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特許7512679材料供給装置、射出成形装置、及び、三次元造形装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-01
(45)【発行日】2024-07-09
(54)【発明の名称】材料供給装置、射出成形装置、及び、三次元造形装置
(51)【国際特許分類】
   B29C 45/18 20060101AFI20240702BHJP
   B29C 31/02 20060101ALI20240702BHJP
   B29C 64/106 20170101ALI20240702BHJP
   B29C 64/329 20170101ALI20240702BHJP
   B33Y 30/00 20150101ALI20240702BHJP
【FI】
B29C45/18
B29C31/02
B29C64/106
B29C64/329
B33Y30/00
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2020093408
(22)【出願日】2020-05-28
(65)【公開番号】P2021187032
(43)【公開日】2021-12-13
【審査請求日】2023-04-06
(73)【特許権者】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000028
【氏名又は名称】弁理士法人明成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】丸山 英伸
(72)【発明者】
【氏名】姉川 賢太
【審査官】▲高▼村 憲司
(56)【参考文献】
【文献】特開平06-067534(JP,A)
【文献】特開平04-175119(JP,A)
【文献】特開2003-122114(JP,A)
【文献】実開平05-074819(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 31/00 - 31/10
B29C 45/00 - 45/84
B29C 64/00 - 64/40
B22D 17/00
B22F 10/00 - 12/90
B33Y 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部を有し、材料を収容するホッパーと、
前記ホッパーが脱着可能に構成された接続部材と、を備え、
前記接続部材は、
供給孔が設けられた第1領域を有するスライド面と、
前記スライド面上をスライド移動可能に構成された第1部材と、
前記第1領域が延在する方向に沿って延在する第2領域に設けられ、前記ホッパーを前記接続部材に脱着可能な脱着部と、を有し、
前記ホッパーが前記接続部材に装着された装着状態において、
前記ホッパーが前記第1領域に位置する場合、前記第1部材が前記第1領域と異なる第3領域にスライド移動することによって、前記開口部と前記供給孔とが連通する連通状態をとることが可能に構成され、
前記ホッパーが前記第2領域に位置する場合、前記第1部材が前記第1領域にスライド移動することによって、前記第1部材が前記供給孔を覆う非連通状態をとることが可能に構成され、
少なくとも前記ホッパーが前記脱着部を介して前記接続部材から取り外される際に、前記非連通状態をとり、
前記接続部材は、接続孔が設けられ、前記スライド面をスライド移動可能に構成された第3部材を有し、
前記第2領域は、前記第1領域上に位置し、
前記第3領域は、前記第1領域に対して、前記第1領域と異なる第4領域と反対側に位置し、
前記装着状態において、
前記第3部材が前記第4領域から前記第1領域へスライド移動する第3移動に連動して、前記第1部材が前記第1領域から前記第3領域へスライド移動することによって、前記連通状態をとり、
前記第3部材が前記第1領域から前記第4領域へスライド移動する第4移動に連動して、前記第1部材が前記第3領域から前記第1領域へスライド移動することによって、前記非連通状態をとる、材料供給装置。
【請求項2】
開口部を有し、材料を収容するホッパーと、
前記ホッパーが脱着可能に構成された接続部材と、を備え、
前記接続部材は、
供給孔が設けられた第1領域を有するスライド面と、
前記スライド面上をスライド移動可能に構成された第1部材と、
前記第1領域が延在する方向に沿って延在する第2領域に設けられ、前記ホッパーを前記接続部材に脱着可能な脱着部と、を有し、
前記ホッパーが前記接続部材に装着された装着状態において、
前記ホッパーが前記第1領域に位置する場合、前記第1部材が前記第1領域と異なる第3領域にスライド移動することによって、前記開口部と前記供給孔とが連通する連通状態をとることが可能に構成され、
前記ホッパーが前記第2領域に位置する場合、前記第1部材が前記第1領域にスライド移動することによって、前記第1部材が前記供給孔を覆う非連通状態をとることが可能に構成され、
少なくとも前記ホッパーが前記脱着部を介して前記接続部材から取り外される際に、前記非連通状態をとり、
前記第2領域は、前記スライド面と隣り合って位置し、
前記第3領域は、前記第1領域に対して前記第2領域と反対側に位置し、
前記装着状態において、
前記開口部が前記第2領域から前記第1領域へスライド移動する第1移動に連動して、前記第1部材が前記第1領域から前記第3領域へスライド移動することによって、前記連通状態をとり、
前記開口部が前記第1領域から前記第2領域へスライド移動する第2移動に連動して、前記第1部材が前記第3領域から前記第1領域へスライド移動することによって、前記非連通状態をとる、材料供給装置。
【請求項3】
請求項に記載の材料供給装置であって、
前記第2領域において前記開口部を覆う蓋部を有し、前記接続部材への前記ホッパーの脱着に伴って前記脱着部に脱着可能に構成された第2部材を備え、
前記第2部材は、前記装着状態において、前記第2領域に位置する、材料供給装置。
【請求項4】
請求項に記載の材料供給装置であって、
前記蓋部の上面は、前記装着状態において、前記スライド面と同じ高さに位置する、材料供給装置。
【請求項5】
請求項または請求項に記載の材料供給装置であって、
前記第2部材は、前記ホッパーの第1係合部と係合可能に構成された第2係合部を有し、
前記第1係合部および前記第2係合部は、前記第1移動によって係合が解除され、前記第2移動によって係合するように構成されている、材料供給装置。
【請求項6】
請求項から請求項までのいずれか一項に記載の材料供給装置であって、
前記第1部材をスライド移動させるスライド機構部を備え、
前記第1部材が、前記スライド機構部によって前記第3領域から前記第1領域へスライド移動することで、前記開口部を前記第1領域から前記第2領域へスライド移動させる、材料供給装置。
【請求項7】
請求項に記載の材料供給装置であって、
前記スライド機構部を制御して前記第1部材をスライド移動させるスライド制御部を備える、材料供給装置。
【請求項8】
請求項から請求項までのいずれか一項に記載の材料供給装置であって、
前記ホッパーを移動させることによって、前記開口部を前記第1領域と前記第2領域との間においてスライド移動させるロボットを備える、材料供給装置。
【請求項9】
請求項1から請求項8までのいずれか一項に記載の材料供給装置であって、
前記接続部材は、前記非連通状態において前記第1部材のスライド移動を規制可能に構成された規制部を備える、材料供給装置。
【請求項10】
請求項に記載の材料供給装置であって、
前記脱着部を介した前記接続部材への前記ホッパーの脱着に伴って、前記第1部材へ脱着可能に構成され、前記第2領域において前記開口部を覆う第2部材を備え、
前記第2部材は、前記装着状態において、前記第1部材の上方に積層され、前記第1部材のスライド移動に連動して移動可能に構成されている、材料供給装置。
【請求項11】
請求項10に記載の材料供給装置であって、
前記第2部材は、前記ホッパーの第1係合部と係合可能に構成された第2係合部を有し、
前記第1係合部および前記第2係合部は、前記第3移動によって係合が解除され、前記第4移動によって係合するように構成されている、材料供給装置。
【請求項12】
請求項1から請求項11までのいずれか一項に記載の材料供給装置と、
前記材料供給装置から供給された前記材料を可塑化して可塑化材料を生成する可塑化部と、
前記可塑化材料を成形型に射出する射出ノズルと、を備える、射出成形装置。
【請求項13】
材料供給装置と、
前記材料供給装置から供給された材料を可塑化して可塑化材料を生成する可塑化部と、
前記可塑化材料をステージに向けて吐出する吐出ノズルと、を備え、
前記材料供給装置は、
開口部を有し、前記材料を収容するホッパーと、
前記ホッパーが脱着可能に構成された接続部材と、を備え、
前記接続部材は、
供給孔が設けられた第1領域を有するスライド面と、
前記スライド面上をスライド移動可能に構成された第1部材と、
前記第1領域が延在する方向に沿って延在する第2領域に設けられ、前記ホッパーを前記接続部材に脱着可能な脱着部と、を有し、
前記ホッパーが前記接続部材に装着された装着状態において、
前記ホッパーが前記第1領域に位置する場合、前記第1部材が前記第1領域と異なる第3領域にスライド移動することによって、前記開口部と前記供給孔とが連通する連通状態をとることが可能に構成され、
前記ホッパーが前記第2領域に位置する場合、前記第1部材が前記第1領域にスライド移動することによって、前記第1部材が前記供給孔を覆う非連通状態をとることが可能に構成され、
少なくとも前記ホッパーが前記脱着部を介して前記接続部材から取り外される際に、前記非連通状態をとる、
三次元造形装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は材料供給装置、射出成形装置、及び、三次元造形装置に関する。
【背景技術】
【0002】
