(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-01
(45)【発行日】2024-07-09
(54)【発明の名称】ゴルフスイングプラットフォーム及びその制御方法
(51)【国際特許分類】
A63B 69/36 20060101AFI20240702BHJP
A63B 69/00 20060101ALI20240702BHJP
【FI】
A63B69/36 512D
A63B69/00 A
(21)【出願番号】P 2022554261
(86)(22)【出願日】2021-03-09
(86)【国際出願番号】 KR2021002908
(87)【国際公開番号】W WO2021182844
(87)【国際公開日】2021-09-16
【審査請求日】2022-09-29
(31)【優先権主張番号】10-2020-0030273
(32)【優先日】2020-03-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】315019182
【氏名又は名称】ゴルフゾン カンパニー リミテッド
【住所又は居所原語表記】735, YEONGDONG-DAERO, GANGNAM-GU, SEOUL, REPUBLIC OF KOREA
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リー、ジュン フン
(72)【発明者】
【氏名】ジョン、グァン ソク
【審査官】槙 俊秋
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2010-0123528(KR,A)
【文献】韓国公開特許第10-2011-0058580(KR,A)
【文献】韓国公開特許第10-2015-0132951(KR,A)
【文献】韓国登録特許第10-1677911(KR,B1)
【文献】特表2014-508624(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B 69/36
A63B 69/00
A63B 67/02
A63B 71/06
A63B 24/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者のゴルフボールの打撃によって、仮想のゴルフコースの映像で仮想のボールが移動するシミュレーション映像を具現する装置と連携され、前記使用者が、ゴルフスイングができるようにするゴルフスイングプラットフォームとして、
打席支持部と打撃支持部が区分される下部支持部と、
前記下部支持部の打撃支持部の上に備えられ、ゴルフスイングのためにゴルフボールが置かれるように備えられ、地形情報に基づいた傾斜を具現する打撃部と、
前記下部支持部の打席支持部の上に備えられ、前記地形情報に基づいて
それぞれ傾斜を具現する複数の分割プレートを備え、前記打撃部と共に
前記地形情報に対応する複合的傾斜を具現する打席部と、
前記下部支持部の打席支持部と前記打席部の間に固定設置され、前記打席部が所定の傾斜を具現するように駆動する打席地形具現駆動部と、
前記下部支持部の打撃支持部と前記打撃部の間に固定設置され、前記打撃部が所定の傾斜を具現するように駆動する打撃地形具現駆動部と、
前記仮想のゴルフコースの映像を制御し、
前記仮想のゴルフコース上の
前記仮想
のボールが置かれた位置を基準に、
前記打撃部に対応する前記仮想のゴルフコース上の領域を特定し、前記特定された打撃部に対応する領域の地形情報から前記打撃部の傾斜情報を算出し、前記打席部に対応する
前記仮想のゴルフコース上の領域
を特定し、前記特定された打席部に対応する領域の地形情報から前記打席部の傾斜情報を算出し、
前記それぞれの算出された傾斜情報を具現するように前記打席地形具現駆動部及び前記打撃地形具現駆動部をそれぞれ独立的に制御する制御部と、
を含むゴルフスイングプラットフォーム。
【請求項2】
前記打席部は、中心部に備えられ、前記複数の分割プレートそれぞれの中心部側端部を二つの軸方向に対して回転可能なように固定支持する回転支持ハブを含み、前記回転支持ハブを中心に複数の分割プレートに分割されて備えられ、それぞれ所定の傾斜を具現する、請求項
1に記載のゴルフスイングプラットフォーム。
【請求項3】
互いに隣接した前記複数の分割プレートの間に、前記回転支持ハブから遠い方に行くほど間隔が大きくなるように離隔される三角離隔部が形成されている、請求項
2に記載のゴルフスイングプラットフォーム。
【請求項4】
前記打撃地形具現駆動部は、前記打撃部の横軸に垂直な方向への傾斜及び前記打撃部の縦軸に垂直な方向への傾斜をそれぞれ具現するよう駆動させ、
前記打席部側にシフトが可能なように前記打撃部を駆動させる、請求項1から
3のいずれか一項に記載のゴルフスイングプラットフォーム。
【請求項5】
前記打撃地形具現駆動部は、前記打撃部上で三角形を成す三つの頂点位置それぞれを作用点とし、前記各作用点に二つのアクチュエータの各一端部が結合され、
前記二つのアクチュエータの各他端部は、前記下部支持部の打撃支持部上に互いに離れた位置にそれぞれ結合し、前記下部支持部の打撃支持部に対して前記打撃部の前記各作用点が三角支持され、前記各作用点で前記打撃部に対する傾斜具現が行われる、請求項1から
4のいずれか一項に記載のゴルフスイングプラットフォーム。
【請求項6】
前記制御部は、使用者が打撃したゴルフボールに対するセンシング装置のセンシング情報に基づいて、前記仮想のゴルフコース上で前記仮想のボールが移動するシミュレーション映像の具現を制御し、
前記センシング装置によってセンシングされた前記打撃部上のゴルフボールの位置情報によって前記仮想のゴルフコース上の前記仮想のボールの位置に対応させ、
前記対応させた仮想のボールの位置を基準に、前記仮想のゴルフコース上で前記打席部に対応する領域及び前記打撃部に対応する領域をそれぞれ特定する、請求項1から
5のいずれか一項に記載のゴルフスイングプラットフォーム。
【請求項7】
前記制御部は、前記仮想のゴルフコース上で前記仮想のボールの位置を打撃部対応領域上の原点に設定して前記打撃部に対応する領域である打撃部対応領域を特定し、
前記仮想のボールを基準に予め設定しておいた距離だけ離隔させた位置を打席部対応領域上の原点に設定して前記打席部に対応する領域である打席部対応領域を特定し、
前記設定されたそれぞれの原点に基づいて横軸方向への傾き及び縦軸方向への傾きをそれぞれ算出し、
前記算出された二方向それぞれの傾き情報によって前記打撃部及び打席部の傾斜がそれぞれ調節されるように制御する、請求項1から
6のいずれか一項に記載のゴルフスイングプラットフォーム。
【請求項8】
前記打席部は複数の分割プレートに分割されて備えられ、それぞれ所定の傾斜を具現し、
前記制御部は、前記仮想のボールを基準に、前記打席部に対応する領域である打席部対応領域を特定し、前記打席部対応領域上に設定された原点を基準として、横軸の左方向への傾きと、横軸の右方向への傾きと、縦軸の前方への傾きと、縦軸の後方への傾きをそれぞれ算出し、前記横軸の左方向への傾きに対応して前記複数の分割プレートのうち、互いに隣接した分割プレート間の高さを駆動することで、前記打席部の傾斜具現を制御する、請求項1から
7のいずれか一項に記載のゴルフスイングプラットフォーム。
【請求項9】
使用者が、ゴルフスイングができるようにするゴルフスイングプラットフォームとして、
打席支持部と打撃支持部が区分される下部支持部と、
前記下部支持部の打撃支持部の上に備えられ、ゴルフスイングのためにゴルフボールが置かれるように備えられ、地形情報に基づいた傾斜を具現する打撃部と、
前記下部支持部の打席支持部の上に備えられ、前記地形情報に基づいて前記打撃部と共に前記地形情報に対応する傾斜を具現する打席部と、
前記下部支持部の打席支持部と前記打席部の間に固定設置され、前記打席部が所定の傾斜を具現するように駆動する打席地形具現駆動部と、
