(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-28
(45)【発行日】2024-07-08
(54)【発明の名称】非防爆機器管理システム及び非防爆機器管理方法
(51)【国際特許分類】
H04Q 9/00 20060101AFI20240701BHJP
【FI】
H04Q9/00 311K
(21)【出願番号】P 2020089963
(22)【出願日】2020-05-22
【審査請求日】2023-02-15
(73)【特許権者】
【識別番号】515323744
【氏名又は名称】コスモエネルギーホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100162868
【氏名又は名称】伊藤 英輔
(74)【代理人】
【識別番号】100209347
【氏名又は名称】内田 洋平
(74)【代理人】
【識別番号】100146835
【氏名又は名称】佐伯 義文
(74)【代理人】
【識別番号】100126882
【氏名又は名称】五十嵐 光永
(74)【代理人】
【識別番号】100147267
【氏名又は名称】大槻 真紀子
(72)【発明者】
【氏名】阿部 克則
(72)【発明者】
【氏名】土肥 尚弘
【審査官】前田 健人
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-067982(JP,A)
【文献】特開2005-020929(JP,A)
【文献】特開2004-199556(JP,A)
【文献】特開2009-063313(JP,A)
【文献】韓国公開特許第2003-0008611(KR,A)
【文献】特開2019-074855(JP,A)
【文献】特開平04-170895(JP,A)
【文献】特開2009-265777(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0019769(US,A1)
【文献】中国実用新案第210306349(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04Q 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
可燃性ガスを検出する検出部の位置における前記可燃性ガスの濃度が所定の濃度である閾値濃度を超えた場合に、前記可燃性ガスが飛散する飛散空間内に位置する非防爆機器の電源を落とすための所定の動作を行う管理制御部
と、
所定の周期で前記管理制御部と通信する非防爆機器制御部と、
を備え、
前記所定の動作は、前記濃度が前記閾値濃度を超えた場合に前記非防爆機器制御部との通信を停止する動作であって、
前記非防爆機器制御部は前記管理制御部との通信が途絶えると、前記非防爆機器の電源を落とす、
非防爆機器管理システム。
【請求項2】
前記非防爆機器は、自装置の位置を示す非防爆機器位置情報を取得する位置情報取得部と、前記管理制御部と通信可能な非防爆機器制御部とを備え、
前記所定の動作は、前記検出部の位置における前記可燃性ガスの濃度が前記閾値濃度を超えた場合に、前記可燃性ガスの濃度が前記閾値濃度を超えた濃度である位置に位置する前記検出部である対象検出部の位置を示す情報を前記非防爆機器制御部に送信する動作であって、
前記非防爆機器制御部は、前記対象検出部の位置を示す情報を受信した場合であって、前記対象検出部の位置に応じた前記飛散空間内に自装置が位置する場合に、自装置の電源を落とす、
請求項1に記載の非防爆機器管理システム。
【請求項3】
前記非防爆機器は、自装置の位置を示す非防爆機器位置情報を取得する位置情報取得部と、前記非防爆機器制御部とを備え、
前記所定の動作は、前記検出部の位置における前記可燃性ガスの濃度が前記閾値濃度を超えた場合に、前記可燃性ガスの濃度が前記閾値濃度を超えた濃度である位置に応じた前記飛散空間内、に位置する前記非防爆機器が備える前記非防爆機器制御部との通信を停止する動作である、
請求項
1に記載の非防爆機器管理システム。
【請求項4】
自装置の位置における前記可燃性ガスの飛散に関する情報である環境情報を取得する環境センサ、
をさらに備え、
前記非防爆機器は、自装置の位置を示す非防爆機器位置情報を取得する位置情報取得部と、前記非防爆機器制御部とを備え、
前記所定の動作は、前記検出部の位置における前記可燃性ガスの濃度が前記閾値濃度を超えた場合に、前記可燃性ガスの濃度が前記閾値濃度を超えた濃度である位置と前記環境情報が示す内容とに応じた前記飛散空間内、に位置する前記非防爆機器が備える前記非防爆機器制御部との通信を停止する動作である、
請求項
1に記載の非防爆機器管理システム。
【請求項5】
可燃性ガスを検出する検出部の位置における前記可燃性ガスの濃度が所定の濃度である閾値濃度を超えた場合に、前記可燃性ガスが飛散する飛散空間内に位置する非防爆機器の電源を落とすための所定の動作を行う管理制御部
と、
自装置の位置における前記可燃性ガスの飛散に関する情報である環境情報を取得する環境センサと、
を備え
、
前記非防爆機器は、自装置の位置を示す非防爆機器位置情報を取得する位置情報取得部と、前記管理制御部と通信可能な非防爆機器制御部と、を備え、
前記所定の動作は、前記検出部の位置における前記可燃性ガスの濃度が前記閾値濃度を超えた場合に前記非防爆機器の電源を落とす停止指示を、前記可燃性ガスの濃度が前記閾値濃度を超えた濃度である位置と前記環境情報が示す内容とに応じた前記飛散空間内、に位置する前記非防爆機器が備える前記非防爆機器制御部に対して、送信する動作であって、
前記非防爆機器制御部は前記停止指示を受信すると前記非防爆機器の電源を落とす、
非防爆機器管理システム。
【請求項6】
前記非防爆機器は、自装置の位置を示す非防爆機器位置情報を取得する位置情報取得部と、前記非防爆機器制御部とを備え、
前記所定の動作は、前記検出部の位置における前記可燃性ガスの濃度が前記閾値濃度を超えた場合に、前記可燃性ガスの濃度が前記閾値濃度を超えた濃度である位置に応じた前記飛散空間内、に位置する前記非防爆機器が備える前記非防爆機器制御部に対して、前記停止指示を送信する動作である、
請求項
5に記載の非防爆機器管理システム。
【請求項7】
可燃性ガスを検出する検出部の位置における前記可燃性ガスの濃度が所定の濃度である閾値濃度を超えた場合に、前記可燃性ガスが飛散する飛散空間内に位置する非防爆機器の電源を落とすための所定の動作を行う管理制御部と、所定の周期で前記管理制御部と通信する非防爆機器制御部と、を備え、前記所定の動作は、前記濃度が前記閾値濃度を超えた場合に前記非防爆機器制御部との通信を停止する動作であって、前記非防爆機器制御部は前記管理制御部との通信が途絶えると、前記非防爆機器の電源を落とす、非防爆機器管理システムが実行する、非防爆機器管理方法であって、
可燃性ガスを検出する検出部の位置における前記可燃性ガスの濃度が所定の濃度である閾値濃度を超えた場合に、前記可燃性ガスが飛散する飛散空間内に位置する非防爆機器の電源を落とすための所定の動作を行う管理制御ステップ
と、
前記非防爆機器制御部が、前記管理制御部との通信が途絶えると前記非防爆機器の電源を落とす電源断ステップと、
を有する非防爆機器管理方法。
【請求項8】
可燃性ガスを検出する検出部の位置における前記可燃性ガスの濃度が所定の濃度である閾値濃度を超えた場合に、前記可燃性ガスが飛散する飛散空間内に位置する非防爆機器の電源を落とすための所定の動作を行う管理制御部と、自装置の位置における前記可燃性ガスの飛散に関する情報である環境情報を取得する環境センサと、を備え、前記非防爆機器は、自装置の位置を示す非防爆機器位置情報を取得する位置情報取得部と、前記管理制御部と通信可能な非防爆機器制御部と、を備え、前記所定の動作は、前記検出部の位置における前記可燃性ガスの濃度が前記閾値濃度を超えた場合に前記非防爆機器の電源を落とす停止指示を、前記可燃性ガスの濃度が前記閾値濃度を超えた濃度である位置と前記環境情報が示す内容とに応じた前記飛散空間内、に位置する前記非防爆機器が備える前記非防爆機器制御部に対して、送信する動作であって、前記非防爆機器制御部は前記停止指示を受信すると前記非防爆機器の電源を落とす、非防爆機器管理システムが実行する非防爆機器管理方法であって、
可燃性ガスを検出する検出部の位置における前記可燃性ガスの濃度が所定の濃度である閾値濃度を超えた場合に、前記可燃性ガスが飛散する飛散空間内に位置する非防爆機器の電源を落とすための所定の動作を行う管理制御ステップ
と、
前記非防爆機器制御部が前記停止指示を受信すると前記非防爆機器の電源を落とす電源断ステップと、
を有する非防爆機器管理方法。
【請求項9】
前記管理制御部は、前記検出部の位置における前記可燃性ガスの濃度が前記閾値濃度を超えた場合に、前記検出部の電源を落とすための所定の動作を行う、
請求項1から
6のいずれか一項に記載の非防爆機器管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、非防爆機器管理システム及び非防爆機器管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
可燃性ガスを扱う石油・化学プラントにおいて一般の機器を使用すると、機器が発生する電気火花、熱がガスに引火して可燃性ガスが爆発する危険がある。このような可燃性ガスの雰囲気下でも防爆構造を有する機器であれば、安全に取り扱うことができることが知られている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【文献】大桐伸介「防爆電気機器の構造と点検(1)-」、一般社団法人 日本電気制御機器工業会 防爆委員会、2016年1月、Safety & Tomorrow No.165、p.34-40
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、防爆構造は、特殊な構造であるため全ての機器に対して備え付けることは難しい。そのため、防爆構造を有さない機器である非防爆機器を、可燃性ガスを扱う施設内で使用することができない場合があった。
【0005】
上記事情に鑑み、本発明は、可燃性ガスを扱う施設内であっても非防爆機器の使用を可能とする技術を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、可燃性ガスを検出する検出部の位置における前記可燃性ガスの濃度が所定の濃度である閾値濃度を超えた場合に、前記可燃性ガスが飛散する飛散空間内に位置する非防爆機器の電源を落とすための所定の動作を行う管理制御部、を備える非防爆機器管理システムである。
【0007】
本発明の一態様は、上記の非防爆機器管理システムであって、前記管理制御部と通信可能な非防爆機器制御部をさらに備え、前記所定の動作は、前記検出部の位置における前記可燃性ガスの濃度が前記閾値濃度を超えた場合に前記非防爆機器の電源を落とす停止指示を前記非防爆機器制御部に送信する動作であって、前記非防爆機器制御部は前記停止指示を受信すると前記非防爆機器の電源を落とす。
【0008】
本発明の一態様は、上記の非防爆機器管理システムであって、所定の周期で前記管理制御部と通信する非防爆機器制御部をさらに備え、前記所定の動作は、前記濃度が前記閾値濃度を超えた場合に前記非防爆機器制御部との通信を停止する動作であって、前記非防爆機器制御部は前記管理制御部との通信が途絶えると、前記非防爆機器の電源を落とす。
【0009】
本発明の一態様は、上記の非防爆機器管理システムであって、前記非防爆機器は、自装置の位置を示す非防爆機器位置情報を取得する位置情報取得部と、前記管理制御部と通信可能な非防爆機器制御部とを備え、前記所定の動作は、前記検出部の位置における前記可燃性ガスの濃度が前記閾値濃度を超えた場合に、前記可燃性ガスの濃度が前記閾値濃度を超えた濃度である位置に位置する前記検出部である対象検出部の位置を示す情報を前記非防爆機器制御部に送信する動作であって、前記非防爆機器制御部は、前記対象検出部の位置を示す情報を受信した場合であって、前記対象検出部の位置に応じた前記飛散空間内に自装置が位置する場合に、自装置の電源を落とす。
【0010】
本発明の一態様は、上記の非防爆機器管理システムであって、前記非防爆機器は、自装置の位置を示す非防爆機器位置情報を取得する位置情報取得部と、前記非防爆機器制御部とを備え、前記所定の動作は、前記検出部の位置における前記可燃性ガスの濃度が前記閾値濃度を超えた場合に、前記可燃性ガスの濃度が前記閾値濃度を超えた濃度である位置に応じた前記飛散空間内、に位置する前記非防爆機器が備える前記非防爆機器制御部に対して、前記停止指示を送信する動作である。
【0011】
本発明の一態様は、上記の非防爆機器管理システムであって、前記非防爆機器は、自装置の位置を示す非防爆機器位置情報を取得する位置情報取得部と、前記非防爆機器制御部とを備え、前記所定の動作は、前記検出部の位置における前記可燃性ガスの濃度が前記閾値濃度を超えた場合に、前記可燃性ガスの濃度が前記閾値濃度を超えた濃度である位置に応じた前記飛散空間内、に位置する前記非防爆機器が備える前記非防爆機器制御部との通信を停止する動作である。
【0012】
本発明の一態様は、上記の非防爆機器管理システムであって、自装置の位置における前記可燃性ガスの飛散に関する情報である環境情報を取得する環境センサ、をさらに備え、前記非防爆機器は、自装置の位置を示す非防爆機器位置情報を取得する位置情報取得部と、前記非防爆機器制御部とを備え、前記所定の動作は、前記検出部の位置における前記可燃性ガスの濃度が前記閾値濃度を超えた場合に、前記可燃性ガスの濃度が前記閾値濃度を超えた濃度である位置と前記環境情報が示す内容とに応じた前記飛散空間内、に位置する前記非防爆機器が備える前記非防爆機器制御部に対して、前記停止指示を送信する動作である。
【0013】
本発明の一態様は、上記の非防爆機器管理システムであって、自装置の位置における前記可燃性ガスの飛散に関する情報である環境情報を取得する環境センサ、をさらに備え、前記非防爆機器は、自装置の位置を示す非防爆機器位置情報を取得する位置情報取得部と、前記非防爆機器制御部とを備え、前記所定の動作は、前記検出部の位置における前記可燃性ガスの濃度が前記閾値濃度を超えた場合に、前記可燃性ガスの濃度が前記閾値濃度を超えた濃度である位置と前記環境情報が示す内容とに応じた前記飛散空間内、に位置する前記非防爆機器が備える前記非防爆機器制御部との通信を停止する動作である。
【0014】
本発明の一態様は、上記の非防爆機器管理システムであって、前記管理制御部は、前記検出部の位置における前記可燃性ガスの濃度が前記閾値濃度を超えた場合に、前記検出部の電源を落とすための所定の動作を行う。
【0015】
本発明の一態様は、可燃性ガスを検出する検出部の位置における前記可燃性ガスの濃度が所定の濃度である閾値濃度を超えた場合に、前記可燃性ガスが飛散する飛散空間内に位置する非防爆機器の電源を落とすための所定の動作を行う管理制御ステップ、を有する非防爆機器管理方法である。
【発明の効果】
【0016】
本発明により、可燃性ガスを扱う施設内であっても非防爆機器の使用を可能とする技術を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】第1の実施形態の非防爆機器管理システム100の適用例の一例を示す図。
【
図2】第1の実施形態の非防爆機器管理システム100の構成を説明する説明図。
【
図3】第1の実施形態の非防爆機器管理システム100において実行される処理の流れの一例を示すフローチャート。
【
図4】第2の実施形態の非防爆機器管理システム100aの構成を説明する説明図。
【
図5】第2の実施形態におけるガス検出装置1aにおいて実行される処理の流れの一例を示すフローチャート。
【
図6】第2の実施形態における非防爆機器2aにおいて実行される処理の流れの一例を示すフローチャート。
【
図7】第3の実施形態の非防爆機器管理システム100bの適用例の一例を示す図。
【
図8】第3の実施形態の非防爆機器管理システム100bの構成を説明する説明図。
【
図9】第3の実施形態の非防爆機器管理システム100bにおいて実行される処理の流れの一例を示すフローチャート。
【
図10】第4の実施形態の非防爆機器管理システム100cの構成を説明する説明図。