射出成形装置等に設けられる材料供給装置に関して、特許文献1には、ホッパー台に対して脱着可能なホッパーを備えるホッパーユニットが開示されている。このホッパーユニットは、ホッパー台からホッパーが離脱した状態において、ホッパーに設けられた開閉可能な排出口を閉じることで、離脱に伴うホッパーからの材料の散乱を抑制する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2010-131905号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のようなホッパーユニットでは、ホッパー内の材料は、ホッパー台に設けられた供給孔を介して、供給孔と連通する射出成形装置の本体部等へと供給される。そのため、ホッパーがホッパー台から離脱することによって供給孔が開放され、供給孔を介して本体部等に異物が入り込む可能性があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の第1の形態によれば、材料供給装置が提供される。この材料供給装置は、開口部を有し、材料を収容するホッパーと、前記ホッパーが脱着可能に構成された接続部材と、を備え、前記接続部材は、供給孔が設けられた第1領域を有するスライド面と、前記スライド面上をスライド移動可能に構成された第1部材と、前記第1領域が延在する方向に沿って延在する第2領域に設けられ、前記ホッパーを前記接続部材に脱着可能な脱着部と、を有する。前記ホッパーが前記接続部材に装着された装着状態において、前記ホッパーが第1領域に位置する場合、前記第1部材が前記第1領域と異なる第3領域にスライド移動することによって、前記開口部と前記供給孔とが連通する連通状態をとることが可能に構成され、前記ホッパーが前記第2領域に位置する場合、前記第1部材が前記第1領域にスライド移動することによって、前記第1部材が前記供給孔を覆う非連通状態をとることが可能に構成され、少なくとも前記ホッパーが前記脱着部を介して前記接続部材から取り外される際に、前記非連通状態をとる。
【0006】
本開示の第2の形態によれば、射出成形装置が提供される。この射出成形装置は、上記第1の形態の材料供給装置と、前記材料供給装置から供給された前記材料を可塑化して可塑化材料を生成する可塑化部と、前記可塑化材料を成形型に射出する射出ノズルと、を備える。
【0007】
本開示の第3の形態によれば、三次元造形装置が提供される。この三次元造形装置は、上記第1の形態の材料供給装置と、前記材料供給装置から供給された前記材料を可塑化して可塑化材料を生成する可塑化部と、前記可塑化材料をステージに向けて吐出する吐出ノズルと、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1実施形態における射出成形装置の概略構成を示す図である。
図2】第1実施形態における射出成形装置の概略構成を示す断面図である。
図3】ローターの溝形成面側の構成を示す斜視図である。
図4】バレルの対向面側の構成を示す説明図である。
図5】材料供給装置の斜視図である。
図6】第1実施形態の非装着状態における材料供給装置の断面を示す図である。
図7図6のVII-VII断面線におけるホッパーおよび第2部材の断面を示す図である。
図8】第1実施形態の接続部材の平面図である。
図9】第1実施形態の非連通状態における材料供給装置の断面を示す図である。
図10】第1実施形態の連通状態における材料供給装置の断面を示す図である。
図11】第2実施形態の接続部材の平面図である。
図12】第3実施形態の非装着状態における材料供給装置の断面を示す図である。
図13】第4実施形態における射出成形装置の概略構成を示す図である。
図14】第5実施形態の非装着状態における材料供給装置の断面を示す図である。
図15】第5実施形態の非連通状態における材料供給装置の断面を示す図である。
図16】第5実施形態の連通状態における材料供給装置の断面を示す図である。
図17】第6実施形態としての三次元造形装置の概略構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
A.第1実施形態:
図1は、本実施形態における射出成形装置100の概略構成を示す図である。図1には、互いに直交するX,Y,Z方向に沿った矢印が表されている。X,Y,Z方向は、互いに直交する3つの空間軸であるX軸、Y軸、Z軸に沿った方向であり、それぞれ、X軸、Y軸、Z軸に沿う一方側の方向と、その反対方向とを、両方含む。X軸及びY軸は、水平面に沿った軸であり、Z軸は、鉛直線に沿った軸である。他の図においても、X,Y,Z方向に沿った矢印が、適宜、表されている。図1におけるX,Y,Z方向と、他の図におけるX,Y,Z方向とは、同じ方向を表している。
【0010】
射出成形装置100は、材料供給装置20と、射出ユニット105と、型部160と、型締装置170と、制御部500と、を備えている。射出成形装置100は、射出ユニット105によって、材料供給装置20から供給される材料を可塑化して可塑化材料を生成し、可塑化材料を型部160へと射出して成形品を成形する。
【0011】
図2は、射出成形装置100の概略構成を示す断面図である。図2には、射出成形装置100の、射出ユニット105と、型部160と、型締装置170と、制御部500とが示されている。射出ユニット105は、可塑化部120と、射出制御部150と、射出ノズル156とを、備えている。
【0012】
制御部500は、射出ユニット105や型締装置170の制御を行う装置である。制御部500は、例えば、1以上のプロセッサーと主記憶装置と入出力インターフェースとを備えるコンピューターや、複数の回路の組み合わせによって構成される。
【0013】
図1に示した本実施形態の材料供給装置20は、図2に示した可塑化部120に材料を供給する。具体的には、材料供給装置20は、材料を収容するホッパー30内の材料を、ホッパー30の外部である可塑化部120へと供給する。ホッパー30には、例えば、ペレットや粉末等の状態の材料が収容される。なお、材料供給装置20の詳細については、後述する。
【0014】
可塑化部120は、ローターケース121と、駆動モーター122と、ローター130と、バレル140と、逆止弁149とを、備えている。可塑化部120は、材料供給装置20から供給された材料の少なくとも一部を可塑化し、流動性を有するペースト状の可塑化材料を生成して射出制御部150へと導く。「可塑化」とは、熱可塑性を有する材料が、ガラス転移点以上の温度に加熱されることにより軟化し、流動性を発現することを意味する。「溶融」とは、熱可塑性を有する材料が融点以上の温度に加熱されて液状になることのみならず、熱可塑性を有する材料が可塑化することをも意味する。なお、本実施形態のローター130のことを、「スクロール」や「フラットスクリュー」と呼ぶこともあり、単に「スクリュー」と呼ぶこともある。
【0015】
ローター130は、その中心軸RXに沿った方向の高さが直径よりも小さい略円柱形状を有している。ローター130は、ローターケース121とバレル140とによって囲まれた空間に収容されている。ローター130は、バレル140に対向する面に、溝135が設けられた溝形成面132を有している。溝形成面132は、具体的には、バレル140の対向面142と対向する。溝形成面132には、曲線状の凸条部136が形成されている。なお、中心軸RXを、ローター130の回転軸と呼ぶこともある。図2において、中心軸RXは一点鎖線で示されている。
【0016】
ローター130の、溝形成面132とは反対側の面には、駆動モーター122が接続されている。ローター130は、駆動モーター122が発生させるトルクによって、回転軸である中心軸RXを中心に回転する。駆動モーター122は、制御部500の制御下で駆動される。なお、駆動モーター122は、直接、ローター130と接続されていなくてもよい。例えば、ローター130と駆動モーター122とは、減速機を介して接続されていてもよい。この場合、例えば、遊星歯車機構を有する減速機の遊星ギアに駆動モーター122が接続され、太陽ギアにローター130が接続されていてもよい。
【0017】
図3は、ローター130の溝形成面132側の構成を示す斜視図である。図3には、ローター130の中心軸RXの位置が一点鎖線で示されている。上述したように、溝形成面132には、溝135が設けられている。
【0018】
ローター130の溝135は、いわゆるスクロール溝を構成する。溝135は、中央部137から、ローター130の外周に向かって弧を描くように渦状に延びている。溝135は、インボリュート曲線状や、螺旋状に延びるように構成されてもよい。溝形成面132には、溝135の側壁部を構成し、各溝135に沿って延びている凸条部136が設けられている。溝135は、ローター130の側面133に設けられた材料導入口134まで連続している。この材料導入口134は、溝135に材料を受け入れる部分である。材料供給装置20から供給された材料は、材料導入口134を介して、ローター130とバレル140との間に供給される。
【0019】
ローター130の溝形成面132の中央部137は、溝135の一端が接続されている窪みとして構成されている。中央部137は、図2に示すように、バレル140の対向面142に設けられた連通孔146に対向する。中央部137は、中心軸RXと交差する。
【0020】
本実施形態のローター130は、中央部137に、連通孔146に向けて突出する滞留抑制部138を備えている。本実施形態では、滞留抑制部138は、略円錐形状を有しており、滞留抑制部138の中心軸は、ローター130の中心軸RXと略一致する。滞留抑制部138の先端は、対向面142の連通孔146の開口端よりも、連通孔146の内部に配置されている。滞留抑制部138によって中央部137内の可塑化材料は、効率よく連通孔146へと導かれるため、可塑化材料の滞留が防止される。可塑化材料の滞留のことを「淀み」と呼ぶこともある。
【0021】
図3には、3つの溝135と、2つの凸条部136と、を有するローター130の例が示されている。ローター130に設けられる溝135や凸条部136の数は、3つには限定されない。ローター130には、1つの溝135のみが設けられていてもよいし、2以上の複数の溝135が設けられていてもよい。また、溝135の数に合わせて任意の数の凸条部136が設けられてもよい。
【0022】
図3には、材料導入口134が2箇所に形成されているローター130の例が図示されている。ローター130に設けられる材料導入口134の数は、3箇所に限定されない。ローター130には、材料導入口134が1箇所にのみ設けられていてもよいし、2箇所以上の複数の箇所に設けられていてもよい。
【0023】
