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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-28
(45)【発行日】2024-07-08
(54)【発明の名称】管理サーバ、通知方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/02 20120101AFI20240701BHJP
【FI】
G06Q10/02
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2023084502
(22)【出願日】2023-05-23
【審査請求日】2023-05-23
(73)【特許権者】
【識別番号】399037405
【氏名又は名称】楽天グループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110135
【弁理士】
【氏名又は名称】石井 裕一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【弁理士】
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100148633
【弁理士】
【氏名又は名称】桜田 圭
(74)【代理人】
【識別番号】100163452
【弁理士】
【氏名又は名称】南郷 邦臣
(74)【代理人】
【識別番号】100180312
【弁理士】
【氏名又は名称】早川 牧子
(72)【発明者】
【氏名】蔡 隆広
【審査官】牧 裕子
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-58760(JP,A)
【文献】特開2014-78195(JP,A)
【文献】特開2021-81839(JP,A)
【文献】特開2002-373278(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0262090(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サービスの提供者が利用者に前記サービスを提供するためのタイムスロットを管理する管理サーバであって、
第1利用者が前記管理サーバにおいて予約したタイムスロットで第1提供者が前記第1利用者に第1サービスを提供した後に、前記第1提供者から、前記第1サービスの効用期間の入力を受け付ける入力部と、
前記第1利用者が予約したタイムスロットからの経過期間と、前記第1サービスの効用期間と、の差が所定範囲内であって、前記第1提供者がサービスを提供するためのタイムスロットのうち、前記第1利用者による予約が可能な複数の候補タイムスロットを抽出する抽出部と、
前記抽出された候補タイムスロットのいずれかの前記第1利用者による予約が不能となると、前記抽出された候補タイムスロットのうち、前記第1利用者による予約が不能となった候補タイムスロットを除いた候補タイムスロットのいずれかを予約すべき旨を、前記第1利用者に通知する通知部と、
を備えることを特徴とする管理サーバ。
【請求項2】
前記通知部は、前記抽出された候補タイムスロットのいずれかの前記第1利用者による予約が不能となった時点で、前記第1利用者による予約が不能となった候補タイムスロットの情報を、前記第1利用者にさらに通知する
ことを特徴とする請求項1に記載の管理サーバ。
【請求項3】
前記第1利用者による予約が不能となった候補タイムスロットの情報は、前記第1利用者と異なる第2利用者による前記第1提供者のタイムスロットの予約により、前記第1利用者による予約が不能となった候補タイムスロットの数、又は、前記抽出された候補タイムスロットの数に対する、前記第2利用者による前記第1提供者のタイムスロットの予約により、前記第1利用者による予約が不能となった候補タイムスロットの数の割合を含む
ことを特徴とする請求項2に記載の管理サーバ。
【請求項4】
前記通知部は、前記抽出された候補タイムスロットのいずれかの前記第1利用者による予約が不能となった時点で、前記第1利用者による予約が不能となった候補タイムスロットにおいて前記第1利用者による予約が可能な、前記第1提供者と異なる第2提供者が前記第1サービスと同じ又は類似する第2サービスを提供するためのタイムスロットを、前記第1利用者にさらに通知する
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の管理サーバ。
【請求項5】
前記第1提供者が前記第1利用者に提供した前記第1サービスが複数であり、前記第1利用者に提供した複数の第1サービスのそれぞれの効用期間が異なる場合、
前記抽出部は、前記複数の第1サービスのそれぞれの効用期間のうち最も短い効用期間に基づいて前記候補タイムスロットを抽出する
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の管理サーバ。
【請求項6】
前記第1提供者が前記第1利用者に提供した前記第1サービスが複数であり、前記第1利用者に提供した複数の第1サービスのそれぞれの効用期間が異なる場合、
前記抽出部は、前記複数の第1サービスのそれぞれの効用期間に基づいて候補タイムスロットを抽出する
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の管理サーバ。
【請求項7】
前記通知部は、前記抽出された候補タイムスロットのいずれかの前記第1利用者による予約が不能となった時点に代えて、前記抽出された候補タイムスロットのうち所定数の候補タイムスロットの前記第1利用者による予約が不能となった時点で、前記候補タイムスロットのいずれかを予約すべき旨を、前記第1利用者に通知する
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の管理サーバ。
【請求項8】
前記第1提供者が前記第1利用者に前記第1サービスを提供した後の前記第1利用者による行動を取得する取得部をさらに備え、
前記通知部は、前記取得された行動が所定の行動である場合、前記候補タイムスロットのいずれかを予約すべき旨を、前記第1利用者に通知しない
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の管理サーバ。
【請求項9】
前記所定の行動は、前記第1利用者による前記第1提供者についての低い評価の投稿である
ことを特徴とする請求項8に記載の管理サーバ。
【請求項10】
前記所定の行動は、前記第1利用者による、前記抽出された候補タイムスロットと重複する期間における、前記第1提供者と異なる第2提供者が前記第1サービスと同じ又は類似する第2サービスを提供するためのタイムスロットの予約である
ことを特徴とする請求項8に記載の管理サーバ。
【請求項11】
前記通知部は、前記候補タイムスロットが抽出された時点で、前記候補タイムスロットのいずれかを予約すべき旨を、前記第1利用者に通知する
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の管理サーバ。
【請求項12】
前記入力部は、前記第1提供者から、前記第1利用者に提供した前記第1サービスの諸元の入力を受け付け、
前記入力部により、前記第1サービスの諸元の入力が受け付けられると、前記入力された前記第1サービスの諸元に類似する諸元に係るサービスについて前記第1提供者が過去に入力した効用期間を提示する提示部
