(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-28
(45)【発行日】2024-07-08
(54)【発明の名称】鉄道車両
(51)【国際特許分類】
B61D 17/18 20060101AFI20240701BHJP
B61D 17/20 20060101ALI20240701BHJP
B61D 17/12 20060101ALI20240701BHJP
【FI】
B61D17/18
B61D17/20 A
B61D17/12
(21)【出願番号】P 2024001907
(22)【出願日】2024-01-10
【審査請求日】2024-01-10
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000004617
【氏名又は名称】日本車輌製造株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000291
【氏名又は名称】弁理士法人コスモス国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】中村 征広
(72)【発明者】
【氏名】山▲崎▼ 雄大
(72)【発明者】
【氏名】風間 勝幸
【審査官】諸星 圭祐
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-30382(JP,A)
【文献】特開2012-236497(JP,A)
【文献】特開2011-25828(JP,A)
【文献】特開平10-175543(JP,A)
【文献】国際公開第2019/048125(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B61D 17/18
B61D 17/20
B61D 17/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
出入台の通路に対向する仕切パネル、および天井パネルを備え、前記仕切パネルの上端部と前記天井パネルの前記仕切パネル側の端部とで、前記通路の隅角部が形成される鉄道車両であって、
屋根構体に支持される天井骨と、前記天井骨に支持された連結手段と、をさらに備え、
前記連結手段は、前記隅角部の前記通路と反対側に配置され、
前記仕切パネルは仕切パネル固定具によって前記連結手段に着脱可能に固定され、
前記天井パネルは天井パネル固定具によって前記連結手段に着脱可能に固定され、
前記隅角部に隙間が形成され、
前記仕切パネル固定具は前記隙間から接触可能に配置され、
前記天井パネル固定具は前記隙間から接触可能に配置されていることを特徴とする鉄道車両。
【請求項2】
請求項1に記載の鉄道車両であって、
前記連結手段には連通孔が形成され、
前記連通孔は、前記天井パネルより上側に配置されたダクト、および前記隙間に連通していることを特徴とする鉄道車両。
【請求項3】
請求項2に記載の鉄道車両であって、
前記隅角部が開放されていることを特徴とする鉄道車両。
【請求項4】
請求項2に記載の鉄道車両であって、
前記天井パネルは、第1天井パネルと第2天井パネルとからなり、
前記連結手段は、前記第2天井パネルと、前記第2天井パネルに接合された第1連結部材と、前記第2天井パネルに接合された第2連結部材と、を含み、
前記第1天井パネルは前記天井パネル固定具によって前記第1連結部材に着脱可能に固定され、
前記仕切パネルは前記仕切パネル固定具によって前記第2連結部材に着脱可能に固定され、
前記第1天井パネルと前記第2天井パネルとの間であって、前記隅角部において、前記連通孔に対向する開口部が形成され、
前記開口部は、通気性を有する板状部材によって塞がれていることを特徴とする鉄道車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、出入台の通路に対向する仕切パネル、および天井パネルを備える鉄道車両に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、鉄道車両の出入台(デッキ)において、多目的室、機械室、トイレ、および洗面台などの車内設備に用いられる空間が仕切パネルによって通路から隔てられた態様で区画されていた。特許文献1に記載の鉄道車両においては、車体に対して行う現車作業と切り離してアウトワーク化された個室構造体が車両に組み付けられることによって、車内設備に用いられる空間が区画されている。
【0003】
ところで、出願人は、従来、車内設備に用いられる空間を区画させるために、床面に仕切パネルを設置していた。そして、仕切パネルの設置方法として、先に天井パネルを天井側に固定してから、仕切パネルを天井パネルに固定する方法(従来設置方法1)と、先に仕切パネルを天井側に固定してから、天井パネルを仕切パネルに固定する方法(従来設置方法2)と、があった。
【0004】
図6(A)は従来設置方法1に係る仕切パネル、および天井パネルの固定構造を表す部分断面概略図であり、
図6(B)は従来設置方法2に係る仕切パネル、および天井パネルの固定構造を表す部分断面概略図である。
【0005】
従来設置方法1によると、
図6(A)に示すように、天井パネル32は、車体幅方向の外側端部でボルト80によって、スペーサー81を介して屋根構体に支持されている天井骨40に固定されている。また、天井パネル32とボルト80の頭部との間には、断面L字形状の連結部材82が一方の直線部分で締結されている。連結部材82の一方の直線部分の車体幅方向の内側端部から他方の直線部分が鉛直下向きに屈曲している。また、仕切パネル31は、上端部の車体幅方向の車外側の背面で受部材84に接合されている。そして、連結部材82の他方の直線部分には、ライナープレート85を介して受部材84がボルト86によって締結されている。その結果、仕切パネル31は、天井パネル32の車体幅方向の車外側先端よりも内側に入り込んだ位置に配置され、天井パネル32から下方に所定距離をおいて設置されている。すなわち、天井パネル32と仕切パネル31の上端との間には隙間S8が形成されている。しかしながら、ボルト80と隙間S8との間は、連結部材82および受部材84によって遮断されている。したがって、仮に天井パネル32を取り外したい場合は、まずはS8隙間からボルト86を抜くことで仕切パネル31を取り外し、それからボルト80を抜いて天井パネル32を取り外す必要がある。
【0006】
従来設置方法2によると、
図6(B)に示すように、仕切パネル31は、上端部の車体幅方向の車外側でボルト90によって、スペーサー91を介して屋根構体に支持されている天井骨40に固定されている。また、仕切パネル31とボルト90の頭部との間には、断面L字形状の連結部材92が一方の直線部分で締結されている。連結部材92の一方の直線部分の下側端部から他方の直線部分が車体幅方向の車内側に屈曲している。一方、天井パネル32は、車体幅方向の車外側端部でビス93によって断面Z字形状の受部材94の相互に平行な直線部分の一方に締結されている。そして、受部材94の相互に平行な直線部分の他方は、ライナープレート95を介して連結部材92の他方の直線部分にボルト96によって締結されている。その結果、天井パネル32は、仕切パネル31の上端よりも下方に配置され、仕切パネル31から車体幅方向の車内側に所定距離をおいて設置されている。すなわち、仕切パネル31と天井パネル32の車体幅方向の車内側先端との間には隙間S9が形成されている。しかしながら、ボルト90と隙間S9との間は、連結部材92および受部材94によって遮断されている。したがって、仮に仕切パネル31を取り外したい場合は、まずは隙間S9からボルト96を抜くことで天井パネル32を取り外し、それからボルト90を抜いて仕切パネル31を取り外す必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述のように、従来設置方法1によると、天井パネル32を取り外したい場合には、先に仕切パネル31を取り外す必要がある。一方、従来設置方法2によると、仕切パネル31を取り外したい場合には、先に天井パネル32を取り外す必要がある。
