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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-28
(45)【発行日】2024-07-08
(54)【発明の名称】ロック付摘みオープナー
(51)【国際特許分類】
   E05B 19/20 20060101AFI20240701BHJP
【FI】
E05B19/20
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020194408
(22)【出願日】2020-11-24
(65)【公開番号】P2022083133
(43)【公開日】2022-06-03
【審査請求日】2023-11-22
(73)【特許権者】
【識別番号】510194345
【氏名又は名称】小松 朗
(72)【発明者】
【氏名】小松 朗
【審査官】砂川 充
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-236355(JP,A)
【文献】特開2017-115295(JP,A)
【文献】特開2003-328611(JP,A)
【文献】登録実用新案第3160174(JP,U)
【文献】米国特許第6640667(US,B1)
【文献】米国特許第5540121(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E05B 1/00-85/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
角部が湾曲した略コ字形状のフレーム部と、このフレーム部の内部を挿通する可撓性を有する線条材と、この線条材の基端側に設けられた操作部と、この線条材及びフレーム部の先端に設けられたサムターン挟持部とから成り、前記フレーム部は基端側フレーム部と中央フレーム部と先端側フレーム部とから成り、前記基端側フレーム部は前記先端側フレーム部よりも長さが長く、前記操作部を線条材を中心として回動すると、先端部のサムターン挟持部も線条材を中心として回動するロック付き摘みオープナーにおいて、
前記基端側フレーム部と前記中央フレーム部との間に下方にU字形状に湾曲するU字形状フレーム部を設け、
これにより、前記フレーム部の先端の前記サムターン挟持部を扉のドアーポストの入口部から扉内側に挿入して、このサムターン挟持部によって錠部のサムターンの両側に設けられたプッシュボタンを押下しつつ挟持することができることを特徴とするロック付摘みオープナー。
【請求項2】
前記中央フレーム部の長手方向長さが伸縮自在に形成され、且つ、周方向には回動しない構造とされ、前記基端側フレーム部の基端部と先端側フレーム部の先端部が同一方向の位置関係となることを特徴とする請求項1に記載のロック付摘みオープナー。
【請求項3】
前記U字形状フレーム部において、そのU字形状の横方向間隔及び縦方向長さを変更可能としたことを特徴とする請求項1又は2に記載のロック付き摘みオープナー。
【請求項4】
前記U字形状フレーム部の下方湾曲部をフレキシブルな管状体から形成し、このU字形状フレーム部をガイドするガイド枠を設け、このガイド枠が左右対称の一対の略L字形状の枠部材から形成し、
これらの一方の枠部材の縦枠を前記U字形状フレーム部の一方の上方縦フレームと、及び、前記他方の枠部材の縦枠を前記U字形状フレーム部の他方の上方縦フレームとその長手方向に摺動自在とし、また、前記一対の略L字形状の枠部材の横枠同士はその長手方向に摺動自在としてその長手方向長さを変更することができ、
これにより前記U字形状フレーム部の横方向間隔及び縦方向長さを変更することができることを特徴とする請求項3に記載のロック付き摘みオープナー。
【請求項5】
前記先端側フレーム部の基端部が前記中央フレーム部の先端部で回動自在に接続され、
これら先端側フレーム部と中央フレーム部との接続部分の近傍では、内部を挿通する線条材がこれら先端側フレーム部と中央フレーム部の内部から外部に現出することができ、
これにより、前記先端側フレーム部が略直角に折曲して前記フレーム部が略コ字形状に形成されることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載のロック付き摘みオープナー。
【請求項6】
前記サムターン挟持部が2枚のバネ板から成り、これら2枚のバネ板の隙間部の両側に弾力性を有する複数本の針金状ガイド部材を設けたことを特徴とする請求項1乃至5に記載のロック付摘みオープナー。
【請求項7】
前記サムターン挟持部をフレーム部の先端部に着脱自在に設けたことを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載のロック付摘みオープナー。
【請求項8】