をさらに備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の管理サーバ。
【請求項13】
サービスの提供者が利用者に前記サービスを提供するためのタイムスロットを管理する管理サーバが実行する通知方法であって、
前記管理サーバが、
第1利用者が前記管理サーバにおいて予約したタイムスロットで第1提供者が前記第1利用者に第1サービスを提供した後に、前記第1提供者から、前記第1サービスの効用期間の入力を受け付け、
前記第1利用者が予約したタイムスロットからの経過期間と、前記第1サービスの効用期間と、の差が所定範囲内であって、前記第1提供者がサービスを提供するためのタイムスロットのうち、前記第1利用者による予約が可能な複数の候補タイムスロットを抽出し、
前記抽出された候補タイムスロットのいずれかの前記第1利用者による予約が不能となると、前記抽出された候補タイムスロットのうち、前記第1利用者による予約が不能となった候補タイムスロットを除いた候補タイムスロットのいずれかを予約すべき旨を、前記第1利用者に通知する
ことを特徴とする通知方法。
【請求項14】
コンピュータを、サービスの提供者が利用者に前記サービスを提供するためのタイムスロットを管理する管理サーバとして機能させるプログラムであって、
前記プログラムは、前記コンピュータを、
第1利用者が前記管理サーバにおいて予約したタイムスロットで第1提供者が前記第1利用者に第1サービスを提供した後に、前記第1提供者から、前記第1サービスの効用期間の入力を受け付ける入力部、
前記第1利用者が予約したタイムスロットからの経過期間と、前記第1サービスの効用期間と、の差が所定範囲内であって、前記第1提供者がサービスを提供するためのタイムスロットのうち、前記第1利用者による予約が可能な複数の候補タイムスロットを抽出する抽出部、
前記抽出された候補タイムスロットのいずれかの前記第1利用者による予約が不能となると、前記抽出された候補タイムスロットのうち、前記第1利用者による予約が不能となった候補タイムスロットを除いた候補タイムスロットのいずれかを予約すべき旨を、前記第1利用者に通知する通知部、
として機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管理サーバ、通知方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
様々な提供者により提供されるサービスについて、利用者から予約を受け付け、受け付けた予約のリマインド、次回の予約の提案等、予約の管理を行うシステムが知られている。例えば、特許文献1には、利用者に対して、サービス毎に設定される賞美期限と来店履歴情報とから求められたタイミングで、次回の予約の勧誘を行うシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2006-309606号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のようなシステムでは、サービスの提供後、直ちに、次回の予約が提案されることがある。また、サービスの提供後に、サービスを提供した提供者から利用者に対して、直接、次回の予約を提案されることがある。しかしながら、提案された時点では、利用者は、将来の予定が分からないため予約ができないことがある。また、提案される次回の予約日時は、提供者側の都合に基づくため、押しつけがましいと感じたりすることがある。このような状況により、利用者は、次回の予約の提案を受ける事に対して心理的な負担を感じてしまい、次回の予約を行わないことがある。
【0005】
本発明は、上記のような課題を解決するもので、利用者に心理的な負担をかけずに、次回の予約を促すことが可能な管理サーバ、通知方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の観点に係る管理サーバは、
サービスの提供者が利用者に前記サービスを提供するためのタイムスロットを管理する管理サーバであって、
第1利用者が前記管理サーバにおいて予約したタイムスロットで第1提供者が前記第1利用者に第1サービスを提供した後に、前記第1提供者から、前記第1サービスの効用期間の入力を受け付ける入力部と、
前記第1利用者が予約したタイムスロットからの経過期間と、前記第1サービスの効用期間と、の差が所定範囲内であって、前記第1提供者がサービスを提供するためのタイムスロットのうち、前記第1利用者による予約が可能な複数の候補タイムスロットを抽出する抽出部と、
前記抽出された候補タイムスロットのいずれかの前記第1利用者による予約が不能となると、前記抽出された候補タイムスロットのうち、前記第1利用者による予約が不能となった候補タイムスロットを除いた候補タイムスロットのいずれかを予約すべき旨を、前記第1利用者に通知する通知部と、
を備えることを特徴とする。
【0007】
また、上記観点に係る管理サーバにおいて、
前記通知部は、前記抽出された候補タイムスロットのいずれかの前記第1利用者による予約が不能となった時点で、前記第1利用者による予約が不能となった候補タイムスロットの情報を、前記第1利用者にさらに通知する
ことを特徴とする。
【0008】
また、上記観点に係る管理サーバにおいて、
前記第1利用者による予約が不能となった候補タイムスロットの情報は、前記第1利用者と異なる第2利用者による前記第1提供者のタイムスロットの予約により、前記第1利用者による予約が不能となった候補タイムスロットの数、又は、前記抽出された候補タイムスロットの数に対する、前記第2利用者による前記第1提供者のタイムスロットの予約により、前記第1利用者による予約が不能となった候補タイムスロットの数の割合を含む
ことを特徴とする。
【0009】
また、上記観点に係る管理サーバにおいて、
前記通知部は、前記抽出された候補タイムスロットのいずれかの前記第1利用者による予約が不能となった時点で、前記第1利用者による予約が不能となった候補タイムスロットにおいて前記第1利用者による予約が可能な、前記第1提供者と異なる第2提供者が前記第1サービスと同じ又は類似する第2サービスを提供するためのタイムスロットを、前記第1利用者にさらに通知する
ことを特徴とする。
【0010】
また、上記観点に係る管理サーバにおいて、
前記第1提供者が前記第1利用者に提供した前記第1サービスが複数であり、前記第1利用者に提供した複数の第1サービスのそれぞれの効用期間が異なる場合、
前記抽出部は、前記複数の第1サービスのそれぞれの効用期間のうち最も短い効用期間に基づいて前記候補タイムスロットを抽出する
ことを特徴とする。
【0011】
また、上記観点に係る管理サーバにおいて、
前記第1提供者が前記第1利用者に提供した前記第1サービスが複数であり、前記第1利用者に提供した複数の第1サービスのそれぞれの効用期間が異なる場合、
前記抽出部は、前記複数の第1サービスのそれぞれの効用期間に基づいて候補タイムスロットを抽出する
ことを特徴とする。
【0012】
また、上記観点に係る管理サーバにおいて、
前記通知部は、前記抽出された候補タイムスロットのいずれかの前記第1利用者による予約が不能となった時点に代えて、前記抽出された候補タイムスロットのうち所定数の候補タイムスロットの前記第1利用者による予約が不能となった時点で、前記候補タイムスロットのいずれかを予約すべき旨を、前記第1利用者に通知する
