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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-01
(45)【発行日】2024-07-09
(54)【発明の名称】認識装置、方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/16 20060101AFI20240702BHJP
   G08G 1/09 20060101ALI20240702BHJP
   B60W 30/08 20120101ALI20240702BHJP
【FI】
G08G1/16 A
G08G1/09 F
B60W30/08
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2019196523
(22)【出願日】2019-10-29
(65)【公開番号】P2021071783
(43)【公開日】2021-05-06
【審査請求日】2022-08-29
(73)【特許権者】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 健吾
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 章
【審査官】西畑 智道
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-138405(JP,A)
【文献】特開2019-053658(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0011912(US,A1)
【文献】米国特許第09201421(US,B1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0057497(US,A1)
【文献】特開2017-074848(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/00-99/00
G01C 21/00-21/36
G01C 23/00-25/00
B60W 30/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自車両(30)の進行方向に存在する対象物(74)として、前記自車両の進路と直交する方向を向いた二輪車を認識すると共に、前記対象物の移動予測範囲(76)を認識する認識部(242)と、
前記認識部による認識結果に基づいて、前記自車両の進路上に前記対象物の移動予測範囲がかかっているか否かにより前記自車両の進路が閉塞されるか否かを判定する判定部(44)と、
前記判定部により、前記進路が閉塞されると判定された場合に、オペレータ(70)から、前記対象物が移動物か静止物かを示す情報を取得する取得部(46、346)と、
前記取得部により取得された情報が、前記対象物が静止物であることを示している場合、前記認識部により認識された前記移動予測範囲について、前記対象物の直進方向の前記移動予測範囲の幅を小さく、前記直進方向に直交する方向の前記移動予測範囲の幅を大きくするように変更する変更部(248)と、
を含む認識装置(210)。
【請求項2】
前記認識部(42、342、442、542)は、さらに、前記対象物として歩行者を認識し、
前記変更部は、前記認識部により認識された前記対象物が歩行者であり、かつ前記取得部により取得された情報が、前記対象物が静止物であることを示している場合、前記移動予測範囲の半径を小さくするように変更する
請求項1に記載の認識装置(10、310、410、510)。
【請求項3】
前記認識部(442)は、前記対象物としての前記歩行者の種類を認識し、
前記変更部(448)は、前記移動予測範囲の半径を小さくするように変更する場合に、前記歩行者の種類に応じて、小さくする度合いを異ならせる
請求項2に記載の認識装置(410)。
【請求項4】
前記認識部(542)は、前記対象物として、横断歩道の位置に存在する歩行者を認識する請求項2又は請求項3に記載の認識装置(510)。
【請求項5】
前記認識部(342)は、前記自車両周辺の状況を示すシーンを認識し、
前記取得部(346)は、前記認識部により認識されたシーンに応じて、前記オペレータから情報を取得するか否かを決定する
請求項1~請求項4のいずれか1項に記載の認識装置(310)。
【請求項6】
前記取得部(346)は、前記オペレータからの情報を取得した前記対象物と同一の対象物が前記認識部により再度認識された際に、前記認識部により認識されたシーンが渋滞中であることを示している場合に、再度認識された対象物について、前記オペレータからの情報の取得を行わない請求項5に記載の認識装置(310)。
【請求項7】
認識部が、自車両の進行方向に存在する対象物として、前記自車両の進路と直交する方向を向いた二輪車を認識すると共に、前記対象物の移動予測範囲を認識し、
判定部が、前記認識部による認識結果に基づいて、前記自車両の進路上に前記対象物の移動予測範囲がかかっているか否かにより前記自車両の進路が閉塞されるか否かを判定し、