前記基端側フレーム部の基端部側に、フレーム部を保持するためのグリップ部を着脱自在に設けたことを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載のロック付摘みオープナー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、扉のシリンダー錠等の室内側に配備されているサムターン等のロック付摘みを回転させて解錠するための器具であるロック付摘みオープナーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
マンション等の扉の錠として、現在、ピッキング被害を防止するためにシリンダー錠が使用されている。
シリンダー錠の室内側には、室内側から当該錠を開閉できるようにサムターンが設けられている。
このサムターンは、親指と人差し指等で挟持して回転させることにより、錠を解錠できるようになっている。
【0003】
ところで、居住者が外出した後に、上記シリンダー錠を解錠するための鍵を何処かに忘れた場合、或いはその鍵を紛失した場合、更には盗難に遭遇した場合など、自宅に戻って自室の錠を開けることができない、という場合が生じる。
その際には、専門錠前業者に依頼して当該シリンダー錠を解錠してもらうこととなる。
シリンダー錠の場合には、その鍵穴から解錠することが非常に難しいために、現行では、扉の覗き穴となっているドアスコープから器具を挿入して、扉の室内側に設けられているサムターンを回転させて解錠する方法が採用されている。
【0004】
下記特許文献に記載の発明は、本願発明者等が創案した「ロック付摘みオープナー」であって、扉の覗き穴から器具を室内側に挿入してサムターンを回転させ、開錠するものであった。
その課題としては、ロック手段となるプッシュボタンが設けられたサムターンを適切に解錠させること等々であった。
【0005】
このロック付摘みオープナーは、略コ字形状のフレーム部と、フレーム部の内部を挿通する線条材と、線条材の基端側に設けられた操作部と、線条材及びフレーム部の先端に設けられたサムターン挟持部とから構成される。
フレーム部の中央部分がその長手方向に伸縮自在である。
サムターン挟持部は2枚のバネ板から形成される。
操作部を回動すると、サムターン挟持部も上記線条材を中心として回動する。
先端のサムターン挟持部を扉のドアスコープの穴部から扉内側に挿入して、このサムターン挟持部によってサムターンの両側に設けられたプッシュボタンを押圧しつつ挟持することができる。
サムターン挟持部は着脱自在に形成され、基端側フレーム部の基端部側にグリップ部を着脱自在に設けたものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2010-236355号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記従来のロック付摘みオープナーは、その先端部を扉に設けられている覗き穴から挿入するものであった。
しかしながら、現在、マンション等の扉には、防犯上の問題からこの覗き穴が無いタイプのものが普及している。
このような覗き穴の無いタイプの扉の場合には、上記従来例に係るオープナーでは開錠することが出来ない。
【0008】
そこで、本発明においては、扉に設けられているドアーポストに着目し、このドアーポストから扉内側にオープナーを挿入できるようにして錠部のサムターンを回動させることが出来るタイプのオープナーを提案することがその第一の課題となる。
【0009】
当然のこととして、このドアーポストの内側に設けられているポストの開閉蓋部は、上記オープナーを挿入する前に開放させておくのであり、その開放のための道具は既に存在しているために本発明に係るオープナーを利用することに支障はない。
【0010】
更に、本発明においては、その他諸々の問題点、例えば、扉に設けられているドアーポストのサイズに適切に適合するようにすること、即ち、そのフレーム部の各部のサイズを変更することができるようにすることもその課題となる。
その他、この種のオープナーに求められる各種の機能を付加すること、或いは、その使い勝手をより良くすることも本発明の課題となる。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、本発明の第1のものは、角部が湾曲した略コ字形状のフレーム部と、このフレーム部の内部を挿通する可撓性を有する線条材と、この線条材の基端側に設けられた操作部と、この線条材及びフレーム部の先端に設けられたサムターン挟持部とから成り、前記フレーム部は基端側フレーム部と中央フレーム部と先端側フレーム部とから成り、前記基端側フレーム部は前記先端側フレーム部よりも長さが長く、前記操作部を線条材を中心として回動すると、先端部のサムターン挟持部も線条材を中心として回動するロック付き摘みオープナーにおいて、前記基端側フレーム部と前記中央フレーム部との間に下方にU字形状に湾曲するU字形状フレーム部を設け、これにより、前記フレーム部の先端の前記サムターン挟持部を扉のドアーポストの入口部から扉内側に挿入して、このサムターン挟持部によって錠部のサムターンの両側に設けられたプッシュボタンを押下しつつ挟持することができることを特徴とするロック付摘みオープナーである。