ことを特徴とする。
【0013】
また、上記観点に係る管理サーバにおいて、
前記第1提供者が前記第1利用者に前記第1サービスを提供した後の前記第1利用者による行動を取得する取得部をさらに備え、
前記通知部は、前記取得された行動が所定の行動である場合、前記候補タイムスロットのいずれかを予約すべき旨を、前記第1利用者に通知しない
ことを特徴とする。
【0014】
また、上記観点に係る管理サーバにおいて、
前記所定の行動は、前記第1利用者による前記第1提供者についての低い評価の投稿である
ことを特徴とする。
【0015】
また、上記観点に係る管理サーバにおいて、
前記所定の行動は、前記第1利用者による、前記抽出された候補タイムスロットと重複する期間における、前記第1提供者と異なる第2提供者が前記第1サービスと同じ又は類似する第2サービスを提供するためのタイムスロットの予約である
ことを特徴とする。
【0016】
また、上記観点に係る管理サーバにおいて、
前記通知部は、前記候補タイムスロットが抽出された時点で、前記候補タイムスロットのいずれかを予約すべき旨を、前記第1利用者に通知する
ことを特徴とする。
【0017】
また、上記観点に係る管理サーバにおいて、
前記入力部は、前記第1提供者から、前記第1利用者に提供した前記第1サービスの諸元の入力を受け付け、
前記入力部により、前記第1サービスの諸元の入力が受け付けられると、前記入力された前記第1サービスの諸元に類似する諸元に係るサービスについて前記第1提供者が過去に入力した効用期間を提示する提示部
をさらに備えることを特徴とする。
【0018】
本発明の第2の観点に係る通知方法は、
サービスの提供者が利用者に前記サービスを提供するためのタイムスロットを管理する管理サーバが実行する通知方法であって、
前記管理サーバが、
第1利用者が前記管理サーバにおいて予約したタイムスロットで第1提供者が前記第1利用者に第1サービスを提供した後に、前記第1提供者から、前記第1サービスの効用期間の入力を受け付け、
前記第1利用者が予約したタイムスロットからの経過期間と、前記第1サービスの効用期間と、の差が所定範囲内であって、前記第1提供者がサービスを提供するためのタイムスロットのうち、前記第1利用者による予約が可能な複数の候補タイムスロットを抽出し、
前記抽出された候補タイムスロットのいずれかの前記第1利用者による予約が不能となると、前記抽出された候補タイムスロットのうち、前記第1利用者による予約が不能となった候補タイムスロットを除いた候補タイムスロットのいずれかを予約すべき旨を、前記第1利用者に通知する
ことを特徴とする。
【0019】
本発明の第3の観点に係るプログラムは、
コンピュータを、サービスの提供者が利用者に前記サービスを提供するためのタイムスロットを管理する管理サーバとして機能させるプログラムであって、
前記プログラムは、前記コンピュータを、
第1利用者が前記管理サーバにおいて予約したタイムスロットで第1提供者が前記第1利用者に第1サービスを提供した後に、前記第1提供者から、前記第1サービスの効用期間の入力を受け付ける入力部、
前記第1利用者が予約したタイムスロットからの経過期間と、前記第1サービスの効用期間と、の差が所定範囲内であって、前記第1提供者がサービスを提供するためのタイムスロットのうち、前記第1利用者による予約が可能な複数の候補タイムスロットを抽出する抽出部、
前記抽出された候補タイムスロットのいずれかの前記第1利用者による予約が不能となると、前記抽出された候補タイムスロットのうち、前記第1利用者による予約が不能となった候補タイムスロットを除いた候補タイムスロットのいずれかを予約すべき旨を、前記第1利用者に通知する通知部、
として機能させる。
【0020】
上記プログラムは、非一時的な(non-transitory)記録媒体に記録されてもよい。非一時的な記録媒体は、コンピュータとは独立して配布・販売することができる。ここで、非一時的な記録媒体とは、有形な(tangible)記録媒体をいう。非一時的な記録媒体は、例えば、コンパクトディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、ディジタルビデオディスク、磁気テープ、半導体メモリ等である。また、一時的な(transitory)記録媒体とは、伝送媒体(伝搬信号)それ自体を示す。一時的な記録媒体は、例えば、電気信号、光信号、電磁波等である。なお、一時的な(temporary)記憶領域とは、データやプログラムを一時的に記憶するための領域であり、例えば、RAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリである。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、利用者に心理的な負担をかけずに、次回の予約を促すことが可能な管理サーバ、通知方法及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】実施形態に係る管理サーバ、提供者端末及び利用者端末の関係を示す図である。
図2】実施形態に係る管理サーバのハードウェア構成を示す図である。
図3】実施形態に係る管理サーバの機能構成を示す図である。
図4】実施形態に係るサービスに関する情報を入力するためのページの例を示す図である。
図5】実施形態に係るサービスの履歴情報の例を示す図である。
図6】実施形態に係る第1利用者に通知するメッセージの例を示す図である。
図7】実施形態に係る第1利用者に通知するメッセージの例を示す図である。
図8】実施形態に係る通知処理を説明するためのフローチャートである。
図9】変形例に係る第1利用者に通知するメッセージの例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
(1.全体構成)
本発明の実施形態に係る管理サーバ100は、図1に示すように、提供者端末200及び利用者端末300と、インターネット等のコンピュータ通信網400を介して通信可能に接続する。
【0024】
管理サーバ100は、サービスを提供するためのタイムスロットを管理する。サービスとは、例えば、ヘアサロンが提供するヘアカット、リラクゼーションサロンが提供するマッサージ、歯科医院が提供する歯のクリーニングである。タイムスロットとは、サービスの提供者が利用者にサービスを提供するための期間であり、利用者により予約可能な予約枠を示すものである。タイムスロットは、サービスの提供者が設定する。
【0025】
管理サーバ100は、例えば、様々なサービスのタイムスロットを管理する予約サイトを提供するものである。管理サーバ100は、提供者から、タイムスロットの登録を受け付け、登録されたタイムスロットを予約サイトにおいて公開し、利用者から予約サイトを介してタイムスロットの予約を受け付ける。また、管理サーバ100は、タイムスロットを予約した利用者に対して、予約のリマインド、次回の予約の提案等を行う。
【0026】
提供者端末200は、サービスを提供する提供者が使用する端末である。提供者は、例えば、ヘアサロン、リラクゼーションサロン、歯科医院等である。提供者は、管理サーバ100に、提供者端末200を介して、タイムスロットの登録や、後述する効用期間を入力する。
【0027】
利用者端末300は、サービスの利用者が使用する端末である。利用者は、例えば、予約サイトに登録されたタイムスロットにおいて提供されるサービスを利用する者である。利用者は、利用者端末300を介して、タイムスロットを予約する。
