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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-28
(45)【発行日】2024-07-08
(54)【発明の名称】バイブレーションルアー
(51)【国際特許分類】
   A01K 85/16 20060101AFI20240701BHJP
【FI】
A01K85/16
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020129448
(22)【出願日】2020-07-30
(65)【公開番号】P2021023288
(43)【公開日】2021-02-22
【審査請求日】2023-04-13
(31)【優先権主張番号】P 2019143526
(32)【優先日】2019-08-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】324005536
【氏名又は名称】藤澤 周郷
(74)【代理人】
【識別番号】100102048
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 光司
(74)【代理人】
【識別番号】100146503
【弁理士】
【氏名又は名称】高尾 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】藤澤 周郷
【審査官】田辺 義拓
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-113923(JP,A)
【文献】特開2007-330183(JP,A)
【文献】特開2018-143224(JP,A)
【文献】特開2002-330673(JP,A)
【文献】特開2005-021011(JP,A)
【文献】特開2010-088354(JP,A)
【文献】登録実用新案第3185941(JP,U)
【文献】特開2011-004624(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2002/0083636(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01K 85/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
頭部が着脱不能に形成された魚形状を模したボディの背部にラインを接続する接続部材を係止させる係止部材を有するバイブレーションルアーであって、
前記背部において開口する部分は、前記ボディの左右方向に横断する溝部のみであり、
前記ボディの左右方向に沿う前記溝部の横幅は、前記接続部材の横幅よりも大であり、
前記係止部材は、前記ボディの前後方向に沿って前記ボディに埋設され且つ一部を前記溝部の開口部で露出させたリング状のアイであり、
前記開口部で露出した前記リング状のアイの露出部分のリング内側面を前記溝部の横縁よりも前記ボディの中心側に位置させると共に、前記ボディの前後方向に沿う前記溝部の縦幅を前記接続部材が嵌入可能な幅に形成してあるバイブレーションルアー。
【請求項2】
前記溝部は、1カ所のみである請求項1記載のバイブレーションルアー。
【請求項3】
前記溝部は、前記ボディの前方に位置する請求項2記載のバイブレーションルアー。
【請求項4】
前記ボディの腹部には、前記溝部よりも前記頭部側にフックを係止させるフック係止部が設けられてあり、前記フック係止部と前記頭部の前端部との間にわたって前記ボディから外方へ向けて突出するキールが設けられている請求項1~3のいずれかに記載のバイブレーションルアー。
【請求項5】
前記キールは、前記ボディに接するキールの基端部からキールの先端までの部材高さが前記前端部に向かって漸次短くなるよう形成された前方部と、この前方部から前記フック係止部に向かって前記部材高さが同一に形成された本体部とよりなる請求項4記載のバイブレーションルアー。
【請求項6】
