(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-28
(45)【発行日】2024-07-08
(54)【発明の名称】拡散強調磁気共鳴測定を実行するための方法
(51)【国際特許分類】
A61B 5/055 20060101AFI20240701BHJP
G01N 24/08 20060101ALI20240701BHJP
【FI】
A61B5/055 382
G01N24/08 510D
G01N24/08 510L
G01N24/08 520Y
(21)【出願番号】P 2020512717
(86)(22)【出願日】2018-09-07
(86)【国際出願番号】 SE2018050901
(87)【国際公開番号】W WO2019050462
(87)【国際公開日】2019-03-14
【審査請求日】2021-09-03
(32)【優先日】2017-09-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】522437360
【氏名又は名称】ランダム ウォーク イメージング アーベー
【氏名又は名称原語表記】RANDOM WALK IMAGING AB
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】弁理士法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】スチェパンキーウィチ、フィリップ
(72)【発明者】
【氏名】ニルソン、マルクス
【審査官】永田 浩司
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/116300(WO,A1)
【文献】特開平07-184875(JP,A)
【文献】特表2017-507698(JP,A)
【文献】特表2017-517325(JP,A)
【文献】特開2014-166219(JP,A)
【文献】特開平09-285457(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0291113(US,A1)
【文献】Matt A. Bernstein, et al.,Concomitant Gradient Terms in Phase Contrast MR: Analysis and Correction,MRM,1998年,39,pp.300-308
【文献】丸 武史,「拡散をもう一度振り返る」 ~今、振り返る基礎 Motion Probing Gradient: MPG ~,埼玉放射線,2016年,Vol.62 No.2,pp.122-127
【文献】Filip Szczepankiewicz ほか9名,Quantification of microscopic diffusion anisotropy disentangles effects of orientation dispersion from microstructure: Applications in healthy volunteers and in brain tumors,NeuroImage,2015年01月01日,Volume 104,Pages 241-252
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/055
G01N 24/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁気共鳴画像スキャナの勾配コイルによって、時間依存の磁場勾配
【数1】
を生成することを、備え、ここで、前記勾配Gは、リフォーカスパルスに関して時間的に非対称であり、ここで、前記勾配Gは、T2*緩和による減衰率
【数2】
が1であるような勾配であり、ここで、tは、
【数3】
によるエコー変位時間であり、
ここで、
【数4】
、ここで、kは、残留勾配モーメントであり、及び
【数5】
は、位相符号化方向を規定し、
ここで、Δkは、Δk=n/FOVによって与えられる2つの取得されたk空間線の間の距離であり、ここで、nは、パラレル画像ファクタであり、FOVは視野であり、及び、
ここで、Δtは、2つの連続するk空間線の中心部エコーの取得の間の時間であり、
前記符号化勾配Gは、拡散符号化テンソル表現bが少なくとも2つのゼロ以外の固有値を有するように構成され、ここで、
【数6】
、及び
【数7】
は、ディフェージングベクトルである、拡散強調磁気共鳴画像のための方法。
【請求項2】
前記勾配Gは、さらに、減衰率
【数8】
が1であるような勾配であり、ここで、
【数9】
、ここで、
【数10】
は、スライス平面の法線方向であり、ここで、STは、スライス厚さである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記磁場勾配Gは、スピンエコーシーケンスの一部を形成する、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記符号化勾配Gは、等方性の拡散符号化を引き起こすように適合される、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
磁気共鳴画像スキャナの勾配コイルによって、時間依存の磁場勾配
【数11】
を生成すること、を備え、ここで、前記勾配Gは、リフォーカスパルスに関して時間的に非対称であり、ここで、前記勾配Gは、
【数12】
が閾値よりも小さいような勾配であり、
ここで、
【数13】
、ここで、P1及びP2は、前記リフォーカスパルスの前後の時間間隔を表し、