【
図11】第4の実施形態におけるガス検出装置1b及び管理装置3cにおいて実行される処理の流れの一例を示すフローチャート。
【
図12】第4の実施形態における非防爆機器2cにおいて実行される処理の流れの一例を示すフローチャート。
【
図13】第5の実施形態の非防爆機器管理システム100dの適用例の一例を示す図。
【
図14】第5の実施形態の非防爆機器管理システム100dの構成を説明する説明図。
【
図15】第5の実施形態における携帯機器制御部20の機能構成の一例を示す図。
【
図16】第5の実施形態の非防爆機器管理システム100dにおいて実行される処理の流れの例を示すフローチャート。
【
図17】第6の実施形態の非防爆機器管理システム100eの構成を説明する説明図。
【
図18】第6の実施形態における携帯機器制御部20eの機能構成の一例を示す図。
【
図19】第6の実施形態の非防爆機器管理システム100eにおいて実行される処理の流れの例を示すフローチャート。
【
図20】第7の実施形態の非防爆機器管理システム100fの適用例の一例を示す図。
【
図21】第7の実施形態における非防爆機器管理システム100fの構成を説明する説明図。
【
図22】第7の実施形態の非防爆機器管理システム100fにおいて実行される処理の流れの第1の例を示すフローチャート。
【
図23】第7の実施形態の非防爆機器管理システム100fにおいて実行される処理の流れの第2の例を示すフローチャート。
【
図24】第8の実施形態の非防爆機器管理システム100gの構成を説明する説明図。
【
図25】第8の実施形態におけるガス検出装置1f及び管理装置3gにおいて実行される処理の流れの一例を示すフローチャート。
【
図26】第8の実施形態における携帯機器4gにおいて実行される処理の流れの一例を示すフローチャート。
【
図27】第9の実施形態の非防爆機器管理システム100hの構成を説明する説明図。
【
図28】第9の実施形態の非防爆機器管理システム100hにおいて実行される処理の流れの第1の例を示すフローチャート。
【
図29】第9の実施形態の非防爆機器管理システム100hにおいて実行される処理の流れの第2の例を示すフローチャート。
【
図30】第10の実施形態の非防爆機器管理システム100iの構成を説明する説明図。
【
図31】第10の実施形態の非防爆機器管理システム100iにおいて実行される処理の流れの第1の例を示すフローチャート。
【
図32】第10の実施形態の非防爆機器管理システム100iにおいて実行される処理の流れの第2の例を示すフローチャート。
【
図33】第11の実施形態の非防爆機器管理システム100jの適用例の一例を示す図。
【
図34】第11の実施形態における非防爆機器管理システム100jの構成を説明する説明図。
【
図35】第11の実施形態の非防爆機器管理システム100jにおいて実行される処理の流れの一例を示すフローチャート。
【
図36】第12の実施形態の非防爆機器管理システム100kの構成を説明する説明図。
【
図37】第12の実施形態の非防爆機器管理システム100kにおいて実行される処理の流れの一例を示すフローチャート。
【
図38】実施形態の電源12及び電源22を説明する説明図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態の非防爆機器管理システム100の適用例の一例を示す図である。
図1は、工場900内に可燃性ガス容器91と、ガス検出装置1と、複数の非防爆機器2とが設置されていることを示す。工場900は、壁、天井及び床で360°囲われている。可燃性ガス容器91は可燃性ガスを封入している。可燃性ガス容器91内の可燃性ガスは可燃性ガス容器91から流出し、工場900内に飛散する場合がある。可燃性ガスは、第1の所定の濃度を超える場合に着火源によって発火又は爆発する。着火源は、可燃性ガスに、例えば火炎、高熱、機械的摩擦、衝撃、電気火花、電磁波などの発火又は爆発の要因となるエネルギーを可燃性ガスに与える物である。非防爆機器2は、防爆機器以外の機器(非防爆機器)である。すなわち、非防爆機器2は、防爆構造を有さない機器である。より詳しくは、非防爆機器2は、可燃性ガスを発火又は爆発させない構造を有しておらず、着火源になり得る機器である。
【0019】
ガス検出装置1は、可燃性ガス容器91から放出された可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えるか否かを判定する。第2の所定の濃度は、第1の所定の濃度未満の濃度である。ガス検出装置1によって可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えると判定された場合、非防爆機器2の電源が落ちる。非防爆機器2の電源が落ちることで非防爆機器2には電流及び電圧が印加されなくなる。電流及び電圧が印加されない非防爆機器2は、可燃性ガスに発火又は爆発の要因となるエネルギーを与えないので着火源ではない。このように、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超える場合に非防爆機器2の電源が落ちることで工場900内における発火又は爆発の発生が抑制される。ガス検出装置1と、非防爆機器2とを備え、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超える場合に非防爆機器2の電源を落とすシステムが非防爆機器管理システム100である。
【0020】
なお、電源が落ちるとは、電源がオンからオフへ移行することを意味する。電源のオンとは、電力の供給先に電力を供給する電源の状態であり、電源のオフとは電力の供給を停止した電源の状態である。電力の供給先とは、例えば、電源を備える装置の各機能部である。電源が落ちる動作は、具体的には、電源と電源の電力の供給先の各機能部とを含む回路が閉回路から開回路に移行する動作である。閉回路から開回路への回路の移行は、例えば、回路が半導体スイッチ等のスイッチを備える場合には、スイッチがオフになることで生じる。閉回路から開回路への回路の移行は、例えば、回路がヒューズを備える場合には、ヒューズが切断されることで生じる。
【0021】
以下、非防爆機器管理システム100の詳細を説明する。以下、説明の簡単のため、1つのガス検出装置1に対して1つの非防爆機器2を備える場合を例に非防爆機器管理システム100を説明する。しかしながら、1つのガス検出装置1に対して複数の非防爆機器2を備える場合であっても非防爆機器管理システム100の動作は同様である。
【0022】
図2は、第1の実施形態の非防爆機器管理システム100の構成を説明する説明図である。非防爆機器管理システム100は、ガス検出装置1及び非防爆機器2を備える。
ガス検出装置1は、管理対象の非防爆機器2が電源を落とす動作を管理する。管理対象の非防爆機器2は、可燃性ガスが飛散する空間(以下「飛散空間」という。)内に位置する非防爆機器である。可燃性ガスが飛散する空間とは、ガス検出装置1が可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えると判定した時点から所定の時間内に可燃性ガスの濃度が第3の所定の濃度以上になる空間である。第3の所定の濃度は第1の所定の濃度未満の濃度である。第3の所定の濃度は、第2の所定の濃度と同じであってもよいし、異なってもよい。飛散空間は、例えば、
図1における工場900内である。工場900は、壁、床及び天井によって360°囲われているため、工場900内に位置する可燃性ガス容器91から放出される可燃性ガスは工場900の外に漏れない。そのため、
図1において飛散空間ではない空間は、工場900の外の空間である。
【0023】
ガス検出装置1は、ガスセンサ10、通信部11、電源12、検出制御部13及び記憶部14を備える。
ガスセンサ10は、可燃性ガスを検出し、検出した可燃性ガスの濃度に応じた信号(以下「検出信号」という。)を出力する。検出信号は、例えば、可燃性ガスの濃度を示す信号であってもよい。検出信号は、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えたか否かを示す信号であってもよい。ガスセンサ10は、例えば、レーザー等の可燃性ガスによって反射率、透過率又は吸収率が変化する電磁波によって可燃性ガスの濃度を測定し、測定した濃度に応じた信号を出力する装置である。ガスセンサ10は、例えば、可燃性ガスとの化学反応によって可燃性ガスの濃度に応じた電気信号を発生する装置であってもよい。
【0024】
通信部11は、自装置を管理対象の非防爆機器2に接続するための通信インタフェースを含んで構成される。通信部11は、有線又は無線を介して、管理対象の非防爆機器2と通信する。
電源12は、ガス検出装置1が備える各機能部に電力を供給する。電源12は有線による給電を行う電源だけでなく、ワイヤレス給電を行う電源であってもよい。
【0025】
検出制御部13は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサーやメモリを用いて構成される。検出制御部13は、プロセッサーがプログラムを実行することによって動作する。検出制御部13は、ガス検出装置1が備える各機能部の動作を制御する。検出制御部13は、例えば、検出信号を受信する。検出制御部13は、例えば、検出信号に基づいて、ガスセンサ10の位置における可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えるか否かを判定する。検出制御部13は、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えた場合、例えば、管理対象の非防爆機器2の電源を落とすための所定の動作を行う。検出制御部13が実行する所定の動作は、具体的には、通信部11を介して、管理対象の非防爆機器2に対して、電源を落とす指示(以下「停止指示」という。)を送信する動作である。検出制御部13は、停止指示の送信後、例えば、自装置(ガス検出装置1)の電源を落とす。
【0026】
記憶部14は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置などの記憶装置を用いて構成される。記憶部14は、検出制御部13の処理において用いられる各種値を記憶する。例えば、記憶部14は、管理対象の非防爆機器2を記憶する。
【0027】
非防爆機器2は、通信部21、電源22、非防爆機器制御部23及び記憶部24を備える。
通信部21は、自装置をガス検出装置1に接続するための通信インタフェースを含んで構成される。通信部21は、有線又は無線を介して、ガス検出装置1と通信する。
電源22は、非防爆機器2が備える各機能部に電力を供給する。電源22は有線による給電を行う電源だけでなく、ワイヤレス給電を行う電源であってもよい。
【0028】
非防爆機器制御部23は、CPU等のプロセッサーやメモリを用いて構成される。非防爆機器制御部23は、プロセッサーがプログラムを実行することによって動作する。非防爆機器制御部23は、非防爆機器2が備える各機能部の動作を制御する。非防爆機器制御部23は、例えば、通信部21を介して停止指示を受信する。非防爆機器制御部23は、例えば、停止指示を受信すると、自装置(非防爆機器2)の電源22を落とす。
【0029】
記憶部24は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置などの記憶装置を用いて構成される。記憶部24は、非防爆機器制御部23の処理において用いられる各種値を記憶する。
【0030】
図3は、第1の実施形態の非防爆機器管理システム100において実行される処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図3のフローチャートにおいて、ガスセンサ10は、所定の周期で検出信号を検出制御部13に送信している。
【0031】
検出制御部13が、ガスセンサ10が出力する検出信号を取得する(ステップS101)。検出制御部13が、取得した検出信号に基づいて、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えたか否かを判定する(ステップS102)。可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度以下の場合、ステップS101の処理に戻る。可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えた場合、検出制御部13が、管理対象の非防爆機器2に停止指示を送信する(ステップS103)。非防爆機器2が停止指示を受信する(ステップS104)。より具体的には、非防爆機器制御部23が通信部21を介して停止指示を受信する。次に、停止指示を受信した非防爆機器2は自装置の電源22を落とす(ステップS105)。次に、検出制御部13が、ガス検出装置1の電源12を落とす(ステップS106)。
【0032】
なお、ステップS106の処理は、必ずしも実行される必要は無い。また、ステップS106の処理が実行される場合、必ずしもステップS105の後に実行される必要は無い。また、ステップS106の処理は、ステップS103の処理の実行後であればどのタイミングで実行されてもよい。
【0033】
このように構成された第1の実施形態の非防爆機器管理システム100では、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えた場合に、非防爆機器2の電源が落ちる。そのため、可燃性ガスを扱う施設内における非防爆機器2の使用を可能とすることができる。
【0034】
(第2の実施形態)
図4は、第2の実施形態の非防爆機器管理システム100aの構成を説明する説明図である。以下、
図1及び
図2に記載の機能部と同様の機能を有するものについては、
図1及び
図2と同じ符号を付すことで説明を省略する。非防爆機器管理システム100aは、ガス検出装置1に代えてガス検出装置1aを備える点と、非防爆機器2に代えて非防爆機器2aを備える点とで、非防爆機器管理システム100と異なる。なお、
図4においては、説明の簡単のため1つのガス検出装置1aに対して非防爆機器2aが1つの場合を例に非防爆機器管理システム100aを説明する。しかしながら、1つのガス検出装置1aに対して非防爆機器2aが複数の場合であっても非防爆機器管理システム100aの動作は同様である。
【0035】
ガス検出装置1aは、検出制御部13に代えて検出制御部13aを備える点でガス検出装置1と異なる。ガス検出装置1aは、管理対象の非防爆機器2aが電源を落とす動作を管理する。管理対象の非防爆機器2aは、飛散空間内に位置する非防爆機器である。
【0036】
検出制御部13aは、CPU等のプロセッサーやメモリを用いて構成される。検出制御部13aは、プロセッサーがプログラムを実行することによって動作する。検出制御部13aは、ガス検出装置1aが備える各機能部の動作を制御する。検出制御部13aは、例えば、管理対象の非防爆機器2aに対して通信部11を介し所定の周期で、確認信号を送信する。確認信号は、確認信号の送信元と送信先との間の通信が行われていることを示す信号である。検出制御部13aは、例えば、検出信号を受信する。検出制御部13aは、例えば、検出信号に基づいて、ガスセンサ10の位置における可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えるか否かを判定する。検出制御部13aは、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えた場合、例えば、管理対象の非防爆機器2aの電源を落とすための所定の動作を行う。検出制御部13aが実行する所定の動作は、非防爆機器2aとの間の通信を停止する動作である。非防爆機器2aとの間の通信を停止するとは、所定の周期ごとに非防爆機器2aに送信している確認信号の送信を停止する動作である。検出制御部13aは、確認信号の送信の停止後、例えば、自装置(ガス検出装置1a)の電源12を落とす。
【0037】
非防爆機器2aは、非防爆機器制御部23に代えて非防爆機器制御部23aを備える点で、非防爆機器2と異なる。