前記キールは、その部材厚さが前記基端部から前記先端に向かって漸次薄くなるように形成され、前記前方部は、前方に向かって漸次薄く形成されている請求項4又は5記載のバイブレーションルアー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バイブレーションルアーに関する。さらに詳しくは、頭部が着脱不能に形成された魚形状を模したボディの背部にラインを接続する接続部材を係止させる係止部材を有するバイブレーションルアーに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、上述の如きルアーは、所謂バイブレーションルアーと呼ばれ、例えば特許文献1の図4に開示されている。このルアーでは、背部にリング状のアイがその全体が露出した状態で取り付けられてある。そのため、スプリットリングやスナップ等が前後左右に広範囲にわたって自在に傾斜や移動ができ、ルアーの動き(振り幅)が大きくなり、テーリング(通称エビる)が多発していた。
【0003】
そこで、特許文献1に記載のルアーは、背部に設けた凹部にリング状のアイをボディの左右方向に設けている。これにより、アイの開口(軸方向)はボディの前後方向に沿う。しかし、アイをボディの左右方向に設けるため、背部が幅広となって水の抵抗が増し、ジャークに対するアクションが不十分となる場合があった。また、ルアーが左右方向に細かく動く(振られる)バイブレーションの幅が大きくなっていた。
【0004】
また、特許文献2に記載のルアーは、スプリットリングやスナップ等を係止させる貫通孔を設けた金属製のフレームが、その貫通孔の周辺部分がルアーの背部で露出するように、ルアー本体に埋設してある。しかし、このルアーにおいても、上記ルアーと同様にラインの前後左右への動きが制限されないため、ルアーの動きが大きくなり、テーリングすることが多かった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2007-330183号公報
【文献】特開2002-176883号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
かかる従来の実情に鑑みて、本発明は、テーリングを抑制すると共により振り幅の細かいバイブレーションの発生が可能なバイブレーションルアーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明に係るバイブレーションルアーの特徴は、頭部が着脱不能に形成された魚形状を模したボディの背部にラインを接続する接続部材を係止させる係止部材を有する構成において、前記背部において開口する部分は、前記ボディの左右方向に横断する溝部のみであり、前記ボディの左右方向に沿う前記溝部の横幅は、前記接続部材の横幅よりも大であり、前記係止部材は、前記ボディの前後方向に沿って前記ボディに埋設され且つ一部を前記溝部の開口部で露出させたリング状のアイであり、前記開口部で露出した前記リング状のアイの露出部分のリング内側面を前記溝部の横縁よりも前記ボディの中心側に位置させると共に、前記ボディの前後方向に沿う前記溝部の縦幅を前記接続部材が嵌入可能な幅に形成してあることにある。
【0008】
上記構成によれば、背部において開口する部分は、ボディの左右方向に横断する溝部のみであるので、係止部材に係止させた接続部材が左右方向に傾斜又は移動したとしても、ボディに接触して傾斜等が制限されることはない。そして、ボディの左右方向に沿う溝部の横幅は、接続部材の横幅よりも大であり、係止部材はボディの前後方向に沿ってボディに埋設され且つ一部を溝部の開口部で露出させたリング状のアイであり、開口部で露出したリング状のアイの露出部分のリング内側面を溝部の横縁よりもボディの中心側に位置させると共に、ボディの前後方向に沿う溝部の縦幅を接続部材が嵌入可能な幅に形成している。そのため、接続部材がボディの前後方向に傾斜等すると、溝部の開口の縁に接続部材が接触し、ボディの前後方向への傾斜等は停止させられる。
このように、接続部材の前後方向への傾斜等の動きが溝部によって制限されて、左右方向への傾斜等の動きに限定(集中)されるので、テーリングやエビリが抑制され、より細かいバイブレーションの発生が可能となる。また、ボディの左右方向へ動きやすくなるので、水の抵抗によりスライドしダートさせることが容易となる。さらに、ボディの前後方向に沿う溝部の縦幅は、接続部材が嵌入可能な幅に形成されている。これにより、接続部材の前後方向への動きがさらに制限されるので、左右方向への動きが集中して発生し、テーリングやエビリをさらに抑制でき、より細かいバイブレーションを発生させることができる。