前記符号化勾配Gは、拡散符号化テンソル表現bが少なくとも2つのゼロ以外の固有値を有するように構成され、ここで、
【数14】
、及び
【数15】
は、ディフェージングベクトルである、拡散強調磁気共鳴画像のための方法。
【請求項6】
前記勾配Gは、mがゼロであるような勾配である、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記符号化勾配Gは、等方性の拡散符号化を引き起こすように適合される、請求項5又は6に記載の方法。
【請求項8】
時間的に非対称である、拡散強調磁気共鳴画像のための時間依存の磁場勾配
【数16】
を設計するための方法であって、
前記磁場勾配Gの拡散符号化テンソル表現bが少なくとも2つのゼロ以外の固有値を有するように構成され、ここで、
【数17】
、及び
【数18】
は、ディフェージングベクトルであり、
前記方法は、
前記磁場勾配Gの波形成分
【数19】
を決定する波形最適化手順を実行すること、を備え、ここで、前記最適化手順は、以下で制限され、
最小化
【数20】
、
ここで、TEは、エコー時間であり、h(t)は、リフォーカスパルスの瞬間の前の間隔の間で正であり、前記リフォーカスパルスの前記瞬間の後の時間間隔の間で負である時間の関数であり、又は、
最小化
【数21】
、
ここで、
【数22】
、ここで、P1及びP2は、リフォーカスパルスの瞬間の前後の時間間隔を表す、時間的に非対称である、拡散強調磁気共鳴画像のための時間依存の磁場勾配
【数23】
を設計するための方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の概念は、拡散強調磁気共鳴測定を実行するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
拡散強調磁気共鳴画像(Diffusion-weighted magnetic resonance imaging:dMRI)は、組織の微細構造を調査するために使用でき(Nilsson et al、2013、各参照文献の詳細なリストが、参照文献セクションで見つかる)、且つ科学的及び臨床的応用の両方を有する。いわゆるb-テンソル符号化の最近の開発は、線形および球状b-テンソル符号化の組合せを使用する場合に(Lasic et al、2014;Westin et al 、2016、Szczepankiewicz et al 2016)、微細構造特性に対するより重大な特異性が画像データから思い起こされることができることを実証した。その必要な符号化は、従来のパルス波形パラダイム(pulsed waveform paradigm)(Sjolund et al, 2015)を超えるカスタム勾配波形の使用によって達成される。しかし、すべての波形が、等しく作られるというわけではない。いくつかは、より効果的ではなく、より長い符号化時間を必要とし、それによりSN比を低減し、その他は、いわゆる付随する磁場(concomitant magnetic fields)(Bernstein et al、1998)によって、画像アーティファクト(image artefacts)を引き起こすことがある。以前のアプローチでは、与えられたb-テンソル形状と与えられた符号化時間の分布とに対する波形の有効性を最大化するための方法を説明したが(Sjolund et al, 2015)、付随する勾配場(concomitant gradient field)の効果を考慮していない。
【発明の概要】
【0003】
本発明の概念の目的は、付随する磁場効果を最小化するか又は少なくとも低減する拡散強調磁気共鳴測定を実行するための方法を提供することである。
【0004】
本発明の概念の第1の態様によれば、拡散強調磁気共鳴画像のための方法は、提供され、
磁気共鳴画像スキャナの勾配コイルによって、時間依存の磁場勾配
【数1】
【0005】
を生成すること、を備え、ここで、勾配Gは、リフォーカスパルス(refocusing pulse)に関して時間的に非対称であり、ここで、勾配Gは、
【数2】
【0006】
がゼロになるような勾配であり、ここで、TEは、エコー時間であり、h(t)は、リフォーカスパルスの前の間隔の間で正であり、リフォーカスパルスの後の時間間隔の間で負である時間の関数である。
【0007】
本発明の概念の第2の態様によれば、拡散強調磁気共鳴画像のための方法は、提供され、
磁気共鳴画像スキャナの勾配コイルによって、時間依存の磁場勾配
【数3】
【0008】
を生成すること、を備え、ここで、勾配Gは、リフォーカスパルスに関して非対称であり、ここで、勾配Gは、T2*緩和による減衰率
【数4】
【0009】
が1であるような勾配であり、ここで、tは、
【数5】
【0010】
【0011】
、ここで、kは、残留勾配モーメントであり、
【数7】
【0012】
は、位相符号化方向を規定し、
ここで、Δkは、Δk=n/FOVによって与えられる2つの取得されたk空間線の間の距離であり、ここで、nは、パラレル画像ファクタ(parallel imaging factor)であり、FOVは視野であり、及び
ここで、Δtは、2つの連続するk空間線の中心部エコーの取得の間の時間である。
【0013】
本発明の概念の第3の態様によれば、拡散強調磁気共鳴画像のための方法は、提供され、
磁気共鳴画像スキャナの勾配コイルによって、時間依存磁場勾配
【数8】
【0014】
を生成すること、を備え、ここで、勾配Gは、リフォーカスパルスに関して非対称であり、ここで、勾配Gは、
【数9】
【0015】
が閾値よりも小さくなるような勾配であり、
