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特許7512873情報処理装置、プログラム及び情報処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-01
(45)【発行日】2024-07-09
(54)【発明の名称】情報処理装置、プログラム及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   H04M 11/04 20060101AFI20240702BHJP
   H04M 1/72457 20210101ALI20240702BHJP
   G08B 25/04 20060101ALI20240702BHJP
   G08B 21/02 20060101ALI20240702BHJP
【FI】
H04M11/04
H04M1/72457
G08B25/04 K
G08B21/02
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2020203587
(22)【出願日】2020-12-08
(65)【公開番号】P2022090960
(43)【公開日】2022-06-20
【審査請求日】2023-07-18
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100187078
【弁理士】
【氏名又は名称】甲原 秀俊
(74)【代理人】
【識別番号】100203264
【弁理士】
【氏名又は名称】塩川 未久
(72)【発明者】
【氏名】中嶋 豊和
(72)【発明者】
【氏名】相良 俊介
(72)【発明者】
【氏名】岡 尚哉
【審査官】山岸 登
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/055676(WO,A1)
【文献】特開2013-114430(JP,A)
【文献】特表2013-511222(JP,A)
【文献】特開2012-222443(JP,A)
【文献】特開2017-034361(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q50/22
G08B19/00-31/00
G08G1/00-99/00
G16H10/00-80/00
H04M1/00
1/24-3/00
3/16-3/20
3/38-3/58
7/00-7/16
11/00-11/10
99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信部及び制御部を備え、
前記制御部は、
体調異常が検出された第1ユーザの位置情報と、複数の医者が各々乗車中である複数の車両の位置情報とに基づいて、前記複数の車両のうちから、前記第1ユーザの救助を指示する信号の送信先の車両を決定するとともに、前記第1ユーザの位置情報と、前記第1ユーザの疾患情報と、複数の薬の位置情報と、前記複数の薬の効能情報とに基づいて、前記複数の薬のうちから、前記第1ユーザに適用する薬を決定する、情報処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置において、
前記制御部は、前記複数の薬の位置情報のうちの少なくとも1つの薬の位置情報として、前記少なくとも1つの薬を所持すると推定される第2ユーザの位置情報を用いる、情報処理装置。
【請求項3】
請求項2に記載の情報処理装置において、
前記制御部は、ユーザの疾患情報に基づいて、前記薬を所持すると推定される前記第2ユーザを特定する、情報処理装置。
【請求項4】
請求項2又は3に記載の情報処理装置において、
前記制御部は、前記複数の薬の位置情報のうちの少なくとも1つの薬の位置情報として、前記少なくとも1つの薬を所持すると推定される医者が乗車中である前記車両の位置情報を用いる、情報処理装置。
【請求項5】
請求項2から4までの何れか一項に記載の情報処理装置において、
前記制御部は、
前記第1ユーザに適用すると決定した薬の位置情報が前記第2ユーザの位置情報である場合、前記第2ユーザが使用する端末装置に、薬の提供を指示する信号及び前記第1ユーザの位置情報を、前記通信部によって送信し、
前記第1ユーザに適用すると決定した薬の位置情報が前記車両の位置情報である場合、当該車両に、前記薬の提供を指示する信号及び前記第1ユーザの位置情報を、前記通信部によって送信する、情報処理装置。
【請求項6】
請求項1から5までの何れか一項に記載の情報処理装置において、
前記制御部は、前記複数の薬のうち、第1ユーザの疾患情報及び前記複数の効能情報に基づいて選択される薬であって、前記第1ユーザの位置に最も近い位置の薬を、前記第1ユーザに適用すると決定する、情報処理装置。
【請求項7】
請求項1から6までの何れか一項に記載の情報処理装置において、
前記制御部は、前記複数の車両のうちで、前記第1ユーザの位置から予め設定された設定範囲内に位置する車両を、前記送信先の車両に決定する、情報処理装置。
【請求項8】
請求項7に記載の情報処理装置において、
前記制御部は、前記設定範囲内に位置する複数の前記車両を検出した場合、前記第1ユーザの位置に最も近い位置の車両を、前記送信先の車両に決定する、情報処理装置。
【請求項9】
請求項7に記載の情報処理装置において、
前記制御部は、
前記設定範囲内に位置する複数の前記車両を検出した場合、前記複数の医者の専門情報を取得し、前記複数の医者の専門情報及び前記第1ユーザの疾患情報に基づいて前記複数の医者のうちから少なくとも1人の医者を特定し、
前記設定範囲内に位置する複数の前記車両のうちに特定した前記医者が乗車中である車両が存在すると判定した場合、前記特定した医者が乗車中である車両を、前記送信先の車両に決定する、情報処理装置。
【請求項10】
請求項7に記載の情報処理装置において、
前記制御部は、
前記設定範囲内に位置する複数の前記車両を検出した場合、複数の薬のうちから前記第1ユーザの疾患情報及び前記複数の効能情報に基づいて薬を選択し、
前記設定範囲内に位置する複数の前記車両のうちに選択した前記薬を所持すると推定される前記医者が乗車中である車両が存在すると判定した場合、前記薬を所持すると推定される前記医者が乗車中である車両を前記送信先の車両に決定するとともに、前記選択した薬を前記第1ユーザに適用する薬に決定する、情報処理装置。
【請求項11】
請求項1から10までの何れか一項に記載の情報処理装置において、
前記制御部は、前記第1ユーザの救助を指示する信号とともに前記第1ユーザの位置情報及び前記第1ユーザの疾患情報を、前記送信先の車両に、前記通信部によって送信する、情報処理装置。
【請求項12】
請求項1から11までの何れか一項に記載の情報処理装置において、
前記制御部は、前記送信先の車両に、前記第1ユーザに適用すると決定した薬の使用方法の情報を、前記通信部によって送信する、情報処理装置。
【請求項13】
請求項1から12までの何れか一項に記載の情報処理装置において、
前記制御部は、
複数の医療従事者の情報と、前記第1ユーザの疾患情報又は前記送信先の車両から前記通信部によって受信した前記第1ユーザの診察情報とに基づいて、前記複数の医療従事者のうちから少なくとも一人の医療従事者を特定し、
前記送信先の車両と、特定した前記医療従事者が使用する端末装置とを通信可能に接続する、情報処理装置。
【請求項14】
請求項1から13までの何れか一項に記載の情報処理装置において、
前記制御部は、前記第1ユーザの位置情報と、前記第1ユーザの疾患情報と、複数の医療機器の位置情報と、前記複数の医療機器の種類の情報と、前記複数の医療機器を利用可能な日時の情報とに基づいて、前記複数の医療機器のうちから前記第1ユーザに適用する医療機器を決定する、情報処理装置。
【請求項15】
請求項14に記載の情報処理装置において、
前記制御部は、前記第1ユーザに適用すると決定した医療機器の位置情報及び前記第1ユーザの位置情報を、前記決定した医療機器の位置に最も近い端末装置又は前記車両に、前記通信部によって送信する、情報処理装置。
【請求項16】
請求項1から15までの何れか一項に記載の情報処理装置において、
前記制御部は、端末装置から体調異常を示す信号を前記通信部によって受信することにより、前記第1ユーザの体調異常を検出する、情報処理装置。
【請求項17】
請求項1から16までの何れか一項に記載の情報処理装置において、
前記制御部は、前記第1ユーザを含む複数のユーザの位置情報及び疾患情報を、複数の端末装置から前記通信部によって受信する、情報処理装置。
【請求項18】
請求項1から17までの何れか一項に記載の情報処理装置において、
前記制御部は、前記複数の車両の位置情報を、前記複数の車両の各々から前記通信部によって受信する、情報処理装置。
【請求項19】
情報処理装置に、
体調異常が検出された第1ユーザの位置情報と、複数の医者が各々乗車中である複数の車両の位置情報とに基づいて、前記複数の車両のうちから、前記第1ユーザの救助を指示する信号の送信先の車両を決定するとともに、前記第1ユーザの位置情報と、前記第1ユーザの疾患情報と、複数の薬の位置情報と、前記複数の薬の効能情報とに基づいて、前記複数の薬のうちから、前記第1ユーザに適用する薬を決定することを
を実行させる、プログラム。
【請求項20】