【0028】
(2.管理サーバのハードウェア構成)
図2は、管理サーバ100を実現する管理サーバ100のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0029】
管理サーバ100は、図2に示すように、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM13と、記録媒体14と、出力デバイス15と、通信デバイス16と、操作デバイス17と、を備える。各構成要素は、バス18により接続されている。
【0030】
CPU11は、管理サーバ100全体の動作を制御し、各構成要素と接続され、制御信号やデータをやりとりする。
【0031】
ROM12には、管理サーバ100全体の動作制御に必要なオペレーティングのプログラムや各種のデータが記録される。
【0032】
RAM13は、データやプログラムを一時的に記録するためのもので、記録媒体14から読み出したプログラムやデータ、その他、通信に必要なデータ等が保持される。
【0033】
記録媒体14は、ハードディスクやフラッシュメモリ等から構成され、管理サーバ100で処理するデータを記録する。
【0034】
出力デバイス15は、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示装置や、スピーカ等の音声出力装置を備える。出力デバイス15は、CPU11による制御の下、例えば、CPU11から出力されたデータを出力する。
【0035】
通信デバイス16は、管理サーバ100をインターネット等のコンピュータ通信網400に接続するための通信インターフェースを含み、通信デバイス16を介して他の情報処理装置等とやりとりをする。
【0036】
操作デバイス17は、ボタン、キーボード、タッチパネル、マイク等の入力装置を備える。操作デバイス17は、管理サーバ100の使用者からの操作入力を受け付け、受け付けた操作入力に対応する信号をCPU11に出力する。
【0037】
(3.実施形態の管理サーバの機能構成)
管理サーバ100は、図3に示すように、機能的には、入力部101と、提示部102と、抽出部103と、通知部104と、取得部105と、を備える。本実施形態において、CPU11及び通信デバイス16が協働して、入力部101、提示部102、通知部104及び取得部105として機能し、CPU11が、抽出部103として機能する。
【0038】
以下では、管理サーバ100は、提供者に対して、利用者に提供したサービスに関する情報を入力するためのページを提示し、サービスに関する情報の入力を求めるものとする。図4に、サービスに関する情報を入力するためのページの例を示す。提供者は、提供者端末200の画面に表示された図4のページ500において、サービスに関する情報を入力する。図4のページ500は、管理サーバ100にタイムスロットを登録している“ヘアサロンA”に対して提示されるものとする。また、以下では、“ヘアサロンA”は管理サーバ100に現在から2ヶ月先までのタイムスロットを登録しており、“ユーザX”が“ヘアカット(ロング)”及び“ヘアカラー(ロング)”のサービスについて、“ヘアサロンA”のタイムスロット“2023年5月1日18時~20時”を予約し、予約したタイムスロットで、“ヘアカット(ロング)”及び“ヘアカラー(ロング)”のサービスを利用したとする。
【0039】
図4のページ500には、利用者を特定するユーザIDを入力するための欄501と、サービスを提供した施術タイムスロットを入力するための欄502と、サービスの項目、担当者及び効用期間を入力するためのテーブル503と、サービスの項目を追加するためのボタン504と、入力した情報を管理サーバ100に登録するためのボタン505と、が含まれる。ボタン504を選択すると、テーブル503において空欄の行が新たに追加される。また、ページ500に含まれる各プルダウンボタンを選択すると、各欄に入力する情報の候補が表示される。例えば、プルダウンボタン506を選択すると、“ヘアサロンA”において登録されているユーザIDの候補がリスト表示される。
【0040】
入力部101は、第1利用者が管理サーバ100において予約したタイムスロットで第1提供者が第1利用者に第1サービスを提供した後に、第1提供者から、第1利用者に提供した第1サービスの諸元の入力を受け付ける。
【0041】
第1提供者は、管理サーバ100にタイムスロットを登録したサービスの提供者であり、第1利用者により予約されたタイムスロットで第1利用者にサービスを提供した提供者である。また、第1利用者は、第1提供者により登録されたタイムスロットを予約し、第1提供者が提供するサービスを利用した利用者である。また、第1サービスは、第1提供者が第1利用者に提供したサービスである。すなわち、“ヘアサロンA”は第1提供者であり、“ユーザX”は第1利用者であり、“ヘアカット(ロング)”及び“ヘアカラー(ロング)”は第1サービスである。
【0042】
諸元とは、サービスの内容を示す情報であり、例えば、サービスを受けた利用者、サービスの項目、サービスを実際に提供した担当者等の情報である。すなわち、図4のページ500において、ユーザID、施術タイムスロット、項目及び担当者の情報が、諸元である。
【0043】
また、入力部101は、第1利用者が管理サーバ100において予約したタイムスロットで第1提供者が第1利用者に第1サービスを提供した後に、第1提供者から、第1サービスの効用期間の入力を受け付ける。
【0044】
効用期間とは、提供者が提供したサービスの効果が維持されると想定される期間であり、サービスの提供者により設定される期間である。例えば、ヘアカットの場合、ヘアスタイルが維持されると想定される期間であり、マッサージの場合、体調改善の効果が維持されると想定される期間であり、歯のクリーニングの場合、着色及び歯石除去の効果が維持されると想定される期間である。
【0045】
効用期間は、同じ提供者の同じサービスであっても、サービスの提供の担当者によって異なることがあり、また、サービスの利用者によっても異なることがある。例えば、同じヘアカットを同じ利用者に行ったとしても担当者の熟練度によって、効用期間が異なることがある。また、同じ担当者が同じヘアカットを行ったとしても、利用者の髪質、髪の伸びる速度により、効用期間が異なることがある。
【0046】
例えば、“ヘアサロンA”の“担当者A-1”が、“ユーザX”のヘアカット及びヘアカラーを行い、“担当者A-1”が、自身の経験及び“ユーザX”の髪質等から、“ユーザX”のヘアカットによるヘアスタイルの維持が60日、ヘアカラーによるヘアスタイルの維持が45日と判断すると、“ヘアカット(ロング)”及び“ヘアカラー(ロング)”の効用期間を、それぞれ、60日及45日と決定する。そして、“ヘアサロンA”の“担当者A-1”が、“ユーザX”が管理サーバ100において予約したタイムスロット“2023年5月1日18時~20時”で、“ユーザX”にヘアカット及びヘアカラーの施術を行った後、図4に示すように、“ユーザX”のユーザID、施術タイムスロット、項目、担当者及び効用期間の情報を入力し、ボタン505を選択すると、入力部101は、入力されたユーザID、施術タイムスロット、項目、担当者及び効用期間の情報の入力を受け付ける。
【0047】
