを回転操作することができるように、前記ラッチレバーが前記前方プレートの高さよりも長く、それにより、前記前方プレートに対する前記同軸イントロデューサ・カニューレの片手での回転を容易にし、前記同軸イントロデューサ・カニューレの前記ラッチを前記前方プレートの前記受け具に係合または係合解除させることが可能になる、システム
【請求項2】
前記ラッチレバーの回転運動が時計回りでも反時計回りでもよく、それによって両手利きの動作が可能になる、請求項1に記載のシステム
【請求項3】
前記ラッチレバーが前記ハブ本体に対して近位に角度を付けられており、それにより、前記ラッチレバーは、前記ハブが前記前方プレートに軸方向に着座する前に前記前方プレートに係合し、それにより、前記ラッチレバーが遠位方向に偏向する、請求項1または2に記載のシステム
【請求項4】
前記前方プレートの第1のロック要素と前記ハブの第2のロック要素とを備え、これらは係合されると、前記長手方向軸を中心とする前記同軸イントロデューサ・カニューレの回転を不可能にはしないが、それに抵抗することになる、請求項1から3のいずれかに記載のシステム
【請求項5】
前記第2のロック要素が、前記ラッチレバー上に、または前記ラッチレバーの中に位置決めされる、請求項4に記載のシステム
【請求項6】
前記第1のロック要素および前記第2のロック要素により、穴/突出部機構または磁気機構が形成される、請求項4または5に記載のシステム
【請求項7】
前記受け具が、前記前方プレートから遠位方向に外方へ突出する1組のスロット付き突出部であり、前記スロット付き突出部が、前記長手方向軸から離れる方向に向いた、互いに反対の側に位置するそれぞれのスロットを有し、
前記ハブ本体が、側壁を画定する円筒形の凹部を有し、前記ラッチが、前記ハブ本体の前記円筒形の凹部の前記側壁から前記長手方向軸に向かって半径方向に内向きに延在する1組のタブの形をとる、
請求項1から6のいずれかに記載のシステム
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001]本出願は、「SAMPLE CONTAINER AND COAXIAL CANNULA FOR BIOPSY APPARATUS」と題する2017年11月30日出願の米国特許仮出願第62/592,641号、および「SAMPLE CONTAINER FOR A SIMS BIOPSY DEVICE」と題する2018年5月9日出願の米国特許仮出願第62/669,015号の優先権を主張し、これらは参照により本明細書に援用される。
【0002】
[0002]本発明は生検装置に関し、より詳細には、同軸イントロデューサ・カニューレおよび/または試料容器を有する生検装置に関する。
【背景技術】
【0003】
[0003]関心領域の組織が癌細胞を含むかどうかを判定する助けとするために、患者に生検が実施されることがある。胸部組織を評価するために使用される生検技法の1つは、たとえば、胸部組織の関心領域に生検プローブを挿入して、1つまたは複数の組織試料をその領域から捕捉するものである。こうした生検技法は、しばしば真空を利用して、採取すべき組織を生検プローブの試料ノッチへと引き込み、その後、組織は切り取られ、試料容器内に捕集される。当技術分野では、医師が生検部位にアクセスする能力、および/または切り取られた組織試料を試料容器に移送して、切り取られた組織試料を捕集する能力を向上させる努力が続けられている。
【0004】
[0004]たとえば、超音波ニードルガイドの下で生検を実施した後、一部の操作者は、組織標本を処理することを好まず、むしろ、生物学的標本の保存薬であるホルマリンに組織標本を直接入れることを好むことがある。対照的に、一部の操作者は、ホルマリンに入れる前に、検査のために組織標本にアクセスすることを必要とする場合がある。また、オープンな標本トレーなどの現行の装置を用いて標本を移動させるとき、標本を損失するリスクが存在する場合がある。加えて、病理学者を含めた医師からの経験的事例では、操作者(医師および技師)による生検手技中および生検手技後の組織の取扱いが、病理学的分析用の標本の質に影響を及ぼす場合があることが示唆されている。
【0005】
[0005]加えて、一部の操作者は、生検プローブに結合された生検駆動装置などの生検装置、またはトロカールを利用するとき、同軸カニューレを使用して病変へのアクセス経路を維持することを好む場合がある。こうした手技の1つでは、超音波を使用して病変の場所を再標的する必要なしに採取後に病変/部位の位置を保持するために、操作者が生検部位に組織マーカを配置することを望む場合があり、この場合、生検プローブが同軸イントロデューサ・カニューレから引き抜かれ、マーカアプリケータが同軸イントロデューサ・カニューレによって生検部位へと挿入されることがある。しかし、同軸イントロデューサ・カニューレを生検装置に連結および/または連結解除するには通常は両手の使用が必要とされ、不便または困難である場合がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
[0006]当技術分野では、捕集された組織試料を効率的に受けて処理することを可能にする生検装置用の試料容器、ならびに/または同軸イントロデューサ・カニューレを生検装置に効率的に連結および連結解除することを可能にする同軸イントロデューサ・カニューレが求められている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
[0007]本発明は、捕集された組織試料を効率的に受けて処理することを可能にする生検装置用試料容器、ならびに/または同軸イントロデューサ・カニューレを生検装置に効率的に連結および連結解除することを可能にする同軸イントロデューサ・カニューレを提供する。
【0008】
[0008]一形態における本発明は、生検針、試料マニホールド、および試料容器を含む生検装置を対象とする。試料マニホールドは生検針に結合される。試料マニホールドは受け口および挿入軸を有する。試料受け口は、内側側壁と、内側側壁から挿入軸に向かって内向きに突出するマウント(換言すれば、取り付け)ピンとを有する。試料容器は、受け口に挿入されるように構成される。試料容器は、試料容器が回転されたときに受け口のマウントピンに係合および追従するように寸法設定および位置決めされたマウント(換言すれば、取り付け)チャネルを含む。
【0009】
[0009]別の形態における本発明は、生検装置とともに使用するための同軸イントロデューサ・カニューレを対象とする。生検装置は受け具を有する前方プレートを有し、生検針が前方プレートから長手方向軸上に延在する。同軸イントロデューサ・カニューレは同軸カニューレおよびハブを含む。同軸カニューレは、生検針の上に同軸かつ摺動可能に受けられるように寸法設定される。ハブは、同軸カニューレの近位部分に固定的に取り付けられる。ハブはハブ本体、ラッチレバー、およびラッチを有する。ラッチは、受け具に回転可能に係合するように構成される。ラッチレバーは、長手方向軸に対してハブ本体から半径方向に延在する。ラッチレバーに手を届かせ、生検装置の前方プレートに対してハブが回転するようにラッチレバーを回転操作することができるように、ラッチレバーは前方プレートの高さよりも長く、それにより、前方プレートに対する同軸イントロデューサ・カニューレの片手での回転を容易にし、同軸イントロデューサ・カニューレのラッチを前方プレートの受け具に係合または係合解除させることが可能になる。
【0010】
[0010]本発明の試料容器の態様の利点の1つは、閉位置にある試料容器を、試料容器を開くかまたは組織試料を手で取り扱う必要なく生検装置から取り外し、ホルマリンに直接入れることができるということである。
