(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-01
(45)【発行日】2024-07-09
(54)【発明の名称】制御装置、システム、及び提案方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/00 20240101AFI20240702BHJP
G08G 1/00 20060101ALI20240702BHJP
【FI】
G06Q50/00
G08G1/00 J
(21)【出願番号】P 2021008294
(22)【出願日】2021-01-21
【審査請求日】2023-02-23
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100187078
【氏名又は名称】甲原 秀俊
(74)【代理人】
【識別番号】100176728
【氏名又は名称】北村 慎吾
(72)【発明者】
【氏名】杉江 由以
(72)【発明者】
【氏名】後藤 陽
(72)【発明者】
【氏名】城戸 裕季
(72)【発明者】
【氏名】澤田 修一
(72)【発明者】
【氏名】久野 玄史
(72)【発明者】
【氏名】大原 克博
【審査官】青柳 光代
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-183906(JP,A)
【文献】特開2020-006908(JP,A)
【文献】特開2013-239828(JP,A)
【文献】特開2015-195030(JP,A)
【文献】国際公開第2019/065749(WO,A1)
【文献】特開2005-228002(JP,A)
【文献】特開2020-194203(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
G08G 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザによって利用される端末装置と通信を行う通信部と、
前記ユーザが車両内で泊まる際の周辺の環境について条件を示す条件データを検索キーとして、複数エリアの各エリアの環境を示すデータが登録されたデータベースを検索し、
前記条件データで示される条件を満たすことが前記データベースに登録されたデータで示されているエリアを駐車エリアとして選択し、選択した駐車エリアに前記車両を駐車することを前記ユーザに提案する提案データを前記通信部に送信させる制御部と
を備え
、
前記通信部は、災害時の前記ユーザに対する支援の状況を示す状況データを前記端末装置から受信し、
前記データベースに登録されたデータは、各エリアの近傍に避難所があるかどうかを示すデータを含み、
前記制御部は、前記支援が足りていないという状況が前記通信部により受信された状況データで示されている場合に、近傍に避難所があることを前記条件データで示される条件に含める制御装置。
【請求項2】
ユーザによって利用される端末装置と通信を行う通信部と、
前記ユーザが車両内で泊まる際の周辺の環境について条件を示す条件データを検索キーとして、複数エリアの各エリアの環境を示すデータが登録されたデータベースを検索し、
前記条件データで示される条件を満たすことが前記データベースに登録されたデータで示されているエリアを駐車エリアとして選択し、選択した駐車エリアに前記車両を駐車することを前記ユーザに提案する提案データを前記通信部に送信させる制御部と
を備え
、
前記通信部は、前記ユーザの家族構成を示す構成データを前記端末装置から受信し、
前記データベースに登録されたデータは、各エリアにおける人の流れを示すデータを含み、
前記制御部は、前記ユーザの家族に子供又はペットがいることが前記通信部により受信された構成データで示されている場合に、人の多さの上限を前記条件データで示される条件に含める制御装置。
【請求項3】
複数ユーザの各ユーザによって利用される端末装置と通信を行う通信部と、
各ユーザが車両内で泊まる際の周辺の環境について条件を示す条件データを検索キーとして、複数エリアの各エリアの環境を示すデータが登録されたデータベースを検索し、
前記条件データで示される条件を満たすことが前記データベースに登録されたデータで示されているエリアを駐車エリアとして選択し、
各ユーザについて、選択した駐車エリア
の中で他のユーザとの距離が閾値以上となる駐車位置を設定し、設定した駐車位置に前記車両を駐車することを
各ユーザに提案する提案データを前記通信部に送信させる制御部と
を備える制御装置。
【請求項4】
前記データベースに登録されたデータは、各エリアの気象予報又は気象警報を示すデータを含み、
前記制御部は、気象条件を前記条件データで示される条件に含める請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項5】
前記制御部は、気温の上限又は下限を前記気象条件に含める請求項4に記載の制御装置。
【請求項6】
前記制御部は、積雪量の上限を前記気象条件に含める請求項4に記載の制御装置。
【請求項7】
前記データベースに登録されたデータは、各エリアの周辺の地形を示すデータを更に含み、
前記制御部は、降水量の上限を前記気象条件に含めるとともに、地形条件を前記条件データで示される条件に更に含める請求項4に記載の制御装置。
【請求項8】
前記データベースに登録されたデータは、各エリアの地震予報又は地震警報、及び各エリアの周辺の地形を示すデータを含み、
