(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-01
(45)【発行日】2024-07-09
(54)【発明の名称】上りリンクデータの送信方法、装置及びシステム
(51)【国際特許分類】
H04W 72/1268 20230101AFI20240702BHJP
H04W 72/0446 20230101ALI20240702BHJP
H04W 72/231 20230101ALI20240702BHJP
【FI】
H04W72/1268
H04W72/0446
H04W72/231
(21)【出願番号】P 2023506322
(86)(22)【出願日】2020-08-06
(86)【国際出願番号】 CN2020107563
(87)【国際公開番号】W WO2022027509
(87)【国際公開日】2022-02-10
【審査請求日】2023-02-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100107515
【氏名又は名称】廣田 浩一
(72)【発明者】
【氏名】チェヌ・ジョ
(72)【発明者】
【氏名】ジャン・レイ
(72)【発明者】
【氏名】ジャン・ジエヌ
(72)【発明者】
【氏名】ジアン・チンイェヌ
【審査官】吉倉 大智
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第111277391(CN,A)
【文献】3GPP,3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Network; NR; Physical layer procedures for data (Release 16),3GPP TS 38.214 V16.2.0,2020年07月20日,https://www.3gpp.org/ftp//Specs/archive/38_series/38.214/38214-g20.zip
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上りリンクデータを送信する装置であって、
指示情報を受信する受信機であって、前記指示情報は前記上りリンクデータの複数のノミナルレペティション(repetition)が少なくとも2つのTRPに関連していることを指示する、受信機;及び
PUSCH repetition type Bの方式で
前記上りリンクデータを送信する送信機であって、前記上りリンクデータの複数のノミナル
レペティションが少なくとも2つのTRPに関連している、送信機を含
み、
前記指示情報はRRCシグナリングであり、
前記RRCシグナリングはさらに第一DCI formatを指示するために用いられ、前記第一DCI formatは前記上りリンクデータをスケジューリングするDCI formatと同じである、装置。
【請求項2】
請求項1に記載の装置であって、
前記上りリンクデータの複数のノミナル
レペティションが少なくとも2つのTRPに関連しているとは、
前記上りリンクデータの前のN1個のノミナル
レペティションが前記少なくとも2つのTRPのうちの第1個目のTRPに関連しており、前記上りリンクデータの次のN1個のノミナル
レペティションが前記少なくとも2つのTRPのうちの第二個目のTRPに関連していることを指す、装置。
【請求項3】
請求項2に記載の装置であって、
前記上りリンクデータの残りのノミナル
レペティションはN1個のノミナル
レペティションを単位としてそれぞれ前記第1個目のTRP及び前記第二個目のTRPに関連している、装置。
【請求項4】
請求項1に記載の装置であって、
前記上りリンクデータの複数のノミナル
レペティションが少なくとも2つのTRPに関連しているとは、
前記上りリンクデータの前のN2個のアクチュアル
レペティションが前記少なくとも2つのTRPのうちの第1個目のTRPに関連しており、前記上りリンクデータの次のN2個のアクチュアル
レペティションが前記少なくとも2つのTRPのうちの第二個目のTRPに関連していることを指す、装置。
【請求項5】
請求項4に記載の装置であって、
前記上りリンクデータの残りのノミナル
レペティションはN2個のアクチュアル
レペティションを単位としてそれぞれ前記第1個目のTRP及び前記第二個目のTRPに関連している、装置。
【請求項6】
請求項1に記載の装置であって、
前記上りリンクデータの少なくとも1つのノミナル
レペティションが少なくとも2つのTRPに関連しているとは、
前記上りリンクデータの前のN3個のスロットが前記少なくとも2つのTRPのうちの第1個目のTRPに関連しており、前記上りリンクデータの次のN3個のスロットが前記少なくとも2つのTRPのうちの第二個目のTRPに関連していることを指す、装置。
【請求項7】
請求項6に記載の装置であって、
前記上りリンクデータの残りのノミナル
レペティションはN3個のスロットを単位としてそれぞれ前記第1個目のTRP及び前記第二個目のTRPに関連している、装置。
【請求項8】
請求項
1に記載の装置であって、
前記RRCシグナリングはさらに第二DCI formatを指示するために用いられ、前記第二DCI formatは前記上りリンクデータに対応する、設定グラント(CG) activated DCI formatと同じであり、前記上りリンクデータは類型2設定グラントに対応する、装置。
【請求項9】
請求項1に記載の装置であって、
前記TRPは以下のもののうちの少なくとも1つと同等であり、即ち、
伝送設定指示状態;
空間関係;
参照信号;
参照信号組;
SRSリソース組;
空域フィルター;
パワー制御パラメータ;及び
時間アライメント(TA)に関する1組のパラメータ
である、装置。
【請求項10】
上りリンクデータを送信する装置であって、
指示情報を受信する受信機であって、前記指示情報は前記上りリンクデータの複数のスロットが少なくとも2つのTRPに関連していることを指示する、受信機;及び
PUSCH repetition type Aの方式で
前記上りリンクデータを送信する送信機であって、前記上りリンクデータの複数のスロットが少なくとも2つのTRPに関連している、送信機を含
み、
前記指示情報はRRCシグナリングであり、
前記RRCシグナリングはさらに第一DCI formatを指示するために用いられ、前記第一DCI formatは前記上りリンクデータをスケジューリングするDCI formatと同じである、装置。
【請求項11】
請求項
10に記載の装置であって、
前記上りリンクデータの複数のスロットが少なくとも2つのTRPに関連しているとは、
前記上りリンクデータの前のM1個のスロットが前記少なくとも2つのTRPのうちの第1個目のTRPに関連しており、前記上りリンクデータの次のM1個のスロットが前記少なくとも2つのTRPのうちの第二個目のTRPに関連していることを指す、装置。
【請求項12】
請求項
11に記載の装置であって、
前記上りリンクデータの残りのスロットはM1個のスロットを単位としてそれぞれ前記第1個目のTRP及び前記第二個目のTRPに関連している、装置。
【請求項13】
請求項
10に記載の装置であって、
前記上りリンクデータの複数のスロットが少なくとも2つのTRPに関連しているとは、
前記上りリンクデータと関連付けられている1つのスロットにおいて、前記上りリンクデータの第一伝送機会が第一時間領域部分で前記少なくとも2つのTRPのうちの第1個目のTRPに関連しており、前記第一伝送機会が次の時間領域部分で前記少なくとも2つのTRPのうちの第二個目のTRPに関連していることを指す、装置。
【請求項14】
請求項
10に記載の装置であって、
前記TRPは以下のもののうちの少なくとも1つと同等であり、即ち、
伝送設定指示状態;
空間関係;
参照信号;
参照信号組;
SRSリソース組;
空域フィルター;
パワー制御パラメータ;及び
時間アライメント(TA)に関する1組のパラメータ
である、装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信の技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
URLLC(Ultra Reliable Low Latency Communications)業務(サービス)の高信頼性及び低遅延(低レイテンシ)のニーズを同時に満たすために、NR Rel-16(新無線リリース16)では対応する上りリンクデータの送信メカニズムが導入されており、該メカニズムはより柔軟な上りリンクデータの送信をサポートし得るので、低遅延の方式で上りリンクデータを送信することを保証できる。
【0003】
なお、上述の背景技術についての紹介は、本発明の技術案を明確かつ完全に説明し、また、当業者がそれを理解しやすいためのものである。これらの技術案は、本発明の背景技術に記述されているため、当業者にとって周知であると解釈してはならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
発明者が次のようなことを発見した。即ち、NR(New Radio、新無線)は52.6GHzまでのキャリア周波数をサポートし得る。キャリア周波数が比較的高いときに、高周波信号の回折能力が比較的低いため、障害物によってブロッキング(blockage)されやすい。伝送径路がブロッキングされるときに、対応する伝送チャネルの品質が著しく低下する。これによって、伝送信号の信頼性の低下及び/又は伝送レイテンシの増加を招くことがある。これはURLLC業務にとって非常に不利である。特に、信号のブロッキングが一定程度深刻になると、現在進行中のURLLC業務は強制的に中断や失敗する可能性がある。何故なら、既存の上りリンクスケジューリングメカニズムを適用する場合、端末装置が通信リンクを回復(復元)するために最速でも数十ミリ秒かかり、これに対して、URLLCの通信レイテンシが通常、数十ミリ秒よりも遥かに小さいことを要するからである。そのため、リンク失敗後に、伝送中のURLLC業務パケットは通信リンクの回復の前にタイムアウトによって失敗してしまう。
【0005】
上述の高周波数伝送チャネルの不安定性の上りリンクデータ送信への影響を低減するために、本発明の実施例は上りリンクデータの送信方法、装置及びシステムを提供し、これにより、上りリンクデータがスペースダイバーシティー(space diversity)の方式で送信される(即ち、異なるTRPに送信される)ようにさせることで、上りリンクデータ送信の信頼性を向上させ、チャネルの不安定性の伝送遅延への影響を効果的に低減できる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施例の1つの側面によれば、上りリンクデータの送信方法が提供され、前記方法は、
端末装置がPUSCH repetition type Bの方式で上りリンクデータを送信し、前記上りリンクデータの少なくとも1つの伝送機会が少なくとも2つのTRPに関連していることを含む。
【0007】
本発明の実施例のもう1つの側面によれば、上りリンクデータの送信方法が提供され、前記方法は、
端末装置がPUSCH repetition type Aの方式で上りリンクデータを送信し、前記上りリンクデータの少なくとも1つの伝送機会が少なくとも2つのTRPに関連していることを含む。
【0008】
本発明の実施例のまたもう1つの側面によれば、上りリンクデータ送信の指示方法が提供され、前記方法は、
ネットワーク装置が端末装置に指示情報を送信し、前記指示情報は上りリンクデータの少なくとも1つの伝送機会が少なくとも2つのTRPに関連していることを指示することを含む。
【0009】
本発明の実施例の他の側面によれば、上りリンクデータの送信装置が提供され、前記装置は、
PUSCH repetition type Bの方式で上りリンクデータを送信し、前記上りリンクデータの少なくとも1つの伝送機会が少なくとも2つのTRPに関連している送信ユニットを含む。
【0010】
本発明の実施例の他の側面によれば、上りリンクデータの送信装置が提供され、前記装置は、
PUSCH repetition type Aの方式で上りリンクデータを送信し、前記上りリンクデータの少なくとも1つの伝送機会が少なくとも2つのTRPに関連している送信ユニットを含む。
【0011】
本発明の実施例の他の側面によれば、上りリンクデータ送信の指示装置が提供され、前記装置は、
端末装置に指示情報を送信し、前記指示情報は上りリンクデータの少なくとも1つの伝送機会が少なくとも2つのTRPに関連していることを指示する送信ユニットを含む。
【発明の効果】
【0012】
本発明の実施例の有利な効果は少なくとも次のとおりであり、即ち、本発明の実施例により、上りリンクデータがスペースダイバーシティーの方式で送信される。つまり、端末側での同じデータは異なる空域(空間領域)径路を経由して(又は「異なるTRP(transmission and reception point、送受信ノード)を経由して」と言っても良い)ネットワーク側に到達可能である。このようにして、1つの径路にブロッキングが発生した場合、他の径路が依然として継続してワーキング(作動)できるため、上りリンクデータの高信頼性を保証できる。また、該方式はスペースダイバーシティー利得を利用し得るので、ビーム回復メカニズムのトリガーを避け、又は、ビーム回復メカニズムをトリガーする回数を減少させることで、上りリンクデータの送信遅延を低減できる。
【0013】
後述の説明及び図面を参照することで本発明の特定の実施例を詳しく開示し、本発明の原理を採用し得る態様を示す。なお、本発明の実施例は範囲上でこれらにより限定されない。添付した特許求の範囲内であれば、本発明の実施例は様々な変更、修正及び代替によるものを含んでも良い。
【0014】
また、1つの実施例について説明した及び/又は示した特徴は、同じ又は類似した方式で1つ又は複数の他の実施例に用い、他の実施例における特徴と組み合わせ、又は、他の実施例における特徴を置換することもできる。
【0015】
なお、「含む/有する」のような用語は、本明細書に使用されるときに、特徴、要素、ステップ、又はアセンブルの存在を指すが、1つ又は複数の他の特徴、要素、ステップ、又はアセンブリの存在又は付加を排除しないということも指す。
【図面の簡単な説明】
【0016】
本発明の1つの図面又は1つの実施形態に記載の要素及び特徴は、1つ又は複数の他の図面又は実施形態に示した要素及び特徴と組み合わせることができる。また、図面では、類似した符号は、幾つの図面における対応する部品を示し、複数の実施形態に用いる対応部品を示すためにも用いられる。
【0017】
含まれている図面は、本発明の実施例への更なる理解を提供するために用いられ、これらの図面は、本明細書の一部を構成し、本発明の実施形態を例示し、文字記載とともに本発明の原理を説明するために用いられる。また、明らかのように、以下に記載される図面は、本発明の幾つかの実施例を示すためのものに過ぎず、当業者は、創造性のある労働をせずに、これらの図面に基づいて他の図面を得ることもできる。
【
図1】動的にスケジューリングされるPUSCHの1つの例を示す図である。
【
図2】設定されるグラントPUSCHの1つの例を示す図である。
【
図3】動的にスケジューリングされるPUSCHの1つの例を示す図である。
【
図4】設定されるグラントPUSCHの1つの例を示す図である。
【
図5】本発明の実施例における上りリンクデータの送信方法を示す図である。
【
図6】動的にスケジューリングされるPUSCHの各伝送機会と各TRPとのマッピング関係の1つの例を示す図である。
【
図7】設定されるグラントPUSCHの各伝送機会と各TRPとのマッピング関係の1つの例を示す図である。
【
図8】動的にスケジューリングされるPUSCHの各伝送機会と各TRPとのマッピング関係のもう1つの例を示す図である。
【
図9】設定されるグラントPUSCHの各伝送機会と各TRPとのマッピング関係のもう1つの例を示す図である。
【
図10】本発明の実施例における上りリンクデータの送信方法を示す図である。
【
図11】動的にスケジューリングされるPUSCHの各伝送機会と各TRPとのマッピング関係の1つの例を示す図である。
【
図12】設定されるグラントPUSCHの各伝送機会と各TRPとのマッピング関係の1つの例を示す図である。
【
図13】本発明の実施例における上りリンクデータ送信の指示方法を示す図である。
【
図14】本発明の実施例における上りリンクデータの送信装置を示す図である。
【
図15】本発明の実施例における上りリンクデータの送信装置を示す図である。
【
図16】本発明の実施例における上りリンクデータ送信の指示装置を示す図である。
【
図17】本発明の実施例における通信システムを示す図である。
【
図18】本発明の実施例における端末装置を示す図である。
【
図19】本発明の実施例におけるネットワーク装置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
添付した図面及び以下の説明を参照することにより、本発明の前述及び他の特徴は明らかになる。なお、明細書及び図面では本発明の特定の実施例を開示するが、それらは本発明の原理を採用し得る一部のみの実施例を示し、理解すべきは、本発明は記載される実施例に限定されず、即ち、本発明は添付した特許求の範囲内のすべての変更、変形及び代替によるものをも含むということである。
【0019】
