(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-28
(45)【発行日】2024-07-08
(54)【発明の名称】広角レンズ
(51)【国際特許分類】
G02B 13/04 20060101AFI20240701BHJP
G02B 13/18 20060101ALI20240701BHJP
【FI】
G02B13/04
G02B13/18
(21)【出願番号】P 2021527704
(86)(22)【出願日】2020-06-24
(86)【国際出願番号】 JP2020024900
(87)【国際公開番号】W WO2020262488
(87)【国際公開日】2020-12-30
【審査請求日】2023-05-18
(31)【優先権主張番号】P 2019116153
(32)【優先日】2019-06-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000002233
【氏名又は名称】ニデックインスツルメンツ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100142619
【氏名又は名称】河合 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100153316
【氏名又は名称】河口 伸子
(74)【代理人】
【識別番号】100196140
【氏名又は名称】岩垂 裕司
(72)【発明者】
【氏名】神崎 陽介
【審査官】岡田 弘
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-279632(JP,A)
【文献】特開2007-071979(JP,A)
【文献】特開2015-190999(JP,A)
【文献】特開2013-073156(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 9/00-17/08
G02B 21/02-21/04
G02B 25/00-25/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体側から像側に向けて、
順に、第1レンズ、第2レンズ、第3レンズ、絞り、第4レンズ、第5レンズ、第6レンズから構成され、
前記第1レンズは、像側のレンズ面が凹曲面である負メニスカスレンズであり、
前記第2レンズは、像側のレンズ面が凹曲面である負レンズであり、
前記第3レンズは、物体側のレンズ面および像側のレンズ面のいずれもが凸曲面である両凸レンズであり、
前記第4レンズは、物体側のレンズ面および像側のレンズ面のいずれもが凸曲面である両凸レンズであり、
前記第5レンズは、像側のレンズ面が凹曲面である負レンズであり、
前記第6レンズは、物体側のレンズ面および像側のレンズ面が凸曲面である両凸レンズであり、
前記第5レンズおよび前記第6レンズは、前記第5レンズの像側のレンズ面と前記第6レンズの物体側のレンズ面とが接合された接合レンズであり、
前記第1レンズの光軸方向における中心厚をT1(mm)、レンズ系全体の焦点距離をf0(mm)としたとき、以下の条件式
1.500≦T1/f0≦1.850
を満たすことを特徴とする広角レンズ。
【請求項2】
前記第3レンズの物体側のレンズ面のサグ量をSag31(mm)とし、前記第3レンズの物体側のレンズ面の直径をD31(mm)としたとき、サグ量Sag31および直径D31は、以下の条件式
0<|Sag31/(D31/2)|<0.060
を満たすことを特徴とする請求項
1に記載の広角レンズ。
【請求項3】
レンズ系全体の焦点距離をf0(mm)とし、前記第1レンズの焦点距離をf1(mm)としたときに、以下の条件式
-6.000<f1/f0<-4.500
を満たすことを特徴とする請求項1
または2に記載の広角レンズ。
【請求項4】
前記第1レンズの焦点距離をf1(mm)とし、前記第2レンズの焦点距離をf2(m
m)としたときに、以下の条件式
2.000<f1/f2<2.400
を満たすことを特徴とする請求項
1から3までの何れか一項に記載の広角レンズ。
【請求項5】
レンズ系全体の焦点距離をf0(mm)とし、前記第3レンズの焦点距離をf3(mm)としたときに、以下の条件式
3.500<f3/f0<5.000
を満たすことを特徴とする請求項
1から4までの何れか一項に記載の広角レンズ。
【請求項6】
レンズ系全体の焦点距離をf0(mm)とし、前記第2レンズの焦点距離をf2(mm)としたときに、以下の条件式
-2.800<f2/f0<-2.100
を満たすことを特徴とする請求項
1から5までの何れか一項に記載の広角レンズ。
【請求項7】
レンズ系全体の焦点距離をf0(mm)とし、前記第4レンズの焦点距離をf4(mm)としたときに、以下の条件式
2.800<f4/f0<4.000
を満たすことを特徴とする請求項
1から6までの何れか一項に記載の広角レンズ。
【請求項8】
レンズ系全体の焦点距離をf0(mm)とし、前記第4レンズ、前記第5レンズおよび前記第6レンズの合成焦点距離をf456(mm)としたときに、以下の条件式
2.000<f456/f0<3.000
を満たすことを特徴とする請求項
1から7までの何れか一項に記載の広角レンズ。
【請求項9】
レンズ系全体の焦点距離をf0(mm)とし、前記第5レンズおよび前記第6レンズの合成焦点距離をf56(mm)としたときに、以下の条件式
5.000<f56/f0<7.000
を満たすことを特徴とする請求項
1から8までの何れか一項に記載の広角レンズ。
【請求項10】
レンズ系全体の焦点距離をf0(mm)とし、前記第4レンズの像側のレンズ面の光軸上における曲率半径をR42としたときに、以下の条件式
-5.000<R42/f0<-2.800
を満たすことを特徴とする請求項
1から9までの何れか一項に記載の広角レンズ。
【請求項11】
レンズ系全体の物像間距離をd0とし、レンズ系全体の焦点距離をf0としたとき、以下の条件式
10.000<d0/f0<18.000
を満たすことを特徴とする請求項
1から10までの何れか一項に記載の広角レンズ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各種撮像系に用いられる広角レンズに関するものである。
【背景技術】
【0002】
広角レンズにおいて、高解像度を得るために5群6枚のレンズ構成が提案されている(特許文献1参照)。特許文献1に記載の広角レンズでは、物体側から像側に向けて、前群、絞り、および後群が順に配置され、前群では、最も物体側から像側に向けて、少なくとも、第1レンズおよび第2レンズが順に配置されている。第1レンズは、像側のレンズ面が凹曲面である負メニスカスレンズであり、第2レンズは、像側のレンズ面が凹曲面である負メニスカスレンズである。特許文献1等に記載の広角レンズは、自動車のセンサ装置に用いられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1等に記載の広角レンズは、第1レンズが外部に露出しているため、自動車の走行中の飛び石など外部からの衝撃が第1レンズに加わる。この結果、第1レンズが破損してしまう可能性がある。
【0005】
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、衝撃に対する強度を上げるために第1レンズの厚みを厚くしても、好適な負のパワーを得ることができる広角レンズを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明に係る広角レンズは、物体側から像側に向けて、前群、絞り、後群が順に配置され、前記前群において最も物体側に配置された第1レンズは、像側のレンズ面が凹曲面である負メニスカスレンズであり、前記第1レンズの光軸方向における中心厚をT1(mm)、レンズ系全体の焦点距離をf0(mm)としたとき、以下の条件式
1.500≦T1/f0≦1.850
