(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-28
(45)【発行日】2024-07-08
(54)【発明の名称】分割ブリッジ回路力センサ
(51)【国際特許分類】
G01L 1/26 20060101AFI20240701BHJP
G01L 1/22 20060101ALI20240701BHJP
【FI】
G01L1/26 C
G01L1/22 A
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022119361
(22)【出願日】2022-07-27
(62)【分割の表示】P 2020526396の分割
【原出願日】2018-11-14
【審査請求日】2022-08-24
(32)【優先日】2017-11-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2017-11-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】510253996
【氏名又は名称】インテュイティブ サージカル オペレーションズ, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】スレッシュ,アシュウィンラム
【審査官】大森 努
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第04787256(US,A)
【文献】韓国登録特許第10-0703861(KR,B1)
【文献】スイス国特許発明第00371907(CH,A)
【文献】特開平09-257601(JP,A)
【文献】特表2009-541752(JP,A)
【文献】国際公開第2006/006677(WO,A1)
【文献】実開平05-014871(JP,U)
【文献】特開昭56-012526(JP,A)
【文献】特開2005-274395(JP,A)
【文献】特開2001-153735(JP,A)
【文献】米国特許第04107986(US,A)
【文献】米国特許第04869113(US,A)
【文献】独国特許出願公開第02802176(DE,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01L 1/22,1/26,5/1627,
G01G 3/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
梁であって、近位端部と、遠位端部と、前記梁の前記近位端部と前記梁の前記遠位端部との間の第1の面とを含む、梁と;
前記梁の前記第1の面上の第1のブリッジ回路であって、第1の引張ひずみゲージ抵抗器、第2の引張ひずみゲージ抵抗器、第1の圧縮ひずみゲージ抵抗器
、第2の圧縮ひずみゲージ抵抗器
、第1の入力信号タップ線、第2の入力信号タップ線、第1の入力信号パッド、第2の入力信号パッド、第1の測定信号パッド、及び第2の測定信号パッドを含む、第1のブリッジ回路と;
を有し、
前記第1の引張ひずみゲージ抵抗器及び前記第1の圧縮ひずみゲージ抵抗器は、前記梁の前記近位端部に配置され、
前記第1の圧縮ひずみゲージ抵抗器及び前記第1の引張ひずみゲージ抵抗器は、前記第1の入力信号タップ線を介して第1の入力信号を受信するように電気的に結合され、
前記第2の引張ひずみゲージ抵抗器及び前記第2の圧縮ひずみゲージ抵抗器は、前記梁の前記遠位端部に配置され、
前記第2の圧縮ひずみゲージ抵抗器及び前記第2の引張ひずみゲージ抵抗器は、前記第2の入力信号タップ線を介して第2の入力信号を受信するように電気的に結合され、
第1の測定信号リード線が、前記梁から機械的に分離されるとともに、前記第1の圧縮ひずみゲージ抵抗器及び前記第2の圧縮ひずみゲージ抵抗器を電気的に結合し、
第2の測定信号リード線が、前記梁から機械的に分離されるとともに、前記第1の引張ひずみゲージ抵抗器及び前記第2の引張ひずみゲージ抵抗器を電気的に結合
し、
前記第1の入力信号パッドは、前記第1の入力信号タップ線に電気的に結合され、
前記第2の入力信号パッドは、前記第2の入力信号タップ線に電気的に結合され、
前記第1の測定信号パッドは、前記第1の測定信号リード線に電気的に結合され、
前記第2の測定信号パッドは、前記第1の測定信号リード線に電気的に結合され、
前記第1の入力信号パッドの面積が前記第1の測定信号パッドの面積より小さく、前記第2の入力信号パッドの面積が前記第2の測定信号パッドの面積より小さい、
力センサ。
【請求項2】
前記第1の入力信号パッドは、前記第1の入力信号タップ線にワイヤボンドされ、
前記第2の入力信号パッドは、前記第2の入力信号タップ線にワイヤボンドされ、
前記第1の測定信号パッドは、前記第1の測定信号リード線にワイヤボンドされ、
前記第2の測定信号パッドは、前記第1の測定信号リード線にワイヤボンドされる、
請求項
1に記載の力センサ。
【請求項3】
前記力センサはさらに、前記梁の前記第1の面上の第2のブリッジ回路であって、第3の引張ひずみゲージ抵抗器、第4の引張ひずみゲージ抵抗器、第3の圧縮ひずみゲージ抵抗器及び第4の圧縮ひずみゲージ抵抗器を含む、第2のブリッジ回路を含み、
前記第3の引張ひずみゲージ抵抗器及び前記第3の圧縮ひずみゲージ抵抗器は、前記梁の前記近位端部に配置され、
前記第4の引張ひずみゲージ抵抗器並びに前記第4の圧縮ひずみゲージ抵抗器は、前記梁の前記遠位端部に配置され、
第3の測定信号リード線が、前記梁から機械的に分離されるとともに、前記第3の圧縮ひずみゲージ抵抗器及び前記第4の圧縮ひずみゲージ抵抗器を電気的に結合し、
第4の測定信号リード線が、前記梁から機械的に分離されるとともに、前記第3の引張ひずみゲージ抵抗器及び前記第4の引張ひずみゲージ抵抗器を電気的に結合する、
請求項
1又は
2に記載の力センサ。
【請求項4】
長手方向軸が、前記梁の前記近位端部と前記梁の前記遠位端部との間に延び、
中立軸が、前記長手方向軸に平行に、前記第1の面の対向する縁から等距離に、前記梁の前記第1の面内に延び、
前記第1、前記第2、前記第3、及び前記第4の圧縮ひずみゲージ抵抗器の各々は、前記中立軸周りに対称に配置され、
前記第1、前記第2、前記第3、及び前記第4の引張ひずみゲージ抵抗器の各々は、前記中立軸周りに対称に配置される、
請求項
3に記載の力センサ。
【請求項5】
長手方向軸が、前記梁の前記近位端部と前記梁の前記遠位端部との間に延び、
中立軸が、前記長手方向軸に平行に、前記第1の面の対向する縁から等距離に、前記梁の前記第1の面内に延び、
前記第1、前記第2、前記第3、及び前記第4の圧縮ひずみゲージ抵抗器の各々は、前記中立軸周りに同一に等しく対称に配置され、
前記第1、前記第2、前記第3、及び前記第4の引張ひずみゲージ抵抗器の各々は、前記中立軸周りに同一に対称に配置される、
請求項
3に記載の力センサ。
【請求項6】
前記第1の圧縮ひずみゲージ抵抗器、前記第1の引張ひずみゲージ抵抗器、前記第3の圧縮ひずみゲージ抵抗器、及び前記第3の引張ひずみゲージ抵抗器は、前記第1の入力信号タップ線を介して第1の入力信号に電気的に結合され、
前記第2の圧縮ひずみゲージ抵抗器、前記第2の引張ひずみゲージ抵抗器、前記第4の圧縮ひずみゲージ抵抗器、及び前記第4の引張ひずみゲージ抵抗器は、前記第2の入力信号タップ線を介して第2の入力信号に電気的に結合され、
第3の測定信号パッドが、前記第3の測定信号リード線に電気的に結合され、
第4の測定信号パッドが、前記第3の測定信号リード線に電気的に結合され、
前記第1の入力信号パッドの前記面積及び前記第2の入力信号パッドの前記面積は、前記第1、前記第2、前記第3及び前記第4の測定信号パッドの各々の面積より小さい、
請求項
3に記載の力センサ。
【請求項7】
近位横断軸が、前記第1の圧縮ひずみゲージ抵抗器と前記第3の圧縮ひずみゲージ抵抗器との間に延び、
遠位横断軸が、前記第2の圧縮ひずみゲージ抵抗器と前記第4の圧縮ひずみゲージ抵抗器との間に延び、
前記第1の引張ひずみゲージ抵抗器及び前記第1の圧縮ひずみゲージ抵抗器は、前記近位横断軸に対して近位に配置され、
前記第2の引張ひずみゲージ抵抗器及び前記第2の圧縮ひずみゲージ抵抗器は、前記遠位横断軸に対して近位に配置され、
前記第3の圧縮ひずみゲージ抵抗器及び前記第3の引張ひずみゲージ抵抗器は、前記近位横断軸に対して遠位に配置され、
前記第4の圧縮ひずみゲージ抵抗器及び前記第4の引張ひずみゲージ抵抗器は、前記近位横断軸に対して遠位に配置される、
請求項
3に記載の力センサ。
【請求項8】
梁であって、近位端部と、遠位端部と、前記梁の前記近位端部と前記梁の前記遠位端部との間の第1の面とを含む、梁と;
前記梁の前記第1の面上の第1のブリッジ回路であって、第1の引張ひずみゲージ抵抗器、第2の引張ひずみゲージ抵抗器、第1の圧縮ひずみゲージ抵抗器、及び第2の圧縮ひずみゲージ抵抗器を含む、第1のブリッジ回路と;
前記梁の前記第1の面上の第2のブリッジ回路であって、第3の引張ひずみゲージ抵抗器、第4の引張ひずみゲージ抵抗器、第3の圧縮ひずみゲージ抵抗器、及び第4の圧縮ひずみゲージ抵抗器を含む、第2のブリッジ回路と;
第1の入力信号タップ線、第1の入力信号タップ点、第2の入力信号タップ線、及び第2の入力信号タップ点と;
第1の入力信号パッド、第2の入力信号パッド、第1の測定信号パッド、第2の測定信号パッド、第3の測定信号パッド、及び第4の測定信号パッドと;
を有し、
前記第1の引張ひずみゲージ抵抗器、前記第1の圧縮ひずみゲージ抵抗器、前記第3の引張ひずみゲージ抵抗器、及び前記第3の圧縮ひずみゲージ抵抗器は、前記梁の前記近位端部に配置され、
前記第2の引張ひずみゲージ抵抗器、前記第2の圧縮ひずみゲージ抵抗器、前記第4の引張ひずみゲージ抵抗器、及び前記第4の圧縮ひずみゲージ抵抗器は、前記梁の前記遠位端部に配置され、
第1の測定信号リード線が、前記梁から機械的に分離されるとともに、前記第1の圧縮ひずみゲージ抵抗器及び前記第2の圧縮ひずみゲージ抵抗器を電気的に結合し、
第2の測定信号リード線が、前記梁から機械的に分離されるとともに、前記第1の引張ひずみゲージ抵抗器及び前記第2の引張ひずみゲージ抵抗器を電気的に結合し、
第3の測定信号リード線が、前記梁から機械的に分離されるとともに、前記第3の圧縮ひずみゲージ抵抗器及び前記第4の圧縮ひずみゲージ抵抗器を電気的に結合し、
第4の測定信号リード線が、前記梁から機械的に分離されるとともに、前記第3の引張ひずみゲージ抵抗器及び前記第4の引張ひずみゲージ抵抗器を電気的に結合
し、
前記第1の圧縮ひずみゲージ抵抗器、前記第1の引張ひずみゲージ抵抗器、前記第3の圧縮ひずみゲージ抵抗器、及び前記第3の引張ひずみゲージ抵抗器は、前記第1の入力信号タップ線を介して第1の入力信号を受信するように電気的に結合され、
前記第1の入力信号タップ線の抵抗は、前記第1の入力信号タップ点と前記第1の圧縮ひずみゲージ抵抗器及び前記第1の引張ひずみゲージ抵抗器の接合部との間、及び、前記第1の入力信号タップ点と前記第3の圧縮ひずみゲージ抵抗器及び前記第3の引張ひずみゲージ抵抗器の接合部との間で一致し、
前記第2の圧縮ひずみゲージ抵抗器、前記第2の引張ひずみゲージ抵抗器、前記第4の圧縮ひずみゲージ抵抗器、及び前記第4の引張ひずみゲージ抵抗器は、前記第2の入力信号タップ線を介して第2の入力信号を受信するように電気的に結合され、
前記第2の入力信号タップ線の抵抗は、前記第2の入力信号タップ点と前記第1の圧縮ひずみゲージ抵抗器及び前記第1の引張ひずみゲージ抵抗器の接合部との間、及び、前記第2の入力信号タップ点と前記第3の圧縮ひずみゲージ抵抗器及び前記第3の引張ひずみゲージ抵抗器の接合部との間で一致し、
前記第1の入力信号パッドは、前記第1の入力信号タップ線にワイヤボンドされ、
前記第2の入力信号パッドは、前記第2の入力信号タップ線にワイヤボンドされ、
前記第1の測定信号パッドは、前記第1の測定信号リード線にワイヤボンドされ、
前記第2の測定信号パッドは、前記第1の測定信号リード線にワイヤボンドされ、
前記第3の測定信号パッドは、前記第3の測定信号リード線にワイヤボンドされ、
前記第4の測定信号パッドは、前記第3の測定信号リード線にワイヤボンドされ、
前記第1の入力信号パッドの面積が前記第1の測定信号パッドの面積より小さく、前記第2の入力信号パッドの面積が前記第2の測定信号パッドの面積より小さい、
力センサ。
【請求項9】
前記第1の測定信号リード線は、第1の測定信号タップ点を含み、前記第1の測定信号タップ点と前記第1の圧縮ひずみゲージ抵抗器との間の前記第1の測定信号リード線の抵抗が、前記第1の測定信号タップ点と前記第2の圧縮ひずみゲージ抵抗器との間の前記第1の測定信号リード線の抵抗に一致し、
