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特許7512110料率パターン自動決定装置、料率パターン自動決定方法、および、料率パターン自動決定プログラム
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  • 特許-料率パターン自動決定装置、料率パターン自動決定方法、および、料率パターン自動決定プログラム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-28
(45)【発行日】2024-07-08
(54)【発明の名称】料率パターン自動決定装置、料率パターン自動決定方法、および、料率パターン自動決定プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/24 20120101AFI20240701BHJP
【FI】
G06Q20/24
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2020123975
(22)【出願日】2020-07-20
(65)【公開番号】P2022020466
(43)【公開日】2022-02-01
【審査請求日】2022-12-15
(73)【特許権者】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】水谷 憲
(72)【発明者】
【氏名】上野 剛光
【審査官】田上 隆一
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-191537(JP,A)
【文献】特開2002-133530(JP,A)
【文献】特開2019-053365(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
記憶部と制御部とを備えた料率パターン自動決定装置であって、
前記記憶部は、
クレジットカードの加盟店、および、前記クレジットカードの手数料の料率パターンを紐付けて設定した加盟店料率パターン紐付マスタを記憶する加盟店料率パターン紐付記憶手段と、
前記料率パターン、前記手数料の料率、および、前記料率の対象商品を紐付けて設定した料率パターンマスタを記憶する料率パターン記憶手段と、
を備え、
前記制御部は、
購入加盟店、および、購入商品を設定した受付データを取得する受付取得手段と、
前記加盟店料率パターン紐付マスタ、前記料率パターンマスタおよび前記受付データに基づいて、前記購入加盟店における前記購入商品の料率パターンを決定する料率パターン決定手段と、
を備えたことを特徴とする料率パターン自動決定装置。
【請求項2】
前記料率パターン決定手段は、
前記受付データに設定された前記購入加盟店に紐付けられた、前記加盟店料率パターン紐付マスタに設定された前記料率パターンの候補を特定し、当該候補の中から、前記受付データに設定された前記購入商品に紐付けられた、前記料率パターンマスタに設定された前記候補を特定することで、前記料率パターンマスタに設定された前記候補を前記購入加盟店における購入商品の料率パターンとして決定することを特徴とする請求項1に記載の料率パターン自動決定装置。
【請求項3】
前記受付データは、
更に、支払回数が設定されており、
前記料率パターン決定手段は、
前記受付データに設定された前記購入加盟店に紐付けられた、前記加盟店料率パターン紐付マスタに設定された前記料率パターンの前記候補を特定し、当該候補の中から、前記受付データに設定された前記購入商品に紐付けられた、前記料率パターンマスタに設定された前記候補を特定した際に、前記候補が複数ある場合、前記受付データに設定された前記支払回数における前記料率が低い前記料率パターンマスタに設定された前記候補を前記購入加盟店における購入商品の料率パターンとして決定することを特徴とする請求項2に記載の料率パターン自動決定装置。
【請求項4】
前記制御部は、
前記購入加盟店における購入商品の料率パターンを表示させる料率パターン表示手段、
を更に備えたことを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の料率パターン自動決定装置。
【請求項5】
前記記憶部は、
前記クレジットカードの前記加盟店を設定した加盟店マスタを記憶する加盟店記憶手段、
を更に備え、
前記制御部は、
登録対象加盟店、および、前記登録対象加盟店における取扱商品が設定された登録データを取得する登録取得手段と、
前記料率パターンマスタ、前記加盟店マスタ、および、前記登録データに基づいて、前記登録対象加盟店、および、前記料率パターンを紐付けて設定したレコードを前記加盟店料率パターン紐付マスタに登録する紐付手段と、
を更に備えたことを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載の料率パターン自動決定装置。
【請求項6】
前記紐付手段は、
前記登録対象加盟店が前記加盟店として設定された前記加盟店マスタのレコードと、前記登録対象加盟店における取扱商品が前記対象商品として設定された前記料率パターンマスタのレコードとを紐付け、当該加盟店マスタのレコードに設定された前記登録対象加盟店、および、前記料率パターンマスタのレコードに設定された前記料率パターンを紐付けて設定した前記レコードを前記加盟店料率パターン紐付マスタに登録することを特徴とする請求項5に記載の料率パターン自動決定装置。