を満たすことを特徴とする。
【0007】
本発明では、第1レンズの光軸方向における中心厚をT1とレンズ系全体の焦点距離をf0との比(T1/f0)が下限(1.500)を超えるため、第1レンズの厚みが厚くなる。したがって、第1レンズが衝撃で破損することを抑制することができる。また、比(T1/f0)が上限(1.500)を設けたため、第1レンズが厚くなりすぎることを抑制することができる。したがって、第1レンズが厚くなりすぎて好適な負のパワーが得られなくなることを防ぐことができる。
【0008】
本発明において、前記前群では、最も物体側から像側に向けて、前記第1レンズ、第2レンズおよび第3レンズが順に配置され、前記後群では、最も物体側から像側に向けて、第4レンズ、第5レンズおよび第6レンズが順に配置され、前記第2レンズは、像側のレンズ面が凹曲面である負レンズであり、前記第3レンズは、物体側のレンズ面および像側のレンズ面のいずれもが凸曲面である両凸レンズであり、前記第4レンズは、物体側のレンズ面および像側のレンズ面のいずれもが凸曲面である両凸レンズであり、前記第5レンズは、像側のレンズ面が凹曲面である負レンズであり、前記第6レンズは、物体側のレンズ面および像側のレンズ面が凸曲面である両凸レンズであり、前記第5レンズおよび前記第6レンズは、前記第5レンズの像側のレンズ面と前記第6レンズの物体側のレンズ面とが接合された接合レンズであることが望ましい。このようにすれば、第3レンズの物体側のレンズ面が凸曲面とすることで、撮像エリアを確保することができる。また、絞りの後方に正のパワーを有する第4レンズを配置したため、広角であっても、各種収差の補正が可能である。また、絞りの後方に正のパワーを有する第4レンズを配置したため、結像面への入射角を小さく抑えることができる。このため、高画素な撮像素子に対応することができる。さらに、第5群は、両凹の第5レンズと両凸の第6レンズとの接合レンズであるため、倍率色収差の補正に有利である。このため、広角化に伴う倍率色収差の発生を抑制することができる。
【0009】
本発明において、前記第3レンズの物体側のレンズ面のサグ量をSag31(mm)とし、前記第3レンズの物体側のレンズ面の直径をD31(mm)としたとき、サグ量Sag31および直径D31は、以下の条件式
0<|Sag31/(D31/2)|<0.060
を満たすことが望ましい。かかる態様では、第3レンズの物体側のレンズ面のサグ量Sag31と第3レンズの物体側のレンズ面の半径(D31/2)との比(Sag31/(D31/2))の絶対値が下限(0)を超えるため、第3レンズの物体側のレンズ面が平面にならない。したがって、各種収差を適正に補正することができる。また、比(Sag31/(D31/2))の絶対値に上限(0.060)を設けたため、第2レンズと第3レンズとの間で、サグ量が大きな凹面とサグ量が大きな凸面とが対向することを回避することができる。したがって、第2レンズの像側のレンズ面と第3レンズの物体側のレンズ面との間での多重反射を抑制することができる。このため、第2レンズの像側のレンズ面と第3レンズの物体側のレンズ面との間での多重反射に起因するリング状のゴーストの発生を抑制することができる。
【0010】
本発明において、レンズ系全体の焦点距離をf0(mm)とし、前記第1レンズの焦点距離をf1(mm)としたときに、以下の条件式
-6.000<f1/f0<-4.500
を満たすことが望ましい。かかる態様では、レンズ系全体の焦点距離f0と第1レンズの焦点距離f1との比(f1/f0)が下限(-6.000)を超えるため、広角レンズを広角化するとともに、小型化することができる。また、レンズ系全体の焦点距離f0と第1レンズの焦点距離f1との比(f1/f0)に上限(-4.500)を設けたため、第1レンズの屈折力が適正なものとなり、各種収差を適正に補正することができる。
【0011】
本発明において、前記第1レンズの焦点距離をf1(mm)とし、前記第2レンズの焦点距離をf2(mm)としたときに、以下の条件式
2.000<f1/f2<2.400
を満たすことが望ましい。かかる態様では、第1レンズの焦点距離f1と第2レンズの焦点距離f2との比(f1/f2)が下限(2.000)を超えるため、広角レンズを広角化することができる。また、第1レンズの焦点距離f1と第2レンズの焦点距離f2との比(f1/f2)に上限(2.400)を設けたため、歪曲収差を適正に補正することができる。
【0012】
本発明において、レンズ系全体の焦点距離をf0(mm)とし、前記第3レンズの焦点距離をf3(mm)としたときに、以下の条件式
3.500<f3/f0<5.000
を満たすことが望ましい。かかる態様では、レンズ系全体の焦点距離f0と第3レンズの焦点距離f3の比(f3/f0)が下限(3.500)を超えるため、第3レンズのパワーが強くなりすぎることを回避することができる。したがって、各種収差を適正に補正することができる。また、レンズ系全体の焦点距離f0と第3レンズの焦点距離f3の比(f3/f0)に上限(5.000)を設けたため、レンズ径やレンズ系全体の物体間距離を小さくすることができる。したがって、広角レンズを小型化することができる。
【0013】
本発明において、レンズ系全体の焦点距離をf0(mm)とし、前記第2レンズの焦点距離をf2(mm)としたときに、以下の条件式
-2.800<f2/f0<-2.100
を満たすことが望ましい。かかる態様では、レンズ系全体の焦点距離f0と第2レンズの焦点距離f2の比(f2/f0)が下限(-2.800)を超えるため、レンズ径やレンズ系全体の物体間距離を小さくすることができる。したがって、広角レンズを小型化することができる。また、レンズ系全体の焦点距離f0と第2レンズの焦点距離f2の比(f2/f0)に上限(-2.100)を設けたため、第2レンズのパワーが強くなりすぎることを回避することができる。したがって、撮像エリアを確保することができるとともに、各種収差を適正に補正することができる。
【0014】
本発明において、レンズ系全体の焦点距離をf0(mm)とし、前記第4レンズの焦点距離をf4(mm)としたときに、以下の条件式
2.800<f4/f0<4.000
を満たすことが望ましい。かかる態様では、レンズ系全体の焦点距離f0と第4レンズの焦点距離f4との比(f4/f0)が下限(2.800)を超えるため、第4レンズのパワーが強くなりすぎることを回避することができる。したがって、各種収差を適正に補正することができる。また、レンズ系全体の焦点距離f0と第4レンズの焦点距離f4との比(f4/f0)に上限(4.000)を設けたため、レンズ径やレンズ系全体の物体間距離を小さくすることができる。したがって、広角レンズを小型化することができる。
【0015】
本発明において、レンズ系全体の焦点距離をf0(mm)とし、前記第4レンズ、前記第5レンズおよび前記第6レンズの合成焦点距離をf456(mm)としたときに、以下の条件式
2.000<f456/f0<3.000
を満たすことが望ましい。かかる態様では、レンズ系全体の焦点距離f0と、第4レンズ、第5レンズおよび第6レンズの合成焦点距離f456との比(f456/f0)が下限(2.000)を超えるため、後群のパワーが強くなりすぎることを回避することができる。したがって、各種収差を適正に補正することができる。このため、高い光学特性を実現することができる。また、レンズ系全体の焦点距離f0と、第4レンズ、第5レンズおよび第6レンズの合成焦点距離f456との比(f456/f0)に上限(3.000)を設けたため、後群のパワーが弱くなりすぎることを回避することができる。このため、広角レンズを小型化することができる。
【0016】
本発明において、レンズ系全体の焦点距離をf0(mm)とし、前記第5レンズおよび前記第6レンズの合成焦点距離をf56(mm)としたときに、以下の条件式
5.000<f56/f0<7.000
を満たすことが望ましい。かかる態様では、レンズ系全体の焦点距離f0と第5レンズおよび前記第6レンズの合成焦点距離f56との比(f56/f0)が、条件の範囲内となることで、色収差を適正に補正することができる。
