IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ オスラム オプト セミコンダクターズ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングの特許一覧

<>
  • 特許-除去方法、除去工具、及び半導体部品 図1
  • 特許-除去方法、除去工具、及び半導体部品 図2
  • 特許-除去方法、除去工具、及び半導体部品 図3
  • 特許-除去方法、除去工具、及び半導体部品 図4
  • 特許-除去方法、除去工具、及び半導体部品 図5
  • 特許-除去方法、除去工具、及び半導体部品 図6
  • 特許-除去方法、除去工具、及び半導体部品 図7
  • 特許-除去方法、除去工具、及び半導体部品 図8
  • 特許-除去方法、除去工具、及び半導体部品 図9
  • 特許-除去方法、除去工具、及び半導体部品 図10
  • 特許-除去方法、除去工具、及び半導体部品 図11
  • 特許-除去方法、除去工具、及び半導体部品 図12
  • 特許-除去方法、除去工具、及び半導体部品 図13
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-28
(45)【発行日】2024-07-08
(54)【発明の名称】除去方法、除去工具、及び半導体部品
(51)【国際特許分類】
   H01L 33/00 20100101AFI20240701BHJP
【FI】
H01L33/00 H
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2023521150
(86)(22)【出願日】2021-10-05
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-09
(86)【国際出願番号】 EP2021077384
(87)【国際公開番号】W WO2022096209
(87)【国際公開日】2022-05-12
【審査請求日】2023-06-01
(31)【優先権主張番号】102020129064.0
(32)【優先日】2020-11-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】599133716
【氏名又は名称】エイエムエス-オスラム インターナショナル ゲーエムベーハー
【氏名又は名称原語表記】ams-OSRAM International GmbH
【住所又は居所原語表記】Leibnizstrasse 4, D-93055 Regensburg, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ツィッツルスペルガー ミヒャエル
【審査官】村井 友和
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-234900(JP,A)
【文献】特開2019-041051(JP,A)
【文献】特開2012-212841(JP,A)
【文献】特開2010-062356(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2002/0094760(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0238617(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 33/00-33/64
H01S 5/00- 5/50
H01L 31/00-31/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体部品(1)から保護フィルム(2)を除去するための方法であって、
A)部品上側(10)に前記保護フィルム(2)を有する前記半導体部品(1)を提供するステップと、
B)除去開口部(44)を有する除去工具(4)を用いて、前記部品上側(10)から前記保護フィルム(2)を分離するステップと
を有し、
ステップA)の前記保護フィルム(2)が、前記部品上側(10)の延長部に見られるように、縦方向面(11)で前記部品上側(10)を越えて突出し、
ステップB)が、以下のサブステップ、
B1)前記除去工具(4)が前記保護フィルム(2)を圧迫する間に、前記部品上側(10)に直角の方向で前記縦方向面(11)に沿って前記半導体部品(1)の隣に前記除去工具(4)を案内し、その結果、前記保護フィルム(2)が、前記半導体部品(1)の側面に向かう方向で前記除去工具(4)によって曲げられるサブステップと、
B2)前記保護フィルム(2)が前記除去開口部(44)に引っ掛かり、前記保護フィルム(2)が前記部品上側(10)から引き離されるように前記除去工具(4)を後退させるサブステップと
を含む、方法。
【請求項2】
ステップA)の前記保護フィルム(2)が、接着剤(21)によって前記半導体部品(1)に固定され、
前記接着剤(21)が、前記部品上側(10)の2つの相互に対向する横方向面(13)に沿ってのみ塗布される、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記除去開口部(44)が、前記縦方向面(11)に沿って延在する長穴によって形成され、
前記長穴が、前記部品上側(10)から離れて、及び部品下側(14)に向かって少なくとも30°及び最大で60°の角度で延在する、