取得部が、前記判定部により、前記進路が閉塞されると判定された場合に、オペレータから、前記対象物が移動物か静止物かを示す情報を取得し、
変更部が、前記取得部により取得された情報が、前記対象物が静止物であることを示している場合、前記認識部により認識された前記移動予測範囲について、前記対象物の直進方向の前記移動予測範囲の幅を小さく、前記直進方向に直交する方向の前記移動予測範囲の幅を大きくするように変更する
認識方法。
【請求項8】
コンピュータを、
自車両の進行方向に存在する対象物として、前記自車両の進路と直交する方向を向いた二輪車を認識すると共に、前記対象物の移動予測範囲を認識する認識部、
前記認識部による認識結果に基づいて、前記自車両の進路上に前記対象物の移動予測範囲がかかっているか否かにより前記自車両の進路が閉塞されるか否かを判定する判定部、
前記判定部により、前記進路が閉塞されると判定された場合に、オペレータから、前記対象物が移動物か静止物かを示す情報を取得する取得部、及び、
前記取得部により取得された情報が、前記対象物が静止物であることを示している場合、前記認識部により認識された前記移動予測範囲について、前記対象物の直進方向の前記移動予測範囲の幅を小さく、前記直進方向に直交する方向の前記移動予測範囲の幅を大きくするように変更する変更部
として機能させるための認識プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、認識装置、認識方法、及び認識プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、自動運転車両を制御するためのシステムが提案されている。例えば、自動運転車両を制御する方法として、遠隔ユーザから手動命令を取得して、自動運転車両の移動を妨げる、自動運転車両が走行している道路の制約を緩和する方法が提案されている。この方法では、緩和された制約を使用して自動運転車両の移動を促進するために、自動運転車両に搭載されたプロセッサを介して手動命令を実行する(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】米国特許出願公開第2017/192426号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
車両が自動運転で走行中に、例えば、信号の無い横断歩道に歩行者が立っていることを認識した場合、その歩行者が横断歩道を渡るのか、渡らないのかをコンピュータで判定することは難しい。そのため、自動運転車両は、歩行者に対して事故を起こさないように十分大きな移動予測を行い、結果として、自動運転車両の進行経路が閉塞されてしまい、自動運転車両が進めなくなってしまう場合がある。
【0005】
このような場合に、上記特許文献1に記載の発明を適用すると、遠隔ユーザによる制約の緩和、及びその緩和に応じた走行パスの再計算等の処理や、不要な回避走行が頻発する可能性がある。
【0006】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、自動運転車両の走行を促進することができるように対象物の認識処理を行うことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明に係る認識装置(10、210、310、410、510)は、自車両(30)の進行方向に存在する対象物(74)、及び前記対象物の移動予測範囲(76)を認識する認識部(42、242、342、442、542)と、前記認識部による認識結果に基づいて、前記自車両の進路上に前記対象物の移動予測範囲がかかっているか否かにより前記自車両の進路が閉塞されるか否かを判定する判定部(44)と、前記判定部により、前記進路が閉塞されると判定された場合に、オペレータ(70)から、前記対象物が移動物か静止物かを示す情報を取得する取得部(46、346)と、前記取得部により取得された情報に基づいて、前記認識部により認識された前記移動予測範囲を変更する変更部(48、248、448)と、を含む。
【0008】
また、本発明に係る認識方法は、認識部が、自車両の進行方向に存在する対象物、及び前記対象物の移動予測範囲を認識し、判定部が、前記認識部による認識結果に基づいて、前記自車両の進路上に前記対象物の移動予測範囲がかかっているか否かにより前記自車両の進路が閉塞されるか否かを判定し、取得部が、前記判定部により、前記進路が閉塞されると判定された場合に、オペレータから、前記対象物が移動物か静止物かを示す情報を取得し、変更部が、前記取得部により取得された情報に基づいて、前記認識部により認識された前記移動予測範囲を変更する方法である。
【0009】