本発明の実施例では、用語「通信ネットワーク」又は「無線通信ネットワーク」は次のような任意の通信規格に準ずるネットワークを指しても良く、例えば、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(LTE-Advanced)、WCDMA(登録商標)(Wideband Code Division Multiple Access)、HSPA(High-Speed Packet Access)などである。
【0020】
また、通信システムにおける装置間の通信は任意の段階の通信プロトコルに従って行われても良く、例えば、次のような通信プロトコルを含んでも良いが、それらに限定されず、即ち、1G(generation)、2G、2.5G、2.75G、3G、4G、4.5G及び将来の5G、新無線(NR、New Radio)など、及び/又は、その他の従来の又は将来開発される通信プロトコルである。
【0021】
本発明の実施例では、用語「ネットワーク装置」は例えば、通信システムにおいて、端末装置を通信ネットワークに接続し、かつ該端末装置にサービスを提供する装置を指す。ネットワーク装置は次のようなものを含んでも良いが、それらに限定されず、即ち、基地局(BS、Base Station)、アクセスポイント(AP、AccessPoint)、送受信ポイント(TRP、Transmission Reception Point)、ブロードキャスト送信機、モバイル管理エンティティ(MME、Mobile Management Entity)、ネットワークゲートウェイ、サーバー、無線ネットワーク制御器(RNC、Radio Network Controller)、基地局制御器(BSC、Base Station Controller)などである。
【0022】
そのうち、基地局は次のようなものを含んでも良いが、それらに限定されず、即ち、ノードB(NodeB又はNB)、進化ノードB(eNodeB又はeNB)、5G基地局(gNB)などであり、さらにRRH(Remote Radio Head)、RRU(Remote Radio Unit)、リレー(relay)又は低パワーノード(例えば、femto、picoなど)を含んでも良い。また、用語「基地局」はそれらの一部又はすべての機能を含んでも良く、各基地局は特定の地理的領域に対して通信カバレッジを提供できる。用語「セル」が指すのは、基地局及び/又はそのカバーする領域であっても良く、これは該用語のコンテキストによるものである。なお、「セル」と「基地局」という用語は、混乱が生じない限り交換可能である。
【0023】
本発明の実施例では、用語「ユーザ装置」(UE、User Equipment)又は「端末装置」(TE、Terminal Equipment)は例えば、ネットワーク装置により通信ネットワークにアクセスし、かつネットワークからのサービスを受ける装置を指す。ユーザ装置は固定したもの又は移動するものであっても良く、また、移動ステーション(MS、Mobile Station)、端末、加入者ステーション(SS、Subscriber Station)、アクセス端末(AT、AccessTerminal)、ステーションなどとも称される。
【0024】
そのうち、ユーザ装置は次のようなものを含んでも良いが、それらに限定されず、例えば、セルラーフォン(Cellular Phone)、PDA(Personal Digital Assistant)、無線モデム、無線通信装置、携帯装置、マシンタイプ通信装置、ラップトップコンピュータ、コードレス電話機、スマートフォン、スマートウォッチ、デジタルカメラなどである。
【0025】
また、例えば、IoT(Internet of Things)などのシナリオにおいて、ユーザ装置はさらに監視又は測定を行う機器又は装置であっても良く、例えば、次のようなものを含んでも良いが、それらに限定されず、即ち、マシンタイプ通信(MTC、Machine Type Communication)端末、車載通信端末、D2D(Device to Device)端末、M2M(Machine to Machine)端末などである。
【0026】
本発明の実施例をより明確にするために、以下、本発明の実施例に係る幾つかの概念及び定義を説明する。
【0027】
まず、PUSCH repetition Type Aについて説明する。
【0028】
本発明の実施例において、PUSCH repetition Type Aはスロットベースの上りリンクデータ送信方式である。PUSCH repetition Type A方式で送信される1つのPUSCH(物理上りリンク共有チャネル、Physical Uplink Shared Channel)は1つ又は複数のrepetition(重複)又は伝送機会(transmission occasion)に対応し、repetition#1、repetition#2、…、repetition#mと記され、そのうち、m=1、2、3…、Kであり、Kは該PUSCHの重複回数である。K>1の場合、連続したK個のスロット(slot)のうちの各スロットには1つのrepetitionがあり、かつ、これらのrepetitionは同じ時間領域/シンボル割り当て方式(symbol allocation)がある。また、これらのrepetitionは同じTB(伝送ブロック、Transmision Block)に対応する。具体的には、該PUSCHは以下のパラメータにより指示され、即ち、
該PUSCHの開始スロット(Ksと記される);
該PUSCHの時間領域開始シンボル(Sと記される);
各repetitionの時間領域長さ(Lと記される)(該長さの単位はシンボルである);及び
重複回数(K)(この重複回数は例えば、1、2、4、7、16であり、又は、2、4、8であっても良いが、本発明はこれらに限定されず、該重複回数は他の正の整数であっても良い)
である。
【0029】
なお、上述のS及びLはそれぞれ指示を行っても良く、又は、開始と長さ指示標識(ID)(SLIV、start and length indicator)によってジョイント指示を行って良い。
【0030】
図1は動的にスケジューリングされるPUSCH(dynamically scheduled PUSCH)の1つの例を示す図である。
図1に示すように、UEは1つのPUSCH送信指示(例えば、PDCCH)を受信した後に、対応するPUSCHを送信する。そのうち、具体的なパラメータはそれぞれ次のとおりであり、即ち、
Ks=k(kは例えば、0、1、2、…であっても良い);
S=0;
L=10;及び
K=2
である。
【0031】
図1の例では、該PUSCHの時間領域リソースマッピング方式(PUSCH mapping type)がPUSCH mapping tpye Aであり、DM-RS(復調参照信号、Demodulation Reference Signal)が各slotの第3個目のシンボルから開始し、かつ対応する位相追跡参照信号(PT-RS、phase-tracking reference signal)が設定されている。K=2のため、前述のPUSCHの第1個目のrepetition(又は「第1個目の伝送機会」といっても良い)はslot n+kにあり、前述のPUSCHの第二個目のrepetition(又は「第二個目の伝送機会」といっても良い)はslot n+k+1にある。
【0032】
図2は設定されるグラントPUSCH(configured grant PUSCH)の1つの例を示す図である。
図2に示すように、UEは該PUSCHに対応するCG設定及び/又は該PUSCHに関連しているactivation DCIの指示に従って、slot n+kからPUSCH送信を開始できる(即ち、slot n+kから開始するPUSCH伝送機会がある)と確定する。対応する他のパラメータはそれぞれ以下のとおりであり、即ち、
S=0;
L=10;及び
K=2
である。
【0033】
図2の例では、該PUSCHのPUSCH時間領域リソースマッピング方式(PUSCH mapping type)がPUSCH mapping tpye Aであり、DM-RSが各slotの第3個目のシンボルから開始し、かつ対応するPT-RSが設定されている。K=2のため、前述のPUSCHの第1個目のrepetition(又は「第1個目の伝送機会」といっても良い)はslot n+kにあり、前述のPUSCHの第二個目のrepetition(又は「第二個目の伝送機会」といっても良い)はslot n+k+1にある。
【0034】
次に、PUSCH repetition Type Bについて説明する。
【0035】
本発明の実施例において、PUSCH repetition Type Bは低遅延上りリンクデータ送信方式である。PUSCH repetition Type Bの方式で送信される1つのPUSCHは1つ又は複数のnominal repetition(ノミナル重複)の伝送機会に対応し(又は「1つ又は複数のnominal repetition(ノミナル重複のの伝送機会)に対応する」といっても良い)、nominal repetition#1、nominal repetition#2、…、nominal repetition#nと記され、そのうち、n=1、2、3…、Nであり、Nは該PUSCHのノミナル重複回数である。具体的には、該PUSCHは以下のパラメータにより指示され、即ち、
該PUSCHの開始スロット(Ksと記される);
該PUSCHの時間領域開始シンボル(Sと記される);
PUSCH nominal repetition#nについての時間領域開始点、時間領域終了点及び時間領域長さ(時間領域開始点に対応するスロットは、
【0036】
【数1】
であり;時間領域開始点に対応するシンボルは、
【0037】
【数2】
であり;時間領域終了点に対応するスロットは、
【0038】
【数3】
であり;時間領域終了点に対応するシンボルは、
【0039】
【数4】
であり;時間領域長さ(Lと記される)の単位はシンボルであり;これらの式では、N
symb
slotとは1つのスロットに対応するシンボルを指す);及び
ノミナル重複回数(N)(この重複回数は例えば、1、2、4、7、12、16であるが、本発明はこれらに限定されず、該重複回数は他の正の整数であっても良い)
である。
【0040】
UEは上述のパラメータに基づいてnominal repetitionに対応する時間領域リソースを確定した後に、さらに、slot境界及びInvalid symbol(s)(無効シンボル)に基づいて対応するactual repetition(アクチュアル重複)を確定する必要がある。確定する方法は次のとおりであり、即ち、1つのslotにおいて、1つのnominal repetitionに対応する、invalid symbol以外のpotentially valid symbol(潜在的有効シンボル)の数が0(ゼロ)より大きい場合、該nominal repetitionは1つ又は複数のactual repetitionからなる。そのうち、各actual repetitionは連続したすべての前記potential valid symbolからなる。
【0041】
なお、invalid symbolは上位層シグナリングによって下りリンクと指示されるsymbolを含む。ここで、上位層シグナリングはセル専用上りリンクリンク/下りリンクリンクTDD(Time Division Duplexing)設定、例えば、tdd-UL-DL-ConfigurationCommonであっても良く、上位層シグナリングはUE専用上りリンクリンク/下りリンクリンクTDD設定、例えば、tdd-UL-DL-ConfigurationDedicatedであっても良い。
【0042】
あるいは、invalid symbolは上位層シグナリングによって指示されるinvalid symbol pattern(無効シンボルパターン)に対応するsymbolを含んでも良い。類型2設定グラント(type 2 configured grant)又は動的なスケジューリング(dynamically scheduled)について言えば、DCIのinvalid symbol pattern indicator fieldに基づいて該invalid symbol patternが有効であるかを確定できる。例えば、該域が1と設定されるときに、対応するinvalid symbol patternが有効であると見なし、該域が0と設定されるときに、対応するinvalid symbol patternが有効ではないと見なす。
【0043】
また、Lが1に等しくなく、かつ1つのactual repetitionの長さが1 symbolであるときに、該actual repetitionは無視(omitted)できる(又は「送信されない」といっても良い)。1つのactual repetitionとslot format(スロットフォーマット)との衝突が発生したときに、例えば、1つのflexible symbol(柔軟なシンボル)がDCIの指示に基づいてDL symbolと解読/指示されたときに、該actual repetitionは無視(omitted)できる(又は「送信されない」いっても良い)。
【0044】
図3は動的にスケジューリングされるPUSCH(dynamically scheduled PUSCH)の1つの例を示す図である。
図3に示すように、UEは1つのPUSCH送信指示(例えば、PDCCH)を受信した後に、少なくともT
proc,2の後に、対応するPUSCHを送信する。そのうち、T
proc,2とはPUSCH準備プロシージャ時間(UE PUSCH preparation procedure time)を指し、また、他のパラメータはそれぞれ次のとおりであり、即ち、
Ks=k(kは例えば、0、1、2、…であり得る);
S=2;
L=5;及び
N=5
である。
【0045】
この例では、各シンボルのSlot formatが上位層シグナリングにより設定され、
図3に示すように、そのうち、Dは下りリンクシンボル、Uは上りリンクシンボル、Fはflexibleシンボルを表す。また、PUSCH時間領域リソースマッピング方式(PUSCH mapping type)がPUSCH mapping type Bであり、DM-RSが各actual repetitionの第1個目のシンボルから開始し、かつPT-RSが設定されている。
【0046】
この例では、上述のPUSCHがそれぞれ5個のnominal repetition及び6個のactual repetitionに対応し、あるいは、上述のPUSCHが5個のnominal repetitionの伝送機会に対応し、又は、上述のPUSCHが6個のactaul repetitionの伝送機会に対応するといって良い。その理由は次のとおりであり、即ち、nominal repetition#3がslot境界に跨り、かつslot n+k+1の第1個目のシンボルがDL symbol、即ち、invalid symbolと設定され、上述の規則(ルール)によれば、該symbolがactual repetitionに算入されないので、該nominal repetition#3は2つの部分(actual repetition#3とactual repetition#4)に分けられ、それぞれは2つの連続したシンボルを占め得る。
【0047】
図4は設定されるグラントPUSCH(configured grant PUSCH)の1つの例を示す図である。
図4に示すように、UEは該PUSCHに対応するCG設定及び/又は該PUSCHに関連しているactivation DCIの指示に基づいて、slot n+kからPUSCH送信を開始できる(即ち、slot n+kから開始するPUSCH伝送機会がある)と確定する。対応する他のパラメータはそれぞれ以下のとおりであり、即ち、
S=2;
L=5;及び
N=5
である。
【0048】
この例では、各シンボルのSlot formatが上位層シグナリングにより設定され、
図4に示すように、そのうち、Dは下りリンクシンボル、Uは上りリンクシンボル、Fはflexibleシンボルを表す。また、DM-RSが各actual repetitionの第1個目のシンボルから開始し、かつPT-RSが設定されている。
【0049】
この例では、上述のPUSCH送信がそれぞれ5個のnominal repetition及び6個のactual repetitionに対応し、あるいは、上述のPUSCHが5個のnominal repetitionの伝送機会に対応し、又は、上述のPUSCHが6個のactaul repetitionの伝送機会に対応するといっても良い。その理由は次のとおりであり、即ち、nominal repetition#3がslot境界に跨り、かつslot n+k+1の第1個目のシンボルがDL symbol、即ち、invalid symbolと設定され、上述の規則によれば、該symbolがactual repetitionに算入されないので、該nominal repetition#3は2つの部分(actual repetition#3とactual repetition#4)に分けられ、それぞれは2つの連続したシンボルを占め得る。
【0050】
本発明では、2種類の異なる上りリンクデータ送信方式(PUSCH repetition Type A及びPUSCH repetition Type B)のためにマルチTRP送信スキームがそれぞれ提供される。
【0051】