請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
鋭角がある前記除去開口部(44)の下縁(45)が、ステップB2)で前記保護フィルム(2)に入り込むように適合された少なくとも1つのキャッチ構造(41)を具備する、
請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記除去開口部(44)が位置する前記除去工具(4)のシャフト(40)が、一体に構成され、機械的に剛性である、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記除去工具(4)のシャフト(40)が、互いに対して変位できる2つの部分(42、43)を備え、
ステップB1)の前記除去開口部(44)が、両方の部分(42、43)を通って前記部品上側(10)から離れる方向に延び、その結果、ステップB2)で、前記保護フィルム(2)が前記部分(42、43)の間で締め付けられる、
請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記除去工具(4)のシャフト(40)が、互いに対して変位できる2つの部分(42、43)を備え、
ステップB1)の前記除去開口部(44)が、ステップB)の前記除去工具(4)の移動方向(M)に平行な前記部分(42、43)間の距離によって形成され、前記除去開口部(44)が、前記シャフト(40)の一部を通って延び、その結果、ステップB2)で、前記保護フィルム(2)が前記2つの部分(42、43)の間で締め付けられる、
請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
ステップA)の前記保護フィルム(2)が、前記縦方向面(11)だけで前記部品上側(10)を越えて突出し、前記部品上側(10)の他のすべての面で、平面図に見られるように、前記部品上側(10)に対して後退する、
請求項1~7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記保護フィルム(2)が、以下の材料、つまりポリアミド、ポリアクリレート、ポリカーボネートの1つから成るか、又はポリアミド、ポリアクリレート、ポリカーボネートの少なくとも1つを含む、請求項1~8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記除去開口部(44)の高さ(H)及び前記保護フィルム(2)の厚さ(T)の比率が1.2と4との間である、請求項1~9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
前記半導体部品(1)の厚さ(B)に対する前記縦方向面(11)を越える前記保護フィルム(2)のオーバーハング(P)の比率が、0.5と2との間である、及び/又は前記オーバーハング(P)及び前記保護フィルム(2)の厚さ(T)の比率が、10と50との間である、請求項1~10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
-ステップA)において、前記半導体部品(1)がキャリア(51)に実装されて提供され、凹部(52)を形成するキャリアフレーム(53)が前記キャリア(51)上に位置し、
-前記半導体部品(1)が前記凹部(52)に配置され、前記縦方向面(11)での前記部品上側(10)の高さでの前記キャリアフレーム(53)からの前記半導体部品(1)の距離(D)が0.5mmと5mmとの間であり、
-ステップB)で、前記除去工具(4)が、前記半導体部品(1)と前記キャリアフレーム(53)との間で前記凹部(52)内に案内される、
請求項1~11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
請求項1~12のいずれか1項に記載の方法のための除去工具(4)であって、前記除去開口部(44)が位置するシャフト(40)を有し、
-前記除去開口部(44)が、前記シャフト(40)の基端部(46)まで延び、
-前記シャフト(40)の長さが、前記基端部(46)からの前記除去開口部(44)の距離よりも、少なくとも20倍大きい、
前記除去工具。
【請求項14】
請求項1~12のいずれか1項に記載の方法のための半導体部品(1)であって、
-オプトエレクトロニクス半導体チップ(3)と、
-前記部品上側(10)の平面図に見られるように、前記オプトエレクトロニクス半導体チップ(3)の周りで完全に周囲に延びるフレーム(33)と、
-前記フレーム(33)に固定され、前記オプトエレクトロニクス半導体チップ(3)から分離された前記保護フィルム(2)と
を有し、
前記保護フィルム(2)が、前記部品上側(10)の延長部に見られるように、縦方向面(11)で前記部品上側(10)を越えて突出し、その結果、前記半導体部品(1)が、前記部品上側(10)の上面から見ると、前記縦方向面(11)で前記保護フィルム(2)はオーバーハング(P)している
前記半導体部品(1)。
【請求項15】
前記オプトエレクトロニクス半導体チップ(3)が多数のピクセル(31)を有し、発光のために適合されている、請求項14に記載の半導体部品(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