体調異常が検出された第1ユーザの位置情報と、複数の医者が各々乗車中である複数の車両の位置情報とに基づいて、前記複数の車両のうちから、前記第1ユーザの救助を指示する信号の送信先の車両を決定するとともに、前記第1ユーザの位置情報と、前記第1ユーザの疾患情報と、複数の薬の位置情報と、前記複数の薬の効能情報とに基づいて、前記複数の薬のうちから、前記第1ユーザに適用する薬を決定することを含む、情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、プログラム及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、体調異常が生じたユーザの救命を補助する装置が知られている。例えば、特許文献1には、ユーザ端末装置と、第三者端末装置と、救命救急補助装置とで構成される救命救急補助システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2012-222443号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の技術には、改善の余地がある。例えば、ユーザの救助に薬を用いれば、ユーザの体調異常を速やかに回復させることができる場合がある。
【0005】
かかる事情に鑑みてなされた本開示の目的は、改善された情報処理装置、プログラム及び情報処理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一実施形態に係る情報処理装置は、
通信部及び制御部を備え、
前記制御部は、
体調異常が検出された第1ユーザの位置情報と、複数の医者が各々乗車中である複数の車両の位置情報とに基づいて、前記複数の車両のうちから、前記第1ユーザの救助を指示する信号の送信先の車両を決定するとともに、前記第1ユーザの位置情報と、前記第1ユーザの疾患情報と、複数の薬の位置情報と、前記複数の薬の効能情報とに基づいて、前記複数の薬のうちから、前記第1ユーザに適用する薬を決定する。
【0007】
本開示の一実施形態に係るプログラムは、
情報処理装置に、
体調異常が検出された第1ユーザの位置情報と、複数の医者が各々乗車中である複数の車両の位置情報とに基づいて、前記複数の車両のうちから、前記第1ユーザの救助を指示する信号の送信先の車両を決定するとともに、前記第1ユーザの位置情報と、前記第1ユーザの疾患情報と、複数の薬の位置情報と、前記複数の薬の効能情報とに基づいて、前記複数の薬のうちから、前記第1ユーザに適用する薬を決定することを
を実行させる。
【0008】
本開示の一実施形態に係る情報処理方法は、
体調異常が検出された第1ユーザの位置情報と、複数の医者が各々乗車中である複数の車両の位置情報とに基づいて、前記複数の車両のうちから、前記第1ユーザの救助を指示する信号の送信先の車両を決定するとともに、前記第1ユーザの位置情報と、前記第1ユーザの疾患情報と、複数の薬の位置情報と、前記複数の薬の効能情報とに基づいて、前記複数の薬のうちから、前記第1ユーザに適用する薬を決定することを含む。
【発明の効果】
【0009】
本開示の一実施形態によれば、改善された情報処理装置、プログラム及び情報処理方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本開示の一実施形態に係る情報処理システムの構成を示す図である。
図2図1に示す情報処理システムの詳細な構成を示すブロック図である。
図3】情報処理装置に登録される情報の一例を示す図である。
図4】情報処理装置に登録される情報の一例を示す図である。
図5】情報処理装置に登録される情報の一例を示す図である。
図6図1に示す情報処理システムの動作の一例を示すシーケンス図である。
図7図1に示す情報処理システムの動作の一例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本開示の実施形態について、図面を参照して説明する。以下の図面に示す構成要素において、同じ構成要素には、同じ符号を付す。
【0012】
(情報処理システムの構成)
図1に示すように、本開示の一実施形態に係る情報処理システム1は、車両10Aと、車両10Bと、車両10Cと、端末装置20Aと、端末装置20Bと、端末装置20Cと、情報処理装置30とを備える。
【0013】
以下、車両10Aと、車両10Bと、車両10Cとを特に区別しない場合、これらは、まとめて「車両10」とも記載される。図1には、3つの車両10を備える情報処理システム1が示されている。ただし、情報処理システム1が備える車両10の数は、任意の数であってよい。
【0014】
以下、端末装置20Aと、端末装置20Bと、端末装置20Cとを特に区別しない場合、これらは、まとめて「端末装置20」とも記載される。図1には、3つの端末装置20を備える情報処理システム1が示されている。ただし、情報処理システム1が備える端末装置20の数は、任意の数であってよい。
【0015】
車両10と、端末装置20と、情報処理装置30とは、ネットワーク2を介して通信可能である。ネットワーク2は、移動体通信ネットワーク及びインターネット等を含む任意のネットワークであってよい。
【0016】
車両10には、医者が乗車している。車両10は、医者によって運転されてもよい。例えば、車両10Aは、医者D1によって運転される。車両10Bは、医者D2によって運転される。車両10Cは、医者D3によって運転される。ただし、医者は、車両10に乗車していればよく、車両10を運転しなくてもよい。
【0017】
車両10は、任意の種類の自動車であってよい。車両10は、例えば、ガソリン車、ディーゼル車、HV(Hybrid Vehicle)、PHV(Plug-in Hybrid Vehicle)、EV(Electric Vehicle)又はFCV(Fuel Cell Vehicle)等である。車両10の運転は、任意のレベルで自動化されていてもよい。例えば、自動化のレベルは、SAE(Society of Automotive Engineers)のレベル分けにおけるレベル1からレベル5の何れかである。車両10は、MaaS(Mobility as a Service)専用車両であってもよい。
【0018】
端末装置20は、ユーザによって使用される。例えば、端末装置20Aは、ユーザU1によって使用される。端末装置20Bは、ユーザU2によって使用される。端末装置20Cは、ユーザU3によって使用される。
【0019】
端末装置20には、ユーザの救助を支援する支援サービスを提供する専用アプリケーションがインストールされていてよい。以下、支援サービスを提供する専用アプリケーションは、「支援アプリケーション」とも記載される。
【0020】
支援サービスは、端末装置20を使用するユーザの体調異常が検出された場合に、そのユーザの救命を支援するサービスである。以下、体調異常が検出されたユーザは、「第1ユーザ」とも記載される。
【0021】
端末装置20は、ネットワーク2に接続可能であれば、任意の装置であってよい。端末装置20は、例えば、携帯電話機、スマートフォン、タブレット又はパーソナルコンピュータ(PC:Personal Computer)等である。
【0022】
情報処理装置30は、上記支援サービスを提供する。例えば、情報処理装置30は、後述のように、体調異常が検出された第1ユーザの位置情報等に基づいて、複数の車両10のうちから、第1ユーザの救助を指示する信号の送信先の車両10を決定する。
【0023】
情報処理装置30は、サーバとして機能するように構成された専用のコンピュータ、汎用のパーソナルコンピュータ又はクラウドコンピューティングシステム等であってよい。
【0024】
(車両の構成)
図2に示すように、車両10は、制御装置11を備える。制御装置11は、例えば、カーナビゲーション装置である。制御装置11は、通信部12と、測位部13と、入力部14と、出力部15と、記憶部16と、制御部17とを有する。
【0025】
通信部12は、ネットワーク2に接続可能な少なくとも1つの通信モジュールを含んで構成される。当該通信モジュールは、例えば、LTE(Long Term Evolution)、4G(4th Generation)又は5G(5th Generation)等の移動体通信規格に対応した通信モジュールである。
【0026】
測位部13は、車両10の位置情報を取得可能である。測位部13は、衛星測位システムに対応する少なくとも1つの受信モジュールを含んで構成される。受信モジュールは、例えば、GPS(Global Positioning System)に対応した受信モジュールである。ただし、受信モジュールは、これに限定されない。受信モジュールは、任意の衛星測位システムに対応した受信モジュールであってよい。
【0027】
入力部14は、ユーザからの入力を受付可能である。入力部14は、ユーザからの入力を受付可能な少なくとも1つの入力用インタフェースを含んで構成される。入力用インタフェースは、物理キー、静電容量キー、ポインティングデバイス、ディスプレイと一体的に設けられたタッチスクリーン又はマイク等であってよい。
【0028】
出力部15は、データを出力可能である。出力部15は、データを出力可能な少なくとも1つの出力用インタフェースを含んで構成される。出力用インタフェースは、ディスプレイ又はスピーカ等であってよい。ディスプレイは、LCD(Liquid Crystal Display)又は有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等であってよい。
【0029】
記憶部16は、少なくとも1つの半導体メモリ、少なくとも1つの磁気メモリ、少なくとも1つの光メモリ又はこれらのうちの少なくとも2種類の組み合わせを含んで構成される。半導体メモリは、例えば、RAM(Random Access Memory)又はROM(Read Only Memory)等である。RAMは、例えば、SRAM(Static Random Access Memory)又はDRAM(Dynamic Random Access Memory)等である。ROMは、例えば、EEPROM(Electrically erasable programmable read only memory)等である。記憶部16は、主記憶装置、補助記憶装置又はキャッシュメモリとして機能してよい。記憶部16には、車両10の動作に用いられるデータと、車両10の動作によって得られたデータとが記憶される。
【0030】