【請求項7】
前記登録取得手段は、
複数もしくは単数の前記登録対象加盟店、ならびに、前記登録対象加盟店における複数もしくは単数の前記取扱商品が設定された前記登録データを取得し、
前記紐付手段は、
前記料率パターンマスタ、前記加盟店マスタ、および、前記登録データに基づいて、前記複数もしくは単数の登録対象加盟店、ならびに、複数もしくは単数の前記料率パターンを紐付けて設定したレコードを前記加盟店料率パターン紐付マスタに登録することを特徴とする請求項5に記載の料率パターン自動決定装置。
【請求項8】
前記制御部は、
前記クレジットカードの前記手数料の料率、および、前記料率の対象商品が新規登録された場合、新たな料率パターン、当該料率、および、当該対象商品を設定したレコードを前記料率パターンマスタに登録する料率パターン登録手段、
を更に備えたことを特徴とする請求項1から7のいずれか一つに記載の料率パターン自動決定装置。
【請求項9】
前記料率パターン登録手段は、
前記クレジットカードの前記手数料のキャンペーン料率、および、前記キャンペーン料率の対象商品が新規登録された場合、新たな料率パターン、当該キャンペーン料率、および、当該対象商品を設定した前記レコードを前記料率パターンマスタに登録することを特徴とする請求項8に記載の料率パターン自動決定装置。
【請求項10】
記憶部と制御部とを備えた料率パターン自動決定装置に実行させるための料率パターン自動決定方法であって、
前記記憶部は、
クレジットカードの加盟店、および、前記クレジットカードの手数料の料率パターンを紐付けて設定した加盟店料率パターン紐付マスタを記憶する加盟店料率パターン紐付記憶手段と、
前記料率パターン、前記手数料の料率、および、前記料率の対象商品を紐付けて設定した料率パターンマスタを記憶する料率パターン記憶手段と、
を備え、
前記制御部で実行させる、
購入加盟店、および、購入商品を設定した受付データを取得する受付取得ステップと、
前記加盟店料率パターン紐付マスタ、前記料率パターンマスタおよび前記受付データに基づいて、前記購入加盟店における前記購入商品の料率パターンを決定する料率パターン決定ステップと、
を含むことを特徴とする料率パターン自動決定方法。
【請求項11】
記憶部と制御部とを備えた料率パターン自動決定装置に実行させるための料率パターン自動決定プログラムであって、
前記記憶部は、
クレジットカードの加盟店、および、前記クレジットカードの手数料の料率パターンを紐付けて設定した加盟店料率パターン紐付マスタを記憶する加盟店料率パターン紐付記憶手段と、
前記料率パターン、前記手数料の料率、および、前記料率の対象商品を紐付けて設定した料率パターンマスタを記憶する料率パターン記憶手段と、
を備え、
前記制御部において、
購入加盟店、および、購入商品を設定した受付データを取得する受付取得ステップと、
前記加盟店料率パターン紐付マスタ、前記料率パターンマスタおよび前記受付データに基づいて、前記購入加盟店における前記購入商品の料率パターンを決定する料率パターン決定ステップと、
を実行させるための料率パターン自動決定プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、料率パターン自動決定装置、料率パターン自動決定方法、および、料率パターン自動決定プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、クレジット決済金額、クレジット支払方式、国際ブランド、カード発行会社および/またはカードグレードに従って、加盟店手数料を決定する構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-191537号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1記載の発明においては、エンドユーザの購入商品に基づいて、加盟店手数料を決定することができないという課題があった。
【0005】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、料率パターンに予め登録した商品データとエンドユーザの購入商品とを紐付けて、自動的に複数の料率パターンの中から適切な料率パターンを決定できる料率パターン自動決定装置、料率パターン自動決定方法、および、料率パターン自動決定プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る料率パターン自動決定装置は、記憶部と制御部とを備えた料率パターン自動決定装置であって、前記記憶部は、クレジットカードの加盟店、および、前記クレジットカードの手数料の料率パターンを紐付けて設定した加盟店料率パターン紐付マスタを記憶する加盟店料率パターン紐付記憶手段と、前記料率パターン、前記手数料の料率、および、前記料率の対象商品を紐付けて設定した料率パターンマスタを記憶する料率パターン記憶手段と、を備え、前記制御部は、購入加盟店、および、購入商品を設定した受付データを取得する受