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特許7513060スケジュール管理システム、その制御方法、及び、制御プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-01
(45)【発行日】2024-07-09
(54)【発明の名称】スケジュール管理システム、その制御方法、及び、制御プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/1093 20230101AFI20240702BHJP
   G16H 20/00 20180101ALI20240702BHJP
【FI】
G06Q10/1093
G16H20/00
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2022099321
(22)【出願日】2022-06-21
(65)【公開番号】P2024000583
(43)【公開日】2024-01-09
【審査請求日】2023-08-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】中島 一誠
(72)【発明者】
【氏名】宮川 透
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 英男
(72)【発明者】
【氏名】木下 裕介
(72)【発明者】
【氏名】嶋田 宏史
【審査官】関 博文
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-113516(JP,A)
【文献】特開2020-154521(JP,A)
【文献】特開2021-140365(JP,A)
【文献】特開2018-45393(JP,A)
【文献】特開2007-115200(JP,A)
【文献】米国特許第07024369(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/10-99/00
G16H 10/00-80/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1ユーザの所定期間当たりの目標運動量に関する情報を取得する取得部と、
前記第1ユーザが居住場所から複数の所定の作業場所の各々に移動することによって得られる運動量の情報、又は、当該運動量の決定に必要な情報、が登録されたデータベースから、前記第1ユーザの前記所定期間当たりの目標運動量に応じた運動量となる一つ以上の作業場所を抽出し、前記所定期間当たりの作業場所として前記第1ユーザに割り当てる場所割り当て部と、
前記場所割り当て部によって前記第1ユーザに割り当てられた作業場所に関する情報を出力する出力部と、
を備えたスケジュール管理システム。
【請求項2】
前記第1ユーザが前記居住場所から前記複数の所定の作業場所の各々に移動することによって得られる運動量は、前記第1ユーザの前記居住場所から前記複数の所定の作業場所の各々までの移動環境に基づいて決定される、
請求項1に記載のスケジュール管理システム。
【請求項3】
運動量算出部をさらに備え、
前記取得部は、前記第1ユーザの前記居住場所及び前記複数の所定の作業場所に関する情報をさらに取得し、
前記運動量算出部は、前記取得部によって取得された前記第1ユーザの前記居住場所及び前記複数の所定の作業場所に関する情報に基づいて、前記第1ユーザが前記居住場所から前記複数の所定の作業場所の各々に移動することによって得られる運動量を算出し、前記データベースに登録する、
請求項1に記載のスケジュール管理システム。
【請求項4】
前記第1ユーザが前記居住場所から前記複数の所定の作業場所の各々に移動することによって得られる運動量は、対応する所定の作業場所における作業中の運動量を含む、
請求項1に記載のスケジュール管理システム。
【請求項5】
前記取得部は、前記第1ユーザによって前記所定期間のうち第1期間に滞在されるべき第1作業場所に関する情報をさらに取得し、
前記場所割り当て部は、前記データベースから、前記第1期間分の前記第1作業場所を含めた、前記第1ユーザの前記所定期間当たりの目標運動量に応じた運動量となる一つ以上の作業場所を抽出し、前記所定期間当たりの作業場所として前記第1ユーザに割り当てる、
請求項1に記載のスケジュール管理システム。
【請求項6】
前記取得部は、前記第1ユーザによって移動不可能と判断された第2作業場所に関する情報をさらに取得し、
前記場所割り当て部は、前記データベースから、前記第2作業場所を除いた、前記第1ユーザの前記所定期間当たりの目標運動量に応じた運動量となる一つ以上の作業場所を抽出し、前記所定期間当たりの作業場所として前記第1ユーザに割り当てる、
請求項1に記載のスケジュール管理システム。
【請求項7】
前記取得部は、前記複数の所定の作業場所のそれぞれの混雑状況に関する情報を取得し、
前記場所割り当て部は、前記混雑状況に基づいて、前記データベースから、前記第1ユーザの前記所定期間当たりの目標運動量に応じた運動量となる一つ以上の作業場所を抽出し、前記所定期間当たりの作業場所として前記第1ユーザに割り当てる、
請求項1に記載のスケジュール管理システム。
【請求項8】
前記取得部は、前記第1ユーザが当該第1ユーザに割り当てられた作業場所に移動したことによる当該第1ユーザの実際の運動量の情報を、フィードバック情報として取得し、前記データベースに登録する、
請求項1に記載のスケジュール管理システム。
【請求項9】
前記第1ユーザの実際の運動量の情報は、前記第1ユーザに装着されたウエアラブル端末によって取得された前記第1ユーザの心拍数、脈拍、歩数、消費カロリー、及び、体重計によって計測された前記第1ユーザの体重の変化量の少なくとも何れかである、
請求項8に記載のスケジュール管理システム。
【請求項10】
前記目標運動量は、前記第1ユーザの目標とする消費カロリーである、
請求項1に記載のスケジュール管理システム。
【請求項11】
前記目標運動量は、前記第1ユーザの目標の体重と現在の体重との差分に基づいて決定される、
請求項1に記載のスケジュール管理システム。
【請求項12】
前記目標運動量は、前記第1ユーザの目標の体脂肪率と現在の体脂肪率との差分に基づいて決定される、
請求項1に記載のスケジュール管理システム。
【請求項13】
前記目標運動量は、前記第1ユーザの目標の体型と現在の体型との差分に基づいて決定される、