以下、添付した図面を参照しながら本発明の様々な実施例について説明する。なお、これらの実施例は例示に過ぎず、本発明を限定するものではない。
【0052】
<第一側面の実施例>
本発明の実施例では上りリンクデータの送信方法が提供され、端末装置側から説明が行われる。本発明の実施例における方法はPUSCH repetition type Bの方式で送信される上りリンクデータ(PUSCH)に適用され、また、
図3に示す動的にスケジューリングされるPUSCH(dynamically scheduled PUSCH)のシナリオ及び
図4に示す設定されるグラントPUSCH(configured grant PUSCH)のシナリオを例して説明を行う。
【0053】
図5は本発明の実施例における上りリンクデータの送信方法を示す図である。
図5に示すように、該方法は以下のステップを含む。
【0054】
501:端末装置がPUSCH repetition type Bの方式で上りリンクデータを送信し、前記上りリンクデータの少なくとも1つの伝送機会が少なくとも2つのTRPに関連している(関連付けられている)。
【0055】
幾つかの実施例において、上述の伝送機会は時間周波数リソースと同等であり、重複(repetition)とも同等である。
【0056】
本発明の実施例において、伝送機会はactual repetitionと同等であり、actual repetitionの伝送機会とも同等であり、また、nominal repetitionの伝送機会はnominal repetitionと同等であり、nominal repetitionに対応するactual repetitionの伝送機会とも同等である。
【0057】
本発明の実施例における上述の方法により、PUSCH repetition type Bの方式で送信される上りリンクデータがその低遅延の特性を利用でき、比較的短い時間内でスペースダイバーシティーの方式で送信され得る(異なるTRPに送信される)ので、低遅延を確保しながら、上りリンクデータ送信の信頼性を向上させることができる。
【0058】
幾つかの実施例において、上りリンクデータの少なくとも1つの伝送機会が少なくとも2つのTRPに関連しているとは、上りリンクデータがN1個のノミナル重複の伝送機会を単位として各TRPと循環的マッピング(関連付け)を行うことを指す。例えば、前記上りリンクデータの前(最初)のN1個のノミナル重複の伝送機会が前記少なくとも2つのTRPのうちの第1個目のTRPに関連しており、前記上りリンクデータの次のN1個のノミナル重複の伝送機会が前記少なくとも2つのTRPのうちの第二個目のTRPに関連している。また、上述の上りリンクデータの残りの伝送機会についても、前述と同じTRP関連付け方法を適用し(又は、同じTRPマッピングパターンを適用する)、即ち、依然としてN1個のノミナル重複の伝送機会を単位としてそれぞれ上述の第1個目のTRP及び上述の第二TRPに関連している(マッピングを行う)。
【0059】
上述の実施例により、nominal repetition(又はnominal repetitionに対応する伝送機会)を用いて、PUSCHの伝送機会と、対応する複数のTRPとの関連付け(マッピング)関係を確定することで、スペースダイバーシティー利得の下限が低すぎないように効果的に確保できる。即ち、ブロッキングが突然発生したとしても、例えば、元の最適TRPに対応するリンクが突然障害物によりブロッキングされ、非最適TPRにより伝送されなければならないときにでも、該PUSCH伝送の信頼性は低すぎない。この特徴はURLLC業務にとって非常に重要であり、何故なら、URLLC業務がデータ伝送の遅延及び信頼性に対して厳しい要件を有するからである。上述のスペースダイバーシティー利得の下限が低すぎない主な理由は次のとおりであり、即ち、PUSCHの各nominal repetitionに対応する時間領域長さが同じであるので、nominal repetitionに基づいてTRPのマッピング関係を確定することで、PUSCHが時間領域で比較的均一に交替で異なるTRPにデータ情報を送信するようにさせることができる。このようにした、PUSCHによって各TRPに割り当てられる総エネルギーがほぼ同じになるようにさせることができる。即ち、ブロッキングが発生した(元の最適TRPに対応するリンクが障害物によりブロッキングされた)場合でも、PUSCHは準最適TRP(又は「障害物よりブロッキングされていないTRP」といっても良い)の方向に十分なエネルギーを提供できるため、受信端の検出成功率を上げ、システム信頼性を向上させることができる。
【0060】
上述の実施例において、N1は1、2、4又は8であっても良い。N1の大きさは通常、端末装置と、異なるTRPとの間のチャネル品質及びブロッキング発生確率に基づいて調整される必要がある。一般的に言えば、端末装置と複数のTRPとの間のチャネル品質は通常、完全に同じではない。ネットワーク装置は通常、端末装置が時間領域で優先して、対応するチャネルの品質が最も良いTRPに送信するように指示でき、N1が比較的大きいときに、ブロッキング確率が比較的小さい場合、端末装置はより早く最適TRPによって送信できるため、システムパフォーマンスを向上させることができる。N1が比較的小さいときに、ブロッキング確率は比較的高い(最適TRPにブロッキングが発生する可能性はより高い)。このときに、端末装置はより速く他の(ブロッキングされていない)TRPに対応する径路に切り替えて上りリンクデータを送信できるため、遅延を低減できる。
【0061】
幾つかの実施例において、上りリンクデータの少なくとも1つの伝送機会が少なくとも2つのTRPに関連しているとは、上りリンクデータがN2個のアクチュアル重複の伝送機会を単位として各TRPと循環的マッピング(関連付け)を行うことを指す。例えば、前記上りリンクデータの前のN2個のアクチュアル重複の伝送機会が前記少なくとも2つのTRPのうちの第1個目のTRPに関連しており、前記上りリンクデータの次のN2個のアクチュアル重複の伝送機会が前記少なくとも2つのTRPのうちの第二個目のTRPに関連している。また、上述の上りリンクデータの残りの伝送機会についても、前述と同じTRP関連付け方法を適用し(又は、同じTRPマッピングパターンを適用する)、即ち、上述の上りリンクデータの残りの伝送機会についても、依然としてN2個のアクチュアル重複の伝送機会を単位としてそれぞれ上述の第1個目のTRP及び上述の第二TRPに関連している(マッピングを行う)。
【0062】
上述の実施例により、actaul repetition(又はactual repetitionに対応する伝送機会)を使用して、PUSCHの伝送機会と、対応する複数のTRPとの関連付け(マッピング)関係を確定することで、上りリンクデータの送信遅延を低減できる。その理由は次のとおりであり、即ち、PUSCHの各actual repetitionに対応する時間領域長さがnominal repetitionよりも小さいので、比較的に言えば、actual repetitionに基づいてTRPをインターリーブしてマッピングすることで、PUSCHの送信径路が比較的速く異なるTRPに切り替えれるようにさせることができる。このようにして、1つのTRPにブロッキングが発生した場合、もう1つの(ブロッキングされていない)TRPにより迅速に送信することで、PUSCHの遅延を低減できる。
【0063】
上述の実施例において、N2は1、2、4又は8であっても良い。その効果はN1の効果と同じであるため、ここではその詳しい説明を省略する。
【0064】
幾つかの実施例において、上りリンクデータの少なくとも1つの伝送機会が少なくとも2つのTRPに関連しているとは、上りリンクデータがN3個のスロット内の伝送機会を単位として各TRPと循環的マッピング(関連付け)を行うことを指す。例えば、前記上りリンクデータの前のN3個のスロット内の伝送機会が前記少なくとも2つのTRPのうちの第1個目のTRPに関連しており、前記上りリンクデータの次のN3個のスロット内の伝送機会が前記少なくとも2つのTRPのうちの第二個目のTRPに関連している。また、上述の上りリンクデータの残りの伝送機会についても、前述と同じTRP関連付け方法を適用し(又は、同じTRPマッピングパターンを適用する)、即ち、上述の上りリンクデータの残りの伝送機会についてて、依然としてN3個のスロット内の伝送機会を単位としてそれぞれ上述の第1個目のTRP及び上述の第二TRPに関連している(マッピングを行う)。
【0065】
上述の実施例により、PUSCHの送信方向がslotを単位として複数のTRPの間で切り替えられ、より短い時間単位の場合に比べて、TRP切り替えの総回数を減少させることができる。この特性は端末装置の生産コストの削減に有利である。即ち、この特性はURLLC業務の端末装置能力への要求の緩和に有利であるため、低能力端末装置もURLLC業務のデータ送信を完了し得るようにさせることができる。また、この特性は端末装置のエネルギー消費の軽減にも有利である。即ち、信頼性の要求が高いが、遅延の要求が比較的緩いシナリオにおいて、端末装置はTRP切り替え回数を減少させることで、電力節約の効果を達成できる。
【0066】
上述の実施例において、N3は1、2、4又は8であっても良い。その効果はN1の効果と同じであるため、ここではその詳しい説明を省略する。
【0067】
幾つかの実施例において、上りリンクデータの少なくとも1つの伝送機会が少なくとも2つのTRPに関連しているとは、1つのスロットにおいて、上りリンクデータの各伝送機会がそれぞれ各TRPと循環的マッピング(関連付け)を行うことを指す。TRPが2つある場合、1つのスロット内で、上りリンクデータの各伝送機会はそれぞれ各TRPと交替でマッピング(関連付け)を行い、例えば、該スロット内の第1個目の伝送機会が第1個目のTRPに関連しおり、該スロット内の第二個目の伝送機会が第二個目のTRPに関連しており、該スロット内の第3個目の伝送機会(ある場合)が第1個目のTRPに関連しており、該スロット内の第四個の伝送機会(ある場合)が第二個目のTRPに関連しており、他はこれに基づいて類推できる。
【0068】
上述の実施例により、PUSCHの1つのスロット内の異なる伝送機会は複数のTRPの間で切り替えられる。この特性は端末装置の生産コストの削減に有利である。何故なら、早期のNR通信装置が通常、スロットを単位としてデータ処理を行うからである。この実施例の方法により、TRPの循環的マッピングは各スロットについて独立したものである。このようにして、元のスロットベース処理のデータ処理アルゴリズムを継続して使用できるため、端末装置の開発コストを削減できる。
【0069】
本発明の実施例では、幾つかの実施例において、上述の上りリンクデータ(PUSCH)は対応するPDCCHを有し、つまり、上述の上りリンクデータ(PUSCH)は動的にスケジューリングされるPUSCHである。
【0070】
図6は動的にスケジューリングされる(dynamically scheduled)PUSCHの各伝送機会と各TRPとのマッピング関係の1つの例を示す図である。
図6のシナリオは
図3に対応し、また、PUSCHの各伝送機会が2つのTRPに関連していることを例とする。
【0071】
図6に示すように、#1-1は1つのノミナル重複間のTRPマッピング(inter-nominal-repetition TRP mapping)であり、即ち、N1=1であり、PUSCHのこの2つのスロット(slot n+k及びslot n+k+1)内で、ノミナル重複Rep#1、Rep#3、Rep#5はTRP#1に関連しており、ノミナル重複Rep#2及びRep#4はTRP#2に関連している。つまり、ノミナル重複Rep#1、Rep#3、Rep#5に対応するアクチュアル重複(アクチュアル重複Rep#1、Rep#3、Rep#4、Rep#6)はTRP#1に関連しており、ノミナル重複Rep#2及びRep#4に対応するアクチュアル重複(アクチュアル重複Rep#2、Rep#5)はTRP#2に関連している。あるいは、ノミナル重複Rep#1、Rep#3、Rep#5(対応するアクチュアル重複Rep#1、Rep#3、Rep#4、Rep#6)の伝送機会はTRP#1に関連しており、ノミナル重複Rep#2及びRep#4(対応するアクチュアル重複Rep#2、Rep#5)の伝送機会はTRP#2に関連しているといっても良い。#1-2は2つのノミナル重複間のTRPマッピング(inter-2-nominal-repetition TRP mapping)であり、即ち、N1=2であり、PUSCHのこの2つのスロット(slot n+k及びslot n+k+1)内で、ノミナル重複Rep#1、Rep#2及びRep#5はTRP#1に関連しており、ノミナル重複Rep#3及びRep#4はTRP#2に関連している。つまり、ノミナル重複Rep#1、Rep#2、Rep#5に対応するアクチュアル重複(アクチュアル重複Rep#1、Rep#2、Rep#6)はTRP#1に関連しており、ノミナル重複Rep#3及びRep#4に対応するアクチュアル重複(アクチュアル重複Rep#3、Rep#4、Rep#5)はTRP#2に関連している。あるいは、ノミナル重複Rep#1、Rep#2、Rep#5(対応するアクチュアル重複Rep#1、Rep#2、Rep#6)の伝送機会はTRP#1に関連しており、ノミナル重複Rep#3及びRep#4(対応するアクチュアル重複Rep#3、Rep#4、Rep#5)の伝送機会はTRP#2に関連しているといっても良い。#1-3は4つのノミナル重複間のTRPマッピング(inter-4-nominal-repetition TRP mapping)であり、即ち、N1=4であり、PUSCHのこの2つのスロット(slot n+k及びslot n+k+1)内で、ノミナル重複Rep#1~Rep#4はTRP#1に関連しており、ノミナル重複Rep#5はTRP#2に関連している。つまり、ノミナル重複Rep#1~Rep#4に対応するアクチュアル重複(アクチュアル重複Rep#1~Rep#5)はTRP#1に関連しており、ノミナル重複Rep#5に対応するアクチュアル重複(アクチュアル重複Rep#6)はTRP#2に関連している。あるいは、ノミナル重複Rep#1~Rep#4(対応するアクチュアル重複Rep#1~Rep#5)の伝送機会はTRP#1に関連しており、ノミナル重複Rep#5(対応するアクチュアル重複Rep#6)の伝送機会はTRP#2に関連しているといっても良い。
【0072】
図6に示すように、#2-1は1つのアクチュアル重複間のTRPマッピング(inter-actual-repetition TRP mapping)であり、即ち、N2=1であり、PUSCHのこの2つのスロット(slot n+k及びslot n+k+1)内で、アクチュアル重複Rep#1、Rep#3、Rep#5はTRP#1に関連しており、アクチュアル重複Rep#2、Rep#4、Rep#6はTRP#2に関連している。つまり、アクチュアル重複Rep#1、Rep#3、Rep#5はTRP#1に関連しており、アクチュアル重複Rep#2、Rep#4、Rep#6はTRP#2に関連している。あるいは、アクチュアル重複Rep#1、Rep#3、Rep#5の伝送機会はTRP#1に関連しており、アクチュアル重複Rep#2、Rep#4、Rep#6の伝送機会はTRP#2に関連しているといっても良い。#2-2は2つのアクチュアル重複間のTRPマッピング(inter-2-actual-repetition TRP mapping)であり、即ち、N2=2であり、PUSCHのこの2つのスロット(slot n+k及びslot n+k+1)内で、アクチュアル重複Rep#1、Rep#2及びRep#5、Rep#6はTRP#1に関連しており、アクチュアル重複Rep#3及びRep#4はTRP#2に関連している。つまり、アクチュアル重複Rep#1、Rep#2、Rep#5、Rep#6はTRP#1に関連しており、アクチュアル重複Rep#3、Rep#4はTRP#2に関連している。あるいは、アクチュアル重複Rep#1、Rep#2、Rep#5、Rep#6の伝送機会はTRP#1に関連しており、アクチュアル重複Rep#3、Rep#4の伝送機会はTRP#2に関連しているといっても良い。#2-3は4つのアクチュアル重複間のTRPマッピング(inter-4-actual-repetition TRP mapping)であり、即ち、N2=4であり、PUSCHのこの2つのスロット(slot n+k及びslot n+k+1)内で、アクチュアル重複Rep#1~Rep#4はTRP#1に関連しており、アクチュアル重複Rep#5及びRep#6はTRP#2に関連している。つまり、アクチュアル重複Rep#1~Rep#4はTRP#1に関連しており、アクチュアル重複Rep#5及びRep#6はTRP#2に関連している。あるいは、アクチュアル重複Rep#1~Rep#4の伝送機会はTRP#1に関連しており、アクチュアル重複Rep#5及びRep#6の伝送機会はTRP#2に関連しているといっても良い。
【0073】
図6に示すように、#3-1は1つのスロット間のTRPマッピング(inter-slot-TRP mapping)であり、即ち、N3=1であり、スロットを単位としてマッピングを行うため、該PUSCHのslot n+k内の伝送機会(又は「actaul repetitionの伝送機会」といっても良い)はTRP#1に関連しており、該PUSCHのslot n+k+1内の伝送機会(又は「actaul repetitionの伝送機会」といっても良い)はTRP#2に関連している。#3-2は2つのスロット間のTRPマッピング(inter-2-slot-TRP mapping)であり、即ち、N3=2であり、2つのスロットを単位としてマッピングを行うので、該PUSCHのslot n+k及びslot n+k+1内の伝送機会(又は「actaul repetitionの伝送機会」といっても良い)はすべてTRP#1に関連している。