付取得手段と、前記加盟店料率パターン紐付マスタ、前記料率パターンマスタおよび前記受付データに基づいて、前記購入加盟店における前記購入商品の料率パターンを決定する料率パターン決定手段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係る料率パターン自動決定装置において、前記料率パターン決定手段は、前記受付データに設定された前記購入加盟店に紐付けられた、前記加盟店料率パターン紐付マスタに設定された前記料率パターンの候補を特定し、当該候補の中から、前記受付データに設定された前記購入商品に紐付けられた、前記料率パターンマスタに設定された前記候補を特定することで、前記料率パターンマスタに設定された前記候補を前記購入加盟店における購入商品の料率パターンとして決定することを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る料率パターン自動決定装置において、前記受付データは、更に、支払回数が設定されており、前記料率パターン決定手段は、前記受付データに設定された前記購入加盟店に紐付けられた、前記加盟店料率パターン紐付マスタに設定された前記料率パターンの前記候補を特定し、当該候補の中から、前記受付データに設定された前記購入商品に紐付けられた、前記料率パターンマスタに設定された前記候補を特定した際に、前記候補が複数ある場合、前記受付データに設定された前記支払回数における前記料率が低い前記料率パターンマスタに設定された前記候補を前記購入加盟店における購入商品の料率パターンとして決定することを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る料率パターン自動決定装置において、前記制御部は、前記購入加盟店における購入商品の料率パターンを表示させる料率パターン表示手段、を更に備えたことを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る料率パターン自動決定装置において、前記記憶部は、前記クレジットカードの前記加盟店を設定した加盟店マスタを記憶する加盟店記憶手段、を更に備え、前記制御部は、登録対象加盟店、および、前記登録対象加盟店における取扱商品が設定された登録データを取得する登録取得手段と、前記料率パターンマスタ、前記加盟店マスタ、および、前記登録データに基づいて、前記登録対象加盟店、および、前記料率パターンを紐付けて設定したレコードを前記加盟店料率パターン紐付マスタに登録する紐付手段と、を更に備えたことを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る料率パターン自動決定装置において、前記紐付手段は、前記登録対象加盟店が前記加盟店として設定された前記加盟店マスタのレコードと、前記登録対象加盟店における取扱商品が前記対象商品として設定された前記料率パターンマスタのレコードとを紐付け、当該加盟店マスタのレコードに設定された前記登録対象加盟店、および、前記料率パターンマスタのレコードに設定された前記料率パターンを紐付けて設定した前記レコードを前記加盟店料率パターン紐付マスタに登録することを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る料率パターン自動決定装置において、前記登録取得手段は、複数もしくは単数の前記登録対象加盟店、ならびに、前記登録対象加盟店における複数もしくは単数の前記取扱商品が設定された前記登録データを取得し、前記紐付手段は、前記料率パターンマスタ、前記加盟店マスタ、および、前記登録データに基づいて、前記複数もしくは単数の登録対象加盟店、ならびに、複数もしくは単数の前記料率パターンを紐付けて設定したレコードを前記加盟店料率パターン紐付マスタに登録することを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る料率パターン自動決定装置において、前記制御部は、前記クレジットカードの前記手数料の料率、および、前記料率の対象商品が新規登録された場合、新たな料率パターン、当該料率、および、当該対象商品を設定したレコードを前記料率パターンマスタに登録する料率パターン登録手段、を更に備えたことを特徴とする。
【0014】
また、本発明に係る料率パターン自動決定装置において、前記料率パターン登録手段は、前記クレジットカードの前記手数料のキャンペーン料率、および、前記キャンペーン料率の対象商品が新規登録された場合、新たな料率パターン、当該キャンペーン料率、および、当該対象商品を設定した前記レコードを前記料率パターンマスタに登録することを特徴とする。
【0015】
また、本発明に係る料率パターン自動決定方法は、記憶部と制御部とを備えた料率パターン自動決定装置に実行させるための料率パターン自動決定方法であって、前記記憶部は、クレジットカードの加盟店、および、前記クレジットカードの手数料の料率パターンを紐付けて設定した加盟店料率パターン紐付マスタを記憶する加盟店料率パターン紐付記憶手段と、前記料率パターン、前記手数料の料率、および、前記料率の対象商品を紐付けて設定した料率パターンマスタを記憶する料率パターン記憶手段と、を備え、前記制御部で実行させる、購入加盟店、および、購入商品を設定した受付データを取得する受付取得ステップと、前記加盟店料率パターン紐付マスタ、前記料率パターンマスタおよび前記受付データに基づいて、前記購入加盟店における前記購入商品の料率パターンを決定する料率パターン決定ステップと、を含むことを特徴とする。