【0011】
[0011]本発明の試料容器の態様の別の利点は、必要に応じて組織へのアクセスを可能にするが、生検システムからの取外し中には試料容器を閉じたままにして組織が損失する可能性を下げる助けにもなる、使いやすい開口機構が提供されるということである。
【0012】
[0012]本発明の同軸イントロデューサ・カニューレの態様の利点の1つは、操作者が片手で同軸イントロデューサ・カニューレを生検装置から外すことができ、それにより、同軸イントロデューサ・カニューレの使いやすさ、および後に続くマーカ配置があればその確度が向上するということである。
【0013】
[0013]添付図面と併せて解釈される本発明の実施形態の以下の説明を参照することにより、本発明の上記およびその他の特徴および利点、ならびにそれらを獲得する方式がより明らかになり、本発明がよりよく理解されることになる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】[0014]生検プローブ組立体が駆動装置組立体に取り付けられた状態の、本発明の一態様による試料容器を有する生検装置の斜視図である。
図2】[0015]図1の駆動装置組立体のブロック図である。
図3A】[0016]本発明の一態様による、試料マニホールドおよび試料容器を含む図1の生検プローブ組立体の一部の斜視図である。
図3B】[0017]試料容器が試料マニホールドに対して挿入配向にされた状態の、試料マニホールドおよび試料容器を含む図1の生検プローブ組立体の一部の分解斜視図である。
図3C】[0018]図3Aおよび図3Bの試料マニホールドの上面図である。
図4A】[0019]試料容器が閉位置にある状態の、図3Aおよび図3Bの試料容器の斜視図である。
図4B】[0020]試料容器が閉位置にある状態の、図3Aおよび図3Bの試料容器の端面図である。
図4C】[0021]試料容器が閉位置にある状態の、図3Aおよび図3Bの試料容器の側面図である。
図4D】[0022]試料容器が中間開位置にある状態の、図3Aおよび図3Bの試料容器の側面図である。
図4E】[0023]試料容器が完全開位置にある状態の、図3Aおよび図3Bの試料容器の側面図である。
図5】[0024]本発明の一態様による同軸イントロデューサ・カニューレが生検装置の生検プローブ組立体に取り付けられた状態の、図1の生検装置の一部の斜視図である。
図6A】[0025]図6A図5の同軸イントロデューサ・カニューレの斜視図である。
図6B】[0026]図6B図5の同軸イントロデューサ・カニューレの端面図である。
図6C】[0027]図6C図5の同軸イントロデューサ・カニューレの側面図である。
図7A】[0028]同軸イントロデューサ・カニューレと連結するための代替的な構成を備えた、図1の生検装置のプローブハウジングの斜視図である。
図7B】[0029]図7Aのプローブハウジングの端面図である。
図8A】[0030]図7Aおよび図7Bのプローブハウジングの代替的な連結構造と連結するように構成された、代替的な同軸イントロデューサ・カニューレの斜視図である。
図8B】[0031]図8Aの代替的な同軸イントロデューサ・カニューレの後方斜視図である。
図9】[0032]図8Aおよび図8Bの同軸イントロデューサ・カニューレとともに使用するように構成されたトロカールの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
[0033]複数の図の全体を通して、対応する参照符号は対応する部分を指す。本明細書に述べられる実例は本発明の少なくとも1つの実施形態を示しており、こうした実例は、いかなる形でも本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
【0016】
[0034]ここで図面を、より具体的には図1を参照すると、非侵襲的で、たとえば使い捨てでない駆動装置組立体12と、侵襲的で、たとえば使い捨ての生検プローブ組立体14とを概して含む生検装置10が示されている。本明細書において、「使い捨てでない」という用語は、装置の耐用期間中に複数の患者に対して使用されることを意図された装置を指すために使用され、「使い捨ての」という用語は、1人の患者に使用した後に処分されることを意図された装置を指すために使用される。駆動装置組立体12は、操作者によって把持されるように構成されかつ人間工学的に設計された駆動装置ハウジング16を含む。
【0017】
[0035]また、図2を参照すると、駆動装置組立体12は、駆動装置ハウジング16の内部に、制御装置回路18、電気機械的動力源20、真空源22、真空センサ24、およびバッテリ26(または別法としてACアダプタ)を含む。キーパッドなどのユーザインタ
ーフェース28(図1を参照)が、駆動装置ハウジング16に取り付けられるように、また操作者によって外部からアクセス可能に、駆動装置ハウジング16に対して位置付けられる。
【0018】
[0036]バッテリ26はたとえば充電式バッテリでもよく、これは電磁誘導充電装置によって充電されてもよく、または別法として、電源への電気的接続によって充電されてもよい。バッテリ26は、制御装置回路18、電気機械的動力源20、真空源22、およびユーザインターフェース28に電気的に結合される。
【0019】
[0037]ユーザインターフェース28は、制御ボタンおよび視覚/聴覚インジケータを含むことができ、制御ボタンは、生検装置10の種々の機能にわたるユーザ制御を可能にし、視覚/聴覚インジケータは、生検装置10の構成要素の1つまたは複数の状態および/もしくは位置のステータスについての視覚/聴覚フィードバックを提供する。制御ボタンは、試料ボタン28-1および準備/穿孔ボタン28-2を含むことができる。視覚インジケータは、表示画面28-3および/または1つもしくは複数の発光ダイオード(LED)28-4を含むことができる。聴覚インジケータはブザー28-5を含むことができる。制御ボタンは、作動されたとき、操作者への触知フィードバックを含むことができる。
【0020】
[0038]制御装置回路18は、1つまたは複数の線もしくは回路トレースなどにより、電気機械的動力源20、真空源22、真空センサ24、およびユーザインターフェース28に電気的かつ通信可能に結合される。制御装置回路18は電気回路板に組み付けられてもよく、たとえばプロセッサ回路18-1およびメモリ回路18-2を含む。
【0021】
[0039]プロセッサ回路18-1は、1つまたは複数のプログラマブルマイクロプロセッサと、入力/出力インターフェース、クロック、バッファ、メモリなどの関連する回路とを有する。メモリ回路18-2はたとえばバス回路を介してプロセッサ回路18-1に通信可能に結合され、ランダムアクセスメモリ(RAM)などの揮発性メモリ回路、およびリードオンリーメモリ(ROM)、電子的消去可能プログラマブルROM(EEPROM)、NORフラッシュメモリ、NANDフラッシュメモリなどの不揮発性メモリ回路を含むことができる、非一時的な電子メモリである。制御装置回路18は、1つまたは複数の特定用途向け集積回路(ASIC)として形成されてもよい。
【0022】
[0040]制御装置回路18は、メモリ回路18-2に常駐しているソフトウェアおよび/またはファームウェアにより、電気機械的動力源20、真空源22、および真空センサ24の1つまたは複数の構成要素を制御および/または監視する機能など、生検組織試料の回収に関連付けられた機能を実施するプログラム命令を実行するように構成される。
【0023】