半導体部品から保護フィルムを除去するための方法が提供される。そのような方法のための除去工具及び半導体部品がさらに提供される。
【背景技術】
【0002】
達成されるべき目的は、発光ダイオードなどの半導体部品から保護フィルムを効率的に除去することができる方法を提供することにある。
【0003】
この目的は、とりわけ、特許請求項1の特徴を有する方法によって達成される。他の請求項は、好ましい開発物に関する。
【発明の概要】
【0004】
少なくとも1つの実施形態によれば、半導体部品は、オプトエレクトロニクス半導体部品である。つまり、例えば、半導体部品は、発光ダイオード又はLEDランプである。
【0005】
少なくとも1つの実施形態によれば、方法は、半導体部品を提供するステップを含む。この場合、保護フィルムは、半導体部品の部品上側に位置する。保護フィルムは、特に、輸送及び実装中に、半導体部品の、例えば発光ダイオードチップなどのオプトエレクトロニクス半導体チップを保護するように適合される。例えば、保護フィルムは、部品上側に接着剤で結合された透明又は半透明のフィルムである。
【0006】
少なくとも1つの実施形態によれば、方法は、部品上側から保護フィルムを分離するステップを含む。この分離は、1つ又は複数の除去開口部を有する少なくとも1つの除去工具を用いて実施される。好ましくは、正確に1つの除去工具が使用される。
【0007】
少なくとも1つの実施形態によれば、保護フィルムは、部品上側の延長部に見られるように、縦方向面で部品上側を越えて突出する。すなわち、保護フィルムは、縦方向面の部品上側から突き出ている。
【0008】
少なくとも1つの実施形態によれば、保護フィルムの分離は、部品上側に直角な方向で、特に部品上側に垂直な方向で、縦方向面に沿って除去工具を半導体部品の隣に案内することを含む。言い換えると、除去工具は、部品上側に対して横方向に、好ましくは垂直に又はほぼ垂直に移動される。この場合の除去工具は、好ましくは、半導体部品の部品下側によって画定される平面に近づく。この場合の部品下側は、部品上側の反対側にある。除去工具は、この平面まで案内され得る。
【0009】
少なくとも1つの実施形態によれば、除去工具は、保護フィルムを圧迫しながら、保護フィルムに沿って案内され、その結果保護フィルムは、除去工具によって側面に向かう方向に及び/又は半導体部品の部品下側に向かう方向に曲げられる。この場合の除去工具は、好ましくは半導体部品に触れるのではなく、特に除去工具のシャフトの領域で保護フィルムのみに触れる。
【0010】
少なくとも1つの実施形態によれば、分離は、除去工具を後退させることを含む。この後退は、好ましくは、除去工具の以前の案内とは反対方向で実施される。すなわち、除去工具の移動方向の反転が起こり得る。このようにして、保護フィルムは除去開口部に引っ掛かり、保護フィルムは部品上側から引き離される。この引っ掛かりは受動的、つまり単に除去開口部の形状に起因する、及び保護フィルムの特性に起因する引っ掛かりである場合があるか、又は引っ掛かりは、特に除去開口部の構成が変更されることによる能動的な引っ掛かりである。
【0011】
また、除去工具が、保護フィルム上で利用可能な空間が許す限り、少なくとも部分的に水平移動方向又は斜め移動方向を実行することも可能である。すなわち、移動方向は、好ましくはおもに部品上側に垂直に向けられる。ただし、移動方向は、部品上側に対して排他的に垂直に延びる必要はない。
【0012】
少なくとも一実施形態では、半導体部品から保護フィルムを除去するための方法は、特に示された順序で以下のステップ、つまり
A)部品上側に保護フィルムを有する半導体部品を提供するステップと、
B)除去開口部を有する除去工具を用いて、部品上側から保護フィルムを分離するステップと
を含み、
ステップA)の保護フィルムは、部品上側の延長部に見られるように、縦方向面で部品上側を越えて突出し、
ステップB)は、好ましくは示される順序で、以下のサブステップ、つまり
B1)除去工具が保護フィルムを圧迫する間に、部品上側に直角の方向で縦方向面に沿って半導体部品の隣に除去工具を案内し、その結果、保護フィルムが、半導体部品の側面に向かう方向で除去工具によって曲げられるサブステップと、
B2)保護フィルムが除去開口部に引っ掛かり、保護フィルムが部品上側から引き離されるように除去工具を後退させるサブステップと
を含む。
【0013】
ここで説明される方法は、特に、保護フィルムを有するSMT部品を目標としている。本文脈では、SMTは表面実装技術の略である。保護フィルムは、狭い空間条件下でさえこの方法を用いて分離され得る。特に、方法が、自動的に、又は除去工具を用いて自動化された方法で実施され得ることが考えられる。
【0014】
多くの場合、LEDベースの光源は、発光面上に保護フィルムを付けた状態で納入されることが所望される。この場合、特に、保護フィルムの形状、保護フィルムが半導体部品を越えてどの程度突出するのか、又は保護フィルムを固定するための接着面がどのように構成されるのかなど、保護フィルムの構成に関して多くの異なるパラメータが考えられる。例えば、さらなる部品部分の、例えばPCBと省略されるプリント基板などの回路基板上へのはんだつけ及び実装後に、保護フィルムが再び分離されるように意図される方法の要件は、それに応じて高くなる場合がある。
【0015】
保護フィルムは、多くの場合手作業で分離される。バッチ数が大きい場合、又は狭い空間の条件では、これは実施可能ではない。
【0016】
