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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-28
(45)【発行日】2024-07-08
(54)【発明の名称】画像読取装置
(51)【国際特許分類】
   B65H 5/38 20060101AFI20240701BHJP
   G03G 15/00 20060101ALI20240701BHJP
   B65H 29/62 20060101ALI20240701BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20240701BHJP
   B41J 29/393 20060101ALI20240701BHJP
【FI】
B65H5/38
G03G15/00 460
B65H29/62 A
G03G21/00 530
B41J29/393 105
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2020032033
(22)【出願日】2020-02-27
(65)【公開番号】P2021134055
(43)【公開日】2021-09-13
【審査請求日】2023-02-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003133
【氏名又は名称】弁理士法人近島国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 潔
(72)【発明者】
【氏名】奥田 和久
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 道昭
【審査官】大山 広人
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-192038(JP,A)
【文献】特開平10-126569(JP,A)
【文献】特開2015-027070(JP,A)
【文献】特開2019-184818(JP,A)
【文献】特開2019-023673(JP,A)
【文献】特開2018-090386(JP,A)
【文献】特開2019-098525(JP,A)
【文献】特開2008-113404(JP,A)
【文献】特開2013-098762(JP,A)
【文献】特開2008-185841(JP,A)
【文献】特開2019-075601(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 5/38
G03G 15/00
B65H 29/62
G03G 21/00
B41J 29/393
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートに画像を形成する画像形成装置から排出されたシートの画像を読み取る画像読取装置において、
シートを案内する第1ガイド部材と、前記第1ガイド部材に一体に支持され、搬送路を通過するシートの第1面の画像を読み取る第1読取部と、を有する第1ガイド部と、
前記第1ガイド部材に対向して配置され、前記第1ガイド部材と共に前記搬送路を形成する第2ガイド部材と、前記第2ガイド部材に一体に支持され、前記搬送路を通過するシートの第1面とは反対の第2面の画像を読み取る第2読取部と、を有する第2ガイド部と、を備え、
前記第1ガイド部は、前記第1読取部に向けて送風する第1送風部を有し、前記第2ガイド部に対して前記搬送路を開放するように第1軸を中心に回動可能に支持され
前記第2ガイド部は、前記第2読取部に向けて送風する第2送風部を有し、
前記第1送風部は、前記第1軸の軸方向に視て、前記第2送風部よりも前記第1軸に近い位置に配置される、
ことを特徴とする画像読取装置。
【請求項2】
前記第2ガイド部を支持するフレームを備え、
前記第1ガイド部は、前記フレームに対して回動可能に支持される、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
【請求項3】
前記第1ガイド部は、前記第2ガイド部に対して上方に開かれることで、前記搬送路を開放する、
ことを特徴とする請求項2に記載の画像読取装置。
【請求項4】
前記第1ガイド部は、前記第1ガイド部材に固定され、前記第1読取部がシートの画像を読み取る際に光が通過する透明部材と、前記第1ガイド部材に回転可能に支持され、前記第2読取部に対向するガイドローラと、を有する、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像読取装置。
【請求項5】
シート搬送方向において前記第1読取部及び前記第2読取部よりも上流に配置され、前記画像形成装置から排出されたシートを受け取る第1ローラ対と、
前記シート搬送方向において前記第1読取部及び前記第2読取部よりも下流に配置され、シートを機外に排出する第2ローラ対と、を備え、
前記第1ローラ対のニップと前記第2ローラ対のニップの間の前記シート搬送方向における距離は、画像読取装置が搬送可能な最小サイズのシートの長さよりも短い、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像読取装置。
【請求項6】
前記シート搬送方向において、前記第1ローラ対と前記第2ローラ対の間にはローラ対が設けられていない、
ことを特徴とする請求項5に記載の画像読取装置。
【請求項7】