前記第2の測定信号リード線は、第2の測定信号タップ点を含み、前記第2の測定信号タップ点と前記第1の引張ひずみゲージ抵抗器との間の前記第2の測定信号リード線の抵抗が、前記第2の測定信号タップ点と前記第2の引張ひずみゲージ抵抗器との間の前記第2の測定信号リード線の抵抗に一致し、
前記第3の測定信号リード線は、第3の測定信号タップ点を含み、前記第3の測定信号タップ点と前記第3の圧縮ひずみゲージ抵抗器との間の前記第3の測定信号リード線の抵抗が、前記第3の測定信号タップ点と前記第4の圧縮ひずみゲージ抵抗器との間の前記第1の測定信号リード線の抵抗に一致し、
前記第4の測定信号リード線は、第4の測定信号タップ点を含み、前記第4の測定信号タップ点と前記第3の引張ひずみゲージ抵抗器との間の前記第4の測定信号リード線の抵抗が、前記第4の測定信号タップ点と前記第4の引張ひずみゲージ抵抗器との間の前記第4の測定信号リード線の抵抗に一致する、
請求項
8に記載の力センサ。
【請求項10】
長手方向軸が、前記梁の前記近位端部と前記梁の前記遠位端部との間に延び、
中立軸が、前記長手方向軸に平行に、前記第1の面の対向する縁から等距離に、前記梁の前記第1の面内に延び、
前記第1、前記第2、前記第3、及び前記第4の圧縮ひずみゲージ抵抗器の各々は、前記中立軸周りに対称に配置され、
前記第1、前記第2、前記第3、及び前記第4の引張ひずみゲージ抵抗器の各々は、前記中立軸周りに対称に配置される、
請求項
8又は
9に記載の力センサ。
【請求項11】
長手方向軸が、前記梁の前記近位端部と前記梁の前記遠位端部との間に延び、
中立軸が、前記長手方向軸に平行に、前記第1の面の対向する縁から等距離に、前記梁の前記第1の面内に延び、
前記第1、前記第2、前記第3、及び前記第4の圧縮ひずみゲージ抵抗器の各々は、前記中立軸周りに同一に対称に配置され、
前記第1、前記第2、前記第3、及び前記第4の引張ひずみゲージ抵抗器の各々は、前記中立軸周りに同一に対称に配置される、
請求項
8又は
9に記載の力センサ。
【請求項12】
近位横断軸が、前記第1の圧縮ひずみゲージ抵抗器と前記第3の圧縮ひずみゲージ抵抗器との間に延び、
遠位横断軸が、前記第2の圧縮ひずみゲージ抵抗器と前記第4の圧縮ひずみゲージ抵抗器との間に延び、
前記第1の引張ひずみゲージ抵抗器及び前記第1の圧縮ひずみゲージ抵抗器は、前記近位横断軸に対して近位に配置され、
前記第3の圧縮ひずみゲージ抵抗器及び前記第3の引張ひずみゲージ抵抗器は、前記近位横断軸に対して遠位に配置され、
前記第2の引張ひずみゲージ抵抗器及び前記第2の圧縮ひずみゲージ抵抗器は、前記遠位横断軸に対して近位に配置され、
前記第4の圧縮ひずみゲージ抵抗器及び前記第4の引張ひずみゲージ抵抗器は、前記近位横断軸に対して遠位に配置される、
請求項
8又は
9に記載の力センサ。
【請求項13】
梁であって、近位端部と、遠位端部と、前記梁の前記近位端部と前記梁の前記遠位端部との間の第1の面とを含む、梁と;
前記梁の前記第1の面上の第1のブリッジ回路であって、第1の引張ひずみゲージ抵抗器及び第2の引張ひずみゲージ抵抗器を含む、第1のブリッジ回路と;
前記梁の前記第1の面上の第2のブリッジ回路であって、第3の引張ひずみゲージ抵抗器及び第4の引張ひずみゲージ抵抗器を含む、第2のブリッジ回路と;
前記梁の前記第1の面上の圧縮ブリッジ回路であって、第1の圧縮ひずみゲージ抵抗器及び第2の圧縮ひずみゲージ抵抗器を含む、圧縮ブリッジ回路と;
第1の入力信号タップ線、第1の入力信号パッド、第2の入力信号タップ線、第2の入力信号パッド、第1の測定信号パッド、第2の測定信号パッド、及び第3の測定信号パッドと;
を有し、
前記第1の引張ひずみゲージ抵抗器、前記第1の圧縮ひずみゲージ抵抗器、及び前記第3の引張ひずみゲージ抵抗器は、前記梁の前記近位端部に配置され、
前記第1の圧縮ひずみゲージ抵抗器、前記第1の引張ひずみゲージ抵抗器、及び前記第3の引張ひずみゲージ抵抗器は、前記第1の入力信号タップ線を介して第1の入力信号を受信するように電気的に結合され、
第1の測定信号リード線が、前記梁から機械的に分離されるとともに、前記第1の圧縮ひずみゲージ抵抗器及び前記第2の圧縮ひずみゲージ抵抗器を電気的に結合し、
前記第2の引張ひずみゲージ抵抗器、前記第2の圧縮ひずみゲージ抵抗器、及び前記第4の引張ひずみゲージ抵抗器は、前記梁の前記遠位端部に配置され、
前記第2の圧縮ひずみゲージ抵抗器、前記第2の引張ひずみゲージ抵抗器、及び前記第3の引張ひずみゲージ抵抗器は、前記第2の入力信号タップ線を介して第2の入力信号を受信するように電気的に結合され、
第2の測定信号リード線が、前記梁から機械的に分離されるとともに、前記第1の引張ひずみゲージ抵抗器及び前記第2の引張ひずみゲージ抵抗器を電気的に結合し、
第3の測定信号リード線が、前記梁から機械的に分離されるとともに、前記第3の引張ひずみゲージ抵抗器及び前記第4の引張ひずみゲージ抵抗器を電気的に結合
し、
前記第1の入力信号パッドは、前記第1の入力信号タップ線に電気的に結合され、
前記第2の入力信号パッドは、前記第2の入力信号タップ線に電気的に結合され、
前記第1の測定信号パッドは、前記第1の測定信号リード線に電気的に結合され、
前記第2の測定信号パッドは、前記第1の測定信号リード線に電気的に結合され、
前記第3の測定信号パッドは、前記第1の測定信号リード線に電気的に結合され、
前記第1の入力信号パッドの面積が前記第1の測定信号パッドの面積より小さく、前記第2の入力信号パッドの面積が前記第2の測定信号パッドの面積より小さい、
力センサ。
【請求項14】
前記圧縮ブリッジ回路は第3の圧縮ひずみゲージ抵抗器をさらに含み、
前記第1の入力信号タップ線の抵抗は、第1の入力信号タップ点と前記第1の圧縮ひずみゲージ抵抗器及び前記第1の引張ひずみゲージ抵抗器の接合部との間、及び、前記第1の入力信号タップ点と前記第3の圧縮ひずみゲージ抵抗器及び前記第3の引張ひずみゲージ抵抗器の接合部との間で一致し、
前記第2の入力信号タップ線の抵抗は、第2の入力信号タップ点と前記第1の圧縮ひずみゲージ抵抗器及び前記第1の引張ひずみゲージ抵抗器の接合部との間、及び、前記第2の入力信号タップ点と前記第3の圧縮ひずみゲージ抵抗器及び前記第3の引張ひずみゲージ抵抗器の接合部との間で一致する、
請求項
13に記載の力センサ。
【請求項15】
前記第1の測定信号リード線は、前記第1及び前記第2の圧縮ひずみゲージ抵抗器から等しく離間された第1の測定信号タップ点を含み、
前記第2の測定信号リード線は、前記第1及び前記第2の引張ひずみゲージ抵抗器から等しく離間された第2の測定信号タップ点を含み、
前記第3の測定信号リード線は、前記第3及び前記第4の引張ひずみゲージ抵抗器から等しく離間される第3の測定信号タップ点を含む、
請求項
13又は14に記載の力センサ。
【請求項16】
長手方向軸が、前記梁の前記近位端部と前記梁の前記遠位端部との間に延び、
中立軸が、前記長手方向軸に平行に、前記第1の面の対向する縁から等距離に、前記梁の前記第1の面内に延び、
前記第1及び前記第2の圧縮ひずみゲージ抵抗器の各々は、前記中立軸周りに対称に配置され、
前記第1、前記第2、前記第3、及び前記第4の引張ひずみゲージ抵抗器の各々は、前記中立軸周りに対称に配置される、
請求項
13又は14に記載の力センサ。
【請求項17】
長手方向軸が、前記梁の前記近位端部と前記梁の前記遠位端部との間に延び、
中立軸が、前記長手方向軸に平行に、前記第1の面の対向する縁から等距離に、前記梁の前記第1の面内に延び、
前記第1及び前記第2の圧縮ひずみゲージ抵抗器の各々は、前記中立軸周りに同一に対称に配置され、
前記第1、前記第2、前記第3、及び前記第4の引張ひずみゲージ抵抗器の各々は、前記中立軸周りに同一に対称に配置される、
請求項
13又は14に記載の力センサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(優先権の主張)
本出願は、2017年11月15日に出願された米国仮特許出願第62/586,721号及び2017年11月14日に出願された米国仮特許出願第62/586,166号に対する優先権の利益を主張するものであり、これらの出願の各々は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
低侵襲外科処置の間の力の感知とフィードバックは、処置を行う外科医により良好な没入、現実感及び直感性をもたらす可能性がある。ハプティクス(触覚)(haptics)のレンダリング及び精度の性能を最良にするために、力センサが、手術器具上に、可能な限り解剖学的組織相互作用に近接して配置されることがある。一つのアプローチは、手術器具に付与されたひずみを測定するために、印刷又は積層造形(additive deposition)プロセスを通して、力変換器上に形成された電気ひずみゲージを有する力センサを手術器具シャフトの遠位端に埋め込むことである。
【0003】
図1は、4つのフルホイートストンブリッジ(フルブリッジ)を有する矩形梁を含む力センサを示す例示的な図面である。ブリッジ回路は、電気回路の回路トポロジーであり、2つの回路分岐(通常、互いに並列)が、それらに沿った中間点において最初の2つの分岐の間に接続された第3の分岐によってブリッジされる。2つのフルブリッジが、梁の長手方向軸に直交する力を測定するために、梁の2つの隣接する直交する側面の各々に形成される。梁は、シャフトの長手方向軸に直交する力を感知するために、手術器具シャフトの遠位部分に固定されることがある。梁の側面に直角に印加される力(すなわち、X又はYの力)は、梁のその側面の近位端部及び遠位端部におけるフルブリッジによって決定される力測定値を差し引くことによって決定される。
【0004】
力センサが、測定されることになる対象の直交力、モーメント、軸外力、軸外モーメント、圧縮/引張、ねじり、周囲温度及び勾配温度を含む種々の異なるひずみソースに直面する可能性がある。フルブリッジの各々は、温度、ねじり、軸外力、軸外モーメントの応力を相殺する。各個々のフルブリッジ出力は、力、モーメント、及び圧縮/引張による応力を示す。側面上に形成された近位フルブリッジによって生成された出力値の同じ側面上の遠位フルブリッジによって生成された出力値からの減算は、モーメント及び圧縮/引張を相殺し、測定されることになる対象の直交力を表す出力値をもたらす。
【0005】
手術器具の力センサは、患者の安全を確実にするために重要であることがある。従って、力センサの故障を検出することによって危害から保護するために、力センサのエラー検出が必要とされることがある。エラー検出のための1つのアプローチは、エラーを検出するために比較することができる冗長な力測定値を生成するために、追加のフルブリッジを提供することであり得る。しかし、梁側面上の空間が限られているため、側面上に追加のフルブリッジを形成することは実用的ではない。さらに、製造プロセスは、典型的には、多くて2つの側面上でのブリッジの形成に限定される。4つの側面へのブリッジの形成は、製造コストを大幅に増加させる。
【発明の概要】
【0006】
一態様では、力センサが、長手方向軸と、近位端部と、遠位端部とを有する梁を含む。第1のホイートストンブリッジが、梁の第1の面上に配置され、第1及び第2の引張ゲージ抵抗器(tension gauge resistors)並びに第1及び第2の圧縮ゲージ抵抗器を含む。第2のホイートストンブリッジが、梁の第1の面上に配置され、第3及び第4の引張ゲージ抵抗器並びに第3及び第4の圧縮ゲージ抵抗器を含む。第1及び第3の引張ゲージ抵抗器並びに第1及び第3の圧縮ゲージ抵抗器は、梁の近位端部に配置される。第2及び第4の引張ゲージ抵抗器並びに第2及び第4の圧縮ゲージ抵抗器は、梁の遠位端部に配置される。
【0007】
別の態様では、力センサが、長手方向軸と、近位端部と、遠位端部とを有する梁を含む。第1の引張ゲージハーフブリッジが、梁の第1の面上に配置され、第1及び第2の引張ゲージ抵抗器を含む。第2の引張ゲージハーフブリッジが、梁の第1の面上に配置され、第3及び第4の引張ゲージ抵抗器を含む。圧縮ゲージハーフブリッジが、梁の第1面上に配置され、第1及び第2の圧縮ゲージ抵抗器を含む。第1及び第3の引張ゲージ抵抗器並びに第1の圧縮ゲージ抵抗器は、梁の近位端部に配置される。第2及び第4の引張ゲージ抵抗器並びに第2の圧縮ゲージ抵抗器は、梁の遠位端部に配置される。
【0008】
