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特許7512259再構成タバコの製造のための方法およびプラント
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-28
(45)【発行日】2024-07-08
(54)【発明の名称】再構成タバコの製造のための方法およびプラント
(51)【国際特許分類】
   A24B 3/14 20060101AFI20240701BHJP
   A24B 15/14 20060101ALI20240701BHJP
【FI】
A24B3/14
A24B15/14
【請求項の数】 27
(21)【出願番号】P 2021513991
(86)(22)【出願日】2019-09-12
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-04
(86)【国際出願番号】 IB2019057713
(87)【国際公開番号】W WO2020058814
(87)【国際公開日】2020-03-26
【審査請求日】2022-09-06
(31)【優先権主張番号】102018000008652
(32)【優先日】2018-09-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】521100759
【氏名又は名称】コマス-コストルツィオニ マッチネ スペシアリ-エセ.ピ.ア.
(74)【代理人】
【識別番号】100159905
【弁理士】
【氏名又は名称】宮垣 丈晴
(74)【代理人】
【識別番号】100142882
【弁理士】
【氏名又は名称】合路 裕介
(74)【代理人】
【識別番号】100158610
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 新吾
(72)【発明者】
【氏名】グランゾット,ジャンフランコ
【審査官】吉澤 伸幸
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/067226(WO,A1)
【文献】国際公開第2016/005830(WO,A1)
【文献】特開2005-230010(JP,A)
【文献】特開2016-195585(JP,A)
【文献】米国特許第04270552(US,A)
【文献】特開昭59-090644(JP,A)
【文献】国際公開第2012/131918(WO,A1)
【文献】特表平03-505973(JP,A)
【文献】特公昭49-030120(JP,B1)
【文献】特表2015-521481(JP,A)
【文献】特開2003-299473(JP,A)
【文献】国際公開第2014/020699(WO,A1)
【文献】米国特許第04325391(US,A)
【文献】特開昭52-117499(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24B 3/14
A24B 15/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
再構成タバコを製造するための方法であって:
- タバコの固体成分は、20~220μmの粒子サイズに粉砕される工程と、
- そのように得られた、粉砕された前記タバコの固体成分が、30~50%の液状内容物を伴う混合物が得られるまで、水、少なくとも1つの結合剤、およびエアロゾルを形成するための少なくとも1つの材料と混ぜ合わされる工程と、
- 1~20mmの厚さを有する連続的なストリップを得るために、前記混合物が第1のラミネーションにかけられる工程と、
- 90~280μmの実質的に一定の厚さを有するストリップを得るために、既に前記第1のラミネーションにかけられた前記ストリップが、一連のさらなる圧延路にかけられる工程と、
- 液状内容物が8~15%になるように、前記ストリップが乾燥される工程と、を含み、
および、前記混合物は、前記第1のラミネーションの工程にかけられる前に均質化および形成の工程にかけられ、前記混合物は、後で第1のラミネーションの工程にかけられるために、一連の分量(97)へと変形するための前記均質化および形成の工程にかけられることをさらに特徴とする、方法。
【請求項2】
連続的な乾燥したストリップは、あらかじめ定められた寸法のワイヤーにコイル化、または寸断されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記タバコの固体成分は、摩砕によって粉砕されることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記タバコの固体成分はミルにより粉砕されることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記タバコの固体成分は低温ラングミル(20)により粉砕されることを特徴とする、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
粉砕された生成物、水、少なくとも1つの結合剤、およびエアロゾルを形成するように構成された少なくとも1つの材料によって形成される混合物は、
- 少なくとも1対の溝付シリンダ(92)を通過させることによるラフィングの工程、および/または、
- 粒径が20μm以下になるまで、少なくとも1対の精製シリンダ(132および132’)を通過させることによる精製の工程にかけられることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記結合剤は、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、微結晶性セルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース(CMC)、コーンスターチ、ジャガイモでんぷん、グアーガム、イナゴマメ種子粉、ペクチン、およびアルギン酸塩を含む群から選択されることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