【0009】
本発明は、かかる問題を解決するためになされたものであり、仕切パネル、および天井パネルの双方の取り外しが容易である鉄道車両を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記目的を達成するために、本発明の一態様による鉄道車両は、以下のような特徴を有する。
【0011】
(1)出入台の通路に対向する仕切パネル、および天井パネルを備え、前記仕切パネルの上端部と前記天井パネルの前記仕切パネル側の端部とで、前記通路の隅角部が形成される鉄道車両であって、
屋根構体に支持される天井骨と、前記天井骨に支持された連結手段と、をさらに備え、
前記連結手段は、前記隅角部の前記通路と反対側に配置され、
前記仕切パネルは仕切パネル固定具によって前記連結手段に着脱可能に固定され、
前記天井パネルは天井パネル固定具によって前記連結手段に着脱可能に固定され、
前記隅角部に隙間が形成され、
前記仕切パネル固定具は前記隙間から接触可能に配置され、
前記天井パネル固定具は前記隙間から接触可能に配置されていることを特徴とする。
上記(1)に記載の態様によれば、連結手段により、仕切パネルが仕切パネル固定具によって着脱可能に固定されると共に、天井パネルが天井パネル固定具によって着脱可能に固定され、仕切パネル固定具、および天井パネル固定具が通路に連通する隙間を介して個別に接触可能である。したがって、仕切パネルを取り外すことなく天井パネルを取り外すことが可能であると共に、天井パネルを取り外すことなく仕切パネルを取り外すことが可能である。すなわち、仕切パネル、および天井パネルの双方の取り外しが容易になる。
【0012】
(2)(1)に記載の鉄道車両において、連結手段には連通孔が形成され、前記連通孔は、前記天井パネルより上側に配置されたダクト、および前記隙間に連通していること、が好ましい。上記(2)に記載の態様によって、仕切パネルと天井パネルとで区画される通路の隅角部が有効活用され、天井パネルの上の空間をコンパクト化することができる。
(3)(2)に記載の鉄道車両において、前記隅角部が開放されていること、が好ましい。上記(3)に記載の態様によって、部品点数を削減すると共に、当該隅角部周りでの仕切パネル、および天井パネルの固定作業に要する時間の短縮化を図ることができる。
(4)(2)に記載の鉄道車両において、前記天井パネルは、第1天井パネルと第2天井パネルとからなり、前記連結手段は、前記第2天井パネルと、前記第2天井パネルに接合された第1連結部材と、前記第2天井パネルに接合された第2連結部材と、を含み、前記第1天井パネルは前記天井パネル固定具によって前記第1連結部材に着脱可能に固定され、前記仕切パネルは前記仕切パネル固定具によって前記第2連結部材に着脱可能に固定され、前記第1天井パネルと前記第2天井パネルとの間であって、前記隅角部において、前記連通孔に対向する開口部が形成され、前記開口部は、通気性を有する板状部材によって塞がれていること、が好ましい。上記(4)に記載の態様によって、第1天井パネルと第2天井パネルとの開口部が板状部材によって塞がれるので、通路の隅角部における美感性を向上させることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、仕切パネル、および天井パネルの双方の取り外しを容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】鉄道車両を、平面視で車内側から見た概略図である。
【
図2】主に後側出入台における天井パネルの割付を表す概略図である。
【
図3】(A)は第1通路の車体幅方向略中央から前左側仕切パネルを見た概略図であり、(B)は第2通路の車体長手方向略中央から前左側仕切パネルを見た概略図である。
【
図4】
図2、および
図3のX-X断面における仕切パネル、および天井パネルの固定構造を簡易的に表した部分断面概略図である。
【
図5】
図2、および
図3のX-X断面における第2実施形態に係る仕切パネル、および天井パネルの固定構造を簡易的に表した部分断面概略図である。
【
図6】(A)は従来設置方法1に係る仕切パネル、および天井パネルの固定構造を表す部分断面概略図であり、(B)は従来設置方法2に係る仕切パネル、および天井パネルの固定構造を表す部分断面概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
<第1実施形態>
次に、本発明の第1実施形態に係る鉄道車両について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る鉄道車両(以下、「車両」と称する)を、平面視で車内側から見た概略図である。なお、車両1を構成する車体の長手方向(車体長手方向)において、便宜上、
図1において右側に進行している状況を想定し、車両1が進行する右側を「前側」、進行する側と反対の左側を「後側」として説明する。また、
図1においては、右側が前側であり、左側が後側である。また、車両1を構成する車体の幅方向(車体幅方向)において、車体長手方向の後側から前側を向いた右側、左側をそれぞれ「右側」、「左側」とする。
図1においては、下側が右側であり、上側が左側である。
【0016】
車両1について説明する。車両1は、特急車両からなる。車両1を構成する構体10は、台枠(図示なし)と、左右一対の側構体11と、前後一対の妻構体12と、屋根構体(図示なし)と、を備える。なお、構体10は、車体幅方向において対称の構造である。だたし、構体10の構造は、適宜に設定可能であり、車体幅方向において対称でなくてもよい。
【0017】
車両1は、客室RI、後側出入台R2、および前側出入台R3を有する。前側から順に、前側出入台R3、客室R1、および後側出入台R2が配置されている。前側出入台R3と客室R1とは、前側仕切り側壁20で仕切られている。客室R1と後側出入台R2とは、後側仕切り側壁21で仕切られている。前側仕切り側壁20、および後側仕切り側壁21は、平面視で車体幅方向に平行である。なお、車両1が、客室R1、および後側出入台R2で構成される場合や客室R1、および前側出入台R3で構成される場合があってもよい。
【0018】
前側出入台R3には、平面視略T字形状の通路37が形成されている。通路37は、車体長手方向に平行な第1通路37Aと、車体幅方向に平行な第2通路37Bと、を有する。第1通路37Aは前側出入台R3の車体幅方向における中央に形成されている。第2通路37Bは前側出入台R3の車体長手方向における後側端部に形成されている。
【0019】
通路37は、床面に垂直な仕切パネル38によって区分けされている。仕切パネル38は、第1仕切パネル38A、および第2仕切パネル38Bを備えている。第1仕切パネル38Aは、第1通路37Aと第2通路37Bとの交点の前側且つ左側に配置されている。第2仕切パネル38Bは、第1通路37Aと第2通路37Bとの交点の前側且つ右側に配置されている。
【0020】