【0012】
本発明の第2のものは、上記第1の発明において、前記中央フレーム部の長手方向長さが伸縮自在に形成され、且つ、周方向には回動しない構造とされ、前記基端側フレーム部の基端部と先端側フレーム部の先端部が同一方向の位置関係となることを特徴とするロック付摘みオープナーである。
【0013】
本発明の第3のものは、上記第1又は第2の発明において、前記U字形状フレーム部において、そのU字形状の横方向間隔及び縦方向長さを変更可能としたことを特徴とするロック付き摘みオープナーである。
【0014】
本発明の第4のものは、上記第3の発明において、前記U字形状フレーム部の下方湾曲部をフレキシブルな管状体から形成し、このU字形状フレーム部をガイドするガイド枠を設け、このガイド枠が左右対称の一対の略L字形状の枠部材から形成し、これらの一方の枠部材の縦枠を前記U字形状フレーム部の一方の上方縦フレームと、及び、前記他方の枠部材の縦枠を前記U字形状フレーム部の他方の上方縦フレームとその長手方向に摺動自在とし、また、前記一対の略L字形状の枠部材の横枠同士はその長手方向に摺動自在としてその長手方向長さを変更することができ、これにより前記U字形状フレーム部の横方向間隔及び縦方向長さを変更することができることを特徴とするロック付き摘みオープナーである。
【0015】
本発明の第5のものは、上記第1乃至第4のそれぞれの発明において、前記先端側フレーム部の基端部が前記中央フレーム部の先端部で回動自在に接続され、
これら先端側フレーム部と中央フレーム部との接続部分の近傍では、内部を挿通する線条材がこれら先端側フレーム部と中央フレーム部の内部から外部に現出することができ、
これにより、前記先端側フレーム部が略直角に折曲して前記フレーム部が略コ字形状に形成されることを特徴とするロック付き摘みオープナーである。
【0016】
本発明の第6のものは、上記それぞれの発明において、前記サムターン挟持部が2枚のバネ板から成り、これら2枚のバネ板の隙間部の両側に弾力性を有する複数本の針金状ガイド部材を設けたことを特徴とするロック付摘みオープナーである。
【0017】
本発明の第7のものは、上記それぞれの発明において、前記サムターン挟持部をフレーム部の先端部に着脱自在に設けたことを特徴とするロック付摘みオープナーである。
【0018】
本発明の第8のものは、上記それぞれの発明において、前記基端側フレーム部の基端部側に、フレーム部を保持するためのグリップ部を着脱自在に設けたことを特徴とするロック付摘みオープナーである。
【発明の効果】
【0019】
本発明の第1のものにおいては、角部が湾曲した略コ字形状のフレーム部と、このフレーム部の内部を挿通する可撓性を有する線条材と、この線条材の基端側に設けられた操作部と、この線条材及びフレーム部の先端に設けられたサムターン挟持部とから成り、前記フレーム部は基端側フレーム部と中央フレーム部と先端側フレーム部とから成り、前記基端側フレーム部は前記先端側フレーム部よりも長さが長く、前記操作部を線条材を中心として回動すると、先端部のサムターン挟持部も線条材を中心として回動するロック付き摘みオープナーにおいて、前記基端側フレーム部と前記中央フレーム部との間に下方にU字形状に湾曲するU字形状フレーム部を設けているために、前記フレーム部の先端の前記サムターン挟持部を扉のドアーポストの入口部から扉内側に挿入して、このサムターン挟持部によって錠部のサムターンの両側に設けられたプッシュボタンを押下しつつ挟持することができ、このサムターンを回動して扉の内側から扉の錠前を開錠することができる。
即ち、上記フレーム部のU字形状フレーム部を丁度ドアーポストの内部からその開放された開閉蓋部の開放部分を適切に挿通させることができ、これに続く中央フレーム部が上方へと連続し、そして、先端側に折曲する先端フレーム部の先端のサムターン挟持部を錠前のサムターンに挟持させ、回動させ、開錠することができることとなるのである。
尚、本発明においては、サムターンにロック手段となるプッシュボタンが設けられていない形式の摘みであっても当然解錠することができる。
【0020】
上記構成からなる本発明においては、その解錠手順は、以下の通りとなる。
先ず、扉のドアーポストの入口部から工具を用いて予めドアーポストの開閉蓋部を開放しておく。
上記ドアーポストの入口部に、本発明に係るオープナーをその先端から室内に挿入する。
ドアーポストの開閉蓋部は開放されているために、このドアーポスト内から開閉蓋部の解放された開放部分を挿通するように、即ち、上記先端のサムターン挟持部から先端側フレーム部、中央フレーム部、そしてU字形状フレーム部を順次挿通させて行くのである。
この際に、上記U字形状フレーム部の形状により、本発明に係るオープナーはドアーポストの入口部から開閉蓋部の開放部分の構造に適切に合致して挿通されるのである。