【0017】
本発明において、レンズ系全体の焦点距離をf0(mm)とし、前記第4レンズの像側のレンズ面の光軸上における曲率半径をR42としたときに、以下の条件式
-5.000<R42/f0<-2.800
を満たすことが望ましい。かかる態様では、レンズ系全体の焦点距離f0と第4レンズの像側のレンズ面の光軸上における曲率半径R42との比(R42/f0)が下限(-5.000)を超えるため、各種収差を適正に補正することができる。また、レンズ系全体の焦点距離f0と第4レンズの像側のレンズ面の光軸上における曲率半径R42との比(R42/f0)に上限(-2.800)を設けたため、第4レンズの像側のレンズ面の光軸上における曲率半径が小さくなりすぎることを抑制することができる。このため、第4レンズの像側のレンズ面を成形することが可能となる。
【0018】
本発明において、レンズ系全体の物像間距離をd0とし、レンズ系全体の焦点距離をf0としたとき、以下の条件式
10.000<d0/f0<18.000
を満たすことが望ましい。かかる態様では、レンズ系全体の物像間距離d0とレンズ系全体の焦点距離f0の比(d0/f0)が下限(10.000)を超えるため、球面収差や歪曲収差を適正に補正することができる。また、レンズ系全体の物像間距離d0とレンズ系全体の焦点距離f0の比(d0/f0)に上限(18.000)を設けたため、レンズ径が大きくなりすぎることを抑制することができるとともに、レンズ系全体の全長が長くなることを回避することができる。したがって、広角レンズを小型化することができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明では、第1レンズの光軸方向における中心厚をT1とレンズ系全体の焦点距離をf0との比(T1/f0)が下限(1.500)を超えるため、第1レンズの厚みが厚くなる。したがって、第1レンズが衝撃で破損することを抑制することができる。また、比(T1/f0)が上限(1.500)を設けたため、第1レンズが厚くなりすぎることを抑制することができる。したがって、第1レンズが厚くなりすぎて好適な負のパワーが得られなくなることを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明の実施形態1に係る広角レンズの説明図である。
【
図2】
図1に示す広角レンズの球面収差を示す説明図である。
【
図3】
図1に示す広角レンズの倍率色収差を示す説明図である。
【
図4】
図1に示す広角レンズの非点収差およびディストーションを示す説明図である。
【
図5】
図1に示す広角レンズの横収差を示す説明図である。
【
図6】本発明の実施形態2に係る広角レンズの説明図である。
【
図7】
図6に示す広角レンズの球面収差を示す説明図である。
【
図8】
図6に示す広角レンズの倍率色収差を示す説明図である。
【
図9】
図6に示す広角レンズの非点収差およびディストーションを示す説明図である。
【
図10】
図6に示す広角レンズの横収差を示す説明図である。
【
図11】本発明の実施形態3に係る広角レンズの説明図である。
【
図12】
図11に示す広角レンズの球面収差を示す説明図である。
【
図13】
図11に示す広角レンズの倍率色収差を示す説明図である。
【
図14】
図11に示す広角レンズの非点収差およびディストーションを示す説明図である。
【
図15】
図11に示す広角レンズの横収差を示す説明図である。
【
図16】本発明の実施形態4に係る広角レンズの説明図である。
【
図17】
図16に示す広角レンズの球面収差を示す説明図である。
【
図18】
図16に示す広角レンズの倍率色収差を示す説明図である。
【
図19】
図16に示す広角レンズの非点収差およびディストーションを示す説明図である。
【
図20】
図16に示す広角レンズの横収差を示す説明図である。
【
図21】本発明の実施形態5に係る広角レンズの説明図である。
【
図22】
図21に示す広角レンズの球面収差を示す説明図である。
【
図23】
図21に示す広角レンズの倍率色収差を示す説明図である。
【
図24】
図21に示す広角レンズの非点収差およびディストーションを示す説明図である。
【
図25】
図21に示す広角レンズの横収差を示す説明図である。
【
図26】本発明の実施形態6に係る広角レンズの説明図である。
【
図27】
図26に示す広角レンズの球面収差を示す説明図である。
【
図28】
図26に示す広角レンズの倍率色収差を示す説明図である。
【
図29】
図26に示す広角レンズの非点収差およびディストーションを示す説明図である。
【
図30】
図26に示す広角レンズの横収差を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明を適用した広角レンズ100として、実施形態1、2、3、4、5、6を説明する。本願発明において、「レンズ面の直径(Diameter)」とは、レンズ面における光学有効径のことである。有効径とは、結像に寄与する全光線とレンズ面との交わる点を考えたとき、径方向における最も外側の点(最も光軸から離れた点)からなる円の直径のことである。「サグ量(Sag)」とは、光軸と直交する仮想平面を仮想基準面としたとき、レンズ面の有効径の最外周における仮想基準面の光軸L上の点から、レンズ面の光軸L上の点までの距離である。また、サグ量が正の値である場合、仮想基準面における光軸Lの点がレンズ面の光軸L上の点よりも物体側に位置し、サグ量が負の値である場合、仮想基準面における光軸Lの点がレンズ面の光軸L上の点よりも像側に位置する。
【0022】
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る広角レンズ100の説明図である。なお、
図1に面番号を表すにあたって、非球面には「*」を付してある。
図1に示すように、本形態の広角レンズ100は、物体側Laから像側Lbに向けて順に配置された前群110、絞り80、後群120、および赤外線カットフィルタ81を有している。前群110は、最も物体側Laから像側Lbに向けて配置された第1レンズ10、第2レンズ20、および第3レンズ30からなる。後群120は、物体側Laから像側Lbに向けて配置された第4レンズ40、第5レンズ50、および第6レンズ60からなる。第6レンズに対しては像側Lbには、平板状の赤外線カットフィルタ81、透光性のカバー82、および撮像素子85が順に配置されている。
【0023】
第1レンズ10は、像側Lbのレンズ面102(第2面2)が凹曲面である負メニスカスレンズ(負のパワーを有するメニスカスレンズ)であり、物体側Laのレンズ面11(第1面1)が凸曲面である。第2レンズは、像側Lbのレンズ面22(第4面4)が凹曲面である負レンズ(負のパワーを有するレンズ)であり、物体側Laのレンズ面21(第3面3)は、凸曲面である。第3レンズ30は、物体側Laのレンズ面31(第5面5)および像側Lbのレンズ面32(第6面6)のいずれもが凸曲面である両凸レンズであり、正レンズ(正のパワーを有するレンズ)である。第4レンズ40は、物体側Laのレンズ面41(第7面7)および像側Lbのレンズ面42(第8面8)のいずれもが凸曲面である両凸レンズであり、正レンズ(正のパワーを有するレンズ)である。第5レンズは、像側Lbのレンズ面52(第11面11)が凹曲面である負レンズ(負のパワーを有するレンズ)であり、第5レンズ50の物体側Laのレンズ面51(第10面10)は、凹曲面である。第6レンズ60は、物体側Laのレンズ面61および像側Lbのレンズ面62(第12面12)が凸曲面である両凸レンズであり、正レンズ(正のパワーを有するレンズ)である。第5レンズ50と第6レンズ60は、第5レンズ50の像側Lbのレンズ面52と第6レンズ60の物体側Laのレンズ面61が接着剤(図示せず)によって接合された接合レンズ70を構成しており、第5レンズ50の像側Lbのレンズ面52および第6レンズ60の物体側Laのレンズ面61が第11面11を構成している。かかる構成によれば、絞り80に対して像側Lbで、第5レンズ50と第6レンズ60とが接合レンズ70を構成しているため、色収差を適切に補正することができる。接着剤は、硬化後も弾性を有する材質であることが望ましい。