図4は、バレル140の対向面142側の構成を示す説明図である。上述したように、対向面142は、ローター130の溝形成面132に対向する面である。対向面142の中央には、図2に示した射出ノズル156に連通する連通孔146が設けられている。対向面142における連通孔146の周りには、複数の案内溝144が設けられている。それぞれの案内溝144は、一端が連通孔146に接続され、連通孔146から渦状に延びている。それぞれの案内溝144は、可塑化材料を連通孔146に導く機能を有している。なお、バレル140に案内溝144が形成されていなくてもよい。
【0024】
図4に示すように、バレル140内には加熱部148が設けられている。加熱部148は、ローター130とバレル140との間に供給された材料を加熱する。本実施形態では、加熱部148は、バレル140内に設けられた4本のヒーターによって構成されている。加熱部148の出力は、制御部500によって制御される。
【0025】
図2に示すように、逆止弁149は、連通孔146内に設けられている。逆止弁149は、連通孔146からローター130の中央部137や溝135への、可塑化材料の逆流を抑制する。
【0026】
可塑化部120は、上述したローター130の回転および加熱部148による加熱によって、材料を連通孔146に向かって搬送しながら加熱して可塑化材料を生成し、生成した可塑化材料を連通孔146から排出する。連通孔146内の可塑化材料は、具体的には、射出制御部150によって計量され、射出ノズル156へと送出される。
【0027】
図2に示すように、射出制御部150は、シリンダー151と、プランジャー152と、プランジャー駆動部153とを、備えている。シリンダー151は、バレル140の連通孔146に接続された略円筒状の部材である。プランジャー152は、シリンダー151の内部を移動する。プランジャー152は、モーターやギア等によって構成されたプランジャー駆動部153により駆動される。プランジャー駆動部153は、制御部500によって制御される。
【0028】
射出制御部150は、制御部500の制御下で、プランジャー152をシリンダー151内で摺動させることによって、計量操作と射出操作とを実行する。計量操作とは、連通孔146から離れる-X方向にプランジャー152を移動させることによって、連通孔146内の可塑化材料をシリンダー151内へと導いて、シリンダー151内で計量する操作を指す。射出操作とは、連通孔146へ近付く+X方向にプランジャー152を移動させることによって、シリンダー151内の可塑化材料を、射出ノズル156を介して成形型に射出する操作を指す。
【0029】
上述したように、射出ノズル156は、連通孔146と連通する。上述した計量操作と射出操作とが実行されることによって、シリンダー151内で計量された可塑化材料が、射出制御部150から連通孔146を介して射出ノズル156へと送られ、射出ノズル156から型部160へと射出される。
【0030】
型部160は、成形型161を有している。射出ノズル156へと送られた可塑化材料は、射出ノズル156から成形型161のキャビティーCvへと射出される。具体的には、成形型161は、互いに対面する可動型162および固定型163を有し、両者の間にキャビティーCvを有している。キャビティーCvは、成形品の形状に相当する空間である。本実施形態では、可動型162及び固定型163は、金属材料によって形成されている。尚、可動型162及び固定型163は、セラミックス材料や樹脂材料によって形成されてもよい。
【0031】
型締装置170は、型駆動部171と、ボールネジ部172とを備えている。型駆動部171は、モーターやギア等によって構成され、ボールネジ部172を介して可動型162に接続されている。型駆動部171の駆動は、制御部500によって制御される。ボールネジ部172は、型駆動部171の駆動による動力を可動型162に伝達する。型締装置170は、制御部500の制御下で、型駆動部171およびボールネジ部172によって可動型162を移動させることによって、型部160の開閉を行う。
【0032】
図5は、材料供給装置20の斜視図である。図5に示すように、材料供給装置20は、上述したホッパー30と、接続部材50と、を備える。また、本実施形態の材料供給装置20は第2部材80を備えている。
【0033】
図6は、非装着状態における材料供給装置20の断面を示す図である。非装着状態とは、ホッパー30が接続部材50から取り外された状態を指す。一方で、図5には、ホッパー30が接続部材50に装着された装着状態における材料供給装置20の様子が示されている。図5および図6に示すように、材料供給装置20において、ホッパー30は、接続部材50に脱着可能に構成されている。なお、接続部材50へのホッパー30の脱着の詳細については後述する。
【0034】
図5および図6に示すように、本実施形態のホッパー30は、胴部31と、口部32とを有している。胴部31は、略円筒形状を有している。口部32は、胴部31よりも細い筒状を有している。口部32は、胴部31の下方すなわち-Z方向に設けられている。胴部31と口部32とは、略円錐台形状の外形を有する連続部36を介して連続している。なお、ホッパー30は、例えば、胴部31の軸方向における一部が取り外し可能に構成されていてもよいし、胴部31の軸方向における途中にペレットが通過可能な網等を有していてもよい。
【0035】
図6に示すように、ホッパー30の最下部、すなわち、口部32の下部には、連結部33が設けられている。本実施形態の連結部33は、X方向およびY方向に扁平な略四角柱状の外形を有している。連結部33には、略円形状の開口部37が設けられている。ホッパー30内の材料は、開口部37を介してホッパー30の外部へと供給される。
【0036】
図6に示すように、第2部材80は、非装着状態において、開口部37を覆っている。具体的には、第2部材80は、開口部37を覆う平板状の蓋部81と、蓋部81から+Z方向に立ち上がるように形成された壁部82とを有している。蓋部81は、Z方向に沿って見たときに略矩形状を有している。壁部82は、非装着状態において、口部32の-X方向と、+Y方向と、-Y方向とを囲うように形成されている。なお、「第2部材80が開口部37を覆う」と言う場合、第2部材80は、開口部37を完全に覆わなくてもよく、ホッパー30内の材料が開口部37を介して散乱しない程度に開口部37を覆っていればよい。例えば、第2部材80がペレットを通さない網状の部材によって構成されていてもよいし、第2部材80が開口部37を覆う際、ペレットを通さない微小な隙間が開放されていてもよい。
【0037】
図7は、図6のVII-VII断面線におけるホッパー30および第2部材80の断面を示す図である。図7に示すように、本実施形態では、ホッパー30の連結部33に設けられた第1係合部34と、第2部材80の第2係合部83とが係合可能に構成されている。第1係合部34および第2係合部83は、ホッパー30と第2部材80とのX方向に沿った相対的な移動によって、係合した状態と係合が解除された状態とを切り替え可能に構成されている。具体的には、壁部82は、蓋部81に対してオーバーハングする形状を有しており、蓋部81と壁部82とによって第2係合部83が形成されている。第1係合部34は、第2係合部83の+X方向から、第2係合部83に係合可能に構成されている。
【0038】
図5および図6に示すように、接続部材50は、本体部51と、第1部材75と、更に、付勢部90とを有している。本実施形態の接続部材50は、本体部51が図示しないボルトや接着剤等を介して固定されることによって、図2に示した可塑化部120の+Z方向に固定されている。接続部材50は、例えば、可塑化部120以外の射出ユニット105を構成する部材に固定されてもよいし、射出ユニット105を構成する部材に対して脱着可能に構成されていてもよい。
【0039】
図6に示すように、本体部51は、底部60と、脱着部64と、側壁部65とを有している。なお、本実施形態の脱着部64は、底部60の一部と側壁部65の一部とによって構成される部分である。
【0040】
図8は、接続部材50の平面図である。図8には、接続部材50をZ方向に沿って見たときの様子が示されている。なお、図8では、接続部材50のうち視認できない部材の一部が、破線および二点鎖線によって示されている。
【0041】
図6および図8に示すように、底部60はスライド面61と脱着面62とを有している。本実施形態のスライド面61はX方向およびY方向に沿って延在する、底部60の+Z方向における端面である。なお、図8では、スライド面61のうち、後述するオーバーハング部Ohと重なって視認できない部分が二点鎖線によって示されている。
【0042】
図6および図8に示すように、スライド面61は、供給孔79が設けられた第1領域R1を有している。本実施形態では、第1領域R1は、本体部51のX方向およびY方向における中央部付近に位置している。第1領域R1が延在する方向を、延在方向と呼ぶこともある。本実施形態では、延在方向は、X方向およびY方向に沿った方向である。供給孔79は、ホッパー30内の材料を外部へ供給するための開口である。本実施形態の供給孔79は、略円形状を有している。なお、図8において、供給孔79は、第1部材75の-Z方向に位置している。
【0043】
脱着面62は、スライド面61の-X方向に設けられている。脱着面62は、底部60のうち、スライド面61よりも-Z方向に窪んだ部分である第1凹部63の上面として形成されている。なお、第1凹部63の寸法は、第2部材80の蓋部81の寸法と一致するように構成されている。すなわち、脱着面62のX方向およびY方向における寸法は、蓋部81のX方向およびY方向における寸法と一致し、第1凹部63のZ方向における寸法は、蓋部81の寸法と一致する。
【0044】
側壁部65は、底部60から+Z方向に立ち上がった部分として形成されている。具体的には、側壁部65は、Z方向に沿って見たときに、スライド面61をU字型に囲う形状を有する第1側壁部66と、脱着面62をU字型に囲う形状を有する第2側壁部70とを有している。第1側壁部66は、Z方向に沿って見たときに、スライド面61の+X方向に位置する第1壁67と、-Y方向に位置する第2壁68と、+Y方向に位置する第3壁69と、を有している。第2側壁部70は、脱着面62の-X方向に位置する第4壁71と、-Y方向に位置する第5壁72と、+Y方向に位置する第6壁73とを有している。従って、本実施形態のスライド面61および脱着面62は、本体部51のうち、側壁部65によって囲まれた、側壁部65に対して-Z方向に窪んだ部分の上面を構成しているということもできる。