また、本発明に係る認識プログラムは、コンピュータを、自車両の進行方向に存在する対象物、及び前記対象物の移動予測範囲を認識する認識部、前記認識部による認識結果に基づいて、前記自車両の進路上に前記対象物の移動予測範囲がかかっているか否かにより前記自車両の進路が閉塞されるか否かを判定する判定部、前記判定部により、前記進路が閉塞されると判定された場合に、オペレータから、前記対象物が移動物か静止物かを示す情報を取得する取得部、及び、前記取得部により取得された情報に基づいて、前記認識部により認識された前記移動予測範囲を変更する変更部として機能させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る認識装置、方法、及びプログラムによれば、対象物により自車両の進路が閉塞されている場合に、オペレータから、対象物が移動物か静止物かを示す情報を取得し、取得された情報に基づいて、対象物の移動予測範囲を変更する。従って、自動運転車両の走行を促進することができるように対象物の認識処理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】第1~第5実施形態に係る自動運転システムの概略構成を示すブロック図である。
図2】第1~第5実施形態に係る認識装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
図3】第1、第2、第4、及び第5実施形態に係る認識装置の機能的な構成を示すブロック図である。
図4】進路の閉塞を説明するための図である。
図5】第1実施形態における認識処理の一例を示すフローチャートである。
図6】対象物が二輪車の場合の移動予測範囲の変更を説明するための図である。
図7】第3実施形態に係る認識装置の機能的な構成を示すブロック図である。
図8】対象物DBの一例を示す図である。
図9】同様のシーンにおいて、同一の対象物が認識される場合を説明するための図である。
図10】第3実施形態における認識処理の一例を示すフローチャートである。
図11】歩行者の種類に応じた移動予測範囲の変更を説明するための図である。
図12】第4実施形態に係る認識処理の一例を示すフローチャートである。
図13】横断歩道に位置する歩行者を認識する場合を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、各実施形態について説明する。
【0013】
<第1実施形態>
図1に示すように、第1実施形態に係る自動運転システム100は、車両30に搭載された認識装置10と、管理センターやクラウド上に設けられる遠隔支援装置60とを含む。なお、自動運転システム100に含まれる認識装置10を搭載した車両30、及び遠隔支援装置60の数は、図1に示す例に限定されない。
【0014】
自動運転システム100では、例えば、自家用車、バス、タクシー、ライドシェア等として利用される車両30に、自動運転の制御を行うための制御装置(図示省略)が搭載されている。制御装置は、指定された目的地までの経路を決定し、決定した経路に従って走行するように、車両30の各機構を制御することにより、自動運転を実現する。また、制御装置は、認識装置10により認識された対象物の情報も利用して、車両30の自動運転を制御する。
【0015】
図2に、第1実施形態に係る認識装置10のハードウェア構成を示す。図2に示すように、認識装置10は、CPU(Central Processing Unit)12、メモリ14、記憶装置16、入力装置18、出力装置20、記憶媒体読取装置22、及び通信I/F(Interface)24を有する。各構成は、バス26を介して相互に通信可能に接続されている。
【0016】
記憶装置16には、後述する認識処理を実行するための認識プログラムが格納されている。CPU12は、中央演算処理ユニットであり、各種プログラムを実行したり、各構成を制御したりする。すなわち、CPU12は、記憶装置16からプログラムを読み出し、メモリ14を作業領域としてプログラムを実行する。CPU12は、記憶装置16に記憶されているプログラムに従って、上記各構成の制御及び各種の演算処理を行う。
【0017】
メモリ14は、RAM(Random Access Memory)により構成され、作業領域として一時的にプログラム及びデータを記憶する。記憶装置16は、ROM(Read Only Memory)、及びHDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等により構成され、オペレーティングシステムを含む各種プログラム、及び各種データを格納する。
【0018】
入力装置18は、例えば、キーボードやマウス等の、各種の入力を行うための装置である。出力装置20は、例えば、ディスプレイやプリンタ等の、各種の情報を出力するための装置である。出力装置20として、タッチパネルディスプレイを採用することにより、入力装置18として機能させてもよい。
【0019】
記憶媒体読取装置22は、CD(Compact Disc)-ROM、DVD(Digital Versatile Disc)-ROM、ブルーレイディスク、USB(Universal Serial Bus)メモリなどの各種の記憶媒体に記憶されたデータの読み込みや、記憶媒体に対するデータの書き込み等を行う。
【0020】
通信I/F24は、他の機器と通信するためのインタフェースであり、例えば、イーサネット(登録商標)、FDDI、Wi-Fi(登録商標)等の規格が用いられる。
