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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-28
(45)【発行日】2024-07-08
(54)【発明の名称】露光装置、及び物品の製造方法
(51)【国際特許分類】
   G03F 7/20 20060101AFI20240701BHJP
【FI】
G03F7/20 501
G03F7/20 521
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2020143700
(22)【出願日】2020-08-27
(65)【公開番号】P2022038959
(43)【公開日】2022-03-10
【審査請求日】2023-07-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100101498
【弁理士】
【氏名又は名称】越智 隆夫
(74)【代理人】
【識別番号】100106183
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 弘司
(74)【代理人】
【識別番号】100136799
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 亜希
(72)【発明者】
【氏名】本間 将人
【審査官】右▲高▼ 孝幸
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-118783(JP,A)
【文献】特開2010-040719(JP,A)
【文献】特開2005-353971(JP,A)
【文献】特開2004-259786(JP,A)
【文献】特開2001-284224(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03F 7/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
板を露光する露光装置であって、
記基板に露光光を投影する投影光学系と、
前記基板の露光されるに斜入射、前記面で反射した計測光を受光記面に垂直な第1方向における前記基板の位置を計測する計測部と、
前記投影光学系と前記計測光との間の空間に第1気体を供給する第1気体供給口を含む第1気体供給機構と、を備え
前記計測光の光路の各位置において、前記第1気体供給口の前記第1方向における長さは、前記投影光学系と前記計測光との間の距離より短い、ことを特徴とする露光装置。
【請求項2】
前記第1方向と前記計測光の前記光路とを含む第2断面において、前記第1気体供給口の前記第1方向と直交する方向の長さは、前記投影光学系に含まれる複数の光学要素のうち前記基板に最も近い位置に配置された第1光学要素の有効照射範囲の、前記第1方向と直交する方向の長さ以上の長さである、ことを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
【請求項3】
前記第1気体の進行方向を設定する進行方向設定手段を備え、
前記第1光学要素の出射面と前記投影光学系の筐体の前記基板側の端部面とのうち前記進行方向設定手段と前記空間との間における少なくとも一部は、平面または前記基板とは反対側に凹な面を形成することを特徴とする請求項に記載の露光装置。
【請求項4】
前記面に平行な第1断面において前記光路に対して交差するように、前記第1気体の進行方向を設定する進行方向設定手段を備える、ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の露光装置。
【請求項5】
前記進行方向設定手段は、前記第1断面において前記光路に対してなす角度が45°乃至90°となるように、前記第1気体の進行方向を設定することを特徴とする請求項に記載の露光装置。
【請求項6】
少なくとも前記空間に向けて第2気体をそれぞれが供給する少なくとも一つの第2気体供給機構
記第2気体の進行方向の少なくとも一つに対してなす角度が0°乃至45°となるように、前記第1気体の進行方向を設定する進行方向設定手段と、を備える、ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の露光装置。
【請求項7】
前記第2気体供給機構の少なくとも一つと前記空間との間において、前記第1気体の進行方向に対してなす角度が0°乃至45°となるように、前記第2気体の進行方向を設定する整流部材が設けられていることを特徴とする請求項に記載の露光装置。
【請求項8】
前記基板を保持しながら前記面に平行な第2方向に走査移動する基板ステージを備え、
少なくとも一つの前記第2気体供給機構は、前記面に平行な第1断面において前記第2方向に非平行になるように前記第2気体の進行方向を設定することを特徴とする請求項またはに記載の露光装置。
【請求項9】
前記第2気体の温度に基づいて前記第1気体の温度を調整する温度制御部を備えることを特徴とする請求項乃至のいずれか一項に記載の露光装置。
