(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-28
(45)【発行日】2024-07-08
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
G03G 21/14 20060101AFI20240701BHJP
G03G 15/00 20060101ALI20240701BHJP
G03G 21/16 20060101ALI20240701BHJP
G03G 15/16 20060101ALI20240701BHJP
G03G 15/20 20060101ALI20240701BHJP
【FI】
G03G21/14
G03G15/00 303
G03G21/16 195
G03G21/16 185
G03G15/16 103
G03G15/20 535
(21)【出願番号】P 2020087088
(22)【出願日】2020-05-19
【審査請求日】2023-05-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003133
【氏名又は名称】弁理士法人近島国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岩崎 寿紀
【審査官】小池 俊次
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-044232(JP,A)
【文献】特開2018-155948(JP,A)
【文献】特開2010-198011(JP,A)
【文献】特開2015-099193(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 21/14
G03G 15/00
G03G 21/16
G03G 15/16
G03G 15/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートを挟持して搬送する転写ニップ部を有し、前記転写ニップ部に挟持したシートにトナー像を転写する転写手段と、
シートを挟持して搬送する定着ニップ部を有し、前記転写手段によってシートに転写されたトナー像をシートに定着させる定着手段と、
通気性を有する第1無端状ベルトを有し、シートが搬送される第1搬送面を形成する第1ベルト部と、前記第1ベルト部を回転可能に張架する第1張架部材と、前記第1搬送面に対してシートが通過する側と反対側において前記第1搬送面にシートを
吸引可能な第1空気吸引部と、を含み、前記第1ベルト部を回転させて前記転写手段から前記定着手段に向けてシートを搬送する第1搬送手段と、
通気性を有する第2無端状ベルトを有し、シートが搬送される第2搬送面を形成する第2ベルト部と、前記第2ベルト部を回転可能に張架する第2張架部材と、前記第2搬送面に対してシートが通過する側と反対側において前記第2搬送面にシートを
吸引可能な第2空気吸引部と、を含み、シートの搬送方向において前記第1搬送手段の下流に配置され、前記第2ベルト部を回転させて前記第1搬送手段によって搬送されたシートを前記定着手段に向けて搬送する第2搬送手段と、
前記第1搬送手段にあって前
記搬送方向における前記第1搬送面の中央位置の下流に設けられ、前記第1搬送面と、前記転写ニップ部と前記定着ニップ部とに挟持されたシートと、の間の距離に応じた信号を出力する検知手段と、
前記定着手段を制御する制御手段と、を備え、
前記第1搬送面は
、前記転写ニップ部よりも下方に配置され、
前記搬送方向の下流に向かうにつれて下方から上方に向けて傾斜しており、
前記第2搬送面は
、前記定着ニップ部よりも下方に配置され、
前記第2搬送面の上流端は、前記第1搬送面の下流端よりも下方に配置され、
前記制御手段は、シートが前記転写ニップ部と前記定着ニップ部とに挟持された状態において、前記検知手段から出力される信号に基づいて前記定着手段を制御する、
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記検知手段は、
前記第1ベルト部を搬送されるシートと前記第1搬送面との距離に応じて、シートが前記第1搬送面から離間し、かつ、前記転写ニップと前記定着ニップで挟持された状態で引っ張られた状態である第1位置と、シートが前記第1搬送面から離間し、かつ、前記転写ニップと前記定着ニップで挟持された状態で弛んだ状態である第2位置と、前記第1搬送面とシートとの距離が前記第2位置よりも前記第1搬送面に近い第3位置と、に変位するフラグ部材と、
前記フラグ部材の位置に応じて透過状態と遮断状態とに切り替わる第1センサ及び第2センサと、を有し、
前記フラグ部材が前記第1位置である場合に第1信号を出力し、前記第2位置である場合に第2信号を出力し、前記第3位置である場合に第3信号を出力し、
前記制御手段は、前記転写手段を制御可能であり、前記転写手段から前記定着手段に向けてのシートの搬送を、前記転写手段によるシートの搬送速度を第1速度にした状態で開始し、
前記転写ニップ部と前記定着ニップ部とにシートが挟持された状態において前記検知手段から、前記第1信号が出力された場合に前記定着手段によるシートの搬送速度を前記第1速度よりも遅い第2速度にし、前記第3信号が出力された場合に前記定着手段によるシートの搬送速度を前記第1速度よりも速い第3速度にし、前記第2信号が出力された場合に前記定着手段によるシートの搬送速度を変化させることなくシートの搬送を継続する、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記第2搬送手段を制御可能であり、シートが前記転写ニップ部に挟持された状態で当該シートの先端が前記定着ニップ部に到達した場合に、前記第2空気吸引部による空気の吸引力を、前記第2搬送面にシートを
吸引する第1吸引力から前記第1吸引力よりも小さい第2吸引力に切り替える、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記制御手段は、前記第2空気吸引部による空気の吸引力を前記第2吸引力にした状態で、前記転写ニップ部と前記定着ニップ部とに挟持されたシートの後端が前記定着ニップ部を通過した場合に、前記第2空気吸引部による空気の吸引力を前記第2吸引力から前記第1吸引力に切り替える、
ことを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記第1ベルト部は、前記第1無端状ベルトに対して、
前記搬送方向に直交するシートの幅方向に間隙を存して配置され、通気性を有する第3無端状ベルトを有し、
前記検知手段の検知位置は、前記第1ベルト部においてシートの幅方向に関して前記第1無端状ベルトと前記第3無端状ベルトとの間に配置される、
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記搬送方向における前記第2空気吸引部の中央は、
前記搬送方向において前記第2ベルト部の中央よりも下流に配置されている、
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記制御手段は、前記転写手段から前記定着手段に向かって搬送されるシートのサイズに関する情報を取得し、
前記搬送方向の長さが、
前記搬送方向における前記転写ニップ部から前記定着ニップ部までの長さより長い場合に、前記定着手段によるシートの搬送速度を調整する、