【0045】
図8に示すように、本実施形態では、第2壁68と第3壁69とは、スライド面61に対してオーバーハングするオーバーハング部Ohを有している。本体部51には、スライド面61と、オーバーハング部Ohを有する第2壁68および第3壁69とによって、ホッパー30の第1係合部34と係合可能な第3係合部59が形成されている。第1係合部34は、第3係合部59の-X方向から、第3係合部59に係合可能である。
【0046】
脱着部64は、接続部材50に対してホッパー30を脱着するための部分である。脱着部64は、接続部材50の第2領域R2に設けられている。第2領域R2は、延在方向であるX方向およびY方向に沿って延在する領域である。本実施形態では、第2領域R2は、スライド面61と隣り合って設けられている。具体的には、第2領域R2は、スライド面61の-X方向に位置している。上述したように、本実施形態では、脱着部64は、脱着面62と側壁部65の一部である第2側壁部70とによって形成されている。
【0047】
第1部材75は、スライド面61上をスライド移動可能に構成された部材である。図6および図8に示すように、本実施形態の第1部材75は、X方向およびY方向に扁平な直方体形状を有し、スライド面61上に配置されている。第1部材75のY方向における寸法は、オーバーハング部Oh間の距離と略等しく、第1部材75のX方向における寸法は、スライド面61のX方向における寸法よりも小さい。これによって、本実施形態の第1部材75は、スライド面61上を、X方向に沿って、スライド面61と第1側壁部66とを摺動するように移動できる。なお、第1部材75等の部材が、スライド面61上をスライド移動することを、単にスライド移動と呼ぶこともある。また、第1部材75は、例えば、第3係合部59と係合する形状を有していてもよいし、オーバーハング部Ohよりも下方において第2壁68や第3壁69と摺動するようにスライド移動可能に構成されていてもよい。
【0048】
図6および図8に示すように、本実施形態の付勢部90は、軸部91と、弾性部93とを有している。図5および図8に示すように、本実施形態の材料供給装置20には、2つの付勢部90がY方向に並んで設けられている。
【0049】
図8に示すように、軸部91は、第1壁67をX方向に貫通する貫通孔Th1に挿通され、貫通孔Th1に沿って摺動可能に構成されている。本実施形態では、第1壁67には、2つの貫通孔Th1が、本体部51のY方向における中央部を隔てるように配置され、2つの軸部91もまた、本体部51のY方向における中央部を隔てるように配置されている。
【0050】
軸部91の-X方向の端部は、第1部材75に固定されている。これによって、軸部91の摺動に連動して、第1部材75がスライド移動する。なお、軸部91の-X方向の端部と第1部材75とは、例えば、接着剤やボルト等を介して固定されていてもよいし、溶接されていてもよい。また、軸部91と第1部材75とは、互いの動作が連動するように係合する形状を有していてもよい。
【0051】
図6および図8に示すように、軸部91の+X方向の端部には、鍔状に形成された鍔部92が設けられている。鍔部92は、第1壁67の+X方向に位置するように構成されており、鍔部92の径は貫通孔Th1の開口径よりも大きい。従って、鍔部92は、軸部91の摺動可能範囲の-X方向の端および第1部材75のスライド移動可能範囲の-X方向の端を規定する。すなわち、軸部91と第1部材75とは、鍔部92が+X方向から第1壁67に接触する位置まで-X方向に移動可能である。
【0052】
なお、本実施形態の本体部51には、軸部91の摺動可能範囲の+X方向の端および第1部材75のスライド移動可能範囲の+X方向の端を規定するストッパー52が設けられている。ストッパー52は、底部60をZ方向に貫通し、底部60に対して+Z方向に突出して配置されている。ストッパー52は、Y方向において2つの軸部91の間に配置されている。軸部91と第1部材75とは、第1部材75の+X方向における端面がストッパー52に接触する位置まで、+X方向に移動可能である。
【0053】
本実施形態の弾性部93は、弦巻バネによって構成されている。弾性部93は、第1部材75と第1壁67との間に配置され、弾性部93には軸部91が挿通されている。付勢部90は、弾性部93の弾性力によって、第1部材75を-X方向に付勢する。
【0054】
図9は、非連通状態における材料供給装置20の断面を示す図である。図10は、連通状態における材料供給装置20の断面を示す図である。非連通状態とは、装着状態において、第1部材75が供給孔79を覆う状態を指す。連通状態とは、装着状態において、開口部37と供給孔79とが連通する状態を指す。図9図10とに示すように、材料供給装置20は、装着状態において、非連通状態と連通状態とを切り替え可能に構成されている。なお、本実施形態における非連通状態と連通状態との切り替えの詳細については後述する。
【0055】
なお、「第1部材75が供給孔79を覆う」と言う場合、第1部材75は、供給孔79を完全に覆わなくてもよく、供給孔79を介した可塑化部120への異物の侵入を抑制できる程度に、供給孔79を覆っていればよい。例えば、第1部材75は異物の侵入を抑制できる程度の大きさの網目を有する網状の部材によって構成されていてもよいし、第1部材75が供給孔79を覆う際、微小な隙間が開放されていてもよい。この場合、網目や隙間の大きさは、例えば、ペレットを通さない程度の大きさとして定められてもよいし、JIS規格B9711に記載されている数値等に基づいて、指等の人体部位の侵入を抑制できる程度の大きさとして定められてもよい。
【0056】
図6および図9に示すように、ホッパー30は、上述した脱着部64において接続部材50に脱着可能に構成されている。具体的には、図9に示すように、口部32が脱着部64に載置されることによって、ホッパー30が接続部材50に装着される。図9に示すように、本実施形態では、ホッパー30が接続部材50に装着された際、材料供給装置20は、まず非連通状態をとる。また、ホッパー30は、脱着部64において接続部材50に対して+Z方向に持ち上げられることによって、図6に示すように接続部材50から取り外される。
【0057】
本実施形態では、第2部材80は、接続部材50に対するホッパー30の脱着に伴って脱着部64に対して脱着される。具体的には、図9に示すようにホッパー30が脱着部64に載置された際、第2部材80の蓋部81が第1凹部63に嵌まった状態となることで、第2部材80が脱着部64に装着される。また、ホッパー30が脱着部64において接続部材50に対して+Z方向に持ち上げられることによって、第2部材80がホッパー30とともに接続部材50に対して+Z方向に持ち上げられ、図6に示すように脱着部64の第1凹部63から取り外される。
【0058】
本実施形態では、装着状態において、ホッパー30の開口部37は、第2領域R2と第1領域R1との間を移動可能に構成されている。具体的には、まず、ホッパー30と第2部材80とが第2領域R2内の脱着部64に載置されることによって、図9に示すように蓋部81の上面とスライド面61とが同じ高さに位置し、蓋部81の上面とスライド面61とが略連続する。このとき、ホッパー30の第1係合部34と、図8に示した接続部材50の第3係合部59とは係合可能に構成されているため、ホッパー30が第2領域R2から第1領域R1に向かって+X方向に移動することで、第1係合部34と第2係合部83との係合が解除されつつ第1係合部34と第3係合部59とが係合し、開口部37は、蓋部81上からスライド面61上へとスライド移動する。更に、ホッパー30が、スライド面61上において第1領域R1に向かって+X方向に移動することで、開口部37はスライド面61上において+X方向にスライド移動する。なお、開口部37が第2領域R2から第1領域R1へスライド移動することを第1移動と呼ぶこともある。
【0059】
ホッパー30が第1領域R1から第2領域R2に向かって-X方向に移動することで、開口部37は、スライド面61上において-X方向にスライド移動する。また、ホッパーが第2領域R2に位置するまで-X方向に移動することで、第1係合部34と第3係合部59との係合が解除されつつ第1係合部34と第2係合部83とが係合し、開口部37は、スライド面61上から第2領域R2内の脱着部64に位置する蓋部81上へとスライド移動する。開口部37が第1領域R1から第2領域R2へスライド移動することを第2移動と呼ぶこともある。
【0060】
なお、第2部材80は、第1移動や第2移動の際に移動せず、第1凹部63に嵌まった状態のまま第2領域R2内の脱着部64に残される。すなわち、装着状態において、第2部材80は第2領域R2に位置する。第2部材80の蓋部81は、第2領域R2において開口部37を覆うため、接続部材50に対するホッパー30の脱着に伴う材料の散乱が抑制される。更に、本実施形態では、装着状態において第2部材80は、開口部37よりも下方、具体的には、上述したように蓋部81の上面とスライド面61とが同じ高さに位置するように第2領域R2に位置しているため、開口部37が蓋部81上とスライド面61上との間を移動する際に、ホッパー30内の材料が開口部37を介して散乱することが抑制され、材料のロスが抑制される。
【0061】
図9に示すように、材料供給装置20は、ホッパー30が第2領域R2に位置する場合、第1部材75が第1領域R1にスライド移動することによって、非連通状態をとることが可能に構成されている。また、図10に示すように、材料供給装置20は、ホッパー30が第1領域R1に位置する場合、第1部材75が第3領域R3にスライド移動することによって、連通状態をとることが可能に構成されている。第3領域R3は、スライド面61における、第1領域R1と異なる領域である。図10に示すように、本実施形態では、第3領域R3は、第1領域R1に対して第2領域R2と反対側に位置し、具体的には、第1領域R1の+X方向に位置している。
【0062】