【請求項10】
前記第2気体の湿度に基づいて前記第1気体の湿度を調整する湿度制御部を備えることを特徴とする請求項乃至のいずれか一項に記載の露光装置。
【請求項11】
前記第1気体及び前記第2気体それぞれの気体組成は、互いに同一であることを特徴とする請求項乃至10のいずれか一項に記載の露光装置。
【請求項12】
前記第1気体及び前記第2気体それぞれの気体組成は、互いに異なることを特徴とする請求項乃至10のいずれか一項に記載の露光装置。
【請求項13】
前記第1気体は、空気、不活性ガス、及び空気と不活性ガスとを含む混合ガスのいずれか1つであることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の露光装置。
【請求項14】
前記空気は、湿度が調整されているクリーンエアーであることを特徴とする請求項13に記載の露光装置。
【請求項15】
前記空間内の気体を吸引する排気機構を備えることを特徴とする請求項1乃至14のいずれか一項に記載の露光装置。
【請求項16】
記第1方向と前記第1気体の進行方向とを含む第3断面において前記面に向かうように前記第1気体の進行方向を設定する進行方向設定手段を備える、ことを特徴とする請求項1乃至15のいずれか一項に記載の露光装置。
【請求項17】
請求項1乃至16のいずれか一項に記載の露光装置を用いて前記基板を露光する工程と、
露光された前記基板を現像する工程と、
現像された前記基板から物品を製造する工程と、
を含むことを特徴とする物品の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、露光装置、及び物品の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、露光装置において基板に対して露光を行う際に、基板上に塗布された感光剤からアウトガスが発生することが知られている。
そのように発生したアウトガスは、露光装置内の雰囲気等に含まれる酸、塩基又は有機化合物等の不純物と反応し、基板に近接する投影光学系の光学要素に曇りを発生させることによって、光学要素の光学性能ひいては露光装置の露光性能を低下させる虞がある。
【0003】
そこで、そのようなアウトガスが投影光学系の光学要素へ到達することを抑制するために、アウトガスを吹き飛ばすためのクリーンな気体を供給する気体供給機構を備えた露光装置が知られている。
しかしながら、露光装置において基板と投影光学系との間の空間は相対的に狭く、また空調を行うための気体も供給されているため、当該空間にアウトガスを吹き飛ばすためのクリーンな気体を大流量且つ高流速で供給することは困難である。
【0004】
特許文献1は、コアンダ効果を利用して気体の進行方向を変更することによって基板と投影光学系との間の空間に気体を供給することで露光精度の低下を抑制した露光装置を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2005-333152号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
一方、露光装置では基板と投影光学系との間の空間において基板の基板面に計測光を入射させると共に、基板面によって反射された計測光を受光することで、基板の基板面に垂直な方向における位置を計測するための計測機構が設けられている。
また、特許文献1の露光装置のようにコアンダ効果を利用して基板と投影光学系との間の空間にアウトガスを吹き飛ばすためのクリーンな気体を供給すると、温度、湿度や気体組成等が異なる空調用の気体の巻き込みが発生する。
【0007】
そして、空調用の気体を巻き込みながらアウトガスを吹き飛ばすためのクリーンな気体が計測機構による計測光の光路を進行すると、当該光路内の雰囲気において屈折率が不均一になってしまう。
それにより、計測光のゆらぎが発生することで、基板の位置の計測精度が低下し、露光精度が低下してしまう虞がある。
そこで本発明は、光学性能の低下を抑制するための気体供給を計測精度の低下を抑制するように行うことで、露光性能の低下を抑制することができる露光装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る露光装置は、基板を露光する露光装置であって、基板に露光光を投影する投影光学系と、基板の露光されるに斜入射面で反射した計測光を受光、面に垂直な第1方向における基板の位置を計測する計測部と、投影光学系と計測光との間の空間に第1気体を供給する第1気体供給口を含む第1気体供給機構とを備え、計測光の光路の各位置において、第1気体供給口の第1方向における長さは、投影光学系と計測光との間の距離より短い、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、光学性能の低下を抑制するための気体供給を計測精度の低下を抑制するように行うことで、露光性能の低下を抑制することができる露光装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】第一実施形態に係る露光装置の模式的断面図。