前記下部支持部の打撃支持部と前記打撃部の間に固定設置され、前記打撃部が所定の傾斜を具現するように駆動する打撃地形具現駆動部と、
仮想のゴルフコースの映像を制御し、
前記仮想のゴルフコース上の仮想ボールが置かれた位置を基準に、
前記仮想のゴルフコース上で前記打席部に対応する領域の地形情報から前記打席部の傾斜情報を算出し、
前記仮想のゴルフコース上で前記打撃部に対応する領域の地形情報から前記打撃部の傾斜情報を算出し、
前記それぞれの算出された傾斜情報を具現するように前記打席地形具現駆動部及び前記打撃地形具現駆動部をそれぞれ独立的に制御する制御部と、
を含み、
前記打撃地形具現駆動部は、前記打撃部の横軸に垂直な方向への傾斜及び前記打撃部の縦軸に垂直な方向への傾斜をそれぞれ具現するよう駆動させ、前記打撃地形具現駆動部は、前記打席部側にシフトが可能なように前記打撃部を駆動させる、請求項1から5のいずれか一項に記載のゴルフスイングプラットフォーム。
【請求項10】
仮想のゴルフコースの映像を具現し、使用者のゴルフスイングによってゴルフボールが打撃されることによって、前記仮想のゴルフコースの映像上で仮想のボールが移動するシミュレーション映像を具現するクライアントと連携して前記使用者がゴルフスイングができるようにするゴルフスイングプラットフォームの制御方法として、
前記ゴルフスイングプラットフォームは、ゴルフスイングのためにゴルフボールが置かれるように備えられる打撃部と、前記使用者がゴルフスイングのために上がることができるように備えられ、地形情報に基づいてそれぞれ傾斜を具現する複数の分割プレートを備える打席部と、前記打撃部の傾斜を具現するように駆動する打撃地形具現駆動部と、前記打席部の傾斜を具現するように駆動する打席地形具現駆動部とを含み、
前記クライアントによって仮想のゴルフコースに関する映像が具現され、前記仮想のゴルフコース上の
前記仮想のボールが置かれた位置を基準に、
前記打撃部に対応する前記仮想のゴルフコース上の領域と前記打席部に対応する
前記仮想のゴルフコース上の領域をそれぞれ特定する段階と、
前記特定された打撃部及び打席部にそれぞれ対応する領域の地形情報から前記打撃部の傾斜情報及び前記打席部の傾斜情報を算出する段階と、
前記それぞれの算出された傾斜情報によって、前記打撃部の傾斜及び前記打席部の
前記複数の分割プレートを用いた複合的な傾斜を具現するように打撃地形具現駆動部及び打席地形具現駆動部を独立的に制御する段階と、
を含むゴルフスイングプラットフォームの制御方法。
【請求項11】
前記仮想のゴルフコース上の領域を特定する段階は、前記仮想のゴルフコース上で前記仮想のボールを基準に前記打撃部に対応する領域である打撃部対応領域を特定する段階を含み、
前記傾斜情報を算出する段階は、前記仮想のボールの位置を原点として横軸方向への傾きである第1打撃部傾きと、縦軸方向への傾きである第2打撃部傾きをそれぞれ算出する段階を含み、
前記打撃地形具現駆動部を制御する段階は、前記算出された第1打撃部傾き及び第2打撃部傾き情報によって、前記打撃部の傾斜が調節されるように前記打撃地形具現駆動部を制御する、請求項
10に記載のゴルフスイングプラットフォームの制御方法。
【請求項12】
前記仮想のゴルフコース上の領域を特定する段階は、前記仮想のゴルフコース上で前記仮想のボールを基準に前記分割プレートを備える打席部に対応するように打席部対応領域を特定する段階を含み、
前記傾斜情報を算出する段階は、前記打席部対応領域の中心点を原点として縦軸の後方への傾きである第1打席部傾きと、横軸の右側方向への傾きである第2打席部傾きと、縦軸の上方への傾きである第3打席部傾きと、横軸の左側方向への傾きである第4打席部傾きをそれぞれ算出する段階を含み、
前記打席地形具現駆動部を制御する段階は、前記算出された第1打席部傾きと、第2打席部傾きと、第3打席部傾きと、第4打撃部傾き情報によって、前記打席部の各分割プレートの傾斜が調節されるように前記打席地形具現駆動部を制御する、請求項
10または
11に記載のゴルフスイングプラットフォームの制御方法。
【請求項13】
前記打撃地形具現駆動部を制御する段階は、前記打撃部の傾斜情報及び前記打席部の傾斜情報を算出する段階で算出された情報に従って、前記打席部と前記打撃部との間に所定距離の間隔が発生するかを判断する段階と、
前記打席部と前記打撃部との間に間隔が発生すると判断した場合、前記打撃部が前記打席部側にシフトするように前記打撃地形具現駆動部を制御する段階とを含む、請求項
10から
12のいずれか一項に記載のゴルフスイングプラットフォームの制御方法。
【請求項14】
クライアントによって仮想のゴルフコースに関する映像が具現され、前記仮想のゴルフコース上の仮想のボールが置かれた位置を基準に、ゴルフスイングのためにゴルフボールが置かれるように備えられる打撃部と、使用者がゴルフスイングのために上がる打席部に対応する仮想のゴルフコース上の領域をそれぞれ特定する段階と、
前記特定された打撃部及び打席部にそれぞれ対応する領域の地形情報から前記打撃部の傾斜情報及び前記打席部の傾斜情報を算出する段階と、
前記それぞれの算出された傾斜情報によって、前記打撃部の傾斜及び前記打席部の傾斜を具現するように打撃地形具現駆動部及び打席地形具現駆動部を独立的に制御する段階と、
を含み、
前記打撃地形具現駆動部を制御する段階は、前記打撃部の傾斜情報及び前記打席部の傾斜情報を算出する段階で算出された情報に従って、前記打席部と前記打撃部との間に所定距離の間隔が発生するかを判断する段階と、
前記打席部と前記打撃部との間に間隔が発生すると判断した場合、前記打撃部が前記打席部側にシフトするように前記打撃地形具現駆動部を制御する段階と、
を含むゴルフスイングプラットフォームの制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はゴルフ練習または仮想ゴルフシミュレーション装置を利用したスクリーンゴルフなどにおいて、使用者がゴルフクラブにゴルフスイングをする打席を形成するゴルフスイングプラットフォーム及びそのゴルフスイングプラットフォームの地形具現のための制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的にゴルフ場では単純に平地でゴルフショットをする場合もあるが、例えば下り坂傾斜、上り坂傾斜、緩やかな傾斜、急傾斜、凹んだ地形などの多様な地形条件でゴルフショットをする場合が多い。
【0003】
このように、ゴルフ練習などをする使用者が平地でのゴルフショットはもちろん、多様な地形条件でのゴルフショットまでも練習できるように、ゴルフ練習場やスクリーンゴルフシステムでは使用者が、ゴルフショットができる打席としてスイングプレートが用意される。スイングプレートは任意の角度で傾斜を具現し、その上でゴルフスイングする使用者が多様な地形条件でのゴルフショット練習ができるようにする。
【0004】
前述したような従来のスイングプレートは、単一の板型部材をモーターで駆動して多様な角度に傾くようにする構成を持つ。
【0005】
これに関連した先行技術文献として、韓国登録特許第0912015号、韓国登録特許第1422073号、日本公開公報特開2001-145717号などの先行技術が公開されている。
【0006】
しかし、単純に単一の板型部材を一方方向にだけ傾くように具現するスイングプレートは、使用者が多様な地形条件でゴルフショットを練習できるようにするのに限界があり、ボールを置いて打撃が行われるゴルフマット部分がその単一の板型部材の一側に備えられるため、使用者が上がる打席とボールが置かれるゴルフマット部分が一つのスイングプレート上で同時に傾斜が具現されるため、スイングプレートの地形具現が仮想のゴルフコース上での地形と相当な乖離があり、ゴルフショットに対する現実感を持たせるのに限界があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】韓国登録特許第0912015号
【文献】韓国登録特許第1422073号