制御部17は、少なくとも1つのプロセッサ、少なくとも1つの専用回路又はこれらの組み合わせを含んで構成される。プロセッサは、CPU(Central Processing Unit)若しくはGPU(Graphics Processing Unit)等の汎用プロセッサ又は特定の処理に特化した専用プロセッサである。専用回路は、例えば、FPGA(Field-Programmable Gate Array)又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)等である。制御部17は、車両10の各部を制御しながら、車両10の動作に関わる処理を実行する。制御部17は、現在時刻を取得する計時機能を有してよい。
【0031】
車両10の機能は、本実施形態に係る制御プログラムを、制御部17に相当するプロセッサで実行することにより実現される。つまり、車両10の機能は、ソフトウェアにより実現される。制御プログラムは、車両10の動作をコンピュータに実行させることにより、コンピュータを車両10として機能させる。つまり、コンピュータは、制御プログラムに従って車両10の動作を実行することにより、車両10として機能する。
【0032】
本開示において「プログラム」は、コンピュータで読取り可能な非一時的記録媒体に記録しておくことが可能である。コンピュータで読取り可能な非一時的記録媒体は、例えば、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体又はROMである。プログラムの流通は、例えば、プログラムを記録したDVD(Digital Versatile Disc)又はCD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)等の可搬型記録媒体を販売する、譲渡する、又は貸与することにより、行われる。プログラムは、サーバのストレージに格納されてよい。サーバのストレージに格納されたプログラムは、他のコンピュータに転送されることにより、流通されてもよい。プログラムは、プログラムプロダクトとして提供されてもよい。
【0033】
本開示において「コンピュータ」は、例えば、可搬型記録媒体に記録されたプログラム又はサーバから転送されたプログラムを、一旦、主記憶装置に格納する。さらに、コンピュータは、主記憶装置に格納されたプログラムをプロセッサで読み取り、読み取ったプログラムに従った処理をプロセッサで実行する。コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行してもよい。コンピュータは、コンピュータにサーバからプログラムが転送される度に、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行してもよい。コンピュータは、サーバからコンピュータへのプログラムの転送を行わず、実行指示及び結果取得のみによって機能を実現する、いわゆるASP(Application Service Provider)型のサービスによって処理を実行してもよい。プログラムには、電子計算機による処理の用に供する情報であってプログラムに準ずるものが含まれる。例えば、コンピュータに対する直接の指令ではないがコンピュータの処理を規定する性質を有するデータは、「プログラムに準ずるもの」に該当する。
【0034】
車両10の一部又は全ての機能が、制御部17に相当する専用回路により実現されてもよい。つまり、車両10の一部又は全ての機能が、ハードウェアにより実現されてもよい。
【0035】
<各種情報の送信処理>
制御部17は、情報処理装置30に登録する各種情報を、情報処理装置30に送信する送信処理を実行する。情報処理装置30に登録する各種情報は、医者の識別情報、医者の専門情報、薬の識別情報及び車両10の位置情報の少なくとも何れかを含む。以下、登録情報の送信処理の一例を説明する。
【0036】
制御部17は、医者の識別情報及び医者の専門情報を、入力部14によって受け付ける。医者の専門情報は、医者がどの専門医であるかを示す情報であってよい。医者の識別情報は、情報処理装置30が提供する支援サービスにおいて医者を一意に識別可能な情報であってよい。医者の専門情報は、例えば、医者が、内科医、外科医又は耳鼻咽喉科等であることを示す情報である。医者の識別情報及び医者の専門情報は、車両10に乗車した医者によって入力部14から入力される。医者は、例えば、車両10に乗車した後、車両10の運転を開始する前に、これらの情報を入力部14から入力する。制御部17は、医者の識別情報及び医者の専門情報を受け付けると、医者の識別情報及び医者の専門情報を、ネットワーク2を介して情報処理装置30に、通信部12によって送信する。制御部17は、取得した医者の識別情報を、記憶部16に記憶させる。
【0037】
制御部17は、薬の識別情報を、入力部14によって受け付ける。薬の識別情報は、情報処理装置30が提供する支援サービスにおいて薬を一意に識別可能な情報であってよい。薬の識別情報は、例えば、医療機関等にて用いられる薬の識別コード又は薬の製品名を示す情報等である。薬の識別情報は、車両10に乗車した医者によって入力部14から入力される。医者は、例えば、車両10に乗車した後、車両10の運転を開始する前に、薬の識別情報を、入力部14から入力する。医者は、支援サービスのために、自身が所持する薬の識別情報を、入力部14から入力する。医者は、任意の目的で、薬を所持する。例えば、医者は、薬を患者に提供するために、又は自身の疾患による急な発作に備えるために、薬を所持する。制御部17は、薬の識別情報を受け付けると、医者の識別情報とともに薬の識別情報を、ネットワーク2を介して情報処理装置30に、通信部21によって送信する。制御部17は、薬の識別情報とともに送信する医者の識別情報を、入力部14によって受け付けてもよいし、又は記憶部16から取得してもよい。
【0038】
ここで、医者は、制御装置11によって登録情報の送信処理を実行した後、車両10の運転を開始する。医者が毎回同じ車両10に乗車する場合、医者の識別情報及び医者の専門情報は、記憶部16に予め記憶されていてもよい。この場合、制御部17は、車両10の運転が開始されるときに、記憶部16から医者の識別情報及び医者の専門情報を取得し、取得した医者の識別情報及び医者の専門情報を、ネットワーク2を介して情報処理装置30に通信部12によって送信する。また、車両10に薬が常備されている場合、その薬の識別情報は、記憶部16に予め記憶されていてもよい。この場合、制御部17は、車両10の運転が開始されるとき、記憶部16から薬の識別情報を取得する。制御部17は、医者の識別情報とともに薬の識別情報を、ネットワーク2を介して情報処理装置30に、通信部21によって送信する。制御部17は、薬の識別情報とともに送信する医者の識別情報を、入力部14によって受け付けてもよいし、又は記憶部16から取得してもよい。
【0039】
制御部17は、車両10の走行中、車両10の位置情報を測位部13によって取得する。制御部17は、車両10の位置情報を取得すると、記憶部16から医者の識別情報を取得する。制御部17は、医者の識別情報とともに車両10の位置情報を、ネットワーク2を介して情報処理装置30に通信部12によって送信する。
【0040】
制御部17は、任意の時間間隔で、車両10の位置情報を取得し、医者の識別情報とともに取得した車両10の位置情報を情報処理装置30に送信してよい。当該時間間隔は、車両10の平均速度に基づいて予め設定されてもよいし、車両10の速度に応じて適宜変更されてもよい。当該時間間隔を適宜変更する場合、制御部17は、車両10の速度が速い場合、車両10の速度が遅い場合よりも、当該時間間隔が短くなるように変更してよい。
【0041】
制御部17は、車両10の位置情報を取得した時刻を、移動時刻として制御部17の計時機能によって取得してもよい。制御部17は、医者の識別情報とともに車両10の位置情報及び移動時刻を、ネットワーク2を介して情報処理装置30に通信部12によって送信してもよい。制御部17は、上記任意の時間間隔で、車両10の位置情報及び移動時刻を取得し、医者の識別情報とともに車両10の位置情報及び移動時刻を情報処理装置30に送信してよい。
【0042】
<支援処理>
制御部17は、車両10の走行中、情報処理装置30から受信した信号に基づいて、第1ユーザの救助を支援する支援処理を実行する。第1ユーザは、上述のように、体調異常が検出されたユーザである。以下、支援処理の一例を説明する。
【0043】
制御部17は、ネットワーク2を介して情報処理装置30から、第1ユーザの救助を指示する信号を通信部12によって受信する。第1ユーザの救助を指示する信号は、第1ユーザの識別情報を含んでよい。制御部17は、この信号を受信すると、第1ユーザの救助を指示する情報を、出力部15に出力させる。第1ユーザの救助を指示する情報は、第1ユーザの識別情報を含んでよい。制御部17は、第1ユーザの救助を指示する信号とともに第1ユーザの位置情報を受信した場合、第1ユーザの救助を指示する情報とともに第1ユーザの位置情報を出力部15に出力させてよい。車両10を運転する医者は、出力部15から出力される情報によって、車両10の近辺に体調異常が生じた第1ユーザがいることを知ることができる。医者は、車両10を運転して第1ユーザの所まで行くことができる。
【0044】
(端末装置の構成)
図2に示すように、端末装置20は、通信部21と、測位部22と、入力部23と、出力部24と、記憶部25と、制御部26とを備える。端末装置20は、加速度センサ及び生体センサ等を含む任意のセンサをさらに備えてもよい。
【0045】
通信部21は、通信部12と同様に、ネットワーク2に接続可能な少なくとも1つの通信モジュールを含んで構成される。
【0046】
測位部22は、端末装置20の位置情報を取得可能である。測位部22は、測位部13と同様に、衛星測位システムに対応する少なくとも1つの受信モジュールを含んで構成される。
【0047】