前記第1ローラ対の一方のローラ及び前記第2ローラ対の一方のローラは、前記第1ガイド部材に回転可能に支持される、
ことを特徴とする請求項5又は6に記載の画像読取装置。
【請求項8】
前記第2ガイド部は、前記第1ガイド部に対して前記搬送路を開放するように移動可能に設けられる、
ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の画像読取装置。
【請求項9】
前記第2ガイド部は、前記第1軸に平行な第2軸を中心に回動可能に支持される、
ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の画像読取装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シートの画像を読み取る画像読取装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、画像形成装置から出力されたシートに形成されている画像を読取部によって読み取り、読取画像の画像不良を検知する画像読取装置が提案されている(特許文献1参照)。画像読取装置は、シート搬送路の上方に配置され、シートの上側の画像を読み取る第1読取部と、シート搬送路の下方に配置され、シートの下側の画像を読み取る第2読取部と、を有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-98525号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば上記特許文献1に記載の画像読取装置の搬送路内でシートがジャムした場合、ジャムしたシートを除去する構成として、第1読取部と第2読取部の間に配置されたローラ対を手動で回して、シートをシート搬送方向における下流に送る構成が考えられる。しかしながら、このような構成の場合、シートを画像読取装置の排出口まで手動で搬送する必要があり、ジャム処理性に問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、ジャム処理性を向上した画像読取装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、シートに画像を形成する画像形成装置から排出されたシートの画像を読み取る画像読取装置において、シートを案内する第1ガイド部材と、前記第1ガイド部材に一体に支持され、搬送路を通過するシートの第1面の画像を読み取る第1読取部と、を有する第1ガイド部と、前記第1ガイド部材に対向して配置され、前記第1ガイド部材と共に前記搬送路を形成する第2ガイド部材と、前記第2ガイド部材に一体に支持され、前記搬送路を通過するシートの第1面とは反対の第2面の画像を読み取る第2読取部と、を有する第2ガイド部と、を備え、前記第1ガイド部は、前記第1読取部に向けて送風する第1送風部を有し、前記第2ガイド部に対して前記搬送路を開放するように第1軸を中心に回動可能に支持され前記第2ガイド部は、前記第2読取部に向けて送風する第2送風部を有し、前記第1送風部は、前記第1軸の軸方向に視て、前記第2送風部よりも前記第1軸に近い位置に配置される、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によると、ジャム処理性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1の実施の形態に係る画像形成システムを示す全体概略図。
図2】積載装置を示す断面図。
図3】画像読取装置を示す断面図。
図4】上搬送ガイドユニット及び下搬送ガイドユニットを示す断面図。
図5】開位置に位置する上搬送ガイドユニットを示す断面図。
図6】第2の実施の形態に係る上搬送ガイドユニット及び下搬送ガイドユニットを示す断面図。
図7】開位置に位置する下搬送ガイドユニットを示す断面図。
図8】第3の実施の形態に係る上搬送ガイドユニット及び下搬送ガイドユニットを示す断面図。
図9】開位置に位置する上搬送ガイドユニット及び開位置に位置する下搬送ガイドユニットを示す断面図。
図10】第4の実施の形態に係る画像読取装置を示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に図面を参照して、この発明を実施するための最良の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状それらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、この発明の範囲を以下の実施の形態に限定する趣旨のものではない。
【0010】
<第1の実施の形態>
〔全体構成〕
まず、本発明の第1の実施の形態について説明する。第1の実施の形態に係る画像形成システム100は、図1に示すように、画像形成装置101と、画像読取装置102と、積載装置103と、を有している。画像読取装置102のシート搬送方向における上流側には、画像形成装置101が接続され、画像読取装置102のシート搬送方向における下流側には、積載装置103が接続されている。
【0011】
画像形成装置101は、電子写真方式のフルカラーレーザープリンタであり、パーソナルコンピュータ等の情報端末やイメージリーダ等の外部装置300から制御部301に入力された画像信号に基づきシートPにトナー像を形成する。画像形成装置101には、液晶パネルや各種の物理ボタン等を有する操作部28が接続されている。画像形成装置101は、一般事務用途以外の印刷に対応可能なPOD機であり、記録媒体として用紙及び封筒等の紙、光沢紙、オーバーヘッドプロジェクタ用シート(OHT)等のプラスチックフィルム、並びに布等の様々なシートを用いることができる。
