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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-28
(45)【発行日】2024-07-08
(54)【発明の名称】成形金型および発泡成形品の製造方法
(51)【国際特許分類】
   B29C 33/14 20060101AFI20240701BHJP
   B29C 39/10 20060101ALI20240701BHJP
   B29C 44/00 20060101ALI20240701BHJP
   B29C 44/58 20060101ALI20240701BHJP
   B29C 39/26 20060101ALI20240701BHJP
   B29C 44/02 20060101ALI20240701BHJP
   B29C 44/12 20060101ALI20240701BHJP
【FI】
B29C33/14
B29C39/10
B29C44/00 A
B29C44/58
B29C39/26
B29C44/02
B29C44/12
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2024028474
(22)【出願日】2024-02-28
【審査請求日】2024-02-28
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】522345803
【氏名又は名称】株式会社アーケム
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100186015
【弁理士】
【氏名又は名称】小松 靖之
(74)【代理人】
【識別番号】100225060
【弁理士】
【氏名又は名称】屋代 直樹
(72)【発明者】
【氏名】小林 智次
【審査官】田村 佳孝
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-202857(JP,A)
【文献】韓国登録特許第10-1327387(KR,B1)
【文献】特開2006-212855(JP,A)
【文献】特開2009-011451(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 33/14
B29C 39/10
B29C 44/00
B29C 44/58
B29C 39/26
B29C 44/02
B29C 44/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
成形金型のキャビティを区画する金型底面に、凸部と、前記凸部の突出方向に沿って前記凸部の頂部を越えて延びる竪壁とを有する、成形金型であって、
前記竪壁は、前記金型底面の傾斜部に配される前記凸部に有し、かつ前記凸部の長手方向に延びる両側面のうち、前記傾斜部の上方側の側面のみに存在する、成形金型
【請求項2】
インサート材付きの発泡成形品の製造に供する成形金型であって、
前記成形金型のキャビティを区画する金型底面に、前記インサート材の取付け部となる頂部を有する凸部と、前記凸部の突出方向に沿って前記頂部を越えて少なくとも前記インサート材の厚み分は延びる竪壁とを有する、成形金型であって、
前記竪壁は、前記金型底面の傾斜部に配される前記凸部に有し、かつ前記凸部の長手方向に延びる両側面のうち、前記傾斜部の上方側の側面のみに存在する、成形金型
【請求項3】
前記竪壁は、前記凸部を形成する側面の少なくとも一部と隣り合う位置から前記凸部の突出方向に沿って延びる、請求項1または2に記載の成形金型。
【請求項4】
前記竪壁は、前記凸部の頂部から前記凸部の突出方向に沿って延びる、請求項1または2に記載の成形金型。
【請求項5】
前記凸部は、前記金型底面に沿って延びる凸条である、請求項1または2に記載の成形金型。
【請求項6】
前記竪壁は、前記凸条の長手方向に連続または断続して延びる、請求項5に記載の成形金型。
【請求項7】
前記竪壁は、前記凸部を形成する側面のうち、前記キャビティ内に注入される発泡原料の流動方向を横切る向きにある側面に隣り合う、請求項1または2に記載の成形金型。
【請求項8】
前記インサート材が面ファスナーである、請求項2に記載の成形金型。
【請求項9】
インサート材が一体成形される発泡成形品の製造方法であって、
成形金型のキャビティを区画する金型底面に設けた凸部の頂部に前記インサート材を取付けたのち、前記キャビティ内に前記発泡成形品の発泡原料を供給する際に、前記凸部の突出方向に沿って前記凸部の頂部を越えて延びる竪壁によって、前記金型底面の少なくとも傾斜部において、前記頂部および前記インサート材への前記発泡原料の衝突を回避して発泡成形を行うものであり、
前記竪壁は、前記金型底面の傾斜部に配される前記凸部に有し、かつ前記凸部の長手方向に延びる両側面のうち、前記傾斜部の上方側の側面のみに存在する、