【0024】
絞り80は、第7面7を構成している。赤外線カットフィルタ81の物体側Laの面811は第13面13を構成し、像側Lbの面812は第14面14を構成している。カバー82の物体側Laの面821は第15面15を構成し、像側Lbの面822は第16面16を構成している。撮像素子85の撮像面は第17面17を構成している。
【0025】
第2レンズ20、第3レンズ30、第5レンズ50、および第6レンズ60は、アクリル樹脂系、ポリカーボネート系、ポリオレフィン系等からなるプラスチックレンズである。したがって、低コスト化を図ることができる。この場合でも、第1レンズ10および第4レンズ40は、ガラスレンズである。絞り80に隣り合う第4レンズ40がガラスレンズであり、温度変化に伴う屈折率変化が小さい。したがって、広角レンズ100の温度特性を向上することができる。このため、広い温度範囲にわたって、さらなる高解像度化を実現することができる。また。最も物体側Laに配置される第1レンズ10がガラスレンズであるため、第1レンズ10に傷等がつきにくい。本形態において、第2レンズ20のレンズ面21、22、第3レンズ30のレンズ面31、32、第5レンズ50のレンズ面51、52、および第6レンズ60のレンズ面61、62は、非球面である。第1レンズ10のレンズ面11、12、および第4レンズ40のレンズ面41、42は球面である。
【0026】
(レンズ構成)
本形態の広角レンズ100の各レンズの構成等は、表1に示す通りであり、表1には、広角レンズ100の特性として以下の特性を示してある。なお、表1および後述する表2~7に示す値は、四捨五入による端数処理を行ってある。
レンズ系全体の焦点距離f0(Effective Focal Length)
レンズ系全体の物像間距離d0(Total Track)
レンズ系全体のF値(Image Space)
半画角(Half Field Angle)
また、表1には、各面の以下の項目が示されている。曲率半径、厚さ、焦点距離の単位はmmである。ここで、レンズ面が物体側に向けて突出した凸面あるいは物体側に向けて凹んだ凹面である場合には、曲率半径を正の値とし、レンズ面が像側に向けて突出した凸面あるいは像側に向けて凹んだ凹面である場合、曲率半径を負の値としてある。
曲率半径(Radius)
厚さ(Thickness)
屈折率Nd
アッベ数νd
焦点距離f
【0027】
また、表1には、非球面の形状を下式(数1)で表した際の非球面係数A4、A6、A8、A10・・が示されている。下式においては、サグ量(光軸方向の軸)をz、光軸と垂直方向の高さ(光線高さ)をr、円錐係数をk、曲率半径の逆数をcとしてある。
【0028】
【0029】
【0030】
表1に示すように、本形態の広角レンズ100においては、レンズ系全体の焦点距離f0は0.912mmであり、第1レンズ10の物体側Laのレンズ面11から撮像素子85までの距離であるレンズ系全体の物像間距離d0は12.463mmであり、レンズ系全体のF値は2.03であり、半画角は110degである。
【0031】
(広角レンズ100の収差特性)
図2は、
図1に示す広角レンズ100の球面収差を示す説明図である。
図3は、
図1に示す広角レンズ100の倍率色収差を示す説明図であり、最大画角(110.000deg/半角)における倍率色収差を示してある。
図4は、
図1に示す広角レンズ100の非点収差およびディストーションを示す説明図である。
図5は、
図1に示す広角レンズ100の横収差を示す説明図であり、
図5(a)、(b)、(c)、(d)は、光軸に対して成す角度が0°、30°、60°、95°でのタンジェンシャル方向(Y方向)およびサジタル方向(X方向)での横収差を示してある。
【0032】
なお、
図2~
図5には、波長が486nm、588nm、656nmにおける各収差にB、GおよびRを付して示す。また、
図4に示す非点収差に関しては、サジタル方向の特性にSを付し、タンジェンシャル方向の特性にTを付してある。また、
図4に示すディストーションとは、撮像中央部と周辺部における像の変化比率を示し、ディストーションをあらわす数値の絶対値が小さいほど、高精度なレンズといえる。
【0033】
図2~
図5に示すように、本形態の広角レンズ100においては、球面収差、倍率色収差、非点収差(ディストーション)および横収差が適正なレベルまで補正されている。
【0034】
(衝撃対策等に関する構成)
表2には、以下に説明する条件式に対応する各数値を示してあり、
図2には、後述する実施例2~6の数値も示してある。なお、表2には、以下に説明する条件式に対応する各数値を示してあり、
図2には、後述する実施例2~4の数値も示してある。なお、表2に示す比は、表1、3、4、5、6、7に示す各値を四捨五入する前の値を用いて算出した後、四捨五入による端数処理を行った値を示してある。
【0035】
【0036】
表1、表2に示すように、第1レンズ10の光軸方向における中心厚をT1(mm)、レンズ系全体の焦点距離をf0(mm)としたとき、以下の条件式(1)
1.500≦T1/f0≦2.000 ・・・条件式(1)
を満たしている。
本条件において、より好ましくは
1.600≦T1/f0≦1.850 ・・・条件式(1a)
を満たしている。より具体的には、第1レンズ10の光軸方向における中心厚T1は1.691mmであり、レンズ系全体の焦点距離f0は0.912mmである。したがって、比(T1/f0)は、1.776であり、条件式(1)を満たしている。
【0037】
比(T1/f0)が下限(1.500)を超えるため、第1レンズの厚みが厚くなる。したがって、第1レンズ10が衝撃で破損することを抑制することができる。また、比(T1/f0)が上限(1.500)を設けたため、第1レンズ10が厚くなりすぎることを抑制することができる。したがって、第1レンズ10が厚くなりすぎて好適な負のパワーが得られなくなることを防ぐことができる。
【0038】
第3レンズ30の物体側Laのレンズ面31のサグ量をSag31(mm)とし、第3レンズ30の物体側Laのレンズ面31の直径をD31(mm)としたとき、サグ量Sag31および直径D31は、以下の条件式(2)
0<|Sag31/(D31/2)|<0.060 ・・・条件式(2)
を満たしている。より具体的には、Sag31は0.037mmであり、D31は2.929mmである。したがって、比(Sag31/(D31/2))の絶対値は、0.025であり、条件式(2)を満たしている。
【0039】
比(Sag31/(D31/2))の絶対値が下限(0)を超えるため、第3レンズ30の物体側Laのレンズ面31が平面にならない。したがって、各種収差を適正に補正することができる。また、比(Sag31/(D31/2))の絶対値に上限(0.060)を設けたため、第2レンズと第3レンズとの間で、サグ量が大きな凹面とサグ量が大きな凸面とが対向することを回避することができる。したがって、第2レンズの像側のレンズ面と第3レンズの物体側のレンズ面との間で多重反射を抑制することができる。このため、第2レンズ20の像側Lbのレンズ面22と第3レンズ30の物体側Laのレンズ面31との間での多重反射に起因するリング状のゴーストの発生を抑制することができる。
【0040】
レンズ系全体の焦点距離をf0(mm)とし、第1レンズ10の焦点距離をf1(mm)としたときに、以下の条件式(3)
-6.000<f1/f0<-4.500 ・・・条件式(3)
を満たしている。より具体的には、レンズ系全体の焦点距離f0は0.912mmであり、第1レンズ10の焦点距離f1は-4.690mmである。したがって、比(f1/f0)は、-5.144であり、条件式(3)を満たしている。
【0041】