【0012】
画像形成装置101は、シートPを給送する給送ユニット30と、給送ユニット30から給送されたシートPに画像を形成する画像形成エンジン31と、を有している。画像形成ユニットの一例である画像形成エンジン31は、イエロー、マゼンタ、シアン、及びブラックのトナー像を形成する4つの画像形成部PY,PM,PC,PKと、中間転写体である中間転写ベルト50と、を備えたタンデム型中間転写方式である。画像形成部PY~PKは、それぞれ感光体である感光ドラムを有する電子写真ユニットである。
【0013】
画像形成部PY~PKは、現像に用いるトナーの色が異なる以外は同様に構成されるため、イエローの画像形成部PYを例に画像形成部の構成及びトナー像の形成プロセス(画像形成動作)について説明する。画像形成部PYは、感光ドラム1の他に、帯電装置2、露光装置3、現像装置4及びドラムクリーナ7を有する。感光ドラム1は、外周部に感光層を有するドラム状の感光体であり、中間転写ベルト50の回転方向に沿った方向に回転する。感光ドラム1の表面は、帯電装置2から電荷を供給されることで帯電する。
【0014】
露光装置3は、画像情報に応じて変調されたレーザ光を発し、光学系によって感光ドラム1を走査することで、感光ドラム1の表面に静電潜像を描き込む。現像装置4は、トナーを含む現像剤を収容し、感光ドラム1にトナーを供給することで静電潜像をトナー像に現像する。感光ドラム1に形成されたトナー像は、一次転写装置である一次転写ローラ6Yと中間転写ベルト50との間のニップ部である一次転写部において中間転写ベルト50に一次転写される。転写後に感光ドラム1に残留した残トナーは、ドラムクリーナ7によって除去される。
【0015】
中間転写ベルト50は、駆動ローラ51、従動ローラ52、二次転写内ローラ53、及び一次転写ローラ6Y~6Kに巻き掛けられ、駆動ローラ51により図中時計回り方向に回転駆動される。上述の画像形成動作は各画像形成部PY~PKにおいて並行して進められ、4色のトナー像が互いに重なるように多重転写されることで、中間転写ベルト50にフルカラーのトナー像が形成される。このトナー像は、中間転写ベルト50に担持されて二次転写部に搬送される。二次転写部は、転写部としての二次転写ローラ14と二次転写内ローラ53の間のニップ部として構成され、二次転写ローラ14にトナーの帯電極性とは逆極性のバイアス電圧が印加されることでトナー像がシートPに二次転写される。転写後に中間転写ベルト50に残留した残トナーは、ベルトクリーナによって除去される。
【0016】
トナー像を転写されたシートPは、定着前搬送部22により定着ユニット16へと受け渡される。定着ユニット16は、シートPを挟持して搬送する定着ローラ対と、ハロゲンヒータ等の熱源とを有し、シートPに担持されたトナー像に圧力及び熱を加える。これにより、トナー粒子が溶融・固着して、シートPに定着した定着画像が得られる。
【0017】
次に、給送ユニット30によってシートPを給送し、画像が形成されたシートPを機体外部に排出するシート搬送系の構成及び動作について説明する。シート搬送系は、大まかに給送ユニット30、搬送部13、斜行補正部21、分岐搬送部23、反転搬送部25、及び両面搬送部57を含む。
【0018】
給送ユニット30は、シートPを収容する給送カセット24と、ピックアップローラ26と、を有している。給送カセット24に収容されたシートPは、ピックアップローラ26によって給送される。ピックアップローラ26によって給送されたシートPは、搬送ローラ対によって給送パス13aに沿って搬送され、搬送部13を通過し、斜行補正部21に受け渡される。
【0019】
斜行補正部21に受け渡されたシートPは、斜行補正部21において斜行補正やタイミング補正が行われた後、二次転写部に向けて搬送される。このとき、斜行補正部21に含まれるレジストレーションローラ対21aは、不図示のレジストレーションセンサの検知信号に基づいて、画像形成部PY~PKによる画像形成動作の進行度に合わせたタイミングでシートPを二次転写部に送り込む。二次転写部においてトナー像を転写され、定着ユニット16によって画像の定着が行われたシートPは、シートPの搬送経路を切換可能な不図示の切換部材を有する分岐搬送部23に搬送される。シートPに対する画像形成が完了している場合には、シートPは排出ローラ対23aによって画像読取装置102に受け渡される。また、シートPの表裏を入れ替えて画像読取装置102に受け渡す場合には、反転パス56を介して、排出ローラ対23aにシートPが搬送される。
【0020】
シートPの裏面に画像を形成する場合、シートPは反転搬送部25を介して両面搬送部57に受け渡される。反転搬送部25は、正転及び逆転可能な反転ローラ対を有し、シートPをスイッチバックさせて両面搬送部57に受け渡す。両面搬送部57は、給送パス13aに合流する再搬送パス13bを介してシートPを搬送部13へ向けて搬送する。そして、シートPは裏面に画像を形成された後、画像読取装置102へと受け渡される。
【0021】
なお、上記構成は画像形成装置の一例であり、例えば、電子写真方式に代えてインクジェット方式の画像形成手段を備えた画像形成装置であってもよい。
【0022】
[積載装置]