図2】第一実施形態に係る露光装置の一部を拡大してYZ断面及びXZ断面に投影した図。
図3】第一実施形態の種々の変形例に係る露光装置の一部を拡大してYZ断面、XY断面及びXZ断面に投影した図。
図4】第二実施形態に係る露光装置の一部を拡大してYZ断面に投影した図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本実施形態に係る露光装置を添付の図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に示す図面は、本実施形態を容易に理解できるようにするために、実際とは異なる縮尺で描かれている。
また以下では、基板ステージの基板載置面に垂直な方向をZ方向、基板載置面内において互いに直交する(垂直な)二つの方向をそれぞれX方向及びY方向と定義する。
【0012】
[第一実施形態]
液晶パネルや半導体デバイス等を製造する際のリソグラフィ工程において用いられる装置の一つとして、照明光学系により照明された原版のパターンを投影光学系を介して基板(ウエハ)上に投影して基板を露光する露光装置が知られている。
【0013】
露光装置で用いられる基板には、例えば感光剤が塗布されており、基板に対して露光が行われることによって、基板上の感光剤からアウトガスが発生する。
そして、基板上の感光剤から発生したアウトガスは、露光装置内の雰囲気や光学要素の表面に形成される膜に含まれる酸、塩基又は有機化合物等の不純物と反応してしまう。
【0014】
これにより、基板の周辺、特に投影光学系の最も基板側に配置されている光学要素の光学面において曇りが発生する可能性がある。
そして、光学要素に曇りが発生すると、露光装置において実際の露光量が不足したり、照度ムラやフレアが発生することによって、基板上に投影される原版のパターンの精度が低下する虞がある。
【0015】
また、基板上の感光剤に加えて、露光装置の例えば基板ステージや筐体等に含まれる樹脂部品、接着剤、グリースや金属部品における洗浄残り等からもアウトガスが発生する。
そのため、このような部材から発生したアウトガスも、基板上の感光剤から発生したアウトガスと同様に、光学要素を曇らせてしまう要因となる可能性がある。
【0016】
そこで従来、露光装置においてそのような不純物やアウトガスが光学要素へ到達することを抑制するために、不純物やアウトガスを吹き飛ばすためのエアーノズル等の気体供給機構を備える露光装置が知られている。
また、エアーノズルから気体を供給することでアウトガスを吹き飛ばすためには、一般的に、基板と光学要素との間の空間全体に気体を高流速で供給することが有利である。
そのため、エアーノズルから大流量の例えばクリーンドライエアー、窒素ガス又は湿度が調整されたクリーンエアー等のクリーンな気体を供給することが好ましい。
【0017】
一方、従来の露光装置には、基板と投影光学系との間において基板の基板面に計測光を入射させると共に、基板面によって反射された計測光を受光することで、基板の基板面に垂直な方向における位置を計測するための計測機構が設けられている。
また、露光装置内の空間では一般に空調が行われているため、基板と投影光学系との間の空間には空調用の気体(例えば、空気)が供給されている。
【0018】
ここで、空調用の気体とアウトガスを吹き飛ばすために供給されるクリーンな気体とは、互いに異なる温度や湿度であったり、互いに異なる気体組成であったりする可能性がある。
その場合、基板と投影光学系との間の空間に存在するアウトガスを吹き飛ばすためにクリーンな気体を供給すると、供給されたクリーンな気体と空調用の気体とが互いに混合することで、当該空間内の雰囲気の屈折率が不均一になってしまう。
そして、そのような空間において基板の位置を計測するための計測光を入射させると、計測光がゆらいでしまうことによって、基板の位置の計測精度が低下し、露光精度が低下してしまう虞がある。
【0019】
そのような問題を解決するために、従来、露光を行うために基板が載置される露光用基板ステージと、位置を計測するために基板が載置される計測用基板ステージとをそれぞれ設けている露光装置が用いられている。
そして、アウトガスを吹き飛ばすためのクリーンな気体を、計測用基板ステージでは供給せずに基板の位置の計測のみを行う一方で、露光用基板ステージでは供給すると共に基板の露光のみを行う。
これにより、基板の位置の計測精度を維持しつつ、光学要素における曇りの発生を抑制することで、露光精度の低下を抑制することができる。
しかしながら、このような露光装置では、二つの基板ステージを設ける必要があるため、コスト及びサイズが増加してしまう。
【0020】
一方、上記の問題を解決するために、空調用の気体とアウトガスを吹き飛ばすために供給されるクリーンな気体とのそれぞれの温度及び湿度が、互いに同一になるように調整を行う露光装置も従来用いられている。
しかしながら、露光装置において基板の位置の計測精度を維持するためには、一般的に位置の計測結果の計測光のゆらぎによる誤差を1nm以下にすることが求められる。
