(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-01
(45)【発行日】2024-07-09
(54)【発明の名称】情報処理装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 3/0484 20220101AFI20240702BHJP
G06F 3/04817 20220101ALI20240702BHJP
H04N 1/00 20060101ALI20240702BHJP
B41J 29/42 20060101ALI20240702BHJP
G03G 21/00 20060101ALI20240702BHJP
【FI】
G06F3/0484
G06F3/04817
H04N1/00 350
B41J29/42 F
G03G21/00 376
G03G21/00 386
(21)【出願番号】P 2020117481
(22)【出願日】2020-07-08
【審査請求日】2023-06-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】前川 貴夫
【審査官】木内 康裕
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-009067(JP,A)
【文献】特開2012-068888(JP,A)
【文献】特開2015-162078(JP,A)
【文献】特開2012-138746(JP,A)
【文献】特開2018-047658(JP,A)
【文献】特開平10-011444(JP,A)
【文献】特開2006-185424(JP,A)
【文献】特開2020-064472(JP,A)
【文献】特開2014-035611(JP,A)
【文献】特開2003-044385(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/01
G06F 3/048 - 3/04895
H04N 1/00
B41J 29/42
G03G 21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
設定値の変更が可能な画面から設定値が変更された1又は複数の項目の名称及び変更後の設定値を取得し、
設定値が変更された各項目に対応する操作が可能な表示要素
であって項目の名称及び設定値が表示される表示要素を並べてファイル名の設定が可能な画面に表示させ、
ユーザによる所定のファイル名の作成を指示する操作に応じて、前記ファイル名の設定が可能な画面における表示要素の並び順に従って、項目の名称及び設定値を表す文字列を含むファイル名を作成
し、
ユーザにより選択された表示要素に対する所定の削除操作に応じて当該表示要素に表示されている項目の名称を削除するものの、項目値から項目の名称が一意に特定できない項目に対応する表示要素に対して前記削除操作がされても、当該表示要素に表示されている項目の名称を削除させない、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、項目の名称が削除された表示要素に対するユーザによる所定の復活操作に応じて当該表示要素に項目の名称を再表示させることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
設定値の変更が可能な画面から設定値が変更された1又は複数の項目の名称及び変更後の設定値を取得し、
設定値が変更された各項目に対応する操作が可能な表示要素を並べてファイル名の設定が可能な画面に表示させ、
ユーザによる所定のファイル名の作成を指示する操作に応じて、前記ファイル名の設定が可能な画面における表示要素の並び順に従って、項目の名称及び設定値を表す文字列を含むファイル名を作成し、
ユーザにより選択された表示要素に対する所定の削除操作に応じて当該表示要素を前記ファイル名の設定が可能な画面から削除するものの、重要な項目に対応する表示要素に対して前記削除操作がされても、当該表示要素を前記ファイル名の設定が可能な画面から削除させない、
ことを特徴とす
る情報処理装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、
ユーザによる所定の表示操作に応じて前記設定値の変更が可能な画面にあって前記ファイル名の設定が可能な画面にない項目及び設定値を表示させる項目追加画面を表示させ、
前記項目追加画面から
選択された各項目に対応する操作が可能な表示要素を前記ファイル名の設定が可能な画面に追加して表示させる、
ことを特徴とする請求項1
又は3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
コンピュータに、
設定値の変更が可能な画面から設定値が変更された1又は複数の項目の名称及び変更後の設定値を取得する機能、
設定値が変更された各項目に対応する操作が可能な表示要素
であって項目の名称及び設定値が表示される表示要素を並べてファイル名の設定が可能な画面に表示させる機能、
ユーザによる所定のファイル名の作成を指示する操作に応じて、前記ファイル名の設定が可能な画面における表示要素の並び順に従って、項目の名称及び設定値を表す文字列を含むファイル名を作成する機能、
ユーザにより選択された表示要素に対する所定の削除操作に応じて当該表示要素に表示されている項目の名称を削除するものの、項目値から項目の名称が一意に特定できない項目に対応する表示要素に対して前記削除操作がされても、当該表示要素に表示されている項目の名称を削除させない機能、
を実現させるためのプログラム。