次に、積載装置103の構成について図2を参照して説明する。積載装置103は、図2に示すように、第1排出パス153と、第1排出トレイ158と、第2排出パス154と、第2排出トレイ165と、切換部材155と、搬送ローラ対151,156,159,161,163と、制御部303と、を有している。制御部303は、画像読取装置102の制御部302(図1参照)に接続されている。
【0023】
画像読取装置102から受け渡されたシートPは、切換部材155によって、第1排出パス153又は第2排出パス154に択一的に案内される。例えば、画像読取装置102によって読取られたシートPの画像に基づいて行われた検査処理によって、シートPの画像に画像不良が無いと判断された場合、切換部材155はシートPを第1排出パス153に案内する。第1排出パス153に案内されたシートPは、搬送ローラ対156によって、第1排出トレイ158に排出される。
【0024】
一方で、上記検査処理によって、シートPの画像に画像不良があると判断された場合、切換部材155はシートPを第2排出パス154に案内する。第2排出パス154に案内されたシートPは、搬送ローラ対159,161,163によって、第2排出トレイ165に排出される。
【0025】
[画像読取装置]
次に、画像読取装置102の構成について図3乃至図5を参照して説明する。画像読取装置102は、図3に示すように、入口ローラ対111,112と、出口ローラ対119,120と、上搬送ガイドユニット146と、下搬送ガイドユニット147と、制御部302と、を有している。制御部302は、図1に示すように、画像形成装置101の制御部301、積載装置103の制御部303、外部装置300及び検査ユニット305に接続されている。
【0026】
制御部302は、画像読取装置102において読取ったシートPの画像を検査ユニット305に送信する。そして、検査ユニット305は、予め登録されたデータ又は画像形成装置101の露光装置3に送信された元画像データと、画像読取装置102から読取られた読取画像データと、を比較して、シートPに画像不良があるか否かを検査する検査処理を実行する。シートPの画像不良は、シートPに付着した汚れ、印刷間違い及びシートPの折れ等を含む。なお、検査処理は、検査ユニット305に限らず、外部装置300及び制御部301,302,303のいずれによって行われてもよい。
【0027】
入口ローラ対111,112は、図3に示すように、画像形成装置101(図1参照)から排出されたシートPをシート搬送方向CDにおける下流に搬送する。上搬送ガイドユニット146及び下搬送ガイドユニット147は、入口ローラ対111,112によって搬送されるシートPの画像を読み取りながら、シートPを案内する。出口ローラ対119,120は、上搬送ガイドユニット146及び下搬送ガイドユニット147によって案内されたシートPをシート搬送方向CDにおける下流に搬送し、積載装置103(図1参照)に受け渡す。
【0028】
このように、第1ローラ対としての入口ローラ対111,112は、シート搬送方向CDにおいて、上搬送ガイドユニット146及び下搬送ガイドユニット147の上流に配置されている。第2ローラ対としての出口ローラ対119,120は、シート搬送方向CDにおいて、上搬送ガイドユニット146及び下搬送ガイドユニット147の下流に配置され、シートPを機外に排出する。
【0029】
第1ガイド部としての上搬送ガイドユニット146は、図3及び図4に示すように、上側搬送ガイド121と、画像読取センサ116と、プラテンガラス117と、ガイドローラ115と、冷却ファン134と、を有している。第1ガイド部材としての上側搬送ガイド121は、シートPの上面側を案内する。第1読取部としての画像読取センサ116は、上側搬送ガイド121に一体に支持され、シートPの第1面としての上面の画像を読み取る。
【0030】
透明部材としてのプラテンガラス117は、上側搬送ガイド121に一体に固定され、画像読取センサ116がシートPの画像を読み取る際に光が通過するように透明部を有している。ガイドローラ115は、上側搬送ガイド121に回転可能に支持され、プラテンガラス114を介して後述する画像読取センサ113に対向している。そして、ガイドローラ115は、シートPを後述するプラテンガラス114に押し付けるように案内し、画像読取センサ113による画像の読取り精度を向上する。第1送風部としての冷却ファン134は、上側搬送ガイド121に一体に支持され、画像読取センサ116に向けて送風する。
【0031】
第2ガイド部としての下搬送ガイドユニット147は、下側搬送ガイド122と、画像読取センサ113と、プラテンガラス114と、ガイドローラ118と、冷却ファン135と、を有している。第2ガイド部材としての下側搬送ガイド122は、上側搬送ガイド121に対向して配置される。そして、下側搬送ガイド122は、上側搬送ガイド121と共にシートPが通過する搬送路123を形成し、シートPの下面側を案内する。第2読取部としての画像読取センサ113は、下側搬送ガイド122に一体に支持され、シートPの第1面とは反対の第2面としての下面の画像を読み取る。なお、上側搬送ガイド121及び下側搬送ガイド122は、シート搬送方向CDにおいて互いに少なくとも一部がオーバーラップするように配置されていればよい。
【0032】
プラテンガラス114は、下側搬送ガイド122に一体に固定され、画像読取センサ113がシートPの画像を読み取る際に光が通過するように透明部を有している。ガイドローラ118は、下側搬送ガイド122に回転可能に支持され、シートPをプラテンガラス117に押し付けるように案内し、画像読取センサ116による画像の読取り精度を向上する。第2送風部としての冷却ファン135は、下側搬送ガイド122に一体に支持され、画像読取センサ113に向けて送風する。