比(f1/f0)が下限(-6.000)を超えるため、広角レンズ100を広角化するとともに、小型化することができる。また、比(f1/f0)に上限(-4.500)を設けたため、第1レンズ10の屈折力が適正なものとなり、各種収差を適正に補正することができる。
【0042】
第1レンズ10の焦点距離をf1(mm)とし、第2レンズ20の焦点距離をf2(mm)としたときに、以下の条件式(4)
2.000<f1/f2<2.400 ・・・条件式(4)
を満たしている。より具体的には、第1レンズ10の焦点距離f1は-4.690mmであり、第2レンズ20の焦点距離f2は-2.254mmである。したがって、比(f1/f2)は、2.081であり、条件式(4)を満たしている。
【0043】
比(f1/f2)が下限(2.000)を超えるため、広角レンズ100を広角化することができる。また、比(f1/f2)に上限(2.400)を設けたため、歪曲収差を適正に補正することができる。
【0044】
レンズ系全体の焦点距離をf0(mm)とし、第3レンズの焦点距離をf3(mm)としたときに、以下の条件式(5)
3.500<f3/f0<5.000 ・・・条件式(5)
を満たしている。より具体的には、レンズ系全体の焦点距離f0は0.912mmであり、第3レンズ30の焦点距離f3は3.409mmである。したがって、比(f3/f0)は、3.738であり、条件式(5)を満たしている。
【0045】
比(f3/f0)が下限(3.500)を超えるため、第3レンズ30のパワーが強くなりすぎることを回避することができる。したがって、各種収差を適正に補正することができる。また、比(f3/f0)に上限(5.000)を設けたため、レンズ径やレンズ系全体の物体間距離d0を小さくすることができる。したがって、広角レンズ100を小型化することができる。
【0046】
レンズ系全体の焦点距離をf0(mm)とし、第2レンズ20の焦点距離をf2(mm)としたときに、以下の条件式(6)
-2.800<f2/f0<-2.100 ・・・条件式(6)
を満たしている。より具体的には、レンズ系全体の焦点距離f0は0.912mmであり、第2レンズ20の焦点距離f2は-2.254mmである。したがって、比(f2/f0)は、-2.472であり、条件式(6)を満たしている。
【0047】
比(f2/f0)が下限(-2.800)を超えるため、レンズ径やレンズ系全体の物体間距離d0を小さくすることができる。したがって、広角レン100ズを小型化することができる。また、比(f2/f0)に上限(-2.100)を設けたため、第2レンズ20のパワーが強くなりすぎることを回避することができる。したがって、撮像エリアを確保することができるとともに、各種収差を適正に補正することができる。
【0048】
レンズ系全体の焦点距離をf0(mm)とし、第4レンズ40の焦点距離をf4(mm)としたときに、以下の条件式(7)
2.800<f4/f0<4.000 ・・・条件式(7)
を満たしている。より具体的には、レンズ系全体の焦点距離f0は0.912mmであり、第4レンズ40の焦点距離f4は2.947mmである。したがって、比(f4/f0)は、3.232であり、条件式(7)を満たしている。
【0049】
比(f4/f0)が下限(2.800)を超えるため、第4レンズ40のパワーが強くなりすぎることを回避することができる。したがって、各種収差を適正に補正することができる。また、比(f4/f0)に上限(4.000)を設けたため、レンズ径やレンズ系全体の物体間距離d0を小さくすることができる。したがって、広角レンズ100を小型化することができる。
【0050】
レンズ系全体の焦点距離をf0(mm)とし、第4レンズ40、第5レンズ50および第6レンズ60の合成焦点距離をf456(mm)としたときに、以下の条件式(8)
2.000<f456/f0<3.000 ・・・条件式(8)
を満たしている。より具体的には、レンズ系全体の焦点距離f0は0.912mmであり、第4レンズ40、第5レンズ50および第6レンズ60の合成焦点距離f456は2.708mmである。したがって、比(f456/f0)は、2.970であり、条件式(8)を満たしている。
【0051】
比(f456/f0)が下限(2.000)を超えるため、後群120のパワーが強くなりすぎることを回避することができる。したがって、各種収差を適正に補正することができる。このため、高い光学特性を実現することができる。また、比(f456/f0)に上限(3.000)を設けたため、後群120のパワーが弱くなりすぎることを回避することができる。このため、広角レンズ100を小型化することができる。
【0052】
レンズ系全体の焦点距離をf0(mm)とし、第5レンズ50および第6レンズ60の合成焦点距離をf56(mm)としたときに、以下の条件式(9)
5.000<f56/f0<7.000 ・・・条件式(9)
を満たしている。より具体的には、レンズ系全体の焦点距離f0は0.912mmであり、第5レンズ50および第6レンズ60の合成焦点距離f56は5.518mmである。したがって、比(f56/f0)は、6.052であり、条件式(9)を満たしている。
【0053】
比(f56/f0)が、条件の範囲内となることで、色収差を適正に補正することができる。
【0054】
レンズ系全体の焦点距離をf0(mm)とし、第4レンズ40の像側Lbのレンズ面42の光軸上における曲率半径をR42としたときに、以下の条件式(10)
-5.000<R42/f0<-2.800 ・・・条件式(10)
を満たしている。より具体的には、レンズ系全体の焦点距離f0は0.912mmであり、第4レンズ40の像側Lbのレンズ面42の光軸上における曲率半径R42は-2.849mmである。したがって、比(R42/f0)は、-3.125であり、条件式(10)を満たしている。
【0055】
比(R42/f0)が下限(-5.000)を超えるため、各種収差を適正に補正することができる。また、比(R42/f0)に上限(-2.800)を設けたため、第4レンズ40の像側Lbのレンズ面42の光軸上における曲率半径が小さくなりすぎることを抑制することができる。このため、第4レンズ40の像側Lbのレンズ面42を成形することが可能となる。
【0056】
レンズ系全体の物像間距離をd0とし、レンズ系全体の焦点距離をf0としたとき、以下の条件式(11)
10.000<d0/f0<18.000 ・・・条件式(11)
を満たしている。より具体的には、レンズ系全体の物像間距離d0は12.463mmであり、レンズ系全体の焦点距離f0は0.912mmである。したがって、比(d0/f0)は、13.669であり、条件式(11)を満たしている。
【0057】
比(d0/f0)が下限(10.000)を超えるため、球面収差や歪曲収差を適正に補正することができる。比(d0/f0)に上限(18.000)を設けたため、レンズ径が大きくなりすぎることを抑制することができるとともに、レンズ系全体の全長が長くなることを回避することができる。したがって、広角レンズ100を小型化することができる。
【0058】
(実施形態2)
図6は、本発明の実施形態2に係る広角レンズ100の説明図である。
図7は、
図6に示す広角レンズ100の球面収差を示す説明図である。
図8は、
図6に示す広角レンズ100の倍率色収差を示す説明図であり、最大画角(110.000deg/半角)における倍率色収差を示してある。
図9は、
図6に示す広角レンズ100の非点収差およびディストーションを示す説明図である。
図10は、
図6に示す広角レンズ100の横収差を示す説明図であり、
図10(a)、(b)、(c)、(d)は、光軸に対して成す角度が0°、30°、60°、95°でのタンジェンシャル方向(Y方向)およびサジタル方向(X方向)での横収差を示してある。
【0059】