請求項1に記載のスケジュール管理システム。
【請求項14】
前記出力部は、前記第1ユーザに対して割り当てられた作業場所の情報をモニタに表示させる、
請求項1に記載のスケジュール管理システム。
【請求項15】
前記取得部は、前記第1ユーザを含む複数のユーザのそれぞれの前記所定期間当たりの目標運動量に関する情報を取得し、
前記場所割り当て部は、前記データベースから、各前記ユーザに対し、当該ユーザの前記所定期間当たりの目標運動量に応じた運動量となる一つ以上の作業場所を抽出して、前記所定期間当たりの作業場所として割り当て、
前記出力部は、前記場所割り当て部によって各前記ユーザに割り当てられた作業場所に関する情報を出力する、
請求項1に記載のスケジュール管理システム。
【請求項16】
第1ユーザの所定期間当たりの目標運動量に関する情報を取得し、
前記第1ユーザが居住場所から複数の所定の作業場所の各々に移動することによって得られる運動量の情報、又は、当該運動量の決定に必要な情報、が登録されたデータベースから、前記第1ユーザの前記所定期間当たりの目標運動量に応じた運動量となる一つ以上の作業場所を抽出し、
前記データベースから抽出した前記一つ以上の作業場所を、前記所定期間当たりの作業場所として前記第1ユーザに割り当て、
前記第1ユーザに割り当てられた作業場所に関する情報を出力する、
スケジュール管理システムの制御方法。
【請求項17】
第1ユーザの所定期間当たりの目標運動量に関する情報を取得する処理と、
前記第1ユーザが居住場所から複数の所定の作業場所の各々に移動することによって得られる運動量の情報、又は、当該運動量の決定に必要な情報、が登録されたデータベースから、前記第1ユーザの前記所定期間当たりの目標運動量に応じた運動量となる一つ以上の作業場所を抽出する処理と、
前記データベースから抽出した前記一つ以上の作業場所を、前記所定期間当たりの作業場所として前記第1ユーザに割り当てる処理と、
前記第1ユーザに割り当てられた作業場所に関する情報を出力する処理と、
をコンピュータに実行させる制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、スケジュール管理システム、その制御方法、及び、制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年では、例えば職場の作業員による、与えられた作業の実行と、健康維持のための運動と、の両立が求められている。関連する技術は、例えば特許文献1に開示されている。
【0003】
特許文献1には、作業員の負荷情報から求められた累積負荷が閾値を超えた場合に警告状態と判断する作業員情報検知システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2018-84911号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示されたシステムは、作業員(ユーザ)を働かせすぎている恐れがある場合に警告を発するに過ぎず、作業員にとって適切な運動量を得られるような作業場所を当該作業員に対して割り当てることを行っていない。そのため、特許文献1に開示されたシステムは、作業員による、与えられた作業の実行と、健康維持のための運動と、の両立、を実現するための作業プランを提案することができない、という課題があった。
【0006】
本開示は、上記に示す課題を鑑みなされたものであり、ユーザによる、与えられた作業の実行と、健康維持のための運動と、の両立、を実現するための作業プランを提案することが可能な、スケジュール管理システム、その制御方法、及び、制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示に係るスケジュール管理システムは、第1ユーザの所定期間当たりの目標運動量に関する情報を取得する取得部と、前記第1ユーザが居住場所から複数の所定の作業場所の各々に移動することによって得られる運動量の情報、又は、当該運動量の決定に必要な情報、が登録されたデータベースから、前記第1ユーザの前記所定期間当たりの目標運動量に応じた運動量となる一つ以上の作業場所を抽出し、前記所定期間当たりの作業場所として前記第1ユーザに割り当てる場所割り当て部と、前記場所割り当て部によって前記第1ユーザに割り当てられた作業場所に関する情報を出力する出力部と、を備える。このスケジュール管理システムは、ユーザにとって適切な運動量を得られるような作業場所を当該ユーザに対して割り当てることができる。つまり、このスケジュール管理システムは、ユーザによる、与えられた作業の実行と、健康維持のための運動と、の両立、を実現するための作業プランを提案することができる。
【0008】
前記第1ユーザが前記居住場所から前記複数の所定の作業場所の各々に移動することによって得られる運動量は、前記第1ユーザの前記居住場所から前記複数の所定の作業場所の各々までの移動環境に基づいて決定されてもよい。
【0009】
運動量算出部をさらに備え、前記取得部は、前記第1ユーザの前記居住場所及び前記複数の所定の作業場所に関する情報をさらに取得し、前記運動量算出部は、前記取得部によって取得された前記第1ユーザの前記居住場所及び前記複数の所定の作業場所に関する情報に基づいて、前記第1ユーザが前記居住場所から前記複数の所定の作業場所の各々に移動することによって得られる運動量を算出し、前記データベースに登録してもよい。
【0010】
前記第1ユーザが前記居住場所から前記複数の所定の作業場所の各々に移動することによって得られる運動量は、対応する所定の作業場所における作業中の運動量を含んでいてもよい。
【0011】
前記取得部は、前記第1ユーザによって前記所定期間のうち第1期間に滞在されるべき第1作業場所に関する情報をさらに取得し、前記場所割り当て部は、前記データベースから、前記第1期間分の前記第1作業場所を含めた、前記第1ユーザの前記所定期間当たりの目標運動量に応じた運動量となる一つ以上の作業場所を抽出し、前記所定期間当たりの作業場所として前記第1ユーザに割り当ててもよい。
【0012】
前記取得部は、前記第1ユーザによって移動不可能と判断された第2作業場所に関する情報をさらに取得し、前記場所割り当て部は、前記データベースから、前記第2作業場所を除いた、前記第1ユーザの前記所定期間当たりの目標運動量に応じた運動量となる一つ以上の作業場所を抽出し、前記所定期間当たりの作業場所として前記第1ユーザに割り当ててもよい。
【0013】