発泡成形品の製造方法
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発泡成形品、特にインサート材が一体成形される発泡成形品の製造に供する成形金型および、この成形金型を用いる発泡成形品の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車などの車両用座席シート並びに、家庭用の座椅子およびソファなどのシートでは、発泡成形品(ウレタンフォーム)の発泡成形時に該発泡成形品とインサート材とを一体成形することがある。このインサート材としては、発泡成形品の裏当て材や、発泡成形品の表面を覆う表皮材の留め具などが挙げられる。
【0003】
例えば、特許文献1には、座席用シートパッドに不織布などの裏当て材をインサート材として一体成形する際に用いる発泡成形型について開示されている。同文献1に記載されるように、発泡成形品の所定の位置に裏当て材を一体成形するために、成形型への裏当て材の取付けは磁力を介して行われている。
【0004】
また、上述の表皮材の留め具は、発泡成形品を覆う表皮材を発泡成形品に固定するためのものであり、面ファスナーが典型例である。面ファスナーは発泡成形品を発泡成形する際、発泡成形品に強固かつ安定した状態で埋設されている必要がある。従って、面ファスナーを発泡成形金型内に配置する場合にあっても、成形金型への面ファスナーの取付けは磁力を介して行われることが多い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2013-233719号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記の面ファスナーの取付けが可能な成形金型の一例を、図1に示す。すなわち、図1に、上型及び下型からなる発泡成形金型の下型1の断面を模式的に示すように、成形金型のキャビティ10を区画する金型底面2には、凸部3が形成され、この凸部3の頂部30に面ファスナー4が取り付けられた状態にて、発泡成形に供される。図1のII領域の上面図を図2に示すように、凸部3は、取り付ける長尺の面ファスナー4に対応する長さおよび形状に従って金型底面2に沿って延びる凸条であり、内部に磁石31が長手方向に連続または断続して埋設されている。一方、面ファスナー4は、図2に示すように、磁性体40が装着されているため、凸部3の頂部30に磁力を介して吸着、固定される。
【0007】
ここで、発泡成形は、図3に示すように、開放された下型1のキャビティ10内に供給ヘッド5から発泡原料6を供給し、その後上型(図示せず)を閉めて発泡原料6を発泡させて行う。ここで、発泡原料6の供給は、供給ヘッド5を移動してキャビティ10の所定の複数位置に対して行うのが通例である。発泡原料6は、粘度の低い液状であることから、供給量や供給速度によっては金型底面2において強い流動を生じることがある。
【0008】
特に、金型底面2の傾斜部20に供給される発泡原料6は斜面を流れ下る結果、その流動速度は例えば中央の平坦部分と比べて速くなる。すると、発泡原料6が凸部3および面ファスナー4に強く衝突することになる。この発泡原料6の衝突流は、図4に矢印で示すように、凸部3に取り付けた面ファスナー4を頂部30から持ち上げて面ファスナー4が部分的に捲れ上がる事態をまねく。その結果、面ファスナー4の捲れ上がった部分の隙間から発泡原料6が侵入し、発泡成形後は面ファスナー4の頂部30側の面がウレタンフォームで覆われることになる。この面ファスナー4の頂部30側の面は面ファスナーの係止機能面であることから、ウレタンフォームによってファスナーとしての機能が阻害された不良品となり、材料に無駄が生じ、環境保護の観点から好ましくない。
【0009】
そこで、本発明は、上記した発泡原料供給時の問題を解消することによって、発泡成形品に一体成形されるインサート材への発泡原料の不要な流れ込みを回避し、健全な発泡成形品の製造に寄与する、成形金型について提供することを目的とする。さらに、本発明は、インサート材付き発泡成形品の有利な製造方法について提案することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、上記の課題を解決するための方途について鋭意究明した結果、金型キャビティ内へ発泡原料を供給する際に、該原料流の先鋒が金型底面の凸部と該凸部上のインサート材との境界へ衝突するのを回避することが有効な手立てとなることを見出し、本発明を完成するに到った。すなわち、本発明の要旨は次の通りである。
【0011】
1.成形金型のキャビティを区画する金型底面に、凸部と、前記凸部の突出方向に沿って前記凸部の頂部を越えて延びる竪壁とを有する、成形金型。
【0012】
2.インサート材付きの発泡成形品の製造に供する成形金型であって、