入力部23は、ユーザからの入力を受付可能である。入力部23は、入力部14と同様に、ユーザからの入力を受付可能な少なくとも1つの入力用インタフェースを含んで構成される。
【0048】
出力部24は、データを出力可能である。出力部24は、出力部15と同様に、データを出力可能な少なくとも1つの出力用インタフェースを含んで構成される。
【0049】
記憶部25は、記憶部16と同様に、少なくとも1つの半導体メモリ、少なくとも1つの磁気メモリ、少なくとも1つの光メモリ又はこれらのうちの少なくとも2種類の組み合わせを含んで構成される。記憶部25は、主記憶装置、補助記憶装置又はキャッシュメモリとして機能してよい。記憶部25には、端末装置20の動作に用いられるデータと、端末装置20の動作によって得られたデータとが記憶される。記憶部25には、例えば、端末装置20のユーザの識別情報が記憶される。ユーザの識別情報は、情報処理装置30が提供する支援サービスにおいてユーザを一意に識別可能な情報であってよい。
【0050】
制御部26は、制御部17と同様に、少なくとも1つのプロセッサ、少なくとも1つの専用回路又はこれらの組み合わせを含んで構成される。制御部26は、端末装置20の各部を制御しながら、端末装置20の動作に関わる処理を実行する。制御部26は、現在時刻を取得する計時機能を有してよい。
【0051】
端末装置20の機能は、本実施形態に係る支援アプリケーションのプログラムを含む端末プログラムを、制御部26に相当するプロセッサで実行することにより実現される。つまり、端末装置20の機能は、ソフトウェアにより実現される。端末プログラムは、端末装置20の動作をコンピュータに実行させることにより、コンピュータを端末装置20として機能させる。つまり、コンピュータは、端末プログラムに従って端末装置20の動作を実行することにより、端末装置20として機能する。
【0052】
端末装置20の一部又は全ての機能が、制御部26に相当する専用回路により実現されてもよい。つまり、端末装置20の一部又は全ての機能が、ハードウェアにより実現されてもよい。
【0053】
<各種情報の送信処理>
制御部26は、情報処理装置30に登録する各種情報を、情報処理装置30に送信する送信処理を実行する。情報処理装置30に登録する各種情報は、ユーザの識別情報、ユーザの疾患情報、薬の識別情報及びユーザの位置情報の少なくとも何れかを含む。以下、登録情報の送信処理の一例を説明する。
【0054】
制御部26は、ユーザの疾患情報を、入力部23によって受け付ける。ユーザの疾患情報は、ユーザによって、入力部23から入力される。ユーザは、自身の疾患情報を、入力部23から入力する。ユーザの疾患情報は、例えば、ユーザが罹患している病名を示す情報等である。制御部26は、ユーザの疾患情報の入力を受け付けると、記憶部25からユーザの識別情報を取得する。制御部26は、ユーザの識別情報とともにユーザの疾患情報を、ネットワーク2を介して情報処理装置30に、通信部21によって送信する。
【0055】
制御部26は、薬の識別情報を、入力部23によって受け付ける。薬の識別情報は、ユーザによって、入力部23から入力される。ユーザは、自身が所持する薬の識別情報を、支援サービスのために、入力部23から入力する。ユーザは、任意の目的で、薬を所持する。例えば、ユーザは、自身の疾患による急な発作に備えるために、薬を販売するために、又は薬を使用して治療するために、薬を所持する。制御部26は、薬の識別情報を受け付けると、記憶部25からユーザの識別情報を取得する。制御部26は、ユーザの識別情報とともに薬の識別情報を、ネットワーク2を介して情報処理装置30に、通信部21によって送信する。
【0056】
制御部26は、例えば端末装置20の電源がオン状態である間、端末装置20の位置情報を測位部22によって取得する。制御部26は、端末装置20の位置情報をユーザの位置情報をみなす。制御部26は、ユーザの位置情報を取得すると、記憶部25からユーザの識別情報を取得する。制御部26は、ユーザの識別情報とともにユーザの位置情報を、ネットワーク2を介して情報処理装置30に通信部12によって送信する。
【0057】
制御部26は、任意の時間間隔で、ユーザの位置情報を取得し、ユーザの識別情報とともにユーザの位置情報を情報処理装置30に送信してよい。当該時間間隔は、ユーザの歩行速度の平均値に基づいて予め設定されてもよいし、ユーザの歩行速度に応じて適宜変更されてもよい。当該時間間隔を適宜変更する場合、制御部26は、ユーザの歩行速度が速い場合、ユーザの歩行速度が遅い場合よりも、当該時間間隔が短くなるように変更してよい。制御部26は、端末装置20が備える加速度センサ等の任意のセンサが検出した検出値に基づいて、ユーザの歩行速度を取得してよい。
【0058】
制御部26は、ユーザの位置情報を取得した時刻を、移動時刻として制御部26の計時機能によって取得してもよい。制御部26は、ユーザの識別情報とともにユーザの位置情報及び移動時刻を、ネットワーク2を介して情報処理装置30に通信部12によって送信してもよい。制御部26は、上記任意の時間間隔で、ユーザの位置情報及び移動時刻を取得し、ユーザの識別情報とともにユーザの位置情報及び移動時刻を情報処理装置30に送信してよい。
【0059】
<通報処理>
制御部26は、ユーザの体調異常を検出した場合、体調異常を示す信号を情報処理装置30に送信する通報処理を実行する。以下、通報処理の一例を説明する。
【0060】
制御部26は、ユーザの体調異常を示す入力を、入力部23によって受け付ける。制御部26は、ユーザの体調異常を示す入力を受け付けることにより、ユーザの体調異常を検出する。この入力は、自身の疾患による発作により体調が悪化したユーザによって、入力部23から入力される。ここで、入力部23がディスプレイと一体的に設けられたタッチスクリーンである場合、当該ディスプレイには、支援アプリケーションによって提供される通報用のボタンが表示されていてよい。この場合、体調が悪化したユーザは、通報用のボタンを押す。制御部26は、通報用のボタンを押す操作を、ユーザの体調異常を示す入力として入力部23によって受け付ける。
【0061】
制御部26は、端末装置20が備える生体センサが検出した検出値に基づいて、ユーザの体調異常を検出してもよい。検出値は、例えば、体温、脈拍数、心拍数又は呼吸数等である。制御部26は、端末装置20の生体センサが検出した検出値が予め設定された設定範囲内にない場合、ユーザの体調異常を検出する。設定範囲は、ユーザの平常時の検出値に基づいて、適宜設定されてよい。
【0062】
制御部26は、ユーザの体調異常を検出すると、端末装置20の位置情報を測位部22によって取得し、記憶部25からユーザの識別情報を取得する。制御部26は、ユーザの識別情報とともに、体調異常を示す信号及び端末装置20の位置情報を、ネットワーク2を介して情報処理装置30に、通信部21によって送信する。
【0063】
(情報処理装置の構成)
図2に示すように、情報処理装置30は、通信部31と、記憶部32と、制御部33とを備える。
【0064】
通信部31は、ネットワーク2に接続可能な少なくとも1つの通信モジュールを含んで構成される。通信モジュールは、例えば、有線LAN(Local Area Network)又は無線LAN等の規格に対応した通信モジュールである。通信部31は、当該通信モジュールによって有線LAN又は無線LANを介して、ネットワーク2に接続される。
【0065】
記憶部32は、記憶部16の構成と同様に、少なくとも1つの半導体メモリ、少なくとも1つの磁気メモリ、少なくとも1つの光メモリ又はこれらのうちの少なくとも2種類の組み合わせを含んで構成される。記憶部32は、主記憶装置、補助記憶装置又はキャッシュメモリとして機能してよい。記憶部32には、情報処理装置30の動作に用いられるデータと、情報処理装置30の動作によって得られたデータとが記憶される。記憶部32には、後述の図3から図5に示すような情報が記憶される。記憶部32には、例えば、ユーザが使用する端末装置20の接続先の情報と当該ユーザの識別情報とが対応付けて記憶される。
【0066】
制御部33は、制御部17の構成と同様に、少なくとも1つのプロセッサ、少なくとも1つの専用回路又はこれらの組み合わせを含んで構成される。制御部33は、情報処理装置30の各部を制御しながら、情報処理装置30の動作に関わる処理を実行する。制御部33は、現在時刻を取得する計時機能を有してよい。
【0067】
情報処理装置30の機能は、本実施形態に係る処理プログラムを、制御部33に相当するプロセッサで実行することにより実現される。つまり、情報処理装置30の機能は、ソフトウェアにより実現される。処理プログラムは、情報処理装置30の動作をコンピュータに実行させることにより、コンピュータを情報処理装置30として機能させる。つまり、コンピュータは、処理プログラムに従って情報処理装置30の動作を実行することにより、情報処理装置30として機能する。
【0068】
情報処理装置30の一部又は全ての機能が、制御部33に相当する専用回路により実現されてもよい。つまり、情報処理装置30の一部又は全ての機能が、ハードウェアにより実現されてもよい。
【0069】
<各種情報の登録処理>
制御部33は、ネットワーク2を介して車両10又は端末装置20から、各種情報を通信部31によって受信する。制御部33は、受信した各種情報を記憶部32に記憶させることにより、各種情報を登録する登録処理を実行する。以下、この登録処理の一例を説明する。
【0070】
制御部33は、ネットワーク2を介して車両10から、医者の識別情報及び医者の専門情報を、通信部31によって受信する。制御部33は、医者の専門情報を医者の識別情報に対応付けて記憶部32に記憶させることにより、医者の専門情報を医者の識別情報に対応付けて登録する。
【0071】
制御部33は、ネットワーク2を介して車両10から、医者の識別情報とともに薬の識別情報を、通信部31によって受信する。制御部33は、薬の識別情報を医者の識別情報に対応付けて記憶部32に記憶させることにより、薬の識別情報を医者の識別情報に対応付けて登録する。
