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特許7512166情報処理装置、プログラムおよび情報処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-28
(45)【発行日】2024-07-08
(54)【発明の名称】情報処理装置、プログラムおよび情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/47 20140101AFI20240701BHJP
   A63F 13/5372 20140101ALI20240701BHJP
   A63F 13/5378 20140101ALI20240701BHJP
   A63F 13/79 20140101ALI20240701BHJP
【FI】
A63F13/47
A63F13/5372
A63F13/5378
A63F13/79
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2020175499
(22)【出願日】2020-10-19
(65)【公開番号】P2022066902
(43)【公開日】2022-05-02
【審査請求日】2023-06-27
(73)【特許権者】
【識別番号】500033117
【氏名又は名称】株式会社MIXI
(73)【特許権者】
【識別番号】520081684
【氏名又は名称】株式会社ジーニアス
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】仲安 晃一
(72)【発明者】
【氏名】中川 直香
(72)【発明者】
【氏名】福田 匠
(72)【発明者】
【氏名】金子 新
(72)【発明者】
【氏名】池田 奈々
【審査官】宇佐田 健二
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-292137(JP,A)
【文献】特開2005-021521(JP,A)
【文献】特開2002-011251(JP,A)
【文献】特開2012-223614(JP,A)
【文献】“俺の記憶にカノジョはいないをじっくり遊んで徹底レビュー! ヤミ彼女から逃げながら謎を解いていく選択型ノベルゲーム”,スマホゲームCH,日本,株式会社エクスグレイ,2019年03月26日,pp.1-14,インターネット<URL:https://gameappch.com/app/?app=06179>,[2024年3月18日検索]
【文献】P.N.深津庵,“[新作]恋人はストーカー!? 3年分の記憶を失った我が身に迫る戦慄ストーリー 『俺の記憶にカノジョはいない』”,ファミ通App,日本,株式会社KADOKAWA Game Linkage,2018年12月29日,pp.1-9,インターネット<URL:https://app.famitsu.com/gametitle/8105/review/>,[2024年3月18日検索]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98,9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲーム制御部と、分岐イベント通知部を備え、
前記ゲーム制御部は、所定の分岐イベントに対するプレイヤの実行結果に基づいて、所定の分岐点から複数のストーリーに分岐して進行するゲームを制御し、
前記分岐イベント通知部は、プレイヤが前記複数のストーリーのうち少なくとも1つのストーリーを実行することを含む所定の通知条件を満たすことにより、前記プレイヤが実行していないストーリーに前記分岐点から分岐するための分岐イベントを特定するための情報を、前記プレイヤへ通知
前記ゲーム制御部は、第1プレイヤと第2プレイヤを含む第1グループと、前記第1プレイヤと第3プレイヤを含む第2グループとのそれぞれで前記ゲームを実行させ、
前記分岐イベント通知部は、
前記第1グループに含まれる複数のプレイヤが所定の通知条件を満たすことにより、前記第1グループに含まれる複数のプレイヤが実行していないストーリーに所定の分岐点から分岐するための分岐イベントを特定するための情報を、前記第1プレイヤに通知し、
前記分岐イベントを特定するための情報は、前記第1プレイヤが前記第3プレイヤと実行したストーリーに前記所定の分岐点から分岐するための分岐イベントを識別可能とするための情報を含む、
情報処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置であって、
前記ゲーム制御部は、前記分岐点より前のストーリーにおける分岐イベントに対するプレイヤの実行結果に基づいて、当該分岐点から分岐する複数のストーリーのうち前記実行結果に対応するストーリーを前記分岐点から進行させる、情報処理装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の情報処理装置であって、
前記ゲーム制御部は、前記分岐イベント通知部が前記分岐イベントを特定するための情報を通知した後に、前記通知された情報に対する選択をプレイヤから受け付けた場合に、前記分岐イベントに対応するゲームを実行可能にする、情報処理装置。
【請求項4】
請求項3に記載の情報処理装置であって、
前記ゲーム制御部は、前記分岐イベント通知部が前記分岐イベントを特定するための情報を通知した後に、前記通知された情報に対する選択をプレイヤから受け付けた場合、前記プレイヤが前記分岐イベントに対応するゲームを実行していない場合には、当該分岐イベントへ分岐可能なイベントに対応する既に前記プレイヤが実行済みのゲームから実行させる、情報処理装置。
【請求項5】
請求項3または請求項4に記載の情報処理装置であって、
前記ゲーム制御部は、前記分岐イベントに対応するゲームにおいてプレイヤが実行するイベントが複数含まれる場合に、前記分岐点からストーリーを分岐させるためのイベントと他のイベントを、前記分岐イベントを特定するための情報を通知した後から識別可能とする、情報処理装置。