[0041]電気機械的動力源20は、たとえばカッタ・モジュール30、移送モジュール32、および穿孔モジュール34を含むことができ、それぞれがバッテリ26に電気的に結合されている。カッタ・モジュール30、移送モジュール32、および穿孔モジュール34のそれぞれは、1つまたは複数の導電体、たとえば線または回路トレースにより、電気的かつ制御可能に制御装置回路18に結合される。
【0024】
[0042]カッタ・モジュール30はシャフトを有する電気モータ30-1を含むことができ、そこに、カッタ駆動装置30-2が駆動可能に連結される。移送モジュール32はシャフトを有する電気モータ32-1を含むことができ、そこに、移送駆動装置32-2が駆動可能に連結される。穿孔モジュール34はシャフトを有する電気モータ34-1を含むことができ、そこに、穿孔ショット駆動装置34-2が駆動可能に連結される。それぞれの電気モータ30-1、32-1、34-1は、たとえば直流(DC)モータでもよく、ステッピングモータでもよい。カッタ駆動装置30-2、移送駆動装置32-2、および穿孔ショット駆動装置34-2のそれぞれは、歯車、歯車列、またはベルト/プーリ機構のうちの1つまたは複数を含んでもよい。
【0025】
[0043]真空源22は、1つまたは複数の導電体、たとえば線または回路トレースにより、電気的かつ制御可能にバッテリ26に結合される。真空源22は、たとえば真空ポンプ22-2を駆動する電気モータ22-1を含むことができる。真空源22は、真空ポンプ22-2に結合された真空源ポート22-3を有して、生検プローブ組立体14に真空を発生させる。電気モータ22-1は、たとえば回転DCモータでもよく、リニアDCモータでもよく、振動DCモータでもよい。真空ポンプ22-2は、たとえばペリスタルティックポンプでもダイアフラムポンプでもよく、そのそれぞれの1つまたは複数が直立または並列で連結されてもよい。
【0026】
[0044]真空センサ24は、1つまたは複数の導電体、たとえば線または回路トレースにより、制御装置回路18に電気的に結合される。真空センサ24は、制御装置回路18に真空(負圧)フィードバック信号を提供する圧力差センサでもよい。いくつかの実装形態では、真空センサ24は真空源22に組み込まれてもよい。
【0027】
[0045]図1を再び参照すると、生検プローブ組立体14は、駆動装置組立体12に解放可能に取り付けられるように構成される。本明細書において、「解放可能に取り付けられる」という用語は、ツールの必要なしに、使い捨ての生検プローブ組立体14を駆動装置組立体12に対して操作することを必要とする所期の一時的連結とそれに続く選択的な取外しとを可能にする構成を意味する。
【0028】
[0046]図1および図3Aを参照すると、生検プローブ組立体14はプローブハウジング36、真空カニューレ38、スタイレットカニューレ40、カッタ・カニューレ42、試料マニホールド48、および試料容器50を含む。真空カニューレ38、スタイレットカニューレ40、カッタ・カニューレ42のうち、生検装置10の生検プローブ組立体14の前方プレート36-2から長手方向軸44上で遠位に延在する部分は、本明細書では生検針52と呼ばれる。
【0029】
[0047]プローブハウジング36は、細長い部分36-1と前方プレート36-2とを有するL字形状の構造体として形成される。生検プローブ組立体14が駆動装置組立体12に取り付けられると、前方プレート36-2は駆動装置ハウジング16の前方表面16-1全体に隣接して遠位に位置決めされ、すなわち、それにより、患者に接触しないように、使い捨てでない駆動装置組立体の前方表面16-1全体を遮蔽する。
【0030】
[0048]真空カニューレ38、スタイレットカニューレ40、およびカッタ・カニューレ42は、入れ子になった管の構成で長手方向軸44に沿って同軸に配置されており、真空カニューレ38は最も内側の管であり、カッタ・カニューレ42は最も外側の管であり、スタイレットカニューレ40は真空カニューレ38とカッタ・カニューレ42との間に置かれた中間の管である。言い換えれば、真空カニューレ38はスタイレットカニューレ40の内部に位置決めされ、スタイレットカニューレ40はカッタ・カニューレ42の内部に位置決めされる。
【0031】
[0049]真空カニューレ38は、試料マニホールド48を介して、真空源22と流体連通するように結合されている。
[0050]スタイレットカニューレ40は、試料ノッチ40-1および穿孔チップ40-2を含む。試料ノッチ40-1は、スタイレットカニューレ40の細長い開口として形成されて、スタイレットカニューレ40の内腔に組織を受けることを可能にする。カッタ・カ
ニューレ42は、遠位切断端部42-1を有する。
【0032】
[0051]スタイレットカニューレ40およびカッタ・カニューレ42は、ともに穿孔ショット駆動装置34-2に連結される。準備/穿孔ボタン28-2が1回目に作動されると、スタイレットカニューレ40およびカッタ・カニューレ42は長手方向軸44に沿って近位方向46-1に一斉に並進して、穿孔ショット駆動装置34-2、スタイレットカニューレ40、およびカッタ・カニューレ42を準備完了位置、すなわちコック位置に位置決めする。準備/穿孔ボタン28-2の2回目の作動により穿孔ショットが実施され、穿孔ショット駆動装置34-2はコック位置から解放され、スタイレットカニューレ40およびカッタ・カニューレ42を、組み合わせられた要素の最遠位位置に向かって、たとえば患者の体内へと、長手方向軸44に沿って遠位方向46-2に素早く前進させる。
【0033】
[0052]カッタ・カニューレ42はカッタ駆動装置30-2に連結されており、ユーザインターフェース28の試料ボタン28-1を作動させて試料シーケンスを開始することによって生検プローブ組立体14のカッタ・モジュール30を作動させることにより、長手方向軸44に沿って個別に格納(換言すれば、後退)または延出される。たとえば、カッタ・カニューレ42は、試料シーケンス中に長手方向軸44に沿って軸方向に並進および格納されて試料ノッチ40-1を露出させることができ、それにより、組織は、真空カニューレ38によって提供される真空により、真空によってスタイレットカニューレ40の内腔に引き込まれ得る。その後、カッタ・カニューレ42は回転切断運動を行うことができ、長手方向軸44に沿って軸方向に並進して試料ノッチ40-1の上に延在することができ、それにより、カッタ・カニューレ42の遠位切断端部42-1は、真空カニューレ38によって提供される真空により、真空によってスタイレットカニューレ40の内腔に引き込まれた組織を切り取る。
【0034】
[0053]スタイレットカニューレ40は、生検プローブ組立体14の移送モジュール32を作動させることによって長手方向軸44に沿って個別に格納または延出されて、真空カニューレ38の内腔に組織試料を送達する助けとなる。真空カニューレ38は、次いで、真空源22によって試料マニホールド48に与えられる真空により、真空によって試料マニホールド48へと組織試料を移送する。
【0035】
[0054]図3A図3Cを参照すると、試料マニホールド48は、真空チャンバ部分48-1および捕集チャンバ部分48-2を有するL字形状の構造体として構成されている。真空チャンバ部分48-1は、生検プローブ組立体14が駆動装置組立体12に取り付けられると駆動装置組立体12の真空源22の真空源ポート22-3(図2を参照)と封止可能に係合するように配置された真空入力ポート48-3を含む。真空入力ポート48-3と捕集チャンバ部分48-2との間の領域の真空チャンバ部分48-1に吸取り紙が配置されてもよい。
【0036】