前記制御部は、地震の大きさの上限、及び地形条件を前記条件データで示される条件に含める請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項9】
前記データベースに登録されたデータは、各エリアの周辺の治安を示すデータを含み、
前記制御部は、治安の悪さの上限を前記条件データで示される条件に含める請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項10】
請求項1から請求項
9のいずれか1項に記載の制御装置と、
前記端末装置と
を備えるシステム。
【請求項11】
ユーザが車両内で泊まる際の周辺の環境について条件を示す条件データを検索キーとして、複数エリアの各エリアの環境を示すデータが登録されたデータベースを制御装置により検索することと、
前記条件データで示される条件を満たすことが前記データベースに登録されたデータで示されているエリアを駐車エリアとして前記制御装置により選択することと、
選択された駐車エリアに前記車両を駐車することを前記ユーザに提案する提案データを前記制御装置から前記ユーザによって利用される端末装置に送信することと
を含む提案方法
であって、
災害時の前記ユーザに対する支援の状況を示す状況データを前記端末装置から前記制御装置に送信することを更に含み、
前記データベースに登録されたデータは、各エリアの近傍に避難所があるかどうかを示すデータを含み、
前記検索することは、前記支援が足りていないという状況が前記状況データで示されている場合に、近傍に避難所があることを前記条件データで示される条件に含めることを含む提案方法。
【請求項12】
ユーザが車両内で泊まる際の周辺の環境について条件を示す条件データを検索キーとして、複数エリアの各エリアの環境を示すデータが登録されたデータベースを制御装置により検索することと、
前記条件データで示される条件を満たすことが前記データベースに登録されたデータで示されているエリアを駐車エリアとして前記制御装置により選択することと、
選択された駐車エリアに前記車両を駐車することを前記ユーザに提案する提案データを前記制御装置から前記ユーザによって利用される端末装置に送信することと
を含む提案方法
であって、
前記ユーザの家族構成を示す構成データを前記端末装置から前記制御装置に送信することを更に含み、
前記データベースに登録されたデータは、各エリアにおける人の流れを示すデータを含み、
前記検索することは、前記ユーザの家族に子供又はペットがいることが前記構成データで示されている場合に、人の多さの上限を前記条件データで示される条件に含めることを含む提案方法。
【請求項13】
複数ユーザの各ユーザが車両内で泊まる際の周辺の環境について条件を示す条件データを検索キーとして、複数エリアの各エリアの環境を示すデータが登録されたデータベースを制御装置により検索することと、
前記条件データで示される条件を満たすことが前記データベースに登録されたデータで示されているエリアを駐車エリアとして前記制御装置により選択することと、
各ユーザについて、選択された駐車エリア
の中で他のユーザとの距離が閾値以上となる駐車位置を前記制御装置により設定することと、
設定された駐車位置に前記車両を駐車することを
各ユーザに提案する提案データを前記制御装置から
各ユーザによって利用される端末装置に送信することと
を含む提案方法。
【請求項14】
前記データベースに登録されたデータは、各エリアの気象予報又は気象警報を示すデータを含み、
前記条件データで示される条件は、気象条件を含む請求項1
1から請求項1
3のいずれか1項に記載の提案方法。
【請求項15】
前記気象条件は、気温の上限又は下限を含む請求項1
4に記載の提案方法。
【請求項16】
前記気象条件は、積雪量の上限を含む請求項1
4に記載の提案方法。
【請求項17】
前記データベースに登録されたデータは、各エリアの周辺の地形を示すデータを更に含み、
前記気象条件は、降水量の上限を含み、
前記条件データで示される条件は、地形条件を更に含む請求項1
4に記載の提案方法。
【請求項18】
前記データベースに登録されたデータは、各エリアの地震予報又は地震警報、及び各エリアの周辺の地形を示すデータを含み、
前記条件データで示される条件は、地震の大きさの上限、及び地形条件を含む請求項1
1から請求項1
6のいずれか1項に記載の提案方法。
【請求項19】
前記データベースに登録されたデータは、各エリアの周辺の治安を示すデータを含み、
前記条件データで示される条件は、治安の悪さの上限を含む請求項1
1から請求項1
8のいずれか1項に記載の提案方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、制御装置、システム、及び提案方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、災害時に人が避難生活をするためのコンテナ部を有する車両を内蔵した建物が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
駐車場所によっては、車両内で避難生活をする人の安全又は安心を確保することができないおそれがある。すなわち、車両内で避難生活をするのに適さない駐車場所が存在する。
【0005】
本開示の目的は、車両内で泊まるのに適した駐車エリアを提案することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る制御装置は、