ここで、
【数10】
【0016】
、ここで、P1及びP2は、リフォーカスパルスの前後の時間間隔を表す。
【0017】
本発明の概念の第4の態様によれば、拡散符号化シーケンスのリフォーカスパルスに関して時間的に非対称である拡散強調磁気共鳴画画像のための時間依存の磁場勾配
【数11】
【0018】
を設計するための方法は、提供され、
その方法は、磁場勾配Gの波形成分
【数12】
【0019】
を決定する波形最適化手順を実行することを、備え、ここで、その最適化手順は、以下に制限され、
最小化
【数13】
【0020】
、
ここで、TEは、エコー時間であり、h(t)は、リフォーカスパルスの瞬間の前の間隔の間では正であり、リフォーカスパルスの瞬間の後の時間間隔の間では負である時間の関数であり、又は、
最小化
【数14】
【0021】
【0022】
、ここで、P1及びP2は、リフォーカスパルスの瞬間の前後の時間間隔を表す。
【0023】
本発明の概念は、リフォーカスパルスについて非対称である勾配波形が、付随する場の影響を無視できるレベルに低減するように設計できるという洞察に基づいている。したがって、このように設計された磁場勾配は、いわば“マクスウェル補償”と称され得る。加えて、以下からさらに理解され得るように、これは、任意のタイミング分布、高い有効性(短いエコー時間の間の大きいb値)、及び回転不変性を維持しながら、b-テンソルの幾つかの形状、例えば、平面、偏長、又は球状のb-テンソル符号化に対して達成され得る。
【0024】
付随する勾配場に起因する画像アーティファクトを低減するための従来技術のアプローチが存在するのに対して、それらは、その拡散符号化ブロックの後(Post)に位置依存の補正勾配を有する補正ブロックを適用することを含み、通常、画像ボリュームの中心部領域からの信号の補正のみを許可する。補正ブロックの詳細な形式は、画像ボリュームの向きにも依存するため、向き毎に計算する必要がある。
【0025】
対照的に、本発明の概念は、付随する場勾配の最小又は抑制された効果をもたらす方法で磁場勾配を意図的に設計することを含む。そのため、測定アーティファクトを生成する可能性のある、付随する場勾配による信号の減衰は、位置依存の適用後の補正勾配を使用せずに軽減又は回避され得る。
【0026】
さらなる利点は、拡散符号化b-テンソルの形状又は向きに関係なく、付随する場アーティファクトの最小化又は低減が提供され得るという意味で、マクスウェル補償された磁場勾配が回転不変であり得るということである。
【0027】
さらに他の利点は、付随する場アーティファクトが、サンプルの中心部分からの信号寄与においてだけでなく周辺領域からの信号寄与においても最小化又は低減されるということである。これにより、薄いスライス、例えば、同時マルチスライス画像(simultaneous multi-slice imaging:SMS)技術以上に磁場を発生する(excite)画像読み出しストラテジ(imaging readout strategies)での使用に適した方法を作る。
【0028】
上記において、パラメータx、yおよびzは、勾配Gが適用される軸を示している。
【0029】
【0030】
は、それ自体とG(t)との外積として理解されなべきである。したがって、
【数17】
【0031】
は、サイズ3×3の行列を形成し得る。
【0032】
リフォーカスパルス(すなわち、180°RFパルス)に関して(すなわち、ついて)時間的に“非対称”である時間依存の磁場勾配Gは、リフォーカスパルスの前後で同一性を示さない可能性があり(リフォーカスパルスの前のGの一部は、リフォーカスパルスの後のGの一部のコピーでない可能性があり)、リフォーカスパルスの前後で時間反転した同一性を示す可能性がある。(リフォーカスパルスについての対称性、つまり、リフォーカスパルスの前のGの一部は、リフォーカスパルスの後のGの一部の時間反転のコピーではない可能性がある)。
【0033】
いくつかの実施形態によれば、h(t)は、0<t<TE/2で正であり、TE/2<t<TEで負である時間の関数であり得る。
【0034】
いくつかの実施形態によれば、磁場勾配Gは、スピンエコーシーケンスの一部を形成し得る。したがって、この方法は、磁場勾配を生成した後にエコーを取得することをさらに有し得る。その取得は、エコー平面画像(echo planar imaging:EPI)読み出しを有し得る。
【0035】
いくつかの実施形態によれば、符号化勾配Gは、拡散符号化テンソル表現bが少なくとも2つのゼロ以外の固有値を有するように構成され得る、ここで、
【0036】
【0037】
、及び
【0038】
【0039】
は、ディフェージング(dephasing)ベクトルであり、ここで、γは、(サンプルの研究される核の)磁気回転比である。
【0040】
いくつかの実施形態によれば、符号化勾配Gは、等方性の拡散符号化を引き起こすように適合され得る。
【0041】
いくつかの実施形態によれば、勾配Gは、さらに、減衰係数
【数20】
【0042】
【0043】
との両方が1になるような勾配であり、ここで、
【数22】
【0044】
【0045】
はスライス平面の法線方向であり、ここで、STは、スライス厚さである。
【0046】
第3の態様のパラメータmは、付随する場効果に対する補償の程度を示す指標を表しており、これは勾配Gによって提供される。パラメータmは、‘マクスウェル指標’と称され得る。マクスウェル指標mの利点は、回転不変スカラーであることである。これは、付随する場効果に関して所望の効果を達成するために勾配Gを設計することを容易にし得る。第3の態様のいくつかの実施形態によれば、勾配Gは、