【請求項6】
請求項1~請求項5のいずれか1項に記載の情報処理装置であって、
前記ゲーム制御部は、
前記分岐イベントにおいて提示される複数の選択肢の中から前記プレイヤにより選択された選択肢に基づいて、前記分岐点から分岐させるストーリーを前記複数のストーリーの中から決定し、
前記通知された分岐イベントをプレイヤが実行する際に、当該通知よりも前に当該プレイヤによって選択された選択肢を識別可能とする、情報処理装置。
【請求項7】
請求項1~請求項6のいずれか1項に記載の情報処理装置であって、
前記ゲーム制御部は、
複数の前記分岐イベントにおいてそれぞれ提示される複数の選択肢の中から前記プレイヤにより選択された選択結果の組み合わせに基づいて、当該選択結果の組み合わせに対応づけられているストーリーに、前記分岐点から分岐させる、情報処理装置。
【請求項8】
請求項7に記載の情報処理装置であって、
前記分岐イベント通知部は、前記複数のストーリーのうち前記プレイヤが実行したストーリーに対応する前記選択結果の組み合わせを前記プレイヤに通知する、情報処理装置。
【請求項9】
請求項に記載の情報処理装置であって、
前記第2グループは、前記第2プレイヤを含まず、
前記分岐イベントを特定するための情報を通知した後に、前記第1グループで選択された分岐イベントが、有償で選択可能な有償選択肢を含み、
前記有償選択肢は、前記第1グループでは未選択であり、前記第2グループでは選択済みである場合に、前記ゲーム制御部は、前記有償選択肢を選択するための対価を、前記第1プレイヤには要求せず、前記第2プレイヤには要求する、情報処理装置。
【請求項10】
コンピュータに、
ゲーム制御ステップと、分岐イベント通知ステップを実行させるコンピュータプログラムであって、
前記ゲーム制御ステップでは、所定の分岐イベントに対するプレイヤの実行結果に基づいて、所定の分岐点から複数のストーリーに分岐して進行するゲームを制御し、
前記分岐イベント通知ステップでは、プレイヤが前記複数のストーリーのうち少なくとも1つのストーリーを実行することを含む所定の通知条件を満たすことにより、前記プレイヤが実行していないストーリーに前記分岐点から分岐するための分岐イベントを特定するための情報を、前記プレイヤへ通知
前記ゲーム制御ステップでは、第1プレイヤと第2プレイヤを含む第1グループと、前記第1プレイヤと第3プレイヤを含む第2グループとのそれぞれで前記ゲームを実行させ、
前記分岐イベント通知ステップでは、
前記第1グループに含まれる複数のプレイヤが所定の通知条件を満たすことにより、前記第1グループに含まれる複数のプレイヤが実行していないストーリーに所定の分岐点から分岐するための分岐イベントを特定するための情報を、前記第1プレイヤに通知し、
前記分岐イベントを特定するための情報は、前記第1プレイヤが前記第3プレイヤと実行したストーリーに前記所定の分岐点から分岐するための分岐イベントを識別可能とするための情報を含む、
コンピュータプログラム。
【請求項11】
コンピュータが、
ゲーム制御ステップと、分岐イベント通知ステップを実行する情報処理方法であって、
前記ゲーム制御ステップでは、所定の分岐イベントに対するプレイヤの実行結果に基づいて、所定の分岐点から複数のストーリーに分岐して進行するゲームを制御し、
前記分岐イベント通知ステップでは、プレイヤが前記複数のストーリーのうち少なくとも1つのストーリーを実行することを含む所定の通知条件を満たすことにより、前記プレイヤが実行していないストーリーに前記分岐点から分岐するための分岐イベントを特定するための情報を、前記プレイヤへ通知
前記ゲーム制御ステップでは、第1プレイヤと第2プレイヤを含む第1グループと、前記第1プレイヤと第3プレイヤを含む第2グループとのそれぞれで前記ゲームを実行させ、
前記分岐イベント通知ステップでは、
前記第1グループに含まれる複数のプレイヤが所定の通知条件を満たすことにより、前記第1グループに含まれる複数のプレイヤが実行していないストーリーに所定の分岐点から分岐するための分岐イベントを特定するための情報を、前記第1プレイヤに通知し、
前記分岐イベントを特定するための情報は、前記第1プレイヤが前記第3プレイヤと実行したストーリーに前記所定の分岐点から分岐するための分岐イベントを識別可能とするための情報を含む、
情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、プログラムおよび情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プレイヤの操作に基づいて、ストーリーが分岐して進行するゲームが開発されている。例えば、特許文献1には、プレイヤが抽選によって取得されたゲーム媒体に応じて、ストーリーが分岐するようにゲームを制御するゲームプログラムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-147013号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一方、ストーリーが分岐して進行するゲームにおいて、1つのストーリーを実行してエンディングまで到達したプレイヤが、他のストーリーをプレイしようとする動機付けが乏しいという懸念があった。
【0005】
本発明の目的は、ストーリーが分岐して進行するゲームにおいて、1つのストーリーを実行したプレイヤが、他のストーリーをプレイしようとする動機付けを与える情報処理装置、プログラム、および情報処理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様では、ゲーム制御部と、分岐イベント通知部を備え、前記ゲーム制御部は、所定の分岐イベントに対するプレイヤの実行結果に基づいて、所定の分岐点から複数のストーリーに分岐して進行するゲームを制御し、前記分岐イベント通知部は、プレイヤが前記複数のストーリーのうち少なくとも1つのストーリーを実行することを含む所定の通知条件を満たすことにより、前記プレイヤが実行していないストーリーに前記分岐点から分岐するための分岐イベントを特定するための情報を、前記プレイヤへ通知する、情報処理装置が提供される。