入力された情報は、例えば、管理サーバ100の記録媒体14に、サービスの履歴情報として格納される。サービスの履歴情報の例を、図5に示す。図5のサービスの履歴情報は、ユーザID、施術タイムスロット、項目及び担当者の情報を含む諸元と、効用期間の情報と、が含まれる。図5の1行目の情報は、ユーザYは、“2023年4月30日10時00分~12時00分”のタイムスロットで“ヘアカット(ロング)”のサービスを利用し、“ヘアカット(ロング)”の効用期間が“45(日)”であることを示す。
【0048】
ここで、提示部102は、入力部101により、第1サービスの諸元の入力が受け付けられると、入力された第1サービスの諸元に類似する諸元に係るサービスについて第1提供者が過去に入力した効用期間を提示してもよい。
【0049】
第1サービスの諸元に類似する諸元とは、例えば、“ユーザX”に提供したサービスの情報のうち、一部が一致するサービスの情報である。例えば、図4のページ500に示すサービス情報が入力された場合、“ヘアカット(ロング)”及び“担当者A-1”を有するサービスの情報である。また、第1提供者が過去に入力した効用期間とは、例えば、図5のサービスの履歴情報に登録されている効用期間である。
【0050】
例えば、提示部102は、図4のページ500において効用期間の未入力の状態で、テーブル503の項目及び担当者の情報が入力されると、図5のサービスの履歴情報を参照して、“ヘアカット(ロング)”及び“担当者A-1”の効用期間の値(例えば、“45日”)を取得する。そして、提示部102は、図4のテーブル503の効用期間を入力する欄に、取得した値を表示する。“ヘアサロンA”の担当者は、テーブル503の効用期間を入力する欄に表示された値が適当であると判断すると、そのまま登録し、不適当であると判断すると、適当な効用期間の値を手入力する。
【0051】
抽出部103は、第1利用者が予約したタイムスロットからの経過期間と、第1サービスの効用期間と、の差が所定範囲内であって、第1提供者がサービスを提供するためのタイムスロットのうち、第1利用者による予約が可能な複数の候補タイムスロットを抽出する。
【0052】
所定範囲は、提供者又は管理サーバ100の使用者により任意に設定される。例えば、所定範囲を、効用期間の最終日を含む前後3日とする。
【0053】
例えば、抽出部103は、“ユーザX”が予約したタイムスロット“2023年5月1日18時~20時”から“ヘアカット(ロング)”の効用期間“60(日)”後の“2023年6月30日”を含む前後3日以内であって、“ヘアサロンA”が管理サーバ100に登録したタイムスロットのうち、予約がされていないタイムスロットを候補タイムスロットとして抽出する。
【0054】
ここで、第1提供者が第1利用者に提供した第1サービスが複数であり、第1利用者に提供した複数の第1サービスのそれぞれの効用期間が異なる場合、抽出部103は、複数の第1サービスのそれぞれの効用期間のうち最も短い効用期間に基づいて候補タイムスロットを抽出する。
【0055】
例えば、“ユーザX”が利用したサービスは、“ヘアカット(ロング)”及び“ヘアカラー(ロング)”であり、効用期間は、それぞれ、“60(日)”及び“45(日)”である。この場合、抽出部103は、“ヘアカラー(ロング)”の効用期間“45(日)”に基づいて、候補タイムスロットを抽出する。すなわち、抽出部103は、タイムスロット“2023年5月1日18時~20時”から“ヘアカラー(ロング)”の効用期間“45(日)”後の“2023年6月15日”を含む前後3日以内であって、“ヘアサロンA”が管理サーバ100に登録したタイムスロットのうち、予約がされていないタイムスロットを候補タイムスロットとして抽出する。
【0056】
或いは、第1提供者が第1利用者に提供した第1サービスが複数であり、第1利用者に提供した複数の第1サービスのそれぞれの効用期間が異なる場合、抽出部103は、複数の第1サービスのそれぞれの効用期間に基づいて候補タイムスロットを抽出する。
【0057】
例えば、抽出部103は、“2023年6月15日”を含む前後3日以内であって、“ヘアサロンA”が管理サーバ100に登録したタイムスロットのうち、予約がされていない10個のタイムスロットと、“2023年6月30日”を含む前後3日以内であって、“ヘアサロンA”が管理サーバ100に登録したタイムスロットのうち、予約がされていない10個のタイムスロットと、を候補タイムスロットとして抽出する。
【0058】
通知部104は、抽出された候補タイムスロットのいずれかの第1利用者による予約が不能となると、抽出された候補タイムスロットのうち、第1利用者による予約が不能となった候補タイムスロットを除いた候補タイムスロットのいずれかを予約すべき旨を、第1利用者に通知する。
【0059】
例えば、抽出部103により、10個の候補タイムスロットが抽出されたとし、10個の候補タイムスロットのうちいずれかが、他の利用者による予約、提供者の都合等により、“ユーザX”による予約が不能となったとする。この場合、通知部104は、“ユーザX”に、“ユーザX”が予約可能な残りの候補タイムスロットの予約を促すメッセージを通知する。通知の手法としては、利用者端末300で動作する予約サイトのアプリへのAppプッシュ通知、利用者端末300で予約サイトを表示したブラウザへのWebプッシュ通知、電子メールの送付、SNS(Social networking service)を用いたメッセージの送付、SMS(Short Message Service)を用いたショートメッセージの送付等、種々の態様を採用することができる。
【0060】
また、通知部104は、抽出された候補タイムスロットのいずれかの第1利用者による予約が不能となった時点で、第1利用者による予約が不能となった候補タイムスロットの情報を、第1利用者にさらに通知する。
【0061】
図6に、候補タイムスロットのいずれかの第1利用者による予約が不能となった時点で送信される、残りの候補タイムスロットの予約を促すメッセージの例を示す。例えば、図6のメッセージ610には、抽出部103により抽出された10個の候補タイムスロットと、候補タイムスロットの予約可否を示す情報とが対応付けられたテーブル611が含まれる。通知部104は、テーブル611をメッセージ610に含めることにより、“ユーザX”による予約が不能となった候補タイムスロット“2023年6月14日10時~12時”を、“ユーザX”に通知する。
【0062】
また、第1利用者による予約が不能となった候補タイムスロットの情報は、第1利用者と異なる第2利用者による第1提供者のタイムスロットの予約により、第1利用者による予約が不能となった候補タイムスロットの数、又は、抽出された候補タイムスロットの数に対する、第2利用者による第1提供者のタイムスロットの予約により、第1利用者による予約が不能となった候補タイムスロットの数の割合を含む。
【0063】
第2利用者は、第1利用者と異なる者であり、管理サーバ100が管理するタイムスロットの予約を行うものである。以下、第2利用者を、“ユーザZ”とする。
【0064】
例えば、“ユーザZ”により候補タイムスロット“2023年6月29日10時~12時”が予約され、“ユーザX”による候補タイムスロット“2023年6月29日10時~12時”の予約が不能になったとする。或いは、“ユーザZ”により候補タイムスロット“2023年6月29日10時~12時”と重複する“ヘアサロンA”のタイムスロット“2023年6月29日10時30分~12時30分”が予約され、座席に空きがなくなり、“ユーザX”による候補タイムスロット“2023年6月29日10時~12時”の予約が不能になったとする。このような場合、図6のメッセージ610において、他のユーザによるタイムスロットの予約により予約が不能となった候補タイムスロットの数を示すテキスト612を含む。