第1仕切パネル38A、および第2仕切パネル38Bは、それぞれ、車体幅方向において第1通路37Aと対向、言い換えると第1通路37Aを区画する直線部分(第1直線部分)、車体長手方向において第2通路37Bと対向、言い換えると第2通路37Bを区画する直線部分(第2直線部分)、および第1直線部分と第2直線部分とを円弧状につなぐコーナー部分を備える。
【0021】
後側出入台R2には、平面視略十字形状の通路30が形成されている。通路30は、車体長手方向に平行な第1通路30Aと、車体幅方向に平行な第2通路30Bと、を有する。第1通路30Aは後側出入台R2の車体幅方向における中央に形成されている。第2通路30Bは後側出入台R2の車体長手方向における中央よりも後側に形成されている。なお、後側出入台R2に形成される通路30の形状は平面視略十字形状に限られず適宜に変更してもよい。例えば、通路30の形状は平面視略T字形状や略L字形状であってもよい。さらには、通路30の形状は、例えば平面視直線状、湾曲状、または波状でもよい。通路30の形状が平面視略直線状の場合、通路30は後側出入台R2の車体幅方向における一方側に形成されてもよいし、後側出入台R2の車体幅方向における中央に形成されてもよい。
【0022】
通路30は、床面に垂直な仕切パネル31によって区分けされている。仕切パネル31は、前左側仕切パネル31A、前右側仕切パネル31B、後左側仕切パネル31C、および後右側仕切パネル31Dを備えている。前左側仕切パネル31Aは、第1通路30Aと第2通路30Bとの交点の前側且つ左側に配置されている。前右側仕切パネル31Bは、第1通路30Aと第2通路30Bとの交点の前側且つ右側に配置されている。後左側仕切パネル31Cは、第1通路30Aと第2通路30Bとの交点の後側且つ左側に配置されている。後右側仕切パネル31Dは、第1通路30Aと第2通路30Bとの交点の後側且つ右側に配置されている。
【0023】
前左側仕切パネル31A、前右側仕切パネル31B、後左側仕切パネル31C、および後右側仕切パネル31Dは、それぞれ、車体幅方向において第1通路30Aに対向、言い換えると第1通路30Aを区画する直線部分(第1直線部分)、車体長手方向において第2通路30Bに対向、言い換えると第2通路30Bを区画する直線部分(第2直線部分)、および第1直線部分と第2直線部分とを略直角且つ円弧状につなぐコーナー部分と、を備える。
【0024】
また、前左側仕切パネル31A、前右側仕切パネル31B、後左側仕切パネル31C、および後右側仕切パネル31Dの通路30と反対側(車外側)には、空間が形成されている。そして、前左側仕切パネル31Aの通路30と反対側(車外側)には、多目的室R24が設置されている。同様に、前右側仕切パネル31Bの通路30と反対側(車外側)には、洗面台R21、トイレR22、および機械室R23が前側から順に設置されている。
【0025】
次に、後側出入台R2を掘り下げて説明する。
図2は、主に後側出入台R2における天井パネル32の割付を表す概略図である。後側出入台R2には、後側出入台R2の室内空間を区画する天井パネル32が設置されている。天井パネル32には、車体の上下方向において、通路30に対向する通路用天井パネル32Aと、仕切パネル31の通路30と反対側で床面(図示なし)に対向する設備用天井パネル32Bと、がある。
【0026】
設備用天井パネル32Bには、前左側仕切パネル31Aの通路30と反対側で床面(図示なし)に対向する第1設備用天井パネル32B1と、前右側仕切パネル31Bの通路30と反対側で床面(図示なし)に対向する第2設備用天井パネル32B2と、後左側仕切パネル31Cの通路30と反対側で床面(図示なし)に対向する第3設備用天井パネル32B3と、後右側仕切パネル31Dの通路30と反対側で床面(図示なし)に対向する第4設備用天井パネル32B4と、がある。
【0027】
通路用天井パネル32Aは、全体的に、平面視で通路30と略同一の十字形状に形成されている。ただし、平面視において、通路用天井パネル32Aは、全体的に通路30よりも一回り小さい。また、通路用天井パネル32Aは、複数のパーツ、具体的には、第1通路用天井パネル32A1、第2通路用天井パネル32A2、第3通路用天井パネル32A3、第4通路用天井パネル32A4、第5通路用天井パネル32A5、第6通路用天井パネル32A6、および第7通路用天井パネル32A7によって一体的に構成されている。
【0028】
第1通路用天井パネル32A1、第2通路用天井パネル32A2、および第3通路用天井パネル32A3は、平面視で、前左側仕切パネル31Aと前右側仕切パネル31Bとの間に配置され、第1通路30Aに対向している。また、第1通路用天井パネル32A1、第2通路用天井パネル32A2、および第3通路用天井パネル32A3は、前後方向に隙間なく並設されている。相対的には、第1通路用天井パネル32A1が最も前側に配置され、第3通路用天井パネル32A3が最も後側に配置されている。そして、第2通路用天井パネル32A2は、前側に配置された第1通路用天井パネル32A1、および後側に配置された第3通路用天井パネル32A3のそれぞれと接続されている。
【0029】
第4通路用天井パネル32A4は、平面視で、後左側仕切パネル31Cと後右側仕切パネル31Dとの間に配置され、第1通路30Aに対向している。第5通路用天井パネル32A5は、平面視で、前左側仕切パネル31Aと後左側仕切パネル31Cとの間に配置され、第2通路30Bに対向している。第6通路用天井パネル32A6は、平面視で、前右側仕切パネル31Bと後右側仕切パネル31Dとの間に配置され、第2通路30Bに対向している。
【0030】
第7通路用天井パネル32A7は、前側に配置された第3通路用天井パネル32A3、後側に配置された第4通路用天井パネル32A4、左側に配置された第5通路用天井パネル32A5、および右側に配置された第6通路用天井パネル32A6のそれぞれと接続され、上下方向において、第1通路30A、および第2通路30Bに対向している。
【0031】
また、第7通路用天井パネル32A7の第3通路用天井パネル32A3、第4通路用天井パネル32A4、第5通路用天井パネル32A5、および第6通路用天井パネル32A6のそれぞれとの接続部分以外は、平面視で、前左側仕切パネル31A、前右側仕切パネル31B、後左側仕切パネル31C、および後右側仕切パネル31Dのコーナー部分に対向している。
【0032】
第1通路用天井パネル32A1、第2通路用天井パネル32A2、第3通路用天井パネル32A3、第4通路用天井パネル32A4、第5通路用天井パネル32A5、および第6通路用天井パネル32A6は、平面視矩形状に形成されている。また、第7通路用天井パネル32A7の第3通路用天井パネル32A3、第4通路用天井パネル32A4、第5通路用天井パネル32A5、および第6通路用天井パネル32A6のそれぞれとの接続部分は、直線状に形成されている。一方、第7通路用天井パネル32A7の第3通路用天井パネル32A3、第4通路用天井パネル32A4、第5通路用天井パネル32A5、および第6通路用天井パネル32A6のそれぞれとの接続部分以外は、前左側仕切パネル31A、前右側仕切パネル31B、後左側仕切パネル31C、および、後右側仕切パネル31Dのコーナー部分に係る曲率半径よりも大きい曲率半径の円弧状に成形されている。
【0033】