【0033】
このように、搬送路123を搬送されるシートPは、上搬送ガイドユニット146及び下搬送ガイドユニット147によって、シートPの両面の画像が読み取られながら搬送される。なお、画像読取センサ113,116は、本実施の形態ではCIS(Contact Image Sensor)を採用しているが、これに限定されない。例えば、CISに代えて、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)を採用してもよい。
【0034】
本実施の形態では、入口ローラ対111,112と出口ローラ対119,120との間、特にシート搬送方向CDにおける画像読取センサ113,116の間にはローラ対が設けられていない。このため、画像読取装置102のシート搬送方向CDにおける幅を小さくすることができる。また、入口ローラ対111,112のニップN1と出口ローラ対119,120のニップN2の間のシート搬送方向CDにおける距離L1が、画像読取装置102が搬送可能な最小サイズのシートの長さよりも短く設定されている。したがって、シートPの搬送や搬送可能なシートサイズに影響を与えることなく、画像読取装置102を小型化することができる。
【0035】
[上搬送ガイドユニットの開閉構成]
図4は、上搬送ガイドユニット146及び下搬送ガイドユニット147をシート搬送方向から視た断面図であり、図5は、搬送路が開かれた状態における上搬送ガイドユニット146及び下搬送ガイドユニット147をシート搬送方向から視た断面図である。
【0036】
下搬送ガイドユニット147は、図4及び図5に示すように、画像読取装置102のフレーム141に固定されている。より詳しくは、フレーム141には、下側搬送ガイド122が固定されており、下側搬送ガイド122には、画像読取センサ113と、プラテンガラス114と、ガイドローラ118(図3参照)と、冷却ファン135と、が支持されている。
【0037】
一方で、上搬送ガイドユニット146は、フレーム141に対して、第1軸としての回動軸131を中心に回動可能に支持されている。より詳しくは、上側搬送ガイド121は、回動軸131を中心にフレーム141に回動可能に支持されている。上側搬送ガイド121には、画像読取センサ116と、プラテンガラス117と、ガイドローラ115(図3参照)と、冷却ファン134と、が支持されている。
【0038】
すなわち、上搬送ガイドユニット146は、下搬送ガイドユニット147に対して閉じられて搬送路123を構成する閉位置と、下搬送ガイドユニット147に対して開かれて搬送路123を開放する開位置と、に移動可能に構成される。そして、上搬送ガイドユニット146は、下搬送ガイドユニット147に対して回動軸131を中心に上方に開かれることで、搬送路123を開放する。
【0039】
ユーザは、例えば上側搬送ガイド121に設けられたハンドル132を掴んで、ハンドル132を上方に持ち上げることで上搬送ガイドユニット146を閉位置から開位置に回動する。ハンドル132は、画像読取装置102の手前側に配置されており、上搬送ガイドユニット146は、画像読取装置102の奥側に配置された回動軸131を中心に、上方に開かれる。これにより、搬送路123が開放され、例えば搬送路123でジャムしているシートを容易に取り除くことができるため、ジャム処理性を向上することができる。
【0040】
フレーム141又は下側搬送ガイド122には、上側搬送ガイド121を下側搬送ガイド122に対して位置決めする位置決め部材133が設けられている。本実施の形態では、上側搬送ガイド121を鋼板で構成し、位置決め部材133にマグネットを採用している。このため、位置決め部材133により上側搬送ガイド121を吸着することで、上搬送ガイドユニット146を閉位置で位置決めすることができる。
【0041】
本実施の形態では、画像読取センサ113,116にCISを使用している。このため、冷却ファン134,135は、LED発光による発熱で画像読取センサ113,116の温度が上昇しないように、画像読取センサ113,116に送風して冷却している。
【0042】
ここで、冷却ファン134は、ユーザによって開閉される上搬送ガイドユニット146の上端部分に配置されており、上搬送ガイドユニット146の回動範囲は、冷却ファン134が画像読取装置102の上フレーム136に衝突するまでの範囲で規定される。上フレーム136は、画像読取装置102の天面を構成しており、画像形成システム100のようにいくつもの装置を連結してシステムとする場合、床面から搬送パスや装置天面までの高さが統一されていることが多い。
【0043】
冷却ファン134は、同じ高さに配置する場合には、より回動軸131から近い位置に配置した方が、上搬送ガイドユニット146の回動範囲を広くとることができる。そこで、本実施の形態では、上搬送ガイドユニット146に設けられた冷却ファン134は、回動軸131の軸方向、すなわちシート搬送方向に視て、下搬送ガイドユニット147に設けられた冷却ファン135よりも回動軸131に近い位置に配置されている。これにより、上搬送ガイドユニット146の回動範囲を広くとることができ、搬送路123でジャムしたシートのジャム処理性を向上することができる。
【0044】
