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特許7512618広告配信装置、広告配信システム、広告配信方法、及び、広告配信プログラム
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  • 特許-広告配信装置、広告配信システム、広告配信方法、及び、広告配信プログラム 図1
  • 特許-広告配信装置、広告配信システム、広告配信方法、及び、広告配信プログラム 図2
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  • 特許-広告配信装置、広告配信システム、広告配信方法、及び、広告配信プログラム 図4B
  • 特許-広告配信装置、広告配信システム、広告配信方法、及び、広告配信プログラム 図5
  • 特許-広告配信装置、広告配信システム、広告配信方法、及び、広告配信プログラム 図6
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-01
(45)【発行日】2024-07-09
(54)【発明の名称】広告配信装置、広告配信システム、広告配信方法、及び、広告配信プログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 21/262 20110101AFI20240702BHJP
   H04H 20/24 20080101ALI20240702BHJP
【FI】
H04N21/262
H04H20/24
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2020039527
(22)【出願日】2020-03-09
(65)【公開番号】P2021141520
(43)【公開日】2021-09-16
【審査請求日】2023-02-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109313
【弁理士】
【氏名又は名称】机 昌彦
(74)【代理人】
【識別番号】100149618
【弁理士】
【氏名又は名称】北嶋 啓至
(72)【発明者】
【氏名】香月 正宏
【審査官】富樫 明
(56)【参考文献】
【文献】特表2006-519525(JP,A)
【文献】特開2002-312634(JP,A)
【文献】特開2016-058961(JP,A)
【文献】特開2001-111921(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 21/00-21/858
H04H 20/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
番組を、放送と通信ネットワークとによって並列に配信する場合において、前記番組の放送信号から抽出された、前記番組における広告を識別可能な第一の広告識別情報と、前記番組において前記広告が挿入されるタイミングを表す情報と、を受信する受信手段と、
前記第一の広告識別情報と所定の基準とに基づいて、第二の広告識別情報を決定する決定手段と、
前記番組を前記通信ネットワークにより配信する通信信号の前記タイミングにおける前記第一の広告識別情報が示す広告の素材を、前記第二の広告識別情報が示す広告の素材に差し替える差替手段と、
前記通信信号により配信される前記番組を出力する装置の利用者の属性を特定可能な情報を取得する属性取得手段と、
を備え、
前記決定手段は、前記第一の広告識別情報及び前記第二の広告識別情報と前記属性とを関連付けた前記所定の基準を使用し、前記所定の基準において前記第二の広告識別情報が対応付けられていない前記第一の広告識別情報に関しては、前記通信ネットワークにより配信されるスポット契約枠に含まれるいずれかの広告識別情報を、前記第二の広告識別情報として決定する、
広告配信装置。
【請求項2】
前記決定手段は、前記第一の広告識別情報及び前記第二の広告識別情報と前記番組の配信時刻とを関連付けた前記所定の基準を使用する、
請求項1に記載の広告配信装置。
【請求項3】
前記決定手段は、特定の前記第一の広告識別情報が示す広告を、前記第二の広告識別情報が示す広告として決定することを除外する前記所定の基準を使用する、
請求項1または請求項に記載の広告配信装置。
【請求項4】
前記第一の広告識別情報及び前記第二の広告識別情報は、広告主を識別可能な情報を含み、
前記決定手段は、前記第一の広告識別情報が示す広告主と、前記第二の広告識別情報が示す広告主とが、同一の業種に属する異なる広告主となることを除外する前記所定の基準を使用する、
請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載の広告配信装置。
【請求項5】
前記第一の広告識別情報は、10桁CMコードであり、
前記通信信号は、SCTE-35信号である、
請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載の広告配信装置。
【請求項6】
前記第二の広告識別情報は、前記通信ネットワークにより配信する前記番組における前記広告の素材の所在を示す情報である、
請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載の広告配信装置。
【請求項7】
請求項に記載の広告配信装置と、
前記第二の広告識別情報が示す所在において、前記広告の素材を記憶する広告素材記憶装置と、