第1通路用天井パネル32A1、第2通路用天井パネル32A2、第3通路用天井パネル32A3、および第4通路用天井パネル32A4の車体幅方向長さは、第1通路30Aの車体幅方向長さよりも短い。そして、第1通路用天井パネル32A1、第2通路用天井パネル32A2、第3通路用天井パネル32A3、および第4通路用天井パネル32A4は、平面視で、車体幅方向において第1通路30Aに対して均等割り付けされている。したがって、平面視において、第1通路用天井パネル32A1、第2通路用天井パネル32A2、および第3通路用天井パネル32A3のそれぞれと前左側仕切パネル31Aとの間、第1通路用天井パネル32A1、第2通路用天井パネル32A2、および第3通路用天井パネル32A3のそれぞれと前右側仕切パネル31Bとの間、第4通路用天井パネル32A4と後左側仕切パネル31Cとの間、ならびに第4通路用天井パネル32A4と後右側仕切パネル31Dとの間には、車体長手方向に沿った同一幅の隙間が形成されている。
【0034】
以下において、第1通路用天井パネル32A1、第2通路用天井パネル32A2、および第3通路用天井パネル32A3のそれぞれと前左側仕切パネル31Aとの間の隙間のことを、「前左側第1隙間AT11」、「前左側第2隙間AT12」、および「前左側第3隙間AT13」と称する。前左側第1隙間AT11と、前左側第2隙間AT12と、前左側第3隙間AT13とは連通している。また、第1通路用天井パネル32A1、第2通路用天井パネル32A2、および第3通路用天井パネル32A3のそれぞれと前右側仕切パネル31Bとの間の隙間のことを、「前右側第1隙間AT21」、「前右側第2隙間AT22」、および「前右側第3隙間AT23」と称する。前右側第1隙間AT21と、前右側第2隙間AT22と、前右側第3隙間AT23とは連通している。さらに、第4通路用天井パネル32A4と、後左側仕切パネル31C、および後右側仕切パネル31Dのそれぞれとの間の隙間のことを、「後左側第1隙間AT31」、および「後右側第1隙間AT41」と称する。
【0035】
なお、前左側第1隙間AT11、前左側第2隙間AT12、および前左側第3隙間AT13に係る車体幅方向長さ(幅)と、前右側第1隙間AT21、前右側第2隙間AT22、および前右側第3隙間AT23に係る車体幅方向長さ(幅)と、後左側第1隙間AT31に係る車体幅方向長さ(幅)と、後右側第1隙間AT41に係る車体幅方向長さ(幅)と、は同一である。
【0036】
第5通路用天井パネル32A5、および第6通路用天井パネル32A6の車体長手方向長さは、第2通路30Bの車体長手方向長さよりも短い。そして、第5通路用天井パネル32A5、および第6通路用天井パネル32A6は、平面視で、車体長手方向において第2通路30Bに対して均等割り付けされている。したがって、平面視において、第5通路用天井パネル32A5と前左側仕切パネル31Aとの間、第5通路用天井パネル32A5と後左側仕切パネル31Cとの間、第6通路用天井パネル32A6と前右側仕切パネル31Bとの間、第6通路用天井パネル32A6と後右側仕切パネル31Dとの間には、車体幅方向に沿った同一幅の隙間が形成されている。
【0037】
以下において、第5通路用天井パネル32A5と、前左側仕切パネル31A、および後左側仕切パネル31Cのそれぞれとの間の隙間のことを、「前左側第5隙間AT15」、および「後左側第3隙間AT33」と称する。また、第6通路用天井パネル32A6と、前右側仕切パネル31B、および後右側仕切パネル31Dのそれぞれとの間の隙間のことを、「前右側第5隙間AT25」、および「後右側第3隙間AT43」と称する。
【0038】
なお、前左側第5隙間AT15、前右側第5隙間AT25、後左側第3隙間AT33、および後右側第3隙間AT43の車体長手方向長さ(幅)は、前左側第1隙間AT11などの車体幅方向長さ(幅)と同一である。
【0039】
また、平面視において、第7通路用天井パネル32A7と、前左側仕切パネル31A、前右側仕切パネル31B、後左側仕切パネル31C、および後右側仕切パネル31Dのそれぞれとの間には、各仕切パネル31A、31B、31C、31Dの平面視円弧状のコーナー部分に沿った同一幅の隙間が形成されている。
【0040】
以下において、第7通路用天井パネル32A7と、前左側仕切パネル31A、前右側仕切パネル31B、後左側仕切パネル31C、および後右側仕切パネル31Dのそれぞれとの間の隙間のことを、「前左側第4隙間AT14」、「前右側第4隙間AT24」、「後左側第2隙間AT32」、および「後右側第2隙間AT42」と称する。
【0041】
なお、前左側第4隙間AT14に係る平面視における延在方向に直交する(すなわち、各コーナー部分の曲率半径方向の)長さ(幅)、前右側第4隙間AT24に係る平面視における延在方向に直交する長さ(幅)、後左側第2隙間AT32に係る平面視における延在方向に直交する長さ(幅)、および後右側第2隙間AT42に係る平面視における延在方向に直交する長さ(幅)は、前左側第1隙間AT11などの車体幅方向長さ(幅)と同一である。
【0042】
そして、前左側第1隙間AT11と、前左側第2隙間AT12と、前左側第3隙間AT13と、前左側第4隙間AT14と、前左側第5隙間AT15と、は連通している。すなわち、平面視において、通路用天井パネル32Aと、前左側仕切パネル31Aとの間には、同一幅の前左側隙間AT1が形成されている。同様に、前右側第1隙間AT21と、前右側第2隙間AT22と、前右側第3隙間AT23と、前右側第4隙間AT24と、前右側第5隙間AT25と、は連通している。すなわち、平面視において、通路用天井パネル32Aと、前右側仕切パネル31Bとの間には、同一幅の前右側隙間AT2が形成されている。
【0043】
さらに、後左側第1隙間AT31と、後左側第2隙間AT32と、後左側第3隙間AT33と、は連通している。すなわち、平面視において、通路用天井パネル32Aと、後左側仕切パネル31Cとの間には、同一幅の後左側隙間AT3が形成されている。同様に、後右側第1隙間AT41と、後右側第2隙間AT42と、後右側第3隙間AT43と、は連通している。すなわち、平面視において、通路用天井パネル32Aと、後右側仕切パネル31Dとの間には、同一幅の後右側隙間AT4が形成されている。
【0044】
また、後側出入台R2において、通路用天井パネル32Aの上方には、2本のダクト34が平行に設置されている。各ダクト34は車体長手方向に沿って形成されている。また、各ダクト34は、後側出入台R2の車体幅方向の中央から車外側に同一距離をおいて設置されている。各ダクト34の車体幅方向の車外側の縁部は、各仕切パネル31A、31B、31C、31Dの第1通路30Aに対向する直線部分(第1直線部分)の上方に配置されている。
【0045】
図3(A)は、第1通路30Aの車体幅方向略中央から前左側仕切パネル31Aを見た概略図であり、
図3(B)は、第2通路30Bの車体長手方向略中央から前左側仕切パネル31Aを見た概略図である。前左側仕切パネル31Aは、平面視の延在方向に沿って5つのパーツ、具体的には、前側から順番に配置されて相互に接続された状態の前左側第1仕切パネル31A1、前左側第2仕切パネル31A2、前左側第3仕切パネル31A3、前左側第4仕切パネル31A4、および前左側第5仕切パネル31A5によって一体的に構成されている。
【0046】
なお、前左側第1仕切パネル31A1、前左側第2仕切パネル31A2、前左側第3仕切パネル31A3、前左側第4仕切パネル31A4、および前左側第5仕切パネル31A5のそれぞれは、平面視において、各延在方向に直交する方向において、第1通路用天井パネル32A1、第2通路用天井パネル32A2、第3通路用天井パネル32A3、第7通路用天井パネル32A7、および第5通路用天井パネル32A5のそれぞれと対向している。また、前左側第1仕切パネル31A1、前左側第2仕切パネル31A2、および前左側第3仕切パネル31A3は、上述の第1直線部分を構成し、それぞれ全体的に平板状に形成されている。前左側第5仕切パネル31A5は、上述の第2直線部分を構成し、全体的に平板状に形成されている。前左側第4仕切パネル31A4は、上述のコーナー部分を構成し、全体的に四半円筒状に形成されている。