前記取得部は、前記複数の所定の作業場所のそれぞれの混雑状況に関する情報を取得し、前記場所割り当て部は、前記混雑状況に基づいて、前記データベースから、前記第1ユーザの前記所定期間当たりの目標運動量に応じた運動量となる一つ以上の作業場所を抽出し、前記所定期間当たりの作業場所として前記第1ユーザに割り当ててもよい。
【0014】
前記取得部は、前記第1ユーザが当該第1ユーザに割り当てられた作業場所に移動したことによる当該第1ユーザの実際の運動量の情報を、フィードバック情報として取得し、前記データベースに登録してもよい。
【0015】
前記第1ユーザの実際の運動量の情報は、前記第1ユーザに装着されたウエアラブル端末によって取得された前記第1ユーザの心拍数、脈拍、歩数、消費カロリー、及び、体重計によって計測された前記第1ユーザの体重の変化量の少なくとも何れかであってもよい。
【0016】
前記目標運動量は、前記第1ユーザの目標とする消費カロリーであってもよい。
【0017】
前記目標運動量は、前記第1ユーザの目標の体重と現在の体重との差分に基づいて決定されてもよい。
【0018】
前記目標運動量は、前記第1ユーザの目標の体脂肪率と現在の体脂肪率との差分に基づいて決定されてもよい。
【0019】
前記目標運動量は、前記第1ユーザの目標の体型と現在の体型との差分に基づいて決定されてもよい。
【0020】
前記出力部は、前記第1ユーザに対して割り当てられた作業場所の情報をモニタに表示させてもよい。
【0021】
前記取得部は、前記第1ユーザを含む複数のユーザのそれぞれの前記所定期間当たりの目標運動量に関する情報を取得し、前記場所割り当て部は、前記データベースから、各前記ユーザに対し、当該ユーザの前記所定期間当たりの目標運動量に応じた運動量となる一つ以上の作業場所を抽出して、前記所定期間当たりの作業場所として割り当て、前記出力部は、前記場所割り当て部によって各前記ユーザに割り当てられた作業場所に関する情報を出力してもよい。
【0022】
本開示に係るスケジュール管理システムの制御方法は、第1ユーザの所定期間当たりの目標運動量に関する情報を取得し、前記第1ユーザが居住場所から複数の所定の作業場所の各々に移動することによって得られる運動量の情報、又は、当該運動量の決定に必要な情報、が登録されたデータベースから、前記第1ユーザの前記所定期間当たりの目標運動量に応じた運動量となる一つ以上の作業場所を抽出し、前記データベースから抽出した前記一つ以上の作業場所を、前記所定期間当たりの作業場所として前記第1ユーザに割り当て、前記第1ユーザに割り当てられた作業場所に関する情報を出力する。このスケジュール管理システムの制御方法は、ユーザにとって適切な運動量を得られるような作業場所を当該ユーザに対して割り当てることができる。つまり、このスケジュール管理システムの制御方法は、ユーザによる、与えられた作業の実行と、健康維持のための運動と、の両立、を実現するための作業プランを提案することができる。
【0023】
本開示に係る制御プログラムは、第1ユーザの所定期間当たりの目標運動量に関する情報を取得する処理と、前記第1ユーザが居住場所から複数の所定の作業場所の各々に移動することによって得られる運動量の情報、又は、当該運動量の決定に必要な情報、が登録されたデータベースから、前記第1ユーザの前記所定期間当たりの目標運動量に応じた運動量となる一つ以上の作業場所を抽出する処理と、前記データベースから抽出した前記一つ以上の作業場所を、前記所定期間当たりの作業場所として前記第1ユーザに割り当てる処理と、前記第1ユーザに割り当てられた作業場所に関する情報を出力する処理と、をコンピュータに実行させる。この制御プログラムは、ユーザにとって適切な運動量を得られるような作業場所を当該ユーザに対して割り当てることができる。つまり、この制御プログラムは、ユーザによる、与えられた作業の実行と、健康維持のための運動と、の両立、を実現するための作業プランを提案することができる。
【発明の効果】
【0024】
本開示によれば、ユーザによる、与えられた作業の実行と、健康維持のための運動と、の両立、を実現するための作業プランを提案することが可能な、スケジュール管理システム、その制御方法、及び、制御プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】実施の形態1に係るスケジュール管理システムの構成例を示すブロック図である。
図2図1に示すスケジュール管理システムに設けられたスケジュール管理装置の構成例を示すブロック図である。
図3図1に示すスケジュール管理システムの動作を示すフローチャートである。
図4】データベースに登録された、ユーザが居住場所から複数の所定の作業場所の各々に移動することによって得られる運動量、の一例を示す概念図である。
図5図1に示すスケジュール管理システムの動作の一例を説明するための概念図である。
図6図1に示すスケジュール管理システムの動作の他の例を説明するための概念図である。
図7図1に示すスケジュール管理システムの変形例を示すブロック図である。
図8図7に示すスケジュール管理システムに設けられたスケジュール管理装置の構成例を示すブロック図である。
図9】実施の形態2に係るスケジュール管理システムの構成例を示すブロック図である。
図10図9に示すスケジュール管理システムの動作の一例を説明するための概念図である。
図11】データベースに登録された、各ユーザが居住場所から複数の所定の作業場所の各々に移動することによって得られる運動量、の一例を示す概念図である。
図12図9に示すスケジュール管理システムの動作の他の例を説明するための概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、特許請求の範囲に係る発明を以下の実施形態に限定するものではない。また、実施形態で説明する構成の全てが課題を解決するための手段として必須であるとは限らない。説明の明確化のため、以下の記載及び図面は、適宜、省略、及び簡略化がなされている。各図面において、同一の要素には同一の符号が付されており、必要に応じて重複説明は省略されている。
【0027】
<実施の形態1>