図6に示すように、本形態の広角レンズ100も、実施形態1と同様、物体側Laから像側Lbに向けて順に配置された前群110、絞り80、後群120、および赤外線カットフィルタ81を有している。前群110は、最も物体側Laから像側Lbに向けて配置された第1レンズ10、第2レンズ20、および第3レンズ30からなる。後群120は、物体側Laから像側Lbに向けて配置された第4レンズ40、第5レンズ50、および第6レンズ60からなる。
【0060】
本形態の広角レンズ100の各レンズの構成等は、表3に示す通りである。本形態の広角レンズ100においては、レンズ系全体の焦点距離f0は0.922mmであり、第1レンズ10のレンズ面11から撮像素子85までの距離である全長は12.501mmであり、レンズ系全体のF値は2.0であり、半画角は110degである。
図7~
図10に示すように、本形態の広角レンズ100においては、球面収差、倍率色収差、非点収差(ディストーション)および横収差が適正なレベルまで補正されている。
【0061】
【0062】
本形態の広角レンズ100は、表2に示すように、実施形態1で説明した条件式(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)、(7)、(8)、(9)、(10)、(11)を満たしているため、実施形態1と同様な効果を奏する。
【0063】
より具体的には、第1レンズ10の光軸方向における中心厚T1は1.600mmであり、レンズ系全体の焦点距離f0は0.922mmである。したがって、比(T1/f0)は、1.736であり、条件式(1)および条件(1a)を満たしている。
【0064】
より具体的には、Sag31は0.052mmであり、D31は2.980である。したがって、比(Sag31/(D31/2))の絶対値は、0.035であり、条件式(2)を満たしている。
【0065】
より具体的には、レンズ系全体の焦点距離f0は0.922mmであり、第1レンズ10の焦点距離f1は-4.981mmである。したがって、比(f1/f0)は、-5.404であり、条件式(3)を満たしている。
【0066】
より具体的には、第1レンズ10の焦点距離f1は-4.981mmであり、第2レンズ20の焦点距離f2は-2.301mmである。したがって、比(f1/f2)は、2.165であり、条件式(4)を満たしている。
【0067】
より具体的には、レンズ系全体の焦点距離f0は0.922mmであり、第3レンズ30の焦点距離f3は3.790mmである。したがって、比(f3/f0)は、4.111であり、条件式(5)を満たしている。
【0068】
より具体的には、レンズ系全体の焦点距離f0は0.922mmであり、第2レンズ20の焦点距離f2は-2.301mmである。したがって、比(f2/f0)は、-2.496であり、条件式(6)を満たしている。
【0069】
より具体的には、レンズ系全体の焦点距離f0は0.922mmであり、第4レンズ40の焦点距離f4は2.848mmである。したがって、比(f4/f0)は、3.090であり、条件式(7)を満たしている。
【0070】
より具体的には、レンズ系全体の焦点距離f0は0.922mmであり、第4レンズ40、第5レンズ50および第6レンズ60の合成焦点距離f456は2.665mmである。したがって、比(f456/f0)は、2.891であり、条件式(8)を満たしている。
【0071】
より具体的には、レンズ系全体の焦点距離f0は0.922mmであり、第5レンズ50および第6レンズ60の合成焦点距離f56は5.468mmである。したがって、比(f56/f0)は、5.931であり、条件式(9)を満たしている。
【0072】
より具体的には、レンズ系全体の焦点距離f0は0.922mmであり、第4レンズ40の像側Lbのレンズ面42の光軸上における曲率半径R42は-2.876mmである。したがって、比(R42/f0)は、-3.120であり、条件式(10)を満たしている。
【0073】
より具体的には、レンズ系全体の物像間距離d0は12.501mmであり、レンズ系全体の焦点距離f0は0.922mmである。したがって、比(d0/f0)は、13.561であり、条件式(11)を満たしている。
【0074】
(実施形態3)
図11は、本発明の実施形態3に係る広角レンズ100の説明図である。
図12は、
図11に示す広角レンズ100の球面収差を示す説明図である。
図13は、
図11に示す広角レンズ100の倍率色収差を示す説明図であり、最大画角(100.000deg/半角)における倍率色収差を示してある。
図14は、
図11に示す広角レンズ100の非点収差およびディストーションを示す説明図である。
図15は、
図11に示す広角レンズ100の横収差を示す説明図であり、
図15(a)、(b)、(c)、(d)は、光軸に対して成す角度が0°、30°、60°、95°でのタンジェンシャル方向(Y方向)およびサジタル方向(X方向)での横収差を示してある。
【0075】
図11に示すように、本形態の広角レンズ100も、実施形態1と同様、物体側Laから像側Lbに向けて順に配置された前群110、絞り80、後群120、および赤外線カットフィルタ81を有している。前群110は、最も物体側Laから像側Lbに向けて配置された第1レンズ10、第2レンズ20、および第3レンズ30からなる。後群120は、物体側Laから像側Lbに向けて配置された第4レンズ40、第5レンズ50、および第6レンズ60からなる。
【0076】
本形態の広角レンズ100の各レンズの構成等は、表4に示す通りである。本形態の広角レンズ100においては、レンズ系全体の焦点距離f0は0.922mmであり、第1レンズ10のレンズ面11から撮像素子85までの距離である全長は12.501mmであり、レンズ系全体のF値は2.0であり、半画角は100degである。
図12~
図15に示すように、本形態の広角レンズ100においては、球面収差、倍率色収差、非点収差(ディストーション)および横収差が適正なレベルまで補正されている。
【0077】
【0078】
本形態の広角レンズ100は、表2に示すように、実施形態1で説明した条件式(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)、(7)、(8)、(9)、(10)、(11)を満たしているため、実施形態1と同様な効果を奏する。
【0079】
より具体的には、第1レンズ10の光軸方向における中心厚T1は1.600mmであり、レンズ系全体の焦点距離f0は0.922mmである。したがって、比(T1/f0)は、1.736であり、条件式(1)および条件式(1a)を満たしている。
【0080】
より具体的には、Sag31は0.053mmであり、D31は2.979mmである。したがって、比(Sag31/(D31/2))の絶対値は、0.035であり、条件式(2)を満たしている。
【0081】
より具体的には、レンズ系全体の焦点距離f0は0.922mmであり、第1レンズ10の焦点距離f1は-4.982mmである。したがって、比(f1/f0)は、-5.404であり、条件式(3)を満たしている。
【0082】
より具体的には、第1レンズ10の焦点距離f1は-4.982mmであり、第2レンズ20の焦点距離f2は-2.299mmである。したがって、比(f1/f2)は、2.166であり、条件式(4)を満たしている。
【0083】
より具体的には、レンズ系全体の焦点距離f0は0.922mmであり、第3レンズ30の焦点距離f3は3.789mmである。したがって、比(f3/f0)は、4.110であり、条件式(5)を満たしている。
【0084】
より具体的には、レンズ系全体の焦点距離f0は0.922mmであり、第2レンズ20の焦点距離f2は-2.299mmである。したがって、比(f2/f0)は、-2.494であり、条件式(6)を満たしている。
【0085】
より具体的には、レンズ系全体の焦点距離f0は0.922mmであり、第4レンズ40の焦点距離f4は2.848mmである。したがって、比(f4/f0)は、3.090であり、条件式(7)を満たしている。
【0086】