【0021】
遠隔支援装置60は、パーソナルコンピュータやサーバ装置等の情報処理装置により実現される。遠隔支援装置60のハードウェア構成は、図2に示す認識装置10のハードウェア構成と概ね同様であるため、説明を省略する。
【0022】
次に、図3を参照して、第1実施形態に係る認識装置10の機能的な構成を説明する。図3に示すように、認識装置10は、認識部42と、判定部44と、取得部46と、変更部48とを含む。各機能部は、図2に示すCPU12によって実現される。
【0023】
認識部42は、車両30の進行方向に存在する対象物、及び対象物の移動予測範囲を認識する。具体的には、認識部42は、車両30周辺をセンシングしたセンシングデータを取得する。センシングデータは、例えば、カメラで撮影された画像や、レーザレーダで計測された3次元点群データ等である。認識部42は、取得したセンシングデータを解析し、障害物となり得る対象物を認識する。例えば、認識部42は、対象物として、歩行者を認識する。
【0024】
また、認識部42は、認識した対象物の種類、サイズ、位置、移動速度、移動方向等に基づいて、次の認識タイミングまでの時間間隔の間に対象物が移動可能な範囲を予測し、この範囲を移動予測範囲として認識する。なお、対象物及び移動予測範囲の具体的な認識方法は、従来既知の手法を用いることができるため、ここでは詳細な説明は省略する。
【0025】
認識部42は、対象物及び移動予測範囲の情報を含む認識情報を判定部44へ受け渡す。例えば、センシングデータとして取得した画像上に、認識した対象物及び移動予測範囲を示す枠等を重畳した画像を認識情報とすることができる。また、例えば、センシングデータとして取得した3次元点群データに、対象物及び移動予測範囲の3次元位置情報を付加して認識情報とすることができる。
【0026】
ここで、例えば、横断歩道付近に存在する歩行者が対象物として認識された場合、その歩行者が横断歩道を渡るのか渡らないのかをコンピュータで判定することは困難である。そのため、認識部42は、安全を考慮して、歩行者が横断歩道を渡ると仮定して、移動予測範囲を認識する。その結果、移動予測範囲が広く認識される傾向がある。
【0027】
判定部44は、認識部42から受け渡された認識情報に基づいて、対象物により車両30の進路が閉塞されるか否かを判定する。具体的には、判定部44は、図4に示すように、制御装置により決定された経路に従って走行する場合の進路72上に、認識部42により認識された対象物74の移動予測範囲76がかかっている場合に、進路が閉塞されていると判定する。判定部44は、進路72が閉塞されていると判定した場合、取得部46に認識情報を受け渡すと共に、判別情報(詳細は後述)の取得を指示する。また、判定部44は、進路72が閉塞されていないと判定した場合、認識部42に認識情報を出力するよう指示する。
【0028】
取得部46は、判定部44から判別情報の取得を指示されると、判定部44から受け渡された認識情報を遠隔支援装置60へ送信し、オペレータ70を呼び出し、認識した対象物74が移動物か静止物かの判別を依頼する。
【0029】
認識情報を受信した遠隔支援装置60では、例えば、対象物74及び移動予測範囲76の認識結果が付加された画像や3次元点群データ等の認識情報が表示装置に表示される。そして、オペレータ70が、表示された認識情報を確認して、対象物74が移動物か静止物かを判別し、遠隔支援装置60に判別結果を入力する。これにより、遠隔支援装置60から、対象物74が移動物か静止物かを示す判別情報が認識装置10へ送信される。
【0030】
取得部46は、遠隔支援装置60から送信された判別情報を取得し、変更部48へ受け渡す。
【0031】
変更部48は、取得部46から受け渡された判別情報に基づいて、認識部42により認識された移動予測範囲76を変更する。具体的には、変更部48は、判別情報が、対象物74が静止物であることを示している場合、認識部42で認識された移動予測範囲76を狭めるように変更する。より具体的には、変更部48は、対象物74が歩行者であり、その歩行者が静止している場合、対象物74の飛び出し等の可能性が低いため、移動予測範囲76の半径を小さくするように変更する。
【0032】
例えば、図4に示すように、対象物(歩行者)74が静止物であると判別された場合、変更前の移動予測範囲76が、移動予測範囲78のように狭められる。これにより、進路の閉塞が解消される可能性が高まり、自動運転車両の走行を促進することができる。
【0033】
次に、第1実施形態に係る自動運転システム100の作用について説明する。
【0034】
車両30に搭載され制御装置により経路が決定され、自動運転が開始されると、認識装置10において、図5に示す認識処理が実行される。なお、認識処理は、本発明の認識方法の一例である。
【0035】
ステップS12で、認識部42が、車両30周辺をセンシングしたセンシングデータを取得する。そして、認識部42が、取得したセンシングデータを解析し、障害物となり得る対象物(例えば、歩行者)74、及び対象物74の移動予測範囲76を認識する。そして、認識部42が、対象物74及び移動予測範囲76の情報を含む認識情報を判定部44へ受け渡す。