前記成形金型のキャビティを区画する金型底面に、前記インサート材の取付け部となる頂部を有する凸部と、前記凸部の突出方向に沿って前記頂部を越えて少なくとも前記インサート材の厚み分は延びる竪壁とを有する、成形金型。
【0013】
3.前記竪壁は、前記凸部を形成する側面の少なくとも一部と隣り合う位置から前記凸部の突出方向に沿って延びる、前記1または2に記載の成形金型。
【0014】
4.前記竪壁は、前記凸部の頂部から前記凸部の突出方向に沿って延びる、前記1から3のいずれかに記載の成形金型。
【0015】
5.前記竪壁は、前記金型底面の傾斜部に配される凸部に有する、前記1から4のいずれかに記載の成形金型。
【0016】
6.前記凸部は、前記金型底面に沿って延びる凸条である、前記1から5のいずれかに記載の成形金型。
【0017】
7.前記竪壁は、前記凸条の長手方向に連続または断続して延びる、前記6に記載の成形金型。
【0018】
8.前記竪壁は、前記凸部を形成する側面のうち、前記キャビティ内に注入される発泡原料の流動方向を横切る向きにある側面に隣り合う、前記1から7のいずれかに記載の成形金型。
【0019】
9.前記インサート材が面ファスナーである、前記1から8のいずれかに記載の成形金型。
【0020】
10.インサート材が一体成形される発泡成形品の製造方法であって、
前記成形金型のキャビティを区画する金型底面に設けた凸部の頂部に前記インサート材を取付けたのち、前記キャビティ内に前記発泡成形品の原料を供給する際に、前記凸部の突出方向に沿って前記凸部の頂部を越えて延びる竪壁によって、前記金型底面の少なくとも傾斜部において、前記頂部および前記インサート材への前記発泡原料の衝突を回避して発泡成形を行う、
発泡成形品の製造方法。
【発明の効果】
【0021】
本発明の成形金型によれば、金型キャビティ内へ発泡原料を供給する際に、該原料流の先鋒が例えばインサート材と衝突することを竪壁が阻止するため、インサート材への発泡原料の不要な流れ込みを回避し、健全な発泡成形品を製造することができる。
また、本発明の製造方法によれば、インサート材への不要なウレタンフォームの付着が回避されるから、不良率の低い製造を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】成形金型の下型の断面図である。
図2図1のII領域を示す上面図である。
図3】下型の金型底面への発泡原料の供給要領を示す説明図である。
図4】金型底面の凸部に対する発泡原料流の衝突を示す説明図である。
図5】金型底面の凸部に設ける竪壁を示す下型の部分断面図である。
図6図5に示す凸部の上面図である。
図7】金型底面の凸部に設ける竪壁を示す下型の部分断面図である。
図8】金型底面の凸部に設ける竪壁の別の形態を示す下型の部分断面図である。
図9】発泡成形品における面ファスナーの係止機能面側を撮影した写真である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
[成形金型]
以下、本発明の成形金型の一実施形態について、図5~6を参照して詳しく説明する。なお、図5および6は、図1に示した成形金型1の領域IIに対応する部分を示し、図1に示した成形金型1と同じ構成については同じ符号を付し、説明を省略する。また、インサート材は、面ファスナーを典型例として説明する。
【0024】
図5に示す成形金型1は、凸部3を形成する側面の少なくとも一部と隣り合う位置から該凸部3の突出方向に沿って凸部3の頂部30を越えて延びる竪壁7を有する。
図示例において、凸部3は、図6に上面図を示すように、途中湾曲しながら直方体状に長く延びる凸条であり、凸部3を形成する側面のうち、少なくとも発泡原料6の供給部(図3参照)に対向する側面3aに竪壁7を有する。すなわち、竪壁7は、凸部3を形成する側面のうち発泡原料6の流れが最初に到達する側面3aに接触させて凸部3の突出方向に沿って設けている。
【0025】
ここで、「凸部3の突出方向に沿う」とは、概ね突出方向に向いていればよいわけであり、必ずしも側面3aの輪郭線上にあることを指すわけではない。要は、発泡原料6の面ファスナー4への衝突を回避できる向きであればよい。従って、側面3aの輪郭線に対して傾斜する、例えば鉛直方向であってもよい。発泡成形品の製造効率の観点からは、発泡成形品の引き抜き方向であることが好ましい。従って、竪壁7は、必ずしも側面3aと接触している必要はなく、竪壁7が延びる向き等によっては側面3aとの間に隙間があってもよい。
【0026】
なお、凸部3を形成する他の側面に、発泡原料6の流れが衝突する側面があれば、同様に竪壁7を設けてもよい。例えば、図示例において、凸部3の長手方向の両端に位置する側面に発泡原料6の流れが衝突するのであれば、これら側面に竪壁7を設けてもよいのは勿論である。
【0027】