【0047】
また、前左側第1仕切パネル31A1、前左側第2仕切パネル31A2、前左側第3仕切パネル31A3、前左側第4仕切パネル31A4、および前左側第5仕切パネル31A5のそれぞれは、通路用天井パネル32Aの天井面よりも低く形成されている。すなわち、正面視において、前左側第1仕切パネル31A1、前左側第2仕切パネル31A2、前左側第3仕切パネル31A3、前左側第4仕切パネル31A4、および前左側第5仕切パネル31A5のそれぞれの上端と、通路用天井パネル32Aの天井面との間に隙間が形成されている。そして、これらの各隙間は、前述した前左側第1隙間AT11、前左側第2隙間AT12、前左側第3隙間AT13、前左側第4隙間AT14、および前左側第5隙間AT15に含まれる。したがって、前左側仕切パネル31Aと通路用天井パネル32Aとで構成される通路30の隅角部には、立体的な前左側隙間AT1が形成されている。
【0048】
次に、通路30に対向する仕切パネル31、および通路用天井パネル32Aの固定構造について説明する。なお、仕切パネル31である前左側仕切パネル31A、前右側仕切パネル31B、後左側仕切パネル31C、および後右側仕切パネル31Dのそれぞれの固定構造は同一であり、通路用天井パネル32Aである第1通路用天井パネル32A1、第2通路用天井パネル32A2、第3通路用天井パネル32A3、第4通路用天井パネル32A4、および第5通路用天井パネル32A5のそれぞれの固定構造は同一ので、ここでは、前左側仕切パネル31A、および第1通路用天井パネル32A1の固定構造を代表にして説明する。
【0049】
図4は、
図2、および
図3のX-X断面における前左側仕切パネル31A、および第1通路用天井パネル32A1の固定構造を簡易的に表した部分断面概略図である。
図4に示すように、前左側第1仕切パネル31A1と第1通路用天井パネル32A1とで形成される第1通路30Aの隅角部30ACでは、前左側第1仕切パネル31A1を含む仕切ユニットSUと、第1通路用天井パネル32A1を含む天井ユニットTUとが、連結部材101に着脱可能に固定されている。連結部材101は、屋根構体を構成する垂木(図示なし)に支持された天井骨40に固定されている。したがって、仕切ユニットSU、および天井ユニットTUのそれぞれは、連結部材101を介して天井骨40に着脱自在に固定されている。
【0050】
天井骨40は、一定幅(一定の車体長手方向長さ)で上下方向に延在する板状の垂直部40aと、垂直部40aの下端部から右側(第1通路30A)に向けて略直角に屈曲してなる板状の水平部40bと、を有する。水平部40bは、第1通路用天井パネル32A1よりも下方に形成されている。なお、天井骨40は、車体長手方向に沿って所定間隔で複数設置されている。
【0051】
ダクト34の車体長手方向に直交する断面形状は、全体的に略ロ字形状である。ダクト34は、当該断面形状において、外壁部34Aと、底板部34Bと、を有する。外壁部34Aは、車体幅方向の車外側(左側)で上下方向と平行に形成されている。底板部34Bは、外壁部34Aの下端部と略同一高さで車体幅方向と平行に形成されている。そして、底板部34Bの車体幅方向の車外側先端と外壁部34Aとの間に、開口部34hが形成されている。開口部34hは、ダクト34の車体長手方向全長にわたって形成されている。
【0052】
連結部材101は、車体長手方向に延在している。連結部材101の車体長手方向長さは、前左側第1仕切パネル31A1の車体長手方向長さ、および第1通路用天井パネル32A1の車体長手方向長さと同一である。連結部材101は、一枚の金属板からなり、基板部101a、仕切側受部101b、天井側受部101c、およびフランジ部101dを有する。基板部101aは、車体長手方向に直交する断面において車体幅方向に平行である。仕切側受部101bは、基板部101aの左側縁部から下方に向けて略直角に屈曲してなる。一方、天井側受部101cは、基板部101aの右側縁部から下方に向けて略直角に屈曲してなる。天井側受部101cの上下方向長さよりも仕切側受部101bの上下方向長さの方が長い。また、フランジ部101dは、仕切側受部101bの下側縁部から左側に向けて略直角に屈曲してなる。
【0053】
仕切ユニットSUは、前左側第1仕切パネル31A1、および仕切接合部材51を有する。仕切接合部材51は、車体長手方向において前左側第1仕切パネル31A1の全長にわたって延在している。また、仕切接合部材51の車体長手方向に直交する断面は、上下方向に平行な板状の仕切第1接合部51aと、上下方向に平行な板状の仕切第2接合部51bと、車体幅方向に平行な略板状の連結部51cと、を有し、全体的にJ字状に形成されている。仕切第1接合部51aの上下方向長さよりも仕切第2接合部51bの上下方向長さの方が長い。また、仕切第2接合部51bは、仕切第1接合部51aの前左側第1仕切パネル31A1と反対側に所定間隔をおいて形成されている。そして、仕切第1接合部51aと仕切第2接合部51bとが下端部同士で連結部51cに連結されている。前左側第1仕切パネル31A1は、上端部の車外側の面で仕切第1接合部51aの右側表面に接合されている。
【0054】
天井ユニットTUは、第1通路用天井パネル32A1、および天井接合部材61を有する。天井接合部材61は、車体長手方向において第1通路用天井パネル32A1の全長にわたって延在している。また、天井接合部材61の車体長手方向に直交する断面は、全体的に略L字形状であり、車体幅方向に平行な板状の天井第1接合部61aと、上下方向に平行な板状の天井第2接合部61bと、を有する。天井第2接合部61bは、天井第1接合部61aの左側縁部で上向きに略直角に屈曲してなる。第1通路用天井パネル32A1は、左側縁部付近の上面で天井第1接合部61aの下面に接合されている。
【0055】
そして、連結部材101は、フランジ部101dでスペーサー53を介して天井骨40の水平部40bと下方側から挿入されたボルト54によって締結されている。すなわち、連結部材101が天井骨40に着脱可能に固定されている。
【0056】
仕切ユニットSUは、仕切第2接合部51bでライナープレート55を介して連結部材101の仕切側受部101bと右側から挿入されたボルト56によって締結されている。すなわち、仕切ユニットSUが連結部材101を介して天井骨40に着脱可能に固定されている。
【0057】
天井ユニットTUは、天井第2接合部61bで連結部材101の天井側受部101cと左側から挿入されたビス62によって締結されている。すなわち、天井ユニットTUが連結部材101を介して天井骨40に着脱可能に固定されている。
【0058】
また、第1通路用天井パネル32A1の左側先端は前左側第1仕切パネル31A1より右側に位置している。一方、前左側第1仕切パネル31A1の上側先端は第1通路用天井パネル32A1より下側に位置している。すなわち、前左側第1仕切パネル31A1と第1通路用天井パネル32A1とで区画される(前左側第1仕切パネル31A1、および第1通路用天井パネル32A1が対向する)第1通路30Aの隅角部30ACには、立体的な前左側第1隙間AT11が形成されていることになる。そして、前左側第1隙間AT11は、基板部101aと、仕切側受部101bと、天井側受部101cとで囲われた空間S1に連通している。
【0059】