ここに説明される方法を用いると、保護フィルムは、適切な除去工具によって分離される。除去工具は、例えば、のみのように構成され、下端近くに除去開口部として長穴又は刻みを有する。この開口部は、下方に斜めに通り、除去開口部の下縁は、鋭い縁である場合もあれば、歯又はスパイクで構成される場合もある。
【0017】
したがって、特に、除去工具は、半導体部品が好ましくは事前に固定されている回路基板の方向に半導体部品の隣に下方に案内される。カバーフィルムのタブ又はオーバーハングは、この場合、弾力性をもって下方に押され、除去工具の、例えばのみの形のシャフトなど、シャフトに沿って摺動する。除去工具が上方に持ち上げられて戻ると、保護フィルムは、除去工具の除去開口部の中にねじ込まれ、そこで例えば鋭いもしくは尖った端縁上に詰まるか、又は引っ掛かり、それによって持ち上げられ、半導体部品から分離される。
【0018】
さらに、保護フィルムに対する除去工具のクランプ効果はまた、複数の部分で、特に2つの部分で構成される除去工具のシャフト、及び保護フィルムがねじ込まれた後に狭められる除去開口部を形成し得る長穴又はくぼみによって能動的に引き起こされ得る。
【0019】
少なくとも1つの実施形態によれば、ステップA)の保護フィルムは、接着剤によって半導体部品に固定される。好ましくは、接着剤は、保護フィルムと半導体部品との間で局所的にのみ塗布されるが、代わりに、接着剤は表面全体に存在してもよい。
【0020】
少なくとも1つの実施形態によれば、接着剤は、部品上側の2つの相互に対向する横方向面に沿ってのみ塗布される。横方向面は、この場合、部品上側の平面図に見られるように、縦方向面に対して直角に、好ましくは垂直に向けられる。横方向面は、それぞれ縦方向面よりも長くてもよい。
【0021】
少なくとも1つの実施形態によれば、除去開口部は、長穴又は切り欠きによって形成される。除去開口部は、縦方向面に沿って部分的に又は完全に延在する。すなわち、除去開口部は細長くてよく、縦方向面に沿って保護フィルムと同程度の幅であってよいか、又は保護フィルムよりも幅広くてよい。代わりに、除去開口部は、比較的に狭く、例えば縦方向面の最大で60%又は40%に沿ってなど、縦方向面の一部に沿ってのみ延在し得る。除去開口部は、断面に見られるように台形又は平行四辺形の形状であることが可能である。除去開口部が完全に縦方向面に沿って延在する場合、除去工具は、好ましくは、縦方向面に沿って見られるように保護フィルムの隣にあるフレームを含む。
【0022】
少なくとも1つの実施形態によれば、除去開口部は、少なくとも0°もしくは少なくとも30°もしくは少なくとも40°、及び/又は最大で70°もしくは最大で60°もしくは最大で50°の角度で、部品上側から離れて部品下側に向かって延在する。すなわち、除去開口部は、好ましくは、部品上側に対して比較的に急勾配からほぼ垂直に延びている。
【0023】
少なくとも1つの実施形態によれば、除去開口部の下端には鋭角がある。この場合の下縁は、除去工具の基端部に面している。基端部は、ステップB1)で前方に移動する除去工具の端部である。
【0024】
少なくとも1つの実施形態によれば、下縁は、1つ又は複数のキャッチ構造を具備する。少なくとも1つのキャッチ構造は、ステップB2)で保護フィルムに入り込む、及び/又は保護フィルムに引っ掛かるように適合される。例えば、キャッチ構造は、スパイク、フック、かかり、及び/又は歯によって形成される。
【0025】
少なくとも1つの実施形態によれば、除去工具はシャフトを含む。シャフトは、好ましくは保護フィルムに触れ、したがって半導体部品に接近する除去工具の唯一の部品部分である。1つ又は複数の除去開口部は、シャフト内に位置する。
【0026】
少なくとも1つの実施形態によれば、除去工具のシャフトは一体に構成される。すなわち、シャフトは、次に単一の部品によって形成され、好ましくは本質的に不動である。
【0027】
少なくとも1つの実施形態によれば、シャフトは機械的に剛性である。すなわち、意図した用途の間、シャフトは、変形しないか、又は著しく変形しない。
【0028】
少なくとも1つの実施形態によれば、除去工具のシャフトは、複数の部分、特に正確には2つの部分を含む。部分は、同じ材料から、又は異なる材料から形成され得る。部分は、互いに異なる厚さを有することが可能である。
【0029】
少なくとも1つの実施形態によれば、シャフトの部分は、互いに対して変位することができる。それによって、互いに対する部分の相対的な移動によって除去開口部の構成を修正し、ステップB2)で除去可能なフィルムを締め付けることが可能である。
【0030】
少なくとも1つの実施形態によれば、少なくともステップB1)での除去開口部は、シャフトの部分を通って部品上側から離れる方向に延びる。すなわち、除去可能なフィルムは、ステップB1でシャフト全体を通って案内され得る。したがって、保護フィルムは、ステップB2)においてのみ部分間で効率的に締め付けることができる。
【0031】
少なくとも1つの実施形態によれば、ステップB1)の除去開口部は、部分間の距離によって、特に除去工具の移動方向に平行な距離によって形成される。特に、部分の一方、又は両方の部分とも、この理由から除去開口部のための貫通穴がない。すなわち、除去開口部は、部分的にのみシャフトを通って延びる。その結果、ステップB2)で、保護フィルムは、特に保護フィルムがシャフトを貫通することなく、部品間で締め付けられ得る。