[0055]真空チャンバ部分48-1は、捕集チャンバ部分48-2に流体連通して連結される。真空カニューレ38の近位端部分38-1は真空チャンバ部分48-1に入り、捕集チャンバ部分48-2と流体連通する。
【0037】
[0056]図3Bおよび図3Cを参照すると、試料マニホールド48の捕集チャンバ部分48-2により、試料容器50を取外し可能に受けて取り付けるように寸法設定および配置された受け口48-4が画定される。図1図2、および図3Aも参照すると、試料容器50が試料マニホールド48の捕集チャンバ部分48-2の受け口48-4に取り付けられたとき、試料容器50は真空源22と真空カニューレ38の近位端部分38-1との間に置かれ、したがって、試料容器50は真空カニューレ38の近位端部分38-1と直に流体連通し、試料容器50は真空チャンバ部分48-1の真空入力ポート48-3とも直に流体連通する。
【0038】
[0057]このように、真空源22によって発生した真空は、試料マニホールド48および試料容器50を介して真空カニューレ38の近位端部分38-1へと送られる。したがって、真空源22によって試料マニホールド48の真空チャンバ部分48-1の真空入力ポート48-3に真空がかけられると、真空は試料容器50を通り抜け、それにより、スタイレットカニューレ40の試料ノッチ40-1においてカッタ・カニューレ42によって切り取られた組織試料が、真空によって真空カニューレ38から試料容器50へと移送され得る。
【0039】
[0058]図3Bおよび図3Cを参照すると、試料マニホールド48の捕集チャンバ部分48-2の受け口48-4は、開端部48-5、内側側壁48-6、およびマウントピン48-7を有する。捕集チャンバ部分48-2は挿入軸48-8を有する。マウントピン48-7は受け口48-4の内側側壁48-6に形成され、内側側壁48-6から挿入軸48-8に向かって内向きに突出する。
【0040】
[0059]この実施形態では、試料容器50は、ある配向およびある方向においてしか試料容器50を受け口48-4に装着することができない形で試料マニホールド48の捕集チャンバ部分48-2の受け口48-4と対合するように構成されており、それにより、取外し後の操作者の間違いが減り、また追加の組織試料を取るために試料容器50が再装着される。
【0041】
[0060]図4A図4Eも参照すると、試料容器50はキャップ部分54およびバスケット部分56を有し、これらはヒンジ58によって接合され、また閉位置にあるとき、互いに嵌合して円筒形側壁50-1を画定する。キャップ部分54およびバスケット部分56のそれぞれは硬質プラスチックで作製することができ、また平滑な表面要素を有して、組織試料の放射線写真が所望されるかまたは必要とされる場合、放射線写真の視認性への影響を低減することができる。硬質プラスチックは、ホルマリンとの適合性を求めて選択される場合もある。
【0042】
[0061]図3Bおよび図3Cも参照すると、試料容器50は、試料マニホールド48の捕集チャンバ部分48-2の受け口48-4に取外し可能に受けられるように寸法設定および構成されている。たとえば、試料容器50と受け口48-4の内側側壁48-6とは相補的な円筒形状を有することができ、挿入軸48-8に沿って軸方向に位置合わせされる。試料容器50の円筒形側壁50-1は、受け口48-4の円筒形内側側壁48-6によって摺動可能に受けられるように選択された外径を有する。本明細書において、「円筒形」という用語は、純粋な円筒には関連付けられない平らな部分、突起部、および/または他の表面要素を含む場合がある、概して弓状に曲がった形状の環状の外形を意味する。
【0043】
[0062]図4A図4Eを参照すると、試料容器50は、試料マニホールド48の受け口48-4のマウントピン48-7(図3Cを参照)に係合および追従するように寸法設定および位置決めされたマウントチャネル50-2を含む。マウントチャネル50-2は、試料容器50の1回転未満、たとえば、(設計パラメータに応じて)試料容器50の周囲の8分の1回転から4分の1回転の弓状に曲がった距離を、円筒形側壁50-1に沿ってキャップ部分54から下方に螺旋状になる。マウントチャネル50-2は開端部50-3および閉端部50-4を有する。開端部50-3は試料マニホールド48の捕集チャンバ部分48-2の受け口48-4のマウントピン48-7を受けるように、また試料マニホールド48の捕集チャンバ部分48-2の受け口48-4に対して、挿入軸48-8を中心に試料容器50を最初に割り送る(回転を方向付けする)ように位置決めされる。
【0044】
[0063]試料マニホールド48の捕集チャンバ部分48-2の受け口48-4のマウントピン48-7が試料容器50のマウントチャネル50-2の開端部50-3に受けられたとき、試料容器50が回転すると、試料容器50の回転(この例では時計回り)により、マウントピン48-7が閉端部50-4に向かってマウントチャネル50-2の螺旋形状に追従し、それにより、試料容器50は試料マニホールド48の捕集チャンバ部分48-2の受け口48-4へと挿入軸48-8に沿って引き込まれる。
【0045】
[0064]マウントチャネル50-2は、必要に応じて、試料容器50に形成される複数の螺旋チャネルを含んでもよいことが企図される。この場合、試料マニホールド48の捕集チャンバ部分48-2の受け口48-4は、試料容器50に形成された螺旋チャネルの数に対応するある数のマウントピンを有することができ、そのそれぞれは、試料容器50が試料マニホールド48の捕集チャンバ部分48-2の受け口48-4に受けられるとき、試料容器50の各螺旋チャネルに受けられる。
【0046】
[0065]図4A図4Eを参照すると、試料容器50のキャップ部分54は、一体型のユニット構造体として形成され得る蓋部60および部分側壁62を含む。蓋部60はドーム状キャップ60-1、環状リム60-2、および環状縁部(換言すれば、環状リップ)60-3を含む。環状リム60-2はドーム状キャップ60-1と接合して、環状縁部60-3を画定する。マウントチャネル50-2は環状リム60-2に形成され、環状リム60-2の周りで螺旋状になる。ドーム状キャップ60-1は、試料マニホールド48の捕集チャンバ部分48-2の受け口48-4に試料容器50を取り付けるための回転方向を示すために、たとえば隆起するかまたはエンボス加工された矢印60-4を含むことができる。
【0047】
[0066]Oリングなどの封止材64が環状リム60-2の周りに配置されてもよく、したがって、試料容器50が試料マニホールド48の捕集チャンバ部分48-2の受け口48-4に取り付けられると、封止材64により、試料容器50と試料マニホールド48の捕集チャンバ部分48-2の受け口48-4との間に真空気密封止部が形成される。有利には、試料容器50を逆回転させると、マウントチャネル50-2は開端部50-3に向かってマウントピン48-7の螺旋形状に追従し、それにより、試料容器50を挿入軸48-8に沿って受け口48-4から引き出して、真空封止を解放するのを助ける。
【0048】
[0067]一実施形態では、試料マニホールド48の捕集チャンバ部分48-2の受け口48-4から試料容器50を取り外す必要なしに試料容器50の中身の外観検査を可能にするために、少なくともキャップ部分54のドーム状キャップ60-1は透明または半透明である。キャップ部分54のドーム状キャップ60-1を丸くすることにより、生検装置10を保持しながら、または生検手技を観察しながら、試料容器50の内部を複数の角度から観察することができる。また、キャップ部分54のドーム状キャップ60-1は、たとえば生検中に試料容器50の中身の視認性をさらに高めるために、拡大要素を含んでもよい。