を有する広告配信システム。
【請求項8】
情報処理装置によって、
番組を、放送と通信ネットワークとによって並列に配信する場合において、前記番組の放送信号から抽出された、前記番組における広告を識別可能な第一の広告識別情報と、前記番組において前記広告が挿入されるタイミングを表す情報と、を受信し、
前記第一の広告識別情報と所定の基準とに基づいて、第二の広告識別情報を決定し、
前記番組を前記通信ネットワークにより配信する通信信号の前記タイミングにおける前記第一の広告識別情報が示す広告の素材を、前記第二の広告識別情報が示す広告の素材に差し替え
前記通信信号により配信される前記番組を出力する装置の利用者の属性を特定可能な情報を取得する、
方法であって、
前記第一の広告識別情報及び前記第二の広告識別情報と前記属性とを関連付けた前記所定の基準を使用し、前記所定の基準において前記第二の広告識別情報が対応付けられていない前記第一の広告識別情報に関しては、前記通信ネットワークにより配信されるスポット契約枠に含まれるいずれかの広告識別情報を、前記第二の広告識別情報として決定する、
広告配信方法。
【請求項9】
番組を、放送と通信ネットワークとによって並列に配信する場合において、前記番組の放送信号から抽出された、前記番組における広告を識別可能な第一の広告識別情報と、前記番組において前記広告が挿入されるタイミングを表す情報と、を受信する受信処理と、
前記第一の広告識別情報と所定の基準とに基づいて、第二の広告識別情報を決定する決定処理と、
前記番組を前記通信ネットワークにより配信する通信信号の前記タイミングにおける前記第一の広告識別情報が示す広告の素材を、前記第二の広告識別情報が示す広告の素材に差し替える差替処理と、
前記通信信号により配信される前記番組を出力する装置の利用者の属性を特定可能な情報を取得する属性取得処理と、
をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記決定処理は、前記第一の広告識別情報及び前記第二の広告識別情報と前記属性とを関連付けた前記所定の基準を使用し、前記所定の基準において前記第二の広告識別情報が対応付けられていない前記第一の広告識別情報に関しては、前記通信ネットワークにより配信されるスポット契約枠に含まれるいずれかの広告識別情報を、前記第二の広告識別情報として決定する、
広告配信プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、広告配信装置、広告配信システム、広告配信方法、及び、広告配信プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
テレビ番組等を提供するスポンサーや、スポンサーからの広告収入により番組を制作する放送局にとって、CM(Commercial Message)の配信状況を正確に管理するとともに、広告効果が高くなるようにCMの配信制御を行うことは重要な課題である。したがって、この課題をより適切かつ効率的に解決する技術が求められている。
【0003】
このような技術に関連する技術として、特許文献1には、リモート視聴を利用する視聴者への広告効果の低減を抑制することを目的とする放送番組配信装置が開示されている。この装置は、放送された本編区間及び広告・宣伝区間を有する番組コンテンツを取得する。この装置は、番組コンテンツにおける広告・宣伝区間の位置を検出するとともに広告コンテンツを取得する。この装置は、広告・宣伝区間の位置に基づいて、番組コンテンツの広告・宣伝区間を広告コンテンツに差し替える。そしてこの装置は、番組コンテンツ又は差し替えられた広告コンテンツを含むストリームを送信する。
【0004】
また、特許文献2には、CM映像等の特定のコンテンツ映像の送出を正確かつ効率的に確認することを目的とする放送装置が開示されている。この装置は、特定のコンテンツ映像を含む映像の放送を行う放送装置であって、特定のコンテンツ映像から放送用の映像信号を生成するビデオサーバを有する。この装置は、放送用に準備された特定のコンテンツ映像から画面単位の第1の画像情報を作成する。この装置は、放送用の映像信号から画面単位の第2の画像情報を作成する。そしてこの装置は、第1及び第2の画像情報の画像比較処理を実行し、第1及び第2の各画像情報の一致又は不一致を示す画像比較結果を出力する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2019-193204号公報
【文献】特開2019-192966号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
インターネット等の通信ネットワークの普及、進展に伴い、放送局は、放送番組を通信ネットワークを介して並列(同時)に配信するビジネスを開始しようとしている。このようなビジネスを開始するのにあたって、広告に関する費用対効果をできるだけ高くすることが重要である。即ち、より具体的には、このようなビジネスの開始に伴う放送システムの改修費用を抑制するとともに、広告効果を向上させるCM配信制御を実現することが課題である。特許文献1及び2は、番組を放送と通信ネットワークとによって並列に配信する場合において、広告に関する費用対効果を高めるための技術に関して特に言及していない。
【0007】