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記定着手段は、シートを加熱する加熱ローラと、前記加熱ローラに当接して前記定着ニップ部を形成する対向ローラとを有し、
前記第2搬送面から
前記搬送方向の下流側に伸ばした仮想線は、前記定着ニップ部の前記加熱ローラと前記対向ローラとに接する接線であるニップ線と、
前記搬送方向において前記定着ニップ部よりも下流で交差する、
ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記搬送方向に直交する幅方向に視て、前記第2ベルト部よりも下流で前記仮想線と交差し、かつ、前記第2搬送面を搬送されたシートの先端を前記定着ニップ部に向けて案内する案内面を有するガイド部材を備える、
ことを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シートに画像を形成する画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、画像形成装置においては、A4サイズやはがき等の定形サイズのシート以外にも、搬送方向におけるシートの長さが定形サイズのシートよりも長い、いわゆる長尺シートに対して画像を形成可能とする要望が高まっている。長尺シートに画像を形成する場合、電子写真方式の画像形成装置では、転写装置から定着装置にシートを搬送する際に、シートが転写装置及び定着装置の両方で挟持された状態になることがある。
【0003】
このような状態において、定着装置でのシートの搬送速度が転写装置でのシートの搬送速度よりも速い場合には、定着装置によってシートが引っ張られ、トナー像をシートに転写する際に転写ずれが発生するおそれがある。一方、転写装置でのシートの搬送速度が定着装置でのシートの搬送速度よりも速い場合には、シートの先端が定着ニップ部に突き当てられて、転写ずれの一因であるシートの突き戻しが発生することがある。また、転写装置でのシートの搬送速度が定着装置でのシートの搬送速度よりも速いために、転写装置と定着装置との間でのシートの弛みが大きくなり、シートの損傷やジャム、画像不良が発生するおそれがある。これに対して、特許文献1及び2には、シートの弛み量や高さ方向の変位を検知する検知手段を設けてシートの搬送制御を行う画像形成装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2014-44232号公報
【文献】特開2010-198011号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1では、ベルトにシートを吸引させた状態で搬送する吸引搬送手段をシートの搬送方向において転写装置と定着装置との間に配置し、転写装置と吸引搬送手段との間に配置された検知位置でシートの弛み量や高さ方向の変位を検知している。しかし、長尺シートの弛み量を検知する場合には、シートの搬送方向におけるシート全体の長尺シートの弛みや高さ方向での変位を精度よく検知することが困難であり、シートの損傷やジャム、画像不良が発生し、生産性や画像品質が低下するという課題がある。
【0006】
特許文献2では、吸引搬送手段に設けられた検知手段によって検知されたシートの弛み量や高さ方向の変位に応じて、転写装置でのシートの搬送速度に対する定着装置でのシートの搬送速度を制御している。しかし、定着装置でのシートの搬送速度を頻繁に変更することで、シートの引っ張りや弛みが発生し、吸引搬送手段を構成するローラのアライメントの変化によってシートの搬送効率が低下するという課題がある。また、特許文献2では、ベルトにシートを当接させた状態で搬送するため、ベルトとシートとの摩擦により、シートが損傷するという課題もある。
【0007】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、シートに画像を形成する際に、生産性の向上と画像品質の向上とを両立可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様は、シートを挟持して搬送する転写ニップ部を有し、前記転写ニップ部に挟持したシートにトナー像を転写する転写手段と、シートを挟持して搬送する定着ニップ部を有し、前記転写手段によってシートに転写されたトナー像をシートに定着させる定着手段と、通気性を有する第1無端状ベルトを有し、シートが搬送される第1搬送面を形成する第1ベルト部と、前記第1ベルト部を回転可能に張架する第1張架部材と、前記第1搬送面に対してシートが通過する側と反対側において前記第1搬送面にシートを吸引可能な第1空気吸引部と、を含み、前記第1ベルト部を回転させて前記転写手段から前記定着手段に向けてシートを搬送する第1搬送手段と、通気性を有する第2無端状ベルトを有し、シートが搬送される第2搬送面を形成する第2ベルト部と、前記第2ベルト部を回転可能に張架する第2張架部材と、前記第2搬送面に対してシートが通過する側と反対側において前記第2搬送面にシートを吸引可能な第2空気吸引部と、を含み、シートの搬送方向において前記第1搬送手段の下流に配置され、前記第2ベルト部を回転させて前記第1搬送手段によって搬送されたシートを前記定着手段に向けて搬送する第2搬送手段と、前記第1搬送手段にあって前記搬送方向における前記第1搬送面の中央位置の下流に設けられ、前記第1搬送面と、前記転写ニップ部と前記定着ニップ部とに挟持されたシートと、の間の距離に応じた信号を出力する検知手段と、前記定着手段を制御する制御手段と、を備え、前記第1搬送面は、前記転写ニップ部よりも下方に配置され、前記搬送方向の下流に向かうにつれて下方から上方に向けて傾斜しており、前記第2搬送面は、前記定着ニップ部よりも下方に配置され、前記第2搬送面の上流端は、前記第1搬送面の下流端よりも下方に配置され、前記制御手段は、シートが前記転写ニップ部と前記定着ニップ部とに挟持された状態において、前記検知手段から出力される信号に基づいて前記定着手段を制御する、ことを特徴とする画像形成装置である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、シートに画像を形成する際に、生産性の向上と画像品質の向上とを両立可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本開示の実施例1の画像形成装置の概略構成図。
【
図2】実施例1の2次転写部と、ベルト搬送ユニットと、定着部とを示す断面図。
【
図4】実施例1のベルトを外した状態のベルト搬送ユニットの斜視図。
【
図5】実施例1の画像形成装置の制御構成を示すブロック図。
【
図6】実施例1のベルト搬送ユニットによってシートを搬送する動作の流れを示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明を実施するための例示的な形態について図面を参照して説明する。
【実施例1】
【0012】
図1は、実施例1の画像形成装置100の概略構成図である。まず、
図1を参照して画像形成装置100の構成について説明する。画像形成装置100は、シートを給送する給送部100Bと、給送部100Bによって給送されたシートを搬送するシート搬送部100Dとを備える。また、画像形成装置100は、シートに定着されるトナー像を形成する画像形成部513と、トナー像をシートに転写する2次転写部57と、トナー像が転写されたシートを定着部58に搬送するベルト搬送ユニット100Eとを備える。さらに、画像形成装置100は、定着部58によってトナー像が定着されたシートを搬送する後搬送部59を備える。給送部100Bは、リフトアップ装置52の上にシートを収納するシートカセット51と、シートカセット51に積載されたシートSを送出するシート給送手段53とを備える。シート給送手段53によるシートの給送方法としては、例えば、ローラによる摩擦分離方式や、エアによる分離吸着方式があるが、