【0072】
制御部33は、ネットワーク2を介して車両10から、医者の識別情報とともに車両10の位置情報を、ネットワーク2を介して通信部31によって受信する。制御部33は、車両10の位置情報を医者の識別情報に対応付けて記憶部32に記憶させることにより、車両10の位置情報を医者の識別情報に対応付けて登録する。制御部33は、医者の識別情報とともに車両10の位置情報及び移動時刻を受信した場合、最新の移動時刻とともに受信した車両10の位置情報を登録してよい。
【0073】
例えば、図3に示すような医者IDD1は、医者D1の識別情報である。医者IDD1には、車両の位置情報として、「AAA」との車両10Aの位置情報が対応付けられている。また、医者IDD1には、医者の専門情報として、「内科医」との医者D1の専門情報が対応付けられている。また、医者IDD1には、薬の識別情報として、「XXX」との薬の識別情報が対応付けられている。
【0074】
例えば、図3に示すような医者IDD2は、医者D2の識別情報である。医者IDD2には、車両の位置情報として、「BBB」との車両10Bの位置情報が対応付けられている。また、医者IDD2には、医者の専門情報として「外科医」との医者D2の専門情報が対応付けられている。また、医者IDD2には、薬の識別情報として、「XXX」との薬の識別情報が対応付けられている。
【0075】
例えば、図3に示すような医者IDD3は、医者D3の識別情報である。医者IDD3には、車両の位置情報として、「CCC」との車両10Cの位置情報が対応付けられている。また、医者IDD3には、医者の専門情報として、「耳鼻咽喉科」との医者D3の専門情報が対応付けられている。
【0076】
制御部33は、ネットワーク2を介して端末装置20から、ユーザの識別情報とともにユーザの疾患情報を、通信部31によって受信する。制御部33は、ユーザの疾患情報をユーザの識別情報に対応付けて記憶部32に記憶させることにより、ユーザの疾患情報をユーザの識別情報に対応付けて登録する。
【0077】
制御部33は、ネットワーク2を介して端末装置20から、ユーザの識別情報とともに薬の識別情報を、通信部31によって受信する。制御部33は、薬の識別情報をユーザの識別情報に対応付けて記憶部32に記憶させることにより、薬の識別情報をユーザの識別情報に対応付けて登録する。
【0078】
制御部33は、ネットワーク2を介して端末装置20から、ユーザの識別情報とともにユーザの位置情報を、通信部31によって受信する。制御部33は、ユーザの位置情報をユーザの識別情報に対応付けて記憶部32に記憶させることにより、ユーザの位置情報をユーザの識別情報に対応付けて登録する。制御部33は、ユーザの識別情報とともに端末装置20の位置情報及び移動時刻を受信した場合、最新の移動時刻とともに受信したユーザの位置情報を登録してよい。
【0079】
例えば、図4に示すようなユーザIDU1は、ユーザU1の識別情報である。ユーザIDU1には、ユーザの位置情報として、「aaa」とのユーザU1の位置情報が対応付けられる。また、ユーザIDU1には、ユーザの疾患情報として、「気管支喘息」とのユーザU1の疾患情報が対応付けられている。また、ユーザIDU1には、薬の識別情報として、「XXX」との薬の識別情報が対応付けられている。
【0080】
例えば、図4に示すようなユーザIDU2は、ユーザU2の識別情報である。ユーザIDU2には、ユーザの位置情報として、「bbb」とのユーザU2の位置情報が対応付けられている。また、ユーザIDU2には、ユーザの疾患情報として、「気管支喘息」とのユーザU2の疾患情報が対応付けられている。
【0081】
例えば、図4に示すようなユーザIDU3は、ユーザU3の識別情報である。ユーザIDU3には、ユーザの位置情報として、「ccc」とのユーザU3の位置情報が対応付けられている。また、ユーザIDU3には、ユーザの疾患情報として、「狭心症」とのユーザU3の疾患情報が対応付けられている。また、ユーザIDU3には、薬の識別情報として、「YYY」との薬の識別情報が対応付けられている。
【0082】
制御部33は、薬の識別情報が登録されると、登録された薬の識別情報毎に、薬の効能情報及び薬の使用方法の情報を取得する。一例として、制御部33は、ネットワーク2を介して外部サーバ等に各薬の識別情報を通信部31によって送信する。制御部33は、薬の識別情報の送信後、当該薬の効能情報及び当該薬の使用方法の情報を、ネットワーク2を介して外部サーバ等から通信部31によって受信することにより、取得する。制御部33は、取得した薬の効能情報及び薬の使用方法の情報を薬の識別情報に対応付けて記憶部32に記憶させることにより、薬の効能情報及び薬の使用方法の情報を薬の識別情報に対応付けて登録する。薬の効能情報は、薬が効く1つ以上の病名を示す情報であってよい。例えば、薬が気管支喘息に効く場合、当該薬の効能情報は、気管支喘息との情報である。1つの薬が2つ以上の病気に効く場合、薬の効能情報は、薬が効く病名を示す情報を2つ以上含む。薬の使用方法の情報は、例えば、薬の1回当たりの投与量の情報及び薬の使用形態の情報等を含む。薬の使用形態は、例えば、ユーザが薬を飲む、ユーザに薬を塗る、又はユーザに薬を注射する等である。
【0083】
例えば、図3及び図4に示すような「XXX」との薬の識別情報には、「気管支喘息」との薬の効能情報及び薬の使用方法の情報が対応付けられている。「YYY」との薬の識別情報には、「狭心症」との薬の効能情報及び薬の使用方法の情報が対応付けられている。
【0084】
制御部33は、ネットワーク2を介して外部サーバ等から、医療機器の識別情報、医療機器の位置情報、医療機器の種別の情報、医療機器が利用可能な日時の情報及び医療機器の使用方法の情報を、通信部31によって受信してよい。医療機器は、人の疾病の診断、治療又は予防に使用される機械器具であってよい。制御部33は、医療機器の位置情報、医療機器の種別の情報、医療機器が利用可能な日時の情報及び医療機器の使用方法の情報を、医療機器の識別情報に対応付けて記憶部32に記憶させてよい。制御部33は、これらの情報を医療機器の識別情報に対応付けて記憶部32に記憶させることにより、こられの情報を医療機器の識別情報に対応付けて登録する。
【0085】
例えば、図5に示すような機器IDM1は、図1に示すような機器M1の識別情報である。機器M1は、人工呼吸器である。機器M1は、病院に配置されている。機器IDM1には、医療機器の位置情報として、「CCC」との機器M1の位置情報が対応付けられている。「CCC」との位置情報は、例えば、機器M1が配置されている病院の位置情報である。また、機器IDM1には、医療機器の種別の情報として、「人工呼吸器」との機器M1の種別の情報が対応付けられている。また、機器IDM1には、医療機器が利用可能な日時の情報として「〇月×日」との日時の情報が対応付けられている。「〇月×日」は、機器M1が配置されている病院の休診日である。また、機器IDM1には、機器M1の使用方法の情報が対応付けられている。
【0086】
例えば、図5に示すような機器IDM2は、AED(Automated External Defibrillator)M2の識別情報である。機器IDM2には、医療機器の位置情報として、「DDD」との機器M2の位置情報が対応付けられている。機器IDM2には、医療機器が利用可能な日時の情報として、「常時利用可能」との情報が対応付けられている。つまり、医療機器IMは、常時利用可能である。また、機器IDM2には、機器M2の使用方法の情報が対応付けられている。
【0087】
<検出処理>
制御部33は、ユーザの体調異常を検出する検出処理を実行する。一例として、制御部33は、ネットワーク2を介して端末装置20から、ユーザの体調異常を示す信号を通信部31によって受信する。制御部33は、端末装置20からユーザの体調異常を示す信号を受信することにより、ユーザの体調異常を検出する。例えば、制御部33は、端末装置20Bからユーザの体調異常を示す信号を受信することにより、ユーザU2の体調異常を検出する。上述のように、体調異常が検出されたユーザは、「第1ユーザ」とも記載される。
【0088】
<決定処理>
制御部33は、第1ユーザの体調異常が検出された場合、複数の車両10のうちから第1ユーザの救助を指示する信号の送信先の車両10を決定するとともに、複数の薬のうちから第1ユーザに適用する薬を決定する決定処理を実行する。第1ユーザの救助を指示する信号は、第1ユーザの識別情報を含んでよい。
【0089】
制御部33は、第1ユーザの位置情報と、複数の医者の各々が乗車中である複数の車両10の位置情報とに基づいて、送信先の車両10を決定する。また、制御部33は、第1ユーザの位置情報と、第1ユーザの疾患情報と、複数の薬の位置情報と、複数の薬の効能情報とに基づいて、複数の薬のうちから、第1ユーザに適用する薬を決定する。
【0090】
ここで、制御部33は、複数の医者の各々が乗車中である複数の車両10の位置情報として、医者の識別情報に対応付けられて登録された車両10の位置情報を用いてよい。
【0091】
また、制御部33は、複数の薬の位置情報のうちの少なくとも1つの薬の位置情報として、当該少なくとも1つの薬を所持すると推定される第2ユーザの位置情報を用いてよい。制御部33は、例えば、ユーザの識別情報に薬の識別情報が対応付けられて登録されている場合、当該ユーザが当該薬を所持していると推定し、当該ユーザの位置情報を当該薬の位置情報として用いる。つまり、制御部33は、ユーザの識別情報に薬の識別情報が対応付けられて登録されている場合、当該ユーザが薬を所持すると推定される第2ユーザであると特定する。例えば、図4において、制御部33は、「XXX」との識別情報を有する薬の位置情報として、「aaa」とのユーザU1の位置情報を用いる。また、制御部33は、「YYY」との識別情報を有する薬の位置情報として、「ccc」とのユーザCの位置情報を用いる。
【0092】