ロブ付きフィーダー(102)および少なくとも1対の圧延シリンダー(108)を含むユニット(100)により前記混合物の前記第1のラミネーションの工程が実行されることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記第1のラミネーションのアウトプットにおいて、1~10mmの厚さの単層ストリップが得られることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記一連のさらなる圧延路の前に、既に前記第1のラミネーションにかけられた前記ストリップは、厚さが2~20mmである多層のストリップが得られるまで、層状化にかけられることを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記一連のさらなる圧延路において、混合物は1つのラミネーション・ステーションと次のラミネーション・ステーションとの間に載置されることを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
ラミネーションは少なくとも部分的に加熱された対のシリンダー(118)によって実行されることを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
ラミネーションされた前記ストリップが再循環空気乾燥機(122)を通る経路によって乾燥されることを特徴とする、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
再構成タバコを製造するためのプラントであって:
- タバコの固体成分を20~220μmの粒径にするための粉砕ユニット(20、24、54)と、
- 測定された量の粉砕された材料、水、少なくとも1つの結合剤、およびエアロゾルを形成するための少なくとも1つの材料が供給される混練機(80)であって、前記混練機は、30~50%の液状内容物を伴う混合物を得るように構成されている、混練機(80)と、
- 前記混合物から、厚さが1~20mmの連続的なストリップを得るための、第1のラミネーションユニット(100)と、
- 前記連続的なストリップを90~280μmの厚さにするための、前記第1のラミネーションユニット(100)の下流に設置された圧延ライン(116)と、
- 前記連続的なストリップの液状内容物を8~15%にする乾燥機(122)と、を含むことを特徴とし、および、
前記混練機(80)の下流かつ前記第1のラミネーションユニット(100)の上流に、前記第1のラミネーションユニット(100)で始動される複数の分量(97)へと前記混合物を細分するように構成される混合物形成ユニット(92)をさらに含むことを特徴とする、プラント。
【請求項15】
前記乾燥機は空気再循環を伴うことを特徴とする、請求項14に記載のプラント。
【請求項16】
前記粉砕ユニットがミルを含むことを特徴とする、請求項14または15に記載のプラント。
【請求項17】
前記粉砕ユニットが低温ラングミル(20)を含むことを特徴とする、請求項16に記載のプラント。
【請求項18】
前記形成ユニット(92)は、前記混合物の均質化を行うようにも構成されることを特徴とする、請求項15から17のいずれか一項に記載のプラント。
【請求項19】
前記形成ユニット(92)は、少なくとも1対の形成ローラー(96)を備えたラフィング機および/またはシリンダー精製機(130)を含むことを特徴とする、請求項15から18のいずれか一項に記載のプラント。
【請求項20】
前記第1のラミネーションユニット(100)は、ロブ付きフィーダー(102)および少なくとも1対の圧延シリンダー(108)を含むことを特徴とする、請求項15から19のいずれか一項に記載のプラント。
【請求項21】
前記第1のラミネーションユニット(100)の下流に層状化ユニット(110)を含むことを特徴とする、請求項15から19のいずれか一項に記載のプラント。
【請求項22】
前記層状化ユニット(110)は、上流コンベヤ・ベルト(112)を含み、前記上流コンベヤ・ベルト(112)は、前記第1のラミネーションユニット(100)によって供給を受け、およびその支持構造に対して連続的な運動が提供され、下にある下流コンベヤ・ベルト(114)に対して往復運動が提供されていることを特徴とする、請求項21に記載のプラント。
【請求項23】
前記圧延ライン(116)は、1つの圧延ステーションと次の圧延ステーションの間生成物ストリップを載置するために、十分な長さのコンベヤ・ベルト(114)の長さだけ互いから分離された、複数の圧延ステーションを含むことを特徴とする、請求項15から22のいずれか一項に記載のプラント。
【請求項24】
前記圧延ライン(116)のシリンダー(118,120)の少なくとも一部が加熱されることを特徴とする、請求項15から23のいずれか一項に記載のプラント。
【請求項25】
熱風乾燥機(122)は、前記圧延ライン(116)から出て来る生成物ストリップを乾燥させる第1の工程が実行される第1のユニット(124)と、第1のユニットと直列に配置され、第2の乾燥工程と、第1のユニット(124)を出た既に部分的に乾燥された生成物ストリップを冷やす後工程とが実行される、第2のユニット(126)と、を含むことを特徴とする、請求項15から24のいずれか一項に記載のプラント。
【請求項26】
前記熱風乾燥機(122)の内部で少なくとも1つのメッシュコンベヤが用いられていることを特徴とする、請求項25に記載のプラント。
【請求項27】
前記第1のユニット(124)の内部には、スチールベルトまたはメッシュベルト・コンベヤが存在し、および、前記第2のユニット(126)の内部には、メッシュベルト・コンベヤ設けられることを特徴とする、請求項25または26に記載のプラント。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、従来型と非従来型の両方の再構成タバコを製造するための方法およびプラントに関し、後者はHNB(ヒートノットバーン(Heat Not Burn))とも呼ばれる。
【背景技術】
【0002】