さらに別の態様では、力センサは、長手方向軸と、近位端部と、遠位端部とを有する梁を含む。第1のブリッジ回路が、梁の第1の面上に配置され、複数の引張ゲージ抵抗器及び少なくとも1つの圧縮ゲージ抵抗器を含む。第2のブリッジ回路が、梁の第1の面上に配置され、複数の引張ゲージ抵抗器及び少なくとも1つの圧縮ゲージ抵抗器を含む。第1のブリッジ回路及び第2のブリッジ回路の各々からの少なくとも1つの引張抵抗器並びに第1のブリッジ及び第2のブリッジのうちの1つからの少なくとも1つの圧縮ゲージ抵抗器は、梁の近位端部に配置される。第1のブリッジ回路及び第2のブリッジ回路の各々からの少なくとも1つの引張抵抗器並びに第1のブリッジ及び第2のブリッジのうちの他のうちの1つからの少なくとも1つの圧縮ゲージ抵抗器は、梁の遠位端部に配置される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図面は必ずしも正確な比率で描かれていないが、これらの図面において、類似の番号は類似の要素を互いに異なる視点で説明し得る。異なる文字のサフィックスを有する類似の番号は、類似の要素の異なる例を表わし得る。図面は概して、この文書で論じる様々な実施形態を例として示すが、限定するものではない。
【0010】
【
図1】4つのフルホイートストンブリッジ(フルブリッジ)を有する矩形梁を含む力センサを示す例示的な図面である。
【
図2】いくつかの例による、取り付けられた力センサ梁を有する細長いシャフトを備える手術器具の遠位部の例示的な側面立面図である。
【
図3】一対の分割ブリッジ回路が形成された梁側面を有する力センサ梁の例示的な斜視図である。
【
図4A】第1のフルブリッジブリッジ回路を表す例示的な概略図である。
【
図4B】第2のフルブリッジ回路を表す例示的な概略図である。
【
図5】その上に形成された一対の交互配置型分割ブリッジ回路を備える梁側面を有する力センサ梁の例示的な斜視図である。
【
図6】一対のインタリーブ(かみ合い)型分割ハーフブリッジ回路を備える梁面側を有する力センサ梁の例示的な斜視図である。
【
図7】3つのハーフブリッジ回路を表す例示的な概略図である。
【
図8】
図6のインタリーブ(かみ合い)型の3つのハーフブリッジの例のゲージセンサの配置を示す梁の例示的な側面図である。
【
図9】一対の交互配置型分割ハーフブリッジ回路を備える梁面を有する力センサ梁の例示的な斜視図である。
【
図10】
図9の交互配置型の3つのハーフブリッジの例のゲージセンサの配置を示す例示的な側面図である。
【
図11】梁の中立軸に沿って配置されたTゲージ(引張)及びCゲージ(圧縮)を有する梁の例示的な斜視図である。
【
図12】梁の近位端部及び遠位端部にそれぞれ、梁の中立軸に沿って配置された引張ゲージR1及びR2を有する梁の例示的な斜視図である。
【
図13】
図12のR1及びR2を含むハーフブリッジ回路を示す説明図である。
【
図14】力が梁に印加される位置からの距離lにおけるひずみ測定を示す片持梁に印加される力の例示的な側面図である。
【
図15】力が梁に印加される位置からの近位距離及び遠位距離でのひずみ測定を示す片持梁に印加される力の例示的側面図である。
【
図17A】ホイートストンブリッジが近位端部に配置された梁の側面図である。
【
図18】引張ゲージ抵抗器R1及び圧縮ゲージ抵抗器R2を有する分割ホイートストンブリッジを備える梁の側面図である。
【
図19】2つの分割フルブリッジ回路を有する梁を含む例示の力センサを示す説明図である。
【
図20A】2つの近位分割ブリッジ回路半部のひずみゲージ素子と2つの遠位分割ブリッジ回路半部のひずみゲージ素子との間に延在する機械的に分離されたリード線を示す例示的な単純化されたブロック図である。
【
図20B】
図20Aの例示的センサのひずみゲージ素子の第1の例の配置の特定の詳細を示す説明図である。
【
図20C】
図20Aの例示的なセンサのひずみゲージ素子の第2の例の配置の特定の詳細を示す説明図である。
【
図21】入力パッドと測定パッドとが一致する面積を有する近位接続パッドのセットと遠位接続パッドのセットとを示す説明図である。
【
図22】測定パッドが入力パッドよりも大きな面積を有する近位接続パッドのセットと遠位接続パッドのセットとを示す例示的な図である。
【
図23】励起電圧入力を共有する梁上に配置された例示的な第1及び第2の分割ブリッジ回路を含む力センサを示す例示的な回路概略図である。
【
図24】
図23の例示的な二重分割ブリッジ回路のためのタップリード線を示す例示的な図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図2は、幾つかの例による、力センサ梁206が取り付けられた、部分的に切り取られて示された、細長いシャフト204を備える手術器具202の遠位部分の例示的な側面立面図である。手術器具202は、例えば、関節動作可能な(articulatable)ジョー部を含み得る、エンドエフェクタ208を含む。外科的処置の間、エンドエフェクタ208は、解剖学的組織に接触し、これは、X、Y、又はZ方向の力を生じさせ、Y方向の軸周りのモーメントM
Yのようなモーメント力を生じさせ得る。長手方向軸210を含む力センサ206は、長手方向軸210に垂直なX及びY力を測定するために使用され得る。
【0012】
図3は、一対の分割ブリッジ回路が形成された梁側面212を有する力センサ梁206の例示的な斜視図である。ブリッジ回路は、各ブリッジ回路の一部が梁の近位端部に配置され、ブリッジ回路の一部が梁の遠位端部に配置されて分割される。より詳細には、
図3の例では、ブリッジ回路は、幾つかの例にしたがって、その上に形成され、近位梁端部206Pにおいて(梁の側面から等距離にある)中立軸に沿って整列されたひずみゲージ抵抗器R
C1、R
C3、R
T1、R
T3を有し、遠位梁端部206Dにおいて中立軸に沿って整列されたひずみゲージ抵抗器R
C2、R
C4、R
T2、R
T4を有する、インタリーブ(かみ合い)型分割フルホイートストンブリッジ(フルブリッジ)として構成される。インタリーブ型分割フルブリッジの同一対(図示せず)が、隣接する直交梁側面214上に形成される。隣接する直交側面に形成された一対のインタリーブ型分割フルブリッジは、梁に引張ひずみを与え得る、梁206の長手方向軸210に垂直な力を測定するように構成される。中立軸は軸外力(off axis Force)及びモーメントに対して鈍感であるので、中立軸に沿ったゲージ抵抗器のアライメント(整列)は軸外荷重の影響を低減することが理解されるであろう。
【0013】
図4Aは、図示のように入力電圧V
inを受け且つ第1の出力電圧V
O1を生成するように結合された、引張ひずみゲージ抵抗器R
T1及びR
T2を備える引張ゲージハーフブリッジを含み且つ圧縮ひずみゲージ抵抗器R
C1及びR
C2を備える圧縮ゲージハーフブリッジを含む、対の第1の分割フルブリッジブリッジを表す例示的な概略図である。
図4Bは、図示のように入力電圧V
inを受け且つ第2の出力電圧V
O2を生成するように結合された引張ひずみゲージ抵抗器R
T3及びR
T4を有する引張ゲージハーフブリッジを含み且つ圧縮ひずみゲージ抵抗器R
C3及びR
C4を有する圧縮ゲージハーフブリッジ含む、対の第2の分割フルブリッジを表す例示的な概略図である。
【0014】
以下にさらに詳細に説明するように、各引張りひずみゲージ抵抗器RT1-RT4及び各圧縮ひずみゲージ抵抗器RC1-RC4は、サーペンタイン(曲がりくねった)構成又は蛇行状の構成を形成するように、平行に整列するとともに端と端を結合された複数の細長い抵抗器部分を含む。圧縮ひずみゲージ抵抗器RC1-RC4の細長い部分は、梁206上の圧縮ひずみを感知するように、梁の長手方向軸210に平行に整列され得る。引張ひずみゲージ抵抗器RT1-RT4の細長い部分は、梁上の引張ひずみを感知するように、梁の長手方向軸に対して垂直に整列され得る。
【0015】
再び
図3を参照すると、各インタリーブ型分割フルブリッジは、梁206の近位端部206Pに配置された引張ゲージセンサ抵抗器と圧縮ゲージセンサ抵抗器とを有する。各インタリーブ型分割フルブリッジはまた、梁206の遠位端部206Dに配置された引張ゲージセンサと圧縮ゲージセンサとを有する。具体的には、ひずみゲージ抵抗器R
T1、R
T3、R
C1及びR
C3は梁206の近位端部206Pに配置され、ひずみゲージ抵抗器R
T2、R
T4、R
C2及びR
C4は梁206の遠位端部206Dに配置される。さらに、ひずみゲージ抵抗器R
T1の細長い部分は、同一場所に設置され(co-located)且つ梁の同じ長手方向領域を占めるように、ひずみゲージ抵抗器R
T3の細長い部分とかみ合う(インタリーブされる(interleaved with))(詳細には
図8と同様)。ひずみゲージ抵抗器R
C1の細長い部分は、同一場所に設置され且つ梁の同じ長手方向領域を占めるように、ひずみゲージ抵抗器R
C3の細長い部分とインタリーブされる(詳細には
図8と同様)。インタリーブ型圧縮ゲージ抵抗器R
C1、R
C3は、インタリーブ型引張抵抗器R
T1、R
T3よりも梁の近位端部に近接して配置される。ひずみゲージ抵抗器R
T2の細長い部分は、同一場所に設置され且つ梁の同じ長手方向領域を占めるように、ひずみゲージ抵抗器R
T4の細長い部分とインタリーブされる(詳細には
図8と同様)。ひずみゲージ抵抗器R
C3の細長い部分は、同一場所に設置され且つ梁の同じ長手方向領域を占めるように、ひずみゲージ抵抗器R
C4の細長い部分とインタリーブされる(詳細には
図8と同様)。インタリーブ型圧縮ゲージ抵抗器R
C2、R
C4は、インタリーブ型引張抵抗器R
T2、R
T4よりも梁の遠位端部から離れて配置される。
図3の例のひずみゲージ抵抗器のインタリーブは、
図8の例示的な図面に示されたインタリーブ型ハーフブリッジの例を参照して、説明からより良く理解されるであろう。
【0016】
図5は、幾つかの例による、各々が近位梁端部206Pにおいて中立軸に沿って整列したひずみゲージ抵抗器R
C1、R
C3、R
T1、R
T3を有し且つ各々が遠位梁端部206Dにおいて中立軸に沿って整列したひずみゲージ抵抗器R
C2、R
C4、R
T2、R
T4を有する、その上に形成された交互配置型(staggered)分割フルブリッジを備える梁側面212を有する力センサ梁206の例示的な斜視図である。梁は、4つの細長い長方形の側面と長方形の端面を有する。交互配置型分割フルブリッジ(図示せず)の同一対が、隣接する直交梁側面214上に形成される。隣接する直交側面に形成された交互配置型分割フルブリッジの対は、梁に引張ひずみを与え得る、梁の長手方向軸に垂直な力を測定するように構成される。
【0017】
上述の
図4A~4Bの例示的な概略図は、
図5の交互配置型分割フルブリッジの第1及び第2のフルブリッジを表す。各交互配置型分割フルブリッジは、梁206の近位端部206Pに配置された引張ゲージセンサ抵抗器と圧縮ゲージセンサ抵抗器とを有している。各フルブリッジはまた、梁206の遠位端部206Dに配置された引張ゲージセンサと圧縮ゲージセンサとを有する。具体的には、ひずみゲージ抵抗器R
T1、R
T3、R
C1及びR
C3は梁206の近位端部206Pに配置され、ひずみゲージ抵抗器R
T2、R
T4、R
C2及びR
C4は梁206の遠位端部206Dに配置される。しかし、
図3のインタリーブ型分割フルブリッジの対とは異なり、
図5の分割交互配置分割ブリッジは、各フルブリッジのひずみゲージの対が梁の両端部において互いに隣接して配置される「交互配置型」配置で配置される。第1の交互配置型分割フルブリッジのひずみゲージ抵抗器R
T1及びR
C1は、梁206の近位端部206Pにおいて互いに隣接して配置される。第2の交互配置型分割フルブリッジのひずみゲージ抵抗器R
T3及びR
C3は、梁206の近位端部206Pに互いに隣接して配置され、ひずみゲージ抵抗器R
T1及びR
C1よりも近位端部206Pから離れてオフセットされている。同様に、第1の交互配置型分割フルブリッジのひずみゲージ抵抗器R
T2及びR
C2は、梁206の遠位端部206Dにいて互いに隣接して配置される。第2の交互配置型分割フルブリッジのひずみゲージ抵抗器R
T4及びR
C4は、遠位端部206Dにおいて互いに隣接して配置され、ひずみゲージ抵抗器R
T2及びR
C2よりも遠位端部206Dに近接してオフセットされる。
【0018】
インタリーブ型分割フルブリッジと交互配置型分割フルブリッジの両方は、冗長な第1及び第2の出力電圧V
O1及びV
O2を生成する。
図3のインタリーブ型分割フルブリッジの対及び
図5の交互配置型分割フルブリッジの対の引張及び圧縮ゲージセンサ抵抗器の長手方向分布は、測定される力に対する3つの方向のいずれかにおける軸外荷重モーメント及び2つの直交方向のいずれかにおける力などの他のソースからの力によって生じ得るノイズを相殺し実質的に除去する。さらに、インタリーブ型分割フルブリッジの対の各々及び交互配置型分割フルブリッジの対の各々は、温度変動の影響を実質的に相殺するように構成される引張及び圧縮ひずみゲージ抵抗器の両方を含む。さらに、