その場合、それぞれの気体の間の温度差を0.01℃乃至0.001℃以下にすると共に、それぞれの気体の間の相対湿度差を1%乃至0.1%以下にすることが求められ得るため、そのような調整は困難である。
【0021】
また、アウトガスを吹き飛ばすために供給されるクリーンな気体と同程度のクリーン度まで向上するように、空調用の気体をフィルタを介して酸、塩基又は有機化合物等の不純物を除去した後に供給する方法も考えることができる。
しかしながら、一般的にフィルタを介しただけでは、空調用の気体のクリーン度をアウトガスを吹き飛ばすために供給されるクリーンな気体と同程度まで向上させることは困難である。
また仮に、空調用の気体のクリーン度をアウトガスを吹き飛ばすためのクリーンな気体と同程度まで向上させることができたとしても、向上した空調用の気体が基板と投影光学系との間の空間に到達するまでにアウトガスが混入してしまう虞がある。
【0022】
加えて、露光装置において基板と投影光学系との間の空間は相対的に狭いため、そのような空間に気体を供給しようとすると圧力が上昇することから、大流量且つ高流速で供給することは困難である。
そこで、そのような基板と投影光学系との間における狭い空間にアウトガスを吹き飛ばすためのクリーンな気体を供給するために、コアンダ効果を利用する方法も知られている。
また、コアンダ効果を利用してアウトガスを吹き飛ばすためのクリーンな気体を供給する際には空調用の気体を巻き込むため、双方の気体を互いに混合させながら大流量で当該空間に供給することができる。
【0023】
しかしながらこの場合、基板の周囲に存在する熱源、例えば基板ステージから熱を吸収した空調用の気体を巻き込んでしまうと、双方の気体の温度が互いに不均一になる虞がある。
これにより、基板と投影光学系との間の空間の雰囲気中の屈折率が不均一になることで、当該空間内を進行する基板の位置を計測するための計測光がゆらいでしまうことによって、基板の位置の計測精度ひいては露光精度が低下してしまう虞がある。
【0024】
また、コアンダ効果を利用してアウトガスを吹き飛ばすためのクリーンな気体を供給すると、空調用の気体に加えて、基板と投影光学系との間の空間内及びその周囲に存在するアウトガスも巻き込んでしまう虞がある。
そのため、投影光学系が有する光学要素において曇りが発生する可能性がある。
【0025】
本実施形態は、以上の事を鑑みて、以下に示す構成を採ることで、光学性能の低下を抑制するための気体供給を計測精度の低下を抑制するように行うことによって露光性能の低下を抑制することができる露光装置を提供する。
【0026】
図1は、第一実施形態に係る露光装置100の模式的断面図を示している。
【0027】
本実施形態に係る露光装置100は、投影光学系2、基板ステージ4、第2の気体供給機構6、第1の気体供給機構10、排気機構16、照明光学系21、原版ステージ22、制御部23、光源24、空調部26及び計測装置30(計測部)を備える。
【0028】
照明光学系21は、光源24からの露光光を用いて原版ステージ22上に保持されている原版25を照明する。
投影光学系2は、原版25を通過した露光光を基板ステージ4上に保持されている基板5に導光することによって、原版25に形成されているパターンの像を基板5上に投影することでパターンを転写する。
【0029】
基板ステージ4及び原版ステージ22はそれぞれ基板5及び原版25を保持しており、制御部23によってY方向に走査移動を行う。
計測装置30は、投影光学系2の近傍に配置されており、基板5のZ方向における位置、すなわちフォーカスを計測する。
【0030】
第2の気体供給機構6は、投影光学系2、基板ステージ4及び計測装置30が配置されている空間の少なくとも一部に対して第2の気体7を供給することによって空調を行う。
第1の気体供給機構10は、投影光学系2の近傍に配置されており、第1の気体12を投影光学系2と基板5との間の空間に気体供給口11を介して供給する。そして、第1の気体供給機構10から供給された第1の気体12は、排気機構16から排出される。
空調部26は、例えばクリーンドライエアー、クリーンエアー又は窒素ガス等の第1の気体12を第1の気体供給機構10に供給する。
【0031】
以下で詳述するように、本実施形態に係る露光装置100では、投影光学系2の近傍に配置されている第1の気体供給機構10が第1の気体12を投影光学系2と基板5との間の空間に供給する。
これにより、投影光学系2において最も基板5に近接して配置されている光学要素3が、基板5上の感光剤や、基板ステージ4、投影光学系2、計測装置30及びそれらを保持する筐体等に設けられる種々の部品から発生するアウトガスによって曇ることを抑制する。
【0032】
次に、本実施形態に係る露光装置100の特徴的な構成について説明する。
【0033】
図2(a)は、本実施形態に係る露光装置100の一部を拡大してYZ断面に投影した図である。
また図2(b)は、本実施形態に係る露光装置100の一部を拡大してXZ断面に投影した図である。
【0034】
図2(a)に示されているように、本実施形態に係る露光装置100では、第2の気体供給機構6から第2の気体7が供給される。