非防爆機器制御部23aは、CPU等のプロセッサーやメモリを用いて構成される。非防爆機器制御部23aは、プロセッサーがプログラムを実行することによって動作する。非防爆機器制御部23aは、非防爆機器2aが備える各機能部の動作を制御する。非防爆機器制御部23aは、例えば、通信部21を介して確認信号を受信する。非防爆機器制御部23aは、所定の周期で受信していた確認信号の受信ができなくなった場合に、例えば、自装置(非防爆機器2a)の電源22を落とす。
【0038】
以下、
図5及び
図6を用いて、第2の実施形態の非防爆機器管理システム100aにおいて実行される処理の流れの一例を説明する。
図5は、第2の実施形態におけるガス検出装置1aにおいて実行される処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0039】
検出制御部13aが、管理対象の非防爆機器2aとの間の通信を開始する(ステップS201)。通信を開始するとは、具体的には、検出制御部13aが、所定の周期で確認信号を送信する処理を開始することを意味する。ステップS201の次に、検出制御部13aが、ガスセンサ10が出力する検出信号を取得する(ステップS202)。検出制御部13aが、受信した検出信号に基づいて、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えたか否かを判定する(ステップS203)。可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度以下の場合、ステップS202の処理に戻る。可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えた場合、検出制御部13aが、管理対象の非防爆機器2aとの間の通信を停止する(ステップS204)。具体的には、検出制御部13aが、ステップS201以降定期的に実行していた確認信号の送信、を停止する。ステップS204の次に、検出制御部13aが、ガス検出装置1aの電源12を落とす(ステップS205)。なお、ステップS205の処理は、必ずしも実行される必要は無い。
【0040】
図6は、第2の実施形態における非防爆機器2aにおいて実行される処理の流れの一例を示すフローチャートである。
非防爆機器制御部23aが、ガス検出装置1aとの間の通信を開始する(ステップS301)。通信を開始するとは、具体的には、非防爆機器制御部23aが、所定の周期で確認信号を受信する処理を開始することを意味する。次に、非防爆機器制御部23aは、通信中であるか否かを判定する(ステップS302)。通信中とは、非防爆機器制御部23aが所定の周期で確認信号を受信している状態である。通信中では無いとは、通信が途絶える状態である。通信が途絶えるとは、例えば、所定の周期で受信していた確認信号を非防爆機器制御部23aが受信できなくなる状態である。通信中である場合、ステップS302の処理に戻る。一方、通信中では無い場合、非防爆機器制御部23aは、自装置(非防爆機器2a)の電源22を落とす(ステップS303)。なお、通信中では無い場合は、
図5において検出制御部13aがステップS204の処理を実行した場合である。
【0041】
このように構成された第2の実施形態の非防爆機器管理システム100aでは、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えた場合に、非防爆機器2aの電源が落ちる。そのため、可燃性ガスを扱う施設内における非防爆機器2aの使用を可能とすることができる。
【0042】
(第3の実施形態)
図7は、第3の実施形態の非防爆機器管理システム100bの適用例の一例を示す図である。以下、
図1に記載の機能部と同様の機能を有するものについては、
図1と同じ符号を付すことで説明を省略する。
図7は、工場900内に可燃性ガス容器91と、ガス検出装置1bと、複数の非防爆機器2bとが設置されていることを示す。
図7は、管理装置3が工場900の外に設置されていることを示す。非防爆機器2bは、防爆機器以外の機器(非防爆機器)である。すなわち、非防爆機器2bは、可燃性ガスを発火又は爆発させない技術が施されておらず、着火源になり得る機器である。
【0043】
ガス検出装置1bは、管理装置3と通信可能である。ガス検出装置1bは、可燃性ガス容器91から放出された可燃性ガスを検出し、検出した可燃性ガスの濃度に応じた信号(すなわち検出信号)を管理装置3に送信する。管理装置3は、検出信号を受信し、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えるか否かを判定する。管理装置3によって、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えると判定された場合、非防爆機器2bの電源が落ちる。非防爆機器2bの電源が落ちることで非防爆機器2bには電流及び電圧が印加されなくなる。電流及び電圧が印加されない非防爆機器2bは、可燃性ガスに発火又は爆発の要因となるエネルギーを与えないので着火源ではない。このように、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超える場合に非防爆機器2bの電源が落ちることで工場900内における発火又は爆発の発生が抑制される。ガス検出装置1b、非防爆機器2b及び管理装置3を備え、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超える場合に非防爆機器2bの電源を落とすシステムが非防爆機器管理システム100bである。
【0044】
以下、非防爆機器管理システム100bの詳細を説明する。以下、説明の簡単のため1つのガス検出装置1bと1つの管理装置3とに対して非防爆機器2bが1つ存在する場合を例に非防爆機器管理システム100bを説明する。しかしながら、1つのガス検出装置1bと1つの管理装置3とに対して非防爆機器2bが複数存在する場合であっても非防爆機器管理システム100bの動作は同様である。
【0045】
図8は、第3の実施形態の非防爆機器管理システム100bの構成を説明する説明図である。以下、
図1及び
図2に記載の機能部と同様の機能を有するものについては、
図1及び
図2と同じ符号を付すことで説明を省略する。非防爆機器管理システム100bは、ガス検出装置1に代えてガス検出装置1bを備える点と、管理装置3を備える点と、非防爆機器2に代えて非防爆機器2bを備える点とで、非防爆機器管理システム100と異なる。
【0046】
ガス検出装置1bは、通信部11に代えて通信部11bを備える点と、検出制御部13に代えて検出制御部13bを備える点と、記憶部14に代えて記憶部14bを備える点とで、ガス検出装置1と異なる。
【0047】
通信部11bは、自装置を管理装置3に接続するための通信インタフェースを含んで構成される。通信部11bは、有線又は無線を介して、管理装置3と通信する。
【0048】
検出制御部13bは、CPU等のプロセッサーやメモリを用いて構成される。検出制御部13bは、プロセッサーがプログラムを実行することによって動作する。検出制御部13bは、ガス検出装置1bが備える各機能部の動作を制御する。検出制御部13bは、例えば、ガスセンサ10が出力した検出信号を、通信部11bを介して管理装置3に送信する。
【0049】
記憶部14bは、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置などの記憶装置を用いて構成される。記憶部14bは、検出制御部13bの処理において用いられる各種値を記憶する。記憶部14bは、例えば、検出信号の送信先の管理装置3を記憶する。
【0050】
管理装置3は、管理対象の非防爆機器2bが電源を落とす動作を管理する。管理対象の非防爆機器2bは、飛散空間内に位置する非防爆機器である。管理装置3は、通信部31、電源32、管理装置制御部33及び記憶部34を備える。
通信部31は、自装置をガス検出装置1bと管理対象の非防爆機器2bとに接続するための通信インタフェースを含んで構成される。通信部31は、有線又は無線を介して、ガス検出装置1bと管理対象の非防爆機器2bと通信する。
電源32は、管理装置3が備える各機能部に電力を供給する。
【0051】
管理装置制御部33は、CPU等のプロセッサーやメモリを用いて構成される。管理装置制御部33は、プロセッサーがプログラムを実行することによって動作する。管理装置制御部33は、例えば、検出信号を受信する。管理装置制御部33は、例えば、検出信号に基づいて、ガスセンサ10の位置における可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えるか否かを判定する。管理装置制御部33は、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えた場合、例えば、管理対象の非防爆機器2bの電源を落とすための所定の動作を行う。管理装置制御部33が実行する所定の動作は、具体的には、通信部31を介して、管理対象の非防爆機器2bに停止指示を送信する動作である。管理装置制御部33は、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えた場合、例えば、ガス検出装置1bの電源を落とすための所定の動作を行う。ガス検出装置1bの電源を落とすための所定の動作は、例えば、ガス検出装置1bに停止指示を送信する動作である。
【0052】
記憶部34は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置などの記憶装置を用いて構成される。例えば、記憶部34は、管理対象の非防爆機器2bを示す識別情報を記憶する。
【0053】
非防爆機器2bは、通信部21に代えて通信部21bを備える点で、非防爆機器2と異なる。
通信部21bは、自装置を管理装置3に接続するための通信インタフェースを含んで構成される。通信部21bは、有線又は無線を介して、管理装置3と通信する。
【0054】
図9は、第3の実施形態の非防爆機器管理システム100bにおいて実行される処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0055】
検出制御部13bが、ガスセンサ10が出力した検出信号を、通信部11bを介して管理装置3に送信する(ステップS401)。管理装置制御部33が、検出信号を受信する(ステップS402)。管理装置制御部33が、受信した検出信号に基づいて、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えたか否かを判定する(ステップS403)。可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度以下の場合、ステップS402の処理に戻る。可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えた場合、管理装置制御部33が、管理対象の非防爆機器2bに停止指示を送信する(ステップS404)。また、ステップS404において管理装置制御部33は、ガス検出装置1bに対しても停止指示を送信する。ステップS404の次に、管理対象の非防爆機器2bが停止指示を受信する(ステップS405)。より具体的には、非防爆機器制御部23が通信部21bを介して停止指示を受信する。また、ステップS405においては、ガス検出装置1bも停止指示を受信する。より具体的には、検出制御部13bが通信部11bを介して停止指示を受信する。次に、停止指示を受信した非防爆機器2b及びガス検出装置1bは各々、自装置の電源を落とす(ステップS406)。なお、ステップS404において、管理装置制御部33は、必ずしも停止指示をガス検出装置1bに送信する必要は無い。ガス検出装置1bに停止指示が送信されない場合、ガス検出装置1bは、ステップS405において停止指示を受信せず、ステップS406において自装置(ガス検出装置1b)の電源を落とさない。
【0056】
このように構成された第3の実施形態の非防爆機器管理システム100bは、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えた場合に、非防爆機器2bの電源が落ちる。そのため、可燃性ガスを扱う施設内における非防爆機器2bの使用を可能とすることができる。
【0057】
(第3の実施形態の変形例)
なお、非防爆機器管理システム100bは必ずしも1つの管理装置3ごとに1つのガス検出装置1bを備える必要は無い。非防爆機器管理システム100bは1つの管理装置3と複数のガス検出装置1bを備えてもよい。このような場合、管理装置3は、複数のガス検出装置1bが送信する検出信号を受信する。このような場合、記憶部34は、ガス検出装置1bごとにガス検出装置1bに対応する非防爆機器2bを予め記憶している。ガス検出装置1bに対応する非防爆機器2bとは、ガス検出装置1bにおける可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えた場合の飛散空間内の非防爆機器2bである。このような場合、管理装置制御部33は、検出信号の送信元のガス検出装置1bごとに、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えたか否かを判定する。可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えた場合、対象ガス検出装置と対象ガス検出装置に対応する非防爆機器2bとにのみ管理装置制御部33は停止指示を送信する。対象ガス検出装置は、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えたことを示す検出信号の送信元のガス検出装置1bである。
【0058】
このように構成された第3の実施形態の変形例の非防爆機器管理システム100bは、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えた場合に、非防爆機器2bの電源が落ちる。そのため、可燃性ガスを扱う施設内における非防爆機器2bの使用を可能とすることができる。
【0059】
(第4の実施形態)
図10は、第4の実施形態の非防爆機器管理システム100cの構成を説明する説明図である。以下、
図1、
図2及び
図8に記載の機能部と同様の機能を有するものについては、
図1、
図2及び
図8と同じ符号を付すことで説明を省略する。
【0060】
非防爆機器管理システム100cは、管理装置3に代えて管理装置3cを備える点と、非防爆機器2bに代えて非防爆機器2cを備える点とで、非防爆機器管理システム100bと異なる。なお、
図10においては、説明の簡単のため1つのガス検出装置1bと1つの管理装置3cとに対して非防爆機器2cが1つ存在する場合を例に非防爆機器管理システム100cを説明する。しかしながら、1つのガス検出装置1bと1つの管理装置3cとに対して非防爆機器2cが複数存在する場合であっても非防爆機器管理システム100cの動作は同様である。
【0061】
管理装置3cは、管理装置制御部33に代えて管理装置制御部33cを備える点で管理装置3と異なる。管理装置3cは、管理対象の非防爆機器2cが電源を落とす動作を管理する。管理対象の非防爆機器2cは、飛散空間内に位置する非防爆機器である。
【0062】
管理装置制御部33cは、CPU等のプロセッサーやメモリを用いて構成される。管理装置制御部33cは、プロセッサーがプログラムを実行することによって動作する。管理装置制御部33cは、管理装置3cが備える各機能部の動作を制御する。管理装置制御部33cは、例えば、管理対象の非防爆機器2cに対して通信部31を介し所定の周期で、確認信号を送信する。管理装置制御部33cは、例えば、検出信号を受信する。管理装置制御部33cは、例えば、検出信号に基づいて、ガスセンサ10の位置における可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えるか否かを判定する。管理装置制御部33cは、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えた場合、例えば、管理対象の非防爆機器2cの電源を落とすための所定の動作を行う。管理装置制御部33cが実行する所定の動作は、管理対象の非防爆機器2cとの間の通信を停止する動作である。非防爆機器2cとの間の通信を停止するとは、所定の周期ごとに管理対象の非防爆機器2cに送信している確認信号の送信を停止する動作である。管理装置制御部33cは、管理対象の非防爆機器2cへの確認信号の送信の停止後、例えば、ガス検出装置1bに対して停止指示を送信する。