【0049】
[0068]図4C図4Eを参照すると、バスケット部分56は、一体型のユニット構造体として形成することができる床部66および部分側壁68を含む。部分側壁68は、床部66から上方へ延在する。この実施形態では、床部66は凹型内側表面66-1を有し、複数の穴66-2を含む(図4Aも参照)。試料容器50の床部66の複数の穴66-2により、生検手技中に真空が試料容器50を通って進むことが可能になり、組織標本は生検針52から試料容器50の床部66の凹型内側表面66-1へと送達されることになる。加えて、生検手技の後、ホルマリンを収容する標本ジャーに試料容器50が直接入れられてもよく、試料容器50の床部66の複数の穴66-2により、ホルマリンが試料容器50に注入されることが可能になる。
【0050】
[0069]図4A図4Eを参照すると、キャップ部分54とバスケット部分56とは、試料容器50の底部分に位置付けられたヒンジ58によって接合されている。ヒンジ58は、キャップ部分54とバスケット部分56の両方に形成された係合可能ヒンジ要素を有する。この実施形態では、たとえばヒンジ58は、キャップ部分54の部分側壁62の下方遠位部分に形成された対向する1対のアパーチャ58-1と、床部66のすぐ上でバスケット部分56の部分側壁68から半径方向に外方へ延在する、対応して対向する1対のピン58-2とを含み、対向する1対のピン58-2は、対向する1対のアパーチャ58-1、たとえば穴に受けられて、枢動ジョイントを形成する。この枢動ジョイントにより、試料容器50に収容された組織標本へのアクセスが容易になる。キャップ部分54とバスケット部分56とのヒンジ動作により、試料容器50が開かれたときに標本を回収する助けとなるスクープ動作(scooping action)も生み出すことができる。
【0051】
[0070]ピンがキャップ部分54の部分側壁62に存在し、穴がバスケット部分56の部分側壁68に存在するように、ピン/穴機構の係合可能ヒンジ要素は必要に応じて逆にされてもよいことも企図される。
【0052】
[0071]アパーチャ58-1を穴として形成することの代替手段として、試料容器50が開かれたときにヒンジ58の対向する1対のピン58-2をアパーチャ58-1から容易に係合解除して、バスケット部分56がキャップ部分54に対して既定の位置まで開かれた後、バスケット部分56をキャップ部分54から簡単に取り外すことを可能にすることができるように、アパーチャ58-1は、必要に応じてスロットまたはチャネルとして形成されてもよいことが企図されている。
【0053】
[0072]図4A図4Cには、閉位置にある試料容器50が示されており、キャップ部分54の部分側壁62はバスケット部分56の部分側壁68と部分的に重なって、スナップフィットを形成する。有利には、キャップ部分54とバスケット部分56とをヒンジ58で接合することにより、操作者は試料容器50を開いて組織試料を取り出すために意図的な行動をとらなければならず、生検装置10から容器の蓋部または一部を取り外すとき、それを誤って外すリスクがなくなる。組織試料(標本)は、開かれるまで試料容器50の中に保持され、それにより、移送中に組織試料が損失するリスクが軽減される。
【0054】
[0073]試料容器50を試料マニホールド48(図3Aも参照)に着座および取り付けることができるように試料容器50が試料マニホールド48の捕集チャンバ部分48-2の受け口48-4(図3Bおよび図3Cも参照)に受けられるようにするには、試料容器50は、図4A図4Cに示された閉位置にあらねばならない。図3Bおよび図4Aに示してあるように、試料容器50が閉位置にあるとき、キャップ部分54とバスケット部分56とはともにアパーチャ50-5および内側試料チャンバ50-6を画定する。真空カニューレ38の近位端部分38-1はアパーチャ50-5へと延在して、生検針52から内側試料チャンバ50-6へと、また複数の穴66-2(図4Cも参照)を有する床部66の凹型内側表面66-1へと、真空によって組織試料を送達する。この実施形態では、試料容器50のアパーチャ50-5は、試料容器50が閉位置にあるときにキャップ部分54の部分側壁62の半円アパーチャ62-1をバスケット部分56の床部66の上に位置付けられた半円アパーチャ66-3に隣接して位置付けることによって形成される。
【0055】
[0074]図4Dおよび図4Eには試料容器50を開く手順が示してあり、キャップ部分54とバスケット部分56の一方または両方がヒンジ58の周りを枢動し、それにより、試料容器50の中身にアクセスすることができる。図4Dには中間開位置の試料容器50が示してあり、図4Eには試料容器50が完全開位置であることが示してある。試料容器50が完全開位置にされ、横倒しに配向されたとき、バスケット部分56の部分側壁68の平坦な外側要素68-1により、試料容器50がテーブルトップまたは処置トレーなどの平坦な表面に載ることが可能になり、それにより、試料容器50が平坦な表面から転がり落ちるリスクが軽減される。
【0056】
[0075]図1を参照しながら図5を参照すると、いくつかの手技では、操作者は、生検部位に生検針52を再挿入する能力、または組織マーカ配置装置などの別の医療機器を挿入する能力を維持しながら生検装置10の生検針52を生検部位から取り出すことができるように、同軸イントロデューサ・カニューレ70を使用して生検部位、たとえば病変へのアクセス経路を維持することを望む場合がある。
【0057】
[0076]図6A図6Cも参照すると、同軸イントロデューサ・カニューレ70は、同軸カニューレ72およびハブ74を含む。同軸カニューレ72は、近位部分72-1および遠位端部72-2を有する細長い管、たとえばステンレス鋼の管などの金属管として形成することができる。ハブ74は、同軸カニューレ72の近位部分72-1に固定的に取り付けられる(たとえばオーバーモールドされる、接着連結されるなど)硬質プラスチックから作製される。
【0058】
[0077]同軸イントロデューサ・カニューレ70の同軸カニューレ72は、スタイレットカニューレ40およびカッタ・カニューレ42によって形成された生検針52の上に、長手方向軸44に沿って同軸かつ摺動可能に受けられるように寸法設定される。同軸イントロデューサ・カニューレ70のハブ74は、生検装置10のプローブハウジング36の前方プレート36-2に解放可能に取り付けられるように構成される。
【0059】
[0078]この実施形態では、また図5を参照すると、プローブハウジング36の前方プレート36-2は、生検装置10のプローブハウジング36の前方プレート36-2から外方へ突出する1組のスロット付き突出部78-1、78-2として形成された受け具76を含む。スロット付き突出部78-1、78-2は、長手方向軸44に向かう方向に向いた、対向するそれぞれのスロット80-1、80-2を有する。
【0060】
[0079]図5および図6A図6Cを参照すると、この実施形態では、ハブ74はハブ本体82、ラッチレバー84、およびラッチ86を含む。ラッチレバー84は、ハブ本体82から長手方向軸44に対して半径方向に延在する細長いアームである。ラッチ86は、生検装置10の生検プローブ組立体14の前方プレート36-2の受け具76に回転可能に係合するように構成される。この実施形態では、ラッチ86はハブ本体82から半径方向に外方へ延在する1組のタブ86-1、86-2の形をとる。
【0061】