【数24】
【0047】
がゼロになるような勾配である。
【0048】
上記、並びに本発明の概念の追加の目的、特徴及び利点は、添付の図面を参照して、本発明の概念の好適な実施形態の以下の例示的且つ非限定的な詳細な説明を通してよりよく理解される。図面では、特に明記しない限り、同様の要素には同様の参照番号を使用する。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【
図1】
図1は、追加の積分制限を適用した場合と適用しない場合とで最適化された勾配波形の例を示す図である。
【
図2】
図2は、追加の積分制限を適用した場合と適用しない場合とで最適化された勾配波形の例を示す図である。
【
図3】
図3は、追加の積分制限を適用した場合と適用しない場合とで最適化された勾配波形の例を示す図である。
【
図4】
図4は、追加の積分制限を適用した場合と適用しない場合とで最適化された勾配波形の例を示す図である。
【
図6】
図6は、符号化及び検出シーケンスの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0050】
本発明の概念の理解を容易にするために、いくつかの理論的概念の議論が提供される。
【0051】
理論
マクスウェル方程式は、MRIスキャナの勾配コイルによって生成される線形場勾配が空間的に依存する追加の場(付随する場)に伴って起こされることを示している(Norris and Hutchison, 1990; Bernstein et al, 1998; Zhou et al., 1998; Meier et al, 2008)。場へのそれらの寄与は、以下のアイソセンタを原点とするデカルト座標x、y、及びzの磁場の拡張によって近似でき、
【0052】
【0053】
【0054】
【0055】
は、勾配コイルによって作成された時間依存の場勾配であり、その他の項は、いわゆるマクスウェル項である。
【0056】
‘意図した’勾配からの偏差は、望ましくない信号の減衰を引き起こす可能性があり、これは特に拡散MRIの問題である(Baron et al., 2012)。その望ましくない減衰は、2つの効果、面貫通位相分散(a through-plane phase dispersion)、及びエコー形成の遅延、によって引き起こされる。両方の効果は、残留勾配モーメントkから予測でき、これはスピンエコーシーケンスの場合は、以下で与えられ、
【0057】
【0058】
と、
【0059】
【0060】
【0061】
【0062】
で励磁(excitation)から180パルスまでの時間と、
【数32】
【0063】
で180パルスからエコー時間までの時間とである。スピンエコーシーケンスでは、180パルスの前後の期間でg(t)が同じである場合、
【数33】
【0064】
であるため、そのモーメントは、null(ゼロ)にすることができる。その他の場合、追加の分析が必要とされる。
【0065】
我々は、以下によれば、式1の空間微分からの付随する勾配から有効な勾配g(t)を計算でき、
【0066】
【0067】
【0068】
は、勾配コイルによって生成される望ましい時変勾配であり、
【数36】
【0069】
は空間内の配置であり、及び、
【0070】
【0071】
である。
【0072】
面貫通位相分散は、以下で与えられ、スライス符号化方向に沿ってゼロ以外のモーメントによって引き起こされ、
【0073】
【0074】
【0075】
は、スライス平面の法線ベクトルである。結果として生じる減衰は、スライス選択プロファイルによって規定される。ここでは、我々はそれが矩形関数であると仮定することで、減衰係数(AF)は、以下のsinc関数で与えられ、
【0076】
【0077】
ここで、STは、スライス厚さである。
【0078】
発明者達によって実現されたように、前に記載されていない、信号の減衰を引き起こす第2の潜在的な影響がある。ここでは、エコー時間の遅延は、位相符号化方向に沿って残留勾配モーメントから与えられ(EPI読み出しが使用されていると仮定)、以下で与えられる。
【0079】
【0080】
この勾配モーメントは、以下によれば、エコー変位時間t(代わりにt′とラベル付けされる場合がある)に変換され、
【0081】
【0082】
ここで、Δkは、2つの取得されたk空間線の間の距離であり、Δk=n/FOVで与えられ、ここで、nは、パラレル画像ファクタであり、FOVは、視野であり、及び、Δtは、2つの連続するk空間線の中心部エコーの取得の間の時間である。エコー変位は、以下によれば、T2*緩和による追加の減衰を生じさせることができる。
【0083】
【0084】
付随する勾配の影響を最小化するための方法
発明者達によって実現されたように、不要な信号の減衰を取り除くために、
【数44】
【0085】
の両方が最小化されなければならない。これを達成するための十分な(しかし、必要ではない)条件は、以下の条件を満たすことである、
【0086】
【0087】
ここで、TEは、エコー時間であり、h(t)は、スピンエコー実験における180パルスの効果を考慮するために、0<t<TE/2の場合に正であり、且つTE/2<t<TEの場合に負である関数であり、
【数46】
【0088】
は、それ自身とG(t)との外積、すなわち、サイズ3×3の行列である。さらに一般的には、h(t)は、リフォーカスパルスの前の間隔の間で正であり、リフォーカスパルスの後の時間間隔の間で負である関数であり得る。Aの対角要素は、180パルスを考慮した後の
【数47】
【0089】