本発明の主たる目的は、番組を放送と通信ネットワークとによって並列に配信する場合において、広告に関する費用対効果を高めることを実現する広告配信装置等を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様に係る広告配信装置は、番組を、放送と通信ネットワークとによって並列に配信する場合において、前記番組の放送信号から抽出された、前記番組における広告を識別可能な第一の広告識別情報と、前記番組において前記広告が挿入されるタイミングを表す情報と、を受信する受信手段と、前記第一の広告識別情報と所定の基準とに基づいて、第二の広告識別情報を決定する決定手段と、前記番組を前記通信ネットワークにより配信する通信信号の前記タイミングにおける前記第一の広告識別情報が示す広告の素材を、前記第二の広告識別情報が示す広告の素材に差し替える差替手段と、を備える。
【0009】
上記目的を達成する他の見地において、本発明の一態様に係る広告配信方法は、情報処理装置によって、番組を、放送と通信ネットワークとによって並列に配信する場合において、前記番組の放送信号から抽出された、前記番組における広告を識別可能な第一の広告識別情報と、前記番組において前記広告が挿入されるタイミングを表す情報と、を受信し、前記第一の広告識別情報と所定の基準とに基づいて、第二の広告識別情報を決定し、前記番組を前記通信ネットワークにより配信する通信信号の前記タイミングにおける前記第一の広告識別情報が示す広告の素材を、前記第二の広告識別情報が示す広告の素材に差し替える。
【0010】
また、上記目的を達成する更なる見地において、本発明の一態様に係る広告配信プログラムは、番組を、放送と通信ネットワークとによって並列に配信する場合において、前記番組の放送信号から抽出された、前記番組における広告を識別可能な第一の広告識別情報と、前記番組において前記広告が挿入されるタイミングを表す情報と、を受信する受信処理と、前記第一の広告識別情報と所定の基準とに基づいて、第二の広告識別情報を決定する決定処理と、前記番組を前記通信ネットワークにより配信する通信信号の前記タイミングにおける前記第一の広告識別情報が示す広告の素材を、前記第二の広告識別情報が示す広告の素材に差し替える差替処理と、をコンピュータに実行させる。
【0011】
更に、本発明は、係る広告配信プログラム(コンピュータプログラム)が格納された、コンピュータ読み取り可能な、不揮発性の記録媒体によっても実現可能である。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、番組を放送と通信ネットワークとによって並列に配信する場合において、広告に関する費用対効果を高めることを可能とする。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の第1の実施形態に係る放送システム1の構成を示すブロック図である。
図2】本発明の第1の実施形態に係る付加部221によって、CMトリガー情報及び10桁CMコードが付加されたSCTE-35信号を例示する図である。
図3】本発明の第1の実施形態に係る基準131の内容を例示する図である。
図4A】本発明の第1の実施形態に放送システム1の動作を示すフローチャート(1/2)である。
図4B】本発明の第1の実施形態に放送システム1の動作を示すフローチャート(2/2)である。
図5】本発明の第2の実施形態に係る広告配信装置50の構成を示すブロック図である。
図6】本発明の各実施形態に係る広告配信装置あるいは番組配信信号生成装置を実行可能な情報処理装置900の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0015】
<第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る放送システム1の構成を示すブロック図である。放送システム1は、テレビ番組を、放送(放送波)と通信ネットワークとによって並列(同時)に配信するシステムである。尚、本実施形態の以降の説明において、通信ネットワークによる配信を、ネット配信と称する場合がある。
【0016】
放送システム1は、大別して、広告配信装置10、マスタシステム20、営放システム30、バンクシステム31、CDN(Content Delivery Network)40、広告素材記憶装置41、及び、視聴者端末装置42を有する。上述した構成要素のうち、マスタシステム20、営放システム30、及び、バンクシステム31は、放送局内のシステムである。広告配信装置10及び広告素材記憶装置41は、放送局外の装置でもよく、たとえばクラウドコンピューティングによって構成された装置でもよい。
【0017】
営放システム30は、民間放送局(民放)に設けられる基幹業務系システムであり、民放が放送する番組やCM(広告とも称する)などを一元的に管理するシステムである。バンクシステム31は、CMバンク310と番組バンク311とを備えている。CMバンク310及び番組バンク311は、順に、CM及び番組をスケジュールに沿って放送できるように、CM及び番組の素材(映像/音声データ)を蓄積する設備である。
【0018】
マスタシステム20は、放送信号生成装置21と番組配信信号生成装置22とを備える。放送信号生成装置21は、CMバンク310及び番組バンク311に蓄積されているデータを用いて放送信号を生成し、営放システム30による制御を受けて、放送信号を配信する。
【0019】
上述した営放システム30、バンクシステム31、及び、放送信号生成装置21は、放送局における既存の設備であるので、本実施形態ではその詳細な説明を省略する。
【0020】