基端側フレーム部及び操作部を把持して、オープナー先端部に位置するサムターン挟持部を扉のサムターンの位置に適合させる。
オープナー全体を扉の手前側(表側)方向に引き寄せるようにして、先端のサムターン挟持部によってサムターンを挟持する。
この際、サムターンにロック手段としてのプッシュボタンが備わったものであっても、これらプッシュボタンを内部側に押し込んでロックが解除される。
その後、基端部の操作部を回動させることにより、先端のサムターン挟持部も、両者を接続している線条材を介して回動され、サムターンが回転される。
これによりサムターンは解錠されるのである。
【0021】
本発明の第2のものにおいては、フレーム部をより具体化したものであって、即ち、前記中央フレーム部の長手方向長さが伸縮自在に形成され、且つ、周方向には回動しない構造とされ、前記基端側フレーム部の基端部と先端側フレーム部の先端部が同一方向の位置関係となること特定した。
これにより、ドアーポストの入口部から錠前部の位置までの距離が異なるタイプの扉にも簡単に対応することができ、且つ、前記中央フレーム部の長さを変更させても、基端側フレーム部と先端側フレーム部のそれぞれの端部が同一方向を向くようになり、先端部に位置するサムターン挟持部の向きが、基端側フレーム部の基端部の方向と一致するために、サムターン挟持部をサムターンに挟持させる際に、便利なものとなる。
【0022】
本発明の第3のものにおいては、前記U字形状フレーム部において、そのU字形状の横方向間隔及び縦方向長さを変更可能としたものであり、扉に設けられているドアーポストの大きさに適宜適応できるようにしたものである。
【0023】
本発明の第4のものにおいては、上記第3の発明におけるU字形状フレーム部の横方向間隔及び縦方向長さを変更できるようにするための具体的構成を限定したものである。
即ち、前記U字形状フレーム部の下方湾曲部をフレキシブルな管状体から形成し、このU字形状フレーム部をガイドするガイド枠を設け、このガイド枠が左右対称の一対の略L字形状の枠部材から形成し、これらの一方の枠部材の縦枠を前記U字形状フレーム部の一方の上方縦フレームと、及び、前記他方の枠部材の縦枠を前記U字形状フレーム部の他方の上方縦フレームとその長手方向に摺動自在とし、また、前記一対の略L字形状の枠部材の横枠同士はその長手方向に摺動自在としてその長手方向長さを変更することができ、これにより前記U字形状フレーム部の横方向間隔及び縦方向長さを変更することができるようにしたものである。
【0024】
本発明の第5のものにおいては、前記先端側フレーム部の基端部が前記中央フレーム部の先端部で回動自在に接続され、前記先端側フレーム部が略直角に折曲して前記フレーム部が略コ字形状に形成されることを特定したものであり、先端フレーム部を扉の内側に挿入した後に、この先端フレーム部を略直角に折曲することができるようにして、扉のドアーポストの入口部からの挿入に際しては、先端側フレーム部と中央フレーム部とを略直線状にした状態で容易に挿入することができるようにしたものである。
尚、この場合には、内部に挿通されている線条材が先端側フレーム部と中央フレーム部との連結部分でその内部から外部に現出できるようにせねばならないが、そのためには、先端側フレーム部と中央フレーム部との連結部分を管状でなく、両側に長孔を設けて、外部に線条材が現出できるような構造とする必要がある。
【0025】
本発明の第6のものにあっては、オープナーの先端に設けられたサムターン挟持部が2枚のバネ板から形成されているために、サムターンの摘みをこの2枚のバネ板が良好に挟持することができる。
更に2枚のバネ板の間の隙間の両側に複数の針金状ガイド部材を設けたことにより、このガイド部材が適切にサムターンの両側部分に適合し、2枚のバネ板がサムターンの両側の平面部に適切に案内されて挟持することができる。
【0026】
本発明の第7のものにおいては、オープナー先端のサムターン挟持部を着脱自在として交換可能としているために、これが消耗した際、或いはこの挟持部を異なる間隔のバネ板からなるサムターン挟持部に取り替えることが可能となる。
【0027】
本発明の第8のものにおいては、基端側フレーム部の基端側に、フレーム部を保持するためのグリップ部を着脱自在に設けたため、オープナーをドアーポストの入口部に挿入する際にはこれを取り外した状態で行い、挿入後に適切な位置にグリップ部を取り付けて操作することができ、このグリップ部が邪魔になることがなくなる。
また、取付部を2箇所以上に設けることにより、このグリップ部の取り付け位置を変更することも可能となるのである。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】本発明に係るロック付き摘みオープナーの第1実施形態の全体説明図である。
図2】本発明に係るロック付き摘みオープナーの第2実施形態の全体説明図である。