【0074】
図6に示すように、#4はスロット内のアクチュアル重複間のTRPマッピング(inter-actual-repetition whthin a slot TRP mapping)である。例えば、PUSCHのslot n+k内で、トータルで3つのactual repetitionがあり、この場合、アクチュアル重複Rep#1及びRep#3(又は「アクチュアル重複Rep#1及びRep#3の伝送機会」といっても良い)はそれぞれTRP#1に関連しており、アクチュアル重複Rep#2(又は「アクチュアル重複Rep#2の伝送機会」といっても良い)はTRP#2に関連しており、同様に、PUSCHのslot n+k+1内で、トータルで3つのactual repetitionがあり、この場合、アクチュアル重複Rep#4及びRep#6(又は「アクチュアル重複Rep#4及びRep#6の伝送機会」といっても良い)はそれぞれTRP#1に関連しており、アクチュアル重複Rep#5(又は「アクチュアル重複Rep#5の伝送機会」といっても良い)はTRP#2に関連している。
【0075】
本発明の実施例では、幾つかの実施例において、上述の上りリンクデータ(PUSCH)は対応するPDCCHを有せず、例えば、上述の上りリンクデータ(PUSCH)は類型1設定グラント又は類型2設定グラントに対応する。
【0076】
図7は設定グラント(configured grant)のPUSCHの各伝送機会と各TRPとのマッピング関係の1つの例を示す図である。
図7のシナリオは
図4に対応し、また、PUSCHの各伝送機会が2つのTRPに関連していることを例とする。
【0077】
図7に示すように、#1-1は1つのノミナル重複間のTRPマッピング(inter-nominal-repetition TRP mapping)であり、即ち、N1=1であり、その具体的な実施方式は
図6の#1-1と同じであり、#1-2は2つのノミナル重複間のTRPマッピング(inter-2-nominal-repetition TRP mapping)であり、即ち、N1=2であり、その具体的な実施方式は
図6の#1-2と同じであり、#1-3は4つのノミナル重複間のTRPマッピング(inter-4-nominal-repetition TRP mapping)であり、即ち、N1=4であり、その具体的な実施方式は
図6の#1-3と同じである。#2-1は1つのアクチュアル重複間のTRPマッピング(inter-actual-repetition TRP mapping)であり、即ち、N2=1であり、その具体的な実施方式は
図6の#2-1と同じであり、#2-2は2つのアクチュアル重複間のTRPマッピング(inter-2-actual-repetition TRP mapping)であり、即ち、N2=2であり、その具体的な実施方式は
図6の#2-2と同じであり、#2-3は4つのアクチュアル重複間のTRPマッピング(inter-4-actual-repetition TRP mapping)であり、即ち、N2=4であり、その具体的な実施方式は
図6の#2-3と同じである。#3-1は1つのスロット間のTRPマッピング(inter-slot-TRP mapping)であり、即ち、N3=1であり、その具体的な実施方式は
図6の#3-1と同じであり、#3-2は2つのスロット間のTRPマッピング(inter-2-slot-TRP mapping)であり、即ち、N3=2であり、その具体的な実施方式は
図6の#3-2と同じである。#4はスロット内のアクチュアル重複間のTRPマッピング(inter-actual-repetition whthin a slot TRP mapping)であり、その具体的な実施方式は
図6の#4と同じである。なお、ここでは
図7における
図6と同じ内容の説明を省略する。
【0078】
本発明の実施例において、
図5に示すように、幾つかの実施例において、該方法はさらに次のステップを含んでも良い。
【0079】
502:端末装置が指示情報を受信し、前記指示情報は、上りリンクデータの少なくとも1つの伝送機会が少なくとも2つのTRPに関連していることを指示する。
【0080】
本発明の実施例により、端末装置は上述の指示情報を受信した後に、該指示情報が指示する伝送機会とTRPとの対応関係(マッピング関係という)に基づいて、そのPUSCHの各伝送機会で、その関連しているTRPに対応するパラメータに従ってPUSCHを送信できる。
【0081】
幾つかの実施例において、上述の指示情報はRRCシグナリングである。
【0082】
例えば、類型1設定グラント(type 1 configured grant)のPUSCHについて、該RRCシグナリングは該PUSCHに対応するCG設定のTRPマッピング方式を指示できる。該方式はPUSCHの最初伝送(initial transmission)に適用でき、即ち、該PUSCHは対応する(該PUSCHのスケジューリング用の)PDCCHを有せず、該方式はPUSCHの再伝送にも適用でき、即ち、該PUSCHに対応するDCIはCS-RNTI(configured scheduling Radio Network Temporary Identifier、設定されるスケジューリング無線ネットワーク一時標識)によりスクランブルされ、かつ該DCIのNDI(new data indicator、新データ指示)域は1である。
【0083】
また、例えば、類型2設定グラント(type 2 configured grant)のPUSCHについて、該RRCシグナリングは該PUSCHに対応するCG設定のTRPマッピング方式を指示できる。該方式はPUSCHの最初伝送に適用でき、即ち、該PUSCHは対応する(該PUSCHのスケジューリング用の)PDCCHを有せず、又は、該PUSCHに対応する(該PUSCHのスケジューリング用の)PDCCHはCS-RNTIによりスクランブルされ、かつNDI域は1であり、また、該方式はPUSCHの再伝送にも適用てき、即ち、該PUSCHに対応するDCIはCS-RNTIによりスクランブルされ、かつ該DCIのNDI域は1である。
【0084】
また、例えば、類型2設定グラント(type 2 configured grant)のPUSCHについて、該RRCシグナリングは該PUSCHに対応するアクティブDCIのDCI formatに対応するTRPマッピング方式を指示できる。つまり、該PUSCHに対応する、CG activated DCIがDCI format 0_1である場合、該PUSCHのTRPマッピング方式はDCI format 0_1に対応するTRPマッピング方式に基づいて確定され、該PUSCHに対応する、CG activated DCIがDCI format 0_2である場合、該PUSCHのTRPマッピング方式はDCI format 0_2に対応するTRPマッピング方式に基づいて確定される。該方式はPUSCHの最初伝送に適用でき、PUSCHの再伝送にも適用できる。なお。最初伝送及び再伝送の定義については前述と同じであるため、ここではその詳しい説明を省略する。
【0085】
また、例えば、類型2設定グラント(type 2 configured grant)のPUSCHについて、該PUSCHに対応するCG設定(CG configuration)によりPUSCHのTRPマッピング方式が設定されており、即ち、RRCシグナリングにより上述のマッピング関係が指示されている場合、PUSCHは該指示を適用し、そうでない場合、該PUSCHはマルチTRPマッピングを行わず、即ち、該PUSCHはシングルTRPにより送信される。該方式はPUSCHの最初伝送に適用でき、PUSCHの再伝送にも適用できる。なお、最初伝送及び再伝送の定義については前述と同じであるため、ここではその詳しい説明を省略する。
【0086】
上述の実施例において、各CGは異なるTRPマッピング方式を設定でき、このようにして、ネットワーク装置は各CGに対応する業務について、対応するPUSCHのTRPマッピング関係を柔軟に設定できるため、システムパフォーマンスを向上させることができる。また、PUSCHの再伝送が最初伝送と同じメカニズムを適用するときに、低複雑度を実現できる。
【0087】
また、例えば、動的にスケジューリングされるPUSCHについて、即ち、該PUSCHが対応する(該PUSCHのスケジューリング用の)PDCCHを有する場合、幾つかの実施例において、該RRCシグナリングはさらに、1つの特定のDCI format(第一DCI formatという)を指示するために用いられ、該第一DCI formatは上述の上りリンクデータをスケジューリングするDCI formatと同じである。該第一DCI formatはDCI format 0_1又はDCI format 0_2であり得る。
【0088】
例えば、動的にスケジューリングされるPUSCHについて、該RRCシグナリングにより上述のマッピング関係が指示されており、かつ該RRCシグナリングによりさらにDCI format 0_1が指示されている(the RRC signaling is for DCI format 0_1)場合、上述のPUSCHをスケジューリングするPDCCHのDCIのフォーマットがDCI format 0_1であるときに、端末装置は該RRCシグナリングにより指示されるマッピング関係に従って該PUSCHの伝送機会に対してTRPマッピングを行う。
【0089】
また、例えば、動的にスケジューリングされるPUSCHについて、該RRCシグナリングにより上述のマッピング関係が指示されており、かつ該RRCシグナリングによりさらにDCI format 0_2が指示されている(the RRC signaling is for DCI format 0_2)場合、上述のPUSCHをスケジューリングするPDCCHのDCIのフォーマットがDCI format 0_2であるときに、端末装置は該RRCシグナリングにより指示されるマッピング関係に従って該PUSCHの伝送機会に対してTRPマッピングを行う。
【0090】
上述の2つの例は例示に過ぎず、他の実施例において、該RRCシグナリングは上述の特定のDCI formatを指示しなくても良く、即ち、該RRCシグナリングは上述のマッピング関係のみを指示し、このような場合、上述のPUSCHをスケジューリングするPDCCHのDCIのフォーマットがDCI format 0_1であれ、DCI format 0_2であれ、端末装置はすべて該RRCシグナリングにより指示されるマッピング関係に従って該PUSCHの伝送機会に対してTRPマッピングを行う。
【0091】
上述の実施例において、各DCI formatにより異なるTRPマッピング方式を設定でき、このようにして、ネットワーク装置は各DCI formatに対応する業務について、対応するPUSCHのTRPマッピング関係を柔軟に設定できるため、システムパフォーマンスを向上させることができる。幾つかのシナリオにおいて、DCI formatは異なる業務類型を区別するために用いられ、例えば、URLLC業務とeMBB業務を区別するために用いられる。
【0092】
上述の実施例において、上述の動的にスケジューリングされるPUSCHについての指示方式は設定されるグラントPUSCH(類型1設定グラント又は類型2設定グラント)の再伝送にも適用である。なお、再伝送の定義については前述と同じであるため、ここではその詳しい説明を省略する。設定されるグラントPUSCHは動的なスケジューリングが使用するメカニズムを再利用するので、低複雑度を実現できる。
【0093】
幾つかの実施例において、該RRCシグナリングはさらに1つの特定のDCI format(第二DCI formatという)を指示するために用いられ、該第二DCI formatは上述の上りリンクデータに対応する、CG activated DCI formatと同じであり、上述の上りリンクデータは類型2設定グラント(type 2 configured grant)に対応する。該第二DCI formatはDCI format 0_1又はDCI format 0_2であり得る。
【0094】
例えば、type 2 configured grantのPUSCHについて、該PUSCHに対応する、CG activated DCIがDCI format 0_1である場合、該PUSCHのTRPマッピング方式はDCI format 0_1に対応するRRCシグナリングが指示するTRPマッピング方式に基づいて確定され、該PUSCHに対応するCG activated DCIがDCI format 0_2である場合、該PUSCHのTRPマッピング方式はDCI format 0_2に対応するRRCシグナリングが指示するTRPマッピング方式に基づいて確定される。該方式はPUSCHの最初伝送に適用でき、PUSCHの再伝送にも適用できる。なお、最初伝送及び再伝送の定義については前述と同じであるため、ここではその詳しい説明を省略する。
【0095】
上述の実施例において、アクティブDCIのDCI formatにより異なるTRPマッピング方式を指示でき、より柔軟であるため、ネットワーク装置が異なる業務類型をスケジューリング及び指示するに有利である。何故なら、幾つかのシナリオにおいて、DCI formatにより、異なる業務類型(例えば、URLLC業務とeMBB業務)を区別できるからである。また、PUSCHの再伝送が最初伝送と同じ上述のメカニズムを使用するときに、低複雑度を実現できる。
【0096】
幾つかの実施例において、上述の指示情報は上述の上りリンクデータに関するDCIシグナリングである。これにより、ネットワーク装置はDCIにより、チャネルの変化に基づいて、PUSCHのTRPマッピング関係を柔軟に指示できるため、システムパフォーマンスを向上させることができる。
【0097】
例えば、上述の指示情報は上述のDCIシグナリングの域により、上述の少なくとも1つの伝送機会と上述の少なくとも2つのTRPとの関連付けを指示でき、即ち、上りリンクデータの伝送機会とTRPとのマッピング関係を指示できる。これにより、実現が比較的簡単であり、実現の難易度やコストが比較的低いため、標準化への影響が比較的小さい。
【0098】
この例において、上述のDCIシグナリングの域はTDRA域であっても良く、即ち、上述の指示情報はDCIシグナリングにおけるTDRAリストの中の対応ユニットにより指示を行うことができ、これによって、追加のDCI域を増やす必要がないので、DCI sizeの減少に有利であり、制御チャネルの信頼性を向上させることができる。なお、本発明はこれに限られない。
【0099】
上述の実施例において、上りリンクデータに関するDCIシグナリングは上述の上りリンクデータをスケジューリングするDCIシグナリングであっても良い。なお、本発明はこれに限定されず、類型2設定グラントのPUSCHについて、上りリンクデータに関するDCIシグナリングは該PUSCHに対応する設定グラントをアクティブにするためのDCIシグナリングであっても良い。
【0100】
本発明の実施例において、上りリンクデータの送信は該上りリンクデータの最初伝送であっても良く、該上りリンクデータの再伝送であっても良い。なお、具体的な実施方式については前に既に説明されているから、ここではその詳しい説明を省略する。
【0101】
本発明の実施例では、幾つかの実施例において、上りリンクデータの第一伝送機会の後のN4個のシンボルは該上りリンクデータの送信用ではなく、上述の第一伝送機会は該上りリンクデータの第二伝送機会の時間領域上の前の1つの(1つ前の)伝送機会であり、上述の第一伝送機会に関連しているTRPと上述の第二伝送機会に関連しているTRPとは異なる。
【0102】
例えば、第二個目のアクチュアル重複がPUSCHの第1個目のアクチュアル重複の次の1つのアクチュアル重複である(時間領域内にある)、かつ第1個目のアクチュアル重複及び第二個目のアクチュアル重複が異なるTRPにマッピングされる場合、第1個目のアクチュアル重複の後のN4個のシンボルをPUSCH伝送のために使わない。これにより、上りリンクビーム切り替えの遅延の要件を緩め、低能力端末装置がPUSCH repetition type Bの低遅延特性を利用すると同時に、スペースダイバーシティー利得を得るようにさせることができる。
【0103】
上述の実施例において、N4は1、2、3又は4であっても良い。
【0104】
上述の実施例において、N4はRRCシグナリングにより指示されても良いが、本発明は具体的な指示方式について限定しない。
【0105】
上述の実施例において、RRCシグナリングはサブキャリア間隔(SCS)に関連している。例えば、N4は各SCSに従って設定される。一般的に言えば、異なるSCSで、端末装置が要する上りリンクビーム切り替え時間が異なるので、各SCSについてすべて対応する長さを設定できれば、ネットワーク装置が各SCSに最適なN4長さを指示/設定するようにさせることができるため、システム効率を向上させることができる。
【0106】
図8は動的にスケジューリングされる(dynamically scheduled)PUSCHの各伝送機会と各TRPとのマッピング関係のもう1つの例を示す図である。