図1は、実施の形態1に係るスケジュール管理システム1の構成例を示すブロック図である。スケジュール管理システム1は、ユーザが居住場所から複数の所定の作業場所の各々に移動することによって得られる運動量の情報が登録されたデータベースから、ユーザの所定期間当たりの目標運動量に応じた運動量となる一つ以上の作業場所を抽出して、所定期間当たりの作業場所として当該ユーザに割り当てる。それにより、スケジュール管理システム1は、ユーザにとって適切な運動量を得られるような作業場所を当該ユーザに割り当てることができる。つまり、スケジュール管理システム1は、ユーザによる、与えられた作業の実行と、健康維持のための運動と、の両立、を実現するための作業プランを提案することができる。以下、具体的に説明する。
【0028】
図1に示すように、スケジュール管理システム1は、スケジュール管理装置10と、ユーザ端末20と、データベース40と、ネットワーク50と、を備える。スケジュール管理装置10は、スケジュール管理システムということもできる。スケジュール管理装置10と、ユーザ端末20と、データベース40とは、有線又は無線のネットワーク50を介して互いに通信可能に構成されている。
【0029】
ユーザ端末20は、ユーザU1が所有する、又は、ユーザU1に一時的に割り当てられた、通信可能な端末であって、例えば、PC(Personal Computer)端末、スマートフォンやタブレット端末等の携帯端末、又は、本システムのために用意された専用の通信端末などである。
【0030】
例えば、ユーザU1は、ユーザ端末20の操作画面やキーボード等を操作することにより、ユーザ端末20に、ユーザU1の所定期間当たりの目標運動量に関する情報、を入力する。ユーザ端末20は、ユーザU1の操作によって入力された、ユーザU1の所定期間当たりの目標運動量に関する情報、を受け付けて、ネットワーク50を介して、スケジュール管理装置10に送信する。
【0031】
ここで、ユーザU1の所定期間当たりの目標運動量に関する情報とは、ユーザU1が所定期間当たりに得たいと考えている運動量のことである。なお、所定期間は、例えば1週間、1ヶ月、又は、3ヶ月など、任意に設定可能である。例えば、ユーザU1の所定期間当たりの目標運動量は、ユーザU1の所定期間当たりの目標消費カロリーによって表されるが、それに限られず、目標とする体重減少量(現在の体重と目標体重との差分)、目標とする体脂肪率減少量(現在の体脂肪率と目標体脂肪率との差分)、又は、目標とする体型変化度合い(見た目の変化度合い)等によって表されてもよい。或いは、ユーザ端末20又はスケジュール管理装置10等が、目標とする体重減少量、目標とする体脂肪率減少量、又は、目標とする体型変化度合い等から、目標消費カロリーを導出してもよい。なお、目標消費カロリーの導出では、ユーザU1の年齢、性別、身長、及び、体重の少なくとも何れかの情報をさらに参照することが好ましい。それにより、より信頼性の高い目標消費カロリーの導出が可能になる。
【0032】
なお、ユーザ端末20は、ユーザU1の所定期間当たりの目標運動量に関する情報だけでなく、ユーザU1によって所定期間のうち一部の期間(第1期間)に滞在されるべき作業場所(第1作業場所)に関する情報や、ユーザU1によって移動不可能と判断された作業場所(第2作業場所)に関する情報を受け付けて、ネットワーク50を介して、スケジュール管理装置10に送信してもよい。また、ユーザ端末20は、前述したユーザU1の年齢、性別、身長、及び、体重の少なくとも何れかの情報をさらに受け付けて、ネットワーク50を介して、スケジュール管理装置10に送信してもよい。
【0033】
ここで、ユーザU1によって所定期間のうち第1期間に滞在されるべき第1作業場所に関する情報とは、ユーザU1の直接の参加が必須となっている打ち合わせの開催場所や、ユーザU1による直接の作業が必須となっている棚卸し作業の実施場所などのことである。また、ユーザU1によって移動不可能と判断された第2作業場所に関する情報とは、ユーザU1が入館資格を持たない建物内に設けられた作業場所などのことである。
【0034】
また、本実施の形態では、ユーザ端末20が、ユーザU1の所定期間当たりの目標運動量に関する情報、を受け付けて、ネットワーク50を介して、スケジュール管理装置10に送信する場合を例に説明しているが、これに限られない。例えば、ユーザ端末20以外の通信端末が、ユーザU1の所定期間当たりの目標運動量に関する情報、を受け付けて、ネットワーク50を介して、スケジュール管理装置10に送信してもよい。
【0035】
スケジュール管理装置10は、データベース40から、ユーザU1の所定期間当たりの目標運動量に応じた運動量となる一つ以上の作業場所を抽出して、所定期間当たりの作業場所として当該ユーザU1に割り当てる。
【0036】
ここで、データベース40には、ユーザU1が居住場所から複数の所定の作業場所の各々に移動することによって得られる運動量(例えば消費カロリー)の情報が予め登録されている。但し、データベース40には、運動量の情報がそのまま登録されている場合に限られず、場所割り当て部12等によって運動量の導出が行われるのに必要な情報が登録されていてもよい。
【0037】
なお、ユーザU1が居住場所から複数の所定の作業場所の各々に移動することによって得られる運動量には、作業場所における作業中の運動量が含まれていてもよい。作業場所における作業中の運動量には、例えば、バランスボールに座って作業をしたり、足こぎ器を使用しながら作業をしたりすることによって得られる運動量も含まれる。
【0038】
図2は、スケジュール管理装置10の構成例を示すブロック図である。図2に示すように、スケジュール管理装置10は、取得部11と、場所割り当て部12と、出力部13と、を少なくとも備える。
【0039】
取得部11は、ユーザ端末20等から送信された、ユーザU1の所定期間当たりの目標運動量に関する情報、を取得する。
【0040】
場所割り当て部12は、データベース40から、ユーザU1の所定期間当たりの目標運動量に応じた運動量となる一つ以上の作業場所を抽出して、所定期間当たりの作業場所として当該ユーザU1に割り当てる。
【0041】
出力部13は、ユーザU1に割り当てられた作業場所に関する情報を出力する。出力部13から出力された情報は、例えば、ネットワーク50を介して、ユーザ端末20に転送され、ユーザ端末20のモニタに表示される。それにより、ユーザU1は、自身に割り当てられた作業場所を知ることができる。
【0042】