図3】上記第2実施形態に係るオープナーのU字形状フレーム部の拡大斜視説明図であって、上記図1及び図2に示した状態から略90度右回りに回転した状態に示している。
図4】上記第2実施形態のU字形状フレーム部から略L字形状枠部材を分離した状態の説明図である。
図5】上記第2実施形態に係るU字形状フレーム部の基端側の拡大説明図である。
図6】上記第2実施形態に係るU字形状フレーム部の先端側の拡大説明図である。
図7】本発明に係る第3実施形態に係るオープナーの先端側フレーム部の部分を図示する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、添付の図面と共に本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明に係るロック付摘みオープナーの第1実施形態の全体説明図である。
本発明に係るロック付摘みオープナーは、フレーム部と、このフレーム部の内部を挿通する可撓性を有する線条材15と、この線条材15の基端側に設けられた操作部16と、線条材15の先端部に着脱自在に取り付けられるサムターン挟持部20と、フレーム部の基端側に着脱自在に固定されるグリップ部25とから構成されている。
【0030】
フレーム部は、基端部から水平に伸びる基端側フレーム部11と、これに続くU字形状フレーム部12と、このU字形状フレーム部12から上方に延長する中央フレーム部13と、この中央フレーム部13の先端部から今度は基端側フレーム部11の側に折曲する先端側フレーム部14とから成る。
【0031】
基端側フレーム部11と先端側フレーム部14は略平行に、中央フレーム部12は前記基端側フレーム部11及び先端側フレーム部14と略直角に配設されている。
基端側フレーム部11とU字形状フレーム部12、及び、中央フレーム部13と先端側フレーム部14との接続部は湾曲に形成されている。内部を挿通する線条材15がその長手方向に円滑に挿通され、内部で長手方向に摺動できるようにしたためである。
【0032】
上記フレーム部は、換言すると、側面視略コ字形状のフレーム部の基端側フレーム部11と中央フレーム部13との間にU字形状フレーム12を介在させた形状を有しており、その角部を湾曲に形成したものと言える。
【0033】
上記フレーム部の内、中央フレーム部13は、金属製角型管を使用しており、その他の部分は金属製の円管を使用している。
上記中央フレーム部13は、その中間部で、その長手方向長さを伸縮することができるように、上下2本の角型管の上方管体13aを下方管体13bの内部に嵌入できる構造を採用している。
【0034】
上記中央フレーム部13を角型管体から形成したのは、上方管体13aと下方管体13bとが上下に伸縮する際に回動しないようにしたためである。これにより、基端側フレーム部11と先端側フレーム部14との向きが同一方向を向くことになるからである。
【0035】
操作部16は、上記フレーム部の内部の全体を挿通する線条材15の基端側に固定されており、図に示した通り、先細の円柱形状を有するものからなり、これを把持して回動すると、線条材15の先端部に取り付けられているサムターン挟持部20も回動することとなる。
【0036】
同時に、この操作部16を線条材15の長手方向手前側に引っ張ることにより、中央フレーム部13の中央部分が収縮し、逆にその長手方向前方に押し入れることにより中央フレーム部13の中央部分が伸長することとなる。
【0037】
サムターン挟持部20は、その先端部に2枚のバネ板21、21が固定され、これらのバネ板21、21同士の隙間部分の両側に図示はしていないが、サムターンのプッシュボタンが設けられていない両側の側面部を挟持することができる針金部材を複数本設けている。
【0038】
基端側フレーム部11の基端側の上方にはグリップ部25が着脱自在に固定される。
このグリップ部25は、その全体が略スクリュードライバー形態を有しており、その先端側の棒状体26の先端にナット部材25nが設けられたものである。
このグリップ部25の握り部25mを左回転することにより、基端側フレーム部11から離脱させ、下方側の取付部42に螺合させ、取り付けることもできる。
【0039】
使用に際しては、事前に工具によりドアーポストPの扉内側にある開閉蓋部を開放しておき、このドアーポストPの入口部Qに、上記オープナーをその先端から、即ち、サムターン挟持部20の側からドアーポストP内に挿入する。
【0040】
ドアーポストPの開閉蓋部は予め開放されているため、上記オープナーの先端部を前記開閉蓋部の開放部分Wを挿通させて扉内側に挿入することができる。
【0041】
操作部16を把持して、中間フレーム部13の長さを適宜伸長又は短縮してオープナー先端部に位置するサムターン挟持部20を扉のサムターンの位置に適合させる。
【0042】
オープナー全体を扉の手前側(表側)方向に引き寄せるようにして、先端のサムターン挟持部20のバネ板21、21によってサムターンを挟持する。
【0043】