項の積分を含むだろうし、非対角要素は、
【数48】
【0090】
項を含むだろう。これらの項の全てがnull(ゼロ)である場合、励磁(excitation)からエコー形成までのMの平均は、null(ゼロ)になるだろうし、したがって、kは、null(ゼロ)になるため、不要な信号の減衰は、発生しないはずである。A=0という条件は、Sjolund et al(2015)に記載された波形最適化手順への追加の条件として実現されることができる。
【0091】
式11の問題の定式化の重要な結果は、Rによる勾配波形による回転と再スケーリングとがA=0のときに
【数49】
【0092】
を生じさせるため、条件を満たす任意の勾配波形が自由に回転及び再スケーリングできることである。したがって、テンソル形状にかかわらず、それは、付随する場アーティファクトの最小化を保証するだろう。
【0093】
以下は、上記の派生を利用した波形オプティマイザ(optimizer)の実装の例である。
【0094】
方法:波形オプティマイザでの付随する勾配の制限の実装
波形オプティマイザは、NOWツールボックスを使用して実装され、これは、http://github.com/jsjo/NOW(コミットID6c69462の)からダウンロードされ得る。以下の修正は、所望の勾配波形を生成させることができ得る。
【0095】
1.最適化制限
この制限は、勾配波形とそれ自体との外積の成分を最小化するために使用される。さらに、第2の部分の積分の符号を変更することにより、リフォーカスパルスの効果が考慮される。2つの間隔、すなわち、リフォーカスの前後の勾配波形は、pre及びpоstの指標で示され、勾配が適用される軸は、x、y、及びzで示される。各成分の大きさを最小化するために、最適化では二乗和が考慮され、tolMaxwellで示される許容誤差レベルまで下がる。したがって、オプティマイザの新しい部分は、以下によれば、制限(const)の形式を取る、
【0096】
【0097】
ここで、gは、3つの直交軸に沿った時間依存の勾配波形である。
【0098】
NOWフレームワークの(Matlabコードでの)修正createConstraintGradientFunction.mの実装は、以下に示される。
【0099】
createConstraintGradientFunction.m
【0100】
【0101】
2.許容誤差包含
制限を適用するためには、最小化関数は、許容誤差を設定される必要がある。したがって、fminconの呼び出しは、以下によれば、problem.tolMaxwellで拡張される。
【0102】
【0103】
結果
追加の積分制限が波形オプティマイザに実装された。勾配振幅に対するユークリッド若しくはマックスノルム(Max norms)の使用を含む、又は付随する勾配制限を伴う場合と伴わない場合との4つの波形が生成された。これら波形は、
図1-4に示される。
図1-2は、新しい制限を適用せずに最適化された波形を示している(‘non-comp’)。その結果、
【数50】
【0104】
【0105】
のオーダーであった(ここで、Gは、N行3列の行列を表し、ここで、Nは、時点の数を表す)。
図3-4は、制限が適用された波形を示し、その結果、
【数52】
【0106】
【0107】
未満だった。
【0108】
【0109】
【0110】
【0111】
【0112】
【0113】
【0114】
【0115】
【0116】
結果は、付随する場に起因する追加の勾配の望ましくない蓄積を引き起こすことなく、等方性の拡散符号化の効率的な勾配波形を取得することが可能であることを実証する。
【0117】
代わりの波形最適化手順
付随する場の効果を無視できるレベルに低減できる非対称の磁場勾配波形
【数58】
【0118】
も、波形最適化手順の追加条件として、‘マクスウェル指標’
【数59】
【0119】
が所定の閾値よりも小さい、すなわち、許容誤差内であることを使用して設計され得る。そのような制限は、A=0について前に概説したものと同様に、許容誤差を設定することによって、NOWフレームワークに適用され得る。
【0120】
実施形態の説明
本発明の概念によれば、拡散磁気共鳴画像(dMRI)のための方法が提供される。この方法は、
図5に概略的に示されているMRIスキャナ1を使用して実行され得る。
図6を参照すると、dMRI測定は、1つ又は複数の時間依存の磁場勾配
【数60】
【0121】
を有する符号化ブロックを有し得る。磁気勾配Gは、MRIスキャナの勾配コイル12によって生成され得る。勾配コイル12は、勾配Gのそれぞれの成分を生成するためのコイル部分を有し得る。勾配の向きは、磁気勾配成分の相対的な向きと、スキャナ1の主磁石10によって生成される静的な主磁場
【数61】
【0122】
とによって制御され得る。
【0123】
符号化ブロックは、緩和符号化(すなわち、縦及び/又は横緩和による減衰)を設定するように構成された無線周波数(RF)シーケンスをさらに有し得る。RFシーケンスは、スキャナ1のRF送信システム14によって生成され得る。RFシーケンス及び磁気勾配Gは、生成され、任意の臓器細胞の(懸濁液)の脳組織若しくは生検サンプルなどの水を含む生体サンプルであり得る、サンプル又は測定対象“S”に適用され得る。さらに一般的には、そのサンプルは、核磁気共鳴技術によってその特性が測定され得る核スピン系を含む。