ここで、ボルト56は、前左側第1仕切パネル31A1の上端よりもやや上方に配置され、車体幅方向において、空間S1、および前左側第1隙間AT11に対向している。したがって、前左側第1隙間AT11、および空間S1を通して容易にボルト56を着脱することができる。すなわち、第1通路用天井パネル32A1を取り外すことなく前左側第1仕切パネル31A1を容易に連結部材101から取り外すことができる。
【0060】
一方、ビス62は、第1通路用天井パネル32A1の上側に配置されているものの、第1通路用天井パネル32A1の左側縁部付近に配置され、車体幅方向において空間S1に対向している。したがって、前左側第1隙間AT11、および空間S1を通して容易にビス62を着脱することができる。すなわち、前左側第1仕切パネル31A1を取り外すことなく第1通路用天井パネル32A1を容易に連結部材101から取り外すことができる。
【0061】
また、連結部材101が天井骨40に固定された状態で、基板部101aは、上下方向においてダクト34の開口部34hに対向している。さらに、上下方向における基板部101aのダクト34の開口部34hの範囲には、上下方向に連通する連通孔101hが形成されている。したがって、上下方向において、ダクト34の内部が、開口部34h、連通孔101h、空間S1、および前左側第1隙間AT11を通して第1通路30Aに連通している。
【0062】
第1実施形態においては、連通孔101hの平面視形状は矩形状であり、平面視で当該開口部34hに収まっている。また、連通孔101hは車体長手方向に沿って所定間隔で並設されている。そして、ダクト34と第1通路用天井パネル32A1との間には、ダクト34内部から供給される空気がダクト34と第1通路用天井パネル32A1との間から漏れることを防止する左側封鎖部材63、および右側封鎖部材64が設置されている。左側封鎖部材63、および右側封鎖部材64は、ダクト34の開口部34hの車体長手方向全長にわたって形成されている。なお、連通孔101hの平面視形状は、適宜に設定可能であり、例えば小判状や円形などのように矩形状以外の形状にしてもよい。
【0063】
左側封鎖部材63は外壁部34Aの下端部に接続されている。左側封鎖部材63の下端には、左側封鎖部材63の車体長手方向全長にわたって緩衝部材65が取り付けられている。緩衝部材65は、各連通孔101hよりも左側で基板部101aの上面に密着している。一方、右側封鎖部材64は底板部34Bの左側縁部に接続されている。右側封鎖部材64の下端には、右側封鎖部材64の車体長手方向全長にわたって緩衝部材66が取り付けられている。緩衝部材66は各連通孔101hよりも右側で基板部101aの上面に密着している。
【0064】
なお、第1実施形態では、天井ユニットTUと連結部材101とがビス62によって一体化された状態で天井骨40に固定される。言い換えると、天井ユニットTUと連結部材101とを先組し、先組により一体化された天井ユニットTU、および連結部材101を天井骨40に固定する。この場合、図示はされていないが、前右側第1仕切パネル31B1側でも、同様に、一体化された天井ユニットTU、および連結部材101を天井骨40に固定することで、一体化された天井ユニットTU、および連結部材101が天井骨40を介して屋根構体に支持されることになる。
【0065】
また、前左側第1仕切パネル31A1は、公知の固定構造によって適宜に床面側に固定されているものとする。したがって、連結部材101は、スペーサー53を介して天井骨40に固定されると共に、仕切ユニットSUを介して床面に固定されていることになる。そのため、天井ユニットTUを連結部材101から取り外した場合でも、連結部材101は安定的に保持される。
【0066】
<第2実施形態>
次に、本発明に係る第2実施形態について説明する。以下においては、主に、第2実施形態として、第1実施形態と異なる点について説明する。また、第1実施形態と同一の構成、または同様に対応する構成については同一の符号、および用語を用いる。
【0067】
図5は、
図2、および
図3のX-X断面における前左側仕切パネル31A、および第1通路用天井パネル32A1の固定構造を簡易的に表した部分断面概略図である。
図5に示すように、前左側第1仕切パネル31A1を含む仕切ユニットSU、および第1通路用天井パネル32A1の一部分を含む天井ユニットTUのそれぞれが、第1通路用天井パネル32A1の一部分を含む連結ユニットRUに着脱可能に固定されている。連結ユニットRUは、屋根構体の垂木(図示なし)に支持された天井骨40に固定されている。すなわち、仕切ユニットSU、および天井ユニットTUのそれぞれは、連結ユニットRUを介して天井骨40に着脱自在に固定されている。
【0068】
天井骨40は、第1実施形態の場合と同様に、垂直部40a、および水平部40bを有する。ただし、水平部40bは、第1通路用天井パネル32A1よりも上方に形成されている。
【0069】
第1通路用天井パネル32A1は、前左側第1仕切パネル31A1よりも車体幅方向の車内側(右側)に配置される(通路30の直上に配置される)第1通路用内側天井パネル32A11と、前左側第1仕切パネル31A1よりも車体幅方向の車外側(左側)に配置される(通路30の直上に配置されない)第1通路用外側天井パネル32A12と、からなる。
【0070】
第1通路用内側天井パネル32A11の車体長手方向長さ、および車体幅方向長さと、第1実施形態における第1通路用天井パネル32A1の車体長手方向長さ、および車体幅方向長さと、は同一である。そして、第1通路用内側天井パネル32A11の設置箇所は、第1実施形態における第1通路用天井パネル32A1の設置箇所と同一である。また、第1通路用内側天井パネル32A11は、第1実施形態での第1通路用天井パネル32A1と同様に、仕切ユニットSUを取り外さなくても取り外し可能に構成されている。したがって、基本的には、第1通路用内側天井パネル32A11は、第1実施形態おける第1通路用天井パネル32A1と同一である。ただし、第1通路用内側天井パネル32A11の車体長手方向長さ、および車体幅方向長さが、第1実施形態における第1通路用天井パネル32A1の車体長手方向長さ、および車体幅方向長さと、は異なるようにしてもよい。言い換えると、第1通路用内側天井パネル32A11は、第1実施形態における第1通路用天井パネル32A1と異なるように構成してもよい。
【0071】
なお、第1通路用外側天井パネル32A12の車体長手方向長さと、第1通路用内側天井パネル32A11の車体長手方向長さと、は同一であり、第1通路用外側天井パネル32A12の車体幅方向長さは、第1通路用内側天井パネル32A11の車体幅方向長さよりも短い。そして、第1通路用外側天井パネル32A12は仕切ユニットSUを取り外さないと取り外しができないように構成されている。
【0072】
第1通路用内側天井パネル32A11、および第1通路用外側天井パネル32A12は、車体幅方向に所定距離を置いて並設されている。すなわち、第1通路用内側天井パネル32A11と、第1通路用外側天井パネル32A12との間には、車体幅方向長さが一定の天井開口部32A1hが、第1通路用天井パネル32A1の車体長手方向全長にわたって形成されている。したがって、第1通路用天井パネル32A1においては、第1通路用内側天井パネル32A11と、第1通路用外側天井パネル32A12と、が車体幅方向に対して完全に分断されている。
【0073】
なお、第1通路用内側天井パネル32A11の左側面(天井開口部32A1hの右側内壁面)は、前左側第1仕切パネル31A1よりも右側に位置している。一方、第1通路用外側天井パネル32A12の右側面(天井開口部32A1hの左側内壁面)は、前左側第1仕切パネル31A1の上方付近に位置している。