図1では、エアによる分離吸着方式を用いた例を示している。なお、画像形成装置100において、ローラによる摩擦分離方式によってシートを給送する構成にしてもよい。給送部100Bから給送されたシートは、シート搬送部100Dに設けられた複数のローラ対を順次受け渡されて2次転写部57に向けて搬送される。
【0013】
画像形成部513は、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)のトナー像を形成する電子写真方式の画像形成ステーションPY、PM、PC、PKが直列に配置された、いわゆるタンデム方式の画像形成手段である。画像形成ステーションPY、PM、PC、PKは、トナーの色が異なる以外は、共通の構成である。そのため、ここでは画像形成ステーションPYの構成を例にして説明し、画像形成ステーションPM、PC、PKの構成についての説明を省略する。なお、
図1では、画像形成ステーションPYの構成に“Y”、画像形成ステーションPMの構成に“M”、画像形成ステーションPCの構成に“C”、画像形成ステーションPKの構成に“K”を符号の末尾に付している。画像形成ステーションPYは、感光ドラム1Yと、露光装置511Yと、現像装置510Yと、1次転写装置507Yと、クリーナ509Yとを有している。画像形成部513は、画像形成ステーションPY、PM、PC、PKによって可視化されたトナー像が担持される像担持体の一例としての中間転写ベルト506を備える。中間転写ベルト506は、駆動ローラ505と、テンションローラ504と、転写内ローラ503とに掛け渡された状態で支持されており、駆動ローラ505の駆動によって
図1の矢印B方向に回転する。
【0014】
2次転写ローラ56は、転写内ローラ503によって中間転写ベルト506の内側から支持された中間転写ベルト506に圧接して、中間転写ベルト506との間に2次転写ニップ部N2を形成する。2次転写ローラ56と、中間転写ベルト506と、転写内ローラ503とによって本実施例の転写手段としての2次転写部57が構成される。2次転写ニップ部N2を通過した後の中間転写ベルト506の表面に残留した転写残トナーや紙粉等は不図示のクリーニング装置によって除去される。シートの搬送方向FDにおいて2次転写部57よりも下流に配置されている定着部58は、熱と圧力とによってシートにトナー像を定着する定着手段である。定着部58は、内部にヒータを備えた加熱ローラ582と、加熱ローラ582に当接可能に配置され、加熱ローラ582と共に定着ニップ部Nを形成する対向ローラ583と、を備える。また、定着部58は、加熱ローラ582の表面温度を検知する加熱ローラ温度センサ(不図示)と、対向ローラ583の表面温度を検知する加圧ローラ温度センサ(不図示)とを備えている。加熱ローラ温度センサと、加圧ローラ温度センサとは、それぞれ、加熱ローラ582の温度と加熱ローラ582の表面温度とを適正な温度に維持するために設けられている。
【0015】
シートの搬送方向FDにおいて、2次転写部57と定着部58との間には、ベルト搬送ユニット100Eが配置されている。ベルト搬送ユニット100Eは、シートの搬送方向FDの上流側に配置される第1ベルト搬送部10と、第1ベルト搬送部10よりも下流に配置される第2ベルト搬送部20によって構成されている。ベルト搬送ユニット100Eの構成については後述する。
【0016】
後搬送部59は、定着部58から排出されたシートを画像形成装置100の装置本体100Aの外部に排出する。後搬送部59は、さらに、シートを反転搬送する反転搬送部501と、反転搬送部501によって反転されたシートを搬送し、シート搬送部100Dのシート搬送路に合流させる両面搬送路502とを備えている。
【0017】
次に、画像形成装置100においてシートに画像を形成する一連の流れについて説明する。画像形成装置100に入力された画像形成ジョブに基づいて、まず、露光装置511Yが感光ドラム1Yを露光して感光ドラム1Yの表面に静電潜像を形成する。感光ドラム1Y上の静電潜像は、現像装置510Yによって現像され、トナー像として可視像化される。感光ドラム1Yの表面に担持されたトナー画像は、1次転写装置507Yによって中間転写ベルト506の上に順次重複されて1次転写される。中間転写ベルト506に1次転写されたトナー像は、本実施例の転写ニップ部としての2次転写ニップ部N2で給送部100Bから給送されたシートSに2次転写される。なお、中間転写ベルト506は、一定速度で回転する駆動ローラ505によって回転駆動され、その周速度が一定な転写速度となるように維持された状態で回転されている。したがって、2次転写ニップ部N2におけるシートの搬送速度は、中間転写ベルト506の周速度である。以後、2次転写部57におけるシートの搬送速度を“転写速度VT”とする。転写速度VTとは、2次転写部57でトナー像が転写されるときのシートの搬送速度である。
【0018】
シート搬送部100Dのレジストレーションローラ7は、回転を停止した状態でシートSを受け止め、中間転写ベルト506のトナー像にタイミングをあわせて回転を開始し、2次転写ニップ部N2に向けてシートSを送出する。2次転写ニップ部N2においてシートにトナー像が転写される。転写されたトナー像を担持したシートSは、ベルト搬送ユニット100Eによって2次転写ニップ部N2から定着部58に向けて搬送される。定着部58では、定着ニップ部NでシートSを挟持し、未定着のトナー像に熱と圧とを加えてシートにトナー像を定着させる。定着部58から送り出されたシートSは、後搬送部59によって排出される。
【0019】
シートの両面に画像を形成する場合、定着部58から送り出されたシートを反転搬送部501へ搬送し、反転搬送部501によって反転された後に両面搬送路502に向けて搬送される。シートは、両面搬送路502を経由して、再びシート搬送部100Dの搬送パスへ搬送される。そして1面目(表面)と同様にシートの2面目(裏面)に対してトナー像が形成される。
【0020】
次に、本実施例のベルト搬送ユニット100Eと周囲の詳細な構成について説明する。
図2は、2次転写部57と、ベルト搬送ユニット100Eと、定着部58とを示す断面図である。ベルト搬送ユニット100Eは、本実施例の第1搬送手段としての第1ベルト搬送部10と、第2搬送手段としての第2ベルト搬送部20とを備える。第1ベルト搬送部10は、シートの搬送方向FDにおいて2次転写ニップ部N2よりも下流に配置され、第2ベルト搬送部20は、第1ベルト搬送部10の下流かつ定着ニップ部Nよりも上流に配置されている。
【0021】
シートの搬送方向FDにおいて、ベルト搬送ユニット100Eと2次転写ニップ部N2との間には、2次転写ニップ部N2から搬送されるシートを分離させてベルト搬送ユニット100Eに向けて案内する転写分離ガイド561が設けられている。また、シートの搬送方向FDにおいてベルト搬送ユニット100Eと定着ニップ部Nとの間には、ベルト搬送ユニット100Eによって搬送されるシートを定着ニップ部Nへ案内する定着前ガイド581が設けられている。