ユーザによって利用される端末装置と通信を行う通信部と、
前記ユーザが車両内で泊まる際の周辺の環境について条件を示す条件データを検索キーとして、複数エリアの各エリアの環境を示すデータが登録されたデータベースを検索し、得られた検索結果に基づいて、前記複数エリアの中から少なくとも1つのエリアを駐車エリアとして選択し、選択した駐車エリアに前記車両を駐車することを前記ユーザに提案する提案データを前記通信部に送信させる制御部と
を備える。
【0007】
本開示に係る提案方法は、
ユーザが車両内で泊まる際の周辺の環境について条件を示す条件データを検索キーとして、複数エリアの各エリアの環境を示すデータが登録されたデータベースを制御装置により検索することと、
得られた検索結果に基づいて、前記複数エリアの中から少なくとも1つのエリアを駐車エリアとして前記制御装置により選択することと、
選択された駐車エリアに前記車両を駐車することを前記ユーザに提案する提案データを前記制御装置から前記ユーザによって利用される端末装置に送信することと
を含む。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、車両内で泊まるのに適した駐車エリアを提案することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本開示の実施形態に係るシステムの構成を示す図である。
【
図2】本開示の実施形態に係るデータベースに登録されたデータの例を示す表である。
【
図3】本開示の実施形態に係る制御装置の構成を示すブロック図である。
【
図4】本開示の実施形態に係る端末装置の構成を示すブロック図である。
【
図5】本開示の実施形態に係る制御装置の動作を示すフローチャートである。
【
図6】本開示の実施形態に係る端末装置の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の幾つかの実施形態について、図を参照して説明する。
【0011】
各図中、同一又は相当する部分には、同一符号を付している。各実施形態の説明において、同一又は相当する部分については、説明を適宜省略又は簡略化する。
【0012】
本開示の一実施形態について説明する。
【0013】
図1を参照して、本実施形態に係るシステム10の構成を説明する。
【0014】
本実施形態に係るシステム10は、少なくとも1台の制御装置20と、少なくとも1台の端末装置30とを備える。制御装置20は、ネットワーク40を介して、端末装置30と通信可能である。
【0015】
制御装置20は、データセンタなどの施設に設置される。制御装置20は、クラウドコンピューティングシステム又はその他のコンピューティングシステムに属するサーバなどのコンピュータである。
【0016】
端末装置30は、ユーザ13によって利用される。例えば、端末装置30は、携帯電話機、スマートフォン、又はタブレットなどのモバイル機器であり、ユーザ13によって保持される。あるいは、端末装置30は、カーナビゲーション機器などの車載機器であり、車両12に搭載される。ユーザ13は、車両12内で泊まる家族11の構成員である。
図1に示した例では、家族11には、1人の子供14、2人の高齢者15、及び1匹のペット16がいる。ユーザ13は、子供14の親であり、高齢者15の子であり、かつペット16の飼い主である。
【0017】
ネットワーク40は、インターネット、少なくとも1つのWAN、少なくとも1つのMAN、又はこれらの任意の組合せを含む。「WAN」は、wide area networkの略語である。「MAN」は、metropolitan area networkの略語である。ネットワーク40は、少なくとも1つの無線ネットワーク、少なくとも1つの光ネットワーク、又はこれらの任意の組合せを含んでもよい。無線ネットワークは、例えば、アドホックネットワーク、セルラーネットワーク、無線LAN、衛星通信ネットワーク、又は地上マイクロ波ネットワークである。「LAN」は、local area networkの略語である。
【0018】
図1及び
図2を参照して、本実施形態の概要を説明する。
【0019】
端末装置30は、状況データD1などのデータを制御装置20に送信する。状況データD1は、災害時のユーザ13に対する支援の状況を示すデータである。
【0020】
制御装置20は、状況データD1などのデータを端末装置30から受信する。制御装置20は、受信したデータに基づいて、条件データD2を設定する。条件データD2は、ユーザ13が車両12内で泊まる際の周辺の環境について条件を示すデータである。制御装置20は、設定した条件データD2を検索キーとして、データベース27を検索する。データベース27には、複数エリアの各エリアの環境を示すデータが登録されている。制御装置20は、得られた検索結果に基づいて、複数エリアの中から少なくとも1つのエリアを駐車エリアとして選択する。本実施形態では、データベース27に登録されたデータは、各エリアの近傍に避難所があるかどうかを示すデータを含む。制御装置20は、条件データD2を設定する際に、受信した状況データD1で示される状況に応じて、近傍に避難所があることを条件データD2で示される条件に含めるかどうかを決定する。例えば、ユーザ13に対する支援が足りていないという状況が状況データD1で示されていれば、近傍に避難所があることが条件データD2で示される条件に含められる。その結果、近傍に避難所があるエリアが駐車エリアとして選択される。制御装置20は、提案データD3を端末装置30に送信する。提案データD3は、選択された駐車エリアに車両12を駐車することをユーザ13に提案するデータである。