番組配信信号生成装置22は、放送するテレビ番組を、通信ネットワークによって配信する(ネット配信する)ための通信信号を符号化(エンコード)することにより生成する装置である。本実施形態では、当該通信信号として、ブロードキャスト標準として周知であるSCTE(Society of Cable and Telecommunications Engineers)-35信号を用いることとする。番組配信信号生成装置22は、抽出部220と付加部221とを備えている。
【0021】
抽出部220は、放送信号生成装置21によって生成された放送信号から、番組においてCMが挿入されるタイミングを表すCMトリガー情報、及び、そのCMを識別可能な10桁CMコードを抽出する。
【0022】
現在のテレビ放送において放送される個々のCMには、10桁CMコードが付与されている。10桁CMコードは、広告主を特定する4桁の広告主コードと、6桁の素材コードとにより構成される。4桁の広告主コードは、日本広告業協会と日本民間放送連盟とが設立した共通コード管理センターにより発番されるコードである。6桁の素材コードは、広告主が自社のCM素材に付与するコードである。
【0023】
放送信号生成装置21によって生成された放送信号は、デジタル放送の標準規格が示すANC(Ancillary)領域に、CMトリガー情報と10桁CMコードとを含んでいるので、抽出部220は、放送信号におけるANC領域から、CMトリガー情報と10桁CMコードとを抽出可能である。
【0024】
付加部221は、番組配信信号生成装置22によって生成されたSCTE-35信号に、抽出部220によって抽出されたCMトリガー情報と10桁CMコードとを、互いに関連付けた状態で付加する(組み込む)。
【0025】
図2は、本実施形態に係る付加部221によって、CMトリガー情報及び10桁CMコードが付加されたSCTE-35信号を例示する図である。図2に示す例では、CM-A、CM-B、CM-Cの10桁CMコードは、順に、「1234-000001」、「2345-000001」、「3456-000001」である。付加部221は、CM-A、CM-B、CM-Cのそれぞれに関して、CMトリガー情報と10桁CMコードとを関連付けて、CMトリガー情報と10桁CMコードとをSCTE-35信号に付加する。付加部221は、例えばSCTE-35信号における未使用のフリーエリア等に、CMトリガー情報と10桁CMコードとを付加すればよい。
【0026】
付加部221は、CMトリガー情報及び10桁CMコードが付加されたSCTE-35信号を、図1に示す広告配信装置10へ送信する。
【0027】
広告配信装置10は、番組配信信号生成装置22から受信したSCTE-35信号を用いて、CDN40(通信ネットワーク)により配信する番組におけるCMの配信を制御する装置である。広告配信装置10は、パッケージャ11と、SSAI(Server Side Ad Insertion)サーバ12と、ADサーバ13とを備えている。パッケージャ11、SSAIサーバ12、及び、ADサーバ13は、それぞれ個別の装置として構成されてもよいし、1つの装置が有する個々の機能として構成されてもよい。
【0028】
パッケージャ11は、受信部110を備える。受信部110は、受信手段の一例である。
【0029】
受信部110は、CMトリガー情報及び10桁CMコード(第一の広告識別情報とも称する)が付加されたSCTE-35信号を受信し、SCTE-35信号に含まれるCMトリガー情報及び10桁CMコードを、SSAIサーバ12を介して、ADサーバ13へ入力する。但し受信部110には、SCTE-35信号のどの部分にCMトリガー情報及び10桁CMコードが含まれているのかを示す情報が与えられていることとする。
【0030】
SSAIサーバ12は、属性取得部120及び差替部121を備える。属性取得部120及び差替部121は、順に、属性取得手段及び差替手段の一例である。
【0031】
属性取得部120は、視聴者端末装置42から、図示しない通信ネットワークを経由して、視聴者端末装置42の利用者(視聴者)の属性を特定可能な情報を受信(取得)する。視聴者端末装置42は、SCTE-35信号によって配信される番組の映像及び音声を出力する(表示する)、例えばパーソナルコンピュータやスマートフォンのような情報処理装置である。視聴者の属性は、例えば、その視聴者の性別や年齢等である。属性取得部120は、視聴者の属性を特定可能な情報として、例えば、視聴者を識別可能な視聴者のID(Identification)を受信する。視聴者のIDは、例えば、視聴者がSCTE-35信号によって配信される番組を視聴するサービスを利用する際に、視聴者端末装置42を用いて、視聴者により入力される。
【0032】
属性取得部120は、視聴者のIDを受信すると、例えば、視聴者のIDと当該視聴者の属性とを関連付けて管理する装置(不図示)等から当該視聴者の属性に関する情報を取得することによって、視聴者の属性を特定可能である。属性取得部120は、あるいは、当該視聴者の属性に関する情報を、視聴者端末装置42から直接受信してもよい。属性取得部120は、得られた視聴者の属性を示す情報を、ADサーバ13に出力する。SSAIサーバ12における差替部121の動作については後述する。
【0033】
ADサーバ13は、決定部130を備える。決定部130は、決定手段の一例である。
【0034】
決定部130は、受信部110で受信した10桁CMコードと、属性取得部120で取得された視聴者の属性と、基準131とに基づいてネット配信する番組におけるCMを識別可能な情報(第二の広告識別情報とも称する)を決定する。