図2に示すように、第1ベルト搬送部10は、シートの搬送方向FDに直交するシートの幅方向に視たときに、2次転写ニップ部N2よりも低い位置に配置可能である。第2ベルト搬送部20は、シートの搬送方向FDに直交するシートの幅方向に視たときに、定着ニップ部Nよりも低い位置に配置可能である。このような構成により、2次転写ニップ部N2を通過したシートの先端は、転写分離ガイド561に沿って第1ベルト搬送部10に向かって搬送される。また、シートの搬送方向FDに直交するシートの幅方向に視たときに、第1ベルト搬送部10の搬送面10Aの下流端は、第2ベルト搬送部20の搬送面20Aの上流端よりも上方に配置される。このような配置により、第1ベルト搬送部10を搬送されたシートが第2ベルト搬送部20によって座屈することを防いでいる。本実施例の第1搬送面が搬送面10Aであり、第2搬送面が搬送面20Aである。
【0022】
また、第2ベルト搬送部20は、搬送面20Aに沿って定着部58に向けてシートを搬送する。搬送面20Aからシートの搬送方向FDの下流側に伸ばした仮想線20A´は、シートの搬送方向FDにおいて定着ニップ部Nよりも下流で定着ニップ部Nのニップ線N´と交差する。定着ニップ部Nのニップ線N´とは、定着ニップ部Nの接線のうち、加熱ローラ582と対向ローラ583とに接する接線のことを示す。このような構成により、第2ベルト搬送部20を搬送されたシートは、ニップ線N´に対して
図2中の下方から上方に向けて交差する方向に搬送される。さらに、シートの搬送方向FDにおいて第2ベルト搬送部20と定着部58との間には、本実施例のガイド部材としての定着前ガイド581が設けられている。定着前ガイド581は、搬送面20Aを搬送されたシートの先端を定着ニップ部Nに向けて案内する案内面581Aを有する。シートの搬送方向FDに直交する幅方向に視て、定着前ガイド581の案内面581Aは、第2ベルト搬送部20よりも下流であり、かつ定着ニップ部Nより上流で搬送面20Aの仮想線20A´と交差する。このような構成により、第2ベルト搬送部20を搬送されたシートは、定着前ガイド581によってニップ線N´に対して
図2中の下方から上方に向けて交差した状態で定着ニップ部Nに案内される。
【0023】
なお、定着ニップ部Nのニップ線N´は、定着ニップ部Nの接線のうち、加熱ローラ582と対向ローラ583とに接する接線によって形成される平面上に存在する。つまり、ニップ線N´に対して
図2中の下方から上方に向けて交差した状態でシートが定着ニップ部Nに搬送されるため、シート上の未定着のトナーに対する加熱ローラ582の接触を抑制することができる。
【0024】
第1ベルト搬送部10は、本実施例の第1ベルト部としての第1搬送ベルト101と、この第1搬送ベルト101を回転可能に張架する第1駆動ローラ102と、従動ローラ103、104、105とを備えている。本実施例の第1張架部材が第1駆動ローラ102と、従動ローラ103、104、105とである。また、第1ベルト搬送部10は、第1駆動ローラ102を回転させて第1搬送ベルト101を回動させる不図示のモータを備えている。第1搬送ベルト101は、多数の孔が形成された無端状ベルト(ベルト101a、101b、101c、101d(
図3参照))を有し、孔を介して第1搬送ベルト101の周面の内側と外側とに空気が通過可能な通気性を有する部材である。また、第1搬送ベルト101の周面の内側には、シートを第1搬送ベルト101の周面に引き寄せるための第1吸引ファン106が配置されている。
【0025】
図4は、第1搬送ベルト101と第2搬送ベルト201とを取り外した状態のベルト搬送ユニット100Eの斜視図である。
図4に示すように、第1ベルト搬送部10には、通気孔を通じて空気を吸引する第1吸引ファン106が設けられている。第1吸引ファン106は、第1搬送ベルト101に形成された多数の孔を介して第1搬送ベルト101の周面の外側から内側に向かって空気を吸引する。第1吸引ファン106は、第1搬送ベルト101の内部から搬送面10A(
図2参照)に向かって開口した通気孔を有し、通気孔を通じて空気を吸引して、第1搬送ベルト101を搬送されるシートを搬送面10Aに対して引き寄せることができる。つまり、本実施例の第1空気吸引部が、シートを搬送面10Aに引き寄せ可能な第1吸引ファン106である。
【0026】
図2に示すように、シートの搬送方向FDに直交する幅方向に視て、2次転写ニップ部N2を通過したシートは、第1搬送ベルト101の上面に搬送される。つまり、シートは、2次転写ニップ部N2を通過した後、第1搬送ベルト101が形成する搬送面10Aに搬送される。この結果、シートは第1吸引ファン106による空気の吸引の影響を受けて、搬送面10Aに引き寄せられた状態で搬送される。また、本実施例では、第1搬送ベルト101によるシートの搬送速度V1が、転写速度VTよりもわずかに早くなるように第1駆動ローラ102が回転する。このようにすることで、2次転写ニップ部N2と第1搬送ベルト101との速度差によりシートの座屈を防ぐことができる。なお、第1搬送ベルト101によるシートの搬送速度V1は、第1搬送ベルト101の周速のことである。
【0027】
第2ベルト搬送部20は、本実施例の第2ベルト部としての第2搬送ベルト201と、この第2搬送ベルト201を回転可能に張架する第2駆動ローラ202と、従動ローラ203、204、205と、を備えている。本実施例の第2張架部材が第2駆動ローラ202と、従動ローラ203、204、205とである。また、第2ベルト搬送部20は、第2駆動ローラ202を回転させて第2搬送ベルト201を回動させる不図示のモータを備えている。第2搬送ベルト201は、多数の孔が形成された無端状ベルト(ベルト201a、201b、201c、201d(
図3参照))を有し、孔を介して第2搬送ベルト201の周面の内側と外側とに空気が通過可能な通気性を有する部材である。また、第2搬送ベルト201の周面の内側には、シートを第2搬送ベルト201の周面に引き寄せるための第2吸引ファン206が配置されている。
【0028】
図4に示すように、第2ベルト搬送部20には、通気孔を通じて空気を吸引する第2吸引ファン206が設けられている。また、
図2及び
図4に示すように、第2吸引ファン206の中央の位置を、シートの搬送方向FDにおいて、第2搬送ベルト201の中央よりも下流に配置してもよい。このようにすると、搬送面20Aにシートを引き寄せた状態で、シートを定着ニップ部Nに搬送することができる。第2吸引ファン206は、第2搬送ベルト201の内部から搬送面20A(
図2参照)に向かって開口した通気孔を有し、通気孔を通じて空気を吸引して、第2搬送ベルト201を搬送されるシートを搬送面20Aに対して引き寄せることができる。つまり、本実施例の第2空気吸引部が、シートを搬送面20Aに引き寄せ可能な第2吸引ファン206である。
【0029】
また、第2吸引ファン206による空気の吸引力は、搬送面20Aにむけてシートを引き寄せる吸引力と、この吸引力よりも小さい吸引力とに切り替えることができる。搬送面20Aに向けてシートを引き寄せ可能な第2吸引ファン206による空気の吸引力が、本実施例の第1吸引力である。なお、搬送面20Aに向けてシートを引き寄せる吸引力よりも小さい吸引力とは、例えば、搬送面20Aに引き寄せられたシートが搬送面20A上を自由移動できる程度の吸引力のことを指す。搬送面20Aにシートを引き寄せ可能な吸引力よりも小さい第2吸引ファン206による空気の吸引力が、本実施例の第2吸引力である。本実施例では、第1吸引ファン106による空気の吸引力と第2吸引ファン206による空気の吸引力とが同じ吸引力となるように制御してもよい。