【0010】
前記溝部は、1カ所のみであることが望ましい。溝部を1カ所のみとすることでボディが受ける水の抵抗(水圧)が安定し、バイブレーションの発生も安定する。
【0011】
上記いずれかに記載の構成において、前記溝部は、前記ボディの前方に位置するとよい。これにより、テーリングの発生をさらに抑制する。
【0012】
上記いずれかに記載の構成において、前記ボディの腹部には、前記溝部よりも前記頭部側にフックを係止させるフック係止部が設けられてあり、前記フック係止部と前記頭部の前端部との間にわたって前記ボディから外方へ向けて突出するキールが設けられているとよい。係る場合、前記キールは、前記ボディに接するキールの基端部からキールの先端までの部材高さが前記前端部に向かって漸次短くなるよう形成された前方部と、この前方部から前記フック係止部に向かって前記部材高さが同一に形成された本体部とよりなる。さらに、前記キールは、その部材厚さが前記基端部から前記先端に向かって漸次薄くなるように形成され、前記前方部は、前方に向かって漸次薄く形成されているとよい。溝部、フック係止部及びキールの位置関係及びキールの形状によって、ルアーの水中での姿勢(スイミング姿勢)が向上し、リトリーブも容易となる。
【発明の効果】
【0013】
上記本発明に係るバイブレーションルアーの特徴によれば、テーリングを抑制すると共により振り幅の細かいバイブレーションの発生が可能となった。

【0014】
本発明の他の目的、構成及び効果については、以下の発明の実施の形態の項から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の第一実施形態に係るルアーの側面図である。
図2】ボディの平面図である。
図3】溝部近傍の拡大側面図である。
図4】溝部近傍の拡大平面図である。
図5】本発明の第一実施形態に係るルアーにおける接続部材の挙動を説明する模式図であり、(a)は部分拡大側面図、(b)は部分拡大平面図、(c)は(b)のA-A線端面図である。
図6】従来例のルアーにおける接続部材の挙動を説明する模式図であり、(a)は部分拡大側面図、(b)は(b)のB-B線端面図である。
図7】他の従来例のルアーにおける接続部材の挙動を説明する模式図であり、(a)は部分拡大側面図、(b)は部分拡大平面図、(c)は(b)のC-C線端面図である。
図8】本発明の第二実施形態に係るルアーの側面図である。
図9】第二実施形態に係るルアーの拡大正面図である。
図10】本発明の他の実施形態に係る図3相当図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
次に、図1~7を参照しながら、本発明の第一実施形態をさらに詳しく説明する。
本発明の第一実施形態に係るルアー1は、図1~4に示すように、魚形状を模したボディ2の背部2bにライン5を接続する接続部材4を係止させる係止部材3を有する。ボディ2の腹部2c及び尾部2dには、フロントフック7a及びリアフック7bをそれぞれ係止するフロントフックアイ6a及びリアフックアイ6bが設けられている。フロントフックアイ6aは、図1に示すように、例えば、後述する溝部20よりもボディ2の前側(顔側)に位置する。なお、図示省略するが、本例では、ボディ2内部に錘が設けられている。また、接続部材4としては、同図に示すスナップに限らず、スプリットリング等の他の接続具であってもよい。
【0017】
また、ボディ2は例えばプラスチック製であり、その背部2bは薄く形成している。背部2bを薄く(細く)形成することで、ラインを強く早くジャークしたとしても、水の抵抗(水圧)が軽減されて水切りされるので、水の抵抗感なくジャークすることが可能となる。
【0018】
図1~4に示すように、ボディ2の背部2bには、ボディ2の左右方向Xに横断し且つ背部2b側で開口する溝部20が設けられている。本実施形態において、溝部20は、ボディ2の前後方向Yの中央部よりも前方の頭部2a側に1カ所にのみ設けられている。溝部20は、ボディ2を左右方向Xに横断(貫通)して形成してあるので、このような溝部20を複数箇所に設けると、ボディ2が受ける水の抵抗(水圧)が乱れやすく不安定となる。溝部20を1カ所とすることで、ボディ2が受ける水の抵抗(水圧)が安定し、バイブレーションの発生も安定する。また、溝部20を頭部2a側に設けることで、ライン5がリアフック7bに引っかかるテーリングの発生をさらに抑制する。