[0080]図5に示してあるように、操作者が同じ手で生検装置10を把持しながらラッチレバー84に操作者の親指または指を届かせ、操作者の親指または指によってラッチレバー84を回転操作することができるように、ラッチレバー84はプローブハウジング36の前方プレート36-2および駆動装置組立体12の高さよりも長く、それにより、生検装置10の生検プローブ組立体14の前方プレート36-2に対する同軸イントロデューサ・カニューレの片手での回転を容易にし、同軸イントロデューサ・カニューレ70の受け具76と生検装置10の生検プローブ組立体14の前方プレート36-2のラッチ86とを場合によって係合および係合解除させることが可能になる。
【0062】
[0081]また、図5図6A、および図6Bを参照すると、任意選択で、第1のロック要素88-1がプローブハウジング36の前方プレート36-2に設けられてもよく、第2のロック要素88-2が同軸イントロデューサ・カニューレ70のハブ74に設けられてもよく、これらは係合されると、長手方向軸44を中心とする、すなわち生検装置10に対する同軸イントロデューサ・カニューレ70の回転に抵抗する。より具体的には、第2
のロック要素88-2はラッチレバー84に、またはラッチレバー84の中に位置決めすることができる。
【0063】
[0082]図5および図6A図6Cを参照すると、同軸イントロデューサ・カニューレ70が生検装置10に設置されている間、同軸イントロデューサ・カニューレ70の同軸カニューレ72は、スタイレットカニューレ40およびカッタ・カニューレ42によって形成された生検針52の上に、長手方向軸44に沿って同軸かつ摺動可能に受けられる。同軸イントロデューサ・カニューレ70は、同軸イントロデューサ・カニューレ70のハブ74の1組のタブ86-1、86-2が図5に示されているプローブハウジング36の前方プレート36-2のスロット付き突出部78-1、78-2から回転して位置ずれした状態で、ハブ74がプローブハウジング36の前方プレート36-2に軸方向に着座するまで長手方向軸44に沿って軸方向に動かされる。図6Cに示してあるように、ラッチレバー84はハブ本体82に対して近位に角度を付けられており、それにより、ラッチレバー84は、前方プレート36-2に軸方向に着座する前に図5に示されている前方プレート36-2に係合し、ラッチレバー84は片持ちばねのように遠位方向46-2に偏向する。
【0064】
[0083]次いで、ハブ74のラッチレバー84は、図5に示されているラッチ位置へと長手方向軸44を中心に回転され、ハブ74のラッチ86、たとえば1組のタブ86-1、86-2は、プローブハウジング36の前方プレート36-2の受け具76、たとえば1組のスロット付き突出部78-1、78-2の対向するスロット80-1、80-2に受けられて、同軸イントロデューサ・カニューレ70を生検装置10に連結し、それにより、同軸イントロデューサ・カニューレ70が生検装置10に対して長手方向軸44に沿って軸方向に運動することを防止する。ラッチレバー84の回転運動は時計回りでも反時計回りでもよく、それによって両手利きの動作が可能になる。ここで、プローブハウジング36の前方プレート36-2の第1のロック要素88-1も同軸イントロデューサ・カニューレ70のハブ74のラッチレバー84の第2のロック要素88-2と係合して、長手方向軸44を中心とする同軸イントロデューサ・カニューレ70の回転に抵抗する。
【0065】
[0084]この実施形態では、プローブハウジング36の前方プレート36-2の第1のロック要素88-1と同軸イントロデューサ・カニューレ70のハブ74の第2のロック要素88-2とは、穴/突出部機構または磁気機構などの相補的な係合要素であり、これらは係合されると、長手方向軸44を中心とする同軸イントロデューサ・カニューレ70の回転を不可能にはしないが、それに抵抗することになる。たとえば、第2のロック要素88-2はハブ74のラッチレバー84の近位表面に形成されたノッチまたは開口でもよく、プローブハウジング36の前方プレート36-2の第1のロック要素88-1は、ラッチレバー84に形成されたノッチに対合する、前方プレート36-2上の遠位に向いた隆起した区域、たとえばピンおよび/またはヘッドランプでもよく、あるいはこの逆でも、あるいはこの両方でもよく、それにより、長手方向軸44を中心とする、すなわち生検装置10に対する同軸イントロデューサ・カニューレ70の回転に対する抵抗が与えられる。
【0066】
[0085]同軸イントロデューサ・カニューレ70を生検装置10から連結解除するために、ラッチレバー84は、同軸イントロデューサ・カニューレ70のハブ74のラッチ86、たとえば1組のタブ86-1、86-2をプローブハウジング36の前方プレート36-2の受け具76、たとえば1組のスロット付き突出部78-1、78-2の対向するスロット80-1、80-2から係合解除するように、長手方向軸44を中心に回転される。ラッチレバー84の回転運動は時計回りでも反時計回りでもよく、それによって両手利きの動作が可能になる。ここで、同軸イントロデューサ・カニューレ70は、プローブハウジング36の前方プレート36-2から離れるように遠位方向46-2において長手方向軸44に沿って軸方向に自由に動いて、同軸イントロデューサ・カニューレ70を生検装置10の生検針52から取り外す。ラッチレバー84は回復力があるので、ラッチレバー84がその偏向前の位置へと戻るとき、ラッチレバー84によって生じる片持ちばねの動作により前方プレート36-2が押されて、同軸イントロデューサ・カニューレ70をその着座位置から離れるように遠位方向46-2に動かす助けとなる。
【0067】
[0086]別法として、第1のロック要素88-1および第2のロック要素88-2の磁石構成の1つでは、たとえば、プローブハウジング36の前方プレート36-2は、同軸イントロデューサ・カニューレ70がラッチ位置にあるときにハブ74のラッチレバー84に埋め込まれるかまたは取り付けられた磁石を引き付ける極性を有する中央磁石を有し、それにより、生検装置10に対する同軸イントロデューサ・カニューレ70の回転に抵抗することができる。プローブハウジング36の前方プレート36-2は、中央磁石のいずれの側にも1つ、ハブ磁石の極性と同じ極性を有する、回転方向に間隔を空けられた2つの磁石を有することもでき、それにより、ラッチレバー84が同軸イントロデューサ・カニューレ70を生検装置10から連結解除するように回転された後、遠位方向46-2にハブ磁石を反発させて、操作者が同軸イントロデューサ・カニューレ70を生検装置10の生検プローブ組立体14から軸方向に取り外す助けとなる。
【0068】
[0087]同軸イントロデューサ・カニューレ70が、受け具76、たとえばスロット付き突出部78-1、78-2を含むように、また任意選択で第1のロック要素88-1を含むように構成されたトロカールなどの、他のタイプの生検装置とともに使用され、またそれに連結されてもよいことが企図される。
【0069】
[0088]図7A図7B図8A、および図8Bは、本発明による同軸イントロデューサ・カニューレをプローブハウジング36に連結するための別の実施形態を対象とする。
[0089]図7A図7B図8A、および図8Bは、同軸イントロデューサ・カニューレを生検装置10のプローブハウジング36に連結するための別の実施形態を対象とする。
【0070】
[0090]図8Aおよび図8Bを参照すると、この実施形態では、同軸イントロデューサ・カニューレ170は同軸カニューレ172およびハブ174を含む。同軸カニューレ172は、近位部分172-1および遠位端部172-2を有する細長い管、たとえばステンレス鋼の管などの金属管として形成することができる。ハブ174は、同軸カニューレ172の近位部分172-1に固定的に取り付けられる(たとえばオーバーモールドされる、接着連結されるなど)硬質プラスチックから作製される。