一般的に、再構成タバコは、タバコの副産物および加工廃棄物(葉脈、葉の小片、塵芥、など)を使用することで得られる。これらを、事実上小さくして粉末状になるまで適切に切断し、水、グリセリン結合剤、および他の液状添加物と混ぜ合わせることで、重量比約70%の液状内容物を有する非常に流動的な混合物(スラリー)が得られ、その後、この混合物はスチールベルト上のベールへ注がれ、およびベールと共に乾燥炉へ移される。ここで、混合物の液分の蒸発が起き、その結果、固形残渣は、ほぼスチールベルトと同じ幅を有する一種の連続タバコストリップを形成する。続いて、乾いた混合物のストリップはスチールベルトから分離され、要求に応じて様々なサイズの片に切断される。その後、これらの片は、薄フィラメントに変形され、薄フィラメントを適切に混合することで、従来のタバコ用包装機に供給される。
【0003】
使用される原材料によって、および、特に、タバコ製品が50μmと120μmの間に含まれる粒子サイズに切断されているか、それとも5~10mmの間に含まれるサイズに刻まれたタバコ葉が使用されるか、によって、再構成タバコは、従来式か、または非従来式のどちらかに区別される。
【0004】
WO 2016/050469、WO 2016/050470、WO 2016/050471、WO 2016/050472は、再構成タバコの製造の公知の技術について記載しており、製造時にはほぼ流体状の混合物をタバコシートの堅さにするために、相当なサイズのプラントが必要であり、および、高いエネルギー消費を伴う。乾燥炉が全長100mに達する場合があることを指摘すれば十分である。
【0005】
副産物の使用に伴う再構成タバコの製造の公知の技術の別の欠点は、出発生成物が均質でなく、およびスチールベルト上のそれらの分配が均一ではないために混合物の層から出発するシートの形成がやや不規則であるという事実にあり、従って、再構成タバコシートは、巻き取ることも、規則正しく切断することもできない。
【発明の概要】
【0006】
本発明の目的は、これらの欠点をなくし、はるかに小さな規模のインプラントを用いて、従来型と非従来型両方の再構成タバコを製造することである。
【0007】
本発明の別の目的は、限られたエネルギー使用量で再構成タバコを製造することである。
【0008】
本発明の別の目的は、この特定の技術分野において使用されなかったとしても市場で既に利用可能である設備を一部利用して再構成タバコ使用を製造することである。
【0009】
本発明の別の目的は、従来から方法の代替となる再構成タバコを製造することである。
【0010】
本発明の別の目的は、市場の様々な需要を満たす特徴を備えた再構成タバコを製造することである。
【0011】
本発明の別の目的は、低温で作動し、それ故にタバコの芳香をすべて保存する再構成タバコを製造することである。
【0012】
後の記載によって明らかになるであろうこれらの、および他すべての目的は、本発明によると、請求項1に記載の再構成タバコの製造方法、および請求項16に記載のプラントによって獲得される。
【0013】
特に、本発明の再構成タバコを製造するための方法は、以下の工程の順序どおりの実行をこと含むことを特徴としている:
- タバコの固体成分が、約20~220μmの、好ましくは約80~180μmの粒度に達するまで粉砕される工程、
- そうして得られた、粉砕された生成物が、約30から50%の、好ましくは約35~40%の液状内容物を伴う混合物が得られるまで、エアロゾルを形成するための、水、少なくとも1つの結合剤、および少なくとも1つの材料と混ぜ合わされる工程、
- 厚さ約1~20mm、好ましくは約1~10mmである連続ストリップを得るために、前記混合物を第1のラミネーションにかける工程、
- 約90~280μmの、好ましくは約140~200μmの実質的に一定の厚さを有するストリップが得られるまで、既に第1の圧延にかけられた前記第1のストリップが一連のさらなる圧延路にかけられる工程;
- 液状内容物を約8~15%にするように、前記ストリップが乾燥される工程。
【図面の簡単な説明】
【0014】
本発明は、純粋に非限定的な例として与えられる、好ましい実施例のいくつかにおいて、添付図面を参照して、さらに以下に明確にされ、ここで:
【0015】
図1】本発明による、再構成タバコの製造のためのプラントの模式的な概略図である。
図2】プラントが従来タイプの再構成タバコの製造のために意図された場合の電源セクションを示す。
図3】プラントが非従来タイプの再構成タバコの製造のために意図された場合の電源セクションを示す。
図4】葉脈を供給する部分を示す。
図5】ミル混合(milling mixing)セクションおよび貯蔵セクションを示す。
図6】精製機置換の模式図である。
図7】異なる実施例における、層状化セクションの平面図である。
図8】熱風乾燥機の模式図である。
図9】異なる実施例におけるその熱風乾燥機の模型である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図面で見られるように、本発明による再構成タバコを製造するためのプラントは、順に配置されたいくつかのセクションを含んでおり、および、このセクションは、投入原料が後のタバコ包装作業に送られるために再構成タバコの連続ストリップに変形されるまで動作することを目的としている。
【0017】
特に、本発明による、再構成タバコを製造するためのプラントは、以下のものを含む:
- タバコの固形成分を約20~220μmの、好ましくは約80~180μmの粒度にするためのタバコの固体成分用の粉砕ユニットであって、有利には、ミル(20)(好ましくは低温ミル)、摩砕機(24)、および/またはハンマーミル(54)を含む粉砕ユニット;
- 測定された量の粉砕された材料と、エアロゾルを形成するための、水、少なくとも1つの結合剤、および少なくとも1つの材料とが供給される、混練機(80)であって、約30~50%の、好ましくは約35~40%の液状内容物をもつ混合物を得るように構成されている、混練機;
- 前記混合物から、厚さ約1~20mmの、好ましくは約1~10mmの連続ストリップを得るための、第1のラミネーション・ユニット(100)、
- 前記連続ストリップを約90~280μmの、好ましくは約140~200μmの厚さにするための、前記第1のラミネーション・ユニット(100)の下流に設置された圧延ライン(116)、
- 前記圧延ライン(116)から薄くのばされて出てくる前記ストリップの液状内容物を、約8~15%にするための、前記圧延ライン(116)の下流に置かれた乾燥機(122)。