【0065】
また、通知部104は、抽出された候補タイムスロットのいずれかの第1利用者による予約が不能となった時点で、第1利用者による予約が不能となった候補タイムスロットにおいて第1利用者による予約が可能な、第1提供者と異なる第2提供者が第1サービスと同じ又は類似する第2サービスを提供するためのタイムスロットを、第1利用者にさらに通知する。
【0066】
第2提供者は、管理サーバ100にタイムスロットを登録したサービスの提供者であり、第1提供者と同じ又は類似するサービスを提供する者である。以下、第2提供者を、“ヘアサロンB”とする。また、第2サービスは、第1サービスと同じ又は類似するサービスである。第2サービスは、例えば、第1サービスが“ヘアカット(ロング)”の場合、“ヘアカット(ロング)”、“ヘアカット(ショート)”、“ヘアカット(ミディアム)”等のサービスである。
【0067】
例えば、通知部104は、“ユーザX”による予約が不能となった候補タイムスロット“2023年6月14日10時~12時”において、“ユーザX”が予約可能な“ヘアサロンB”のタイムスロットを、“ユーザX”に通知する。例えば、図6のメッセージ610には、予約可能な“ヘアサロンB”のタイムスロットを通知するテキスト613と、“ヘアサロンB”のタイムスロットを予約するためのボタン614と、が含まれる。“ユーザX”がボタン614を選択すると、メッセージ610が表示された画面から、“ヘアサロンB”のタイムスロット“2023年6月14日10時~12時”を予約するための画面に遷移する。
【0068】
なお、通知部104は、候補タイムスロットが抽出された時点で、候補タイムスロットのいずれかを予約すべき旨を、第1利用者に通知してもよい。
【0069】
例えば、抽出部103が、“ユーザX”が予約したタイムスロット“2023年5月1日18時~20時”及び“ヘアカラー(ロング)”の効用期間“45(日)”に基づいて、“ヘアサロンA”が管理サーバ100に登録したタイムスロットから10個の候補タイムスロットを抽出したとする。通知部104は、抽出部103により10個の候補タイムスロットが抽出された時点で、予約可能な候補タイムスロットの予約を促すメッセージを、“ユーザX”に通知する。
【0070】
図7に、候補タイムスロットが抽出された時点で通知される、予約可能な候補タイムスロットの予約を促すメッセージの例を示す。図7のメッセージ620には、抽出部103により抽出された10個の候補タイムスロットと、候補タイムスロットの予約可否を示す情報とが対応付けられたテーブル621が含まれる。図7のメッセージ620は、候補タイムスロットが抽出された時点で通知されるものであるので、テーブル621に含まれる候補タイムスロットは全て予約可能である。
【0071】
取得部105は、第1提供者が第1利用者に第1サービスを提供した後の第1利用者による行動を取得する。そして、通知部104は、取得された行動が所定の行動である場合、候補タイムスロットのいずれかを予約すべき旨を、第1利用者に通知しない。
【0072】
所定の行動は、サービスの提供者、管理サーバ100の使用者等が任意に設定することができるものであり、例えば、候補タイムスロットの予約が第1利用者により行われないことが推測される行動である。
【0073】
例えば、“ユーザX”が予約サイトで“ヘアサロンA”のサービスについて口コミを投稿したとすると、取得部105は、口コミの内容を取得する。また、例えば、管理サーバ100は、機械学習により生成された、口コミの内容から予約の可能性を推定する学習モデルを有する。学習モデルにより口コミの内容から予約の可能性が低いと推定されると、通知部104は、候補タイムスロットのいずれかの“ユーザX”による予約が不能となったとしても、図6及び図7に示すようなメッセージを“ユーザX”に通知しない。
【0074】
また、所定の行動は、第1利用者による第1提供者についての低い評価の投稿である。低い評価の基準は、サービスの提供者、管理サーバ100の使用者等が任意に設定することができる。
【0075】
例えば、“ユーザX”が“ヘアサロンA”において“ヘアカット(ロング)”及び“ヘアカラー(ロング)”のサービスを受けた後に、管理サーバ100が提供する予約サイトで、“ヘアサロンA”のサービスについての5段階評価を投稿したとすると、取得部105は、“ユーザX”による“ヘアサロンA”のサービスについての5段階評価の値を取得する。そして、“ユーザX”が投稿した5段階評価が、“ヘアサロンA”が予め設定した基準より低い場合、通知部104は、候補タイムスロットのいずれかの“ユーザX”による予約が不能となったとしても、図6及び図7に示すようなメッセージを“ユーザX”に通知しない。
【0076】
また、所定の行動は、第1利用者による、抽出された候補タイムスロットと重複する期間における、第1提供者と異なる第2提供者が第1サービスと同じ又は類似する第2サービスを提供するためのタイムスロットの予約である。
【0077】
例えば、“ユーザX”が、“ヘアサロンA”において“ヘアカット(ロング)”及び“ヘアカラー(ロング)”のサービスを受けた後に、管理サーバ100が提供する予約サイトでタイムスロットの予約を行うと、取得部105は、“ユーザX”により予約されたタイムスロットの情報を取得する。“ユーザX”により予約されたタイムスロットが、抽出部103が抽出した候補タイムスロットと重複する期間のタイムスロットであって、“ヘアサロンB”の“ヘアカット(ロング)”の施術を受けるためのタイムスロットであるとすると、通知部104は、候補タイムスロットのいずれかの“ユーザX”による予約が不能となったとしても、図6及び図7に示すようなメッセージを“ユーザX”に通知しない。
【0078】
(4.実施形態の管理サーバの動作)
本実施形態の管理サーバ100の動作について、図8を用いて説明する。例えば、管理サーバ100は、提供者によりサービス情報の入力の操作がされると、図8に示す通知処理を開始する。
【0079】
入力部101は、第1利用者が管理サーバ100において予約したタイムスロットで第1提供者が第1利用者に第1サービスを提供した後に、第1提供者から、第1サービスの諸元の入力を受け付けたか否かを判断する(ステップS101)。入力部101が第1サービスの諸元の入力を受け付けたと判断すると(ステップS101;YES)、提示部102は、入力された第1サービスの諸元に類似する諸元に係るサービスについて第1提供者が過去に入力した効用期間を提示する(ステップS102)。一方、入力部101が第1サービスの諸元の入力を受け付けていないと判断すると(ステップS101;NO)、そのまま待機する。
【0080】
例えば、“ヘアサロンA”の“担当者A-1”が、“ユーザX”にヘアカット及びヘアカラーの施術を行った後、図4に示すように、“ユーザX”のユーザID、施術タイムスロット、項目及び担当者の情報を入力すると、入力部101は、“ユーザX”に提供したサービスの諸元の入力を受け付けたと判断する。そして、提示部102は、図5のサービスの履歴情報を参照して、“ヘアカット(ロング)”及び“担当者A-1”に対応付けられた効用期間の値を取得し、図4のテーブル503の効用期間を入力する欄に、取得した値を表示する。一方、入力部101は、“ユーザX”に提供したサービスの諸元の入力を受け付けていないと判断すると、そのまま待機する。