以上のように、本実施の形態では、上搬送ガイドユニット146を下搬送ガイドユニット147に対して開くことにより、搬送路123を開放することができる。このため、搬送路123のどの位置でシートがジャムしていても、ジャムしたシートを画像読取装置102の排出口まで搬送する必要が無く、容易にシートに対してアクセスすることができ、ジャム処理性を向上することができる。
【0045】
また、上搬送ガイドユニット146を開いた状態でジャム処理をするので、図3に示すように、シート搬送方向CDにおいて画像読取センサ113,116の間にローラ対を設ける必要がない。このため、シート搬送方向CDにおける画像読取センサ113,116の間の距離を短くすることができ、画像読取装置102を小型化することができる。
【0046】
<第2の実施の形態>
次いで、本発明の第2の実施の形態について説明するが、第2の実施の形態は、下搬送ガイドユニットのみを開閉可能に構成したものである。このため、第1の実施の形態と同様の構成については、図示を省略、又は図に同一符号を付して説明する。
【0047】
本実施の形態の画像読取装置102Bは、図3及び図6に示すように、入口ローラ対111,112と、出口ローラ対119,120と、上搬送ガイドユニット246と、下搬送ガイドユニット247と、制御部302と、を有している。上搬送ガイドユニット246は、上側搬送ガイド221と、画像読取センサ116と、プラテンガラス117と、ガイドローラ115と、冷却ファン134と、を有している。
【0048】
上側搬送ガイド221は、画像読取装置102Bのフレーム142に固定され、シートPの上面側を案内する。このため、上搬送ガイドユニット246は、移動不能に設けられている。
【0049】
下搬送ガイドユニット247は、下側搬送ガイド222と、画像読取センサ113と、プラテンガラス114と、ガイドローラ118と、冷却ファン135と、を有している。下側搬送ガイド222は、上側搬送ガイド221に対向して配置され、上側搬送ガイド221と共にシートが通過する搬送路123を形成する。なお、上側搬送ガイド221及び下側搬送ガイド222は、シート搬送方向CDにおいて互いに少なくとも一部がオーバーラップするように配置されていればよい。
【0050】
下搬送ガイドユニット247は、図6及び図7に示すように、フレーム142に対して、回動軸137を中心に回動可能に支持されている。より詳しくは、下側搬送ガイド222は、回動軸137を中心にフレーム142に回動可能に支持されている。下側搬送ガイド222には、画像読取センサ113と、プラテンガラス114と、ガイドローラ118(図3参照)と、冷却ファン135と、が支持されている。
【0051】
すなわち、下搬送ガイドユニット247は、上搬送ガイドユニット246に対して閉じられて搬送路123を構成する閉位置と、上搬送ガイドユニット246に対して開かれて搬送路123を開放する開位置と、に移動可能に構成される。そして、下搬送ガイドユニット247は、上搬送ガイドユニット246に対して回動軸137を中心に下方に開かれることで、搬送路123を開放する。
【0052】
ユーザは、例えば下側搬送ガイド222に設けられたハンドル138を掴んで、ハンドル138を下方に押し下げることで下搬送ガイドユニット247を閉位置から開位置に回動する。ハンドル138は、画像読取装置102Bの手前側に配置されており、下搬送ガイドユニット247は、画像読取装置102Bの奥側に配置された回動軸137を中心に、下方に開かれる。これにより、搬送路123が開放され、例えば搬送路123でジャムしているシートを容易に取り除くことができるため、ジャム処理性を向上することができる。
【0053】
フレーム142又は上側搬送ガイド221には、下側搬送ガイド222を上側搬送ガイド221に対して位置決めする位置決め部材233が設けられている。本実施の形態では、下側搬送ガイド222を鋼板で構成し、位置決め部材233にマグネットを採用している。このため、位置決め部材233により下側搬送ガイド222を吸着することで、下搬送ガイドユニット247を閉位置で位置決めすることができる。
【0054】
また、冷却ファン135は、ユーザによって開閉される下搬送ガイドユニット247の下端部分に配置されており、下搬送ガイドユニット247の回動範囲は、冷却ファン135が画像読取装置102Bの下方側のフレームに衝突するまでの範囲で規定される。
【0055】
冷却ファン135は、同じ高さに配置する場合には、より回動軸137から近い位置に配置した方が、下搬送ガイドユニット247の回動範囲を広くとることができる。そこで、本実施の形態では、下搬送ガイドユニット247に設けられた冷却ファン135は、回動軸137の軸方向、すなわちシート搬送方向に視て、上搬送ガイドユニット246に設けられた冷却ファン134よりも回動軸137に近い位置に配置されている。これにより、下搬送ガイドユニット247の回動範囲を広くとることができ、搬送路123でジャムしたシートのジャム処理性を向上することができる。
【0056】
以上のように、本実施の形態では、下搬送ガイドユニット247を上搬送ガイドユニット246に対して下方に開くことにより、搬送路123を開放することができる。このため、搬送路123のどの位置でシートがジャムしていても、ジャムしたシートを画像読取装置102Bの排出口まで搬送する必要が無く、容易にシートに対してアクセスすることができ、ジャム処理性を向上することができる。
【0057】