【請求項6】
コンピュータに、
設定値の変更が可能な画面から設定値が変更された1又は複数の項目の名称及び変更後の設定値を取得する機能、
設定値が変更された各項目に対応する操作が可能な表示要素を並べてファイル名の設定が可能な画面に表示させる機能、
ユーザによる所定のファイル名の作成を指示する操作に応じて、前記ファイル名の設定が可能な画面における表示要素の並び順に従って、項目の名称及び設定値を表す文字列を含むファイル名を作成する機能、
ユーザにより選択された表示要素に対する所定の削除操作に応じて当該表示要素を前記ファイル名の設定が可能な画面から削除するものの、重要な項目に対応する表示要素に対して前記削除操作がされても、当該表示要素を前記ファイル名の設定が可能な画面から削除させない機能、
を実現させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
画像処理機能の設定において、設定した機能名及び設定内容を文字列として生成し、設定内容を登録するファイルの名称を入力する際に、上記生成した文字列をファイル名の初期名称として表示する技術が提案されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
提示されたファイル名を編集する際、文字列に対する操作だと文字列の入力や削除等の操作が煩わしい場合がある。
【0005】
本発明は、項目の名称及び設定値を表す文字列を含むファイル名の作成を、文字列を編集させて行わせる場合に比して簡便なユーザインタフェースを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る情報処理装置は、プロセッサを備え、前記プロセッサは、設定値の変更が可能な画面から設定値が変更された1又は複数の項目の名称及び変更後の設定値を取得し、設定値が変更された各項目に対応する操作が可能な表示要素であって項目の名称及び設定値が表示される表示要素を並べてファイル名の設定が可能な画面に表示させ、ユーザによる所定のファイル名の作成を指示する操作に応じて、前記ファイル名の設定が可能な画面における表示要素の並び順に従って、項目の名称及び設定値を表す文字列を含むファイル名を作成し、ユーザにより選択された表示要素に対する所定の削除操作に応じて当該表示要素に表示されている項目の名称を削除するものの、項目値から項目の名称が一意に特定できない項目に対応する表示要素に対して前記削除操作がされても、当該表示要素に表示されている項目の名称を削除させない、ことを特徴とする。
【0007】
また、前記プロセッサは、項目の名称が削除された表示要素に対するユーザによる所定の復活操作に応じて当該表示要素に項目の名称を再表示させることを特徴とする。
【0015】
本発明に係る情報処理装置は、プロセッサを備え、前記プロセッサは、設定値の変更が可能な画面から設定値が変更された1又は複数の項目の名称及び変更後の設定値を取得し、設定値が変更された各項目に対応する操作が可能な表示要素を並べてファイル名の設定が可能な画面に表示させ、ユーザによる所定のファイル名の作成を指示する操作に応じて、前記ファイル名の設定が可能な画面における表示要素の並び順に従って、項目の名称及び設定値を表す文字列を含むファイル名を作成し、ユーザにより選択された表示要素に対する所定の削除操作に応じて当該表示要素を前記ファイル名の設定が可能な画面から削除するものの、重要な項目に対応する表示要素に対して前記削除操作がされても、当該表示要素を前記ファイル名の設定が可能な画面から削除させないことを特徴とする。
【0020】
本発明に係るプログラムは、コンピュータに、設定値の変更が可能な画面から設定値が変更された1又は複数の項目の名称及び変更後の設定値を取得する機能、設定値が変更された各項目に対応する操作が可能な表示要素であって項目の名称及び設定値が表示される表示要素を並べてファイル名の設定が可能な画面に表示させる機能、ユーザによる所定のファイル名の作成を指示する操作に応じて、前記ファイル名の設定が可能な画面における表示要素の並び順に従って、項目の名称及び設定値を表す文字列を含むファイル名を作成する機能、ユーザにより選択された表示要素に対する所定の削除操作に応じて当該表示要素に表示されている項目の名称を削除するものの、項目値から項目の名称が一意に特定できない項目に対応する表示要素に対して前記削除操作がされても、当該表示要素に表示されている項目の名称を削除させない機能、を実現させる。
本発明に係るプログラムは、コンピュータに、設定値の変更が可能な画面から設定値が変更された1又は複数の項目の名称及び変更後の設定値を取得する機能、設定値が変更された各項目に対応する操作が可能な表示要素を並べてファイル名の設定が可能な画面に表示させる機能、ユーザによる所定のファイル名の作成を指示する操作に応じて、前記ファイル名の設定が可能な画面における表示要素の並び順に従って、項目の名称及び設定値を表す文字列を含むファイル名を作成する機能、ユーザにより選択された表示要素に対する所定の削除操作に応じて当該表示要素を前記ファイル名の設定が可能な画面から削除するものの、重要な項目に対応する表示要素に対して前記削除操作がされても、当該表示要素を前記ファイル名の設定が可能な画面から削除させない機能、を実現させる。
【発明の効果】
【0021】
請求項1,5に記載の発明によれば、項目の名称及び設定値を表す文字列を含むファイル名の作成を、文字列を編集させて行わせる場合に比して簡便なユーザインタフェースを提供することができる。また、項目の名称が含まれない分、ファイル名を短くすることができる。また、設定値がどの項目の設定値であるのかが不明となることを防止することができる。