また、投影光学系2の近くに配置されている第1の気体供給機構10からは、第1の気体12が供給される。
また、第1の気体供給機構10には、Y方向に沿って第1の気体12が吹き出されるように気体供給口11が設けられている。
【0035】
そして、図2(a)及び(b)に示されているように、本実施形態に係る露光装置100では、基板5のZ方向における位置、すなわちフォーカスを測定するための計測装置30が、投影光学系2の近傍に配置されている。
具体的には、計測装置30が有する投光部30aから射出された計測光31が光学要素3と基板5との間の空間を通過する。その後、計測光31は、基板5の基板面に垂直なZ方向(第1の方向)及び計測光31の進行方向を含むXZ断面(第2の断面)において基板5の基板面上に斜入射する。
そして、計測装置30が有する受光部30bが基板5の基板面によって反射された計測光31を受光することで、基板5のZ方向における位置を計測することができる。
【0036】
図2(a)及び(b)に示されているように、気体供給口11(進行方向設定手段)は、第1の気体供給機構10から供給される第1の気体12が、光学要素3と計測光31の光路とのZ方向における隙間を進行するように設けられている。
すなわち気体供給口11によって、第1の気体12の進行方向は、投影光学系2と基板ステージ4上の基板5との間の空間のうち投影光学系2に最も近接して配置されている光学要素3と計測光31の光路との間の空間に向かうように設定されている。
なお、気体供給口11のX方向における幅は、光学要素3の出射面(基板5側の面)の有効照射範囲と同一の大きさ以上であることが好ましい。
【0037】
また、第1の気体供給機構10は、例えば樹脂や金属で形成されているチューブ、マニホールド、継手及び絞り等の配管部材を介して、電磁弁、レギュレータ、流量計、圧力計及びマスフローメーター等から構成される空調部26に接続される。
そして、第1の気体12は、空調部26からそのような配管部材を介して第1の気体供給機構10に供給される。
【0038】
なお、空調部26と第1の気体供給機構10との間における配管部材は、第2の気体7が供給されている空間を通過するように設けられていても構わない。
この場合、設けられた配管部材と第2の気体7とが互いに接触することで、空調部26から第1の気体供給機構10へ供給される第1の気体12の温度を第2の気体7の温度と同程度にすることができる効果が得られる。
【0039】
本実施形態に係る露光装置100において第1の気体供給機構10から供給される第1の気体12としては、酸、塩基又は有機化合物等の不純物をほとんど含んでいないクリーンな気体が用いられる。
なお、第1の気体12は、クリーンドライエアーと称される、酸、塩基又は有機化合物等の不純物をほとんど含んでいないクリーンな乾燥空気であることが好ましい。
また、第1の気体12は、湿度が調節されたクリーンエアーや、第2の気体7とは異なる、例えば窒素ガス等の不活性ガスであっても構わない。また、第1の気体12は、湿度が調節されたクリーンエアーと例えば窒素ガス等の不活性ガスとの混合ガスであっても構わない。
【0040】
また、本実施形態に係る露光装置100において第2の気体供給機構6から供給される第2の気体7としては、一般的に温度調整が行われている空調用の気体、例えば空気が用いられる。
なお、第2の気体7のクリーン度は、第1の気体12より低くても構わないが、第2の気体7は、光学要素3の近傍を進行するため、フィルタ等を用いて酸、塩基及び有機化合物等の不純物がある程度除去されていることが好ましい。
【0041】
上記のように、基板ステージ4や、投影光学系2の周囲に存在する樹脂部品、接着剤、グリースや金属部品における洗浄残りの部分等からアウトガス40が発生する。
そして、発生したアウトガス40は、第2の気体7の流れに沿って、基板5と光学要素3との間を移動し得る。
【0042】
また、基板5には感光剤が塗布されており、基板5が露光されることによって感光剤からもアウトガス40が発生する。
そして、感光剤から発生したアウトガス40も第2の気体7の流れに沿って、基板5と光学要素3との間を移動し得る。
【0043】
次に、本実施形態に係る露光装置100の特徴的な構成によって得られる効果について説明する。
【0044】
まず、本実施形態に係る露光装置100では光学要素3における曇りの発生を抑制することができる。
すなわち、本実施形態に係る露光装置100では、上記のように気体供給口11から供給される第1の気体12が、光学要素3の少なくとも一部、特に光学要素3の出射面の有効照射範囲を覆うように進行することが好ましい。
これにより、上記のように第2の気体7の流れに沿って光学要素3の周囲を進行しているアウトガス40が光学要素3へ到達することを抑制することができる。
【0045】
なお、第1の気体12が光学要素3へ直接到達しない程度に第1の気体12の流速が小さくても、第1の気体12が進行することによって、光学要素3の周囲を進行するアウトガス40の濃度を低下させる効果を得ることができる。
一方、第1の気体12の流速は、第2の気体7が供給されている際においても、光学要素3へ到達することができる程度の大きさであることが好ましい。