【0074】
連結ユニットRUは、車体長手方向に延在している。連結ユニットRUは、第1連結部材201、第2連結部材202、および第1通路用外側天井パネル32A12を含む。連結ユニットRUに、第1通路用外側天井パネル32A12が含まれているということは、第1通路用天井パネル32A1のうちで仕切ユニットSUを取り外さない限り着脱できない部分(第1通路用外側天井パネル32A12)が、第1通路用天井パネル32A1のうちで仕切ユニットSUを取り外さなくても着脱可能な部分(第1通路用内側天井パネル32A11)を天井骨40に対して固定するための機能を有していることになる。
【0075】
第1連結部材201によって第1通路用外側天井パネル32A12と天井ユニットTUとが連結されている。第1連結部材201は、全体的に車体長手方向に延在している。第1連結部材201の車体長手方向長さは、前左側第1仕切パネル31A1の車体長手方向長さ、および第1通路用天井パネル32A1の車体長手方向長さと同一である。第1連結部材201は、第1受部201aと、第1接合部201bと、第1迫り上げ部201cと、を有する。
【0076】
第1受部201a、および第1接合部201bは、車体長手方向に直交する断面において車体幅方向に平行である。第1受部201aは第1接合部201bよりも上方に位置している。また、第1受部201aは第1接合部201bよりも右方に位置している。詳細には、第1受部201aの車体幅方向における左側縁部の位置と、第1接合部201bの車体幅方向における右側縁部の位置と、は同一である。第1迫り上げ部201cは、第1受部201aの左側縁部から下方に向けて略直角に屈曲してなると共に、第1接合部201bの右側縁部から上方に向けて略直角に屈曲してなる。すなわち、第1迫り上げ部201cは第1受部201aと第1接合部201bとを繋いでいる。そして、第1連結部材201は、第1接合部201bの下面で第1通路用外側天井パネル32A12の上面に接合されている。
【0077】
また、第1受部201aには、第1実施形態に係る基板部101aと同様に、上下方向に連通する連通孔201hが形成されている。そして、連通孔201hの左側内壁は、第1通路用外側天井パネル32A12の右側先端よりも少し右側に位置している。
【0078】
第2連結部材202によって第1通路用外側天井パネル32A12と仕切ユニットSUとが連結されている。第2連結部材202は、全体的に車体長手方向に延在している。第2連結部材202の車体長手方向長さは、前左側第1仕切パネル31A1の車体長手方向長さ、および第1通路用天井パネル32A1の車体長手方向長さと同一である。また、第2連結部材202の車体長手方向に直交する断面は、全体的に略L字形状であり、上下方向に平行な板状の第2受部202aと、車体幅方向に平行な板状の第2接続部202bと、を有する。
【0079】
第2接続部202bは、第2受部202aの上端部で左向きに略直角に屈曲してなる。そして、第2連結部材202は、第2接続部202bの上面で第1通路用外側天井パネル32A12の下面に接合されている。
【0080】
なお、第1接合部201bは、第1通路用外側天井パネル32A12の車体幅方向の中央より右側で接合されている。一方、第2接続部202bは、第1通路用外側天井パネル32A12の車体幅方向の中央よりほぼ左側で接合されている。そして、上下方向において、第1接合部201bと第2接続部202bとは重なっていない。
【0081】
天井ユニットTUは、第1通路用内側天井パネル32A11、および天井連結部材67を有する。天井連結部材67は、全体的に車体長手方向に延在している。天井連結部材67の車体長手方向長さは、第1通路用内側天井パネル32A11の車体長手方向長さと同一である。天井連結部材67は、天井連結部67aと、天井接合部67bと、天井迫り上げ部67cと、を有する。
【0082】
天井連結部67a、および天井接合部67bは、車体長手方向に直交する断面において車体幅方向に平行である。天井連結部67aは天井接合部67bよりも上方に位置している。また、天井連結部67aは天井接合部67bよりも左方に位置している。詳細には、天井連結部67aの車体幅方向における右側縁部の位置と、天井接合部67bの車体幅方向における左側縁部の位置と、は同一である。天井迫り上げ部67cは、天井連結部67aの右側縁部から下方に向けて略直角に屈曲してなると共に、天井接合部67bの左側縁部から上方に向けて略直角に屈曲してなる。すなわち、天井迫り上げ部67cは天井連結部67aと天井接合部67bとを繋いでいる。そして、天井連結部材67は、天井接合部67bの下面で第1通路用内側天井パネル32A11の上面に接合されている。また、天井連結部67aの左側先端は、第1通路用内側天井パネル32A11の左側先端よりも少し左側に位置している。
【0083】
また、第1通路用天井パネル32A1の天井開口部32A1hには、第1通路用天井パネル32A1の車体長手方向全長にわたってルーバー36が設置されている。ルーバー36は、天井開口部32A1hの両縁である第1通路用内側天井パネル32A11の左側縁部の底面、および第1通路用外側天井パネル32A12の右側縁部の底面に当接している。なお、ルーバー36は、第1受部201aの連通孔201hが形成されていない箇所の底面に固定されて下方に延在する吊り具69によって取り外し可能に支持されている。吊り具69は、車体長手方向に沿って所定間隔で複数個設置されている。
【0084】
そして、連結ユニットRUは、第1通路用外側天井パネル32A12の第1連結部材201よりも左側の部分でスペーサー53を介して天井骨40の水平部40bと下方側から挿入されたボルト54によって締結されている。なお、上下方向において第1通路用外側天井パネル32A12のスペーサー53と反対側には第2連結部材202の第2接続部202bが接合されており、ボルト54は、下方側から第2接続部202b、第1通路用外側天井パネル32A12、スペーサー53、および水平部40bを一体的に締結している。
【0085】
仕切ユニットSUは、仕切第2接合部51bでライナープレート55を介して第2連結部材202の第2受部202aと右側から挿入されたボルト56によって締結されている。すなわち、仕切ユニットSUが連結ユニットRUを介して天井骨40に着脱可能に固定されている。仕切ユニットSUが天井骨40に固定された状態において、前左側第1仕切パネル31A1は、第1通路用外側天井パネル32A12の右側縁部、言い換えると天井開口部32A1hの外縁部の下方に位置している。
【0086】
天井ユニットTUは、天井連結部67aで第1連結部材201の第1受部201aと下方から挿入されたビス68によって締結されている。すなわち、天井ユニットTUが連結ユニットRUを介して天井骨40に着脱可能に固定されている。なお、天井ユニットTUが天井骨40に固定された状態において、第1受部201aの連通孔201hの左側内壁と天井連結部67aの左側先端とは上下方向に揃っている。また、ビス68は、第1受部201aの連通孔201hの付近で締結されている。
【0087】
また、第1通路用内側天井パネル32A11の左側先端は前左側第1仕切パネル31A1より右側に位置している。一方、前左側第1仕切パネル31A1の上側先端は第1通路用内側天井パネル32A11より下側に位置している。すなわち、前左側第1仕切パネル31A1と第1通路用内側天井パネル32A11とで区画される第1通路30Aの隅角部30ACには、立体的な前左側第1隙間AT11が形成されていることになる。そして、前左側第1隙間AT11は、第1受部201aと、天井連結部67aと、第1迫り上げ部201cと、天井迫り上げ部67cとで囲われた空間S2に連通している。