【0027】
請求項2に記載の発明によれば、削除された項目の名称を復活させることができる。
【0030】
請求項3,6に記載の発明によれば、項目の名称及び設定値を表す文字列を含むファイル名の作成を、文字列を編集させて行わせる場合に比して簡便なユーザインタフェースを提供することができる。また、削除された表示要素に対応する項目の名称及び設定値の組をファイル名に含まないようにすることができる。また、重要な項目の設定値をファイル名に常に含めることができる。
【0031】
請求項4に記載の発明によれば、設定値の変更が可能な画面に戻ることなく項目の設定値を変更し、対応する表示要素をファイル名の設定が可能な画面に表示させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【
図1】本実施の形態における情報処理装置を示すブロック構成図である。
【
図2】本実施の形態における画像形成装置のハードウェア構成図である。
【
図3】本実施の形態における設定変更画面の表示の一例を示す図である。
【
図4A】本実施の形態において設定値が変更された後の設定変更画面の表示の一例を示す図である。
【
図4B】
図4Aに示す設定変更画面から遷移して表示されるファイル名設定画面の表示の一例を示す図である。
【
図4C】
図4Bに示すファイル名設定画面の設定に従って作成されるファイル名の例を示す図である。
【
図5A】本実施の形態において設定値が変更された後の設定変更画面の表示の他の例を示す図である。
【
図5B】
図5Aに示す設定変更画面から遷移して表示されるファイル名設定画面の表示の一例を示す図である。
【
図5C】
図5Bに示すファイル名設定画面の設定に従って作成されるファイル名の例を示す図である。
【
図6A】本実施の形態において設定値が変更された後の設定変更画面の表示の他の例を示す図である。
【
図6B】
図6Aに示す設定変更画面から遷移して表示されるファイル名設定画面の表示の一例を示す図である。
【
図6C】
図6Bに示すファイル名設定画面の設定に従って作成されるファイル名の例を示す図である。
【
図7A】本実施の形態におけるファイル名設定画面の表示の一例を示す図である。
【
図7B】
図7Aに示すファイル名設定画面において項目名ボタンの削除ボタンが選択された後のファイル名設定画面の表示例を示す図である。
【
図7C】
図7Bに示すファイル名設定画面の設定に従って作成されるファイル名の例を示す図である。
【
図8A】本実施の形態におけるファイル名設定画面の表示の一例を示す図である。
【
図8B】
図8Aに示すファイル名設定画面において項目ボタンが移動操作された後のファイル名設定画面の表示例を示す図である。
【
図8C】
図8Bに示すファイル名設定画面の設定に従って作成されるファイル名の例を示す図である。
【
図9A】本実施の形態におけるファイル名設定画面の表示の一例を示す図である。
【
図9B】
図9Aに示すファイル名設定画面において項目名ボタンの復活操作された後のファイル名設定画面の表示例を示す図である。
【
図9C】
図9Bに示すファイル名設定画面の設定に従って作成されるファイル名の例を示す図である。
【
図10A】本実施の形態における項目追加画面の表示の一例を示す図である。
【
図10B】
図10Aに示す項目追加画面が操作されて項目が追加された後のファイル名設定画面の表示例を示す図である。
【
図10C】
図10Bに示すファイル名設定画面の設定に従って作成されるファイル名の例を示す図である。
【
図11A】本実施の形態における項目追加画面の表示の他の例を示す図である。
【
図11B】
図11Aに示す項目追加画面から項目が追加される前のファイル名設定画面の表示例を示す図である。
【
図12A】本実施の形態におけるファイル名設定画面の表示の一例を示す図である。
【
図12B】
図12Aに示すファイル名設定画面にユーザがタッチ操作した後に表示される文字列入力画面の表示例を示す図である。
【
図12C】
図12Bに示す文字列入力画面からユーザが文字列を入力した後のファイル名設定画面の表示例を示す図である。
【
図12D】
図12Cに示すファイル名設定画面の設定に従って作成されるファイル名の例を示す図である。
【
図13】本実施の形態におけるファイル名設定画面の表示の一例を示す図である。
【
図14】本実施の形態における他のファイル名設定画面の表示の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下、図面に基づいて、本発明の好適な実施の形態について説明する。
【0038】
図1は、本実施の形態における情報処理装置1を示すブロック構成図である。
図2は、情報処理装置を搭載する、画像形成装置2のハードウェア構成図である。画像形成装置2は、コピー機能、印刷機能、スキャナ機能等各種機能を搭載した複合機であり、コンピュータ、すなわち本実施の形態における情報処理装置1を搭載した装置である。
図2において、ROM22には、本装置の制御や電子データの送受信等に関する各種プログラムが格納されており、CPU21は、ROM22に格納されたプログラムにしたがってスキャナ26やプリンタ27等本装置に搭載された各種機構の動作制御を行う。RAM23は、プログラム実行時のワークメモリや電子データ送受信時の通信バッファとして利用される。HDD(Hard Disk Drive)24は、スキャナ26を使用して読み取った電子文書などを格納する。操作パネル25は、ユーザからの指示の受け付け、情報の表示を行う。スキャナ26は、ユーザがセットした原稿を読み取り、電子データとしてHDD24等に蓄積する。プリンタ27は、CPU21で実行される制御プログラムからの指示に従い出力用紙上に画像を印字する。ネットワークインタフェース(IF)28は、ネットワークを接続し、外部装置との電子データの送受信、またブラウザ経由による本装置へのアクセスなどに利用される。アドレスデータバス29は、CPU21の制御対象となる各種機構と接続してデータの通信を行う。