【0032】
少なくとも1つの実施形態によれば、ステップA)の保護フィルムは、縦方向面においてのみ部品上側を越えて突出する。したがって、平面図に見られるように、保護フィルムが、部品上側に対して後退するか、又は部品上側の1つの面、いくつかの面、又は他のすべての面で部品上側と同一平面で終わることが可能である。
【0033】
少なくとも1つの実施形態によれば、保護フィルムは、以下の材料、つまりポリアミド、ポリアクリレート、ポリカーボネートの1つから成るか、又はポリアミド、ポリアクリレート、ポリカーボネートの少なくとも1つを含む。
【0034】
少なくとも1つの実施形態によれば、保護フィルムは、部品上側に対して、1cmあたり少なくとも1N/cm及び/又は最大で10N/cmの接着力、すなわち保護フィルム長の1cmあたり、例えば2.5Nの接着力を有する。この接着力を達成する、例えばストリップの形の接着剤の幅は、例えば、少なくとも0.5mm及び/又は最大で5mmの間にある。好ましくは、ストリップの形の複数の、特に2つのそのような接着剤が存在する。例えば、シリコーンが接着剤として使用される。保護フィルムは、任意選択で接着剤とともに、最大180℃まで熱的に安定し、一時的に、特に最大で10秒又は30秒の間、350℃の温度に耐えることが可能である。
【0035】
少なくとも1つの実施形態によれば、保護フィルムの材料、したがって好ましくは保護フィルム自体は、300Kで少なくとも1GPa又は少なくとも2.5GPaの弾性率を有する。代わりに又はさらに、この値は最大で8GPa又は最大で4GPaである。300Kで、保護フィルムの引っ張り強さは、少なくとも0.1GPaもしくは少なくとも0.15GPa、及び/又は最大で0.8GPaもしくは最大で0.4GPaであることが可能である。
【0036】
少なくとも1つの実施形態によれば、除去開口部の高さ及び保護フィルムの厚さの比率は、少なくとも1.1又は少なくとも1.2又は少なくとも1.5である。代わりに又はさらに、この比率は、最大で6又は最大で4又は最大で3である。除去開口部の高さは、特に、部品上側に垂直な方向で、及びステップB2)のシャフトの移動方向に沿って決定される。
【0037】
少なくとも1つの実施形態によれば、半導体部品の厚さに対する、縦方向面を越える保護フィルムのオーバーハングの比率は、少なくとも0.2又は少なくとも0.5又は少なくとも0.8である。代わりに又はさらに、この比率は、最大で5又は最大で2又は最大で1.2である。オーバーハングは、好ましくは、保護フィルムがまだ工具によって変形されていないときに、つまり特にステップA)で決定される。
【0038】
少なくとも1つの実施形態によれば、オーバーハング及び保護フィルムの厚さとの比率は、少なくとも5又は少なくとも10又は少なくとも20である。代わりに又はさらに、この比率は、最大で100又は最大で50又は最大で35である。
【0039】
少なくとも1つの実施形態によれば、半導体部品は、ステップA)で、回路基板などのキャリアに実装されて、提供される。キャリア上にただ1つ又は複数の半導体部品があることが可能である。
【0040】
少なくとも1つの実施形態によれば、1つ又は複数の凹部を形成する少なくとも1つのキャリアフレームは、キャリア上に位置する。半導体部品は、この場合、好ましくは凹部に配置される。特に、少なくとも1つの凹部と少なくとも1つの半導体部品との間には1対1の対応がある。
【0041】
少なくとも1つの実施形態によれば、特に、縦方向面での部品上側の高さでのキャリアフレームからの半導体部品の距離は、少なくとも0.5mm又は少なくとも1mm又は少なくとも2mmである。代わりに又はさらに、この距離は、最大で10mm又は最大で5mm又は最大で2.5mmである。この場合、距離が、部品上側の対角線長の、最大で10%、又は最大で5%、及び/又は少なくとも1%であることが可能である。すなわち、距離は、部品上側の対角線長さと比較して小さくてよい。
【0042】
少なくとも1つの実施形態によれば、ステップB)で、除去工具は、半導体部品とキャリアフレームとの間で凹部内に案内される。したがって、ここで説明される除去工具を用いると、半導体部品に側面方向で隣の小さいスペースにも関わらず、保護フィルムを自動化された方法で分離することが可能である。
【0043】
さらに、上述の実施形態の1つ又は複数との関連で説明される方法のための除去工具が提供される。したがって、除去工具の特徴はまた、方法のために開示され、その逆も同様である。
【0044】
少なくとも1つの実施形態では、除去工具は、1つ又は複数の除去開口部があるシャフトを含む。除去開口部は、例えば少なくとも20°及び/又は最大で70°で、特に50°~60°の角度でシャフトの基端部まで延びる。シャフトの長さは、好ましくは、基端部からの除去開口部の距離よりも、少なくとも10倍又は20倍又は30倍、大きい。距離は、好ましくは、外側から見られるシャフトの外側で決定され、シャフト内部の基端部からの除去開口部の距離を指さない。
【0045】
さらに、上述の実施形態の1つ又は複数との関連で説明される方法のための半導体部品が提供される。したがって、半導体部品の特徴も方法について開示され、その逆も同様である。
【0046】