なお、スケジュール管理装置10は、ユーザU1によって所定期間のうち第1期間に滞在されるべき第1作業場所に関する情報を取得した場合には、データベース40から、第1期間分の第1作業場所を含めた、ユーザU1の所定期間当たりの目標運動量に応じた運動量となる一つ以上の作業場所を抽出し、所定期間当たりの作業場所としてユーザU1に割り当てる。また、スケジュール管理装置10は、ユーザU1によって移動不可能と判断された第2作業場所に関する情報を取得した場合には、データベース40から、第2作業場所を除いた、ユーザU1の所定期間当たりの目標運動量に応じた運動量となる一つ以上の作業場所を抽出し、所定期間当たりの作業場所としてユーザU1に割り当てる。
【0043】
このように、本実施の形態に係るスケジュール管理システム1は、データベース40から、ユーザU1の所定期間当たりの目標運動量に応じた運動量となる一つ以上の作業場所を抽出して、所定期間当たりの作業場所としてユーザU1に割り当てる。それにより、本実施の形態に係るスケジュール管理システム1は、ユーザU1にとって適切な運動量を得られるような作業場所を当該ユーザU1に割り当てることができる。つまり、本実施の形態に係るスケジュール管理システム1は、ユーザU1による、与えられた作業の実行と、健康維持のための運動と、の両立、を実現するための作業プランを提案することができる。
【0044】
なお、スケジュール管理装置10において、取得部11は、複数の所定の作業場所のそれぞれの混雑状況に関する情報を取得してもよい。この場合、場所割り当て部12は、複数の所定の作業場所のそれぞれの混雑状況に基づいて、ユーザU1に対する作業場所の割り当てを行う。例えば、場所割り当て部12は、複数の所定の作業場所のうち職場A1の作業場所が混雑している場合には、職場A1以外の作業場所をユーザU1に割り当てる。
【0045】
また、スケジュール管理装置10において、取得部11は、ユーザU1が居住場所から所定の作業場所に移動したことによって得られた実際の運動量の情報を、フィードバック情報としてさらに取得してもよい。例えば、取得部11は、ユーザU1に装着されたウエアラブル端末(不図示)によって計測されたユーザU1の心拍数、脈拍、歩数、又は、消費カロリーの情報を、フィードバック情報として取得したり、体重計(不図示)によって計測されたユーザU1の体重の変化量の情報を、フィードバック情報として取得したりする。そして、取得したフィードバック情報は、データベース40に登録される。つまり、データベース40に登録された情報は、フィードバック情報によって更新される。その後、場所割り当て部12は、フィードバック情報によって更新されたデータベース40から、ユーザU1の所定期間当たりの目標運動量に応じた運動量となる一つ以上の作業場所を抽出する。それにより、場所割り当て部12は、ユーザU1の所定期間当たりの目標運動量に応じた運動量となる一つ以上の作業場所をより正確に抽出することができる。
【0046】
(スケジュール管理システム1の動作)
続いて、図3図6を用いて、スケジュール管理システム1の動作を説明する。図3は、スケジュール管理システム1の動作を示すフローチャートである。図4は、データベース40に登録された、ユーザU1が居住場所から複数の所定の作業場所の各々に移動することによって得られる運動量、の一例を示す概念図である。図5は、スケジュール管理システム1の動作の一例を説明するための概念図である。図6は、スケジュール管理システム1の動作の他の例を説明するための概念図である。なお、図4図6の例では、運動量の一例として消費カロリーが用いられている。
【0047】
図4を参照すると、データベース40には、ユーザU1が居住場所から複数の所定の作業場所の各々に移動することによって消費されるカロリー(消費カロリー)の情報が登録されている。具体的には、データベース40には、作業場所が自宅である場合の消費カロリーが50kcal、作業場所が職場A1、且つ、移動手段が電車である場合の消費カロリーが200kcal、作業場所が職場A1、且つ、移動手段が自転車である場合の消費カロリーが500kcal、作業場所が職場A2、且つ、移動手段が車である場合の消費カロリーが200kcal、作業場所が職場A2、且つ、移動手段が電車である場合の消費カロリーが400kcal、作業場所が所定の貸し会議室、且つ、移動手段が電車である場合の消費カロリーが200kcal、という情報が登録されている。
【0048】
まず、ユーザ端末20は、ユーザU1の操作によって入力された、ユーザU1の所定期間当たりの目標運動量に関する情報、を受け付けて、ネットワーク50を介して、スケジュール管理装置10に送信する。
【0049】
図5の例では、所定期間は1週間に設定されており、ユーザU1の1週間当たりの目標運動量である目標消費カロリーは1300kcalに設定されている。
【0050】
スケジュール管理装置10において、取得部11は、ユーザ端末20等から送信された、ユーザU1の所定期間当たりの目標運動量に関する情報、を取得する(ステップS101)。
【0051】
その後、スケジュール管理装置10において、場所割り当て部12は、データベース40から、ユーザU1の所定期間当たりの目標運動量に応じた運動量となる一つ以上の作業場所を抽出する(ステップS102)。そして、場所割り当て部12は、抽出した一つ以上の作業場所を、所定期間当たりの作業場所としてユーザU1に割り当てる(ステップS103)。
【0052】
図5の例では、スケジュール管理装置10は、ユーザU1の1週間当たりの消費カロリーが目標消費カロリーと同等又はそれに近くなるように、1日目に自宅、2日目に自宅、3日目に職場A1(移動手段は自転車)、4日目に職場A1(移動手段は自転車)、及び、5日目に職場A2(移動手段は車)を、作業場所としてユーザU1に割り当てている。なお、6日目及び7日目は休暇日であるため作業場所の割り当ては行われていない。このとき、図4に示すデータベース40を参照すると、ユーザU1の居住場所から作業場所までの移動による消費カロリーの合計は1300kcalであり、ユーザU1の目標消費カロリーと同じである。
【0053】
その後、出力部13は、ユーザU1に割り当てられた作業場所に関する情報を出力する(ステップS104)。出力部13から出力された情報は、例えば、ネットワーク50を介して、ユーザ端末20に転送され、ユーザ端末20のモニタに表示される。それにより、ユーザU1は、自身に割り当てられた作業場所を知ることができる。
【0054】
なお、既に説明したように、ユーザ端末20は、ユーザU1の所定期間当たりの目標運動量に関する情報だけでなく、ユーザU1によって所定期間のうち一部の期間(第1期間)に滞在されるべき第1作業場所に関する情報や、ユーザU1によって移動不可能と判断された第2作業場所に関する情報を受け付けて、ネットワーク50を介して、スケジュール管理装置10に送信してもよい。以下、図6を用いて簡単に説明する。