【0007】
このような構成を備えることにより、1つのストーリーを実行したプレイヤが、プレイしていない他のストーリーへ分岐するための分岐イベントを特定することが可能となり、他のストーリーをプレイしようとしてさらにゲームを行う動機付けとなる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1実施形態に係るゲーム提供システム1の概要を示す図である。
図2】第1実施形態に係るサーバ10のハードウェア構成を示すブロック図である。
図3】第1実施形態に係るユーザ端末20のハードウェア構成を示すブロック図である。
図4】第1実施形態に係るサーバ10の機能構成を示すブロック図である。
図5】選択肢表示画面30を示す図である。
図6図6Aはエンディング画面40を示す図である。図6Bは、フローチャート開放通知画面45を示す図である。
図7】フローチャート表示画面50を示す図である。
図8】エンドフラグ一覧画面60を示す図である。
図9】フローチャート表示画面50の他の例を示す図である。
図10】フローチャート開放後の選択肢表示画面30を示す図である。
図11】フローチャート開放後のエンディング画面40を示す図である。
図12】エンドフラグ対応テーブル70を示す図である。
図13】ゲーム提供システム1の処理の流れを説明するシーケンス図である。
図14】変形例1におけるフローチャート表示画面50を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を用いて本発明のいくつかの実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。また、各特徴事項について独立して発明が成立する。
【0010】
<1.実施形態>
(1-1.ゲーム提供システム1の概要)
本発明の一実施形態に係る情報処理装置は、図1に示すようなゲーム提供システム1の一部を構成するサーバ10である。ゲーム提供システム1は、サーバ10、ユーザ端末20(一例として、ユーザ端末20aおよびユーザ端末20b)を備える。
【0011】
サーバ10は、通信回線5を介してユーザ端末20と通信可能に構成され、ユーザ端末20にゲームGを提供する。当該ゲームGは、コンテンツとして提供される様々なイベントに対して、プレイヤP1およびプレイヤP2が共同して操作することで進行する。
【0012】
イベントの実行には、プレイヤP1およびプレイヤP2それぞれに対して、所定の価値に相当するゲーム媒体を対価として支払うことが要求される場合がある。ゲームGは、所定の分岐イベントに対するプレイヤの実行結果に基づいて、所定の分岐点から複数のストーリーに分岐して進行する。
【0013】
プレイヤP1およびP2が複数のストーリーのうち少なくとも1つのストーリーを実行することを含む所定の通知条件を満たすことにより、プレイヤが実行していないストーリーに分岐するための分岐イベントを特定するための情報が、プレイヤへ通知される。以下、各構成について詳細に説明する。
【0014】
(1-2.ゲーム提供システム1のハードウェア構成)
図2及び図3を参照し、ゲーム提供システム1のハードウェア構成を説明する。
【0015】
(1ー2ー1.サーバ10のハードウェア構成)
図2は、本実施形態に係るサーバ10のハードウェア構成を示すブロック図である。サーバ10は、制御部11、記憶部12、通信部13を備える。また、サーバ10は、キーボード及びマウス等で構成されて各種操作の入力を受け付ける操作入力部14、各種画像を表示する例えば液晶ディスプレイ装置等のモニタ15を備えていてもよい。
【0016】
制御部11は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、マイクロプロセッサ、DSP(Digital Signal Processor)等であり、サーバ10の全体の動作を制御する。
【0017】
記憶部12の一部は、例えば、RAM(Random Access Memory)やDRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成されており、制御部11による各種プログラムに基づく処理の実行時のワークエリア等として用いられる。また、記憶部12の一部は、例えば、ROM(Read Only Memory)等の不揮発性メモリ、又はHDD(Hard Disk Drive)であり、各種データ及び制御部11の処理に利用されるプログラム等を保存する。
【0018】
記憶部12に記憶されるプログラムは、例えば、サーバ10の基本的な機能を実現するためのOS(Operating System)、各種ハードウェア制御するためのドライバ、各種機能を実現するためのプログラム等であって、本実施形態に係るコンピュータプログラムを含む。
【0019】
通信部13は、例えばNIC(Network Interface Controller)であり、通信回線5に接続する機能を有する。なお、通信部13は、NICに代えて又はNICと共に、無線LAN(Local Area Network)に接続する機能、無線WAN(Wide Area Network)に接続する機能、例えばBluetooth(登録商標)等の近距離の無線通信、及び赤外線通信等を可能とする機能を有してもよい。サーバ10は、通信回線5を介してユーザ端末20等の他の情報処理装置等と接続され、他の情報処理装置等との間で各種データの送受信を行うことができる。
【0020】
これら制御部11、記憶部12、通信部13、操作入力部14、及びモニタ15は、システムバス16を介して相互に電気的に接続されている。従って、制御部11は、記憶部12へのアクセス、モニタ15に対する画像の表示、ユーザ(プレイヤ)による操作入力部14に対する操作状態の把握、及び通信部13を介した各種通信網や他の情報処理装置へのアクセス等を行うことができる。
【0021】
(1-2-2.ユーザ端末20のハードウェア構成)