【0036】
次に、ステップS14で、判定部44が、認識部42から受け渡された認識情報に基づいて、対象物74により車両30の進路が閉塞されているか否かを判定する。閉塞されている場合には、処理はステップS16へ移行し、閉塞されていない場合には、処理はステップS24へ移行する。
【0037】
ステップS16では、判定部44が、取得部46に認識情報を受け渡すと共に、判別情報の取得を指示する。そして、取得部46が、判定部44から受け渡された認識情報を遠隔支援装置60へ送信する。これにより、オペレータ70が呼び出される。
【0038】
次に、ステップS18で、取得部46が、オペレータ70により判別された、認識した対象物74が移動物か静止物かを示す判別情報を取得し、変更部48へ受け渡す。
【0039】
次に、ステップS20で、変更部48が、判別情報が、対象物74が静止物であることを示しているか否かを判定する。静止物を示している場合、処理はステップS22へ移行し、移動物を示している場合、処理はステップS24へ移行する。
【0040】
ステップS22では、変更部48が、上記ステップS12で認識された移動予測範囲76を狭めるように変更する。例えば、対象物74が歩行者の場合、変更部48は、移動予測範囲76の半径を小さくするように変更する。
【0041】
次に、ステップS24で、認識部42が、認識された対象物74の情報と、上記ステップS22で移動予測範囲76が変更されている場合には、変更後の移動予測範囲78、変更されていない場合には、上記ステップS12で認識された移動予測範囲76とを含む認識情報を制御装置へ出力する。そして、認識処理は終了する。
【0042】
以上説明したように、第1実施形態に係る自動運転システムによれば、認識装置が、認識した対象物及び移動予測範囲により進路が閉塞されている場合に、遠隔支援装置に認識情報を送信し、オペレータを呼び出し、対象物が移動物か静止物かを示す判別情報を取得する。そして、対象物が静止物の場合には、認識した移動予測範囲を狭めるように変更する。これにより、進路の閉塞が解消される可能性が高まり、自動運転車両の走行を促進することができる。
【0043】
<第2実施形態>
次に、第2実施形態について説明する。なお、第2実施形態に係る自動運転システムにおいて、第1実施形態に係る自動運転システム100と同様の部分については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0044】
図1に示すように、第2実施形態に係る自動運転システム200は、車両30に搭載された認識装置210と、遠隔支援装置60とを含む。認識装置210のハードウェア構成は、図2に示す、第1実施形態に係る認識装置10のハードウェア構成と同様であるため、説明を省略する。
【0045】
次に、図3を参照して、第2実施形態に係る認識装置210の機能的な構成を説明する。図3に示すように、認識装置210は、認識部242と、判定部44と、取得部46と、変更部248とを含む。各機能部は、図2に示すCPU12によって実現される。
【0046】
認識部242は、第1実施形態における認識部42と同様に、車両30の進行方向に存在する対象物74、及び対象物74の移動予測範囲76を認識する。第2実施形態では、認識部242は、対象物74として、自転車やバイク等の二輪車を認識する。
【0047】
変更部248は、取得部46から受け渡された判別情報が、対象物74である二輪車が静止物であることを示している場合、対象物74の直進方向の移動予測範囲76の幅を小さく、直進方向に直交する方向の移動予測範囲76の幅を大きくするように変更する。
【0048】
例えば、図6に示すように、車両30の進路72と直交する方向を向いた対象物(二輪車)74が認識されたとする。この場合、二輪車の直進方向の幅が広い移動予測範囲76が認識される。この二輪車が静止物であると判別された場合、停車中の二輪車が、車両30の進路72と平行な方向へ方向転換する可能性が上がるため、変更前の移動予測範囲76が、移動予測範囲78のように狭められる。
【0049】
第2実施形態に係る自動運転システム200の作用については、対象物74が二輪車であり、移動予測範囲76の変更方法が上記の通りである点以外は、第1実施形態に係る自動運転システム100の作用と同様であるため、説明を省略する。
【0050】
以上説明したように、第2実施形態に係る自動運転システムによれば、認識装置が、対象物として二輪車を認識した場合、静止している二輪車の動向を考慮して移動予測範囲を狭めることで、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0051】
<第3実施形態>
次に、第3実施形態について説明する。なお、第3実施形態に係る自動運転システムにおいて、第1実施形態に係る自動運転システム100と同様の部分については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0052】