【0016】
また、本発明に係る料率パターン自動決定プログラムは、記憶部と制御部とを備えた料率パターン自動決定装置に実行させるための料率パターン自動決定プログラムであって、前記記憶部は、クレジットカードの加盟店、および、前記クレジットカードの手数料の料率パターンを紐付けて設定した加盟店料率パターン紐付マスタを記憶する加盟店料率パターン紐付記憶手段と、前記料率パターン、前記手数料の料率、および、前記料率の対象商品を紐付けて設定した料率パターンマスタを記憶する料率パターン記憶手段と、を備え、前記制御部において、購入加盟店、および、購入商品を設定した受付データを取得する受付取得ステップと、前記加盟店料率パターン紐付マスタ、前記料率パターンマスタおよび前記受付データに基づいて、前記購入加盟店における前記購入商品の料率パターンを決定する料率パターン決定ステップと、を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、料率パターン(顧客手数料、加盟店手数料等)の設定において、共通の料率パターンを予め登録し、その料率パターンを複数の加盟店に一度に紐付けすることができるという効果を奏する。また、本発明によれば、オペレータの日々の入力業務支援、および、料率管理運用の負荷低減を可能とするという効果を奏する。また、本発明によれば、分割払契約(信用購入あっせん)における加盟店ごとに決まる料率パターンにおいて、実際はエンドユーザの購入商品によって料率が決まることが多いため、あらかじめ料率パターンに商品データを保持することで、実際にクレジット会社がクレジット申込の登録をする際に、購入商品のデータから自動的に料率パターンを決定できるという効果を奏する。また、本発明によれば、分割払契約における加盟店ごとに決まる料率パターンの設定において、共通の料率パターンをあらかじめ登録し、その料率パターンを複数の加盟店に一度に紐付けできることで、今までは加盟店1店舗ごとに料率パターンの個別登録が必要であったが、必要最小限の料率パターンの登録で運用可能とすることができるという効果を奏する。また、本発明によれば、実際には加盟店が異なっても、エンドユーザの購入商品によって同一の料率パターンとする場合が多いため、共通の料率パターンを単独でマスタ登録し、その料率パターンを加盟店に紐づけることができるという効果を奏する。また、本発明によれば、受付画面で購入商品のデータを使用して、料率を自動決定することができるという効果を奏する。また、本発明によれば、加盟店数分の料率パターンの登録は不要となる。という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1図1は、従来の加盟店料率パターン設定の一例を示す図である。
図2図2は、本実施形態における料率パターン自動決定装置の構成の一例を示すブロック図である。
図3図3は、本実施形態における料率パターン自動決定装置の処理の一例を示すフローチャートである。
図4図4は、本実施形態における料率パターン自動決定処理の一例を示す図である。
図5図5は、本実施形態における料率登録処理の一例を示す図である。
図6図6は、本実施形態におけるキャンペーン料率登録処理の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は本実施形態により限定されるものではない。
【0020】
[1.概要]
まず、図1を参照して、本発明の概要を説明する。図1は、従来の加盟店料率パターン設定の一例を示す図である。
【0021】
従来、料率パターンを自動的に決定できる情報がなかったため、料率パターンは、オペレータが内容を見て手動で選択・決定して、加盟店毎に個別に登録していたため、登録・変更に重い業務負荷がかかっていた。
【0022】
図1に示すように、従来は、料率パターンを加盟店に紐付ける場合、加盟店料率パターンを個別に設定して加盟店料率パターンとして保持する仕組みであったため、加盟店数が多い場合、登録が煩雑で膨大な量の作業が必要となっていた。図1上図に示すように、従来は、新規登録時において、別加盟店で同一の料率パターンがあっても、個別に登録作業を必要としていた。また、図1下図に示すように、従来は、キャンペーン料率登録時において、共通のキャンペーン料率を複数の加盟店に適用する場合でも、加盟店の数分の追加登録作業を必要としていた。
【0023】
そこで、本実施形態においては、クレジットカードの料率パターンを加盟店に紐付け、適正な料率パターンを自動決定する仕組みを提供している。
【0024】
[2.構成]
本実施形態に係る料率パターン自動決定装置100の構成の一例について、図2から図5を参照して説明する。図2は、本実施形態における料率パターン自動決定装置100の構成の一例を示すブロック図である。
【0025】
図2に示すように、料率パターン自動決定装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、料率パターン自動決定装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