【0030】
図2に示すように、シートの搬送方向FDに直交する幅方向に視て、第1搬送ベルト101を通過したシートは、第2搬送ベルト201の上面に搬送される。つまり、シートは、搬送面10Aを通過した後、第2搬送ベルト201が形成する搬送面20Aに搬送される。この結果、シートは第2吸引ファン206の駆動により、搬送面20Aに引き寄せられた状態で搬送される。また、本実施例では、第2搬送ベルト201によるシートの搬送速度V2が、第1搬送ベルト101によるシートの搬送速度V1よりもわずかに早くなるように第2駆動ローラ202が回転する。このようにすることで、第1搬送ベルト101と第2搬送ベルト201との速度差によりシートの座屈を防ぐことができる。なお、第2搬送ベルト201によるシートの搬送速度V2とは、第2搬送ベルト201の周速のことである。
【0031】
また、本実施例では、シートの搬送方向FDにおいて、第1ベルト搬送部10の第1吸引ファン106よりも下流側に配置された検知位置PLにおける、搬送面10Aからのシートの高さを検知する高さ検知手段30が設けられている。なお、本実施例における高さ検知手段30の検知位置PLは、シートの弛み(ループ)が形成されたことが最も可視化される位置、例えば、シートの搬送方向FDにおいて第1吸引ファン106よりもわずかに下流側に配置している。しかし、高さ検知手段30の検知位置PLとしては、これ以外に、シートの搬送方向FDに関して2次転写ニップ部N2と定着ニップ部Nとの間であればどこに配置してもよい。また、本実施例では、高さ検知手段30の検知位置PLをシートの搬送方向FDにおいて、搬送方向FDに直交する幅方向に視てベルト搬送ユニット100Eと重複する位置に配置している。このようにすることで、搬送方向FDに関して、搬送面10Aに対するシートの高さを精度よく検知することが可能となる。
【0032】
図3は、ベルト搬送ユニット100Eの斜視図である。
図3に示すように、第1搬送ベルト101は、ベルト101a、101b、101c、101dを有する。ベルト101a、101b、101c、101dは、それぞれ、無数の孔が形成された無端状のベルトであり、第1搬送ベルト101においてシートが搬送される搬送面10Aを形成する。
図3に示すように、ベルト101a、101b、101c、101dは、それぞれ、シートの搬送方向FDに直交する幅方向Wに間隙を存して配置されており、ベルト101bとベルト101cとの間には、高さ検知手段30の検知位置PLが配置されている。つまり、本実施例の第1無端状ベルトがベルト101bであり、第3無端状ベルトが101cであり、高さ検知手段30の検知位置PLは、幅方向Wに関してベルト101bとベルト101cとの間に配置されている。なお、高さ検知手段30の検知位置PLの配置位置は、
図3に示す以外にも、幅方向Wに関して隣り合うベルト(例えば、ベルト101a及びベルト101b)の間に配置してもよい。また、第1搬送ベルト101において、シートの幅方向Wの中心は、ベルト101bとベルト101cとの間に配置されるようにしてもよい。このような配置によって、画像形成装置100におけるシートの搬送が幅方向Wに関して中央基準である場合には、幅方向Wに関して、搬送面10Aに対するシートの高さを精度よく検知することが可能となる。
【0033】
図3に示すように、第2搬送ベルト201は、本実施例の第2無端状ベルトの一例としてのベルト201a、201b、201c、201dを有する。ベルト201a、201b、201c、201dは、それぞれ、無数の孔が形成された無端状のベルトであり、第2搬送ベルト201においてシートが搬送される搬送面20Aを形成する。
図3に示すように、ベルト201a、201b、201c、201dは、それぞれ、シートの搬送方向FDに直交する幅方向Wに間隙を存して配置されている。
【0034】
高さ検知手段30は、第1搬送ベルト101において、シートの搬送方向FDに直交する幅方向に視て、搬送面10Aに対するシートの高さに応じて変位可能な検知フラグ301を有している。本実施例のフラグ部材としての検知フラグ301と、ベルト搬送ユニット100Eによって搬送されるシートとが当接する位置が、高さ検知手段30の検知位置PLの一例である。検知フラグ301は、ベルト搬送ユニット100Eによって搬送されるシートの搬送面10Aからの高さに応じて変位する。
図2では、ベルト搬送ユニット100Eによって搬送されるシートの搬送面10Aからの高さとして、シートの搬送方向FDに直交する幅方向に視て高い順に、S1と、S1よりも下方のS2とを例示している。本実施例の第1位置が、搬送面10Aに対してS1よりも上方でシートを検知したときの検知フラグ301の位置である。また、本実施例の第2位置が、搬送面10Aに対してS1とS2との間でシートを検知したときの検知フラグ301の位置であり、本実施例の第3位置が、搬送面10Aに対してS2よりも下方でシートを検知したときの検知フラグ301の位置である。つまり、本実施例において、検知フラグ301は、高い順に、第1位置、第2位置、第3位置に変位可能である。
【0035】
また、高さ検知手段30は、検知フラグ301の位置に応じて遮光状態と透光状態との間で切り替わり、状態に応じた信号を出力するフォトインタラプタ等のセンサ302、303を有している。本実施例の第1センサとしてのセンサ302は、搬送面10Aに対するシートの高さがS1よりも高くなると透光状態となり、OFF信号を出力する。一方で、センサ302は、搬送面10Aに対するシートの高さがS1以下(S1よりも搬送面10Aに近い状態)となると遮光状態となり、ON信号を出力する。また、本実施例の第2センサとしてのセンサ303は、搬送面10Aに対するシートの高さがS2よりも低くなると透光状態となり、OFF信号を出力する。一方で、センサ303は、搬送面10Aに対するシートの高さがS2以上(S2よりも搬送面10Aに近い状態)となると遮光状態となり、ON信号を出力する。つまり、高さ検知手段30からは、センサ302が出力した信号と、センサ303が出力した信号との組み合わせに応じた信号が出力される。
【0036】
搬送面10Aに対するシートの高さがS1よりも高い場合、換言すると、検知フラグ301がS1よりも上方の位置にある場合、高さ検知手段30が出力する信号は、センサ302及びセンサ303がいずれもOFF信号の組み合わせである。また、センサ302がOFF信号を出力するとき、検知フラグ301がS1よりも上方に位置するため、センサ303は透光状態になり、OFF信号を出力する。このように、本実施例では、センサ302がOFF信号を出力するときには、センサ303もOFF信号を出力する。本実施例の第1信号は、センサ302、303がいずれもOFF信号である組み合わせであるときに高さ検知手段30から出力される信号に相当する。また、検知フラグ301がS1とS2との間に位置する場合、高さ検知手段30が出力する信号は、センサ302がON信号であり、センサ303がOFF信号の組み合わせである。つまり、本実施例の第2信号は、センサ302がON信号であり、センサ303がOFF信号である組み合わせであるときに高さ検知手段30から出力される信号に相当する。さらに、検知フラグ301がS2よりも下方に位置する場合、高さ検知手段30が出力する信号は、センサ302、303がいずれもON信号の組み合わせである。また、センサ303がON信号を出力するときの検知フラグ301によってセンサ302は遮光状態になるため、センサ303がON信号を出力するときには、センサ302もON信号を出力している。つまり、本実施例の第3信号は、センサ302、303がいずれもON信号である組み合わせであるときに高さ検知手段30から出力される信号に相当する。センサ302、303の出力値に応じた信号は、制御部305に送信される(