図3の例におけるこれらのひずみゲージ抵抗器のインタリーブは、それらが梁の同じ位置でひずみを測定することを確実にし、それにより、たとえ梁の長さに沿って温度変化があっても、冗長な第1の出力電圧V
O1及び第2の出力電圧V
O2が一致する値(matching values)を有することを確実にする。
【0019】
従って、梁の近位端部と遠位端部との間の各フルブリッジのゲージセンサ抵抗器の分布は、第1及び第2の出力信号VO1及びVO2が同じ冗長値を生成するように、力の他のソースから生じるノイズの影響を除去し且つ温度の影響を相殺する。第1及び第2の出力信号値VO1及びVO2は、それらが異なる値を有するかどうかを判定するために比較され得る。VO1とVO2の値が異なるという判定は、例えば、力センサの損傷によるエラーの指示を提供する。
【0020】
図6は、幾つかの例による、各々が梁206の近位端部及び遠位端部に形成された引張ゲージセンサ抵抗器を有する一対のインタリーブ型分割ハーフホイートストンブリッジ(ハーフブリッジ)を備える梁面212を有するとともに梁の近位端部及び遠位端部に形成された圧縮ゲージ抵抗器を有する共有ハーフブリッジを有する、力センサ梁206の例示的な斜視図である。第1の引張ゲージハーフブリッジが、近位端部206Pにひずみゲージ抵抗器R
T1を含み、遠位端部206Dにひずみゲージ抵抗器R
T2を含む
(詳細には図8と同様)。第2の引張ゲージハーフブリッジが、近位端部206Pにひずみゲージ抵抗器R
T3を含み、遠位端部206Dにひずみゲージ抵抗器R
T4を含む
(詳細には図8と同様)。圧縮ゲージハーフブリッジは、近位端部にひずみゲージ抵抗器R
C1を含み、遠位端部206Dにひずみゲージ抵抗器R
C2を含む。引張ゲージセンサ抵抗器を有するインタリーブ型ハーフブリッジ(図示せず)及び圧縮ゲージセンサ抵抗器を有する同一の共有ハーフブリッジ(図示せず)の同一の対が、隣接する直交梁面214上に形成される。隣接する直交面上に形成されるインタリーブ型分割ハーフブリッジの対は、梁に引張ひずみを与え得る梁206の長手方向軸210に垂直な力を測定するように構成される。隣接する直交梁面上に形成された共有圧縮ゲージセンサ抵抗器は、梁206に圧縮ひずみを付与し得る梁の長手方向軸に平行な力を測定するように構成される。
【0021】
図7は、3つのハーフブリッジを表す例示的な概略図である。第1の引張ゲージハーフブリッジ602は、中立軸に沿って整列された引張ひずみゲージ抵抗器R
T1及びR
T2を含む。第2の引張ゲージハーフブリッジ604は、中立軸に沿って整列された引張ひずみゲージ抵抗器R
T3及びR
T4を含む。圧縮ハーフブリッジ606は、中立軸に沿って整列した圧縮ひずみゲージ抵抗器R
C1及びR
C2を含む。第1及び第2の引張ゲージハーフブリッジ602、604及び圧縮ゲージハーフブリッジ606の各々は、入力電圧V
inを受けるように結合される。第1の引張ゲージハーフブリッジ602は、第1の張力出力V
O1を提供するように結合される。第2の引張ゲージハーフブリッジ604は、第2の張力出力V
O3を提供するように結合される。圧縮ゲージハーフブリッジ606は、圧縮力出力V
O2を生成するように結合される。各抵抗器R
T1-R
T4及びR
C1-R
C2は、サーペンタイン(曲がりくねった)(serpentine)又は蛇様の形状を形成するように、平行に整列され且つ端から端まで結合された複数の平行な細長い部分を含む。抵抗器R
C1-R
C2の細長い部分は、梁206の長手方向軸210に平行に整列され、圧縮ゲージセンサとして作用する。抵抗器R
T1-R
T4の細長い部分は、梁206の長手方向軸210に対して垂直に整列され、引張ゲージセンサとして作用する。
【0022】
再び
図6を参照すると、各インタリーブ型分割ハーフブリッジは、梁206の近位端部206Pに配置された引張ゲージセンサ抵抗器及び共有圧縮ゲージセンサ抵抗器を有する。各インタリーブ型分割ハーフブリッジはまた、梁206の遠位端部206Dに配置された引張ゲージセンサ及び共有圧縮ゲージセンサを有する。具体的には、ひずみゲージ抵抗器R
T1、R
C1及びR
T3は梁206の近位端部206Pに配置され、ひずみゲージ抵抗器R
T2、R
C2及びR
T4は梁206の遠位端部206Dに配置される。
【0023】
図8は、破線で示される
図6のインタリーブ型の3つのハーフブリッジの例のゲージセンサの配置を示す梁の側面図を示す。ひずみゲージ抵抗器R
T1の細長い部分L
T1は、同一場所に設置され且つ梁の同一の長手方向領域を占めるように、ひずみゲージ抵抗器R
T3の細長い部分L
T3とインタリーブされる。インタリーブ型ひずみゲージ抵抗器R
T1及びR
T3は、梁の近位端部から圧縮ゲージ抵抗器R
C1よりも離れている。近位端部と遠位端部との間に延びるリード
T1、T2は、近位端部206Pに位置するR
T1と遠位端部206Dに位置するR
T2とを結合する。ひずみゲージ抵抗器R
T2の細長い部分L
T2は、同一場所に設置され且つ梁の同一の長手方向領域を占めるように、ひずみゲージ抵抗器R
T4の細長い部分L
T4とインタリーブされる。インタリーブ型ひずみゲージ抵抗器R
T2及びR
T4は、圧縮ゲージ抵抗器R
C2よりも梁の遠位端部に近接して配置される。近位端部と遠位端部との間に延びるリード
T3、T4は、近位端部206Pに位置するR
T3と、遠位端部206Dに位置するR
T4とを結合する。近位端部と遠位端部との間に延びるリード
C1、C2は、近位端部206Pに位置するR
C1と遠位端部206Dに位置するR
C2とを結合する。
【0024】
図9は、幾つかの例に従った、各々が梁の近位端部及び遠位端部に形成された引張ゲージセンサ抵抗器を有し、梁の近位端部及び遠位端部に形成された圧縮ゲージ抵抗器を有する共有ハーフブリッジを有する交互配置型分割ハーフブリッジを備えた梁面212を有する力センサ梁206の例示的な斜視図である。
図7の概略図はまた、
図9の交互配置型の3つのハーフブリッジを表している。第1の引張ゲージハーフブリッジは、近位端部206Pにひずみゲージ抵抗器R
T1を含み、遠位端部206Dにひずみゲージ抵抗器R
T2を含む。第2の引張ゲージハーフブリッジは、近位端部206Pにひずみゲージ抵抗器R
T3を含み、遠位端部206Dにひずみゲージ抵抗器R
T4を含む。圧縮ゲージハーフブリッジは、近位端部にひずみゲージ抵抗器R
C1を含み、遠位端部206Dにひずみゲージ抵抗器R
C2を含む。引張ゲージセンサ抵抗器を有するインタリーブ型分割ハーフブリッジ(図示せず)の同一の対及び圧縮ゲージセンサ抵抗器を有する同一の共有ハーフブリッジ(図示せず)が、隣接する直交梁面214上に形成される。隣接する直交面上に形成されたインタリーブ型分割ハーフブリッジの対は、梁206に引張ひずみを与え得る梁206の長手方向軸210に垂直な力を測定するように構成される。隣接する直交梁面上に形成された共有圧縮ゲージセンサ抵抗器は、梁206に圧縮ひずみを与え得る梁の長手方向軸210に平行な力を測定するように構成される。
【0025】
図10は、
図9の交互配置型の3つのハーフブリッジ例のゲージセンサの配置を示す例示的な側面図である。第1の引張ゲージ抵抗器ハーフブリッジは、中立軸に沿って整列された引張ひずみゲージ抵抗器R
T1及びR
T2を含む。第2の引張ゲージ抵抗器ハーフブリッジは、中立軸に沿って整列された引張ひずみゲージ抵抗器R
T3及びR
T4を含む。圧縮ゲージ抵抗器ハーフブリッジは、中立軸に沿って整列された圧縮ひずみゲージ抵抗器R
C1及びR
C2を含む。第1の圧縮ゲージ抵抗器R
C1は、第1の引張ゲージ抵抗器R
T1と第3の引張ゲージ抵抗器R
T3との間の梁の近位端部に配置され、第1の引張ゲージ抵抗器R
T1は、第3の引張ゲージ抵抗器R
T3よりも梁の近位端部に近接して配置される。第2の圧縮ゲージ抵抗器R
C2は、第2の引張ゲージ抵抗器R
T2と第4の引張ゲージ抵抗器R
T4との間の梁の遠位端部に配置され、第4の引張ゲージ抵抗器R
T4は、第2の引張ゲージ抵抗器R
T2よりも梁の遠位端部に近接して配置される。近位端部と遠位端部との間に延びるリード
T1、T2は、近位端部206Pに位置するR
T1と遠位端部206Dに位置するR
T2とを結合する。近位端部と遠位端部との間に延びるリード
T3、T4は、近位端部206Pに位置するR
T3と遠位端部206Dに位置するR
T4とを結合する。近位端部と遠位端部との間に延在するリード
C1、C2は、近位端部206Pに位置するR
C1と遠位端部206Dに位置するR
C2とを結合する。
【0026】
従って、インタリーブ型分割ハーフブリッジ及び
交互配置型分割ハーフブリッジの両方は、冗長な第1及び第2の張力出力電圧V
O1及びV
O3を生成する。
図6のインタリーブ型分割ハーフブリッジの対及び
図9の
交互配置型分割ハーフブリッジの対の引張及び圧縮ゲージセンサ抵抗器の長手方向分布は、測定される力に対する3つの方向のいずれかにおける軸外荷重モーメント及び2つの直交方向のいずれかにおける力などの他のソースからの力によって生じ得るノイズをキャンセルし実質的に除去する。さらに、
図6のインタリーブ型ハーフブリッジの例では、ひずみゲージ抵抗器のインタリーブにより、それらが梁の同じ位置でひずみを測定することを保証し、これは、冗長な第1の出力電圧V
O1及び第3の出力電圧V
O3が、梁の長さに沿った温度変化があっても、一致する値を有することを保証する。
【0027】
本発明に到達するに当たり、本発明者は、各ハーフブリッジ(引張ゲージハーフブリッジ及び圧縮ゲージハーフブリッジの両方)が、次の応力:モーメント、軸外力、軸外モーメント、圧縮/引張、ねじり、及び周囲温度をキャンセルすることを理解した。また、本発明者は、各ハーフブリッジ出力が、次のもの:力及び勾配温度を含むことを理解した。
発明者はさらに、V
Oがハーフブリッジの出力である場合、以下であることを理解し、
【数1】
ここで、ε
p及びε
dは近接応力及び遠位応力を表し、GFはゲージ率を表す。
【0028】
次に、上式の(εp-εd)の差分は:モーメント、軸外力、軸外モーメント、圧縮/引張、ねじり、及び周囲温度をキャンセルし、次に、「T gauge」ハーフブリッジ出力及び「C gauge」ハーフブリッジ出力を差し引いて、勾配温度をキャンセルする。
【0029】
VO1が「T gauge」のハーフブリッジの出力であり、VO2が「C gauge」のハーフブリッジの出力である場合、VO1-VO2の減算は周囲温度と勾配温度をキャンセルし、減算後の最終出力のみが求められている「Force(力)」である。
【0030】
図6及び
図9の分割ハーフブリッジの例について、冗長な比較は、以下のように実施され得る。
【0031】
冗長な比較は、ハーフブリッジ測定値VO1、VO2及びVO3から力信号及び温度差信号を抽出した後に行われる。
X軸について、例えば(「x」で示され)、
Force1_xとdeltaT1_xを取得するためにVO1_xとVO2_xを使用することができ、
Force2_x及びdeltaT2_xを取得するためにVO3_x及びVO2_xを使用することができ、
Y軸(「y」で示される)について、
Force1_yとdeltaT1_yを取得するためにVO1_y及びVO2_yを使用することができ、
Force2_yとdeltaT2_yを取得するためにVO2_y及びVO2_yを使用することができ、
冗長チェックのために、
Force_x:Force1_xとForce2_xが一致するかどうかをチェックし、
Force_y:Force1_yとForce2_yが一致するかどうかをチェックし、
deltaT:deltaT1_xとdeltaT1_yが一致するかどうかをチェックする。
【0032】
これらの比較チェックは、ゲージのいずれかの故障をカバーする。
【0033】
deltaT2_x及びdeltaT2_yは、それらが追加情報を提供しないため、一種のスローアウェイ項である。
【0034】
電圧出力から力とdeltaTを計算するために使用される数学は次のとおりである。
【数2】
【数3】
ここで、「Tgauge V
O」はV
O1、「Cgauge V
O」はV
O2である。
【0035】
従って、梁の近位端部と遠位端部との間の各引張ゲージハーフブリッジのゲージセンサ抵抗器の分布は、他の力のソースから生じるノイズの影響を除去し、温度の影響をキャンセルし、そのため、第1及び第2の引張ゲージ力出力信号VO1及びVO3が同じ冗長値を生成する。第1及び第2の引張ゲージ力出力信号値VO1及びVO3は、それらが異なる値を有するかどうかを決定するために比較され得る。VO1とVO3が異なる値を有するという決定は、例えば、力センサの損傷によるエラーの指標を提供する。