【0026】
料率パターン自動決定装置100は、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。料率パターン自動決定装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0027】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、料率パターン自動決定装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、料率パターン自動決定装置100とサーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。
【0028】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブル、およびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。記憶部106は、料率パターンマスタ106aと加盟店マスタ106bと加盟店料率パターン紐付マスタ106cとを備えている。
【0029】
料率パターンマスタ106aは、クレジットカードの手数料の料率パターンを設定したマスタである。ここで、料率パターンマスタ106aは、クレジットカードの手数料の料率パターン、クレジットカードの手数料の料率、および/または、料率の対象商品が紐付けて設定されていてもよい。また、料率は、支払回数毎の料率を含んでいてもよい。また、料率パターンマスタ106aは、料率パターン識別子(例えば、料率パターン名、および/または、料率パターンコード(CD)等)、および/または、対象商品識別子(例えば、商品名、および/または、商品コード等)を記憶していてもよい。
【0030】
加盟店マスタ106bは、クレジットカードの加盟店を設定したマスタである。ここで、加盟店マスタ106bは、加盟店識別子(例えば、加盟店名、および/または、加盟店コード等)を記憶していてもよい。
【0031】
加盟店料率パターン紐付マスタ106cは、クレジットカードの加盟店、および、クレジットカードの手数料の料率パターンを紐付けて設定したマスタである。ここで、加盟店料率パターン紐付マスタ106cは、加盟店識別子(例えば、加盟店名、および/または、加盟店コード等)、および/または、料率パターン識別子(例えば、料率パターン名、および/または、料率パターンコード(CD)等)を記憶していてもよい。
【0032】
入出力インターフェース部108には、入力装置112および出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(タッチパネルを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、およびマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114またはプリンタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
【0033】
制御部102は、料率パターン自動決定装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。制御部102は、機能概念的に、料率パターン登録部102aと登録取得部102bと紐付部102cと受付取得部102dと料率パターン決定部102eと料率パターン表示部102fとを備えている。
【0034】
料率パターン登録部102aは、クレジットカードの手数料の料率パターン、クレジットカードの手数料の料率、および、料率の対象商品を設定したレコードを料率パターンマスタ106aに登録する。ここで、料率パターン登録部102aは、クレジットカードの手数料の料率、および、料率の対象商品が新規登録された場合、新たな料率パターン、当該料率、および、当該対象商品を設定したレコードを料率パターンマスタ106aに登録してもよい。また、料率パターン登録部102aは、クレジットカードの手数料のキャンペーン料率、および、キャンペーン料率の対象商品が新規登録された場合、新たな料率パターン、当該キャンペーン料率、および、当該対象商品を設定したレコードを料率パターンマスタ106aに登録してもよい。
【0035】
登録取得部102bは、登録対象加盟店、および、登録対象加盟店における取扱商品が設定された登録データを取得する。ここで、登録取得部102bは、複数もしくは単数の登録対象加盟店、ならびに、登録対象加盟店における複数もしくは単数の取扱商品が設定された登録データを取得してもよい。
【0036】