図3は、本実施形態に係るユーザ端末20のハードウェア構成を示すブロック図である。ユーザ端末20は、例えば、スマートフォンやタブレット端末等の情報処理端末であり、制御部21、記憶部22、通信部23を備える。また、ユーザ端末20は、画像等を表示し操作を受け付け可能なタッチパネルディスプレイ等の表示部24、音を出力するスピーカ25、音が入力されるマイク26、及び被写体を撮像するカメラ27、操作ボタン28を備えていてもよい。以下、サーバ10との相違点を中心に説明する。
【0022】
操作ボタン28は、ユーザ端末20の側面に設けられ、ユーザ端末20を起動又は停止させるための電源ボタンやスピーカ25が出力する音のボリューム調整ボタン等である。
【0023】
これら制御部21、記憶部22、通信部23、表示部24、スピーカ25、マイク26、カメラ27、及び操作ボタン28は、システムバス29を介して相互に電気的に接続されている。従って、制御部21は、記憶部22へのアクセス、表示部24に対する画像の表示、ユーザによるタッチパネルディスプレイ(表示部24)や操作ボタン28に対する操作状態の把握、マイク26への音の入力、スピーカ25からの音の出力、カメラ27に対する制御、及び通信部23を介した各種通信網や他の情報処理装置へのアクセス等を行うことができる。
【0024】
(1-3.サーバ10の機能構成)
図4に示すように、サーバ10の制御部11は、ゲーム制御部11aと、分岐イベント通知部11bを有する。
【0025】
ゲーム制御部11aは、ストーリーを分岐させるためのイベント(以下、分岐イベントともいう)に対するプレイヤの実行結果に基づいて、所定の分岐点から複数のストーリーに分岐して進行するゲームを制御する。ここで、「イベント」とは、選択肢の選択やミニゲームのプレイなど、ゲームの進行のためにプレイヤが行うアクションの対象であり、実行するためにプレイヤのそれぞれが対価の支払いが必要な有償イベントと、実行のために対価の支払いが不要な有償イベントが含まれる。
【0026】
本実施形態においては、「チケット」という称呼のアイテムが対価の支払いのためのゲーム媒体として用いられており、所定の価値に相当するように設定されている。ここで、「価値」とは、現金、電子マネー、仮想通貨等のコインなどの現実の貨幣と交換可能であってもよいし、特定のゲーム内において利用可能なポイントであってもよい。ユーザは、所定の価値を支払うことにより、相当するチケットを随時入手することができる。
【0027】
分岐イベント通知部11bは、プレイヤが複数のストーリーのうち少なくとも1つのストーリーを実行することを含む所定の通知条件を満たすことにより、プレイヤが実行していないストーリーに分岐点から分岐するための分岐イベントを特定するための情報を、プレイヤへ通知する。各機能の詳細については、後述する。
【0028】
上述した機能構成は、サーバ10に適宜インストールされるソフトウェア(いわゆるアプリを含む)によって実現してもよく、ハードウェアによって実現してもよい。ソフトウェアによって実現する場合、制御部11がソフトウェアを構成するプログラムを実行することによって各種機能を実現することができる。
【0029】
プログラムを実行することで実現される場合、当該プログラムは、サーバ10が内蔵する記憶部12に格納してもよく、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体に格納してもよい。また、外部の記憶装置に格納されたプログラムを読み出し、いわゆるクラウドコンピューティングにより実現してもよい。もしくは、ハードウェアによって実現する場合、ASIC、SOC、FPGA、又はDRPなどの種々の回路によって実現することができる。また、上述した機能構成は、一部の機能構成をソフトウェア又はハードウェアによって、ユーザ端末20等で処理されるようにしてもよい。
【0030】
(1-4.ゲームの流れ)
【0031】
図5図11を参照し、本実施形態におけるゲームの流れを説明する。本実施形態におけるゲームGは、プレイヤが提示された選択肢を選択することによって、ストーリーが分岐して進行するいわゆるノベルゲームである。ゲームGでは、プレイ開始前に2人のプレイヤがユーザ端末20の通信部23を介してマッチングを行い、マッチングが完了した2人のプレイヤで共同してゲームを進行することになる。
【0032】
図5は、選択肢表示画面30の一例を示す図である。選択肢表示画面30は、ミッションアイコン31と、所有チケット表示アイコン32と、選択肢アイコン33と、必要チケット表示アイコン34を備える。
【0033】
ミッションアイコン31には、プレイヤP1およびP2が行うべきミッションが表示されている。図5に示す例では、ミッションとして、2人で同じ選択肢を選ぶことが要求されている。所有チケット表示アイコン32は、プレイヤ自身が所有するチケット枚数を表示する。すなわち、プレイヤP1のユーザ端末20aの表示部24には、プレイヤP1が所有するチケット枚数が表示され、プレイヤP2のユーザ端末20bの表示部24には、プレイヤP2が所有するチケット枚数が表示される。
【0034】
選択肢アイコン33は、プレイヤが選択すべき選択肢として複数表示される。選択肢アイコン33の一部には、必要チケット表示アイコン34が付加されている。このように、必要チケット表示アイコン34が付加された選択肢アイコン33は、有償選択肢33aと呼ばれ、選択するためには必要チケット表示アイコン34が示すチケットの枚数(以下、対価枚数ともいう)の支払いが必要となる。必要な対価枚数は有償選択肢ごとに設定されており、本実施形態では、ある有償選択肢を選択するために必要な対価枚数は、プレイヤP1とプレイヤP2とで同額となっている。
【0035】
これに対して、必要チケット表示アイコン34が付加されていない選択肢アイコン33は、無償選択肢33bと呼ばれ、選択するためにチケットの支払いを必要としない。ここで、有償選択肢33aを選択した場合の方が、プレイヤにとってゲームを進行する上で有利な効果をもたらしてもよい。
【0036】