ここで、竪壁7は、凸部3の頂部30を越えて延びていること、具体的には、頂部30を少なくとも面ファスナー4の厚み分は延びていること、が肝要である。すなわち、少なくとも凸部3の頂部30と面ファスナー4との境界部分は竪壁7で覆われている必要がある。これによって、発泡原料6の衝突流による頂部30から面ファスナー4が剥離することを確実に回避することができる。より具体的には、凸部3の頂部30から竪壁7の先端までの鉛直方向距離t(図5参照)が面ファスナー4の厚み以上であることが好ましく、面ファスナー4の厚みより大きいことがより好ましい。
【0028】
さらに、図6に示す通り、図示例において竪壁7は、凸部3の長手方向の全長にわたって連続して設けてあるが、少しの隙間を介して断続する態様であってもよい。あるいは、凸部3の形状によっては発泡原料6が最初に到達する側面部分にのみ竪壁7を設けてもよい。
【0029】
図5に示した成形金型では、発泡原料6の流動が速くなりやすい金型底面2の傾斜部の凸部3に竪壁7を設けている。なお、図5は、領域IIの部分拡大図であり、図3に示したように、成形金型1の金型底面2の中央区画を挟んで領域IIと対向する側にも傾斜部がある。この傾斜部に対しても発泡原料6を供給することになる。従って、この傾斜部の凸部3についても、図7に示すように、中央区画側の側面3bに竪壁7を設ける必要がある。
【0030】
ちなみに、金型底面2の傾斜部の水平面に対する傾斜角が10°以上になると、発泡原料6の流れが強くなって面ファスナー4の捲れが顕著になることから、かような傾斜部の凸部3に竪壁7を設けることがとりわけ有利である。
【0031】
なお、図3に示したように、金型底面2において発泡原料6が供給される中央区画が平坦である場合は、発泡原料6の流動は穏やかであるから、中央区画に配される凸部3には必ずしも竪壁7を設ける必要はない。しかしながら、中央区画における発泡原料6の供給速度が極めて速い場合等、発泡原料6の衝突によって面ファスナー4の部分剥離が懸念される場合は、中央区画に配される凸部3の発泡原料6が衝突する側面にも竪壁7を設けることが好ましい。
【0032】
また、図5に示した事例では、竪壁7が凸部3の側面3aから突出方向へ延びているが、例えば図8に示すように、凸部3の頂部30の表面に竪壁7を載置する態様で該竪壁7が頂部30の表面から突出方向へ延びる、構成としてもよい。
【0033】
[発泡成形品の製造方法]
上記した成形金型1を用いて発泡成形を行うことができる。すなわち、金型底面2に設けた凸部3の頂部30に面ファスナー4を取付けたのち、金型底面2に向けて発泡成形品の発泡原料6を供給して発泡成形を行う。上述の通り、金型内に発泡原料6を供給したときに、凸部3の所定側面に隣接配置した竪壁7によって頂部30および面ファスナー4への発泡原料6の接触が回避されるから、面ファスナー4の係止面側にウレタンフォームの浸み出しを未然に防ぐことができる。
【実施例
【0034】
図5および図6に示した成形金型1を用いて、厚みが2mmの面ファスナー4を凸部3の頂部30に磁力を介して取付けたのち、発泡原料6を図2に示した要領で金型底面2に供給し、その後上型を閉じてから、所定の圧力を掛けた状態で発泡成形を行って、自動車用の座席シート材を作製した。
【0035】
なお、金型底面2の傾斜部20(水平面に対する傾斜角:10°)に形成した、凸部3の側面3aには竪壁7を設けた。竪壁7は凸部3の頂部30からt:2mmで延びる高さを有し、図6に示した通り、凸部3の側面3aの長手方向の全長にわたり設置した。
【0036】
また、比較として、上記した竪壁7を設けていない以外は同じ構成の成形金型を用いて、同じ条件での発泡成形を行った。
【0037】
かくして作製した座席シート材において、金型底面2の傾斜部20の凸部3に取り付けた面ファスナー4の仕上がり状態を目視にて確認した。成形後の座席シート材の表面に露出する面ファスナー4の係止機能面側を撮影した写真を図9に示す。図9に示すように、竪壁なしの場合は、面ファスナー4の係止機能面の係止要素(フック部分)にウレタンフォームの付着(不鮮明の部分)があった。これに対して、竪壁ありの場合は、面ファスナー4の係止機能面にウレタンフォームの付着が全くなく、係止機能面の係止要素(フック部分)が鮮明に確認できた。
【符号の説明】
【0038】
1 下型
2 金型底面
3 凸部
3a 側面
3b 側面
4 面ファスナー
5 供給ヘッド
6 発泡原料
7 竪壁
10 キャビティ
20 傾斜部
30 頂部
31 磁石
40 磁性体

【要約】
【課題】発泡成形品に一体成形されるインサート材への発泡原料の不要な流れ込みを回避し、健全な発泡成形品の製造に寄与する、成形金型について提供する。
【解決手段】成形金型のキャビティを区画する金型底面に、凸部と、前記凸部の突出方向に沿って前記凸部の頂部を越えて延びる竪壁とを形成する。
【選択図】図5
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9