【文献】日本公開公報特開2001-145717号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、打席部分と打撃部分をそれぞれ独立的に駆動させるために、仮想のゴルフコース上の仮想ボールが置かれた位置を基準に、打席部分と打撃部分に対応する領域の地形情報から傾斜情報を算出し、打席部分と打撃部分をそれぞれ駆動するように制御することによって、従来のスイングプレートが具現しにくかったさらに多様な地形の具現ができるようにすることはもちろん、具現しようとする仮想のゴルフコース上の地形条件を非常に類似に具現できるようにしてゴルフショット環境に対する臨場感を向上させるゴルフスイングプラットフォーム及びその制御方法を提供するためのものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一実施例によるゴルフスイングプラットフォームは、使用者が、ゴルフスイングができるようにするゴルフスイングプラットフォームとして、打席支持部と打撃支持部が区分される下部支持部と、前記下部支持部の打撃支持部の上に備えられ、ゴルフスイングのためにゴルフボールが置かれるように備えられ、地形情報に基づいた傾斜を具現する打撃部と、前記下部支持部の打席支持部の上に備えられ、前記地形情報に基づいて前記打撃部と共に前記地形情報に対応する傾斜を具現する打席部と、前記下部支持部の打席支持部と前記打席部の間に固定設置され、前記打席部が所定の傾斜を具現するように駆動する打席地形具現駆動部と、前記下部支持部の打撃支持部と前記打撃部の間に固定設置され、前記打撃部が所定の傾斜を具現するように駆動する打撃地形具現駆動部と、仮想のゴルフコースの映像を制御し、前記仮想のゴルフコース上の仮想ボールが置かれた位置を基準に、前記打席部に対応する領域の地形情報から前記打席部の傾斜情報を算出し、前記打撃部に対応する領域の地形情報から前記打撃部の傾斜情報を算出し、前記打席地形具現駆動部及び打撃地形具現駆動部をそれぞれ独立的に制御する制御部を含む。
【0010】
好ましくは、前記打席部は、前記地形情報に基づいてそれぞれ傾斜を具現する複数の分割プレートを備え、前記地形情報に対応する複合的傾斜を具現する。
【0011】
また、好ましくは、前記打席部は、中心部に備えられ、前記複数の分割プレートそれぞれの中心部側端部を二つの軸方向に対して回転可能なように固定支持する回転支持ハブを含み、前記回転支持ハブを中心に複数の分割プレートに分割されて備えられ、それぞれ所定の傾斜を具現するように構成される。
【0012】
また、好ましくは、前記打撃地形具現駆動部は、前記打撃部の横軸に垂直な方向への傾斜及び前記打撃部の縦軸に垂直な方向への傾斜をそれぞれ具現するよう駆動させ、前記打席部側にシフトが可能なように駆動させる。
【0013】
また、好ましくは、前記打撃地形具現駆動部は、前記打撃部上で三角形を成す三つの頂点位置それぞれを作用点とし、前記各作用点に二つのアクチュエータの各一端部が結合され、前記二つのアクチュエータの各他端部は、前記下部支持部の打撃支持部上に互いに離れた位置にそれぞれ結合するように構成され、前記下部支持部の打撃支持部に対して前記打撃部の前記各作用点が三角支持され、前記各作用点で前記打撃部に対する傾斜具現が行われるように構成される。
【0014】
また、好ましくは、前記制御部は、使用者が打撃したゴルフボールに対するセンシング装置のセンシング情報に基づいて、前記仮想のゴルフコース上で前記仮想のボールが移動するシミュレーション映像の具現を制御し、前記センシング装置によってセンシングされた前記打撃部上のゴルフボールの位置情報によって前記仮想のゴルフコース上の前記仮想のボールの位置に対応させ、前記対応させた仮想のボールの位置を基準に、前記予め保存された前記打席部及び前記打撃部の領域に該当する領域を特定する。
【0015】
また、好ましくは、前記制御部は、前記仮想のゴルフコース上で前記仮想のボールの位置を打撃部対応領域上の原点に設定して前記打撃部に対応する領域である打撃部対応領域を特定し、前記仮想のボールを基準に予め設定しておいた距離だけ離隔させた位置を打席部対応領域上の原点に設定して前記打席部に対応する領域である打席部対応領域を特定し、前記設定されたそれぞれの原点に基づいて横軸方向への傾き及び縦軸方向への傾きをそれぞれ算出し、前記算出された二方向それぞれの傾き情報によって前記打撃部及び打席部の傾斜がそれぞれ調節されるように制御する。
【0016】
また、好ましくは、前記打席部は複数の分割プレートに分割されて備えられ、それぞれ所定の傾斜を具現するように構成され、前記制御部は、前記仮想のボールを基準に、前記打席部に対応する領域である打席部対応領域を特定し、前記打席部対応領域上に設定された原点を基準として、横軸の左方向への傾きと、横軸の右方向への傾きと、縦軸の前方への傾きと、縦軸の後方への傾きをそれぞれ算出し、前記横軸の左方向への傾きに対応して前記複数の分割プレートのうち、互いに隣接した分割プレート間の高さを駆動することで、前記打席部の傾斜具現を制御する。
【0017】
本発明の一実施例によるゴルフスイングプラットフォームの制御方法は、クライアントによって仮想のゴルフコースに関する映像が具現され、前記仮想のゴルフコース上の仮想のボールが置かれた位置を基準に、ゴルフスイングのためにゴルフボールが置かれるように備えられる打撃部と、使用者がゴルフスイングのために上がる打席部に対応する仮想のゴルフコース上の領域をそれぞれ特定する段階と、前記特定された打撃部及び打席部にそれぞれ対応する領域の地形情報から前記打撃部の傾斜情報及び前記打席部の傾斜情報を算出する段階と、前記算出された情報によって前記打撃部の傾斜を具現するように打撃地形具現駆動部を制御する段階と、前記算出された情報により、前記打席部の傾斜を具現するように打席地形具現駆動部を制御する段階を含む。
【0018】
また、好ましくは、前記仮想のゴルフコース上の領域を特定する段階は、前記仮想のゴルフコース上で前記仮想のボールを基準に前記打撃部に対応する領域である打撃部対応領域を特定する段階を含み、前記傾斜情報を算出する段階は、前記仮想のボールの位置を原点として横軸方向への傾きである第1打撃部傾きと、縦軸方向への傾きである第2打撃部傾きをそれぞれ算出する段階を含み、前記打撃地形具現駆動部を制御する段階は、前記算出された第1打撃部傾き及び第2打撃部傾き情報によって、前記打撃部の傾斜が調節されるように前記打撃地形具現駆動部を制御する。
【0019】
また、好ましくは、前記打席部は地形情報に基づいてそれぞれ傾斜を具現する複数の分割プレートを備え、前記地形情報に対応する複合的傾斜を具現するものの、前記仮想のゴルフコース上の領域を特定する段階は、前記仮想のゴルフコース上で前記仮想のボールを基準に前記分割プレートを備える打席部に対応するように打席部対応領域を特定する段階を含み、前記傾斜情報を算出する段階は、前記打席部対応領域の中心点を原点として縦軸の後方への傾きである第1打席部傾きと、横軸の右側方向への傾きである第2打席部傾きと、縦軸の上方への傾きである第3打席部傾きと、横軸の左側方向への傾きである第4打席部傾きをそれぞれ算出する段階を含み、前記打席地形具現駆動部を制御する段階は、前記算出された第1打席部傾きと、第2打席部傾きと、第3打席部傾きと、第4打撃部傾き情報によって、前記打席部の各分割プレートの傾斜が調節されるように前記打席地形具現駆動部を制御する。
【0020】
また、好ましくは、前記打撃地形具現駆動部を制御する段階は、前記打撃部の傾斜情報及び前記打席部の傾斜情報を算出する段階で算出された情報に従って、前記打席部と前記打撃部との間に所定距離の間隔が発生するかを判断する段階と、前記打席部と前記打撃部との間に間隔が発生するものと判断した場合、前記打撃部が前記打席部側にシフトするように前記打撃地形具現駆動部を制御する段階を含む。
【発明の効果】
【0021】