【0018】
有利には、プラント(1)は、前記混合物の複数の分量(97)を形成するための混合物形成ユニット(92)をさらに含み;従って、適切に、第1のラミネーション・ユニット(100)は、前記混合物の分量(97)から、厚さが約1~20mmの、好ましくは約1~10mmの連続ストリップを得るように構成される。
【0019】
好ましくは、本発明によるプラントは、
- 後の摩砕処理のために調製される、出発固形生成物(タバコ葉、葉脈、葉の断片、粉末、など)の前処理セクションと、
- 後に適切な処理液との混合が行われるミルセクションと貯蔵セクションであって、ミルセクションが粉砕ユニットを含むことが適切である、ミルセクションと貯蔵セクションと、
- やや濃い濃度の均一な混合物を得るための、固体および液体材料の混練セクションと、
- 混合物を変形するための、および、特に、前記混合物の複数の分量用を連続ストリップに変形するためのセクションと、
- 連続ストリップの厚さを所望の最終厚さに小さくするための連続ストリップ圧延ラインと、
- 層状になったストリップを乾燥させるためのセクションと、を含む。
【0020】
好都合に、インプラントが従来タイプの再構成タバコを製造するように意図される(図2)か、または非従来タイプを製造するように意図される(図3)かによって、出発固体生成物を調製し、および前処理するためのセクションは異なる。加えて、有利に、従来と非従来両方のタイプの再構成タバコの製造に使用されるために、タバコ葉脈の調製と前処理のセクションがさらに設けられる場合がある(図4)。
【0021】
有利には、調製および前処理のセクションは、従来型と非従来型の再構成タバコの製造のためのプラントを供給するように意図される場合において(図2)、前記セクションは、振動コンベヤ(6)のフィーダー(4)上の内容物をひっくり返すための、タバコ生成物を含有するカートンの傾斜装置(2)を含み、これらにより被処理生成物から、あらゆる重量体が分離される。前記重量体は適切な容器(8)中に集められ、一方で、被処理生成物が、空圧搬送ライン(10)を通って、サイクロン(12)、あらゆる金属物体を除去するための金属検出器(16)が設けられたコンベヤ・ベルト(14)、空圧搬送ライン(18)、都合の良い場合は低温型のミル(20)に順に搬送される。
【0022】
有利には、非従来タイプの再構成タバコの調製のために、調製および前処理のセクションが設けられる場合(図3)、それは、タバコ葉の俵を、それらが典型的に含有されるおよそ200kgのカートンから荷ほどきするためのカウンター(22)、および摩砕機(24)へのそれらの移動手段を備えた供給ステーションを含む。
【0023】
適切に、この摩砕機(24)のアウトプットは空圧搬送ライン(26)を介してサイクロン(28)に接続され、ここで、輸送空気は、生成物の残存部分から微細部分を分離するための振動ふるい(30)に移動される固体生成物から分離される。微細部分のアウトプットは、低温ミル(20)と直接接続され、一方、生成物フィードの残存部分のアウトプットは、タバコ葉の俵から前もって取り除かれなかったいかなるひもをもなくすために設けられる従来のひも除去機(32)に接続している。
【0024】
ひも除去機(32)の出口は、摩砕されたタバコ葉からあらゆる重い異物を分離するための分離室(34)に供給し、摩砕されたタバコ葉は、空圧搬送ライン(36)、サイクロン(38)、あらゆる金属物体を除去するための金属検出器(42)が設けられたストリップ・コンベヤ(40)、および、空圧搬送ライン(44)を介して、低温ミル(20)へ移動される。
【0025】
有利に、タバコ葉脈が従来型と非従来型の両方の再構成タバコを製造するために調製および前処理セクションが設けられる場合(図4)、それは、タバコの葉脈を包含するカートンのための傾斜装置(46)と、前記タバコの葉脈からあらゆる重量体を分離するための振動コンベヤ(50)に葉脈を供給するためのフィーダー(48)と、前記タバコの葉脈を粉砕するハンマーミル(54)にそれらを移動するための空圧輸送ライン(52)と、を含む。
【0026】
ハンマーミル(54)は、サイクロンフィルタ(58)を設けられた空圧搬送ライン(56)を介して、1つ以上の貯蔵サイロ(60)に、そのアウトプットを接続している。
【0027】
その貯蔵サイロまたは複数のサイロ(60)のアウトプットは、次に、スクリューコンベヤ(62)の手段によって、計測装置(64)接続されており、それは、刻まれた葉脈を輸送の空圧ライン(66)を介して好ましくは低温ミルであるミル(20)へ送る前に投与するために設けられる。
【0028】
上で説明したように、本発明によるプラントはさらにミル(20)(図5)を含み、それは、約20~220μmの、好ましくは約80~180μmの平均粒子サイズになるように、受け取った様々な生成物の摩砕を実行する。
【0029】
様々なタイプのミルが使用可能ではあるが、生成物を低い処理温度で維持し、従って、タバコが芳香を保持することを可能にする低温ラングミル(cryogenic rungs mill)を使用することがより効果的である。
【0030】
ピン-ディスク・ミル(pinned-disk mill)はそれ自体従来的であり、内部に、1つの固定された回転円板または2つの互いに逆方法に回転する円板を備えた閉じた構造を含み、向かい合って部分的に互いに貫通し合ったラング(rung)を備える。それ自体が従来的な装置であるため、それは、図5において(20)により全体的に示されるが、その内部構造の特徴またはその動作モードにおいては示されない。
【0031】
好ましくは、ラングミル(20)は、低温摩砕、すなわち液体窒素が存在する状態における摩砕の実現を可能にする。
【0032】
言及されるように、再構成タバコを製造するためのプラントでは、低温ピンミルは、本質的に、摩砕される生成物が扱われる種々の方法のために、従来のミルよりやや効果的である。実際、室温における摩砕は劣った品質の生成物を得ることに繋がる場合があり、一方、液体窒素が存在する状態における摩砕は、生成物の物理的性質および化学的および器官感覚受容性の特徴を保存する。
【0033】