【0036】
冗長な温度値は、隣接する直交面に形成される圧縮ゲージハーフブリッジによって生成される圧縮出力値VO2によって与えられる。隣接する直交面に形成されるハーフブリッジによって生成される圧縮出力値VO2は、それらが異なる値を有するかどうかを決定するために比較され得る。隣接する直交面上の圧縮ゲージハーフブリッジが異なる値を有するという決定は、例えば、力センサの損傷によるエラーの指標を提供する。
【0037】
証明
【0038】
A. Tゲージ(Tgauge)ひずみ及びCゲージ(Cgauge)ひずみを決定する:
図11は、梁の中立軸に沿って配置されたTゲージ(引張)及びCゲージ(圧縮)を有する梁の例示的な斜視図である。
【0039】
力と温度の変化を決定するために用いられる値は、以下を含む:
F
g:検知面に沿った力
l:加えられる力の位置
M:検知面に垂直に加えられるモーメント
F
Z:中立軸に平行に加えられる力
I:慣性モーメント
A:面積又は断面積
CTE:熱膨張係数
ΔT:温度変化
ε:ひずみ
ρ:ポアソン比
Tゲージひずみ測定式:
【数4】
Cゲージひずみ測定式:
【数5】
【0040】
B. 力及びΔTの決定:
図12は、梁の近位端部及び遠位端部にそれぞれ、梁の中立軸に沿って配置された引張ゲージR1及びR2を持つ梁の例示的な斜視図である。
図13は、
図12のR1及びR2を含むハーフブリッジ回路を示す例示的な概略図である。
【0041】
図12-13のハーフブリッジについては、上記のTゲージひずみ測定を用いて、R1、R2、及びV
inに基づいてV
Oを計算することができる。
【数6】
【数7】
【数8】
【0042】
両ゲージの公称抵抗値は、無負荷で同じR値である。ゲージが受けるひずみに依存する抵抗の変化はゲージ係数をかけたものである。小さな抵抗変化に対しては、一次近似を用いて次式を得る。
【数9】
【0043】
力に関してV
Oを取得するためにひずみ方程式を代わりに用いることができる。
【数10】
【0044】
同様に、圧縮(C)ゲージを用いてハーフブリッジの方程式を得た。
【数11】
【0045】
CゲージとTゲージの方程式を用いて、F
ll及びΔT=(ΔT
1-ΔT
2)を解くことができる。
【数12】
【数13】
【数14】
【数15】
【0046】
C. ひずみを利用した基本的な力測定:
図14は、力が梁に加えられる位置からの距離lにおけるひずみ測定を示す片持梁に印加される力の例示的な側面図である。
【0047】
片持梁の遠位端に加えられる垂直力に対するひずみ方程式は、次のとおりである。
【数16】
ここで
E:弾性率
I:慣性モーメント。
【0048】
ひずみ方程式は、検知点からの距離lだけでなく、加えられる力Fにも依存することが分かる。従って、加えられる力を測定できるようにするためには、「l」の依存性を除去するための第2の測定が必要である。これを行う最も明白な方法は、梁に沿った異なる点でひずみを測定することである。
【0049】
図15は、力が梁に印加される位置からの近位距離l
prox及び遠位距離l
distにおけるひずみ測定を示す片持梁に加えられる力の例示的な側面図である。その結果、以下を得ることができる。
【数17】
【数18】
【0050】
次に、2つの測定値を引くと、以下を得る。
【数19】
【0051】
距離の差は既知の量であり、2つの検知点間の距離である。
【0052】
D. ノイズソース下での力測定
図16は片持ち梁の側面図である。
【0053】
典型的な力測定シナリオでは、我々には関心がないが依然として梁に測定可能なひずみを発生させるノイズソース/信号が存在し、これは、我々が検知しており、これは加えられる力の誤った推定に帰着することになる。存在する可能性がある他のひずみのソースは、
・ 2つの直交方向の力
・ 3方向すべてのモーメント
・ 温度変化
である。
【0054】
測定したい力がX軸に沿って向けられるように基準フレームが選択された場合、
測定するための望ましくないひずみソースは、力(Fy、Fz)、モーメント(Mx、My、Mz)及び温度(ΔT)である。
【0055】
したがって、中立軸に平行に向けられた片持ち梁上の点検出要素の最も一般的なひずみ方程式は、以下の通りである。
【数20】
【数21】
ここで、
E:弾性率
I:慣性モーメント。
γ:中立軸を通るYZ面への垂直距離
d:中立軸を通るXZ面への垂直距離
A:断面積
CTE:熱膨張係数
εc
Mz:中立軸に垂直なねじれM
zによるひずみ
εt
Mz:中立軸に平行なねじれM
zによるひずみ
ρ
r:基板のポアソン比
【0056】
上式から分かるように、ひずみの点測定は、多くのひずみソースに依存する。また、近位及び遠位の測定値を差し引く行為は、共通モードとしてのひずみのいくつかのソースを排除する。以下が排除される。
・力:Fz
・モーメント:My、Mz
【0057】
検知点/要素が中立軸を中心として対称的に配置される場合(d=0)、以下はひずみ測定値に影響を与えない。
・力:Fy
・モーメント:Mx
【0058】
したがって、補償されないひずみソースは温度変化である。温度を補償する最も普通の方法は、温度変化からのひずみを局所的に除去するために「C」(圧縮)ゲージ及び「T」(引張)ゲージを使用するホイートストンブリッジ構成を使用することである。
【0059】
図17Aは、その近位端部に配置されたホイートストンブリッジを持つ梁の側面図である。
図17Bは、
図17Aのホイートストンブリッジ回路の概略図である。
【0060】
ホイートストンブリッジの出力は次のとおりである。
【数22】
【0061】
ゲージの抵抗ひずみ関係は以下の通りである。
【数23】
【0062】
すべてのゲージの公称抵抗が同じであり、ひずみ-抵抗関係を置き換え、一次近似を行う場合、次の式が得られる。
【数24】
【0063】
F
xが適用されるとき、上式は次の形に変えられる。
【数25】
ここで、Kはスカラー定数、l=Δl+(1+ρ
r)l
1、Δl=l
2-l
1である。
【0064】
したがって、加えられた力に比例する出力信号を得る。
【0065】
温度変化がある場合、すべてのゲージで見られるひずみは同じであり、出力はゼロになり、これは、温度変化が局所的に補償されることを意味する。
【0066】
従って、検知方向(X軸)における加えられる力を測定するためには、梁の近位端部及び遠位端部近くに位置する2つのホイートストンブリッジが必要である。
【0067】
E. 単一ホイートストンブリッジを用いる力の測定
図18は、その近位端部に中立軸に沿って配置された引張ゲージ抵抗器R1及び圧縮ゲージ抵抗器R2と、その遠位端部に中立軸に沿って配置された引張ゲージ抵抗器R3及び圧縮ゲージ抵抗器R4とを有する分割ホイートストンブリッジを備える梁の側面図である。
図17Bの概略図は、
図18の分割ブリッジに適用可能である。
【0068】
ささいな設計を見ると、温度を局所的に補償し、2つの信号を測定し、加えられる力を取得するために外部から2つの信号を差し引くが、ホイートストンブリッジ方程式の構造は内部で信号を差し引く能力を持っているので、これを有利に使うことができる。また、温度が局所的に補償される代わりに、温度効果を全体的に補償できるようにゲージを配置することができる。
【0069】
各測定点で見られる温度変化は、どこでも同じである周囲温度変化と、周囲温度とその点の温度との間の温度差である温度差に分解することができる。周囲温度変化は、最終的に共通のモードであり、近位及び遠位信号を差し引く行為だけで、その影響を除去する。
【0070】
上記の構成では、出力信号を次のように得る。
【数26】
【0071】
温度差がなければ、R1、R2は引張ゲージであり、R3、R4は圧縮ゲージであり、加得られる力との関係は-ρ
rによって変化するので、R1及びR2は一緒に加えられ力を測定でき、R3及びR4は同様に加えられる力を測定できることがわかる。したがって、全体の式は次のようになる。
【数27】
ここで、Kは固定定数であり、
【数28】
【0072】
温度差についての同じ構成は異なる結果を有し、R1及びR2は近位ゲージと遠位ゲージとの間の温度差の影響を測定し、R3及びR4は同様に温度差の影響を測定する。たとえ2つの対が異なるゲージタイプであっても、それらは、温度変化によるひずみに対して同じ感度を有する。
【数29】
ここで、Kは固定定数であり、
【数30】
【0073】
したがって、「C」ゲージは温度補償ゲージ、「T」ゲージは測定ゲージとおおよそみなすことができる。
【0074】
図19は、2つの分割フルブリッジ回路を備える梁1902を含む力センサ1900を示す例示的な図面である。梁1902は、近位端部1902Pと遠位端部1902Dと、その間の中央部とを含む。第1の分割ブリッジ回路は、ひずみゲージ抵抗器R
C1、R
C3、R
T1、R
T3を含む。第1のブリッジ回路は、梁の近位端部に配置された圧縮ひずみゲージ抵抗器R
C1及び引張ゲージ抵抗器R
T1と、梁の遠位端部に配置された圧縮ひずみゲージ抵抗器R
C3及び引張ゲージ抵抗器R
T3とに分割される。第2の分割ブリッジ回路は、ひずみゲージ抵抗器R
C2、R
C4、R
T2、R
T4を含む。第2のブリッジ回路は、梁の近位端部に配置された圧縮ひずみゲージ抵抗器R
C2及び引張ゲージ抵抗器R
T2と、梁の遠位端部に配置された圧縮ひずみゲージ抵抗器R
C4及び引張ゲージ抵抗器R
T4とに分割される。
【0075】
梁上に配置された導電性測定出力リード線L1~L4及び入力信号リード線L5~L6が、図示のようにひずみゲージ抵抗器を電気的に結合する。測定出力リード線L1は、ノードVO1
-でRT1及びRT3を電気的に結合するために梁の近位部、中央部及び遠位部と一体的に延びるように配置される。測定出力リード線L2は、ノードVO1
+においてRC1及びRC3を電気的に結合するために梁の近位部、中央部及び遠位部と一体的に延びるように配置される。測定出力リード線L3は、ノードVO2
+においてRC2及びRC4を電気的に結合するために梁と一体に延びるように配置される。測定出力リード線L4は、ノードVO2
-においてRT2及びRT4を電気的に結合するために梁と一体的に延びるように配置される。入力信号リード線L5は、ノードVI
+においてRC1、RC2、RT1及びRT2を電気的に結合するために梁の近位部内に延びる。入力信号リード線L6は、ノードVI
-においてRC3、RC4、RT3及びRT4を電気的に結合するために梁の遠位部内に延びる。リード線L1~L6は、梁と一体に配置され、梁に機械的に結合される。
【0076】
RT1、RT3、RC1、RC3に結合された入力タップノードVI
+、及びRT2、RT4、RC2、RC4に結合されたVI
-は、入力信号ノードとして作用し、入力励起信号の正極性及び負極性を受信するように結合される。RT1、RT3のそれぞれの接合部、及びRC1、RC3の接合部における測定タップノードVO1
-及びVO1
+は、出力測定信号ノードとして働き、ひずみを示す出力測定信号を提供するように結合される。同様に、RT2、RT4のそれぞれの接合部、及びRC2、RC4の接合部における測定タップノードVO2
-及びVO2
+は、出力測定信号ノードとして働き、ひずみを示す出力測定信号を提供するように結合される。
【0077】
各分割ブリッジは、梁の近位端部に配置されたひずみゲージ抵抗器と梁の遠位端部に配置されたひずみゲージ抵抗器の両方を含むので、各ブリッジの抵抗器を電気的に結合するリード線L1~L6は比較的長い。例えば、
図19の第1及び第2の分割ブリッジの抵抗器を結合するリード線は、各ブリッジが完全に梁の近位端部又は梁の遠位端部のいずれかに位置する
図1の例示的なブリッジの非分割ブリッジ回路の抵抗器を結合するために使用されるリード線よりも比較的長い。
【0078】
分割ブリッジ回路は、ゲージがひずみゲージのサイズに比べて長距離にわたる梁位置に分布しているため、ひずみゲージ間に望ましくない量の不釣り合いリード抵抗を導入する可能性がある。リード抵抗は、センサ測定の精度に影響を及ぼし、クロスカップリング及び温度依存性オフセットを導入する。
【0079】
より詳細には、導電性リード線は、ひずみゲージを生成する蒸着及びエッチングプロセスを介して梁上に一体的に形成される。好ましくは、リード線は、例えば、梁に与えられる力又は温度の変化に応答して、電気的特性を変化させない。しかし、梁の反対の端部で能動抵抗ひずみゲージを結合するために梁に沿って延びる導電性リード線は、梁に加えられる力に応じて梁が歪むのでひずみを受け、これは導電性線の抵抗を変化させる。いくつかの例において、リード線の長さは、蛇行形状の抵抗ひずみゲージ素子を構成する導体線部分の全体の長さに大きさが匹敵し得る。電気接続線はブリッジ回路の能動抵抗素子としてふるまうことを意図していないので、電気伝導線の抵抗の変化はひずみ測定値の歪み(distortion)を生じさせる可能性がある。従って、リード抵抗を低減し、残存するリード抵抗を最小限に抑えるバランスをとる必要がある。