本発明によるゴルフスイングプラットフォーム及びその制御方法は、複数の分割されたプレートが一つの打席を形成するようにしながらも、ゴルフボールが置かれる打撃部分が分離されるようにして、打席部分の分割されたプレートと打撃部分をそれぞれ独立的に駆動するように制御することによって、従来のスイングプレートが具現しにくかったさらに多様な地形の具現ができるようにすることはもちろん、具現しようとする仮想のゴルフコース上の地形条件をかなり類似に具現することができ、ゴルフショット環境に対する臨場感を向上させる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】本発明の一実施例によるゴルフスイングプラットフォームの透視図である。
【
図2】本発明の一実施例によるゴルフスイングプラットフォームの下部支持部から分割打席部および打撃部を分離して示した透視図である。
【
図3】
図2に図示された下部支持部、打席地形具現駆動部及び打撃地形具現駆動部を上から眺めた構成を示した図面だ。
【
図4】
図2に図示された打席地形具現駆動部の駆動アクチュエータと回転支持ハブの構成をそれぞれ示した図面である。
【
図5】本発明の一実施例によるゴルフスイングプラットフォームの動作を説明するための図面である。
【
図6】本発明の一実施例によるゴルフスイングプラットフォームに対する制御系統を示したブロック図である。
【
図7】本発明の一実施例によるゴルフスイングプラットフォームに対する傾き情報の算出及びこれによる傾斜具現の制御に関して説明するための図面である。
【
図8】本発明の一実施例によるゴルフスイングプラットフォームの制御方法を示したフローチャートである。
【
図9】本発明の一実施例によるゴルフスイングプラットフォームの分割打席部と打撃部との間のギャップ発生及びこれを防止するための制御に関して説明するための図面である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明によるゴルフスイングプラットフォーム及びその制御方法に関する具体的な内容を、図面を参照して説明する。
【0024】
まず、
図1を参照して本発明の一実施例によるゴルフスイングプラットフォームについて説明する。
図1は本発明の一実施例によるゴルフスイングプラットフォームの透視図である。
【0025】
図1に示したように、本発明の一実施例によるゴルフスイングプラットフォームは、使用者が、ゴルフスイングができるようにする打席を形成する部分とゴルフボールが置かれ、使用者のゴルフスイングによってゴルフクラブによる打撃が行われる部分が区分されてそれぞれ備えられる装置で、下部支持部100と、打席部200と、打撃部300と、打席地形具現駆動部400と、打撃地形具現駆動部500と、制御部を含む。
【0026】
下部支持部100は本発明の一実施例によるゴルフスイングプラットフォームの下端で装置を支持する構成要素としてゴルフスイングプラットフォームが設置される床に備えられ、下部支持部100は打席部200を支持する打席支持部100aと、打撃部300を支持する打撃支持部100bに区分されて備えられ、打席支持部100aには打席地形具現駆動部400が設置され、打撃支持部100bには打撃地形具現駆動部500が設置される。
【0027】
前述の打席部200は下部支持部100の打席支持部100a上の打席地形具現駆動部400の上に設置され、使用者が上がる打席を形成し、地形情報(例えば、仮想ゴルフシミュレーションシステムの映像で具現される仮想のゴルフコースの地形情報)に基づいて傾斜を具現するように構成される。打席部200は単一のプレートで構成でき、それぞれ傾斜を具現する複数の分割プレートで構成でき、大きさが異なる複数の分割プレートで構成されることもでき、
図1に示したように4つの分割プレート210から240を備えるように構成されることもできる。
【0028】
前述のように、打席部200を構成するにあたって様々な実施例が可能であるが、以下では、全板を4等分に分割した複数の分割プレートからなる打席部200を実施例として説明することにする。
【0029】
図1では、前述のような複数の分割プレートとして、全板を4等分に分割して第1分割プレート210と、第2分割プレート220と、第3分割プレート230と、第4分割プレート240を備え、全分割プレートがーつの打席部200を形成する場合について図示している。
【0030】
前述の打席部200の中心部には回転支持ハブ260が備えられ、複数の分割プレート210から240それぞれの中心部側の端部を回転可能に固定支持する。
【0031】
図面には示していないが、回転支持ハブ260は上下方向に駆動するハブ駆動部(未図示)によって上下方向に駆動できる。
【0032】
打撃部300は下部支持部100の打撃支持部100bの上に備えられ、ゴルフスイングのためにゴルフボールが置かれ、使用者のゴルフクラブによるゴルフボールの打撃が行われる部分だ。打撃部300も地形情報に基づいて傾斜を具現するように構成される。
【0033】
打席地形具現駆動部400は、打席支持部100aと打席部200の間に固定設置され、打席部200の各分割プレート210から240がそれぞれ所定の傾斜を具現するように駆動することで、打席部200が所定の地形を具現するようにする構成要素である。
【0034】
打撃地形具現駆動部500は打撃支持部100bと打撃部300の間に固定設置され、打撃部300が所定の傾斜を具現するように駆動する構成要素である。
【0035】
制御部は、打席地形具現駆動部400と、ハブ駆動部(未図示)と、打撃地形具現駆動部500を制御して、打席部200の各分割プレート210から240の傾斜の具現と打撃部300の傾斜の具現がそれぞれ行われるようにすることができる。すなわち、制御部はスクリーンゴルフのような仮想ゴルフシミュレーション装置のコンピュータ、すなわちクライアントから具現しようとする仮想のゴルフコース上の地形情報から各駆動部の制御のための制御値を演算して各駆動部に伝達したり、クライアントが制御値を演算すれば制御部が各駆動部に伝達したりして制御がなされるようにすることで、ゴルフスイングプラットフォームが仮想のゴルフコース上での仮想のボールが置かれた位置周辺の地形情報と類似した複合的傾斜を具現できるようにする。
【0036】
クライアントと制御部による分割打席部及び打撃部の地形具現に関する具体的な制御方法については後述するようにする。
【0037】
前述したような本発明の特徴に関する事項を
図2から
図4を参照してより具体的に説明する。
【0038】
図2は本発明の一実施例によるゴルフスイングスイングプラットフォームの下部支持部から打席部及び打撃部を分離して示した図面であり、
図3は
図2に示した下部支持部と打席地形具現駆動部及び打撃地形具現駆動部を上から眺めた構成を示した図面であり、
図4は
図2に示した打席地形具現駆動部の駆動アクチュエータと回転支持ハブの構成をそれぞれ示した図面である。
【0039】
図2及び
図3に示したように、下部支持部100の打席支持部100a上にはその中心部に回転支持ハブ260が備えられる。また、回転支持ハブ260を上下駆動するハブ駆動部490が打席支持部100aの中心部に設置され、その周辺に複数の駆動アクチュエータ410から480が設置されることができる。
【0040】
回転支持ハブ260は打席部200の各分割プレート210から240の端部を固定支持しながらそれぞれの分割プレート210から240が回転できるように支持し、この時各分割プレートの回転は1軸方向の回転はもちろん2軸方向の回転もできる。
【0041】
前述した複数の駆動アクチュエータは、
図2及び
図3に示したように第1駆動アクチュエータ410と、第2駆動アクチュエータ420と、第3駆動アクチュエータ430と、第4駆動アクチュエータ440と、第5駆動アクチュエータ450と、第6駆動アクチュエータ460と、第7駆動アクチュエータ470と、第8駆動アクチュエータ480とを含むことができる。
【0042】
それぞれの駆動アクチュエータ410から480は、その下端に下部固定部材を備えることができる。
図2及び