【0021】
端末装置30は、提案データD3を制御装置20から受信する。端末装置30は、受信した提案データD3を提示することで、選択された駐車エリアに車両12を駐車することをユーザ13に促す。
【0022】
本実施形態によれば、車両12内で泊まるのに適した駐車エリアを提案することができる。例えば、ユーザ13に対する支援が足りていないのであれば、近傍に避難所があるエリアを駐車エリアとして提案することができる。ユーザ13は、近傍に避難所があるエリアに車両12を駐車することにより支援を受けやすくなる。その結果、ユーザ13の安全及び安心が確保される。
【0023】
図3を参照して、本実施形態に係る制御装置20の構成を説明する。
【0024】
制御装置20は、制御部21と、記憶部22と、通信部23と、入力部24と、出力部25とを備える。
【0025】
制御部21は、少なくとも1つのプロセッサ、少なくとも1つのプログラマブル回路、少なくとも1つの専用回路、又はこれらの任意の組合せを含む。プロセッサは、CPU若しくはGPUなどの汎用プロセッサ、又は特定の処理に特化した専用プロセッサである。「CPU」は、central processing unitの略語である。「GPU」は、graphics processing unitの略語である。プログラマブル回路は、例えば、FPGAである。「FPGA」は、field-programmable gate arrayの略語である。専用回路は、例えば、ASICである。「ASIC」は、application specific integrated circuitの略語である。制御部21は、制御装置20の各部を制御しながら、制御装置20の動作に関わる処理を実行する。
【0026】
記憶部22は、少なくとも1つの半導体メモリ、少なくとも1つの磁気メモリ、少なくとも1つの光メモリ、又はこれらの任意の組合せを含む。半導体メモリは、例えば、RAM又はROMである。「RAM」は、random access memoryの略語である。「ROM」は、read only memoryの略語である。RAMは、例えば、SRAM又はDRAMである。「SRAM」は、static random access memoryの略語である。「DRAM」は、dynamic random access memoryの略語である。ROMは、例えば、EEPROMである。「EEPROM」は、electrically erasable programmable read only memoryの略語である。記憶部22は、例えば、主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能する。記憶部22には、制御装置20の動作に用いられるデータと、制御装置20の動作によって得られたデータとが記憶される。データベース27は、本実施形態では記憶部22に構築されるが、外部のストレージに構築され、制御装置20に接続されてもよい。
【0027】
通信部23は、少なくとも1つの通信用インタフェースを含む。通信用インタフェースは、例えば、LANインタフェースである。通信部23は、制御装置20の動作に用いられるデータを受信し、また制御装置20の動作によって得られるデータを送信する。
【0028】
入力部24は、少なくとも1つの入力用インタフェースを含む。入力用インタフェースは、例えば、物理キー、静電容量キー、ポインティングデバイス、ディスプレイと一体的に設けられたタッチスクリーン、カメラ、又はマイクロフォンである。入力部24は、制御装置20の動作に用いられるデータを入力する操作を受け付ける。入力部24は、制御装置20に備えられる代わりに、外部の入力機器として制御装置20に接続されてもよい。接続用インタフェースとしては、例えば、USB、HDMI(登録商標)、又はBluetooth(登録商標)などの規格に対応したインタフェースを用いることができる。「USB」は、Universal Serial Busの略語である。「HDMI(登録商標)」は、High-Definition Multimedia Interfaceの略語である。
【0029】
出力部25は、少なくとも1つの出力用インタフェースを含む。出力用インタフェースは、例えば、ディスプレイ又はスピーカである。ディスプレイは、例えば、LCD又は有機ELディスプレイである。「LCD」は、liquid crystal displayの略語である。「EL」は、electro luminescenceの略語である。出力部25は、制御装置20の動作によって得られるデータを出力する。出力部25は、制御装置20に備えられる代わりに、外部の出力機器として制御装置20に接続されてもよい。接続用インタフェースとしては、例えば、USB、HDMI(登録商標)、又はBluetooth(登録商標)などの規格に対応したインタフェースを用いることができる。
【0030】
制御装置20の機能は、本実施形態に係る制御プログラムを、制御部21としてのプロセッサで実行することにより実現される。すなわち、制御装置20の機能は、ソフトウェアにより実現される。制御プログラムは、制御装置20の動作をコンピュータに実行させることで、コンピュータを制御装置20として機能させる。すなわち、コンピュータは、制御プログラムに従って制御装置20の動作を実行することにより制御装置20として機能する。
【0031】