図5参照)。
【0037】
ところで、シートの高さがS1である状態とは、例えば、シートはシートの搬送方向FDにおいて定着部58と2次転写部57との間で突っ張った状態になる前で、かつシートが搬送面10Aから離れた位置で搬送されている状態のことを指す。また、シートの高さがS2である状態とは、シートの搬送方向FDにおいて定着部58と2次転写部57との間でシートが弛み過ぎる状態になる前であり、かつシートが搬送面10Aに最も近づく位置で搬送されている状態のことを指す。つまり、シートがS1とS2との間に位置していれば、このシートは、搬送面10Aから離間した状態であり、かつ弛んだ状態で搬送されている。したがって、高さ検知手段30から出力される信号の組み合わせが、センサ302がON信号、かつセンサ303がOFF信号であるとき、検知フラグ301は、搬送方向FDに直交する幅方向に視て、S1とS2との間に位置する。また、高さ検知手段30から出力される信号の組み合わせが、センサ302がON信号、かつセンサ303がOFF信号であるとき、シートは、搬送面10Aから離間した状態であり、かつ弛んだ状態で搬送されている。換言すると、本実施例では、シートの搬送方向FDにおいて、搬送方向FDに直交する幅方向に視て、検知フラグ301がS1とS2との間に位置しているとき、シートは、搬送面10Aから離間した状態であり、かつ弛んだ状態である。
【0038】
なお、シートの搬送方向FDにおいて、レジストレーションローラ7と2次転写ニップ部N2との間に、シートを検知するシート検知センサ(不図示)を設けてもよい。シート検知センサは、シートの搬送方向FDにおいて、レジストレーションローラ7と2次転写ニップ部N2との間の検知位置でシートの有無を検知する。シート検知センサが出力する信号は、制御部305(
図5参照)に送信され、シートの通過を判断するために用いられる。
【0039】
高さ検知手段30の検知位置PLを通過したシートは、第2搬送ベルト201から定着部58に搬送される。定着部58では、例えば、DCブラシレスモータ等の加熱ローラ駆動モータ(不図示)によって加熱ローラ582が回転駆動される。定着ニップ部Nにおけるシートの搬送速度は、変更できるようになっている。なお、定着ニップ部Nにおけるシートの搬送速度は、加熱ローラ582の周速度のことである。以後、定着部58における搬送速度、つまり、定着ニップ部Nにおけるシートの搬送速度を“定着速度VF”とする。ここで、定着速度とは、定着部58においてシートにトナー像が定着されているときのシートの搬送速度のことである。つまり、加熱ローラ582と対向ローラ583との間に形成された定着ニップ部Nにおいて、シートは定着速度VFで搬送されながらトナー像が定着される。
【0040】
次に、本実施例の画像形成装置100において、ベルト搬送ユニット100Eによってシートを搬送する際の制御構成について
図5を参照して説明する。
図5は、本実施例の画像形成装置100の制御構成を示すブロック図である。本実施例の制御手段としての制御部305は、CPU及びメモリを含む演算処理ユニットや外部装置との間でデータの通信を行うインタフェース等を含んで構成される。制御部305は、ジョブデータ306を受信し、給送部100B、画像形成部513、定着部58、2次転写部57等を制御可能である。制御部305には、ジョブデータ306として、シートの種類に関する情報、例えば、シートの坪量、サイズ、普通紙又はコート紙等の情報が送られる。なお、ジョブデータ306としては、外部装置から画像形成ジョブとして送られた情報にシートの種類に関する情報も含むものや、画像形成装置100の操作部に対する操作に応じて生成されたもの等が用いられる。ここで、コート紙とは、シートの表面に樹脂コーティングが施されたシートのことである。また、制御部305は、高さ検知手段30から出力された信号、換言すると、センサ302、303のそれぞれのON信号/OFF信号の組み合わせからなる信号を受信する。制御部305は、受信した信号に基づいて定着モータMFや転写モータMT、第1吸引ファン106を駆動するモータFM1や第2吸引ファン206を駆動するモータFM2、及び加熱ローラの駆動モータ等の動作を制御する。制御部305は、定着モータMFの駆動を制御することで、定着速度VFを調整することができる。また、制御部305は、転写モータMTの駆動を制御することで、転写速度VTを調整することができる。
【0041】
次に、本実施例の画像形成装置100におけるベルト搬送ユニット100Eの制御の流れについて
図6を参照して説明する。
図6は、本実施例のベルト搬送ユニット100Eによってシートを搬送する動作の流れを示すフローチャートである。画像形成装置100の操作部(不図示)から画像形成ジョブにおけるシートに関するサイズや坪量などの情報が入力されるか、又は外部装置から画像形成装置100に画像形成ジョブが投入されて、本フローが開始される。また本フローは、制御部305が主体となって実行される。画像形成ジョブを開始すると、制御部305は、ジョブ開始時制御を実行する(S11)。本実施例の画像形成ジョブ開始時制御において、制御部305は、転写速度VT、第1ベルト搬送部10におけるシートの搬送速度V1、第2ベルト搬送部20におけるシートの搬送速度V2、定着速度VFが、V2>V1>VT、かつVF>VTと設定する。そして、制御部305は、V2>V1>VT、かつVF>VTとなるようにしてシートの搬送を開始する。また、制御部305は、画像形成ジョブ開始時制御において、第2吸引ファン206をON状態にする。なお、第2吸引ファン206と共に第1吸引ファン106をON状態にしてもよい。
【0042】
続いて、制御部305は、画像形成ジョブに含まれる情報からシートの搬送方向FDの長さに関する情報を取得し、2次転写ニップ部N2と定着ニップ部Nとの間の長さよりもシートの搬送方向FDの長さが長いか否かを判断する(S12)。シートの搬送方向FDの長さが2次転写ニップ部N2と定着ニップ部Nとの間の長さより短い場合(S12/N)、S10に進む。そして、制御部305は、画像形成ジョブが終了していなければ(S09/N)、S02にリターンし、画像形成ジョブが終了する場合(S09/Y)には、本フローを終了する。
【0043】
シートの搬送方向FDの長さが2次転写ニップ部N2と定着ニップ部Nとの間の搬送方向の長さより長い場合(S12/Y)、シートの先端が定着ニップ部Nに到達するまで待機する(S13)。シートの先端が定着ニップ部Nに到達したか否かの判断は、例えば、まず、シートの搬送を開始後、シートの先端がシート検知センサ(不図示)によって検知されるまで待機する。そしてシートの先端がシート検知センサ(不図示)の検知位置に到達すると、検知位置にシートの先端が到達してからの経過時間を計測し、定着ニップ部Nにシートの先端が到達するために必要な時間が経過したか否かを判断する。検知位置にシートの先端が到達してからの経過時間が定着ニップ部Nにシートの先端が到達するために必要な時間を上回ったときに、シートの先端が定着ニップ部Nに到達したと判断する(S13/Y)。
【0044】