図3に示したように、第1駆動アクチュエータ410の下端に第1下部固定部材(未図示)が備えられ、第2駆動アクチュエータ420の下端に第2下部固定部材425が備えられ、第3駆動アクチュエータ430の下端に第3下部固定部材435が備えられ、第4駆動アクチュエータ440の下端に第4下部固定部材445が備えられ、第5駆動アクチュエータ450の下端に第5下部固定部材455が備えられ、第6駆動アクチュエータ460の下端に第6下部固定部材(未図示)が備えられ、第7駆動アクチュエータ470の下端に第7下部固定部材475が備えられ、第8駆動アクチュエータ480の下端に第8下部固定部材485が備えられる。
【0043】
それぞれの下部固定部材425から485は、各該当駆動アクチュエータ410から480が回転できるようにしながらも、各該当駆動アクチュエータ410から480が打席支持部100a上に固定させることができる。
【0044】
一方、それぞれの駆動アクチュエータ410から480は、その上端に上部固定部材を備えることができる。
図2及び
図3に示したように、第1駆動アクチュエータ410の上部に第1上部固定部材416が備えられ、第2駆動アクチュエータ420の上部に第2上部固定部材426が備えられ、第3駆動アクチュエータ430の上部に第3上部固定部材436が備えられ、第4駆動アクチュエータ440の上部に第4上部固定部材446が備えられ、第5駆動アクチュエータ450の上部に第5上部固定部材456が備えられ、第6駆動アクチュエータ460の上部に第6上部固定部材466が備えられ、第7駆動アクチュエータ470の上部に第7上部固定部材476が備えられ、第8駆動アクチュエータ480の上段に第8上部固定部材486が備えられる。
【0045】
それぞれの上部固定部材416から486は、各該当駆動アクチュエータ410から480が回転できるようにしながらも、各該当駆動アクチュエータ410から480が打席部200の各分割プレート210から240の下端面に固定できる。
【0046】
ところが、
図2及び
図3に示したように、それぞれの駆動アクチュエータ410から480は下部固定部材から上部固定部材に所定の角度に傾いて斜めの姿勢で駆動され、二つの駆動アクチュエータが一つの分割プレートに固定され、該当分割プレートの傾斜を具現するように駆動される。
【0047】
そして、
図2に示したように、打席部200の各分割プレート210から240はそれぞれその中心部に溝部201から204を形成し、各分割プレート210から240が一つの設置ホール205を形成し、その設置ホール205に回転支持ハブ260が設置される。
【0048】
図3に示したように、回転支持ハブ260は、中心部のハブ軸部材261と、ハブ軸部材261に複数の分割プレート210から240のそれぞれに対応するよう回転支持部271から274を備えることができる。
【0049】
即ち、
図2及び
図3に示したように、第1分割プレート210の第1溝部201側に回転支持ハブ260の第1回転支持部271が固定され、第2分割プレート220の第2溝部202側に回転支持ハブ260の第2回転支持部272が固定され、第3分割プレート230の第3溝部203側に回転支持ハブ260の第3回転支持部273が固定され、第4分割プレート240の第4溝部204側に回転支持ハブ260の第4回転支持部274が固定されるようにすることができる。
【0050】
図2及び
図3に示したように、第1分割プレート210には回転支持ハブ260の第1回転支持部271と、第1駆動アクチュエータ410の第1上部固定部材416と、第2駆動アクチュエータ420の第2上部固定部材426とが固定され、それぞれの設置位置が三角形の各頂点を成す構造で構成できる。
【0051】
同様に、第2分割プレート220には回転支持ハブ260の第2回転支持部272と、第3駆動アクチュエータ430の第3上部固定部材436と、第4駆動アクチュエータ440の第4上部固定部材446が固定され、それぞれの設置位置が三角形の各頂点を成し、第3分割プレート230には回転支持ハブ260の第3回転支持部273と、第5駆動アクチュエータ450の第5上部固定部材456と、第6駆動アクチュエータ460の第6上部固定部材466が固定され、それぞれの設置位置が三角形の各頂点を成し、第4分割プレート240には回転支持ハブ260の第4回転支持部274と、第7駆動アクチュエータ470の第7上部固定部材476と、第8駆動アクチュエータ480の第8上部固定部材486が固定され、それぞれの設置位置が三角形の各頂点を成すように構成されることができる。
【0052】
即ち、
図2及び
図3に示したように、打席地形具現駆動部400は、それぞれの分割プレート210から240の回転支持部271から274を一頂点とする三角形の他の二つの頂点位置にそれぞれの一端が回転できるように固定でき、それぞれの他端が打席支持部100aに所定の角度で傾いた方向に回転可能に固定され、それぞれの長さ方向に伸縮することにより、当該分割プレートの傾斜を具現する二つの駆動アクチュエータがそれぞれ備えられるように構成されることができる。
【0053】
前述したように各駆動アクチュエータが打席支持部100aから上部の打席部200に所定傾いて斜めに備えられながら分割プレートの三角形の両端の位置にそれぞれ設置されるようにすることで、また前述したようにそれぞれの分割プレートが回転支持部と二つの駆動アクチュエータがそれぞれ三角形の設置位置を持つようにすることで、各分割プレートは安定的に傾斜具現の動作を遂行できながらも駆動アクチュエータが斜めに設置されるのでゴルフスイングプラットフォームの設置高さを低くできる長所がある。
【0054】
前述の打席地形具現駆動部400の構成に関してもう少し具体的に見てみる。
図2及び
図3で示したように、打席支持部100aが複数の領域110から150などに区画され、その中心領域110に回転支持ハブ260が備えられ、打席支持部100aの中心領域110の周辺の複数の領域120から150ごとにそれぞれ二つの駆動アクチュエータを固定させることができ、この時、二つの駆動アクチュエータの各上段部が互いに遠ざかる方向に傾いて備えられるようにして、一領域の一駆動アクチュエータの上端部と他領域の一駆動アクチュエータの上端部がそれぞれ一つの分割プレートに固定されるように構成されることができる。これにより、前述の二つの傾いた駆動アクチュエータそれぞれの長さ方向の伸縮駆動によって、該当分割プレートの傾斜が具現されるようにすることができる。
【0055】
即ち、
図2及び
図3に示したように、打席支持部100aを、中心領域110と、その周辺の第1領域120と、第2領域130と、第3領域140と、第4領域150とを含むよう複数の領域に区画し、中心領域110には回転支持ハブ260を固定設置し、第1領域120には、第8駆動アクチュエータ480と、第1駆動アクチュエータ410との各下段が隣接するように設置し、第2領域130には、第2駆動アクチュエータ420と、第3駆動アクチュエータ430との各下段が隣接するように設置し、第3領域140には、第4駆動アクチュエータ440と、第5駆動アクチュエータ450との各下段が隣接するように設置し、第4領域150には、第6駆動アクチュエータ460と、第7駆動アクチュエータ470との各下段が隣接するように設置できる。
【0056】
そのような状態で、第1駆動アクチュエータ410と、第2駆動アクチュエータ420とがそれぞれ傾いた姿勢で第1分割プレート210に固定され、第3駆動アクチュエータ430と、第4駆動アクチュエータ440とがそれぞれ傾いた姿勢で第2分割プレート220に固定され、第5駆動アクチュエータ450と、第6駆動アクチュエータ460とがそれぞれ傾いた姿勢で第3分割プレート230に固定され、第7駆動アクチュエータ470と、第8駆動アクチュエータ480とがそれぞれ傾いた姿勢で第4分割プレート240に固定される。
【0057】
それぞれの駆動アクチュエータ410から480と回転支持ハブ260の具体的な構成について
図4を参照して説明する。