図1に示すように、第3実施形態に係る自動運転システム300は、車両30に搭載された認識装置310と、遠隔支援装置60とを含む。認識装置310のハードウェア構成は、図2に示す、第1実施形態に係る認識装置10のハードウェア構成と同様であるため、説明を省略する。
【0053】
次に、図7を参照して、第3実施形態に係る認識装置310の機能的な構成を説明する。図7に示すように、認識装置310は、認識部342と、判定部44と、取得部346と、変更部48とを含む。また、認識装置310の所定の記憶領域には、対象物DB(Database)50が記憶される。各機能部は、図2に示すCPU12によって実現される。
【0054】
認識部342は、第1実施形態における認識部42と同様に、車両30の進行方向に存在する対象物74、及び対象物74の移動予測範囲76を認識する。第3実施形態では、認識部342は、新たな対象物74を認識する都度、各対象物74に識別情報である対象物IDを付与する。また、認識部342は、時系列のセンシングデータにおいて対象物を追跡することにより、同一の対象物74が認識された場合には、同一の対象物IDを付与する。認識部342は、判定部44へ受け渡す認識情報に、認識した対象物74の対象物IDを含める。
【0055】
また、認識部342は、センシングデータに基づいて、シーン認識技術により、車両30周辺の状況を示すシーンを認識する。認識部342は、例えば、渋滞中、信号機有りの交差点を通過中、横断歩道を歩行者が横断中等のシーンを認識する。認識部342は、シーンの認識結果を取得部346へ受け渡す。
【0056】
取得部346は、認識部342から受け渡されたシーンの認識結果に応じて、遠隔支援装置60から判別情報を取得するか否かを決定する。具体的には、取得部346は、過去に遠隔支援装置60から判別情報を取得した対象物74と同一の対象物74が、認識部42により再度認識された際に、認識部342により認識されたシーンが渋滞中であることを示している場合に、再度認識された同一の対象物74について、判別情報の取得を行わない。
【0057】
より具体的には、取得部346は、判定部44から認識情報を受け渡される都度、認識情報に含まれる対象物IDが対象物DB50に既に存在するか否かを判定する。対象物DB50には、例えば図8に示すように、各対象物74の対象物IDに対応付けて、その対象物74について前回取得された判別情報を示す「前回判別情報」が記憶されている。
【0058】
取得部346は、対象物IDが対象物DB50に存在しない場合、その対象物について、第1実施形態における取得部46と同様に判別情報を取得する。そして、取得部346は、対象物IDに対応付けて、取得された判別情報を「前回判別情報」として記憶する。
【0059】
ここで、例えば図9に示すように、渋滞等の状況では、同様のシーンにおいて、同一の対象物74が認識される場合がある。この場合、前回判別情報に基づいて移動予測範囲78を狭めたにもかかわらず、同一シーンにおいて再度認識された対象物74について、再び広い移動予測範囲76が認識されてしまい、進路の閉塞が生じ、オペレータ70の呼び出しが繰り返し行われてしまう。
【0060】
そこで、取得部346は、渋滞中のシーンにおいて、同一の対象物が認識された場合には、遠隔支援装置60からの判別情報の取得は行わず、対象物DB50に記憶された判別情報を取得する。シーンが渋滞中ではない場合には、取得部346は、遠隔支援装置60から判別情報を取得すると共に、対象物DB50において、該当の対象物の対象物IDに対応付けられた前回判別位置及び前回判別情報を更新する。
【0061】
次に、第3実施形態に係る自動運転システム300の作用について説明する。第3実施形態では、認識装置310において、図10に示す認識処理が実行される。なお、第3実施形態における認識処理において、第1実施形態における認識処理(図5)と同様の処理については、同一のステップ番号を付して詳細な説明を省略する。
【0062】
ステップS14で、進路が閉塞されていると判定されると、処理はステップS312へ移行する。ステップS312では、取得部346が、判定部44から受け渡された認識情報に含まれる対象物IDが対象物DB50に既に存在するか否かを判定することにより、初めて出現した対象物74か否かを判定する。対象物IDが存在しない場合には、初めて出現した対象物74であると判定し、処理はステップS16へ移行する。一方、対象物IDが存在する場合には、既に出現済みの対象物74であると判定し、処理はステップS316へ移行する。
【0063】
ステップS16及びS18で、取得部346が、第1実施形態と同様に、遠隔支援装置60から判別情報を取得する。次に、ステップS314で、取得部346が、対象物DB50を更新し、処理はステップS20へ移行する。
【0064】
一方、ステップS316では、認識部342が、センシングデータに基づいてシーンを認識し、シーンの認識結果を取得部346へ受け渡す。そして、取得部346が、認識部342により「渋滞中」であるとシーン認識されているか否かを判定する。シーンが「渋滞中」の場合には、処理はステップS318へ移行し、シーンが「渋滞中」ではない場合には、処理はステップS16へ移行する。