【0039】
画像形成装置2は、前述したようにコピー機能、印刷機能等種々の画像処理機能を提供する。例えば、コピー機能を利用する場合、ユーザは、コピーに関する種々の属性項目を操作パネル25に表示されている所定の画面から設定する。コピー機能における属性項目としては、例えば部数、片面/両面、モノクロ/カラー印刷、拡縮サイズ等が代表的な属性項目である。そして、ユーザは、各属性項目に対して項目値を設定する。属性項目には、一般に初期値が設定されており、ユーザは、画像形成装置2が用意する画面から初期値を変更するなどして所望する項目値を設定する。本実施の形態では、初期値や既設定の設定値を種々の画面から変更することが可能かもしれないが、本実施の形態では、設定値の変更が可能な画面を「設定変更画面」と称することにする。また、以下の説明では、前述した属性項目を単に「項目」と称し、また、項目に対して設定する値を「設定値」又は「項目値」と称する。そして、情報処理装置1は、画像形成装置2に搭載され、後述する各種機能を提供することから、本実施の形態では、情報処理装置1と画像形成装置2はほぼ同義に用いることにする。
【0040】
図1に戻り、本実施の形態における情報処理装置1は、ユーザインタフェース(UI)処理部11、ファイル名作成処理部12、機能情報記憶部13及びプリセット設定情報記憶部14を有している。なお、本実施の形態の説明に用いない構成要素については、図から省略している。
【0041】
ユーザインタフェース処理部11は、操作パネル25を機能させる。すなわち、ユーザインタフェース処理部11は、操作パネル25へのユーザ操作を受け付ける操作受付手段、また、各種画面を操作パネル25に表示させる表示制御手段として機能する。前述したように、ユーザは、操作パネル25に表示されている設定変更画面から項目の設定値を変更する場合があるが、ユーザインタフェース処理部11は、設定値が変更された1又は複数の項目の名称及び変更後の設定値を取得する。ユーザにより設定変更された設定値は、プリセット設定として保存するようにしているが、ファイル名作成処理部12は、設定値が変更された項目の名称及び変更後の設定値を表す文字列を含むようにして、プリセット設定として保存する際のファイル名を作成する。
【0042】
機能情報記憶部13には、画像形成装置2が提供する各種機能の設定可能な項目と当該項目に対して設定可能な項目値または項目値の範囲等が定義されている項目情報が記憶される。
【0043】
プリセット設定情報記憶部14には、前述したプリセット設定を含むプリセット設定情報が記憶される。プリセット設定が保存される際のファイル名は、前述したようにファイル名作成処理部12によって作成される。
【0044】
情報処理装置1における各構成要素11~12は、情報処理装置1を形成するコンピュータと、コンピュータに搭載されたCPU21で動作するプログラムとの協調動作により実現される。また、各記憶部13~14は、情報処理装置1に搭載されたHDD24にて実現される。あるいは、RAM23又は外部にある記憶手段をネットワーク経由で利用してもよい。
【0045】
また、本実施の形態で用いるプログラムは、通信手段により提供することはもちろん、CD-ROMやUSBメモリ等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して提供することも可能である。通信手段や記録媒体から提供されたプログラムはコンピュータにインストールされ、コンピュータのCPUがプログラムを順次実行することで各種処理が実現される。
【0046】
画像処理機能(上記例では、コピー機能)における項目の設定値がユーザによって変更された場合、その設定変更された設定値を表す文字列を含むようにしてプリセット設定のファイル名を作成すれば、ファイルを開いて内容を確認しなくても、プリセット設定の特徴を把握しやすくなる。例えば、ユーザが項目値として両面印刷を設定した場合、ファイル名に“両面”等の文字列が含まれていれば、当該プリセット設定には、両面印刷が設定されていることがファイルを開くことなく把握できる。そこで、設定値が変更された項目の名称(以下、「項目名」)及びその設定値を表す文字列を含むようにプリセット設定を保存するためのファイル名の初期値を作成してユーザに提示する。ユーザは、提示されたファイル名の初期値をそのままプリセット設定のファイル名として採用してもよいし、所望のファイル名に変更してもよい。ファイル名を変更したい場合、本実施の形態では、ファイル名を構成する文字列を編集させるのではなく、項目及び設定値を示すボタンを表示させ、そのボタンを操作させることによってファイル名を編集できるようにしたことを特徴としている。
【0047】
次に、本実施の形態における動作について説明する。本実施の形態では、コピー機能に対するプリセット設定を保存するためのファイル名を作成する場合を例にして説明する。
【0048】
図3は、コピー機能において設定可能な項目及び項目値をリスト表示する画面であって、本実施の形態における設定変更画面30に相当する画面の表示の一例を示す図である。ユーザが、例えばメイン画面(図示せず)からコピー機能を選択すると、ユーザインタフェース処理部11は、