【0071】
[0091]同軸イントロデューサ・カニューレ170の同軸カニューレ172は、スタイレットカニューレ40およびカッタ・カニューレ42によって形成された生検針52(図1も参照)の上に、長手方向軸44に沿って同軸かつ摺動可能に受けられるように寸法設定される。同軸イントロデューサ・カニューレ170のハブ174は、生検装置10のプローブハウジング36の前方プレート36-2(図7Aおよび図7Bを参照)に解放可能に取り付けられるように構成される。
【0072】
[0092]図7Aおよび図7Bに示してあるように、この実施形態では、プローブハウジング36の前方プレート36-2は、生検装置10のプローブハウジング36の前方プレート36-2から遠位方向46-2に外方へ突出する1組のスロット付き突出部178-1、178-2として形成された受け具176を含む。スロット付き突出部178-1、178-2は、長手方向軸44から離れる方向に向いた、互いに反対の側に位置するそれぞれのスロット180-1、180-2を有する。
【0073】
[0093]図8Aおよび図8Bに示してあるように、この実施形態では、ハブ174はハブ
本体182、ラッチレバー184、およびラッチ186を含む。ラッチ186は生検装置10の生検プローブ組立体14の前方プレート36-2の受け具176に回転可能に係合するように構成される。ラッチレバー184は、ハブ本体182から長手方向軸44に対して半径方向に延在する細長いアームである。図8Bに示してあるように、ハブ本体182は側壁182-2を画定する円筒形の凹部182-1を有する。ラッチ186は、ハブ本体182の円筒形の凹部182-1の側壁182-2から長手方向軸44に向かって半径方向に内向きに延在する1組のタブ186-1、186-2の形をとる。
【0074】
[0094]操作者が同じ手で生検装置10を把持しながらラッチレバー184に操作者の親指または指を届かせ、操作者の親指または指によってラッチレバー184を回転操作することができるように、ラッチレバー184はプローブハウジング36の前方プレート36-2および駆動装置組立体12(図1を参照)の高さよりも長く、それにより、生検装置10の生検プローブ組立体14の前方プレート36-2に対する同軸イントロデューサ・カニューレ170の片手での回転を容易にし、同軸イントロデューサ・カニューレ170のラッチ186と生検装置10の生検プローブ組立体14の前方プレート36-2の受け具176とを場合によって係合または係合解除させることが可能になる。
【0075】
[0095]また、任意選択で、第1のロック要素188-1がプローブハウジング36の前方プレート36-2に設けられてもよく、第2のロック要素188-2が同軸イントロデューサ・カニューレ170のハブ174に設けられてもよく、これらは係合されると、長手方向軸44を中心とした、すなわち生検装置10に対する同軸イントロデューサ・カニューレ170の回転に抵抗する。より具体的には、第2のロック要素188-2はラッチレバー184に、またはラッチレバー184の中に位置決めすることができる。
【0076】
[0096](図1を参照しながら)図7A図7B図8A、および図8Bを参照すると、同軸イントロデューサ・カニューレ170が生検装置10に設置されている間、同軸イントロデューサ・カニューレ170の同軸カニューレ172は、スタイレットカニューレ40およびカッタ・カニューレ42によって形成された生検針52(図1を参照)の上に、長手方向軸44に沿って同軸かつ摺動可能に受けられる。同軸イントロデューサ・カニューレ170は、ラッチ186、たとえば同軸イントロデューサ・カニューレ170のハブ174の1組のタブ186-1、186-2が受け具176、たとえばプローブハウジング36の前方プレート36-2のスロット付き突出部178-1、178-2から回転して位置ずれした状態で、ハブ174がプローブハウジング36の前方プレート36-2に軸方向に着座するまで長手方向軸44に沿って軸方向に動かされる。ラッチレバー184は、ハブ本体182に対して近位に角度を付けられてもよく、それにより、ラッチレバー184は、前方プレート36-2に軸方向に着座する前に前方プレート36-2に係合し、ラッチレバー184は片持ちばねのように遠位方向46-2に偏向する。
【0077】
[0097]次いで、ハブ174のラッチレバー184は長手方向軸44を中心にラッチ位置へと回転され、ハブ174のラッチ186、たとえば1組のタブ186-1、186-2は、それぞれプローブハウジング36の前方プレート36-2の受け具176、たとえば1組のスロット付き突出部178-1、178-2の対向するスロット180-1、180-2に受けられて、同軸イントロデューサ・カニューレ170をプローブハウジング36に、したがって生検装置10に連結し、それにより、同軸イントロデューサ・カニューレ170が生検装置10に対して長手方向軸44に沿って軸方向に運動することを防止する。ラッチレバー184の回転運動は時計回りでも反時計回りでもよく、それによって両手利きの動作が可能になる。ここで、プローブハウジング36の前方プレート36-2の第1のロック要素188-1も同軸イントロデューサ・カニューレ170のハブ174のラッチレバー184の第2のロック要素188-2と係合して、長手方向軸44を中心とする同軸イントロデューサ・カニューレ170の回転に抵抗する。
【0078】
[0098]この実施形態では、プローブハウジング36の前方プレート36-2の第1のロック要素188-1と同軸イントロデューサ・カニューレ170のハブ174の第2のロック要素188-2とは、スロット/突出部機構などの相補的な係合要素であり、これらは係合されると、長手方向軸44を中心とする同軸イントロデューサ・カニューレ170の回転を不可能にはしないが、それに抵抗することになる。たとえば、第2のロック要素188-2はハブ174のラッチレバー184の近位表面に形成された開口、たとえば穴および/またはスロットでもよく、プローブハウジング36の前方プレート36-2の第1のロック要素188-1は、ラッチレバー184に形成された開口に対合する、前方プレート36-2上の遠位に向いた隆起した区域、たとえばピンおよび/またはヘッドランプでもよく、あるいはこの逆でも、あるいはこの両方でもよく、それにより、長手方向軸44を中心とする、すなわち生検装置10に対する同軸イントロデューサ・カニューレ170の回転に対する抵抗が与えられる。
【0079】
[0099]同軸イントロデューサ・カニューレ170を生検装置10から連結解除するために、ラッチレバー184は、同軸イントロデューサ・カニューレ170のハブ174のラッチ186、たとえば1組のタブ186-1、186-2を、プローブハウジング36の前方プレート36-2の受け具176、たとえば1組のスロット付き突出部178-1、178-2の対向するスロット180-1、180-2から係合解除するように、長手方向軸44を中心に回転される。ラッチレバー184の回転運動は時計回りでも反時計回りでもよく、それによって両手利きの動作が可能になる。ここで、同軸イントロデューサ・カニューレ170は、プローブハウジング36の前方プレート36-2から離れるように遠位方向46-2において長手方向軸44に沿って軸方向に自由に動いて、同軸イントロデューサ・カニューレ170を生検装置10の生検針52から取り外す。
【0080】
[00100]図9を参照すると、同軸イントロデューサ・カニューレ170が、受け具17