また、第1の気体12の流速は、アウトガス40や、第1の気体12以外の気体が光学要素3へ到達することを抑制するために、第1の気体12が光学要素3の出射面の有効照射範囲を完全に覆って進行することができる程度の大きさであることがさらに好ましい。
すなわち、第1の気体12の流速は、例えば第2の気体7の流速と同等以上であることが好ましく、基板ステージ4の移動速度より大きいことがさらに好ましい。
【0046】
また、本実施形態に係る露光装置100では計測装置30による計測光31におけるゆらぎの発生を抑制することができる。
上記のように、第1の気体12は、光学要素3と計測光31の光路とのZ方向における隙間を進行するように、気体供給口11から供給される。
すなわち、第1の気体12は、計測光31との接触が抑制されるように供給されるため、計測光31が進行する光路の雰囲気中における第1の気体12の進行に伴うゆらぎの発生を抑制することができる。
【0047】
なお、本実施形態に係る露光装置100では、第1の気体12は、基板5の基板面に平行なXY断面(第1の断面)において計測光31の光路に対して交差するように進行することが好ましい。
換言すると、本実施形態に係る露光装置100では、基板5の基板面に平行なXY断面において計測光31の光路に対して交差するように、気体供給口11によって第1の気体12の進行方向が設定されることが好ましい。
【0048】
また、本実施形態に係る露光装置100では、第1の気体12は、基板5の基板面に平行なXY断面において計測光31の光路に対して45゜乃至90゜の角度をなして進行することがさらに好ましい。
換言すると、本実施形態に係る露光装置100では、基板5の基板面に平行なXY断面において計測光31の光路に対してなす角度が45゜乃至90゜となるように、気体供給口11によって第1の気体12の進行方向が設定されることがさらに好ましい。
【0049】
また、第1の気体12及び第2の気体7それぞれの進行方向の間の違いや、それぞれの流速の間の違いに応じた第1の気体12の拡散度の変化によって、上記の計測光31におけるゆらぎの発生を抑制する効果は変化する。
すなわち、本実施形態に係る露光装置100では、第1の気体12の進行方向は、第2の気体7の進行方向に対して45°以下であることが好ましく、第2の気体7の進行方向と同一であることが最も好ましい。
換言すると、本実施形態に係る露光装置100では、気体供給口11は、第2の気体7の進行方向に対してなす角度が0゜乃至45°となるように、第1の気体12の進行方向を設定することが好ましい。
また、第1の気体12の流速は、第2の気体7の流速と同程度であることが好ましい。
【0050】
これにより、第1の気体12の拡散を抑制することによって、第1の気体12の計測光31への接触を抑制することができる。
なお、第1の気体12及び第2の気体7それぞれの流速は互いに異なっていてもよいが、上記の効果をより向上させるために、第1の気体12が光学要素3に到達することができるように第1の気体12及び第2の気体7それぞれの流速を設定することが好ましい。
【0051】
また、図2(a)に示されているように、本実施形態に係る露光装置100では、第2の気体7と第1の気体12とを互いに略同一の方向に沿って進行させるために整流板14及び15(整流部材)を設けていてもよい。
具体的には、整流板14及び15は、図2(b)に示されているように互いを接続する側板17と共に管状構造を形成しており、第1の気体12の進行方向に対してなす角度が0゜乃至45°となるように、第2の気体7の進行方向を設定する。
すなわち、整流板14及び15を設けることによって、第2の気体7の進行方向及び流速を容易に制御することができる。
【0052】
また第1の気体12が拡散せずに整流されるように、Y方向において気体供給口11と光学要素3との間に設けられた整流板15、投影光学系2及び光学要素3それぞれの第1の気体12と接触する表面は、互いに同一の平面になるように形成することが好ましい。
換言すると、光学要素3の出射面と投影光学系2の筐体の基板5側の端部面とのうち、光学要素3及び計測光31の光路の間の空間と気体供給口11との間における部分は、平面を形成することが好ましい。
各表面を互いに同一の平面になるように形成することで、気体供給口11から供給された第1の気体12は、各表面に沿って光学要素3まで進行しやすくなり、第1の気体12の拡散を抑制することができる。
なお各表面は、互いに同一の平面に限らず、少なくとも一部がZ方向上方に向かって凹形状であるように形成されていても構わない。
【0053】
また、図2(a)に示されているように、本実施形態に係る露光装置100では、光学要素3と基板5との間の空間内のアウトガス40を含む気体を吸引する排気機構16を設けてもよい。
なお、排気機構16は、基板5と光学要素3との間において第2の気体7及び第1の気体12それぞれが所定の方向を進行するように構成されていてもよい。
すなわち、排気機構16の排気口16aは、Z方向に限らず、異なる方向、例えばY方向に沿って形成されていても構わない。