【0055】
図6の例では、ユーザU1の1週間当たりの目標運動量である目標消費カロリーは1300kcalに設定されている。また、ユーザU1による1日目の必須の作業場所として、建物A1、が設定されている。さらに、ユーザU1による移動不可能な作業場所として、建物A2、が設定されている。この場合、スケジュール管理装置10は、設定された条件を考慮したうえで、ユーザU1の1週間当たりの消費カロリーが目標消費カロリーと同等又はそれに近くなるように、1日目に職場A1(移動手段は自転車)、2日目に自宅、3日目に自宅、4日目に職場A1(移動手段は自転車)、及び、5日目に貸し会議室を、作業場所としてユーザU1に割り当てている。即ち、スケジュール管理装置10は、1日目の作業場所として自宅の代わりに職場A1を、3日目の作業場所として職場A1の代わりに自宅を、5日目の作業場所として職場A2の代わりに貸し会議室を、ユーザU1に割り当てている。このとき、図4に示すデータベース40を参照すると、ユーザU1の居住場所から作業場所までの移動による消費カロリーの合計は1300kcalであり、ユーザU1の目標消費カロリーと同じである。
【0056】
このように、本実施の形態に係るスケジュール管理システム1は、データベース40から、ユーザU1の所定期間当たりの目標運動量に応じた運動量となる一つ以上の作業場所を抽出して、所定期間当たりの作業場所としてユーザU1に割り当てる。それにより、本実施の形態に係るスケジュール管理システム1は、ユーザU1にとって適切な運動量を得られるような作業場所を当該ユーザU1に割り当てることができる。つまり、本実施の形態に係るスケジュール管理システム1は、ユーザU1による、与えられた作業の実行と、健康維持のための運動と、の両立、を実現するための作業プランを提案することができる。
【0057】
なお、本実施の形態では、ユーザU1が居住場所から複数の所定の作業場所の各々に移動することによって得られる運動量の情報が、データベース40に予め登録されている場合を例に説明したが、それに限られない。ユーザU1が居住場所から複数の所定の作業場所の各々に移動することによって得られる運動量の情報は、スケジュール管理装置10によって算出され、データベース40に登録されてもよい。以下、図7及び図8を用いて簡単に説明する。
【0058】
(スケジュール管理システム1の変形例)
図7は、スケジュール管理システム1の変形例をスケジュール管理システム1aとして示すブロック図である。スケジュール管理システム1aは、スケジュール管理装置10の代わりにスケジュール管理装置10aを備える。図8は、スケジュール管理装置10aの具体的な構成例を示すブロック図である。スケジュール管理装置10aは、スケジュール管理装置10と比較して運動量算出部14をさらに有する。
【0059】
例えば、ユーザU1は、ユーザ端末20の操作画面やキーボード等を操作することにより、ユーザ端末20に、ユーザU1の居住場所及び複数の所定の作業場所に関する情報、をさらに入力する。ユーザ端末20は、ユーザU1の操作によって入力された、ユーザU1の居住場所及び複数の所定の作業場所に関する情報、を受け付けて、ネットワーク50を介して、スケジュール管理装置10に送信する。
【0060】
ここで、ユーザU1の居住場所に関する情報とは、ユーザU1の居住場所の位置情報等のことである。また、所定の作業場所に関する情報とは、ユーザU1が自身に割り当てられた作業を行うための場所の位置情報や作業環境に関する情報のことである。所定の作業場所には、例えば、ユーザU1の自宅(居住場所)、ユーザU1の勤務先の作業スペース、及び、作業することが許可された貸し会議室などが含まれる。
【0061】
なお、本実施の形態では、ユーザ端末20が、ユーザU1の居住場所及び複数の所定の作業場所に関する情報、を受け付けて、ネットワーク50を介して、スケジュール管理装置10に送信する場合を例に説明しているが、これに限られない。例えば、ユーザ端末20以外の通信端末が、ユーザU1の居住場所及び複数の所定の作業場所に関する情報、を受け付けて、ネットワーク50を介して、スケジュール管理装置10に送信してもよい。
【0062】
スケジュール管理装置10aにおいて、取得部11は、ユーザ端末20等から送信された、ユーザU1の居住場所及び複数の所定の作業場所に関する情報、を取得する。運動量算出部14は、取得部11によって取得されたユーザU1の居住場所及び複数の所定の作業場所に関する情報に基づいて、ユーザU1が居住場所から複数の所定の作業場所の各々に移動することによって得られる運動量を算出し、データベース40に登録する。
【0063】
なお、運動量算出部14は、移動手段や移動経路などの移動環境を考慮して、運動量の算出を行うことが好ましい。例えば、運動量算出部14は、移動時間が長いほど運動量が多くなるように算出し、移動時間が短いほど運動量が少なくなるように算出する。或いは、運動量算出部14は、移動手段が徒歩や自転車である場合、移動手段が電車や車の場合よりも、運動量が多くなるように算出する。また、運動量算出部14は、ユーザU1が居住場所から複数の所定の作業場所の各々に移動することによって得られる運動量に、作業場所における作業中の運動量を含めて算出してもよい。なお、作業場所における作業中の運動量には、バランスボールに座って作業をしたり、足こぎ器を使用しながら作業をしたりすることによって得られる運動量も含まれる。
【0064】
スケジュール管理システム1aのその他の構成については、スケジュール管理システム1と同様であるため、その説明を省略する。
【0065】
<実施の形態2>
図9は、実施の形態2に係るスケジュール管理システム2の構成例を示すブロック図である。本実施の形態に係るスケジュール管理システム2は、ユーザU1に対して所定期間当たりの作業場所を割り当てるだけでなく、ユーザU1以外のユーザに対しても所定期間当たりの作業場所を割り当てる。
【0066】
図9に示すように、スケジュール管理システム2は、スケジュール管理装置10と、3つのユーザ端末20と、データベース40と、ネットワーク50と、を備える。以下、3つのユーザ端末20をそれぞれユーザ端末20_1~20_3と称す。なお、図9の例では、3つのユーザ端末20が設けられているが、それに限られず、2個以上の任意の数のユーザ端末20が設けられていてよい。
【0067】