図6に示されるように、符号化ブロックは、符号化ブロックから生じるエコー減衰信号が取得され得る検出ブロックが後に続き得る。検出ブロックは、EPI読み出しを有し得る。その信号は、スキャナ1のRF受信システム16によって取得され得る。取得された信号は、サンプリングされ、デジタル化され、測定データとしてスキャナ1のメモリ18に格納され得る。その測定データは、例えば、スキャナ1に接続されたモニタ22に表示され得るサンプルのデジタル画像を生成するために、スキャナ1の画像プロセッサ20によって処理され得る。
【0124】
MRIスキャナは、スキャナ1、特に磁石10、勾配コイル12、RF送信及び受信システム14、16、並びに信号取得などの動作を制御するためのコントローラ24を有し得る。コントローラ24は、スキャナ1の1つ又は複数のプロセッサ上に実装され場合があり、ここで、磁気勾配及びRFシーケンサを生成するための制御データが、コンピュータ可読媒体(例えば、非一時的なコンピュータ可読記録媒体)に格納され、その装置の1つ又は複数のプロセッサによって実行され得るソフトウェア命令を使用して実装され得る。そのソフトウェア命令は、例えば、デバイスの1つ又は複数のプロセッサがアクセスできるその装置のメモリのプログラム/制御セクションに格納され得る。しかし、ソフトウェア命令を使用する代わりに、コントローラ方法が、1つ若しくは複数の集積回路、いくつかの例を挙げると、1つ若しくは複数の特定用途向け集積回路(ASICs)又はフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGAs)などの装置/コンピュータの専用回路の形で実装され得ることも可能である。
【0125】
この方法によれば、勾配コイル12によって生成される時間依存の磁場勾配G(t)は、RFシーケンスの180°リフォーカスパルスについて非対称性を表すように構成され得る。勾配Gは、さらに、
【数62】
【0126】
がゼロになるように構成/設計され得る、ここで、TEは、エコー時間であり、h(t)は、リフォーカスパルスの前の間隔の間で正であり、リフォーカスパルスの後の時間間隔の間で負である時間の関数である。
【0127】
【0128】
が1であるように規定され得る、ここで、tは、
【数64】
【0129】
【0130】
、ここで、kは、残留勾配モーメントであり、
【数66】
【0131】
は、位相符号化方向を規定する。Δkは、Δk=n/FOVによって与えられる2つの取得されたk空間線の間の距離であり、ここで、nは、パラレル画像ファクタであり、FOVは、視野である。Δtは、2つの連続するk空間線の中心部エコーの取得の間の時間である。
【0132】
【0133】
が1であるようにさらに構成され得る、ここで、
【数68】
【0134】
【0135】
は、スライス平面の法線方向であり、ここで、STは、スライス厚さである。
【0136】
【0137】
がゼロであるか、又は少なくとも閾値よりも小さくなるように規定され得る。閾値は、付随する場の効果が無視できるレベルに低減され得るように設定された所定の閾値になり得る。
【0138】
これらの条件の1つ又は複数を満たす勾配波形
【数71】
【0139】
は、例えば、上述の修正された波形オプティマイザなどの波形オプティマイザを使用して決定されてもよい。さらに一般的には、非対称の勾配波形G(t)は、磁場勾配Gの波形成分
【数72】
【0140】
を決定するように構成された波形最適化手順を実行することによって設計され得る。この最適化手順は、以下の複数の制限の内のいずれか1つの下で実行され得る、
最小化
【数73】
【0141】
、
ここで、TEは、エコー時間であり、h(t)は、リフォーカスパルスの瞬間の前の間隔の間で正であり、リフォーカスパルスの瞬間の後の時間間隔の間で負である時間の関数であり、又は、
最小化
【数74】
【0142】
【0143】
、ここで、P1及びP2は、リフォーカスパルスの瞬間の前後の時間間隔を表す。波形オプティマイザは、最小化許容誤差で構成され得る。言い換えると、波形オプティマイザは、A又はmを、機器の感度及び測定要件に従って決定され得る、所定の許容誤差内(すなわち、ゼロからの許容誤差内)にあるように最小化するように構成され得る。波形オプティマイザは、(コンピュータの)プロセッサによって実行されたときに勾配Gの波形成分を決定するための方法を実行するように適合された命令を有する非一時的なコンピュータ可読記録媒体を備えるコンピュータプログラム製品として実装され得る。ここで使用されるような“非一時的”という用語は、(データの永続的なストレージを提供することを目的とする)ROMなどの不揮発性メモリ、並びに(データを永続的に保存することを意図していない)RAMなどの揮発性メモリなどの任意の有形の記録媒体を含み得る。したがって、“非一時的”は、データストレージの永続性の限定ではなく、ストレージ媒体自体の限定と見なされるべきである。
【0144】
一度、勾配波形G(t)が決定されると、符号化シーケンス及び勾配波形を規定するデータは、スキャナ1に供給され、そこでdMRI測定が実行され得る。
【0145】
勾配波形Gを設計する本発明の方法は、平面、長球、及び球形のb-テンソル符号化と互換性がある。例えば、符号化勾配Gは、拡散符号化テンソル表現bが少なくとも2つのゼロ以外の固有値を有する形のものであり得る。当技術分野で知られているように、テンソルbは、
【数76】
【0146】
【0147】
は、ディフェージングベクトルである。符号化勾配Gは、テンソルbがちょうど3つのゼロ以外の固有値を有し、それにより3D拡散符号化を設定するように構成され得る。異方性及び等方性の3D拡散符号化の両方が可能であり、ここで、異方性の3D符号化は、テンソルbの固有値が全て等しくないことを意味し、等方性の3D符号化は、テンソルbの固有値が全て等しいことを意味する。
【0148】