【0063】
非防爆機器2cは、非防爆機器制御部23に代えて非防爆機器制御部23cを備える点で非防爆機器2bと異なる。
非防爆機器制御部23cは、CPU等のプロセッサーやメモリを用いて構成される。非防爆機器制御部23cは、プロセッサーがプログラムを実行することによって動作する。非防爆機器制御部23cは、非防爆機器2cが備える各機能部の動作を制御する。非防爆機器制御部23cは、例えば、通信部21bを介して確認信号を受信する。非防爆機器制御部23cは、所定の周期で受信していた確認信号の受信ができなくなった場合に、例えば、自装置(非防爆機器2c)の電源を落とす。
【0064】
以下、
図11及び
図12を用いて、第4の実施形態の非防爆機器管理システム100cにおいて実行される処理の流れの一例を説明する。
図11は、第4の実施形態におけるガス検出装置1b及び管理装置3cにおいて実行される処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0065】
管理装置制御部33cが、管理対象の非防爆機器2cとの間の通信を開始する(ステップS501)。通信を開始するとは、具体的には、管理装置制御部33cが、所定の周期で確認信号を送信する処理を開始することを意味する。検出制御部13bが、ガスセンサ10が出力した検出信号を、通信部11bを介して予め記憶部14bに記憶されている管理装置3に送信する(ステップS502)。次に、管理装置制御部33cが、ガス検出装置1bが送信した検出信号を受信する(ステップS503)。管理装置制御部33cが、受信した検出信号に基づいて、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えたか否かを判定する(ステップS504)。可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度以下の場合、ステップS503の処理に戻る。可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えた場合、管理装置制御部33cが、非防爆機器2cとの間の通信を停止する(ステップS505)。具体的には、管理装置制御部33cが、ステップS501以降定期的に実行していた確認信号の送信、を停止する。ステップS505の次に、管理装置制御部33cは、停止指示をガス検出装置1bに送信する(ステップS506)。次に、検出制御部13bが、停止指示を受信する(ステップS507)。検出制御部13bが、ガス検出装置1bの電源12を落とす(ステップS508)。なお、ステップS506からステップS508の処理は、必ずしも実行される必要は無い。
【0066】
図12は、第4の実施形態における非防爆機器2cにおいて実行される処理の流れの一例を示すフローチャートである。
非防爆機器制御部23cが、管理装置3cとの間の通信を開始する(ステップS601)。次に、非防爆機器制御部23cは、通信中であるか否かを判定する(ステップS602)。通信中である場合、ステップS602の処理に戻る。一方、通信中では無い場合、非防爆機器制御部23cは、自装置(非防爆機器2c)の電源22を落とす(ステップS603)。なお、通信中では無い場合は、
図11において管理装置制御部33cがステップS505の処理を実行した場合である。
【0067】
このように構成された第4の実施形態の非防爆機器管理システム100cは、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えた場合に、非防爆機器2cの電源が落ちる。そのため、可燃性ガスを扱う施設内における非防爆機器2cの使用を可能とすることができる。
【0068】
(第4の実施形態の変形例)
なお、非防爆機器管理システム100cは必ずしも1つの管理装置3cごとに1つのガス検出装置1bを備える必要は無い。非防爆機器管理システム100cは1つの管理装置3cと複数のガス検出装置1bを備えてもよい。このような場合、管理装置3cは、複数のガス検出装置1bが送信する検出信号を受信する。このような場合、管理装置3cの記憶部34は、ガス検出装置1bごとにガス検出装置1bに対応する非防爆機器2cを予め記憶している。ガス検出装置1bに対応する非防爆機器2cとは、ガス検出装置1bにおける可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えた場合の飛散空間内の非防爆機器2cである。このような場合、管理装置制御部33cは、検出信号の送信元のガス検出装置1bごとに、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えたか否かを判定する。可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えた場合、対象ガス検出装置と対象ガス検出装置に対応する非防爆機器2cとの間の通信のみ管理装置制御部33cは停止する。
【0069】
このように構成された第4の実施形態の変形例の非防爆機器管理システム100cは、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えた場合に、非防爆機器2cの電源が落ちる。そのため、可燃性ガスを扱う施設内における非防爆機器2cの使用を可能とすることができる。
【0070】
(第5の実施形態)
図13は、第5の実施形態の非防爆機器管理システム100dの適用例の一例を示す図である。以下、
図1に記載の機能部と同様の機能を有するものについては、
図1と同じ符号を付すことで説明を省略する。
図13は、工場900内に可燃性ガス容器91と、ガス検出装置1dと、スマートフォン等の携帯可能な携帯機器4とが存在することを示す。携帯機器4は、非防爆機器である。ガス検出装置1dは携帯機器4に着脱可能である。ガス検出装置1dは、携帯機器4に取り付けられている場合には、携帯機器4の移動とともに位置が移動する。
【0071】
ガス検出装置1dは、携帯機器4と通信可能であって、ガスセンサ10を備える。ガス検出装置1dは、検出信号を携帯機器4に送信する。携帯機器4は、検出信号を受信すると、受信した検出信号に基づいて、ガスセンサ10の位置において可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えたか否かを判定する。携帯機器4は、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えたと判定した場合に、停止指示をガス検出装置1dに送信する。また、携帯機器4は、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えたと判定した場合に、自装置(携帯機器4)の電源を落とす。
【0072】
ガス検出装置1dと、携帯機器4とを備え、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超える場合に携帯機器4の電源が落ちるシステムが非防爆機器管理システム100dである。
【0073】
図14は、第5の実施形態の非防爆機器管理システム100dの構成を説明する説明図である。以下、
図1及び
図2に記載の機能部と同様の機能を有するものについては、
図1及び
図2と同じ符号を付すことで説明を省略する。
【0074】
ガス検出装置1dは、通信部11に代えて通信部11dを備える点と、検出制御部13に代えて検出制御部13dを備える点でガス検出装置1と異なる。ガス検出装置1dは、携帯機器4に取り付けられる。
通信部11dは、自装置を携帯機器4に接続するための通信インタフェースを含んで構成される。通信部11dは、有線又は無線を介して、携帯機器4と通信する。
【0075】
検出制御部13dは、CPU等のプロセッサーやメモリを用いて構成される。検出制御部13dは、プロセッサーがプログラムを実行することによって動作する。検出制御部13dは、ガス検出装置1dが備える各機能部の動作を制御する。検出制御部13dは、例えば、検出信号を受信する。検出制御部13dは、受信した検出信号を、通信部11dを介して携帯機器4に送信する。検出制御部13dは、例えば、携帯機器4から停止指示を受信した場合に、自装置(ガス検出装置1d)の電源を落とす。
【0076】
携帯機器4は、通信部21に代えて通信部21dを備える点と、非防爆機器制御部23に代えて携帯機器制御部20を備える点と、タッチパネル25を備える点と、位置情報取得部26を備える点とで、非防爆機器2と異なる。携帯機器4は、非防爆機器である。
【0077】
通信部21dは、自装置をガス検出装置1dとガス検出装置1d以外の所定の外部装置とに接続するための通信インタフェースを含んで構成される。通信部21dは、有線又は無線を介して、ガス検出装置1dとガス検出装置1d以外の所定の外部装置と通信する。ガス検出装置1d以外の所定の外部装置とは、例えば、携帯機器4とネットワークを介して接続されるインターネット用のサーバである。
【0078】
携帯機器制御部20は、CPU等のプロセッサーやメモリを用いて構成される。携帯機器制御部20は、プロセッサーがプログラムを実行することによって動作する。携帯機器制御部20は、携帯機器4が備える各機能部の動作を制御する。携帯機器制御部20は、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えた場合、自装置(携帯機器4)の電源を落とす。携帯機器制御部20は、例えば、通信部21dを介してインターネット上の情報を取得する。
【0079】
図15は、第5の実施形態における携帯機器制御部20の機能構成の一例を示す図である。携帯機器制御部20は、第1制御部201及び第2制御部202を備える。
【0080】
第1制御部201は、例えば、通信部21dを介してガス検出装置1dに対して、所定の周期で確認信号を送信する。第1制御部201は、例えば、通信部21dを介して検出信号を受信する。第1制御部201は、例えば、検出信号を受信すると、検出信号に基づいて、ガスセンサ10の位置における可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えたか否かを判定する。第1制御部201は、例えば、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えた場合、自装置(携帯機器4)の電源を落とすための所定の動作を行う。所定の動作は、第2制御部202に停止指示を出力する動作である。また、第1制御部201は、例えば、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えた場合、ガス検出装置1dに停止指示を送信する。
第2制御部202は、停止指示を取得すると、自装置(携帯機器4)の電源を落とす。
【0081】
タッチパネル25は、タッチパネル25はユーザによって操作され、操作に応じた入力信号を生成する。タッチパネル25は、入力信号を携帯機器制御部20に出力する。
位置情報取得部26は、自装置(携帯機器4)の位置を示す情報(以下「携帯機器位置情報」という。)を取得する。位置情報取得部26は、例えば、GPS(Global Positioning System)によって携帯機器位置情報を取得する。位置情報取得部26が取得した携帯機器位置情報は、記憶部24に記憶される。位置情報取得部26が取得した携帯機器位置情報は、携帯機器制御部20に出力される。
【0082】
図16は、第5の実施形態の非防爆機器管理システム100dにおいて実行される処理の流れの例を示すフローチャートである。
図16のフローチャートにおいて、ガスセンサ10は、所定の周期で検出信号を検出制御部13dに送信している。
【0083】
第1制御部201が、検出信号を取得する(ステップS701)。第1制御部201が、取得した検出信号に基づいて、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えたか否かを判定する(ステップS702)。濃度が第2の所定の濃度を超えた場合、停止指示を検出制御部13dに送信する(ステップS703)。検出制御部13dは、停止指示を受信すると自装置(ガス検出装置1d)の電源を落とす(ステップS704)。次に、第1制御部201は、第2制御部202に停止指示を出力する(ステップS705)。第2制御部202は、停止指示を取得すると自装置(携帯機器4)の電源を落とす(ステップS706)。一方、濃度が第2の所定の濃度以下である場合、ステップS701の処理に戻る。なお、ステップS705及びステップS706の処理は、ステップS703の処理の実行後であって、ステップS704の処理の実行前に実行されてもよい。
【0084】
このように構成された第5の実施形態の非防爆機器管理システム100dは、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えた場合に、非防爆機器である携帯機器4の電源が落ちる。そのため、可燃性ガスを扱う施設内における携帯機器4の使用を可能とすることができる。
【0085】
(第6の実施形態)
図17は、第6の実施形態の非防爆機器管理システム100eの構成を説明する説明図である。以下、
図13及び
図14に記載の機能部と同様の機能を有するものについては、
図13及び
図14と同じ符号を付すことで説明を省略する。非防爆機器管理システム100eは、ガス検出装置1dに代えてガス検出装置1eを備える点と、携帯機器4に代えて携帯機器4eを備える点とで、非防爆機器管理システム100dと異なる。
【0086】
ガス検出装置1eは、検出制御部13dに代えて検出制御部13eを備える点でガス検出装置1dと異なる。ガス検出装置1eは、携帯機器4eに取り付けられる。
【0087】
検出制御部13eは、CPU等のプロセッサーやメモリを用いて構成される。検出制御部13eは、プロセッサーがプログラムを実行することによって動作する。検出制御部13eは、ガス検出装置1eが備える各機能部の動作を制御する。検出制御部13eは、例えば、検出信号を受信する。検出制御部13eは、受信した検出信号を携帯機器4に送信する。検出制御部13eは、例えば、後述する取り付け先の携帯機器4eから所定の周期で送信される確認信号を受信する。検出制御部13eは、所定の周期で受信していた確認信号の受信ができなくなった場合に、例えば、自装置(ガス検出装置1e)の電源を落とす。
【0088】
携帯機器4eは、携帯機器制御部20に代えて携帯機器制御部20eを備える点で、携帯機器4と異なる。
携帯機器制御部20eは、CPU等のプロセッサーやメモリを用いて構成される。携帯機器制御部20eは、プロセッサーがプログラムを実行することによって動作する。携帯機器制御部20eは、携帯機器4eが備える各機能部の動作を制御する。携帯機器制御部20eは、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えた場合、例えば、自装置(携帯機器4e)の電源を落とす。
【0089】
図18は、第6の実施形態における携帯機器制御部20eの機能構成の一例を示す図である。携帯機器制御部20eは、第1制御部201e及び第2制御部202eを備える。
【0090】
第1制御部201eは、例えば、通信部21dを介してガス検出装置1eに対して、所定の周期で確認信号を送信する。第1制御部201eは、例えば、通信部21dを介して検出信号を受信する。第1制御部201eは、検出信号を受信すると、検出信号に基づいて、ガスセンサ10の位置における可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えたか否かを判定する。第1制御部201eは、例えば、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えた場合、自装置(携帯機器4e)の電源を落とすための所定の動作を行う。所定の動作は、第2制御部202eに停止指示を出力する動作である。また、第1制御部201eは、例えば、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えた場合、ガス検出装置1eへの確認信号の送信を停止する。