また、下搬送ガイドユニット247を開いた状態でジャム処理をするので、図3に示すように、シート搬送方向CDにおいて画像読取センサ113,116の間にローラ対を設ける必要がない。このため、シート搬送方向CDにおける画像読取センサ113,116の間の距離を短くすることができ、画像読取装置102Bを小型化することができる。
【0058】
なお、本実施の形態では、開閉可能に設けられる下搬送ガイドユニット247が第1ガイド部に相当する。そして、下搬送ガイドユニット247の下側搬送ガイド222、画像読取センサ113及びプラテンガラス114は、それぞれ第1ガイド部材、第1読取部及び透明部材に相当する。また、上搬送ガイドユニット246が第2ガイド部に相当し、上搬送ガイドユニット246の上側搬送ガイド221及び画像読取センサ116は、第2ガイド部材及び第2読取部に相当する。
【0059】
<第3の実施の形態>
次いで、本発明の第3の実施の形態について説明するが、第3の実施の形態は、上搬送ガイドユニット及び下搬送ガイドユニットを共に開閉可能に構成したものである。このため、第1の実施の形態と同様の構成については、図示を省略、又は図に同一符号を付して説明する。
【0060】
本実施の形態の画像読取装置102Cは、図3及び図8に示すように、入口ローラ対111,112と、出口ローラ対119,120と、上搬送ガイドユニット346と、下搬送ガイドユニット347と、制御部302と、を有している。第1ガイド部としての上搬送ガイドユニット346は、上側搬送ガイド321と、画像読取センサ116と、プラテンガラス117と、ガイドローラ115と、冷却ファン134と、を有している。
【0061】
上搬送ガイドユニット346は、図8及び図9に示すように、奥フレーム143に対して、回動軸131を中心に回動可能に支持されている。より詳しくは、上側搬送ガイド321は、回動軸131を中心に奥フレーム143に回動可能に支持されている。上側搬送ガイド321には、画像読取センサ116と、プラテンガラス117と、ガイドローラ115(図3参照)と、冷却ファン134と、が支持されている。
【0062】
すなわち、上搬送ガイドユニット346は、下搬送ガイドユニット347に対して閉じられて搬送路123を構成する閉位置と、下搬送ガイドユニット347に対して開かれて搬送路123を開放する開位置と、に移動可能に構成される。そして、上搬送ガイドユニット346は、下搬送ガイドユニット347に対して回動軸131を中心に上方に開かれることで、搬送路123を開放する。
【0063】
第2ガイド部としての下搬送ガイドユニット347は、奥フレーム143に対して、回動軸131に平行な第2軸としての回動軸137を中心に回動可能に支持されている。より詳しくは、下側搬送ガイド322は、回動軸137を中心に奥フレーム143に回動可能に支持されており、下側搬送ガイド322には、画像読取センサ113と、プラテンガラス114と、ガイドローラ118と、冷却ファン135と、が支持されている。
【0064】
すなわち、下搬送ガイドユニット347は、上搬送ガイドユニット346に対して閉じられて搬送路123を構成する閉位置と、上搬送ガイドユニット346に対して開かれて搬送路123を開放する開位置と、に移動可能に構成される。そして、下搬送ガイドユニット347は、上搬送ガイドユニット346に対して回動軸137を中心に下方に開かれることで、搬送路123を開放する。
【0065】
ユーザは、例えば上側搬送ガイド321に設けられたハンドル132を掴んで、ハンドル132を上方に持ち上げることで上搬送ガイドユニット346を閉位置から開位置に回動する。ハンドル132は、画像読取装置102Cの手前側に配置されており、上搬送ガイドユニット346は、画像読取装置102Cの奥側に配置された回動軸131を中心に、上方に開かれる。
【0066】
また、ユーザは、例えば下側搬送ガイド322に設けられたハンドル138を掴んで、ハンドル138を下方に押し下げることで下搬送ガイドユニット347を閉位置から開位置に回動する。ハンドル138は、画像読取装置102Cの手前側に配置されており、下搬送ガイドユニット347は、画像読取装置102Cの奥側に配置された回動軸137を中心に、下方に開かれる。
【0067】
このように、上搬送ガイドユニット346及び下搬送ガイドユニット347の両方を開くことにより、搬送路123が大きく開放され、前フレーム144に設けられた開口部145から搬送路123にアクセスすることができる。これにより、例えば搬送路123でジャムしているシートを容易に取り除くことができるため、ジャム処理性を向上することができる。なお、ユーザは、搬送路123を開放する際に、必ずしも上搬送ガイドユニット346及び下搬送ガイドユニット347の両方を開く必要はなく、いずれか片方のみ開いてもよい。
【0068】
画像読取装置102Cの前フレーム144には、上側搬送ガイド321及び下側搬送ガイド322を前フレーム144に対して位置決めする位置決め部材333が設けられている。本実施の形態では、上側搬送ガイド321及び下側搬送ガイド322を鋼板で構成し、位置決め部材333にマグネットを採用している。このため、位置決め部材333により上側搬送ガイド321及び下側搬送ガイド322を吸着することで、上搬送ガイドユニット346及び下搬送ガイドユニット347を閉位置で位置決めすることができる。
【0069】
以上のように、本実施の形態では、上搬送ガイドユニット346及び下搬送ガイドユニット347の少なくともいずれか一方を開くことにより、搬送路123を開放することができる。このため、搬送路123のどの位置でシートがジャムしていても、ジャムしたシートを画像読取装置102Cの排出口まで搬送する必要が無く、容易にシートに対してアクセスすることができ、ジャム処理性を向上することができる。