図4の(a)は駆動アクチュエータの構成を示し、(b)は回転支持ハブの構成を示す。
図4の(a)では第1駆動アクチュエータの図面番号を付与しているが、すべての駆動アクチュエータが同一の構成であるため、
図4の(a)に関して説明する際には「第1」部分を省略して説明する。
【0058】
図4の(a)に示したように、駆動アクチュエータ410は、駆動モーター411と、駆動モーター411により動作する駆動シリンダー412と、駆動シリンダー412の動作に応じて直線方向の伸縮を行うロッド413と、ロッド413の反対側に突出する支持軸部414と、支持軸部414が回転できるように結合し、下部支持部100上に固定される下部固定部材415と、ロッド413に回転できるように結合し、分割プレート210の下端に固定される上部固定部材416を含むことができる。
【0059】
駆動モーター411が正転したり逆回転をすることによって駆動シリンダー412のロッド413が長さ方向に長くなったり短くなる直線運動をするようになり、ロッド413の長さ方向変化によって駆動アクチュエータ410は下部固定部材415及び上部固定部材416に対してそれぞれ回転しながら駆動アクチュエータの傾いた角度が変化することになる。
【0060】
駆動アクチュエータ410二つが前述したように傾いた角度が変化する動作をすることで、分割プレートは多様な傾斜を具現することができる。
【0061】
一方、
図4の(b)に示したように、回転支持ハブ260は打席部200の中心部に備えられるハブ軸部材261と、複数の回転支持部271から274を含むことができる。複数の回転支持部は、第1分割プレート210がハブ軸部材の中心軸(ca)と垂直になる二つの軸(n1、n2)を中心にそれぞれ回転できるように支持する第1回転支持部271と、第2分割プレート220が中心軸(ca)と垂直になる二つの軸を中心にそれぞれ回転できるように支持する第2回転支持部272と、第3分割プレート230が中心軸(ca)と垂直になる二つの軸を中心にそれぞれ回転できるように支持する第3回転支持部273と、第4分割プレート240が中心軸(ca)と垂直を成す二つの軸を中心にそれぞれ回転できるように支持する第4回転支持部274を含むことができる。
【0062】
また、
図4の(b)に示したように、第1回転支持部271は、ハブ軸部材261に回転(n1軸を中心とする回転)できるように備えられる第1回転支持軸281と、第1回転支持軸281に回転(n2軸を中心とする回転)できるように備えられ、第1分割プレート210の第1溝部201側に固定される第1回転支持固定部材291とを含むように構成できる。
【0063】
前述したような第1回転支持部271の構成は、他の回転支持部272から274の構成と実質的に同一である。即ち、第2回転支持部272は、ハブ軸部材261に回転できるように備えられる第2回転支持軸282と、第2回転支持軸282に回転可能なように備えられ、第2分割プレート220の第2溝部202側に固定される第2回転支持固定部材292を含む。なお、第3回転支持部273は、ハブ軸部材261に回転できるように備えられる第3回転支持軸283と、第3回転支持軸283に回転可能なように備えられ、第3分割プレート230の第3溝部203側に固定される第3回転支持固定部材293を含む。なお、第4回転支持部274は、ハブ軸部材261に回転できるように備えられる第4回転支持軸284と、第4回転支持軸284に回転できるように備えられ、第4分割プレート240の第4溝部204側に固定される第4回転支持固定部材294を含む。
【0064】
一方、ハブ軸部材261は打席支持部100aの中心部に備えられるハブ駆動部490により上下方向に駆動できる(
図2参照)。
【0065】
したがって、それぞれの回転支持部は各分割プレートの中心部側に固定され、各分割プレートがハブ軸部材に対して2軸方向を中心にそれぞれ回転できるように支持することができる。これに関して、
図5を参照して説明する。
【0066】
図5に示されたように、第1分割プレート210は回転支持ハブ260側の支持点C(第1回転支持部271が設置された位置)と、第1駆動アクチュエータの上端が固定された作用点Aと、第2駆動アクチュエータの上端が固定された作用点Bを連結する三角形の支持構造を持つ。これは、
図3に図示された、第1回転支持部と、第1駆動アクチュエータと、第2駆動アクチュエータを連結する三角形の構造と対応する。支持点Cを基準に第1駆動アクチュエータの動作に応じて作用点A部分が上下に動きながら傾斜を実現したり、第2駆動アクチュエータの動作に応じて作用点B部分が上下に動きながら傾斜を実現したり、作用点A及びBで同時に上下の動きが発生して傾斜を具現することができる。前述のそれぞれの場合において、ハブ駆動部490がハブ軸部材261を上下方向に駆動して支持点Cが垂直方向に移動し、また、各駆動アクチュエータの駆動によって作用点A、Bが動くことによってそれぞれの分割プレートが多様な傾斜を具現できるようになる。
【0067】
図5では、第1分割プレート210において前述の支持点C、作用点A及びBによる三角形の支持構造と傾斜の具現について示しているが、すべての分割プレートが同一の構成であるため、
図5に示した事項はすべての分割プレートに同様に適用できる。したがって、他の分割プレートの三角形支持構造及び傾斜の具現に対する説明は、前述したような第1分割プレートに関する支持点C、作用点A及びBの動作に関する説明に代替し、重複した説明は省略する。
【0068】
本発明の一実施例によるゴルフスイングプラットフォームの打席部200は、前述したような構成によりそれぞれの分割プレート210から240を駆動させて多様な地形を具現することができる。
【0069】
一方、
図2及び
図5に示したように、互いに隣接した分割プレートの間に回転支持ハブ260側から遠い方に行くほど間隔が大きくなるように離隔される三角離隔部212、223、234、241をそれぞれ形成することによって、隣接した二つの分割プレートが動く時に互いに干渉される現象を防止して安定的で信頼性のある動作で地形具現が可能なスイングプラットフォームを提供することができる。
【0070】
一方、
図2及び
図3を参照して打撃地形具現駆動部500の構成及びこれを利用した打撃部300の駆動について説明する。
【0071】
図2及び
図3に示すように、下部支持部100の打撃支持部100b上には打撃地形具現駆動部500として複数のアクチュエータ510から560が固定されて設置される。
【0072】
即ち、
図2及び
図3に示したように、第1アクチュエータ510及び第2アクチュエータ520が打撃部300上の一地点(これを「作用点a」という)に作用するように三角形状に配置されて構成されることができる。また、第3アクチュエータ530及び第4アクチュエータ540が打撃部300上の他の一地点(これを「作用点b」という)に作用するように三角形状に配置されて構成されることができる。また、第5アクチュエータ550及び第6アクチュエータ560が打撃部300上のもう一つの地点(これを「作用点c」という)に作用するように三角形状に配置されて構成されることができる。
【0073】
前述の作用点aと、作用点bと、作用点cは
図5に示した打撃部上の点に対応する。
【0074】
即ち、打撃地形具現駆動部500は打撃部300上で三角形を成す三つの頂点位置のそれぞれを作用点(a、b、c、)として、各作用点(a、b、c)に二つのアクチュエータの各上段部が結合され、その二つのアクチュエータの各下段部は打撃支持部100b上に互いに離れた位置にそれぞれ結合するようにして、打撃支持部100bに対して打撃部300の各作用点(a、b、c)が三角支持されるようにすることで、各作用点(a、b、c)で打撃部300に対する傾斜具現がなされるようにすることができる。
【0075】
それぞれのアクチュエータの具体的な構成は、
図4の(a)に示した駆動アクチュエータの構成と実質的に同一であることができる。
【0076】
前述したような打撃地形具現駆動部500の駆動による打撃部300の動作について、