第2制御部202eは、停止指示を取得すると、自装置(携帯機器4e)の電源を落とす。
【0091】
以下、
図19を用いて、第6の実施形態の非防爆機器管理システム100eにおいて実行される処理の流れの例を説明する。
図19のフローチャートにおいて、ガスセンサ10は、所定の周期で検出信号を検出制御部13eに送信している。なお、
図19が示す処理の開始前に携帯機器4eの電源はオンの状態である。また、
図19のフローチャートにおいて、ガス検出装置1eは携帯機器4eに取り付けられた状態である。
図19は、第6の実施形態におけるガス検出装置1eにおいて実行される処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0092】
ガス検出装置1eと携帯機器4eとの間の通信が開始される(ステップS111)。通信を開始するとは、具体的には、第1制御部201eが、所定の周期で確認信号をガス検出装置1eに送信する処理を開始することを意味する。通信の開始のタイミングは、例えば、携帯機器4eの電源がオフからオンに変更された直後である。ステップS111の次に、第1制御部201eが、ガスセンサ10が出力する検出信号を取得する(ステップS112)。第1制御部201eが、受信した検出信号に基づいて、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えたか否かを判定する(ステップS113)。可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度以下の場合、ステップS112の処理に戻る。可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えた場合、第1制御部201eが、ガス検出装置1eとの間の通信を停止する(ステップS114)。具体的には、第1制御部201eが、ステップS111以降定期的に実行していた確認信号の送信、を停止する。検出制御部13eは、所定の周期で受信していた確認信号の受信ができなくなると、自装置(ガス検出装置1e)の電源を落とす(ステップS115)。次に、第1制御部201eは、第2制御部202eに停止指示を出力する(ステップS116)。第2制御部202eは、停止指示を取得すると自装置(携帯機器4e)の電源を落とす(ステップS117)。一方、濃度が第2の所定の濃度以下である場合、ステップS112の処理に戻る。なお、ステップS116及びステップS117の処理は、ステップS114の処理の実行後であって、ステップS115の処理の実行前に実行されてもよい。
【0093】
このように構成された第6の実施形態の非防爆機器管理システム100eは、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えた場合に、非防爆機器である携帯機器4eの電源が落ちる。そのため、可燃性ガスを扱う施設内における携帯機器4eの使用を可能とすることができる。
【0094】
(第5及び第6の実施形態の変形例)
なお、ガス検出装置1dは携帯機器4及び4eと通信可能であれば必ずしも携帯機器4及び4eに取り付けられていなくてもよい。また、ガス検出装置1eは、携帯機器4及び4eと通信可能であれば必ずしも携帯機器4及び4eに取り付けられていなくてもよい。
【0095】
(第7の実施形態)
図20は、第7の実施形態の非防爆機器管理システム100fの適用例の一例を示す図である。以下、
図1~
図18に記載の機能部と同様の機能を有するものについては、
図1~
図17と同じ符号を付すことで説明を省略する。
図20は、工場900内に可燃性ガス容器91と、ガス検出装置1fと、スマートフォン等の携帯可能な複数の携帯機器4f-1及び4f-2とが存在することを示す。携帯機器4f-1及び4f-2は、非防爆機器である。
図20は、管理装置3fが工場900の外に設置されていることを示す。
図20は、携帯機器4f-3が工場900の外に設置されていることを示す。携帯機器4f-3は、携帯機器4f-1及び4f-2と同様の機能を有し、工場900の外に位置する。以下、携帯機器4f-1、4f-2及び4f-3をそれぞれ区別しない場合、携帯機器4fという。
【0096】
ガス検出装置1fは、管理装置3fと通信可能である。ガス検出装置1fは、可燃性ガス容器91から放出された可燃性ガスを検出し、検出信号を管理装置3fに送信する。管理装置3fは、検出信号を受信し、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えるか否かを判定する。管理装置3fによって、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えると判定された場合、各携帯機器4fは、自装置の位置が飛散空間内から否かを判定する。飛散空間内に位置する携帯機器4fの電源は落ちる。飛散空間外に位置する携帯機器4fの電源は落ちない。例えば、工場900内が飛散空間であって、工場900外が飛散空間ではない場合には、携帯機器4f-1及び4f-2の電源は落ちる。一方、携帯機器4f-3の電源は落ちない。
【0097】
飛散空間内の携帯機器4fの電源が落ちることで飛散空間内の携帯機器4fには電流及び電圧が印加されなくなる。電流及び電圧が印加されない携帯機器4fは、可燃性ガスに発火又は爆発の要因となるエネルギーを与えないので着火源ではない。このように、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超える場合に飛散空間内の携帯機器4fの電源が落ちることで工場900内における発火又は爆発の発生が抑制される。ガス検出装置1f、携帯機器4f及び管理装置3fを備え、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超える場合に飛散空間内の携帯機器4fの電源を落とすシステムが非防爆機器管理システム100fである。
【0098】
以下、非防爆機器管理システム100fの詳細を説明する。以下、説明の簡単のため、1つのガス検出装置1fと1つの管理装置3fとに対して携帯機器4fが1つ存在する場合を例に非防爆機器管理システム100fを説明する。しかしながら、1つのガス検出装置1fと1つの管理装置3fとに対して携帯機器4fが複数存在する場合であっても非防爆機器管理システム100fの動作は同様である。
【0099】
図21は、第7の実施形態における非防爆機器管理システム100fの構成を説明する説明図である。以下、
図1~
図17に記載の機能部と同様の機能を有するものについては、
図1~
図17と同じ符号を付すことで説明を省略する。非防爆機器管理システム100fは、ガス検出装置1f、管理装置3f及び携帯機器4fを備える。
【0100】
ガス検出装置1fは、検出制御部13bに代えて検出制御部13fを備える点と、通信部11bに代えて通信部11fを備える点と、記憶部14bに代えて記憶部14fを備える点とで、ガス検出装置1bと異なる。
【0101】
通信部11fは、自装置を管理装置3fに接続するための通信インタフェースを含んで構成される。通信部11fは、有線又は無線を介して、管理装置3fと通信する。
【0102】
検出制御部13fは、CPU等のプロセッサーやメモリを用いて構成される。検出制御部13fは、プロセッサーがプログラムを実行することによって動作する。検出制御部13fは、ガス検出装置1fが備える各機能部の動作を制御する。検出制御部13fは、例えば、ガスセンサ10が出力した検出信号を、通信部11fを介して予め記憶部14fに記憶されている管理装置3fに送信する。検出制御部13fは、予め記憶部14fに記憶されているガスセンサ10の位置を示す情報(以下「検出位置情報」という。)を、通信部11fを介して管理装置3fに送信する。なお、検出位置情報は、予め記憶部14fに記憶されていなくてもよく、例えば、GPS等の仕組みによって通信部11fを介して外部の装置から取得されてもよい。
【0103】
記憶部14fは、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置などの記憶装置を用いて構成される。記憶部14fは、検出制御部13fの処理において用いられる各種値を記憶する。記憶部14fは、例えば、自装置(ガス検出装置1f)の位置を示す情報(すなわち検出位置情報)を記憶する。
【0104】
管理装置3fは、通信部31に代えて通信部31fを備える点と、管理装置制御部33に代えて管理装置制御部33fを備える点と、記憶部34に代えて記憶部34fを備える点とで管理装置3と異なる。管理装置3fは、管理対象の携帯機器4fが電源を落とす動作を管理する。管理対象の携帯機器4fは、ユーザの持ち運び等の移動によって飛散空間内に位置する可能性が所定の確率よりも高い携帯機器である。
【0105】
通信部31fは、自装置をガス検出装置1f及び携帯機器4fに接続するための通信インタフェースを含んで構成される。通信部31fは、有線又は無線を介して、ガス検出装置1f及び携帯機器4fと通信する。
【0106】
管理装置制御部33fは、CPU等のプロセッサーやメモリを用いて構成される。管理装置制御部33fは、プロセッサーがプログラムを実行することによって動作する。管理装置制御部33fは、管理装置3fが備える各機能部の動作を制御する。管理装置制御部33fは、例えば、検出信号及び検出位置情報を受信する。管理装置制御部33fは、例えば、検出信号に基づいて、ガスセンサ10の位置における可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えるか否かを判定する。管理装置制御部33fは、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えた場合、例えば、管理対象の携帯機器4fの電源を落とすための所定の動作を行う。管理装置制御部33fが実行する所定の動作は、具体的には、通信部31fを介して、管理対象の携帯機器4fに検出位置情報を送信する動作である。
【0107】
記憶部34fは、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置などの記憶装置を用いて構成される。記憶部34fは、管理装置制御部33fの処理において用いられる各種値を記憶する。例えば、記憶部34fは、ガス検出装置1fの位置を示す情報(すなわち検出位置情報)を記憶する。例えば、記憶部34fは、管理対象の携帯機器4fを予め記憶している。
【0108】
携帯機器4fは、通信部21dに代えて通信部21fを備える点と、携帯機器制御部20に代えて非防爆機器制御部23fを備える点と、記憶部24に代えて記憶部24fを備える点とで、携帯機器4と異なる。
通信部21fは、自装置を管理装置3fと管理装置3f及びガス検出装置1f以外の所定の外部装置とに接続するための通信インタフェースを含んで構成される。通信部21fは、有線又は無線を介して、管理装置3fと管理装置3f及びガス検出装置1f以外の所定の外部装置と通信する。管理装置3f及びガス検出装置1f以外の所定の外部装置とは、例えば、携帯機器4fとネットワークを介して接続されるインターネット用のサーバである。
【0109】
非防爆機器制御部23fは、CPU等のプロセッサーやメモリを用いて構成される。非防爆機器制御部23fは、プロセッサーがプログラムを実行することによって動作する。非防爆機器制御部23fは、携帯機器4fが備える各機能部の動作を制御する。非防爆機器制御部23fは、例えば、通信部21fを介して検出位置情報を受信する。非防爆機器制御部23fは、例えば、検出位置情報を受信すると、第1飛散空間推定処理を実行する。第1飛散空間推定処理は、検出位置情報が示す位置に基づいて飛散空間の位置を推定する処理である。飛散空間の位置は、ガス検出装置1fが可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えると判定した時点から所定の時間内に可燃性ガスの濃度が第3の所定の濃度以上になる位置である。非防爆機器制御部23fは、第1飛散空間推定処理によって飛散空間の位置を推定した後、携帯機器位置情報に基づいて自装置(携帯機器4f)が飛散空間内であるか否かを判定する。携帯機器位置情報は、位置情報取得部26によって取得されてもよいし、記憶部24fから読み出されてもよい。非防爆機器制御部23fは、自装置が飛散空間内であると判定した場合には、自装置の電源を落とす。一方、非防爆機器制御部23fは、自装置が飛散空間内では無いと判定した場合には、自装置の電源を落とさない。
【0110】
記憶部24fは、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置などの記憶装置を用いて構成される。記憶部24fは、非防爆機器制御部23fの処理において用いられる各種値を記憶する。例えば、記憶部24fは、携帯機器位置情報を記憶する。
【0111】
図22は、第7の実施形態の非防爆機器管理システム100fにおいて実行される処理の流れの第1の例を示すフローチャートである。
検出制御部13fが、ガスセンサ10が出力した検出信号及び検出位置情報を、通信部11fを介して管理装置3fに送信する(ステップS311)。次に、管理装置制御部33fが、ガス検出装置1fが送信した検出信号を受信する(ステップS312)。管理装置制御部33fが、受信した検出信号に基づいて、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えたか否かを判定する(ステップS313)。可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度以下の場合、ステップS312の処理に戻る。可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えた場合、管理装置制御部33fは管理対象の携帯機器4fに、検出位置情報を送信する(ステップS314)。携帯機器4fが、検出位置情報を受信する(ステップS315)。次に、非防爆機器制御部23fは、第1飛散空間推定処理を実行する(ステップS316)。次に、非防爆機器制御部23fは、自装置(携帯機器4f)の位置が飛散空間内であるか否かを判定する(ステップS317)。自装置の位置が飛散空間内である場合、非防爆機器制御部23fは、自装置(携帯機器4f)の電源22を落とす(ステップS318)。一方、自装置の位置が飛散空間内では無い場合、ステップS311の処理に戻る。
【0112】
図23は、第7の実施形態の非防爆機器管理システム100fにおいて実行される処理の流れの第2の例を示すフローチャートである。
図22に記載の処理と同様の処理については、
図22と同じ符号を付すことで説明を省略する。
ステップS311からステップS313までの処理の実行後、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えた場合、管理装置制御部33fは停止指示を、検出位置情報の送信元のガス検出装置1fに送信する(ステップS319)。次に、検出制御部13fは、停止指示を受信する(ステップS320)。次に、検出制御部13fは、自装置の電源12を落とす(ステップS321)。
なお、ステップS319からステップS321の処理は、非防爆機器管理システム100fにおいて必ずしも実行される必要は無い。
【0113】
このように構成された第7の実施形態の非防爆機器管理システム100fは、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えた場合に、非防爆機器である携帯機器4fの電源が落ちる。そのため、可燃性ガスを扱う施設内における携帯機器4fの使用を可能とすることができる。
【0114】
(第7の実施形態の変形例)