この際、サムターンにロック手段としてのプッシュボタンが備わったものであっても、これらプッシュボタンを内部側に上記2枚のバネ板21、21が押し込んでロックが解除される。
【0044】
その後、操作部16を回動させることにより、先端のサムターン挟持部20も、両者を接続している線条材15を介して回動され、サムターンが略90度回転せられ、解錠されることとなるのである。
【0045】
尚、本発明に係るオープナーを使用して開錠する際には、フレーム部の先端部分に小型カメラを取り付け、手元の映像を見ながら操作することも可能である。
【0046】
図2は、本発明に係るロック付き摘みオープナーの第2実施形態の全体説明図である。
この第2実施形態に係るオープナーは、上記第1実施形態に係るオープナーとそのU字形状フレーム部12の部分の構成が異なり、その他の点では上記第1実施形態と同じである。
【0047】
即ち、この第2実施形態に係るオープナーのU字形状フレーム部12は、その横幅の長さ及びその縦の長さがそれぞれ矢印Y及び矢印Tに示した通り自由に変更することができるものである。
【0048】
このU字形状フレーム部12については、後の図3以降で詳述するが、このU字形状フレーム部12の下方の湾曲部分12uが自由に変形できるように、フレキシブルな管状体を利用している。
例えば、隙間なく螺旋状に巻回されたコイルバネ状のものや、その他のフレキシブルチューブを利用することができる。
【0049】
そして、このU字形状フレーム部12の基端側フレーム部11と接続する湾曲部12sは金属製円管からなり、この金属製円管の先端部には金属製角型管12vが連続し、この金属製角型管12vの内部に嵌入できる金属製角型管が上記フレキシブルな湾曲部分12uと接続している。
【0050】
従って、この湾曲部分12uに接続する金属製角型管を上記U字形状フレーム部12の角型管12vの内部に出没させることにより、湾曲部分12uの長さを長短調整することができることとなる。
【0051】
他方、上記湾曲部分12uの他方端は、金属製角型菅12wと接続しており、この角型菅12wの先端部が中央フレーム部13の金属製角型管と連続的に設けられている。
【0052】
更に、上記湾曲部分12uがフレキシブルの管状体を使用している関係上、このU字形状フレーム部の形状をU字形状に保持するための枠部材が必要となる。
この枠部材22、23は、一対の左右対称の略L字形状の金属製枠体を利用している。
【0053】
これらの枠部材22、23の詳細についても後の図を用いて詳説するが、図中左側の枠部材22が略L字形状を有し、右側の枠部材23が前記枠部材22と左右対称形の逆L字形状を有したものからなる。
【0054】
これらの枠部材22、23のそれぞれの縦枠22t、23tは、U字形状フレーム部12の縦枠に沿って上下に摺動することができる。
他方、上記枠部材22、23のそれぞれの横枠22y、23yは、一方の横枠22yが他方の横枠23yの内部に嵌入するように構成され、その横方向長さを長短調整することができるように構成している。
【0055】
図3は、上記第2実施形態に係るオープナーのU字形状フレーム部の拡大斜視説明図であって、上記図1及び図2に示した状態から略90度右回りに回転した状態に示している。
図4は、上記第2実施形態のU字形状フレーム部から略L字形状枠部材を分離した状態の説明図である。
図5は、上記第2実施形態に係るU字形状フレーム部の基端側の拡大説明図である。
図6は、上記第2実施形態に係るU字形状フレーム部の先端側の拡大説明図である。
【0056】
これら4図から第2実施形態に係るオープナーのU字形状フレーム部12の詳細をよく見て取ることができる。
まず、このU字形状フレーム部12は、その基端部で基端側フレーム部11と湾曲部12sを介して接続する(図3及び図4)。
【0057】
この湾曲部12sの先端側には角型菅12vが連続する。
この角型菅12vの端部の上方には挿通部25が設けられている。この挿通部25には略L字形状枠部材22の縦枠22tが挿通する。
【0058】
U字形状フレーム部12の湾曲部分12uの基端部には角型菅12tが接続し、この角型菅12tは上記角型菅12vの内部に嵌入し、出没自在である。
前者の角型菅12tを後者の角型菅12vの内部に嵌入させ、その長手方向長さを調節して止めネジ32を締め付けて固定できる。
【0059】
上記角型菅12tの上部にも挿通部26を設けておく。
これにより、上記角型菅12tを上記角型菅12vの内部に挿入し固定した後、L字形状の枠部材22の縦枠22tを上記挿通部26及び上記挿通部25に挿通し、止めネジ33で固定することができる。この固定状態を図3が示している。
【0060】
U字形状フレーム部12の先端側、即ち、中央フレーム部13の側においては、上記湾曲部分12uの先端側に角型菅12wが接続され、この角型菅12wはそのまま中央フレーム部13と連続しており、この角型菅12wの上部には挿通部27が設けられている。