ユーザ端末20_1~20_3は、それぞれ、ユーザU1~U3が所有する、又は、ユーザU1~U3に一時的に割り当てられた、通信可能な端末である。ユーザ端末20_1は、ユーザU1の操作によって入力された、ユーザU1の所定期間当たりの目標運動量に関する情報など、を受け付けて、ネットワーク50を介して、スケジュール管理装置10に送信する。ユーザ端末20_2は、ユーザU2の操作によって入力された、ユーザU2の所定期間当たりの目標運動量に関する情報など、を受け付けて、ネットワーク50を介して、スケジュール管理装置10に送信する。ユーザ端末20_3は、ユーザU3の操作によって入力された、ユーザU3の所定期間当たりの目標運動量に関する情報など、を受け付けて、ネットワーク50を介して、スケジュール管理装置10に送信する。
【0068】
スケジュール管理装置10は、データベース40から、各ユーザU1~U3に対し、所定期間当たりの目標運動量に応じた運動量となる一つ以上の作業場所を抽出して、所定期間当たりの作業場所として割り当てる。
【0069】
より具体的には、スケジュール管理装置10において、取得部11は、ユーザ端末20_1~20_3から送信された、ユーザU1~U3のそれぞれの所定期間当たりの目標運動量に関する情報、を取得する。
【0070】
その後、スケジュール管理装置10において、場所割り当て部12は、データベース40から、各ユーザU1~U3に対し、所定期間当たりの目標運動量に応じた運動量となる一つ以上の作業場所を抽出して、所定期間当たりの作業場所として割り当てる。
【0071】
なお、場所割り当て部12は、ユーザU1~U3が共通のグループG1に属している場合には、各ユーザU1~U3に対し、当該グループG1に割り当てられた複数の作業内容を振り分けつつ、作業場所の割り当てを行ってもよい。グループG1とは、例えば、ユーザU1~U3が所属する勤務先の部署などのことである。ここで、場所割り当て部12は、グループG1に割り当てられた複数の作業内容の全てを、ユーザU1~U3に対して振り分けるようにしてもよい。また、グループG1に割り当てられた複数の作業内容の運動量の合計が、ユーザU1~U3の目標運動量の合計に満たない場合には、場所割り当て部12は、各ユーザU1~U3に対し、ユーザU1~U3のそれぞれの目標運動量の比に応じた運動量となる一つ以上の作業内容を抽出して、所定期間当たりの作業内容として割り当ててもよい。
【0072】
出力部13は、各ユーザU1~U3に割り当てられた作業場所に関する情報を出力する。出力部13から出力された情報は、例えば、ネットワーク50を介して、ユーザ端末20_1~20_3に転送され、モニタに表示される。それにより、各ユーザU1~U3は、自身に割り当てられた作業場所を知ることができる。
【0073】
(スケジュール管理システム2の動作の一例)
図10は、スケジュール管理システム2の動作の一例を説明するための概念図である。また、図11は、データベース40に登録された、各ユーザU1~U3が居住場所から複数の所定の作業場所の各々に移動することによって得られる運動量の一例を示す概念図である。図10及び図11の例では、運動量の一例として消費カロリーが用いられている。
【0074】
なお、図11を参照すると、データベース40には、各ユーザU1~U3が居住場所から複数の所定の作業場所の各々に移動することによって消費されるカロリー(消費カロリー)の情報が登録されている。まず、データベース40には、ユーザU1が居住場所から複数の所定の作業場所の各々に移動することによって消費されるカロリーの例として、作業場所が自宅である場合の消費カロリーが50kcal、作業場所が職場A1、且つ、移動手段が電車である場合の消費カロリーが200kcal、作業場所が職場A1、且つ、移動手段が自転車である場合の消費カロリーが500kcal、作業場所が職場A2、且つ、移動手段が車である場合の消費カロリーが200kcal、作業場所が職場A2、且つ、移動手段が電車である場合の消費カロリーが400kcal、作業場所が所定の貸し会議室、且つ、移動手段が電車である場合の消費カロリーが200kcal、という情報が登録されている。また、データベース40には、ユーザU2が居住場所から複数の所定の作業場所の各々に移動することによって消費されるカロリーの例として、作業場所が自宅である場合の消費カロリーが50kcal、作業場所が職場A1、且つ、移動手段が電車である場合の消費カロリーが150kcal、作業場所が職場A1、且つ、移動手段が自転車である場合の消費カロリーが400kcal、作業場所が職場A2、且つ、移動手段が車である場合の消費カロリーが200kcal、作業場所が職場A2、且つ、移動手段が電車である場合の消費カロリーが400kcal、作業場所が所定の貸し会議室、且つ、移動手段が電車である場合の消費カロリーが100kcal、という情報が登録されている。さらに、データベース40には、ユーザU3が居住場所から複数の所定の作業場所の各々に移動することによって消費されるカロリーの例として、作業場所が自宅である場合の消費カロリーが50kcal、作業場所が職場A1、且つ、移動手段が電車である場合の消費カロリーが300kcal、作業場所が職場A1、且つ、移動手段が自転車である場合の消費カロリーが700kcal、作業場所が職場A2、且つ、移動手段が車である場合の消費カロリーが200kcal、作業場所が職場A2、且つ、移動手段が電車である場合の消費カロリーが400kcal、作業場所が所定の貸し会議室、且つ、移動手段が電車である場合の消費カロリーが200kcal、という情報が登録されている。
【0075】
図10の例では、何れのユーザも所定期間は1週間に設定されている。また、ユーザU1の1週間当たりの目標運動量である目標消費カロリーは1300kcalに設定されている。ユーザU2の1週間当たりの目標運動量である目標消費カロリーは400kcalに設定されている。ユーザU3の1週間当たりの目標運動量である目標消費カロリーは3000kcalに設定されている。
【0076】
ここで、スケジュール管理装置10は、ユーザU1の1週間当たりの消費カロリーが目標消費カロリーと同等又はそれに近くなるように、1日目に自宅、2日目に自宅、3日目に職場A1(移動手段は自転車)、4日目に職場A1(移動手段は自転車)、及び、5日目に職場A2(移動手段は車)を、作業場所としてユーザU1に割り当てている。なお、6日目及び7日目は休暇日であるため作業場所の割り当ては行われていない。このとき、図11に示すデータベース40を参照すると、ユーザU1の居住場所から作業場所までの移動による消費カロリーの合計は1300kcalであり、ユーザU1の目標消費カロリーと同じである。