本実施形態の材料供給装置20は、第1移動と、第1移動に連動する第1部材75のスライド移動と、によって非連通状態から連通状態へ移行し、連通状態をとる。図9および図10に示すように、本実施形態の第1部材75は、第1移動に連動して第3領域R3から第1領域R1へスライド移動する。より具体的には、第1部材75は、第1移動の際、連結部33によって+X方向に押されることで、第1領域R1から第3領域R3へスライド移動する。これによって、開口部37が第1領域R1へ移動して供給孔79上に位置するとともに、第1部材75が供給孔79を覆っている状態から供給孔79を覆わない状態へと移行し、材料供給装置20は連通状態をとる。材料供給装置20が連通状態をとることによって、ホッパー30内の材料は、開口部37と供給孔79とを介して可塑化部120へと供給される。
【0063】
また、本実施形態の材料供給装置20は、第2移動と、第2移動に連動する第1部材75のスライド移動と、によって連通状態から非連通状態へ移行し、非連通状態をとる。図9および図10に示すように、本実施形態の第1部材75は、第2移動に連動して第1領域R1から第3領域R3へスライド移動する。より具体的には、第1部材75は、第2移動の際、付勢部90によって-X方向に付勢されることで、連結部33の-X方向への移動に追従して第3領域R3から第1領域R1へスライド移動する。これによって、開口部37が供給孔79と重ならなくなるとともに、第1部材75が供給孔79を覆わない状態から供給孔79を覆う状態へと移行し、材料供給装置20は非連通状態をとる。
【0064】
なお、図5および図8に示すように、本実施形態の本体部51には、連通状態においてホッパー30を固定するための第1ロックピン53が設けられている。図8に示すように、第1ロックピン53は、第2壁68をY方向に貫通して設けられている。また、ホッパー30の連結部33の-Y方向の側面には、第1ロックピン53の+Y方向の先端に嵌合する図示しない窪みが設けられている。ユーザーは、連通状態において、第1ロックピン53を+Y方向に押し込むことによって、第1ロックピン53と連結部33とを嵌合させ、第1領域R1に位置するようにホッパー30を固定できる。
【0065】
更に、図5および図8に示すように、本体部51には、装着状態において第2部材80を固定するための第2ロックピン54が設けられている。図8に示すように、第2ロックピン54は、第5壁72を+Y方向に貫通して設けられている。また、第2部材80の壁部82の-Y方向の面には、第2ロックピン54の+Y方向の先端に嵌合する図示しない窪みが設けられている。ユーザーは、装着状態において、第2ロックピン54を+Y方向に押し込むことによって、第2ロックピン54と壁部82とを嵌合させ、第2部材80を第2領域R2に位置するように固定できる。なお、第2ロックピン54は、ホッパー30および開口部37の移動を規制しない。
【0066】
以上で説明した材料供給装置20によれば、ホッパー30が第1領域R1に位置する場合に連通状態、ホッパー30が第2領域R2に位置する場合に非連通状態をとることが可能に構成され、少なくともホッパー30が脱着部64を介して接続部材50から取り外される際に、非連通状態をとる。そのため、ホッパー30が接続部材50から取り外される際や非装着状態において、供給孔79を介して可塑化部120に異物が入り込む可能性が低減する。
【0067】
また、本実施形態では、材料供給装置20は、第1部材75が第1移動に連動して第1領域R1から第3領域R3へ移動することによって連通状態をとり、第1部材75が第2移動に連動して第3領域R3から第1領域R1へ移動することによって非連通状態をとる。そのため、開口部37のスライド移動と第1部材75のスライド移動とが連動し、連通状態と非連通状態との間の移行時においても、供給孔79を介して可塑化部120に異物が入り込む可能性が低減する。
【0068】
また、本実施形態では、材料供給装置20は、第2領域R2において開口部37を覆う蓋部81を有し装着状態において第2領域R2に位置する第2部材80を備える。これによって、第2部材80が設けられている場合であっても第1移動によって容易に連通状態をとることができ、かつ、第2移動によって開口部37を第2領域R2に位置させることで、第2部材80によって開口部37を容易に覆うことができる。そのため、簡易な動作によって、供給孔79を介して可塑化部120に異物が入り込む可能性を低減し、かつ、ホッパー30内の材料が開口部37を介して散乱する可能性を低減できる。
【0069】
また、本実施形態では、装着状態において、第2部材80の蓋部81の上面は、スライド面61と同じ高さに位置する。そのため、簡易な動作によって、供給孔79を介して可塑化部120に異物が入り込む可能性を低減し、かつ、開口部37が蓋部81上とスライド面61上との間を移動する際の材料の散乱が抑制され、材料のロスが抑制される。
【0070】
また、本実施形態では、ホッパー30の第1係合部34および第2部材80の第2係合部83は、第1移動によって係合が解除され、第2移動によって係合するように構成されている。そのため、ホッパー30が接続部材50から取り外される際や、非装着状態におけるホッパー30からの第2部材80の離脱を抑制し、かつ、装着状態において簡易な動作によってホッパー30から第2部材80を離脱させて開口部37を開放できる。
【0071】
B.第2実施形態:
図11は、第2実施形態における材料供給装置20bの接続部材50bの平面図である。本実施形態の材料供給装置20bは、第1実施形態と異なり、規制部を備えている。規制部とは、非連通状態において、第1部材75bのスライド移動を規制可能に構成された部材である。具体的には、本実施形態では、第1ロックピン53bが規制部として機能する。なお、第2実施形態の材料供給装置20bや射出成形装置100の構成のうち、特に説明しない部分については、第1実施形態と同様である。
【0072】
本実施形態の第1部材75bの-Y方向の側面には、第1ロックピン53bの+Y方向の先端部55に嵌合する窪みである嵌合部76が設けられている。非連通状態において、第1ロックピン53bが+Y方向に押し込まれることによって、先端部55と嵌合部76とが嵌合し、第1部材75bのスライド移動が規制される。すなわち、第1部材75bは、規制部として機能する第1ロックピン53bによって、第1領域R1に固定される。なお、第1ロックピン53bの動作は、例えば、ユーザーによって行われてもよいし、第1ロックピン53bを駆動させる機構等によって行われてもよい。また、他の実施形態では、第1ロックピン53bが規制部として機能しなくてもよく、例えば、規制部は、非連通状態において第1部材75bのスライド移動を規制可能に構成された他の固定部材やストッパー等であってもよい。
【0073】
以上で説明した第2実施形態の材料供給装置20bによっても、ホッパー30が接続部材50bから取り外される際や非装着状態において、供給孔79を介して可塑化部120に異物が入り込む可能性が低減する。特に本実施形態では、第1ロックピン53bが、非連通状態において第1部材75bのスライド移動を規制可能に構成された規制部として機能する。そのため、第1ロックピン53bによって、非連通状態において第1部材75が第1領域R1から他の領域へと意図せずスライド移動する可能性を低減させ、供給孔79を介して可塑化部120に異物が入り込む可能性をより低減できる。
【0074】
C.第3実施形態:
図12は、第3実施形態の非装着状態における材料供給装置20cの断面を示す図である。本実施形態の材料供給装置20cは、第1実施形態と異なり、付勢部90を備えず、スライド機構部94を備えている。スライド機構部94とは、第1部材75をスライド移動させる部材である。なお、第3実施形態の材料供給装置20cや射出成形装置100の構成のうち、特に説明しない部分については、第1実施形態と同様である。
【0075】
本実施形態のスライド機構部94は、スライダー軸95と、スライダー軸95を移動させる駆動部96とを有している。なお、スライダー軸95の構成は、鍔部92を有しないこと、および、弾性部93に挿通されていないことを除き、第1実施形態の付勢部90の軸部91と同様の構成であるため、説明を省略する。
【0076】
駆動部96は、本体部51の+X方向に設けられている。本実施形態では、駆動部96は、制御部500の制御下で駆動するモーターと、モーターの回転をスライダー軸95の軸方向に沿った並進方向の移動に変換するラックアンドピニオンによって構成されている。駆動部96は、例えば、モーターの回転をスライダー軸95の軸方向に沿った並進方向の移動に変換するボール螺子によって構成されてもよいし、ソレノイド機構やピエゾ素子等のアクチュエーターによって構成されてもよい。
【0077】
本実施形態の制御部500は、スライド機構部94を制御して第1部材75をスライド移動させるスライド制御部として機能する。具体的には、本実施形態では、制御部500は、駆動部96を制御してスライダー軸95を移動させ、第1部材75を第3領域R3から第1領域R1へスライド移動させる。第1部材75は、スライド機構部94によって第3領域R3から第1領域R1へスライド移動することで、ホッパー30の連結部33を-X方向に押し、開口部37を第1領域R1から第2領域R2へスライド移動させる。従って、本実施形態では、制御部500およびスライド機構部94による第1部材75の移動によって第2移動が可能に構成されている。なお、第1移動の際、第1部材75は、第1実施形態と同様に、連結部33によって+X方向に押されることで、第1領域R1から第3領域R3へスライド移動する。
【0078】
なお、制御部500は、例えば、駆動部96や他の駆動装置を駆動することによって、第1ロックピン53や第2ロックピン54を動作可能に構成されていてもよい。
【0079】
以上で説明した第3実施形態の材料供給装置20cによっても、ホッパー30が接続部材50から取り外される際や非装着状態において、供給孔79を介して可塑化部120に異物が入り込む可能性が低減する。特に本実施形態では、第1部材75が、スライド機構部94によって第3領域R3から第1領域R1へスライド移動することによって、開口部37を第1領域R1から第2領域R2へスライド移動させる。これによって、スライド機構部94を操作することによって、材料供給装置20cを連通状態から非連通状態へと移行させることができ、連通状態から非連通状態への移行時においても、供給孔79を介して可塑化部120に異物が入り込む可能性が低減する。
【0080】
また、本実施形態では、制御部500が、スライド機構部94を制御して第1部材75をスライド移動させるスライド制御部として機能する。そのため、制御部500がスライド機構部94を制御することによって、材料供給装置20cを連通状態から非連通状態へと移行させることができる。