なお、制御部33は、ユーザの疾患情報に基づいて、薬を所持すると推定される第2ユーザを特定してもよい。一例として、ユーザの疾患情報は、病名を示す情報であるものとする。この場合、記憶部32には、病名の情報と、当該病名の病気の治療に用いられる薬の識別情報とが対応付けられて記憶されていてよい。制御部33は、記憶部32にユーザの疾患情報が示す病名の情報に薬の識別情報が対応付けられて記憶されている場合、当該ユーザが当該薬を所持していると推定し、当該ユーザが当該薬を所持すると推定される第2ユーザであると特定する。制御部33は、ユーザが薬を所持すると推定される第2ユーザであると特定すると、当該薬の位置情報として、当該第2ユーザの識別情報を用いる。例えば、記憶部32に、「気管支喘息」との病名の情報と、「XXX」との薬の識別情報とが対応付けられて記憶されているものとする。この場合、制御部33は、ユーザU2の「気管支喘息」との疾患情報に基づいて、ユーザU2が「XXX」との識別情報の薬を所持すると推定される第2ユーザであると特定する。制御部33は、「XXX」との識別情報の薬の位置情報として、ユーザU2の「bbb」との位置情報を用いる。
【0093】
また、制御部33は、複数の薬の位置情報のうちの少なくとも1つの薬の位置情報として、当該少なくとも1つの薬を所持すると推定される医者が乗車中である車両10の位置情報を用いてよい。つまり、制御部33は、当該少なくとも1つの薬を所持すると推定される医者の識別情報に対応付けられて登録された車両10の位置情報を用いてよい。制御部33は、薬の識別情報が医者の識別情報に対応付けられて登録されている場合、当該医者が当該薬を所持していると推定する。例えば、図3に示す構成では、制御部33は、医者D1が「XXX」との識別情報の薬を所持すると推定する。また、制御部33は、医者D2が「XXX」との識別情報の薬を所持すると推定する。制御部33は、「XXX」との識別情報を有する薬の位置情報として、「AAA」との車両10Aの位置情報及び「BBB」との車両10Bの位置情報を用いる。
【0094】
以下、決定処理の一例を説明する。
【0095】
[例1:薬の決定処理]
制御部33は、複数の薬のうち、第1ユーザの疾患情報及び複数の薬の効能情報に基づいて選択させる薬であって、第1ユーザの位置に最も近い位置の薬を、第1ユーザに適用すると決定する。ここで、ユーザの体調異常は、第1ユーザの疾患によって生じている場合が多い。第1ユーザの疾患情報及び複数の薬の効能情報に基づいて薬を選択することにより、当該薬によって第1ユーザの体調異常を速やかに回復させることができる。一例として、第1ユーザの疾患情報が病名を示す情報であり、且つ薬の効能情報が当該薬が効く病名を示す情報であるものとする。この場合、制御部33は、複数の薬のうちから、第1ユーザの疾患情報が示す病名と同じ病名を示す効能情報が対応付けられた薬を選択する。また、制御部33は、選択した薬のうちから、第1ユーザの位置情報と薬の位置情報とによって、第1ユーザの位置に最も近い位置の薬を、第1ユーザに適用すると決定する。
【0096】
例えば、第1ユーザは、ユーザU2であるものとする。図4に示す構成では、ユーザU2の疾患情報は、「気管支喘息」との病名を示す情報である。また、「XXX」との識別情報を有する薬の効能情報は、「気管支喘息」との病名を示す。制御部33は、複数の薬のうちから、「XXX」との識別情報の薬を選択する。ここで、図3及び図4に示す構成では、「XXX」の識別情報を有する薬の位置情報は、「AAA」との車両10Aの位置情報、「BBB」との車両10Bの位置情報、及び、「aaa」とのユーザU1の位置情報を含む。図3及び図4に示す構成では、車両10A、車両10B及びユーザU1のうち、ユーザU1の位置が第1ユーザであるユーザU2の位置に最も近いものとする。制御部33は、ユーザU1が所持する「XXX」との識別情報の薬をユーザU2に適用すると決定する。
【0097】
制御部33は、第1ユーザに適用すると決定した薬の位置情報が上記第2ユーザの位置情報である場合、ネットワーク2を介して第2ユーザが使用する端末装置20に、薬の提供を指示する信号及び第1ユーザの位置情報を、通信部31によって送信する。薬の提供を指示する信号は、提供を指示する薬の識別情報を含んでよい。例えば、図4に示すようなユーザU1が所持する「XXX」との識別情報を有する薬を、第1ユーザとしてのユーザU2に適用すると決定したものとする。この薬の位置情報は、ユーザU1の位置情報である。制御部33は、ネットワーク2を介してユーザU1が使用する端末装置20Aに、薬の提供を指示する信号及び第1ユーザの位置情報を、通信部31によって送信する。このような構成により、端末装置20では、制御部26は、ネットワーク2を介して情報処理装置30から、薬の提供を指示する信号及び第1ユーザの位置情報を通信部31によって受信することができる。制御部26は、薬の提供を指示する情報及び第1ユーザの位置情報を出力部24に出力させることができる。薬の提供を指示する情報は、提供を指示する薬の識別情報を含んでよい。出力部24から薬の提供を指示する情報及び第1ユーザの位置情報が出力されることにより、ユーザは、第1ユーザの体調異常を回復させるために、薬を所持して第1ユーザの所まで行くことができる。
【0098】
制御部33は、第1ユーザに適用すると決定した薬の位置情報が車両10の位置情報である場合、当該車両10に、薬の提供を指示する信号及び第1ユーザの位置情報を、通信部21によって送信する。このような構成により、車両10では、制御部17は、ネットワーク2を介して情報処理装置30から、薬の提供を指示する信号及び第1ユーザの位置情報を通信部31によって受信することができる。制御部17は、薬の提供を指示する情報及び第1ユーザの位置情報を出力部15に出力させることができる。薬の提供を指示する情報は、提供を指示する薬の識別情報を含んでよい。出力部15から薬の提供を指示する情報及び第1ユーザの位置情報が出力されることにより、車両10を運転する医者は、第1ユーザの体調異常を回復させるために、薬を所持して第1ユーザの所まで行くことができる。
【0099】
[例2:車両の決定処理]
制御部33は、複数の車両10のうちで、第1ユーザの位置から予め設定された設定範囲内に位置する車両10を、第1ユーザの救助を指示する信号の送信先の車両10に決定する。当該設定範囲は、車両10の平均速度等に基づいて、適宜設定されてよい。制御部33は、第1ユーザの位置情報と複数の車両10の位置情報とに基づいて、第1ユーザの位置から設定範囲内に位置する車両10を検出する。
【0100】
制御部33は、上記設定範囲内に位置する複数の車両10を検出した場合、第1ユーザの位置に最も近い位置の車両10を、第1ユーザの救助を指示する信号の送信先の車両10に決定してよい。
【0101】
制御部33は、第1ユーザの救助を指示する信号の送信先の車両10を決定すると、ネットワーク2を介して当該車両10に、第1ユーザの救助を指示する信号を通信部31によって送信する。制御部33は、ネットワーク2を介して当該車両10に、第1ユーザの救助を指示する信号とともに第1ユーザの位置情報及び第1ユーザの疾患情報を送信してもよい。このような構成により、車両10では、制御部17は、ネットワーク2を介して情報処理装置30から、第1ユーザの救助を指示する信号とともに第1ユーザの位置情報及び第1ユーザの疾患情報を、通信部31によって受信することができる。さらに、制御部17は、第1ユーザの位置情報及び第1ユーザの疾患情報を出力部15に出力させることができる。出力部15から第1ユーザの位置情報が出力されることにより、医者は、車両10を運転して第1ユーザの所まで行くことができる。また、出力部15から第1ユーザの疾患情報が出力されることにより、医者は、第1ユーザの疾患情報によって第1ユーザの体調異常の原因等を推定することができる。
【0102】
制御部33は、ネットワーク2を介して、第1ユーザの救助を指示する信号の送信先に決定した車両10に、上述した第1ユーザに適用すると決定した薬の使用方法の情報を、通信部31によって送信してもよい。このような構成により、車両10では、制御部17は、ネットワーク2を介して情報処理装置30から、薬の使用方法の情報を通信部31によって受信することができる。さらに、制御部17は、薬の使用方法の情報を出力部15に出力させることができる。出力部15から薬の使用方法の情報が出力されることにより、医者は、薬の使用方法を把握することができる。
【0103】
制御部33は、例2の処理を例1の処理と組み合わせて実行してよい。
【0104】
[例3:車両の決定処理]
制御部33は、上記設定範囲内に位置する複数の車両10を検出した場合、複数の医者の専門情報を取得する。制御部33は、複数の医者の専門情報及び第1ユーザの疾患情報に基づいて、複数の医者のうちから少なくとも一人の医者を特定する。
【0105】
一例として、第1ユーザの疾患情報が病名を示す情報であり、且つ医者の専門情報がその医者がどの専門医であるかを示す情報であるものとする。この場合、ユーザの疾患情報が示す病名の病気を一般的に診察する専門医の情報が記憶部32に記憶されていてよい。制御部33は、記憶部32から、第1ユーザの疾患情報が示す病名の病気を一般的に診察する専門医の情報を取得する。制御部33は、複数の医者のうちから、取得した専門医の情報と同じ専門情報を有する医者を特定する。
【0106】
制御部33は、上記設定範囲内に位置する複数の車両10のうちに特定した医者が乗車中である車両10が存在するか否かを判定する。
【0107】
制御部33は、上記設定範囲内に位置する複数の車両10のうちに特定した医者が乗車中である車両10が存在すると判定した場合、特定した医者が乗車中である車両10を、第1ユーザの救助を指示する信号の送信先の車両10に決定する。一方、制御部33は、上記設定範囲内に位置する複数の車両10のうちに特定した医者が乗車中である車両10が存在しないと判定した場合、上記例2と同様に、第1ユーザの救助を指示する信号の送信先の車両10を決定する。つまり、制御部33は、上記設定範囲内に位置する複数の車両10のうち、第1ユーザの位置に最も近い位置の車両10を、第1ユーザの救助を指示する信号の送信先の車両10に決定する。