図3に示すコピー機能における設定変更画面30を操作パネル25に表示させる。
【0049】
図3において、図面左側に縦方向に並ぶ「部数」、「カラーモード」、「倍率」等は項目に相当する。そして、各項目に対応して表示される、図面右側に縦方向に並ぶ“1”、“自動”、“70%”等は当該項目に設定されている設定値に相当する。コピー機能が起動されたときに表示される設定値は、初期値である。ここで、ユーザが設定値を変更することなく初期値のままコピーを実行したい場合、スタートボタン31を選択すればよい。
【0050】
ここで、いくつかの項目に対する設定値が変更された場合の設定変更画面30の表示例を
図4Aに示す。
図4Aは、「用紙トレイ」、「両面/片面設定」、及び「仕分け」の3つの項目の設定値がユーザによって変更された場合の例が示されている。また、
図4Aでは、ユーザは、「両面/片面設定」を“両面”に変更し(ステップS1)、「仕分け」を“ソート” に変更し(ステップS2)、そして「用紙トレイ」を“トレイ1” に変更する(ステップS3)という順番で各項目に対する設定値を変更したことを示している。
【0051】
ここで、ユーザがプリセット登録ボタン32を選択した場合、プリセット設定を保存するために、ファイル名作成処理部12は、
図4Bに示すファイル名設定画面40を操作パネル25に表示させる。なお、詳細には、ユーザインタフェース処理部11は、ファイル名作成処理部12からの指示に従ってファイル名設定画面40を操作パネル25に表示させることになるかもしれないが、本実施の形態においては、説明の簡略化のために、ファイル名作成処理部12が画面表示をするものと記載する。
【0052】
ファイル名設定画面40には、設定変更画面30において設定値が変更された項目及び当該項目の設定値が抽出されて表示される。
図4Aに対応させると、ファイル名作成処理部12は、項目「両面/片面設定」及びその設定値“両面”、項目「仕分け」及びその設定値“ソート”、項目「用紙トレイ」及びその設定値“トレイ1”の各組を抽出して表示させるが、その際、各項目をボタン形式にて表示させる。なお、
図4Bでは、便宜的に項目「両面/片面設定」に対応する項目ボタンのみに符号を付けている。例えば、項目「両面/片面設定」の場合、項目ボタン41の中に項目の名称「両面/片面設定」と設定値“両面”を組にして表示させる。そして、項目に対しては、項目の名称を中に表示する項目名ボタン42を表示させる。そして、項目ボタン41及び項目名ボタン42それぞれに削除ボタン43,44を対応させて表示させる。
図4Bに示すように、本実施の形態では、各ボタン41,42の右上角に“×”で表現した形状で削除ボタン43,44を形成したが、削除ボタン43,44の形状や表示位置は、これに限定する必要はない。
【0053】
また、
図4Aを用いて説明したように、ユーザは、「両面/片面設定」、「仕分け」、「用紙トレイ」の順に設定値の変更を行ったので、ファイル名作成処理部12は、ユーザによって設定値の変更操作が行われた順番に従って各項目に対応する項目ボタン41を並べてファイル名設定画面40に表示させる。なお、ファイル名設定画面40には、項目ボタン41が表示領域の左上から横方向に、そして改行により下に向かう順番に並べられる。
【0054】
項目ボタン41の並び順でプリセット設定の登録を行う場合、ユーザは、登録ボタン45を選択する。また、プリセット設定の登録をやめたい場合、ユーザは、キャンセルボタン46を選択する。この場合、操作パネル25には、
図3に示す設定変更画面30が表示されるように表示制御してもよい。なお、追加ボタン47に関しては後述する。
【0055】
図4Bに示すように項目ボタン41が並んで表示されている状態のときにユーザが登録ボタン45を選択したときに作成されるファイル名を
図4Cに示す。
図4Cに示すように、ファイル名は、ファイル名設定画面40における項目ボタン41の並び順に従って作成される。ユーザは、プリセット設定を記録するファイルを開かなくてもファイル名を参照するだけで、初期値から設定値が変更された項目及びその変更後の設定値を知ることができる。
【0056】
続いて、
図5Aは、
図4Aとは異なる順番で、いくつかの項目に対する設定値が変更された場合の表示例を示す図である。
図5Aでは、ユーザは、「両面/片面設定」を“両面”に変更し(ステップS1)、「仕分け」を“ソート” に変更し(ステップS2)、そして「倍率」を“70%” に変更する(ステップS3)という順番で各項目に対する設定値を変更したことを示している。
【0057】
ここで、ユーザがプリセット登録ボタン32を選択した場合、プリセット設定を保存するために、ファイル名作成処理部12は、
図5Bに示すファイル名設定画面40を操作パネル25に表示させる。
【0058】
ファイル名設定画面40には、
図4Bと同様に、設定変更画面30において設定値が変更された項目及び当該項目の設定値が抽出されて表示される。ただ、ファイル名作成処理部12は、
図4Bと異なり、設定変更画面30において設定値が変更された項目の並び順に従って各項目の項目ボタン41がファイル名設定画面40に並べられる点が異なる。
【0059】
図5Bに示す表示画面例によると、項目「倍率」、「両面/片面設定」、「仕分け」それぞれの項目に対応する順番で項目ボタン41が並べられている。機能情報記憶部13を参照すると、項目「倍率」に設定可能な設定値の候補は、10%,20%、任意等相対的に多くある。項目「両面/片面設定」への設定値は、片面又は両面の2つである。項目「仕分け」への設定値は、スタック又はソートの2つである。この結果、設定値の候補が最も多い項目「倍率」が、設定値が変更された項目のうち優先順位が最も高くなり、項目の並びの先頭に位置付けられる。項目「両面/片面設定」と項目「仕分け」は、共に2つなので、この場合は、