【0035】
図3は本実施形態に係る基準131の内容を例示する図である。基準131は、例えば、ADサーバ13が備えるメモリあるいは磁気ディスク等の不揮発性の記憶デバイスに記憶されていることとする。
【0036】
図3に例示する通り、基準131は、CM差し替え管理テーブル132と、広告素材所在管理テーブル133と、を含んでいる。
【0037】
CM差し替え管理テーブル132は、受信部110で受信した10桁CMコードと、属性取得部120で取得された視聴者の属性との組み合わせごとに、ネット配信する番組におけるCMの10桁CMコードを定義するテーブル(情報)である。
【0038】
図3に例示するCM差し替え管理テーブル132によれば、例えば、受信部110で受信した10桁CMコードが「1234-000001」であり、属性取得部120で取得された視聴者の属性が属性Aである場合、決定部130は、ネット配信する番組におけるCMの10桁CMコードを、「1234-000011」に決定する。即ちこの場合、決定部130は、放送側では10桁CMコードが「1234-000001」であるCMを、ネット配信側では10桁CMコードが「1234-000011」であるCMに差し替えることを決定する。
【0039】
また、図3に例示するCM差し替え管理テーブル132によれば、例えば、受信部110で受信した10桁CMコードが「1234-000001」であり、属性取得部120で取得された視聴者の属性が属性Bである場合、決定部130は、ネット配信する番組におけるCMの10桁CMコードを、「1234-000012」に決定する。即ち、決定部130は、放送側におけるCMを、ネット配信側においては、視聴者の属性に応じて異なるCMに差し替えることを決定する。
【0040】
より具体的には、例えば、放送側において配信される10桁CMコードが「1234-000001」のCMが、あるスポンサーが販売する性別に依存しない一般的な化粧品のCMであるとする。そして、属性Aが男性を示し、属性Bが女性を示すこととする。この場合、決定部130は、ネット配信側において、10桁CMコードが「1234-000011」である当該スポンサーが販売する男性用化粧品のCM、あるいは、10桁CMコードが「1234-000012」である当該スポンサーが販売する女性用化粧品のCMに差し替えることを決定する。
【0041】
また、図3に例示するCM差し替え管理テーブル132によれば、例えば、受信部110で受信した10桁CMコードが「1234-100001」である場合、決定部130は、ネット配信側において、放送におけるCMからの差し替えを行わず、ネット配信側においても放送側におけるCMと同一のCMを配信することを決定する。
【0042】
また、図3に例示するCM差し替え管理テーブル132によれば、例えば、受信部110で受信した10桁CMコードが「2345-100001」である場合、ネット配信するCMの10桁CMコードが設定されていない。この場合、決定部130は、例えば基準131とは異なる基準を用いて、ネット配信側において、10桁CMコードが「2345-100001」であるCMとは関連性のないCMに差し替えることを決定してもよい。関連性のないCMとは、例えば、ネット配信側における専用のスポット契約枠に含まれるCM等である。
【0043】
広告素材所在管理テーブル133は、10桁CMコードにより特定されるネット配信側におけるCMの映像/音声データである広告素材410の所在(アドレス)を表すテーブル(情報)である。広告素材410は、図1に示す通り、CDN40に接続されている広告素材記憶装置41に格納されている。広告素材記憶装置41は、例えば磁気ディスク装置等の不揮発性の記憶デバイスである。尚、放送システム1は、複数の広告素材記憶装置41を有してもよい。
【0044】
決定部130は、上述した通り、CM差し替え管理テーブル132に基づいて、ネット配信する番組におけるCMの10桁CMコードを決定したのち、広告素材所在管理テーブル133に基づいて、決定した10桁CMコードにより特定されるCMの広告素材410の所在(第二の広告識別情報に相当)を求める。決定部130は、求めたCMの広告素材410の所在と、そのCMのCMトリガー情報とを、SSAIサーバ12へ出力する。
【0045】
SSAIサーバ12における差替部121は、決定部130から出力された、広告素材記憶装置41におけるCMの広告素材410の所在から、広告素材410を取得する。差替部121は、CMトリガー情報が示すSCTE-35信号のタイミングにおける広告の素材を、取得した広告素材410に差し替える。差替部121は、上述した差替処理を行ったSCTE-35信号を、CDN40を介して、視聴者端末装置42へ配信する。
【0046】
ADサーバ13における決定部130が、ネット配信側において、放送におけるCMからの差し替えを行わず、ネット配信側においても放送側におけるCMと同一のCMを配信することを決定した場合、差替部121は、受信部110により受信されたSCTE-35信号を、そのまま視聴者端末装置42へ配信する。
【0047】
次に図4A、4Bのフローチャートを参照して、本実施形態に係る放送システム1の動作(処理)について詳細に説明する。
【0048】