ゲームGでは様々な選択肢表示画面30が表示され、プレイヤP1およびP2の選択に応じてストーリーが分岐して進行する。プレイヤP1およびP2がストーリーの最後まで到達すると、図6Aに示すようなエンディング画面40が表示される。
【0037】
本実施形態では、ストーリーの最後(以下、エンディングともいう)まで到達することが通知条件とされている。通知条件とは、プレイヤが実行していないストーリーに分岐するための分岐イベントを特定するための情報を、プレイヤへ通知するための条件である。
【0038】
エンディング画面40が表示されたあと、図6Bに示すようなフローチャート開放通知画面45が表示される。フローチャート開放通知画面45は、フローチャート表示ボタン46と、スタートボタン47を備える。フローチャート表示ボタン46が押下されると、フローチャート表示画面50が表示される。スタートボタン47が押下されると、ゲームGのスタート画面が表示される。
【0039】
図7は、フローチャート表示画面50を示す図である。フローチャート表示画面50は、チャプター表示アイコン51と、セクションブロック52と、エンドフラグアイコン53と、分岐点セクション54と、エンドアイコン55と、閉じるボタン59を含む。
【0040】
チャプター表示アイコン51は、ゲーム内のチャプターを表示する。ゲームGは、複数のチャプター(章)を備えており、各チャプター内に複数のセクション(節)が設けられている。セクションは、ミニゲームや選択肢の選択といったイベントや、シナリオ動画といったゲームコンテンツを有する。なお、図7に示す図では、太字かつ下線が引かれる形で、チャプター7が選択されていることを表している。
【0041】
セクションブロック52は、チャプター内のセクションを表示する。セクションブロック52のつながりによって、ゲーム進行の分岐の仕方を確認することができる。セクションブロック52は、実行済セクション52aと、未実行セクション52bを含む。実行済セクション52aは、プレイヤが既に実行済みのセクションであって、セクション名が記載されている(図7におけるセクション1、セクション2、セクション4に相当)。未実行セクション52bは、プレイヤがまだ実行していないセクションであって、セクション名の代わりに「???」が記載されている。
【0042】
エンドフラグアイコン53は、セクションブロック52の左上に表示され、当該セクション内にエンドフラグのON/OFFを切り替える分岐イベントがあることを表示する。エンドフラグとは、どのエンディングをプレイヤに表示するかを決定するためのフラグ情報であり、分岐イベントにおけるプレイヤの操作に基づいて、ON/OFFが切り替えられる。プレイヤがエンドフラグアイコン53を押下すると、エンドフラグ一覧画面60が表示される。
【0043】
分岐点セクション54は、ストーリーが分岐する分岐点としてのセクションを示す。ゲーム制御部11aは、分岐点より前のストーリーにおける分岐イベントに対するプレイヤの実行結果に基づいて、当該分岐点から分岐する複数のストーリーのうち、当該実行結果に対応するストーリーを分岐点セクション54から進行させる。
【0044】
エンドアイコン55は、ゲームGにおけるエンディングを示すアイコンである。本実施形態では、図7に示すようにエンドA~エンドCの3つのエンディングが用意されている。閉じるボタン59を押下することにより、フローチャート表示画面50が閉じられる。
【0045】
図8は、エンドフラグ一覧画面60を示す図である。エンドフラグ一覧画面60は、フラグアイコン61と、閉じるボタン69を含む。
【0046】
フラグアイコン61は、エンドフラグが存在するチャプターと、チャプター内のフラグのON/OFFを示す。図8に示す例では、チャプター4のフラグのみONとなっている。ここで、プレイヤがフラグアイコン61を押下すると、当該エンドフラグを切り替える分岐イベントを含むセクションのゲームが実行される。プレイヤが閉じるボタン59を押下することにより、フローチャート表示画面50が閉じられる。
【0047】
フローチャート開放後の一例として、プレイヤが図8に示すエンドフラグ一覧画面60において、チャプター7のフラグアイコン61bを押下すると、チャプター7において分岐イベントを含むセクション2のゲームが実行される(図7参照)。このように、プレイヤが分岐イベントに対応するゲーム(すなわち、エンドフラグアイコン53の表示があるセクション)を実行済みである場合は、フラグアイコン61bを押下すると、エンドフラグアイコン53の表示があるセクションから実行される。
【0048】
他の例として、プレイヤが図8に示すエンドフラグ一覧画面60において、チャプター2についてのフラグアイコン61bを押下すると、図9に示すように、チャプター2の分岐イベントを含むセクションは未実行セクション52bであるため、当該未実行セクションに最も近い実行済みのセクション(セクション2)のゲームから実行される。このように、プレイヤが分岐イベントに対応するゲームを実行していない場合には、フラグアイコン61bを押下すると、当該分岐イベントへ分岐可能なイベントに対応する既にプレイヤが実行済みのゲームから実行される。そして、セクション2において提供される選択肢についてのプレイヤの選択結果に基づいて、未実行セクション52bに分岐することが可能となる。
【0049】
プレイヤは、エンドフラグ一覧画面60からフラグアイコン61を押下して実行されるセクションをクリアし、順次実行されるセクションをクリアしてエンディングまで到達することができる。または、エンドフラグ一覧画面60からフラグアイコン61を押下して実行されるセクションにおける分岐イベントのエンドフラグON/OFFの組合せで未実行セクションに分岐して、エンディングまで到達することもできる。
【0050】
図10は、フローチャート開放後の選択肢表示画面30を示す図である。フローチャート開放後の選択肢表示画面30では、フラグアイコン36と、チェックアイコン37が表示される。これに対して、図5に示すように、フローチャート開放前の選択肢表示画面30では、フラグアイコン36と、チェックアイコン37は表示されていない。