【0081】
なお、他の実施形態では、例えば、スライド機構部94による第1部材75の移動によって第1移動が可能に構成されていてもよい。また、第1部材75を第1領域R1から第3領域R3へ向かってスライド移動させる他の機構が設けられていてもよい。更に、この場合、スライド制御部によってスライド機構部94や他の機構が制御され、第1部材75がスライド移動することによって、第2移動が可能に構成されていてもよい。
【0082】
D.第4実施形態:
図13は、第4実施形態における射出成形装置100の概略構成を示す図である。図13に示すように、本実施形態の材料供給装置20dは、第1実施形態と異なり、ロボット200を備えている。なお、第4実施形態の材料供給装置20dや射出成形装置100の構成のうち、特に説明しない部分については、第1実施形態と同様である。
【0083】
ロボット200は、ホッパー30を移動させることによって、図6に示す開口部37を第1領域R1と第2領域R2との間においてスライド移動させる装置である。本実施形態のロボット200は、アーム部210と、アーム部210に設けられた吸着部250と、ロボット制御部290とを備える水平多関節ロボットとして構成されている。ロボット200は、アーム部210によって吸着部250を移動させ、吸着部250によってホッパー30を真空吸着して保持する。ロボット制御部290は、1以上のプロセッサーと、主記憶装置と、外部との信号の入出力を行う入出力インターフェースとを備えるコンピューターによって構成されている。本実施形態では、ロボット制御部290は、主記憶装置上に読み込んだプログラムや命令をプロセッサーが実行することによって、アーム部210と吸着部250とを制御する。なお、ロボット200は、水平多関節ロボットに限らず、例えば、複数の軸を有する垂直多関節ロボット等の他のロボットによって構成されてもよい。
【0084】
本実施形態の制御部500dは、ロボット制御部290を介してロボット200のアーム部210や吸着部250の動作を制御するように構成されている。制御部500dは、ロボット制御部290を介してロボット200を制御して、吸着部250によってホッパー30を保持した状態でアーム部210を動作させ、ホッパー30を図8に示す第2領域R2内の脱着部64に載置し、ホッパー30を接続部材50に装着する。更に、制御部500dは、装着状態において、吸着部250によってホッパー30を保持した状態でホッパー30を第2領域R2から第1領域R1へ移動させる。同様に、制御部500dは、吸着部250によってホッパー30を保持した状態でホッパー30を第1領域R1から第2領域R2へ移動させることができ、かつ、ホッパー30を接続部材50に対して持ち上げることによって接続部材50から取り外すことができる。このように、ロボット200は、ホッパー30を移動させることによって、ホッパー30の開口部37を第1領域R1と第2領域R2との間においてスライド移動させる。なお、本実施形態の第1部材75は、第1実施形態と同様に、開口部37の移動に連動して、スライド移動する。
【0085】
以上で説明した第4実施形態の材料供給装置20dによっても、ホッパー30が接続部材50から取り外される際や非装着状態において、供給孔79を介して可塑化部120に異物が入り込む可能性が低減する。特に本実施形態では、ホッパー30を移動させることによって、開口部37を第1領域R1と第2領域R2との間においてスライド移動させるロボット200を備える。そのため、ロボット200がホッパー30を移動させることによって開口部37をスライド移動させ、材料供給装置20dの連通状態と非連通状態とを切り替えることができる。
【0086】
なお、ロボット200は、接続部材50へのホッパー30の脱着を実行せず、ホッパー30の移動のみを実行するように構成されていてもよい。また、ロボット200は、材料供給装置20dに関する動作以外の動作を実行可能に構成されていてもよい。例えば、材料供給装置20dが本実施形態のように射出成形装置100に設けられている場合、成形された成形物の取り出しや運搬等を可能に構成されていてもよい。
【0087】
E.第5実施形態:
図14は、第5実施形態の非装着状態における材料供給装置20eの断面を示す図である。本実施形態の接続部材50eは、第1実施形態と異なり、第3部材97を有している。なお、第5実施形態の材料供給装置20eや射出成形装置100の構成のうち、特に説明しない部分については、第1実施形態と同様である。
【0088】
本実施形態の本体部51eの底部60eは、第1実施形態と異なり、脱着面62を有することなく、スライド面61eを有している。本実施形態のスライド面61eには、供給孔79に加え、排出口Exが設けられている。本実施形態では、排出口Exは、供給孔79の-X方向に設けられている。排出口Exは、図示しない容器等に連通している。
【0089】
本実施形態の第3部材97は、X方向およびY方向に扁平な略四角柱形状の外形を有している。第3部材97は、スライド面61e上に配置され、スライド面61e上をスライド移動可能に構成されている。第3部材97には、接続孔98が設けられている。本実施形態の接続孔98は、第3部材97をZ方向に沿って貫通する孔であり、Z方向に沿って見たときに略円形状を有している。第3部材97は、第1領域R1に位置することによって、接続孔98と供給孔79とを連通させることができる。また、図14に示すように、第3部材97は、非装着状態において、第4領域R4に位置している。第4領域R4とは、スライド面61における領域であり、第1領域R1と異なる領域である。具体的には、本実施形態の第4領域R4は、Z方向に沿って見たときに供給孔79と排出口Exとの間に位置している。第3部材97が第4領域R4から第1領域R1へスライド移動することを、第3移動と呼ぶこともある。第3部材97が第1領域R1から第4領域R4へスライド移動することを、第4移動と呼ぶこともある。
【0090】
本実施形態の第1部材75eは、第3部材97に連動してスライド移動可能に構成されている。第1部材75eは、第3部材97の+X方向の面に固定されている。また、第1部材75eの+X方向の面には、第4部材99が固定されている。第4部材99は、X方向およびY方向に扁平な略四角柱形状を有し、スライド面61e上に配置され、スライド面61e上をスライド移動可能に構成された部材である。更に、第4部材99の+X方向の面には、軸部91の-X方向の端部が固定されている。従って、本実施形態では、軸部91の摺動に連動して、第1部材75と第3部材97と第4部材99とがスライド移動する。なお、上記の部材は、それぞれ、接着剤やボルト等を介して固定されていてもよいし、溶接されていてもよいし、互いの動作が連動するように係合する形状を有していてもよい。
【0091】
上述した第3部材97は、非装着状態において、第4領域R4から-X方向にスライド移動することによって、排出口Ex上に位置することができる。これによって、接続孔98内の材料を、排出口Exを介して、排出口Exと連通する容器等に廃棄することができる。第3部材97が排出口Ex上に位置している際、第4部材99は第4領域R4に位置し、供給孔79は第4部材99によって覆われる。なお、他の実施形態では、排出口Exや第4部材99が設けられていなくてもよい。第4部材99が設けられていない場合、軸部91の-X方向の端部は、例えば、第1実施形態と同様に、第1部材75の+X方向の側面に固定される。
【0092】
本実施形態の第1部材75eには、第1実施形態と異なり第2凹部77が設けられている。第2凹部77は、第1部材75eの+Z方向の面のうち、-Z方向に窪んだ部分である。なお、第2凹部77の寸法は、第1実施形態の第1凹部63と同様に、第2部材80eの蓋部81の寸法と一致するように構成されている。
【0093】
本実施形態の側壁部65eは、第1実施形態と異なり、第2側壁部70を有することなく、スライド面61eを囲う第1側壁部66eを有している。本実施形態の第1側壁部66eは、第1壁67から第3壁69に加え、スライド面61eの-X方向に位置する第7壁74を有している。従って、本実施形態のスライド面61eは、第1実施形態と異なり、Z方向に沿って見たときに、第1側壁部66eによってX方向およびY方向における四方を囲まれている。なお、図14では、図示の都合上、第2壁68は省略されている。
【0094】
本実施形態では、第2領域R2は、第1領域R1上に位置している。すなわち、本実施形態の脱着部64eは、第1領域R1上に設けられている。上述したように、本実施形態では、第1実施形態と異なり、脱着面62が設けられておらず、脱着部64eは側壁部65eによって構成されている。本実施形態では、脱着部64eの一部として、第2壁68および第3壁69に溝部78が設けられている。ホッパー30は、溝部78と、口部32に設けられた図示しない突起とが嵌め合うように、接続部材50eに装着される。溝部78は、装着状態において、ホッパー30のX方向およびY方向に沿った移動を規制する。
【0095】
本実施形態の第2部材80eは、第1実施形態と同様に、蓋部81と壁部82eとを有している。本実施形態の壁部82eは、非装着状態において、口部32の+X方向と、+Y方向と、-Y方向を囲うように形成されている。また、本実施形態のホッパー30に設けられた第1係合部34は、第2部材80eに設けられた第2係合部83の-X方向から、第2係合部83に係合可能に構成されている。
【0096】
第2部材80eは、脱着部64eを介した接続部材50eへのホッパー30の脱着に伴って、第1部材75eへ脱着可能に構成されている。具体的には、第2部材80eは、第1部材75eに設けられた第2凹部77へ脱着可能に構成されている。
【0097】
図15は、非連通状態における材料供給装置20eの断面を示す図である。図15に示すように、ホッパー30の接続部材50eへの装着に伴って、第2部材80eは、第2凹部77に嵌まるように、第1領域R1に位置する第1部材75e上に積層され、第1部材75eへ装着される。第2部材80eは、第1部材75eに装着されることによって、装着状態において、第1部材75eのスライド移動に連動してX方向に沿って移動可能に構成されている。本実施形態では、第2部材80eは、装着状態において、第2凹部77に嵌まった状態のまま、第1部材75eのスライド移動に連動して移動する。また、ホッパー30の接続部材50eからの離脱に伴って、第2部材80eは、第1部材75eに対して上方へと持ち上げられ、第1部材75eから取り外される。