シートの先端が定着ニップ部Nに到達すると、制御部305は、第2吸引ファン206をON状態からOFF状態にする(S14)。ここで、第2吸引ファン206のON状態とOFF状態とに切り替わることによる搬送面20Aに対するシートの動作態様について説明する。第2吸引ファン206の動作がOFF状態であった場合、第2吸引ファン206が第2搬送ベルト201を介して空気を吸引する吸着力は、第2搬送ベルト201の搬送面20Aに対してシートが自由移動可能な程度の吸着力である。本実施例の第2吸着力の一例が、第2搬送ベルト201の搬送面20Aに対してシートが自由移動可能な程度の吸着力である。一方で、第2吸引ファン206の動作がON状態であった場合、第2吸引ファン206が第2搬送ベルト201を介して空気を吸引する吸着力は、第2搬送ベルト201の搬送面20Aに対してシートを引き寄せる程度の吸着力である。これは、第2吸引ファン206を駆動させて空気の吸引力を大きくすることで、第2搬送ベルト201の周面の外側から内側に向かって気流が発生し、搬送面20Aに対してシートが引き寄せられる現象が発生するためである。本実施例の第1吸着力の一例が、第2搬送ベルト201の搬送面20Aに対してシートを引き寄せる程度の吸着力であり、また、第2吸着力は第1吸着力よりも小さい吸着力である。
【0045】
なお、第2吸引ファン206のOFF状態とは、第2吸引ファン206の動作が停止している状態に限定されない。つまり、第2吸引ファン206による空気の吸引力が、搬送面20Aにシートを引き付ける程度の吸引力よりも小さく、かつ搬送面20Aに対してシートが自由移動可能な程度の吸引力であれば、第2吸引ファン106はOFF状態である。このようにすることで、シートが2次転写ニップ部N2と定着ニップ部Nとに挟持された状態において、搬送面20Aに対するシートの引き寄せを抑制することが可能となる。つまり、搬送面20Aにシートを引き寄せることなく、第1搬送ベルト101の搬送面10Aに対するシートの高さを検知可能な状態となる。なお、第2吸引ファン206による空気の吸引力を、定着ニップ部Nでのシートの挟持力よりも小さくすると、定着ニップ部Nに挟持されたシートが搬送面20Aに引き寄せられないようにすることができる。このようにすると、定着ニップ部Nに挟持されたシートがシートの搬送方向FDの上流へと引っ張られることが無いため、シート上の未定着のトナーの位置ずれを抑制することができる。
【0046】
第2吸引ファン206をOFF状態にすると、制御部305は、高さ検知手段30から受信した信号に基づいて、搬送面10Aに対するシートの高さを判断する。具体的に、制御部305は、高さ検知手段30から受信したセンサ302とセンサ303との信号の組み合わせに応じて搬送面10Aに対するシートの高さを判断する。センサ302がOFF信号である場合(S15/Y)、上述したようにセンサ303からもOFF信号が出力されるため、制御部305は、シートが搬送面10Aに対してS1よりも上方の位置にあると判断する。また、この場合、シートはシートの搬送方向FDにおいて定着部58と2次転写部57との間で突っ張った状態になり、かつシートが搬送面10Aから最も離れた位置で搬送されている状態である。制御部305は、センサ302がOFF信号である場合(S15/Y)には、定着モータMFの駆動量を小さくして転写速度VTと定着速度VFの速度関係をVF<VTとする(S16)。これにより、定着部58に向かってシートが過剰に引っ張られた状態となることを防ぐことができる。本実施例の第2速度が、2次転写部57でのシートの搬送速度よりも遅いときの定着部58でのシートの搬送速度、つまり、転写速度VTと定着速度VFの速度関係がVF<VTであるときの定着速度VFである。
【0047】
一方で、センサ302がON信号である場合(S15/N)、制御部305は、センサ303がON信号であるか否かを判断する(S17)。センサ302がON信号であり、かつセンサ303がON信号である場合(S17/Y)、制御部305は、シートが搬送面10Aに対してS2よりも下方の位置にあると判断する。また、この場合、シートはシートの搬送方向FDにおいて定着部58と2次転写部57との間でシートが弛み過ぎた状態であり、かつシートが搬送面10Aに最も近づく位置(搬送面10Aに接触した状態等)で搬送されている状態である。制御部305は、センサ302がON信号であり、かつセンサ303がON信号である場合(S17/Y)には、定着モータMFの駆動量を大きくして転写速度VTと定着速度VFの速度関係をVF>VTとする(S18)。これにより、定着部58に向かってシートが引っ張られるため、シートに形成された弛みが徐々に解消され、シートのループ量が過剰な状態になることを防ぐことができる。本実施例の第1速度が2次転写部57でのシートの搬送速度、つまり転写速度VTである。また、本実施例の第3速度が、2次転写部でのシートの搬送速度よりも速いときの定着部58でのシートの搬送速度、つまり、転写速度VTと定着速度VFの速度関係がVF>VTであるときの定着速度VFである。
【0048】
センサ302がON信号であり、かつセンサ303がOFF信号である場合(S17/N)、制御部305は、シートが搬送面10Aに対してS1とS2との間の位置にあると判断する。また、この場合、シートは、シートの搬送方向FDにおいて、定着部58と2次転写部57との間で搬送面10Aから離間した状態であり、かつ弛んだ状態である。センサ302がON信号であり、かつセンサ303がOFF信号である場合(S17/N)、制御部305は、定着速度VFを変更することなくシートの搬送を継続し、S19に進む。このように、本実施例では、2次転写ニップ部N2と定着ニップ部Nとに挟持されてシートの搬送面10Aからの高さが搬送面10Aから離間し、かつ弛んだ状態であるときには、定着速度VFを維持してシートの搬送が継続される。
【0049】
S16及びS18の工程のように、本実施例では、高さ検知手段30が出力する信号に応じて定着速度VFを調整するため、画像形成ジョブの実行中に、VF>VTの関係が変化することがある。つまり、シートが2次転写ニップ部N2と定着ニップ部Nとに挟持された状態で、シートの搬送方向FDの下流に向かって定着ニップ部Nによって引っ張られる状態からシートが弛んだ状態へと相互に移行することがある。このとき、S14の工程のように、搬送面20Aにシートを引き寄せる吸引力を小さくすることで、搬送面20Aに対するシートの急激な変位を抑制している。
【0050】
制御部305は、シートの後端が2次転写ニップ部N2を通過したか否かを判断し(S19)、シートの後端が2次転写ニップ部N2を通過するまでS15からS18の工程を繰り返し実行する。具体的に、制御部305は、シートの後端が2次転写ニップ部N2を通過したか否かの判断は、例えば、まず、シートの搬送を開始後、シートの先端がシート検知センサ(不図示)によって検知されるまで待機する。そしてシートの先端がシート検知センサ(不図示)の検知位置に到達すると、検知位置にシートの先端が到達してからの経過時間を計測し、2次転写ニップ部N2をシートの後端が通過するために必要な時間が経過したか否かを判断する。検知位置にシートの先端が到達してからの経過時間が2次転写ニップ部N2をシートの後端が通過するために必要な時間を上回ったときに、シートの後端が2次転写ニップ部N2を通過したと判断する(S19/Y)。シートの後端が2次転写ニップ部N2を通過したと判断すると(S19/Y)、制御部305は、高さ検知手段30が出力する信号に応じた定着速度VFの調整動作(S15~S19)の実行を終了する(S20)。
【0051】