番組配信信号生成装置22における抽出部220は、放送信号生成装置21によって生成された放送信号から、CMトリガー情報と10桁CMコードとを抽出する(ステップS101)。付加部221は、抽出部220によって抽出されたCMトリガー情報と10桁CMコードとをSCTE-35信号に付加し、SCTE-35信号を広告配信装置10に送信する(ステップS102)。
【0049】
広告配信装置10のパッケージャ11における受信部110は、番組配信信号生成装置22から受信したSCTE-35信号からCMトリガー情報と10桁CMコードとを抽出し、抽出したCMトリガー情報と10桁CMコードとをADサーバ13へ出力する(ステップS103)。SSAIサーバ12における属性取得部120は、視聴者端末装置42から視聴者の属性を特定可能な情報(例えば視聴者のID)を受信し、受信した情報を用いて特定した視聴者の属性をADサーバ13へ出力する(ステップS104)。ADサーバ13における決定部130は、受信部110からSSAIサーバ12を経由して入力された10桁CMコードと、属性取得部120で取得された視聴者の属性とを、基準131と照合する(ステップS105)。
【0050】
基準131のCM差し替え管理テーブル132において、10桁CMコードと視聴者の属性との組み合わせについてネット配信するCMが設定されていない場合(ステップS106でNo)、決定部130は、放送におけるCMと関係のないCMに関する広告素材410の所在を広告素材所在管理テーブル133から求め、その広告素材410の所在とCMトリガー情報とをSSAIサーバ12に通知し(ステップS107)、処理はステップS112に進む。
【0051】
基準131のCM差し替え管理テーブル132において、10桁CMコードと視聴者の属性との組み合わせについてネット配信されるCMが設定されている場合(ステップS106でYes)、処理はステップS108へ進む。
【0052】
基準131のCM差し替え管理テーブル132において、10桁CMコードと視聴者の属性との組み合わせについて放送におけるCMからの差し替えが設定されていない場合(ステップS108でNo)、決定部130は、番組配信信号生成装置22から入力されたSCTE-35信号をそのままCDN40へ送信することを、SSAIサーバ12に通知する(ステップS109)。SSAIサーバ12は、CDN40を介して、番組配信信号生成装置22から入力されたSCTE-35信号をそのまま視聴者端末装置42へ配信し(ステップS110)、全体の処理は終了する。
【0053】
基準131のCM差し替え管理テーブル132において、10桁CMコードと視聴者の属性との組み合わせについて放送におけるCMからの差し替えが設定されている場合(ステップS108でYes)、決定部130は、差し替え後のCMに関する広告素材410の所在を広告素材所在管理テーブル133から求め、その広告素材410の所在とCMトリガー情報と関連付けてSSAIサーバ12に通知する(ステップS111)。
【0054】
SSAIサーバ12における差替部121は、決定部130から通知された差し替え後のCMに関する広告素材記憶装置41における広告素材410の所在から、広告素材410を取得する(ステップS112)。差替部121は、CMトリガー情報が示すSCTE-35信号のタイミングにおける広告の素材を、取得した広告素材410に差し替えたのち、SCTE-35信号を視聴者端末装置42へ配信し(ステップS113)、全体の処理は終了する。
【0055】
本実施形態に係る放送システム1は、番組を放送と通信ネットワークとによって並列に配信する場合において、広告に関する費用対効果を高めることができる。その第一の理由は、本実施形態に係る番組配信信号生成装置22は、番組の放送信号から10桁CMコードとCMトリガー情報とを抽出し、10桁CMコードとCMトリガー情報とを関連付けて、SCTE-35信号に付加するからである。そして、その第二の理由は、本実施形態に係る広告配信装置10は、番組の放送信号から抽出された10桁CMコードとCMトリガー情報とを入手し、入手した10桁CMコードと基準131とに基づいて、ネット配信するCMを決定し、SCTE-35信号の当該タイミングにおけるCMを、ネット配信するCMに差し替えるからである。
【0056】
以下に、本実施形態に係る放送システム1によって実現される効果について、詳細に説明する。
【0057】
放送番組を通信ネットワークを介して並列に配信するビジネスを開始するのにあたって、広告に関する費用対効果をできるだけ高くすることが重要である。即ち、このようなビジネスの開始に伴う放送システムの改修費用を抑制するとともに、広告効果を向上させるCM配信制御を実現することが課題である。
【0058】
このような課題に対して、本実施形態に係る番組配信信号生成装置22は、抽出部220と付加部221とを備え、例えば、図1乃至図4Bを参照して上述した通り動作する。即ち、抽出部220は、番組を、放送と通信ネットワークとによって並列に配信する場合において、番組の放送信号から、当該番組における広告を識別可能な10桁CMコード(広告識別情報)と、当該番組におけるCMトリガー情報(広告が挿入されるタイミングを表す情報)と、を抽出する。そして、付加部221は、当該10桁CMコードを、当該タイミングと関連付けて、SCTE-35信号(当該番組を通信ネットワークにより配信する通信信号)に付加する。
【0059】