【0098】
図16は、連通状態における材料供給装置20eの断面を示す図である。本実施形態の材料供給装置20eは、第3移動と、第3移動に連動する第1部材75eのスライド移動と、によって非連通状態から連通状態へ移行し、連通状態をとる。具体的には、図15に示すように、ホッパー30が第1領域R1上に位置する第2領域R2において、脱着部64eを介して接続部材50eに装着されることによって、蓋部81の上面と第3部材97の上面とが同じ高さに位置し、蓋部81と第3部材97の上面とが略連続する。次に、図16に示すように、第3部材97が第4領域R4から第1領域R1へ移動する第3移動によって、第1部材75eが第1領域R1から第3領域R3へ移動する。より具体的には、第1部材75eは、第3移動の際、第3部材97によって+X方向に押されることで、第1領域R1から第3領域R3へスライド移動する。このとき、第2部材80eは第1部材75eに連動して第1領域R1から第3領域R3へ移動し、ホッパー30の第1係合部34と第2部材80eの第2係合部83との係合が解除される。これによって、供給孔79と開口部37とが開放されるとともに、開口部37と供給孔79とが、第3部材97に設けられた接続孔98を介して連通し、材料供給装置20は連通状態をとる。なお、本実施形態の第3領域R3は、第1領域R1に対して第4領域R4と反対側に位置し、具体的には、第1領域R1の+X方向に位置している。
【0099】
本実施形態の材料供給装置20eは、第4移動と、第4移動に連動する第1部材75eのスライド移動と、によって連通状態から非連通状態へ移行し、非連通状態をとる。図15および図16に示すように、第1部材75eは、第4移動に連動して、第3領域R3から第1領域R1へスライド移動する。より具体的には、第1部材75eは、第4移動の際、付勢部90によって-X方向に付勢されることで、第3部材97の-X方向への移動に追従して第3領域R3から第1領域R1へスライド移動する。第2部材80eは、第1部材75eのスライド移動に連動して、第3領域R3から第1領域R1へ移動し、第1係合部34と第2係合部83とが係合する。これによって、第2部材80eが第1領域R1上の第2領域R2において開口部37を覆うとともに、第1部材75eが供給孔79を覆わない状態から供給孔79を覆う状態へと移行し、材料供給装置20は非連通状態をとる。
【0100】
以上で説明した第5実施形態の材料供給装置20eによっても、ホッパー30が接続部材50から取り外される際や非装着状態において、供給孔79を介して可塑化部120に異物が入り込む可能性が低減する。特に本実施形態では、第1部材75eは、第3移動に連動して、第1領域R1から第3領域R3へ向かってスライド移動し、第4移動に連動して、第3領域R3から第1領域R1へ向かってスライド移動する。そのため、第3部材97のスライド移動と第1部材75eのスライド移動とが連動し、連通状態と非連通状態との間の移行時においても、供給孔79を介して可塑化部120に異物が入り込む可能性が低減する。
【0101】
また、本実施形態では、材料供給装置20eは、脱着部64eを介した接続部材50eへのホッパー30の脱着に伴って第1部材75eへ着脱可能に構成され、第2領域R2において開口部37を覆う第2部材80eを備え、第2部材80eは、第1部材75eのスライド移動に連動して移動可能に構成されている。これによって、第2部材80eが設けられている場合であっても第3移動によって容易に連通状態をとることができ、かつ、第4移動によって第2部材80eで開口部37を容易に覆うことができる。そのため、簡易な動作によって、供給孔79を介して可塑化部120に異物が入り込む可能性を低減し、かつ、ホッパー30内の材料が開口部37を介して散乱する可能性を低減できる。
【0102】
また、本実施形態では、ホッパー30の第1係合部34および第2部材80の第2係合部83は、第3移動によって係合が解除され、第4移動によって係合するように構成されている。そのため、非装着状態や、接続部材50eからホッパー30が離脱される際におけるホッパー30からの第2部材80eの離脱を抑制し、かつ、装着状態において簡易な動作によってホッパー30から第2部材80eを離脱させて開口部37を開放できる。
【0103】
なお、第5実施形態では、第1部材75eのスライド移動と第3部材97のスライド移動とが連動すればよく、例えば、第1部材75eのスライド移動に追従して第3部材97がスライド移動するように構成されていてもよい。また、例えば、第1部材75eや第3部材97をスライド移動させる駆動機構やロボット等によって、第1部材75eや第3部材97がスライド移動するように構成されていてもよい。
【0104】
F.第6実施形態:
図17は、第6実施形態としての三次元造形装置10の概略構成を示す図である。三次元造形装置10は、吐出ノズル11、材料供給装置20、可塑化部120、ステージ300、移動機構400、及び、制御部500fを備えている。本実施形態の三次元造形装置10は、材料供給装置20から供給された材料を可塑化部120によって可塑化し、可塑化した材料を吐出ノズル11からステージ300に向けて吐出する。
【0105】
移動機構400は、吐出ノズル11とステージ300との相対的な位置を変更可能に構成されている。本実施形態では、移動機構400は、吐出ノズル11を移動させることなく、ステージ300を移動させる。移動機構400は、3つのモーターの駆動力によって、ステージ300をX,Y,Z方向の3軸方向に移動させる3軸ポジショナーによって構成される。移動機構400は制御部500fによって制御される。なお、他の実施形態では、ステージ300を移動させることなく吐出ノズル11を移動させてもよいし、吐出ノズル11とステージ300との両方を移動させてもよい。
【0106】
制御部500fは、第1実施形態の制御部500と同様に、コンピューター等によって構成される。制御部500fは、予め取得した造形データに従って移動機構400および可塑化部120を制御することにより、吐出ノズル11からステージ300上の任意の位置に、可塑化した材料を吐出させることで、三次元造形物を造形する。なお、三次元造形物のことを、単に造形物と呼ぶこともある。
【0107】
可塑化部120は、第1実施形態と同様に、駆動モーター122によるローター130の回転と、加熱部148による加熱とによって、材料を連通孔146に向かって搬送しながら加熱して材料を可塑化し、連通孔146から排出する。連通孔146から排出された可塑化材料は、吐出ノズル11へと流れる。
【0108】
本実施形態の材料供給装置20は、第1実施形態と同様に構成されている。なお、材料供給装置20は、本実施形態のように三次元造形装置10に設けられる場合であっても、上述した第1実施形態から第5実施形態までの任意の構成を採用可能である。
【0109】
以上で説明した第6実施形態の三次元造形装置10によれば、第1実施形態と同様に材料供給装置20を有し、材料供給装置20は、ホッパー30が第1領域R1に位置する場合に連通状態、ホッパー30が第2領域R2に位置する場合に非連通状態をとることが可能に構成され、少なくともホッパー30が脱着部64を介して接続部材50から取り外される際に、非連通状態をとる。そのため、ホッパー30が接続部材50から取り外される際や非装着状態において、供給孔79を介して可塑化部120に異物が入り込む可能性が低減する。
【0110】
G.他の実施形態:
(G-1)上記実施形態では、第2部材80は、蓋部81と壁部82とを備えている。これに対して、第2部材80は、例えば、非装着状態において開口部37を覆う蓋部81に相当する部分のみを有し、壁部82を有していなくてもよい。
【0111】
(G-2)上記実施形態では、第2部材80は、ホッパー30の第1係合部34と係合可能に構成された第2係合部83を有している。これに対して、ホッパー30は第1係合部34を有していなくてもよく、また、第2部材80は第2係合部83を有していなくてもよい。
【0112】
(G-3)上記第1実施形態から第4実施形態では、第2領域R2は、スライド面61と隣り合って位置している。これに対して、第2領域R2は、スライド面61と隣り合って設けられていなくてもよい。すなわち、脱着部64は、スライド面61と隣り合って設けられていなくてもよい。例えば、第2領域R2はスライド面61上に位置していてもよい。
【0113】
(G-4)上記第1実施形態から第4実施形態では、装着状態において、第2部材80の蓋部81の上面は、スライド面61と同じ高さに位置している。これに対して、装着状態において、蓋部81の上面は、スライド面61と同じ高さに位置していなくてもよい。例えば、装着状態において、第2部材80が開口部37よりも下方に位置し、蓋部81がスライド面61よりも下方に位置していてもよい。また、装着状態において、第2部材80が開口部37よりも上方に位置していてもよいし、蓋部81の上面がスライド面61よりも上方に位置していてもよい。
【0114】
(G-5)上記実施形態では、材料供給装置20は第2部材80を備えている。これに対して、材料供給装置20は第2部材80を備えていなくてもよい。
【0115】
H.他の形態:
本開示は、上述した実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実現することができる。例えば、本開示は、以下の形態によっても実現可能である。以下に記載した各形態中の技術的特徴に対応する上記実施形態中の技術的特徴は、本開示の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、本開示の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
【0116】