低温摩砕処理の中で使用される液体窒素の量は、処理の長所と短所が研究される際に考えるべき基本的部分であり、処理される材料に依存して変わる場合がある。-175°Cの温度において液体窒素は、ミル(20)に供給するスクリューコンベヤ(68)のチャンバの内部の生成物上に注入され、および、生成物が窒素に接するその滞留時間は約2~5秒であり、それはまた、ピンミルに供給するうずまき管の内部における生成物の走行時間でもある。冷却されるタバコとの接触と同時にほとんど瞬間的に放出されて所望の予冷効果(pre-cooling effect)を果たしながらミル供給システム全体を上流に進む窒素蒸気の経路において、ミル(20)から出て来る生成物の温度は、有利に、10°C未満である。予冷システムとミルの中での液体窒素のフローは、熱電対によってコントロールされ、そのことは、極低温で摩砕する処理を全自動的にする。
【0034】
要約すると、低温摩砕の肯定的な要素は次のとおりである:
- より高い生産高、
- 分子構造が壊されることも裂かれることもない、最終生成物のよりよい品質、
- 必要とされるエネルギーの削減、
- 最終生成物のよりよい品質、
- 過熱および酸化による廃棄物のより低い量、
- より均質でより微細な最終生成物、
- 摩砕システムにおいて再処理される材料のより低い量。
【0035】
適切に、ラング低温ミル(20)のアウトプットは流動シーブベッド(fluidized sieve bed)(70)に接続され、それは摩砕された生成物を不可避的に存在するより大きなサイズの粒子から分離する機能を持っており、分離される前記生成物は、ミルそれ自体から出て、および、典型的に約20~220μmの、好ましくは約80~180μmの平均粒子サイズを持っている。
【0036】
従って、適切に、流動ベッド備えたシーブには、生成物をソートし、および、120μm以上の断片があるものを、空圧搬送ライン(72)を介して1つ以上の混合および貯蔵サイロ(74)に送られる20μmと120μmの間に含まれるものから分離した後、ミル(20)のサイクルへ戻す機能がある。
【0037】
有利には、混合および貯蔵サイロ(74)のアウトプットは、空圧輸送ライン(76)およびサイクロンフィルタ(78)を介して供給し、前記サイクロンフィルタ(78)は、塵芥を含む空気を分類し、より具体的には、空気から塵芥を分離する機能を持っており、塵芥はその後サイクルへと回復およびフィード・バックされ、前記空気はその後放出可能である。
【0038】
好都合に、サイクロンフィルタ(78)のアウトプットは、継続的投与システムを介して、好ましくはスクリューで、混練機(80)に供給するが、前記混練機(80)は様々な種類、例えばオーバーターニング(overturning)のある水平型または垂直のうず巻き型であり得る。
【0039】
混練機(80)は、エアロゾルを形成するために、ある量の、刻まれたタバコ、水、少なくとも1つの結合剤、および少なくとも1つの材料を供給され、約30~50%の、好ましくは約35~40%、液状内容物を伴う混合物が得られるように構成される。
【0040】
特に、本記載の中で示された液体または湿度の値は、湿量基準の測定システムによって決定されることを意図する。特に、湿度値は、対応する生成物の全質量中に含まれる水の割合として定義され、および、言いかえれば、それは、水の量と混合物の全質量との間のパーセント比である。適切に、これらの値は、生成物における水分量の測定についての文献の中で提供される従来からの方法を使用して得られ、それらの方法は、例えば、“Analytical and bioanalytical chemistry”(1 July 2014), pages 1-16中の“Tobacco Moisture, Water and Oven Volatiles - A status report of common moisture methods used within the tobacco industryBy Nils Rose ET AL”において示されている。
【0041】
混練機(80)には、好ましくは、エアロゾルの形成のための材料(例えばグリセリン)、および少なくとも1つの結合剤(バインダー)の少なくとも1つのダクトまたは水入口が向けられる。好都合には、調製のための特定のレシピに必要な他の添加物のために、1つ以上の入口ダクトを設けることができる。
【0042】
より好ましくは、当該システムは、エアロゾルを形成するための材料を貯蔵するための1つ以上のタンク(82)および1つ以上のプレミキサー(84)を含み、ここで、混練機(80)へ導入される液体を形成するために、前記エアロゾルを形成するための材料、および好ましくは正しい配合において投与される複数の添加物が入れられる。
【0043】
エアロゾルの形成のための(および、特に可視のエアロゾルの形成のための)好ましい材料の例は、多価アルコール(例えばグリセロール、プロピレングリコール、トリエチレングリコール、およびテトラエチレングリコール)、モノ-、ジの脂肪族エステル、またはポリ-カルボン酸(例えばメチル-ステアリン酸塩、ジメチル-ドデカンジオート (dimethyl -dodecandioate)および、ジメチル-テトラデカンジオエート(dimethyl -tetradecandioate))、またそれらの混合物も同様に、含む。適切に、グリセリン、プロピレングリコール、トリエチレングリコール、およびテトラエチレングリコールは、エアロゾル形成材料を形成するために相互に混合することができる。エアロゾル形成材料はまた、結合剤の一部として供給され得る(例えば結合剤はアルギンプロピレングリコールである場合)。有利には、エアロゾルを形成するための材料の適切な組み合わせも提供され得る。
【0044】
好ましくは、前記少なくとも1つの剤および結合剤は、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、微結晶性セルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース(CMC)、コーンスターチ、ジャガイモでんぷん、グアーガム、イナゴマメ種子粉、ペクチン、およびアルギン酸塩(例えば、アルギン酸アンモニウムおよびアルギン酸ナトリウム)、の少なくとも1つを含む。
【0045】