図4A,
図4Bを用いて説明したように、設定変更操作が先に行われた項目「両面/片面設定」の方を優先的にファイル名に含めることになる。
【0060】
図5Bに示すように項目ボタン41が並んで表示されている状態のときにユーザが登録ボタン45を選択したときに作成されるファイル名を
図5Cに示す。
図5Cに示すように、ファイル名は、設定値の候補が最も多い項目及びその設定値から順番に並べられる。そして、設定値の候補が同数の場合は、ユーザによって設定値の変更操作が行われた順番に項目及びその設定値が並べられて作成される。
る。
【0061】
続いて、
図6Aには、
図4A,
図5Aとは異なる順番で、いくつかの項目に対する設定値が変更された場合の表示例を示す図である。
図6Aでは、ユーザは、「倍率」を“70%” に変更し(ステップS1)、「カラーモード」を “カラー” に変更し(ステップS2)、そして「部数」を“5” に変更する(ステップS3)という順番で各項目に対する設定値を変更したことを示している。
【0062】
ここで、ユーザがプリセット登録ボタン32を選択した場合、プリセット設定を保存するために、ファイル名作成処理部12は、
図6Bに示すファイル名設定画面40を操作パネル25に表示させる。
【0063】
ファイル名設定画面40には、
図4B,
図5Bと同様に、設定変更画面30において設定値が変更された項目及び当該項目の設定値が抽出されて表示される。ただ、ファイル名作成処理部12は、
図4B,
図5Bと異なり、設定変更画面30において設定値が変更された項目の並び順に従って各項目の項目ボタン41がファイル名設定画面40に並べられる点が異なる。
【0064】
図6Bに示す表示画面例によると、項目「部数」、「カラーモード」、「倍率」と、設定値が変更された項目を、設定変更画面30における並び順に従って並べられている。つまり、ユーザによる変更順は参照されない。例えば、設定変更画面30において表示される項目が、優先順位の高い順に並べられている場合、ファイル名においても優先順位の高い項目順に並べて項目及びその設定値を含めることができる。
【0065】
図5Bに示すように項目ボタン41が並んで表示されている状態のときにユーザが登録ボタン45を選択したときに作成されるファイル名を
図6Cに示す。
図6Cに示すように、ファイル名は、
図4Cとは異なり、ユーザによる設定変更操作の順番ではなく設定変更画面30における並び順に従って項目が並べられる。
【0066】
本実施の形態では、
図4~
図6を用いて説明したように、設定値の変更が可能な項目の中からユーザにより実際に設定値が変更された項目値を抽出して、プリセット設定された内容を含むファイルのファイル名を作成できるようにした。作成したファイル名は、プリセット設定された内容を含むファイルのファイル名の初期値に相当し、ユーザは、ファイル名の初期値を、次のようなボタンに対する操作によって変更することが可能である。
【0067】
図7Aは、ファイル名設定画面40の表示例を示す図であり、
図4Bと同じ図である。ここで、ユーザが所定の削除操作をしたとする。具体的には、項目「両面/片面設定」の項目名ボタン42aに対応する削除ボタン44aと、項目「仕分け」の項目ボタン41bに対応する削除ボタン43bとを操作したとする。操作の順番は、どちらが先でもよい。その削除操作後におけるファイル名設定画面40の表示例を
図7Bに示す。なお、ボタンを区別なく説明するときは添え字(a,b等)を適宜省略して説明する。
【0068】
図7Bに示すファイル名設定画面40の表示例のように、項目名ボタン42aに対応する削除ボタン44aが操作されることによって、項目ボタン41aの中から項目名「両面/片面設定」が削除され、項目値“両面”のみが残る。また、削除ボタン43bが操作されることによって項目「仕分け」の項目ボタン41bが削除される。
【0069】
図7Bに示すように項目ボタン41が並んで表示されている状態のときにユーザが登録ボタン45を選択したときに作成されるファイル名を
図7Cに示す。
図7Cに示すように、ファイル名に含まれる項目「両面/片面設定」に対しては、項目名「両面/片面設定」が削除され、項目値“両面”のみが残る。また、項目「仕分け」に関する情報、すなわち項目名「仕分け」及びその設定値“ソート”の組が削除される。なお、項目名が削除された項目ボタン41aには、復活ボタン48が付加されて表示されることになる。復活ボタン48の用い方については後述する。
図7Bに示す復活ボタン48の形状および項目ボタン41に付加する位置は、一例であってこれに限る必要はない。
【0070】
例えば、項目「両面/片面設定」と項目値“両面”との関係のように、ユーザが項目値のみから種類が特定できる項目がある。この場合、項目名をファイル名に必ずしも含める必要はない。ユーザが項目名をファイル名に含めることを希望しない場合、項目名「両面/片面設定」を省略することができ、これにより、ファイル名を短くすることができる。また、例えば、作成するプリセット設定の全てにおいて項目「仕分け」に対して“ソート”を設定する場合など、ファイル名に含めなくても項目の設定値を推測することができる場合など、設定値をファイル名に含めることを希望しない場合、項目に関する情報を省略することができ、これにより、ファイル名を短くすることができる。
【0071】
図8Aは、ファイル名設定画面40の表示例を示す図であり、