【0051】
フラグアイコン36は、当該選択肢がエンドフラグのON/OFFを切り替える分岐イベントであることを示すアイコンである。このようにすることで、プレイヤは、エンドフラグ一覧画面60においてフラグアイコン61を押下して実行されたゲームにおいて、選択肢を選択するイベントが複数ある場合に、どのイベントが分岐イベントであるかを識別することができる。
【0052】
チェックアイコン37は、共にプレイしている2人のプレイヤとして以前に選択したことがある選択肢を表示するアイコンである。このようにすることで、プレイヤは、当該分岐イベントとしての選択肢の選択において、エンドフラグのON/OFFが変更されるように選択肢を選ぶことが可能となる。
【0053】
図11は、フローチャート開放後のエンディング画面40を示す図である。フローチャート開放後のエンディング画面40では、エンドフラグごとのON/OFFが表示されている。このように、分岐イベント通知部11bは、プレイヤが実行したストーリーのエンディングに対応するエンドフラグのON/OFFの組み合わせをプレイヤに通知する。
【0054】
図12は、エンドフラグのON/OFFの組み合わせとエンディングの対応を記憶するエンドフラグ対応テーブル70を示す図である。エンドフラグ対応テーブル70は、記憶部12に記憶されている。このように、ゲームGにおいては、ゲーム制御部11aは、複数の分岐イベントにおける選択肢の中からプレイヤにより選択された選択結果としてのエンドフラグの組み合わせに基づいて、当該エンドフラグに対応したエンディングが提供される。
【0055】
(1-5.ゲーム提供システム1による処理の流れ)
図13を参照し、ゲーム提供システム1による処理の流れの一例を説明する。
【0056】
ステップS100において、サーバ10のゲーム制御部11aは、選択肢表示画面30をユーザ端末20aおよび20bに提供する。ステップS105において、ユーザ端末20aおよび20bは、表示部24に、選択肢表示画面30を表示する。
【0057】
ステップS110において、プレイヤP1およびP2が選択肢表示画面30において、同一の選択肢を選択する。ステップS115において、ゲーム制御部11aは、プレイヤP1およびP2による選択肢の選択を受け付ける。
【0058】
ステップS120において、分岐イベント通知部11bは、通知条件が満たされたか否か(本実施形態では、エンディングまで到達したか否か)を判断する。
【0059】
分岐イベント通知部11bが、通知条件が満たされたと判断した場合(ステップS120においてYES)、ステップS130に遷移する。一方、通知条件が満たされていないと判断した場合(ステップS120においてNO)、ステップS100へ戻る。
【0060】
ステップS130において、サーバ10のゲーム制御部11aは、エンディング画面40をユーザ端末20aおよび20bに提供する。ステップS135において、ユーザ端末20aおよび20bは、表示部24に、エンディング画面40を表示する。
【0061】
ステップS140において、サーバ10のゲーム制御部11aは、フローチャート開放通知画面45をユーザ端末20aおよび20bに提供する。ステップS145において、ユーザ端末20aおよび20bは、表示部24に、フローチャート開放通知画面45を表示する。
【0062】
ステップS150において、プレイヤP1およびP2がフローチャート開放通知画面45において、フローチャート表示ボタン46を選択する。ステップS155において、ゲーム制御部11aは、プレイヤP1およびP2による選択を受け付ける。
【0063】
ステップS160において、サーバ10のゲーム制御部11aは、フローチャート表示画面50をユーザ端末20aおよび20bに提供する。ステップS165において、ユーザ端末20aおよび20bは、表示部24に、フローチャート表示画面50を表示する。
【0064】
<2.変形例>
以下、上記実施形態に係るゲーム提供システム1の種々の変形例について説明する。以下に述べる変形例は、互いに組み合わせ可能である。
【0065】
(2.1.変形例1)
図14は、変形例1におけるフローチャート表示画面50を示す図である。変形例1におけるプレイヤP1のユーザ端末20aのフローチャート表示画面50では、第2エンドフラグアイコン56がセクションブロック52の右上に表示されている。
【0066】
第2エンドフラグアイコン56は、プレイヤP1がプレイヤP2と共同してプレイしていてフローチャートが開放された場合に、プレイヤP1がプレイヤP2以外のプレイヤ(例えばプレイヤP3)とプレイした際におけるエンドフラグのON/OFFの切り替え結果を示す。一例として、プレイヤP2のユーザ端末20bには表示されていない。
【0067】
プレイヤP1が第2エンドフラグアイコン56を押下すると、プレイヤP1とP3が共同してプレイしてエンドフラグをONにしたというプレイヤ情報が表示される。このようにすることで、プレイヤP1は、プレイヤP2とプレイする場合に、プレイヤP3とのプレイにおけるエンドフラグの切り替え結果を考慮することにより、自身がまだ見ていない(または見る予定がない)エンディングに到達するために効率的に分岐イベントを実行することができる。
【0068】
なお、他の例として、第2エンドフラグアイコン56は、プレイヤP1およびP2のユーザ端末20aおよび20bの両方に表示されてもよい。または、さらに他の例として、プレイヤP2がプレイヤP4と共同でプレイしたときにエンドフラグをONにしていた場合、プレイヤP1もP2もそれぞれ他のプレイヤとフラグONにしていることが分かる表示としてもよい。このようにすることで、共にプレイしている相手が、自分以外のプレイヤとのプレイにおけるエンドフラグの切り替え結果を確認することができる。
【0069】
(2.2.変形例2)