上記において、本発明の概念は、限られた数の例を参照して主に説明されてきた。しかし、当業者に容易に理解されるように、上記に開示されたもの以外の他の例も、添付の特許請求の範囲によって規定されるような本発明の概念の範囲内で等しく可能である。
【0149】
参照文献
次に、上記で参照されている参照文献のリストを示す。
【0150】
Baron, C. A., Lebel, R. M., Wilman, A. H. & Beaulieu, C. 2012. The effect of concomitant gradient fields on diffusion tensor imaging. Magnetic Resonance in Medicine, 68, 1190-201.
Bernstein, M. A., Zhou, X. J., Polzin, J. A., King, K. F., Ganin, A., Pelc, N. J., & Glover, G. H. (1998). Concomitant gradient terms in phase contrast MR: analysis and correction. Magn Reson Med, 39(2), 300-308.
Lasic, S., Szczepankiewicz, F., Eriksson, S., Nilsson, M. & Topgaard, D. 2014. Microanisotropy imaging: quantification of microscopic diffusion anisotropy and orientational order parameter by diffusion MRI with magic-angle spinning of the q-vector. Frontiers in Physics, 2, 11.
Meier, C., Zwanger, M., Feiweier, T., & Porter, D. (2008). Concomitant field terms for asymmetric gradient coils: consequences for diffusion, flow, and echo-planar imaging. Magn Reson Med, 60(1), 128-134. http://doi.org/10.1002/mrm.21615
Nilsson, M., van Westen, D., Stahlberg, F., Sundgren, P. C., & Latt, J. (2013). The role of tissue microstructure and water exchange in biophysical modelling of diffusion in white matter. Magnetic Resonance Materials in Physics, Biology and Medicine, 26(4), 345-370.
Norris, D. G. & Hutchison, J. M. S. 1990. Concomitant magnetic field gradients and their effects on imaging at low magnetic field strengths. Magnetic Resonance Imaging, 8, 33-37.
Sjolund, J., Szczepankiewicz, F., Nilsson, M., Topgaard, D., Westin, C. F. & Knutsson, H. 2015. Constrained optimization of gradient waveforms for generalized diffusion encoding. Journal of Magnetic Resonance, 261, 157-168.
Szczepankiewicz, F., Van Westen, D., Englund, E., Westin, C. F., Stahlberg, F., Latt, J., Sundgren, P. C. & Nilsson, M. 2016. The link between diffusion MRI and tumor heterogeneity: Mapping cell eccentricity and density by diffusional variance decomposition (DIVIDE). Neuroimage, 142, 522-532.
Westin, C. -F., Knutsson, H., Pasternak, O., Szczepankiewicz, F., Ozarslan, E., van Westen, D., et al. (2016). Q-space trajectory imaging for multidimensional diffusion MRI of the human brain. NeuroImage, 135(C), 345-362.
Zhou, X. J., Du, Y. P., Bernstein, M. A., Reynolds, H. G., Maier, J. K. & Polzin, J. A. 1998. Concomitant magnetic-field-induced artifacts in axial echo planar imaging. Magnetic Resonance in Medicine, 39, 596-605.