紐付部102cは、登録対象加盟店、および、料率パターンを紐付けて設定したレコードを加盟店料率パターン紐付マスタ106cに登録する。ここで、紐付部102cは、料率パターンマスタ106a、加盟店マスタ106b、および、登録データに基づいて、登録対象加盟店、および、料率パターンを紐付けて設定したレコードを加盟店料率パターン紐付マスタ106cに登録してもよい。また、紐付部102cは、登録対象加盟店が加盟店として設定された加盟店マスタ106bのレコードと、登録対象加盟店における取扱商品が対象商品として設定された料率パターンマスタ106aのレコードとを紐付け、当該加盟店マスタ106bのレコードに設定された登録対象加盟店、および、料率パターンマスタ106aのレコードに設定された料率パターンを紐付けて設定したレコードを加盟店料率パターン紐付マスタ106cに登録してもよい。また、紐付部102cは、料率パターンマスタ106a、加盟店マスタ106b、および、登録データに基づいて、複数もしくは単数の登録対象加盟店、ならびに、複数もしくは単数の料率パターンを紐付けて設定したレコードを加盟店料率パターン紐付マスタ106cに登録してもよい。
【0037】
受付取得部102dは、購入加盟店、および、購入商品を設定した受付データを取得する。ここで、受付データは、支払回数が設定されていてもよい。
【0038】
料率パターン決定部102eは、購入加盟店における購入商品の料率パターンを決定してもよい。ここで、料率パターン決定部102eは、加盟店料率パターン紐付マスタ106c、料率パターンマスタ106aおよび受付データに基づいて、購入加盟店における購入商品の料率パターンを決定してもよい。また、料率パターン決定部102eは、受付データに設定された購入加盟店に紐付けられた、加盟店料率パターン紐付マスタ106cに設定された料率パターンの候補を特定し、当該候補の中から、受付データに設定された購入商品に紐付けられた、料率パターンマスタ106aに設定された候補を特定することで、料率パターンマスタ106aに設定された候補を購入加盟店における購入商品の料率パターンとして決定してもよい。また、料率パターン決定部102eは、受付データに設定された購入加盟店に紐付けられた、加盟店料率パターン紐付マスタ106cに設定された料率パターンの候補を特定し、当該候補の中から、受付データに設定された購入商品に紐付けられた、料率パターンマスタ106aに設定された候補を特定した際に、候補が複数ある場合、受付データに設定された支払回数における料率が低い料率パターンマスタ106aに設定された候補を購入加盟店における購入商品の料率パターンとして決定してもよい。
【0039】
料率パターン表示部102fは、料率パターンを表示させる。ここで、料率パターン表示部102fは、購入加盟店における購入商品の料率パターンを表示させてもよい。
【0040】
[3.具体例]
本実施形態の具体例について、図3から図6を参照して説明する。
【0041】
[料率パターン自動決定処理]
ここで、図3を参照して、本実施形態における料率パターン自動決定処理の一例について説明する。図3は、本実施形態における料率パターン自動決定装置100の処理の一例を示すフローチャートである。
【0042】
図3に示すように、受付取得部102dは、ユーザにより入力装置112を介してクレジット受付画面に購入加盟店識別子、購入商品識別子、購入金額および支払回数が入力された場合、購入加盟店、購入商品および支払回数を設定した受付データを取得する(ステップSA-1)。
【0043】
そして、料率パターン決定部102eは、受付データに設定された購入加盟店に紐付けられた、加盟店料率パターン紐付マスタ106cに設定された料率パターンの候補を抽出(特定)する(ステップSA-2)。
【0044】
そして、料率パターン決定部102eは、抽出した候補の中から、受付データに設定された購入商品に紐付けられた、料率パターンマスタ106aに設定された候補を抽出(特定)する(ステップSA-3)。
【0045】
そして、料率パターン決定部102eは、抽出した候補が1つの場合、料率パターンマスタ106aに設定された候補を購入加盟店における購入商品の料率パターンとして決定し、抽出した候補が複数ある場合、受付データに設定された支払回数における料率が一番低い料率パターンマスタ106aに設定された候補を購入加盟店における購入商品の料率パターンとして決定する(ステップSA-4)。
【0046】
そして、料率パターン表示部102fは、購入加盟店における購入商品の料率パターンをクレジット受付画面に表示させ(ステップSA-5)、処理を終了する。
【0047】
ここで、図4を参照して、本実施形態における料率パターン自動決定処理の一例について説明する。図4は、本実施形態における料率パターン自動決定処理の一例を示す図である。
【0048】
図4に示すように、本実施形態においては、(1)クレジット受付画面に加盟店CD:A0001が入力された場合、加盟店が特定され、当該加盟店に基づいて、加盟店料率パターン紐付マスタ106cに設定された料率パターン1、料率パターン2および料率パターン1キャンペーンが料率パターンの候補として抽出される。そして、図4に示すように、本実施形態においては、(2)クレジット受付画面に購入商品CD:9995が入力された場合、購入商品が特定され、当該購入商品に基づいて、抽出された候補の中から、料率パターンマスタ106aに設定された料率パターン1および料率パターン1キャンペーンが料率パターンの候補として抽出される。そして、図4に示すように、本実施形態においては、(3)クレジット受付画面に支払回数:12が入力された場合、抽出された候補の中から、12回払い時の料率がより低い料率パターン1キャンペーンが購入加盟店における購入商品の料率パターンとして決定され、(4)料率パターンがクレジット受付画面の料率パターン欄に自動表示される。なお、本実施形態においては、支払回数での絞り込みでも候補が複数ある場合、料率パターンが自動表示されなくてもよい。