プログラムは、非一時的なコンピュータ読取り可能な媒体に記憶しておくことができる。非一時的なコンピュータ読取り可能な媒体は、例えば、フラッシュメモリ、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、又はROMである。プログラムの流通は、例えば、プログラムを記憶したSDカード、DVD、又はCD-ROMなどの可搬型媒体を販売、譲渡、又は貸与することによって行う。「SD」は、Secure Digitalの略語である。「DVD」は、digital versatile discの略語である。「CD-ROM」は、compact disc read only memoryの略語である。プログラムをサーバのストレージに格納しておき、サーバから他のコンピュータにプログラムを転送することにより、プログラムを流通させてもよい。プログラムをプログラムプロダクトとして提供してもよい。
【0032】
コンピュータは、例えば、可搬型媒体に記憶されたプログラム又はサーバから転送されたプログラムを、一旦、主記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、主記憶装置に格納されたプログラムをプロセッサで読み取り、読み取ったプログラムに従った処理をプロセッサで実行する。コンピュータは、可搬型媒体から直接プログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行してもよい。コンピュータは、コンピュータにサーバからプログラムが転送される度に、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行してもよい。サーバからコンピュータへのプログラムの転送は行わず、実行指示及び結果取得のみによって機能を実現する、いわゆるASP型のサービスによって処理を実行してもよい。「ASP」は、application service providerの略語である。プログラムは、電子計算機による処理の用に供する情報であってプログラムに準ずるものを含む。例えば、コンピュータに対する直接の指令ではないがコンピュータの処理を規定する性質を有するデータは、「プログラムに準ずるもの」に該当する。
【0033】
制御装置20の一部又は全ての機能が、制御部21としてのプログラマブル回路又は専用回路により実現されてもよい。すなわち、制御装置20の一部又は全ての機能が、ハードウェアにより実現されてもよい。
【0034】
図4を参照して、本実施形態に係る端末装置30の構成を説明する。
【0035】
端末装置30は、制御部31と、記憶部32と、通信部33と、入力部34と、出力部35と、測位部36とを備える。
【0036】
制御部31は、少なくとも1つのプロセッサ、少なくとも1つのプログラマブル回路、少なくとも1つの専用回路、又はこれらの任意の組合せを含む。プロセッサは、CPU若しくはGPUなどの汎用プロセッサ、又は特定の処理に特化した専用プロセッサである。プログラマブル回路は、例えば、FPGAである。専用回路は、例えば、ASICである。制御部31は、端末装置30の各部を制御しながら、端末装置30の動作に関わる処理を実行する。
【0037】
記憶部32は、少なくとも1つの半導体メモリ、少なくとも1つの磁気メモリ、少なくとも1つの光メモリ、又はこれらの任意の組合せを含む。半導体メモリは、例えば、RAM又はROMである。RAMは、例えば、SRAM又はDRAMである。ROMは、例えば、EEPROMである。記憶部32は、例えば、主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能する。記憶部32には、端末装置30の動作に用いられるデータと、端末装置30の動作によって得られたデータとが記憶される。
【0038】
通信部33は、少なくとも1つの通信用インタフェースを含む。通信用インタフェースは、例えば、LTE、4G規格、若しくは5G規格などの移動通信規格に対応したインタフェース、Bluetooth(登録商標)などの近距離無線通信規格に対応したインタフェース、又はLANインタフェースである。「LTE」は、Long Term Evolutionの略語である。「4G」は、4th generationの略語である。「5G」は、5th generationの略語である。通信部33は、端末装置30の動作に用いられるデータを受信し、また端末装置30の動作によって得られるデータを送信する。
【0039】
入力部34は、少なくとも1つの入力用インタフェースを含む。入力用インタフェースは、例えば、物理キー、静電容量キー、ポインティングデバイス、ディスプレイと一体的に設けられたタッチスクリーン、カメラ、又はマイクロフォンである。入力部34は、端末装置30の動作に用いられるデータを入力する操作を受け付ける。入力部34は、端末装置30に備えられる代わりに、外部の入力機器として端末装置30に接続されてもよい。接続用インタフェースとしては、例えば、USB、HDMI(登録商標)、又はBluetooth(登録商標)などの規格に対応したインタフェースを用いることができる。
【0040】
出力部35は、少なくとも1つの出力用インタフェースを含む。出力用インタフェースは、例えば、ディスプレイ又はスピーカである。ディスプレイは、例えば、LCD又は有機ELディスプレイである。出力部35は、端末装置30の動作によって得られるデータを出力する。出力部35は、端末装置30に備えられる代わりに、外部の出力機器として端末装置30に接続されてもよい。接続用インタフェースとしては、例えば、USB、HDMI(登録商標)、又はBluetooth(登録商標)などの規格に対応したインタフェースを用いることができる。