【0080】
図20A~20Bは、中立軸2004を有する梁2002を含み、かつ測定出力リード線L1’~L4’によって電気的に結合された分割ブリッジ半部を有する2つの分割フルブリッジ回路を含み、かつ電気的に結合された入力リード線L5~L6が梁2002から機械的に分離された梁2002を含む、例示の力センサ2000を示す説明図である。
図20Aは、分割ブリッジ半部のひずみゲージ素子R
C1-R
C4及びR
T1-R
T4を簡略化したブロック図の形態で示し、分割ブリッジ半部のひずみゲージ素子間に延びる機械的に分離された測定出力リード線L1’-L4’を示し、ノードV
I
+においてR
C1、R
C2、R
T1及びR
T2を電気的に結合する入力信号リード線L5’を示し、ノードV
I
-においてR
C3、R
C4、R
T3及びR
T4を電気的に結合する入力信号リード線L6’を示す。
図20Bは、
図20Aの例示的なセンサのひずみゲージ素子R
C1-R
C4及びR
T1-R
T4の第1の例示的な配置の詳細を示す。
図20Cは、
図20Aの例示的なセンサ2000のひずみゲージ素子R
C1-R
C4及びR
T1-R
T4の第2の例示的な配置の詳細を示す。図面を簡単にするために、機械的に分離された測定出力リード線L1’-L4’及び入力リード線L5-L6は、
図20B-20Cから省略されるが、それらの相互接続を以下に説明する。
【0081】
図20Aを参照すると、
図20Aの機械的に分離された測定出力リード線L1’-L4’は、
図19の対応してラベル付けされた一体測定出力リード線L1’-L4’に対応する。機械的に分離されたリード線L1’-L4’は、梁から外れて外にルーティングされ、この実装の一例は、梁にワイヤボンディングされたフレックス回路/ケーブルの一部であるリードL1’-L6’を有することになる。フレックスケーブルは、加えられる力による梁のたわみがフレックス回路/ケーブルにひずみを生じないように十分なたるみを有するように取り付けられ、さらに、フレックス回路上のリード線は、ニクロム(ニッケルとクロムの合金)などのより高い抵抗の薄膜材料と比較して銅などのより低い抵抗の電気材料で作ることができ、従って、より低い大きさのリード抵抗を提供する。従って、ひずみゲージ素子を電気的に結合するリード線L1’-L4’は、梁に加えられる歪ませる力(deflecting force)(図示せず)による梁2002のたわみ(deflection)中に与えられるひずみから機械的に分離される。
【0082】
図20Bの例示的な2ブリッジ構成を参照すると、リード線の変化を除いて、
図20Bの力センサ2000の構成は、
図19のセンサの構成と同一である。伸長された測定出力リード線L1’-L4’及び入力リード線L5-L6は、梁から機械的に分離され、より短い一体の近位リード線部分X
P1-X
P6及びより短い一体の遠位リード線部分X
D1-X
D6は、梁と一体に配置される。その結果、梁の機械的なたわみの間にリードに加えられる応力がより少なくなり、従って、
図19の例示的センサと比較した場合に生じるひずみ測定値の歪みがより少なくなる。
【0083】
機械的に分離されたリード線L1’は、近位及び遠位ブリッジ半部のVO1
-と標識されたノードでRC1及びRC3を電気的に結合するように、梁の近位部、中央部及び遠位部の間で梁から機械的に分離されて延びるように配置される。絶縁されたリード線L2’は、近位部及び遠位ブリッジ半部のVO1
+と標識されたノードでRT1及びRT3を電気的に結合するように、梁の近位部、中央部及び遠位部の間で梁から機械的に分離されて延びるように配置される。絶縁されたリード線L3’は、近位及び遠位ブリッジ半部のVO2
-と標識されたノードでRC2及びRC4を電気的に結合するように、梁の近位部、中央部及び遠位部の間で梁から機械的に分離されて延びるように配置される。絶縁されたリード線L4’は、近位及び遠位ブリッジ半部においてVO2
+と標識されたノードでRT2及びRT4を電気的に結合するように、梁の近位部、中央部及び遠位部の間で梁から機械的に分離されて延びるように配置される。近位リード線要素XP3-XP4は、電圧VI
+に結合され、それにより、電圧VI
+でRC1、RC2、RT1及びRT2を電気的に結合する。遠位リード線要素XD3-XD4は、電圧VI
-に結合され、それにより、RC3、RC4、RT3及びRT4を電圧VI
+に電気的に結合する。
【0084】
図20Cの例示的な2ブリッジ構成を参照すると、各圧縮ゲージ抵抗器及び各引張ゲージ抵抗器は、梁の中立軸2004を中心に対称に配置される。さらに、第2の例の構成では、第1のブリッジの近位半部のR
C1及びR
T1、ならびに第2のブリッジの近位半部のR
C2及びR
T2は、梁の近位部において、それらの間の近位横断軸2006Pの周りに対称に配置される。R
T1はR
C1を部分的に囲み、R
T2はR
C2を部分的に囲む。R
C1及びR
T1の端子は、近位横断軸2006Pの近位に横方向に整列し、R
C2及びR
T2の端子は、近位横断軸2006Pに遠位に横方向に整列する。同様に、第1のブリッジの遠位半部のR
C3及びR
T3、ならびに第2のブリッジの遠位半部のR
C4及びR
T4は、梁の遠位部においてそれらの間の遠位横断軸2006Dの周りに対称に配置される。R
C3及びR
T3の端子は、遠位横断軸2006Dの近位に横方向に整列され、R
C4及びR
T4の端子は、遠位横断軸2006Dの遠位に横方向に整列される。R
C3はR
C3を部分的に囲み、R
T4はR
C4を部分的に囲む。
【0085】
依然として
図20Cを参照すると、細長いリード線部分L1’-L4’は、梁から機械的に分離され、より短い一体の近位リード線部分X
P7-X
P8及びより短い一体の遠位リード線部分X
D7-X
D8は、梁と一体に配置される。その結果、より少ない応力が梁の機械的たわみの間にリードに加えられ、従って、
図19の例示的センサと比較するとき、より少ないひずみ測定値の歪みが生じる。
【0086】
ノードとリード線との間の結合は、
図20B~20Cの第1及び第2の例示的な構成と同じである。より具体的には、
図20Cを参照すると、機械的に分離されたリード線L1’は、近位及び遠位ブリッジ半部においてV
O1
-と標識されたノードでR
C1及びR
C3を電気的に結合するように、梁の近位部、中央部及び遠位部の間で梁から機械的に分離されて延びるように配置されている。分離されたリード線L2’は、近位及びブリッジ半部においてV
O1
+と標識されたノードでR
T1及びR
T3を電気的に結合するように、梁の近位部、中央部及び遠位部の間で梁から機械的に分離されて延びるように配置される。分離されたリード線L3’は、近位及び遠位ブリッジ半部においてV
O2
-と標識されたノードでR
C2及びR
C4を電気的に結合するように、梁の近位部、中央部及び遠位部の間で梁から機械的に分離されて延びるように配置される。分離されたリード線L4’は、近位及び遠位ブリッジ半部においてV
O2
+と標識されたノードでR
T2及びR
T4を電気的に結合するように、梁の近位部、中央部及び遠位部の間で梁から機械的に分離されて延びるように配置される。近位のリード線要素X
P7-X
P8は電圧V
I
+に結合され、それにより電圧V
I
+でR
C1、R
C2、R
T1及びR
T2を電気的に結合する。遠位のリード線要素X
D7-X
D8は、電圧V
I
-に結合され、それにより、R
C3、R
C4、R
T3及びR
T4を電圧V
I
+に電気的に結合する。
【0087】
図21は、入力パッド2112及び測定パッド2114が一致する面積(matching areas)を有する、
図20Aの梁2002上に配置された近位接続パッド2110Pのセット及び遠位接続パッド2110Dのセットを示す例示的な図である。近位接続パッド2110のセット及び遠位接続パッド2110のセットは、機械的に分離された測定出力リード線L1’-L4’及び入力信号線L5’-L6’をひずみゲージ抵抗器に電気的に結合するために、例示の梁2002上に配置される。ワイヤボンド(それらは
図21にあり、パッドからリード線の集合に向かう小さい弧である。リードのバンドルにL5-L6も含める)は、測定出力リードL1’-L4’をパッド測定パッド2114に電気的に結合し、入力信号リードL5’-L6’を入力パッド2112に結合する。入力信号パッド2112は、図示のように、励起電圧V
I
+、V
I
-を受けるように結合される。測定出力パッド2114は、図示のように、感知出力電圧V
O1
-、V
O1
+、V
O2
-、V
O2
+を受けるように結合される。
【0088】
従来、全てのパッドは、典型的には、同じ面積であり、従って、同じ抵抗を有する。しかし、ワイヤボンドは不定であることがあり、これはパッドとリードとの間の電気接続の抵抗に影響を与えることがあり、これは、異なる電気リード上の信号間のゼロオフセットに影響を与えることがあり、また、電気接続の温度感度に影響を与えることがある。入力パッドでの抵抗の増加は、測定の感度に関係する電圧のゲインに影響する。出力測定パッドでの抵抗の増加は、ゼロオフセットに影響する。一般に、ゲインは、例えば、ソフトウェアを用いて、ゼロオフセットよりも容易に管理することができる。
【0089】
図22は、近位接続パッド2110P’のセット及び遠位接続パッド2110D’のセットを示す例示的な図であり、測定出力パッド2114’は、入力信号パッド2112’よりも大きい面積を有する。入力パッド面積は、より大きい測定パッド面積を提供するために犠牲にされる。より大きい測定パッド面積は、測定パッド2114’の抵抗を減少させ、これは、接続パッド抵抗に対するワイヤボンド変動の影響を減少させ、ゼロオフセットに対するワイヤボンド変動の影響を減少させる。従って、入力信号パッドサイズと比較した測定パッドサイズの相対的な増加は、測定パッド抵抗の変動性を減少させ、測定精度に対するワイヤボンドの位置及びサイズの変動の影響を小さくする。
【0090】
依然として
図22を参照すると、近位接続パッド2110P’のセット及び遠位接続パッド2110D’のセットが、機械的に分離されたリード線L1’-L4’及びL5’-L6’をひずみゲージ抵抗器に電気的に結合するために、例示の梁2002上に配置される。ワイヤボンドは、リードL1’-L4’を測定出力パッド2114’に電気的に結合する。入力信号パッド2112’は、図示のように、励起電圧V
I
+、V
I
-を受けるように結合される。測定信号出力パッド2114’は、図示のように、感知出力電圧V
O1
-、V
O1
+、V
O2
-、V
O2
+を受けるように結合される。
【0091】
図23は、励起電圧入力V
I
+、V
I
-を共有する梁上に配置された例示的な第1及び第2の分割ブリッジ回路2310、2320を含む力センサ2000を示す例示的な回路概略図である。各ブリッジ回路の半部は梁の近位端部に配置され、各ブリッジ回路の半部は梁の遠位部に配置される。しかし、
図23は、図面を簡略化するために、梁の両端部における近位半部と遠位半部の物理的分離を示していない。
図23は、梁上の重複しない分離位置における第1及び第2の分割ブリッジ回路の例示的な構成を示す。
図5は、第1及び第2の分割ブリッジ回路の交互配置型配置例を示す。
図6は、第1及び第2の分割ブリッジ回路のインタリーブ配置例を示す。
【0092】
上述のように、測定冗長性は、2つの分割ブリッジ回路を使用して達成され、各回路は、梁の近位端部に配置されたハーフブリッジを有し、梁の遠位端部に配置されたハーフブリッジ部分を有する。例えば、2つの分割ブリッジ回路の対応する出力測定値の不整合は、2つのブリッジ回路の一方又は両方の測定誤差及び可能性のある損傷を示す。測定不整合の決定における正確さを確実にするために、例えば、第1及び第2のブリッジ回路の対応するタップリード線の抵抗は一致すべきである。
【0093】
図24は、
図23の例示的なデュアル分割ブリッジ回路のためのタップリード線を示す例示的な図である。電圧レベルと回路ノードとの間のタップリード線は、等しいリード線長を有し、均一な線幅を有し、所与のタップ点と、タップ点に電気的に結合される回路ノードの各々との間の一致する抵抗を提供する。従って、各タップ点と、タップ点に電気的に結合されるノードとの間の抵抗は、バランスされる。
【0094】
特に、例えば、励磁入力電圧VI
+のタップ点と、VI
+Aを受ける回路ノードとの間のタップリード線長及びリード線幅は、VI
+タップ点の両側の単一ハッシュマークで示される電圧VI