また、上述した課題に対して、本実施形態に係る広告配信装置10は、受信部110と差替部121と決定部130とを備え、例えば、図1乃至図4Bを参照して上述した通り動作する。即ち、受信部110は、番組を、放送と通信ネットワークとによって並列に配信する場合において、当該番組の放送信号から抽出された、当該番組における広告を識別可能な10桁CMコード(第一の広告識別情報)と、当該番組におけるCMトリガー情報(広告が挿入されるタイミングを表す情報)と、を受信する。決定部130は、10桁CMコードと所定の基準131とに基づいて、ネット配信されるCMの広告素材410の所在を示す情報(第二の広告識別情報)を決定する。そして差替部121は、SCTE-35信号(当該番組を通信ネットワークにより配信する通信信号)の当該タイミングにおける10桁CMコードが示す広告の素材を、ネット配信されるCMの広告素材410の所在を示す情報が示す広告素材410に差し替える。
【0060】
即ち、本実施形態に係る放送システム1では、既存の放送信号からCM10桁コードとCMトリガー情報を抽出し、抽出したそれらの情報を、ネット配信において用いるSCTE-35信号に付加して活用するので、ネット配信用のシステムを新たに構築するというような大規模なシステム改修を必要とせずに、ネット配信側においても放送側と連携したCMの配信制御を、低コストで実現することができる。
【0061】
また、本実施形態に係る広告配信装置10は、視聴者の属性を特定可能な情報を取得し、ネット配信側において、視聴者の属性をふまえたCMの配信制御を行う。これにより、広告配信装置10は、広告効果を向上することができる。
【0062】
また、本実施形態に係る広告配信装置10が用いる基準131の内容は、上述した内容に限定されない。基準131は、例えば、放送側及びネット配信側の広告識別情報と番組の配信時刻とを関連付けた情報を含んでもよい。より具体的には、基準131は、例えば、番組の配信時刻が深夜の時間帯である場合、放送側のCMを、ネット配信側ではより大人向けの内容のCMに差し替えることを示す情報を含んでもよい。
【0063】
基準131は、あるいは、放送側における特定のCMを、ネット配信側では配信しない(即ち、当該特定のCMは放送側専用のCMとする)ことを示す情報を含んでもよい。
【0064】
基準131は、あるいは、放送側におけるCMの広告主とネット配信側におけるCMの広告主とが、同一の業種に属する異なる広告主となることを除外することを示す情報を含んでもよい。この場合、広告配信装置10は、10桁CMコードに含まれる4桁の広告主コードを使用すればよい。
【0065】
本実施形態に係る広告配信装置10は、このような情報を含む基準131を用いて、柔軟なCMの配信制御を行うことによって、広告効果をより向上させることができる。
【0066】
また、広告配信装置10による、放送信号から抽出された10桁CMコードとCMトリガー情報とを入手する態様は、それらの情報がSCTE-35信号に付加された態様に限定されない。広告配信装置10は、番組配信信号生成装置22とは異なる装置であって、10桁CMコードとCMトリガー情報とを放送信号から抽出可能な装置から、10桁CMコードとCMトリガー情報とを入手するようにしてもよい。
【0067】
また、放送システム1において、放送側のCMを識別可能な第一の広告識別情報は、10桁CMコードに限定されず、10桁CMコードとは異なる情報であってもよい。
【0068】
また、放送システム1において、ネット配信側における通信信号は、SCTE-35信号に限定されず、SCTE-35信号とは異なる信号であってもよい。
【0069】
また、本実施形態が示す技術が適用される対象は、テレビ放送に限定されず、ラジオ放送にも適用可能である。但し、ラジオ放送では上述した10桁CMコードは使用されていないので、ラジオ放送の場合は、放送側におけるCMを識別可能な、10桁CMコードとは異なる広告識別情報を用いればよい。
【0070】
<第2の実施形態>
図5は、本発明の第2の実施形態に係る広告配信装置50の構成を示すブロック図である。広告配信装置50は、番組を、放送と通信ネットワークとによって並列に配信する場合において、通信ネットワークによる広告(CM)の配信を制御する装置である。
【0071】
本実施形態に係る広告配信装置50は、受信部51、決定部52、及び、差替部53を備えている。受信部51、決定部52、差替部53は、順に、受信手段、決定手段、差替手段の一例である。
【0072】
受信部51は、番組の放送信号から抽出された、当該番組における広告を識別可能な第一の広告識別情報501と、当該番組において当該広告が挿入されるタイミングを表す情報502と、を受信する。第一の広告識別情報501は、例えば、第1の実施形態に係る10桁CMコードのような情報である。広告が挿入されるタイミングを表す情報502は、例えば、第1の実施形態に係るCMトリガー情報のような情報である。受信部51は、第一の広告識別情報501と、広告が挿入されるタイミングを表す情報502とを、例えば、第1の実施形態に係る番組配信信号生成装置22のような装置から入手可能である。
【0073】
決定部52は、第一の広告識別情報501と所定の基準520とに基づいて、第二の広告識別情報521を決定する。基準520は、例えば第1の実施形態に係る基準131と同様に、CM差し替え管理テーブル132や広告素材所在管理テーブル133のような情報を含んでもよい。
【0074】
差替部53は、当該番組を通信ネットワークにより配信する(ネット配信する)通信信号の当該タイミングにおける第一の広告識別情報501が示す広告の素材を、第二の広告識別情報521が示す広告の素材531に差し替える。当該通信信号は、例えば第1の実施形態に係るSCTE-35信号である。