より具体的には、レンズ系全体の焦点距離f0は0.922mmであり、第4レンズ40、第5レンズ50および第6レンズ60の合成焦点距離f456は2.665mmである。したがって、比(f456/f0)は、2.891であり、条件式(8)を満たしている。
【0087】
より具体的には、レンズ系全体の焦点距離f0は0.922mmであり、第5レンズ50および第6レンズ60の合成焦点距離f56は5.460mmである。したがって、比(f56/f0)は、5.923であり、条件式(9)を満たしている。
【0088】
より具体的には、レンズ系全体の焦点距離f0は0.922mmであり、第4レンズ40の像側Lbのレンズ面42の光軸上における曲率半径R42は-2.876mmである。したがって、比(R42/f0)は、-3.120であり、条件式(10)を満たしている。
【0089】
より具体的には、レンズ系全体の物像間距離d0は12.501mmであり、レンズ系全体の焦点距離f0は0.922mmである。したがって、比(d0/f0)は、13.560であり、条件式(11)を満たしている。
【0090】
(実施形態4)
図16は、本発明の実施形態4に係る広角レンズ100の説明図である。
図17は、
図16に示す広角レンズ100の球面収差を示す説明図である。
図18は、
図16に示す広角レンズ100の倍率色収差を示す説明図であり、最大画角(110.000deg/半角)における倍率色収差を示してある。
図19は、
図16に示す広角レンズ100の非点収差およびディストーションを示す説明図である。
図20は、
図16に示す広角レンズ100の横収差を示す説明図であり、
図20(a)、(b)、(c)、(d)は、光軸に対して成す角度が0°、30°、60°、95°でのタンジェンシャル方向(Y方向)およびサジタル方向(X方向)での横収差を示してある。
【0091】
図16に示すように、本形態の広角レンズ100も、実施形態1と同様、物体側Laから像側Lbに向けて順に配置された前群110、絞り80、後群120、および赤外線カットフィルタ81を有している。前群110は、最も物体側Laから像側Lbに向けて配置された第1レンズ10、第2レンズ20、および第3レンズ30からなる。後群120は、物体側Laから像側Lbに向けて配置された第4レンズ40、第5レンズ50、および第6レンズ60からなる。
【0092】
本形態の広角レンズ100の各レンズの構成等は、表5に示す通りである。本形態の広角レンズ100においては、レンズ系全体の焦点距離f0は0.933mmであり、第1レンズ10のレンズ面11から撮像素子85までの距離である全長は12.500mmであり、レンズ系全体のF値は2.0であり、半画角は110degである。
図17~
図20に示すように、本形態の広角レンズ100においては、球面収差、倍率色収差、非点収差(ディストーション)および横収差が適正なレベルまで補正されている。
【0093】
【0094】
本形態の広角レンズ100は、表2に示すように、実施形態1で説明した条件式(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)、(7)、(8)、(9)、(10)、(11)を満たしているため、実施形態1と同様な効果を奏する。
【0095】
より具体的には、第1レンズ10の光軸方向における中心厚T1は1.567mmであり、レンズ系全体の焦点距離f0は0.933mmである。したがって、比(T1/f0)は、1.680であり、条件式(1)および条件式(1a)を満たしている。
【0096】
より具体的には、Sag31は0.054mmであり、D31は2.984mmである。したがって、比(Sag31/(D31/2))の絶対値は、0.036であり、条件式(2)を満たしている。
【0097】
より具体的には、レンズ系全体の焦点距離f0は0.933mmであり、第1レンズ10の焦点距離f1は-4.892mmである。したがって、比(f1/f0)は、-5.242であり、条件式(3)を満たしている。
【0098】
より具体的には、第1レンズ10の焦点距離f1は-4.892mmであり、第2レンズ20の焦点距離f2は-2.355mmである。したがって、比(f1/f2)は、2.077であり、条件式(4)を満たしている。
【0099】
より具体的には、レンズ系全体の焦点距離f0は0.933mmであり、第3レンズ30の焦点距離f3は3.779mmである。したがって、比(f3/f0)は、4.050であり、条件式(5)を満たしている。
【0100】
より具体的には、レンズ系全体の焦点距離f0は0.933mmであり、第2レンズ20の焦点距離f2は-2.355mmである。したがって、比(f2/f0)は、-2.524であり、条件式(6)を満たしている。
【0101】
より具体的には、レンズ系全体の焦点距離f0は0.933mmであり、第4レンズ40の焦点距離f4は2.863mmである。したがって、比(f4/f0)は、3.068であり、条件式(7)を満たしている。
【0102】
より具体的には、レンズ系全体の焦点距離f0は0.933mmであり、第4レンズ40、第5レンズ50および第6レンズ60の合成焦点距離f456は2.710mmである。したがって、比(f456/f0)は、2.904であり、条件式(8)を満たしている。
【0103】
より具体的には、レンズ系全体の焦点距離f0は0.933mmであり、第5レンズ50および第6レンズ60の合成焦点距離f56は5.833mmである。したがって、比(f56/f0)は、6.251であり、条件式(9)を満たしている。
【0104】
より具体的には、レンズ系全体の焦点距離f0は0.933mmであり、第4レンズ40の像側Lbのレンズ面42の光軸上における曲率半径R42は-2.898mmである。したがって、比(R42/f0)は、-3.105であり、条件式(10)を満たしている。
【0105】
より具体的には、レンズ系全体の物像間距離d0は12.500mmであり、レンズ系全体の焦点距離f0は0.933mmである。したがって、比(d0/f0)は、13.395であり、条件式(11)を満たしている。
【0106】
(実施形態5)
図21は、本発明の実施形態5に係る広角レンズ100の説明図である。
図22は、
図21に示す広角レンズ100の球面収差を示す説明図である。
図23は、
図21に示す広角レンズ100の倍率色収差を示す説明図であり、最大画角(110.000deg/半角)における倍率色収差を示してある。
図24は、
図21に示す広角レンズ100の非点収差およびディストーションを示す説明図である。
図25は、
図21に示す広角レンズ100の横収差を示す説明図であり、
図25(a)、(b)、(c)、(d)は、光軸に対して成す角度が0°、30°、60°、95°でのタンジェンシャル方向(Y方向)およびサジタル方向(X方向)での横収差を示してある。
【0107】
図21に示すように、本形態の広角レンズ100も、実施形態1と同様、物体側Laから像側Lbに向けて順に配置された前群110、絞り80、後群120、および赤外線カットフィルタ81を有している。前群110は、最も物体側Laから像側Lbに向けて配置された第1レンズ10、第2レンズ20、および第3レンズ30からなる。後群120は、物体側Laから像側Lbに向けて配置された第4レンズ40、第5レンズ50、および第6レンズ60からなる。
【0108】
本形態の広角レンズ100の各レンズの構成等は、表6に示す通りである。本形態の広角レンズ100においては、レンズ系全体の焦点距離f0は0.916mmであり、第1レンズ10のレンズ面11から撮像素子85までの距離である全長は12.500mmであり、レンズ系全体のF値は1.99であり、半画角は110degである。
図22~
図25に示すように、本形態の広角レンズ100においては、球面収差、倍率色収差、非点収差(ディストーション)および横収差が適正なレベルまで補正されている。
【0109】
【0110】
本形態の広角レンズ100は、表2に示すように、実施形態1で説明した条件式(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)、(7)、(8)、(9)、(11)を満たしているため、実施形態1と同様な効果を奏する。