(1)本開示の第1の形態によれば、材料供給装置が提供される。この材料供給装置は、開口部を有し、材料を収容するホッパーと、前記ホッパーが脱着可能に構成された接続部材と、を備え、前記接続部材は、供給孔が設けられた第1領域を有するスライド面と、前記スライド面上をスライド移動可能に構成された第1部材と、前記第1領域が延在する方向に沿って延在する第2領域に設けられ、前記ホッパーを前記接続部材に脱着可能な脱着部と、を有する。前記ホッパーが前記接続部材に装着された装着状態において、前記ホッパーが第1領域に位置する場合、前記第1部材が前記第1領域と異なる第3領域にスライド移動することによって、前記開口部と前記供給孔とが連通する連通状態をとることが可能に構成され、前記ホッパーが前記第2領域に位置する場合、前記第1部材が前記第1領域にスライド移動することによって、前記第1部材が前記供給孔を覆う非連通状態をとることが可能に構成され、少なくとも前記ホッパーが前記脱着部を介して前記接続部材から取り外される際に、前記非連通状態をとる。
このような形態によれば、ホッパーが接続部から取り外される際や、ホッパーが接続部材から取り外された状態において、供給孔を介して、材料供給装置に接続される外部の可塑化部等に異物が入り込む可能性が低減する。
【0117】
(2)上記形態の材料供給装置において、前記非連通状態において前記第1部材のスライド移動を規制可能に構成された規制部を備えていてもよい。このような形態によれば、規制部によって、非連通状態において第1部材が第1領域から他の領域へと意図せずスライド移動する可能性を低減させ、供給孔を介して可塑化部等に異物が入り込む可能性をより低減できる。
【0118】
(3)上記形態の材料供給装置において、前記第2領域は、前記スライド面と隣り合って位置し、前記第3領域は、前記第1領域に対して前記第2領域と反対側に位置し、前記装着状態において、前記開口部が前記第2領域から前記第1領域へスライド移動する第1移動に連動して、前記第1部材が前記第1領域から前記第3領域へスライド移動することによって、前記連通状態をとり、前記開口部が前記第1領域から前記第2領域へスライド移動する第2移動に連動して、前記第1部材が前記第3領域から前記第1領域へスライド移動することによって、前記非連通状態をとってもよい。このような形態によれば、開口部のスライド移動と第1部材のスライド移動とが連動し、開口部と供給とが連通しない非連通状態、および、連通状態と非連通状態との間の移行時においても、供給孔を介して可塑化部等に異物が入り込む可能性が低減する。
【0119】
(4)上記形態の材料供給装置において、前記第2領域において前記開口部を覆う蓋部を有し、前記接続部材への前記ホッパーの脱着に伴って前記脱着部に脱着可能に構成された第2部材を備え、前記第2部材は、前記装着状態において、前記第2領域に位置していてもよい。このような形態によれば、簡易な動作によって、供給孔を介して可塑化部等に異物が入り込む可能性を低減し、かつ、ホッパー内の材料が開口部を介して散乱する可能性を低減できる。
【0120】
(5)上記形態の材料供給装置において、前記蓋部の上面は、前記装着状態において、前記スライド面と同じ高さに位置していてもよい。このような形態によれば、簡易な動作によって、供給孔を介して可塑化部等に異物が入り込む可能性を低減し、かつ、開口部が蓋部上とスライド面上との間を移動する際の材料の散乱が抑制され、材料のロスが抑制される。
【0121】
(6)上記形態の材料供給装置において、前記第2部材は、前記ホッパーの第1係合部と係合可能に構成された第2係合部を有し、前記第1係合部および前記第2係合部は、前記第1移動によって係合が解除され、前記第2移動によって係合するように構成されていてもよい。このような形態によれば、ホッパーが接続部から取り外される際や、接続部材からホッパーが取り外された状態におけるホッパーからの第2部材の離脱を抑制し、かつ、装着状態において簡易な動作によってホッパーから第2部材を離脱させて開口部を開放できる。
【0122】
(7)上記形態の材料供給装置において、前記第1部材をスライド移動させるスライド機構部を備え、前記第1部材が、前記スライド機構部によって前記第3領域から前記第1領域へスライド移動することで、前記開口部を前記第1領域から前記第2領域へスライド移動させてもよい。このような形態によれば、スライド機構部を操作することによって、材料供給装置を連通状態から非連通状態へと移行させることができ、連通状態から非連通状態への移行時においても、供給孔を介して可塑化部等に異物が入り込む可能性が低減する。
【0123】
(8)上記形態の材料供給装置において、前記スライド機構部を制御して前記第1部材をスライド移動させるスライド制御部を備えていてもよい。このような形態によれば、制御部がスライド機構部を制御することによって、材料供給装置を連通状態から非連通状態へと移行させることができる。
【0124】
(9)上記形態の材料供給装置において、前記ホッパーを移動させることによって、前記開口部を前記第1領域と前記第2領域との間においてスライド移動させるロボットを備えていてもよい。このような形態によれば、ロボットがホッパーを移動させることによって開口部をスライド移動させ、材料供給装置の連通状態と非連通状態とを切り替えることができる。
【0125】
(10)上記形態の材料供給装置において、前記接続部材は、接続孔が設けられ、前記スライド面をスライド移動可能に構成された第3部材を有し、前記第2領域は、前記第1領域上に位置し、前記第3領域は、前記第1領域に対して、前記第1領域と異なる第4領域と反対側に位置し、前記装着状態において、前記第3部材が前記第4領域から前記第1領域へスライド移動する第3移動に連動して、前記第1部材が前記第1領域から前記第3領域へスライド移動することによって、前記連通状態をとり、前記第3部材が前記第1領域から前記第4領域へスライド移動する第4移動に連動して、前記第1部材が前記第3領域から前記第1領域へスライド移動することによって、前記非連通状態をとってもよい。このような形態によれば、第3部材のスライド移動と第1部材のスライド移動とが連動し、連通状態と非連通状態との間の移行時においても、供給孔を介して可塑化部等に異物が入り込む可能性が低減する。
【0126】
(11)上記形態の材料供給装置において、前記脱着部を介した前記接続部材への前記ホッパーの脱着に伴って、前記第1部材へ脱着可能に構成され、前記第2領域において前記開口部を覆う第2部材を備え、前記第2部材は、前記装着状態において、前記第1部材の上方に積層され、前記第1部材のスライド移動に連動して移動可能に構成されていてもよい。このような形態によれば、第2部材が設けられている場合であっても第3移動によって容易に連通状態をとることができ、かつ、第4移動によって第2部材で開口部を容易に覆うことができる。そのため、簡易な動作によって、供給孔を介して可塑化部等に異物が入り込む可能性を低減し、かつ、ホッパー内の材料が開口部を介して散乱する可能性を低減できる。
【0127】
(12)上記形態の材料供給装置において、前記第2部材は、前記ホッパーの第1係合部と係合可能に構成された第2係合部を有し、前記第1係合部および前記第2係合部は、前記第3移動によって係合が解除され、前記第4移動によって係合するように構成されていてもよい。このような形態によれば、接続部材からホッパーが取り外された状態や、接続部材からホッパーが離脱される際におけるホッパーからの第2部材の離脱を抑制し、かつ、装着状態において簡易な動作によってホッパーから第2部材を離脱させて開口部を開放できる。
【0128】
(13)本開示の第2の形態によれば、射出成形装置が提供される。この射出成形装置は、上記第1の形態における材料供給装置と、前記材料供給装置から供給された前記材料を可塑化して可塑化材料を生成する可塑化部と、前記可塑化材料を成形型に射出する射出ノズルと、を備える。
このような形態によれば、ホッパーが接続部から取り外される際や、ホッパーが接続部材から取り外された状態において、供給孔を介して、材料供給装置に接続される外部の可塑化部等に異物が入り込む可能性が低減する。
【0129】
(14)本開示の第3の形態によれば、三次元造形装置が提供される。この三次元造形装置は、上記第1の形態における材料供給装置と、前記材料供給装置から供給された前記材料を可塑化して可塑化材料を生成する可塑化部と、前記可塑化材料をステージに向けて吐出する吐出ノズルと、を備える。
このような形態によれば、ホッパーが接続部から取り外される際や、ホッパーが接続部材から取り外された状態において、供給孔を介して、材料供給装置に接続される外部の可塑化部等に異物が入り込む可能性が低減する。
【0130】
本開示は、上述した材料供給装置、射出成形装置や三次元造形装置としての形態に限らず、種々の態様で実現可能である。例えば、押出成形装置や、材料供給装置を備える各種の装置として実現可能である。
【符号の説明】
【0131】
10…三次元造形装置、11…吐出ノズル、20,20b,20c,20d,20e…材料供給装置、30…ホッパー、31…胴部、32…口部、33…連結部、34…第1係合部、36…連続部、37…開口部、50,50b,50e…接続部材、51,51e…本体部、52…ストッパー、53,53b…第1ロックピン、54…第2ロックピン、55…先端部、59…第3係合部、60,60e…底部、61,61e…スライド面、62…脱着面、63…第1凹部、64,64e…脱着部、65,65e…側壁部、66,66e…第1側壁部、67…第1壁、68…第2壁、69…第3壁、70…第2側壁部、71…第4壁、72…第5壁、73…第6壁、74…第7壁、75,75b,75e…第1部材、76…嵌合部、77…第2凹部、78…溝部、79…供給孔、80,80e…第2部材、81…蓋部、82,82e…壁部、83…第2係合部、90…付勢部、91…軸部、92…鍔部、93…弾性部、94…スライド機構部、95…スライダー軸、96…駆動部、97…第3部材、98…接続孔、99…第4部材、100…射出成形装置、105…射出ユニット、120…可塑化部、121…ローターケース、122…駆動モーター、130…ローター、132…溝形成面、133…側面、134…材料導入口、135…溝、136…凸条部、137…中央部、138…滞留抑制部、140…バレル、142…対向面、144…案内溝、146…連通孔、148…加熱部、149…逆止弁、150…射出制御部、151…シリンダー、152…プランジャー、153…プランジャー駆動部、156…射出ノズル、160…型部、161…成形型、162…可動型、163…固定型、170…型締装置、171…型駆動部、172…ボールネジ部、200…ロボット、210…アーム部、250…吸着部、290…ロボット制御部、300…ステージ、400…移動機構、500,500d,500f…制御部
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