【0065】
ステップS318では、取得部346が、遠隔支援装置60からの判別情報の取得は行わず、対象物DB50に記憶された判別情報を取得し、処理はステップS20へ移行する。
【0066】
以上説明したように、第3実施形態に係る自動運転システムによれば、認識装置が、渋滞中のシーンにおいて同一の対象物が認識された場合、遠隔支援装置からではなく、対象物DBから識別情報を取得する。これにより、オペレータ70の呼び出しが繰り返し行われてしまうことを抑制することができる。
【0067】
また、シーンに応じて、遠隔支援装置60から判別情報を取得するか否かを決定する他の方法として、前回判別情報を取得した時点からの車両30の移動量を用いてもよい。例えば、過去に遠隔支援装置60から判別情報を取得した対象物74と同一の対象物74が、認識部42により再度認識された場合において、前回判別情報を取得した時点からの車両30の移動量が所定値以下であるとする。この場合には、取得部346は、再度認識された同一の対象物74について、遠隔支援装置60から判別情報を取得しないようにすることができる。
【0068】
具体的には、対象物DB50に、例えば図8の例に加え、各対象物74の対象物IDに対応付けて、その対象物74について前回判別情報が取得された際の車両30の位置を示す「前回判別位置」を記憶しておく。取得部346は、判定部44から認識情報を受け渡される都度、認識情報に含まれる対象物IDが対象物DB50に既に存在するか否かを判定する。そして、対象物IDが対象物DB50に既に存在する場合、取得部346は、その対象物IDに対応付けて記憶された前回判別位置と車両30の現在位置との差が所定値以下か否かを判定することにより、前回判別時からの車両30の移動量が小さいか否かを判定する。
【0069】
取得部346は、前回判別時からの車両30の移動量が小さい場合、前回判別情報を取得した時と同様のシーンであるとみなし、遠隔支援装置60からの判別情報の取得は行わず、対象物DB50に記憶された判別情報を取得する。移動量が所定値を超えている場合には、取得部346は、判別情報を取得すると共に、対象物DB50において、該当の対象物の対象物IDに対応付けられた前回判別位置及び前回判別情報を更新する。
【0070】
なお、前回判別情報を取得した位置を記憶しておいて、現在位置との差から移動量を求める場合に限定されず、前回判別情報を取得した日時を記憶しておき、その日時と現在日時との差、及びその間の車両30の速度に基づいて、移動量を求めてもよい。
【0071】
<第4実施形態>
次に、第4実施形態について説明する。なお、第4実施形態に係る自動運転システムにおいて、第1実施形態に係る自動運転システム100と同様の部分については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0072】
図1に示すように、第4実施形態に係る自動運転システム400は、車両30に搭載された認識装置410と、遠隔支援装置60とを含む。認識装置410のハードウェア構成は、図2に示す、第1実施形態に係る認識装置10のハードウェア構成と同様であるため、説明を省略する。
【0073】
次に、図3を参照して、第4実施形態に係る認識装置410の機能的な構成を説明する。図3に示すように、認識装置410は、認識部442と、判定部44と、取得部46と、変更部448とを含む。各機能部は、図2に示すCPU12によって実現される。
【0074】
認識部442は、対象物74として歩行者を認識し、更に、歩行者の種類を認識する。歩行者の種類は、例えば、老人、子供、交通誘導員等とすることができる。認識部442は、判定部44に受け渡す認識情報に、歩行者の種類の情報も含める。
【0075】
変更部448は、移動予測範囲76の半径を小さくするように変更する場合に、歩行者の種類に応じて、小さくする度合いを異ならせる。例えば、図11左図に示すように、対象物(歩行者)74Aが老人や子供の場合、飛び出しの可能性が高いなど、予測不能な動きを見せる場合があるため、変更部448は、変更後の移動予測範囲78をあまり狭めないように、移動予測範囲76の半径を小さくする度合いを小さくする。また、例えば、図11右図に示すように、対象物(歩行者)74Bが交通誘導員の場合、移動する可能性が低いため、変更部448は、変更後の移動予測範囲78をかなり狭めるように、移動予測範囲76の半径を小さくする度合いを大きくする。
【0076】
次に、第4実施形態に係る自動運転システム400の作用について説明する。第4実施形態では、認識装置410において、図12に示す認識処理が実行される。なお、第4実施形態における認識処理において、第1実施形態における認識処理(図5)と同様の処理については、同一のステップ番号を付して詳細な説明を省略する。
【0077】
ステップS412で、認識部442が、対象物74を認識すると共に、対象物74の種類も認識し、更に、移動予測範囲76を認識する。
【0078】
ステップS14~S20を経て、認識された対象物74が進路を閉塞し、かつ静止物であると判定されると、ステップS422で、変更部448が、歩行者の種類に応じて、移動予測範囲76の半径を小さくする度合いを異ならせて、移動予測範囲76を変更する。