【0108】
例えば、第1ユーザは、ユーザU2であるものとする。図4に示す構成では、制御部33は、ユーザU2の位置から設定範囲内に位置する車両10として、「AAA」との位置情報を有する車両10Aと、「CCC」との位置情報を有する車両10Cとを検出したものとする。また、制御部33は、記憶部32から、ユーザU2の疾患情報が示す「気管支喘息」との病気を一般的に診察する専門医の情報として、「耳鼻咽喉科」との情報を取得するものとする。この場合、制御部33は、「耳鼻咽喉科」との専門情報を有する医者D3が乗車中である車両10Cを、第1ユーザの救助を指示する信号の送信先の車両10に決定する。
【0109】
制御部33は、第1ユーザの救助を指示する信号の送信先の車両10を決定すると、上記例2と同様に、ネットワーク2を介して当該車両10に、第1ユーザの救助を指示する信号を通信部31によって送信する。制御部33は、上記例2と同様に、ネットワーク2を介して当該車両10に、第1ユーザの救助を指示する信号とともに第1ユーザの位置情報及び第1ユーザの疾患情報を送信してもよい。また、制御部33は、上記例2と同様に、ネットワーク2を介して、第1ユーザの救助を指示する信号の送信先に決定した車両10に、上述した第1ユーザに適用すると決定した薬の使用方法の情報を、通信部31によって送信してもよい。
【0110】
制御部33は、例3の処理と例1の処理とを組み合わせて実行してよい。
【0111】
[例4:薬及び車両の決定処理]
制御部33は、上記設定範囲内に位置する複数の車両10を検出した場合、上記例1のようにして、複数の薬のうちから、第1ユーザの疾患情報及び複数の薬の効能情報に基づいて薬を選択する。制御部33は、上記設定範囲内に位置する複数の車両10うちに、選択した薬を所持すると推定される医者が乗車中である車両10が存在するか否かを判定する。制御部33は、選択した薬の識別情報が医者の識別情報に対応付けられている場合、当該医者が当該薬を所持していると推定する。
【0112】
制御部33は、上記設定範囲内に位置する複数の車両10のうちに選択した薬を所持すると推定される医者が乗車中である車両10が存在すると判定した場合、選択した薬を所持すると推定される医者が乗車中である車両10を、第1ユーザの救助を指示する信号の送信先に決定する。また、制御部33は、選択した薬を第1ユーザに適用すると決定する。制御部33は、ネットワーク2を介して、第1ユーザの救助を指示する信号の送信先に決定した車両10に、薬の提供を指示する信号及び第1ユーザの救助を指示する信号を通信部31によって送信する。制御部33は、これらの信号とともに第1ユーザの位置情報、第1ユーザの疾患情報及び第1ユーザに適用すると決定した薬の使用方法の情報を、ネットワーク2を介して車両10に、通信部31によって送信してもよい。
【0113】
一方、制御部33は、上記設定範囲内に位置する複数の車両10のうちに選択した薬を所持すると推定される医者が乗車中である車両10が存在しないと判定した場合、上記例2と同様に、第1ユーザの位置に最も近い位置の車両10を、第1ユーザの救助を指示する信号の送信先に決定する。また、制御部33は、上記例1と同様に、複数の薬のうち、第1ユーザの疾患情報及び複数の薬の効能情報に基づいて選択させる薬であって、第1ユーザの位置に最も近い位置の薬を、第1ユーザに適用すると決定する。制御部33は、上記例2と同様に、第1ユーザの救助を指示する信号の送信先の車両10を決定すると、ネットワーク2を介して当該車両10に、第1ユーザの救助を指示する信号を通信部31によって送信する。制御部33は、上記例2と同様に、ネットワーク2を介して当該車両10に、第1ユーザの救助を指示する信号とともに第1ユーザの位置情報及び第1ユーザの疾患情報を送信してもよい。また、制御部33は、第1ユーザに適用する薬を決定すると、上記例1と同様に、薬の提供を指示する信号及び第1ユーザの位置情報を、車両10又は端末装置20に通信部21によって送信する。
【0114】
例えば、第1ユーザは、ユーザU2であるものとする。制御部33は、ユーザU2の位置から設定範囲内に位置する車両10として、「AAA」との位置情報を有する車両10Aと、「CCC」との位置情報を有する車両10Cとを検出したものとする。制御部33は、複数の薬のうちから、「XXX」との識別情報の薬を選択する。制御部33は、医者D1が「XXX」との識別情報の薬を所持していると推定する。制御部33は、車両10Aを、第1ユーザの救助を指示する信号の送信先に決定する。
【0115】
<決定処理の他の例>
制御部33は、第1ユーザの体調異常が検出された場合、図5に示すような複数の医療機器のうちから、第1ユーザに適用する医療機器を決定してよい。制御部33は、第1ユーザの位置情報と、第1ユーザの疾患情報と、複数の医療機器の位置情報と、複数の医療機器の種類の情報と、複数の医療機器を利用可能な日時の情報とに基づいて、複数の医療機器のうちから第1ユーザに適用する医療機器を決定する。以下、この処理の一例を説明する。
【0116】
制御部33は、第1ユーザの体調異常が検出された検出時刻を、制御部33の計時機能によって取得する。一例として、制御部33は、端末装置20からユーザの体調異常を示す信号を受信することにより第1ユーザの体調異常を検出する場合、ユーザの体調異常を示す信号を受信した時刻を検出時刻として取得する。制御部33は、医療機器を利用可能な日時の情報によって、複数の医療機器から、検出時刻から予め設定された設定時間まで利用可能な医療機器を特定する。設定時間は、ユーザの救助にかかる時間を想定して、適宜設定されてよい。
【0117】
制御部33は、利用可能な医療機器を特定すると、利用可能な医療機器のうちから、第1ユーザの疾患情報と医療機器の種類の情報とによって医療機器を選択する。一例として、ユーザの疾患情報は、病名を示す情報であるものとする。この場合、記憶部32には、病名の情報と、当該病名の病気の治療に用いられる医療機器の種類の情報とが対応付けられて記憶されていてよい。制御部33は、記憶部32から第1ユーザの疾患情報を示す病名の情報に対応付けられた医療機器の種類の情報を取得し、取得した医療機器の種類と同じ種類の医療機器を選択する。
【0118】
例えば、第1ユーザは、ユーザU2であるものとする。また、記憶部32に、「気管支喘息」との病名の情報と、「人工呼吸器」との医療機器の種類の情報とが対応付けられて記憶されているものとする。この場合、制御部33は、記憶部32から、「人工呼吸器」との医療機器の種類の情報を取得する。制御部33は、取得した「人工呼吸器」との種類と同じ種類の機器M2を、選択する。
【0119】
制御部33は、選択した医療機器のうち、第1ユーザの位置に最も近い位置の医療機器を、第1ユーザに適用する機器に決定する。制御部33は、医療機器の位置情報と第1ユーザの位置情報とによって、第1ユーザの位置に最も近い位置の医療機器を特定してよい。
【0120】
制御部33は、第1ユーザに適用すると決定した医療機器の位置情報を第1ユーザの位置情報とともに、決定した医療機器の位置に最も近い端末装置20又は車両10に、通信部31によって送信する。
【0121】
このような構成により、医療機器の位置情報等が端末装置20に送信される場合、端末装置20では、制御部26は、ネットワーク2を介して情報処理装置30から、医療機器の位置情報及び第1ユーザの位置情報を通信部21によって受信することができる。さらに、制御部26は、医療機器の位置情報及び第1ユーザの位置情報を、出力部24に出力させることができる。医療機器の位置情報及び第1ユーザの位置情報が出力部24から出力されることにより、ユーザは、医療機器の場所及び第1ユーザの場所を把握することができる。ユーザは、医療機器の場所まで行った後、当該医療機器を所持して第1ユーザの所まで行くことができる。
【0122】
このような構成により、医療機器の位置情報等が車両10に送信される場合、車両10では、制御部17は、ネットワーク2を介して情報処理装置30から、医療機器の位置情報及び第1ユーザの位置情報を通信部12によって受信することができる。さらに、制御部17は、医療機器の位置情報及び第1ユーザの位置情報を、出力部15に出力させることができる。医療機器の位置情報及び第1ユーザの位置情報が出力部15から出力されることにより、医者は、医療機器の場所及び第1ユーザの場所を把握することができる。医者は、医療機器の場所まで行った後、当該医療機器を所持して第1ユーザの場所まで行くことができる。
【0123】
制御部33は、ネットワーク2を介して、上述の第1ユーザの救助を指示する信号を送信すると決定した車両10に、第1ユーザに適用すると決定した薬の使用方法の情報を、通信部31によって送信してもよい。このような構成により、車両10では、制御部17は、ネットワーク2を介して情報処理装置30から、医療機器の使用方法の情報を通信部31によって受信することができる。さらに、制御部17は、医療機器の使用方法の情報を出力部15に出力させることができる。出力部15から医療機器の使用方法の情報が出力されることにより、医者は、ユーザ又は他の医者が第1ユーザの場所まで持ってきた医療機器の使用方法を把握することができる。
【0124】
<他の処理>
制御部33は、第1ユーザの救助を指示する信号の送信先の車両10と、医療従事者が使用する端末装置とを通信可能に接続してよい。医療従事者は、例えば、第1ユーザの遠隔にいる。医療従事者は、医療に従事する者である。医療従事者は、医者に限定されない。記憶部32には、医療従事者が使用する端末装置の接続先の情報が記憶されていてよい。
【0125】