【0111】
より具体的には、第1レンズ10の光軸方向における中心厚T1は1.825mmであり、レンズ系全体の焦点距離f0は0.916mmである。したがって、比(T1/f0)は、1.992であり、条件式(1)を満たしている。
【0112】
より具体的には、Sag31は-0.003mmであり、D31は2.447mmである。したがって、比(Sag31/(D31/2))の絶対値は、0.002であり、条件式(2)を満たしている。
【0113】
より具体的には、レンズ系全体の焦点距離f0は0.916mmであり、第1レンズ10の焦点距離f1は-4.665mmである。したがって、比(f1/f0)は、-5.092であり、条件式(3)を満たしている。
【0114】
より具体的には、第1レンズ10の焦点距離f1は-4.665mmであり、第2レンズ20の焦点距離f2は-2.060mmである。したがって、比(f1/f2)は、2.265であり、条件式(4)を満たしている。
【0115】
より具体的には、レンズ系全体の焦点距離f0は0.916mmであり、第3レンズ30の焦点距離f3は3.268mmである。したがって、比(f3/f0)は、3.566であり、条件式(5)を満たしている。
【0116】
より具体的には、レンズ系全体の焦点距離f0は0.916mmであり、第2レンズ20の焦点距離f2は-2.060mmである。したがって、比(f2/f0)は、-2.248であり、条件式(6)を満たしている。
【0117】
より具体的には、レンズ系全体の焦点距離f0は0.916mmであり、第4レンズ40の焦点距離f4は2.719mmである。したがって、比(f4/f0)は、2.968であり、条件式(7)を満たしている。
【0118】
より具体的には、レンズ系全体の焦点距離f0は0.916mmであり、第4レンズ40、第5レンズ50および第6レンズ60の合成焦点距離f456は2.738mmである。したがって、比(f456/f0)は、2.988であり、条件式(8)を満たしている。
【0119】
より具体的には、レンズ系全体の焦点距離f0は0.916mmであり、第5レンズ50および第6レンズ60の合成焦点距離f56は5.281mmである。したがって、比(f56/f0)は、5.764であり、条件式(9)を満たしている。
【0120】
より具体的には、レンズ系全体の物像間距離d0は12.500mmであり、レンズ系全体の焦点距離f0は0.916mmである。したがって、比(d0/f0)は、13.643であり、条件式(11)を満たしている。
【0121】
(実施形態6)
図26は、本発明の実施形態5に係る広角レンズ100の説明図である。
図27は、
図26に示す広角レンズ100の球面収差を示す説明図である。
図28は、
図26に示す広角レンズ100の倍率色収差を示す説明図であり、最大画角(110.000deg/半角)における倍率色収差を示してある。
図29は、
図26に示す広角レンズ100の非点収差およびディストーションを示す説明図である。
図30は、
図26に示す広角レンズ100の横収差を示す説明図であり、
図30(a)、(b)、(c)、(d)は、光軸に対して成す角度が0°、30°、60°、95°でのタンジェンシャル方向(Y方向)およびサジタル方向(X方向)での横収差を示してある。
【0122】
図26に示すように、本形態の広角レンズ100も、実施形態1と同様、物体側Laから像側Lbに向けて順に配置された前群110、絞り80、後群120、および赤外線カットフィルタ81を有している。前群110は、最も物体側Laから像側Lbに向けて配置された第1レンズ10、第2レンズ20、および第3レンズ30からなる。後群120は、物体側Laから像側Lbに向けて配置された第4レンズ40、第5レンズ50、および第6レンズ60からなる。本形態において、第2レンズ20は、物体側Laのレンズ面21(第3面3)が凹曲面である。その他の基本的な構成は、実施形態1と同様である。
【0123】
本形態の広角レンズ100の各レンズの構成等は、表7に示す通りである。本形態の広角レンズ100においては、レンズ系全体の焦点距離f0は0.935mmであり、第1レンズ10のレンズ面11から撮像素子85までの距離である全長は12.499mmであり、レンズ系全体のF値は1.99であり、半画角は110degである。
図27~
図30に示すように、本形態の広角レンズ100においては、球面収差、倍率色収差、非点収差(ディストーション)および横収差が適正なレベルまで補正されている。
【0124】
【0125】
本形態の広角レンズ100は、表2に示すように、実施形態1で説明した条件式(1)、(2)、(3)、(5)、(6)、(7)、(8)、(9)、(10)、(11)を満たしているため、実施形態1と同様な効果を奏する。
【0126】
より具体的には、第1レンズ10の光軸方向における中心厚T1は1.508mmであり、レンズ系全体の焦点距離f0は0.935mmである。したがって、比(T1/f0)は、1.614であり、条件式(1)および条件式(1a)を満たしている。
【0127】
より具体的には、Sag31は0.053mmであり、D31は3.028mmである。したがって、比(Sag31/(D31/2))の絶対値は、0.035であり、条件式(2)を満たしている。
【0128】
より具体的には、レンズ系全体の焦点距離f0は0.935mmであり、第1レンズ10の焦点距離f1は-4.741mmである。したがって、比(f1/f0)は、-5.074であり、条件式(3)を満たしている。
【0129】
より具体的には、レンズ系全体の焦点距離f0は0.935mmであり、第3レンズ30の焦点距離f3は4.116mmである。したがって、比(f3/f0)は、4.405であり、条件式(5)を満たしている。
【0130】
より具体的には、レンズ系全体の焦点距離f0は0.935mmであり、第2レンズ20の焦点距離f2は-2.421mmである。したがって、比(f2/f0)は、-2.591であり、条件式(6)を満たしている。
【0131】
より具体的には、レンズ系全体の焦点距離f0は0.935mmであり、第4レンズ40の焦点距離f4は3.336mmである。したがって、比(f4/f0)は、3.570であり、条件式(7)を満たしている。
【0132】
より具体的には、レンズ系全体の焦点距離f0は0.935mmであり、第4レンズ40、第5レンズ50および第6レンズ60の合成焦点距離f456は2.757mmである。したがって、比(f456/f0)は、2.951であり、条件式(8)を満たしている。
【0133】
より具体的には、レンズ系全体の焦点距離f0は0.935mmであり、第5レンズ50および第6レンズ60の合成焦点距離f56は5.859mmである。したがって、比(f56/f0)は、6.270であり、条件式(9)を満たしている。
【0134】
より具体的には、レンズ系全体の焦点距離f0は0.935mmであり、第4レンズ40の像側Lbのレンズ面42の光軸上における曲率半径R42は-3.165mmである。したがって、比(R42/f0)は、-3.387であり、条件式(10)を満たしている。
【0135】
より具体的には、レンズ系全体の物像間距離d0は12.499mmであり、レンズ系全体の焦点距離f0は0.935mmである。したがって、比(d0/f0)は、13.375であり、条件式(11)を満たしている。
【0136】
(他の実施の形態)
上記実施の形態では、第1レンズ10がガラスレンズであったが、プラスチックレンズであってもよい。この場合、第1レンズ10の像側Lbのレンズ面102を非球面とすることができる。
【符号の説明】
【0137】
10…第1レンズ、20…第2レンズ、30…第3レンズ、40…第4レンズ、50…第5レンズ、60…第6レンズ、70…接合レンズ、80…絞り、81…赤外線カットフィルタ、85…撮像素子、100…広角レンズ、110…前群、120…後群