この挿通部27に他方のL字形状の枠部材23の縦枠23tが嵌入し、挿通し、摺動自在となっている。
即ち、上記挿通部27に枠部材23の縦枠23tを挿通し、止めネジ34で固定することができる。
【0061】
上記一対の略L字形状の枠部材22、23は、左右対称形を成し、一方の横枠22yが他方の横枠23yの内部に嵌入することができ、その長手方向長さを長短自在に変更することができる。
これにより、横枠22y、23yを適宜伸長又は短縮して止めネジ35により固定して所望の長さに調整して固定することができる。
【0062】
図5では、U字形状フレーム部12の上方部分を拡大して図示しており、この図から湾曲部分12uの基端側部分をよく見て取ることができる。
即ち、湾曲部分12uの上端部には角型菅12tが連続して設けられ、この角型菅12tは、U字形状フレーム部12の上部の角型菅12vの内部に嵌入して出没自在に形成されてその長手方向長さを変更でき、その長手方向長さを変更した後に図面裏側に位置する止めネジで固定することができる。
【0063】
上記U字形状フレーム部12の上下の長さ(図4では横方向長さ)に合致するように、L字形状の枠部材22の縦枠22tの長さを調整すべく、この縦枠22tを挿通部26、25の内部で摺動させ、その後止めネジ32で固定することができる。
【0064】
同様に、図6に示した通り、U字形状フレーム部12の湾曲部分12uの中央フレーム部13の側では、当該U字形状フレーム部12の上方の角型菅12wに設けられた挿通部27にもう一方のL字形状の枠部材23の縦枠23tを挿通させて止めネジ34で固定することができる。
【0065】
以上により、U字形状フレーム部12は、左右対称のL字形状枠部材22、23によって適切にその形状が維持され、図3に図示した形状を維持することができるのである。
【0066】
図7は、本発明に係る第3実施形態に係るオープナーの先端側フレーム部の部分を図示する説明図である。
この図から解る通り、この第3実施形態に係るオープナーは、その先端側フレーム部14が中央フレーム部13の先端部で回動自在に形成されたものである。
その他の構成は、上記第2実施形態と同じである。
【0067】
この第3実施形態においては、先端側フレーム部14の基端部が中央フレーム部13の先端部13fと略直角の範囲で回動自在に軸着されている。
これらの先端側フレーム部14と中央フレーム部13の内部には線条材15が挿通しているため、先端側フレーム部14と中央フレーム部13とが略直角に折曲できるようにするために、これらの接続部分で線条材15が外部に現出できる構造とせねばならない。
【0068】
そのために、先端側フレーム部14の横断面は略コ字形状とし、中央フレーム部13ではその両側の面に長孔を設ける。
即ち、図7において、先端側フレーム部14の基端部分の右側に長条孔部を設け、他方、中央フレーム部13の先端部分では図7において上下の面を開口しておく必要がある。
【0069】
これにより、内部を挿通する線条材15は、中央フレーム部13及び先端側フレーム部14の外部に現出することができる。
図7では、実線で線条材15が中央フレーム部13の上方に現出しているが、二点鎖線で示したように、先端側フレーム部14と中央フレーム部13との角部の内側に現出する場合も生じる。
【0070】
上記先端側フレーム部14を略直角に回動させるために、細径のワイヤー40の先端部を先端側フレーム部14の中間部に連結し、このワイヤー40は、適宜中央フレーム部13及びU字形状フレーム部12に設けられたガイドのための幾つかのアイレットを挿通させ、手元の基端側フレーム部11の操作部の近傍にまで配設させておくのである。
【0071】
以上の構成により、フレーム部を扉のドアーポストの入口部から扉の内側に挿入した後に、上記ワイヤー40の基端部を手前側に引き寄せることにより、先端側フレーム部14が中央フレーム部13から約90度折曲して、先端のサムターン挟持部20を扉の錠前のサムターンに挟持させ、回動させることができることとなるのである。
【0072】
以上の3つの実施形態について説明したが、その何れの形態においても、フレーム部の内部を挿通する線条材15は、細い鋼線をラセン状に巻回したものからなるフレキシブルな管状体から形成されたもので、可撓性を有し、基端側に固定された操作部16を回動すると、図示はしていないが、線条材15の先端部に固定されているネジ棒を回動させる。
この線条材15は可撓性を有する単なる鋼線を採用することもできる。
【0073】
また、その線条材15の先端のネジ棒が先端側フレーム部14の先端部に設けられたナット部材と螺合しているために、操作部16を線条材15の長手方向前方に移動させると、中央フレーム部13の中間部分が伸張することとなる。
【0074】
サムターン挟持部20の基端側には、ナット部が設けられており、このナット部と線条材15の先端部のネジ棒とが螺合して連結固定されており、他の形態のサムターン挟持部と交換する際は、この螺合連結を解除して容易に分離し、交換することができる。