図5を参照して説明する。
【0077】
前述したように、打撃部300上の作用点aは、第1アクチュエータ510の上端及び第2アクチュエータ520の上端が同時に駆動力を作用させる部分であり、作用点bは第3アクチュエータ530の上端及び第4アクチュエータ540の上端が同時に駆動力を作用させる部分であり、作用点cは第5アクチュエータ550の上端及び第6アクチュエータ560の上端が同時に駆動力を作用させる部分である。
【0078】
このように作用点aと、作用点bと、作用点c上でそれぞれ上下方向に各アクチュエータによって駆動力が作用しながら打撃部300の傾斜が多様に具現されることができる。
【0079】
また、前述したような一対ずつのアクチュエータの動作によって打撃部300は打席部200側にシフトShをするように動作することもできる。
【0080】
一方、
図6を参照して本発明の一実施例によるゴルフスイングプラットフォームの制御系統について説明する。
【0081】
図6に示すように、ゴルフスイングプラットフォームの制御部Mは、打席地形具現駆動部400の第1駆動アクチュエータ410及び第2駆動アクチュエータ420と、第3駆動アクチュエータ430及び第4駆動アクチュエータ440と、第5駆動アクチュエータ450及び第6駆動アクチュエータ460と、第7駆動アクチュエータ470及び第8駆動アクチュエータ480それぞれを制御するように構成され、打撃地形具現駆動部500の第1アクチュエータ510及び第2アクチュエータ520と、第3アクチュエータ530及び第4アクチュエータ540と、第5アクチュエータ550及び第6アクチュエータ560それぞれ制御するように構成され、回転支持ハブを上下駆動できるハブ駆動部490を制御するように構成される。
【0082】
制御部Mは仮想ゴルフシミュレーション装置のクライアント700と通信できるように連結され、互いに連携して制御が行われるように構成される。
【0083】
クライアント700は、使用者が打撃したボールに対するセンシングを行うセンシング装置800のセンシング情報を利用して仮想ゴルフシミュレーションのための各種データ処理を行い、実施例によってゴルフスイングプラットフォームの制御部Mもセンシング装置800のセンシング情報を利用して、これに基づいて各構成要素の制御を行うこともできる。
【0084】
前述したような構成による本発明の一実施例によるゴルフスイングプラットフォームが仮想のゴルフコースの地形情報と連携して傾斜を具現する方法について
図7を参照して説明する。
【0085】
図7に示したように、本発明の一実施例によるゴルフスイングプラットフォームの制御部は、仮想のゴルフコースV100に対する映像IMを具現し、使用者が打撃したゴルフボールに対するセンシング装置のセンシング情報に基づいて仮想のゴルフコースV100上で仮想のボールが移動するシミュレーション映像を具現するクライアント700と連携して打撃部300及び打席部200の傾斜を具現するように制御し、仮想のゴルフコースV100上の仮想ボールVBが置かれた位置を基準に、打席部と打撃部に対応する領域R200及びR300の地形情報から算出された打撃部300の傾斜情報及び打席部200の傾斜情報を利用して打席地形具現駆動部400及び打撃地形具現駆動部500を制御する。
【0086】
図7において仮想のゴルフコースに関する映像IM上の仮想のゴルフコースV100は、その範囲がかなり広く様々ですが、その中でも仮想ボールVBが置かれている位置を基準に予め知っている打撃部300の領域と対応するように仮想のゴルフコースV100上で打撃部対応領域R300を特定し、仮想ボールVBの位置を原点とし、打撃部対応領域R300の地形情報に基づき、横軸方向BO1への傾き(第1打撃部傾き)及び縦軸方向BO2への傾き(第2打撃部傾き)をそれぞれ算出し、そのように算出された第1打撃部傾き及び第2打撃部傾き情報に従って、打撃部300の傾斜が調節されるように打撃地形具現駆動部500を制御できる。
【0087】
前述した横軸方向BO1への傾きは、原点を基準に横軸方向に二つの座標値を互いに対応するように設定して(例えば、原点を基準に右方向の座標値と左方向の座標値が互いに対応するように設定して)、その設定された二つの座標値の差を利用して傾きを求めることができ、縦軸方向BO2への傾きは原点を基準に縦軸方向に二つの座標値を互いに対応するように設定し(例えば、原点を基準に上方の座標値と下方の座標値が互いに対応するように設定し)、その設定された二つの座標値の差を利用して傾きを求めることができる。
【0088】
この時、仮想のボールVBの位置を基準に横軸方向BO1への傾きと、縦軸方向BO2への傾きをそれぞれ算出する際、仮想のボールVBの位置を原点とし、横軸方向をx軸に、縦軸方向をy軸に、そして垂直上方をz軸とする相対座標系を定義して前述したような傾きの算出を容易にすることもできる。
【0089】
仮想のボールVBの位置を原点として横軸方向BO1への傾き(第1打撃部傾き)を算出し、これを利用して打撃部300上のB1位置での上下駆動制御によって打撃部の傾きが具現でき、仮想のボールVBの位置を原点として縦軸方向BO2への傾き(第2打撃部傾き)を算出し、これを利用して打撃部300上のB2位置および/またはB3位置での上下駆動制御によって打撃部の傾きが具現されることができる。
【0090】
この時、前述した傾きの算出はクライアントが遂行し、その算出された傾き値によって制御部Mが打撃地形駆動部500を制御することができ、前述した傾きの算出から傾き値による打撃地形駆動部500の制御まで制御部Mが全て遂行する構成も可能であり、制御部Mの役割をクライアント700が共に遂行することも可能だ。
【0091】
前述のような傾き情報による打撃部300の傾斜の具現を、
図5を参照して説明すると、例えば横軸方向BO1への傾き(第1打撃部傾き)が下に傾斜した傾きである場合、
図5に示した作用点a及びbをそのまま維持し、作用点c部分を下に下がるように駆動することによって、
図7に示した打撃部300上のB1位置が下に下がるように傾いた傾斜を具現することができる。
【0092】
例えば、縦軸方向BO2への傾き(第2打撃部傾き)が、前方が下に傾斜した傾きである場合、
図5に示した作用点a部分を下に下がるように駆動することによって、
図7に示した打撃部300上のB2位置が下に下がるように傾いた傾斜を具現することができる。
【0093】
他のー実施例では、
図7に示した打撃部対応領域R300を特定するにあたり、実際の打撃部300上に置かれたゴルフボールの位置に基づいて仮想ゴルフコース上で打撃部対応領域R300を特定することができる。
【0094】
即ち、仮想のボールVBの位置を実際の打撃部300上に置かれたゴルフボールの位置と対応するように仮想のボールVBが打撃部対応領域R300上に位置するように領域を特定することが望ましく、これはセンシング装置(未図示)によって打撃部300上に置かれたゴルフボールの位置感知情報を利用して実際のゴルフボールが打撃部上に置かれた位置と対応するように、仮想のゴルフコースV100上に置かれた仮想のボールVBが打撃部対応領域R300上に位置させることで打撃部対応領域R300を特定することができる。
【0095】
一方、制御部M及び/またはクライアント700は、打撃部300及び打席部200の実領域を特定するための情報(例えば、打撃部300及び打席部200の各頂点の位置情報)を予め知っており、センシング装置のセンシング情報によってゴルフボールの位置情報も分かるので、そこから仮想のゴルフコースV100上で仮想のボールVBの位置を基準として、打席部に対応する打席部対応領域R200の原点座標CO(打席部対応領域R200の中心点の座標または使用者の重心点の位置に対応する地点の座標)情報で簡単に算出できる。
【0096】
また、打撃部対応領域R300に位置した仮想のボールVBの座標値を基準に、打席部対応領域R200に予め設定しておいた距離だけ離れた任意の位置の座標点を打席部対応領域R200の原点座標COに設定することができる。