少なくとも1つの実施形態によれば、半導体部品は、1つ又は複数の半導体チップ、特に好ましくは、発光ダイオードチップ、レーザーダイオードチップ、CCDチップ、又はフォトダイオードチップなどの少なくとも1つのオプトエレクトロニクス半導体チップを含む。半導体部品は、部品上側の平面図に見られるように、少なくとも1つの半導体チップの周りで、好ましくは完全に周囲に延びるフレームをさらに含む。少なくともフレームに又はフレームだけに固定される保護フィルムは、保護フィルムが少なくとも1つの半導体チップに触れないように、好ましくは、オプトエレクトロニクス半導体チップから少し離れて配置される。保護フィルムは、部品上側の延長部に見られるように、部品上側の縦方向面で部品上側を越えて突出し、その結果、半導体部品又は半導体部品と保護フィルムとの組み合わせは、部品上側の平面図に見られるように、縦方向面で保護フィルムで囲まれる。
【0047】
少なくとも1つの実施形態によれば、少なくとも1つのオプトエレクトロニクス半導体チップは、多数のピクセルを有する。ピクセル又はピクセルのグループは、好ましくは互いに独立して電気光学的に駆動可能である例えば、少なくとも100もしくは10もしくは10及び/又は最大で10もしくは最大で10のピクセルがある。
【0048】
少なくとも1つの実施形態によれば、少なくとも1つのオプトエレクトロニクス半導体チップは、光の生成のために適合される。例えば、半導体チップは、動作中、白色光又は有色光を発するように意図される。発せられる光は、一定のスペクトル組成を有する場合もあれば、例えば異なる相関色温度を有する白色光の発光のためのピクセル、又は異なる色を発するピクセルの存在によって調節可能である場合もある。
【0049】
ここで説明される方法、ここで説明される除去工具、及びここで説明される半導体部品は、例示的な実施形態を利用して、図面を参照して以下により詳細に説明される。同じである参照番号は、個々の図で同じである要素を示す。ただし、表されている関係は、原寸に比例して真実ではなく、代わりに個々の要素は、よりよい理解のために誇張して大きく示される場合がある。
【図面の簡単な説明】
【0050】
図1】ここに説明される半導体部品を完成させるための方法の例示的な実施形態の方法ステップの概略断面表現を示す。
図2】ここに説明される半導体部品を完成させるための方法の例示的な実施形態の方法ステップの概略断面表現を示す。
図3】ここに説明される半導体部品を完成させるための方法の例示的な実施形態の方法ステップの概略断面表現を示す。
図4】ここに説明される半導体部品を完成させるための方法の例示的な実施形態の方法ステップの概略断面表現を示す。
図5】ここに説明される半導体部品を完成させるための方法の例示的な実施形態の方法ステップの概略断面表現を示す。
図6】ここに説明される半導体部品の例示的な実施形態の概略平面図を示す。
図7図6の半導体部品の概略断面図を示す。
図8】ここに説明される方法のための除去工具の例示的な実施形態の概略断面表現を示す。
図9】ここに説明される方法のための除去工具の例示的な実施形態の概略断面表現を示す。
図10】ここに説明される方法のための除去工具の例示的な実施形態の概略断面表現を示す。
図11】ここに説明される方法のための除去工具の例示的な実施形態の概略断面表現を示す。
図12】ここに説明される方法のための除去工具の例示的な実施形態の概略側面図を示す。
図13】ここに説明される方法のための除去工具の例示的な実施形態の概略側面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0051】
図1図5は、半導体部品1から保護フィルム2を除去するための方法を示す。図1は、好ましくは発光のためのオプトエレクトロニクス半導体部品である半導体部品1が、例えばはんだつけによってキャリア51に実装されることを示す。
【0052】
キャリア51上に、凹部52を画定するキャリアフレーム53がある。半導体部品1は、凹部52に取り付けられ、キャリアフレーム53と半導体部品1との間の距離Dは、比較的に小さく、例えば約2mmである。例えば、距離Dは、キャリア51上での半導体部品1の配置において実装公差の少なくとも2倍、及び最大で6倍である。実装公差は、例えば0.5mmである。表現を簡略化するために、キャリア51及びキャリアフレーム53は、以後、図示されない。
【0053】
図1の表現の変形として、多数の半導体部品1もキャリア51に実装され得る。
【0054】
保護フィルム2は、半導体部品1の上側10に固定される。保護フィルム2は、好ましくは接着剤で結合される。保護フィルム2は、この場合、半導体部品1の半導体チップから少し離れている場合がある。縦方向面11で、保護フィルム2は、部品上側10を越えて突出する。保護フィルム2は、この場合、部品上側10と平行に整列され、平らに形作られる。
【0055】
例えば、保護フィルム2は、厚さが0.064mmの、製造メーカーDETAKTA、Norderstedt、GermanyのJANUS(登録商標)K92 KAPTON(登録商標)タイプのKapton又はポリイミドのフィルムである。
【0056】
保護フィルム2を分離するために、除去工具4が使用される。除去工具4は、キャリアフレーム53と半導体部品1との間の隙間に篏合するように、狭い、例えばのみの形をしたシャフト40を有する。半導体部品1及びキャリア51の方に向く基端部46で、シャフト40は除去開口部44を有する。除去開口部44は、例えば、長穴の形で構成される。除去工具4の移動方向Mは、図1によれば、部品上側10に垂直であり、キャリア51に向かう方向にある。