【0081】
入力部101は、第1利用者が管理サーバ100において予約したタイムスロットで第1提供者が第1利用者に第1サービスを提供した後に、第1提供者から、第1サービスの効用期間の入力を受け付けたか否かを判断する(ステップS103)。入力部101が、第1サービスの効用期間の入力を受け付けたと判断すると(ステップS103;YES)、抽出部103は、第1利用者が予約したタイムスロットからの経過期間と、第1サービスの効用期間と、の差が所定範囲内であって、第1提供者がサービスを提供するためのタイムスロットのうち、第1利用者による予約が可能な複数の候補タイムスロットを抽出する(ステップS104)。一方、入力部101が、第1サービスの効用期間の入力を受け付けていないと判断すると(ステップS103;NO)、そのまま待機する。
【0082】
例えば、“ヘアサロンA”の“担当者A-1”が、“ユーザX”にヘアカット及びヘアカラーの施術を行った後、図4に示すように、“ヘアカット(ロング)”及び“ヘアカラー(ロング)”の効用期間の情報を入力すると、入力部101は、“ユーザX”に提供したサービスの効用期間の入力を受け付けたと判断する。そして、抽出部103は、“ユーザX”が予約したタイムスロット“2023年5月1日18時~20時”から“ヘアカラー(ロング)”の効用期間“45(日)”後の“2023年6月15日”を含む前後3日以内であって、“ヘアサロンA”が管理サーバ100に登録したタイムスロットのうち、予約がされていないタイムスロットを候補タイムスロットとして抽出する。一方、“ヘアサロンA”の“担当者A-1”が、“ユーザX”にヘアカット及びヘアカラーの施術を行った後、“ヘアカット(ロング)”及び“ヘアカラー(ロング)”の効用期間の情報を入力していない場合、そのまま待機する。
【0083】
通知部104は、候補タイムスロットが抽出された時点で、候補タイムスロットのいずれかを予約すべき旨を、第1利用者に通知する(ステップS105)。
【0084】
例えば、抽出部103が、“ユーザX”が予約したタイムスロット“2023年5月1日18時~20時”から“ヘアカラー(ロング)”の効用期間“45(日)”後の“2023年6月15日”を含む前後3日以内であって、“ヘアサロンA”が管理サーバ100に登録したタイムスロットから、10個の候補タイムスロットを抽出したとする。通知部104は、抽出部103により10個の候補タイムスロットが抽出された時点で、予約可能な10個の候補タイムスロットが含まれる図7のメッセージ620を、“ユーザX”に通知する。
【0085】
取得部105は、第1提供者が第1利用者に第1サービスを提供した後の第1利用者による行動の取得を開始する(ステップS106)。
【0086】
例えば、取得部105は、予約サイトにおける“ユーザX”による“ヘアサロンA”に対する口コミの投稿、“ヘアサロンA”に対する5段階評価の投稿、予約サイトで管理するタイムスロットの予約等の行動を取得する。
【0087】
通知部104は、取得部105により取得された行動が所定の行動であるか否かを判断する(ステップS107)。通知部104が、取得部105により取得された行動が所定の行動であると判断すると(ステップS107;YES)、図8の通知処理を終了する。一方、通知部104が、取得部105により取得された行動が所定の行動でないと判断すると(ステップS107;NO)、第1利用者による候補タイムスロットの予約が行われたか否かを判断する(ステップS108)。
【0088】
例えば、通知部104は、“ユーザX”により投稿された5段階評価の値が“ヘアサロンA”が予め設定した基準より低い場合、所定の行動がされたと判断し、図8の通知処理を終了する。一方、通知部104は、“ユーザX”が投稿した5段階評価の値が“ヘアサロンA”が予め設定した基準以上の場合、又は、5段階評価が投稿されていない場合、所定の行動がされていないと判断し、次に、“ユーザX”により“ヘアサロンA”の候補タイムスロットが予約されたか否かを判断する。
【0089】
ステップS108において、通知部104は、第1利用者による候補タイムスロットの予約が行われたと判断すると(ステップS108;YES)、図8の通知処理を終了する。一方、通知部104は、第1利用者による候補タイムスロットの予約が行われていないと判断すると(ステップS108;NO)、抽出された候補タイムスロットのいずれかの第1利用者による予約が不能になったか否かを判断する(ステップS109)。
【0090】
例えば、通知部104は、“ユーザX”により候補タイムスロットのいずれかが予約されたと判断すると、図8の通知処理を終了する。一方、通知部104は、“ユーザX”により候補タイムスロットのいずれかが予約されていないと判断すると、抽出部103により抽出された10個の候補タイムスロットのうちいずれかの“ユーザX”による予約が不能となったか否かを判断する。
【0091】
ステップS109において、通知部104が、候補タイムスロットのいずれかの第1利用者による予約が不能になったと判断すると(ステップS109;YES)、第1利用者による予約が不能となった候補タイムスロットを除いた候補タイムスロットのいずれかを予約すべき旨を、第1利用者に通知する(ステップS110)。一方、通知部104が、候補タイムスロットのいずれかの第1利用者による予約が不能になっていないと判断すると(ステップS109;NO)、ステップS107に戻る。
【0092】
例えば、通知部104は、抽出部103により抽出された10個の候補タイムスロットのうちいずれかの“ユーザX”による予約が不能となっていると判断すると、“ユーザX”に、予約可能な候補タイムスロットの予約を促すメッセージ610を通知する。一方、通知部104は、抽出部103により抽出された10個の候補タイムスロットのうちいずれかの“ユーザX”による予約が不能となっていないと判断すると、ステップS107に戻る。
【0093】
本実施形態によれば、利用者が予約可能な複数の候補タイムスロットを抽出し、候補タイムスロットのいずれかが予約不能となったタイミングで、次回の予約を促すメッセージを利用者に通知する。これにより、利用者は、サービスを利用して直ちに予約する必要がなく、予約枠が少なくなったタイミングで予約を検討することができる。よって、予約を実行する時期を先延ばしすることができ、利用者は適当なタイミングで予約を行うことができる。また、複数の候補タイムスロットが提示されるので、利用者は自身にとって最適なタイムスロットを選択することができる。これにより、利用者に心理的な負担をかけずに、次回の予約を促すことができる。
【0094】
また、本実施形態によれば、利用者に予約が不能となった候補タイムスロットの情報を提示する。これにより、利用者は予約ができなくなった候補タイムスロット及び予約枠が埋まる状況を把握することができ、利用者による予約を促進させることができる。
【0095】
また、本実施形態によれば、利用者による予約が不能となった候補タイムスロットで、サービスを利用することができる他の提供者のタイムスロットを提示する。これにより、利用者に広範な選択肢を示すことができる。
【0096】
また、本実施形態によれば、複数のサービスについて効用期間が異なる場合、最も短い効用期間に基づいて候補タイムスロットを抽出する。これにより、利用者に提供したサービスの効果を損なわないタイミングで、利用者に次回の予約を促すことができる。
【0097】