【0075】
グリップ部25は、その取り付け位置を変更することができる。
取付部30、40には、雄ネジ部31、41が備えられており、この実施形態では、上向きと下向きと2つ設けており(図1及び図2)、これらの一方を選択して、グリップ部25の先端のナット部材25nを雄ねじ部に螺合すればよい。図では、上向きの雄ねじ部に螺合されていて、雄ねじ部31は隠れた状態である。
本発明では、このグリップ部25の先端側の棒状体26の延長方向が中央フレーム部13の延長方向と一致することとなる。これにより、先端側フレーム部14の先端部の位置が指示されることとなる。
【0076】
上記それぞれの実施形態に係るオープナーの先端部に取り付けられるサムターン挟持部20は、既に述べた通り、線条材の先端部に着脱自在に取り付けられるもので、先端に設けた2枚のバネ板21、21と、基端側のナット部を有している。
【0077】
図示はしていないが、上記バネ板21、21の隙間の両側に設けられるガイド部材は、可撓性を有し、靭性の高い、鋼製針金を使用して、バネ板21、21が良好にサムターンのプッシュボタンが設けられた両側の面を挟持できるように案内するために設けたものである。
【0078】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明においては以下の通り各種その形態を変更して実施することができる。
本発明に係るフレーム部のサイズ及び材質等は適宜自由に設定することができる。
U字形状フレーム部の形状を維持するための枠部材のサイズ及び材質等も適宜変更することができる。
【0079】
一対の枠部材の縦枠を挿通させるための挿通部の長手方向長さも自由に設定することができる。
U字形状フレーム部の基端側の上方部分に設けた2つの挿通部の長手方向長さは短く設定し、他方の先端側の上方部分に設けた挿通部の長手方向長さを長く設定したが、後者の挿通部はその数が1つのために長めに設定したものである。
【0080】
サムターンを挟持するバネ板もその形状は自由であり、要はサムターンの両側の平面を挟持できるものであれば、どのような形態のものであってもよく、その材質も弾力性のあるものであれば、自由に選択することができる。
要するに2枚の挟持体で、サムターンを挟むことができればよいものである。
【0081】
中央フレーム部の伸縮構造も全く自由である。上記実施形態では一方の管体端部が他方の管体端部に嵌入するように構成したが、この中央フレーム部を両端部と中央のフレームとの3つのフレームから構成し、相互に嵌入及び摺動できるように構成することもできる。
【0082】
線条材も、上記実施形態で使用したものに限られず、可撓性を有する細径の鋼製ワイヤーを使用することも可能である。
【0083】
操作部の形態もまた自由に設計することができ、要するに操作部を回動して線条材をも同時に回動できるものであれば、どのようなものであってもよい。
【0084】
線条材の先端に設けたネジ棒と、これに螺合するサムターン挟持部のナット部との構成も、これに限られることなく、両者の端部が連結かつ離脱でき、相互の回転運動が伝達できるものであれば、どのような構造のものであってもよいものである。
【0085】
グリップ部も上記実施形態では、スクリュードライバー形態のものを使用したが、この形態も全く自由に設計変更することができ、要するに手で握ることのできる形態のものであればよい。
また、グリップ部の棒状体の部分は、出来る限り長く形成した方が好ましい。
この棒状体の延長線上にサムターン挟持部が位置するため、その目安となるからである。
更に、このグリップ部は、基端側フレーム部の下方部又は上方部、若しくは横方向の何れの位置にも取り付けることが可能である。
グリップ部の取付部を基端側フレーム部に予め複数設けておけばよいからである。
【0086】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明においては、扉のドアーポストの入口部から挿入してプッシュボタン式ロック機構を備えるサムターン或いはそのプッシュボタンの無いサムターンであっても、その摘みを確実に挟持することができ、確実にサムターンを解錠できるオープナーを提供することができたものである。
【符号の説明】
【0087】
11 基端側フレーム部
12 U字形状フレーム部
12s 湾曲部
12u 湾曲部分
12v、12w 角型菅
13 中央フレーム部
13a 上方管体
13b 下方管体
13f 先端部
14 先端側フレーム部
15 線条材
16 操作部
20 サムターン挟持部
21 バネ板
22、23 枠部材
22t、23t 縦枠
22y、23y 横枠
25 グリップ部
25n ナット部材
25m 握り部
26 棒状体
30、40 取付部
41 雄ネジ部
P ドアーポスト
Q 入口部
W 開放部分
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7