図7Bと同じ図である。ここで、ユーザが所定の移動操作をしたとする。例えば、
図8Aに示す破線のように、項目ボタン41aを項目ボタン41cの後方までドラッグ&ドロップ操作をすると、
図8Bに示すように、項目ボタン41cは、項目ボタン41aの移動に伴い項目ボタン41の並び順の先頭に移動すると共に、項目ボタン41aは、項目ボタン41cに続く位置に表示される。
【0072】
図8Bに示すように項目ボタン41が並んで表示されている状態のときにユーザが登録ボタン45を選択したときに作成されるファイル名を
図8Cに示す。
図8Cに示すように、項目値を示す文字列“両面”は、項目名「仕分け」及びその設定値“ソート”の組の後方に移動する。このように、ユーザは、設定値の変更後に項目の並び順を変更することができる。
【0073】
図9Aは、ファイル名設定画面40の表示例を示す図であり、
図8Bと同じ図である。ここで、ユーザが項目ボタン41aに対して所定の復活操作、すなわち、
図9Aに示す復活ボタン48aを選択する。ファイル名作成処理部12は、この復活操作に応じて、
図9Bに示すように、削除した項目名に対応する項目名ボタン42aが項目ボタン41aの中に表示されるよう、元の状態に復活させる。
【0074】
図9Bに示すように項目ボタン41が並んで表示されている状態のときにユーザが登録ボタン45を選択したときに作成されるファイル名を
図9Cに示す。
図9Cに示すように、ファイル名を示す文字列の中に、項目「両面/片面設定」に対する項目名が復活される。
【0075】
図10Aは、ファイル名設定画面40の表示例を示す図であり、
図9Bと同じ図である。ここで、ユーザが所定の表示操作、すなわち、
図10Aに示す追加ボタン47を選択する操作を行うと、ファイル名作成処理部12は、この表示操作に応じて、設定変更画面30にあってファイル名設定画面40にない項目及び設定値を表示させる項目追加画面49を、ファイル名設定画面40に重畳させて表示させる。
【0076】
ここで、ユーザが項目「倍率」を選択し(ステップS1)、更に項目「仕分け」を項目追加画面49から選択したとする(ステップS2)。この選択操作をした後に表示されるファイル名設定画面40の表示例を
図10Bに示す。
図10Bに示すように、ファイル名作成処理部12は、項目追加画面49から選択された項目「倍率」、「仕分け」の各項目ボタン41d,41eをファイル名設定画面40に追加して表示させる。
【0077】
図10Bに示すように項目ボタン41が並んで表示されている状態のときにユーザが登録ボタン45を選択したときに作成されるファイル名を
図10Cに示す。
図10Cに示すように、項目「倍率」、「仕分け」に対する項目及びその設定値が追加される。なお、項目の並び順を変更したい場合、
図8Aを用いて説明したように、ユーザは、所定の移動操作を行えばよい。
【0078】
図11Aは、ファイル名設定画面40の表示例を示す図であり、
図10Aと同様に追加ボタン47がユーザにより選択されたことで、項目追加画面49がファイル名設定画面40に重畳されて表示されている状態を示す図である。
図11Aでは、項目追加画面49の中に項目「表示トレイ」が含まれている。項目「表示トレイ」は、機能情報を参照すると、設定値として“トレイ2”が設定可能であり、
図11Aには、その“トレイ2”が設定されている状態が示されている。
【0079】
ここで、ユーザが項目「用紙トレイ」の項目名ボタン42cに対応付けられている削除ボタン44cを選択することで、項目ボタン41cから項目名が削除されたとする。この場合、項目ボタン41cの中には、
図7Bに例示する“両面”のように設定値“トレイ1”のみが表示されることになる。そうすると、設定値“トレイ1”のみが表示されている項目ボタン41cは、何の項目に対応する項目ボタンなのか、わからない。より詳細には、設定値“トレイ1”のみが表示されている項目ボタンは、項目「表示トレイ」に対応する項目ボタンなのか、あるいは項目「用紙トレイ」に対応する項目ボタンなのか、特定できなくなる可能性がある。
【0080】
そこで、本実施の形態においては、設定値(例えば、上記“トレイ1”,“トレイ2”)から項目名が一意に特定できない項目(例えば、上記、「用紙トレイ」「表紙トレイ」)に対応する項目ボタンに対しては、このような不具合が生じないように、項目名ボタン及び項目名ボタンに紐付ける削除ボタンを表示させないようにして、項目ボタンから項目名が削除されないようにした。換言すると、設定値のみを含む項目ボタンが作成されないようにした。
【0081】
なお、本実施の形態では、項目名を削除させない項目の項目名ボタンには削除ボタンを対応付けして表示させないようにしたが、削除ボタンを表示させたままとしてよい。但し、この場合は、削除ボタンがユーザにより選択されても項目名ボタンを削除しないように内部的に処理する必要がある。
【0082】
図12Aは、ファイル名設定画面40の表示例を示す図であり、
図4Bと同じ図である。ここで、ユーザがファイル名設定画面40において項目ボタン41が表示されていない位置に所定の表示要素追加操作を行ったとする。本実施の形態では、所定の表示要素追加操作として、操作パネル25へのタッチ操作を想定している。
図12Aに例示するように、ユーザが項目ボタン41aと項目ボタン41bの間に指51でタッチしたとする。
【0083】
ファイル名作成処理部12は、このファイル名設定画面40へのタッチ操作に応じて、
図12Bに示すように文字列入力画面52をファイル名設定画面40に重畳させて表示させる。ユーザが文字列入力画面52の文字列入力フィールド53から所望の文字列を入力し、OKボタン54を選択すると、文字列入力画面52は消去し、ファイル名設定画面40が操作パネル25に表れる。このときのファイル名設定画面40の表示例を