【0054】
図3(a)は、本実施形態の変形例に係る露光装置の一部を拡大してYZ断面に投影した図である。
図3(a)に示されているように、本実施形態の変形例に係る露光装置では、第1の気体12が気体供給口11から斜め下方に向かって放射状に吹き出されるように供給されている。
このように、第1の気体12が斜め下方に放射状に進行することによって、アウトガス40の流れを光学要素3から離間するように形成することができるため、アウトガス40の光学要素3への到達をより有利に抑制することができる。
【0055】
なお、本実施形態の変形例に係る露光装置では、第1の気体12が気体供給口11から斜め下方に向かって放射状に吹き出されているが、これに限らず、気体供給口11から斜め下方に向かって直線状に吹き出されていても構わない。
すなわち、本実施形態の変形例に係る露光装置では、気体供給口11は、基板5の基板面に垂直なZ方向及び第1の気体12の進行方向を含むYZ断面(第3の断面)において第1の気体12の進行方向を基板面に向かうように設定すればよい。
【0056】
また図3(b)は、本実施形態の別の変形例に係る露光装置の一部を拡大してXY断面に投影した図である。
図3(b)に示されているように、本実施形態の別の変形例に係る露光装置では、第2の気体7の供給における要求に応じて二つの第2の気体供給機構6が設けられている。
【0057】
例えば、第2の気体7の進行方向が基板ステージ4の走査移動方向(すなわち、Y方向)と略平行である場合には、基板ステージ4が走査移動する際に基板ステージ4に対して第2の気体7の流れに伴う抗力が発生する虞がある。
そのような抗力の発生を抑制するために、本実施形態の別の変形例に係る露光装置のように互いに異なる進行方向に沿って第2の気体7を供給する複数の第2の気体供給機構6を設ける場合がある。
これにより、少なくとも一つの第2の気体供給機構6は、基板5の基板面に平行なXY断面内において基板ステージ4の走査移動方向(第2の方向)に非平行になるように、第2の気体7の進行方向を設定することができる。
【0058】
そしてこの場合には、第2の気体7の進行方向の少なくとも一つに対して第1の気体12の進行方向がなす角度が0゜乃至45°となるように、第1の気体供給機構10を設ければよい。
またこの際、排気機構16も第1の気体12のそのような進行方向に応じて配置すればよい。
【0059】
また、本実施形態の別の変形例に係る露光装置において、第2の気体7の進行方向を設定する整流板を設ける場合には、少なくとも一つの第2の気体供給機構6と光学要素3及び基板5の間の空間との間に設ければよい。
これにより、第1の気体12の進行方向に対してなす角度が0゜乃至45°となるように、第2の気体7の進行方向の少なくとも一つを設定することができる。
【0060】
また、本実施形態に係る露光装置100において形成される気体供給口11の大きさとしては、まず基板5と光学要素3との間のZ方向における距離は、数mm乃至数十mm程度であることを考慮する。
加えて、図2(b)に示されるように気体供給口11の形状がXZ断面内において矩形である場合には、光学要素3と計測光31の光路とのZ方向における隙間において計測光31からZ方向に1mm以上離間するように気体供給口11の大きさを決定するとよい。
また、気体供給口11のX方向における幅は、光学要素3の出射面の有効照射範囲より大きくなるように設計することがさらに好ましい。
【0061】
ここで、光学要素3と計測光31の光路とのZ方向における隙間において、Z方向における計測光31に対する第1の気体12の離間距離が小さくなるように第1の気体12の供給量を増加させるほど、光学要素3の曇りの発生を抑制する効果を更に向上できる。
一方、光学要素3と計測光31の光路とのZ方向における隙間において、Z方向における計測光31に対する第1の気体12の離間距離が大きくなるほど、第1の気体12の供給による計測光31におけるゆらぎの発生を抑制する効果を更に向上できる。
また、より多くの量の第1の気体12を供給することによって光学要素3における曇りの発生をさらに抑制するために、図3(c)に示されているように、気体供給口11のXZ断面内における形状を三角形状に形成することも可能である。
【0062】
以上のように、本実施形態に係る露光装置100では、光学要素3と計測光31の光路との間の空間に向けて第1の気体供給機構10から第1の気体12が供給されるように、第1の気体12の進行方向を設定する気体供給口11が設けられている。
これにより、光学要素3が曇ることによる光学性能の低下を抑制するための第1の気体12の供給を計測装置30による基板5の位置の計測精度の低下を抑制するように行うことで、露光性能の低下を抑制することができる。
【0063】
[第二実施形態]
図4は、第二実施形態に係る露光装置200の一部を拡大してYZ断面に投影した図である。
なお、本実施形態に係る露光装置200では、温度調整器201及び湿度調整器202が新たに設けられていること以外は、第一実施形態に係る露光装置100と同一の構成であるため、同一の部材には同一の符番を付して、説明を省略する。
【0064】