【0041】
測位部36は、少なくとも1つのGNSS受信機を含む。「GNSS」は、global navigation satellite systemの略語である。GNSSは、例えば、GPS、QZSS、BDS、GLONASS、又はGalileoである。「GPS」は、Global Positioning Systemの略語である。「QZSS」は、Quasi-Zenith Satellite Systemの略語である。QZSSの衛星は、準天頂衛星と呼ばれる。「BDS」は、BeiDou Navigation Satellite Systemの略語である。「GLONASS」は、Global Navigation Satellite Systemの略語である。測位部36は、端末装置30の位置を測定する。
【0042】
端末装置30の機能は、本実施形態に係る端末プログラムを、制御部31としてのプロセッサで実行することにより実現される。すなわち、端末装置30の機能は、ソフトウェアにより実現される。端末プログラムは、端末装置30の動作をコンピュータに実行させることで、コンピュータを端末装置30として機能させる。すなわち、コンピュータは、端末プログラムに従って端末装置30の動作を実行することにより端末装置30として機能する。
【0043】
端末装置30の一部又は全ての機能が、制御部31としてのプログラマブル回路又は専用回路により実現されてもよい。すなわち、端末装置30の一部又は全ての機能が、ハードウェアにより実現されてもよい。
【0044】
図5及び
図6を参照して、本実施形態に係るシステム10の動作を説明する。この動作は、本実施形態に係る提案方法に相当する。
図5は、制御装置20の動作を示している。
図6は、端末装置30の動作を示している。
【0045】
図6のステップS111において、端末装置30の制御部31は、入力部34を介して、災害時のユーザ13に対する支援の状況を入力する操作をユーザ13から受け付ける。制御部31は、状況データD1などのデータを通信部33に送信させる。状況データD1は、ユーザ13によって入力された支援の状況を示すデータである。通信部33は、状況データD1などのデータを制御装置20に送信する。
【0046】
図5のステップS101において、制御装置20の通信部23は、
図6のステップS111で送信されたデータを端末装置30から受信する。制御装置20の制御部21は、通信部23により受信されたデータを取得する。
【0047】
図5のステップS102において、制御装置20の制御部21は、ステップS101で取得したデータに基づいて、条件データD2を設定する。条件データD2は、ユーザ13が車両12内で泊まる際の周辺の環境について条件を示すデータである。本実施形態では、制御部21は、ステップS101で取得したデータに含まれる状況データD1で示される状況に応じて、近傍に避難所があることを条件データD2で示される条件に含めるかどうかを決定する。具体的には、制御部21は、ユーザ13に対する支援が足りていないという状況が状況データD1で示されている場合に、近傍に避難所があることを条件データD2で示される条件に含める。
【0048】
図5のステップS103において、制御装置20の制御部21は、ステップS102で設定した条件データD2を検索キーとして、データベース27を検索する。データベース27には、複数エリアの各エリアの環境を示すデータが登録されている。本実施形態では、データベース27に登録されたデータは、
図2に示したように、各エリアの近傍に避難所があるかどうかを示すデータを含む。
【0049】
図5のステップS104において、制御装置20の制御部21は、ステップS103で得られた検索結果に基づいて、複数エリアの中から少なくとも1つのエリアを駐車エリアとして選択する。具体的には、制御部21は、条件データD2で示される条件を満たすことがデータベース27に登録されたデータで示されているエリアを駐車エリアとして選択する。近傍に避難所があることが条件に含まれている場合には、制御部21は、近傍に避難所があるエリアを駐車エリアとして選択する。検索結果が0件、すなわち、選択可能なエリアがない場合は、ステップS101以降の処理が再び実行される。
【0050】
図5のステップS105において、制御装置20の制御部21は、提案データD3を通信部23に送信させる。提案データD3は、ステップS104で選択された駐車エリアに車両12を駐車することをユーザ13に提案するデータである。提案データD3は、駐車エリアの座標又は住所などの所在地をユーザ13に通知するデータを含んでいてもよい。通信部23は、提案データD3を端末装置30に送信する。
【0051】
図6のステップS111の後、駐車エリアが制御装置20により選択されるまで、端末装置30は待機している。駐車エリアが制御装置20により選択されると、ステップS112において、端末装置30の通信部33は、
図5のステップS105で送信された提案データD3を制御装置20から受信する。端末装置30の制御部31は、通信部33により受信された提案データD3を取得する。
【0052】
図6のステップS113において、端末装置30の制御部31は、ステップS112で取得した提案データD3を提示することで、選択された駐車エリアに車両12を駐車することをユーザ13に促す。具体的には、制御部31は、提案データD3の内容を出力部35としてのディスプレイに表示する。あるいは、制御部31は、提案データD3の内容を出力部35としてのスピーカから音声出力する。