有利には、プレミキサー(84)のアウトプットは、水のライン(88)および圧縮空気を供給するための供給ライン(90)で接続される他のインプットを有するハイドレーター(86)のインプットに接続される。
【0046】
好ましくは、混練機(80)のアウトプットは、複数の分量(97)を得るために、形成ユニット(92)に混合物を供給するが、前記複数の分量は、好ましくは、ブレッド/ローブ(breads/loaves)に適合し、および互いに分離されている。適切に、形成ユニット(92)は、1対の形成ローラー(96)を含み、前記1対の形成ローラー(96)には、好ましくはシリンダーの軸と平行な溝であって、入って来る混合物を採集し、かつ分量(97)を出力するように構成された、溝がある。有利には、形成ユニット(92)は、ラフィング(roughing)混合を実行するようにも構成され、この目的ために、好ましくは、その内部に塊つぶし(break lump)を設けたホッパー(hopper)(94)を含み、および底部に前記1対の形成ローラー(96)がある。
【0047】
有利には、形成ユニット(92)の出口では、コンベヤ・ベルト(98)が、第1のラミネーションユニット(100)に分量(97)を移すために提供される。
【0048】
好ましくは、第1のラミネーション・ユニット(100)はロブ付きフィーダー(102)を含む。
【0049】
有利には、形成ユニット(92)からロブ付きフィーダー(102)までの移動路に沿ってさらなる金属検出器(104)が供給される場合があり、その機能は、混合物の中になお存在し得る、および、後続の処理装置を破損しうる、あらゆる金属部分を除去することである。これらの金属部分は、ロブ付きフィーダー(102)のインレットへの特別な通路に沿って運ばれ、適切な容器(106)の中に集められる。
【0050】
ロブ付きフィーダー(102)は、一連のフィード用ロブ付きローラーを含み、それらの間で分量(97)(それらは形成ユニット(92)の形成ローラー(96)から来る)が置き換えられた1対の圧延シリンダー(108)の間に押されるように運ばれ、厚さ約1~20mmの、好ましくは約1~10mmの連続ストリップを形成するように構成されている。
【0051】
表わされないバージョンのプラントでは、適切には、圧延ライン(116)は、ロブ付きフィーダー(102)のすぐ下流に提供される場合がある。特に、この場合では、圧延ラインは、ロブ付きフィーダー(102)において設けられる第1のラミネーション・ユニット(100)から出てくる約1~20mmの、好ましくは約1~10mmの厚さを有する連続ストリップのインプットを受け取る。
【0052】
有利には、第1のラミネーション・ユニット(100)の下流かつ圧延ライン(116)の上流に、層状化ユニット(110)が設けられ得る。好ましくは、それは、単層ストリップであって約1~10mmの厚さを有する、第1のラミネーション・ユニット(100)から出て来る連続的な単層ストリップを幾つかの層の上に横たえて結果として厚さが約2~20mmである多層のストリップに変形し、そして圧延ライン(116)に送るように構成される。
【0053】
好ましくは、前記層状化ユニット(110)は、上流コンベヤ・ベルト(112)からなり、好ましくは圧延ライン(116)に属する下方の下流コンベヤ・ベルト(114)の上に生成物ストリップを配置しながら置く機能を有し、結果として生成物ストリップは、前記下流コンベヤ・ベルト(114)の上で、例えば、それ自体の上に数回折りたたまれ、階層化される。好ましくは、上流コンベヤ・ベルト(112)は下流コンベヤ・ベルト(114)の上方に配置され、長手軸に平行に、その支持構造に対する連続的な前進動作と、同時に、支持構造に対する往復運動と、を提供される。
【0054】
適切には、層状化ユニット(110)は、より下方の連続の圧延ライン(116)に供給し、プラントのタイプに応じて、層状化ユニット(110)の上流コンベヤ・ベルト(112)は、圧延ライン(116)に対して平行に、または直角に配置され得る。具体的には、圧延ライン(116)の下流コンベヤ・ベルト(114)が層状化ユニット(110)から出てくる生成物ストリップの幅と実質的に等しい幅を持っている場合、上流コンベヤ・ベルト(112)は、圧延ライン(116)に設けられる下流コンベヤ・ベルト(114)に対して平行に配され(図1)、一方、圧延ライン(116)の下流コンベヤ・ベルト(114)の幅が層状化ユニット(110)から出てくる生成物より広い場合、上流コンベヤ・ベルト(112)は、圧延ライン(116)に設けられる下流コンベヤ・ベルト(114)に対して直角に配置されることが望ましく(図8)、その結果、その動作により、圧延ライン(116)の全体の有用な幅上に生成物ストリップを分配することができる。
【0055】
好都合には、両方の場合で、層状化ユニット(110)の上流コンベヤ・ベルト(112)を支持する構造の往復の動作は、第1のラミネーション・ユニット(100)から出てくる生成物のストリップを下方にある圧延ライン(116)の第1の下流コンベヤ・ベルト(114)上に層状化させ、および、圧延ライン自体の有用な幅と実質的に等しい幅の層状ストリップを形成する。
【0056】
圧延ライン(116)は、各々に1対のシリンダー(118)を含むいくつかのラミネーション・ステーションによって形成され、前記1対のシリンダー(118)は、処理されている生成物ストリップの厚みを徐々に小さくするために、それらの間においてだんだん狭くなる通路の範囲を決める。具体的には、圧延ライン(116)は、無限のストリップを徐々に90~280μmの、好ましくは約140~200μmの厚さにするように構成される。
【0057】
好ましくは、1基のラミネーティング・ステーションと次のラミネーティング・ステーションとの間に、約1.5~2mの長さを有する下流コンベヤ・ベルト(114)が設置され、それは、生成物がラミネーションの次の工程にかけられる前に、生成物を休ませる機能を持っている。
【0058】
有利には、圧延ライン(116)は、その後、1つ以上のキャリブレーション・ステーション(各々1対のキャリブレーション・シリンダー(120)によって形成された)により終結する。
【0059】
有利に、ラミネーティング・シリンダー(118)は、およびまた、可能性としてキャリブレーション・シリンダー(120)も、圧延中の乾燥ステップを既に始動することができるように加熱することができることとする。