次に、制御部305は、シートの後端が定着ニップ部Nを通過するまで待機する(S21)。具体的に、制御部305は、シートの後端が定着ニップ部Nを通過したか否かの判断は、例えば、まず、シートの搬送を開始後、シートの先端がシート検知センサ(不図示)によって検知されるまで待機する。そしてシートの先端がシート検知センサ(不図示)の検知位置に到達すると、検知位置にシートの先端が到達してからの経過時間を計測し、定着ニップ部Nをシートの後端が通過するために必要な時間が経過したか否かを判断する。検知位置にシートの先端が到達してからの経過時間が定着ニップ部Nをシートの後端が通過するために必要な時間を上回ったときに、シートの後端が定着ニップ部Nを通過したと判断する(S21/Y)。
【0052】
シートの後端が定着ニップ部Nを通過したと判断すると、制御部305は、第2吸引ファン206をOFF状態からON状態にする(S22)。これにより、後続のシートの先端を搬送面20Aに対して引き寄せて、後続のシートの搬送効率を向上させることができる。そして、画像形成ジョブが終了していなければ(S23/N)、S12にリターンし、画像形成ジョブが終了する場合(S23/Y)には、本フローを終了する。
【0053】
本実施例では、シートの搬送方向FDの長さが2次転写ニップ部N2と定着ニップ部Nとの間の搬送方向の長さより長いシート、いわゆる長尺シートを搬送する際に、シートの過剰な弛みや引っ張りを抑制することができる。そして、シートの過剰な弛みや引っ張りを抑制することにより、2次転写部57での転写不良やシートの搬送不良等を抑制することが可能となるため、シートの搬送性能の向上と画像品質の向上とを両立することができる。
【0054】
また、本実施例では、シートが2次転写ニップ部N2と定着ニップ部Nとに挟持されたシートの搬送面10Aに対する高さに応じて転写速度VTと定着速度VFとの速度関係を変更する。具体的に、シートが定着ニップ部Nにシートが過剰に引っ張られた状態のときには、定着速度VFを遅くして、定着部58に向けたシートの引っ張りを緩和させる。また、シートが過剰に弛んだ状態のときには、定着速度VFを速くして、シートの過剰な弛みを緩和させる。また、搬送面10Aに対するシートの高さを検知する際には、第2搬送ベルト201に対してシートが引き寄せられないようにして、搬送面10Aに対するシートの高さをより精度よく検知することができる。
【0055】
さらに、本実施例では、定着部58と2次転写部57との間で搬送面10Aから離間し、かつ弛んだ状態で搬送されている場合には、定着速度VFが変更されることなくシートの搬送が継続される。したがって、不要な定着速度VFの変更を行わずとも、定着部58と2次転写部57との間で、シートを搬送面10Aに接触させることなく、安定して搬送することができる。また、定着速度VFの変更が必要最低限で済むため、定着速度VFの頻繁な変更に起因する第1駆動ローラ102と、従動ローラ103、104、105とのアライメントのずれを低減することができる。さらに、第2駆動ローラ202と、従動ローラ203、204、205とについても、アライメントのずれを低減させることができる。
【0056】
なお、本実施例において、2次転写ニップ部N2と定着ニップ部Nとの間の長さは、例えば、19inch(483mm)以上となるように設計されている。したがって、シートの搬送方向FDにおける長さが19inch以下のサイズのシートを搬送する場合、2次転写ニップ部N2と定着ニップ部Nとの両方に狭持された状態にならずにシートが搬送される。また、シートの搬送方向FDにおいて、第2吸引ファン206から定着ニップ部Nまでの長さは、シートの搬送方向FDにおける長さが、所定の長さよりも短いシートを搬送可能な程度の長さに設定されている。ここで、所定の長さよりも短いシートとは、例えば、シートの搬送方向FDにおける長さが148mm程度のものであり、画像形成装置100において使用可能なシートのうち、搬送方向FDにおける長さが最も短いシートのことである。
【0057】
また、シートの搬送方向FDにおいて、第1搬送ベルト101と第2搬送ベルト201との長さは、いずれも同じ長さに設計されている。なお、本実施例では、第1搬送ベルト101と第2搬送ベルト201とを、同じ構成にして部品を共通化しているが第1搬送ベルト101と第2搬送ベルト201との長さを異なる長さとしてもよい。例えば、第1搬送ベルト101の搬送方向FDにおける長さを、2次転写ニップ部N2と定着ニップ部Nとの間の長さの3/10にする。このとき、第2搬送ベルト201の搬送方向FDにおける長さを、2次転写ニップ部N2と定着ニップ部Nとの間の長さの1/2にしてもよい。
【0058】
<その他の実施例>
実施例1及び2では、ベルト搬送ユニット100Eが第1ベルト搬送部10と第2ベルト搬送部20とを含んで構成される例について説明したが、ベルト搬送ユニット100Eに含まれるベルト搬送部を3つ以上としてもよい。この場合、シートの搬送方向に向かって下流側のベルト搬送部におけるシートの搬送速度を上流側のベルト搬送部におけるシートの搬送速度よりも速くする。このようにすることで、ベルト搬送部におけるシートの搬送速度の差によるシートの座屈を抑制することが可能となる。また、この場合、高さ検知手段30に相当する構成は、シートの搬送方向FDにおいてベルト搬送ユニット100Eの中央よりもやや下流側に配置するのが望ましい。
【0059】
また、像担持体としての感光ドラムから、転写手段としての一次転写ローラによってシートに対して直接トナーを転写する直接転写方式のプリンタにも実施例1及び2の構成を適用することができる。
【0060】
実施例1の制御部305は、中央処理装置(CPU)と、メモリとを有する。CPUは、メモリに格納されたプログラムを読み出して実行し、後述するように特定の機能を発揮する各機能部と協働して装置を統括制御する。メモリは、読取専用メモリ(ROM)のような不揮発性の記憶媒体及びランダムアクセスメモリ(RAM)のような揮発性の記憶媒体を含み、プログラム及びデータの保管場所となると共にCPUがプログラムを実行する際の作業領域となる。また、メモリは、画像形成装置100を制御するためのプログラムを格納した非一過性の記憶媒体の例である。なお、制御部305の各機能は、ASIC等の独立したハードウェアとして制御部の回路上に実装してもよく、CPU又は他の処理装置が実行するプログラムの機能単位としてソフトウェア的に実装してもよい。
【符号の説明】
【0061】
10 第1ベルト搬送部(第1搬送手段)/10A 搬送面(第1搬送面)/20 第2ベルト搬送部(第2搬送手段)/20A 搬送面(第2搬送面)/20A´ 仮想線/30 高さ検知手段/57 2次転写部(転写手段)/58 定着部(定着手段)/100 画像形成装置/100E ベルト搬送ユニット/101 第1搬送ベルト(第1ベルト部)/101b ベルト(第1無端状ベルト)/101c ベルト(第2無端状ベルト)/106 第1吸引ファン(第1空気吸引部)/201 第2搬送ベルト(第2ベルト部)/201a、201b、201c、201d ベルト(第2無端状ベルト)/206 第2吸引ファン(第2空気吸引部)/301 検知フラグ(フラグ部材)/302、303 センサ(第1センサ、第2センサ)/305 制御部(制御手段)/506 中間転写ベルト(像担持体)/513 画像形成部/581 転写前ガイド(ガイド部材)/581A 案内面/582 加熱ローラ/583 対向ローラ/FD 搬送方向/N 定着ニップ部/N2 2次転写ニップ部(転写ニップ部)/PL 検知位置/S シート/W 幅方向