【0070】
また、上搬送ガイドユニット346及び下搬送ガイドユニット347の少なくともいずれか一方を開いた状態でジャム処理をするので、図3に示すように、シート搬送方向CDにおいて画像読取センサ113,116の間にローラ対を設ける必要がない。このため、シート搬送方向CDにおける画像読取センサ113,116の間の距離を短くすることができ、画像読取装置102Cを小型化することができる。
【0071】
<第4の実施の形態>
次いで、本発明の第4の実施の形態について説明するが、第4の実施の形態は、上搬送ガイドユニット及び下搬送ガイドユニットにそれぞれ入口ローラ及び出口ローラを設けて構成したものである。このため、第1の実施の形態と同様の構成については、図示を省略、又は図に同一符号を付して説明する。
【0072】
本実施の形態の画像読取装置102Dは、図10に示すように、上搬送ガイドユニット446と、下搬送ガイドユニット447と、制御部302と、を有している。上搬送ガイドユニット446は、上側搬送ガイド421と、画像読取センサ116と、プラテンガラス117と、ガイドローラ115と、冷却ファン134(図8参照)と、入口ローラ111と、出口ローラ119と、を有している。入口ローラ111及び出口ローラ119は、上側搬送ガイド421に回転可能に支持されている。言い換えれば、入口ローラ対の一方のローラである入口ローラ111及び出口ローラ対の一方のローラである出口ローラ119は、第1ガイド部材としての上側搬送ガイド421に回転可能に支持されている。
【0073】
下搬送ガイドユニット447は、下側搬送ガイド422と、画像読取センサ113と、プラテンガラス114と、ガイドローラ118と、冷却ファン135(図8参照)と、入口ローラ112と、出口ローラ120と、を有している。入口ローラ112及び出口ローラ120は、下側搬送ガイド422に回転可能に支持されている。そして、入口ローラ111,112は、入口ローラ対を構成し、出口ローラ119,120は、出口ローラ対を構成している。
【0074】
本実施の形態では、上搬送ガイドユニット446及び下搬送ガイドユニット447の少なくとも一方が開閉可能に構成されていればよく、これら上搬送ガイドユニット及び下搬送ガイドユニットの開閉構成は、第1乃至第3の実施の形態で説明した通りである。
【0075】
以上のように、本実施の形態では、上搬送ガイドユニット446及び下搬送ガイドユニット447の少なくとも一方を開くことで、搬送路123に加えて、入口ローラ対111,112及び出口ローラ対119,120のニップを開放することができる。このため、搬送路123でジャムしたシートのジャム処理性を向上することができる。
【0076】
また、上搬送ガイドユニット446及び下搬送ガイドユニット447の少なくとも一方を開いた状態でジャム処理をするので、シート搬送方向CDにおいて画像読取センサ113,116の間にローラ対を設ける必要がない。このため、シート搬送方向CDにおける画像読取センサ113,116の間の距離を短くすることができ、画像読取装置102Dを小型化することができる。
【0077】
<その他の実施の形態>
なお、第1及び第3の実施の形態では、上側搬送ガイド121,321が回動軸131を中心に回動可能に支持されていたが、これに限定されない。例えば、上側搬送ガイド121,321と回動軸131の間に他の部材が介在してもよい。また、上側搬送ガイド121,321は、搬送路123を開放するように上方にスライド移動可能に設けられてもよい。
【0078】
同様にして、第2及び第3の実施の形態では、下側搬送ガイド222,322が回動軸137を中心に回動可能に支持されていたが、これに限定されない。例えば、下側搬送ガイド222,322と回動軸137の間に他の部材が介在してもよい。また、下側搬送ガイド222,322は、搬送路123を開放するように下方にスライド移動可能に設けられてもよい。
【0079】
また、上述した第1乃至第4の実施の形態は、任意に組み合わせてもよい。
【0080】
また、既述のいずれの形態においても、画像読取装置102,102B,102C,102Dに直接、画像形成装置101を接続していたが、これに限定されない。例えば、画像形成装置101と画像読取装置102,102B,102C,102Dとの間に、シートのカールを矯正するデカール装置等の他の装置を介在させてもよい。
【符号の説明】
【0081】
101:画像形成装置/102,102B,102C,102D:画像読取装置/111,112:第1ローラ対(入口ローラ対)/113:第2読取部(画像読取センサ)/115:ガイドローラ/116:第1読取部(画像読取センサ)/117:透明部材(プラテンガラス)/119,120:第2ローラ対(出口ローラ対)/121,222,421:第1ガイド部材(上側搬送ガイド、下側搬送ガイド)/122:第2ガイド部材(下側搬送ガイド)/123:搬送路/131:第1軸(回動軸)/134:第1送風部(冷却ファン)/135:第2送風部(冷却ファン)/137:第2軸(回動軸)/141:フレーム/146,247,346:第1ガイド部(上搬送ガイドユニット、下搬送ガイドユニット)/147,347:第2ガイド部(下搬送ガイドユニット)/CD:シート搬送方向/L1:距離/N1,N2:ニップ/P:シート
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10