【0060】
好都合に、前記圧延されたストリップの液状内容物を約8~15%にするために、圧延ライン(116)の下流に、好ましくは空気再循環を備えた乾燥機(122)が設けられる(図7)。有利には、乾燥機(122)は、2つのユニット(124)、(126)に分割され、互いに対して直列に置かれ得る。より具体的には、上流側ユニット(124)は、第1の乾燥工程を実行するために設けられ、および、その内部には、圧延ライン(16)から出て来る生成物の輸送のために、スチールシートまたはメッシュ・コンベヤ・ベルトでできたキャリヤーが存在し;下流側ユニット(126)は、第2の乾燥工程および続く冷却工程を行なうために提供され、および、内部にメッシュコンベヤベルトが設けられる。
【0061】
さらに、乾燥機(122)は、有利に、入口および出口に、好ましくは赤外線センサーを伴うセンサー類(128)を設けられ、生成物はその全長に沿って管理される。
【0062】
ここで記載される従来の再構成タバコの製造ためのプラントのオペレーション(図2)は、以下のとおりである。
【0063】
好ましくは、タバコ屑の容器は傾斜装置(2)に置かれ、前記傾斜装置(2)は、フィーダー(4)上に生成物を反転させ、前記フィーダー(4)は、前記生成物を振動コンベヤ(6)に移動する。ここで、タバコ副生成物からの重量体の分離が実施され:前記重量体は、容器(8)に集められ、一方、前記タバコ副生物は、空圧搬送ライン(10)を伝って、空気の流束によってサイクロン(12)まで移動され、前記サイクロン(12)は、固体生成物から空気を分離し、および、前記固体生成物が空圧ライン(18)を通って低温ミル(20)へ移動するために、前記固体生成物をコンベヤ(14)に落とす。
【0064】
好ましくは、代わりに非従来の再構成タバコを製造するためには(図3)、タバコ葉を含んでいるカートンは、荷ほどきベンチ(22)上に置かれ、ここで、タバコ葉の個々の俵がカートンから取り外され、摩砕機(24)に送られ、葉自体は5~10mmの実質的に均一なサイズに小さくされる。
【0065】
好都合には、このようにして粉砕された生成物は、その後、空圧搬送ライン(26)に沿ってサイクロン(28)に移動され、前記サイクロン(28)によって空気から分離され、振動ふるい(30)上に落とされる。
【0066】
ここで、低温ミル(20)へ直接送られるより微細な部分が残存部分から分離し、ひも除去機(32)を通った後、分離室(34)に到達する。ここで寸断された葉からのあらゆる重量体の分離が実施され、前記寸断された葉は金属検出器(42)の管理にかけられた後、低温ミル(20)に送られる。
【0067】
好都合に、レシピが要求する場合、同じ低温ミル(20)に、寸断されたタバコ葉脈も移動することができ、前記寸断されたタバコ葉脈は、従来型と非従来型両方の再構成タバコの製造に使用することができる。
【0068】
この場合(図4)、葉脈のコンテナは、傾斜装置(46)上に置かれ、前記傾斜装置(46)は、あらゆる重量体を除去するための振動コンベヤ(50)に葉脈自体を供給する。葉脈は、その後、空圧ライン(52)を通ってハンマーミル(54)に移され、前記ハンマーミル(54)は、前記葉脈を5~8mmの間のサイズに小さくするために、それらを寸断する。
【0069】
ここから、サイクロン(58)において分離された寸断された葉脈は、搬送空気によって、貯蔵サイロ(60)に移動され、異なる品質のタバコ由来の異なるタイプの葉脈が前記貯蔵サイロ(60)から回収され、および、スクリューコンベヤ(62)を通って葉脈投与器(64)に移動される場合があり、前記葉脈投与器(64)は、調製されている特定のレシピによって、それらを投与する場合がある。
【0070】
正確な量において寸断され投与された葉脈は、空圧ライン(66)によって移動され、低温ミル(20)に輸送される。
【0071】
有利には、製造される再構成タバコのタイプ、および粉砕ユニットへ導入されたタバコ固体部分のタイプに依存せずに、前記タバコ固体部分から、およそ20~220μmの、好ましくは約80~180μmの平均粒子サイズをもつ摩砕生成物が得られる。好ましくは、低温ミル(20)によって供給される流動床を備えたシーブから出て来る摩砕生成物は、約20~220μmの、好ましくは約80~180μmの平均粒子サイズを有する。
【0072】
有利には、このようにして摩砕された生成物は、混合および貯蔵サイロ(60)に送られ、前記生成物は、その後、要求によってそこから混練機(80)に移動され得る。
【0073】
適切に、混練機(80)において、摩砕されたタバコ(および好ましくは混合および貯蔵サイロ(60)の固体生成物)に加えて、エアロゾルを形成するために、水、少なくとも1つの結合剤、および少なくとも1つの材料もまた導入される。好ましくは、圧縮空気および他の添加物も加えられる。
【0074】
その後、適切に、全体は、湿量基準で約30~50%の、好ましくは約35~40%のパーセンテージ(つまりやや濃い濃度)の液体(湿度)を有する混合物を形成するために、相互に混合される。
【0075】
好ましくは、このようにして得られた混合物は、形成ユニット(92)に移動され、そこから好ましくはローブのように形成された複数の分量(97)が現れる。
【0076】
従って、適切には、形成ユニット(92)から現れた混合物の分量(97)は、第1のラミネーション・ユニット(100)に送られ、前記第1のラミネーション・ユニット(100)は、厚さ約1~20mmの、好ましくは約1~10mmの連続リボンを出力するように構成される。
【0077】
第1のラミネーション・ユニット(100)から出てくるこの連続ストリップは、圧延ライン(116)へ直接移動されるか、または、層状化ユニット(110)を使って、圧延ライン(116)のインプットストリップ(114)上に層状の形状に堆積されるように、それ自体の上に折りたたまれる。
【0078】
適切に、述べられたように、層状化はコンベヤ・ベルト(112)上に連続ストリップを落とすことにより得られ、前記コンベヤ・ベルト(112)は、その支持構造に対して前進するように作られ、往復運動し、それにより前記下流コンベヤ・ベルト(114)上に生成物ストリップの1つ以上の層を有する。プラント、および、層状化ユニット(110)のすぐ下流の、コンベヤベルト(112)の支持構造の交互の動作の方向に依存して、生成物ストリップは、圧延ライン(116)の長手方向と平行な、または直角の、いくつかの層の上に配置され得る。