なお、非防爆機器管理システム100fは必ずしも1つの管理装置3fごとに1つのガス検出装置1fを備える必要は無い。非防爆機器管理システム100fは1つの管理装置3fと複数のガス検出装置1fを備えてもよい。このような場合、管理装置3fは、複数のガス検出装置1fが送信する検出信号及び検出位置情報を受信する。このような場合、管理装置制御部33fは、検出信号の送信元のガス検出装置1fごとに、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えたか否かを判定する。可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えた場合、対象ガス検出装置の検出位置情報を管理対象の携帯機器4fの全てに送信する。このような場合、管理対象の携帯機器4fは、受信した全ての検出位置情報について、検出位置情報ごとに第1飛散空間推定処理を実行し、自装置が少なくとも1つの飛散空間内に位置するか否かを判定する。携帯機器4fは、自装置が少なくとも1つの飛散空間内に位置する場合には、自装置の電源22を落とす。
【0115】
このように構成された第7の実施形態の変形例の非防爆機器管理システム100fは、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えた場合に、非防爆機器である携帯機器4fの電源が落ちる。そのため、可燃性ガスを扱う施設内における携帯機器4fの使用を可能とすることができる。
【0116】
(第8の実施形態)
図24は、第8の実施形態の非防爆機器管理システム100gの構成を説明する説明図である。以下、
図1~
図21に記載の機能部と同様の機能を有するものについては、
図1~
図21と同じ符号を付すことで説明を省略する。
【0117】
非防爆機器管理システム100gは、管理装置3fに代えて管理装置3gを備える点と、携帯機器4fに代えて携帯機器4gを備える点とで、非防爆機器管理システム100fと異なる。携帯機器4gは、非防爆機器である。なお、
図24において、説明の簡単のため1つのガス検出装置1fと1つの管理装置3gとに対して携帯機器4gが1つ存在する場合を例に非防爆機器管理システム100gを説明する。しかしながら、1つのガス検出装置1fと1つの管理装置3gとに対して携帯機器4gが複数存在する場合であっても非防爆機器管理システム100gの動作は同様である。
【0118】
管理装置3gは、管理装置制御部33fに代えて管理装置制御部33gを備える点で管理装置3fと異なる。管理装置3gは、管理対象の携帯機器4gが電源を落とす動作を管理する。管理対象の携帯機器4gは、ユーザの持ち運び等の移動によって飛散空間内に位置する可能性が所定の確率よりも高い携帯機器である。
【0119】
管理装置制御部33gは、CPU等のプロセッサーやメモリを用いて構成される。管理装置制御部33gは、プロセッサーがプログラムを実行することによって動作する。管理装置制御部33gは、管理装置3gが備える各機能部の動作を制御する。管理装置制御部33gは、例えば、管理対象の携帯機器4gに対して通信部31fを介し所定の周期で、確認信号を送信する。管理装置制御部33gは、例えば、検出信号を受信する。管理装置制御部33gは、例えば、検出信号に基づいて、ガスセンサ10の位置における可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えるか否かを判定する。管理装置制御部33gは、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えた場合、例えば、管理対象の携帯機器4gの電源を落とすための所定の動作を行う。管理装置制御部34gが実行する所定の動作は、管理対象の携帯機器4gとの間の通信を停止する動作である。管理対象の携帯機器4gとの間の通信を停止するとは、所定の周期ごとに管理対象の携帯機器4gに送信している確認信号の送信を停止する動作である。管理装置制御部33gは、管理対象の携帯機器4gへの確認信号の送信の停止後、例えば、ガス検出装置1fに対して停止指示を送信する。
【0120】
携帯機器4gは、非防爆機器制御部23fに代えて非防爆機器制御部23gを備える点で携帯機器4fと異なる。
非防爆機器制御部23gは、CPU等のプロセッサーやメモリを用いて構成される。非防爆機器制御部23gは、プロセッサーがプログラムを実行することによって動作する。非防爆機器制御部23gは、携帯機器4gが備える各機能部の動作を制御する。非防爆機器制御部23gは、例えば、通信部21fを介して確認信号を受信する。非防爆機器制御部23gは、所定の周期で受信していた確認信号の受信ができなくなった場合に、例えば、自装置(携帯機器4g)の電源22を落とす。
【0121】
以下、
図25及び
図26を用いて、第8の実施形態の非防爆機器管理システム100gにおいて実行される処理の流れの一例を説明する。
図25は、第8の実施形態におけるガス検出装置1f及び管理装置3gにおいて実行される処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0122】
管理装置制御部33gが、管理対象の携帯機器4gとの間の通信を開始する(ステップS411)。通信を開始するとは、具体的には、管理装置制御部33gが、所定の周期で確認信号を送信する処理を開始することを意味する。検出制御部13fが、ガスセンサ10が出力した検出信号を、通信部11fを介して管理装置3gに送信する(ステップS412)。次に、管理装置制御部33gが、ガス検出装置1fが送信した検出信号を受信する(ステップS413)。管理装置制御部33gが、受信した検出信号に基づいて、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えたか否かを判定する(ステップS414)。可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度以下の場合、ステップS413の処理に戻る。可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えた場合、管理装置制御部33gが、携帯機器4gとの間の通信を停止する(ステップS415)。具体的には、管理装置制御部33gが、ステップS411以降定期的に実行していた確認信号の送信、を停止する。ステップS415の次に、管理装置制御部33gは、停止指示をガス検出装置1fに送信する(ステップS416)。次に、検出制御部13fが、停止指示を受信する(ステップS417)。検出制御部13fが、ガス検出装置1fの電源12を落とす(ステップS418)。なお、ステップS416からステップS418の処理は、必ずしも実行される必要は無い。
【0123】
図26は、第8の実施形態における携帯機器4gにおいて実行される処理の流れの一例を示すフローチャートである。
非防爆機器制御部23gが、管理装置3gとの間の通信を開始する(ステップS511)。次に、非防爆機器制御部23gは、通信中であるか否かを判定する(ステップS512)。通信中である場合、ステップS512の処理に戻る。一方、通信中では無い場合、非防爆機器制御部23gは、自装置(携帯機器4g)の電源22を落とす(ステップS513)。なお、通信中では無い場合は、
図25において管理装置制御部33gがステップS415の処理を実行した場合である。
【0124】
このように構成された第8の実施形態の非防爆機器管理システム100gは、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えた場合に、非防爆機器である携帯機器4gの電源が落ちる。そのため、可燃性ガスを扱う施設内における携帯機器4gの使用を可能とすることができる。
【0125】
(第8の実施形態の変形例)
なお、非防爆機器管理システム100gは必ずしも1つの管理装置3gごとに1つのガス検出装置1fを備える必要は無い。非防爆機器管理システム100gは1つの管理装置3gと複数のガス検出装置1fを備えてもよい。このような場合、管理装置3gの記憶部34fは、ガス検出装置1fごとにガス検出装置1fに対応する携帯機器4gを予め記憶している。ガス検出装置1fに対応する携帯機器4gとは、ガス検出装置1fにおける可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えた場合に飛散空間内に位置する可能性が所定の可能性以上である携帯機器4gである。このような場合、管理装置3gは、複数のガス検出装置1fが送信する検出信号を受信する。このような場合、管理装置制御部33gは、検出信号の送信元のガス検出装置1fごとに、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えたか否かを判定する。可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えた場合、管理対象の携帯機器4gのうち対象ガス検出装置に対応する携帯機器4gとの間の通信のみ管理装置制御部33gは停止する。また、管理装置制御部33gは、対象ガス検出装置に停止指示を送信する。
【0126】
このように構成された第8の実施形態の変形例の非防爆機器管理システム100gは、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えた場合に、非防爆機器である携帯機器4gの電源が落ちる。そのため、可燃性ガスを扱う施設内における携帯機器4gの使用を可能とすることができる。
【0127】
(第9の実施形態)
図27は、第9の実施形態の非防爆機器管理システム100hの構成を説明する説明図である。以下、
図1~
図24に記載の機能部と同様の機能を有するものについては、
図1~
図24と同じ符号を付すことで説明を省略する。
【0128】
非防爆機器管理システム100hは、管理装置3fに代えて管理装置3hを備える点と、携帯機器4fに代えて携帯機器4hを備える点とで、非防爆機器管理システム100fと異なる。携帯機器4hは、非防爆機器である。なお、
図27において、説明の簡単のため1つのガス検出装置1fと1つの管理装置3hとに対して携帯機器4hが1つ存在する場合を例に非防爆機器管理システム100hを説明する。しかしながら、1つのガス検出装置1fと1つの管理装置3hとに対して携帯機器4hが複数存在する場合であっても非防爆機器管理システム100hの動作は同様である。
【0129】
管理装置3hは、管理装置制御部33fに代えて管理装置制御部33hを備える点で管理装置3fと異なる。管理装置3hは、管理対象の携帯機器4hが電源を落とす動作を管理する。管理対象の携帯機器4hは、ユーザの持ち運び等の移動によって飛散空間内に位置する可能性が所定の確率よりも高い携帯機器である。
【0130】
管理装置制御部33hは、CPU等のプロセッサーやメモリを用いて構成される。管理装置制御部33hは、プロセッサーがプログラムを実行することによって動作する。管理装置制御部33hは、管理装置3hが備える各機能部の動作を制御する。管理装置制御部33hは、例えば、検出信号及び検出位置情報を受信する。管理装置制御部33hは、例えば、管理対象の携帯機器4hから携帯機器位置情報を取得する。管理装置制御部33hは、例えば検出信号に基づいて、ガスセンサ10の位置における可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えるか否かを判定する。管理装置制御部33hは、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えた場合、例えば、管理対象の携帯機器4hの電源を落とすための所定の動作を行う。所定の動作は、例えば、第1飛散空間推定処理を実行する動作と、第1飛散空間推定処理によって推定された飛散空間内に位置する管理対象の携帯機器4hに停止指示を送信する動作とである。具体的には、管理装置制御部33hは、第1飛散空間推定処理によって飛散空間の位置を推定する。管理装置制御部33hは、飛散空間を推定後、管理対象の全ての携帯機器4hについて、携帯機器4hごとに飛散空間内に位置するか否かを、各携帯機器4hの携帯機器位置情報に基づいて判定する。以下、飛散空間内に位置すると判定された携帯機器4hを、対象携帯機器という。管理装置制御部33hは、対象携帯機器に対して停止指示を送信する。
【0131】
携帯機器4hは、非防爆機器制御部23fに代えて非防爆機器制御部23hを備える点と、記憶部24fに代えて記憶部24hを備える点とで携帯機器4fと異なる。
【0132】
非防爆機器制御部23hは、CPU等のプロセッサーやメモリを用いて構成される。非防爆機器制御部23hは、プロセッサーがプログラムを実行することによって動作する。非防爆機器制御部23hは、携帯機器4hが備える各機能部の動作を制御する。非防爆機器制御部23hは、例えば、自装置(携帯機器4h)の携帯機器位置情報を管理装置3hに送信する。携帯機器位置情報は、位置情報取得部26によって取得されてもよいし、記憶部24fから読み出されてもよい。非防爆機器制御部23hは、例えば、通信部21fを介して停止指示を受信する。通信部21fを介して停止指示を受信する。非防爆機器制御部23hは、停止指示を受信すると、自装置(携帯機器4h)の電源22を落とす。
【0133】
図28は、第9の実施形態の非防爆機器管理システム100hにおいて実行される処理の流れの第1の例を示すフローチャートである。なお、
図28の処理において、携帯機器4hは、管理装置3hと通信中である期間は所定のタイミングで自装置の携帯機器位置情報を管理装置3hに送信している。
検出制御部13fが、ガスセンサ10が出力した検出信号及び検出位置情報を、通信部11fを介して管理装置3hに送信する(ステップS611)。次に、管理装置制御部33hが、ガス検出装置1fが送信した検出信号を受信する(ステップS612)。管理装置制御部33hが、受信した検出信号に基づいて、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えたか否かを判定する(ステップS613)。可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度以下の場合、ステップS612の処理に戻る。可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えた場合、管理装置制御部33hは、管理対象の携帯機器4hの全てから携帯機器位置情報を取得する(ステップS614)。次に、管理装置制御部33hは第1飛散空間推定処理を実行する(ステップS615)。次に、管理装置制御部33hは、管理対象の全ての携帯機器4hのそれぞれについて対象携帯機器であるか否かを判定する(ステップS616)。次に、管理装置制御部33hは、対象携帯機器であると判定された全ての携帯機器4hに、停止指示を送信する(ステップS617)。携帯機器4hが、停止指示を受信する(ステップS618)。次に、非防爆機器制御部23hは、自装置(携帯機器4h)の電源22を落とす(ステップS619)。
【0134】
図29は、第9の実施形態の非防爆機器管理システム100hにおいて実行される処理の流れの第2の例を示すフローチャートである。以下、
図28に記載の処理と同様の処理については、
図28と同じ符号を付すことで説明を省略する。
ステップS611からステップS613までの処理の実行後、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えた場合、管理装置制御部33hは停止指示を、検出位置情報の送信元のガス検出装置1fに送信する(ステップS620)。次に、検出制御部13fは、停止指示を受信する(ステップS621)。次に、検出制御部13fは、自装置の電源12を落とす(ステップS622)。
なお、ステップS620からステップS622の処理は、非防爆機器管理システム100hにおいて必ずしも実行される必要は無い。
【0135】
このように構成された第9の実施形態の変形例の非防爆機器管理システム100hは、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えた場合に、非防爆機器である携帯機器4hの電源が落ちる。そのため、可燃性ガスを扱う施設内における携帯機器4hの使用を可能とすることができる。
【0136】
(第9の実施形態の変形例)