【0077】
また、スケジュール管理装置10は、ユーザU2の1週間当たりの消費カロリーが目標消費カロリーと同等又はそれに近くなるように、1日目に自宅、2日目に自宅、3日目に自宅、4日目に自宅、及び、5日目に職場A1(移動手段は電車)を、作業場所としてユーザU2に割り当てている。なお、6日目及び7日目は休暇日であるため作業場所の割り当ては行われていない。このとき、図11に示すデータベース40を参照すると、ユーザU2の居住場所から作業場所までの移動による消費カロリーの合計は350kcalであり、ユーザU2の目標消費カロリーである400kcalに近い。
【0078】
さらに、スケジュール管理装置10は、ユーザU3の1週間当たりの消費カロリーが目標消費カロリーと同等又はそれに近くなるように、1日目に職場A1(移動手段は自転車)、2日目に職場A1(移動手段は自転車)、3日目に職場A1(移動手段は自転車)、4日目に職場A2(移動手段は電車)、及び、5日目に貸し会議室を、作業場所としてユーザU3に割り当てている。なお、6日目及び7日目は休暇日であるため作業場所の割り当ては行われていない。このとき、図11に示すデータベース40を参照すると、ユーザU3の居住場所から作業場所までの移動による消費カロリーの合計は2900kcalであり、ユーザU3の目標消費カロリーである3000kcalに近い。
【0079】
(スケジュール管理システム2の動作の他の例)
図12は、スケジュール管理システム2の動作の他の例を説明するための概念図である。図12の例では、ユーザU1の1週間当たりの目標運動量である目標消費カロリーは1300kcalに設定されている。また、ユーザU1による1日目の必須の作業場所として、建物A1、が設定されている。さらに、ユーザU1による移動不可能な作業場所として、建物A2、が設定されている。
【0080】
この場合、スケジュール管理装置10は、設定された条件を考慮したうえで、ユーザU1の1週間当たりの消費カロリーが目標消費カロリーと同等又はそれに近くなるように、1日目に職場A1(移動手段は自転車)、2日目に自宅、3日目に自宅、4日目に職場A1(移動手段は自転車)、及び、5日目に貸し会議室を、作業場所としてユーザU1に割り当てている。即ち、スケジュール管理装置10は、1日目の作業場所として自宅の代わりに職場A1を、3日目の作業場所として職場A1の代わりに自宅を、5日目の作業場所として職場A2の代わりに貸し会議室を、ユーザU1に割り当てている。このとき、図11に示すデータベース40を参照すると、ユーザU1の居住場所から作業場所までの移動による消費カロリーの合計は1300kcalであり、ユーザU1の目標消費カロリーと同じである。
【0081】
また、スケジュール管理装置10は、ユーザU3の1週間当たりの消費カロリーが目標消費カロリーと同等又はそれに近くなるように、1日目に職場A1(移動手段は自転車)、2日目に職場A1(移動手段は自転車)、3日目に職場A1(移動手段は自転車)、4日目に職場A2(移動手段は電車)、及び、5日目に職場A2(移動手段は車)を、作業場所としてユーザU3に割り当てている。即ち、スケジュール管理装置10は、5日目の作業場所として貸し会議室の代わりに職場A2を、ユーザU3に割り当てている。つまり、5日目のユーザU1,U3の作業場所が入れ替わっている。このとき、図11に示すデータベース40を参照すると、ユーザU3の居住場所から作業場所までの移動による消費カロリーの合計は2900kcalであり、ユーザU3の目標消費カロリーである3000kcalに近い。
【0082】
ユーザU2に割り当てられた作業場所については、図10の例と同様であるため、その説明を省略する。
【0083】
このように、本実施の形態に係るスケジュール管理システム2は、データベース40から、各ユーザU1~U3に対し、所定期間当たりの目標運動量に応じた運動量となる一つ以上の作業場所を抽出して、所定期間当たりの作業場所として割り当てる。それにより、本実施の形態に係るスケジュール管理システム2は、各ユーザU1~U3に対し、適切な運動量を得られるような作業場所を割り当てることができる。つまり、本実施の形態に係るスケジュール管理システム2は、各ユーザU1~U3による、与えられた作業の実行と、健康維持のための運動と、の両立、を実現するための作業プランを提案することができる。
【0084】
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
【0085】
さらに、本開示は、スケジュール管理システムにおける制御処理の一部又は全部を、CPU(Central Processing Unit)にコンピュータプログラムを実行させることにより実現することが可能である。
【0086】
上述したプログラムは、コンピュータに読み込まれた場合に、実施形態で説明された1又はそれ以上の機能をコンピュータに行わせるための命令群(又はソフトウェアコード)を含む。プログラムは、非一時的なコンピュータ可読媒体又は実体のある記憶媒体に格納されてもよい。限定ではなく例として、コンピュータ可読媒体又は実体のある記憶媒体は、random-access memory(RAM)、read-only memory(ROM)、フラッシュメモリ、solid-state drive(SSD)又はその他のメモリ技術、CD-ROM、digital versatile disc(DVD)、Blu-ray(登録商標)ディスク又はその他の光ディスクストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ又はその他の磁気ストレージデバイスを含む。プログラムは、一時的なコンピュータ可読媒体又は通信媒体上で送信されてもよい。限定ではなく例として、一時的なコンピュータ可読媒体又は通信媒体は、電気的、光学的、音響的、またはその他の形式の伝搬信号を含む。
【符号の説明】
【0087】
1 スケジュール管理システム
1a スケジュール管理システム
2 スケジュール管理システム
10 スケジュール管理装置
10a スケジュール管理装置
11 取得部
12 場所割り当て部
13 出力部
14 運動量算出部
20 ユーザ端末
20_1~20_3 ユーザ端末
40 データベース
50 ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12