【0019】
この溝部20は、図3に示すように、側面視略U字状を呈し、開口部21よりも溝部20の内側(ボディ2の中心側)で且つボディ2の前後方向Yに沿って係止部材3が設けられている。すわなち、ラインアイ30のリング本体31の中心軸AX(開口方向)は、前後方向Yに直交する左右方向Xに沿う。ボディ2の前後方向Yに沿う溝部20の縦幅W2は、接続部材4としてのスナップが嵌入可能な幅に形成されている。これにより、接続部材4の左右方向Xへの移動や傾斜が溝部20によって制限されることなく、前後方向Yへの移動や傾斜が制限される。
【0020】
この溝部20において、ボディ2の左右方向Xに沿う溝部20の横幅W1は、スナップ4の横幅W3よりも大である。また、ボディ2の前後方向Yに沿う溝部20の縦幅W2は、スナップ4の厚みよりも大きく、スナップ4が嵌入可能な幅に形成されている。
【0021】
本実施形態において、係止部材3としてのリング状のラインアイ30が用いられている。ラインアイ30は、ボディ2にリング本体31の多くの部分が埋設され(埋設部33)、背側の一部が溝部20の開口部21で露出している(露出部32)。
【0022】
ここで、図5~7を参照しながら、溝部20におけるスナップ4の挙動について説明する。
まず、従来の一般的なバイブレーションルアー100では、図6に示すように、ボディ102の背部102bに係止部材103のラインアイ130がその大部分が露出した状態で設けられている。係る場合、スナップ4の前後方向Yへの傾斜は、同図(a)に示すように、スナップ4が背部102bに接触しない限り可能であるので、前後方向Yへの縦可動範囲Rv’は大きい。
【0023】
このルアー100のスナップ4の左右方向Xへの傾斜は、図6(b)に示すように、スナップ4がラインアイ130の孔131及びボディ102に接触しない限り可能であるので、左右方向Xへの横可動範囲Rh’も大きい。この従来例では、縦可動範囲Rv’及び横可動範囲Rh’の双方が大きい。
【0024】
また、図7に示す如き他の従来例のルアー200は、スナップ4を係止させる貫通孔203を設けた金属フレーム201が、その貫通孔203の周辺部分が背部202bで露出するようにボディ202に埋設させている。係る場合、スナップ4の前後方向Yへの傾斜は、同図(a)(b)に示すように、スナップ4が金属フレーム201又は背部202bに接触しない限り可能である。ここで、フレーム201の幅W1’はスナップ4の幅W3よりも小さいので、スナップ4の上部と接触するまで傾斜可能となる。そのため、このルアー200においても、前後方向Yへの縦可動範囲Rv’’は大きい。
【0025】
このルアー200のスナップ4の左右方向Xへの傾斜は、図7(c)に示すように、スナップ4が貫通孔230及びボディ102に接触しない限り可能であるので、左右方向Xへの横可動範囲Rh’’も大きい。よって、これら従来例のルアー100,200のいずれにおいても、特に前後方向Yへの傾斜(移動)の自由度が高く、バイブレーションの振れ幅が大きくなり、テーリングが起こりやすくなる。
【0026】
一方、本発明に係るルアー1は、図5(a)に示すように、スナップ4が前後方向Yへ傾斜すると、先端4aが溝側面23に接触(係止)すると共に開口21の横縁21aに接触し、傾斜が停止させられる。これは、同図(b)に示すように、溝部20の横幅W1がスナップ4の幅W3よりも大きい(広い)ために、スナップ4は前後方向Yへ傾斜すると、すぐに開口部21に接触するためである。よって、前後方向Yへの縦可動範囲Rvは、従来例の縦可動範囲Rv’,Rv’’よりも大幅に小さく(狭く)なる。
【0027】
また、ルアー1のスナップ4の左右方向Xへの傾斜は、図5(c)に示すように、従来例と同様にスナップ4がボディ2に接触しない限り可能である。これは、溝部20が、ボディ2の左右方向Xに横断し且つ背部2b側で開口しているので、スナップ4が左右方向Xへ傾斜しても、スナップ4が溝部20に接触しないためである。よって、左右方向Xへの横可動範囲Rhは、従来例の横可動範囲Rh’,Rh’’と同等に大きい。