変形例2においては、ゲーム制御部11aは、プレイヤP1とプレイヤP2とがフローチャートが開放された後に有償選択肢を選択する場合であって、当該有償選択肢がプレイヤP1とプレイヤP3とによって以前に選択されたものである場合、プレイヤP2に対しては対価を要求し、プレイヤP1に対しては対価を要求しない仕様としてもよい。このようにすることで、プレイヤP1は、同じ有償選択肢について重複して対価を支払う必要がなくなり、ゲームを繰り返しプレイする動機付けとなる。
【0070】
<3.その他の実施形態>
以上、本発明における実施形態及びその変形例について説明したが、本開示の適用は上述の内容に限定されるものではない。
【0071】
また、上記実施形態では、プレイヤは2人に設定されていたが、この形態に限定されることはなく、3人以上で共同して進める仕様としてもよい。
【0072】
また、上記実施形態では、通知条件はエンディング到達としているが、この例に限定されることはない。例えば、ストーリーの途中にチェックポイントを設定しておき、当該チェックポイントに到達することで、通知条件が満たされたと判断してもよい。
【0073】
また、フローチャート開放後に分岐点セクション54(例えば図7におけるセクション2)を実行しようとする際に、プレイヤP1とP2の間で現在のエンドフラグのON/OFFの組合せでエンディングまで実行したことがある場合、プレイヤP1およびP2に「現在のエンドフラグON/OFFの組合せで実行したことがあるが実行してもOKか」というアラート通知をだし、OKならセクション2を開始(この場合、セクション2以降は既にみたことがあるエンディングとなる)、OKでないならセクション2の実行を取り消すといった仕様を取り入れてもよい。このようにすることで、現状のエンドフラグの組み合わせとエンディングの対応を覚えておく必要がなくなる。なお、上記アラート通知と合わせて(または上記アラート通知に替えて)、既に実行済みのエンドフラグの組合せを通知してもよいし、実行したことのないエンドフラグの組合せとするための分岐イベントを通知してもよい。
【0074】
また、上記実施形態では、各機能を主にサーバ10が備える態様について説明したが、一部の機能についてユーザ端末20が備える、又はサーバ10とユーザ端末20の何れもが備える構成とすることができる。
【0075】
また、サーバ10等の情報処理装置は、物理的に1台で構成される装置だけでなく、複数台の装置が有線又は無線で通信可能に接続され、実質的に1つの情報処理装置として機能するものを含んでもよい。
【0076】
また、上記実施形態においてサーバ10に実行させるものとして記載されていた各ステップについて、ユーザ端末20に行わせる態様で実現してもよい。
【0077】
さらに、本発明は、上述のゲーム提供システムを機能させるプログラムとして実現することもできる。
【0078】
さらに、本発明は、上述のプログラムを格納する、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体として実現することもできる。
【0079】
以上、本発明に係る種々の実施形態を説明したが、これらは例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。当該新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。当該実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0080】
<4.実施形態の特徴>
以下、本発明の実施形態の特徴をまとめる。
【0081】
本発明の一態様では、ゲーム制御部11aと、分岐イベント通知部11bを備え、ゲーム制御部11aは、所定の分岐イベントに対するプレイヤの実行結果に基づいて、所定の分岐点から複数のストーリーに分岐して進行するゲームを制御し、分岐イベント通知部11bは、プレイヤが複数のストーリーのうち少なくとも1つのストーリーを実行することを含む所定の通知条件を満たすことにより、プレイヤが実行していないストーリーに分岐点から分岐するための分岐イベントを特定するための情報を、プレイヤへ通知する、情報処理装置が提供される。
【0082】
このような構成とすることにより、プレイしていないストーリーへ分岐するための分岐イベントが特定されることにより、そのストーリーをプレイしようとしてさらにゲームを行う動機付けとなる。
【0083】
ゲーム制御部11aは、分岐点より前のストーリーにおける分岐イベントに対するプレイヤの実行結果に基づいて、当該分岐点から分岐する複数のストーリーのうち実行結果に対応するストーリーを分岐点から進行させてもよい。
【0084】
このような構成とすることにより、分岐イベントの実行結果に基づいて分岐イベント後の分岐点から分岐させることで、分岐イベントと分岐の対応が明確となる。
【0085】
ゲーム制御部11aは、分岐イベント通知部11bが分岐イベントを特定するための情報を通知した後に、通知された情報に対する選択をプレイヤから受け付けた場合に、分岐イベントに対応するゲームを実行可能にしてもよい。
【0086】
このような構成とすることにより、特定された分岐イベントに対応するゲームを実行可能とすることで、プレイヤが見ていないストーリーを実行するために効率的にゲームを行うことが可能となる。
【0087】
ゲーム制御部11aは、分岐イベント通知部11bが分岐イベントを特定するための情報を通知した後に、通知された情報に対する選択をプレイヤから受け付けた場合、プレイヤが分岐イベントに対応するゲームを実行していない場合には、当該分岐イベントへ分岐可能なイベントに対応する既にプレイヤが実行済みのゲームから実行させてもよい。
【0088】
このような構成とすることにより、プレイヤが分岐イベントに対応するゲームを実行していない場合に、当該イベントへ分岐可能なゲームから効率よくゲームを実行することが可能となる。
【0089】
ゲーム制御部11aは、分岐イベントに対応するゲームにおいてプレイヤが実行するイベントが複数含まれる場合に、分岐点からストーリーを分岐させるためのイベントと他のイベントを、分岐イベントを特定するための情報を通知した後から識別可能としてもよい。
【0090】