+のタップ点と、VI
+Bを受ける回路ノードとの間のタップリード線長及びリード線幅と等しい。
【0095】
励磁入力電圧VI
-のタップ点とVI
-Aを受ける回路ノードとの間のタップリード線長及びリード線幅は、VI
-タップ点の両側の二重ハッシュマークで示される電圧VI
-タップ点とVI
-Bを受ける回路ノードとの間のタップリード線長及びリード線幅と等しい。
【0096】
測定電圧VO1
+のタップ点とVO1
+を供給する回路ノードとの間のタップリード線長及びリード線幅は、VO1
+タップ点の両側にある3つのハッシュマークで示された電圧VO1
+のタップ点とVO1
+Bを受ける回路ノードとの間のタップリード線長及びリード線幅と等しい。
【0097】
測定電圧VO1
-のタップ点とVO1
-Aを供給する回路ノードとの間のタップリード線長及びリード線幅は、VO1
-タップ点の両側にある4つのハッシュマークで示される電圧VO1
-のタップ点とVO1
-Bを受ける回路ノードとの間のタップリード線長及びリード線幅と等しい。
【0098】
測定電圧VO2
+のタップ点とVO2
+Aを供給する回路ノードとの間のタップリード線長及びリード線幅は、VO2
+タップ点の両側にある5つのハッシュマークで示される電圧VO2
+のタップ点とVO2
+Bを受ける回路ノードとの間のタップリード線長及びリード線幅と等しい。
【0099】
測定電圧VO2
-のタップ点とVO2
-Aを供給する回路ノードとの間のタップリード線長及びリード線幅は、VO2
-タップ点の両側にある6つのハッシュマークで示される電圧VO2
-のタップ点とVO2
-Bを受ける回路ノードとの間のタップリード線長及びリード線幅と等しい。
【0100】
等しいタップリード線長は、各タップ点の各側のバランスのとれたタップリード線長抵抗を確実にし、例えば、測定出力信号ミスマッチに基づいて回路損傷のより正確な決定をもたらす。
【0101】
例示的な例が示され、説明されたが、広範囲の修正、変更及び置換が前述の開示において考えられ、いくつかの例においては、例のいくつかの特徴は、他の特徴の対応する使用なしに用いられ得る。当業者であれば、多くのバリエーション、代替、及び修正を認識するであろう。従って、本開示の範囲は、以下の特許請求の範囲によってのみ限定されるべきであり、特許請求の範囲は、広くかつ本明細書に開示された例の範囲と一貫する方法で解釈されることが適切である。上述の説明は、当業者が梁及び分散されたブリッジ回路を備えた力センサを作成し、使用することを可能にするために提示されている。例に対する種々の修正は、当業者には容易に明らかであり、本明細書に定義された包括的な原理は、本発明の範囲から逸脱することなく、他の例及び用途に適用することができる。先の説明では、説明のために多数の詳細が記載されている。しかし、当業者は、本発明がこれらの特定の詳細を使用せずに実施され得ることを理解するであろう。他の例では、本発明の説明を不必要な詳細で不明瞭にしないために、よく知られたプロセスはブロック図の形式で示されている。同一の参照番号は、異なる図面における同一又は類似のアイテムの異なるビューを表現するために使用することができる。従って、本発明に従った実施例の前述の説明及び図面は、本発明の原理を単に例示するに過ぎない。従って、添付の特許請求の範囲に定義される本発明の範囲から逸脱することなく、当業者によって例に対して種々の修正を行うことができることが理解されるであろう。
【0102】
次の付記を記す。
(付記1) 長手方向軸と、近位端部と、遠位端部とを有する梁と;
前記梁の第1の面上に配置される第1のホイートストンブリッジであって、第1及び第2の引張ゲージ抵抗器並びに第1及び第2の圧縮ゲージ抵抗器を含む、第1のホイートストンブリッジと;
前記梁の前記第1の面上に配置される第2のホイートストンブリッジであって、第3及び第4の引張ゲージ抵抗器並びに第3及び第4の圧縮ゲージ抵抗器を含む、第2のホイートストンブリッジと;
を有し、
前記第1及び前記第3の引張ゲージ抵抗器並びに前記第1及び前記第3の圧縮ゲージ抵抗器は、前記梁の近位端部に配置され、
前記第2及び前記第4の引張ゲージ抵抗器並びに前記第2及び前記第4の圧縮ゲージ抵抗器は、前記梁の遠位端部に配置される、
力センサ。
(付記2) 前記第1及び前記第3の引張ゲージ抵抗器は、前記梁上に同一場所に設置され、
前記第1及び前記第3の圧縮ゲージ抵抗器は、前記梁上に同一場所に設置され、
前記第2及び前記第4の引張ゲージ抵抗器は、前記梁上に同一場所に設置され、
前記第2及び前記第4の圧縮ゲージ抵抗器は、前記梁上に同一場所に設置される、
付記1に記載の力センサ。
(付記3) 前記第1及び前記第3の引張ゲージ抵抗器は、インタリーブされる細長い部分を含み、
前記第1及び前記第3の圧縮ゲージ抵抗器は、インタリーブされる細長い部分を含み、
前記第2及び前記第4の引張ゲージ抵抗器は、インタリーブされる細長い部分を含み、
前記第2及び前記第4の圧縮ゲージ抵抗器は、インタリーブされる細長い部分を含む、
付記1に記載の力センサ。
(付記4) 前記第1及び前記第3の引張ゲージ抵抗器は、互いにインタリーブされるサーペンタイン構成を有し、
前記第1及び前記第3の圧縮ゲージ抵抗器は、互いにインタリーブされるサーペンタイン構成を有し、
前記第2及び前記第4の引張ゲージ抵抗器は、互いにインタリーブされるサーペンタイン構成を有し、
前記第2及び前記第4の圧縮ゲージ抵抗器は、互いにインタリーブされるサーペンタイン構成を有する、
付記1に記載の力センサ。
(付記5) 前記第1、前記第2、前記第3及び前記第4の引張ゲージ抵抗器は、前記梁の中立軸と整列し、
前記第1、前記第2、前記第3及び前記第4の圧縮ゲージ抵抗器は、前記梁の中立軸と整列する、
付記1に記載の力センサ。
(付記6) 前記第1及び前記第3の引張ゲージ抵抗器の一方は、前記第1の圧縮ゲージ抵抗器と前記第3の圧縮ゲージ抵抗器との間に配置され、
前記第1及び前記第3の引張ゲージ抵抗器の他方は、前記第1及び前記第3の圧縮ゲージ抵抗器の一方又は他方のみに隣接して配置され、
前記第2及び前記第4の引張ゲージ抵抗器の一方は、前記第2の圧縮ゲージ抵抗器と前記第4の圧縮ゲージ抵抗器との間に配置され、
前記第2及び前記第4の引張ゲージ抵抗器の他方は、前記第2及び前記第4の圧縮ゲージ抵抗器の一方又は他方のみに隣接して配置される、
付記1に記載の力センサ。
(付記7) 前記第1、前記第2、前記第3及び前記第4の引張ゲージ抵抗器は、前記梁の中立軸と整列し、
前記第1、前記第2、前記第3及び前記第4の圧縮ゲージ抵抗器は、前記梁の中立軸と整列する、
付記1に記載の力センサ。
(付記8) 前記第1の面に直交する前記梁の第2の面上に配置される第3のホイートストンブリッジであって、第5及び第6の引張ゲージ抵抗器並びに第5及び第6の圧縮ゲージ抵抗器を含む、第3のホイートストンブリッジと;
前記梁の前記第2の面上に配置される第4のホイートストンブリッジであって、第7及び第8の引張ゲージ抵抗器並びに第7及び第8の圧縮ゲージ抵抗器を含む、第4のホイートストンブリッジと;
をさらに含み、
前記第5及び前記第7の引張ゲージ抵抗器並びに前記第5及び前記第7の圧縮ゲージ抵抗器は、前記梁の近位端部に配置され、
前記第6及び前記第8の引張ゲージ抵抗器並びに前記第6及び前記第8の圧縮ゲージ抵抗器は、前記梁の遠位端部に配置される、
付記1に記載の力センサ。
(付記9) 長手方向軸と、近位端部と、遠位端部とを有する梁と;
前記梁の第1の面上に配置される第1の引張ゲージハーフホイートストンブリッジ(ハーフブリッジ)であって、第1及び第2の引張ゲージ抵抗器を含む、第1の引張ゲージハーフブリッジと;
前記梁の前記第1の面上に配置される第2の引張ゲージハーフブリッジであって、第3及び第4の引張ゲージ抵抗器を含む、第2の引張ゲージハーフブリッジと;
前記梁の前記第1の面上に配置される圧縮ゲージハーフブリッジであって、第1及び第2の圧縮ゲージ抵抗器を含む、圧縮ゲージハーフブリッジと;
を有し、
前記第1及び前記第3の引張ゲージ抵抗器並びに前記第1の圧縮ゲージ抵抗器は、前記梁の近位端部に配置され、
前記第2及び前記第4の引張ゲージ抵抗器並びに前記第2の圧縮ゲージ抵抗器は、前記梁の遠位端部に配置される、
力センサ。
(付記10) 前記第1及び前記第3の引張ゲージ抵抗器は、前記梁上に同一場所に設置され、
前記第2及び前記第4の引張ゲージ抵抗器は、前記梁上に同一場所に設置される、
付記9に記載の力センサ。
(付記11) 前記第1及び前記第3の引張ゲージ抵抗器は、インタリーブされる細長い部分を含み、
前記第2及び前記第4の引張ゲージ抵抗器は、インタリーブされる細長い部分を含む、
付記9に記載の力センサ。
(付記12) 前記第1及び前記第3の引張ゲージ抵抗器は、互いにインタリーブされるサーペンタイン構成を有し、
前記第2及び前記第4の引張ゲージ抵抗器は、互いにインタリーブされるサーペンタイン構成を有する、
付記9に記載の力センサ。
(付記13) 前記第1、前記第2、前記第3及び前記第4の引張ゲージ抵抗器は、前記梁の中立軸と整列し、
前記第1及び前記第2の圧縮ゲージ抵抗器は、前記梁の中立軸と整列する、
付記9に記載の力センサ。
(付記14) 前記第1の圧縮ゲージ抵抗器は、前記第1の引張ゲージ抵抗器と前記第3の引張ゲージ抵抗器との間に配置され、
前記第2の圧縮ゲージ抵抗器は、前記第2の引張ゲージ抵抗器と前記第4の引張ゲージ抵抗器との間に配置される、
付記9に記載の力センサ。
(付記15) 前記第1、前記第2、前記第3及び前記第4の引張ゲージ抵抗器は、前記梁の中立軸と整列し、
前記第1及び前記第2の圧縮ゲージ抵抗器は、前記梁の中立軸と整列する、
付記9に記載の力センサ。
(付記16) 前記第1の面に直交する前記梁の第2の面上に配置される第3の引張ゲージハーフホイートストンブリッジ(ハーフブリッジ)であって、第5及び第6の引張ゲージ抵抗器を含む、第3の引張ゲージハーフブリッジと;
前記梁の前記第2の面上に配置される第4の引張ゲージハーフブリッジであって、第7及び第8の引張ゲージ抵抗器を含む、第4の引張ゲージハーフブリッジと;
をさらに含み、
前記第5及び前記第7の引張ゲージ抵抗器並びに前記第3の圧縮ゲージ抵抗器は、前記梁の近位端部に配置され、
前記第6及び前記第8の引張ゲージ抵抗器並びに前記第4の圧縮ゲージ抵抗器は、前記梁の遠位端部に配置される、
付記1に記載の力センサ。
(付記17) 長手方向軸と、近位端部と、遠位端部とを有する梁と;
前記梁の第1の面上に配置される第1のブリッジ回路であって、複数の引張ゲージ抵抗器を含む、第1のブリッジ回路と;
前記梁の前記第1の面上に配置される第2のブリッジ回路であって、複数の引張ゲージ抵抗器を含む、第2のブリッジ回路と;
前記梁の前記第1の面上に配置される第3のブリッジ回路であって、複数の圧縮ゲージ抵抗器を含む、第3のブリッジ回路と;
を有し、
前記第1及び前記第2のブリッジ回路の各々からの少なくとも1つの前記引張抵抗器並びに前記第3のブリッジからの少なくとも1つの前記圧縮ゲージ抵抗器は、前記梁の近位端部に配置され、
前記第1及び前記第2のブリッジ回路の各々からの少なくとも1つの前記引張ゲージ抵抗器並びに前記第3のブリッジからの少なくとも1つの前記圧縮ゲージ抵抗器は、前記梁の遠位端部に配置される、
力センサ。
(付記18) 前記梁の前記近位端部に配置される前記第1及び前記第2のブリッジ回路の各々からの前記少なくとも1つの引張ゲージ抵抗器は、前記梁上に同一場所に設置され、
前記梁の前記遠位端部に配置される前記第1及び前記第2のブリッジ回路の各々からの前記少なくとも1つの引張ゲージ抵抗器は、前記梁上に同一場所に設置される、
付記17に記載の力センサ。
(付記19) 前記梁の前記近位端部に配置される前記第3のブリッジからの前記少なくとも1つの圧縮ゲージ抵抗器は、前記梁の前記近位端部に配置される前記第1及び前記第2のブリッジ回路の各々からの前記少なくとも1つの引張ゲージ抵抗器の間に配置され、
前記梁の前記遠位端部に配置される前記第3のブリッジからの前記少なくとも1つの圧縮ゲージ抵抗器は、前記梁の前記遠位端部に配置される前記第1及び前記第2のブリッジ回路の各々からの前記少なくとも1つの引張ゲージ抵抗器の間に配置される、
付記17に記載の力センサ。
(付記20) 長手方向軸と、近位端部と、遠位端部とを有する梁と;
前記梁の第1の面上に配置される第1のホイートストンブリッジであって、第1及び第2の引張ゲージ抵抗器並びに第1及び第2の圧縮ゲージ抵抗器を含み、
前記第1の引張ゲージ抵抗器及び前記第1の圧縮ゲージ抵抗器は、前記梁の前記近位端部に配置され、
前記第2の引張ゲージ抵抗器及び前記第2の圧縮ゲージ抵抗器は、前記梁の前記遠位端部に配置される、
第1のホイートストンブリッジと;