【0057】
図2は、除去工具4が、側面方向で半導体部品1の隣に保護フィルム2に配置されており、部品上側10を反対側の部品下側14に接続する半導体部品1の側面12に向かって保護フィルム2を下方に押すことを示す。部品上側10の縦方向面11では、保護フィルム2がそれによって折り目を付けられる。好ましくは、保護フィルム2を部品上側10から引き離すことは、まだそれによって行われていない。すなわち、この段階での除去工具4は、保護フィルム2を越えてキャリア51に向かって側面方向に押さえつけ、保護フィルム2を曲げる。
【0058】
図3の方法ステップは、除去工具4が保護フィルム2をさらに越えて移動したことを示す。この場合の除去工具4は、フィルムの端縁が除去開口部44の中に嵌るまで保護フィルム2に沿って摺動する。除去工具4は、この場合、キャリア51まで続行するか、又はキャリア51から少し離れて止められる場合がある。
【0059】
図4の方法ステップでは、移動方向Mは、除去工具4が、部品上側10に垂直な方向で再びキャリア51から遠ざかり、同じ経路に沿って戻るように、反転されている。この場合の保護フィルム2は、除去開口部44にさらに滑り込み、そこに食い込む。したがって、除去開口部44の形状及び保護フィルム2の比較的に顕著な剛性のため、保護フィルム2は、除去開口部44内に保持される。
【0060】
除去工具4がさらに移動すると(図5を参照)、保護フィルム2は、部品上側10から離れて上方へ連続して引き出される。除去工具4は、好ましくは、保護フィルム2が部品上側10から完全に持ち上げられるまで、部品上側10から遠ざかる。保護フィルム2が部品上側10から引き離された後、保護フィルム2は、除去工具4上に固定され続ける場合もあれば、保護フィルム2は、例えば空気流(図示せず)によってなど、別の方法で引き出される。
【0061】
この方法は、保護フィルム2の効率的で安全、信頼性が高く、かつ自動化された引き離し及び分離を可能にする。
【0062】
図6及び図7は、保護フィルム2を有する半導体部品1の例示的な実施形態を示す。半導体部品1は、多数のピクセル33を有するオプトエレクトロニクス半導体チップ3を含む。少なくとも1つの半導体チップ3は、平面図に見られるように、フレーム33によって周囲を囲まれている。フレーム33は、例えば、半導体チップ3上に直接的に形成され、例えば、鋳造又は射出成型又はプレスによって製造される。半導体チップ3は、好ましくは、部品上側10まで届かず、その結果、部品上側10は、フレーム33によってのみ形成され得る。
【0063】
例えば、保護フィルム2は、ストリップ形の接着剤21によって、縦方向面11に垂直に、2つの横方向面13においてのみ部品上側10に固定される。縦方向面11の長さLは、横方向面13の長さQに満たない場合がある。長さLは、例えば少なくとも5mm及び/又は最大で50mmである。長さQは、例えば少なくとも8mm及び/又は最大で80mmである。部品上側10と部品下側14との間の半導体部品1の厚さBは、例えば、少なくとも0.5mm及び/又は最大で5mm、特に1mmと2mmの間である。
【0064】
保護フィルム2は、縦方向面11においてのみ部品上側10を越えて突出し、それ以外の場合、例えば少なくとも0.1mm及び/又は最大で1mmだけ、部品上側10に対して後退する。縦方向面11で、保護フィルム2は、対称台形又は非対称台形として形作られ得る。
【0065】
保護フィルム2の厚さTは、例えば少なくとも20μm及び/又は最大で0.2mm、特に45μmと95μmとの間である。保護フィルム2は、例えばポリアミドから作られる。部品上側10を越える縦方向面11での保護フィルム2のオーバーハングPは、例えば少なくとも0.4mm及び/又は最大で4mmである。このオーバーハングPは、例えば、最大で1.5又は1.2倍の公差を有する半導体部品の厚さBに等しい。代わりに又はさらに、オーバーハングPは、長さQの少なくとも2%もしくは少なくとも5%及び/又は最大で25%もしくは最大で15%に等しい。接着剤21の厚さは、例えば少なくとも2μm及び/又は最大で0.1mmである。
【0066】
上記3つの段落に言及された値は、個別に、全体として、又は任意の所望の組み合わせで適用し得る。
【0067】
そのような半導体部品1は、保護フィルム2とともに、図6及び図7に示されるように、特に図1~5の方法で他のすべての例示的な実施形態で使用され得る。
【0068】
すべての例示的な実施形態で使用され得る除去工具4の様々な構成の可能性は、図8図13に示される。
【0069】
図1図5の方法とは異なり、図8図13の除去工具4は、それぞれ複数の部品で、特に2つの部品で構成される。すなわち、シャフト44は、特に第1の部分43及び第2の部分42から成り、部分43、42は互いに対して可動である。第1の部分43は、この場合、それぞれ、除去される保護フィルム2の方を向くように意図される。
【0070】
図8によれば、部分43、42には穴がない場合がある。第2の部分42は、断面で見られるように、フックの形で構成され、シャフト40の全体的な厚さを画定する。第2の部分42は、除去開口部44の下縁45、及びシャフト40の基端部46を形成する。下縁45で、除去開口部44は、第1の部分43と同一平面で又はほぼ同一平面で終わる、第2の部分42の前面と例えば約45°の鋭角をなす。
【0071】