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]
磁気共鳴画像スキャナの勾配コイルによって、時間依存の磁場勾配
【数1】
を生成することを、備え、ここで、前記勾配Gは、リフォーカスパルスに関して時間的に非対称であり、ここで、前記勾配Gは、
【数2】
がゼロであるような勾配であり、ここで、TEは、エコー時間であり、h(t)は、前記リフォーカスパルスの前の間隔の間で正であり、前記リフォーカスパルスの後の時間間隔の間で負である時間の関数である、拡散強調磁気共鳴画像のための方法。
[2]
h(t)は、0<t<TE/2で正であり、TE/2<t<TEで負である時間の関数である、[1]に記載の方法。
[3]
前記磁場勾配Gは、スピンエコーシーケンスの一部を形成する、[1]又は[2]に記載の方法。
[4]
前記符号化勾配Gは、拡散符号化テンソル表現bが少なくとも2つのゼロ以外の固有値を有するように構成され、ここで、
【数3】
、及び
【数4】
は、ディフェージングベクトルである、[1]乃至[3]のいずれか1に記載の方法。
[5]
前記符号化勾配Gは、等方性の拡散符号化を引き起こすように適合される、[1]乃至[4]のいずれか1に記載の方法。
[6]
磁気共鳴画像スキャナの勾配コイルによって、時間依存の磁場勾配
【数5】
を生成することを、備え、ここで、前記勾配Gは、リフォーカスパルスに関して時間的に非対称であり、ここで、前記勾配Gは、T2*緩和による減衰率
【数6】
が1であるような勾配であり、ここで、tは、
【数7】
によるエコー変位時間であり、
ここで、
【数8】
、ここで、kは、残留勾配モーメントであり、及び
【数9】
は、位相符号化方向を規定し、
ここで、Δkは、Δk=n/FOVによって与えられる2つの取得されたk空間線の間の距離であり、ここで、nは、パラレル画像ファクタであり、FOVは視野であり、及び、
ここで、Δtは、2つの連続するk空間線の中心部エコーの取得の間の時間である、拡散強調磁気共鳴画像のための方法。
[7]
前記勾配Gは、さらに、減衰率
【数10】
が1であるような勾配であり、ここで、
【数11】
、ここで、
【数12】
は、スライス平面の法線方向であり、ここで、STは、スライス厚さである、[6]に記載の方法。
[8]
前記磁場勾配Gは、スピンエコーシーケンスの一部を形成する、[6]又は[7]に記載の方法。
[9]
前記符号化勾配Gは、拡散符号化テンソル表現bが少なくとも2つのゼロ以外の固有値を有するように構成され、ここで、
【数13】
、及び
【数14】
は、ディフェージングベクトルである、[6]乃[8]のいずれか1に記載の方法。
[10]
前記符号化勾配Gは、等方性の拡散符号化を引き起こすように適合される、[6]乃至[9]のいずれか1に記載の方法。
[11]
磁気共鳴画像スキャナの勾配コイルによって、時間依存の磁場勾配
【数15】
を生成すること、を備え、ここで、前記勾配Gは、リフォーカスパルスに関して時間的に非対称であり、ここで、前記勾配Gは、
【数16】
が閾値よりも小さいような勾配であり、
ここで、
【数17】
、ここで、P1及びP2は、前記リフォーカスパルスの前後の時間間隔を表す、拡散強調磁気共鳴画像のための方法。
[12]
前記勾配Gは、mがゼロであるような勾配である、[11]に記載の方法。
[13]
前記符号化勾配Gは、拡散符号化テンソル表現bが少なくとも2つのゼロ以外の固有値を有するように構成され、ここで、
【数18】
、及び
【数19】
は、ディフェージングベクトルである、[11]又は[12]に記載の方法。
[14]
前記符号化勾配Gは、等方性の拡散符号化を引き起こすように適合される、[11]乃至[13]のいずれか1に記載の方法。
[15]
拡散強調磁気共鳴画像のための非対称の時間依存の磁場勾配
【数20】
を設計するための方法は、
前記磁場勾配Gの波形成分
【数21】
を決定する波形最適化手順を実行すること、を備え、ここで、前記最適化手順は、以下で制限され、
最小化
【数22】
、
ここで、TEは、エコー時間であり、h(t)は、リフォーカスパルスの瞬間の前の間隔の間で正であり、前記リフォーカスパルスの前記瞬間の後の時間間隔の間で負である時間の関数であり、又は、
最小化
【数23】
、
ここで、
【数24】
、ここで、P1及びP2は、リフォーカスパルスの瞬間の前後の時間間隔を表す、拡散強調磁気共鳴画像のための非対称の時間依存の磁場勾配
【数25】
を設計するための方法。