前記梁から機械的に分離される第1の測定信号リード線であって、前記第1の圧縮ゲージ抵抗器及び前記第2の圧縮ゲージ抵抗器を結合する、第1の測定信号リード線と;
前記梁から機械的に分離される第2の測定信号リード線であって、前記第1の引張ゲージ抵抗器及び前記第2の引張ゲージ抵抗器を結合する、第2の測定信号リード線と;
を有する、
力センサ。
(付記21) 前記梁の第1の面上に配置される第2のホイートストンブリッジであって、第3及び第4の引張ゲージ抵抗器並びに第3及び第4の圧縮ゲージ抵抗器を含み、
前記第3の引張ゲージ抵抗器及び前記第3の圧縮ゲージ抵抗器は、前記梁の前記近位端部に配置され、
前記第4の引張ゲージ抵抗器及び前記第4の圧縮ゲージ抵抗器は、
前記梁の前記遠位端部に配置される、
第2のホイートストンブリッジと;
前記梁から機械的に分離される第3の測定信号リード線であって、前記第3の圧縮ゲージ抵抗器及び前記第4の圧縮ゲージ抵抗器を結合する、第3の測定信号リード線と;
前記梁から機械的に分離される第4の測定信号リード線であって、前記第3の引張ゲージ抵抗器及び前記第4の引張ゲージ抵抗器を結合する、第4の測定信号リード線と;
をさらに含む、
付記20に記載の力センサ。
(付記22) 前記第1、前記第2、前記第3及び前記第4の圧縮ゲージ抵抗器の各々は、前記中立軸の周りに対称に配置され、
前記第1、前記第2、前記第3及び前記第4の引張ゲージ抵抗器の各々は、前記中立軸の周りに対称に配置される、
付記21に記載の力センサ。
(付記23) 前記第1、前記第2、前記第3及び前記第4の圧縮ゲージ抵抗器の各々は、前記中立軸の周りに等しく対称に配置され、
前記第1、前記第2、前記第3及び前記第4の引張ゲージ抵抗器の各々は、前記中立軸の周りに等しく対称に配置される、
付記21に記載の力センサ。
(付記24) 前記梁は、近位横断軸であって、前記第1の圧縮ゲージ抵抗器及び前記近位横断軸から近位に変位されて配置される前記第1の引張ゲージ抵抗器と、前記第3の圧縮ゲージ抵抗器及び前記近位横断軸から遠位に変位されて配置される前記第3の引張ゲージ抵抗器との間に延びる、近位横断軸を含み、
前記梁は、遠位横断軸であって、前記第2の圧縮ゲージ抵抗器及び前記遠位横断軸から近位に変位されて配置される前記第2の引張ゲージ抵抗器と、前記第4の圧縮ゲージ抵抗器及び前記遠位横断軸から遠位に変位されて配置される前記第4の引張ゲージ抵抗器との間に延びる、遠位横断軸を含む、
付記22に記載の力センサ。
(付記25) 前記第1の圧縮ゲージ抵抗器及び前記第1の引張ゲージ抵抗器を第1の入力信号に電気的に結合する第1の入力信号タップ線と;
前記第2の圧縮ゲージ抵抗器及び前記第2の引張ゲージ抵抗器を第2の入力信号に電気的に結合する第2の入力信号タップ線と;
前記第1の入力信号タップ線に電気的に結合される第1の入力信号パッドと;
前記第2の入力信号タップ線に電気的に結合される第2の入力信号パッドと;
前記第1の測定信号リードに電気的に結合される第1の測定信号パッドと;
前記第1の測定信号リードに電気的に結合される第2の測定信号パッドと;
を有し、
前記第1及び前記第2の入力パッドのそれぞれの面積は、前記第1及び前記第2の測定信号パッドのそれぞれの面積より小さい、
付記20に記載の力センサ。
(付記26) 前記第1の入力信号パッドは、前記第1の入力信号タップ線にワイヤボンドされ;
前記第2の入力信号パッドは、前記第2の入力信号タップ線にワイヤボンドされ、
前記第1の測定信号パッドは、前記第1の測定信号リードにワイヤボンドされ;
前記第2の測定信号パッドは、前記第1の測定信号リードにワイヤボンドされる;
付記25に記載の力センサ。
(付記27) 前記梁の第1の面上に配置される第2のホイートストンブリッジであって、第3及び第4の引張ゲージ抵抗器並びに第3及び第4の圧縮ゲージ抵抗器を含み、
前記第3の引張ゲージ抵抗器及び前記第3の圧縮ゲージ抵抗器は、前記梁の前記近位端部に配置され、
前記第4の引張ゲージ抵抗器及び前記第4の圧縮ゲージ抵抗器は、前記梁の前記遠位端部に配置され、
前記第1の入力信号タップ線は、前記第1及び前記第3の圧縮ゲージ抵抗器並びに前記第1及び前記第3の引張ゲージ抵抗器を前記第1の入力信号に電気的に結合し、
前記第2の入力信号タップ線は、前記第2及び前記第4の圧縮ゲージ抵抗器並びに前記第2及び前記第4の引張ゲージ抵抗器を前記第2の入力信号に電気的に結合する、
第2のホイートストンブリッジと;
前記梁から機械的に分離される第3の測定信号リード線であって、前記第3の圧縮ゲージ抵抗器及び前記第4の圧縮ゲージ抵抗器を結合する、第3の測定信号リード線と;
前記梁から機械的に分離される第4の測定信号リード線であって、前記第3の引張ゲージ抵抗器及び前記第4の引張ゲージ抵抗器を結合する、第4の測定信号リード線と;
前記第3の測定信号リードに電気的に結合される第3の測定信号パッドと;
前記第4の測定信号リードに電気的に結合される第4の測定信号パッドと;
をさらに含み、
前記第1及び前記第2の入力パッドのそれぞれの面積は、前記第1、前記第2、前記第3及び前記第4の測定信号パッドのそれぞれの面積より小さい、
付記25に記載の力センサ。
(付記28) 長手方向軸と、近位端部と、遠位端部とを有する梁と;
前記梁の第1の面上に配置される第1のホイートストンブリッジであって、第1及び第2の引張ゲージ抵抗器並びに第1及び第2の圧縮ゲージ抵抗器を含む、第1のホイートストンブリッジと;
前記梁の第1の面上に配置される第2のホイートストンブリッジであって、第3及び第4の引張ゲージ抵抗器並びに第3及び第4の圧縮ゲージ抵抗器を含む、第2のホイートストンブリッジと;
を有し、
前記第1及び前記第3の引張ゲージ抵抗器並びに前記第1及び前記第3の圧縮ゲージ抵抗器は、前記梁の前記近位端部に配置され、
前記第2及び前記第4の引張ゲージ抵抗器並びに前記第2及び前記第4の圧縮ゲージ抵抗器は、前記梁の前記遠位端部に配置される;
力センサであって、
前記第1の圧縮ゲージ抵抗器及び前記第2の圧縮ゲージ抵抗器を結合する、前記梁から機械的に分離される第1の測定信号リード線であって、前記第1の測定信号リード線は、第1の測定信号タップ点を含み、前記第1の測定タップ点と前記第1の測定ゲージ抵抗器との間の前記第1の測定信号線の抵抗が、前記第1の測定タップ点と前記第2の圧縮ゲージ抵抗器との間の前記第1の測定信号線の抵抗に一致する、第1の測定信号リード線と;
前記第1の引張ゲージ抵抗器及び前記第2の引張ゲージ抵抗器を結合する、前記梁から機械的に分離される第2の測定信号リード線であって、前記第2の測定信号リード線は、第2の測定信号タップ点を含み、前記第2の測定タップ点と前記第1の引張ゲージ抵抗器との間の前記第2の測定信号線の抵抗が、前記第2の測定タップ点と前記第2の引張ゲージ抵抗器との間の前記第2の測定信号線の抵抗に一致する、第2の測定信号リード線と;
前記第3の圧縮ゲージ抵抗器及び前記第4の圧縮ゲージ抵抗器を結合する、前記梁から機械的に分離される第3の測定信号リード線であって、前記第3の測定信号リード線は、第3の測定信号タップ点を含み、前記第3の測定タップ点と前記第3の圧縮ゲージ抵抗器との間の前記第3の測定信号線の抵抗が、前記第3の測定タップ点と前記第4の圧縮ゲージ抵抗器との間の前記第3の測定信号線の抵抗に一致する、第3の測定信号リード線と;
前記第3の引張ゲージ抵抗器及び前記第4の引張ゲージ抵抗器を結合する、前記梁から機械的に分離される第4の測定信号リード線であって、前記第4の測定信号リード線は、第4の測定信号タップ点を含み、前記第4の測定タップ点と前記第3の引張ゲージ抵抗器との間の前記第4の測定信号線の抵抗が、前記第4の測定タップ点と前記第4の引張ゲージ抵抗器との間の前記第4の測定信号線の抵抗に一致する、第4の測定信号リード線と;
を含む、
力センサ。
(付記29) 前記第1及び前記第3の圧縮ゲージ抵抗器並びに前記第1及び前記第3の引張ゲージ抵抗器を第1の入力信号に電気的に結合する第1の入力信号タップ線であって、前記第1の入力信号タップ線は、第1の入力信号タップ点を含み、前記第1の入力信号タップ線の抵抗は、前記第1の入力信号タップ点と、前記第1の圧縮ゲージ抵抗器及び前記第1の引張ゲージ抵抗器の接合部と、前記第3の圧縮ゲージ抵抗器及び前記第3の引張ゲージ抵抗器の接合部との間で一致する、第1の入力信号タップ線と;
前記第2及び前記第4の圧縮ゲージ抵抗器並びに前記第2及び前記第4の引張ゲージ抵抗器を第2の入力信号に電気的に結合する第2の入力信号タップ線であって、前記第2の入力信号タップ線は、第2の入力信号タップ点を含み、前記第2の入力信号タップ線の抵抗は、前記第2の入力信号タップ点と、前記第1の圧縮ゲージ抵抗器及び前記第1の引張ゲージ抵抗器の接合部と、前記第3の圧縮ゲージ抵抗器及び前記第3の引張ゲージ抵抗器の接合部との間で一致する、第2の入力信号タップ線と;
をさらに含む、
付記28に記載の力センサ。
(付記30) 長手方向軸と、近位端部と、遠位端部とを有する梁と;
前記梁の第1の面上に配置される第1の引張ゲージハーフホイートストンブリッジ(ハーフブリッジ)であって、第1及び第2の引張ゲージ抵抗器を含む、第1の引張ゲージハーフブリッジと;
前記梁の前記第1の面上に配置される第2の引張ゲージハーフブリッジであって、第3及び第4の引張ゲージ抵抗器を含む、第2の引張ゲージハーフブリッジと;
前記梁の前記第1の面上に配置される圧縮ゲージハーフブリッジであって、第1及び第2の圧縮ゲージ抵抗器を含む、圧縮ゲージハーフブリッジと;
を有し、
前記第1及び前記第3の引張ゲージ抵抗器並びに前記第1の圧縮ゲージ抵抗器は、前記梁の近位端部に配置され、
前記第2及び前記第4の引張ゲージ抵抗器並びに前記第2の圧縮ゲージ抵抗器は、前記梁の遠位端部に配置され、
前記梁から機械的に分離される第1の測定信号リード線であって、前記第1の圧縮ゲージ抵抗器及び前記第2の圧縮ゲージ抵抗器を結合する、第1の測定信号リード線と;
前記梁から機械的に分離される第2の測定信号リード線であって、前記第1の引張ゲージ抵抗器及び前記第2の引張ゲージ抵抗器を結合する、第2の測定信号リード線と;
前記梁から機械的に分離される第3の測定信号リード線であって、前記第3の引張ゲージ抵抗器及び前記第4の引張ゲージ抵抗器を結合する、第3の測定信号リード線と;
を有する、
力センサ。
(付記31) 前記第1の圧縮ゲージ抵抗器並びに前記第1及び前記第3の引張ゲージ抵抗器を第1の入力信号に電気的に結合する第1の入力信号タップ線と;
前記第2の圧縮ゲージ抵抗器並びに前記第2及び前記第4の引張ゲージ抵抗器を第2の入力信号に電気的に結合する第2の入力信号タップ線と;
前記第1の入力信号タップ線に電気的に結合される第1の入力信号パッドと;
前記第2の入力信号タップ線に電気的に結合される第2の入力信号パッドと;
前記第1の測定信号リードに電気的に結合される第1の測定信号パッドと;
前記第1の測定信号リードに電気的に結合される第2の測定信号パッドと;
前記第1の測定信号リードに電気的に結合される第3の測定信号パッドと;
を有し、
前記第1及び前記第2の入力パッドのそれぞれの面積は、前記第1、前記第2及び前記第2の測定信号パッドのそれぞれの面積より小さい、
付記30に記載の力センサ。
(付記32) 前記第1の測定信号リード線は、前記第1及び前記第2の圧縮ゲージ抵抗器から等しく離間される第1の測定信号タップ点を含み、
前記第2の測定信号リード線は、前記第1及び前記第2の引張ゲージ抵抗器から等しく離間される第2の測定信号タップ点を含み、
前記第3の測定信号リード線は、前記第3及び前記第4の引張ゲージ抵抗器から等しく離間される第3の測定信号タップ点を含む、
付記30に記載の力センサ。
(付記33) 前記第1及び第3の圧縮ゲージ抵抗器並びに前記第1及び前記第3の引張ゲージ抵抗器を第1の入力信号に電気的に結合する第1の入力信号タップ線であって、前記第1の入力信号タップ線は、第1の入力信号タップ点を含み、前記第1の入力信号タップ線の抵抗は、前記第1の入力信号タップ点と、前記第1の圧縮ゲージ抵抗器及び前記第1の引張ゲージ抵抗器の接合部と、前記第3の圧縮ゲージ抵抗器及び前記第3の引張ゲージ抵抗器の接合部との間で一致する、第1の入力信号タップ線と;
前記第2及び第4の圧縮ゲージ抵抗器並びに前記第2及び前記第4の引張ゲージ抵抗器を第2の入力信号に電気的に結合する第2の入力信号タップ線であって、前記第2の入力信号タップ線は、第2の入力信号タップ点を含み、前記第2の入力信号タップ線の抵抗は、前記第2の入力信号タップ点と、前記第1の圧縮ゲージ抵抗器及び前記第1の引張ゲージ抵抗器の接合部と、前記第3の圧縮ゲージ抵抗器及び前記第3の引張ゲージ抵抗器の接合部との間で一致する、第2の入力信号タップ線と;
をさらに含む、
付記32に記載の力センサ。