図9は設定グラント(configured grant)のPUSCHの各伝送機会と各TRPとのマッピング関係のもう1つの例を示す図である。
【0107】
図8及び
図9の例において、inter-nominal-repetition TRP mappingを例とする。
【0108】
図8及び
図9に示すように、1つのPUSCHのrepetitionに複数回のTRP切り替えが発生する可能性があるため、低能力のUEについて言えば、2つのactaul repetitionが異なるTRPに対応し、かつそれらの間の時間領域間隔が短すぎる場合、後の1つのrepetitionにおける比較的に前にあるシンボルを時間内に送信できなくなることを来す可能性がある。
【0109】
上述の問題を解決するために、本発明の実施例では1つのPUSCHのactaul repetitionの後のN4個のシンボルをinvalidシンボルと見なし、即ち、PUSCHはこれらのシンボルで送信されることがない。
図8及び
図9に示すように、actual repetitionに対応する時間領域リソースを確定した後に、さらに上述のinvalid symbolを排除(除外)でき、例えば、N4=1であり、actual repetitionの対応する時間領域リソースが縮減(reduce)され、例えば、Rep#1及びRep#2が異なるTRPに対応し、TRP切り替えが必要であるため、元々Rep#1に隣接するRep#2の第1個目のシンボルはPUSCH送信のために用いられ得ず、他のrepetitionも同様である。また、元のactaul repetition#3は、1つのみのvalid symbolが残っているから、送信することができない。何故なら、Lが1でないときに、actual repetitionの長さが1に等しければ無視される必要があるからである。このような方式により、低能力のUEがマルチTRP特性を利用してPUSCH repetition Type Bの方式で上りリンクデータ送信を行うようにさせることもできるため、低遅延及び空域ダイバーシティを同時に実現できる。
【0110】
本発明の実施例において、TRPは以下の概念のうちの少なくともの1つと同等であり、即ち、
伝送設定指示状態(Transmission configuration indication state、 TCI状態);
空間関係(Spatial relation);
参照信号;
参照信号組;
SRSリソース組(該リソース組は1つ又は複数のSRSリソースを含む);
空域フィルター(Spatial domain filter);
パワー制御パラメータ(Power control parameter);及び
一組の、時間アライメント(TA)に関するパラメータ(a group of time alignment related parameters)
である。
【0111】
なお、これらの概念の具体的な意味については関連技術を参照できるため、ここではその詳しい説明を省略する。
【0112】
例えば、PUSCHの少なくとも1つの伝送機会が少なくとも2つのTRPに関連していることは、PUSCHの少なくとも1つの伝送機会が少なくとも2つのTCI状態に関連していると同等であり、即ち、端末装置は上述の少なくとも2つのTCI状態に対応するパラメータに基づいて該PUSCHを送信する。
【0113】
また、例えば、PUSCHの少なくとも1つの伝送機会が少なくとも2つのTRPに関連していることは、PUSCHの少なくとも1つの伝送機会が少なくとも2つの空間関係に関連していると同等である。
【0114】
また、例えば、PUSCHの少なくとも1つの伝送機会が少なくとも2つのTRPに関連していることは、PUSCHの少なくとも1つの伝送機会が少なくとも2つの参照信号に関連していると同等である。ここで、参照信号はパスロス参照信号(pathloss RS)であっても良く、CSI-RS(Channel State Information Reference Signal、チャネル状態情報参照信号)、SSB(Synchronization Signal Block、同期信号ブロック)、SRS(Sounding Reference Signal)などであっても良いが、本発明はこれらに限定されない。
【0115】
また、例えば、PUSCHの少なくとも1つの伝送機会が少なくとも2つのTRPに関連していることは、PUSCHの少なくとも1つの伝送機会が少なくとも2つの参照信号組に関連していると同等である。参照信号組は1つ又は複数の参照信号(RS)である。ここで、参照信号はパスロス参照信号(pathloss RS)であっても良く、CSI-RS(Channel State Information Reference Signal、チャネル状態情報参照信号)、SSB(Synchronization Signal Block、同期信号ブロック)、SRS(Sounding Reference Signal)などであっても良いが、本発明はこれらに限定されない。
【0116】
また、例えば、PUSCHの少なくとも1つの伝送機会が少なくとも2つのTRPに関連していることは、PUSCHの少なくとも1つの伝送機会が少なくとも2つの空域フィルターに関連していると同等である。
【0117】
また、例えば、PUSCHの少なくとも1つの伝送機会が少なくとも2つのTRPに関連していることは、PUSCHの少なくとも1つの伝送機会が少なくとも2つのパワー制御パラメータに関連していると同等である。
【0118】
なお、上述の
図5は本発明の実施例を例示的に説明するためのものであるが、本発明はこれに限られない。例えば、各操作(ステップ)の間の実行順序を適切に調整したり、幾つかの操作を増減したりすることができる。当業者は上述の
図5の記載に限られず、上述の内容をもとに適切な変形などを行うことができる。
【0119】
本発明の実施例における方法により、PUSCH repetition type Bの方式で送信される上りリンクデータがスペースダイバーシティーの方式で送信され得る(異なるTRPに送信される)ので、上りリンクデータ送信の信頼性を向上させ、チャネルの不安定性の伝送遅延への影響を効果的に低減できる。
【0120】
<第二側面の実施例>
本発明の実施例では上りリンクデータの送信方法が提供され、端末装置側から説明が行われる。第一側面の実施例と異なる点は、本発明の実施例における方法がPUSCH repetition type Aの方式で送信される上りリンクデータ(PUSCH)に適用されることにあり、ここでは、第一側面の実施例と同じ内容の重複説明を省略する。また、本発明の実施例では
図1に示す動的にスケジューリングされるPUSCH(dynamically scheduled PUSCH)のシナリオ及び
図2に示す設定されるグラントPUSCH(configured grant PUSCH)のシナリオを例にして説明を行う。
【0121】
図10は本発明の実施例における上りリンクデータの送信方法を示す図である。
図10に示すように、該方法は以下のステップを含む。
【0122】
1001:端末装置がPUSCH repetition type Aの方式で上りリンクデータを送信し、前記上りリンクデータの少なくとも1つの伝送機会が少なくとも2つのTRPに関連している。
【0123】
本発明の実施例における方法により、PUSCH repetition type Aの方式で送信される上りリンクデータがスペースダイバーシティーの方式で送信され得る(異なるTRPに送信される)ので、上りリンクデータ送信の信頼性を向上させ、チャネルの不安定性の伝送遅延への影響を効果的に低減できる。
【0124】
幾つかの実施例において、上りリンクデータの少なくとも1つの伝送機会が少なくとも2つのTRPに関連しているとは、上りリンクデータがM1個のスロット内の伝送機会を単位として各TRPと循環的マッピング(関連付け)を行うことを指す。例えば、前記上りリンクデータの前(最初)のM1個のスロット内の伝送機会が前記少なくとも2つのTRPのうちの第1個目のTRPに関連しており、前記上りリンクデータの次のM1個のスロット内の伝送機会が前記少なくとも2つのTRPのうちの第二個目のTRPに関連している。また、上述の上りリンクデータの残りの伝送機会についても、前述と同じTRP関連付け方法を使用し(又は、同じTRPマッピングパターンを使用する)、即ち、上述の上りリンクデータの残りの伝送機会についても、依然としてM1個のスロット内の伝送機会を単位としてそれぞれ上述の第1個目のTRP及び上述の第二TRPに関連している(マッピングを行う)。
【0125】
上述の実施例により、PUSCHの送信方向がslotを単位として複数のTRPの間で切り替えられることで、TRP切り替えの総回数を減少させることができるため、低能力端末装置(例えば、単位時間内でTRP切り替え回数が制限される端末装置)に適用でき、端末装置の生産コストの削減に有利であり、又は、信頼性の要求が高いが、遅延の要求が比較的緩いシナリオにおいて、端末装置はTRP切り替え回数を減少させることで、電力節約の効果を達成できる。
【0126】
上述の実施例において、M1は1、2、4又は8であっても良い。その効果はN1の効果と同じであるため、ここではその詳しい説明を省略する。
【0127】
幾つかの実施例において、上りリンクデータの少なくとも1つの伝送機会が少なくとも2つのTRPに関連しているとは、上りリンクデータがスロット内の時間領域部分(区間)を単位として各TRPと循環的マッピング(関連付け)を行うことを指す。例えば、前記上りリンクデータに関連付けられている1つのスロットにおいて、前記上りリンクデータの第一伝送機会が第一時間領域部分で前記少なくとも2つのTRPのうちの第1個目のTRPに関連しており、前記第一伝送機会が次の時間領域部分で前記少なくとも2つのTRPのうちの第二個目のTRPに関連している。
【0128】
上述の実施例により、PUSCHが1つのslot内でそれぞれ複数のTRPに送信されるが可能であり、これにより、信頼性を向上させることができ、かつ、一部のTRPがブロッキングされるときに、他の径路を経由して迅速にネットワーク装置と通信できるから、遅延は比較的低い。1つのslot内のPUCCH時間領域リソースをそれぞれ異なるTRPにマッピングすることは、ハードウェアによる実現に有利であり、かつハードウェアの生産コストを削減できる。何故なら、ハードウェアが通常、スロットを単位として上りリンク制御情報を処理し、このようなTRPの関連付け方法がハードウェアのスロットレベルの処理時間にマッチできるからである。
【0129】
上述の実施例において、各TRPはPUSCHの各スロット内で少なくとも1回マッピングされる。
【0130】
上述の実施例において、各時間領域部分のシンボル数は少なくとも2つのTRPの総数の関数である。これにより、1つのslot内の上りリンクデータに対応する時間領域リソースをそれぞれ異なるTRPにマッピングし得るので、スペースダイバーシティー利得の最大化に有利である。
【0131】
本発明の実施例では、幾つかの実施例において、上述の上りリンクデータ(PUSCH)は対応するPDCCHを有する。
【0132】
図11は動的にスケジューリングされる(dynamically scheduled)PUSCHの各伝送機会と各TRPとのマッピング関係の1つの例を示す図である。
図11のシナリオは
図1に対応し、かつPUSCHの各伝送機会が2つのTRPに関連付けられていることを例とする。
【0133】
図11に示すように、#1はスロット内のTRPマッピング(intra-slot TRP mapping)である。1つのPUSCH repetition(1つのslotにおけるPUSCH送信)はN
intra個の時間領域部分に分けることができ、各時間領域部分は1つのTRPに単独でマッピングされる。第1乃至第N
intra-1個目の時間領域部分の長さは、
【0134】
【数5】
であり、第N
intra個目の時間領域部分の長さは、
【0135】
【0136】
幾つかの実施例において、PUSCHに対応するTRPの個数はN
intraに等しく、即ち、PUSCHに対応するTRPはそれぞれ、各slot内のPUSCHの異なる時間領域部分にそれぞれ対応する。
図11に示すように、各スロット内のPUSCHは時間領域上の2つの部分(即ち、2つの時間領域部分)に分けられ、前の一部(第一時間領域部分)はTRP#1に対応し、後の一部(第二時間領域部分)はTRP#2に対応する。
【0137】
幾つかの実施例において、各PUSCH partが少なくとも1つのDM-RSシンボルを含み、これにより、各TRPに伝送されるPUSCHの時間領域部分(PUSCH part)が独立してデコーディングされ得るようにさせることができる。例えば、intra-slot TRP mappingについて言えば、既存のDM-RS生成方式に従って、TRP#2に対応するPUSCH partは対応するDM-RSを有しない可能性がある。よって、TRP#2に対応するPUSCH partが単独でデコーディングされ得るようにさせために、追加のDM-RSを増やす必要がある。対応するDM-RSの時間領域位置は
図11の点線枠で示されるとおりであり、即ち、slot n+kの第6個目のシンボル及びslot n+k+1の第6個目のシンボルである。
【0138】
図11に示すように、#2はスロット間TRPマッピング(inter-slot TRP mapping)であり、即ち、M1=1であり、スロットを単位としてマッピングを行うため、該PUSCHのslot n+k内の伝送機会はTRP#1に関連しており、該PUSCHのslot n+k+1内の伝送機会はTRP#2に関連している。#3は2つのスロット間のTRPマッピング(inter-2-slot-TRP mapping)であり、即ち、M1=2であり、2つのスロットを単位としてマッピングを行うから、該PUSCHのslot n+k及びslot n+k+1内の伝送機会はすべてTRP#1に関連付けられている。
【0139】
本発明の実施例では、幾つかの実施例において、上述の上りリンクデータは類型1設定グラント又は類型2設定グラントに対応する。
【0140】
図12は設定グラント(configured grant)のPUSCHの各伝送機会と各TRPとのマッピング関係の1つの例を示す図である。
図12のシナリオは
図2に対応し、また、PUSCHの各伝送機会が2つのTRPに関連していることを例とする。
【0141】
図12に示すように、#1はスロット内TRPマッピング(intra-slot-TRP mapping)であり、その具体的な実施方式は
図11の#1と同じであり、ここではその詳しい説明を省略する。#2はスロット間TRPマッピング(inter-slot-TRP mapping)であり、即ち、M1=1であり、その具体的な実施方式は
図11の#2と同じであり、ここではその詳しい説明を省略する。#3は2つのスロット間のTRPマッピング(inter-2-slot-TRP mapping)であり、即ち、M1=2であり、その具体的な実施方式は
図6の#3と同じであり、ここではその詳しい説明を省略する。
【0142】
本発明の実施例では、
図10に示すように、幾つかの実施例において、該方法はさらに次のようなステップを含んでも良い。
【0143】
1002:端末装置が指示情報を受信し、前記指示情報は、上りリンクデータの少なくとも1つの伝送機会が少なくとも2つのTRPに関連していることを指示する。
【0144】
本発明の実施例により、端末装置は上述の指示情報を受信した後に、該指示情報により指示去れる伝送機会とTRPとの対応関係(マッピング関係という)に基づいて、そのPUSCHの各伝送機会で、その関連しているTRPに対応するパラメータに従ってPUSCHを送信できる。
【0145】
上述の1002の実施方式は
図5の502の実施方式と同じであり、その内容はここに合併され、ここではその詳しい説明を省略する。
【0146】
例えば、本発明の実施例では、第一側面の実施例と同様に、幾つかの実施例において、前記指示情報はRRCシグナリングである。
【0147】
幾つかの実施例において、前記RRCシグナリングはさらに第一DCI formatを指示するために用いられ、前記第一DCI formatは前記上りリンクデータをスケジューリングするDCI formatと同じである。
【0148】
幾つかの実施例において、前記RRCシグナリングはさらに第二DCI formatを指示するために用いられ、前記第二DCI formatは前記上りリンクデータに対応する、設定グラント(CG) activated DCI formatと同じであり、前記上りリンクデータは類型2設定グラントに対応する。
【0149】
例えば、本発明の実施例では、第一側面の実施例と同様に、幾つかの実施例において、前記指示情報は前記上りリンクデータに関するDCIシグナリングである。
【0150】
幾つかの実施例において、前記指示情報は前記DCIシグナリングの域により前記少なくとも1つの伝送機会と前記少なくとも2つのTRPとの関連付けを指示する。
【0151】
幾つかの実施例において、前記DCIシグナリングの域はTDRA域である。
【0152】
幾つかの実施例において、前記上りリンクデータに関するDCIシグナリングは前記上りリンクデータをスケジューリングするDCIシグナリングである。
【0153】
幾つかの実施例において、前記上りリンクデータに関するDCIシグナリングは前記上りリンクデータに対応する設定グラントをアクティブにするためのDCIシグナリングであり、前記上りリンクデータは類型2設定グラントに対応する。