【0075】
本実施形態に係る広告配信装置50は、番組を放送と通信ネットワークとによって並列に配信する場合において、広告に関する費用対効果を高めることができる。その理由は、本実施形態に係る広告配信装置50は、番組の放送信号から抽出された第一の広告識別情報501と広告が挿入されるタイミングを表す情報502を入手し、入手した第一の広告識別情報501と基準520とに基づいて、第二の広告識別情報521を決定し、ネット配信する通信信号の当該タイミングにおける広告を、ネット配信する広告に差し替えるからである。
【0076】
<ハードウェア構成例>
上述した各実施形態において図1、及び、図5に示した広告配信装置あるいは番組配信信号生成装置における各部は、専用のHW(HardWare)(電子回路)によって実現することができる。また、図1、及び、図5において、少なくとも、下記構成は、プロセッサによって実行される命令を含むソフトウェアプログラムの機能(処理)単位(ソフトウェアモジュール)と捉えることができる。
・受信部110及び51、
・差替部121及び53、
・属性取得部120、
・決定部130及び52、
・抽出部220、
・付加部221。
【0077】
但し、これらの図面に示した各部の区分けは、説明の便宜上の構成であり、実装に際しては、様々な構成が想定され得る。この場合のハードウェア環境の一例を、図6を参照して説明する。
【0078】
図6は、本発明の各実施形態に係る広告配信装置あるいは番組配信信号生成装置を実行可能な情報処理装置900(コンピュータ)の構成を例示的に説明する図である。即ち、図6は、図1、及び、図5に示した広告配信装置あるいは番組配信信号生成装置を実現可能なコンピュータ(情報処理装置)の構成であって、上述した実施形態における各機能を実現可能なハードウェア環境を表す。
【0079】
図6に示した情報処理装置900は、構成要素として下記を備えている。
・CPU(Central_Processing_Unit)901、
・ROM(Read_Only_Memory)902、
・RAM(Random_Access_Memory)903、
・ハードディスク(記憶装置)904、
・通信インタフェース905、
・バス906(通信線)、
・CD-ROM(Compact_Disc_Read_Only_Memory)等の記録媒体907に格納されたデータを読み書き可能なリーダライタ908、
・モニターやスピーカ、キーボード等の入出力インタフェース909。
【0080】
即ち、上記構成要素を備える情報処理装置900は、これらの構成がバス906を介して接続された一般的なコンピュータである。情報処理装置900は、CPU901を複数備える場合もあれば、マルチコアにより構成されたCPU901を備える場合もある。
【0081】
そして、上述した実施形態を例に説明した本発明は、図6に示した情報処理装置900に対して、次の機能を実現可能なコンピュータプログラムを供給する。その機能とは、その実施形態の説明において参照したブロック構成図(図1、及び、図5)における上述した構成、或いはフローチャート(図4A及び4B)の機能である。本発明は、その後、そのコンピュータプログラムを、当該ハードウェアのCPU901に読み出して解釈し実行することによって達成される。また、当該装置内に供給されたコンピュータプログラムは、読み書き可能な揮発性のメモリ(RAM903)、または、ROM902やハードディスク904等の不揮発性の記憶デバイスに格納すれば良い。
【0082】
また、前記の場合において、当該ハードウェア内へのコンピュータプログラムの供給方法は、現在では一般的な手順を採用することができる。その手順としては、例えば、CD-ROM等の各種記録媒体907を介して当該装置内にインストールする方法や、インターネット等の通信回線を介して外部よりダウンロードする方法等がある。そして、このような場合において、本発明は、係るコンピュータプログラムを構成するコード或いは、そのコードが格納された記録媒体907によって構成されると捉えることができる。
【0083】
以上、上述した実施形態を模範的な例として本発明を説明した。しかしながら、本発明は、上述した実施形態には限定されない。即ち、本発明は、本発明のスコープ内において、当業者が理解し得る様々な態様を適用することができる。
【符号の説明】
【0084】
1 放送システム
10 広告配信装置
11 パッケージャ
110 受信部
12 SSAIサーバ
120 属性取得部
121 差替部
13 ADサーバ
130 決定部
131 基準
132 CM差し替え管理テーブル
133 広告素材所在管理テーブル
20 マスタシステム
21 放送信号生成装置
22 番組配信信号生成装置
220 抽出部
221 付加部
30 営放システム
31 バンクシステム
310 CMバンク
311 番組バンク
40 CDN
41 広告素材記憶装置
410 広告素材
42 視聴者端末装置
50 広告配信装置
501 第一の広告識別情報
502 広告が挿入されるタイミングを表す情報
51 受信部
52 決定部
520 基準
521 第二の広告識別情報
53 差替部
531 広告の素材
900 情報処理装置
901 CPU
902 ROM
903 RAM
904 ハードディスク(記憶装置)
905 通信インタフェース
906 バス
907 記録媒体
908 リーダライタ
909 入出力インタフェース
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6