【0079】
以上説明したように、第4実施形態に係る自動運転システムによれば、認識装置が、対象物である歩行者の種類に応じて、移動予測範囲を狭める程度を異ならせる。これにより、車両の走行の促進を優先させるか、安全面を優先させるかを、歩行者の種類に応じて切り替えることができる。
【0080】
<第5実施形態>
次に、第5実施形態について説明する。なお、第5実施形態に係る自動運転システムにおいて、第1実施形態に係る自動運転システム100と同様の部分については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0081】
図1に示すように、第5実施形態に係る自動運転システム500は、車両30に搭載された認識装置510と、遠隔支援装置60とを含む。認識装置510のハードウェア構成は、図2に示す、第1実施形態に係る認識装置10のハードウェア構成と同様であるため、説明を省略する。
【0082】
次に、図3を参照して、第5実施形態に係る認識装置510の機能的な構成を説明する。図3に示すように、認識装置510は、認識部542と、判定部44と、取得部46と、変更部48とを含む。各機能部は、図2に示すCPU12によって実現される。
【0083】
認識部542は、対象物74として、横断歩道の位置に存在する歩行者を認識する。具体的には、認識部542は、車両30の進行方向に存在する歩行者及び横断歩道を認識する。そして、認識部542は、歩行者が横断歩道の位置に存在する場合に、その歩行者を対象物74として認識し、移動予測範囲76も認識する。
【0084】
これにより、取得部46は、図13上図に示すように、対象物74が横断歩道の位置に存在し、かつ進路72が閉塞されている場合に、オペレータ70を呼び出して、遠隔支援装置60から判別情報を取得する。一方、図13下図に示すように、歩行者が存在する位置が横断歩道の位置ではない場合には、対象物74として認識されないため、移動予測範囲76で進路72が閉塞されることもない。これは、横断歩道ではない場所では、歩行者が車両30の進路72側に出てくる可能性は低いという仮定に基づくものである。
【0085】
第5実施形態に係る自動運転システム500の作用については、図5に示す認識処理のステップS12で、横断歩道に位置する歩行者を対象物74として認識する点以外は、第1実施形態に係る自動運転システム100の作用と同様であるため、説明を省略する。
【0086】
以上説明したように、第5実施形態に係る自動運転システムによれば、認識装置が、横断歩道に位置する歩行者を対象物として認識する。このように、状況を横断歩道に限定することで、進路の閉塞が不要に生じ、オペレータの呼び出しが不要に生じることを抑制し、自動運転車両の走行を促進することができる。
【0087】
なお、上記各実施形態は、適宜組み合わせて実行することも可能である。
【0088】
また、上記各実施形態でCPUがソフトウェア(プログラム)を読み込んで実行した認識処理を、CPU以外の各種のプロセッサが実行してもよい。この場合のプロセッサとしては、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等の製造後に回路構成を変更可能なPLD(Programmable Logic Device)、及びASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路等が例示される。また、認識処理を、これらの各種のプロセッサのうちの1つで実行してもよいし、同種又は異種の2つ以上のプロセッサの組み合わせ(例えば、複数のFPGA、及びCPUとFPGAとの組み合わせ等)で実行してもよい。また、これらの各種のプロセッサのハードウェア的な構造は、より具体的には、半導体素子等の回路素子を組み合わせた電気回路である。
【0089】
また、上記各実施形態では、認識プログラムが記憶部に予め記憶(インストール)されている態様を説明したが、これに限定されない。プログラムは、CD-ROM、DVD-ROM、ブルーレイディスク、USBメモリ等の非遷移的実体的記憶媒体(non-transitory tangible storage medium)に記憶された形態で提供されてもよい。また、プログラムは、ネットワークを介して外部装置からダウンロードされる形態としてもよい。
【符号の説明】
【0090】
10、210、310、410、510 認識装置
12 CPU
14 メモリ
16 記憶装置
18 入力装置
20 出力装置
22 記憶媒体読取装置
24 通信I/F
26 バス
30 車両
42、242、342、442、542 認識部
44 判定部
46、346 取得部
48、248、448 変更部
50 対象物DB
60 遠隔支援装置
70 オペレータ
72 進路
74 対象物
76 移動予測範囲(変更前)
78 移動予測範囲(変更後)
100、200、300、400、500 自動運転システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13