【0097】
前述したように、打席部対応領域R200の原点座標COは、実際のゴルフボールと打席部の中心までの距離と対応するように計算によって算出して得ることもでき、仮想ボールVBの位置から原点COまでの距離を一定距離値で予め決めておき、これを利用して算出することもできる。
【0098】
前述したように、打席部対応領域R200の原点CO座標を算出した後、これを基準に予め知っている打席部の領域と対応するように打席部対応領域R200を特定することができるが、この時、第1分割プレート210に対応する領域R210と、第2分割プレート220に対応する領域R220と、第3分割プレート230に対応する領域R230と、第4分割プレート240に対応する領域R240にそれぞれ区分して特定することもでき、全体の打席部に対応する領域を打席部対応領域R200として特定することもできる。
【0099】
制御部M及び/またはクライアント700は、前述のように打席部対応領域R200の原点座標CO3の情報を算出し、打席部対応領域R200の地形情報に基づいて、横軸の左方向SO4への傾き(第4打席部傾き)と、横軸の右方向SO2への傾き(第2打席部傾き)と、縦軸の前方SO3への傾き(第3打席部傾き)と、縦軸の後方SO1への傾き(第1打席部傾き)をそれぞれ算出することができる。
【0100】
そして、制御部Mは縦軸の後方SO1への傾き(第1打席部傾き)に対応して第1分割プレート210と第2分割プレート220の間の高さを駆動し(S1位置の高さ駆動)、横軸の右方向への傾き(第2打席部傾き)に対応し、第2分割プレート220と第3分割プレート230の間の高さを駆動し(S2位置の高さ駆動)、縦軸の前方への傾き(第3打席部傾き)に対応して第3分割プレート230と第4分割プレート240の間の高さを駆動し(S3位置の高さ駆動)、横軸の左方向への傾き(第4打席部傾き)に対応して第4分割プレート240と第1分割プレート210の間の高さを駆動(S4位置の高さ駆動)することで、打席部200の傾斜具現を制御することができる。
【0101】
前述したような第1打席部傾きから第4打席部傾きを算出する際、打席部対応領域の原点COの位置を基準に横軸方向をx′軸に、縦軸方向をy′軸に、垂直上方をz′軸とする相対座標系を定義して前述の傾きの算出を容易にすることもできる。
【0102】
前述したような方式でゴルフスイングプラットフォームの打席部200の各分割プレートによる傾斜具現と、打撃部300の傾斜具現が仮想のゴルフコース上の仮想ボールが置かれた位置の地形情報と非常に類似して行われることができ、使用者は仮想のゴルフコースの仮想のボールが置かれた位置の地形と非常に類似の地形が具現されたゴルフスイングプラットフォーム上でゴルフショットをすることで、従来よりもさらにダイナミックな環境でゴルフショットができる。
【0103】
一方、本発明の一実施例によるゴルフスイングプラットフォームの制御方法に関しては、前述した内容に全て含まれているが、これを
図8に示したフローチャートを利用して再び簡略に説明する。
【0104】
仮想ゴルフシミュレーション装置を利用したゴルフ練習または仮想のゴルフラウンドを始めることによって、クライアントはデータ保存部に保存された地形情報を基盤に仮想のゴルフコースに対する映像を具現する(S100)。
【0105】
クライアントは仮想のゴルフコース上に置かれた仮想のボールの位置を基準に打撃部対応領域を特定し、その特定された打撃部対応領域の地形情報を抽出することができる(S210)。
【0106】
そして、クライアントは仮想のゴルフコース上に置かれた仮想のボールの位置を基準に打席部対応領域の原点を算出し、その原点を基準に打席部対応領域を特定することができ、その特定された打席部対応領域の地形情報を抽出することができる(S310)。
【0107】
ここで、前述したように、打撃部対応領域及び打席部対応領域は、予め知っている打撃部に該当する領域及び打席部に該当する領域に関する情報(例えば各頂点の位置情報など)と対応するように仮想のゴルフコース上での領域を特定することによって得ることができ、仮想のボールの位置を実際のゴルフボールの位置と対応するようにして打撃部対応領域及び打席部対応領域を特定することができる。
【0108】
一方、S210段階で抽出された打撃部対応領域の地形情報から、クライアントまたは制御部は仮想のボールの位置を原点として打撃部対応領域上で横軸方向の傾きと、縦軸方向の傾きを算出することができる(S220)。
【0109】
そして、S310段階で抽出された打席部対応領域の地形情報から、クライアントまたは制御部は打席部対応領域上での原点を算出し、これを基準として前・後・左・右の四方向の傾きをそれぞれ算出することができる(S320)。
【0110】
S220段階で算出された各傾きに応じて、制御部は打撃地形具現駆動部を制御してゴルフスイングプラットフォームの打撃部が仮想のゴルフコースの仮想のボール位置周辺の地形に合わせて傾斜を具現するようにすることができる(S230)。
【0111】
そして、S320段階で算出されたそれぞれの傾きに応じて、制御部は打席地形具現駆動部を制御してゴルフスイングプラットフォームの打席部の各分割プレートの仮想のゴルフコースの地形に合わせてそれぞれ傾斜を具現するようにすることができる(S330)。
【0112】
前述のとおり、本発明の一実施例によるゴルフスイングプラットフォームの制御方法によって、打席部200の各分割のプレートによる傾斜の具現と、打撃部300の傾斜の具現が、仮想のゴルフコース上の仮想のボールが置かれた位置の地形情報とかなり類似しているようにすることができる。
【0113】
一方、前述したように、打席部と打撃部の傾斜を具現する過程で、打席部と打撃部の間が広がる場合が発生する可能性がある。
【0114】
即ち、
図9の(a)に示したように、ゴルフスイングプラットフォームの打席部200及び打撃部300が傾斜を具現していない状態で、前述のように仮想のゴルフコースの地形情報と連携してそれぞれの位置での傾き情報が算出され、打席部200と打撃部300の傾斜が傾き情報によって具現されることにより、
図9の(b)に示したように、打席部200と打撃部300の間が広がりギャップGが生じることがある。
【0115】
制御部は、打席地形具現駆動部400と打撃地形具現駆動部500を構成するそれぞれの駆動アクチュエータ及びアクチュエータの制御情報によって前述のようなギャップGが発生する場合の情報を予め設定することができ、そのように予め設定された範囲の情報によって制御を行う場合、ギャップGが発生しないように打撃地形具現駆動部500を制御して打撃部300が打席部200側にシフトするように制御できる。
【0116】
即ち、
図9の(b)に示したように、打席部200と打撃部300の間が広がってギャップGが発生することになる制御情報に該当するかを判断し、予め設定された制御情報である場合、
図9の(c)に示したようにシフトShが発生するように打撃地形駆動部500を制御することで、前述のようなギャップGが発生しないようにすることができる。
【0117】
即ち、打席部の傾きに関する情報が前述したようなギャップGが発生できる範囲の情報である場合、前述したようなシフトShに関する制御情報を元の制御情報に含めて打撃地形具現駆動部を制御することもでき、前述したギャップGが発生した後、ギャップGの発生有無を判断して前述したシフトShが行われるように制御することもできる。
【0118】
このような打撃部300のシフトSh制御により、ゴルフスイングプラットフォームが安定的で信頼性の高い動作が行われるようにすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0119】
本発明によるゴルフスイングプラットフォームは、ゴルフ練習と関連した産業分野及び仮想のゴルフシミュレーションに基づいてゴルフプレイを楽しめるようにする、いわゆるスクリーンゴルフ産業分野などに利用可能である。