【0079】
適切に、圧延ライン(116)のあるステーションから別のステーションへの各経過の間、生成物ストリップは、置き換えられたアウトプット・キャリブレーション・シリンダー(120)に対応して、所望の厚さに到達するまで、厚さの減少を経験し、前記厚みは、約90~280μmの、好ましくは約140~200μmの実質的に一定の値を有する。有利なことに、さらに、圧延ライン(116)からの出口において、ストリップは、置き換えられたシリンダ(118)が加熱され、および圧延プロセス中にすでに水分が除去されている場合には、20%まで、またはさらに15%までに低い液体含有量を有する。
【0080】
圧延ライン(116)から出てきた生成物ストリップは、その後、乾燥機(122)で乾燥され、そこで、前記生成物ストリップの液体含有量は約8~15%になる。
【0081】
好ましくは、乾燥機(122)は空気循環式であり、再構成タバコの製造システムで従来から使用されている乾燥機と比較して、複雑さの点でも、エネルギー消費の点でも、より有利なものである。これは、従来のシステムは、生成物(混合物)を非常に流動的で、ほとんど安定していない状態で扱うためであり、それとは異なって、本発明によるプラントで処理される生成物は、はるかに密度が高く、はるかに安定している。その結果、スラリーを処理するシステムでは、従来の照射型乾燥機や伝導型乾燥機が必要となるが、本発明によるプラントでは、ネットコンベヤを備えた空気循環型乾燥機(122)、または、第1の乾燥工程のためのスチールベルトコンベヤと第2の乾燥工程および冷却工程のためのメッシュストリップコンベヤの複合システムを有利に使用することができる。このように、同じ性能でありながら、縮小されたサイズ(従来の乾燥機が100m以上であるのに対し、約45m)、および、除去する水の量が少ないことによるエネルギー消費量の低減を達成する(従来の乾燥機では5000kg/時以上の蒸気を使用していたのに対し、約1000kg/時の蒸気を使用)。
【0082】
好ましくは、乾燥機(122)の出口では、生成物はリールに巻かれるか、タバコの包装に使用するために所定のサイズのストランドに寸断される準備ができている。
【0083】
好都合には、プラントが非従来型の再構成タバコの製造のために提供される場合、すでに記載された異なる調製および処理セクションを使用することに加え、形成ユニット(92)の代わりとして、または付加的に、およびこの上流に、混合物の固体成分を20μm以下の粒径にする役割のシリンダー精製機(130)に対して、精製機を使用する。
【0084】
精製機(図6)は、密閉された容器内に、対応する粉砕ギャップを区切るように、狭い間隔で順に配置された複数のシリンダー(132)を含む。下部シリンダー(132)は、他のすべてのシリンダー(132)の軸を含む平面の外側にある軸に取り付けられており、および、混合物のフィーダーとして機能し、前記混合物は、容器の底から採取され、下部シリンダーとすぐ上のシリンダーの間を通過して、他のすべてのシリンダーの間に続くように上向きに再上昇される。混合物が通過するシリンダー(132)の様々な対は、上側のシリンダーが下側のシリンダーよりも大きい速度で回転するという意味で、異なる速度で回転し、このことにより、シリンダー(132)の各対の間を通過する間に、混合物を伸張にかけ、および、それによって混合物自体の粒子径を小さくするために、協働する。精製プロセスの成功のための基本パラメータの1つは、異なるシリンダー(132)の正確に異なる速度であり、ミルするギャップを通り抜けた混合物の全体の集団の通過は、そこに依存する。シリンダー間の圧力は水力で制御される。
【0085】
すべてのシリンダー(132)は、シリンダー内を循環する冷水によって冷却され、および、そのことによって、シリンダー自体の動きと生成物との擦れ合いによる摩擦との両方のために混合することから発生する熱を相殺する。このように、生成物の温度は25°Cまで下げられる。
【0086】
ここで記載されたシリンダー精製機(130)によって、前記シリンダー(132)が混合物に及ぼす摩擦の作用は、タバコに含まれるセルロース繊維、および特にその葉脈の、相当の結合作用を発現させ、および、このことにより、生成物の芳香成分を発現させることと、必要な結合効果を得るために他の繊維を混合する必要性を排除することとの二重の利点を生じる。
【0087】
この種々の実施例におけるプラントのオペレーションは、調製および前処理ステーションから来た寸断された葉と刻まれた葉脈が、達成されるべきレシピに応じて比例的に計量された量でラング低温ミル(20)に供給され、ここから約20~220μmの、好ましくは約80~180μmの粒度にされることを要求する。
【0088】
生成物は、その後、既に記載されたように、混練機(80)中に移動され、その中で、生成物の混合物が形成される。
【0089】
このようにして得られた混合物は、次に、シリンダー精製機(130)に供給され、前記シリンダー精製機(130)は、混合物の固体成分を20μm以下の粒子径にするという役割を有する。このように、シリンダー精製機(130)のシリンダー(132)によって混合物上に及ぼされた摩擦の作用は、タバコ中に、および特にその葉脈中に含まれるセルロースファイバーの相当な結合作用を発現させ、および、このことは、一方では生成物の芳香成分を発現させることご、他方では、必要な結合効果を得るために混合物中に他の繊維を導入する必要性を排除することの、二重の利点を生じる。
【0090】
図1は、概略的に混練機(80)と形成ユニット(92)の間のシリンダー精製機(130)の配置を示すが、しかし、本発明は、さらにシリンダー精製機(130)が形成ユニット(92)の代わりになりえると規定し、および、この場合、シリンダー精製機(130)から出てくる混合物は、既に記載された方法による処理サイクルの継続ために、第1のラミネーション・ユニット(100)に直接移動される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9