なお、非防爆機器管理システム100hは必ずしも1つの管理装置3hごとに1つのガス検出装置1fを備える必要は無い。非防爆機器管理システム100hは1つの管理装置3hと複数のガス検出装置1fを備えてもよい。このような場合、管理装置3hは、複数のガス検出装置1fが送信する検出信号及び検出位置情報を受信する。このような場合、管理装置制御部33hは、検出信号の送信元のガス検出装置1fごとに、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えたか否かを判定する。可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えた場合、対象ガス検出装置ごとに飛散空間の位置を推定する。管理装置制御部33hは、全ての管理対象の携帯機器4hのうち、推定したいずれかの飛散空間内に位置する携帯機器4hを対象携帯機器であると判定する。管理装置制御部33hは、対象携帯機器と判定された全ての携帯機器4hに停止指示を送信する。
【0137】
このように構成された第9の実施形態の変形例の非防爆機器管理システム100hは、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えた場合に、非防爆機器である携帯機器4hの電源が落ちる。そのため、可燃性ガスを扱う施設内における携帯機器4hの使用を可能とすることができる。
【0138】
(第10の実施形態)
図30は、第10の実施形態の非防爆機器管理システム100iの構成を説明する説明図である。以下、
図1~
図27に記載の機能部と同様の機能を有するものについては、
図1~
図27と同じ符号を付すことで説明を省略する。
【0139】
非防爆機器管理システム100iは、管理装置3fに代えて管理装置3iを備える点と、携帯機器4fに代えて携帯機器4iを備える点とで、非防爆機器管理システム100fと異なる。携帯機器4iは、非防爆機器である。なお、
図30において、説明の簡単のため1つのガス検出装置1fと1つの管理装置3iとに対して携帯機器4iが1つ存在する場合を例に非防爆機器管理システム100iを説明する。しかしながら、1つのガス検出装置1fと1つの管理装置3iとに対して携帯機器4iが複数存在する場合であっても非防爆機器管理システム100iの動作は同様である。
【0140】
管理装置3iは、管理装置制御部33fに代えて管理装置制御部33iを備える点で管理装置3fと異なる。管理装置3iは、管理対象の携帯機器4iが電源を落とす動作を管理する。管理対象の携帯機器4iは、ユーザの持ち運び等の移動によって飛散空間内に位置する可能性が所定の確率よりも高い携帯機器である。
【0141】
管理装置制御部33iは、CPU等のプロセッサーやメモリを用いて構成される。管理装置制御部33iは、プロセッサーがプログラムを実行することによって動作する。管理装置制御部33iは、管理装置3iが備える各機能部の動作を制御する。管理装置制御部33iは、例えば、管理対象の携帯機器4iに対して通信部31fを介し所定の周期で、確認信号を送信する。管理装置制御部33iは、例えば、検出信号及び検出位置情報を受信する。管理装置制御部33iは、例えば、管理対象の携帯機器4iから携帯機器位置情報を取得する。管理装置制御部33iは、例えば検出信号に基づいて、ガスセンサ10の位置における可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えるか否かを判定する。管理装置制御部33iは、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えた場合、例えば、管理対象の携帯機器4iの電源を落とすための所定の動作を行う。所定の動作は、例えば、第1飛散空間推定処理を実行する動作と、第1飛散空間推定処理によって推定された飛散空間内に位置する管理対象の携帯機器4iとの間の通信を停止する動作とである。具体的には、管理装置制御部33iは、第1飛散空間推定処理によって飛散空間の位置を推定する。管理装置制御部33iは、飛散空間を推定後、管理対象の全ての携帯機器4iについて、携帯機器4iごとに飛散空間内に位置するか否かを、各携帯機器4iの携帯機器位置情報に基づいて判定する。飛散空間内に位置すると判定された携帯機器4iが、対象携帯機器である。管理装置制御部33iは、対象携帯機器との間の通信を停止する。管理装置制御部33iは、確認信号の送信の停止後、例えば、ガス検出装置1fの電源12を落とす。
【0142】
携帯機器4iは、非防爆機器制御部23fに代えて非防爆機器制御部23iを備える点で携帯機器4fと異なる。
非防爆機器制御部23iは、CPU等のプロセッサーやメモリを用いて構成される。非防爆機器制御部23iは、プロセッサーがプログラムを実行することによって動作する。非防爆機器制御部23iは、携帯機器4iが備える各機能部の動作を制御する。非防爆機器制御部23iは、例えば、通信部21fを介して確認信号を受信する。非防爆機器制御部23iは、所定の周期で受信していた確認信号の受信ができなくなった場合に、例えば、携帯機器4iの電源22を落とす。
【0143】
以下、
図31及び
図32を用いて、第10の実施形態の非防爆機器管理システム100iにおいて実行される処理の流れの一例を説明する。
図31は、第10の実施形態の非防爆機器管理システム100iにおいて実行される処理の流れの第1の例を示すフローチャートである。なお、
図31の処理において、携帯機器4iは、管理装置3iと通信中である期間は所定のタイミングで自装置の携帯機器位置情報を管理装置3iに送信している。
【0144】
管理装置制御部33iが、管理対象の携帯機器4iとの間の通信を開始する(ステップS711)。通信を開始するとは、具体的には、管理装置制御部33iが、所定の周期で確認信号を送信する処理を開始することを意味する。検出制御部13fが、ガスセンサ10が出力した検出信号及び検出位置情報を、通信部11fを介して管理装置3iに送信する(ステップS712)。次に、管理装置制御部33iが、ガス検出装置1fが送信した検出信号を受信する(ステップS713)。管理装置制御部33iが、受信した検出信号に基づいて、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えたか否かを判定する(ステップS714)。可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度以下の場合、ステップS713の処理に戻る。可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えた場合、管理装置制御部33iは、管理対象の携帯機器4iの全てから携帯機器位置情報を取得する(ステップS715)。次に、管理装置制御部33iは第1飛散空間推定処理を実行する(ステップS716)。次に、管理装置制御部33iは、管理対象の全ての携帯機器4iのそれぞれについて対象携帯機器であるか否かを判定する(ステップS717)。次に、管理装置制御部33iは、対象携帯機器であると判定された全ての携帯機器4iとの間の通信を停止する(ステップS718)。次に、非防爆機器制御部23iは、自装置(携帯機器4i)の電源22を落とす(ステップS719)。
【0145】
図32は、第10の実施形態の非防爆機器管理システム100iにおいて実行される処理の流れの第2の例を示すフローチャートである。以下、
図31に記載の処理と同様の処理については、
図31と同じ符号を付すことで説明を省略する。
ステップS711からステップS714までの処理の実行後、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えた場合、管理装置制御部33iは停止指示を、検出位置情報の送信元のガス検出装置1fに送信する(ステップS720)。次に、検出制御部13fは、停止指示を受信する(ステップS721)。次に、検出制御部13fは、自装置の電源12を落とす(ステップS722)。
なお、ステップS720からステップS722の処理は、非防爆機器管理システム100iにおいて必ずしも実行される必要は無い。
【0146】
このように構成された第10の実施形態の変形例の非防爆機器管理システム100iは、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えた場合に、非防爆機器である携帯機器4iの電源が落ちる。そのため、可燃性ガスを扱う施設内における携帯機器4iの使用を可能とすることができる。
【0147】
(第10の実施形態の変形例)
なお、非防爆機器管理システム100iは必ずしも1つの管理装置3iごとに1つのガス検出装置1fを備える必要は無い。非防爆機器管理システム100iは1つの管理装置3iと複数のガス検出装置1fを備えてもよい。このような場合、管理装置3iは、管理対象の携帯機器4iとの通信を開始した後、複数のガス検出装置1fが送信する検出信号及び検出位置情報を受信する。このような場合、管理装置制御部33iは、検出信号の送信元のガス検出装置1fごとに、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えたか否かを判定する。可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えた場合、対象ガス検出装置ごとに飛散空間の位置を推定する。管理装置制御部33iは、全ての管理対象の携帯機器4iのうち、推定したいずれかの飛散空間内に位置する携帯機器4iを対象携帯機器であると判定する。管理装置制御部33iは、対象携帯機器と判定された全ての携帯機器4iとの間の通信を停止する。管理装置制御部33iは、対象ガス検出装置に停止指示を送信する。
【0148】
このように構成された第10の実施形態の変形例の非防爆機器管理システム100iは、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えた場合に、非防爆機器である携帯機器4iの電源が落ちる。そのため、可燃性ガスを扱う施設内における携帯機器4iの使用を可能とすることができる。
【0149】
(第11の実施形態)
図33は、第11の実施形態の非防爆機器管理システム100jの適用例の一例を示す図である。以下、
図1~
図30に記載の機能部と同様の機能を有するものについては、
図1~
図30と同じ符号を付すことで説明を省略する。
図33は、工場の敷地である工場敷地910内に可燃性ガス容器91と、ガス検出装置1fと、スマートフォン等の携帯可能な携帯機器4h-1と携帯機器4h-2との複数の携帯機器4hと、環境センサ5-1と環境センサ5-2との複数の環境センサ5とが存在することを示す。環境センサ5は、自装置(環境センサ5)の位置における可燃性ガスの飛散に関する情報を取得する。可燃性ガスの飛散に関する情報は、例えば、風向き及び風速である。
図33は、管理装置3jが工場敷地910の外に設置されていることを示す。
【0150】
ガス検出装置1fは、管理装置3jと通信可能である。ガス検出装置1fは、可燃性ガス容器91から放出された可燃性ガスを検出し、検出信号を管理装置3jに送信する。管理装置3jは、検出信号を受信し、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えるか否かを判定する。管理装置3jによって、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えると判定された場合、管理装置3jは、環境センサ5が取得した可燃性ガスの飛散に関する情報に基づいて、飛散空間の位置を判定する。例えば、
図33においては、飛散空間の位置は、領域Dである。
【0151】
管理装置3jは、各携帯機器4hから携帯機器位置情報を受信している。管理装置3jは、携帯機器位置情報に基づき、飛散空間内に位置する携帯機器4hを判定する。管理装置3jによって飛散区間内に位置すると判定された携帯機器4hの電源が落ちる。なお、
図33において、飛散空間内に位置する携帯機器は4h-1であり、飛散空間外に位置する携帯機器は4h-2である。そのため、携帯機器4h-2の電源は落ちない。
【0152】
飛散空間内の携帯機器4hの電源が落ちることで飛散空間内の携帯機器4hには電流及び電圧が印加されなくなる。電流及び電圧が印加されない携帯機器4hは、可燃性ガスに発火又は爆発の要因となるエネルギーを与えないので着火源ではない。このように、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超える場合に飛散空間内の携帯機器4hの電源が落ちることで工場敷地910内における発火又は爆発の発生が抑制される。ガス検出装置1f、携帯機器4h、管理装置3j及び環境センサ5を備え、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超える場合に飛散空間内の携帯機器4hの電源を落とすシステムが非防爆機器管理システム100jである。
【0153】
以下、非防爆機器管理システム100jの詳細を説明する。以下、説明の簡単のため、1つのガス検出装置1fと1つの管理装置3jとに対して携帯機器4hが1つ存在する場合を例に非防爆機器管理システム100jを説明する。しかしながら、1つのガス検出装置1hと1つの管理装置3jとに対して携帯機器4hが複数存在する場合であっても非防爆機器管理システム100jの動作は同様である。
【0154】
図34は、第11の実施形態における非防爆機器管理システム100jの構成を説明する説明図である。以下、
図1~
図30に記載の機能部と同様の機能を有するものについては、
図1~
図30と同じ符号を付すことで説明を省略する。非防爆機器管理システム100jは、ガス検出装置1f、管理装置3j、携帯機器4h及び環境センサ5を備える。
【0155】
環境センサ5は、自装置(環境センサ5)の位置における可燃性ガスの飛散に関する情報(以下「環境情報」という。)を取得する。環境情報は、例えば、風向き及び風速である。このような場合、環境センサ5は、風向き及び風速を測定することで、環境情報を取得する。環境センサ5は、取得した環境情報を管理装置3jに送信する。
【0156】
管理装置3jは、通信部31fに代えて通信部31jを備える点と、管理装置制御部33hに代えて管理装置制御部33jを備える点とで管理装置3hと異なる。管理装置3jは、管理対象の携帯機器4hが電源を落とす動作を管理する。
【0157】
通信部31jは、自装置をガス検出装置1fと管理対象の携帯機器4hと環境センサ5とに接続するための通信インタフェースを含んで構成される。通信部31jは、有線又は無線を介して、ガス検出装置1bと管理対象の非防爆機器2bと環境センサ5と通信する。
【0158】
管理装置制御部33jは、CPU等のプロセッサーやメモリを用いて構成される。管理装置制御部33jは、プロセッサーがプログラムを実行することによって動作する。管理装置制御部33jは、管理装置3jが備える各機能部の動作を制御する。管理装置制御部33jは、例えば、検出信号及び検出位置情報を受信する。管理装置制御部33jは、例えば、管理対象の携帯機器4hから携帯機器位置情報を取得する。管理装置制御部33jは、例えば、管理対象の環境センサ5から環境情報を取得する。管理装置制御部33jは、例えば検出信号に基づいて、ガスセンサ10の位置における可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えるか否かを判定する。管理装置制御部33jは、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えた場合、例えば、管理対象の携帯機器4hの電源を落とすための所定の動作を行う。所定の動作は、例えば、第2飛散空間推定処理を実行する動作と第2飛散空間推定処理によって推定された飛散空間内に位置する管理対象の携帯機器4hに停止指示を送信する動作とである。第2飛散空間推定処理は、環境情報及び検出位置情報に基づいて飛散空間の位置を推定する処理である。具体的には、管理装置制御部33jは、第2飛散空間推定処理によって飛散空間の位置を推定する。管理装置制御部33jは、飛散空間を推定後、管理対象の全ての携帯機器4hのそれぞれについて、対象携帯機器か否かを判定する。管理装置制御部33jは、対象携帯機器に対して停止指示を送信する。
【0159】
図35は、第11の実施形態の非防爆機器管理システム100jにおいて実行される処理の流れの一例を示すフローチャートである。以下、
図28と同様の処理については同じ符号を付すことで説明を省略する。なお、