【0154】
本発明の実施例において、第一側面の実施例と同様に、前記上りリンクデータの送信とは、前記上りリンクデータの最初伝送を指しても良く、前記上りリンクデータの再伝送を指しても良い。
【0155】
本発明の実施例において、第一側面の実施例と同様に、前記上りリンクデータの第一伝送機会の後のN4個のシンボルは前記上りリンクデータの送信用ではなく、前記第一伝送機会は前記上りリンクデータの第二伝送機会の時間領域上の1つ前の伝送機会であり、前記第一伝送機会に関連付けされているTRPと、前記第二伝送機会に関連付けられているTRPとは異なる。
【0156】
幾つかの実施例において、前記N4の数は1、2、3、4のうちの1つである。
【0157】
幾つかの実施例において、前記N4はRRCシグナリングにより指示される。
【0158】
幾つかの実施例において、前記RRCシグナリングはサブキャリア間隔(SCS)に関連している。
【0159】
本発明の実施例では、第一側面の実施例と同様に、前記TRPは以下のもののうちの少なくとも1つと同等であり、即ち、
伝送設定指示状態;
空間関係;
参照信号;
参照信号組;
SRSリソース組;
空域フィルター;
パワー制御パラメータ;及び
1組の、時間アライメント(TA)に関するパラメータ
である。
【0160】
本発明の実施例における方法により、PUSCH repetition type Aの方式で送信される上りリンクデータがスペースダイバーシティーの方式で送信され得る(異なるTRPに送信される)ため、上りリンクデータ送信の信頼性を向上させ、かつチャネル不安定性の伝送遅延への影響を効果的に低減できる。
【0161】
<第3側面の実施例>
本発明の実施例では上りリンクデータ送信の指示方法が提供され、ネットワーク側から説明が行われる。なお、ここでは第一側面の実施例及び第二側面の実施例と同じ内容の重複説明を省略する。
【0162】
図13は本発明の実施例における上りリンクデータ送信の指示方法を示す図である。
図13に示すように、該方法は次のステップを含む。
【0163】
1301:ネットワーク装置が端末装置に指示情報を送信し、前記指示情報は、上りリンクデータの少なくとも1つの伝送機会が少なくとも2つのTRPに関連していることを指示する。
【0164】
以下の内容は第一側面の実施例に対応する。
【0165】
幾つかの実施例において、前記上りリンクデータはPUSCH repetition type Bの方式で送信され、前記上りリンクデータの少なくとも1つの伝送機会が少なくとも2つのTRPに関連しているとは、前記上りリンクデータの前(最初)のN1個のノミナル重複の伝送機会が前記少なくとも2つのTRPのうちの第1個目のTRPに関連しており、前記上りリンクデータの次のN1個のノミナル重複の伝送機会が前記少なくとも2つのTRPのうちの第二個目のTRPに関連していることを指す。
【0166】
幾つかの実施例において、前記上りリンクデータの残りの伝送機会はN1個のノミナル重複の伝送機会を単位としてそれぞれ前記第1個目のTRP及び前記第二個目のTRPに関連している。
【0167】
幾つかの実施例において、前記N1の数は1、2、4、8のうちの1つである。
【0168】
幾つかの実施例において、前記上りリンクデータはPUSCH repetition type Bの方式で送信され、前記上りリンクデータの少なくとも1つの伝送機会が少なくとも2つのTRPに関連しているとは、前記上りリンクデータの前のN2個のアクチュアル重複の伝送機会が前記少なくとも2つのTRPのうちの第1個目のTRPに関連しており、前記上りリンクデータの次のN2個のアクチュアル重複の伝送機会が前記少なくとも2つのTRPのうちの第二個目のTRPに関連していることを指す。
【0169】
幾つかの実施例において、前記上りリンクデータの残りの伝送機会はN2個のアクチュアル重複の伝送機会を単位としてそれぞれ前記第1個目のTRP及び前記第二個目のTRPに関連している。
【0170】
幾つかの実施例において、前記N2の数は1、2、4、8のうちの1つである。
【0171】
幾つかの実施例において、前記上りリンクデータはPUSCH repetition type Bの方式で送信され、前記上りリンクデータの少なくとも1つの伝送機会が少なくとも2つのTRPに関連しているとは、前記上りリンクデータの前のN3個のスロット内の伝送機会が前記少なくとも2つのTRPのうちの第1個目のTRPに関連しており、前記上りリンクデータの次のN3個のスロット内の伝送機会が前記少なくとも2つのTRPのうちの第二個目のTRPに関連していることを指す。
【0172】
幾つかの実施例において、前記上りリンクデータの残りの伝送機会はN3個のスロット内の伝送機会を単位としてそれぞれ前記第1個目のTRP及び前記第二個目のTRPに関連している。
【0173】
幾つかの実施例において、前記N3の数は1、2、4、8のうちの1つである。
【0174】
以下の内容は第二側面の実施例に対応する。
【0175】
幾つかの実施例において、前記上りリンクデータはPUSCH repetition type Aの方式で送信され、前記上りリンクデータの少なくとも1つの伝送機会が少なくとも2つのTRPに関連しているとは、前記上りリンクデータの前のM1個のスロット内の伝送機会が前記少なくとも2つのTRPのうちの第1個目のTRPに関連しており、前記上りリンクデータの次のM1個のスロット内の伝送機会が前記少なくとも2つのTRPのうちの第二個目のTRPに関連していることを指す。
【0176】
幾つかの実施例において、前記上りリンクデータの残りの伝送機会はM1個のスロット内の伝送機会を単位としてそれぞれ前記第1個目のTRP及び前記第二個目のTRPに関連している。
【0177】
幾つかの実施例において、前記M1の数は1、2、4、8のうちの1つである。
【0178】
幾つかの実施例において、前記上りリンクデータはPUSCH repetition type Aの方式で送信され、前記上りリンクデータの少なくとも1つの伝送機会が少なくとも2つのTRPに関連しているとは、前記上りリンクデータに関連付けされている1つのスロット内で、前記上りリンクデータの第一伝送機会が第一時間領域部分で前記少なくとも2つのTRPのうちの第1個目のTRPに関連しており、前記第一伝送機会が次の時間領域部分で前記少なくとも2つのTRPのうちの第二個目のTRPに関連していることを指す。
【0179】
以下の内容は第一側面の実施例及び第二側面の実施例に対応する。
【0180】
幾つかの実施例において、前記指示情報はRRCシグナリングである。
【0181】
幾つかの実施例において、前記RRCシグナリングはさらに第一DCI formatを指示するために用いられ、前記第一DCI formatは前記上りリンクデータをスケジューリングするDCI formatと同じである。
【0182】
幾つかの実施例において、前記RRCシグナリングはさらに第二DCI formatを指示するために用いられ、前記第二DCI formatは前記上りリンクデータに対応する、設定グラント(CG) activated DCI formatと同じであり、前記上りリンクデータは類型2設定グラントに対応する。
【0183】
幾つかの実施例において、前記指示情報は前記上りリンクデータに関するDCIシグナリングである。
【0184】
幾つかの実施例において、前記指示情報は前記DCIシグナリングの域により前記少なくとも1つの伝送機会と前記少なくとも2つのTRPとの関連付けを指示する。
【0185】
幾つかの実施例において、前記DCIシグナリングの域はTDRA域である。
【0186】
幾つかの実施例において、前記上りリンクデータに関するDCIシグナリングは前記上りリンクデータをスケジューリングするDCIシグナリングである。
【0187】
幾つかの実施例において、前記上りリンクデータに関するDCIシグナリングは前記上りリンクデータに対応する設定グラントをアクティブにするためのDCIシグナリングであり、前記上りリンクデータは類型2設定グラントに対応する。
【0188】
本発明の実施例において、前記TRPは以下のもののうちの少なくとも1つと同等であり、即ち、
伝送設定指示状態;
空間関係;
参照信号;
参照信号組;
SRSリソース組;
空域フィルター;
パワー制御パラメータ;及び
1組の、時間アライメント(TA)に関するパラメータ
である。
【0189】
本発明の実施例における方法により、上りリンクデータがスペースダイバーシティーの方式で送信され得る(異なるTRPに送信される)ため、上りリンクデータ送信の信頼性を向上させ、チャネル不安定性の伝送遅延への影響を効果的に低減できる。
【0190】
<第四側面の実施例>
本発明の実施例では上りリンクデータの送信装置が提供され、該装置は例えば、端末装置であっても良く、端末装置に設置される1つ又は複数の又はアセンブリであっても良い。
【0191】
図14は本発明の実施例における上りリンクデータの送信装置を示す図である。該装置が問題を解決する原理は第一側面の実施例の方法と類似しているため、その具体的な実施については第一側面の実施例における方法の実施を参照でき、ここでは内容が同じである重複説明を省略する。
【0192】
図14に示すように、本発明の実施例における上りリンクデータの送信装置1400は以下のものを含む。
【0193】
送信ユニット1401:PUSCH repetition type Bの方式で上りリンクデータを送信し、前記上りリンクデータの少なくとも1つの伝送機会が少なくとも2つのTRPに関連している。
【0194】
幾つかの実施例において、前記上りリンクデータの少なくとも1つの伝送機会が少なくとも2つのTRPに関連しているとは、前記上りリンクデータの前(最初)のN1個のノミナル重複の伝送機会が前記少なくとも2つのTRPのうちの第1個目のTRPに関連しており、前記上りリンクデータの次のN1個のノミナル重複の伝送機会が前記少なくとも2つのTRPのうちの第二個目のTRPに関連していることを指す。
【0195】
幾つかの実施例において、前記上りリンクデータの残りの伝送機会はN1個のノミナル重複の伝送機会を単位としてそれぞれ前記第1個目のTRP及び前記第二個目のTRPに関連している。
【0196】
幾つかの実施例において、前記N1の数は1、2、4、8のうちの1つである。
【0197】
幾つかの実施例において、前記上りリンクデータの少なくとも1つの伝送機会が少なくとも2つのTRPに関連しているとは、前記上りリンクデータの前のN2個のアクチュアル重複の伝送機会が前記少なくとも2つのTRPのうちの第1個目のTRPに関連しており、前記上りリンクデータの次のN2個のアクチュアル重複の伝送機会が前記少なくとも2つのTRPのうちの第二個目のTRPに関連していることを指す。
【0198】
幾つかの実施例において、前記上りリンクデータの残りの伝送機会はN2個のアクチュアル重複の伝送機会を単位としてそれぞれ前記第1個目のTRP及び前記第二個目のTRPに関連している。
【0199】
幾つかの実施例において、前記N2の数は1、2、4、8のうちの1つである。
【0200】
幾つかの実施例において、前記上りリンクデータの少なくとも1つの伝送機会が少なくとも2つのTRPに関連しているとは、前記上りリンクデータの前のN3個のスロット内の伝送機会が前記少なくとも2つのTRPのうちの第1個目のTRPに関連しており、前記上りリンクデータの次のN3個のスロット内の伝送機会が前記少なくとも2つのTRPのうちの第二個目のTRPに関連している。
【0201】
幾つかの実施例において、前記上りリンクデータの残りの伝送機会はN3個のスロット内の伝送機会を単位としてそれぞれ前記第1個目のTRP及び前記第二個目のTRPに関連している。
【0202】
幾つかの実施例において、前記N3の数は1、2、4、8のうちの1つである。
【0203】
幾つかの実施例において、上述の上りリンクデータは対応するPDCCHを有する。
【0204】
幾つかの実施例において、上述の上りリンクデータは類型1設定グラント又は類型2設定グラントに対応する。
【0205】
幾つかの実施例において、
図14に示すように、該装置1400はさらに以下のようなものを含んでも良い。
【0206】
受信ユニット1402:指示情報を受信し、前記指示情報は、前記上りリンクデータの少なくとも1つの伝送機会が少なくとも2つのTRPに関連していることを指示する。
【0207】
幾つかの実施例において、前記指示情報はRRCシグナリングである。
【0208】
幾つかの実施例において、前記RRCシグナリングはさらに第一DCI formatを指示するために用いられ、前記第一DCI formatは前記上りリンクデータをスケジューリングするDCI formatと同じである。
【0209】
幾つかの実施例において、前記RRCシグナリングはさらに第二DCI formatを指示するために用いられ、前記第二DCI formatは前記上りリンクデータに対応する設定グラント(CG) activated DCI formatと同じであり、前記上りリンクデータは類型2設定グラントに対応する。
【0210】
幾つかの実施例において、前記指示情報は前記上りリンクデータに関するDCIシグナリングである。
【0211】
幾つかの実施例において、前記指示情報は前記DCIシグナリングの域によって、前記少なくとも1つの伝送機会が前記少なくとも2つのTRPに関連していることを指示する。
【0212】
幾つかの実施例において、前記DCIシグナリングの域はTDRA域である。
【0213】
幾つかの実施例において、前記上りリンクデータに関するDCIシグナリングは前記上りリンクデータをスケジューリングするDCIシグナリングである。
【0214】
幾つかの実施例において、前記上りリンクデータに関するDCIシグナリングは前記上りリンクデータに対応する設定グラントをアクティブにするためのDCIシグナリングであり、前記上りリンクデータは類型2設定グラントに対応する。
【0215】
幾つかの実施例において、前記上りリンクデータの送信とは、前記上りリンクデータの最初伝送を指す。
【0216】
幾つかの実施例において、前記上りリンクデータの送信とは、前記上りリンクデータの再伝送を指す。
【0217】
幾つかの実施例において、前記上りリンクデータの第一伝送機会の後のN4個のシンボルは前記上りリンクデータの送信用ではなく、即ち、送信ユニット1401は前記上りリンクデータの第一伝送機会の後のN4個のシンボルで上りリンクデータを送信しない。ここで、前記第一伝送機会は前記上りリンクデータの第二伝送機会の時間領域上の1つ前の伝送機会であり、かつ、前記第一伝送機会に関連しているTRPは前記第二伝送機会に関連しているTRPとは異なる。
【0218】
幾つかの実施例において、前記N4の数は1、2、3、4のうちの1つである。
【0219】
幾つかの実施例において、前記N4はRRCシグナリングにより指示される。
【0220】
幾つかの実施例において、前記RRCシグナリングはサブキャリア間隔(SCS)に関連付けられている。
【0221】
本発明の実施例において、前記TRPは以下のもののうちの少なくとも1つと同等であり、即ち、
伝送設定指示状態;
空間関係;
参照信号;
参照信号組;
SRSリソース組;
空域フィルター;
パワー制御パラメータ;及び
1組の、時間アライメント(TA)に関するパラメータ
である。
【0222】
なお、以上、本発明に関する各部品又はモジュールのみについて説明したが、本発明はこれに限られない。本発明の実施例における上りリンクデータの送信装置1400はさらに他の部品又はモジュールを含んでも良く、これらの部品又はモジュールの具体的な内容については関連技術を参照できる。
【0223】
また、便宜のため、
図14には各部品又はモジュールの接続関係又は信号方向のみが示されているが、当業者が理解すべきは、バス接続などの各種の関連技術を採用しても良いということである。これらの部品又はモジュールは例えば、処理器、記憶器、送信機、受信機などのハードウェアにより実現されても良いが、本発明の実施はこれらに限定されない。
【0224】
本発明の実施例により、上りリンクデータがスペースダイバーシティーの方式で送信され得る(異なるTRPに送信される)ため、上りリンクデータ送信の信頼性を向上させ、チャネルの不安定性の伝送遅延への影響を効果的に低減できる。
【0225】
<第五側面の実施例>
本発明の実施例では上りリンクデータの送信装置が提供され、該装置は例えば、端末装置であっても良く、端末装置に設置される1つ又は複数の部品又はアセンブリであっても良い。
【0226】
図15は本発明の実施例における上りリンクデータの送信装置を示す図である。該装置が問題を解決する原理は第二側面の実施例の方法と類似しているから、その具体的な実施については第二側面の実施例の方法の実施を参照でき、ここでは内容が同じである重複説明を省略する。
【0227】
図15に示すように、本発明の実施例における上りリンクデータの送信装置1500は次のものを含む。
【0228】
送信ユニット1501:PUSCH repetition type Aの方式で上りリンクデータを送信し、前記上りリンクデータの少なくとも1つの伝送機会が少なくとも2つのTRPに関連している。
【0229】
幾つかの実施例において、前記上りリンクデータの少なくとも1つの伝送機会が少なくとも2つのTRPに関連しているとは、前記上りリンクデータの前のM1個のスロット内の伝送機会が前記少なくとも2つのTRPのうちの第1個目のTRPに関連しており、前記上りリンクデータの次のM1個のスロット内の伝送機会が前記少なくとも2つのTRPのうちの第二個目のTRPに関連していることを指す。