【0028】
このように、本発明のルアー1では、スナップ4の前後方向Yへの傾斜が制限される一方、左右方向Xへの傾斜は制限されない。よって、テーリングやエビリが抑制され、より細かいバイブレーションの発生が可能となる。さらに、ボディ2の左右方向Xに移動又は傾斜しやすくなるので、水の抵抗によりスライドしダートさせることが容易となる。
【0029】
次に、図8,9を参照しながら、本発明の第二実施形態について説明する。
なお、以下の実施形態において、上記実施形態と同様の部材等には同一の符号を附してある。
第二実施形態に係るルアー1Bは、図8に示すように、上記第一実施形態と同様に、フック係止部としてのフロントフックアイ6aが溝部20よりもボディ2の腹部2cの前側に設けられている。そして、フロントフックアイ6aとボディ2の前端部2xとの間(頭部2aの下側である下顎部)には、ボディ2から下方(外方)へ向けて突出する突出部材としてのキール8が設けられてあり、この点で上記第一実施形態と異なる。
【0030】
このキール8は、図8に示すように、頭部2aの前端部2x側に位置する前方部81と、この前方部81より後方に位置する本体部82とよりなる。前方部81は、ボディ2の頭部2aに接するキール8の基端部83からキール8の先端84までの部材高さH(ボディ2の下縁部からからキール8の下方先端までの距離)がボディ2の前端部2xに向かって漸次短くなるよう形成されている。一方、本体部82は、前方部81からフロントフックアイ6aに向かって部材高さHが略同一に形成されている。
【0031】
さらに、このキール8は、図9に示すように、部材厚さW5が基端部83から先端84に向かって漸次薄くなるようにボディ2の前後方向Yに沿って形成されている。さらに、前方部81は、前方に向かって漸次薄く形成されており、その前端81xは例えば鋭角で且つ尖っている。このような溝部20、フロントフックアイ6a及びキール8の位置関係及びキール8の形状によって、振り幅の細かいバイブレーションの発生を阻害することなく、ルアー1Bの水中での姿勢(スイミング姿勢)が向上し、リトリーブも容易となる。
【0032】
最後に、本発明の他の実施形態の可能性について言及する。なお、上述の実施形態と同様の部材には同一の符号を附してある。
上記各実施形態において、係止部材3としてリング状のラインアイ30の一部をボディ2の埋め込み(内蔵)、溝部20内で露出させたが、これに限られるものではない。例えば、リング状のラインアイ30に代えて、図10に示すように、棒状体39を埋め込んで、係止部材3としてもよい。
【0033】
上記各実施形態において、ボディ2をプラスティック製としたが、これに限定されるものではない。
【0034】
上記第二実施形態において、突出部材としてのキール8を溝部20と共に用いたが、キール8のみを独立して実施することも可能である。係る場合においても、突出部材8は、ボディ2の腹部2cの前側に設けたフック係止部としてのフロントフックアイ6aの前方で且つボディ2の頭部2aの下部(下顎部)に設けるとよい。なお、突出部材8の形状は、ルアー1の水中での姿勢(スイミング姿勢)が向上する態様であれば、上記第二実施形態の形状に限られるものではない。
【符号の説明】
【0035】
1,1B:ルアー、2:ボディ、2a:頭部、2b:背部、2c:腹部、2d:尾部、2x:前端部、3:係止部材(ラインアイ)、4:接続部材(スナップ)、5:ライン、6:フックアイ、6a:フック係止部(フロントフックアイ)、6b:リアフックアイ、7a:フロントフック、7b:リアフック、8:突出部材(キール)、20:溝部、21:開口部、21a:横縁、21b:縦縁、22:溝底面、23:溝側面、30:ラインアイ、31:リング本体、32:露出部、32a:リング内側、32b:リング外側、33:埋没部、39:棒状体、81:前方部、81x:前端、82:本体部、82x:下端、83:基端部、84:先端、AX:中心軸、H:部材高さ、Rv:縦可動範囲、Rh:横可動範囲、X:左右方向(肉厚方向)、Y:前後方向(長手方向)、W1:横幅、W2:縦幅、W3:スナップ横幅、W5:部材厚さ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10