制御部33は、複数の医療従事者の情報と、第1ユーザの疾患情報とに基づいて、当該複数の医療従事者のうちから少なくとも一人の医療従事者を特定する。制御部33は、特定した医療従事者が使用する端末装置と、第1ユーザの救助を指示する信号の送信先の車両10とを通信可能に接続する。一例として、第1ユーザの疾患情報が病名を示す情報であるものとする。この場合、記憶部32には、病名と、当該病名の病気を専門に扱う医療従事者の情報とが対応付けられて記憶されていてよい。制御部33は、記憶部32から第1ユーザの疾患情報が示す病名の病気を専門に扱う医療従事者の情報を取得することにより、複数の医療従事者から医療従事者を特定する。
【0126】
制御部33は、複数の医療従事者の情報と、第1ユーザの診察情報とに基づいて、複数の医療従事者のうちから少なくとも一人の医療従事者を特定してもよい。制御部33は、第1ユーザの診察情報を、ネットワーク2を介して第1ユーザの救助を指示する信号の送信先の車両10から、通信部31によって受信する。第1ユーザの診察情報は、第1ユーザの症状を示す情報である。第1ユーザの診察情報は、第1ユーザの所まで行った医者によって、車両10から情報処理装置30へ送信される。例えば、医者は、第1ユーザを診察等した後、第1ユーザの診察情報を、入力部14から入力する。車両10では、制御部17は、第1ユーザの診察情報を入力部14によって受け付けると、第1ユーザの診察情報を、ネットワーク2を介して情報処理装置30に通信部21によって送信する。ここで、記憶部32には、症状と、当該症状を専門に扱う医療従事者の情報とが対応付けられて記憶されていてよい。制御部33は、記憶部32から第1ユーザの診察情報が示す症状を専門に扱う医療従事者の情報を取得することにより、複数の医療従事者から医療従事者を特定する。
【0127】
制御部33は、複数の医療従事者を特定した場合、特定した複数の医療従事者のうち、第1ユーザの救助を指示する信号の送信先の車両10の医者と親しい医療従事者を選択してよい。制御部33は、選択した医療従事者が使用する端末装置と、第1ユーザの救助を指示する信号の送信先の車両10とを通信可能に接続してよい。記憶部32には、医者の識別情報と、当該医者と親しい医療従事者の情報とが対応付けられて記憶されていてよい。制御部33は、記憶部32から第1ユーザの救助を指示する信号の送信先の車両10の医者の識別情報に付けられた医療従事者の情報を取得することにより、医療従事者を選択する。
【0128】
このように車両10と医療従事者の端末装置とが通信可能に接続されることにより、医者は、入力部14及び出力部15を介して、当該医療従事者と会話することができる。医者は、医療従事者と会話し、当該医療従事者からのアドバイスを受けることができる。
【0129】
<他の処理>
制御部は、第1ユーザの救助を指示する信号の送信先の車両10と、第1ユーザの家族が使用する端末装置とを通信可能に接続してよい。記憶部32には、ユーザの識別情報と、当該ユーザの家族が使用する端末装置の接続先の情報とが対応付けられて記憶されていてよい。このような構成により、医者は、車両10の入力部14及び出力部15を介して、第1ユーザの家族と会話することができる。
【0130】
(情報処理システムの動作)
図6及び図7は、図1に示す情報処理システム1の動作の一例を示すシーケンス図である。この動作は、本実施形態に係る情報処理方法の一例に相当する。
【0131】
車両10A~車両10Cの各々では、制御部17は、情報処理装置30に登録する各種情報を、情報処理装置30に送信する送信処理を実行する(ステップS10)。情報処理装置30では、制御部33は、ネットワーク2を介して車両10A~10Cの各々から、各種情報を通信部31によって受信する(ステップS11)。情報処理装置30では、制御部33は、受信した各種情報を記憶部32に記憶させることにより、各種情報を登録する登録処理を実行する(ステップS12)。
【0132】
端末装置20A~端末装置20Cの各々では、制御部26は、情報処理装置30に登録する各種情報を、情報処理装置30に送信する送信処理を実行する(ステップS13)。情報処理装置30では、制御部33は、ネットワーク2を介して端末装置20A~20Cの各々から、各種情報を通信部31によって受信する(ステップS14)。情報処理装置30では、制御部33は、受信した各種情報を記憶部32に記憶させることにより、各種情報を登録する登録処理を実行する(ステップS15)。
【0133】
情報処理装置30では、制御部33は、薬の識別情報が登録されると、登録された薬の識別情報毎に、薬の効能情報及び薬の使用方法の情報を取得する(ステップS16)。情報処理装置30では、制御部33は、取得した薬の効能情報及び薬の使用方法の情報を薬の識別情報に対応付けて記憶部32に記憶させることにより、薬の効能情報及び薬の使用方法の情報を薬の識別情報に対応付けて登録する(ステップS17)。
【0134】
ステップS17の処理の実行後、情報処理システム1は、図7に示すようなステップS18の処理に進む。
【0135】
端末装置20Bでは、制御部26は、ユーザU2の体調異常を検出し、体調異常を示す信号を、ネットワーク2を介して情報処理装置30に通信部31によって送信する(ステップS18)。
【0136】
情報処理装置30では、制御部33は、ネットワーク2を介して端末装置20Bからユーザの体調異常を示す信号を通信部31によって受信することにより、ユーザU2の体調異常を検出する(ステップS19)。
【0137】
情報処理装置30では、制御部33は、複数の薬のうちから第1ユーザとしてのユーザU2に適用する薬を決定する(ステップS20)。ステップS20では、制御部33は、ユーザU1が所持する「XXX」との識別情報を有する薬を、第1ユーザとしてのユーザU2に適用すると決定する。制御部33は、ネットワーク2を介してユーザU1が使用する端末装置20Aに、薬の提供を指示する信号及び第1ユーザの位置情報を、通信部31によって送信する(ステップS21)。
【0138】
端末装置20Aでは、制御部26は、ネットワーク2を介して情報処理装置30から、薬の提供を指示する信号及び第1ユーザの位置情報を通信部21によって受信する(ステップS22)。端末装置20Aでは、制御部26は、薬の提供を指示する情報及び第1ユーザの位置情報を出力部24に出力させる。
【0139】
情報処理装置30では、複数の車両10のうちから第1ユーザの救助を指示する信号の送信先の車両10を決定する(ステップS23)。ステップS23の処理では、制御部33は、車両10A~10Cのうち、車両10Cを、第1ユーザの救助を指示する信号の送信先の車両10に決定する。制御部33は、ネットワーク2を介して車両10Cに、第1ユーザの救助を指示する信号とともに第1ユーザの位置情報を通信部31によって送信する(ステップS24)。
【0140】
車両10Cでは、ネットワーク2を介して情報処理装置30から、第1ユーザの救助を指示する信号とともに第1ユーザの位置情報を通信部12によって受信する(ステップS25)。車両10Cでは、制御部17は、この信号を受信すると、第1ユーザの救助を指示する情報及び第1ユーザの識別情報を、出力部15に出力させる。
【0141】
このように情報処理装置30では、制御部33は、第1ユーザの体調異常が検出された場合、複数の車両10のうちから1ユーザの救助を指示する信号を送信する車両10を決定するとともに、複数の薬のうちから第1ユーザに適用する薬を決定する。第1ユーザの救助に薬が用いられることにより、第1ユーザの体調異常を速やかに回復させることができる。また、ユーザが所持する薬が情報処理装置30に登録されることにより、ユーザの体調異常が検出された場合、ユーザ同士で所持する薬をシェアすることができる。よって、本実施形態によれば、改善された情報処理装置30が提供される。
【0142】
本開示に係る実施形態について、諸図面及び実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形及び改変を行うことが可能であることに注意されたい。したがって、これらの変形及び改変は本開示の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各手段又は各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の手段又はステップ等を1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。
【0143】
例えば、上記実施形態では、端末装置20からネットワーク2を介して情報処理装置30に、各種情報が送信されるものとして説明した。ただし、ユーザが乗車中である車両からネットワーク2を介して情報処理装置30に、各種情報が送信されてもよい。例えば、ユーザが乗車中である車両は、ネットワーク2を介して情報処理装置30に、ユーザの識別情報、ユーザの疾患情報及び薬の識別情報を送信する。車両から情報処理装置30に送信されるこれらの情報は、車両に予め記憶されていてよい。また、ユーザが乗車中である車両は、車両の位置情報をユーザの位置情報として取得し、ユーザの識別情報とともに取得したユーザの位置情報を、ネットワーク2を介して情報処理装置30に送信する。ユーザは、車両の運転中、発作等により体調が悪くなると、車両の入力部から、体調異常を示す入力を入力する。車両は、この入力を受け付けると、ユーザの識別情報とともに体調異常を示す信号を、ネットワーク2を介して情報処理装置30に送信する。
【符号の説明】
【0144】
1 情報処理システム
10A,10B,10C,10 車両
11 制御装置
12 通信部
13 測位部
14 入力部
15 出力部
16 記憶部
17 制御部
20A,20B,20C,20 端末装置
21 通信部
22 測位部
23 入力部
24 出力部
25 記憶部
26 制御部
30 情報処理装置
31 通信部
32 記憶部
33 制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7