【0230】
幾つかの実施例において、前記上りリンクデータの残りの伝送機会はM1個のスロット内の伝送機会を単位としてそれぞれ前記第1個目のTRP及び前記第二個目のTRPに関連している。
【0231】
幾つかの実施例において、前記M1の数は1、2、4、8のうちの1つである。
【0232】
幾つかの実施例において、前記上りリンクデータの少なくとも1つの伝送機会が少なくとも2つのTRPに関連しているとは、前記上りリンクデータと関連付けられている1つのスロットにおいて、前記上りリンクデータの第一伝送機会が第一時間領域部分で前記少なくとも2つのTRPのうちの第1個目のTRPに関連しており、前記第一伝送機会が次の時間領域部分で前記少なくとも2つのTRPのうちの第二個目のTRPに関連していることを指す。
【0233】
幾つかの実施例において、上述の上りリンクデータは対応するPDCCHを有する。
【0234】
幾つかの実施例において、上述の上りリンクデータは類型1設定グラント又は類型2設定グラントに対応する。
【0235】
幾つかの実施例において、
図15に示すように、該装置1500はさらに以下のものを含む。
【0236】
受信ユニット1502:指示情報を受信し、前記指示情報は、前記上りリンクデータの少なくとも1つの伝送機会が少なくとも2つのTRPに関連していることを指示する。
【0237】
幾つかの実施例において、前記指示情報はRRCシグナリングである。
【0238】
幾つかの実施例において、前記RRCシグナリングはさらに第一DCI formatを指示するために用いられ、前記第一DCI formatは前記上りリンクデータをスケジューリングするDCI formatと同じである。
【0239】
幾つかの実施例において、前記RRCシグナリングはさらに第二DCI formatを指示するために用いられ、前記第二DCI formatは前記上りリンクデータに対応する、設定グラント activated DCI formatと同じであり、前記上りリンクデータは類型2設定グラントに対応する。
【0240】
幾つかの実施例において、前記指示情報は前記上りリンクデータに関するDCIシグナリングである。
【0241】
幾つかの実施例において、前記指示情報は前記DCIシグナリングの域によって、前記少なくとも1つの伝送機会が前記少なくとも2つのTRPに関連していることを指示する。
【0242】
幾つかの実施例において、前記DCIシグナリングの域はTDRA域である。
【0243】
幾つかの実施例において、前記上りリンクデータに関するDCIシグナリングは前記上りリンクデータをスケジューリングするDCIシグナリングである。
【0244】
幾つかの実施例において、前記上りリンクデータに関するDCIシグナリングは前記上りリンクデータに対応する設定グラントをアクティブにするためのDCIシグナリングであり、前記上りリンクデータは類型2設定グラントに対応する。
【0245】
幾つかの実施例において、前記上りリンクデータの送信とは、前記上りリンクデータの最初伝送を指す。
【0246】
幾つかの実施例において、前記上りリンクデータの送信とは、前記上りリンクデータの再伝送を指す。
【0247】
幾つかの実施例において、前記上りリンクデータの第一伝送機会の後のN4個のシンボルは前記上りリンクデータの送信用ではなく、即ち、送信ユニット1501は前記上りリンクデータの第一伝送機会の後のN4個のシンボルで上りリンクデータを送信しない。ここで、前記第一伝送機会は前記上りリンクデータの第二伝送機会の時間領域上の1つ前の伝送機会であり、また、前記第一伝送機会に関連しているTRPは前記第二伝送機会に関連しているTRPとは異なる。
【0248】
幾つかの実施例において、前記N4の数は1、2、3、4のうちの1つである。
【0249】
幾つかの実施例において、前記N4はRRCシグナリングにより指示される。
【0250】
幾つかの実施例において、前記RRCシグナリングはサブキャリア間隔(SCS)に関連付けられている。
【0251】
本発明の実施例において、前記TRPは以下のもののうちの少なくとも1つと同等であり、即ち、
伝送設定指示状態;
空間関係;
参照信号;
参照信号組;
SRSリソース組;
空域フィルター;
パワー制御パラメータ;及び
1組の、時間アライメント(TA)に関するパラメータ
である。
【0252】
なお、以上、本発明に関する各部品又はモジュールのみについて説明したが、本発明はこれに限られない。本発明の実施例における上りリンクデータの送信装置1500はさらに他の部品又はモジュールを含んでも良く、これらの部品又はモジュールの具体的な内容については関連技術を参照できる。
【0253】
また、便宜のため、
図15には各部品又はモジュールの接続関係又は信号方向のみが示されているが、当業者が理解すべきは、バス接続などの各種の関連技術を採用しても良いということである。これらの部品又はモジュールは例えば、処理器、記憶器、送信機、受信機などのハードウェアにより実現されても良いが、本発明の実施はこれらに限定されない。
【0254】
本発明の実施例により、上りリンクデータがスペースダイバーシティーの方式で送信され得る(異なるTRPに送信される)ため、上りリンクデータ送信の信頼性を向上させ、チャネルの不安定性の伝送遅延への影響を効果的に低減できる。
【0255】
<第六側面の実施例>
本発明の実施例では上りリンクデータ送信の指示装置が提供され、該装置は例えば、ネットワーク装置であって良く、ネットワーク装置に設置される1つ又は複数の部品又はアセンブリであっても良い。
【0256】
図16は本実施例に係る上りリンクデータ送信の指示装置を示す図である。該装置が問題を解決する原理は第3側面の実施例の方法と類似しているため、その具体的な実施については第3側面の実施例の方法の実施を参照でき、ここでは内容が同じである重複説明を省略する。
【0257】
図16に示すように、本発明の実施例における上りリンクデータ送信の指示装置1600は次のものを含む。
【0258】
送信ユニット1601:端末装置に指示情報を送信し、前記指示情報は、上りリンクデータの少なくとも1つの伝送機会が少なくとも2つのTRPに関連していることを指示する。
【0259】
幾つかの実施例において、前記上りリンクデータはPUSCH repetition type Bの方式で送信され、前記上りリンクデータの少なくとも1つの伝送機会が少なくとも2つのTRPに関連している具体的な内容については第一側面の実施例を参照でき、ここでは重複説明を省略する。
【0260】
幾つかの実施例において、前記上りリンクデータはPUSCH repetition type Aの方式で送信され、前記上りリンクデータの少なくとも1つの伝送機会が少なくとも2つのTRPに関連している具体的な内容については第二側面の実施例を参照でき、ここでは重複説明を省略する。
【0261】
本発明の実施例において、指示情報の内容については第一側面の実施例を参照でき、ここでは重複説明を省略する。
【0262】
なお、以上、本発明に関する各部品又はモジュールのみについて説明したが、本発明はこれに限られない。本発明の実施例における上りリンクデータ送信の指示装置1600はさらに他の部品又はモジュールを含んでも良く、これらの部品又はモジュールの具体的な内容については関連技術を参照できる。
【0263】
本発明の実施例により、上りリンクデータがスペースダイバーシティーの方式で送信され得る(異なるTRPに送信される)ため、上りリンクデータ送信の信頼性を向上させ、チャネルの不安定性の伝送遅延への影響を効果的に低減できる。
【0264】
<第七側面の実施例>
本発明の実施例では通信システムが提供され、
図17は該通信システム1700を示す図である。
図17に示すように、該通信システム1700はネットワーク装置1701及び端末装置1702を含む。なお、便宜のため、
図17では1つのみの端末装置及び1つのみのネットワーク装置を例にして説明を行うが、本発明の実施例はこれに限定されない。
【0265】
本発明の実施例において、ネットワーク装置1701と端末装置1702との間で既存の業務又は将来実施可能な業務の伝送を行うことができる。これらの業務は例えば、eMBB、mMTC、URLLC、V2X通信などを含むが、これらに限られない。
【0266】
幾つかの実施例において、ネットワーク装置1701は端末装置1702に指示情報を送信し、前記指示情報は、上りリンクデータの少なくとも1つの伝送機会が少なくとも2つのTRPに関連していることを指示し、端末装置1702はこの指示情報を受信し、そして、PUSCH repetition type B又はPUSCH repetition type Aの方式で上りリンクデータを送信する。なお、ネットワーク装置1701の関連内容については第3側面の実施例及び第六側面の実施例を参照でき、ここではその詳しい説明を省略する。また、端末装置1702の関連内容については第一側面の実施例、第二側面の実施例、第四側面の実施例及び第五側面の実施例を参照でき、ここではその詳しい説明を省略する。
【0267】
本発明の実施例ではさらに端末装置が提供され、該端末装置は例えば可、UEであっても良いが、本発明はこれに限られず、さらに他の装置であっても良い。
【0268】
図18は本発明の実施例における端末装置を示す図である。
図18に示すように、該端末装置1800は処理器1801及び記憶器1802を含んでも良く、記憶器1802はデータ及びプログラムを記憶しており、かつ処理器1801に結合される。なお、該図は例示に過ぎず、さらに他の類型の構造を使用して該構造に対して補充又は代替を行うことで電気通信機能又は他の機能を実現しても良い。
【0269】
例えば、処理器1801はプログラムを実行して第一側面又は第二側面の実施例における方法を実現するように構成されても良い。
【0270】
図18に示すように、該端末装置1800はさらに、通信モジュール1803、入力ユニット1804、表示器1805、電源1806などを含み得る。そのうち、これらの部品の機能は既存の技術と同様であるから、ここではその詳しい説明を省略する。なお、端末装置1800は
図18に示すすべての部品を含む必要がない。また、端末装置1800はさらに
図18に無い部品を含んでも良いが、これについては従来技術を参照できる。
【0271】
本発明の実施例ではさらにネットワーク装置が提供され、該ネットワーク装置は例えば、基地局(gNB)であっても良いが、本発明はこれに限られず、さらに他のネットワーク装置であっても良い。
【0272】
図19は本発明の実施例におけるネットワーク装置の構成図である。
図19に示すように、ネットワーク装置1900は処理器(例えば、中央処理器CPU)1901及び記憶器1902を含んでも良く、記憶器1902は処理器1901に結合される。そのうち、該記憶器1902は各種のデータを記憶でき、また、さらに情報処理用のプログラムを記憶でき、かつ中央処理器1901の制御下で該プログラムを実現できる。
【0273】
例えば、処理器1901はプログラムを実行して第3側面の実施例における方法を実現するように構成されても良い。
【0274】
また、
図19に示すように、ネットワーク装置1900はさらに、送受信機1903、アンテナ1904などを含んでも良く、そのうち、これらの部品の機能は従来技術と類似しているため、ここではその詳しい説明を省略する。なお、ネットワーク装置1900は
図19に示すすべての部品を含む必要がない。また、ネットワーク装置1900はさらに、
図19に無い部品を含んでも良いが、これについては従来技術を参照できる。
【0275】
本発明の実施例ではさらにコンピュータ可読プログラムが提供され、そのうち、端末装置中で前記プログラムを実行するときに、前記プログラムはコンピュータに、前記端末装置中で第一側面又は第二側面の実施例に記載の方法を実行させる。
【0276】
本発明の実施例ではさらに、コンピュータ可読プログラムを記憶している記憶媒体が提供され、そのうち、前記コンピュータ可読プログラムはコンピュータに、端末装置中で第一側面又は第二側面の実施例における方法を実行させる。
【0277】
本発明の実施例ではさらにコンピュータ可読プログラムが提供され、そのうち、ネットワーク装置中で前記プログラムを実行するときに、前記プログラムはコンピュータに、前記ネットワーク装置中で第3側面の実施例における方法を実行させる。
【0278】
本発明の実施例ではさらにコンピュータ可読プログラムを記憶している記憶媒体が提供され、そのうち、前記コンピュータ可読プログラムはコンピュータに、ネットワーク装置中で第3側面の実施例に記載の方法を実行させる。
【0279】
また、上述の装置及び方法は、ソフトウェア又はハードウェアにより実現されても良く、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせにより実現されても良い。本発明はさらに、下記のようなコンピュータ読み取り可能なプログラムに関し、即ち、該プログラムは、ロジック部品により実行されるときに、該ロジック部品に上述の装置又は構成部品を実現させ、又は、該ロジック部品に上述の各種の方法又はステップを実現させる。ロジック部品は、例えば、FPGA(Field Programmable Gate Array)、マイクロプロセッサ、コンピュータに用いる処理器などであっても良い。本発明はさらに、上述のプログラムを記憶した記憶媒体、例えば、ハードディスク、磁気ディスク、光ハードディスク、DVD、フラッシュメモリなどにも関する。
【0280】
さらに、図面に記載された機能ブロックのうちの1つ又は複数の組み合わせ及び/又は機能ブロックの1つ又は複数の組み合わせは、本明細書に記載の機能を実行するための汎用処理器、デジタル信号処理器(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)又は他のプログラム可能な論理部品、ディスクリートゲート又はトランジスタ論理部品、ディスクリートハードウェアアセンブリ又は他の任意の適切な組み合わせとして実現されても良い。また、図面に記載の機能ブロックのうちの1つ又は複数の組み合わせ及び/又は機能ブロックの1つ又は複数の組み合わせは、さらに、計算装置の組み合わせ、例えば、DSP及びマイクロプロセッサの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPと通信により接続される1つ又は複数のマイクロプロセッサ又は他の任意の構成の組み合わせとして構成されても良い。
【0281】
以上、本発明の好ましい実施例を説明したが、本発明はこのような実施例に限定されず、本発明の趣旨を離脱しない限り、本発明に対するあらゆる変更は本発明の技術的範囲に属する。
【0282】
また、上述の実施例などに関し、さらに以下のような付記を開示する。
【0283】
(付記1)
上りリンクデータの送信方法であって、
端末装置がPUSCH repetition type Bの方式で上りリンクデータを送信し、前記上りリンクデータの少なくとも1つの伝送機会が少なくとも2つのTRPに関連していることを含む、方法。
【0284】
(付記2)
付記1に記載の方法であって、
前記上りリンクデータの少なくとも1つの伝送機会が少なくとも2つのTRPに関連しているとは、
前記上りリンクデータの前(最初)のN1個のノミナル重複の伝送機会が前記少なくとも2つのTRPのうちの第1個目のTRPに関連しており、前記上りリンクデータの次のN1個のノミナル重複の伝送機会が前記少なくとも2つのTRPのうちの第二個目のTRPに関連していることを指す、方法。
【0285】
(付記3)
付記2に記載の方法であって、
前記上りリンクデータの残りの伝送機会はN1個のノミナル重複の伝送機会を単位としてそれぞれ前記第1個目のTRP及び前記第二個目のTRPに関連している、方法。
【0286】
(付記4)
付記2に記載の方法であって、
前記N1の数は1、2、4、8のうちの1つである、方法。
【0287】
(付記5)
付記1に記載の方法であって、
前記上りリンクデータの少なくとも1つの伝送機会が少なくとも2つのTRPに関連しているとは、
前記上りリンクデータの前のN2個のアクチュアル重複の伝送機会が前記少なくとも2つのTRPのうちの第1個目のTRPに関連しており、前記上りリンクデータの次のN2個のアクチュアル重複の伝送機会が前記少なくとも2つのTRPのうちの第二個目のTRPに関連していることを指す、方法。
【0288】
(付記6)
付記5に記載の方法であって、
前記上りリンクデータの残りの伝送機会はN2個のアクチュアル重複の伝送機会を単位としてそれぞれ前記第1個目のTRP及び前記第二個目のTRPに関連している、方法。
【0289】
(付記7)
付記5に記載の方法であって、
前記N2の数は1、2、4、8のうちの1つである、方法。
【0290】
(付記8)
付記1に記載の方法であって、
前記上りリンクデータの少なくとも1つの伝送機会が少なくとも2つのTRPに関連しているとは、
前記上りリンクデータの前のN3個のスロット内の伝送機会が前記少なくとも2つのTRPのうちの第1個目のTRPに関連しており、前記上りリンクデータの次のN3個のスロット内の伝送機会が前記少なくとも2つのTRPのうちの第二個目のTRPに関連していることを指す、方法。
【0291】
(付記9)
付記8に記載の方法であって、