図35の処理において、携帯機器4hは、管理装置3jと通信中である期間は所定のタイミングで自装置の携帯機器位置情報を管理装置3jに送信している。
ステップS611からステップS614までの処理が実行された後、管理装置制御部33jは環境センサ5が送信する環境情報を取得する(ステップS623)。次に、管理装置制御部33jは第2飛散空間推定処理を実行する(ステップS624)。ステップS624の処理の実行後は、ステップS616~ステップS619の処理が実行される。
【0160】
なお、非防爆機器管理システム100jにおいては、
図29に示すフローと同様の流れの処理も実行される。
【0161】
このように構成された第11の実施形態の変形例の非防爆機器管理システム100jは、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えた場合に、非防爆機器である携帯機器4hの電源が落ちる。そのため、可燃性ガスを扱う施設内における携帯機器4hの使用を可能とすることができる。
【0162】
(第11の実施形態の変形例)
なお、非防爆機器管理システム100jは必ずしも1つの管理装置3jごとに1つのガス検出装置1fを備える必要は無い。非防爆機器管理システム100jは1つの管理装置3jと複数のガス検出装置1fを備えてもよい。このような場合、管理装置3jは、複数のガス検出装置1fが送信する検出信号及び検出位置情報を受信する。このような場合、管理装置制御部33jは、検出信号の送信元のガス検出装置1fごとに、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えたか否かを判定する。可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えた場合、対象ガス検出装置ごとに飛散空間の位置を推定する。管理装置制御部33jは、全ての管理対象の携帯機器4hのうち、推定したいずれかの飛散空間内に位置する携帯機器4hを対象携帯機器であると判定する。管理装置制御部33jは、対象携帯機器と判定された全ての携帯機器4hに停止指示を送信する。
【0163】
このように構成された第11の実施形態の変形例の非防爆機器管理システム100jは、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えた場合に、非防爆機器である携帯機器4hの電源が落ちる。そのため、可燃性ガスを扱う施設内における携帯機器4hの使用を可能とすることができる。
【0164】
(第12の実施形態)
図36は、第12の実施形態の非防爆機器管理システム100kの構成を説明する説明図である。以下、
図1~
図34に記載の機能部と同様の機能を有するものについては、
図1~
図34と同じ符号を付すことで説明を省略する。
【0165】
非防爆機器管理システム100kは、管理装置3jに代えて管理装置3kを備える点と、携帯機器4hに代えて携帯機器4iを備える点とで、非防爆機器管理システム100jと異なる。なお、
図36において、説明の簡単のため1つのガス検出装置1fと1つの管理装置3kとに対して携帯機器4iが1つ存在する場合を例に非防爆機器管理システム100kを説明する。しかしながら、1つのガス検出装置1fと1つの管理装置3kとに対して携帯機器4iが複数存在する場合であっても非防爆機器管理システム100kの動作は同様である。
【0166】
管理装置3kは、管理装置制御部33jに代えて管理装置制御部33kを備える点で管理装置3jと異なる。管理装置3kは、管理対象の携帯機器4iが電源を落とす動作を管理する。
【0167】
管理装置制御部33kは、CPU等のプロセッサーやメモリを用いて構成される。管理装置制御部33kは、プロセッサーがプログラムを実行することによって動作する。管理装置制御部33kは、管理装置3kが備える各機能部の動作を制御する。管理装置制御部33kは、例えば、管理対象の携帯機器4iに対して通信部31jを介し所定の周期で、確認信号を送信する。管理装置制御部33kは、例えば、検出信号及び検出位置情報を受信する。管理装置制御部33kは、例えば、管理対象の携帯機器4iから携帯機器位置情報を取得する。管理装置制御部33kは、例えば、管理対象の環境センサ5から環境情報を取得する。管理装置制御部33kは、例えば検出信号に基づいて、ガスセンサ10の位置における可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えるか否かを判定する。管理装置制御部33kは、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えた場合、例えば、管理対象の携帯機器4iの電源を落とすための所定の動作を行う。所定の動作は、例えば、第2飛散空間推定処理を実行する動作と、第2飛散空間推定処理によって推定された飛散空間内に位置する管理対象の携帯機器4iとの間の通信を停止する動作とである。具体的には、管理装置制御部33kは、第2飛散空間推定処理によって飛散空間の位置を推定する。管理装置制御部33kは、飛散空間を推定後、管理対象の全ての携帯機器4iについて、携帯機器4iごとに飛散空間内に位置するか否かを、各携帯機器4iの携帯機器位置情報に基づいて判定する。飛散空間内に位置すると判定された携帯機器4iが、対象携帯機器である。管理装置制御部33kは、対象携帯機器との間の通信を停止する。管理装置制御部33kは、確認信号の送信の停止後、例えば、ガス検出装置1fの電源12を落とす。
【0168】
図37は、第12の実施形態の非防爆機器管理システム100kにおいて実行される処理の流れの一例を示すフローチャートである。以下、
図31と同様の処理については同じ符号を付すことで説明を省略する。なお、
図37の処理において、携帯機器4iは、管理装置3kと通信中である期間は所定のタイミングで自装置の携帯機器位置情報を管理装置3kに送信している。
ステップS711からステップS715までの処理が実行された後、管理装置制御部33kは環境センサ5が送信する環境情報を取得する(ステップS723)。次に、管理装置制御部33kは第2飛散空間推定処理を実行する(ステップS724)。ステップS624の処理の実行後は、ステップS616~ステップS619の処理が実行される。
【0169】
なお、非防爆機器管理システム100kにおいては、
図32に示すフローと同様の流れの処理も実行される。
【0170】
このように構成された第12の実施形態の変形例の非防爆機器管理システム100kは、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えた場合に、非防爆機器である携帯機器4iの電源が落ちる。そのため、可燃性ガスを扱う施設内における携帯機器4iの使用を可能とすることができる。
【0171】
(第12の実施形態の変形例)
なお、非防爆機器管理システム100kは必ずしも1つの管理装置3kごとに1つのガス検出装置1fを備える必要は無い。非防爆機器管理システム100kは1つの管理装置3kと複数のガス検出装置1fを備えてもよい。このような場合、管理装置3kは、管理対象の携帯機器4iとの通信を開始した後、複数のガス検出装置1fが送信する検出信号及び検出位置情報を受信する。このような場合、管理装置制御部33kは、検出信号の送信元のガス検出装置1fごとに、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えたか否かを判定する。可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えた場合、対象ガス検出装置ごとに飛散空間の位置を推定する。管理装置制御部33kは、全ての管理対象の携帯機器4iのうち、推定したいずれかの飛散空間内に位置する携帯機器4iを対象携帯機器であると判定する。管理装置制御部33kは、対象携帯機器と判定された全ての携帯機器4iとの間の通信を停止する。管理装置制御部33kは、対象ガス検出装置に停止指示を送信する。
【0172】
このように構成された第10の実施形態の変形例の非防爆機器管理システム100iは、可燃性ガスの濃度が第2の所定の濃度を超えた場合に、非防爆機器である携帯機器4iの電源が落ちる。そのため、可燃性ガスを扱う施設内における携帯機器4iの使用を可能とすることができる。
【0173】
図38は、実施形態の電源12及び電源22を説明する説明図である。
図38は、電源22を備える非防爆機器2を例に説明する。電源22は例えば、
図38(A)に示すように、電池221、防爆インターロック222及び給電ケーブル223を備える。電池221は、防爆インターロック222及び給電ケーブル223を介して非防爆機器2の電池ケース210内の電極212に接続される。電池ケース210は、内部が空洞の箱であって、2つの電極212を備える。2つの電極212は、非防爆機器2を動作させるプロセッサーやメモリに接続される回路の端子である。防爆インターロック222は、通信部21と、非防爆機器制御部23と、非防爆機器制御部23が動作を制御するスイッチング素子又はヒューズとを備える。スイッチング素子又はヒューズは、一端が電池221に接続され他端が給電ケーブル223に接続され、電池221と給電ケーブル223との間に位置する。防爆インターロック222は、停止指示を受信すると、スイッチング素子又はヒューズを動作させ、電池221から給電ケーブル223への電力の送電を停止させる。より具体的には、通信部21が停止指示を受信すると、非防爆機器制御部23がスイッチング素子又はヒューズを動作させ、電池221から給電ケーブル223への電力の送電を停止させる。なお、スイッチング素子は、例えばトランジスタである。給電ケーブル223は、電池ケース210内の電極212に接続可能な導線である。給電ケーブル223は、電池ケース210が電池ケース210を覆うカバーを備え、カバーが隙間を有するカバーである場合には、カバーの隙間を通過可能な薄さであることが望ましい。例えば、
図38(B)に示されるように、給電ケーブル223は、電池ケース210を覆うカバー(
図38(B)における電池カバー)の隙間を通ることが可能な薄い電線(
図38(B)における薄型給電ケーブル)が望ましい。
【0174】
(変形例)
なお、ガス検出装置1b及び1fの電源は、必ずしも、停止指示を受信することで落ちる必要は無い。ガス検出装置1b及び1fは、例えば、管理装置3、3c、3f、3g、3h又は3iに定期的に確認信号を送信しており、確認信号が来ない場合に自装置の電源を落としてもよい。確認信号が来ない場合は、例えば、管理装置3、3c、3f、3g、3h又は3iがガス検出装置1b又は1fを対象ガス検出装置と判定し、ガス検出装置1b又は1fとの間の通信を停止した場合である。なお、このような管理装置3、3c、3f、3g、3h又は3iがガス検出装置1b又は1fとの間の通信を停止する動作は、検出部の電源を落とすための所定の動作の一例である。
【0175】
なお、ステップS106の処理と、ステップS205の処理と、ステップS406におけるガス検出装置1bが電源を落とす処理と、ステップS508の処理と、ステップS704の処理と、ステップS115の処理と、ステップS321の処理と、ステップS418の処理と、ステップS622の処理と、ステップS722の処理とは、それぞれ、検出部の電源を落とすための所定の動作の一例である。
【0176】
なお、ガス検出装置1と非防爆機器2とは必ずしも異なる筐体で構成される必要は無い。ガス検出装置1と非防爆機器2とは1つの筐体で構成されてもよい。このような場合、検出制御部13と非防爆機器制御部23とは、異なる制御部ではなくて1つの制御部として一体に構成されてもよい。このような場合、例えば、検出制御部13と非防爆機器制御部23とがスイッチ素子又はヒューズとともに
図38における防爆インターロックに備えられてもよい。
なお、ガス検出装置1aと非防爆機器2aとは必ずしも異なる筐体で構成される必要は無い。ガス検出装置1aと非防爆機器2aとは1つの筐体で構成されてもよい。このような場合、検出制御部13aと非防爆機器制御部23aとは、異なる制御部ではなくて1つの制御部として一体に構成されてもよい。
【0177】
ガス検出装置1、1a、1b、1d、1e及び1fと、非防爆機器2、2a、2b及び2cと、管理装置3、3c、3f、3g、3h、3i、3j及び3kと、携帯機器4、4e、4f、4g、4h及び4iと、環境センサ5とは、それぞれ、ネットワークを介して通信可能に接続された複数台の情報処理装置を用いて実装されてもよい。この場合、ガス検出装置1、1a、1b、1d、1e及び1fと、非防爆機器2、2a、2b及び2cと、管理装置3、3c、3f、3g、3h、3i、3j及び3kと、携帯機器4、4e、4f、4g、4h及び4iと、環境センサ5とのそれぞれが備える各機能部は、複数の情報処理装置に分散して実装されてもよい。
【0178】
なお、ガス検出装置1、1a、1b、1d、1e及び1fと、非防爆機器2、2a、2b及び2cと、管理装置3、3c、3f、3g、3h、3i、3j及び3kと、携帯機器4、4e、4f、4g、4h及び4iの各機能の全て又は一部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やPLD(Programmable Logic Device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアを用いて実現されてもよい。プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置である。プログラムは、電気通信回線を介して送信されてもよい。
【0179】
なお、第1の実施形態における検出制御部13と、第2の実施形態における検出制御部13aと、第3の実施形態における管理装置制御部33と、第4の実施形態における管理装置制御部33cと、第5の実施形態における第1制御部201と、第6の実施形態における第1制御部201eと、第7の実施形態における管理装置制御部33fと、第8の実施形態における管理装置制御部33gと、第9の実施形態における管理装置制御部33hと、第10の実施形態における管理装置制御部33iと、第11の実施形態における管理装置制御部33jと、第12の実施形態における管理装置制御部33kとは、それぞれ管理制御部の一例である。
【0180】
なお、ガスセンサ10は、検出部の一例である。なお、第2の所定の濃度は、閾値濃度の一例である。なお、検出信号は検出結果の一例である。なお、携帯機器位置情報は、非防爆機器位置情報の一例である。なお、検出位置情報が示す位置は対象検出部の位置の一例である。なお、対象ガス検出装置が備えるガスセンサ10は、対象検出部の一例である。なお、第1飛散空間推定処理によって推定される飛散空間は、可燃性ガスの濃度が閾値濃度を超えた濃度である位置に応じた飛散空間、の一例である。なお、第2飛散空間推定処理によって推定される飛散空間は、可燃性ガスの濃度が閾値濃度を超えた濃度である位置と環境情報が示す内容とに応じた前記飛散空間、の一例である。なお、第2制御部202及び第2制御部202eは、非防爆機器制御部の一例である。
【0181】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【符号の説明】
【0182】
100、100a、100b、100c、100d、100e、100f、100g、100h、100i、100j、100k…非防爆機器管理システム、 1、1a、1b、1d、1e、1f…ガス検出装置、 2、2a、2b、2c…非防爆機器、 3、3c、3f、3g、3h、3i、3j、3k…管理装置、 4、4e、4f、4g、4h、4i…携帯機器、5…環境センサ、 10…ガスセンサ、 11、11b、11d、11f、21、21b、21d、21f、31、31f、31j…通信部、 12、22、32…電源、 13、13a、13b、13d、13e、13f…検出制御部、 14、14b、14f、24、24f、34、34f…記憶部、 20、20e…携帯機器制御部、 201、201e…第1制御部、 202、202e…第2制御部、 23、23a、23c、23d、23e、23f、23g、23h、23i…非防爆機器制御部、 33、33c、33f、33g、33h、33i、33j、33k…管理装置制御部