【0053】
上述のように、本実施形態では、制御装置20の通信部23は、ユーザ13によって利用される端末装置30と通信を行う。制御装置20の制御部21は、ユーザ13が車両12内で泊まる際の周辺の環境について条件を示す条件データD2を検索キーとして、複数エリアの各エリアの環境を示すデータが登録されたデータベース27を検索する。制御部21は、得られた検索結果に基づいて、複数エリアの中から少なくとも1つのエリアを駐車エリアとして選択する。制御部21は、選択した駐車エリアに車両12を駐車することをユーザ13に提案する提案データD3を通信部23に送信させる。したがって、本実施形態によれば、車両12内で泊まるのに適した駐車エリアを提案することができる。
【0054】
本実施形態では、
図2に示したように、各エリアの近傍に避難所があるかどうかを示すデータがテーブル形式でデータベース27に登録されているが、本実施形態の一変形例として、そのようなデータが地図形式でデータベース27に登録されていてもよい。例えば、各エリアの所在地、及び少なくとも1つの避難所の所在地を示す地図データがデータベース27に登録されていてもよい。その場合、
図5のステップS103及びステップS104において、制御装置20の制御部21は、地図データを検索して、条件データD2で示される条件を満たすエリアを駐車エリアとして抽出する。具体的には、制御部21は、各エリアと避難所との間の距離を算出する。避難所からの距離の上限が条件に含まれているとすると、制御部21は、算出した距離が上限以下のエリアを駐車エリアとして抽出する。
【0055】
本実施形態では、災害時のユーザ13に対する支援の状況に応じて、駐車エリアが選択されるが、本実施形態の一変形例として、支援の状況の代わりに、又は支援の状況とともに、ユーザ13の家族構成に応じて、駐車エリアが選択されてもよい。そのような変形例において、
図2に示したように、各エリアにおける人の流れを示すデータがデータベース27に登録されていてもよい。例えば、移動通信事業者から提供される人流データがデータベース27に登録されていてもよい。その場合、
図6のステップS111において、端末装置30の制御部31は、入力部34を介して、ユーザ13の家族構成を入力する操作をユーザ13から受け付ける。制御部31は、構成データD4などのデータを通信部33に送信させる。構成データD4は、ユーザ13によって入力された家族構成を示すデータである。通信部33は、構成データD4などのデータを制御装置20に送信する。
図5のステップS102において、制御装置20の制御部21は、ステップS101で取得したデータに含まれる構成データD4で示される家族構成に応じて、人の多さの上限を条件データD2で示される条件に含めるかどうかを決定する。具体的には、制御部21は、ユーザ13の家族11に子供又はペットがいることが構成データD4で示されている場合に、人の多さの上限を条件データD2で示される条件に含める。人の多さの上限が条件に含まれている場合には、ステップS104において、制御部21は、人の多さが上限以下のエリアを駐車エリアとして選択する。
【0056】
この変形例によれば、ユーザ13の家族11に子供又はペットがいるのであれば、人が少ないエリアを駐車エリアとして提案することができる。
図1に示した例では、ユーザ13は、人が少ないエリアに車両12を駐車することによりプライバシーを確保しやすくなり、子供14及びペット16の世話をしやすくなる。その結果、ユーザ13の安全及び安心が確保される。
【0057】
本実施形態では、端末装置30からのデータに基づいて、条件データD2が設定されるが、本実施形態の一変形例として、端末装置30からのデータの代わりに、又は端末装置30からのデータとともに、設定すべき条件を指定するデータに基づいて、条件データD2が設定されてもよい。すなわち、
図6のステップS111及び
図5のステップS101の処理は省略されてもよい。そのような変形例として、第1変形例、第2変形例、及び第3変形例を説明する。
【0058】
第1変形例において、
図2に示したように、各エリアの気象予報又は気象警報を示すデータがデータベース27に登録されていてもよい。例えば、日本の気象庁から提供される気象予報データ又は気象警報データがデータベース27に登録されていてもよい。その場合、
図5のステップS102において、制御装置20の制御部21は、指定された気象条件を条件データD2で示される条件に含める。気温の上限が気象条件に含まれている場合には、ステップS104において、制御部21は、今後又は現在の気温が上限以下のエリアを駐車エリアとして選択する。気温の下限が気象条件に含まれている場合には、ステップS104において、制御部21は、今後又は現在の気温が下限以上のエリアを駐車エリアとして選択する。積雪量の上限が気象条件に含まれている場合には、ステップS104において、制御部21は、今後又は現在の積雪量が上限以下のエリアを駐車エリアとして選択する。
【0059】