前記上りリンクデータの残りの伝送機会はN3個のスロット内の伝送機会を単位としてそれぞれ前記第1個目のTRP及び前記第二個目のTRPに関連している、方法。
【0292】
(付記10)
付記8に記載の方法であって、
前記N3の数は1、2、4、8のうちの1つである、方法。
【0293】
(付記10a)
付記1に記載の方法であって、
前記上りリンクデータは対応するPDCCHを有する、方法。
【0294】
(付記10b)
付記1に記載の方法であって、
前記上りリンクデータは類型1設定グラント又は類型2設定グラントに対応する、方法。
【0295】
(付記11)
付記1に記載の方法であって、さらに、
前記端末装置が指示情報を受信し、前記指示情報は前記上りリンクデータの少なくとも1つの伝送機会が少なくとも2つのTRPに関連していることを指示することを含む、方法。
【0296】
(付記12)
付記11に記載の方法であって、
前記指示情報はRRCシグナリングである、方法。
【0297】
(付記13)
付記12に記載の方法であって、
前記RRCシグナリングはさらに第一DCI formatを指示するために用いられ、前記第一DCI formatは前記上りリンクデータをスケジューリングするDCI formatと同じである、方法。
【0298】
(付記14)
付記12に記載の方法であって、
前記RRCシグナリングはさらに第二DCI formatを指示するために用いられ、前記第二DCI formatは前記上りリンクデータに対応する、設定グラント(CG) activated DCI formatと同じであり、前記上りリンクデータは類型2設定グラントに対応する、方法。
【0299】
(付記15)
付記11に記載の方法であって、
前記指示情報は前記上りリンクデータに関するDCIシグナリングである、方法。
【0300】
(付記16)
付記15に記載の方法であって、
前記指示情報は前記DCIシグナリングの域によって、前記少なくとも1つの伝送機会が前記少なくとも2つのTRPに関連していることを指示する、方法。
【0301】
(付記17)
付記16に記載の方法であって、
前記DCIシグナリングの域はTDRA域である、方法。
【0302】
(付記18)
付記15に記載の方法であって、
前記上りリンクデータに関するDCIシグナリングは前記上りリンクデータをスケジューリングするDCIシグナリングである、方法。
【0303】
(付記19)
付記15に記載の方法であって、
前記上りリンクデータに関するDCIシグナリングは前記上りリンクデータに対応する設定グラントをアクティブにするためのDCIシグナリングであり、前記上りリンクデータは類型2設定グラントに対応する、方法。
【0304】
(付記20)
付記1に記載の方法であって、
前記上りリンクデータの送信とは、前記上りリンクデータの最初伝送を指す、方法。
【0305】
(付記21)
付記1に記載の方法であって、
前記上りリンクデータの送信とは、前記上りリンクデータの再伝送を指す、方法。
【0306】
(付記22)
付記1に記載の方法であって、
前記上りリンクデータの第一伝送機会の後のN4個のシンボルは前記上りリンクデータの送信用ではなく、
前記第一伝送機会は前記上りリンクデータの第二伝送機会の時間領域上の1つ前の伝送機会であり、
前記第一伝送機会に関連しているTRPは前記第二伝送機会に関連しているTRPとは異なる、方法。
【0307】
(付記23)
付記22に記載の方法であって、
前記N4の数は1、2、3、4のうちの1つである、方法。
【0308】
(付記24)
付記22に記載の方法であって、
前記N4はRRCシグナリングにより指示される、方法。
【0309】
(付記25)
付記24に記載の方法であって、
前記RRCシグナリングはサブキャリア間隔(SCS)に関連付けられている、方法。
【0310】
(付記26)
付記1乃至25のうちの何れか1項に記載の方法であって、
前記TRPは以下のもののうちの少なくとも1つと同等であり、即ち、
伝送設定指示状態;
空間関係;
参照信号;
参照信号組;
SRSリソース組;
空域フィルター;
パワー制御パラメータ;及び
1組の、時間アライメント(TA)に関するパラメータ
である、方法。
【0311】
(付記27)
上りリンクデータの送信方法であって、
端末装置がPUSCH repetition type Aの方式で上りリンクデータを送信し、前記上りリンクデータの少なくとも1つの伝送機会が少なくとも2つのTRPに関連していることを含む、方法。
【0312】
(付記28)
付記27に記載の方法であって、
前記上りリンクデータの少なくとも1つの伝送機会が少なくとも2つのTRPに関連しているとは、
前記上りリンクデータの前のM1個のスロット内の伝送機会が前記少なくとも2つのTRPのうちの第1個目のTRPに関連しており、前記上りリンクデータの次のM1個のスロット内の伝送機会が前記少なくとも2つのTRPのうちの第二個目のTRPに関連していることを指す、方法。
【0313】
(付記29)
付記28に記載の方法であって、
前記上りリンクデータの残りの伝送機会はM1個のスロット内の伝送機会を単位としてそれぞれ前記第1個目のTRP及び前記第二個目のTRPに関連している、方法。
【0314】
(付記30)
付記28に記載の方法であって、
前記M1の数は1、2、4、8のうちの1つである、方法。
【0315】
(付記31)
付記27に記載の方法であって、
前記上りリンクデータの少なくとも1つの伝送機会が少なくとも2つのTRPに関連しているとは、
前記上りリンクデータと関連付けられている1つのスロットにおいて、前記上りリンクデータの第一伝送機会が第一時間領域部分で前記少なくとも2つのTRPのうちの第1個目のTRPに関連しており、前記第一伝送機会が次の時間領域部分で前記少なくとも2つのTRPのうちの第二個目のTRPに関連していることを指す、方法。
【0316】
(付記31a)
付記27に記載の方法であって、
前記上りリンクデータは対応するPDCCHを有する、方法。
【0317】
(付記31b)
付記27に記載の方法であって、
前記上りリンクデータは類型1設定グラント又は類型2設定グラントに対応する、方法。
【0318】
(付記32)
付記27に記載の方法であって、さらに、
前記端末装置が指示情報を受信し、前記指示情報は、前記上りリンクデータの少なくとも1つの伝送機会が少なくとも2つのTRPに関連していることを指示することを含む、方法。
【0319】
(付記33)
付記32に記載の方法であって、
前記指示情報はRRCシグナリングである、方法。
【0320】
(付記34)
付記33に記載の方法であって、
前記RRCシグナリングはさらに第一DCI formatを指示するために用いられ、前記第一DCI formatは前記上りリンクデータをスケジューリングするDCI formatと同じである、方法。
【0321】
(付記35)
付記33に記載の方法であって、
前記RRCシグナリングはさらに第二DCI formatを指示するために用いられ、前記第二DCI formatは前記上りリンクデータに対応する、設定グラント(CG) activated DCI formatと同じであり、前記上りリンクデータは類型2設定グラントに対応する、方法。
【0322】
(付記36)
付記32に記載の方法であって、
前記指示情報は前記上りリンクデータに関するDCIシグナリングである、方法。
【0323】
(付記37)
付記36に記載の方法であって、
前記指示情報は前記DCIシグナリングの域によって、前記少なくとも1つの伝送機会が前記少なくとも2つのTRPに関連していることを指示する、方法。
【0324】
(付記38)
付記37に記載の方法であって、
前記DCIシグナリングの域はTDRA域である、方法。
【0325】
(付記39)
付記36に記載の方法であって、
前記上りリンクデータに関するDCIシグナリングは前記上りリンクデータをスケジューリングするDCIシグナリングである、方法。
【0326】
(付記40)
付記36に記載の方法であって、
前記上りリンクデータに関するDCIシグナリングは前記上りリンクデータに対応する設定グラントをアクティブにするためのDCIシグナリングであり、前記上りリンクデータは類型2設定グラントに対応する、方法。
【0327】
(付記41)
付記27に記載の方法であって、
前記上りリンクデータの送信とは、前記上りリンクデータの最初伝送を指す、方法。
【0328】
(付記42)
付記27に記載の方法であって、
前記上りリンクデータの送信とは、前記上りリンクデータの再伝送を指す、方法。
【0329】
(付記43)
付記27に記載の方法であって、
前記上りリンクデータの第一伝送機会の後のN4個のシンボルは前記上りリンクデータの送信用ではなく、
前記第一伝送機会は前記上りリンクデータの第二伝送機会の時間領域上の1つ前の伝送機会であり、
前記第一伝送機会に関連しているTRPは前記第二伝送機会に関連しているTRPとは異なる、方法。
【0330】
(付記44)
付記43に記載の方法であって、
前記N4の数は1、2、3、4のうちの1つである、方法。
【0331】
(付記45)
付記43に記載の方法であって、
前記N4はRRCシグナリングにより指示される、方法。
【0332】
(付記46)
付記45に記載の方法であって、
前記RRCシグナリングはサブキャリア間隔(SCS)に関連付けられている、方法。
【0333】
(付記47)
付記27乃至46のうちの何れか1項に記載の方法であって、
前記TRPは以下のもののうちの少なくとも1つと同等であり、即ち、
伝送設定指示状態;
空間関係;
参照信号;
参照信号組;
SRSリソース組;
空域フィルター;
パワー制御パラメータ;及び
1組の、時間アライメント(TA)に関するパラメータ
である、方法。
【0334】
(付記48)
上りリンクデータ送信の指示方法であって、
ネットワーク装置が端末装置に指示情報を送信し、前記指示情報は上りリンクデータの少なくとも1つの伝送機会が少なくとも2つのTRPに関連していることを指示することを含む、方法。
【0335】
(付記49)
付記48に記載の方法であって、
前記上りリンクデータはPUSCH repetition type Bの方式で送信され、前記上りリンクデータの少なくとも1つの伝送機会が少なくとも2つのTRPに関連しているとは、
前記上りリンクデータの前のN1個のノミナル重複の伝送機会が前記少なくとも2つのTRPのうちの第1個目のTRPに関連しており、前記上りリンクデータの次のN1個のノミナル重複の伝送機会が前記少なくとも2つのTRPのうちの第二個目のTRPに関連していることを指す、方法。
【0336】
(付記50)
付記49に記載の方法であって、
前記上りリンクデータの残りの伝送機会はN1個のノミナル重複の伝送機会を単位としてそれぞれ前記第1個目のTRP及び前記第二個目のTRPに関連している、方法。
【0337】
(付記51)
付記49に記載の方法であって、
前記N1の数は1、2、4、8のうちの1つである、方法。
【0338】
(付記52)
付記48に記載の方法であって、
前記上りリンクデータはPUSCH repetition type Bの方式で送信され、前記上りリンクデータの少なくとも1つの伝送機会が少なくとも2つのTRPに関連しているとは、
前記上りリンクデータの前のN2個のアクチュアル重複の伝送機会が前記少なくとも2つのTRPのうちの第1個目のTRPに関連しており、前記上りリンクデータの次のN2個のアクチュアル重複の伝送機会が前記少なくとも2つのTRPのうちの第二個目のTRPに関連していることを指す、方法。
【0339】
(付記53)
付記52に記載の方法であって、
前記上りリンクデータの残りの伝送機会はN2個のアクチュアル重複の伝送機会を単位としてそれぞれ前記第1個目のTRP及び前記第二個目のTRPに関連している、方法。
【0340】
(付記54)
付記52に記載の方法であって、
前記N2の数は1、2、4、8のうちの1つである、方法。
【0341】
(付記55)
付記48に記載の方法であって、
前記上りリンクデータはPUSCH repetition type Bの方式で送信され、前記上りリンクデータの少なくとも1つの伝送機会が少なくとも2つのTRPに関連しているとは、
前記上りリンクデータの前のN3個のスロット内の伝送機会が前記少なくとも2つのTRPのうちの第1個目のTRPに関連しており、前記上りリンクデータの次のN3個のスロット内の伝送機会が前記少なくとも2つのTRPのうちの第二個目のTRPに関連していることを指す、方法。
【0342】
(付記56)
付記55に記載の方法であって、
前記上りリンクデータの残りの伝送機会はN3個のスロット内の伝送機会を単位としてそれぞれ前記第1個目のTRP及び前記第二個目のTRPに関連している、方法。
【0343】
(付記57)
付記55に記載の方法であって、
前記N3の数は1、2、4、8のうちの1つである、方法。
【0344】
(付記58)
付記48に記載の方法であって、
前記上りリンクデータはPUSCH repetition type Aの方式で送信され、前記上りリンクデータの少なくとも1つの伝送機会が少なくとも2つのTRPに関連しているとは、
前記上りリンクデータの前のM1個のスロット内の伝送機会が前記少なくとも2つのTRPのうちの第1個目のTRPに関連しており、前記上りリンクデータの次のM1個のスロット内の伝送機会が前記少なくとも2つのTRPのうちの第二個目のTRPに関連していることを指す、方法。
【0345】
(付記59)
付記58に記載の方法であって、
前記上りリンクデータの残りの伝送機会はM1個のスロット内の伝送機会を単位としてそれぞれ前記第1個目のTRP及び前記第二個目のTRPに関連している、方法。
【0346】
(付記60)
付記58に記載の方法であって、
前記M1の数は1、2、4、8のうちの1つである、方法。
【0347】
(付記61)
付記48に記載の方法であって、
前記上りリンクデータはPUSCH repetition type Aの方式で送信され、前記上りリンクデータの少なくとも1つの伝送機会が少なくとも2つのTRPに関連しているとは、
前記上りリンクデータと関連付けられている1つのスロットにおいて、前記上りリンクデータの第一伝送機会が第一時間領域部分で前記少なくとも2つのTRPのうちの第1個目のTRPに関連しており、前記第一伝送機会が次の時間領域部分で前記少なくとも2つのTRPのうちの第二個目のTRPに関連していることを指す、方法。
【0348】
(付記62)
付記48に記載の方法であって、
前記指示情報はRRCシグナリングである、方法。
【0349】
(付記63)
付記62に記載の方法であって、
前記RRCシグナリングはさらに第一DCI formatを指示するために用いられ、前記第一DCI formatは前記上りリンクデータをスケジューリングするDCI formatと同じである、方法。
【0350】
(付記64)
付記62に記載の方法であって、
前記RRCシグナリングはさらに第二DCI formatを指示するために用いられ、前記第二DCI formatは前記上りリンクデータに対応する設定グラント activated DCI formatと同じであり、前記上りリンクデータは類型2設定グラントに対応する、方法。
【0351】
(付記65)
付記48に記載の方法であって、
前記指示情報は前記上りリンクデータに関するDCIシグナリングである、方法。
【0352】
(付記66)
付記65に記載の方法であって、
前記指示情報は前記DCIシグナリングの域によって、前記少なくとも1つの伝送機会が前記少なくとも2つのTRPに関連していることを指示する、方法。
【0353】
(付記67)
付記66に記載の方法であって、
前記DCIシグナリングの域はTDRA域である、方法。
【0354】
(付記68)
付記65に記載の方法であって、
前記上りリンクデータに関するDCIシグナリングは前記上りリンクデータをスケジューリングするDCIシグナリングである、方法。
【0355】
(付記69)
付記65に記載の方法であって、
前記上りリンクデータに関するDCIシグナリングは前記上りリンクデータに対応する設定グラントをアクティブにするためのDCIシグナリングであり、前記上りリンクデータは類型2設定グラントに対応する、方法。
【0356】
(付記70)
付記48乃至69のうちの何れか1項に記載の方法であって、
前記TRPは以下のもののうちの少なくとも1つと同等であり、即ち、
伝送設定指示状態;
空間関係;
参照信号;
参照信号組;
SRSリソース組;
空域フィルター;
パワー制御パラメータ;及び
1組の、時間アライメント(TA)に関するパラメータ
である、方法。
【0357】
(付記71)
記憶器及び処理器を含む端末装置であって、
前記記憶器にはコンピュータプログラムが記憶されており、前記処理器は前記コンピュータプログラムを実行して付記1乃至47のうちの何れか1項に記載の方法を実現するように構成される、端末装置。
【0358】
(付記72)
記憶器及び処理器を含むネットワーク装置であって、
前記記憶器にはコンピュータプログラムが記憶されており、前記処理器は前記コンピュータプログラムを実行して付記48乃至70のうちの何れか1項に記載の方法を実現するように構成される、ネットワーク装置。
【0359】
(付記73)
端末装置及びネットワーク装置を含む通信システムであって、
前記端末装置は付記1乃至47のうちの何れか1項に記載の方法を実行するように構成され、前記ネットワーク装置は付記48乃至70のうちの何れか1項に記載の方法を実行するように構成る、通信システム。