【0049】
また、図5を参照して、本実施形態における料率登録処理の一例について説明する。図5は、本実施形態における料率登録処理の一例を示す図である。
【0050】
図5に示すように、本実施形態においては、新規登録時に、料率パターンマスタ106aに料率パターン1、料率パターン2および料率パターン3として、必要な料率、および、料率適応の対象商品が登録される。そして、図5に示すように、本実施形態においては、料率パターン加盟店紐付登録画面にて選択された加盟店コードや取扱商品識別子にて絞り込みが行われ、料率パターンと該当加盟店との一括紐付登録が行われる。その結果、図5に示すように、本実施形態においては、加盟店料率パターン紐付マスタ106cに加盟店毎の料率が設定される。なお、本実施形態において、料率自体は料率パターンマスタ106aにのみ保持される。ここで、図5に示すように、本実施形態において、加盟店コードおよび/または取扱商品識別子の料率パターン加盟店紐付登録画面における選択は、範囲指定されることによって、範囲内に含まれる加盟店および/または取扱商品が複数選択されてもよい。
【0051】
また、図6を参照して、本実施形態におけるキャンペーン料率登録処理の一例について説明する。図6は、本実施形態におけるキャンペーン料率登録処理の一例を示す図である。
【0052】
図6に示すように、本実施形態においては、キャンペーン登録時に、料率パターンマスタ106aに料率パターン1キャンペーンとして、必要な料率、および、料率適応の対象商品が登録される。そして、図6に示すように、本実施形態においては、料率パターン加盟店紐付登録画面にて選択された必要な加盟店の加盟店コードや取扱商品識別子にて絞り込みが行われ、料率パターンと該当加盟店との一括紐付登録が行われる。その結果、図6に示すように、本実施形態においては、加盟店料率パターン紐付マスタ106cに加盟店毎の料率が設定される。それにより、本実施形態において、料率パターンマスタ106aにキャンペーン料率が登録され、加盟店数分の料率パターンの登録を不要としている。
【0053】
[4.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0054】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0055】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0056】
また、料率パターン自動決定装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0057】
例えば、料率パターン自動決定装置100が備える処理機能、特に制御部102にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて料率パターン自動決定装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0058】
また、このコンピュータプログラムは、料率パターン自動決定装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0059】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0060】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、本実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0061】
記憶部106に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0062】
また、料率パターン自動決定装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、料率パターン自動決定装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0063】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0064】
本発明は、ノンバンクを含む金融業界において有用である。
【符号の説明】
【0065】
100 料率パターン自動決定装置
102 制御部
102a 料率パターン登録部
102b 登録取得部
102c 紐付部
102d 受付取得部
102e 料率パターン決定部
102f 料率パターン表示部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a 料率パターンマスタ
106b 加盟店マスタ
106c 加盟店料率パターン紐付マスタ
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ
300 ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6