また、本実施形態によれば、複数のサービスについて効用期間が異なる場合、異なる効用期間のそれぞれに基づいて候補タイムスロットを抽出する。これにより、利用者は、サービスの効果について自身で判断して次回の予約を行うことができる。
【0098】
また、本実施形態によれば、利用者が、サービスを利用した提供者に対し、次回の予約を行わないことが推測されるような状況において、次回の予約を促すメッセージの通知を抑制する。これにより、利用者及び提供者にとって不要な通知を送ることを防ぐことができる。
【0099】
また、本実施形態によれば、候補タイムスロットが抽出された時点で、利用者に次回の予約を促すメッセージを通知する。これにより、利用者は早いタイミングで予約可能な予約枠を知ることができる。
【0100】
また、本実施形態によれば、提供者に過去に入力した効用期間を提示する。これにより、提供者に対し効用期間の入力のサポートを行うことができる。
【0101】
(5.変形例)
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明を実施するにあたっては、種々の形態による変形及び応用が可能である。
【0102】
上記実施形態において、通知部104は、抽出された候補タイムスロットのいずれかの前記第1利用者による予約が不能となった時点で、候補タイムスロットのいずれかを予約すべき旨を通知するとしたが、予約すべき旨を通知するタイミングはこれに限らない。通知部104は、抽出された候補タイムスロットのいずれかの第1利用者による予約が不能となった時点に代えて、抽出された候補タイムスロットのうち所定数の候補タイムスロットの第1利用者による予約が不能となった時点で、候補タイムスロットのいずれかを予約すべき旨を、第1利用者に通知してもよい。
【0103】
所定数は、サービスの提供者、管理サーバ100の使用者等が任意に設定することができる。
【0104】
例えば、抽出部103により10個の候補タイムスロットが抽出され、所定数を“3”とする。この場合、通知部104は、10個の候補タイムスロットのうち3個の候補タイムスロットが予約不能となった時点で、図9に示すメッセージ630を“ユーザX”に通知する。メッセージ630には、抽出部103により抽出された10個の候補タイムスロットと、候補タイムスロットの予約可否を示す情報とが対応付けられたテーブル631と、他のユーザによるタイムスロットの予約により予約が不能となった候補タイムスロットの数を示すテキスト632と、予約可能な他のヘアサロンのタイムスロットを通知するテキスト633と、予約可能な他のヘアサロンのタイムスロットを予約するためのボタン634と、が含まれる。例えば、“ユーザX”がボタン634を選択すると、メッセージ630が表示された画面から、“ヘアサロンB”のタイムスロット“2023年6月29日10時~12時”、“ヘアサロンC”のタイムスロット“2023年6月30日10時~12時”、及び、“ヘアサロンD”のタイムスロット“2023年7月2日10時~12時”から予約するタイムスロットを選択し、予約するための画面に遷移する。
【0105】
また、上記実施形態において、提示部102は、提供者が過去に入力した効用期間を、提供者に提示するとしたが、これに限らない。例えば、過去の事例を機械学習により学習し、サービスの諸元から効用期間を推定する学習モデル生成してもよい。そして、提示部102は、このような学習モデルを利用することにより、入力されたサービスの諸元から効用期間を求め、求められた効用期間を提示してもよい。或いは、サービスの項目毎に予め効用期間を登録したデータベースを用意し、提示部102は、データベースを参照して入力されたサービスの諸元から効用期間を求め、求められた効用期間を提示してもよい。また、入力部101は、提示部102により提示された効用期間を、提供者により入力された効用期間としてもよい。
【0106】
また、上記実施形態において、効用期間は、“ヘアカット(ロング)”及び“ヘアカラー(ロング)”のそれぞれの施術について設定するものとしたが、これに限らない。効用期間は、“ヘアカット(ロング)”及び“ヘアカラー(ロング)”の施術全体に対して設定してもよい。
【0107】
また、上記実施形態の抽出部103による抽出において、抽出する候補タイムスロットの数に上限を設けてもよい。例えば、抽出部103により上限を超える候補タイムスロットが抽出された場合、第1サービスが提供されたタイムスロットの曜日と同じ曜日、又は、第1サービスが提供されたタイムスロットの時間帯と同じ時間帯を優先して抽出し、上限に収まるようにしてもよい。或いは、提供者又は管理サーバ100の使用者が提供するキャンペーンの対象となるタイムスロットを優先して抽出してもよい。或いは、第1サービスを提供した担当者と同じ担当者が担当可能なタイムスロットを優先して抽出してもよい。
【0108】
本発明は、本発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施の形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施の形態は、この発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。すなわち、本発明の範囲は、実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。そして、特許請求の範囲内及びそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、この発明の範囲内とみなされる。
【産業上の利用可能性】
【0109】
本発明によれば、利用者に心理的な負担をかけずに、次回の予約を促すことが可能な管理サーバ、通知方法及びプログラムを提供することができる。
【符号の説明】
【0110】
11 CPU
12 ROM
13 RAM
14 記録媒体
15 出力デバイス
16 通信デバイス
17 操作デバイス
18 バス
100 管理サーバ
101 入力部
102 提示部
103 抽出部
104 通知部
105 取得部
200 提供者端末
300 利用者端末
400 コンピュータ通信網
500 ページ
501,502 欄
503,611,621,631 テーブル
504,505,614,634 ボタン
506 プルダウンボタン
610,620,630 メッセージ
612,613,632,633 テキスト
【要約】
【課題】利用者に心理的な負担をかけずに、次回の予約を促すことが可能な管理サーバ等を提供する。
【解決手段】入力部101は、第1利用者が管理サーバにおいて予約したタイムスロットで第1提供者が第1利用者に第1サービスを提供した後に、第1提供者から、第1サービスの効用期間の入力を受け付ける。抽出部103は、第1利用者が予約したタイムスロットからの経過期間と、第1サービスの効用期間と、の差が所定範囲内であって、第1提供者がサービスを提供するためのタイムスロットのうち、第1利用者による予約が可能な複数の候補タイムスロットを抽出する。通知部104は、抽出された候補タイムスロットのいずれかの第1利用者による予約が不能となると、抽出された候補タイムスロットのうち、第1利用者による予約が不能となった候補タイムスロットを除いた候補タイムスロットのいずれかを予約すべき旨を、第1利用者に通知する。
【選択図】図3
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9