【0088】
ここで、ボルト56は、上下方向においては前左側第1仕切パネル31A1と第1通路用外側天井パネル32A12との間に配置され、車体幅方向において、前左側第1隙間AT11に対向している。したがって、前左側第1隙間AT11から容易にボルト56を着脱することができる。すなわち、第1通路用内側天井パネル32A11を取り外すことなく前左側第1仕切パネル31A1を容易に連結ユニットRUから取り外すことができる。
【0089】
一方、ビス68は、上下方向において空間S2、および前左側第1隙間AT11に対向しているが、空間S2と前左側第1隙間AT11との間はルーバー36で封鎖されている。しかし、ルーバー36を取り外すことが可能であるので、ルーバー36を取り外すことで、前左側第1隙間AT11、および空間S2を通して容易にビス68を着脱することができる。すなわち、前左側第1仕切パネル31A1を取り外すことなく第1通路用内側天井パネル32A11を容易に連結ユニットRUから取り外すことができる。
【0090】
また、連結ユニットRUが天井骨40に固定された状態で、連通孔201hは、上下方向においてダクト34の開口部34hに対向している。したがって、上下方向において、ダクト34の内部が、開口部34h、連通孔201h、空間S2、天井開口部32A1hおよび前左側第1隙間AT11を通して第1通路30Aに連通している。
【0091】
しかも、第2実施形態においては、天井開口部32A1hにルーバー36が設置されている。その結果、第1通路用天井パネル32A1の上方の内部構造が隠されるので、鉄道車両1の美感性が向上する。
【0092】
また、第2実施形態においても、第1実施形態の場合と同様に、左側封鎖部材63、および右側封鎖部材64が設置されており、左側封鎖部材63、および右側封鎖部材64が連通孔201hの車体幅方向の車外側および車内側を遮蔽している。
【0093】
なお、第2実施形態では、天井ユニットTUと連結ユニットRUとがビス68によって一体化された状態で天井骨40に固定されている。言い換えると、天井ユニットTUと連結ユニットRUとを先組し、先組により一体化された天井ユニットTU、および連結ユニットRUを天井骨40に固定する。この場合、図示はされていないが、前右側第1仕切パネル31B1側でも、同様に、一体化された天井ユニットTU、および連結ユニットRUを天井骨40に固定することで、一体化された天井ユニットTU、および連結ユニットRUが天井骨40を介して屋根構体に支持されることになる。
【0094】
また、第2実施形態では、天井開口部32A1hは、ルーバー36で封鎖されているが、第1通路用内側天井パネル32A11と第1通路用外側天井パネル32A12とに、通気性を有する飾り板を嵌め込んで、天井開口部32A1hを封鎖するようにしてもよい。
【0095】
以上、説明したように、第1実施形態、および第2実施形態に係る鉄道車両1によれば、後側出入台R2の第1通路30Aに面する前左側第1仕切パネル31A1、および第1通路用天井パネル32A1や第1通路用内側天井パネル32A11(以下、第1通路用天井パネル32A1など)を備え、前左側第1仕切パネル31A1の上端部と第1通路用天井パネル32A1などの前左側第1仕切パネル31A1側の端部とで、第1通路30Aの隅角部30ACが形成され、屋根構体に支持される天井骨40と、天井骨40に支持された連結手段(連結部材101、連結ユニットRU)と、をさらに備え、連結手段(連結部材101、連結ユニットRU)は、隅角部30ACの第1通路30Aと反対側に配置され、前左側第1仕切パネル31A1はボルト56によって連結手段(連結部材101、連結ユニットRU)に着脱可能に固定され、第1通路用天井パネル32A1などはビス62,68によって連結手段(連結部材101、連結ユニットRU)に着脱可能に固定され、隅角部30ACに前左側第1隙間AT11が形成され、ボルト56は前左側第1隙間AT11から接触可能に配置され、ビス62,68は前左側第1隙間AT11から接触可能に配置されている。連結手段(連結部材101、連結ユニットRU)によって、前左側第1仕切パネル31A1がボルト56によって着脱可能に固定されると共に、第1通路用天井パネル32A1などがビス62,68によって着脱可能に固定され、ボルト56、およびビス62,68が第1通路30Aに連通する前左側第1隙間AT11を介して個別に接触可能であるので、前左側第1仕切パネル31A1を取り外すことなく第1通路用天井パネル32A1などを取り外すことが可能であると共に、第1通路用天井パネル32A1などを取り外すことなく前左側第1仕切パネル31A1を取り外すことが可能である。したがって、前左側第1仕切パネル31A1、および第1通路用天井パネル32A1などの双方の取り外しが容易になる。
【0096】
また、連結部材101,201には連通孔101h,201hが形成され、連通孔101h,201hは、第1通路用天井パネル32A1などより上側に配置されたダクト34、および前左側第1隙間AT11に連通している。したがって、前左側第1仕切パネル31A1と第1通路用天井パネル32A1などとで区画される第1通路30Aの隅角部30ACが有効活用され、第1通路用天井パネル32A1の上の空間をコンパクト化することができる。
【0097】
さらには、第1実施形態では隅角部30ACが開放されているので、部品点数を削減すると共に、当該隅角部30AC周りの設置作業に要する時間の短縮化を図ることができる。一方、第2実施形態では隅角部30ACの一部を構成する天井開口部32A1hがルーバー36で封鎖されているので、美感性が向上する。
【0098】
なお、本実施形態は単なる例示にすぎず、本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に、その要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形が可能である。
【符号の説明】
【0099】
1…車両
10…構体
11…側構体、12…妻構体
30…通路、30A…第1通路、30B…第2通路
30AC…隅角部
31…仕切パネル
31A…前左側仕切パネル
31B…前右側仕切パネル
31C…後左側仕切パネル
31D…後右側仕切パネル
32…天井パネル、32A…通路用天井パネル、32B…設備用天井パネル
32A1h…天井開口部
34…ダクト、34h…開口部
36…ルーバー
40…天井骨
51…仕切接合部材
54、56…ボルト
61…天井接合部材
62、68…ビス
101、201…連結部材
R1…客室、R2…後側出入台、R3…前側出入台
R21…洗面台、R22…トイレ、R23…機械室、R24…多目的室
RU…連結ユニット
SU…仕切ユニット
TU…天井ユニット
S1、S2…空間
【要約】
【課題】仕切パネル、および天井パネルの双方の取り外しが容易である鉄道車両を提供すること。
【解決手段】出入台R2の通路30に対向する仕切パネル31、および天井パネル32を備え、仕切パネル31の上端部と天井パネル32の仕切パネル31側の端部とで、通路30の隅角部30ACが形成され、天井骨40に支持された連結部材101は、隅角部30ACの通路30と反対側に配置され、仕切パネル31はボルト56によって連結部材101に着脱可能に固定され、天井パネル32はビス62によって連結部材101に着脱可能に固定され、隅角部30ACに隙間AT1が形成され、ボルト56は隙間AT1から接触可能に配置され、ビス62は隙間AT1から接触可能に配置されている。
【選択図】
図4