図12Cに示す。
【0084】
図12Cに例示するように、ユーザがタッチ操作した操作位置、すなわち項目ボタン41aと項目ボタン41bの間に項目ボタン41fが新たに追加表示される。この項目ボタン41fの中には、ユーザにより入力された文字列が表示される。
【0085】
図12Cに示すように項目ボタン41が並んで表示されている状態のときにユーザが登録ボタン45を選択したときに作成されるファイル名を
図12Dに示す。
図12Dに示すように、ファイル名作成処理部12は、ファイル名設定画面40に表示されている項目ボタンとの位置関係に対応する位置に、文字列入力画面52から入力された文字列が追加される。
【0086】
なお、以上の説明から明らかなように、ファイル名設定画面40をユーザにタッチさせる位置は、項目ボタンの並びの先頭位置若しくは最後尾の位置、又は上記例示した項目ボタンの間とするのが望ましい。
【0087】
また、文字列入力画面52を操作パネル25から消去するには、キャンセルボタン55を選択すればよい。
【0088】
図13は、ファイル名設定画面40の他の表示例を示す図である。上記説明では、項目「両面/片面設定」に例示するように、項目毎に項目ボタン41aを設け、その中に項目名を表示する項目名ボタン42a、そして各ボタン41a,42aに削除ボタン43a,44aを対応付けて表示することを基本としていた。ただ、重要な項目に関しては、削除させずにファイル名に常に含まれるようにしておきたい場合がある。
【0089】
そこで、項目ボタン41g,41hに例示するように、重要な項目(この例では、「部数」と「倍率」)に関しては、項目ボタンが削除されないように、換言すると、ファイル名に当該項目の設定値が少なくとも含まれるように、ファイル名作成処理部12は、項目ボタン41g,41hに削除ボタンを対応付けて表示させないようにしている。機能情報記憶部13に含まれる機能情報には、各項目が重要かどうかのフラグ情報が設定されており、ファイル名作成処理部12は、機能情報を参照することで、ファイル名設定画面40への表示対象となる項目が重要であるかどうかを判断できる。
【0090】
なお、本実施の形態では、項目ボタンを削除させない項目の項目ボタンには削除ボタンを対応付けして表示させないようにしたが、削除ボタンを表示させたままとしてよい。但し、この場合は、削除ボタンがユーザにより選択されても削除しないように内部的に処理する必要がある。
【0091】
図14は、ファイル名設定画面40の他の表示例を示す図である。前述したファイル名設定画面40の各表示例では、ファイル名設定画面40の設定に従って作成されるファイル名を示していない。このため、本実施の形態では、
図4B~
図10Bに示すファイル名設定画面40において登録ボタン45が選択されたことによって作成されるファイル名がわかるように、
図4C~
図10Cにおいて参考までに示すようにした。
【0092】
そこで、
図14に示すファイル名設定画面40では、ユーザによりファイル名の作成を指示する操作、すなわち登録ボタン45の選択操作がされる前に、ファイル名設定画面40に表示されている項目ボタンの並び順に従った場合に作成されるファイル名を表示させるファイル名表示領域56を設けるようにした。
【0093】
従って、ファイル名作成処理部12は、ボタン操作領域40aにおいてユーザがボタンを操作する度に、その操作の内容が反映された項目ボタンの並び順に従ってファイル名を作成して、ファイル名表示領域56に表示させる。なお、作成されるファイル名に関しては、
図4C~
図10Cと同じでよいので説明を省略する。
【0094】
前述したように、本実施の形態によれば、プリセット設定を保存するファイルのファイル名を作成する際に、項目名や設定値等を示す文字列ではなく、ボタンに対する操作によってファイル名を編集させるようにしたので、ユーザは、ファイル名に対する編集操作を簡便に行うことができる。
【0095】
また、本実施の形態では、設定変更画面30において設定値が変更された項目及び当該項目の設定値の組をボタンという表示要素によってファイル名設定画面40に表示させるようにしたが、必ずしもボタン形状に限定する必要はなく、他の形態の表示要素を利用してもよい。
【0096】
上記実施の形態において、プロセッサとは広義的なプロセッサを指し、汎用的なプロセッサ(例えばCPU:Central Processing Unit等)や、専用のプロセッサ(例えばGPU:Graphics Processing Unit、ASIC:Application Specific Integrated Circuit、FPGA:Field Programmable Gate Array、プログラマブル論理デバイス等)を含むものである。
【0097】
また上記実施の形態におけるプロセッサの動作は、1つのプロセッサによって成すのみでなく、物理的に離れた位置に存在する複数のプロセッサが協働して成すものであってもよい。また、プロセッサの各動作の順序は上記各実施の形態において記載した順序のみに限定されるものではなく、適宜変更してもよい。
【符号の説明】
【0098】
1 情報処理装置、2 画像形成装置、11 ユーザインタフェース(UI)処理部、12 ファイル名作成処理部、13 機能情報記憶部、14 プリセット設定情報記憶部、21 CPU、22 ROM、23 RAM、24 HDD、25 操作パネル、26 スキャナ、27 プリンタ、28 ネットワークインタフェース(IF)、29 アドレスデータバス。