6、たとえばスロット付き突出部178-1、178-2を含むように、また任意選択で第1のロック要素188-1を含むように構成されたトロカール190などの、他のタイプの生検装置とともに使用され、またそれに連結されてもよいことが企図される。
【0081】
[00101]以下の項目も本発明に関する。
[00102]一形態では、本発明は、生検針、試料マニホールド、および試料容器を含む生
検装置、または別法として生検プローブ組立体に関する。試料マニホールドは生検針に結合される。試料マニホールドは受け口および挿入軸を有する。試料受け口は、内側側壁と、内側側壁から挿入軸に向かって内向きに突出するマウントピンとを有する。試料容器は受け口に挿入されるように構成される。試料容器は、試料容器が回転されたときに受け口のマウントピンに係合および追従するように寸法設定および位置決め(構築)されたマウントチャネルを含む。
【0082】
[00103]任意選択で、マウントチャネルは、試料容器の1回転未満の弓状に曲がった距
離を螺旋状に延びるように構成される。
[00104]任意選択で、マウントチャネルは開端部および閉端部を有する。開端部は試料
マニホールドのマウントピンを受けるように位置決めされて、試料容器が試料マニホールドの受け口に対して挿入軸を中心に回転する配向を提供する。
【0083】
[00105]生検装置は、受け口のマウントピンが試料容器のマウントチャネルの開端部に
受けられたとき、試料容器が回転すると、マウントピンが閉端部に向かってマウントチャネルの螺旋形状に追従し、それにより、挿入軸に沿ってマニホールドの受け口へと試料容器が引き込まれるように構成され得る。
【0084】
[00106]試料容器は、ヒンジによって接続されたキャップ部分とバスケット部分とを有
して、キャップ部分およびバスケット部分のうちの一方または両方がヒンジの周りを閉位置と開位置との間で枢動することを可能にすることができる。開位置により、試料容器の内容物へのアクセスが可能になる。
【0085】
[00107]生検装置は、試料容器が閉位置にあるとき、キャップ部分の部分側壁がバスケ
ット部分の部分側壁に重なってスナップフィットを形成するように構成され得る。
[00108]試料容器のキャップ部分は蓋部および部分側壁を含むことができる。蓋部はド
ーム状キャップおよび環状リムを含むことができる。環状リムはドーム状キャップと接続して環状リップを画定することができる。マウントチャネルは環状リムに形成され、環状リムの周りで螺旋状に延びることができる。
【0086】
[00109]マニホールドの受け口から試料容器を取り外す必要なしに試料容器の内容物の
目視検査を可能にするために、ドーム状キャップは透明または半透明でもよい。
[00110]ドーム状キャップは拡大要素を含んでもよい。
【0087】
[00111]封止材が環状リムの周りに配置されて、試料容器とマニホールドの受け口との
間に真空気密封止部を形成することができる。
[00112]バスケット部分は、凹型内側表面および複数の穴を有する床部を含むことがで
きる。生検装置は、複数の穴により、真空が試料容器を通って進んで、生検針から床部の凹型内側表面へと組織試料を送達することが可能になるように構成され得る。
【0088】
[00113]試料容器のキャップ部分とバスケット部分とは、ともにアパーチャおよび内側
試料チャンバを画定することができる。生検針は、アパーチャへと延在する近位端部分を有する真空カニューレを含んで、生検針から内側試料チャンバへと真空によって組織試料を送達することができる。
【0089】
[00114]試料容器のアパーチャは、試料容器が閉位置にあるときにキャップ部分の第1
の半円アパーチャがバスケット部分の第2の半円アパーチャに隣接して位置決めされることによって形成され得る。
【0090】
[00115]項目[00102]~[00114]に記載の特徴のいずれも、生検装置、または別法として
生検プローブ組立体と組み合わせることができる。
[00116]任意選択で、生検装置とともに使用するための同軸イントロデューサ・カニュ
ーレが提供され得る。生検装置は、受け具を有する前方プレートを有し、生検針が前方プレートから長手方向軸上に延在する。同軸イントロデューサ・カニューレは、同軸カニューレおよびハブを含む。同軸カニューレは、生検針の上に同軸かつ摺動可能に受けられるように寸法設定される。ハブは、同軸カニューレの近位部分に固定的に取り付けられる。ハブは、ハブ本体、ラッチレバー、およびラッチを有する。ラッチは、受け具に回転可能に係合するように構成される。ラッチレバーは、長手方向軸に対してハブ本体から半径方向に延在する。ラッチレバーに手を届かせ、生検装置の前方プレートに対してハブが回転するようにラッチレバーを回転操作することができるように、ラッチレバーは前方プレートの高さよりも長く、それにより、前方プレートに対する同軸イントロデューサ・カニューレの片手での回転を容易にし、同軸イントロデューサ・カニューレのラッチを前方プレートの受け具に係合または係合解除させることが可能になる。
【0091】
[00117]ラッチレバーの回転運動は時計回りでも反時計回りでもよく、それによって両
手利きの動作が可能になる。
[00118]ラッチレバーはハブ本体に対して近位に角度を付けられてもよく、それにより
、ラッチレバーは、ハブが前方プレートに軸方向に着座する前に前方プレートに係合し、
それにより、ラッチレバーは遠位方向に偏向する。
【0092】
[00119]第1のロック要素が前方プレートに存在してもよく、第2のロック要素がハブ
に存在してもよく、これらは係合されると、長手方向軸を中心とする同軸イントロデューサ・カニューレの回転を不可能にはしないが、それに抵抗することになる。
【0093】
[00120]第2のロック要素は、ラッチレバー上に、またはラッチレバーの中に位置決め
することができる。
[00121]第1のロック要素および第2のロック要素により、穴/突出部機構または磁気
機構が形成され得る。
【0094】
[00122]受け具は、前方プレートから遠位方向に外方へ突出する1組のスロット付き突
出部でもよい。スロット付き突出部は、長手方向軸から離れる方向に向いた、互いに反対の側に位置するそれぞれのスロットを有することができる。ハブ本体は、側壁を画定する円筒形の凹部を有することができ、ラッチは、ハブ本体の円筒形の凹部の側壁から長手方向軸に向かって半径方向に内向きに延在する1組のタブの形をとる。
【0095】
[00123]本明細書において、「概して」、および他の程度についての語は、そのように
修飾された特性からの許容可能な変動を示すことを意図された、相対的な修飾語である。これは、修飾する絶対的な値または特性に限定されることを意図されたものではなく、むしろ、その反対のものよりも多くの物理的特性または機能的特性を有し、かつこうした物理的特性または機能的特性に近づき、またはそれを近似することを意図されたものである。
【0096】
[00124]少なくとも1つの実施形態に関して本発明を説明してきたが、本発明は、本開
示の趣旨および範囲の中でさらに変更されてもよい。したがって、本出願は、その一般的原理を使用する本発明のいかなる変形形態、使用法、または適応もカバーするものである。さらに、本出願は、本発明が関係し、添付の特許請求の範囲に記載の限定に含まれる、当技術分野における知られているかまたは慣例的な実施の範囲内にあるとき、本開示からのこうした逸脱をカバーすることを意図されている。
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図5
図6A
図6B
図6C
図7A
図7B
図8A
図8B
図9