図4に示されているように、本実施形態に係る露光装置200では、空調部26内に温度調整器201(温度制御部)及び湿度調整器202(湿度制御部)が設けられている。
そして、温度調整器201を設けて第1の気体12の温度を調整することによって、第2の気体7と第1の気体12との間の温度差を、例えば0.01℃乃至0.001℃以下になるように高精度に制御することができる。
また、湿度調整器202を設けて第1の気体12の湿度を調整することによって、第2の気体7と第1の気体12との間の相対湿度差を、例えば1%乃至0.1%以下になるように高精度に制御することができる。
換言すると、本実施形態に係る露光装置200では、第2の気体7の温度及び湿度に基づいて第1の気体12の温度及び湿度を調整することができる温度調整器201及び湿度調整器202を設けている。
【0065】
上述のように、第一実施形態に係る露光装置100では、第1の気体12が通過する配管部材を第2の気体7が供給されている空間に設けて第1の気体12と第2の気体7とを互いに熱交換させることによって、互いの温度を同程度にしていた。
しかしながら、この構成では互いの温度差が0.01℃乃至0.001℃以下になるように高精度に制御を行うことは困難である。
そのため、本実施形態に係る露光装置200では、上記のように温度調整器201を設けて互いの温度差を高精度に制御すると共に、湿度調整器202を設けることによって互いの湿度差も高精度に制御することができる。
【0066】
温度調整器201及び湿度調整器202によって第1の気体12の温度及び湿度を調整するためには、図4に示されているように、空調部26内に第1の気体12の温度及び湿度を計測するための温度計203及び湿度計205を設ける。
それに加えて、第2の気体7の進行路上に、第2の気体7の温度及び湿度を計測するための温度計204及び湿度計206を設ける。
そして、温度計203及び湿度計205によって計測される第1の気体12の温度及び湿度が、温度計204及び湿度計206によって計測される第2の気体7の温度及び湿度と略同一になるように、温度調整器201及び湿度調整器202による制御を行えばよい。
【0067】
なお、本実施形態に係る露光装置200では、温度調整器201及び湿度調整器202は空調部26内に設けられているが、これに限られない。
すなわち、温度調整器201及び湿度調整器202は、空調部26と第1の気体供給機構10との間、又は第1の気体供給機構10内等、空調部26の外部に設けられていても構わない。
【0068】
また、本実施形態に係る露光装置200では、温度計203及び湿度計205も空調部26内に設けられているが、これに限られない。
すなわち、温度計203は温度調整器201と第1の気体供給機構10との間に設けられていてもよく、湿度計205は湿度調整器202と第1の気体供給機構10との間に設けられていてもよい。
また、温度調整器201及び湿度調整器202の構成に応じて、温度計203及び湿度計205が不要な場合には、設けなくてもよい。
【0069】
以上のように、本実施形態に係る露光装置200では、光学要素3と計測光31の光路との間の空間に向けて第1の気体供給機構10から第1の気体12が供給されるように、第1の気体12の進行方向を設定する気体供給口11が設けられている。
また、第1の気体12の温度及び湿度を計測するための温度計203及び湿度計205と、第2の気体7の温度及び湿度を計測するための温度計204及び湿度計206を設けている。
そして、温度調整器201及び湿度調整器202を設けて、計測された第2の気体7の温度及び湿度と略同一になるように、第1の気体12の温度及び湿度を調整している。
これにより、光学要素3が曇ることによる光学性能の低下を抑制するための第1の気体12の供給を基板5の位置の計測精度の低下を抑制するように行うと共に、第1の気体12の温度及び湿度の制御を行うことで、露光性能の低下を更に抑制することができる。
【0070】
[物品の製造方法]
次に、本実施形態に係る露光装置を用いた物品の製造方法について説明する。
【0071】
半導体IC素子、液晶表示素子及びMEMS等の物品を製造する方法は、本実施形態に係る露光装置を用いて、感光剤が塗布されたウエハやガラス基板等の基板を露光する工程を含む。
また、上記方法は、露光された基板(感光剤)を現像する工程と、現像された基板を加工処理する他の周知の工程を含む。
なお、ここでいう他の周知の工程には、エッチング、感光剤剥離、ダイシング、ボンディング及びパッケージング等が含まれる。
本実施形態に係る物品の製造方法によれば、従来よりも高品位の物品を製造することができる。
【0072】
以上、好ましい実施形態について説明したが、これらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
【符号の説明】
【0073】
2 投影光学系
3 光学要素
5 基板
10 第1の気体供給機構
11 気体供給口(進行方向設定手段)
12 第1の気体
24 光源
25 原版
30 計測装置(計測部)
31 計測光
100 露光装置
図1
図2
図3
図4