第1の部分43は、方法の間、シャフト40の意図された移動方向に沿って第2の部分42に平行に可動である。図1図3に対応する方法ステップでは、除去開口部44の高さHは、好ましくは、除去工具4が対象とする保護フィルム2の厚さTの少なくとも1.5倍及び/又は最大で3倍である。同じことはまた、他のすべての例示的な実施形態にも当てはまり得る。
【0072】
図4及び図5に対応する方法ステップでは、除去される保護フィルム2が部分43、42の間で締め付けられるように、第1の部分43は下縁45に向かって移動される。下縁45は、この場合、保護フィルム2のシャフト40との食い込み又は引っ掛かりを改善するために、好ましくは鋭利な縁である。
【0073】
図9の例示的な実施形態では、除去開口部44は、除去開口部44の連続溝が、図1図3に対応する方法ステップで形成されるように、両方の部分43、42を通って延在する。図4及び図5に対応する方法のステップでは、部分43、42は、保護フィルム2を締め付けることができるように、互いに対して変位される。追加の保持効果は、この場合、第1の部分43の近くに位置する第2の部分42の除去開口部44上で基端部46の方を向く鋭利な端縁によって達成され得る。
【0074】
図10は、第2の部分42が、除去開口部44の領域で丸い輪郭を有し得ることを示す。互いに対する部分42、43の相対的な移動のために保護フィルム2をせん断するリスクは、それによって低減され得る。
【0075】
図10は、除去開口部44が、2つの領域を有する場合があり、特に第1の部分43では、除去開口部44が、除去される保護フィルム2の方を向く側面でより急勾配で延び、第2の部分42に向かってより浅くなることをさらに示している。これにより、基端部46と除去開口部44との間の距離が、一定の傾きを有する除去開口部44でよりも、除去される保護フィルム2の方を向く第1の部分43の側で短い場合があることが達成可能である。同じことはまた、他のすべての例示的な実施形態にも当てはまる。
【0076】
図11は、除去開口部44が第2の部分42に向かう方向で先細るように、除去開口部44がくさびの形状で形成され得ることを示す。他のすべての例示的な実施形態にもそのような構成があり得る。
【0077】
図11は、部分42、43が除去工具4の開かれた状態で、つまり図1図3に対応する方法ステップで、基端部46と同一平面上で終わる必要がないことをさらに示す。例えば、第2の部分42は、基端部46に向かって第1の部分43を越えて突出する、又はその逆も同様である。シャフト40がキャリア51(図示せず)に配置されるとき、部分42、43の互いに対するこの偏位は、除去開口部44での保護フィルム2の自動的な保持につながり得る。他のすべての例示的な実施形態にもそのような構成があり得る。
【0078】
図12によれば、第2の部分42は、縦方向面11に沿って、平面図に見られるように第1の部分43よりも大きい幅を有する。これは、特に図9図11による除去工具4の構成に当てはまる。逆に、部分42、43は、図13によれば等しく幅広い。これは、例えば、図8によれば除去工具にも当てはまり得る。したがって、除去開口部44は、部分42、43を横切って大部分、又は完全に横方向に延在し得る。
【0079】
図12は、特に除去開口部44の下縁45に1つ又は複数のキャッチ構造41がある場合があることをさらに示す。少なくとも1つのキャッチ構造41は、例えば、スパイク又はかかりによって形成される。他のすべての例示的な実施形態にもそのような構成があり得る。
【0080】
図に示される部品部分は、好ましくは、示されている順序で互いに続き、特に別段の記載がない限り互いの直後に続く。図で接触していない部品部分は、好ましくは互いからの距離を有する。線が互いに平行に示されるとき、関連付けられる面は、好ましくは同様に互いに対して平行に整列される。さらに、示されている部品部分の互いに対する相対的な位置は、別段の指示がない限り、図に正確に再現されている。
【0081】
ここで説明されている本発明は、例示的な実施形態を利用した説明によって制限されない。むしろ、本発明は、この特徴又はこの組み合わせがそれ自体特許請求の範囲又は例示的な実施形態に明示的に指定されていなくても、特に特許請求の範囲の特徴の任意の組み合わせを含む、任意の新しい特徴及び特徴の任意の組み合わせを含む。
【0082】
本特許出願は、ドイツ特許出願第10 2020 129 064.0号の優先権を主張するものであり、このドイツ特許出願の開示を参照によりここに援用する。
【符号の説明】
【0083】
1 半導体部品
10 部品上側
11 部品上側の縦方向面
12 半導体部品の側面
13 部品上側の横方向面
14 部品下側
2 保護フィルム
21 接着剤
3 オプトエレクトロニクス半導体チップ
31 ピクセル
33 フレーム
4 除去工具
40 シャフト
41 キャッチ構造
42 シャフトの第2の部分
43 シャフトの第1の部分
44 除去開口部
45 下縁
46 シャフトの基端部
51 キャリア
52 凹部
53 キャリアフレーム
A 半導体部品に対する除去開口部の角度
B 保護フィルムを除いた半導体部品の厚さ
D 半導体部品-キャリアフレームの距離
H 除去開口部の高さ
L 縦方向面上の半導体部品の長さ
M 除去工具の移動方向
P 保護フィルムのオーバーハング
L 横方向面上の半導体部品の長さ
T 保護フィルムの厚さ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13