この変形例によれば、標高が高いエリアなど、涼しいエリアを駐車エリアとして提案することができる。ユーザ13は、涼しいエリアに車両12を駐車することにより熱中症になりにくくなる。その結果、ユーザ13の安全及び安心が確保される。あるいは、この変形例によれば、暖かいエリアを駐車エリアとして提案することができる。ユーザ13は、暖かいエリアに車両12を駐車することにより低体温症になりにくくなる。その結果、ユーザ13の安全及び安心が確保される。あるいは、この変形例によれば、積雪量が少ないエリアを駐車エリアとして提案することができる。ユーザ13は、車両12が雪に埋もれると、車両12の中に排気ガスが入り、一酸化炭素中毒になるおそれがあるが、積雪量が少ないエリアに車両12を駐車することにより、そのような状況を避けることができる。その結果、ユーザ13の安全及び安心が確保される。
【0060】
図2に示したように、各エリアの周辺の地形を示すデータがデータベース27に更に登録されていてもよい。例えば、日本の国土地理院から提供される地形データがデータベース27に登録されていてもよい。その場合、
図5のステップS102において、制御装置20の制御部21は、指定された地形条件を条件データD2で示される条件に更に含める。降水量の上限が気象条件に含まれている場合には、ステップS104において、制御部21は、今後若しくは現在の降水量が上限以下のエリア、又は周辺に崖若しくは河川など、土砂災害若しくは洪水が起き得る地形が存在しないエリアを駐車エリアとして選択する。
【0061】
この変形例によれば、災害が起きにくいエリアを駐車エリアとして提案することができる。ユーザ13は、災害が起きにくいエリアに車両12を駐車することにより、災害を避けることができる。その結果、ユーザ13の安全及び安心が確保される。
【0062】
第2変形例において、
図2に示したように、各エリアの地震予報又は地震警報、及び各エリアの周辺の地形を示すデータがデータベース27に登録されていてもよい。例えば、日本の気象庁から提供される地震予報データ又は地震警報データ、及び日本の国土地理院から提供される地形データがデータベース27に登録されていてもよい。その場合、
図5のステップS102において、制御装置20の制御部21は、指定された地震の大きさの上限、及び指定された地形条件を条件データD2で示される条件に含める。ステップS104において、制御部21は、今後起きる地震の大きさが上限以下のエリア、又は周辺に崖若しくは海岸など、土砂災害若しくは津波が起き得る地形が存在しないエリアを駐車エリアとして選択する。
【0063】
この変形例によれば、災害が起きにくいエリアを駐車エリアとして提案することができる。ユーザ13は、災害が起きにくいエリアに車両12を駐車することにより、災害を避けることができる。その結果、ユーザ13の安全及び安心が確保される。
【0064】
第3変形例において、
図2に示したように、各エリアの周辺の治安を示すデータがデータベース27に登録されていてもよい。例えば、日本の警察庁から提供される犯罪統計データがデータベース27に登録されていてもよい。犯罪統計データのような過去データのほかに、報道から得られたデータが利用されてもよいし、又は機械学習で犯罪が発生する確率を予測して得られたデータが利用されてもよい。その場合、
図5のステップS102において、制御装置20の制御部21は、指定された治安の悪さの上限を条件データD2で示される条件に含める。ステップS104において、制御部21は、治安の悪さが上限以下のエリアを駐車エリアとして選択する。
【0065】
この変形例によれば、治安が良いエリアを駐車エリアとして提案することができる。ユーザ13は、治安が良いエリアに車両12を駐車することにより犯罪に巻き込まれにくくなる。その結果、ユーザ13の安全及び安心が確保される。
【0066】
種々の変形例を含む上述の実施形態によれば、車両12内で泊まる人の状況、又は周辺環境の状況に応じて、車両12内で泊まるのに適した場所を提案することができる。例えば、積雪量が多い場所、屋内など、酸欠になりやすい場所、降雨量が多い場所、土砂災害が起きやすい場所、熱中症になりやすい場所、又は犯罪多発地帯など、避けるべき場所を特定し、特定した場所以外の場所を提案することができる。
【0067】
本実施形態の一変形例として、制御装置20の通信部23は、ユーザ13を含む複数ユーザの各ユーザによって利用される端末装置と通信を行ってもよい。そのような変形例において、制御装置20の制御部21は、各ユーザについて、駐車エリアの中で他のユーザとの距離が閾値以上となる駐車位置を設定してもよい。制御部21は、設定した駐車位置に車両を駐車することを各ユーザに提案するデータを提案データD3として通信部23に送信させてもよい。
【0068】
この変形例によれば、いずれかのユーザが騒音を発生させる可能性がある場合など、ユーザを密集させないほうがよい事情がある場合に、ユーザの駐車位置が分散するように駐車位置を提案することができる。
【0069】
本開示は上述の実施形態に限定されるものではない。例えば、ブロック図に記載の2つ以上のブロックを統合してもよいし、又は1つのブロックを分割してもよい。フローチャートに記載の2つ以上のステップを記述に従って時系列に実行する代わりに、各ステップを実行する装置の処理能力に応じて、又は必要に応じて、並列的に又は異なる順序で実行してもよい。その他、本開示の趣旨を逸脱しない範囲での変更が可能である。
【符号の説明】
【0070】
10 システム
11 家族
12 車両
13 構成員
14 子供
15 高齢者
16 ペット
20 制御装置
21 制御部
22 記憶部
23 通信部
24 入力部
25 出力部
27 データベース
30 端末装置
31 制御部
32 記憶部
33 通信部
34 入力部
35 出力部
36 測位部
40 ネットワーク