このような構成とすることにより、プレイヤがストーリーを分岐させるための分岐イベントとそれ以外のイベントとを識別可能とすることで、まだ見ていないストーリーを実行するためにどの分岐イベントで以前と異なる実行結果をすべきかが明確となり、プレイヤが繰り返しゲームを行う動機付けとなる。
【0091】
ゲーム制御部11aは、分岐イベントにおいて提示される複数の選択肢の中からプレイヤにより選択された選択肢に基づいて、分岐点から分岐させるストーリーを複数のストーリーの中から決定し、通知された分岐イベントをプレイヤが実行する際に、当該通知よりも前に当該プレイヤによって選択された選択肢を識別可能としてもよい。
【0092】
このような構成とすることにより、以前に選択した選択肢を識別可能とすることで、まだ見ていないストーリーを実行するためにどの選択肢を選択すべきかが明確となり、プレイヤが繰り返しゲームを行う動機付けとなる。
【0093】
ゲーム制御部11aは、複数の分岐イベントにおいてそれぞれ提示される複数の選択肢の中からプレイヤにより選択された選択結果の組み合わせに基づいて、当該選択結果の組み合わせに対応づけられているストーリーに、分岐点から分岐させてもよい。
【0094】
このような構成とすることにより、分岐イベントでの選択肢の組み合わせに基づいて対応するストーリーを提供することで、分岐イベントとストーリーとの対応に多様性を持たせることが可能となる。
【0095】
分岐イベント通知部11bは、複数のストーリーのうちプレイヤが実行したストーリーに対応する選択結果の組み合わせをプレイヤに通知してもよい。
【0096】
このような構成とすることにより、ストーリーに対応する分岐イベントにおける選択結果がプレイヤに通知されることにより、プレイヤがまだ見ていないストーリーを実行するために、どの分岐イベントを再度実行すべきかが明確となり、繰り返しゲームを行う動機付けとなる。
【0097】
ゲーム制御部11aは、第1プレイヤと第2プレイヤを含む第1グループと、第1プレイヤと第3プレイヤを含む第2グループとのそれぞれでゲームを実行させ、分岐イベント通知部11bは、第1グループに含まれる複数のプレイヤが所定の通知条件を満たすことにより、第1グループに含まれる複数のプレイヤが実行していないストーリーに所定の分岐点から分岐するための分岐イベントを特定するための情報を、第1プレイヤに通知し、分岐イベントを特定するための情報は、第1プレイヤが第3プレイヤと実行したストーリーに所定の分岐点から分岐するための分岐イベントを識別可能とするための情報を含む構成としてもよい。
【0098】
このような構成とすることにより、自身がまだ見ていないストーリー、または見る予定がないストーリーを実行するために、効率的に分岐イベントを実行することができる。
【0099】
第2グループは、第2プレイヤを含まず、分岐イベントを特定するための情報を通知した後に、第1グループで選択された分岐イベントが、有償で選択可能な有償選択肢を含み、有償選択肢は、第1グループでは未選択であり、第2グループでは選択済みである場合に、ゲーム制御部11aは、有償選択肢を選択するための対価を、第1プレイヤには要求せず、第2プレイヤには要求する構成としてもよい。
【0100】
このような構成とすることにより、以前に選択したことのある有償選択肢について重複して対価を支払う必要がなくなり、ゲームを繰り返しプレイする動機付けとなる。
【0101】
本発明の他の態様では、コンピュータに、ゲーム制御ステップと、分岐イベント通知ステップを実行させるコンピュータプログラムであって、ゲーム制御ステップでは、所定の分岐イベントに対するプレイヤの実行結果に基づいて、所定の分岐点から複数のストーリーに分岐して進行するゲームを制御し、分岐イベント通知ステップでは、プレイヤが複数のストーリーのうち少なくとも1つのストーリーを実行することを含む所定の通知条件を満たすことにより、プレイヤが実行していないストーリーに分岐点から分岐するための分岐イベントを特定するための情報を、プレイヤへ通知する、コンピュータプログラムが提供される。
【0102】
本発明のさらに他の態様では、コンピュータが、ゲーム制御ステップと、分岐イベント通知ステップを実行する情報処理方法であって、ゲーム制御ステップでは、所定の分岐イベントに対するプレイヤの実行結果に基づいて、所定の分岐点から複数のストーリーに分岐して進行するゲームを制御し、分岐イベント通知ステップでは、プレイヤが複数のストーリーのうち少なくとも1つのストーリーを実行することを含む所定の通知条件を満たすことにより、プレイヤが実行していないストーリーに分岐点から分岐するための分岐イベントを特定するための情報を、プレイヤへ通知する、情報処理方法が提供される。
【符号の説明】
【0103】
1 :ゲーム提供システム
5 :通信回線
10 :サーバ
11 :制御部
11a :ゲーム制御部
11b :分岐イベント通知部
12 :記憶部
13 :通信部
14 :操作入力部
15 :モニタ
16 :システムバス
20 :ユーザ端末
21 :制御部
22 :記憶部
23 :通信部
24 :表示部
25 :スピーカ
26 :マイク
27 :カメラ
28 :操作ボタン
29 :システムバス
30 :選択肢表示画面
31 :ミッションアイコン
32 :所有チケット表示アイコン
33 :選択肢アイコン
33a :有償選択肢
33b :無償選択肢
34 :必要チケット表示アイコン
36 :フラグアイコン
37 :チェックアイコン
40 :エンディング画面
45 :フローチャート開放通知画面
46 :フローチャート表示ボタン
47 :スタートボタン
50 :フローチャート表示画面
51 :チャプター表示アイコン
52 :セクションブロック
53 :エンドフラグアイコン
54 :分岐点セクション
55 :エンドアイコン
56 :第2エンドフラグアイコン
59 :閉じるボタン
60 :エンドフラグ一覧画面
61 :フラグアイコン
69 :閉じるボタン
70 :エンドフラグ対応テーブル
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14